『エクセルシオールはおしまい』(GM:DT)


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【関連セッション】
『白く黒いミゼールは黒く白い』
『エイト・クイーンは並ばない』
『エクセルシオールはおしまい』
エクセルシオールはおしまい

桜庭(さくらば)(ひかる)キャラシート(PC1:サムトー)
“ステイルメイト”香上(かがみ)進一郎(しんいちろう)キャラシート(PC2:ガントス)
“トランジ”芳井(よしい)(はる)キャラシート(PC3:自動)
“ウラハラ”日生(ひなせ)日出人(ひでと)キャラシート(PC4:めかぶ)

【Index】

プレオープニング:九株北高校
プレオープニング:UGN九株市支部
オープニング:日生日出人
オープニング:芳井春
オープニング:香上進一郎
オープニング:桜庭光
ミドルフェイズ1:超える者
ミドルフェイズ2:昨日と違う今日
ミドルフェイズ3:情報:噂話
ミドルフェイズ4:オーヴァードの素質
インタールード1
ミドルフェイズ5:――の顔で間違いなかったのね
ミドルフェイズ6:怪物
ミドルフェイズ7:より高く
クライマックス:対決・キリサキさん
エンディング:バックトラック
エンディング:日生日出人
エンディング:芳井春
エンディング:香上進一郎
エンディング:桜庭光

【プリプレイ】

GM:エクセルシオールはおしまいになります よろしくおねがいします
桜庭 光:よろしくお願いします!
日生日出人:おしまい!よろしくお願いします!
芳井春:おねがいしまーす!
香上進一郎:おしまいはあらたなはじまり よろしくおねがいします!
GM:自己紹介ですが……PC2→3→4→1の順でやってもらおうかな
GM:PC2!香上さっさとやれ
香上進一郎:先方しょうがねえから参ってやります
香上進一郎:香上進一郎(かがみ・しんいちろう)。16さいです。
GM:URLどこやった
香上進一郎キャラシート
香上進一郎:貼ったぜ
GM:えらいね~
香上進一郎:フン……
香上進一郎:質実剛健・几帳面な性格。今回舞台となる九株市内の九株北高校に通っています。
香上進一郎:高校一年生でしたが……この度進級したようで、ニ年生になったらしいです。
GM:できたんだな
香上進一郎:お前もな
香上進一郎:九株市内のUGNチルドレンと学生との兼業は市内の風紀からなかなかにハードだったもようですね。
香上進一郎:趣味はチェスを始めとしたボードゲーム全般です。
香上進一郎:よく相手してやってる同僚は今回も違うクラスみたいなんですが、よくやっていけてるのか不安です。
香上進一郎:うそ。どうでもいいかも。
GM:負け続けて何が楽しいの?
香上進一郎:フラストレーションこそがオレを強くする
香上進一郎:シンドロームはモルフェウス/ノイマンのクロスブリード。
香上進一郎:能力は己が触れたレネゲイドの出力を瞬間、飛躍的に増加、爆発させる能力みたいなやつ。
GM:ふわふわしてない?
香上進一郎:体内で爆発とリザレクトを組み合わせることによって文字通り爆発的な瞬発力と破壊力を生み出していますが
香上進一郎:指摘の通りふわふわ考えてないととてもじゃないけど耐えられない痛みなので、ふわふわしたほうが精神衛生上いいんだ。
香上進一郎:今回130点環境なんですがやること自体はほとんど変わらないですね。
香上進一郎:Dロイス《精鋭》の白兵固定値から《ブラストフォーカス》でバシバシ殴ります。
香上進一郎:殴ることしかできない悲しいマシーンに成り下がるのも癪だったので、《バディムーブ》でミドルはみんなに貢献できたらなとおもいます。
香上進一郎:きりきり働けよ
GM:おめーがだよ
香上進一郎:以上どす
GM:ではそんな香上のハンドアウトです 傅いて受け取れ
PC2 香上進一郎用ハンドアウト シナリオロイス:落合竜二 推奨感情:友情/不安
君はUGN九株市支部に所属するチルドレンである。
現在、君は自身の通う九株北高校にて発生していると思われるレネゲイド事件を追っている。
だが、君が目下気になるのは、クラスメイトの落合竜二のことだ。
ここのところ明らかに元気がないように見える。事件となにか関係があるのだろうか?
香上進一郎:キタコーにR事件が……なんということだ
GM:ということで シナリオロイスはクラスメイトの落合竜二くんです。
香上進一郎:落合の様子も気になるな。
香上進一郎:落合くんは身長何cmですか?
GM:どうだろう 160くらいかな?
香上進一郎:そうか……諦めるなよ。オレはこの一年で2cm伸びたぞ。
GM:別に今不服なわけでもないけど……
香上進一郎:フフ……
香上進一郎:がんばります。
GM:がんばって香上くーん!
GM:では次!PC3 春 あなたの番よ
芳井春:はい
芳井春キャラシート
芳井春:よしい・はる。コードは《トランジ》。
芳井春:タレ目がちの大柄な青年。支部長である《エスキース》矢掛翠の息子です。
芳井春:苗字は親が離婚してるので違います 顔は似てるね
GM:よく言われるわね
芳井春:UGNエージェントですがさして素質はなく、戦闘能力もほぼない。
芳井春:熱と毒を帯びた脆弱な肉塊を、従者として使役できる程度という感じ
芳井春:基本は探知・情報収集と、この肉塊を使い捨てての防御がお仕事というイメージです!
血肉細工:使い捨てられます
GM:エージェントとしての資質はレネゲイド能力だけじゃないもの
GM:それぞれにやれることをやればいいだけ
芳井春:わかってるし…。
芳井春:シンドロームはブラム=ストーカー/サラマンダー/エグザイルのトライブリード。
芳井春:従者型で、基本はDロイス【組織の助力】を含めたミドルでの頑張り。
芳井春:戦闘ではメジャー放棄カバー+反撃邪毒を行うよ~。
芳井春:今回130点ですが、やることは変わらずです!
芳井春:調査なども頑張ります エージェントとして…!
GM:ええ 無理のない範囲で頑張ってね
芳井春:か…支部長…
芳井春:このような感じです!
GM:ではそんな春のハンドアウトはこれね
PC3 芳井春用ハンドアウト シナリオロイス:“キリサキさん” 推奨感情:好奇心/敵愾心
君はUGN九株市支部に所属するエージェントである。
現在、君は九株北高校に、教育実習生としてのカヴァーで潜入している。
そんなおり、君は“キリサキさん”なる存在が噂されていると聞く。
それがこの場所で起きている事件の犯人なのだろうか?
GM:してもらいます 教育実習高校潜入行為を
芳井春:こ、この見た目で!?
芳井春:がんばります 見えるか教師に
芳井春:キリサキさん、切り裂きそうすぎる
芳井春:オバケにも負けません がんばります
GM:がんばって~
GM:では次!ヒナくん?ヒナちゃん?お願いしてもいいかな
日生日出人:んへ~ヒナちゃんだよ~!
日生日出人キャラシート
日生日出人:ヒナでーす!
日生日出人:ひなせ・ひでとです。あだ名はヒナちゃんです!
日生日出人:19歳。大学生カヴァーのUGNエージェントで、コードネームは《ウラハラ》です。
日生日出人:容姿端麗で、艶やかな外見をしており、染めたピンクベージュの髪がトレードマーク。
日生日出人:能力で外見を自由に変えることができ、その時々で性別をコロコロ変えています。男として振舞ったり、時には女として振舞ったりします。
日生日出人:ではここからログでは一切分からない表現でお送りしますね
日生日出人:とう
日生日出人:とう!
GM:わっ!
日生日出人:変わったでしょ~!(※立ち絵をパチパチ変えました)
日生日出人:見た目に反して性格はふわふわほんわか系です。
日生日出人:支部長の助手をしており、支部では支部長室にいることが多いですが、そのため良くない噂をたてられることもあるみたいです。
GM:そんな……許せないことね
日生日出人:翠さんのせいじゃないよ~!
日生日出人:シンドロームはソラリス・オルクス・エグザイルのトライブリード。
日生日出人:《ディストーション》を起点にした社会型の白兵攻撃を行います。
日生日出人:《宵闇の魔花》による達成値増加、《領域の盾》によるカバーというオート支援エフェクトを二つ所持しており、
日生日出人:どちらも1シーンLV回の使用制限があって、1LVで取得してます。ミドル1回クライマックス1回ずつうつ計算。
GM:小回りがきくというわけ
日生日出人:模範的エージェント構成ぶりを見せてやるぜ!
日生日出人:そんなところで以上です~ よろしくお願いします!
GM:よろしくね じゃあハンドアウト渡すから……お願いね
日生日出人:翠さん…
PC4 日生日出人用ハンドアウト シナリオロイス:英田舵真 推奨感情:尽力/猜疑心
君はUGN九株市支部に所属するエージェントである。
現在、君は九株北高校に、養護教諭としてのカヴァーで潜入している。
英田舵真という生徒は、保健室でのサボりの常習犯だ。
あるとき君は、彼が医療品を持ち出しているところを発見する。
GM:なってもらいます 養護教諭に
日生日出人:俺が…養護教諭~~~!?
日生日出人:やります このために趣味技能〈知識:セラピー〉を取得してきました
GM:やば
日生日出人:翠さんのこともセラピーするからね…
GM:きゃ~♡
日生日出人:英田くんとも仲良くします!たのしみです!
GM:そういうの要らねえし
日生日出人:そっか~いじっぱりだね~
日生日出人:よしよ~し
GM:そういう感じで破壊をお願いします(?)よろしくね~
日生日出人:はーい!
GM:シナリオに登場するオーヴァードPCは3名ですが
GM:PC1のご紹介をしましょう。
GM:お願いします。
桜庭 光:はーい!
桜庭 光キャラシート
桜庭 光:桜庭 光(さくらば ひかる)です。九株北高校に通う高校生。
GM:なんでしょうねこのエフェクト?とかいう欄
桜庭 光:なんなんでしょうね……?よくわからない履歴書だな……
桜庭 光:明るい性格ながら、軽口混じりで本気が見られない軽薄な態度が玉に瑕。
桜庭 光:小学生の頃はバスケットボールで活躍し、結構名前も売れていたのですが……それも昔の話。
桜庭 光:現在は九株北高で自身の身体能力となんでもそこそこ程度にはこなせる器用さを武器に
桜庭 光:学生相手のなんでも屋を営んでおり、ちょっとした問題の解決を手伝ってはお小遣いをもらっています。
桜庭 光:部活の助っ人からテストのヤマ張りまでなんでもござれ!「なんでも屋桜庭」をよろしく!
GM:ネーミングどうにかならなかったの
桜庭 光:こういうのはわかりやすい方が安心感あるでしょ!
桜庭 光:最近の動向として「本気を見せない」部分がより強くなった一方で
桜庭 光:特定の女子に強い興味を示しているようです。いや、別に……普通に美人だから目が行くだけっすけど……?
GM:へ~……
桜庭 光:なんだよ 別になんでもねえよ!
桜庭 光:オーヴァード……?っていうのは……?ちょっとよく分からないんですが
桜庭 光:手持ちの紙にはピュアハヌ援護の風ウインドブレスとか、超血統狂騒LV7とか書いてあります。何かの呪文かな?
GM:なにそれ?ゲーム?
桜庭 光:ゲームのメモが混ざっちゃったのかな~
桜庭 光:今日も平穏な一日なんだろうなあと思っています。よろしくお願いします
GM:はーい ではそんな非オーヴァードのクズにもハンドアウトがあり
桜庭 光:ひどい
PC1 桜庭光用ハンドアウト シナリオロイス:美咲咲 推奨感情:友情/隔意
君は九株北高校に通う、ごく普通の高校生だった。
美咲咲をはじめとするクラスメイトと日常を過ごすような。
だが、ある日の夜。君は忘れ物を取りに学校へ戻り、そこで怪人を見た。
そして、君は死んだはずだった。
(※シナリオ開始時はオーヴァードではありません)
GM:死んで……もらおうかな
桜庭 光:死ぬじゃん!
GM:しにます
桜庭 光:死ぬのは流石に業務の範囲外なんだけど……
桜庭 光:はい……死にます……
GM:何でもしてくれるって言ってたから……
桜庭 光:ちょっとなんでもの当たり判定でかすぎたね
GM:それまではクラスメイトの美咲咲とかと仮初めの日常をお過ごしください
桜庭 光:楽しみます 最期の日常を……
GM:OK!ではトレーラーをはりおしまいのはじまりをしていきます

トレーラー 昨日と同じ今日。今日と同じ明日。
そんなもののほうがマシだ。明日よりも酷い明後日よりは。

某県九株市。
大規模FHセル同士の対立関係を背景に、それぞれの息のかかったギルドと鴻央会の諍いが跡を絶たない犯罪都市。
UGNの九株市支部は、これに対応するため、全国でも異例とも言える、警察組織との積極協力を表明。
法とレネゲイドの両面から、全面衝突の回避を模索していた。

九株市を支配した八人の女王は、その内の一が斃れ、一が去り、一が辞した。
残る女王らの緩やかな対立関係は継続しつつも、街には束の間の平穏が訪れていた。

これから語られるのは、街全体を揺るがす物語ではない。
九株市UGN支部の管轄内。市立九株北高校、通称キタコー。
そこでまことしやかに囁かれるのは、怪人“キリサキさん”の噂。
小さく、しかし彼ら/彼女らにとっては大きな。
ありふれた、しかし彼ら/彼女らにとっては特別な。

君はより高みに登って。それから。

ダブルクロス the 3rd edition『エクセルシオールはおしまい』
ダブルクロス――それは裏切りを意味する言葉。
GM:うおおやるぞ よろしくおねがいします!
芳井春:うおおやるぞ!
桜庭 光:よろしくお願いします!
日生日出人:うおおやるぞー!よろしくお願いします!!
芳井春:よろしくおねがいします!
香上進一郎:オオオ!お願いします!


【Pre.OP/九株北高校】

GM:登場侵蝕は不要です。
GM:県立九株北高校。通称キタコー。
GM:偏差値的には低いと言うほどでもないが進学校というほどでもない、
GM:小さいと言うほどでもないが決して大きいというわけでもない。
GM:そんなよくも悪くも、普通の学校。
GM:その2年生。1組と2組の合同授業が行われる特別教室。
GM:それは始業になっても先生が現れず、半ば休み時間のような様相を呈していた。
長船み津香:「えってか全然先生来ないね?来なくない!何かあったのかな」
長船み津香:「呼んできたほうがいいかな?でも呼んでくるとこの時間終わっちゃうかな?」
桜庭 光:「呼んできたほうがいいと思う人~挙手~!」
GM:手は全然挙がらない。
桜庭 光:「わかってんねえ!」
桜庭 光:パチパチと拍手。
落合竜二:「あれ2組の桜庭だよね。なんでウチもまとめて仕切ってるんだろう」
香上進一郎:シャーペンを手に、唸りながら黙々と予習を行っている。
灰島潮:「いけちゃうタイプなんじゃん? 香上ちゃんああいうのできる方?」
香上進一郎:「御免被る」
灰島潮:「なんでだよ~いけよ~何のための眼鏡だよ~」
香上進一郎:「視力補強のため以外に無いだろうが眼鏡はよ」
香上進一郎:「しかし……もう鐘鳴って大分経つのに、先生が来ないのは心配だな」
落合竜二:「香上はこんな時も真面目だよね……俺も予習しようかな……」
桜庭 光:「へいへいおつかれ~」
桜庭 光:勝手に席から立ち上がってふらふらと近づいてくる。
灰島潮:「あっ来た。なんでも屋」
桜庭 光:「あ、ごめ。勉強の邪魔?どいとく?」
落合竜二:「来てから言うのか……」
桜庭 光:黙々とシャーペンを動かしている香上を見て
香上進一郎:「良いよ別に。それより、なんでも屋って?」
桜庭 光:「ういっす!”なんでも屋桜庭”いつでも営業してっすよ!」
桜庭 光:どん、と自分の胸を叩いて見せる。
桜庭 光:「あら、まだ知れ渡ってなかったか。もっと広報したほうがいいんかなー」
桜庭 光:「文字の通りよ。なんでもやるからなんでも屋」
灰島潮:「ふたりとも知らないの? 俺こないだテストのヤマ張るの手伝ってもらった」
桜庭 光:「まいどありがとうございまーっす」
落合竜二:「えっそれに金銭の授受をするのは……」
落合竜二:「なんかダメじゃないかな……?」
桜庭 光:親指と人差指で硬貨を示して。
香上進一郎:「あまり感心はしないが……」
桜庭 光:「うへっ真面目な意見……でも正論だからあんまなにも言えねえ……!」
桜庭 光:ぐへえとやられたふり。
美咲咲:「桜庭、それ言っとくけど破滅的にダサいからやめときなよ」
香上進一郎:“賭けチェス”などもあくまで“個人的”に行った経験がある故に、表立って批難し辛い。
美咲咲:「行為もネーミングもリアクションも全部……」
桜庭 光:「……むう」
桜庭 光:横から出てきた少女にちょっとバツが悪そうな顔をする。
灰島潮:「え、なんでも屋、彼女いたの?」
桜庭 光:「彼女じゃない、友達友達」
美咲咲:「……死のうかな……」
桜庭 光:「いっつもそれだなーサキサキ」
桜庭 光:「そのレベルは流石に落ち込むんだが!?」
灰島潮:「でも結構いろいろしてもらってるヒト多いんだよ」なんでも屋の話。
美咲咲:「てかそのサキサキもやめてって言ってんじゃん」
桜庭 光:「はーい、ごめんて美咲さん」
落合竜二:「いまいち信用にかけるけど……」
桜庭 光:「ま、主なのは部活の助っ人とかだけどね。体育会系とか、人足りてなくて大会出られないとことか」
香上進一郎:「(これでそういう関係じゃないのか)」横目で眺めながら。
桜庭 光:「終わったらジュースやら飯やら奢ってもらうわけ」
長船み津香:「えーっねえねえねえ桜庭くん?だっけ?」ずいずいと近づいてくる。
長船み津香:「それって……恋愛相談?でも請け負ってるの?」
灰島潮:「俺んときもメシ奢ったわー」笑っている。
桜庭 光:「ま、あんまよろしくないのは自覚してるので。気に触ったならごめんなさいよ……っとお」
灰島潮:「あの子かわいくないすか?」み津香ちゃんを見ながらヒソヒソ香上くんに囁く。
香上進一郎:メシでもいいなら割と健全かもなと思いながら身体を引く。
桜庭 光:「恋愛、恋愛ね~。そっちは難しいからね~」
美咲咲:「こいつに出来るわけないでしょ」
桜庭 光:「さりげな~く相手側からの評価を探るとか、好きなもの調べるぐらいなら?」
桜庭 光:「辛辣」
長船み津香:「え~どうしようかな~?お願いしちゃおうかな~?」
長船み津香:いいながら周囲をチラチラ観察している。
香上進一郎:「かわいくないとは言わない」ヒソヒソと灰島くんに思春期アンサーを返す。
桜庭 光:「安くしときますよ~」
桜庭 光:(周りの様子伺ってんのは……見てるやつの反応誘ってんのか……?)
美咲咲:「てか……長船相手はやめときなって」小声で言う。
美咲咲:「あいつ思わせぶってああやってるだけだって」
桜庭 光:「うん、なんとな~く察したけどやっぱそういう系かあ」
桜庭 光:こそこそと小声で答える。
灰島潮:「ねーなになに、俺らにも教えて」ずいずいいく。
美咲咲:「なんでもない」
桜庭 光:「なんでもなかったらしい!」
長船み津香:「え~?気になるな~?」
香上進一郎:「部活の助っ人はともかく……」
桜庭 光:「いやいや、美咲さんはオレのこと心配してくれただけのはなしっすわ~」
桜庭 光:「お?」
香上進一郎:「そういうのも十分こなすのはオレじゃ無理だし。マジに“なんでも屋”だな。桜庭くん」
桜庭 光:それまでほとんど反応のなかった香上の声に振り向いて。
桜庭 光:「……」
桜庭 光:僅かに言葉に迷い、
桜庭 光:「……そいつぁありがたい評価で!うれしっすよ、いい顔されないことも多いんで」
桜庭 光:「でもオレは、カガミンのそういうとこもかっこいいと思うけどな~」
香上進一郎:「カガミン……」
落合竜二:「距離感エグい」
桜庭 光:持ち続けているシャーペンを指して。
美咲咲:「こういう奴だから……」
香上進一郎:“しんちゃん”とはまた別ベクトルの気恥ずかしさを感じている。
桜庭 光:「一本気っての?やるべき時にやることを真面目にやってる」
灰島潮:「わかるわー」
落合竜二:「確かにな」
桜庭 光:「そういうの、マジで貴重だからな」
桜庭 光:「……ほんと、すげえわ」
桜庭 光:珍しく軽さのない口ぶりで。
香上進一郎:僅かに戸惑うように眉根を寄せて。
香上進一郎:「当たり前のことを、当たり前にこなせるのは。この街じゃ幸せなことだ」
香上進一郎:「治安が悪いからな」冗談めかして言う。
桜庭 光:「……? おお」
香上進一郎:「そういう風にお前らも思ってくれるんなら」
香上進一郎:「おら、今すぐシャーペンを握れ。ノート開いて、大人しく先生待ってろ」
落合竜二:「そういえば香上と灰島こないだヤクザに絡まれたんだっけ?」
灰島潮:「あっそうそう!聞いてよ!」香上ちゃんを若干無視する。
長船み津香:「ふうん、男の子同士で仲良くしてんね~」
香上進一郎:「こいつら……」
灰島潮:「こないださー、変なトラブルに巻き込まれたんだけど、そんとき香上ちゃんがすげー頼りになってさ~」
桜庭 光:「マジ?よう無事で済んだなふたりとも」
桜庭 光:「ごめんて」香上に小声で謝る。
灰島潮:「気付いたらヤクザがボコボコになって倒れてて、香上ちゃんがその前ですげーガン効かせてんのよ。マジ超能力よあれは」
香上進一郎:「灰島ぁ……」
香上進一郎:「ガッコでそのコトあんま言いふらすなつって」
美咲咲:「そういうのやめたほうがいいよ」
桜庭 光:「え~それはほんまにかぁ?盛ってない?」
美咲咲:「ちゃんと警察に……」
香上進一郎:「オレぁ何度も言ったよな……?」
灰島潮:「盛ってない盛ってない!」※灰島くんの知ってる情報からは若干盛ってる
灰島潮:「キャ~………」
桜庭 光:「あー、ふたりともそんで」
桜庭 光:「警察にはいったんか?」
香上進一郎:「当たり前だろう」しらっと視線を外す。
灰島潮:「行った行った!やべーよ、すげー優しくて可愛い女の人がいてやべーの」
桜庭 光:「よかよか。行ったって」
落合竜二:「警察なのに?」
灰島潮:「そうなんだよ!すげーやべーよ!」
香上進一郎:「たまたま相手が、発作か何かで倒れただけだよ……」
香上進一郎:「とはいえ、二度は御免だぞ」
落合竜二:「でも灰島はそこそこでもやべーって言うだろ」
灰島潮:「優しくされたらやべくなるのはしょうがないだろ!!」
香上進一郎:「お前が勧めたラーメン屋もそこそこだったもんな」
桜庭 光:「そこそこの男みたいな評価やめてあげな?」
灰島潮:「俺はあそこ好きなの!」
灰島潮:「いやでもまじ、なんか困ったことがあったら香上ちゃんほど頼りになる男はいないんだって~!」
桜庭 光:「なるほどね~、ライバル登場と言うべきか、オレも困ったら頼ろと言うべきか」
GM:ピシャリと扉が開く。
倉間美舞:みんなの注目を意に介せぬかのように。「職員室行ったけど」
倉間美舞:「自習だって」
桜庭 光:「……あ」
桜庭 光:扉が開いて入ってきた相手の姿に一瞬硬直する。
倉間美舞:周囲を見て、ひときわ騒いでいる一団を見る。
香上進一郎:室内に入ってきた女子を一瞥し、すぐに視線を外す。
倉間美舞:「そういうことだから」
美咲咲:「……桜庭。何ボーっとしてんの」
灰島潮:「こっっっっ…」
桜庭 光:「いや、ぼーっとは……」
灰島潮:「わくね~………?」誰にでもなくひそひそ言う。
桜庭 光:してないけど、とは言えない。
倉間美舞:つかつかと歩いて自分の席に座る。
香上進一郎:「ほら、聞いただろ。散れ散れ。予習しろ予習」
桜庭 光:「や、まあ……言ってることは正しいしな……」
桜庭 光:「ういーす。相手してくれてあんがとなー」
長船み津香:「てか倉間さんあれで教室行く普通~?」
長船み津香:「自習になったからよかったけどさ~」
香上進一郎:「またな、桜庭くん。あっ落合は後でここ教えてくれ。解がそうなる理屈が意味わからん」
桜庭 光:「……」
桜庭 光:ちょっと長船に視線を向けて。
落合竜二:「香上いかにも頭良さそうなのにそうでもないよな……」
桜庭 光:「まあま、遊んでたオレらも悪いから」
灰島潮:「俺俺俺!俺俺!」って後ろで言ってます。
桜庭 光:「そのへんにしとこぜ」
桜庭 光:語気が強くなりそうなところを、極力柔らかくなるように気をつける。
美咲咲:「なんか大分肩もつよね」
桜庭 光:「別に……普通だって」
桜庭 光:歯切れ悪く。
桜庭 光:「あ、美咲さん」
美咲咲:「どうだか。何?」
桜庭 光:「いや、なんか巻き込んで一緒に怒られた感じになったから。ごめん」
美咲咲:「……別に私は怒られてないし」
美咲咲:「てか……多分倉間もあんたに怒ったわけじゃないと思うよ」
桜庭 光:「………」
桜庭 光:「……そうかな」
美咲咲:「自習になったって言っただけで……や、なんで私が倉間の肩持たなきゃなんだろ」
美咲咲:「とにかく。謝んな」
桜庭 光:「んじゃありがと?」
美咲咲:「……そのほうがいいわ」微かに笑ったように見える。
桜庭 光:「オッケー。あんがと」
桜庭 光:なんとなく照れくさくなって、小さく笑顔を返して席に戻る。
倉間美舞:「……」席に座った連中をふたたび見る。
倉間美舞:課題のプリントと共に、スマホを机に出して入力している。
倉間美舞:件名:桜庭光の記憶処理経過所見
倉間美舞:本文:異常なし。


【Pre.OP/九株市UGN支部】

GM:こちらは登場侵蝕が必要です。非日常だからね
芳井春:芳井 春の侵蝕率を1D10(→ 3)増加(37 → 40)
日生日出人:日生日出人の侵蝕率を1D10(→ 9)増加(35 → 44)
日生日出人:きゃー!
芳井春:ヒナー
香上進一郎:香上進一郎の侵蝕率を1D10(→ 3)増加(38 → 41)
香上進一郎:先輩!


GM:九株市UGN支部は、雑貨ビル二棟をカヴァーとしている。
GM:そのうちの一棟、ニュー九株ビルの4F。
GM:そこには英会話教室に偽装した、会議室があり。
GM:君たちはそこに集められていた。
矢掛翠:「集まってくれてありがとう、みんな」
矢掛翠:“エスキース”矢掛翠。九株市支部の支部長を務める女性。
日生日出人:「みんなおつかれさま~」にこにこしている。
香上進一郎:「お疲れ様です」学生鞄を床に下ろし、頭を下げる。
芳井春:「お疲れ」大柄な青年。先に立つ支部長とどことなく近い、甘い顔立ち。
芳井春:「いま共通でやってる仕事はなかったはずだから…なんか新しい件?」
矢掛翠:「ええ。私からよりも……粕屋さん、お願いできるかしら」
粕屋千夏子:「はい、みなさんお疲れ様です!」同席している婦警が、ぴしゃっと敬礼した。
芳井春:「おお、お疲れ様」
GM:九株市UGNは、全国でも異例ながら、警察組織との緊密な協力関係にある。
GM:彼女――粕屋千夏子はその対レネゲイド部署、九株市警察本部捜査研究所に所属する婦警だ。
芳井春:「てことは、奈義さんとこから何か?」彼女の上司の名前を挙げる。
粕屋千夏子:「はい。九株北高校で起きた失踪事件はご存知ですか?」
粕屋千夏子:「あっいやっご存知ですかもないですよね……?」
粕屋千夏子:「みまちゃんと進一郎くんは知ってますよねそりゃ……」
日生日出人:「知ってる?」きょとんとする。
倉間美舞:「まあそりゃあ……」
芳井春:「失踪って言うと相当なんじゃないか?」美舞を見遣る。
倉間美舞:「柵原玲緒のやつすよね」
GM:柵原玲緒。九株北高校の3年生。
GM:一週間前に失踪し、行方が分からなくなっているが……
倉間美舞:「てかそれが……R絡みってことっすか?」
香上進一郎:「フツーの行方不明者なら、警察の方々の仕事ですけど」
粕屋千夏子:「うん。先日、学校である証拠品が見つかったの」
香上進一郎:「粕屋さんがこちらに赴いていただいたってことは……」
粕屋千夏子:「血の付いた、切り刻まれた制服」
芳井春:「へっ」
粕屋千夏子:「……柵原玲緒さんのもので間違いないそうです」
日生日出人:「ええっ」
芳井春:「……待て、それでなんでこっちの案件なんだ?」
粕屋千夏子:「その証拠品を鑑識ゆきくんに見てもらったんです」
粕屋千夏子:「レネゲイドの反応を感知したって」
日生日出人:「ふあ…」瞬きする。「それじゃ、こっちの案件だ」
倉間美舞:「つーか今ガッコで見つかったって言いました?」
倉間美舞:「じゃあガッコん中でヤられたってことっすか?柵原玲緒は」
芳井春:眉をひそめている。……その少女はいま、どうなっているのだろうか。
矢掛翠:「これはうちで預かるべき案件と判断しました」
矢掛翠:「第一の目的は、失踪事件の、次の被害者を出さないこと」
矢掛翠:「第二の目的は、柵原玲緒さんの確保」
矢掛翠:「第三が、この元凶の排除」
芳井春:「……ああ」
矢掛翠:「幸か不幸か、うちには北高の生徒が2人もいる」
芳井春:「学校側のレネゲイド周りなら、ふたりに任せられるもんな」
矢掛翠:「倉間さん、香上くん。そのまま学内の動向を探ってもらえる?」
香上進一郎:ぎゅうと拳を固め、僅かに息を吐く。
香上進一郎:「承知いたしました」
倉間美舞:「うぃーっす」
矢掛翠:「それから……」
日生日出人:「はーい」ついっと支部長を見上げる。
矢掛翠:「今。北高の小田先生が、育児休暇を取られるんですって」
芳井春:思案するようにやや下向きだった視線を上げる。
矢掛翠:「代任の教諭を入れられる枠がある」
芳井春:ヒナセを見る。
日生日出人:「おー」
芳井春:「……潜入か」
香上進一郎:おや…?という表情。
倉間美舞:「ウチらじゃ不足ってことっすか?」
矢掛翠:「ええ。あなた達を信頼してないとかじゃないんだけどね?」
日生日出人:「そんなに学校に人員絞っちゃっていいの?」
矢掛翠:「どうしても、被害ゼロを目指すなら手が足りない」
矢掛翠:「ええ。そっちの懸念もあるから」
芳井春:「探知や調査なら、ヒナセは適任だしな。荒事になれば三人で当たれる」
矢掛翠:「今は小康状態とは言え、長く時間を掛けてもらうつもりはありません」
矢掛翠:「一週間。それで動きがなければ、通常の警戒態勢に戻します」
日生日出人:「急いで調査しなくちゃだねえ」
日生日出人:ふんふんと頷く。「俺の感じになってるけど、俺で大丈夫~?」
矢掛翠:「ああ、そうね」
芳井春:「ん?」完全にそうだと思っていた。
矢掛翠:「もう一つあるの」
芳井春:「何が…?」
香上進一郎:「もう一つというと……」
香上進一郎:芳井先輩の方へと視線を向ける。
矢掛翠:「短期教育実習プログラム受入依頼」
日生日出人:「ふあー、何それ」
矢掛翠:「これを出せば、教育実習生としてもう一人入れられると思う」
芳井春:「……」
日生日出人:ぷぷーと笑う。「じゃあ、春くん、教育実習生になるってこと~?」
日生日出人:「そしたら、俺のが年上じゃん~」
矢掛翠:「逆でもいいけれど……」
芳井春:「………おい、ウケるな~」肘で小突く。
矢掛翠:「小田先生は養護教諭よ?」
日生日出人:「んへへ」小突かれる。
芳井春:「養護…」
倉間美舞:「あっ通りで名前聞かねえなって思った。そんな名前だったんすね」
日生日出人:「養護教諭って…保健室の先生だよね」しんちゃんを見る。
香上進一郎:「ですね。俺も面と向かって会話したことは一度か二度あるくらいですが……」
倉間美舞:「保険室のオッサンって呼んでたわみんな」
香上進一郎:「先輩、その……」
倉間美舞:「つーか結婚してたのかよあれ」
香上進一郎:「オレたちの力不足で、事態を未然に防げなかった以上、起こりうるかもしれない事案には万全を期すべきで……」
日生日出人:「春くんが、保健室の先生~」くすくす笑う。
日生日出人:「やばい~~」
香上進一郎:「芳井先輩……あっもちろん日生先輩にも」
香上進一郎:「ご助力願えれば、幸いです」
日生日出人:「もちろん、もちろんだよお! ねえ」春くんを見上げる。
芳井春:ふたりの目が向いている。
倉間美舞:「しゃーっす!」
芳井春:「そりゃ……自分だけサボろうとは言わねえよ」
芳井春:「……教師か。見えるか…?ヒナセ、おまえどっちで行く?」
矢掛翠:「ええ……私が行くよりは、あなた達に任せたいかな?」
日生日出人:「支部長は支部にいて~!」
芳井春:「そうだよ」息を吐く。
日生日出人:「俺ね~……」春くんを見上げる。両手で口元を隠し、くすくす笑う。
芳井春:「ん?」
日生日出人:「保健室の先生になって、教育実習生の春くんに、敬語使ってもらう」
日生日出人:「ふふっ……」
倉間美舞:「エンジョイする気満々じゃねーすか」
芳井春:「……」ぱしぱし小突きを再開する。
日生日出人:「っふふ…、お仕事もね、ちゃんとするもん~!」
芳井春:「ちなみにヒナセ先生は、男のほうで行かれるんですか?」
日生日出人:「どっちの方がいいかなあ」
芳井春:少し黙る。
芳井春:「…………男じゃねえ?」
日生日出人:首を傾げる。「調査しやすい方…女の子の方が…」
日生日出人:「えっ、そう?」
芳井春:「うん」
日生日出人:「女の子の方がなんか保健室の先生っぽくない?」
芳井春:「いや」
芳井春:パッと言葉が出てこない。…いや、思いついてはいるが。
芳井春:「前任が男なら、そっちのが受け入れやすいんじゃねえの」違うことを言った。
日生日出人:「おー」春くんを見上げ、素直に頷く。「そっか~」
日生日出人:「そうだねえ、じゃあ、保健室のお兄さんになりまーす」
日生日出人:「しんちゃんも、みまちゃんも、よろしくねえ、んへへ」
倉間美舞:「しゃっす!」
芳井春:「それっぽいスーツ買わねえと…」
香上進一郎:「お二人とも、自分らの世代から見れば、かなり大人びて見えますので」
倉間美舞:「老けてる言ってますよこいつ」
香上進一郎:「外見上での心配は……おい!違う!」
芳井春:「……よく言われる」
香上進一郎:「ちっ、違いますから!」
日生日出人:「まだ19歳なのに~!」
日生日出人:「あっ、そうだよお、俺、まだ3年生でもいけるんじゃない? どう?」
芳井春:というかヒナセにもよく老け顔と言われている。
芳井春:「いや、いねえだろ」
日生日出人:「そんなあ~」
芳井春:自分だけではなかったので、やや上機嫌に返す。
日生日出人:ピンクベージュの髪をつまんで「髪のせいかなあ」とぼやいている。アイシャドウをのせた瞼がきらめく。
香上進一郎:「先輩として頼りになるという……」あせあせ。
香上進一郎:「……よろしくお願いします」
日生日出人:「学校でふたりに会うの、楽しみだねえ」
倉間美舞:「げっそうじゃん」
倉間美舞:「あんま絡まんでくださいよ」
日生日出人:「あ!猫被ってるみまちゃん見れる」
芳井春:そのきらきらとした瞼に一度視線を向けて、気づかれる前に逸らしてから。
日生日出人:「なんで! こっそりお話しようよ~」
芳井春:「そうじゃん。学校だとキャラ違うんだろ」
倉間美舞:「それ見られんのがダリ~んすって」
香上進一郎:「自分も、あんま見たことなかったスけど」
香上進一郎:「おまえ……その」
香上進一郎:「ちゃんとやれてる?」
香上進一郎:「友達とか……いるのか?」
倉間美舞:「あ?」
芳井春:「その感じからして香上はいるんだな、よかった…」
香上進一郎:鼻の下を擦っている。
倉間美舞:「いそうにねえと思われてたって意味だからな」
香上進一郎:「マジ?」
芳井春:「ヒナセ、それ用の服とか用意ある?今度買いに行きたいんだけど」
芳井春:思い切り話を変える。
粕屋千夏子:「あの、な、なんか皆さん……」
粕屋千夏子:「授業参観の気分じゃないですか……?」
日生日出人:「ふあっ」はらはらしたりわたわたしたりしている。「えっとねえ、春くんだと俺とサイズ合わないから…」
矢掛翠:「大丈夫ですよ。ちゃんとやってくれますから」
矢掛翠:「私はそう、信じています」
矢掛翠:「お願いね、みんな?」


【OP/日生日出人】

GM:登場をお願いします。
日生日出人:日生日出人の侵蝕率を1D10(→ 8)増加(44 → 52)
日生日出人:ゴリゴリ上がるわね
GM:興奮してるのかよ ポジションに……
日生日出人:だって……


GM:【九株北高校 保健室】
GM:日生日出人は、前職の養護教諭の代理としてここに赴任したことになっている。
GM:休み時間は珍しがる生徒で大いに賑わうが、授業が始まれば静かだ。
GM:休んでいる生徒と、あるいは。
GM:ベッドを専有する、そうでない生徒の姿があった。
英田舵真:「……」スマホを片手にベッドの一つに横になっている。
日生日出人:すらりと細身で背は高く、うなじほどまで伸びた染めたピンクベージュの髪、女性的な艶やかな顔立ちがどうしたって目を引く。
GM:英田舵真。体調が悪いと嘯いているが、医学的にそのような所見はなく、
日生日出人:少しカジュアルなブラウスに白衣を羽織り、椅子に腰かけながら少年を見ている。
GM:サボって屯しているというのが実情だろう。
日生日出人:「もー」
日生日出人:「帰りのホームルームにはちゃんと出なくちゃだめだよ~」
英田舵真:「あんなの意味あんのかよ」
英田舵真:「ウザって~説教の時間じゃん」
日生日出人:「そんなことないよお~」
日生日出人:「なんか…えっと…あるよ。大事な意味が…」
英田舵真:「例えば?」
日生日出人:「えっと…」うーん、と困った顔。
英田舵真:「ねーじゃん」
日生日出人:「んへへ…」
日生日出人:「俺もねえ、正直、学校あんま真面目に通ってる方じゃなかったから…」
英田舵真:「そんなんでセンコーやれんのかよ」
日生日出人:照れ笑いを浮かべる。「あ、でもね、勉強はちゃんとしたんだよ!」
日生日出人:「メンターっていう…、あのね、年下の子の面倒見られるようになりたいなあって思って」
英田舵真:「今見てんだろ。楽しいかこれ?」
英田舵真:スマホを片手に操作している。目線はそっち。
日生日出人:ふふんと胸を張っている。一通り習ったのは本当。UGNチルドレン時代の話。
日生日出人:「うん、楽しいよ!」
英田舵真:「……」少し顔を上げて。
日生日出人:「かじくんがねえ、話してくれるの嬉しい」
英田舵真:「変なやつ」
英田舵真:「フツー授業出ろだろ」
日生日出人:こちらの目線は変わらず英田くんに向けて、穏やかににこにこしている。
日生日出人:「んへへ…、俺もねえ、なんか、やだな~ってなって授業サボったこと、結構あったから…」
日生日出人:「でもさあ、それで変なとこ行っちゃうより、ここに居てくれたら、嬉しいもん、俺」
英田舵真:「変なとこ?」
日生日出人:「街中、治安悪いじゃん~」
日生日出人:「かじくん、遊びに行ってたりしてない~?」
英田舵真:「キョーミねえ」
日生日出人:「あ、そなんだ!良かったあ」
日生日出人:それは本当にほっとする。「じゃあ、何に興味あるの?」
英田舵真:「別に」
日生日出人:「え~」
英田舵真:「別になんも面白くねえっつうか」
英田舵真:「下らねえなって感じ」
日生日出人:首をかしげる。顔を覗き込む。「友達は~?」
英田舵真:「話合わねえ」
日生日出人:「あ~」
日生日出人:「かじくん、大人っぽいからなあ」
英田舵真:「……」顔を上げる。
日生日出人:「ん~?」
英田舵真:「んなこと言うやつ初めて見た」
日生日出人:「え~」くすくす笑う。「初めて言っちゃったあ」
英田舵真:「……」
英田舵真:くるりと振り向いてシーツをかぶる。
英田舵真:「寝る」
日生日出人:「ほんと? もうお話しない?」ちょっと様子を覗き込む。
英田舵真:「しない」
日生日出人:「んふふ」にこっと笑う。長い睫毛が伸びる。
日生日出人:「じゃあ、起きたらまた話そうねえ」ベッドのカーテンを手にとり、指輪をつけていない指でそれを閉める。
GM:君と英田舵真の関係は、概ねそのような感じで。
GM:ある日のこと。君は職員会議に呼ばれ、保健室を外していたが、
GM:会議が存外はやく終わったため、保健室に戻ろうとしていた。
日生日出人:チルドレン時代に培った知識を生かせば、養護教諭のカヴァーは存外うまくできていた。
日生日出人:(春くんより俺のが適任だったかも~)
日生日出人:すれ違う生徒から視線を感じ、目が合えばニコッと微笑みつつ、保健室へ歩いている。
GM:保健室から出てくる少年の姿がある。
英田舵真:「……」カバンを片手に、キョロキョロと周囲を見回している。
日生日出人:「あ」
日生日出人:「かじくーん」
英田舵真:「……げ」
日生日出人:いつも通り、ふにゃっとした笑みを浮かべながら、英田くんに駆け寄ろうとする。
英田舵真:「んで居んだよ……!」小さく毒づいている。
日生日出人:「また休んでたの~? もー」
英田舵真:ばっと後ろを向いて去ろうとする。「帰るんで」
日生日出人:「なんかあった?」
英田舵真:そのカバンからは、包帯がはみ出している。
英田舵真:「なんも」
日生日出人:カバンからはみ出る白い布。確認する。「誰にも言わないよ」
英田舵真:「ウザ」
日生日出人:「ひどい!」
GM:そのまま立ち去ろうとする。
日生日出人:「…」数秒、逡巡する。声をかける。「俺、保健室の先生だから」
日生日出人:「本当に困ったことがあるなら、聞きたいよ」
英田舵真:「……」
英田舵真:「……関係ねえだろ」
日生日出人:「あるもん」むっと真剣な顔をつくる。「待ってるからね!」
日生日出人:「じゃなくちゃ、それ…」カバンの包帯を指摘しようとする。
英田舵真:ばっと見てさっとカバンの中に入れる。
日生日出人:「なんかやばいなってなってるのに、後戻りできなくなるの、ほんとに嫌だから、俺…」
日生日出人:「…なんかあったんじゃないの?」
英田舵真:走り出す。
日生日出人:「あっ…」
日生日出人:どうせ答えてもらうことはできないと思っていた。追いかけるか迷ううち、タイミングを逃す。
日生日出人:そのまま保健室の中に入り、薬品棚の在庫を確認する。
GM:一部の薬品の数が足りない。消毒液、傷薬、それからやはり包帯も。
日生日出人:「……」追いかければ良かったかな、と思う。こういう時いつも、これだという選択に踏み切れない。胸がざわざわとする。
日生日出人:(なんか起こってるのに、こっちばっかなんか…なってて、何してんだろってなる感じ、……)
日生日出人:(に、ならないように…)
日生日出人:ガラスに映る自分の表情を見て、それから目を逸らす。


GM:シーン終了。シナリオロイスは英田舵真 推奨感情:尽力/猜疑心 です。
日生日出人:英田舵真/庇護:〇/悔悟/ロイス で取得します~
GM:悔悟しとる……
日生日出人:せっかくだし……


【OP/芳井春】

GM:登場をお願いします
芳井春:芳井 春の侵蝕率を1D10(→ 3)増加(40 → 43)
芳井春:おしおし


GM:【九株北高校 2年2組】
GM:このクラスでは、現在、教育実習生を迎えていた。
GM:なんでも、短期の研修なのだという。
芳井春:「あー…芳井春です。短い間ですが、皆さんと一緒にいろいろ学んでいきたいと思ってます」
芳井春:また新しいビジネススーツ一式。ジャケットは職員室に置きっぱなしで、シャツにネクタイ、スラックス姿。
芳井春:ピアス孔はエグザイル能力でふさいで、髪も遊び少なくセットしている。
芳井春:それでも大柄な体格と派手な顔立ちは、どうも…役者のそういう演技じみて見える気がする、と自分でも思う。
芳井春:(つか美舞いるじゃねーかこっち…)
倉間美舞:隅で笑いを噛み殺している。
芳井春:(ウケられてるし)
桜庭 光:(……まあまあ高いな)
桜庭 光:慣れない様子の自己紹介を見ながら、くいと、手首のスナップを確認する。昔からの癖。
芳井春:香上とどっちのクラスがよかったかと言われると迷うところである。
芳井春:生徒を見渡す。すぐには覚えられる気がしない。
美咲咲:立ち上がる。「芳井先生」
美咲咲:「これから、ご指導ご鞭撻のほど、よろしくお願いします」礼。
桜庭 光:(サキサキしっかりしてんな~)
GM:それに合わせて、よろしくお願いします、と皆がぞろぞろと礼をしたりしなかったりする。
芳井春:「…おお、はい」
桜庭 光:「おねがいしま~す」
芳井春:(なんかハズいなこれ……)
桜庭 光:気の入っていない礼をする。
倉間美舞:軽く会釈している。
GM:その後、大きな拍手。
GM:「芳井先生は彼女いるんですか~?」
桜庭 光:「うわっマジそれ聞く~?」
GM:「何人っすかーw」
芳井春:「あー、います」これはそう答えるようにしていた。
芳井春:「そう見えるか…?」
桜庭 光:「おわっ答えた!しかも居る!」
GM:「え~!」どこからか悲鳴が上がる。
芳井春:(…いないのほうがマシだったか…?)
桜庭 光:「いやぜんぜん!真面目そっすよ、だいじょぶだいじょぶ」
GM:「まあ居るっしょ……」
桜庭 光:「まあ居るよな~」
芳井春:完全に美舞のいる方向を見ないようにしている。そういう恥はある。
芳井春:知り合いにこういう場面を見られたくないという恥だ。
倉間美舞:居るんだ~、やることやってんすねという顔をしている。
桜庭 光:(彼女とかマジで聞くかね来たばっかの実習生に。ま、後で調べて!って言われるよかマシだけど)
桜庭 光:呆れと安心が半々のため息をつく。
芳井春:(ミスったな…正解なんなんだよこれは…)
倉間美舞:香上にラインしている。
桜庭 光:(さっさ話題変えるか)
倉間美舞:>教育実習に来た芳井先生カノジョいるらしいぞ
桜庭 光:「ガタイよくてかっこいっすね!なんかスポーツとかやってたんすか?」
香上進一郎:>えっ! 知らなかった……
香上進一郎:>配慮した方がいいか。これから……
芳井春:「ん? ああ」
倉間美舞:>何の配慮だよ
芳井春:話を意図的に変えた気配を感じ、その生徒のほうをみる。やや背が高い少年。
芳井春:「いや、あんま運動は…。背があるからバスケくらい…?」
GM:「デッカ……」「すご~何センチあるんですか?」
芳井春:「部活じゃやってないけど」
桜庭 光:「……へー!」
香上進一郎:>そりゃおまえ……先輩がもっと……
香上進一郎:>カノジョさんと時間作れるように……
香上進一郎:>知らなかった……
倉間美舞:>せいぜい馬車馬として働け
倉間美舞:>ゆるキャラがむち打ちされているスタンプを送る。
桜庭 光:「やっぱ背高いと有利っすもんねー。うちのバスケ部が喜ぶかも」
芳井春:(あ、こいつはバスケ部じゃないのか)
美咲咲:「桜庭、いい加減に……先生困ってるでしょ」
桜庭 光:「どっすか、ちょっと練習見てやったりとか……あーすんませんすんません!」
桜庭 光:美咲に止められてペラペラと回していた口を止める。
芳井春:「そこまで巧くないからなー」苦笑する。手をひらひらふる。
芳井春:助かった。
倉間美舞:「授業をお願いします先生~」可愛らしい声で言う。
芳井春:「ああ…じゃあ、改めてよろしくお願いします」
芳井春:聴こえた可愛らしい声にではなくそう答えた。
桜庭 光:「しゃーっす」
桜庭 光:頭を下げてから、青年を見上げる。
桜庭 光:たとえ席から立ち上がっても、見上げることになるだろう。
桜庭 光:別に、それだけだが。


GM:しばらくの後。学校にもなんとか慣れてきた頃。
GM:昼休み。食事も終わりのんびりとしている中で。
GM:見慣れない少女が談笑しているのが目に映る。別のクラスの生徒だろうか?
長船み津香:「でさ、そうそうそう!ありえなくない~?」
芳井春:(…うちのクラスじゃないな)
芳井春:なんとか覚えたクラスの生徒ではない、まではわかる。
長船み津香:ふっと話の途中、そちらを向く。
長船み津香:「あっ」
芳井春:「ん?」
長船み津香:「教育実習の人!イケメンじゃん~!」
芳井春:「おお…ありがとう」とりあえず返す。
長船み津香:「言われ慣れてる反応~」
芳井春:「どういう反応がいいやつなんだよ」ちょっと笑う。
長船み津香:「んー……」
長船み津香:「『エッ……ドキン……!僕なんかそんな……』みたいな」
芳井春:「絶対キモ…って言うやつだろ?」
長船み津香:「言うかも~」
美咲咲:「芳井先生、あまり長船さんの言う事を真に受けないでください」
長船み津香:「それひどくない~?」
芳井春:「おー、美咲」
芳井春:「ん、つーことはクラス違いか?」
長船み津香:「そう!1組」
芳井春:「1組の長船な」香上のいるクラスだ。
芳井春:「さすがに他の組まであんま覚えられてねえから、よかった」
芳井春:「一回授業補佐で行ったんだけど、それで覚えててくれた感じ?」
長船み津香:「てか目立つじゃん~!」
長船み津香:「デカいし!」
芳井春:「まあ、そうだな…」
芳井春:「でも保健の日生先生のが目立つくないか?」
倉間美舞:「フッ」幽かに噛み殺した笑いが盛れる。
倉間美舞:「日生先生て……」
芳井春:(こいつずっとウケてんな)
長船み津香:「どっちも目立ちまくりだって~!」
長船み津香:「てか芳井先生?も負けてないよ!応援(?)する!」
桜庭 光:「割りとキレイに五分五分すね、人気」
芳井春:「そう言われると普通にハズいな…」
桜庭 光:男子グループでだべっていたところからにゅっと首を伸ばしてくる。
桜庭 光:「彼女いるの?って何度か探られてるっすよ、ふたりとも。女子から」
芳井春:「それが面倒だから…初日にああ言ったんだけど」
美咲咲:「またいつもの何でも屋?」
芳井春:「ん?何でも屋?」
桜庭 光:「あっこら、先生居るんだって……!」
芳井春:「え、なに。気になる」
桜庭 光:ちょっと慌てた様子で。
芳井春:「俺、どうせすぐ終わるから黙ってるし」
美咲咲:「何?聞かれたら困るようなことをやってるつもりなの?」
美咲咲:「だったら最初からやらなきゃいいじゃない」
桜庭 光:「そうじゃないけど一応さ~……えっ、じゃあ安心じゃん。やったぜ春先生」
桜庭 光:美咲の正論パンチから逃れるように先生を拝む。
芳井春:「なになに」
桜庭 光:「や、"なんでも屋桜庭"言いまして。学生諸君のちょっとしたお悩み解決やってるわけですよ」
芳井春:「へえ。いいことじゃん。別に言ってもよくない?」
倉間美舞:呆れたように様子を見ている。
桜庭 光:「へえっ?!ま、まあそうっすね~!」微妙に声が裏返る。
美咲咲:「対価取ってますよ」
桜庭 光:「こらー!」
芳井春:「えー?なに?金?」
芳井春:「あれか。テストのヤマとかか」
桜庭 光:「そうそう!や、基本飯とかが多いかな……」
芳井春:「ああ」笑う。「いいな」
桜庭 光:「現金はね、怖い。色々。先生方の目もだいぶきつくなると学んでます」
芳井春:「対策済みだし」
桜庭 光:学んだ、という辺りに。一度はやってるな、と気づいてもいいかもしれない。
芳井春:(…まあ、香上と美舞もどうせ賭けくらいやったことあるだろ)
芳井春:あと冷蔵庫の中をパクられてもいる。
桜庭 光:「洒落にならんようなお取引はしてないんで、お目溢し頼んますよ~」
芳井春:「や、もちろん。そこまで口出しはしないつもり」
桜庭 光:「えっまじ?やった」
桜庭 光:「じゃあ……先生の彼女さんどんな人?って何件か依頼入ってんすけど……」
芳井春:「それは断っとけ~」
桜庭 光:「冗談すよ冗談!プライバシーなお話なので断りました~」
美咲咲:「多重で報酬ふんだくろうとしてるのがコスい」
美咲咲:「……そうなの?」
美咲咲:「てっきりやりたがると思ってた」
芳井春:(…これヒナセのほうもこういうの聞かれてそうだな…)大丈夫だろうか。
桜庭 光:「聞いてどうすんの?って話でもあるしな~」
桜庭 光:「万一でも彼女さんの方に迷惑かかったら大変じゃん?」
美咲咲:「変なところで真面目ね」
芳井春:「そりゃそうだな…」
芳井春:「てか、ほかになんかパッとした話題ねえの?」
芳井春:「もういい加減飽きないか、この話題は」
長船み津香:「パッとした噂……あっ、“キリサキさん”の噂とか~?」
芳井春:「…誰?」
美咲咲:「くだらない噂です」
桜庭 光:「あ~、七不思議の1つ目」
芳井春:「マジか。そんなんあんの」
長船み津香:「くだらないか決めるのはサキサキじゃなくない~?」
桜庭 光:「まだないすよ。七不思議作りたいやつが勝手にそう言ってるだけっす」
美咲咲:「サキサキはやめて」
芳井春:「ん…じゃあ、そのキリサキさん?の噂だけが出回ってるって感じ?」
長船み津香:「うん。“キリサキさん”はね~、夜の学校に出てね」
長船み津香:「何でも切り裂いちゃうの」
芳井春:「…」まっさきに浮かんだのは、発見されたという制服。
美咲咲:「この間、飼育小屋の鶏が誰かに殺されてて」
美咲咲:「それでそういう噂になっただけです」
桜庭 光:「他にも好きなやつが"いかにも"なん流そうとしてはいるけど」
桜庭 光:「噂って言えるとこまで流行ってんのは"キリサキさん"じゃないっすか?」
芳井春:「ふうん」柵原玲緒の噂ではない。それはまだ警察でも発表していないのだろう。
長船み津香:「他は弱いよねえ」
芳井春:「夜に出るのか…。」
長船み津香:「そうそう。だから先生も残業したらダメだよ~?」
芳井春:「名前安直だな」と冗談めかして付け足す。
長船み津香:「“キリサキさん”にズタズタにされちゃうんだから」
桜庭 光:「安直な方が覚えはいいんすってこういうのは!」何故か力説する。
芳井春:「実習生の先生だから、早く帰れるよ。みんなのが早く帰れよ、遊び過ぎずに」
桜庭 光:「は~い」
美咲咲:「"なんでも屋桜庭"みたいに……?」
桜庭 光:「いいじゃん分かりやすくて……」
芳井春:「美咲も…」言いながらその話にちょっとウケている。
桜庭 光:「笑うことないっしょ春せんせ~!」
芳井春:生徒のざわめきを、やがてチャイムが区切って遠ざかる。
芳井春:(……案外、こういうところの噂は狭いからこそ、変に当たってたりする)
芳井春:(まだ他にそれらしい情報はないし、あとで調べてみるか)
芳井春:ポケットの中のライターに触れる。
芳井春:校内は禁煙だ。立つのは、人の噂だけ。


GM:シーン終了。シナリオロイスは“キリサキさん” 推奨感情:好奇心/敵愾心 です。
芳井春:“キリサキさん” 好奇心/〇猜疑心 こうしようかな。
芳井春:いじょ
GM:OK!


【OP/香上進一郎】

GM:登場をお願いします。
香上進一郎:香上進一郎の侵蝕率を1D10(→ 6)増加(41 → 47)


GM:【九株北高校 屋上】
倉間美舞:「おっせえ」
GM:君が呼び出された屋上に赴くと、開口一番そう告げられる。
香上進一郎:ち、と舌打って後ろ手に扉を閉める。
香上進一郎:「つか何」
香上進一郎:「端末上じゃダメだったのか」
倉間美舞:「何じゃねーよ。なったろ。来んこと」
GM:芳井日生の2人の派遣が決定された直後だ。
倉間美舞:「ウチらがド無能こいてたせいでわざわざと」
香上進一郎:ぴくりと眉が揺れる。
香上進一郎:「………」僅かに首肯。
倉間美舞:「柵原玲緒の失踪がR案件だっつーなら」
倉間美舞:「あんだろ。ウチらしか見えねえことも」
倉間美舞:「怪しいやつ居ねえのかよお前のクラス」
香上進一郎:「目ぇ皿にして洗ってるけど」
香上進一郎:「灰島がアホやって、落合がそれにため息ついて、長船は……コイバナ?に夢中で」
香上進一郎:「いつも通り、変わらねえ」
香上進一郎:「お前んとこは?」
倉間美舞:「桜庭光は相変わらず下んねーことしてる」
倉間美舞:「他もまあ……いつも通りのアホ」
倉間美舞:「3組の英田居るだろ」
倉間美舞:「ずっと保健室こもって授業出てねえんだと」
倉間美舞:「こいつだろ」
香上進一郎:「……可能性としちゃ高いだろうが」
香上進一郎:「裏取ってんのか?」
倉間美舞:「あ?取ってたらもう〆てんだろうが」
香上進一郎:「なんでンな状況に、英田が陥っているのかは知らねえけど」
香上進一郎:「保健室登校なら、ちょうどこれから、日生先輩の担当だろう」
香上進一郎:「オレなら別をあたるね」
倉間美舞:「まあそうか……」
倉間美舞:「とにかくクイーンも言ってたけど」
倉間美舞:「被害を出さねえのが第一だろ」
香上進一郎:彼がどんな想いでそうしているであれ、あの人なら大丈夫であろうという信頼……甘えとも呼べるかもしれないけど。
倉間美舞:「夜。ウチらで見回んぞ」
香上進一郎:「………」僅かに逡巡してから。
香上進一郎:「いや、異論ない」
香上進一郎:「生徒はみんな帰宅しているだろうが」
香上進一郎:「ここに居るのは彼らだけじゃない」
倉間美舞:「月水金と火木」
倉間美舞:「どっち」
香上進一郎:「月水金でいい」
香上進一郎:「休日はいいのか?」
倉間美舞:「ん?ああ~……」
倉間美舞:「流石にダルいが……そうも言ってられねえか」
香上進一郎:「一先ずは一週間だ」
香上進一郎:「無理してでも気張れ」
倉間美舞:「無理とかじゃないが?」
香上進一郎:「そうなんだ~」
倉間美舞:「キモ」
香上進一郎:けっ、と吐き捨てて、眼鏡を外して眉間を摘む。
香上進一郎:「ああ、そういえば、同じクラスの奴じゃないけど」
倉間美舞:「あ?」
香上進一郎:「桜庭光は、少し気になる」
香上進一郎:「この件とは関係ない……と思うけど」
香上進一郎:「なんだろうな。上手く言えねえけど」
倉間美舞:「んだよそれ。ウチの経過報告を信用してねえってことか?」
倉間美舞:「覚えてる様子はねえよ、あれは」
香上進一郎:「別に、そっちは疑ってねえけど」
香上進一郎:「一瞬だけ、“この場所”でダチと喋ってる時とは違う空気になった……っつか」
香上進一郎:「まあ、勘みてえなモンだけど。一応、気にかけておいた方がいい」
倉間美舞:「んだそれ。アホくさ」
倉間美舞:「なんでテメーの勘を信じなきゃなんねーんだ」
倉間美舞:「腕だけだろお前にあんのは。背伸びすんな」
香上進一郎:「馬鹿野郎、一年前と比べて2cm伸びてるんだぞ」
香上進一郎:「芳井先輩りそうには程遠いが……卒業までに170後半は越えて」
香上進一郎:「腕も上背もある男を目指しているんだよ」
倉間美舞:「頭も目指せ……いや……酷か」
倉間美舞:「なんでもないよ。頑張ってタッパ伸ばそうねっ」
香上進一郎:「何その声。怖……」
倉間美舞:「香上くん怖がりなんだ~。大丈夫?」
倉間美舞:「私の後ろに隠れててもいいからねっ」
香上進一郎:「鳥肌立ってきた」
香上進一郎:「見る?」
倉間美舞:「体毛見せつけようとしないでもらえます?」
香上進一郎:フーッ、と怒りを押し殺した声で息を吐いて。
GM:チャイムが鳴る。
香上進一郎:「じゃ」
倉間美舞:「いや」
倉間美舞:「お前が後で出ろや」
倉間美舞:「ウチは優等生やってるの」
香上進一郎無視しシカトをこいてドアノブを捻ろうとする。
香上進一郎:「お先~」
倉間美舞:「アイツぜってぇモテないよな」
倉間美舞:「こういうところに出るだろ 人品が……」


GM:その放課後。
香上進一郎:勉強道具を鞄に詰め、支部に寄ろうと考えつつ。
香上進一郎:“休日”の打ち合わせがまだだったことにげんなりしながら憂鬱そうに顔を顰める。
灰島潮:「そんでさ~今日こそ勇気を出してうちの近所のアサイーボウル屋に行ってみようと思ったんだけど」
灰島潮:「行ってみたら唐揚げ屋に代わってんの。でも内装はアサイーボウル屋のままなの」
香上進一郎:「アサイーボウルって何だ」
香上進一郎:「スポーツ?」
灰島潮:「えっ……」
灰島潮:「香上ちゃん、マジ~? それは……マジ~~~?」
落合竜二:「……」
香上進一郎:「えっ何……」
香上進一郎:「知ってて当たり前っつうか」
香上進一郎:「珍種を見るような……」
香上進一郎:「いや……知らんよな。落合……」
灰島潮:「だめだよちゃんと勉強しなくちゃ…だからモテ…あっ」
香上進一郎:「………」
香上進一郎:日に二度聞くと思っていなかったので素で凹んでいる。いやそんな筈は……
香上進一郎:それよりも。
香上進一郎:「落合?……体調悪いのか?」
灰島潮:「えっガチで凹まないで!ビックリマンチョコ上げるから!」後ろで騒いでいる。
落合竜二:「ん?あ、ああ……」
落合竜二:「アサイーボウルはあれだろ。あの、フルーツとシリアルの……」
香上進一郎:「食べモンだったのか」
灰島潮:「そうそう!ごめんねって~!元気だして!」
香上進一郎:納得しつつ落合の様子を気にかける。毎度テンションの高い灰島こいつと比べるのはあまりにもだが。
落合竜二:「……」また押し黙る。
香上進一郎:それにしたっていつもより気迫がない。
灰島潮:「んだ? どしたよ二人とも~」
灰島潮:「言いたいことあんなら言っちゃおうぜ! な~」
落合竜二:「……ごめん」
香上進一郎:「(こういう時はマジで頼もしいなこいつ)」
落合竜二:「ちょっと……静かにしてほしい」
落合竜二:「今……気分じゃなくて……」
香上進一郎:「……マジに大丈夫か?」
灰島潮:「うおっ…おお…」大声を上げかけてから恐る恐る黙る。
灰島潮:「風邪か~?」
落合竜二:「いや……病気とかじゃ……」
香上進一郎:「じゃ……」
香上進一郎:「なんか……オレたちに言えねえような、悩みとか?」
落合竜二:「ん……」
落合竜二:「まあ……」
落合竜二:「……ごめん」
香上進一郎:「………」
香上進一郎:無意識に鋭くなってしまう眼光を誤魔化すように、廊下へと視線を向けて。
香上進一郎:「そか」
香上進一郎:「じゃ、唐揚げ屋はまた今度だな」
灰島潮:「お? あー、そうだな!元気出たらみんなで行こうぜ!」
落合竜二:「うん……」
香上進一郎:「他人のカネで食うメシが一番美味いからな。楽しみだ」
香上進一郎:「なっ、灰島」
灰島潮:「あれ!?」
灰島潮:「香上ちゃんバイトしてんだから一番金持ちでしょ! 勘弁してよ~」
灰島潮:「……」ちなみになんか理由知ってる?のアイコンタクトを送る。
香上進一郎:「モテねえと性格まで捻くれるらしいぞ」
香上進一郎:僅かに首を横に振る。
灰島潮:「ガチ引きずってんじゃん!マジ悪かったって! ウソウソ」
香上進一郎:「謝られるのもそれはそれで腹立つが……」
香上進一郎:「まあ、そういう事だから、落合」
香上進一郎:「今日は……帰るか」
香上進一郎:「途中まで送るか?」
落合竜二:「いや……」
落合竜二:「いい。やることがあるから」
落合竜二:「2人で帰ってて」
灰島潮:「おお…そうか? あんま無理すんなよー?」
灰島潮:こちらは帰り支度を始め、香上くんを視線で待つ。
香上進一郎:素直に頷いて。「ん。あんま遅くなんなよ」
香上進一郎:灰島と共に廊下へと出る。
灰島潮:廊下までは大人しく出る。「……いや…」
灰島潮:「落合どうしちゃったん? 俺なんか怒らせた系?」
香上進一郎:「今更お前の喋りでキレるような奴じゃねえし、仲でもねえだろう」
灰島潮:「それウケる」けらけら笑う。「えー、じゃあなんかな。ヤバいことじゃねえといいな」
灰島潮:「あ、俺みたいになんかヤクザ絡みとか?」
香上進一郎:「だったらヤベえけど」
灰島潮:「ヤッベえよな!また香上ちゃんの出番じゃん」
香上進一郎:「ま、しばらくはその線は無……い、と思う。勘だが」
灰島潮:「お、マジで?」
灰島潮:「落合もさー、香上ちゃんにならなんか言ってくれるんじゃね?」
香上進一郎:ヤクザやそれ以上の脅威をもつ組織相手に、オレたちが束の間の均衡を保つことに成功しました!とは口が裂けても言えないし、そもそも信じないだろう。
灰島潮:からっとした口調で言って、香上くんを見る。「俺には言わねーべ」
香上進一郎:「どうかな」ふ、と寂しげに笑って。
香上進一郎:「言ったらお前、調子に乗るだろう」
灰島潮:「マジな! 超ダチじゃん!ってなる」
香上進一郎:「……ま」
香上進一郎:「言わねえんじゃなくて、言えねえことだってのは、落合も言ってたし」
香上進一郎:「オレにも、お前にも。言えねえことの一つや二つはある」
灰島潮:「えっ…」
灰島潮:「そう…そうだな」
香上進一郎:「………」
香上進一郎:「(ないの?)」
灰島潮:「(あるの?)」
香上進一郎:僅かに咳払い。「……だからじゃねえけど、いつもなら言わねえことを言ってやろう」
香上進一郎:「あんまりオレぁ、親身になって心配とか出来るタイプじゃないから」
香上進一郎:「さっきは割と、落合に突っ込んて事情聞いてくれて」
香上進一郎:「オレは助かったよ。サンキュな」
灰島潮:「へっ…」
灰島潮:鼻を擦る。
灰島潮:「行く……? ラーメン……」
香上進一郎:「いや、バイトあるから。今日」
灰島潮:「おい~~~!」
灰島潮:「良いとこーーー!!」
香上進一郎:「じゃまた明日~」
灰島潮:「いけずーーーー!!」
香上進一郎:背に浴びる友の声に、僅かに表情を緩めながら、上着の内から取り出した端末を操作する。
香上進一郎:件名:柵原玲緒失踪事件についての要参考人
香上進一郎:本文:落合竜二に疑い有り。


GM:シーン終了。シナリオロイスは落合竜二 推奨感情:友情/不安 です。
香上進一郎:落合竜二 P◯友情/N猜疑心 で取っちゃお
GM:OK~


【OP/桜庭光】

GM:登場は処理の必要なく自由にできるみたいですね
桜庭 光:処理とは一体……?
桜庭 光:出ます


GM:夜。自宅で過ごす君のもとに、電話があった。
GM:電話の内容は、“なんでも屋桜庭”への依頼だ。
GM:明日提出の課題を、学校に置き忘れてしまったので取ってきてほしいというもの。
GM:門限の厳しいクラスメイトだ。それに、今は“キリサキさん”の噂もある。
GM:出るに出られなかっただろうことに想像難くない。
GM:【夜 九株北高校】
GM:午後九時。既に明かりは消えている。
GM:当然、学校は閉まっているはずなのだが。門は乗り越えられる高さだ。
桜庭 光:「……結構怖ぇ~」
GM:これは君を含む一部の人間しか知らないことだが、校舎についても、
GM:1階の男子トイレの窓の調子が悪く、鍵が閉めたようでもちゃんと閉まらなくなっている。
桜庭 光:きょろきょろと周囲を用心深く見渡す。
桜庭 光:「こーれ、ジュース一本は安くしすぎた感あるな……」
GM:反射板の光がきらめく。
桜庭 光:見つかったら大目玉だ。流石に残っている先生も居ないはずだが。
GM:君の方へと向かってくる人影がある。
桜庭 光:「……!」
桜庭 光:(落ち着け、まだ何もしてない。逃げるほうが怪しい感じになる!)
桜庭 光:近づいてくる人影に目を向ける。
美咲咲:「……えっ」
美咲咲:「桜庭……?」
桜庭 光:「サキサ……美咲さん?」
GM:いつもの制服姿ではなく、私服らしきジャージ姿。
美咲咲:「なんでこんなとこに……」
桜庭 光:「え、あー、えーと」
美咲咲:「……」
美咲咲:「……また何でも屋の依頼?」
桜庭 光:「えーと……」
桜庭 光:「……はい」
美咲咲:はあ、とため息を吐く。
美咲咲:「いい加減安請け合いするのやめたら?」
美咲咲:「桜庭の人生に、損しか作ってないと思う」
桜庭 光:「すいません……仰るとおりで……」
桜庭 光:叱られた子犬のように肩を小さくする。
美咲咲:「……で。今回は何」
桜庭 光:「明日提出の課題あったっしょ。学校に忘れたって」
美咲咲:「報酬は」
桜庭 光:「門限あるから取りに戻れないって泣きつかれちゃってさ」
桜庭 光:「ん?缶ジュース」
美咲咲:「こいつは……」
桜庭 光:「や、今思うと流石に安かったな~って反省してんすよ!?この時間の校舎結構怖いのねって!」
桜庭 光:「……いや反省するとこそこじゃないよね……ゴメンナサイ」
美咲咲:「まったく……」
美咲咲:「てか、どう入るつもりなのよ」
桜庭 光:「一階の男子トイレの窓から?鍵の調子悪いとこあんだよね」
美咲咲:「そういうことばっかり覚えて……」
美咲咲:「てか、その課題桜庭は終わらせてんの?」
桜庭 光:「終わらせてなかったらオレも机にかじりついてるって」
桜庭 光:課題を写させてやるのもまあまあ入る仕事である、とは流石に言わず。
美咲咲:「そ」ぶっきらぼうに応えると、門をひょいと乗り越える。
桜庭 光:「え、ちょ」
桜庭 光:「なにしてんの!?」
美咲咲:「怖いんでしょ?」
桜庭 光:「はい?」
美咲咲:「私はこういうの怖いと思わない」
桜庭 光:「あっ、さすが……じゃなく」
桜庭 光:「えっ……一緒に行く?話?」
美咲咲:「行かないけど何となく門を乗り越えたように見える?」
桜庭 光:「やめといたほうがいいって!見つかったらめちゃくちゃ怒られるし!」
美咲咲:「あんたと違って、私は一回やったくらいでそんなに怒られない」
桜庭 光:「優等生なのは知ってるけど……だからさあ、傷つけないほうがいいだろ?」
美咲咲:スタスタと校舎に向けて歩いていく。「クラスは?2組?」
桜庭 光:「あっちょっと!……もー!」
桜庭 光:大型のリュックを背負い直し、ひらりと門を乗り越えて追いかける。
GM:そうして、君が追いついてからも、彼女の歩みの速さは変わらなかったが。
GM:不意に立ち止まる。
美咲咲:「……今」
美咲咲:「人いなかった?」
桜庭 光:「えっ、嘘。監視員?いないよな?」
美咲咲:「キタコーにそんなお金あるわけ無いじゃん」
美咲咲:「窓も直せてないんでしょ」
桜庭 光:「世知辛え話ですよ」
桜庭 光:キョロキョロと周囲を見回す。
GM:君の視界の隅。
桜庭 光:「先生も流石に帰ってる時間だけどな……?」
GM:ちらりと人影が映った気がする。用具室の方だろうか?
桜庭 光:「……居たような、人」
美咲咲:「……」
美咲咲:「あんたみたいなお人好しかあんたの依頼者みたいな間抜けが」
美咲咲:「もうひとり居たと思う……?」
桜庭 光:「サキサキ、やっぱ帰ったほうがいいって」
桜庭 光:「不審者かも」
美咲咲:「サキサキ言うな……まあ、でも」
美咲咲:「本当にそうなら帰った方がいいかもね」
桜庭 光:「でしょ?」
美咲咲:「ジュースと女子からの信頼は諦めることね」
桜庭 光:「え?いやオレは美咲さん送ってからまた……」
美咲咲:「は?」
桜庭 光:「あっ、いえ」
桜庭 光:「ちゃ、ちゃんと帰るって!やっぱり勝手に入るのも良くないしね!」
美咲咲:「今更……というか、そいつだってせめて朝に来て写すとかさ……」
GM:その時。
GM:視界の隅にあったはずの人影らしきものが、こちらに近づいているように見えた。
GM:暗く、その顔は伺い知れない。それどころか。
GM:身体が重く、意識が朦朧としてくる。
桜庭 光:「……あ、れ?」
GM:体が思うように動かないが、背筋には凍りつくような悪寒が張り付く。
美咲咲:「……!?」
桜庭 光:急に瞼が重くなる。だというのに。
GM:隣の少女が、膝を付き倒れ込むのが見えた。
桜庭 光:直感する。このまま寝ては絶対にいけない、と。
桜庭 光:「さ、き……」
暗い人影:人影がにじり寄る。正確には人影ではないシルエットがある。
桜庭 光:わからない。わからない。ただ、なにか。
暗い人影:腕だ。
桜庭 光体が覚えてる・・・・・・
暗い人影:腕に当たるであろう部分には、長く鋭い影があった。
桜庭 光逃げないと・・・・・
桜庭 光:なのに、脚は鉛のように重くて。
暗い人影:腕をゆっくりと上げる。
暗い人影:それが降ろされる様が、スローモーションのように見える。
暗い人影:君はどうしてか、それが振り下ろされる先を予感した。
暗い人影:倒れた美咲咲であると。
桜庭 光:「……!」
桜庭 光:担いでいたリュックサックを取り落とし、中身がこぼれ落ちる。
桜庭 光:走ることはできなくても。倒れ込むことだけはできた。
桜庭 光:振り下ろされる腕の前に割って入る。
暗い人影:そこからは速かった。
暗い人影:いつの間にか、その手――大きな刃は通り過ぎていた。
GM:遅れて、体の内側から灼かれたような熱がある。
GM:何かが自分の体から飛び出していくような。
桜庭 光:地面の硬い感触。動かせない視界が、赤に染まっていく。
桜庭 光:(これ)
桜庭 光:(オレの血か?)
桜庭 光:叫び声の代わりに溢れたのは、かすれた呼吸音。
桜庭 光:遅れてやってきた激痛は、すぐに薄れていく。
桜庭 光:感触が、音が、匂いが。感覚が徐々に消えていく。
桜庭 光:(……ああ、死ぬのか)
桜庭 光:すぐに、どうしようもないと自覚した。
桜庭 光:昔からそうだった。自分にできることとできないことがすぐに分かる。
桜庭 光:そのせいで諦めが早いとか、熱意が足りないとか。怒られることも多かったけど。
桜庭 光:そんなこと言われても困る。出来ないことにいつまでも固執したって仕方ないだろ?
桜庭 光:(父さん、母さん、ごめんなさい。育ててくれてありがとう)
桜庭 光:最後の時間は、大事な人達のことを考えることにした。
桜庭 光:(ふたりとも、泣くかな。泣くよな。がっこの皆、泣いてくれるかなあ)
桜庭 光:(倉間さんは──いやいや、ほとんど繋がりないし。流石に望みすぎ)
桜庭 光:(サキサキ)
桜庭 光:『いい加減安請け合いするのやめたら?』
桜庭 光:『桜庭の人生に、損しか作ってないと思う』
桜庭 光:呆れたように言ってくれた口ぶりを思い出す。
桜庭 光:(巻き込んでごめん。守れなくてごめん。心配ばっかりかけて、ごめん)
桜庭 光:(わかってるよ。かっこよくないし、褒められたことじゃない)
桜庭 光:(だけど──)
桜庭 光:かっこわるくても、ガキみたいでも。オレは──
 :──とん。
桜庭 光:感覚が完全に消える寸前。
桜庭 光:指先に、何かが触れた。
桜庭 光:(あ)
桜庭 光:それがなんなのかなんて、考えるまでもなかった。
桜庭 光:ずっと手にしてきたものだから。
桜庭 光:ずっと手放せなかったものだから。
桜庭 光:急にクリアになった視界に、咲の姿が映った。
桜庭 光:(バカか、オレは)
桜庭 光:(やだ)
桜庭 光:(いやだ、いやだ、いやだいやだいやだ!)
桜庭 光:生きたい。死にたくない──死なせたくない。
桜庭 光:だって、オレは。オレはまだ。
桜庭 光何一つ・・・取り戻せていない・・・・・・・・
桜庭 光:(動け)
桜庭 光:できるとか、できないとか、今は知ったこっちゃない。頼む。
桜庭 光:(動けよ……!)
GM:だが、君の思いに反して。
GM:身体は動かない。感覚もない。
GM:だが。
桜庭 光:最後の最後に灯し直した熱も。
桜庭 光:消えていく。
GM:意識だけはある。その眼はまだ今を見つめられる。
GM:君を見下ろしていた人影は、姿を消している。
GM:ひりひりと感じていた冷たい死の予感は消えている。
GM:体から熱が流れ出ていくような予感だけがある。
GM:君の隣にあった人影が、ゆるゆると身を起こした。
美咲咲:「さく……らば……?」
美咲咲:「なん……で……何……が……?」
美咲咲:君の身体を見て。「あ……」
美咲咲:「ああ……!」
美咲咲:「ううううっっ……!」
美咲咲:フラフラと起き上がり、君から離れていく。
美咲咲:足音が遠ざかった。
GM:そこから、耳が聞こえなくなったと錯覚するくらいの静寂があり。
GM:慌ただしげな、別の足音がした。
GM:足音の先。見覚えのある少女の姿があった。
桜庭 光:(……?)
桜庭 光:今際の際というのは、意外と長いものらしい。
桜庭 光:朦朧とした意識の中で、ただ咲が無事だったと。ほっとして。
倉間美舞:「……クソ」
倉間美舞:「クソが……!」
桜庭 光:(……はは)
桜庭 光:心のなかで苦笑する。
桜庭 光:思ったより憧れていたのだろうか。こんな都合の良い話を夢想するぐらいに?
桜庭 光:でも、なぜだろう。その光景は、不思議と。
桜庭 光:見覚えがある気がした。
倉間美舞:君の身体を、その少女が引き上げた。
倉間美舞:それでも、起き上がった君は。その時、確かに。
倉間美舞:確かに死んでいたはずなのだ。
GM:〈意志〉で判定してください。難易度は9。
桜庭 光:2DX+0+0@10 意思
DoubleCross : (2DX10) → 7[6,7] → 7

GM:君は飢餓の衝動に呑まれました。
GM:今のままでは足りないと。
GM:その飢餓感が、欲望が、君をより高くエクセルシオールへと導きます。
GM:覚醒 を死、衝動を飢餓として、君はオーヴァードに覚醒します。
GM:侵蝕基本値を32として、侵蝕率を2d10増加させてください。
桜庭 光:32+2d10
DoubleCross : (32+2D10) → 32+11[9,2] → 43

桜庭 光:桜庭 光の侵蝕率を43増加(0 → 43)
GM:OK。では。
GM:桜庭光のオープニングを終了します。


GM:シーン終了。ロイスの取得が可能です。あればどうぞ。
桜庭 光:サキサキには固定ロイス取ってるな
桜庭 光:倉間美舞 ◯P:慕情 N:執着 で
GM:へえ~……
桜庭 光:以上で!
桜庭 光:な、なんだよ……


【Middle1】

GM:全員登場をお願いします。
桜庭 光:桜庭 光の侵蝕率を1D10(→ 6)増加(43 → 49)
香上進一郎:香上進一郎の侵蝕率を1D10(→ 8)増加(47 → 55)
GM:登場するときにはみんな侵蝕ダイスを降ってね
日生日出人:日生日出人の侵蝕率を1D10(→ 3)増加(52 → 55)
芳井春:芳井 春の侵蝕率を1D10(→ 9)増加(43 → 52)
桜庭 光:これが……侵蝕ダイス……!
日生日出人:みんなトントンなった よかったぴ
香上進一郎:フッ…


GM:【ニュー九株ビル 3F マッサージエステ『梅大事』】
GM:支部の仮眠室に、一人の見慣れぬ少年が寝かされている。
GM:正確には、ここには二度目・・・の訪問となる。
GM:本人には預かり知らぬことではあるが。
GM:なので。その本人、君が。桜庭光が目覚めると、知らない天井があった。
桜庭 光:「………」
桜庭 光:ぼうっと、天井を見上げる。部屋じゃない。リビングのソファでもない。
桜庭 光:「どこだ……?」
GM:どこか妖しい雰囲気にも見える、薄ぼんやりとした照明の空間。
GM:施術台のようなベッド。
桜庭 光:「病院……?」
桜庭 光:まだ頭がぼんやりとしている。呟きながら体を起こそうとする。
香上進一郎:「無理に起き上がらない方がいい」
桜庭 光:声の方を振り向く。見知った顔があった。
桜庭 光:「カガミン?」
香上進一郎:傍の椅子に腰を落ち着かせていた少年が、その様子を見てぽつりと零す。
香上進一郎:「ああ」
香上進一郎:「君の名前は?」
桜庭 光:「……桜庭光。九株北高2-2」
桜庭 光:お互いを指さして「同級生」
香上進一郎:こくりと頷く。
香上進一郎:「“そちら”の方は支障ないようで、何よりだ」
香上進一郎:張り詰めているようだった雰囲気が僅かに和らぐ。
桜庭 光:「そちらって……」
桜庭 光:ある程度覚醒してきた頭で少し考えて。
桜庭 光:「オレ、頭でも打った?」
香上進一郎:「………」
香上進一郎:「説明する。人を呼んでくるから、少し待っていてくれ」
桜庭 光:「あ、ああ……?」
香上進一郎:立ち上がり、仮眠室の外へ。暫くもしない内に、幾人かの足音。
桜庭 光:(そういえば)
桜庭 光:目が覚める前の光景を思い出して
桜庭 光:(変な"夢"……見たな)
芳井春:「起きたか」
芳井春:大柄な青年。ただしあなたが知っているよりは髪を柔らかにセットして、シャツも着崩している。
桜庭 光:「あ……え?」
桜庭 光:親か、医者か。そのあたりだと思っていた。
芳井春:苦笑い。「びっくりするよな…」
桜庭 光:想定外の"顔見知り"に思わず声を漏らす。
桜庭 光:「春先生……?」
芳井春:「はい…うん」ちょっと気まずそうにする。
日生日出人:「ふっ」大柄な体に隠れて、その言葉に噴き出して笑う声がする。
芳井春:「こら」それに返す。
日生日出人:「んへへ、だって、春先生」
日生日出人:後ろからひょこっと顔を出す。染めたピンクベージュの髪、女性的な艶やかな顔立ち。
桜庭 光:「ヒナちゃん先生……?」
桜庭 光:「あっ、すんません」
日生日出人:「ううん、ヒナちゃん先生だよお」ぱっと嬉しそうにする。 それにしたって服装は古着めいたカジュアルな格好。
日生日出人:「いろいろあってびっくりしたでしょ~、体痛いとこない~?」
桜庭 光:「あ、っす。えっと、多分大丈夫……」
日生日出人:「もう、しんちゃんから説明とか聞いた?」顔を覗き込む。
桜庭 光:(いやちっか)
桜庭 光:あらためて近くで見ると睫毛が長い。
桜庭 光:「や、説明……?は、まだかな……?」
香上進一郎:「はい、面子が揃ってからと……」
日生日出人:「そっかあ」頷く。近付くと、細い身体からほのかに甘い香りが漂う。
矢掛翠:「ごめんなさいね、騒がしくして」
芳井春:ドアを開けて、彼女が通ってから閉じる。
矢掛翠:「ご両親にはこちらからご連絡しておきます。だけどその前に……」
矢掛翠:「色々と説明しなきゃいけないことがあって。まずはそれを聞いてもらいたいんだけど、大丈夫かな?」
日生日出人:「支部長~」身体をどける。
桜庭 光:「えと……はい。よろしくお願いします」
芳井春:「あいつは?」香上に尋ねる。
桜庭 光:(支部長?)
桜庭 光:なにかえらいさんなのだろうか、と首を傾げる。
香上進一郎:お疲れ様です、と支部長に頭を下げて。ややあってから室内を見回して。
倉間美舞:支部長の後ろに半ば隠れるような形で一人の少女がある。
香上進一郎:先輩の問いに、は、と軽く息を吐く。
香上進一郎:「あそこです」
芳井春:「おー」
桜庭 光:「あ……」
桜庭 光:一瞬視線を向けてから、気まずそうに逸らす。
桜庭 光:「……ども」
倉間美舞:「や、今ウ……のことはいいので」
倉間美舞:「ん」小さく返す。
香上進一郎:そういう空気じゃない。僅かに唇を噛み締めて耐える。
日生日出人:「どしたのお、みまちゃん」
日生日出人:「大丈夫?」そっちにも心配そうに首を傾げる。
倉間美舞:「いやマ……本当に大丈夫ですから」
倉間美舞:「話を進めてあげてください、支部長」
日生日出人:「そ~?」おっとりと頷く。
芳井春:「桜庭には、こっち向きの説明でいいんだろ」支部長に聞く。
矢掛翠:「ええ。じゃあ……そうね。あなたからお願いできる?」
芳井春:「…あー…」頷く。
日生日出人:おお、という顔で二人を見る。
芳井春:「桜庭。いま、怪我のほうはどうだ?」
芳井春:答えがわかっているような聞き方をする。
桜庭 光:「怪我……?いや、どこも痛くないっす……けど」
桜庭 光:思わず、"斬られた"胸をさする。
芳井春:「うん。それが不自然に思えるんじゃないか?」
芳井春:「治療されたところで、ここまで治るはずがない」
芳井春:「……たぶん。倉間が発見した時の状況は、そうだったと聞くし」
桜庭 光:「発見……倉間、さんが……?」
桜庭 光:夢の状況と重なる。いや。
桜庭 光:つまり、それは。
桜庭 光:「は、はは……何いってんすか、春センセ」
桜庭 光:「そんな、まるでオレが」
桜庭 光:「ほんとに斬られた……みたいな……」
桜庭 光:そんなわけがない。だって、あんな傷が治るはずがないし。
芳井春:「そうだよ」
桜庭 光:だって……死ぬだろう?なのに……
桜庭 光:「………」
芳井春:「おまえがいま覚えていることがあるとしたら、それは全部、本当のことだ」
桜庭 光:「全部……」
桜庭 光:あの痛みも。あの熱も。夢じゃない。全て。
桜庭 光:「……!咲は!?」
桜庭 光:血相を変える。
桜庭 光:「オレ、斬られた時、咲が……美咲咲が近くに居て……」
倉間美舞:「咲……美咲さん?」
桜庭 光:「無事ですか!?」
倉間美舞:「ちょっと待って」
倉間美舞:「一緒だったの?」
香上進一郎:「桜庭くんを発見した時は」
香上進一郎:「深夜の学校で、きみ一人だけだったと報告を受けていたが」
桜庭 光:「斬られた時まで……一緒に居たんだ。オレがやられた後、フラフラどっかに行っちまって……」
芳井春:口元に手をやる。「美咲は、桜庭と同じ…俺のとこのクラスの生徒だ」ヒナセや支部長に捕捉する。
日生日出人:「…警察に伝えとく? なんなら俺、探しに行くけど…」支部長を見やる。
矢掛翠:「……美咲さんについては、こちらでちゃんと無事を確認するわ。あなたはこのままここに居てもらえるかな」
矢掛翠:大丈夫、と手で静止する。「私から時緒ちゃんに諮っておく」
日生日出人:はあい、と小さく頷く。
芳井春:「斬られた」桜庭君の言葉を復唱する。
桜庭 光:「斬られたんだ!夜の学校で……オレが咲を連れてったから……そのせいで……!」
日生日出人:「大丈夫、大丈夫だよお」少しさえぎるように、なだめるように言う。
桜庭 光:焦りと蘇った恐怖からか、動揺した様子で。
日生日出人:「あのね、光くんだって、大変な目に遭ってるんだよお」
日生日出人:心配そうにまた顔を覗き込む。「まずは、自分の心配しよ?」
桜庭 光:「あっ……」
芳井春:「怪我が治ってるから無事でよかった…で終われる話じゃなくてな」
桜庭 光:頭に登っていた血が降りていく。
日生日出人:よしよし、と背中をさする。
芳井春:「むしろ、その『治ってしまってる』ことの説明を、俺たちはしに来た…って感じ」
桜庭 光:「……すんません。話、止めちゃって」
芳井春:「急にいろいろ言われてもだと思うけど…。悪いな。少しずつでいいから」
日生日出人:「んふふ、春先生、先生だねえ」
桜庭 光:「大丈夫っす。お願いします。……咲のことも、よろしく」
桜庭 光:それだけ頼んで、話を聞こうと口を閉ざす。
芳井春:ヒナセを肘で小突いてから。
芳井春:「結論からいうと、桜庭。おまえの体質は、まるきりこれまでと変わったと言っていい」
桜庭 光:「体質……?」
芳井春:「そして俺や…ここにいる全員が、同じ症状に罹ってる」
日生日出人:「しんちゃん、なんて名前なのか、教えてあげなよ~」
香上進一郎:「越えた者オーヴァード
桜庭 光:「オー……ヴァー……ド」
香上進一郎:「死に至る傷すらも瞬時に回復し」
香上進一郎:「ひとの域を“超えた”力を行使することのできる者たちの総称」
香上進一郎:「それが、オレたちで」
香上進一郎:「今の、きみだ」
桜庭 光:「オレ、が……」
芳井春:「保健医の日生先生も、症状の説明をしてあげてくださいよ」
桜庭 光:なんの冗談だ、と。言えなかった。
日生日出人:「え~、んへへ」春くんの方を見てはにかむ。
桜庭 光:事実だ、と一度認めてしまうと。あの"死"に近づいた感覚は、夢じゃありえない。
桜庭 光:こうして完全に治ってしまっていることも。
日生日出人:「あのね、光くん」
日生日出人:「人がオーヴァードになるのは、とあるウイルスに感染したからなの」
桜庭 光:「病気、ってことですか」
日生日出人:「そう、そう。風邪の症状って、ひとによって違うでしょ?」
日生日出人:「鼻水が出るよ~、とか、咳がでるよ~、熱が出たよ~…。そんな感じで」
日生日出人:「そのウイルスは、人をオーヴァードに感染させると、その人だけの特別な力に目覚めさせるの」
日生日出人:「たとえば、不思議な生き物を生み出す力、体を変化させる力、爆発的な運動能力…。ほんとにいろいろなんだけど」
日生日出人:「でも、病気なのは一緒。普通の人とは違う、超人なのは一緒…」
日生日出人:「ここまではわかる?」首を傾げる。
桜庭 光:「えっと……はい。大丈夫……と思います」
桜庭 光:あまりにも現実離れした話で、くらくらはしているが。
桜庭 光:「あっ、すいません。ひとつ」
日生日出人:「ん~?」
桜庭 光:「怪我が治りやすくなって、不思議な力に目覚める……んですよね」
日生日出人:「うん、うん。そだよ」
桜庭 光:「それって……いや、人からしたら気味悪がられるかもしんないけど」
桜庭 光:「怪我が治りやすくなったりするのは、いいことではあるんじゃ……?」
桜庭 光:「それなのに、病気、なんですか?」
日生日出人:「お~」
日生日出人:「良い質問だねえ~」ぱちぱちと拍手する。
香上進一郎:感心したように頷く。
桜庭 光:「あ、っす……」
芳井春:複雑そうにしている。
日生日出人:「そこの説明は~」
日生日出人:頷いたしんちゃんを見る。「しんちゃん、できるかな~?」
香上進一郎:「承りました。不適格な部分などあれば、都度修正していただけると」
香上進一郎:軽く咳払い。
日生日出人:「します! 春先生が」
芳井春:「俺か…」
矢掛翠:どことなくにこやかにしている。
香上進一郎:「桜庭くん。きみの言う通り、レネゲイドウイルスが人にもたらすものは、恩恵ばかり……」
日生日出人:「あっ」
香上進一郎:「そのように聞こえるし、メリットばかりが見えるものかもしれない」
日生日出人:「レネゲイドウイルスってまだ言ってなかった~」
香上進一郎:「あっ」
香上進一郎:「……つまり」
芳井春:ここに来てからはじめて素で笑っている。
香上進一郎:「ひとをオーヴァードに感染させるウイルス……それが、レネゲイドウイルスなんだけど」
日生日出人:「わかる~?」桜庭くんを見る。
桜庭 光:「だいじょぶだいじょぶ、文脈でそうだろうなと思ったから……」
桜庭 光:思わず気が抜けた様子で。
日生日出人:「えらい~」また拍手している。
香上進一郎:「ありがとうございます、日生先輩」気まずそうに目を反らし、ややあってから。
香上進一郎:「話を戻そう。……オレたちオーヴァードは、致命傷すらも回復できるし」
香上進一郎:リザレクトとも呼んでいるが、と補足して。「様々な力を行使できるけど。それは何も、リスク無しに全てを行えているわけではない」
香上進一郎:「それらを行使する度に、ウイルスは。宿主の身体を蝕んでいく」
日生日出人:「風邪の症状が悪化しちゃうんだよお」
香上進一郎:「レネゲイドの活性は、特定の感情や記憶、そういったものを大きく揺さぶって」
香上進一郎:「ある一定の境を超えると、ただただその衝動に突き動かされ、暴れまわる怪物になり得る危険性を秘めている」
芳井春:「……そうだな。それこそ、倉間が来たくらいのときに…覚醒したてだと強かったかもしれない」
倉間美舞:「……」
芳井春:「制御しにくい特定の感覚とか、そういうの」
日生日出人:「なんか、刺されたとき、感じた? 自分じゃ抑えきれない~みたいな気持ち…」桜庭くんに聞く。
芳井春:「…どういうのかは、いま言わなくていいよ。なんとなくの有無でいい」、
桜庭 光:「………」
桜庭 光:あのときの感覚。思い出したくもない恐怖や、慣れた諦観もあったが。
桜庭 光:一番強かった気分は──『まだ足りない・・・・・・
桜庭 光:「あった……と、思います」
芳井春:「うん。それを俺たちは衝動と呼んでる」
桜庭 光:「死にかけたせいで、気持ちがぐちゃぐちゃになった……のとは違くて」
桜庭 光:「そのウイルスのせいで、そういう気持ちにされた、ってこと?」
日生日出人:「そこはねえ、難しいとこなんだけど…」
日生日出人:「もともと自分の中にあった気持ちが拡大したっていう人もいるし、ウイルスに与えられたものだっていう人もいるし」
日生日出人:「ただ、その衝動にすっかり呑み込まれちゃうと、俺達オーヴァードは、周囲との繋がりを保てない怪物になっちゃう」
桜庭 光:「怪物……」
日生日出人:「さ~て」しんちゃんを見上げる。
日生日出人:「その怪物のことを、なんて言うでしょうか~!」
香上進一郎:ぴんと背筋を伸ばす。
倉間美舞:(完全に教師ロール気に入ってんな……)
芳井春:(カヴァーに適応してる…)
日生日出人:ふにゃふにゃにこにこしている。
香上進一郎:「理性を失ったものたち。それをオレたちは、“ジャーム”と呼んでいる」
香上進一郎:「………桜庭くん」
香上進一郎:「一度、その境界を越えてしまったジャームは、元の……オーヴァードに戻る事はできない」
香上進一郎:「それは、つまり」
香上進一郎:「人と、オーヴァードも。同様なんだ」
桜庭 光:「……」
日生日出人:「…いま、そういう」
日生日出人:「実感、わく?」
桜庭 光:「正直」
桜庭 光:「よくわかってない……っす」
芳井春:「そりゃそうだ」安心したように笑う。
倉間美舞:「……見せたほうがいいですか?」
日生日出人:「うえ」
芳井春:「いきなり見せるには俺らはなあ…」
芳井春:「このあたりはちょっとずつ、実例を見せてくんでいいんじゃないか…?」
日生日出人:「みまちゃん、出そうとしてる?」
倉間美舞:「いやそっちじゃないですって」
日生日出人:「?」首を傾げる。「どっち?」
倉間美舞:「……」《ワーディング》を展開する。
GM:あの時受けた感覚によく似ていると思う。だが。
GM:あのときのような脅威には感じないだろう。身体も満足に動く。
桜庭 光:「これ……! 斬られる前に、こんな感じが……」
倉間美舞:周囲にはひらひらと赤い羽根がちらつく。
香上進一郎:「てめ、いきなり……」やや声を荒げる。
芳井春:ポケットからライターを取り出し、落とす。
倉間美舞:ぱし、と瞬きして。「見て」
倉間美舞:それを思い切り踏み割る。
桜庭 光:「うわっちょっ!?なにして」
倉間美舞:ふ、と張り詰めた空間が緩む。
倉間美舞:粉々にされたはずのライターが、無傷のままそこにある。
芳井春:割られるとまでは思っていなかったので内心ヒヤヒヤしている。そのまま手元に。
倉間美舞:「よくわかった?」
桜庭 光:「………」
桜庭 光:唖然として
桜庭 光:「これが……さっき話してた、超能力……?」
日生日出人:「んは~」ふにゃっと笑う。
日生日出人:「みまちゃんのはちょっと特殊だけど、光くんも、いまと同じ力、できるはずだよ」
日生日出人:「…普通の人だったら」
日生日出人:「いまの《ワーディング》されたら、意識が止まって動けないみたいになって、何が起こったのかも気付けなくなっちゃう」
桜庭 光:「……オレが今、普通に喋れてるってことは」
桜庭 光:「つまり、そういうこと……って、ことすか」
芳井春:「うん、そう」
日生日出人:「光くんが襲われたとき」ついっと桜庭くんの胸を触る。
日生日出人:「今みたいなの、感じたんだもんね?」
桜庭 光:「ぇっ、は、はい!」
桜庭 光:急に触られて変な声が出た。
芳井春:「……。」
桜庭 光:(安心させようとしてくれてんのかな……いや、近いけど……)
香上進一郎:なんとも言えない表情。
日生日出人:「んへ~」ふにゃっと笑う。「さて!」
日生日出人:「一気にいろいろ説明して、混乱しちゃったと思うけど…」
日生日出人:「それも、いままで光くんが『知らなかった』ことだから、だよね」
日生日出人:「『知らなかった』のは」胸に触れた指をそのまま口元に持っていく。「誰かが『秘密にしてる』から」
日生日出人:「そこで、俺達だねえ」春くんを見上げる。
芳井春:つるりとしたライターを、掌で弄ぶ。
桜庭 光:「……」色気ある仕草が気になって微妙に集中できない。
芳井春:「…そう。秘密にする仕事ってのがある」ライターをヒナセに投げる。
日生日出人:「わっ」と小さく言いながらライターを両手で受け取る。
桜庭 光:指が離れて内心ほっとする。いや、男相手になに考えてんだ。
芳井春:安堵したように息を吐く。
芳井春:「俺たちはUGN……ユニバーサル・ガーディアンズ・ネットワークって呼ばれてる」
桜庭 光:「UGN……」
芳井春:「こういう事態のサポートとか、今後の生活をどうしていくかとか……そういうことを、一緒に考えていこう」
日生日出人:「秘密結社ってやつ~」ライターを弄びながら、冗談めかした口調で言う。
桜庭 光:「今後……」
桜庭 光:「普通に暮らせなくなったり……するんすか?」
芳井春:「まあ、まず、今日明日だよな」
日生日出人:「ううん、普通に暮らせるようにサポートするのも、俺達の仕事!」
芳井春:…香上の方を少し見遣り、表情を伺う。
桜庭 光:「あ、なるほど……」
香上進一郎:「現に、オレも倉間も、通っているだろう。ガッコ」
桜庭 光:「……だったな」
桜庭 光:ほっと息をつく。
桜庭 光:「話切ってすんません。今日明日、って言うと」
倉間美舞:「普通かどうかは……」言いかけて言いよどむ。
日生日出人:「もう、こんな時間だからねえ」
日生日出人:端末の画面を見せる。日付が変わるか変わらないかの時間帯。
桜庭 光:「うわっ、やべ」
日生日出人:「あ、大丈夫だよ~、おうちには連絡してあるから…」
日生日出人:「このままここに泊まっても大丈夫だし、おうちに帰るなら、送ります」
桜庭 光:「……じゃあ」
桜庭 光:「今日は、泊まらせてもらっていいすか」
芳井春:「どうぞ。俺らもいるから、なにかあれば言って」
日生日出人:「うんうん。疲れちゃったもんねー」よしよしと桜庭くんの頭を撫でる。
桜庭 光:「こ、子供じゃないんすけど……」
桜庭 光:複雑そうな顔で。
香上進一郎:「分かった。必要なものがあれば言ってくれ」
倉間美舞:「荷物はそこにあるから」傍らを指差す。
桜庭 光:「ありがとうございます。……あ、うん、その、どうも」
香上進一郎:「……一応、聞いておくが」
香上進一郎:「学校はどうする?」
桜庭 光:倉間の指摘になぜか少しどもりながら、傍らのリュックを抱き寄せる。
桜庭 光:「……行くよ」
桜庭 光:「美咲さんが来てたら、オレ居なかったら心配するかもだし」
香上進一郎:目を細め、僅かに頷く。
桜庭 光:「あ、あとあれだ」
桜庭 光:思い出して、少し困った顔をして。
桜庭 光:「仕事、頼まれてたんだ。失敗したけどリカバリはしねえと」
倉間美舞:「……仕事?」
芳井春:「……まさかおまえ」
芳井春:「『なんでも屋』でいたのか……」
香上進一郎:ああ、と得心がいったように。
香上進一郎:「だから深夜に……?」
桜庭 光:「……美咲さんは関係ないので。オレが馬鹿やっただけっす」
日生日出人:「なんでも屋? ……あ!キタコーのなんでも屋!」合点している。
芳井春:「そうそう」
桜庭 光:「馬鹿だけど……馬鹿やってんだから、責任は持たねえと、っしょ」
芳井春:「……死にかけてたんだぞ?」
桜庭 光:「……だからっすよ」
桜庭 光:ぎゅ、っとリュックを抱きしめて。
桜庭 光:「しょーじき。話してもらったこと、全然まだ噛み砕けてなくて」
桜庭 光:「急に怪物一歩手前になったとか言われても、実感ねえし」
桜庭 光:「死にかけたのは、まだこえーし」
桜庭 光:「だから、せめて」
桜庭 光:「今までやってきたことは続けねえと」
桜庭 光:「……全部、壊れちまうみたいで。怖いじゃないすか」
桜庭 光:「……や、すんません。これ我儘だな。休んだほうがいいなら、そうします」
香上進一郎:「いや」
香上進一郎:「きみがそう思うなら、そうすべきだ」
香上進一郎:「先程は伝え忘れていたけれど。オレたちにとって」
香上進一郎:「そういう信念や、人との繋がりで。レネゲイドウイルスは抑制出来るんだ」
日生日出人:「…何でも屋を続ける気持ちはすごく大事だよって言ってる~」
桜庭 光:「……結構精神論なんだな」
桜庭 光:驚いた顔をして。
桜庭 光:「わかった。じゃ、そうする。えっと……」
芳井春:「まあ、とはいえ一人じゃ行かせられないな。行くなら俺らも行こう」
香上進一郎:そういうことです、と日生先輩の言葉に首肯する。
日生日出人:「でも、休んだ方がいいのも本当だよお」
日生日出人:「今日は、そろそろゆっくり休んでもらって…」桜庭くんを見やる。「明日、また学校で会おうね」
桜庭 光:「はいっ!えっと、それから……」
桜庭 光:全員をぐるっと見て、大きく頭を下げる。
桜庭 光:「助けていただいて、ありがとうございました!」
桜庭 光:「これから、お世話んなります!」


GM:シーン終了。
GM:PC間ロイスとかを取るとよいのでは?との説があります
日生日出人:おー!
桜庭 光:うおー
GM:PC1→2→3→4→1の順に取得してみてね
芳井春:桜庭 光 庇護/〇不安
芳井春:これで
桜庭 光:香上進一郎 ◯P:誠意 N:劣等感
芳井春:まってみすった
香上進一郎:しかし……芳井先輩は初期ロイスだぜ
芳井春:私3だ
香上進一郎:日生先輩にとっちゃおかな
GM:そうだぜ PC4にすでに取ってるならまだしも……
日生日出人:やった!
芳井春:既に取ってた♡
桜庭 光:問題なかった
芳井春:のでこのまま桜庭くんにとります
桜庭 光:わ~い
日生日出人:桜庭光 庇護:〇/不安 こっちもこれかな~
GM:庇護られまくってる
桜庭 光:守られる……
桜庭 光:こちらは以上!
香上進一郎:日生日出人 P◯感服/N脅威 こうや
日生日出人:きゃ♡
芳井春:わかるー


【Middle2】

GM:シーンプレイヤーは桜庭くんです。他PCの登場は自由ですが
GM:情報収集があるみたいです。
桜庭 光:私一人じゃ収集できないよ!
日生日出人:やったるぜ!
香上進一郎:どうれ……
日生日出人:日生日出人の侵蝕率を1D10(→ 7)増加(55 → 62)
芳井春:芳井 春の侵蝕率を1D10(→ 3)増加(52 → 55)
桜庭 光:桜庭 光の侵蝕率を1D10(→ 8)増加(49 → 57)
香上進一郎:香上進一郎の侵蝕率を1D10(→ 4)増加(55 → 59)


GM:まず収集できる情報を見せるね~
GM:桜庭光 〈情報:UGN〉7 ※桜庭光以外が判定可能
当日の状況について 〈情報:UGN〉12
柵原玲緒 〈情報:噂話〉6
“キリサキさん” 〈情報:UGN〉〈情報:噂話〉8

GM:この4つ!
日生日出人:うおー!
日生日出人:桜庭くんの情報調べたいのはどこのか~がみ?
芳井春:桜庭光!?
桜庭 光:調べられちゃう
香上進一郎:俺?俺!?俺俺俺
芳井春:好感度を知れるってのかい!?
芳井春:私 “キリサキさん” かなあ
芳井春:シナリオロイスだし…
桜庭 光:噂話得意なので玲緒さん行こうかな
香上進一郎:教えてほしい……アサイーボウルの好感度を
桜庭 光:あ、誰かほしい人いたら
日生日出人:そしたら当日の状況いきます!
桜庭 光:援護の風LV7あります
芳井春:バデ まか かぜ
香上進一郎:やばいな
桜庭 光:ウインドブレスも必要ならLV5あります
香上進一郎:バデもおる
芳井春:目覚めたてで優秀すぎる男きたな
桜庭 光:私は多分使わなくても行けるので皆に回すぜ
香上進一郎:臨機応変にいくか
日生日出人:一番難易度高いのやるので援護の風もらってよろしいでしょうか
桜庭 光:はいよ!ブレスいります?
日生日出人:う~ん そのときはバディもらう!
桜庭 光:じゃあ風だけで!
芳井春:俺には援護は出来ない シクシク
香上進一郎:とりま桜庭くんあ~けよ
香上進一郎:コネ:UGN幹部使用するぜ
香上進一郎:4dx+1>=7 コネ:UGN幹部使用
DoubleCross : (4DX10+1>=7) → 7[3,3,5,7]+1 → 8 → 成功

桜庭 光:ナイス~
日生日出人:あぶなげない!
香上進一郎:あぶないぜ
桜庭 光:ではオートアクション、<援護の風> コンボ:何でも屋の本領
桜庭 光:桜庭 光の侵蝕率を2増加(57 → 59)
桜庭 光:ヒナちゃん先生のこの後の判定のダイス+7でどうぞ
日生日出人:ありがとうございます!
芳井春:優秀
日生日出人:では当日の状況について、〈情報:UGN〉、コネ使って判定します!まとめてダイス+9
日生日出人:(5+9+1)dx+1>=12
DoubleCross : (15DX10+1>=12) → 10[1,1,2,3,3,3,4,5,7,7,7,7,9,10,10]+10[9,10]+7[7]+1 → 28 → 成功

桜庭 光:強い
日生日出人:なんだかすごいことになった
香上進一郎:すご!
芳井春:sugo.
GM:やば
桜庭 光:では次私行くか
桜庭 光:柵原玲緒さんを調べます。噂好きの友人使って情報:噂話
桜庭 光:4DX+1+0@10>=6 情報(噂話)
DoubleCross : (4DX10+1>=6) → 5[1,2,4,5]+1 → 6 → 成功

桜庭 光:あっぶね せいこうです
GM:ギリじゃん
日生日出人:ギリギリで生きてこ
桜庭 光:ムダがない
桜庭 光:ほんとか?
香上進一郎:やるやん
桜庭 光:こっちはオッケー!
芳井春:“キリサキさん” 〈情報:噂話〉8のほうで
芳井春:で 許可もらったんでエフェクトも使います
芳井春:コンボ『そばにいて、と■は言う』/《赤色の従者》《血の絆》。
芳井春:HP15の従者を作成。シナリオ間持続。以降自身のダイスはすべて-3されます。
芳井春:芳井 春の侵蝕率を8増加(55 → 63)
血肉細工:で、調べます
血肉細工:3dx>=8
DoubleCross : (3DX10>=8) → 9[1,2,9] → 9 → 成功

桜庭 光:ナイスー
血肉細工:えらい
香上進一郎:ヤッタ~!
日生日出人:素敵~!
GM:すべて成功だぜ
GM:じゃあ開けてくよ~
・桜庭光
判定者は
キャラシートに記載されている情報を獲得できる。
芳井春:おおーー!
香上進一郎:MU!?
芳井春:秘密まるわかりじゃんっ
日生日出人:これはオイシイ
桜庭 光:バレちゃった
・当日の状況について
昨夜の事件発生時間帯に、家に居なかった生徒は以下に絞られるようだ。
・桜庭光
・美咲咲
・倉間美舞
・落合竜二
・英田舵真
・長船み津香
・柵原玲緒
九株北高校の3年生。美人で評判だったが、別け隔てなく優しく、親しみやすかったという。
10日ほど前に失踪しており、学校からは切り裂かれた血まみれの衣類が見つかっている。
失踪前、男と2人で歩いていた姿が目撃されているという。
・“キリサキさん”
九株北高校で最近になって流行りだした噂。夜の学校に現れ、ハサミ/刀/爪/牙(このあたりは一致していない)で
何でも切り裂いてしまうのだという。一月ほど前、飼育小屋のニワトリが惨殺された事件がきっかけだが、
よく学校に迷い込んでいた野良犬の姿がここのところ見えないことや、柵原玲緒の失踪も“キリサキさん”の仕業とも噂される。
GM:情報は以上だよ~
芳井春:はあい~
日生日出人:はーい!
香上進一郎:ウッス!
桜庭 光:確認しました!


GM:【翌日 九株北高校】
GM:2年2組の教室は、まるで何事もなかったのかのように騒がしい。
桜庭 光:すうっと、扉の前で深呼吸する。
桜庭 光:大丈夫。いつも通り、いつも通り。
桜庭 光:「はよっす」
桜庭 光:がらっと戸を引いて歩を進める。
桜庭 光:クラスメイトとすれ違うたび、心臓が跳ねるのを感じる。
GM:「桜庭くん!」君の姿を見て、一人の女子生徒が詰め寄ってくる。
桜庭 光:「……!」
GM:「昨日届けてくれるって言ったじゃん!?どういうこと!?」
桜庭 光:びくり、と声に飛び上がりそうになり。
桜庭 光:「……あ~、ごめんごめん!ちょっと親に見つかって雷くらっちまってさ、連絡もできんくて」
GM:「お?何でも屋失業の危機か~?」などと男子が囃す。
桜庭 光:「いやほんとすまんかった!オレのやってきた課題見せるからとりあえずそれで許してくれ~」
GM:「……ならいいけどさ……」
桜庭 光:「まーじで申し訳ない、今度なんか埋め合わせ考えとくわ」
桜庭 光:持ってきた課題を押し付けて、自分の席へ向かう。
桜庭 光:(サキサキ……)
美咲咲:「……」そんな君を、ありえないものを見たような顔で見ている。
美咲咲:「え……なんで……?」
美咲咲:「何が……?」
桜庭 光:良かった、とまずは安堵。
美咲咲:「……」君と目が合うと、ぱっとそらす。
桜庭 光:「おはよ、サキサキ」
美咲咲:「……あ」
桜庭 光:何事もなかったように一声かけて、席に座る。
美咲咲:「おはよう……」
桜庭 光:(……変に意識するな。無事ならそれでいい)
桜庭 光:(こっちも元気な姿を見せたら、何かの間違いだったって思ってくれる……)
倉間美舞:「……おはよ」反対側から声がかかる。
桜庭 光:半ばは、そう思ってくれと。懇願のようなものだと自覚しながら。
桜庭 光:「おわっ!?」
桜庭 光:がたりと席から崩れそうになり、危うく立て直す。
桜庭 光:「お……はよっす」
桜庭 光:まさか声をかけられるとは。昨日も大して話せなかったし。
桜庭 光:話せなかった?話したかったみたいじゃん。
倉間美舞:君の反対側の席の机にカバンをぶつけて、持っていたスマホを君の机に落とす。
桜庭 光:「あっ、スマホ」
桜庭 光:反射的に拾う。
倉間美舞:拾い上げると、画面にメモ帳が開かれている。
倉間美舞:『昨日のことは誰にも話さないでね 話した相手に危険が及ぶかも』
桜庭 光:「……」
倉間美舞:「……見た?」
桜庭 光:小さくうなずいた後、
桜庭 光:「やや、みてねーって!プライバシーだもんね、はい!」
桜庭 光:ひょいとスマホを差し出す。
倉間美舞:「そ。ありがと、桜庭くん」受け取ってさっと自分の席に。
GM:彼女が君にこのように話しかけたことなど、これまでに記憶の限りはない。
桜庭 光:(……ありがと……ね)
桜庭 光:流石に舞い上がる気にはなれなかった。
桜庭 光:(話すなっつわれてもな)
桜庭 光:(誰に話せるっつーのよ)
桜庭 光:机に突っ伏して寝るふりをしながら、美咲の方へ視線を向ける。
美咲咲:自分の机をじっと見ている。何かを考え込んでいるように。
美咲咲:時折君の方を見ているが、君も見ていることには気づく様子もない。
桜庭 光:(……こっちも、後で先生達に相談すっか)
GM:「桜庭くん~ちょっと!早く持ってきてよ!」課題を持った女子が君を呼びつける。
桜庭 光:「あっわりわり!」
GM:「春くん先生来ちゃうじゃん~!それまでに写さなきゃなんだからね!」
桜庭 光:「今行きまーす!」
桜庭 光:いつも通りに振る舞う。軽く軽く。
桜庭 光:心配するなって。元気だから。
桜庭 光:……頼むから、こっち見るなよ。今は。
芳井春:しばらくののち。ガラガラと最後にドアを開けて。
芳井春:どこかビジネススーツの似合わない、派手な顔立ちの青年が入ってくる。
芳井春:「おはよう。…おい、そこ写してるの見えてるぞ~」さっきの女子とは違う生徒に声をかけている。
GM:「え~いいじゃん!見逃してよ~!」
芳井春:「俺はいいけど、先生には普通にバレてるぞ」
芳井春:「出席とるから座って」教台へ向かうなか。
桜庭 光:じっと、その姿を見つめる。
芳井春:(……桜庭は、普通にしてる。…したいんだろうな)
桜庭 光:昨日までとは、別人のように見えた。
桜庭 光:違う。多分、変わったのは。
桜庭 光:嫌な分析を頭から振り払う。
芳井春:一度目が合い、そのままいつもの…変わらない生徒のように過ぎる。
芳井春:昨日までと同じように、朝をはじめる。
芳井春:「じゃあ、出席とろうか、まず―――」
GM:昨日までと決定的に変わってしまったのは、果たして桜庭光一人だろうか?
美咲咲:出欠の声に、弱々しく返事を返した少女。あるいは、彼女もまた。


GM:【同刻 2年1組】
日生日出人:「──、じゃあ、全員出席だねえ」きゅっとメモをつける。出欠を取り終えて。
日生日出人:白衣を羽織った、細身の青年。艶やかな顔立ちで教台に立ち、照れくさそうに教室を見渡す。
日生日出人:昨日とは異なる、今日だけの光景。
香上進一郎:どこか落ち着きなくその様子を伺っている。
日生日出人:「んへ…でも先生は病気でお休みで、俺が代理なんだけど」
日生日出人:「えっと…、俺、普段は保健室にずっといて、あんまりこういう風に教室に来ることがないので」
日生日出人:「よければ、この時間をつかって、みんなとお話できたらな~って思って、来ました~」
長船み津香:「ずっと代理がいいよ~」
日生日出人:「そんなこと言っちゃだめだよ~、えっと…」手元の名簿を見る。「み津香ちゃん」
長船み津香:「はーい」出席のときのように元気よく手を挙げる。
日生日出人:「良いお返事~」にこにこする。「そうだなあ…、最近、なにか良い事あったりしましたか?」
香上進一郎:改めてぐるりと辺りを見回す。窓際後方のこの席と、先輩が立つ位置とで。ちょうどクラス全体を俯瞰できるような位置にいる。
灰島潮:「てかてか香上ちゃんよ」斜め後ろから、ヒソヒソ香上くんに話しかけてくる。
長船み津香:「あっ私ね~、仲良くなりたいな~って人とお話できるようになってきた!」
香上進一郎:(落合は……ちゃんと来てるな)と心の中で安堵し。
灰島潮:「きのう何で未読無視したの。俺の渾身のモノマネ動画」流行りの芸人の完コピ。
日生日出人:「えっ、それはよかったねえ、すごいねえ」にこにこ笑う。
香上進一郎:「………」これも既読スルーするをしてやろうか迷う所だ。
落合竜二:「……」興味なさげなのか、それとも眠たげなのか。
落合竜二:心ここにあらずといった雰囲気で窓の外を見ている。
灰島潮:「このために巻き舌できるようになったんだけど。聞く?」
灰島潮:「札幌ルァァァ……メン………」
香上進一郎:「クッ…………」
日生日出人:「あ、そこ、お喋りしてる~」ふたりに気付いて声をかける。
香上進一郎:はっ、とした顔で。反射的に頭を下げる。
香上進一郎:「すみません。日生せん…………生」
日生日出人:パ~~ッと嬉しそうに笑う。「んへへ、じゃあ、せっかくだし、しん……一郎くんにもお話してもらおうかな~!」
香上進一郎:「は………?」
日生日出人:「あんまりこういう風に教室に来ることがないので」
日生日出人:「どんな学校生活を送っているか、ぜひ、聞きたいですねえ~」
香上進一郎:(オレも聞いてないっス)
香上進一郎:必死のアイコンタクトも効果がない。
灰島潮:「お!いいじゃん香上ちゃん! いったれいったれ!」無責任に肩をバンバン叩いてくる。
香上進一郎:「どんな……と言われても」
香上進一郎:「そうですね。ここにいる、クラスの皆と……そう変わらないと思います」
落合竜二:いつもだったらこういうときにもめちゃくちゃ煽ってくるがそれもない。
香上進一郎:ちらりと、彼の方を一瞥して。
香上進一郎:「次の中間で頭が一杯で」
長船み津香:「え~?」
長船み津香:「カガミンこないだ他クラの女子と二人で居たって聞いたよ~?」
灰島潮:「マジで!?」
香上進一郎:「………」
香上進一郎:「みまちがいじゃないか?」
灰島潮:「おいおいおい~~!長船さんそこんとこ詳しく!いつ?どこ?誰と?」
長船み津香:「私も聞いた話だから~」
落合竜二:「香上。実際……どうなんだ……?」
落合竜二:さっきまで興味なさげだったが小声で聞いてくる。
香上進一郎:「………」
灰島潮:ゴクリ……と生唾を呑み込んでいる。
香上進一郎:言えるわけがない。
灰島潮:「く…………」
灰島潮:「ルァァァ………」
灰島潮:「ムァァァァァ…………?」
香上進一郎:閉口したまま灰島の額をぐわしと掴む。
灰島潮:「おごっ」
香上進一郎:「落合……」
GM:「今クラマつった……?」「えっ2組の?マジ?」
香上進一郎:「オレに限ってそれは無いが……」
灰島潮:「おごごごごご」
香上進一郎:「お前は、興味あるの?」
落合竜二:「……」
落合竜二:「……いや。お前がそういうんじゃないなら……」
落合竜二:「何でもないよ。何でも」
香上進一郎:「………そっか」
香上進一郎:ぱっ、と手を放す。
灰島潮:「ごぐあっ」
日生日出人:(…しんちゃんが、いろんな友達と話してる…)ほんわかとした気持ちで見ている。
香上進一郎:「すみません、先生」
香上進一郎:「騒がしくて……」
香上進一郎:いつもと変わっているようで、変わらない。
香上進一郎:ありふれた光景。
日生日出人:「ん~ん~」にこにこと首を横に振る。「知れるの、すごい楽しいよ!」
香上進一郎:使い慣れたノートとペンを手に、姿勢を正す。
香上進一郎:「ありがとうございます」
日生日出人:「んふふ」嬉しそうに笑う。柔らかい表情。「それじゃあ最後に、先生から真面目な話…」
日生日出人:「みなさん知ってると思いますが、最近は学校で不審な事件も起こったので、夜遅くに出歩いたりしないように」
日生日出人:「改めて注意をして────」言いながら、教室を見回す。
日生日出人:いつもと変わっているようで、変わらない。
日生日出人:ありふれた光景。
日生日出人:…本当に?


GM:シーン終了。ロイス取得と、購入が可能です
日生日出人:しんちゃんに取る♡
香上進一郎:エヘヘ
芳井春:桜庭くんにはさっき取ってるのでそのままで。
香上進一郎:日生先生には取得済みなので……待機しちゃお
香上進一郎:いや……待てよ
芳井春:購入は…どうしようかな。
香上進一郎:灰島に取るか
日生日出人:香上進一郎/信頼:〇/隔意/ロイス これでいこう
芳井春:桜庭くん武器って何がほしいですか
灰島潮:ええ~っありがたすぎる
芳井春:それ狙おうかな… 血肉が
桜庭 光:あっ助かります!
桜庭 光:今ルルブぱらぱらしてとりあえず日本刀かな~と
桜庭 光:目をつけていたところです
芳井春:いくらだっけ?
桜庭 光:11だった 意外と高くてびっくりしてる
芳井春:へー!
血肉細工:じゃあやろう
血肉細工:3DX>=11
DoubleCross : (3DX10>=11) → 10[5,8,10]+2[2] → 12 → 成功

桜庭 光:血肉君……!
芳井春:す
香上進一郎:灰島潮 P◯友情/N嫉妬
芳井春:すごい
日生日出人:えらい!
香上進一郎:こうで
桜庭 光:わーい助かる!ありがとう!
血肉細工:へへ…
香上進一郎:おっすごい!
血肉細工:私を第三のヒロインにしてくれるかな…?
香上進一郎:そして信頼うれしいネ エヘヘ
桜庭 光:トゥンク
日生日出人:応急手当かっとこ~
日生日出人:6dx+1>=8
DoubleCross : (6DX10+1>=8) → 8[1,2,4,6,7,8]+1 → 9 → 成功

日生日出人:かえたん 所持
桜庭 光:あっ、もらっていいなら日本刀もらって装備しておきます
芳井春:あげるよー
芳井春:あとヒナセにウェポンケースもあげとくね
日生日出人:ありがと~!
桜庭 光:購入はボルトアクションライフルかな
日生日出人:なんでもくれるお兄ちゃん
桜庭 光:2DX+2+0@10>=15 調達
DoubleCross : (2DX10+2>=15) → 5[3,5]+2 → 7 → 失敗

桜庭 光:流石に無理か
桜庭 光:あっとロイス
香上進一郎:どうしよっかな~
香上進一郎:ボデマめざします
桜庭 光:芳井春  ◯P:信頼 N:不安
桜庭 光:とって以上!
芳井春:うれしーー
香上進一郎:2dx>=12
DoubleCross : (2DX10>=12) → 8[7,8] → 8 → 失敗

香上進一郎:無
日生日出人:ドンマイ!
香上進一郎:シクシク
桜庭 光:全員オッケーかな?
日生日出人:以上ぴ!
香上進一郎:じょ!
桜庭 光:こちらも以上!
芳井春:うす


【Middle3】

GM:次のシーンも全員登場推奨だよ~
桜庭 光:でます
香上進一郎:香上進一郎の侵蝕率を1D10(→ 8)増加(59 → 67)
桜庭 光:桜庭 光の侵蝕率を1D10(→ 3)増加(59 → 62)
芳井春:芳井 春の侵蝕率を1D10(→ 6)増加(63 → 69)
日生日出人:日生日出人の侵蝕率を1D10(→ 7)増加(62 → 69)


GM:このシーンでは、参考人となる生徒に対して
GM:個々の聞き込みをやっていけます。
桜庭 光:ほうほう
芳井春:ほー
日生日出人:たのしそう!
香上進一郎:はえ~
GM:対象は以下の4人。
美咲咲 〈情報:噂話〉9〈交渉〉8
落合竜二 〈情報:噂話〉9〈交渉〉8
英田舵真 〈情報:噂話〉9〈交渉〉9
長船み津香 〈情報:噂話〉9〈交渉〉6
芳井春:かじまくん高いのわかるわあ
香上進一郎:長船の交渉が……低い
日生日出人:なるほどね……
GM:一番話してくれるからね
GM:聞ける内容は
GM:・桜庭光 ・美咲咲 ・落合竜二 ・英田舵真 ・長船み津香 ・柵原玲緒 この5人(本人除いて)について。
日生日出人:おお! 誰の話をしてもらうか選ぶんだ
芳井春:ははーー
芳井春:おもしろい!
芳井春:ゲームだ!
桜庭 光:え~難しいな どうしよう
桜庭 光:選択肢がいっぱいある
GM:そうです 相手によっては全然外れの可能性もあるんですが
香上進一郎:おもろいな~
GM:先程の判定によって、この人については会話の実りがある程度ありそうというのが判別できます。
GM:失敗しても会話をしに行くこと自体はできます。
芳井春:ははー
香上進一郎:どうしましょうね~
日生日出人:なるほど~
桜庭 光:はは~なるほど
香上進一郎:判定自体はとりまそれぞれのシナロの人でいきます?
芳井春:私は皆が選んでから決めようかな~人は
香上進一郎:ここ行きたいみたいなのあれば聞きたいかも
桜庭 光:ええと
日生日出人:シナリオロイス優先でいいと思うっぴね~
桜庭 光:サキサキと今話して大丈夫かな……?で若干不安はありますがどうしようかという感じです
香上進一郎:なるね
日生日出人:ああーそうだよね
日生日出人:春-美咲 桜庭-み津香 もいいかも
芳井春:あーね
芳井春:私はぜんぜんそれでもいいよお
GM:とりあえず上記の判定自体と
GM:実際に聞きに行く人は違っても大丈夫だよ~
香上進一郎:おっなるほどね。
芳井春:ははあ
GM:突破しておきたいところにリソースをつぎ込んでね
日生日出人:あっなるほどね
桜庭 光:ふんふん
芳井春:じゃあ桜庭くんせっかくだし判定しとこうぜサキサキを
桜庭 光:了解!
日生日出人:そうだそうだ
日生日出人:どちらにせよ社会型だから
桜庭 光:あっ、この判定財産使えます?
日生日出人:難易度高いかじくんの判定します~
GM:情報ならつかえます
香上進一郎:じゃあ判定だけなら長船さんいこうかなあ
香上進一郎:芳井先輩落合くんおねがいできますか?
桜庭 光:じゃあ情報:噂話で噂好きの友人つかっていきます
芳井春:おお、いいのかい?了解す
桜庭 光:美咲咲の情報判定!
香上進一郎:一番社会カスなので……ぼくは
桜庭 光:5DX+1+0@10>=9 情報(噂話)
DoubleCross : (5DX10+1>=9) → 8[1,2,5,5,8]+1 → 9 → 成功

桜庭 光:よし
香上進一郎:ナイスだぜ
芳井春:落合竜二 〈情報:噂話〉9〈交渉〉8 交渉でいくか
桜庭 光:援護の風とかブレス欲しい人は言ってね~
日生日出人:すてき!
日生日出人:じゃあ援護の風を香上くんに飛ばしたってあげてもよろしいでしょうか
香上進一郎:うれしい
日生日出人:こちら 英田舵真 〈交渉〉9で判定します~
桜庭 光:はいよ!では
日生日出人:5dx>=9
DoubleCross : (5DX10>=9) → 9[3,7,7,8,9] → 9 → 成功

桜庭 光:ナイス~
血肉細工:3DX>=8
DoubleCross : (3DX10>=8) → 5[2,3,5] → 5 → 失敗

芳井春:あっ
香上進一郎:!
香上進一郎:おにくちゃん!
芳井春:バ…
日生日出人:こんなときのための……?
香上進一郎:《バディムーブ》だ!
日生日出人:ウオー!
桜庭 光:さすが~
GM:肉~!
血肉細工:うおおお
桜庭 光:ピッタリ+3だ!
血肉細工:ありがとーー
香上進一郎:達成値を+3するぜ!
血肉細工:成功しました!
芳井春:ふん…
日生日出人:ぴったりでえらいん
桜庭 光:ではえらい香上君の判定前にオートアクション、<援護の風> コンボ:何でも屋の本領
桜庭 光:桜庭 光の侵蝕率を2増加(62 → 64)
香上進一郎:わ~い
桜庭 光:直後の判定ダイスを+7します どうぞ~
香上進一郎:ダイス7増える……7!?
桜庭 光:ひくよね
香上進一郎:長船み津香〈交渉〉6いきます
香上進一郎:10dx>=6
DoubleCross : (10DX10>=6) → 9[3,5,5,5,5,6,6,8,9,9] → 9 → 成功

香上進一郎:ありがたい
芳井春:やったね
日生日出人:さすがよ!
桜庭 光:ナイス!
GM:OK!
GM:じゃあ出します 表を
芳井春:エクセル!
桜庭 光:表!すご
香上進一郎:表!?
      桜庭 美咲 落合 英田 長船 柵原
美咲咲   ○  -  △  ○  ○  △
落合竜二  △  △  -  ○  ○  ○ 
英田舵真  △  △  △  -  ○  △ 
長船み津香 △  ○  ○  ○  -  ○
GM:○はある程度情報が入ります △はほとんどなさそう
日生日出人:ほんとに表だ!
芳井春:すご!
桜庭 光:なるほどな~
香上進一郎:ほほ~~
香上進一郎:長船さんすごいな
芳井春:英田から長船あるんだ!?
芳井春:ここ一番びっくり
桜庭 光:むしろカジ君はそこだけなのか
桜庭 光:逆にすごい気になりますねそこは
GM:これを踏まえて 誰がどこに行くか決めてみてね
日生日出人:はーい
芳井春:みんなどこ行きたいのよ~(ヒソヒソ)
香上進一郎:こまっちゃう~
日生日出人:ヒナ⇒かじくん/長船さんトーク は確定にしましょう
桜庭 光:いいと思う!気になるしね
芳井春:ウスウス
香上進一郎:たかし
桜庭 光:香上君は落合君?
香上進一郎:だとわたしは
日生日出人:それがよさそう
香上進一郎:落合→柵原さん かな
桜庭 光:そうですね、柵原さん情報は気になる
芳井春:桜庭くん長船いく?
桜庭 光:そうですねえ
桜庭 光:長船さん私以外誰でも◯なんだよね
桜庭 光:逆に誰の話聞くか悩むな
芳井春:美咲なら私 やっちゃうかな…
日生日出人:あっでもそこは消去法で決められるのでは?
香上進一郎:!
日生日出人:桜庭くんの話を聞けるのが もうほぼ美咲ッチしかいないから
日生日出人:春くん⇒美咲/桜庭くんトーク がよさげな感じある
芳井春:美咲から桜庭の話きいちゃうか~♡
桜庭 光:きゃー
桜庭 光:お願いします
芳井春:フッフッフ
芳井春:(ドンキホーテドフラミンゴ)
桜庭 光:笑っちゃった
桜庭 光:長船さんには誰の話聞きにいこうか?
香上進一郎:フフッフッフッフッ!
日生日出人:そしたら 長船さんから 美咲/落合/英田 のどれかか
香上進一郎:迷うよね~そこ
芳井春:せっかくだし
日生日出人:桜庭くんの心情的に知りたい人とかいる~?
芳井春:長船 美咲もおもしろいかもだよね。
桜庭 光:サキサキの話は
桜庭 光:長船さんからしか聞けないし ちょっとそこは気になる
GM:あってか別に1人しか聞いちゃダメ!とかはなくて
GM:ある程度時間区切るから その中で聞けそうなら何人でも聞いちゃっていいよ
香上進一郎:マ?
桜庭 光:あっなるほど!
芳井春:すご
桜庭 光:ありがとうございます
芳井春:りょ!
GM:ただ一番知りたいところは聞いておかないと聞きそびれるかもだから
芳井春:まあ目星的なやつね
GM:優先順を付けてやっていきましょう
桜庭 光:今回のひょうを踏まえて
桜庭 光:誰の話からどんなふうに聞くか?って感じなわけね
GM:そういうことです
桜庭 光:了解!とりあえず
桜庭 光:誰がだれに行くかは決まったかな?
香上進一郎:そだねえ
GM:まあここ聞き逃すと詰むよ~とかがあるわけではないので
GM:気楽にやってもらえば大丈夫
桜庭 光:はーい!
香上進一郎:オッケ~イ
日生日出人:りょかい~ん
GM:では誰がどこに行くかを決まったんを宣言していきな
日生日出人:かじくんとお話します!
香上進一郎:香上は落合くんとコミュります
桜庭 光:長船さんとおしゃべりします
芳井春:さきさきと!
GM:OK~


香上進一郎:九株北高校。用具室からそう離れていない廊下で。
香上進一郎:膝を付き、床に手を添えている。
芳井春:「…香上?」
香上進一郎:「芳井……先生」
芳井春:聞いて、ちょっと笑う。「付け足したな、今」
芳井春:「どした」
香上進一郎:「なかなか慣れないです」つられるように笑う。
香上進一郎:「いや」
香上進一郎:「一度、見ておきたくて」
芳井春:「…何を?」
香上進一郎:「桜庭くんが、倒れてた場所。此処ですから」
芳井春:「……ああ」
芳井春:覚醒しても元の生活に戻れる、学校にも通える。…学校には通えたが。
芳井春:香上進一郎は、もうひとつの居場所を手放してここにいるチルドレンだ。
芳井春:「……俺も慣れねえな、全然」
香上進一郎:「はい」
芳井春:「ヒナセが、学校楽しそうにしてるって言ってたよ、お前のこと」
香上進一郎:「………」恥ずかしげに頭を掻く。
香上進一郎:「当たり前の日常を、当たり前に享受できることは」
香上進一郎:「とても、幸せなことだと。今の立ち位置でいると、常々痛感します」
香上進一郎:「オレは、何というか」
芳井春:「うん」
香上進一郎:「オレらみたいな子供が、それを尊いものだと思えるのは」
香上進一郎:「今じゃなくていい、とも思ってます」
香上進一郎:「最近は」
芳井春:「……そうだな」静かに返す。
芳井春:「慣れないでほしいって、人には思うもんだな」
香上進一郎:「できれば……彼にも」
香上進一郎:「そう思って欲しくはないですが。こればかりは……」
香上進一郎:ちかちかと光る端末。当の本人の、「能力についての検査結果」という文字が読み取れる。
芳井春:「同年代の、話せる相手がいれば、多少は」と言い。「…いいんじゃねえの」
香上進一郎:「“なんでも屋”ね……」ぽつりと呟いて。
香上進一郎:「同年代……」
香上進一郎:は、とため息をついて。
香上進一郎:「こういうの“話せる”同年代とは、いい思い出が一個も無いっス」
芳井春:「はは!」教師に見えない笑い方。「作れよ」
香上進一郎:「同年代の方スか? 思い出の方?」
芳井春:「どっちも。……まだ全然、そっちは今だろ」
香上進一郎:「………善処します」苦虫を噛み潰したような顔。
香上進一郎:「まあ、少なくとも桜庭くんは」
香上進一郎:「バカだのアホだのカスだの……四六時中人を罵倒してくるような汚え口は持ってねえであろうところは」
香上進一郎:「素晴らしいとおもいます」
芳井春:教師には見えない笑い方が、いっそう深くなった。
GM:香上進一郎と別れて。
GM:君はその場を伺うようにしていた、別の少女に気づく。
美咲咲:「……」
GM:盗み聞きしていた……というよりは、その場から人が離れるのを待っていたような。
芳井春:「おお、美咲」
芳井春:…こちらから、いずれ声をかけようとは思っていた。目を見開く。
美咲咲:「……芳井先生」
芳井春:「どうした?」
美咲咲:「いえ……その……」
美咲咲:「なんでもないです」踵を返そうとする。
芳井春:「いや」
芳井春:「待って」
美咲咲:立ち止まる。「……なんでしょう」
芳井春:「余計なあれだったら…悪いけど」
芳井春:「調子悪そうに見えたから、気になって」
美咲咲:「……いえ。すみません、大丈夫です」
美咲咲:「昨日変な……夢を見て」
美咲咲:「寝不足なだけです」
芳井春:「へえ」…昨日。桜庭光の証言。
芳井春:「どんな夢か聞いてもいい?」
美咲咲:「……その」
美咲咲:「愉快なものではなくて……」
芳井春:「そうか。無理して言わなくていいよ」笑う。
芳井春:「いつも朝の…サキサキ言うなの会話がなかったから」
芳井春:「なんか静かで変な感じだった」
美咲咲:「……あの、その」
美咲咲:「そのサキサキというのは……」
芳井春:「あれ桜庭しか呼んでねえよな」ウケる。「うん、やめるから」
美咲咲:「……ええ。本当に止めてほしいんですけど……」
美咲咲:「彼、全然やめなくて」
芳井春:「高校からなの?コンビは」芸人みたいに言う。
美咲咲:「いえ、もっと前からです」
美咲咲:「……いや」
美咲咲:「コンビではないですけど……」
芳井春:「じゃあバディ」
芳井春:「あれか、幼馴染?」
美咲咲:「そうですね。それです」
芳井春:「へえ。いいな。そういうの」
芳井春:「……家族みたいなもんなの」
美咲咲:「……そういうものですか?」
芳井春:「俺はいないから、ちょっと憧れる。幼馴染」
芳井春:「兄弟いないし。そういう感じ?」
美咲咲:「兄弟は私も居ないのであまり分かりませんが……」
芳井春:桜庭はずいぶん美咲を心配していた。
芳井春:彼女の方も…そうなのかもしれない。
芳井春:「心配?」
芳井春:「桜庭のこと。なんかいろいろやってるだろ」
美咲咲:「……」
美咲咲:「すみません。私、今……」
美咲咲:「桜庭のことを、これ以上、考えたくないんです。すみません」
美咲咲:「他の子の話とかなら……大丈夫です。すみません」
芳井春:瞬きする。(…これは)
芳井春:「つってもな~」わざと笑う。「他のやつ?美咲と仲いいの。長船?」
美咲咲:「長船さんと仲良く見えます……?」
美咲咲:「いや。先生方からしたら見えるんでしょうか」
芳井春:「……話してたから」気まずげな顔になる。
芳井春:「わかんねえんだよな、女子どうしの仲…」
美咲咲:「……別に、特段悪しく思ってるわけではないです」
美咲咲:「他の女子がどう思ってるかは知らないですけど」
芳井春:「あ~」
美咲咲:「良くも悪くも、やりたいようにやる子なので」
芳井春:「……あ~」
美咲咲:「……男子と仲良く見えるかもしれませんけど」
美咲咲:「別にそうでもないと思いますよ。そういう・・・・のの噂は聞かないので」
芳井春:「へえ」
芳井春:「美咲もそういう話題聞くんだな…」
美咲咲:「いけませんか」
芳井春:「いや、全然」
芳井春:「なんか興味なく見えてた」
芳井春:「…そう見えてたって思考も良くないわな」ぼやく。
芳井春:「あとあれだ、美咲。睡眠不足だってなら、次保健室で寝ててもいいよ」
美咲咲:「保健室……」露骨に嫌そうな顔をする。
芳井春:「次、音楽だろ。あっちの先生と次会うし…なにその顔」
芳井春:「日生先生となんかあったか…?」
美咲咲:「いえ。日生先生?とはお話していませんが」
芳井春:「おお」妙に安堵する。なぜか。
美咲咲:「皆が真面目に授業を受けているのに、保健室でのうのうと過ごしたくないだけです」
芳井春:……二年には保健室登校の扱いの生徒がいるという。あるいは、その生徒への…。
芳井春:(それこそ…ヒナセが見ててくれるだろ、そのへんは)
芳井春:「でも、きついときは普通にいってもいいと思うけど」
美咲咲:「キツかったら帰ります。大丈夫です」
芳井春:「夢っつっても、いい気がしないことはしんどいしな」
芳井春:「無理すんなよ~」わざと軽く言い。
芳井春:少し考えて、先に自分からその場所。
芳井春:つまり、桜庭光が倒れていた場所から離れた。
美咲咲:君が離れるのを見届けてから、その場にしゃがみこんでいる。
美咲咲:なにか地面を撫でて、痕跡でも探しているのかのようにしていた。


GM:【2-1 教室】
GM:思い思いに机を動かして、めいめい昼食を取っている。
GM:九株北高校に学食はない……正確には学食と呼ばれているものはあるが
GM:それは玄関前で業者がパン類を売りに来ている場のことでしかない。
落合竜二:学食のパンを2つくらいと牛乳パックを買ってきて食べ始めている。
GM:この間までは弁当だったはずだが。
香上進一郎:どこにでもあるようなデザインのアルミ型の弁当箱(でかい)を取り出し、追加で購入したサンドイッチの袋も開けて。
香上進一郎:もくもくと食べながら、落合の様子を伺う。
香上進一郎:「珍しいな」
香上進一郎:「お前がパン食べてるの、初めて見た」
香上進一郎:「……いや言い過ぎか、これは」
落合竜二:「ん。ああ……」
落合竜二:「作る気湧かなくて」
香上進一郎:「そうか」
香上進一郎:弁当箱の中のブロッコリーを気まずそうに箸で突いたあと、口に運び、ろくに噛まずに飲み込む。
香上進一郎:「………」
落合竜二:「……どしたの」
香上進一郎:「いやな」
香上進一郎:「朝のHRの時、オレ、言ったじゃん」
香上進一郎:「女子がどうとか……」
香上進一郎:「オレに限って、そういうのは興味ない、みたいな……」
落合竜二:「うん」
香上進一郎:どうしても目が泳いでしまう。正直、こういった手法での調査は得意ではない。
香上進一郎:「あの場では、照れくさいから誤魔化したけど」
香上進一郎:「実は、気になっている人がいる」
香上進一郎:声を潜める。
落合竜二:「……」
落合竜二:「……マジか」
香上進一郎:きょろきょろと周りを伺うフリをして。
香上進一郎:「誰にも言わない?」
落合竜二:「……ああ」
香上進一郎:「ダチでもだぞ。あの……人型拡声器にもだぞ」
香上進一郎:気を使っているのか、今日は席を開けて、他の友だちと騒がしそうに飯を食っている灰島の方を顎で指して。
落合竜二:「にもっていうか……」
落合竜二:「全だろ。あそこに漏れたら……」
香上進一郎:「それはそうだわ」
香上進一郎:腕を組み、暫く唸ったあと。
香上進一郎:「3年の柵原先輩、知ってるか」
落合竜二:「……!」
香上進一郎:目に見えた反応。皮肉屋で、どこか冷めたところもある、普段の落合からすると、ちょっと考えられないような。
香上進一郎:胸のうちになんとなしに広がる、ちくちくとした鈍痛を隠しながら。
香上進一郎:「何回か……まあ、たまたま、話したことがあって」
香上進一郎:「素敵な人だ、とは思ってたんだけど」
香上進一郎:「……しばらく、学校。来てないだろう」
落合竜二:「……」
落合竜二:「知らなかった……」
香上進一郎:「心配だし、ちょっと言い出しづらくてな」
香上進一郎:「……落合って、先輩と絡みあったりすんの?」
落合竜二:「……うう~ん……」
落合竜二:「う~ん……」
落合竜二:何かを考え込んでいる。
香上進一郎:「い、言えない話か?」
香上進一郎:「……無理に話さなくてもいいよ」
落合竜二:「……いや。香上は言ったもんな……」
落合竜二:「歩く街宣車に……言うなよ」
GM:今日は席を開けて、他の友だちと騒がしそうに飯を食っている灰島の方を顎で指して。
香上進一郎:「全国ネットだろ。あれに漏れたら……」
落合竜二:「……玲緒先輩と」いっとう声を潜めて。
落合竜二:「付き合ってた」
落合竜二:「……悪い」小さく謝る。
香上進一郎:「………」
香上進一郎:(そ、……想定外)
香上進一郎:思わず箸を落とし、慌てて拾う。
香上進一郎:「いや、いやいや」
落合竜二:「いや、知らなかったんだよ」
香上進一郎:「落合が謝ることなんか、何一つねえだろう……」
落合竜二:「香上が……」
落合竜二:「気になってるとか……」
香上進一郎:「まあ、言わなかったし。それはいいよ、もう」
香上進一郎:「しかし……いや、マジで知らなかったな」
香上進一郎:「何時から……?」
落合竜二:「2ヶ月位前から……」
香上進一郎:今抱えている案件とは別方面のショックでやや鼓動が高鳴っている。
香上進一郎:「ま、お前モテるし……驚きこそすれど、違和感は無いが」
香上進一郎:「……けど、そっか」
香上進一郎:「だから、元気無かったんだな」
香上進一郎:「……連絡、取れないのか?」
落合竜二:「……ああ」
落合竜二:「……なんか……どっかで、見つかんないかって」
落合竜二:「夜とか、探してるんだけど」
落合竜二:「……」
香上進一郎:表向きには失踪扱いの彼女。
香上進一郎:机の下でぎゅうと拳を握る。
落合竜二:「香上もさ」
落合竜二:「なんか……情報とか。バ先とかからでも」
落合竜二:「なんかあったら。教えてくれ」
香上進一郎:「………もちろん」
香上進一郎:「心配だし、オレに出来ることがあるなら何でもするよ」
香上進一郎:「だから、まあ」
香上進一郎:「毎晩歩くのは、やめておけ」
香上進一郎:「オレが心配してんのは、柵原先輩だけじゃない」
落合竜二:「香上……」
落合竜二:「……ああ」
香上進一郎:ごちそうさまでした、と平らげた弁当箱を片して。
落合竜二:全然手のついていなかったパンを、一口に口に入れて齧る。
香上進一郎:「明日は出来れば、弁当にしてきてくれよ」
香上進一郎:「オレが作った適当弁当より、お前のをパクって食うもんの方が、断然美味いからな」顔を緩めて小さく笑う。
落合竜二:「パクんな」
落合竜二:幽かに笑って、パンの包み紙をクシャクシャと丸めてゴミ箱に放った。


GM:【保健室】
日生日出人:カーテンから昼の光が零れる。
日生日出人:そろそろ昼休みが終わる時間帯。白衣を羽織り、スマートフォンを開いて。
日生日出人:みまちゃん宛てのライン。
日生日出人:>スタンプ
日生日出人:>スタンプ
日生日出人:>みまちゃんさ~
日生日出人:>光くん相手に猫被ってるのって、まだ仲良くないからってだけ?
日生日出人:>二回も巻き込んだって気にしてたりしてない?
倉間美舞:>みま した とデカく書いてある写真の猫のスタンプ。
日生日出人:「ふっ…」にこにこ笑う。「かわい~」
倉間美舞:>戻せるなら戻させたほうが良くないですか
倉間美舞:>❓
日生日出人:>光くんって、そういうタイプかな~
倉間美舞:>そういうタイプじゃないから
倉間美舞:>こないほうがいいと思います
日生日出人:む、と思い、スマートフォンの画面を眺める。
倉間美舞:しばらくして。
倉間美舞:>好奇心 罪悪感?
倉間美舞:>そういう みたいな
倉間美舞:>面倒になると思います
日生日出人:「………」
日生日出人:>似た者同士じゃん
倉間美舞:>ちがいます
日生日出人:>優しくしようってすると
日生日出人:>逆に
日生日出人:>追いかけて来るかも
日生日出人:>突き放すと
倉間美舞:>もう一階けします
倉間美舞:>一回
倉間美舞:>記憶
日生日出人:「……」一旦指が止まる。「…できるかなあ」
日生日出人:>わかった。でも光くんが覚醒してる以上、前回と同じようにはいかないと思うから
日生日出人:>少し、光くんのこと知ってから考えてもいいかもしれないよ
倉間美舞:一旦入力が止まって。
倉間美舞:>判断は支部長と先輩に任せます
倉間美舞:>私は犯人やります
日生日出人:>無理しちゃだめだよ~
日生日出人:>バディがいるんだから!
倉間美舞:>馬乗りになって人を殴っているホラーチックなクマのゆるキャラのスタンプ。
日生日出人:>ファンシーキャラがウインクを飛ばすスタンプ。
日生日出人:>ファンシーキャラがガガーン!と汗をかいて動揺するスタンプ。
倉間美舞:>同じスタンプ
日生日出人:「……大丈夫かなあ~」画面を眺めながら、首を傾げる。
倉間美舞:遅れて。
日生日出人:「みまちゃん、あんま口突っ込むのもなあ、拗ねちゃいそうだし…」
倉間美舞:>お辞儀する実写のいぬのスタンプ。
倉間美舞:>あざした
日生日出人:「……」
日生日出人:>しんどくなったら
日生日出人:>保健室においで~
日生日出人:>ワン!と鳴く実写のいぬのスタンプ。
日生日出人:昼休みが終わるチャイムが流れ出す。返信が途絶えた画面を眺めながら、座ったままデスクチェアをくるりと回す。
日生日出人:(…こういうので、俺)
日生日出人:(意味あることできてるといいんだけどな~)
日生日出人:優秀なせいかどうも抱え込みがちな後輩を思いつつ、どうにも寄る辺ない気持ちを抱えながら、スマートフォンを机に置いた。
GM:昼休みが終わって、授業の始まるはずの時間。
GM:その時間に、保健室にやってくる少年の姿があった。
日生日出人:視線を上げる。
英田舵真:「……」なにか言うでもなく、すたすたとベッドに歩いていく。
英田舵真:当然のようにそこに座る。
日生日出人:「かじくん」柔らかく微笑んで、それを見る。
日生日出人:「もう来てくれないかと思った」
英田舵真:「……別に」
英田舵真:「教室よりはマシってだけ」
日生日出人:ふわっと立ち上がり、英田くんの隣に寄る。
英田舵真:「……んだよ」
日生日出人:「んーん」そのまま腰掛けた。近付けば、ほのかに甘い花のような香りが香る。
日生日出人:隣に座って、にこにこ笑う。「今日はねえ、俺の話聞いてもらおうと思って」
英田舵真:「だから……んだよ……」
英田舵真:「話?」
日生日出人:「うん。だってかじくん、いつも何にも教えてくれないんだもん」
日生日出人:「だから、先にね、俺のことを知ってもらお~って思ったの」
英田舵真:「キョーミない」
日生日出人:「まあまあ」そっと英田くんの顔を覗き込む。
日生日出人:「今ねえ、俺ねえ、失恋中でさ~」
日生日出人:「誰かに話聞いてもらいたかったんだもん」
英田舵真:「……っ。は?」
英田舵真:「知らんし。キョーミねえってゆったし」
日生日出人:「えーっ、聞いてよお」
英田舵真:「……」
英田舵真:スマホをいじりだす。「勝手に言ったら」
日生日出人:「うん」ふっと微笑む。ベッドから伸びたすらりとした足をぷらぷら揺らす。
日生日出人:「年上の人でね~、仕事で知り合った人でねえ」
日生日出人:「すごい綺麗な人で、でも、だから困ってることも多い人で…」
日生日出人:「悩みとかあるのかな~とか、聞きたくなっちゃって、なんか…できるかなって思ってたんだよね」
日生日出人:彩の淡い瞳。天井をゆらゆらと見上げる。「でも、できなくてさあ」
英田舵真:「……」
日生日出人:「最後に、好きって言ってくれたんだけど、ただ言わせただけみたいな気もしてて」
日生日出人:「ひとりでやたらムキになって、ひとり相撲しちゃったかも~…みたいな…」
日生日出人:そのまま背中から後ろに倒れる。ベッドシーツに身体が沈む。
英田舵真:「それを俺に言って」
英田舵真:「どうしたいわけ」
日生日出人:「わかんない」くすくす苦笑する。
英田舵真:「んだよそれ……」
日生日出人:「慰めてくれる?」
英田舵真:「は?」
日生日出人:「だってえ」
日生日出人:「寂しいから言ってるんだもん…」
英田舵真:「先公が先公に振られて……なんで生徒がそれを慰めるんだよ」
英田舵真:「おかしいんじゃねえの。何しに来てんだよ、ガッコ」
日生日出人:身をよじる。「んふふ」
日生日出人:「今は、かじくんと仲良くなりたくてここにいるよ」
日生日出人:シーツに倒れたまま、かじくんを見上げる。「…っていうのがね、俺の秘密なんだけど」
日生日出人:「かじくんの秘密は教えてくれない?」
英田舵真:「……普通に……使っただけ」
英田舵真:「誰にかは言わねえ」
日生日出人:「うん」
日生日出人:「でも言ってくれた」嬉しそうに目を細める。
英田舵真:「弁償がいるなら金持ってくる」
英田舵真:「これでいいか?」
日生日出人:「ん~…」
日生日出人:身を起こす。
日生日出人:顔を覗き込む。「それより、約束して」
英田舵真:「……」のけぞるようにして。「何を」
日生日出人:「ほんとにやばいことになったら、俺呼んでね」
日生日出人:「頼ってくれたらね、嬉しいんだもん」はにかむ。「…寂しいから…」
英田舵真:「……じゃあ」
英田舵真:「早退するから、なんかテキトーに理由書いてよ」
日生日出人:「ん」
英田舵真:「頼ってるだろ。これなら」
日生日出人:「え~、も~」
日生日出人:「そういうことじゃない~」
日生日出人:「恋わずらいとか書いちゃうよお」
日生日出人:言いながら、そこまで止めないような顔で、書類を探し始める。
英田舵真:「怒られるのそっちだろ」言いながら、帰り支度を始めて。
英田舵真:「……で。幾ら」
英田舵真:「薬と……包帯」
日生日出人:「ん~?」
日生日出人:「いらなーい」
日生日出人:「それとも、代わりになるようなものくれる?」形の良い唇に指を当てて、にこっと笑う。
英田舵真:「ウザ」バン、とドアを締めた。
日生日出人:「あ~」見送る。
日生日出人:乱れた髪を耳にかける。意味あることできてるといいな、とそればかり思う。


GM:【2-1 教室】
長船み津香:「あれ~桜庭くんじゃん」教室のドアを開けると、一人の少女とばったり会う。
長船み津香:「なんで1組おるん~?」
桜庭 光:「長船さん?」
桜庭 光:「なんでて。こっちにも友達おるし」
桜庭 光:「ちょっとだべりにきただけよ」
桜庭 光:──咲たちのことを頼む以上、何もしないでいるのは申し訳ない。手伝わせてほしい。
桜庭 光:そう頼み込んだ時、香上進一郎は随分苦い顔をしていた。
桜庭 光:素人に首を突っ込まれて迷惑──とかよりは、純粋に心配してくれていたんだと思う。
桜庭 光:なんとなくわかる。そういう目線には慣れているもので。
桜庭 光:『学内の噂をそれとなく調べてくれ』という"依頼"も、こちらの気持ちを汲んでくれた上で無理させない配慮だろう。
桜庭 光:「長船さんもたまに2組いるじゃん?同じよ同じ」
長船み津香:「ほんとか~?女子見に来たんじゃないんか~?」
長船み津香:「誰~?」
桜庭 光:「君って答えたらええんか~?」
長船み津香:「きゃ~っ」
桜庭 光:言ってから、ちょっと回りを見回す。
長船み津香:「サキサキに言っていい~?」
桜庭 光:「そ、それは勘弁!あとでマジで冷たい眼で見られっから!」
桜庭 光:素で大分慌てる。
長船み津香:「ふ~ん……じゃあ~、桜庭くんと私の秘密だ」
桜庭 光:「言い方~。……ってか、最近結構喋ってるよね美咲さんと」
桜庭 光:「前から仲良かったっけ?」
長船み津香:「ん~?1年同クラだったし」
長船み津香:「あんま馴れ合わんくていいから意外と話しやすいんよ~」
桜庭 光:(へえ)
桜庭 光:馴れ合わなくていい、という言い方。
桜庭 光:人付き合いは疲れるタイプなんだろうか。……あまり邪推しても失礼になるか。
桜庭 光:「まあ美咲さん、嫌なことははっきり嫌って言うしね。楽って言われればわかる」
長船み津香:「どう思ってるか聞いてあげよか~?」
桜庭 光:「マジ?そういうのオレが聞いてくる側だと思ってたんだけどな~」
桜庭 光:冗談めかして。
桜庭 光:「あ、そだ長船さん、ちょっと話いい?」
桜庭 光:「いやすでに大分話してるけど」
長船み津香:「ん~?いいよ」
長船み津香:「てか桜庭くんと全然絡みなかったから新鮮やわ」
桜庭 光:「そだっけ?今更だけどオレのつけたあだ名つかってくれてサンキュ」
長船み津香:「あれ付けたん~?なんか美咲ああ呼ぶとキレて面白いから使ってたけど」
桜庭 光:「ひど。まあオレもつかってるけど」
長船み津香:「桜庭くん発祥なんだ」
桜庭 光:「あー、まあ……ね」
桜庭 光:なぜか言葉を濁して
桜庭 光:「ああはなしはなし。前ちらっと話したよな?なんでも屋の件」
長船み津香:「いま誰案件なん~?」
桜庭 光:「でかい仕事は入ってない。から、仕事の前段階?下準備?みたいな感じかな~」
桜庭 光:「困ったり悩みがある人がいれば、その人から相談来るかもって心構え?的なのができるし」
桜庭 光:「生徒間の噂とかは結構依頼に関わってきたりもすっからね~」
桜庭 光:「浅く広く探してんのよ、その辺」
桜庭 光:「あーっ、ても個人的に誰が気になるってーと……」
桜庭 光:ペラペラと手元のメモをめくり。
桜庭 光:「英田君とか?ほとんど喋ったことねえから。いっつも保健室に居るって話だけは聞いてっけど」
長船み津香:「英田くん案件あんの~?」
桜庭 光:「いや別に?新規の客になるかもってのと、個人的に知らなすぎて気になる感じ?」
長船み津香:「てか英田くんも去年同クラだわ」
桜庭 光:「あっ、そうだったん?どんなやつなの?」
長船み津香:「あんま絡んでないけど意外といいやつやよ」
桜庭 光:「い・が・い・と、い・い・や・つ……」
桜庭 光:メモにシャーペンを走らせる。
長船み津香:「そのまま書くんそれw」
桜庭 光:「証言は正確に!」
長船み津香:「み・づ・か・は、か・わ・い・い……」
長船み津香:「手~止めんな~」
桜庭 光:「はいはい、み・づ・か・さ・ん・は……書かすな書かすな!」
桜庭 光:「ってか、あんま絡んでないのにその評価ってことは」
桜庭 光:「なんか事件的なのでもあったの?」
桜庭 光:「『英田君意外といいやつじゃん事件』的なのが」
長船み津香:「事件っていうか~……」
長船み津香:「なんか。頼んだらやってくれる感じ?」
桜庭 光:「……ほう?」
桜庭 光:「え、焼きそばパン買ってきてくれる的な?」
長船み津香:「多分行けるね。本気でお願いすれば……」
長船み津香:「いやパシらせったっとったとかじゃないよ~?」
桜庭 光:「いいやつってか、断れんタイプなのか……はは~」
桜庭 光:なるほど、と情報を記載する。
桜庭 光:「……なんか聞いてたらちょっと心配になってくるな」
桜庭 光:「え、保健室登校って……その、なんか学校で人間関係がうまく……とかじゃないよな?」
桜庭 光:ちょっと声を落として。
長船み津香:「ん~……いや、聞いた話なんだけどね」
桜庭 光:「うん」
長船み津香:「頭よすぎて授業ダルすぎて嫌って聞いた」
長船み津香:「嫌味か~?って感じせん?」
桜庭 光:「はっは~……まあ、確かにそれだけ聞くと感じは良くないかなあ」
桜庭 光:「そんなすげえ勉強できんだ」
長船み津香:「らしー。羨ましくない?」
桜庭 光:「どうだろ?試験心配しなくていいのはともかく、授業が余計眠くなんのは良し悪しだな~」
長船み津香:「余計て今でもまあまあ眠がっとらん~?」
桜庭 光:「ギリ耐えてるし!船漕ぎきってはおらんからセーフ」
桜庭 光:「……っと、よし。サンキュ長船さん!ナイス情報でした」
桜庭 光:「あとは……っと」
桜庭 光:「そっちのクラスの落合君が凹んでるらしい?って話と」
桜庭 光:「……柵原先輩のことはやっぱ気になるなあ」
桜庭 光:流石に真剣そうに表情を変える。
桜庭 光:「もう何日だっけ?早く見つかりゃいんだけどな」
長船み津香:「玲緒先輩気になるの~?」
長船み津香:「まあしょうがないよね……先輩美人で優しくて……」
長船み津香:「無敵か?感あるもん」
桜庭 光:「そりゃなあ、ぶっちゃけよく知らん人とはいえ、失踪は流石に……って」
桜庭 光:「……仲良かったん?」
長船み津香:「ん~よかったっていうか……」
長船み津香:「私がちょー好きって感じ」
桜庭 光:「憧れの人?」
長船み津香:「そういう感じかな~……」
長船み津香:「まあ憧れんやつおる~?って感じではあったけど~……」
桜庭 光:「特別なんだ」
長船み津香:「そ~!」
長船み津香:「桜庭くんはおらんのそういうの?」
長船み津香:「男子だとあんまない?」
桜庭 光:「あ~……同じ感じかはわからんけど」
桜庭 光:「憧れは、居るよ」
長船み津香:「そなん?」
桜庭 光:「ああいうふうになりたい?みたいなんならね」
長船み津香:「知ってる人~?」
桜庭 光:「どうだろ、有名人ではあるんだけどな~」
桜庭 光:「……マジック・ジョンソンてわかる?」
長船み津香:「誰?」
桜庭 光:「だよな~」
桜庭 光:はははっ、と笑って。
桜庭 光:……まあ、身近な気になる、とかなら色々他にも浮かぶのだけど。
桜庭 光:憧れ、と言われればねえ。
桜庭 光:(大体、有名人ったって)
桜庭 光:(そこまで遠かった気も、してなかったし)
桜庭 光:「まあ……気になったら調べたらいいよ。ちょーかっこいいぜ」
桜庭 光:「いろいろあんがと!柵原先輩、はよ見つかるといいな」
長船み津香:「桜庭くんと喋って休み終わっちゃったわ~」
桜庭 光:「貴重なお時間ありがとうございました~」
長船み津香:「まあ絡めてよかった~。サキサキによろしくね」
桜庭 光:「あいあーい」


GM:シーン終了です。ロイス取得と購入が可能。
芳井春:香上にとろう
日生日出人:みまにとろ~
芳井春:香上進一郎 〇信頼/寂寥
倉間美舞:みまっみまっ
芳井春:誰?
血肉細工:購入はボデマでいくかな。
桜庭 光:日生日出人 ◯P:信頼 N:脅威
日生日出人:倉間美舞/信頼/不安:〇/ロイス
血肉細工:3DX>=12
DoubleCross : (3DX10>=12) → 10[4,9,10]+9[9] → 19 → 成功

桜庭 光:購入はボルトアクションライフル
日生日出人:がおー(脅威)
芳井春:優秀すぎるなこいつ…
香上進一郎:ロイスは保かな~
芳井春:自分で着ます。
香上進一郎:さすおに
桜庭 光:3DX+2+0@10>=15 調達
DoubleCross : (3DX10+2>=15) → 6[2,4,6]+2 → 8 → 失敗

日生日出人:ボデマねらいます!
桜庭 光:だめ!以上
日生日出人:6dx+1>=12
DoubleCross : (6DX10+1>=12) → 10[1,4,4,7,10,10]+6[5,6]+1 → 17 → 成功

日生日出人:わっすごい やったー!
香上進一郎:すごいぜ
香上進一郎:同じくボデマ狙ってみよう
香上進一郎:3dx>=12
DoubleCross : (3DX10>=12) → 9[3,7,9] → 9 → 失敗

芳井春:やったあ!
香上進一郎:バディムーブを!バディムーブをください
芳井春:うう
芳井春:俺には…
倉間美舞:まかせて!
香上進一郎:おおっ!
香上進一郎:あれ……?どこ……?
香上進一郎:涙を流して終わりです
芳井春:まさか まか
桜庭 光:全員以上かな?
日生日出人:いじょ!魔花は温存しとこう
芳井春:おす!
芳井春:いじょ


【Middle4】

GM:集合シーンとなります。全員出てね~
芳井春:芳井 春の侵蝕率を1D10(→ 5)増加(69 → 74)
桜庭 光:桜庭 光の侵蝕率を1D10(→ 5)増加(64 → 69)
香上進一郎:香上進一郎の侵蝕率を1D10(→ 8)増加(67 → 75)
日生日出人:1d10+69
DoubleCross : (1D10+69) → 4[4]+69 → 73



GM:【九株北高校 保健室】
GM:学生の姿はない。部活も今は自粛期間になり、早期下校が奨励されている。
GM:だが、その中でも、少数の学生の姿が、この保健室にあった。
日生日出人:室内にどことなく甘い香りが漂っている。そこにほとんどこもる人間がつけている香水のせいか。
日生日出人:ぱっと嬉しそうな顔をして、みんなを出迎える。
日生日出人:「みんなだ~」白衣を羽織った、艶やかな顔立ちの青年。
日生日出人:「あのねえ、俺、ふだんここにこもりきりでしょ、なかなかみんなに会えないから寂しかったあ」
芳井春:部屋を見渡す。ふつうの学校の保健室から、よく知った香りがして慣れない。
日生日出人:「元気だった? おなか痛いとかない? ヒナ先生が診てあげよっか~?」
倉間美舞:「お疲れ様です、日生先生」他人行儀に礼。
日生日出人:「みまちゃん、つれない~」ハグしに行く。
香上進一郎:「失礼します」軽く頭を下げる。
香上進一郎:「桜庭くん、体調の方は大丈夫だろうか」
倉間美舞:春ガード。後ろに隠れに行く。
芳井春:「盾にすんな」
桜庭 光:「……あ、うん、今んとこだいじょぶ。ご心配おかけします」
桜庭 光:いい香りだなー、とぼーっとしていた
日生日出人:「あ~」両手をぷらぷらさせて、そんな~、としてから。
日生日出人:「それじゃあ~、みんな適当に座ってねえ。真面目な話してこっかあ」
芳井春:「ああ…一日いろいろあっただろうし」
芳井春:というか美舞は大丈夫なのかこれ、とちらりと見てから。とりあえずベッドをソファのように座る。
桜庭 光:「失礼しまーす……」
日生日出人:「みまちゃんこっち座る?」デスクチェアを差し向ける。
桜庭 光:端の椅子に遠慮がちに座る。ちらちらと春の方……というかその後ろに隠れた倉間に目を向ける。
倉間美舞:「えっいいんすか」
芳井春:(戻った)
日生日出人:「いいよお~、俺こっち座るう」
日生日出人:にこにこしながら春くんの隣に腰かける。
倉間美舞:つかつかと歩いて遠慮なく座る。
香上進一郎:皆が座ったのを確認した後、扉の傍にあったパイプ椅子に腰を落ち着ける。
倉間美舞:「それで……」深く身を沈めながら。
倉間美舞:「容疑者に聞き込みをしたんですっけ?」
芳井春:「容疑者」
桜庭 光:じーっとその様子を見ている。
日生日出人:「容疑者じゃないんだってば~!」
芳井春:「……まあ、あの日いなかった生徒な」
芳井春:「ここに居ない中だと、落合、長船、英田、美咲」
芳井春:「英田だけ会ったことないんだよな、俺」
香上進一郎:「それぞれ分担して、話を伺う手筈でしたね」
日生日出人:「俺聞いといた~」春くんを見上げてにこにこする。
日生日出人:「しんちゃんにだけ、ふたりも担当任せちゃってごめんねえ」
芳井春:「マジ?どういう縁」びっくりする。
日生日出人:「保健室よく来るから…」
香上進一郎:「いや、その件ですが」
日生日出人:「み津香ちゃんと、竜二く……ん?」首を傾げる。
香上進一郎:「桜庭くんにも協力をお願いしました」
倉間美舞:「なんで?」
桜庭 光:「いや、お願いされたというか」
香上進一郎:「事後承諾の形となってしまい、申し訳ございません」
桜庭 光:「こっちから頼み込んだんすけど……」
日生日出人:おお~、という顔をし、春くんを見上げる。「だってえ」
芳井春:「……んー」
桜庭 光:「美咲さんのこととか、お願いしたのに何もしてないのも申し訳なかったんで」
桜庭 光:「カガミン……香上君に頼み込みまして」
桜庭 光:「……まずかったすか?」
日生日出人:「しんちゃん、カガミン」嬉しそうにひそひそ呟いている。
芳井春:「……いや、なっちまってるからなんもなんだけど」
香上進一郎:「この中で、学校というひとつの組織形態において、交友関係が一番幅広いのは、彼だからだ」
倉間美舞:「……この間は言えてなかったけど」
芳井春:「おお、どうした美舞」
倉間美舞:「私達は、オーヴァードとしての任務の訓練を受けてるUGNチルドレンで」
倉間美舞:「桜庭くんみたいに、偶発的に覚醒したオーヴァードとは事情が違う」
桜庭 光:「……うん」
倉間美舞:「だから……プロに任せて、危険なことはしないでほしい」
桜庭 光:「………」
桜庭 光:しばし黙り込む。
日生日出人:「どうかなあ、光くん」ゆっくり顔を覗き込む。
日生日出人:「俺的には~…」
桜庭 光:「うわ、先生近い!考えてるから!」
桜庭 光:「的には?」
日生日出人:「ん?」
日生日出人:「それで言う事聞いてくれる人じゃなさそうだなって」
桜庭 光:ついっと目をそらす。
倉間美舞:「言うことを聞かなそうだから言うことを聞かなくてもいいんですか?」
日生日出人:「だめだよ~って一方的に言うんじゃなくて、お互い納得できるようにした方がいいよねってこと~」
日生日出人:「も~、怒っちゃだめだよお」頬をふくらます。(怖くない)
桜庭 光:「……ありがとうございます、先生」
桜庭 光:「倉間さんの言ってるのが正しいっす。我儘言ってんの、オレだし」
桜庭 光:「でも、やっぱり。約束はできねえ」
桜庭 光:倉間をまっすぐ見て。
桜庭 光:「例えばだけど、こないだみたいに襲われたとして」
倉間美舞:「……」
桜庭 光:「そばに人が居て、逃げるのが正しいって言われたって」
桜庭 光:「多分、オレ、逃げられない」
桜庭 光:「見捨てられないとか、そういう頭で考えるのより……こう」
桜庭 光:わたわたと手を胸の前でなにやら動かして
桜庭 光:「……とにかく、きつい!」
桜庭 光:「うまく言葉にできないけど……!」
桜庭 光:「ただ、倉間さんたちのがプロだってのもわかるし」
桜庭 光:「素人のオレが下手に手出しても、かえって邪魔になることあるのはわかった……と思う」
日生日出人:「おお、えらい~」小さく拍手する。
芳井春:「生徒同士でしか聞けない話もあるから、ありがたい部分もある」と付け足す。
芳井春:「あるけど……」
日生日出人:「あるけど?」春くんを見上げる。
芳井春:「あのな、オーヴァードとしてちゃんと覚醒する例は、実はすごく多いわけじゃない」
芳井春:「はじめからジャームとして覚醒してしまうやつもいるし、すぐに出会いが悪くて命を落とすやつもいる」
芳井春:エメラルドの輝きが脳裏によぎる。それを重ねたまま桜庭くんを見る。
桜庭 光:たじろぎそうになりながら、深い色の瞳をじっと見返す。
芳井春:「だから……こっちとしては、邪魔とかってより、心配かな」
日生日出人:「優しいんだよ~」くすくすしている。
芳井春:頭を掻く。照れくさい。ヒナセを小突こうとし、なんとなくやめる。
香上進一郎:「その点で言えば。君には素質があった」
香上進一郎:「先程支部から送られてきた検査結果によれば」
香上進一郎:「きみのオーヴァードとして潜在能力は。オレたちとそう変わらない」
香上進一郎:「“向き”のオーヴァードだ」
桜庭 光:「……向きだけど、知識も経験もなんもかんも足りない。だよな?」
芳井春:(……する気の答え方だよなあ、それは)
桜庭 光:春から向けられた視線に、先に香上に頼み込んだとき向けられたものと同じ色を感じ取って。
香上進一郎:「ああ。それを上手く使いこなせるのかは、また別の話だし」
香上進一郎:「本音を言えば。倉間と同意見だ」
香上進一郎:「だけど。これ以上、後手に回るのも御免だ」
香上進一郎:「この事件に全力で当たることの出来る時間は、限られているから」
日生日出人:「…じゃあ」ぽん、と手を打つ。
日生日出人:「みまちゃん、この事件に関してだけ、光くんの面倒見てあげてよ」
桜庭 光:「へっ?」
日生日出人:「何したらいいか、みまちゃんから指示してあげて。光くんはそれちゃんと聞いてね」
倉間美舞:「は?」
芳井春:「おお」
日生日出人:「だって、みまちゃんだって心配なんでしょ? 同じクラスだし…ちょうどいいじゃん」
香上進一郎:「………」筆舌に尽くしがたい表情。
香上進一郎:「大丈夫ですか?コイツで」
芳井春:「いいんじゃねえの?」
桜庭 光:「えっ、あっ……えーっと」
日生日出人:「みまちゃんなら大丈夫! 俺が保証します」頷く。
芳井春:香上を見る。(こいつどういう感情?)
桜庭 光:困惑混じりに倉間を見る。
倉間美舞:「……」嫌そうにしていたが。
倉間美舞:「うん……香上くん・・・・よりは私がいいか」
倉間美舞:「よろしくね、桜庭くん。私の指示通りにやって」
桜庭 光:「わかった……よ、よろしく……」
香上進一郎:ちっ、と舌を打つ。
香上進一郎:「まあ」
香上進一郎:「先輩がそうおっしゃるのであれば……」
日生日出人:「しんちゃんも、みまちゃんのことサポートしてあげるんだよお~」
桜庭 光:(えっ、カガミン怒ってる?)
日生日出人:ニヤニヤしながら言う。「みんな同い年なんだから、仲良くやるんだよお」
香上進一郎:「もちろんです」
香上進一郎:「桜庭くん。なにか不都合があればすぐに相談してくれ」
芳井春:「ヒナセちょっと楽しくなってないか?」
桜庭 光:「ああ……ありがとう……」
日生日出人:「ぐふふ~」ニヤニヤする。
倉間美舞:「いりません」
桜庭 光:(舌打ちのあとに優しい!?どういう感情なの今?)
芳井春:こほん、と咳払い。「で」
芳井春:「ともかく。報告から先にしよう」
芳井春:「柵原玲緒の足取り」
桜庭 光:「あ、っす!時間いただいてすんません!」
芳井春:「だれか掴めなかったか?俺のほうは特になかった」
日生日出人:「ううん~、話できてよかったよ~」ふにゃふにゃする。
香上進一郎:「はい、その件ですが」
芳井春:美咲のほうは別に不安要素があるが、あまり桜庭の前でしたい話じゃない。
芳井春:「お」
香上進一郎:「失踪後の跡取りに関しては、まだ掴めておりませんが」
香上進一郎:「“失踪前”の状況は、少しだけ分かったことがあります」
日生日出人:「お~」ぱちぱち。
芳井春:「すごいな。どうだった?」
香上進一郎:「………」僅かに躊躇ってから。
香上進一郎:「柵原玲緒には、交際していた北高の生徒が居たようです」
香上進一郎:「名前は落合竜二。オレと同じクラスの生徒です」
桜庭 光:「マジ!?」
芳井春:「へえ」
日生日出人:「あ~~」
桜庭 光:思わず大声上げてからすいません、と縮こまる。
芳井春:「あ、お前の友達のちっこい方か」
日生日出人:びっくりだねえ~、と桜庭くんにふにゃふにゃする。
桜庭 光:ふにゃふにゃされる
日生日出人:「その彼氏の子は、何か知ってそうな感じ?」
香上進一郎:「なので、容疑の可能性もあった、失踪前に並んで歩いていた男……というのは落合でしょうね」
芳井春:「普通にデートしてただけってことか」
香上進一郎:「いえ、それ以上のことは」
香上進一郎:「あいつからすれば。自分に理由も告げずに、いきなり姿を消したようなもので」
倉間美舞:「……そのまま連れ去った可能性もあると思いますけど」
倉間美舞:「その男子のヤサ探りますか?」
桜庭 光:「最近オッチが元気ないって聞いてたけど、それが原因か……」
日生日出人:「竜二くんが嘘ついてるかもってこと~?」
香上進一郎:「確かに、あいつ。口が回る奴だけど」
香上進一郎:「あの憔悴っぷりはマジだろう。それに」
香上進一郎:「あいつが“犯人”なら、毎晩のように繁華街を歩いて彼女を探し回る理由がない」
桜庭 光:「あっ、昨日家に居なかったらしいのってそういう理由……?」
日生日出人:「わあ、それは可哀想だねえ」目を丸くする。
香上進一郎:「釘は刺しておきました」
芳井春:「しんどいけど、うちの繁華街は普通に危険だしな…」
日生日出人:「そこも含めて嘘…なんて可能性もあるにはあるけど、そんなこと疑いはじめたらキリないしねえ」
桜庭 光:「えっと」
桜庭 光:おずおずと手を上げて
芳井春:「いちおう落合のほうも深掘りしてみてもいいが、絞りきらないほうがいいだろ」
芳井春:「うん?」
芳井春:「なんか聞いたか?」
日生日出人:「どしたの~」にこにこする。
桜庭 光:「いえ、落合君のそれの裏とり。柵原さんのこと探し回ってたなら」
桜庭 光:「多分見かけてる人いるんじゃないですかね?繁華街とかなら特に」
桜庭 光:「あいつ、夜の町とかなら逆に目立ちそうな見た目だし」
香上進一郎:「……確かに」
香上進一郎:「そっちから洗った方が、早いかもな」
桜庭 光:「夜慣れしてそうでもない童顔の男子が歩いてたら、結構印象に残ると思います」
日生日出人:「言われてやんの~」ニヤニヤする。
芳井春:「おー」瞠目。「話聞いてみるか」
桜庭 光:「この評価は本人には秘密ってことで……こっちからはひとまずそれだけです!」
芳井春:「ん。ありがと」
日生日出人:「言ってくれてえらいねえ」ぱちぱちする。「それじゃあねえ、そっちはそういう風に裏どりするとしてねえ」
日生日出人:「俺からもひとつ報告しとくねえ」
芳井春:「ああ。どうした?」
日生日出人:「かじくん、英田舵真くん」
芳井春:「リストにいた子か」
日生日出人:「そー」
日生日出人:「この間、保健室から勝手に包帯とか消毒液とか…。応急処置セットみたいなやつ一式、勝手に盗んでたみたいなの」
香上進一郎:「それは……」やや眉根を寄せる。
芳井春:「……んん?怪我でもしてたのか?」
香上進一郎:「自分のため、ではないですよね」
日生日出人:「うん」しんちゃんに頷く。「誰かの怪我のためって言ってた。誰かまでは教えてもらえなかった」
芳井春:「誰かの怪我ねえ」
日生日出人:「あ、それで聞きたかったの!」
芳井春:「ん?」
日生日出人:学生組を見る。「かじくんって、仲良い子とかいるのかな?」
倉間美舞:「容疑者に怪我してるやつ居なくねえっすか?」
倉間美舞:「関係ないような……」
日生日出人:「関係ないで済むなら、それはそれでいいんだけど…」
桜庭 光:「仲良いってほどじゃないけど、長船さんが去年同じクラスだったって言ってましたよ」
桜庭 光:「あと、美咲さんもそうか」
芳井春:「……あー」美咲の保健室に行きたがらない反応が、やっとなんとなく腑に落ちる。
桜庭 光:「ちょうど長船さんには聞いてたんすよね、英田君のこと。意外といいやつって言ってました」
日生日出人:「そっかあ」頷く。「うん、そう、そう。良い子なの」
芳井春:「ふうん」
日生日出人:「ん?」春くんを見上げる。
桜庭 光:「あとは……頭が良すぎて授業が退屈だとか、なんか頼んだらなんでもしてくれそう?みたいな評価でしたね」
日生日出人:「ふえ~、すごい、よく聞いてるねえ」
芳井春:見られると思っていなかったので、僅かに肩を揺らす。桜庭くんのほうを向く。
日生日出人:すぐに光くんの方に目を逸らしている。
桜庭 光:「噂聞くの、まあまあ慣れてるんで……長船さんも話上手だったし」
香上進一郎:「いや、ありがとう。桜庭くん」
日生日出人:「ね~」ふにゃふにゃ笑う。「なんでも屋ってほんとなんだね、頼れるねえ」
香上進一郎:「情報収集も調査の一環とはいえ、こっちではやはり、きみの方がプロだな」
桜庭 光:「ども……」予想外に褒められて本気で照れる。
日生日出人:「ん~、そだなあ」その様子ににこにこしながら言う。
日生日出人:「じゃあ、かじくんのことは、事件に関係あるかもわかんないし」
日生日出人:「俺の方で持ち帰っときま~す」
芳井春:「わかった、任せる」
日生日出人:「は~い」目を細める。「他に報告あるひと~?」
桜庭 光:「……あっそうだ、長船さんといえば。事件と関係あるかはわからないんですけど」
桜庭 光:「長船さん、柵原先輩に憧れてたみたいで」
桜庭 光:「仲良いってのとはちょっと違うけど、すごい好きだって。本人が言ってました」
桜庭 光:「柵原先輩、美人で優しいって有名だったんで。そういう人結構居るのかもしれないですね」
日生日出人:「へええ」
芳井春:「たしかに写真は大人っぽい感じだったな」
香上進一郎:「………」どう落合に話を聞いたかまでは公言するつもりはない。
桜庭 光:「こっちからは以上っす!」
日生日出人:「人気者が襲われたってことなのかなあ」頬杖をつく。「たまたまっていうか…」
日生日出人:「あ、でも、光くんたちもキリサキさんぽいのに襲われたんだよね?」
桜庭 光:「そう……すね。あれがほんとに噂のキリサキさんだったのかはわからないんすけど……」
芳井春:「そいつを追えれば一番早いんだがな」
倉間美舞:「本当に噂のキリサキさんとかは……そういうのじゃないと思うよ?」苦笑する。
倉間美舞:「キリサキさん自体は、学生がテキトーに流した噂なんだから」
香上進一郎:気味悪そうに倉間を見る。
倉間美舞:「桜庭くんの遭遇した相手が……柵原玲緒殺しの犯人である可能性はあるけど」
芳井春:「なんにしろ、そいつを放置はできない」
芳井春:「オーヴァードをひとり覚醒に至らしめてもいるわけだしな」
日生日出人:「え~、でも、ニワトリ殺されてた事件あったんじゃないの?」
芳井春:「それはあったらしいけど…」
芳井春:「それこそ別件の可能性も全然ある範囲じゃないか?」
日生日出人:「そ~?」
香上進一郎:「“噂”自体が力を持ち、ひとつの脅威となるケースもあり得ますからね」
倉間美舞:「……練習、じゃなきゃいいですけどね」
倉間美舞:「もっと大きいので試す前の」
日生日出人:「ただの不審者の仕業だとしても、なんにしても、危ないねえ」ふむふむと頷く。
桜庭 光:「そんなこともあるのか……」香上の言葉に目を丸くして。
桜庭 光:倉間の言葉にぎょっとする。
芳井春:「とりあえず調査は続けつつ」
芳井春:「美舞は桜庭の指導よろしくな。香上はサポート」
香上進一郎:席を立つ。「分かりました」
日生日出人:「よろしくな~」春くんの言い方を真似する。
香上進一郎:「桜庭くん。オレでよければ、その話もあとで説明するよ」
倉間美舞:「はい」
桜庭 光:「ありがと、助かる!なにするにしてもまず前提知識からだもんな……」
倉間美舞:「香上くんは今日見周りじゃないの?」
香上進一郎:「ああ」
香上進一郎:「失態など起こさないよう、夜は完璧に見回る予定だ」
倉間美舞:「まだ起きてないんだ?」
香上進一郎:無視。「不安だろうが……桜庭くん。その間は、頑張ってくれ」
香上進一郎:「困ったことがあれば、すぐに電話してほしい」
桜庭 光:「ああ、うん……?」
桜庭 光:やけに力づよい支援の声掛けに困惑しながら。
桜庭 光:「あのっ……倉間さん!」
倉間美舞:「うん?」
桜庭 光:「えっ、と」
桜庭 光:言いたいこと。言いたいこと。
桜庭 光:「面倒かけてごめん。心配してくれて、ありがとう。それから……」
桜庭 光:それから?
桜庭 光:それから……なんだっけ。なんだっけ。
桜庭 光:何か、言わなきゃいけないことがあるはずなのに。出てこない。
桜庭 光:「……ご指導ご鞭撻のほど、よろしくお願いします」
桜庭 光:迷った末に出てきたのは、ありふれた挨拶だった。
倉間美舞:「……」薄く笑う。
倉間美舞:「……よろしく」


GM:シーン終了。ロイス取得と購入が可能です
芳井春:ロイス保留で。
芳井春:購入は…なんだ。なんかいる?
桜庭 光:実はもうロイスがいっぱいなんだ
桜庭 光:ボルトアクションライフルがあると嬉しい!
芳井春:いくらだっけ
桜庭 光:15です
芳井春:じゃあそれで
血肉細工:3DX>=15
DoubleCross : (3DX10>=15) → 7[1,3,7] → 7 → 失敗

芳井春:さすがにむりか
日生日出人:高速振動ブレードチャレンジ!スタート!
桜庭 光:ありがとう!
日生日出人:6dx+1>=20
DoubleCross : (6DX10+1>=20) → 9[2,2,8,9,9,9]+1 → 10 → 失敗

日生日出人:だめ!おわり
香上進一郎:桜庭光 P◯庇護/N疎外感 で取得します
桜庭 光:本気で欲しくなったら言ってね 風があるから
日生日出人:ありがとうございます!侵蝕率80越えしたら本気になります
桜庭 光:ボルトアクションライフル~
桜庭 光:3DX+2+0@10>=15 調達
DoubleCross : (3DX10+2>=15) → 8[5,7,8]+2 → 10 → 失敗

桜庭 光:あっこれなら
香上進一郎:あっ
香上進一郎:とりあえずバデしときますか
日生日出人:きゃー!
桜庭 光:ありがて~!
香上進一郎:財産浮くもんね
香上進一郎:というわけで桜井くんにバディムーブ!
香上進一郎:達成値が3プラわよ
桜庭 光:財産2つかって買います。残り5
芳井春:さっそくサポートだ
香上進一郎:で、自分はボデマねらいます
香上進一郎:3dx>=12
DoubleCross : (3DX10>=12) → 10[1,9,10]+10[10]+4[4] → 24 → 成功

桜庭 光:日本刀と一緒に装備!ありがとう~以上です!
香上進一郎:フン…
桜庭 光:つよ
日生日出人:すごっ
芳井春:すご。
日生日出人:2つ買える
桜庭 光:これがプロか……
香上進一郎:時を止めて棍棒で殴るしか脳の無い能力者とは違うんですよね。
桜庭 光:相方へのディスが激しい
香上進一郎:装備しておわるぜ


【Interlude】

GM:会話のみのシーンです。登場侵蝕は不要。


香上進一郎:「つまり、レネゲイドコントロールというのは一朝一夕で身につくものじゃない」
香上進一郎:校内の中庭。自販機の前のベンチに座り、缶コーヒーのプルタブをゆっくりと開ける。
香上進一郎:「故に。“なんでも屋”としては心苦しいものがあるかもしれないけど」
香上進一郎:「運動部の助っ人は、きみがここに在籍している間は、避けたほうがいいだろうな」
桜庭 光:「………」
桜庭 光:傾けていたペットボトルを口から離して。
桜庭 光:「……そっか」
桜庭 光:気落ちした声で答える。
香上進一郎:「本当にすまない」
桜庭 光:「カガミンが謝ることじゃないっしょ」
桜庭 光:はは、と気の抜けた笑い。
桜庭 光:正直な話、想像はしていた。考えないようにしていただけで。
桜庭 光:「……あんさ」
桜庭 光:「念のため聞くんだけど」
香上進一郎:「なんだ?」
桜庭 光:「コントロールが上手く行ったら、スポーツとかやっていいの?」
桜庭 光:「先の話になるけど、大学とか、会社とかさ」
桜庭 光:「あんじゃん。リーグみたいなの」
香上進一郎:「………」コーヒーを口に運ぶ。
桜庭 光:「無理か」
香上進一郎:「表で開催しているような、公式の大会に出場できるケースが認められることは、少ない」
桜庭 光:答がすぐに帰ってこないのが、答えだろうと。
桜庭 光:「だよなー……」
香上進一郎:「ただ、オーヴァードにも」
香上進一郎:「それ専門のスポーツ団体はある」
桜庭 光:「……マジか」
香上進一郎:「きみが望むようなものではないかもしれないが」
香上進一郎:「大々的に宣伝するわけにもいかないからな」
桜庭 光:「いや、いいよ。十分。チャンスあるってだけで」
桜庭 光:「……ほんとに、十分。サンキュ」
桜庭 光:ぎゅっとリュックを抱きしめる。
桜庭 光:「……ちょい昔話、していいか?」
香上進一郎:「………」じ、と彼の表情を伺う。
香上進一郎:「ああ」
桜庭 光:「知ってっかな。オレ、昔バスケやっててさ」
桜庭 光:「小学生の頃は」
桜庭 光:「ちょーでかかったんだよ、オレ」
香上進一郎:「何cm?」
桜庭 光:「小6で175あった」
香上進一郎:「今のオレより高いじゃん」
香上進一郎:僅かに笑う。
桜庭 光:「マジかよ。まあ高校の平均より上だからなあ」
桜庭 光:「……そっからさあ」
桜庭 光:「3cm」
桜庭 光:「3cmしか伸びなかったんだわ」
香上進一郎:「……理想はいくつ?」
桜庭 光:「あと20cm」
香上進一郎:「バスケだと、アメリカの選手とかがそれくらいあるんだっけ」
桜庭 光:「そ。NBAの『平均身長』が、大体2m」
桜庭 光:「だから、2m……いや」
桜庭 光:「190でもありゃさ」
桜庭 光:「NBAでも、勝負できると思ってたんだ」
桜庭 光:リュックの中に手を入れる。
桜庭 光:出てきたのは、7号のバスケットボール。
桜庭 光:指の上でくるくると回す。
香上進一郎:僅かに目を見開いて。「器用だな」
桜庭 光:「昔、死ぬほど練習した」
桜庭 光:「なんか……バスケのアニメのOPでさ。やってたのがかっこよくてな」
桜庭 光:少年のように笑う。
香上進一郎:「影響受けて、ってのはあるな」
香上進一郎:「オレは、チェスもやるんだけど」
香上進一郎:「あれも」
香上進一郎:「親父が駒を動かしていた顔が、どうにも格好良く見えてね」
桜庭 光:「あるよなあ。憧れの人」
桜庭 光:「その人のいる世界に」
桜庭 光:「一緒に行きたいって、思っちまうよな」
桜庭 光:わかる、と大きく頷いて。
桜庭 光:「周りよりでかかった時は、全国出たり、代表に呼ばれたりさあ」
桜庭 光:「結構メディアからも注目されたりして」
桜庭 光:「本気でNBA目指してたんだよ。英語も勉強したり」
桜庭 光:「……背が止まったらさ。一気にそういうの、なくなるわけ」
桜庭 光:「残酷、とは言わねえよ。そりゃそうだよな」
桜庭 光:「皆から期待されなくなって……そこまではよかったんだけど、そのうち」
桜庭 光:「オレが、オレに期待できなくなってた」
桜庭 光:「それがきつくてやめたんよ。バスケ」
香上進一郎:「………」地面に視線を落とす。
桜庭 光:「なんでも屋やってたのもさ」
桜庭 光:「なんか……探したかったんだよな」
桜庭 光:「オレが、オレに期待できること」
香上進一郎:「………それで」
香上進一郎:「命の危機に陥るとは、全く笑えない話だ」
桜庭 光:「そりゃまったく。……でもさ」
桜庭 光:「死にかけたおかげで、再確認できたわ」
桜庭 光:回していたボールを止めて、片手で上に放り投げる。
桜庭 光:キャッチ。指にかかる感覚。
桜庭 光:「オレ」
桜庭 光:「今でもバスケ、めちゃめちゃ好きだわ」
桜庭 光:そりゃあもう。
桜庭 光:指に引っかかったボールの感覚で、死に損なうぐらいには。
桜庭 光:命の恩人を抱きかかえる。
香上進一郎:「そうか」ぽつりと言葉は、暖かみのあるもので。
香上進一郎:「オレはバスケには明るくないけど」
香上進一郎:「きみが今行なったような、繊細で洗練された技術が」
香上進一郎:「才能に胡座をかくだけでなく、弛まぬ努力によって培われたものであることくらいはわかる」
香上進一郎:「それこそ、本当に。バスケットが好きで好きで堪らないくらいの奴じゃないと」
香上進一郎:「務まらないようなものだ」
桜庭 光:「……嬉しいね。認められると」
桜庭 光:「サンキュ」にかっと笑って。
桜庭 光:「カガミンは」
桜庭 光:「なんかある?自分に、期待できること」
桜庭 光:「UGNの仕事とか、そうだったり?」
香上進一郎:「………」遠くを見るように。
香上進一郎:「オレは覚醒した時、一騒動あってね」
香上進一郎:「今までも、今でも。様々な人に迷惑ばかりかけて生きている」
香上進一郎:「だから、進んでUGNに志願した」
桜庭 光:「……」
香上進一郎:飲み干した空のスチール缶を、ぎりぎりと握り潰す。
香上進一郎:「今の支部長には、大恩がある」
香上進一郎:「あの人の期待には応えたいと、強く思っているよ」
桜庭 光:「……そか」
桜庭 光:言外に否定されたのを感じる。
桜庭 光:気持ちはわかる、なんて言えないが。
桜庭 光:自分に期待するのは、結構難しい。それは共感できる。
桜庭 光:「んじゃ、オレも期待しちゃおっかな~」
桜庭 光:人の期待がきっかけになることも、あると思う。自分のが足しになるかは分からないが。
香上進一郎:「それはオレの台詞でもあるんだけど……」
桜庭 光:「色々ご指導願います先輩、頼りにしてますぜ」
桜庭 光:「ははっ、そりゃそうだ!」
香上進一郎:「情報収集。本当に助かったよ」
香上進一郎:「きみを危険な目に遭わせたくないのは本心だけど」
香上進一郎:「……何も出来ず、ただ見ているだけというのは」
香上進一郎:「堪える気持ちも分かるつもりでいる」
桜庭 光:「……」
桜庭 光:「やっぱ、いい先輩じゃん」
桜庭 光:もっと期待していいと思うぜ、カガミン。
香上進一郎:「はは。どうかな」
香上進一郎:「いい先輩がいるからかもな」
桜庭 光:「ああ、ふたりとも優しそうだもんなあ。……」
香上進一郎:「ったく、あの背中を見て何故あいつは……」
香上進一郎:ぶつぶつと苛立ちながら何かを呟いている。
桜庭 光:「……話変わるけどさ。いや、ちょうどいいわその話だわ」
桜庭 光:ちょっと切り出しづらそうにもごもごしながら。
桜庭 光:「倉間さんって……どんな子なん……?」
香上進一郎:「あ……?」
香上進一郎:戸惑うような、呆けたような声。
桜庭 光:「いやあれよ?別になんか変な意味はなくな?」
桜庭 光:「なんか……気になるっていうか。心配もしてもらったし、サポートもこの後してもらうみたいだし」
桜庭 光:「カガミン仲良しなら知ってるんかなって……それぐらいのあれでな?」
香上進一郎:(急に早口になったな……)
香上進一郎:脳内で?を浮かべつつ。
香上進一郎:「いや……変な意味とかあったら逆にビックリだけど……」腕を組む。
桜庭 光:「……いやおかしくもなくね?美人だし……」
香上進一郎:「う~ん……」
桜庭 光:もごもごと小声で言いつつ。
香上進一郎:「美……人……?」
香上進一郎:「ああ、容姿が整っているかどうかって話か……」
香上進一郎:「そういうカテゴリからは除いていたけど……」
香上進一郎:「きみが言うなら……そうかもしれないな」
香上進一郎:不意に浮かんできた黒いドレスのイメージは見なかったこととする。
桜庭 光:「すげえ回りくどい肯定の仕方だな……で、どんな人なん?」
香上進一郎:「いい性格をしている」
香上進一郎:「………皮肉だからな?」
桜庭 光:「お、おう」
香上進一郎:「オレとはどこまでも反りが合わない」
桜庭 光:「おおう……」
香上進一郎:「スタイルもそうだし、性格的な意味でも、思考の方向性も、チェスの戦略もだ」
桜庭 光:そういえばさっきもちょいちょい厳しいこと言い合ってたような。
香上進一郎:「……きみが、結果的に。何度かあいつに命を救われたことは知っている」
桜庭 光:「……?」
香上進一郎:「だから、その……これはあいつにではなく、きみにとって失礼な話かもしれないが」
香上進一郎:「必要以上の幻想を抱いている可能性が……」
香上進一郎:「まあ、戦闘員としての腕は認めてやっても……」
倉間美舞:「認めてやっても~?」
香上進一郎:苦虫を噛み潰したような顔で振り返る。
桜庭 光:「おわあっ!」
倉間美舞:「人の陰口は話し終わった?今大丈夫?」
香上進一郎:ぷらぷらと手を振る。
桜庭 光:こくこくと首を縦に。
倉間美舞:「そ~お」
倉間美舞:「よかったあ~」
香上進一郎:くすぐったそうに肩を回す。
香上進一郎:「………限界来そう」
倉間美舞:「限界?香上くん、体調悪いの?」
倉間美舞:「体調悪いなら私から先輩たちに言おうか~?」
倉間美舞:「体調悪いから休むみたいです~って」
香上進一郎:「軽い吐き気と頭痛だけだから。大丈夫」
香上進一郎:にこりと笑う。
桜庭 光:何故か背中にヒヤリとした汗が通る。
香上進一郎:「準備は整えてあるから」
香上進一郎:「オレはこのまま校内に残る」
倉間美舞:「……こっちは美咲さんを張る」
倉間美舞:「多分あのままだと今夜また来る」
桜庭 光:「……また?」
桜庭 光:「えっと、じゃあ……オレは倉間さんについてけばいいのかな……?」
香上進一郎:「そうだな」
桜庭 光:何故か緊張感あふれる二人の間に恐る恐る。
香上進一郎:「何かあれば、すぐに連絡を」
香上進一郎:「きみが襲われた、そいつを確認することがあれば。オレも直ぐに入れる」
倉間美舞:「こっち見て話そうか~?」
桜庭 光:「っす、了解……」
香上進一郎:口元だけを歪めて倉間にガンを飛ばす。
香上進一郎:「頼むわ」
香上進一郎:そう言い残し、ゴミ箱に缶を放り。校内へと戻っていく。
倉間美舞:「……香上くんなんて言ってた?」それが消えてから小声で聞く。
桜庭 光:「……え?」
桜庭 光:ちょっとぎょっとして倉間の方を見る。
倉間美舞:「えって。私が来る前」
桜庭 光:「その……はい」
桜庭 光:「本人居ないところで話してるの、気分良くないよな。すいませんでした」
桜庭 光:先にぺこりと謝ってから、
桜庭 光:「ええと……いろいろ自分とは対照的だけど、腕は良い的なことを……?」
桜庭 光:なるたけオブラートに包む。
倉間美舞:「そ」
倉間美舞:「別に……ウチがどういう感じかなんてさ」
倉間美舞:「桜庭くんで判断してよ。いい?」
桜庭 光:少し、ドキッとした。
桜庭 光:「わかった」
桜庭 光:「自分の目で判断します」
桜庭 光:「……お、オレらもいこっか」
桜庭 光:なんとなく気恥ずかしくなって先に校舎の方へ歩き出す。
倉間美舞:それを見送って。
倉間美舞:ミルクティーの小さいボトルを買って開ける。
倉間美舞:「しっかし……」
倉間美舞:「いつ言やいいんだろうな」


日生日出人:みんなが解散したのを見やる。この季節、まだ日は沈まない。
日生日出人:俺もカヴァーの仕事を済ませて帰んなきゃな、と思ったところで。
日生日出人:「あれ」
日生日出人:「どしたの、春くん」
日生日出人:「戻ってきた~」ふにゃふにゃ笑う。
芳井春:「ああ、悪い」内緒じみてしいっと指を口の前で立てる。
日生日出人:「しー」指を立てて真似する。
芳井春:「そ」
芳井春:「あいつらいないときがいいかなって」
日生日出人:「ん~?」廊下に顔だけ出し、誰もいないことを確認。
日生日出人:保健室のドアを閉める。
芳井春:またベッドに座る。
日生日出人:「あ、ていうか、だめだ」
芳井春:「ん?」
日生日出人:「敬語つかわなくちゃだめだよ~」
日生日出人:「春くん先生~?」ドヤ、と春くんの前に立って胸を張る。腰に両手。
芳井春:「…そのノリ続くのかよ」笑う。
日生日出人:「一回やってみせてよ~」腰を折り、顔を覗き込む。
芳井春:「じゃあ、日生先生。ご指導のほどよろしくお願いします」
日生日出人:「ふ、ふふふふ」嬉しそうにする。満足げに頷く。
芳井春:「満足はや」
日生日出人:「日生先生、だって」くすくす笑う。「芳井先生~?」
芳井春:「そーだよ」
日生日出人:「なんの話したかったの? 光くんの話?」
芳井春:「…ああ」
芳井春:「桜庭と同行してた、美咲の件」
日生日出人:春くんの座るベッドにばふっと倒れ込む。
日生日出人:「咲ちゃん?」
芳井春:「そう。やっぱり、目撃してる可能性が高い」
日生日出人:春くんを見上げつつ、ベッドからはみ出た足をぱたぱたさせる。白衣がくしゃくしゃになる。
日生日出人:「あ~」
日生日出人:「それはまずいねえ」
芳井春:「悪い夢だと思おうとしてた」
芳井春:「処置がいるとして…今、あいつらに言うと混乱させそうだから」
芳井春:「ここで言いに来た」皺が寄った白衣に目をやる。
日生日出人:「うん」寝返りをうち、天井を見上げる。淡い色の瞳だけ、春くんに向ける。
日生日出人:「わかりました! ちょっと注意したほがよさげだね~」
芳井春:「うん。……それだけ」
日生日出人:「は~い。あの子、光くんの彼女?」
芳井春:「幼馴染らしいよ」
日生日出人:「幼馴染…」
芳井春:「現実にあるんだなって思った」
日生日出人:「え~、なにそれ~」くすくす笑う。「いるでしょ~」
芳井春:「なんかテレビで芸人が幼馴染か、映画のカップルかでしか見たことねえ」
芳井春:「つきあってはないらしいけど」
日生日出人:「でもねえ、なんか、そういう関係なら、心配しちゃうだろうしねえ」
芳井春:「だよなあ」
日生日出人:よじよじと身を起こす。「みまちゃんもねえ」
日生日出人:ベッドでごろごろして乱れた髪を指で直しつつ。「光くんのことめっちゃ心配しちゃってる感じでさあ」
芳井春:「責任感じそうだよな…」手を伸ばし。
日生日出人:「そ~」
日生日出人:「でもなんか、あんまそういうの、ちゃんと言ってくれるタイプでもないしさ~」
芳井春:(……あー)
芳井春:触れずに、そのまま落ちる。
芳井春:「言わねえだろな」
日生日出人:「ん~?」春くんを見上げる。
芳井春:「……いや」
芳井春:「別に」
日生日出人:「そ~?」
日生日出人:微かに首を傾げる。いつもと違い、きらめきの少ない瞼。「だから、なんか…」
芳井春:「で、日生先生は心配ってお話でしたっけ」
日生日出人:「あ、そうそう~」
日生日出人:「みんなが、光くんのこと心配~ってなってるから」
日生日出人:「俺は、みまちゃんのこと心配~ってしてよ~と思って」
芳井春:「うん。それはすごく…」
芳井春:「…そうやって見ててくれて、助かるな」
日生日出人:ぱたぱたと足が揺れる。ふにゃふにゃ笑う。「なにそれえ」
日生日出人:「春くんは?だいじょぶ?」
芳井春:「気が利くって褒めてんの」笑って。「俺?」
日生日出人:「わざわざこんな感じで話すのだって、なんか話したいことあったからじゃないの?」
芳井春:「……ああ」
日生日出人:「ん~?」隣に座ったまま、覗き込むようにして見上げる。
芳井春:歯切れが悪くなる。「あんま、今の話と…」
芳井春:「………これさあ」
日生日出人:「ん?」
芳井春:「完全に…しつこいわってなっても仕方ないんだけど……」息を吐く。
日生日出人:「なにい」にこにこ笑う。
芳井春:「おまえ、他の生徒にも、桜庭とかにしてるああいう感じなの?」
日生日出人:「ああいう感じ…」
日生日出人:「?」首を傾げる。「名前呼び?」
芳井春:普段通りの語調。むしろ困った、素っ気ない声色。「……近い」
日生日出人:「ちがうの?」
芳井春:言葉を選ぼうとする。
芳井春:(何言ってもキモいんだよな、こういうの…)
芳井春:「またナンパに困るみたいに…いや、もっと」
芳井春:「ふつうに、勘違いさせるんじゃないのって言ってる」
日生日出人:「……」
日生日出人:「……、またまた~」
芳井春:ネイルカラーも指輪もない、白い手を見ている。これも見慣れない。
日生日出人:その手をぱたぱた振って、ふふ~っと笑う。「大丈夫だよ、そんなことないよぉ~」
日生日出人:「また春くんの心配症が出てる~」
芳井春:その手を取る。振りほどけるほどの力で、どこか縋るように。
芳井春:「俺だったら」
芳井春:「なるよ」
日生日出人:「……」手を取られて、それを見る。「なるの?」
芳井春:「まあ……なるだろ」
日生日出人:「えっ………」
日生日出人:「え~……」
日生日出人:「うあっ、でも、女の子のときでしょ?」
日生日出人:「いま、俺、男だし、だから大丈夫だよ」
芳井春:「だったら今、心配してねえだろ…」
日生日出人:「……そ」
日生日出人:「そっか~……」
日生日出人:取られたままの手を見ている。「えっと………」
芳井春:「困ってんじゃん」俯くように笑う。
日生日出人:「だ、だって」
芳井春:「だから、あんま近いのは止めたほうがいいと思う」
日生日出人:「……」
日生日出人:「でも、それ」
日生日出人:「春くんがそうしてほしくないんでしょ?」
芳井春:「……そうだよ」
芳井春:「俺がしてほしくなくて、言ってる」
日生日出人:「………」
日生日出人:掴まれていない方の手を伸ばし、春くんの頭をなでる。
日生日出人:「よしよし……」
芳井春:……あっちにその気ないのに、勝手に好きになっていたらだめだ、とヒナセは言っていた。
芳井春:それで傷ついていて、…なのに結局こうだ。
芳井春:手を離す。
日生日出人:「春くん」
芳井春:「ん」
芳井春:一度目を閉じて、息を吐く。「どした」
日生日出人:「ん~」
芳井春:「なに」いつものような声で、いつものような笑いを出す。
日生日出人:「だって、なんか、今なんか言うの、むずいし…」
日生日出人:「…ていうか、なんか……」
日生日出人:「それで話し終わり、っていうの、なんか、ずるい」
芳井春:「……だって」
芳井春:「さっきの頭撫でるやつ、終わらせに来てただろ」
芳井春:「流したいのかと思った」
日生日出人:「えっ、ちがうよ」
芳井春:大きく瞬きをする。
日生日出人:「なんか、春くん、泣きそうな顔してたし」
日生日出人:「してなかった?」首を傾げる。
芳井春:「してない」
日生日出人:「そ~?」
芳井春:「……俺はてっきり」
芳井春:「そういう話されても困るから…なかったことにしに来てるんだって…」
日生日出人:「な、なんで~」
日生日出人:「なんにも言ってないよお、俺~~」
芳井春:「……そうなんだよな」苦笑する。「ごめん」
日生日出人:「も~~…」
日生日出人:隣に座ったまま、なんとなくもじもじとする。視線が彷徨う。「えっと…」
日生日出人:「ええっと…?」
芳井春:いつもの逆に、覗き込むようにする。
日生日出人:「ひゃっ」照れる。
芳井春:「……おまえ…自分はしてるのに…」
日生日出人:「いま、だめ~」両手で自分の顔を隠す。「はずい~~」
芳井春:「……は」
芳井春:「タイミング謎かよ」吹き出すように笑う。
芳井春:「今?」
日生日出人:「分かんない…、すごい恥ずかしくなってきた…」
日生日出人:「こっち見ないで~」シーツに倒れ込んで顔を隠す。
芳井春:「そう、じゃあ恥ずかしいなら今後は控えて」
芳井春:また手を伸ばして。
芳井春:今度は柔らかい髪に触れる。
芳井春:「話し終わりにしないから」
日生日出人:「……」触れられて、少し身動ぎする。
日生日出人:「それ、言い方さあ……」
芳井春:「なに」
日生日出人:「俺がやだからって、ちゃんと言って」
芳井春:きょとんとする。
芳井春:「……それでいいの?」
日生日出人:「じゃなくちゃ、春くんがそんなの俺に言うの、なんでってなるじゃん」
芳井春:「……」
日生日出人:「ていうか…しないでって言われても、わかんないもん…そんなの…」
日生日出人:シーツの上でごろごろする。「悪いことしてないのにするなって言われるのやだもん…」
芳井春:なんでかなんて、ずっと分かっていた。
芳井春:ただ、そんなことは、誰にも価値のないことだと思っていた。
芳井春:「悪いことはしてないよ」
芳井春:「別に…」
芳井春:「俺がただ」
日生日出人:視線だけ春くんに向ける。ピンクベージュの髪から覗く、長い睫毛に縁どられた淡い色の瞳。
芳井春:「俺を特別にしてほしかった…、」
芳井春:「してほしいだけ」
日生日出人:「……」
日生日出人:「そ……」倒れ込んだまま小さい声。「それは…」
日生日出人:「その言い方こそ勘違いしちゃうよ……」
芳井春:「勘違いじゃないから、いいだろ」
日生日出人:「えっ」
芳井春:「ちゃんと、そう言いたくて言ってる。ずっと、俺は」
日生日出人:「まっ」
日生日出人:「待って、待って、待って」
日生日出人:「………」身を起こす。まじまじと春くんを見る。「いつから?」
芳井春:「知らねえよ」
芳井春:「分かんない」
日生日出人:「……ま」
日生日出人:「マジで?」
芳井春:「……」
芳井春:「……もっと」
芳井春:「拒まれるかと思った」
日生日出人:「やっ……」
日生日出人:「あ、あの」思わず閉口し、赤面する。「………」
日生日出人:「…………、…………、…………た」
日生日出人:「タンマしていい?」
芳井春:眉を下げた、子どもっぽい笑いが出る。
芳井春:「うん」
芳井春:「終わりにしないから」
日生日出人:口をもごもごさせて、「そっか」ということだけ小さく言う。
芳井春:「気が向いたら話して」
芳井春:「言ったろ。俺は、おまえの話聞くのもけっこう好きだって」
日生日出人:「それ、さ~…」
日生日出人:「聞きたいだけのくせに~」体育座りみたいにして顔を隠したまま、もごもご言う。


GM:ロイス処理のみ可能です。
桜庭 光:いっぱい!以上です
芳井春:うーーーん
香上進一郎:6.桜庭光   P◯庇護/N疎外感 → 6.桜庭光   P◯連帯感/N疎外感
香上進一郎:こうしよう
桜庭 光:あっわーい 仲間感出てきた!
日生日出人:えっ………
日生日出人:??
香上進一郎:戸惑っている
香上進一郎:なにかあったのかな
日生日出人:わかんない…………
日生日出人:えっでもなんか……えっと…… そのままにします
芳井春:日生日出人 〇安心/嫉妬→〇幸福感/嫉妬
芳井春:ここだけ変えます
芳井春:異常で
芳井春:以上!


【Middle5】

GM:登場は自由……ですが
GM:香上くんだけイベントシーンが有ります シーンプレイヤーとして出てね
香上進一郎:あーあ 倉間が見回りしろしろってうるせえから一回りしてみるか
香上進一郎:ウチの高校にキリサキさんが出るわけねえよな
香上進一郎:香上進一郎の侵蝕率を1D10(→ 1)増加(75 → 76)
香上進一郎:異常ねえや!
桜庭 光:出ます
桜庭 光:桜庭 光の侵蝕率を1D10(→ 2)増加(69 → 71)
桜庭 光:出るわけねえや!
芳井春:とりあえず見守り…がいいかな?どうなんだろ。
日生日出人:とりあえずここで出ちゃおうか
芳井春:じゃあでよう
日生日出人:1d10+73
DoubleCross : (1D10+73) → 6[6]+73 → 79

芳井春:1d10+74
DoubleCross : (1D10+74) → 5[5]+74 → 79

香上進一郎:おそろいだ
日生日出人:動揺してる
芳井春:芳井 春の侵蝕率を5増加(74 → 79)


GM:【深夜 九株北高校】
GM:香上進一郎は見回りをしている。
GM:桜庭光が襲われる前に取り決めた曜日。特に変える理由もなく、それを続けていた。
香上進一郎:昼とは打って変わって、静寂な廊下。スニーカーの足音だけが僅かに響き渡る。
香上進一郎:窓から差す月の光と、オーヴァードによって強化された視力を頼りにぐるりと辺りを見回す。
香上進一郎:昼にも訪れた、桜庭光が接触し負傷したその場所で。ぴたりと足を止める。
GM:君の端末に連絡が入る。
倉間美舞:>みさきでてきた
香上進一郎:暗く浮かび上がる液晶の光に、眩しそうに目を細めて。
香上進一郎:>了解
香上進一郎:>こちらは現在異常なし
倉間美舞:>さくらばでゆうどうしとく
香上進一郎:「おい……」
香上進一郎:僅かに返答が遅れて。
香上進一郎:>頃合い見てサポしろよ
倉間美舞:>ソロいけんザコおる?
香上進一郎:>鏡に向かって喋ってます?と台詞のついたムカつくマスコットキャラのスタンプ。
倉間美舞:>いねえよなあ!?で有名な漫画のスタンプ。
香上進一郎:はん、と鼻息荒く端末を仕舞う。
香上進一郎:(これで……)
香上進一郎:(もしまた、例の人影が現れるようなら)
香上進一郎:(美咲咲の“疑い”は一先ず晴れたと言っていい)
香上進一郎:止めていた足を再び動かす。
GM:ひりつくような気配がある。
GM:《ワーディング》の気配。だが……
GM:空間を占めるものではない。
GM:一点。君の後方から、投射されるような密度。
香上進一郎:ぞわり、と背筋が凍る感覚。
香上進一郎:射抜かれたような気配。振り返り、丹田に力籠め、大きく息を吐き出して。
香上進一郎:《ワーディング》の方角へと駆け出していく。
香上進一郎:>wd
倉間美舞:>行く
香上進一郎:そのまま足を止めずに短文だけ打ち込む。
暗い人影:顔を上げるとそこに、影が立っている。暗がりにシルエットが浮かぶ。
香上進一郎:「………!」
暗い人影:髪の長い女性だろうか? その腕には、大きな刃がついているように見える。
暗い人影:それが振り上げられて、君へと目掛けて振り下ろされた。
香上進一郎:事前に彼から聞いていた通り、その刃の速度は恐ろしく速い。
香上進一郎:訓練されたオーヴァードでなければ、受け止めることすら困難なそれを。
香上進一郎:ギリギリ───
香上進一郎:まで───────
香上進一郎:引き付けて───────────────
香上進一郎:前髪が裂かれる。
香上進一郎:瞬間、轟音。床を踏み砕き。
香上進一郎:半身、最小限の動きで刃を躱し。限界まで加速した思考速度による最善の一手。
香上進一郎:カウンター気味に放ったアッパーカットで顎を狙う。
暗い人影:刃は空を切る。過たず顎を狙った攻撃はしかし、
暗い人影:その身体自体が不可解な挙動で立ち戻って、代わりにその肩をかすめた。
香上進一郎:「………っ」
暗い人影:交錯の瞬間、乱れ髪の中にあった、その顔を見た。
香上進一郎:違う手応えに顔を顰め、大きく一歩後ずさろうとして。
暗い人影:直接の面識こそ無いかもしれないが、資料でその顔を知っている。
暗い人影:柵原玲緒の顔だ。
香上進一郎:目を見開いて、その名前を口にする。
香上進一郎:「柵原玲緒……!」
暗い人影:肩をぐるぐると回して、飛び離れるように大きく飛んだ。
香上進一郎:「待て────!」
暗い人影:およそ人ではありえない跳躍力で、校舎の屋上へと降り立ち。
暗い人影:そのまま見上げる校舎の影に、姿を消した。
香上進一郎:「………っ、クソッ!」
香上進一郎:拳をそのまま壁に叩きつけようとして、寸前で止める。
香上進一郎:正直言って、わけがわからない。
GM:端末が震える。
香上進一郎:(柵原玲緒は一連の事件の被害者ではなかったのか?)
倉間美舞:>マッゴ前きたけどwdねーが ※学校最寄りのコンビニのこと。
香上進一郎:疑問を抱えたまま、震えた端末を手に取る。
倉間美舞:>マジでおるの?
香上進一郎:ぎり、と歯噛みをした後。
香上進一郎:>逃した
香上進一郎:>対象の正体は
香上進一郎:>柵原玲緒の顔
香上進一郎:>をしていた
倉間美舞:>支部
GM:支部に連絡しろという意味だろう。
香上進一郎:>k
香上進一郎:タッチパネルに電話番号を入力し、コール音を耳にしながら。
香上進一郎:人影が消えていった方角を、悔しげに見つめていた。


GM:【早朝 ニュー九株ビル2F カレーハウス「ハダイヤ」】
GM:普段は閉められている時間帯だが、今は中に人がいる。
GM:朝食と昨夜の事件を受けてのすり合わせのために、支部員……に加えて
GM:桜庭光も含めて、呼び集められていた。
矢掛翠:「……状況は把握しました」
矢掛翠:「……柵原玲緒さんの顔で間違いなかったのね?」
香上進一郎:「再度写真で確認しましたが、認識に相違ありません」
香上進一郎:「実態はともかく。“影”は柵原玲緒の顔を持っていました」
芳井春:セットし損ねた髪にいつもの服のまま、タブレットを見ている。
桜庭 光:「刃みたいな腕……オレたちを襲ったのと同じやつ……かな」
日生日出人:いつもは朝からカレーを食べるけど、今日はラッシーだけ頼んでいる。
桜庭 光:「顔を持っていた、って……あ、顔が同じだけど本人とは限らないとかもある?」
桜庭 光:「こう、変装能力みたいな」
日生日出人:「あ、ある、ある」
香上進一郎:日生先輩の方へと視線を向ける。
日生日出人:「俺がそうだから~」光君に視線を向け、ふにゃっと笑う。
桜庭 光:「へ~ひなちゃん先生も……」
桜庭 光:「……えっ、そうなの?」
日生日出人:「うん! あのね、全身すっかり、女の子になったりできるよお」ドヤッとする。
日生日出人:「あとで見せたげる~」
桜庭 光:「えっ、えっ、えっ……?」
倉間美舞:「マジだからね」眠そうにしている。髪は下ろしたまま。
芳井春:いつもよりまっすぐな前髪を触り、俯きがちにしている。
桜庭 光:(この顔の人が女子になったら……やばいのでは?)
桜庭 光:(てかそんなことできんのにこんな距離近いのこの人!?いやだからか!?)
日生日出人:「あとねえ、体を変えられるのっていえば、それだけじゃなくて…」朝のどことなくぽやぽやした口調。
日生日出人:「それこそ、ジャームだと…元の能力関係なく、そういうことできるよう変質したタイプがいるよ」
矢掛翠:「……一応言っておくと」
矢掛翠:「彼女がオーヴァードやジャームであったという情報はうちにはない」
芳井春:「でも、香上とやりあえてる時点でも、ワーディングの話からしても」
芳井春:「香上が相対したそいつは、その類だよな」
矢掛翠:「……というより。北高の生徒でオーヴァードだと確実にわかっているのはあなた達くらい」
桜庭 光:「えっと……オレみたいに、最近になってそうなった……って可能性は、多分あるすよね」
矢掛翠:「少ないか、いないかでしょうけど。確認している中ではだからね」
香上進一郎:「ああ」
香上進一郎:「まったく別の何者かが、彼女の顔を“借りている”可能性もまだ捨てきれないが」
香上進一郎:「そのどちらかではないかと思う」
日生日出人:「問題は~」
日生日出人:「どこの誰なのか、ぜんぜん思い当たるところがないことだよねえ」
倉間美舞:「美咲咲でも桜庭光でもないとは思います」
日生日出人:「そのこころは~?」
倉間美舞:「従者だったらわからんけど。少なくとも遠隔操作ではないですね」
倉間美舞:「昨晩見てたんで」
倉間美舞:「でも自律の従者なら逆に一昨日直に行ってることがおかしくなるんで。やっぱ無いと思います」
芳井春:「ああ、美舞はそっち追ってたのか」
桜庭 光:(オレもまだ疑われてたんだ)
桜庭 光:オレも咲も疑い消えたみたいでよかった、と内心ほっとしつつ。
香上進一郎:昨晩は分担して事にあたっていました、と状況を補足して。
日生日出人:「主人狙うことないもんねえ」頷きながら聞く。
倉間美舞:「つか……」眠そうに。
倉間美舞:「覚醒だとしてもきっかけあるくないすか……」
桜庭 光:「きっかけ……オレが殺されかけてそうなったみたいに?」
香上進一郎:「………」何かを言いたげに倉間を見てから。
香上進一郎:「まあ、そうだ」
日生日出人:「眠そうなのかわいいねえ」ひそひそ言い、にこにこしている。
香上進一郎:「実際、校内で。切り裂かれた柵原玲緒の制服は見つかっています」
香上進一郎:「それが“きっかけ”の可能性はありますけど」
倉間美舞:「じゃあ誰がって話」
香上進一郎:「そうなると、じゃあ、誰がそれを?の疑問が新たに湧いて出てくる」
芳井春:「気が合うな…」
桜庭 光:(あ、被った)
日生日出人:「んふ~」ニヤニヤする。
香上進一郎:不愉快そうに眉を潜める。
倉間美舞:眠そうにしている。
桜庭 光:「えっと。仮に柵原さんがオレらを襲った犯人だったとして」
桜庭 光:「先輩を止めるだけじゃ、まだ事件は終わらない……かも……ってことでいいのかな?」
芳井春:「そうだな。原因まで突き止めないと、こういうのは」
日生日出人:「何が起こってるか、ぜんぜん分かんない以上…」
日生日出人:「手がかりになりそうなこと、調べる意味は超あるよ~」
芳井春:「うん」隣のヒナセに頷く。「考えられるケースが絞り切れない」
香上進一郎:「接敵した際にもう少し、有益な情報を掴めれば良かったんですが」
香上進一郎:「お手数をおかけして、申し訳ないです」
倉間美舞:「ほぼ情報ゼロじゃん……」
芳井春:「いや…単独で接触して、怪我がなくてよかった」
香上進一郎:心無い罵倒に唇を噛み締めつつ、芳井先輩に頭を下げる。「ありがとうございます」
日生日出人:「優しいね~」ふにゃふにゃする。
矢掛翠:「可能性はまだ絞りきれていないけど」美舞の髪を結んであげている。
矢掛翠:「何が考えられる可能性としてあると思う?思いついたのを挙げてみて」
日生日出人:それを微笑ましそうに見ている。
日生日出人:「じゃあ、まず、柵原先輩が犯人だったパターンからいこっか~」
芳井春:「まず、うちで確認できていないオーヴァードだったパターンか?」
芳井春:「そういうのを隠すのに長けてるタイプもいないじゃない」
日生日出人:「うん」くるりと見上げて頷く。「なんか…すごい悪だくみして潜入してたFHエージェント」
日生日出人:目が合い、えへへ…と照れ、視線を戻す。
桜庭 光:(FH……好き放題やってる方のオーヴァード集団だったな)
桜庭 光:昨日教わったことをメモ帳で単語確認。
桜庭 光:「単純に、柵原先輩が失踪された日に、偶然通り魔的なのに巻き込まれて」
桜庭 光:「それでオーヴァード……になって、今の事件を起こしてる……とか?ありうるんですかね?」
芳井春:「ありうる」
日生日出人:「むしろ、そっちのが現実的~」苦笑する。
香上進一郎:「FHエージェントにしては……少々杜撰のようにも思えますからね」
芳井春:……上戸下志帆はこのパターンだった、と言っていいだろう。
桜庭 光:「後は……柵原先輩に恨みを持つ人が、先輩の犯行に見せかけようとしてるとか?」
矢掛翠:「死に際しての復活は、覚醒としてもかなり多いケースだものね」
倉間美舞:「それ本人は?」
桜庭 光:「先輩良い評判多いですけど、美人ってだけで逆恨みしてるやつとかは居そうだし……」
日生日出人:「どゆこと~?」みまちゃんに。
桜庭 光:「あっそっか、誰かが偽装してるなら本人はどこに?ってことになるか」
倉間美舞:「そゆこと」
日生日出人:「あ~」
芳井春:「可能性として…は」「すでに亡くなっている」渋面。
日生日出人:「あと監禁?」
桜庭 光:「……」これまでも考えが行かなかったわけではないが。
香上進一郎:「人一人消すことは、オーヴァードの能力によってはそう難しくない」
桜庭 光:いざ人死を言葉にされると、改めてぞくりとする。
香上進一郎:「……10日か」ぼそりと呟く。
芳井春:「そうだな。ある種の監禁も、できる能力のやつはいる」
日生日出人:「ん~~」細い指で首のリンパを流しつつ、渋い顔をする。「あんま想像したくないパターンだねえ…」
芳井春:「あと、本人だとして」
芳井春:「自分の意思でない、操られているっていう可能性もあるよ」
日生日出人:「で、誰に~?になる~」笑いながら聞く。
芳井春:「この場合だと、別に恨みを持っている奴とかに限らないから」
桜庭 光:「容疑者広がっちゃった……」
日生日出人:「学校で騒ぎを起こすのが目的の愉快犯~、とかねえ」
桜庭 光:参った、と額に指を当てる。
芳井春:新見詩を思い出す。彼女と汀もそれまでの面識はなかったはずだ。
香上進一郎:「柵原玲緒の足取りは、どのみち詰めていく必要があるでしょう」
香上進一郎:「個人的には……噂の方も、まだ気になってはいます」
日生日出人:「キリサキさん?」
香上進一郎:「はい」こくりと頷く。
芳井春:「香上や桜庭が会ったやつも、腕が刃物だったんだよな?」
桜庭 光:「はい。暗かったんではっきりとは見えなかったすけど、それは確かに」
香上進一郎:「自分も目視しています」
香上進一郎:「それに、何というか」
香上進一郎:「桜庭くんなら、理解を示してくれると思うが」
香上進一郎:「あまり……“生き物”を前にしているような実感が無かったんです」
日生日出人:「おお」
芳井春:「……おお?」
香上進一郎:「不可解というか、不気味というか……」
香上進一郎:唸る。「常では測れない相手ならば」
香上進一郎:「それに辿り着くまでのアプローチも、また変えてみる必要があるのでは、と」
桜庭 光:「オレははっきりとは感じ取れなかったけど……大分意識がやられてたから」
桜庭 光:「でも、言ってることはわかる気がする」
日生日出人:「ふむふむ…」両手で頬杖をつく。形良い唇をとがらせる。
日生日出人:「しんちゃんも光くんも、夜に襲われてるんだよね」
日生日出人:「それがヒントになるかなあ」
香上進一郎:「今のところ、日中には活動を確認出来ていないですから」
香上進一郎:「夜だけに動くことができる……という部分も、それっぽい……というか」
桜庭 光:「”噂の怪人”っぽさ?」
香上進一郎:「ああ」
香上進一郎:「けど、これ以上は推測が過ぎる」
日生日出人:「今日の夜は、みんなで見回りしてみる~?」にこにこしつつ、机の下で足を揺らす。
芳井春:「RBの類だと、絞りにくさがずいぶん増すな。可能性としては全然ありそうだけど」
桜庭 光:「……やっぱそれですかね?」
桜庭 光:ヒナの言葉を聞いて
日生日出人:「ね~!それじゃないですかね~」嬉しそうに光くんを見る。
桜庭 光:「今日も夜出てくるなら、皆で待ち伏せして……とか思ったんだけど」
香上進一郎:「………今日の当番、お前だけど」
香上進一郎:まだ眠たげなままの女を見て、どうすんの、と言外に問う。
桜庭 光:「あ、でも学校以外に出てこられたらやばいか……?この辺の判断はオレじゃ無理だな、すいません」
倉間美舞:「香上くんがちょっと当てただけで逃げたんでしょ?」
倉間美舞:「じゃあ……みんなで行ったら、出てこないんじゃない?」
日生日出人:「ふあ~」
桜庭 光:「あ~、そっかぁ……」
日生日出人:「でも、どうにか捕まえたいよねえ…。待ち伏せできないかなあ」
芳井春:「潜伏…俺のだと荒事になったときが対処しきれないな」
芳井春:そしてヒナセを横目に見る。
倉間美舞:「私が倒せば良くないですか?」
日生日出人:「ん?」春くんを見て、
日生日出人:「お~~」みまちゃんを見る。
日生日出人:「言うじゃ~ん」
香上進一郎:「………」腕を組み押し黙る。
芳井春:「相手がどのくらいか判断できない」
日生日出人:「春くん、みまちゃんに危ないことさせたくないって~」
芳井春:うぐ、と顔に出る。「俺だけじゃないだろそのへんは…!」
日生日出人:「んふふ」くすくす笑う。「俺も、ひとりでいけるっていうのはねえ、危ない気がするなあ」
倉間美舞:「4人でずっと貼ってるわけにはいかないでしょでも」
日生日出人:「せめて二人ずつで回った方がいいよお」
日生日出人:「光くん襲われたときだって、咲ちゃんと一緒だったんだよねえ。2人なら出てくるみたいだし…」
香上進一郎:「感触としては、最近までの案件で対峙した者たちの方が上でしたが」
香上進一郎:「それでも、奥の手を隠しているかもしれない」
芳井春:「……今夜調査するにしても、まだ今日の夕方までは時間があるしな」
日生日出人:「結局、アリバイない子たちのこともしっかり洗えてないしねえ」
日生日出人:「み津香ちゃんと、うちのかじくんが特に」
芳井春:「とりあえずそこから、やれるだけ調べるしかないか」
倉間美舞:「アリバイ言ってるじゃないすか」
倉間美舞:「容疑者……」
香上進一郎:「調べる……」ぽつりと呟いて、桜庭くんを見る。
日生日出人:「容疑者とは言ってないもん~」
桜庭 光:「了解っす。長船さんとは昨日も話せたし、なんかわかることあったらまた連絡します」
日生日出人:「あ、でもみまちゃん! 何にもわかんなくても、今夜もひとりで見回ります~はさせないからね」
日生日出人:「俺むりやりでもついてっちゃう」
桜庭 光:「……で、いいすか?」倉間に確認を取る。
倉間美舞:「……それはいいですけど」
芳井春:「たぶんこいつ生徒に変装してついてく気だと思うぞ…」
倉間美舞:「2-2でやるとして……」
倉間美舞:「残り1はどうするんですか?」桜庭くんの方を見る。
日生日出人:「それはもちろん」一緒に光くんの方を見る。
芳井春:「倉間先輩が面倒見るんじゃなかったっけ?」
日生日出人:「そゆことだよ~」
桜庭 光:「お世話になります……」
倉間美舞:「えっ見回りも!?」
日生日出人:「みまちゃんならサポートしながら戦えるでしょ~」
倉間美舞:「え~~~……」露骨に嫌そうにしている。
芳井春:(こいつ素出てきてないか?)
日生日出人:「ひとりで倒せる自信だってあったくらいなんだから、できるできる~」
矢掛翠:「お願いね」
倉間美舞:「はい」
香上進一郎:「桜庭くん」
桜庭 光:「うす」
日生日出人:「俺と対応の差がありすぎる~~」後ろで頬を膨らませている(怖くない)
香上進一郎:「これからはより、危険な目に遭う可能性は高くなる」
香上進一郎:「……UGNチルドレンとして。こんな事をきみに言うのは失格かもしれない」
桜庭 光:「……うん」
香上進一郎:「でも、あの時。カッコ付けてちゃんと伝えられなかったから。はっきりと言う」
香上進一郎:「オレもまだ、自分自身に万全の期待を込められるような働きは出来ていないけれど」
香上進一郎:「きみのちからには結構」
香上進一郎:「期待している」
香上進一郎:拳を突き出す。
桜庭 光:「……!」
桜庭 光:おだてるために言うような男じゃないのは、決して多くない会話の中でもわかる。
桜庭 光:この期待は、重いぞ。桜庭光。
桜庭 光:……いつぶりだろう。この緊張と、僅かな高揚。
桜庭 光:チームの皆に大事なボールを託されたときは、いつも。
桜庭 光:「おう」
桜庭 光:「任しとけ!」
桜庭 光:ホントは不安だらけだって、そう返して。拳を合わせた。


GM:シーン終了。購入ロイス可能です
日生日出人:ろいっぱい!(ロイスいっぱいの略)
桜庭 光:いっぱい!
香上進一郎:ろっぱい!
芳井春:このままで~
日生日出人:光くん 援護の風もらってもいいですか?
桜庭 光:おっいいよ!
桜庭 光:ブレスまでのっけようか?
日生日出人:あっこころづよい!できたらおねがいします!
香上進一郎:ムッ…
香上進一郎:バディムーブもありますよ先輩
日生日出人:後輩くんたち……!
芳井春:優秀後輩たちすぎる
香上進一郎:まだまだ若いもんには負けん
桜庭 光:あっどしよ、バデムあるならブレス抜きでも届く?
桜庭 光:振動ブレード狙いですっけ
日生日出人:です! 財産Pないからびみょ~
香上進一郎:先輩財産ないもんなあ
香上進一郎:全力支援してみていいのかも?
桜庭 光:あ~財産ないならブレスまで入れちゃうか
日生日出人:お願いしてみていいでしょうか あざす!
芳井春:せっかくだしね
桜庭 光:ではオートアクション、<援護の風>+<ウインドブレス> コンボ:何でも屋の本領
桜庭 光:桜庭 光の侵蝕率を4増加(71 → 75)
桜庭 光:直後の判定ダイスを+7、達成値+15
日生日出人:すっご
芳井春:すげえ
桜庭 光:こいつ何言ってんだ?
日生日出人:じゃあお言葉に甘えて!
日生日出人:(6+7)dx+1+15>=20
DoubleCross : (13DX10+16>=20) → 10[1,1,2,3,3,4,5,6,7,8,8,9,10]+9[9]+16 → 35 → 成功

香上進一郎:ゆ、優秀すぎ
芳井春:すごー!
日生日出人:バリ買えた!高速振動ブレードでした!宣言し忘れてた すみません
桜庭 光:やったぜ!
香上進一郎:ワ~イ!
日生日出人:ウェポンケースにセットするぜ
芳井春:そうだな…自分も一応武器買うか
日生日出人:ナイフもっとくと いざというときパンチできるもんね
香上進一郎:ボルアクとかでもうれしいのかな
芳井春:ショットガン(スラッグ)とかでもいいかもか
芳井春:そうね どうせどっちも助力やから
香上進一郎:そうじゃん!
芳井春:ボルトアクションライフルしてみるか
香上進一郎:助力がある男
日生日出人:いけそう!バディもあるもんね
香上進一郎:じゃあわたしはブルゲチャレしよ~
香上進一郎:3dx>=20
DoubleCross : (3DX10>=20) → 7[1,2,7] → 7 → 失敗

香上進一郎:シクシク
日生日出人:アイヤ~
桜庭 光:だめだったらこっちでも狙ってみます ライフル
桜庭 光:よしよし
芳井春:『使い物にならない』/Dロイス【組織の助力】を使用。
芳井春:能力値10、技能LV5として判定。あと2回
芳井春:で ボルアクねらう
血肉細工:10DX+5@10>=15
DoubleCross : (10DX10+5>=15) → 9[1,2,3,4,4,5,6,7,9,9]+5 → 14 → 失敗

芳井春:お
桜庭 光:おっ!
芳井春:これは
日生日出人:こりは…?!
香上進一郎:!!
芳井春:後輩!
香上進一郎:バディムーブ!バディムーブですよ先輩!
桜庭 光:さすが先輩だ
芳井春:やったあーー
香上進一郎:達成値を+3だ~!
日生日出人:やったあ~!
桜庭 光:やったね!
芳井春:買います もちます。
桜庭 光:ライフルおそろいですね先生
芳井春:へへ
香上進一郎:春光
桜庭 光:さて、じゃあ私はまだ持ってないボディアーマーでも狙うか
桜庭 光:3DX+2+0@10>=12 調達
DoubleCross : (3DX10+2>=12) → 6[4,4,6]+2 → 8 → 失敗

桜庭 光:だめ!以上!
香上進一郎:クッ バデムがつかえれば
桜庭 光:まあまあ 買えればラッキーぐらいなんで
香上進一郎:大体みんな以上だぜ
日生日出人:ぜ!


【Middle6】

GM:再度の情報収集シーンとなります。登場をどうぞ。
芳井春:芳井 春の侵蝕率を1D10(→ 1)増加(79 → 80)
日生日出人:日生日出人の侵蝕率を1D10(→ 5)増加(79 → 84)
香上進一郎:香上進一郎の侵蝕率を1D10(→ 1)増加(76 → 77)
桜庭 光:桜庭 光の侵蝕率を1D10(→ 7)増加(75 → 82)


■情報項目
美咲咲の秘密 〈情報:UGN/噂話〉12
落合竜二の秘密 〈情報:UGN/噂話〉12 
英田舵真の秘密 〈情報:UGN/噂話〉12
長船み津香の秘密 〈情報:UGN/噂話〉12
GM:ええと なんですが……
香上進一郎:ウス
桜庭 光:およ?
日生日出人:うむむ?
GM:落合竜二の秘密についてはなんかもう空いた気がしますね 空きました
日生日出人:www
桜庭 光:なるほどね
日生日出人:名探偵がいたみたいですね
芳井春:眼鏡だしな。
桜庭 光:サンキューカガミン
GM:また、ロイスを持っている相手に対する達成値が+2されます。
桜庭 光:メガネキラーンしとるぜ
香上進一郎:見た目は子供 頭脳は大人
桜庭 光:なるほど!
芳井春:ほー
日生日出人:おー!
香上進一郎:じゃあ……後方腕組み待機してようかな
芳井春:私も後で選ぶね~
桜庭 光:じゃあサキサキは私が行きましょうか?
日生日出人:おねがいします!
芳井春:むしろ行って!!!
日生日出人:こちらはヒナヒナかじくんチャレンジします!
桜庭 光:噂話で調べます 来いっ噂好きの友人
桜庭 光:6DX+1+2@10>=12 情報(噂話)
DoubleCross : (6DX10+3>=12) → 10[4,4,4,5,5,10]+4[4]+3 → 17 → 成功

桜庭 光:オッケ!
日生日出人:おお~!!
日生日出人:〈情報:UGN〉でかじくん調べるよ~
香上進一郎:やる~!
芳井春:いぇいいぇい
日生日出人:コネつかう!
日生日出人:(5+2+2)dx+1+2>=12
DoubleCross : (9DX10+3>=12) → 10[1,2,3,7,7,8,9,9,10]+5[5]+3 → 18 → 成功

桜庭 光:つよい
日生日出人:やった!
芳井春:へえ 詳しいじゃん
日生日出人:まあね
桜庭 光:なんかあのラインどきどきするな なんでだろ
香上進一郎:さすがだ……
桜庭 光:あとは長船さんか
芳井春:香上どうする~?ダチ判定しとかん?
芳井春:せっかくだし
香上進一郎:あ、確🦀
香上進一郎:じゃあやってみチャオ
日生日出人:ファイティンッ
香上進一郎:コネ:UGN幹部を使用!情報:UGNde
香上進一郎:判定にチャレンジします!
香上進一郎:5dx+1>=12
DoubleCross : (5DX10+1>=12) → 9[1,2,3,4,9]+1 → 10 → 失敗

香上進一郎:ぐあああっ
芳井春:グアアア
日生日出人:あああっ
GM:ロイスないから……
香上進一郎:財産は元々1しかないのでえ……
桜庭 光:どんまい
芳井春:あ、そうじゃん
芳井春:ロイスとってるから
芳井春:10じゃないの?
芳井春:というか+2というか
日生日出人:そうだそうだ
香上進一郎:長船さんに対してのロイスはもってないかな?
日生日出人:あっ落合くんのこと調べたとばかり
芳井春:あれ、それ落合への判定だと思ってたw
長船み津香:なんでさ~
香上進一郎:あっ落合くんの秘密は空いたってことでわ?
GM:もう開いてるよ
芳井春:ああ、そうなの!
日生日出人:空いたうえで判定してんのかと思ってた
香上進一郎:そう だから長船っぴの判定を行っているつもりだったぜ
芳井春:りょ!
桜庭 光:まあ……裏切り者なのは判明してるからね
GM:とにかく失敗だぜ
芳井春:じゃあこっちがいく
芳井春:長船み津香の秘密 〈情報:UGN/噂話〉12。情報:噂話で、従者のほうから判定させます。
日生日出人:なるなる ファイティンッ
血肉細工:3DX>=12
DoubleCross : (3DX10>=12) → 7[5,7,7] → 7 → 失敗

芳井春:まあそうね
GM:5個じゃない?
香上進一郎:強敵
桜庭 光:あ、そっか
GM:80%いったんでしょ
芳井春:あ、そうだ
桜庭 光:従者も侵食B入るんだっけ
芳井春:2dx
DoubleCross : (2DX10) → 7[3,7] → 7

GM:ダメだった
芳井春:かわらんな
日生日出人:同じw
芳井春:本体も行けるんで本体も行きます
香上進一郎:桜庭くんに援護おねがいしたほうがいいかな
桜庭 光:いるならなげるよ~
芳井春:【コネ:噂好きの友人】を使いダイス+2。で、計3ふれるか。
芳井春:もらっていい?
桜庭 光:はいはい~
桜庭 光:オートアクション、<援護の風> コンボ:何でも屋の本領
桜庭 光:桜庭 光の侵蝕率を2増加(82 → 84)
芳井春:何でも屋――!
桜庭 光:直後の判定ダイスを+7します
芳井春:じゃあ10だ
芳井春:10DX>=12 情報:UGN
DoubleCross : (10DX10>=12) → 10[1,3,4,5,6,6,6,8,9,10]+6[6] → 16 → 成功

桜庭 光:やったね!
日生日出人:お~!すごい!
芳井春:桜庭ーー!
香上進一郎:やった~!
芳井春:ありがと!
桜庭 光:どういたしまして~
桜庭 光:これで3つあいたかな?
GM:さすがね
GM:じゃあ開示するね~
日生日出人:はーい
芳井春:フフン
香上進一郎:おねがします!
桜庭 光:よろしくお願いします!
美咲咲の秘密
増えてきた体重を落とすために毎日走り込みをしている。
ルートは学校のすぐ横も通るもの。
事件以来、あれが夢だったとの実感はまだ薄く、このままでは夜な夜な学校に向かうことも、
桜庭光との関係が決定的に変質することも間違いないだろう。記憶処理を含めて手を打つ必要があるかもしれない。
芳井春:体重気にしてる…
桜庭 光:これオレ聞かなかったことにしたほうがいい?
芳井春:記憶処理なるほどね
芳井春:wwww きづかい
英田舵真の秘密
医療品を盗み出したのは、長船み津香に頼まれたため。
あまり面識もなかったが、何も言わずに頼まれてと言われたので、そのまま渡した。
何か訳ありそうだとは思ったが、困っていそうだったのは確かだったので特に追求はしてない。
長船み津香の秘密
夜の学校に忍び込んでいるとの噂がある。
嫌っている女子が立てた根も葉もない噂だろうとはされているが、家にいなかったのは確か。
また、女子はともかく、男子は別け隔てなく接している向きがあるが、
落合竜二のことだけはどこか毛嫌いしているらしい。
GM:これらが空いたことで、改めて、最後の情報が調べられます。
桜庭 光:むむっ
日生日出人:おおっ
芳井春:おお。
香上進一郎:おおっ
“キリサキさん”について 〈情報:UGN/知識:レネゲイド〉 15
GM:手番は復活しています。一人一回挑戦できるよ。
芳井春:復活しとる!
香上進一郎:あっGMそのまえに
GM:はいはい
香上進一郎:落合くんの秘密って明記いただけたりするのかな? いちおう
GM:あっすいません 実はテキスト起こす前に空いちゃったんだけど
香上進一郎:ないならないで なんとなく把握はしているから大丈夫
GM:今書きます まってね
桜庭 光:あっお疲れさまです
香上進一郎:今!? あっ無理いってごめんよ
芳井春:じゃあ判定相談しよう
香上進一郎:ウム
日生日出人:桜庭くん侵蝕余裕あるかしらん
日生日出人:でも財産すごい持ってるから
香上進一郎:バデもまだ温存しているぜ
桜庭 光:助かる~
落合竜二の秘密
親しい友人周りには秘密にしていたが、失踪した柵原玲緒と交際していた。
昼が弁当になったのはそのころから。彼女の分も作っていた。
柵原玲緒と一緒に歩いていると目撃された男性は彼だろう。
今は毎晩街に出て失踪の手がかりを探し回っている。
桜庭 光:え~
日生日出人:確定した!
香上進一郎:ありがとう!
芳井春:お弁当!!!
芳井春:かわいすぎない?
香上進一郎:か、彼女の分も……
桜庭 光:なんか甲斐甲斐しい情報も出てるんだけど!
桜庭 光:かわいいじゃん
日生日出人:かわいい・・・
芳井春:かわいいーー
桜庭 光:まあまだ高すぎるってほどでもないし、せっかくだから風つかって調べちゃおっかな?
日生日出人:おっやってみよ!
芳井春:やりたいことやったもんがち
香上進一郎:おねがいするぜ
芳井春:青春なら
桜庭 光:ではオートアクション、<援護の風> コンボ:何でも屋の本領
桜庭 光:直後の判定ダイスを+7します
桜庭 光:桜庭 光の侵蝕率を2増加(84 → 86)
桜庭 光:UGNならコネはなしでこのままかな、判定!
桜庭 光:11DX+0+0@10>=15 情報
DoubleCross : (11DX10>=15) → 10[1,1,2,2,2,3,5,7,9,10,10]+7[3,7] → 17 → 成功

桜庭 光:オッケ
日生日出人:おー!
日生日出人:ばっちり!
香上進一郎:すごすぎる
芳井春:最高!
芳井春:最強!
芳井春:なんでも屋!
GM:王じゃん
香上進一郎:トラファルガー・ローもなんでも屋言うよこれは
芳井春:www
・“キリサキさん”
保健室に処分漏れした資料が残されていた。
前任の養護教諭の小田先生は、教師として潜入していたギルドの工作員。
“グレーリノ”というレネゲイドアイテムを持ち込み、実験を行っていた。
内容は他者の情報を収奪するレネゲイド生命体の造成。
おそらくは計画が成就したために、“育児休暇”を取得し去ったと思われる。
その生命体こそが、動物の惨殺を繰り返していた“キリサキさん”の正体と思われる。
であれば、柵原玲緒も同じく。


GM:【九株北高校 昼休み】
GM:普段は教室で、保健室でめいめい取っている昼食だが。
GM:今日は違う。抜け出し、屋上に集まっている。
日生日出人:「良い天気だねえ~~~」猫みたいに伸びをしている。かたわらにいちごミルクのパック。あとコンビニで買った牛丼。
芳井春:明るい陽射しが眩しい。上着のないスーツ姿で袖を捲っている。
芳井春:職員用にまとめて注文された弁当と、ついでにコンビニで買ったおやつのカレーパンも持ってきた。
香上進一郎:「学校で先輩方と共に食事をするというのが、どうにもこう」<
桜庭 光:弁当を開く。高タンパク・低脂肪のアスリートメニュー。小中の頃の献立の癖が抜けんと母は苦笑する。
桜庭 光:「落ち着かない?」
香上進一郎:ああ、と頷き、学ランの首元を忙しなく弄りながら、サラダチキンの袋を開ける。
倉間美舞:無機質な弁当箱。中にはご飯と大量の唐揚げ(冷食)と卵焼き。
日生日出人:「みまちゃん、野菜食べなくちゃだめだよお」牛丼。
倉間美舞:「夜たべます」
日生日出人:「ポテトは野菜じゃないんだよお」
芳井春:「学ラン絶対暑いだろ」桜庭と香上に言う。
香上進一郎:紙パックの野菜ジュースを倉間に放る。
桜庭 光:「このぐらいの時期がある意味一番きついっすね~、暑さに慣れてなくて……」
倉間美舞:「きゃっ」
倉間美舞:「なんで投げるの?」
芳井春:完全にツボに入り、吹き出す。
日生日出人:(まだやってんの?)という顔。
倉間美舞:じろと吹き出したやつを睨む。
芳井春:「……ヤバ……」背を震わせている。
日生日出人:「それじゃ~、食べながらだけど、さくさく報告しちゃおっか~」
日生日出人:「一番手いきます~」
芳井春:「はー、はー…待て…うん…」
芳井春:「おし…大丈夫」
香上進一郎:鳥肌が立つ腕をまくり、プロテイン入りのジュースの口を開ける。
桜庭 光:(仲良いなあ)
桜庭 光:睨む倉間を見て少し苦笑しながら。
桜庭 光:「うっす、お願いします!」
日生日出人:割り箸を割りながら言う。「こっちの関係ないかもしれない話、だいたいわかりました」
日生日出人:「光くん、元気よくてえらい~」ふにゃふにゃする。
芳井春:「どう、なかったのか?関係は」
日生日出人:「それなんだけど、そう、それで、光くんにもっかい確認なんだけど」
日生日出人:「み津香ちゃん、かじくんのこと、『頼まれたら何でもやってくれる』みたいに言ってたんだよね?」
桜庭 光:「ど、どもっす」 『女の子になれる』とか聞いた後だと微妙にどう対応していいか悩む。
芳井春:長船ってお前のクラスだよな、と香上に確認している。
桜庭 光:「あ、そっすね。別に実際パシってたかじゃなかったみたいすけど」
日生日出人:「いや~、でも、それがねえ」
香上進一郎:はい、と頷いて。カレーパンを物欲しそうな目で見る。
日生日出人:「周りの子にいろいろ聞いてみたんだけど、かじくんのこと、そんな風に言うの、み津香ちゃんくらいなの」
桜庭 光:「え?じゃあ、誰かが頼んでるところ見てそう思ったわけじゃない……」
日生日出人:「そー」
日生日出人:「あとは…だいたい、『話したことない』とか、話したとしてもすごい昔とか」
芳井春:気づき、ちょっと笑う。香上にカレーパンを投げる。香上のやや手前で落ちそうになるので拾ってください
倉間美舞:「気があるんじゃなですか?」
香上進一郎:「……つまり、長船がそう言うのは」
倉間美舞:「英田が長船に」
香上進一郎:「実際に申し出を受けてくれたことがあるから?」
倉間美舞:「肩よわ……」思わずつぶやく。
日生日出人:「と思ったんだけど、今日の午前中に『好きな子いる?』って聞いたら『は?』って言われた」あはは~、と笑う。
香上進一郎:あざす、と前傾になってそれを拾う。
芳井春:「見逃せ…」と言ってから。「じゃあ単純に、そういう性格というか」
芳井春:「頼まれたら断れないタイプって感じなのかな」
日生日出人:「うん~」
芳井春:「で、長船から頼まれたからかも…か」首を傾げる。
日生日出人:「別にあれから、かじくん、普通に保健室来るし、包帯盗まないしさ」
日生日出人:「頼まれて盗んだんなら理屈通るなーって」
倉間美舞:「いやてか……」
倉間美舞:「なんで包帯盗むんですか?」
日生日出人:「それを~」
日生日出人:「みんなの報告聞いたらなんかぴんとくるかな~って」
香上進一郎:「長船に外傷を負っている様子はありません」
香上進一郎:「ってことは、自分のためにそれを使いたいわけじゃないってことですよね」
芳井春:「ああ、でも…普段から夜に学校でうろうろしてるって噂は聞いたな」
芳井春:「なんでも屋から、裏取りもしてある」笑う。
倉間美舞:「いやそれは多分……」
倉間美舞:「女子がそういう風に言ってるだけだと思いますよ」
倉間美舞:「前はウリやってるとかも言われてたんで」
芳井春:「嫌われすぎだろ…」
桜庭 光:「オレもその手のじゃないかと思ったんだけど、夜に家居ないのは確かっぽい」
日生日出人:「かわいそう」しゅんとする。「ほんとはそんな子じゃないんでしょ?」
倉間美舞:「思わせぶりなだけじゃないですかね」
香上進一郎:「しないと思います」
香上進一郎:「勘違いされやすいところは、ありますけど」
芳井春:「美咲は、別に彼氏とかはいないんじゃないかって言ってたな」
桜庭 光:「男子には割りと誰相手でも分け隔てないんじゃないかな……?」
倉間美舞:「まあ居てあれのほうがヤバいですよ」
日生日出人:「俺、HR行ったとき、仲良くしたい人とお話しできるようになった~って嬉しそうに言ってたのに…」
芳井春:「んー…?」
桜庭 光:「男子の間では特別悪い噂聞かないですしね」
芳井春:「逆は?」
桜庭 光:「逆?というと?」
日生日出人:「仲良くしたくない人?」
日生日出人:「なんか、喧嘩で、怪我させちゃったみたいな」
芳井春:「そう…あんまり、そういうのをガンガン言うタイプには見えなかったから」
日生日出人:「それで、誰にも言いたくないけど治療しなくちゃいけないから、包帯盗んできてよ~、みたいな?」
芳井春:「んーー?」
日生日出人:「ないか~?」苦笑する。
桜庭 光:「あ~、仲良くしたくない人ってーと」
桜庭 光:「今日もちらっと噂聞きに行ったんすけど」
桜庭 光:「おっちの話になったときはなんか……嫌そうでしたね」
香上進一郎:「おっち……落合?」
桜庭 光:「そう。なんか最近元気ないよな~みたいな話振ったんだけど」
桜庭 光:「明らかに食いつき悪いってか、話変えたがったっていうか」
日生日出人:「あ~」
日生日出人:「はい!」手を挙げる。
桜庭 光:「ヒナちゃん先生、なんか心当たりが?」
芳井春:「おお」
芳井春:「どーぞ」
日生日出人:「さっきから、み津香ちゃんの仲良くしたい人って誰なんだろ~って考えてたんだけど」
日生日出人:「み津香ちゃんて、柵原先輩のこと、すごい好きだったらしいじゃん?」首を傾げる。
芳井春:「うん」
日生日出人:「それで…み津香ちゃん…竜二くんのこと嫌いじゃん?」
日生日出人:(ここまで言えばわかるかな?)という顔で男子高校生と教育実習生を見る。
倉間美舞:黙って唐揚げを食っている。
桜庭 光:「あ~……確かに考えたっすけど、マジでそれなのかな……?」
芳井春:(……すげえ鈍感野郎だと思われてないか…?)
香上進一郎:複雑そうな面持ち。顎に手を当てる。
香上進一郎:「芳井先輩。これは……」
芳井春:「なんだよ」
芳井春:(……こいつ…)
香上進一郎:「長船は……つまり、好意の裏返しで……」
香上進一郎:「落合のことが……みたいな、そういう高度な話では無いですよね?」
日生日出人:「しんちゃん……」
香上進一郎:「普通に……あの、長船の仲良くしたい人ってのは、柵原先輩ってことで」
香上進一郎:「大丈夫っスよね?」
桜庭 光:「まずそれ高度か?」
芳井春:「そういう概念はわかるんだ…」
倉間美舞:「おもしろーい」
香上進一郎:(呆れられている気がする)
日生日出人:「大丈夫、大丈夫だよ~!」小さく両手をぎゅっとして応援する。
香上進一郎:クッ……と唸りながらカレーパンを一口で頬張る。
倉間美舞:「でもそれだとおかしくないですか?」
芳井春:「ん、何が?」
倉間美舞:「長船み津香は最近、柵原玲緒とお話できてるってことですよね」
倉間美舞:「失踪してるはずなのに」
芳井春:「……キリサキさんの噂に立ち返ってくるか……」
日生日出人:「あやしすぎる~」ストローを小さくついばみ、いちごミルクを飲んでいる。
桜庭 光:「……」
倉間美舞:「キリサキさんって何なんですかね」
日生日出人:「情報がなさすぎるんだよねえ」首を傾げる。
芳井春:ひとくちを大きく食べ、すっかり食べきった弁当の蓋を閉じる。
日生日出人:「情報がなさすぎるのがヒントにならないかな?」
芳井春:「…隠匿されている?」
香上進一郎:「プロの手管ってことですか」
桜庭 光:「隠匿……あっ、そだ。すんません、これ関係あるかわかんないんすけど」
芳井春:「おお」ぱっと桜庭を見る。「どうした?」
桜庭 光:「保健室でこれ、見つけたんすけど。ヒナちゃん先生や春先生のじゃ……ないすよね?」
日生日出人:「んう?」
芳井春:「ん」覗き込む。
桜庭 光:まとめられた資料を渡す。
香上進一郎:目を見開く。
日生日出人:「保健室にあったの?ほんと?」
芳井春:「……うちの支部の書式じゃねえ…と…いうか…」
桜庭 光:「はい。なんか、昨日から」
桜庭 光:「風の流れ?みたいなのがよく見えるようになってんすけど。ほら、ハヌマーン?でしたっけ、それで」
日生日出人:「……………」
桜庭 光:「なんか保健室に流れおかしいとこあんな~、ってとこが見えてたんで、気になって調べてみたら」
芳井春:「ああ……」大きく瞬きをする。今ここに居る中で、ハヌマーン・シンドロームの人間は他にいない。
日生日出人:「…………」立ち上がり、フェンスに寄りかかり静かに膝から崩れる。
倉間美舞:「……」
倉間美舞:「それ」
倉間美舞:「見えたの?」
桜庭 光:「これが見つかって……ホコリとか大分溜まってたんで、ヒナちゃん先生たちのじゃないだろうなって」
香上進一郎:「……言葉も無いな」
桜庭 光:「ん?見えたって……風が?」
倉間美舞:「そう。流れが見えたって」
桜庭 光:「ああ、まあ。前施設で能力に関してはざっと説明してもらったし」
日生日出人:「うそ~~~~~~~」絶望している。
香上進一郎:「………あの、この書類の通りならば」
香上進一郎:「前任の小田先生は、ギルドの工作員であり」
桜庭 光:「あとは前に見えてた視界との違いとか、思い出して整理したらこれがそうだな~って」
倉間美舞:「分類だから、一概に言えないけど……普通のハヌマーンっていうのは」
倉間美舞:「そんなことはできない。自分の周りの風を操って加速するとか、武器に乗せるとかそういうのが多い」
芳井春:普段こういうことがないのでしばし困惑し、ヒナセの背を撫でようとする。
香上進一郎:「情報の隠匿には最善の注意を払った筈です」
日生日出人:「うそぉぉぉぉ……保健室…………」
桜庭 光:「えっ、そう……なのか?」
香上進一郎:「倉間の言う通り、ハヌマーン能力者でも、桜庭くんのようなタイプに傾倒することは稀で」
香上進一郎:「なので……その」
倉間美舞:「それも、周到に隠されていたものを見抜くまで極まってるのは」
倉間美舞:「珍しいと思う、かな」
香上進一郎:「日生先輩におかれましては、あまり気に病む必要は……」
日生日出人:「ちゃんと、着任したときね、調べたから~~」さめざめしている。「ほんとだから~~」
桜庭 光:「そう……なんだ。感じられないことには操るもなにもないよなって思って、色々感覚意識はしてたんだけど……」
芳井春:「わかってるから……つうか俺も探知『させた』し」
桜庭 光:特異性を確認し、認識する。なるほど、これはオレの"武器"になるわけね。
芳井春:「桜庭の得意分野は、そこなのかもな」
香上進一郎:「改めて、お礼を言わなければ。ありがとう、桜庭くん」
桜庭 光:「へへ。なんにせよ、役に立てたなら良かったっす!」
芳井春:「相当な大手柄だぞ、マジ」
日生日出人:「すごいねえ、光くん…」春くんの腕にしがみつきながら言う。
芳井春:軽く目を閉じる。(……忘れてんのかこいつ…)
芳井春:「この書式はたぶん」
芳井春:「ギルド…休暇時期的に、もう“インタリオ”の代か?」
日生日出人:「たぶん…、でも、もうこれ作った人追っても意味ないよねえ」
香上進一郎:「そちらは、支部長にもご意見を伺いたいですが」
香上進一郎:「当面は、“キリサキさん”への対処が最優先ですね」
芳井春:「“グレーリノ”とかいうギルドのアイテムで造られたレネゲイド生命体…」
日生日出人:「うん…」首を傾げ、春くんの肩に頭をのせ、ぽけっと考える。「野放しにされてるのかなあ」
倉間美舞:「それを意図してると思います」
倉間美舞:「“グレーリノ”って……あれですよね」
倉間美舞:「大問題を孕むのに看過されがち・・・・・・な問題」
倉間美舞:「そういうつもりで付けてると思いますよ」
芳井春:柔らかい髪の感触が、首筋に触れるような気配。それを振り払うように。
日生日出人:「金融用語? よく知ってるねえ」頭を戻し、スマートフォンをいじりつつ。
日生日出人:「んっと……」
日生日出人:「いろいろ出てきた! 整理しよ」
芳井春:「おう」
日生日出人:「キリサキさんはギルドの工作員が作って放置した実験体で」指を折る。
日生日出人:「名前は“グレーリノ”。光くんとしんちゃんはそいつに襲われて」
日生日出人:「柵原先輩は…」指が止まる。
香上進一郎:「………」僅かに俯く。
桜庭 光:(ギルド……犯罪組織か)UGNからもらったメモを確認し。
桜庭 光:「あ……そうだ」
香上進一郎:「少なくとも、“グレーリノ”に情報を奪われたのは、確かです」
桜庭 光:「その“グレーリノ”が、なんで柵原先輩の姿を?」
桜庭 光:「情報を……」
倉間美舞:「……腕が変形してたんだよね」
倉間美舞:「キュマイラか、もっとありそうなのは……エグザイル」
香上進一郎:「それらの能力を持ったレネゲイド生命体が、グレーリノ」
倉間美舞:「だったら……」日生先輩を見る。
芳井春:「融合だの吸収だのなら、だよなあ」
倉間美舞:「……何にでもなれるかもしれない」
日生日出人:視線を受ける。「どっかに潜んでるかもって?」
日生日出人:「何かになりすまして」
芳井春:「そして、その気になれば出てこれるわけだ」
香上進一郎:「狙われた、柵原玲緒本人の安否も気がかりです」
桜庭 光:「……その」
桜庭 光:「すいません。あんまりはっきり口に出すの、怖いんすけど」
桜庭 光:「殺されてる……ってのは」
倉間美舞:「一番あると思うよ」
桜庭 光:「……やっぱり、可能性高そうすか?」
桜庭 光:「……そうか」
日生日出人:「しんちゃん、だいじょぶ?」心配そうにする。
桜庭 光:改めて。こちらは“裏側”なのだと。
香上進一郎:一瞬、口を噤んだ後。
桜庭 光:実感して、ゾクリとする。
香上進一郎:「任務なので」
香上進一郎:「“オレは”問題ないです」
香上進一郎:「ただ、万が一があれば」
香上進一郎:「落合には、オレから話します」
桜庭 光:「……悪い、だいじょぶ。うん、取り乱しては……ないと思う」
日生日出人:「うん、うん」春くんを見上げる。
芳井春:目を伏せる。「ああ」
芳井春:抜けるような青空に照らされた、ごく普通の…そう見える、生徒たちの姿を見る。
桜庭 光:“オレは”、に載せられた心配に答える。
芳井春:「……それと、桜庭」
桜庭 光:「っす!」
芳井春:「昨日、美咲とちょっと話したんだ」
日生日出人:光くんのことも心配そうに見やる。
桜庭 光:「あっ……そう、美咲さん!ちょっとその話、相談したくて」
芳井春:「うん。聞きたい」
香上進一郎:「何か分かったのか?」
桜庭 光:「まず、夜外出しがちなことについては理由がわかりました」
桜庭 光:「ジョギングしてるだけみたいです。……体力つけたいとかで」
桜庭 光:友達の女子に聞いたところ、実際はウエストがどうのとか言ってたらしいが。流石にそれは黙っておこう。
桜庭 光:「ただ……やっぱりあの夜のこと、気になってるみたいで」
桜庭 光:「放っといたらまた夜の学校に調べに来たりとか……しちゃうかも」
桜庭 光:「話してもどうもぎこちなくて、どうするべきか」
芳井春:「ああ。……たぶん、覚えている」
芳井春:「あの日、桜庭が本来なら…死んでいるはずだったってことを」
桜庭 光:「どうしましょう。説明するわけにもいかないし……」
芳井春:息を飲みこむ。
桜庭 光:「こういう場合って、どうしてるんですか?バレちゃいそうなときって……」
倉間美舞:「……」
日生日出人:「俺から言おっか?」
桜庭 光:「……?」
芳井春:「いや」薄く笑う。
香上進一郎:腕を組んで倉間を見やる。
芳井春:「UGNは、目撃者に『記憶処理』ってのを行うケースがある。その話を」
桜庭 光:黙り込む春と、口ごもる倉間を見て首を傾げる。
芳井春:「しなくちゃいけなかった。……することは文字通りだ」
桜庭 光:「記憶……処理」
芳井春:「その人の記憶に、蓋をする」
芳井春:「忘れさせて、なかったことにする」
日生日出人:「…光くんと一緒に、学校に忍び込んだことを」
日生日出人:「本当に夢だったことにできるの」光くんを見やる。
桜庭 光:「………」
桜庭 光:「……そりゃあ」
桜庭 光:「この情報化社会で。こんな隠し事、してんなら」
桜庭 光:「それぐらいは……できるっていうか」
桜庭 光:「やれなきゃ、無理、っすよね……」
桜庭 光:少しずつ飲み込むように、一言一言。
桜庭 光:表情に驚きはさほどなく。どこか納得した、というような顔で。
日生日出人:「…オーヴァードのことを勘付いちゃったら」
日生日出人:「それは、忘れてもらわなくちゃならない」
日生日出人:「なんでかっていうと。レネゲイドのことは秘密にしなくちゃいけないからっていうのも、あるけど」
日生日出人:「ばれちゃったら、咲ちゃんと光くんが、いままでどおりの関係でいられなくなっちゃうから」
芳井春:倉間を見ている、香上に目をやる。(こいつだって、そうして…家を置いてきたのに)
桜庭 光:「それは……」
芳井春:(人のことばっか見てんだもんな…)
桜庭 光:事実として。あれから、うまく話ができていない。
桜庭 光:このままでは、関係が壊れる。
桜庭 光:怖いから相談しにきた。
香上進一郎:「……納得のいかない部分は、多少なりともあるだろう」
香上進一郎:「社会のため、人々のためと公言していても」
香上進一郎:「ひとつの“想い出”を塗りつぶしていることには変わりない」
日生日出人:「…今から、冷たい言い方するね?」光くんを見て、長い髪を耳にかける。
香上進一郎:「この件に関して言うのであれば、おそらく桜庭くんの要望に応えることはできないでしょう」
香上進一郎:「彼には、はっきりと伝えておきたいので」
芳井春:こんな実感は今じゃなくていい、と。桜庭が一度『死んだ』廊下で話した。…本当にそうだ。
芳井春:ヒナセに目をやる。
日生日出人:「光くん、殺されても死なない怪物オーヴァードになりましたって」
日生日出人:「咲ちゃんに伝えて、受け入れてもらえる自信、ある?」
桜庭 光:「……っ」
桜庭 光:これまで直視してこなかった、いや。
桜庭 光:直視できなかったものを突きつけられる。
桜庭 光:もう自分は、人であれる域を超えたのだと。
芳井春:「……これから桜庭がどうしていくか。この事件に、そもそも関わるか…」
芳井春:「そこに嘘がどうしても付き纏う。危険も。その上で……少しでも」
芳井春:「桜庭にとって、…守りたいものを選べるように、俺たちは協力する」
桜庭 光:「……あの!」
芳井春:目を丸くする。
桜庭 光:そこまで聞いたところで、大きく声を出して。
桜庭 光:「まだ……どうするべきか、どうしてほしいか、決まってないんすけど」
桜庭 光:「一つだけ!」
桜庭 光:すっと、息を吸って。表情を切り替える。
桜庭 光:「皆、そんな」
桜庭 光:「申し訳無さそうな顔、しないでいいっすよ!」
倉間美舞:「……」
桜庭 光:チームがこういうムードのときは。笑うのだ。
桜庭 光:「必死に助けようとしてくれてるの、わかってるつもりなんで」
桜庭 光:「オレが感謝しなきゃいけない話で」
桜庭 光:「皆が悪いな、とか。思うことじゃないっしょ?」
倉間美舞:「……あ~。やめた」
倉間美舞:「うっせえアホ」
桜庭 光:「え」
倉間美舞:「そっちがこっちに気使ってんじゃねーよ」
桜庭 光:ぎょっとして倉間を見る。
日生日出人:「おお」
日生日出人:「みまちゃん、猫被るのやめたの?」
芳井春:「保ってたのに」
倉間美舞:「ムカついたんでやめました」
桜庭 光:「む、ムカついたって……」
香上進一郎:「ははっ」思わず吹き出して。
桜庭 光:「そ……そんな駄目だった?」
倉間美舞:「大人しく守られてりゃいんだよ」
香上進一郎:「きみのそういう心遣いは、ありがたいよ」
香上進一郎:「しかし、そもそもの話として。きみが凶刃に倒れ、このような事態に巻き込んでしまったのは」
香上進一郎:倉間を顎で指し「こいつが鈍かったせいであり」
倉間美舞:「話が長え」
香上進一郎:「うるせえなボケ。シフトに異を唱えず、のうのうと待機していたオレのせいでもある」
香上進一郎:「一人で気落ちしていたのかまでは知らねえが……」
芳井春:(桜庭に急に浴びせていいのか? この会話…)
香上進一郎:「きみにそんな態度を取らせてしまい、申し訳ないのはこちらの方だ」
桜庭 光:「取らせてしまい、って……」
桜庭 光:ちょっと困ったような顔をして。
桜庭 光:「そりゃまあ……多少気張ったってか」
桜庭 光:「ちょっと強がったのはあるけど……」
桜庭 光:まあ、落ち込んでないわけじゃないし。三割ぐらいは。
桜庭 光:「けど!別にみんなを励ましたくてーとかじゃなくてさ」
桜庭 光:「なんか……そういう、言いづらいことも」
桜庭 光:「ちゃんと言ってもらえたのが嬉しかったから」
桜庭 光:「本気で感謝してんのよ?」
日生日出人:「光くん~~~」がばっと抱き着く。
桜庭 光:「のわっ」
日生日出人:甘い香り。「そんな風に言ってもらえるの、俺達こそ嬉しいよお、よしよし、えらいねえ~」
芳井春:「……は~~」大きく息を吐き、笑う。
桜庭 光:「ちょ……子供じゃないんすけど~!」
倉間美舞:(始まった……)という顔になっている。卵焼きを頬張る。
香上進一郎:(犬かな?)と困惑した表情でそれを見やっている。
芳井春:「ほら」ヒナセを引き剥がす。
日生日出人:よしよしと頭を撫でる。「んへへ、怖いこと言ってごめんねえ、良い子良い子~~」
日生日出人:「あ~~」べりりと引き剥がされる。
芳井春:「一気にいろいろ言って混乱しただろ……こっちこそ」
芳井春:「ありがとうな。なんか、そう言われると」
芳井春:「……俺たちも、報われた気分になる」
芳井春:まだ終わってねえけどな、と付け加え。
桜庭 光:「……なら、よかった」
桜庭 光:三割の強がりも、ムダじゃなかったらしい。
桜庭 光:付け加えられた言葉に表情を変え。
桜庭 光:「美咲さんのことどうするにしても、まずこの事件を止めなきゃ……っすよね」
芳井春:「ああ」
芳井春:「あともう少し気張ってくぞ」
香上進一郎:ぱし、と拳を合わせて。「了解です」
芳井春:「……なんかこれ運動できる奴っぽいな…」
日生日出人:「…」そのまま盛り上がる男子達を見つつ、いそいそみまちゃんのもとに近付く。
日生日出人:「みまちゃん~」
日生日出人:「さっきめっちゃ褒めてたじゃん~」
倉間美舞:「……なんすか」弁当を食べ終えた。
日生日出人:「だいぶ見直したんじゃないの~?」ニヤニヤしている。
倉間美舞:「え~、いや……」
倉間美舞:「それを大いに上回るムカつくポイントが溜まったらアレなんで」
倉間美舞:「アレもアレっす」
日生日出人:「アレもアレかあ」
日生日出人:春くんを囲むようにしている男子高校生二人を見る。「んはは」
倉間美舞:「……まあ」
倉間美舞:「どっちも何もないよりはマシじゃないんすか」
倉間美舞:「知らねえけど」
日生日出人:「気に入ってんじゃん~」
日生日出人:ニヤニヤする。「良かったねえ~」
倉間美舞:「ウザ~……」
日生日出人:「あとぎゅってしていい?」そわそわしながら言う。
桜庭 光:「あっそだ。倉間さん」
倉間美舞:弁当箱を乱雑に閉じて。「そっちでは殴ります」
桜庭 光:話してる二人の方に振り向いて。
倉間美舞:「うん?」
桜庭 光:「倉間さんも別に、気使ってるんなら」
桜庭 光:「これからはさっきの感じで大丈夫っすよ」
桜庭 光:「どっちもいいと思うけどね?」
桜庭 光:くつりと笑う。
倉間美舞:「すいません」周りに確認するように。
倉間美舞:「一発だけなら殴ってもいいですか?」
桜庭 光:「きゃー!カガミン助けて!」
日生日出人:「あぁ~~、おぉ~~」
香上進一郎:「どうしてもというのならオレで我慢しろ」
日生日出人:「おぉ~~~」ニヤニヤしている。
香上進一郎:桜庭くんの前に颯爽と出る。
倉間美舞:「マジ?」自分の腹に手を当てている。
倉間美舞:武器を引きずり出すつもり。
芳井春:「昼休み終わるぞ~~」
桜庭 光:「あっやだっマジで?オレのために~?」
桜庭 光:あっはっは、と笑う。
芳井春:捲った袖の腕時計を見遣る。
GM:それと同時。おしまいを告げる、チャイムの音が鳴り響いた。


GM:シーン終了。ロイス取得と購入が可能です
GM:購入は最後!よく考えることね
桜庭 光:ロイスいっぱい
桜庭 光:購入誰かなにかほしいものある?
日生日出人:ま!最後!
芳井春:ロイスは…保留しとこうかな。
香上進一郎:ロイ保
日生日出人:光くん防具もっとる?
香上進一郎:あたしとくにないな~
芳井春:もう一枠あるんですが もうちょっと知ってから取りたいゾーンある
芳井春:私もないです ブルゲんちゅもおらんけ
日生日出人:あたしもとくにない~!
桜庭 光:防具まだない!
香上進一郎:とりま光防具めざしちゃおか
日生日出人:自分の分ちゃんと買うのよ!
芳井春:せやね
日生日出人:そしよそしよ
桜庭 光:じゃあボディアーマー狙います!
桜庭 光:4DX+2+0@10>=12 調達
DoubleCross : (4DX10+2>=12) → 9[3,5,5,9]+2 → 11 → 失敗

桜庭 光:これなら財産1点入れて成功にしちゃお
桜庭 光:購入して装備します!以上!
芳井春:優秀
香上進一郎:えらい
日生日出人:えらい~~!
香上進一郎:じゃあ ブルゲ目指すかあ
香上進一郎:3dx>=20
DoubleCross : (3DX10>=20) → 5[1,5,5] → 5 → 失敗

日生日出人:あわ~~
香上進一郎:ぴゃあ
芳井春:いいね 打ち上げブルゲで乾杯めざそ
日生日出人:ブルゲ買ってみる!挑戦!
血肉細工:5DX>=20
DoubleCross : (5DX10>=20) → 9[3,3,7,8,9] → 9 → 失敗

日生日出人:7dx+1>=20
DoubleCross : (7DX10+1>=20) → 9[1,4,4,4,7,8,9]+1 → 10 → 失敗

日生日出人:だめだ~~
芳井春:1DX+1+0@10 調達
DoubleCross : (1DX10+1) → 8[8]+1 → 9

芳井春:ふん…
香上進一郎:おれたちUGN
日生日出人:仲良し♡
日生日出人:みんな以上っぽい!


【Middle7】

GM:最後のミドルシーンです。全員登場お願いします。
日生日出人:日生日出人の侵蝕率を1D10(→ 8)増加(84 → 92)
桜庭 光:桜庭 光の侵蝕率を1D10(→ 10)増加(86 → 96)
香上進一郎:香上進一郎の侵蝕率を1D10(→ 1)増加(77 → 78)
日生日出人:最後までよう上がる
芳井春:芳井 春の侵蝕率を1D10(→ 2)増加(80 → 82)
香上進一郎:ぜんぜんあがらねえ!
桜庭 光:はねちった


GM:【2-2 教室】
GM:やはり未だに即下校の指示が下っており、部活もやることなくぞろぞろと帰っている。
GM:まだ日は高いが、すっかり生徒が去った後。帰りもせず残っている人間が二人だけ。
倉間美舞:周囲を見渡して。「お前さ」
桜庭 光:「ん?」
倉間美舞:「それ使えんの?」普段のとは別に持っている、大きなカバンを指している。
桜庭 光:「あ~……」
桜庭 光:事件に本格的に関わるとなって、UGNから支給された”それ”。
桜庭 光:「竹刀ぐらいなら助っ人で振ったことあっけど」
桜庭 光:「本物は……今回初めて持った、かな」
倉間美舞:「まあそりゃそうだろ。本物持ってるガキなんだよって話だ」
倉間美舞:「廿雀だろ親がそれは」
桜庭 光:「廿雀?……いやまあ、うちの親はまともだよ、ありがたいことに」
桜庭 光:「お陰で喧嘩慣れとかも自信はない」
倉間美舞:「じゃあ帰れよ……」
倉間美舞:「……別にさ」
倉間美舞:「バケモンが全員殺し向きとかなわけじゃねーからな」
倉間美舞:「ウチはそうだけど支部長とかはちげーし」
桜庭 光:「わかってる。マジのやり合いでいきなり役に立てるとか思ってない」
桜庭 光:「でも、風を"見"れるのは皆の中じゃオレだけなんだろ?」
桜庭 光:「カガミンのときみたいに逃げられそうになった時とか、隠れられた時とか」
桜庭 光:「追っかけたり探したりするのには、結構役に立てると思うぜ。多分」
倉間美舞:「……見つけるまではな」
倉間美舞:「見つけた後はさっさと逃げろよ」
桜庭 光:「了解!……ありがと」
桜庭 光:この少女が否定はしなかったのなら、自己分析もあながち間違いではないということだろう。
倉間美舞:「おめでてーやつ」
桜庭 光:本当に邪魔にしかならないならそう言ってくれる……と、信じている。
桜庭 光:「……だけでもねえよ?」
倉間美舞:「あ?」
桜庭 光:「正直な話さ」
桜庭 光:ぎゅ、と。普段から持ち歩いてるリュックを強く抱えて。
桜庭 光:「オレだって」
桜庭 光:「めちゃめちゃ、やろうに、むかついてんだよ」
桜庭 光:珍しく。
桜庭 光:表情に憤りを滲ませる。
倉間美舞:「……口悪っ」
桜庭 光:「倉間さんが言う?」
桜庭 光:くはっ、と笑う。
倉間美舞:「あまり丁寧な言い方じゃないね、桜庭くん」
倉間美舞:「怖く見えるよ?」
桜庭 光:「……あ、春先生たちの気持ちちょっとわかったかも」
桜庭 光:ぷっと吹き出す。
倉間美舞:「なんでウケてんだよカス」
桜庭 光:「ごめんて」
桜庭 光:はーっ、と息をついて。
桜庭 光:「……いきなり殺されかけて」
桜庭 光:「化物……って、皆と一緒なんだし、あんまりそう言いたくはないけど」
桜庭 光:「人間離れさせられて」
桜庭 光:「バスケも、まともな形じゃできなくされてさ」
桜庭 光:「しかもそいつが、捕まってなくて。まだ誰か襲おうとしてるんだろ」
桜庭 光:「……そんなの」
桜庭 光:「許せねえし。この手で一泡、吹かせてやりてえよ」
桜庭 光:「家でじっとしてなんて、いらんねえ」
倉間美舞:「んで」
倉間美舞:「その後は?」
桜庭 光:「……後?」
倉間美舞:「そいつがボコされりゃ家でじっと出来るかって聞いてんの」
桜庭 光:「……」
桜庭 光:「……どうだろ」
桜庭 光:「正直。わかんねえ」
桜庭 光:「倉間さんやカガミンたちは」
桜庭 光:「これが終わっても。こういうこと、続けんだろ?」
倉間美舞:「たりめーだろ。つうか……」
倉間美舞:「こんなん特別じゃねえからな」
倉間美舞:「お前にとっちゃ初めての大事件かもしれないけど……」
倉間美舞:「いや……」
倉間美舞:「……」
桜庭 光:「……?」
倉間美舞:「……お前さ」
倉間美舞:「美咲咲」
倉間美舞:「どうなん」
桜庭 光:「え」
桜庭 光:「ど、どうなんって……なにが!」
倉間美舞:「なにがって……」
桜庭 光:何故かあたふたと慌てた様子で。
倉間美舞:「どう思うかだろ」
倉間美舞:「あいつがじゃなくて、お前が」
桜庭 光:「どうって……言われても」
桜庭 光:「そりゃ……大事な……友達っていうか……幼馴染ですけど」
倉間美舞:「は?」
桜庭 光:「へ?」
倉間美舞:「記憶処理されんの」
倉間美舞:「どうなんだって話だろ。他にあんのか」
桜庭 光:「あっ」
桜庭 光:「いや……ごめん!そっか……そっすね……そりゃそうだ……」
桜庭 光:ごまかすように苦笑する。
桜庭 光:「……こんなこと言うのもなんだけど、オレが決めていいの?」
倉間美舞:「なんで決定権持ってると思ってんだ」
倉間美舞:「一応意見聞きたいだけ」
桜庭 光:「そゆこと」
桜庭 光:「……美咲さんなら」
桜庭 光:「もしかしたら。受け入れてくれるかも、しんないけど」
桜庭 光もしかしたら・・・・・・、だ。
桜庭 光:もしも。他でもない彼女に。
桜庭 光:あの襲われたときのように。怯えた目を。
桜庭 光:こっちに、向けられたら。
桜庭 光:「忘れてくれるなら。そのほうが……って」
桜庭 光:「思っては、いるよ」
桜庭 光:「それでまた、こないだまでみたいに普通に話せるならね」
倉間美舞:「……」頭をかく。
倉間美舞:「……ウチも」
倉間美舞:「その方がいいと思った」
倉間美舞:「だから……」
桜庭 光:「……だから?」
倉間美舞:「……消した」
倉間美舞:「桜庭光の、記憶」
桜庭 光:「………」
倉間美舞:「お前が事件に遭うのは……初めてじゃない」
倉間美舞:「……そういうこと」
桜庭 光:しばし。
桜庭 光:じっと固まって、沈黙する。
桜庭 光:「倉間さん、さ」
倉間美舞:「……何」
桜庭 光:「その……前の事件のときも」
桜庭 光:「助けてくれたのは、君だったんじゃないの?」
倉間美舞:「違え」
倉間美舞:「今回はお前を助けてない」
倉間美舞:「お前が運良く覚醒しただけだ」
倉間美舞:「ウチは普通に間に合ってねえ。お前が人のままなら死んでた」
桜庭 光:「今回は・・・
桜庭 光:「やっぱり、助けてくれてたんだ」
倉間美舞:「……」
桜庭 光:「いつからだったかな」
桜庭 光:「ずっと気になってたんだ。倉間さんのこと」
桜庭 光:不思議な感覚だった。ずっと何かが心の中に引っかかっていて。
桜庭 光:驚きは、あまりない。……というと、嘘になるけれど。
桜庭 光:『……きみが、結果的に。何度か・・・あいつに命を救われたことは知っている』
桜庭 光:僅かな違和感はあって。記憶処理の話を聞いてから、まさか、と思っていた。
桜庭 光:「だから……うん。びっくりもしたけど」
桜庭 光:「納得、した。その、上で」
桜庭 光:「倉間さん」
倉間美舞:「……んだよ」
桜庭 光:「オレの記憶を持っていったこと」
桜庭 光:「正直、怒ってもいます」
桜庭 光:「……でも!」
桜庭 光:でも。けれど。
桜庭 光:「消えちまったオレが何を考えてたのか、全然覚えてないけど!」
桜庭 光:言え。言え。言っちまえ!
桜庭 光:「──『助けてくれて、ありがとう!』」
桜庭 光:それが。ずっと。ずっと。
桜庭 光:喉に引っかかり続けていた何か。
桜庭 光:「……ははっ」
桜庭 光:笑ったらちょっとだけ、涙がこぼれた。
倉間美舞:「……ん」
倉間美舞:「ウチも……あれだわ」
倉間美舞:「なんだ……生き返ってよかったんじゃねえの」
倉間美舞:「バケモンとしてだけど」
桜庭 光:「ははっ、ひっでえの!」
桜庭 光:笑いながら涙を拭いて。
桜庭 光:「……間に合ってたよ。今回も」
桜庭 光:「オレ、斬られた後も。しばらく意識はあってさ」
桜庭 光:「その時。足りないって。もっとほしいって」
桜庭 光:「そんな気持ちでいっぱいになって。あれが衝動ってのかな」
桜庭 光:「もしかしたら、話に聞いたジャームになりかけだったのかも」
桜庭 光:「でも」
桜庭 光:「おかしくなる前に、倉間さんが来てくれた」
桜庭 光:「それで、ああ、まだ死ねねえなーってなれたよ。改めてさ」
桜庭 光:「だから、それも、ありがとうだ。……まだ言ってなかったよな?」
倉間美舞:「んな感謝こかれてーなら……あれだ。あれ」
倉間美舞:財布から千円を取り出す。
倉間美舞:「メシ買ってきて」
桜庭 光:「マジか。パシリじゃん」
倉間美舞:「マッゴでいい。テキトーに選んで」
倉間美舞:「サラダはいらん」
桜庭 光:「テキトー、一番むずかしいやつ~」
桜庭 光:「後で文句言わんでよー?」
倉間美舞:「つか自分の分も買ってこいよ」
倉間美舞:まだ日の落ちきらぬ外を見て。「なげーぞ」
桜庭 光:「奢ってくれんすか先輩!?」
倉間美舞:「あ?」
桜庭 光:「駄目だった!あいあい自腹で了解!」
桜庭 光:「んじゃ、なんでも屋承りました、っと!」
桜庭 光:教室を出て駆け出す。足取りは軽い。


GM:【下校路 繁華街】
GM:君たちは長船み津香を追跡しつつ、学校近くの繁華街周辺へと足を進めていた。
長船み津香:特に気づく様子もなく、ぷらぷらフラフラと歩いている。
日生日出人:そんな彼女を尾行している3人。
芳井春:「放課後にひとりでこのへんって行くもんなの?」一度着替え、むしろ街に似合う容貌。
日生日出人:「高校生、来たら怒られるんじゃない?」
芳井春:「いるけど」香上を見る。
日生日出人:「先生が見回りしてるって話し、あったし…」白衣は脱いでいる。春くんの後ろにくっついている。
日生日出人:「ふあ」香上くんを見る。
香上進一郎:「長船までともなると。そのあたりのラインまで、熟知しているということではないでしょうか」
芳井春:「見回り回避か。できそう」
香上進一郎:いつものきちんとした格好。学ランは着崩さずにそのまま。
芳井春:「つーか…」
芳井春:「おまえこっちでよかったのか?」
香上進一郎:「………?」きょとんとした表情。
香上進一郎:「お二人の足手まといになるつもりは……」
芳井春:「あーいや、いや、そういうんじゃなくて…」
日生日出人:「ふたりきりにして良かったの~?」
日生日出人:ニヤニヤしている。「てことだよお~」
香上進一郎:「ふたり……ああ、倉間と桜庭くん」
香上進一郎:「そうですね……」ウン、と唸って顎に手を当てる。
香上進一郎:「“被った”ままのあいつだったら、桜庭くんに同情を覚えてましたけど」
芳井春:「あれウケたよな」
香上進一郎:「鳥肌モンでした」
日生日出人:「みまちゃん、声変わるよね~」
香上進一郎:「まあ、多分ですけど。素の方が、桜庭くんにとっても絡みやすいと思いますし……」
香上進一郎:「コミュニケーションの方も、あまり危惧していないですね」
日生日出人:「………」春くんを見上げる。
芳井春:「まあ…桜庭がうまくやれないイメージは全然ないけど」
芳井春:「……『前』のときも美舞が見たんだろ」
日生日出人:「………」春くんを見やり、ぱちぱちと瞬き。
芳井春:「ん?」ヒナセの方を見る。「どした」
日生日出人:「うえ、いや、それはそうだな~だけど……」
日生日出人:「俺、もっと単純な話かと思ってた」
香上進一郎:んん、と訝しげに二人を見る。
芳井春:「………あ~~」
日生日出人:「俺、能天気すぎ?」首を傾げる。
芳井春:「いや…」いまヒナセの前で言うのが気恥ずかしかったので避けただけである。
香上進一郎:「単純な……ああ、なるほど」得心がいったように頷いて。
香上進一郎:「“そちら”の心配は、あまりしていませんね」
芳井春:「お」
香上進一郎:「確かにあいつは一度遅れを取りましたが……」
日生日出人:「…お?」
芳井春:「……」
香上進一郎:「二度同じことを繰り返すほど、ヘボでもないことは知っています」
芳井春:「……おう」複雑な顔をしている。
日生日出人:「おお~~~」ぱちぱちぱちと拍手。
芳井春:「その辺の評価はあるんだよなおまえらは…」
日生日出人:「なんだかんだ信頼してるじゃん、やっぱり~」
香上進一郎:「………そこまでは」俯く。
香上進一郎:「あの、今のは、出来ればバラさないで頂けると……」
日生日出人:「んへへ~」ニヤニヤする。「うん、うん」
芳井春:「ん、バラさないバラさない」笑う。
日生日出人:「みまちゃんに弱み握られるみたいになっちゃうもんねえ」
香上進一郎:「隙あらばマウントを取ろうとしている女なので……」
芳井春:ちょっとツボり肩を揺らしている。
日生日出人:「でもねえ、しんちゃん」
日生日出人:「その任務とか能力とかの話でもなかったよお」
香上進一郎:「そうとは」
日生日出人:「え~、言っていい?言わない方がいい?」春くんを見る。
香上進一郎:むむ、と眉を寄せる。「では……どのような」
芳井春:「や…いいんじゃねえの」
日生日出人:「ほんと? じゃあ言う~」にこにこする。
日生日出人:「しんちゃん、あのねあのね」
芳井春:また複雑そうな顔をしつつ、話を任せている。
日生日出人:なんとなくひそひそした声。「光くん、たぶん、みまちゃんのことちょ~気になってる」
香上進一郎:「気になっているというと……」合わせるようにひそひそとした声量になっていく。
日生日出人:顔を寄せ、ひそひそ。「女の子としてに決まってるじゃん」
芳井春:顔が近いのも気になりだす。視線を先を行く長船のほうに向けつつ、耳を傾けている。
日生日出人:「めっちゃ目で追ってるし、みまちゃんが猫被ってたのとれたときも嬉しそうだったし…」
香上進一郎:「…………」
香上進一郎:腕を組み目を閉じる。
日生日出人:「そんなときに、ふたりきりになって、急接近~~、的な……」
香上進一郎:「いや、その……」
香上進一郎:「桜庭くんの様子や言動からして、まさかとは思ったんですけど」
芳井春:「思ったんだ…」
香上進一郎:「しかし……日生先輩がそう仰るのであれば、そう……なんでしょう。きっと……」
日生日出人:「俺が!」小さく言い、嬉しそうにする。
日生日出人:「俺!」小さく言い、春くんを見上げる。
芳井春:「なに。どういう感情」笑う。
日生日出人:「んへへ」
日生日出人:「どうするの~、しんちゃん~」
芳井春:(俺がいる状況でこれではしゃいでるのも…どういう感情なんだ…?)こっそり思う。
香上進一郎:「別に……どうもしないでしょ」
香上進一郎:語尾が汚くなったことに慌てて気づき、頭を下げて謝罪する。
日生日出人:「お~?」
芳井春:「おお。別にいいのに…どした」
日生日出人:だいじょぶだよ~、とそれを制しつつ。
香上進一郎:「上手く言えないかもしれないんですけど」
芳井春:「…ん」
日生日出人:「いいよ、いいよ」
芳井春:香上を横目に見る。クラスの生徒からちらほら、噂を聞く。倉間さんと隣のクラスの香上くんがとかいう噂だ。
香上進一郎:「組織の一員として、あいつがオレたちと肩を並べているように」
香上進一郎:「高校生カヴァーとしても、あいつは桜庭くんや、ここの友達と肩を並べて過ごしています」
香上進一郎:「あいつが何考えているかなんて知ったこっちゃないですけど」
香上進一郎:「似たような境遇に遭っちまったモン同士として」
芳井春:「……うん」
香上進一郎:「“そういうもん”を、謳歌して楽しむ権利は、あいつにもある筈だと思うんです」
芳井春:「うん」
香上進一郎:「なんで……まあ、そういうことになっても、多分」
香上進一郎:「どうもしないです」
香上進一郎:「負担になりたくないので」
日生日出人:「……」
日生日出人:しんちゃんを見て、春くんを見上げる。
芳井春:複雑そうだった顔が、苦笑いに変わっている。
芳井春:「おまえはうちの精鋭だけど、あれだな…」
芳井春:「すぎるのかな」
芳井春:「負担になりたくない、なら…あるんじゃねえの、そういうの以外の」
芳井春:「おまえの単純な気持ちが」
日生日出人:「いまの、ぜんぶ、みまちゃんの話だったもんねえ」
日生日出人:うんうん、と頷く。「“そういうもん”を謳歌して楽しむ権利、しんちゃんにだって、あるはずだよお」
香上進一郎:「……まあ、そうかもしれないですけど」ぽつりと呟く。
日生日出人:「ん~?」首を傾げる。
香上進一郎:「自分は、器用な方では無いですし……暫くは、精鋭としての仕事に専念したい気持ちはあります」
香上進一郎:「芳井先輩のように……両立は難しいですよ」
日生日出人:「ふえ」
芳井春:「……へっ」
香上進一郎:「あっ、倉間から聞いたんです」
芳井春:「俺……?」
日生日出人:「何を……?」
香上進一郎:「日生先輩の仲なら当然ご存知だと思われますが……」
日生日出人:「へっ」
香上進一郎:「芳井先輩は現在お付き合いされている彼女さんがいらっしゃると……」
日生日出人:「へっ……」
芳井春:「は?」
芳井春:「………あ!?」
日生日出人:「そ」
芳井春:「待て、待て、違う!」
日生日出人:「そなの?」
芳井春:「違う!初日のだろそれ」
日生日出人:「そ、そうなんだ……えっ、ふあ……」
日生日出人:「は~~………」茫然としている。
芳井春:「納得するなヒナセも!」
芳井春:「違うんだってば」
芳井春:「学生ノリの彼氏いますかがダルいから…つうか女子の…あるだろ!」
香上進一郎:オレ、何か言っちゃいましたか?と首を傾げている。
日生日出人:「あるんだ…」
芳井春:「あっただろおまえも…!」
芳井春:「絶対あった」
日生日出人:「春くん、かっこいいもんね……」
芳井春:「どういう感情…?」
芳井春:「ともあれ、あるだろ…あるんです」
芳井春:「それで…そういうのが…避けたいからそう言っただけで…」
芳井春:「ないからマジで…由央と別れてからはそういうのはない…」
日生日出人:「………」その様子をまじまじと見ている。
日生日出人:「そ……そなんだ」
香上進一郎:(別れていたのか……)神妙な面持ち。
香上進一郎:「あの、申し訳ありません。早とちりしてしまい……」
芳井春:片手で顔を覆っている。片手が大きいので顔のだいたいが隠れる。
日生日出人:「えっと……」ぎこちなくなっている。
芳井春:「いいよ…どうせ美舞がウケるわって送ったんだろ…」
日生日出人:「あ、俺ね、ふつうに、いないよ~って答えてた…」
香上進一郎:(いないのか……)複雑な面持ち。
芳井春:「マジか…」
日生日出人:「あ、いたって言っておいたほうがよかったのかな?」慌てる。
芳井春:「いや……」香上と同じくらい複雑な面持ちになる。
芳井春:「……なんか…告白とかなかったのおまえ…いや…」
日生日出人:「ええっ」
芳井春:(俺が訊くのか?)
日生日出人:「ま、まだ一週間もいないのに、そんなの、あるわけない……」慌てている。
芳井春:「あー…うん…」
日生日出人:「なんか、ふざけてとか、そういうのなら分かるけど、なんか……」
日生日出人:「なんか……」声が小さくなっていく。「なんか……」
日生日出人:「………しんちゃん~~」泣きつく。
芳井春:「なっ」
香上進一郎:「………」成すすべもなくがちがちに硬直している。
日生日出人:「うう~~」キャパを超えたため、くっついて顔を埋めている。
芳井春:「………」さりげなく(?)引き剥がす。
香上進一郎:「いや、あの」
芳井春:「はい…」
香上進一郎:「……器が小さいようで、自分でもイヤになるんですけど」
芳井春:「ん?」
香上進一郎:「オレは……今。お二人とも、そういう関係にある人がいない(多分)っていうのは」
香上進一郎:頬をかく。
香上進一郎:「結構、嬉しいっつーか……その」
香上進一郎:「かまっていただける時間が増えるっていうのは、喜ばしいです」
日生日出人:「……しんちゃん~~~~」引き剥がしから逃れて再度抱き着く。
芳井春:口元が緩む。「香上~~~」
芳井春:「おまえな~~~」のしのしと小突く。
香上進一郎:「び、尾行中!尾行中ですので!」最小限のボリュームで泡を食ったように叫ぶ。
日生日出人:ぐいぐい抱きついている。
香上進一郎:自分のような矮小な存在がこの芳しい香りを堪能してはならないと息を止めている。
芳井春:「なんで息止めてんの…?」
日生日出人:「うえ~ん」
GM:そんな尾行を続ける君たちの前。
長船み津香:急に倒れる。
芳井春:「っ」
日生日出人:「…あっ」
芳井春:「行くぞ」駆け寄ろうとする。
香上進一郎:「はい!」返事と共に駆け出している。
長船み津香:「ぐうう……」踞っている。
日生日出人:「…大丈夫?」同じように隣にうずくまり、声をかける。
長船み津香:「う……え?」
長船み津香:「ヒナちゃんせんせ……?」
香上進一郎:「長船」傍で足を止め様子を伺う。
芳井春:「…どうした」
日生日出人:「そだよお」にこっと笑う。「どしたの? おなか痛くなっちゃった?」
長船み津香:「え……?どゆ組み合わせ……?」
香上進一郎:「それよりお前、立てるか?」
長船み津香:「ん……」起き上がろうとして。「つっ」
長船み津香:「大丈夫、大丈夫、立ちくらみだし……」
日生日出人:「んーん、心配だよ」背中を支えるようにしつつ、顔を覗き込む。
GM:背中を支えれば分かる。
長船み津香:「ううっ!」激しく呻く。
GM:何か巻かれている感触。おそらく服の下に怪我をしている。
日生日出人:「み津香ちゃん」声色が変わる。「怪我してるでしょ」
長船み津香:「……してない」
香上進一郎:目を見開く。今までそんな様子は微塵も感じられなかったから。
芳井春:「それは」息を呑む。盗まれた治療器具の話が頭をよぎる。
芳井春:「誰にやられた」
日生日出人:「大丈夫だよ、大丈夫」安心させるように言う。「じゃあ警察行こうとか、しないから」
長船み津香:「本当になんでもないので……」振り払おうとする。
日生日出人:「だめだよ」背中を再度支えるように、それを押える。
日生日出人:「なんでもない子、こんなところ、怪我してるのにひとりで来ないよ」
香上進一郎:「その通りだ」
香上進一郎:「なあ、長船。お前、何をしに此処に?」
長船み津香:「何って……買い物じゃん」
香上進一郎:「フラついた、その足でか?」
長船み津香:「……なにか悪いの?」
日生日出人:「……み津香ちゃん」顔を覗き込む。「悪くないと思ってるなら、答えて」
日生日出人:「毎晩、どこに行ってるの?」
長船み津香:「……」
日生日出人:「そこに行けば…」
日生日出人:「俺達も、柵原先輩に会える?」
長船み津香:「なんで、知って……」
長船み津香:「っ」
長船み津香:「知らない、何も知らないっ」
日生日出人:春くんと香上くんを一瞥。
芳井春:「……奪われたくない?」
香上進一郎:垣間見えた彼女の虚ろな表情が、友がしていたものとダブって見えた。
長船み津香:「……何、何を、うるさい!」
芳井春:それはたぶん、わざわざ訊くことでもなかった。ただ、なんとなくそう思う。
芳井春:「独り占めさせてやれない」
芳井春:「……教えてほしい。柵原玲緒のこと。助けたいから」
長船み津香:「助ける……助ける?」
長船み津香:「ふ、ふふっ、ふふっ……!」
日生日出人:「み津香ちゃん……?」腕の中の彼女の様子が、変わったのがわかる。
長船み津香:ぐりん、と首を向ける。「何から?」
日生日出人:「…っ?」
香上進一郎:「日生先輩」離れてください、と氷のような目で長船に視線を飛ばし。
日生日出人:ぱ、と後ろに下がる。
芳井春:「……何だと思うんだ。おまえは」ポケットの中のライターに触れる。
香上進一郎:一歩で間合いへ。胸ぐらに右手を伸ばし制圧を試みる。
芳井春:《ワーディング》。冷たい気配。
長船み津香:簡単にその身体は持ち上がる。
長船み津香:「カガミン何こ、わ……」
長船み津香:その身体がだらりと弛緩する。
香上進一郎:「────違う、これは」
GM:オーヴァードの反応ではない。《ワーディング》に対抗できていない。
芳井春:「……」息を吐く。「こいつはまだ、大丈夫か」
日生日出人:弛緩した身体を、再度受け止める。「……じゃあ、病院」
香上進一郎:「……すまん」気を失った彼女に向けて呟いて。
芳井春:「事情を聞かなくちゃな。……たぶんこいつは」
芳井春:「俺たちも知らない真相の一部に近づいてる」
日生日出人:「柵原先輩を、助けたいわけじゃない」
日生日出人:「ってことは…」小さく言いながら、身体に巻かれた包帯の感触を感じ取る。
倉間美舞:>wd
GM:支部共用の連絡グループに、それだけ新着があった。


GM:君が買い物を済ませて戻っても、まだ日は落ちていない。
GM:彼女の言う通り、日は長いというのは確かだ。夜にはまだ早い。
GM:君が校舎に入ると、廊下から声がした。
美咲咲:「ちょっと……逃げないでよ」
桜庭 光:「へっえっ」
倉間美舞:「……なんで?早く帰ったほうがいいんでしょ。美咲さんも早く帰ったら」
GM:2人の少女の声。君には気づいていない。
桜庭 光:(倉間さんと……咲、まだ帰ってなかったのか……!?)
美咲咲:「倉間さんに……聞きたいことがあるの」
美咲咲:「その……桜庭のことで……」
倉間美舞:「は?なんで私に」
美咲咲:「なんでって……さっき一緒に居たでしょ」
美咲咲:「なんか最近……一緒に見る気がする」
倉間美舞:「いや知らないけど……」
美咲咲:「桜庭、最近へんじゃない……?」
倉間美舞:「いやそれはずっと……」
倉間美舞:「……」
倉間美舞:「そう?」
美咲咲:「その。分かってる。急に変なことを言うっていうか……」
美咲咲:「倉間さんに言っても仕方がないんだけど」
倉間美舞:「じゃあ言うなよ……」
美咲咲:「桜庭は、おかしいことないんだよね?」
倉間美舞:「知らない」
倉間美舞:「……」溜息を吐く。
倉間美舞:「何。話したら帰る?」
美咲咲:「……その。私……」
美咲咲:「その、夢で。夢なんだけど……」
美咲咲:「桜庭が、殺されて。でも夢じゃないみたいにはっきりしてて、匂いとかも全部覚えてて」
桜庭 光:(………)
桜庭 光:ぎゅっと拳を握る。
桜庭 光:汗がうっとうしい。
美咲咲:「私、それを見て……」
倉間美舞:「……」
美咲咲:「逃げた」
美咲咲:「助けるとかじゃなくて、逃げてて……」
美咲咲:「だから、謝る、謝りたくて」
倉間美舞:「いや……」
倉間美舞:「夢なんでしょ。夢に謝ってどうするの」
美咲咲:「そう、だけど……」
美咲咲:「夢でそうしたってことは……」
美咲咲:「現実で起きても、多分、私はそうしちゃう人間なんだって……」
美咲咲:「それを……」
美咲咲:「謝って……」
倉間美舞:(あ~……)
倉間美舞:(処理入れんとメンドいなこれ)
倉間美舞:「美咲さん?私、そういうの吐き出す・・・・のにいい場所知ってるから」
倉間美舞:「一緒に行かない?」
美咲咲:「でも寄り道せずに帰れって……」
倉間美舞:(じゃあ夜の学校にも来てんじゃねーぞ)
倉間美舞:「いいから」ずい、と手を引いて。
倉間美舞:手を引こうとして君に気づく。
桜庭 光:(あ)
倉間美舞:シッシッ、と追い払うようなジェスチャー。
桜庭 光:言われて、慌てて隠れようとする。
美咲咲:顔を上げる。
美咲咲:「さく、らば……?」
桜庭 光:「あっ……」間に合わずに見られてしまう。
桜庭 光:「う、うす……」
美咲咲:「なんで、ここに……」
桜庭 光:「あ~……その、ねえ……」
桜庭 光:ごまかす言葉が出てこない。
桜庭 光:どうにも昔から、彼女には嘘がバレてしまう。
美咲咲:「……」俯き、目を逸らす。
GM:その背後。
暗い人影:もう一つ。少女の影が、夕日に長く伸びていた。
桜庭 光:「……っ!後ろっ!」
桜庭 光:叫ぶと同時に飛び出した。
美咲咲:「え」
美咲咲:小さく声を上げた瞬間、その身体が沈む。
倉間美舞:「……!」隣の少女を押さえつけるようにして地面に叩きつけた。
GM:そこを刃のような腕が凪ぐ。
倉間美舞:「まだ夜じゃねーだろ……!」
倉間美舞:「……いや」
倉間美舞:「思い込みか、ウチらの……」
暗い人影:その影に近づくと、ゾワゾワとした悪寒がある。
暗い人影:縛り付け、凍らせてしまうかのような死の眼光。
倉間美舞:「チッ……」後ろ手に携帯を操作する。
倉間美舞:>wd
桜庭 光:「2人とも、だいじょぶ!?」
倉間美舞:「美咲連れて逃げろ!」
美咲咲:倒れて気を失っている。
香上進一郎:>行く
桜庭 光:「っ……わかった、頼む!」
桜庭 光:話している時間はないし、残って役に立てると思うほどうぬぼれてもない。
桜庭 光:美咲を抱き上げて影から離れるように駆け出す。
GM:だが、君が離れるよりも早く。
柵原玲緒?:その影は、君の背中を捉えていた。
桜庭 光:「……!」
倉間美舞:その刃を、血まみれの棍棒が防ぐ。
倉間美舞:腹からだくだくと血を流しながら、血まみれの棘を振るい、押し切る。
倉間美舞:「クソが……!」
GM:血まみれの骨を振りかざし、さらなる追撃を入れようとした刹那。
柵原玲緒?:目の前の柵原玲緒の姿をしていたものが、一瞬、翼を得て舞い上がった。
柵原玲緒?:そのまま、抱きかかるように倉間美舞へと迫り。
倉間美舞:「な、こいつっ」
柵原玲緒?:その腹に、杭のように生え揃った牙がある。
柵原玲緒?:それが倉間美舞を胴ごと、刺し貫く。
倉間美舞:「ぐっ……!」
桜庭 光:「倉間さんっ!」
倉間美舞:「こっちはどーでもいい!」
倉間美舞:「再生すんだよ!そいつ優先しろ!」
倉間美舞:言いながら、たたらを踏み。
倉間美舞:その身体が傾ぐ。
倉間美舞:「……あ?」
倉間美舞:ずるりと、貫かれた上半身を支えきれぬように、その場に崩折れた。
桜庭 光:「なっ……!」
倉間美舞:(……こいつにヤられた桜庭は)
倉間美舞:(すぐには再生しなかった)
倉間美舞:(そういう……ことかよ)
倉間美舞:倒れ、起き上がろうとしているが、それがままならない。
柵原玲緒?:それを見て、じりじりと距離を詰めている。
桜庭 光:まずい。まずい、まずい、まずい!
桜庭 光:(落ち着け。考えろ。思考を止めるな!)
桜庭 光:最優先は咲の安全の確保。
桜庭 光:なら倉間の言った通り逃げるか?
桜庭 光:(いや、さっきとは状況が違う)
桜庭 光:倉間が『逃げろ』と指示したのは、彼女の足止めがあることが前提だ。
桜庭 光:軽いとはいえ一人抱えたまま、『飛ぶ』相手からよーいどんで逃げられるか?
桜庭 光:(無理だ。いや、そもそも)
桜庭 光:助けのないこの状況が絶望的。
桜庭 光:正解はすでにない。何を選んでも。
桜庭 光:(……だったら)
桜庭 光:何を選んでも、絶望的なら。
桜庭 光:「オレが、オレに、期待できる方だろうがよっ……!」
桜庭 光:抱き上げた咲を寝かせて。大きなカバンの口を開ける。
桜庭 光:初めて抜き払った日本刀は、眼の前の脅威には恐ろしく頼りなく見えた。
GM:君の本能が告げる。「進んではいけない」「行ってはいけない」
桜庭 光:一つ、手首をスナップさせる。試合たたかい前の震えを消すそのルーティーンを、体はまだ覚えていた。
GM:だが、同時に。――君の裡には、聞き慣れない言葉が響く。
GM:銀のクラリオンのように。それは空気を震わせたかのように。
GM:――Excelsior!より高く!


【Masterscene】

柵原玲緒:「急に呼び出したりして、どうしたの?み津ちゃん」
長船み津香:「玲緒先輩……」
長船み津香:「あいつと別れませんか」
長船み津香:「あんなやつ……先輩には相応しくないです」
柵原玲緒:「竜二くんのこと?それはやだよ」
長船み津香:「先輩にはもっと相応しい人がいるっていうか……!あんなん釣り合わないです!」
柵原玲緒:「……悪いけど、私は私の好きなようにしてるだけ」
柵原玲緒:「み津ちゃんの頼みでも、それは聞けないなあ」すたすたと体育倉庫の前を横切って。
柵原玲緒:振り返る。
柵原玲緒:「だってね?私、竜二くんのこと、本気で――」
長船み津香:「聞きたくない!やだ!」
長船み津香:「玲緒先輩が誰かのものになるなんてやだ!」
柵原玲緒:「そうは言っても……弱ったなあ」
GM:私と玲緒先輩の前を、犬が横切った。
長船み津香:「……ポチ?」
長船み津香:以前からよく校庭に迷い込んでいた犬だ。
長船み津香:最近は見かけなくなっていたのだけど。
GM:そのポチが、口をパカッと開けた。
GM:そこには大きく不揃いに生え揃った、刃のような牙が立ち並んでいて――
長船み津香:――化け物。
長船み津香:私がそう発する前に、私の視界は傾いた。
柵原玲緒:「み津ちゃん!」
GM:先輩に突き飛ばされたんだ。そうわかったときには、私の前に映る先輩は。
GM:ぱっくりと分かれて、真っ赤になった。
長船み津香:それを貫いて、自分の体も裂けているのが分かった。
長船み津香:だけど、何より。その光景がどうにも信じられなくて。
長船み津香:痛くはなかった。
長船み津香:私は、逃げることもできずに、その場にかがみ込んでいた。
GM:そのポチだったものも、先輩だったもののその場に座り込んでいて。
GM:何もできないまま、しばらくの後。
GM:ポチがグジュグジュと姿を変えていった。
異形の怪物:玲緒先輩の姿に。
異形の怪物:「……ミヅチャン」
GM:玲緒先輩そのものの口から、奇怪な響きにも聞こえる声が漏れた。
GM:それはあるいは、先輩だったものの断末魔を、そのままなぞっているだけなのかもしれない。
長船み津香:目の前の怪物は、私の大好きな玲緒先輩を殺したおぞましいものだ。
長船み津香:目の前の存在は、玲緒先輩の顔をしていた。
長船み津香:目の前の異形は、きっと何とも馴れ合わず、ただあるのだろう。
長船み津香:目の前の人物は、たどたどしくも、私のことを呼んでくれている。
長船み津香:目の前の先輩は、とても恐ろしくて、だけど、とても綺麗に見えた。
長船み津香:その下に転がる、ズタズタの汚いものよりも、ずっと、ずっと。
桐原玲緒:「ミヅチャン」
長船み津香:「……玲緒先輩」
長船み津香:「これからは、誰のものにもならないで」
長船み津香:遅れて、先輩に付けられた傷が疼いた。
長船み津香:それは耐えきれないほどに痛くて。だけど、なんだか嬉しかった。


【Climax】

GM:登場をお願いします。
芳井春:芳井 春の侵蝕率を1D10(→ 4)増加(82 → 86)
桜庭 光:桜庭 光の侵蝕率を1D10(→ 10)増加(96 → 106)
日生日出人:日生日出人の侵蝕率を1D10(→ 10)増加(92 → 102)
香上進一郎:香上進一郎の侵蝕率を1D10(→ 7)増加(78 → 85)
桜庭 光:こらっ!
日生日出人:ひっか がんばろうね
香上進一郎:みんなあ
桜庭 光:がんばりゅ


GM:「進んではいけない」「行ってはいけない」。
GM:「より高く」。
GM:君の中では、相反する警告が響き続けている。
GM:空には闇が立ち込み始めている。
桜庭 光:脳内の警告音を意識的にカットし、思考に没入する。
桜庭 光:相手は怪物、こちらはルーキー。まともにやっても歯が立つわけがない。
桜庭 光:アドバンテージを使え。勝てる場所で勝負しろ。
桜庭 光:『普通のハヌマーンってのは、そんなことはできない』
桜庭 光:──風を見る。風を視る。
桜庭 光:空気の流れを感じ取れ。振動を読み取れ。
桜庭 光:その先にあるモノの"初動"を、最短最速でキャッチしろ。
桜庭 光:(──来る!)
桜庭 光:腕の刃が振り上げられる、その寸前。
桜庭 光:分かっていたかのようにその軌道をすり抜けて、真横を駆け抜ける。
桐原玲緒:よく観察すれば、彼女の手から伸びている刃は、鎌だ。
桐原玲緒:その殺害半径を切り抜ければ、柄の部分では切り裂けない。
桜庭 光:右手に握った刀は「斬る」というにはあまりにも拙く、ただ振り抜いただけ。
桜庭 光:それでも確かに──肉を裂いた、嫌な感覚。
桜庭 光:(入った!)
桐原玲緒:「……!」
桜庭 光:──行ける。
桜庭 光:(あ)
桜庭 光:(やべえ)
桐原玲緒:大きくよろけて、そのまま後ろに倒れ――ない。
桜庭 光:相手は怪物。この程度で動きが止まるはずがない。
桜庭 光:だというのに──集中が一瞬、切れた。
桐原玲緒:昆虫のような複数の足が背中から伸び、その上体を起こした。
桜庭 光:とにかく後ろに飛ぼうとして
桜庭 光:(間に合わねえ)
桐原玲緒:躱された鎌が、そのまま戻ってくる。
桜庭 光:ここ数日で、二度目。再会したくなかった”死”の気配に、思わず目を閉じ──
香上進一郎:爆音。粉々に砕かれた硝子の欠片と共に。
香上進一郎:少年の背を抜いて、影と影が混じり合う。
香上進一郎:「桜庭くん」
香上進一郎:「“期待以上”だ」
桜庭 光:「カガミン……!」
香上進一郎:体全体を捻る。回転した拳が刃を横から殴りつけた。
桐原玲緒:刃を打った感触ではない。肉のような奇怪な感覚を拳に残して、
桐原玲緒:それが吹き飛んだ。
GM:周囲には倒れている少女が2人。
美咲咲:一人は、後方で眠りこけるように。
倉間美舞:そしてもう一人は、血を流して動かなくなっている。
香上進一郎:ズレた眼鏡を元の位置へと戻しながら。眠ったように伏せた少女から、血の中で倒れ伏す女へと視線を飛ばす。
香上進一郎:「なんてザマだ」
桜庭 光:尻もちをついたところから立ち上がり、刀をおぼつかない正眼に構え直す。
桜庭 光:「気をつけて!倉間さんが……再生がうまくできないって!」
香上進一郎:「成程、そんな所だろう。あれでヘバるほどヤワな鍛え方もしてない」
香上進一郎:警戒を強めながら拳を固めていく。
芳井春:闇と影のあいだを汚すように、小さな灯。
芳井春:ライターの灯りが血を纏って、赤い火となって点る。
日生日出人:反対方向。
日生日出人:怪物の道を阻むように、何もない空中から影法師が現れて降り立つ。
日生日出人:とん、と足音。白衣がひらめく。手に変哲のない一本のビニール傘。
芳井春:それを視認し。「桜庭、おまえ……」
芳井春:「すごいな」薄く笑う。
桜庭 光:「春せんせ、ヒナちゃん先生……!」
日生日出人:「大丈夫だよ、来たからね!」
桜庭 光:ほうっと大きく息をつく。
桜庭 光:「うす、助かりました……!」
芳井春:「美舞の方も、…急ぎだな」
芳井春:「ここで、こいつを終わらせてやらないとだ」
香上進一郎:はい、と頷く。「リザレクトに障害を及ぼす能力を所持している可能性有、とのことです」
香上進一郎:「桜庭くん。きみのお陰で、奴の対策が練られて」
香上進一郎:「きみの一歩で、オレたちは間に合った」
桜庭 光:「……間に合ったのはそっちだよ、マジ助かった」
桜庭 光:へへ、と一瞬はにかむように笑い。
桜庭 光:「追加!翼を出して飛びました!倉間さんをやったときは腹からなんか出た!」
日生日出人:「うえっ、飛ぶの?」
芳井春:「鳥でも『食った』か」
日生日出人:「え~、こわい…」小さく言っている。「春くんガードたくさんしてもらわなくちゃ…」
桜庭 光:「対処法まではさっぱりなんで、そっちはよろしく頼みます……!」
芳井春:「……やるし…」ぼそぼそ返す。
日生日出人:「一応聞くけど~~」
日生日出人:「説得できそう?」
桜庭 光:「会話の努力はまだすよ、問答無用だったんでね……!」
“キリサキさん”:「……」
“キリサキさん”:ズルリと起き上がり。傾いた首のままそれを見る。
香上進一郎:「喋れるのだろうか」ぽつりと零す。
芳井春:「……柵原玲緒の言葉なら?」
芳井春:長船の苦しげな沈黙が頭をよぎる。なんとなくの想像。…外れていればいい想像だ。
香上進一郎:「………」芳井先輩の言葉に、少しだけ歯噛みして。
香上進一郎:「落合は」
香上進一郎:「落合竜二は、毎晩のように。あなたを探している」
香上進一郎:「柵原先輩」
香上進一郎:機械のような表情、感情を押し殺したままの声で問う。
香上進一郎:「もう、やめにしないか」
“キリサキさん”:「……」
“キリサキさん”:その顔だったものが、ひび割れる。
“キリサキさん”:何本もの爪と顔と目が入り混じったかのような奇態。
日生日出人:「うえっ…」小さくびっくりする。
芳井春:「っ……」
桜庭 光:「ひっ……!」
香上進一郎:別に期待はしていなかった。
香上進一郎:だから只、血が滲む程に、拳を握り締める。
“キリサキさん”:それが咆哮し、君たちを射すくめた。
GM:これから語られるのは、街全体を揺るがす物語ではない。
GM:九株市UGN支部の管轄内。市立九株北高校、通称キタコー。
GM:そこでまことしやかに囁かれるのは、怪人“キリサキさん”の噂。
GM:小さく、しかし彼ら/彼女らにとっては大きな。
GM:ありふれた、しかし彼ら/彼女らにとっては特別な。
GM:君はより高みに登って。それから。


GM:クライマックス戦闘を開始します。
GM:衝動判定が発生します。
GM:PCの全員は〈意志〉で判定してください。
GM:難易度は9。失敗した場合、レネゲイドに呑まれて暴走します。
GM:また、成否に関わらず、侵蝕率を2d10上昇させてください。
香上進一郎:5dx+3>=9 思い出ブランケット
DoubleCross : (5DX10+3>=9) → 10[3,4,5,8,10]+5[5]+3 → 18 → 成功

芳井春:『使い物にならない』/Dロイス【組織の助力】を使用。あと一回。
日生日出人:(2+3)dx>=9
DoubleCross : (5DX10>=9) → 10[3,4,7,7,10]+5[5] → 15 → 成功

桜庭 光:5DX+0+0@10>=9 意思
DoubleCross : (5DX10>=9) → 10[3,5,7,9,10]+10[10]+8[8] → 28 → 成功

芳井春:能力値10、技能LV5として判定。
桜庭 光:ふっ
日生日出人:やっばい子おる
香上進一郎:桜庭くん意志強っ
芳井春:10DX+5+0@10>=9
DoubleCross : (10DX10+5>=9) → 10[1,1,2,4,5,6,7,8,9,10]+7[7]+5 → 22 → 成功

桜庭 光:いやでも皆高いね?
芳井春:芳井 春の侵蝕率を2D10(→ 7)増加(86 → 93)
芳井春:ひくっ
香上進一郎:香上進一郎の侵蝕率を2D10(→ 7)増加(85 → 92)
日生日出人:日生日出人の侵蝕率を2D10(→ 6)増加(102 → 108)
桜庭 光:桜庭 光の侵蝕率を2D10(→ 13)増加(106 → 119)
日生日出人:ホッ…
桜庭 光:まあこれならまだ……!


■MAP
 "キリサキさん"[5] 

   5m

 桜庭[6]香上[7]
芳井[5]従者[9]日生[9]
GM:戦闘を開始します。
GM:1ラウンド目。セットアップ。
“キリサキさん”:なし
日生日出人:ありません!
芳井春:ないです!
香上進一郎:なし。
桜庭 光:<狂騒の旋律> コンボ:再燃を呼ぶ嵐
桜庭 光:桜庭 光の侵蝕率を5増加(119 → 124)
桜庭 光:ラウンド間ダメージ+24、効果を受けた人は暴走を受けます
桜庭 光:対象は私以外だと誰にしよっか!
香上進一郎:ほしいぜ
日生日出人:もらう!
芳井春:もらいません!
桜庭 光:了解!じゃあ対象は私と香上君と日生さんかな
桜庭 光:ラウンド間攻撃力+24、暴走してください!
GM:OK!演出する?
桜庭 光:あ、じゃあちょっとだけ!


桜庭 光:「ぐっ……!」
桜庭 光:戦いの高揚、死の恐怖。衝動が襲ってくる。
桜庭 光:荒れ狂う渇望を乗り越えた先。桜庭光のレネゲイドの励起とともに、大気が震える。
桜庭 光:人間の可聴域を超えた高音、超高周波の振動は、その場の誰にも認識されることはなく。
桜庭 光:されど確かに、周囲のオーヴァード達のレネゲイドを強く喚起させる。
日生日出人:「…ん、」ぶるっと身震い。
日生日出人:場にまき散らした己のレネゲイド因子が、あてられたように高揚する。とめどない解放への渇望。
日生日出人:彼の定める『領域』の内部に、熱風が吹き荒れている。
香上進一郎:「……っ」過剰なまでに、全身に漲るレネゲイド。
香上進一郎:満ちる全能感に歯を食いしばる。視界に写るものすべてを、今すぐにでも。
香上進一郎:蘇る隔絶の記憶。額から溢れる汗を拭わずに、ただ前を見る。
“キリサキさん”:目の前の怪物が、ふと、ずるりとうごめいた。


GM:イニシアチブ。
“キリサキさん”:《加速する刻》を使用。
芳井春:ヤーン
香上進一郎:うわ~~~!
日生日出人:わあ~~~!!
“キリサキさん”:マイナーアクションは
“キリサキさん”:choice[A,D,S]
DoubleCross : (choice[A,D,S]) → S

桜庭 光:三種類!?
“キリサキさん”:《骨の剣》《死招きの爪》に加えて……《形状変化:速》。
香上進一郎:ええ~~っ!
日生日出人:はわわわ
桜庭 光:うわっ
桜庭 光:早いぞ!
“キリサキさん”:行動値を+12して17に。
芳井春:はや
桜庭 光:はっや!
香上進一郎:すごい
日生日出人:こわいよ~~
“キリサキさん”:メジャー《コンセントレイト:エグザイル》《貪欲なる拳》《伸縮腕》《異形の祭典》
“キリサキさん”:PC4人を攻撃します。
GM:あっうそ
“キリサキさん”:従者も含められますね。5体を攻撃。
香上進一郎:おにくちゃ~~~ん!
桜庭 光:レベル高かった!
血肉細工:ばれた
桜庭 光:隠密できなかった
“キリサキさん”:14dx7
DoubleCross : (14DX7) → 10[1,1,2,2,2,3,5,7,7,9,9,10,10,10]+10[1,1,4,5,6,7,7]+4[2,4] → 24

桜庭 光:暴走リア不です
日生日出人:あわわわ
日生日出人:暴走リア不!
香上進一郎:おなじくリア不!
芳井春:えーと、ドッジ
芳井春:『使い物にならない』/Dロイス【組織の助力】ラス1使って見ようかな。
芳井春:能力値10、技能LV5として判定。
芳井春:9DX+5@10>=24
DoubleCross : (9DX10+5>=24) → 9[4,4,5,6,8,9,9,9,9]+5 → 14 → 失敗

芳井春:むりじゃったか
日生日出人:ああ~ざんねん
血肉細工:ええと、こいつはガードかな。
桜庭 光:どんまい!
香上進一郎:しぇんぱ~い
日生日出人:ではこちら《領域の盾》で春くんカバーを召喚します! だいじょぶ?
芳井春:まかせて!
日生日出人:ありがとう!ではそのように!
日生日出人:日生日出人の侵蝕率を4増加(108 → 112)
血肉細工:で、こいつは香上をメジャー放棄カバーします
香上進一郎:あっ光くんじゃなくて大丈夫?
芳井春:あ、そうだ
血肉細工:桜庭くんをカバーする!まちがいです
桜庭 光:助けてもらえると超助かる!
桜庭 光:ありがと~!
香上進一郎:たのむぜおにくちゃん!
GM:では出すぜ ダメージを
芳井春:あ、そうだここで
血肉細工:コンボ『いなくなれ、と■は言う』/《自動触手》《蒼き悪魔》。
芳井春:24のHPダメージをキリサキさんに付与します。
“キリサキさん”:いたい
芳井春:芳井 春の侵蝕率を5増加(93 → 98)
“キリサキさん”:3d10+23 装甲有効
DoubleCross : (3D10+23) → 12[1,5,6]+23 → 35

香上進一郎:装甲8引いてHP27だから……ちょうど死ぬじゃん!
桜庭 光:惜しい!
香上進一郎:リザレクトしますう
日生日出人:みんな~っ
血肉細工:こいつは死に、消滅します
芳井春:装甲8引いて 二倍ダメなので死ぬ!のでリザレクト
GM:まちな
香上進一郎:なにっ
桜庭 光:げげげっ
“キリサキさん”:《デビルストリング》を2度使用。2人の《リザレクト》を打ち消します。
芳井春:なんだァーー
香上進一郎:ウワ~~~~~~!!
芳井春:ニャーーン
桜庭 光:ひぃ~!
日生日出人:うわあ~~っっ!!
香上進一郎:ロイス復活しか……ないじゃねえか!
芳井春:じゃあ“キリサキさん” 好奇心/〇猜疑心 → 〇誠意/敵意に変更し、これをタイタスに。
芳井春:あと取得もここでやりたい
日生日出人:しちゃえ~
芳井春:長船み津香 庇護/〇同情。最後のロイスでとります。
香上進一郎:落合竜二  P◯友情/N猜疑心 をタイタス昇華し、HP12で復活します。
芳井春:HP13で復活
“キリサキさん”:行動値17になっているため本来手番で行動します。
日生日出人:はわわ~っ
桜庭 光:ひぇ~ どうぞ!
GM:choice[A,D,S]
DoubleCross : (choice[A,D,S]) → A

香上進一郎:ワ…!
芳井春:A!
日生日出人:ぜったい殺す攻撃きた!
“キリサキさん”:《形状変化:剛》を使用。《形状変化:速》が打ち消されます。
香上進一郎:コンボすんな!
“キリサキさん”:《アナザーセルフ》。《異形の祭典》の使用回数を回復。
桜庭 光:げげーっ
日生日出人:ギヤ~~ッ
桜庭 光:その手があったか~
香上進一郎:やめなさ~~~~い!!
“キリサキさん”:《コンセントレイト:エグザイル》《貪欲なる拳》《伸縮腕》《異形の祭典》。
芳井春:ヒーン…
“キリサキさん”:再び4人を攻撃。
“キリサキさん”:14dx7
DoubleCross : (14DX7) → 10[1,2,3,3,5,5,5,7,7,8,9,9,9,10]+10[2,3,3,5,5,8,8]+10[8,8]+10[7,9]+5[1,5] → 45

桜庭 光:ひぇ~~
“キリサキさん”:まわったぜ
日生日出人:ごりっときたな!
桜庭 光:暴走リア不!
日生日出人:暴走リア不!
香上進一郎:同じく暴走リア不!
芳井春:ドッジしてみる
芳井春:2DX+0@10 回避
DoubleCross : (2DX10) → 9[5,9] → 9

芳井春:まあそう。
芳井春:領域盾やる?
日生日出人:んん~~~カバーどうしようか?
日生日出人:あと1回だけ使えるよ
香上進一郎:デビストがのこっているかどうかも考慮せなっちゃね
桜庭 光:私はこの後このラウンドは援護の風ウインドブレスで4上昇かな、侵食
日生日出人:ヒナは普通に10上がる予定っちゃ
GM:あっこれは言っとくけど
桜庭 光:あっはい!
日生日出人:ほいちゃ!
GM:デビストはリザレクトにしか使わないつもりだよ~
芳井春:はいな
日生日出人:やさし~!
香上進一郎:なるね!
桜庭 光:あっなるほど!ありがとうございます!
GM:さっきもたくさんオート飛んでたけど撃ってないからね
香上進一郎:てことはまだあるんじゃないか?(名探偵)
日生日出人:そだねそだね
芳井春:名探偵カガミだ。
日生日出人:では《領域の盾》!春くん、光くんをカバーしてくれませんか!
桜庭 光:ありがとう!
芳井春:はーい!
日生日出人:日生日出人の侵蝕率を4増加(112 → 116)
芳井春:マモリマース
日生日出人:領域の盾打ち切り!
香上進一郎:タノミマス~!
GM:OK!
“キリサキさん”:5d10+39 装甲有効
DoubleCross : (5D10+39) → 37[5,10,7,6,9]+39 → 76

芳井春:つよ
香上進一郎:エグない?
日生日出人:やばいっちゃよ~~~~
桜庭 光:ひえ~
GM:さつりくモードです
芳井春:しんじゃう いちおうリザレクト宣言だけしとこかな…
香上進一郎:しぬぜ 《リザレクト》をするぜ
芳井春:チラッ
香上進一郎:対応ありますか?(パチパチパチ)
芳井春:なくてもいいデビよ
桜庭 光:いいデビね
香上進一郎:もしかして……使い切ったんとちゃうか?
日生日出人:おっ…?
“キリサキさん”:《デビルストリング》
日生日出人:ああ~~~っ
香上進一郎:ニャア~~~~~~ッ
芳井春:ストーーッ
“キリサキさん”:あるデビよ 2人とも消すデビ
桜庭 光:デビ~!
芳井春:シクシク
日生日出人:ふたりとも~~っっ
香上進一郎:すな~~~~~~👆💦💦💦
香上進一郎:え~とそうですね……
“キリサキさん”:切れました 全員に1回撃てる分だけあったのだ
桜庭 光:なるほどね~
芳井春:長船み津香 庇護/〇同情→ 理解/〇同情のうえでタイタスにして復活、HP13。
香上進一郎:倉間美舞 P信頼/N◯恥辱 → P◯信頼/N恥辱 に変更 タイタスにして復活。HP12
芳井春:アラーーーーーッ
桜庭 光:へぇ~~~~
香上進一郎:なんスかあ
日生日出人:う~~~~~ん………………………
日生日出人:芳井春/友情:○/嫉妬/ロイス を 友情/隔意:○ に感情変更して昇華、復活します。
日生日出人:HP11!
香上進一郎:隔てている


“キリサキさん”:それは人の姿にはありえない挙動で、君たちの元に詰め寄った。
“キリサキさん”:地を踏みしめるのは2つの足ではない。4つの脚が、二足以上の機動力を持って距離を詰める。
“キリサキさん”:高速で君たちに肉薄し――否。
“キリサキさん”:辿り着く前に、攻撃が発生していた。
“キリサキさん”:その手にある刃が、折りたたまれていたのかのように伸び、離れた君たちを裂く。
芳井春:熱風じみた高揚から、ただひとり逃れえて。
芳井春:飛び出す。それは辿り着く刃より先に庇うことに成功する――なぜなら。
芳井春:それが届かなくても、そうすると決めていたからだ。
芳井春:「っぐ」刃を胸に受ける。皮膚と肉を裂き、べたりとした血が噴き出すように零れる。「…っ」
日生日出人:「春くん!」皆のいる方向に駆けだしていた。駆け出しながら姿がぱっと消えて、再出現。春くんのすぐ後ろに現れる。
芳井春:「いつもの分担、頼む」
芳井春:血が流れ落ちた片手を伸ばす。その先にある小さな怪物を制御しながら、任せる。
日生日出人:「んっ」大きな背中の後ろにそのまま隠れる。「じゃあ春くんは…」
日生日出人:「みんな守ったげてね!」
芳井春:「任せろ!」無性にうれしくなり、笑う。…自分もやはり、高揚にあてられたのかもしれない。
桜庭 光:「うっ……!」
桜庭 光:暴走による反応の遅れ──など、計算に入れられるはずもなく。
桜庭 光:そもそもが回避も防御も心得などない。構えたまま、一歩も動けずにいる。
血肉細工:刃の先、切り裂かれたのは。同じく異形というべき醜悪な肉塊。
血肉細工:それが爆ぜ、触れた刃をごと焼け焦げる。
芳井春:「もう少し起きてろよ、桜庭…!」
桜庭 光:「うわっ!……春先生、これ!味方!?」
芳井春:「あー」「俺の」
日生日出人:「きもグロいよね!」
桜庭 光:「失礼しましたぁ!助かりました!」
芳井春:一部みたいなもん、の言葉が消えて、苦笑しながら頷く。
芳井春:「香上!いけるか!」
香上進一郎:二度見た“それ”より速く、鋭い刃に。制服が裂かれている。
香上進一郎:「何とか……」
香上進一郎:鍛え抜かれた横腹からどくどく、と吹き出る血を抑えながら、平然を装い言葉を吐く。
“キリサキさん”:《リザレクト》による再生が十全になされない。正確には、
“キリサキさん”:再生先である、自らを定義する完成図に、“他の生物”の情報が混ざり込む。
“キリサキさん”:戻る先を見失った再生力が、鈍化していく。
香上進一郎:両腕の形が確かにそこにあることを目視して、凶暴に笑う。
香上進一郎:「胃だけは勘弁してくださいね、先輩」
香上進一郎:「あんたの分は、もう無いよ」


GM:行動値9。日生先生の手番。
日生日出人:ヒナちゃんです!
日生日出人:マイナーで戦闘移動。5m前進してキリサキさんにエンゲージ。
日生日出人:メジャーアクション、コンボ:『大海は胃の中』。両手剣で白兵攻撃。
 "キリサキさん"[5] 
  日生[9]

   5m

桜庭[6]香上[7]芳井[5]
日生日出人:《死神の精度》《オールレンジ》《ディストーション》《コンセントレイト:エグザイル》。
日生日出人:対象はキリサキさん!
“キリサキさん”:来な!
日生日出人:(10+3)dx7+1 うおお~~~~っっ
DoubleCross : (13DX7+1) → 10[1,2,2,5,5,5,5,6,6,8,8,9,10]+10[4,4,6,9]+1[1]+1 → 22

日生日出人:まあ…こんなもんっちゃろ……!!
香上進一郎:uo~~~!
日生日出人:まさか!?
日生日出人:こちらオート《宵闇の魔花》つかいます!達成値+5!
日生日出人:これで27!
日生日出人:日生日出人の侵蝕率を4増加(116 → 120)
香上進一郎:そして……《バディムーブ》!
香上進一郎:日生先輩の達成値を+3するぜ!
日生日出人:うお~~~LOVE後輩 これで達成値30!
“キリサキさん”:choice[ガード,ドッジ,放棄]
DoubleCross : (choice[ガード,ドッジ,放棄]) → ドッジ

香上進一郎:なんだと~!
日生日出人:ひゃ~~っ
“キリサキさん”:7dx
DoubleCross : (7DX10) → 10[1,1,2,9,9,9,10]+6[6] → 16

桜庭 光:こわっ
桜庭 光:ナイスヒット!
香上進一郎:やった~!
“キリサキさん”:《ウインドブレス》。
桜庭 光:え?
芳井春:!?
日生日出人:エ~~ッ
芳井春:ピャアじゃないの!?
GM:あっごめん 先打ちだね でもまあ 回避には撃つので 打ちます
香上進一郎:なるね
芳井春:なるなる
“キリサキさん”:達成値を+18します。
日生日出人:ギャ~~~~ッ
桜庭 光:うそ~~
芳井春:ヒーー?!
“キリサキさん”:Eロイス「飢えたる魂」で所持しているエフェクトです。
芳井春:飢えてる…
香上進一郎:は~~なるほど それで取っているから
香上進一郎:援護の風と一緒じゃなくても打てるっちゃね
“キリサキさん”:本来は死亡させた対象のエフェクトを そのレベルで入手するエフェクトですが
“キリサキさん”:今回は彼女が撃破し、再生させなかった相手を対象としています。
桜庭 光:げっ
“キリサキさん”:つまりこれは、桜庭光のエフェクトです。
桜庭 光:私のかよ!
桜庭 光:ごめん!
日生日出人:なるほどね…
芳井春:ははあ
香上進一郎:ひとの エフェクト とったら どろぼう!
香上進一郎:ロイス達成値あと乗せとか……します?
日生日出人:ああ~~…そうするか……
日生日出人:桜庭光 庇護:〇/不安/ロイス このロイスを切って達成値を+1d10します!
香上進一郎:あっ!
香上進一郎:ちょっと待ったほうがいいかもしれないぜ!先輩!
日生日出人:なんだと! では…まちます!
GM:訂正します~
日生日出人:は~い
GM:Eロイス「飢えたる魂」*2により《援護の風》7《ウインドブレス》5を取得したことにして
GM:再度判定します。
日生日出人:わああ~~~
“キリサキさん”:15dx+18
DoubleCross : (15DX10+18) → 10[1,1,1,2,4,4,4,4,5,6,8,8,9,10,10]+3[2,3]+18 → 31

GM:ちょっとさがった でも回避だぜ
日生日出人:おおお!!!
香上進一郎:オッ
日生日出人:わ~っこれは!!
香上進一郎:1足りないが……
GM:2だぜ 足りぬのは
桜庭 光:同値だと回避だからね
日生日出人:改めて 桜庭光 庇護:〇/不安/ロイス このロイスを切って達成値を+1d10させてもろてもよろしいでしょうか!
香上進一郎:そうやった!
GM:OK!やってみるがいいぜ
香上進一郎:がんばれ~~~~!!!
日生日出人:うおお~~~!!がんばれ~~~~
日生日出人:1d10+30
DoubleCross : (1D10+30) → 6[6]+30 → 36

桜庭 光:やった!
GM:ギャアア~~~
日生日出人:36なった!!!
芳井春:やったー!
香上進一郎:ヤッタ~~~~!!!!
日生日出人:やったあ~~~!!!
芳井春:よしよし!
芳井春:えらーい!
香上進一郎:日生先輩最強!日生先輩最強!日生先輩最強!
“キリサキさん”:では命中します!ダメージをどうぞ。
日生日出人:ありがとうございます!!!いきます!!
日生日出人:4d10+25+1d10+24 装甲有効
DoubleCross : (4D10+25+1D10+24) → 15[3,4,4,4]+25+3[3]+24 → 67

香上進一郎:うおっ……
芳井春:ウオオオ!
日生日出人:67ダメージ 装甲有効です!!
“キリサキさん”:丸っとうける!かなりダメージを負いました。
日生日出人:え~~ん よかった~~
日生日出人:日生日出人の侵蝕率を10増加(120 → 130)


日生日出人:オルクスシンドローム発症者が自らの因子をとどめておける空間のことを、『領域』と呼ぶ。
日生日出人:日生日出人が作り出す『領域』は、サイズの大小こそあれ、常に四角い箱型をしている。
日生日出人:彼はそのように世界に区切り線を引き、そして彼は、自ら作り出す領域を『体内』と称した。
日生日出人:『体内』において、彼の全身は無数の幻覚物質に分解され、因子として領域中に拡散されている。
日生日出人:『体内』において、日生日出人は何でもできて、どこにでもいる。どこにでもいるから、どこにもいない。
日生日出人:ウラハラ。
日生日出人:──彼の定める『体内』の内部に、熱風が吹き荒れている。
日生日出人:「光くんってさ」パッと明るい声色で声をかける。
桜庭 光:「は、はい!?」
日生日出人:「バスケやってたってちょっと聞いた」
桜庭 光:「……っす」
桜庭 光:真剣な面持ちになって。
日生日出人:目を細める。「こういうとき、これを……試合みたいに考えたら」
日生日出人:「光くんなら、どう立ち回るかって、話せる?」
桜庭 光:「……」
桜庭 光:試合のように。
桜庭 光:「相手が何やってくるか、まだわかりません」
日生日出人:「うん」手元のビニール傘を弄ぶ。柄の部分に、『UZIMITO』のロゴが刻印されている。
桜庭 光:「でも、こっちの再生阻害してくるなら……」
桜庭 光:「長期戦ロースコアはやべえ」
日生日出人:「ふっ」笑う。「うん、同感」
桜庭 光:「理想は弱点ついて切り崩すことだけど、わかんねえ今なら」
桜庭 光:「自分の強み押し付ける形で、多少無理攻めでも速攻ランアンドガンで仕掛けます」
桜庭 光:試合だと思うと、焦っていた思考が澄んでいく。
桜庭 光:「……って、素人意見っすけど!大丈夫っすか!?」
日生日出人:「どこが! いま、この空間をいちばん捉えてるの、光くんだよお」
日生日出人:「俺、先駆けしてくるから」
日生日出人:「しんちゃんが一番火力あって、春くんは、盾になってくれるから…」
日生日出人:「うまいこと、みんな使って!」
桜庭 光:「……!」
桜庭 光:何年ぶりか、血が滾る。
桜庭 光:「……うす!先手、よろしくおねがいします!」
桜庭 光:それだけ伝えて、眼と脳に集中する。
日生日出人:「おっけ~っ」どこか楽しそうですらある声色で答えて、"キリサキさん"に向けて駆け出す。
日生日出人:消失と再出現を繰り返しながら前方に進むさまは、コマ送りのアニメーションのよう。
日生日出人:あえて分かりやすく陽動し引き付ける。手元のビニール傘を構える。
“キリサキさん”:それにわかりやすく反応している。
“キリサキさん”:昆虫の挙動のように、ただ来た獲物を取るようにまっすぐに。
“キリサキさん”:牙の付いた鎌が振るわれた。
日生日出人:怪物じみた鎌を傘でいなしながら、一瞬の隙間を見つけて素早く手首を振り上げ返すスナップ
日生日出人:傘の内部に組み込まれたメカニズムが作動。
日生日出人:傘の柄から滑らかに刀身が飛び出し、空中に舞う。そのまま仕込み刀をキャッチ。
日生日出人:吹き荒れる熱風に誘われるように。身を低くしながら懐に潜り込むようにして、袈裟斬りを狙う。
“キリサキさん”:それには反応できてないように見えた。だが。
“キリサキさん”:無数の細かい裂傷が、君の身体に刻まれていく。
“キリサキさん”:――風だ。周囲の風を、刃の付いた鎧のように纏っている。
日生日出人:「んっ……」床を滑るように逃れて間合いから離れつつ、苦悶の声。
“キリサキさん”:おそらくは、殺したものから学習した、新しい
日生日出人:姿がぱっと消え、壁に"しゃがみこむ"ようにして再出現。同時、展開し終えたビニール傘が床に落下する。
日生日出人:「思ったより…」裂傷は再生されない。裂かれた服、無数の傷をそのままに。
日生日出人:「いろいろ取り込んでる、かも」
芳井春:「…エグザイルだろ、こいつ。風は…」
香上進一郎:「“彼の”でしょうか」
日生日出人:「あ、そかも」
桜庭 光:動揺は現さない。そんな暇はない。
桜庭 光:情報を再入力、更新。組み立て直せ。


GM:イニシアチブ7。香上くんの手番。
香上進一郎:はいっ
香上進一郎:まずマイナーで移動。“キリサキさん”にエンゲージ。
 "キリサキさん"[5] 
 日生[9]香上[7]

   5m

 桜庭[6]芳井[5]
香上進一郎:メジャー行動前、桜庭光 P◯連帯感/N疎外感 のロイスをタイタス昇華。バッドステータスを全て打ち消すの効果を使用。
香上進一郎:暴走解除してメジャーいくぜ
桜庭 光:いけーっ
芳井春:いけー!
日生日出人:がんばーっ
香上進一郎:コンボ:Gambit! 《インスタントボム》+《ブラストフォーカス》+《ストライクモード》
GM:たくさん切ってる
香上進一郎:4dx+17
DoubleCross : (4DX10+17) → 8[1,5,6,8]+17 → 25

香上進一郎:不安が残る出目だぜ
日生日出人:魔花いる?
GM:ラウンド1回だぜ
香上進一郎:ニャンス……
日生日出人:あっそっか ダメでした
“キリサキさん”:choice[ガード,ドッジ,放棄]
DoubleCross : (choice[ガード,ドッジ,放棄]) → 放棄

香上進一郎:ほ、放棄
芳井春:あ
桜庭 光:うわっなんか来た!
芳井春:なんかきた
“キリサキさん”:じゃあリアクションを放棄して……
桜庭 光:何があるんだ 放棄
“キリサキさん”:《復讐の刃》します。
日生日出人:キュマじゃん!
香上進一郎:(アカン)
桜庭 光:やっぱ復讐じゃん!
桜庭 光:カガミンーっ!
“キリサキさん”:「飢えたる魂」で倉間美舞からコピーしたエフェクトです。
芳井春:あーーそうだよね
日生日出人:ああっみまちまで
桜庭 光:あーっ!
香上進一郎:倉間~~~~~!!
“キリサキさん”:7dx7
DoubleCross : (7DX7) → 10[2,2,3,6,8,8,10]+10[3,5,10]+1[1] → 21

GM:お互い出すわね ダメージを
香上進一郎:はいっ
“キリサキさん”:3d10+23 装甲有効
DoubleCross : (3D10+23) → 16[1,5,10]+23 → 39

香上進一郎:3d10+3d10+17+24 装甲有効
DoubleCross : (3D10+3D10+17+24) → 7[1,3,3]+23[8,8,7]+17+24 → 71

日生日出人:ヤバすぎるん
桜庭 光:いいダメージ!
“キリサキさん”:ギャ~~~
桜庭 光:あれ、元の固定値17だっけ?
桜庭 光:22じゃなかった?
香上進一郎:あっちがう!
香上進一郎:21だ
香上進一郎:うそ 22
芳井春:ナイス
桜庭 光:76点かな?
日生日出人:よう気付いたね!
香上進一郎:nannde……
GM:ふえてる……
香上進一郎:76点装甲有効です!
芳井春:やったー!
桜庭 光:おまえの情報だって調べてるよ
日生日出人:ヤバいん
“キリサキさん”:痛すぎ もう死にかけです
香上進一郎:らば……(キュン)
芳井春:光…
GM:だがそっちも死んでもらおうかな
香上進一郎:そうだったぜ
香上進一郎:死!のでリザレクトをします。
香上進一郎:香上進一郎の侵蝕率を1D10(→ 5)増加(92 → 97)
芳井春:リザレクト上手
香上進一郎:あっそんでメジャーの侵食もあげます
香上進一郎:香上進一郎の侵蝕率を13増加(97 → 110)
香上進一郎:現在HP5!


香上進一郎:体外へと止めどなく流れ出る血。未だ肉体の修復の兆しはなく、視界が僅かに霞む。
香上進一郎:次第に朦朧とする意識の中、己では知り得ない映像が脳裏浮かんでは消えていく。
香上進一郎:怯えたように吠える犬。逃げ惑う鶏の群れ。突き飛ばされ呆然とする少女。血溜まりに伏す少年。
香上進一郎:そして。
香上進一郎:苛立たしげに舌を打ち、傷口を抑えていた手を離す。
香上進一郎:先の一撃で裂かれ、半開きになった学ランの肩口を掴み、無理矢理に剥いで。
香上進一郎:辛うじて意識を保つのもやっとであろう、虚ろな目をしたままの女に向けて放る。
香上進一郎:「手間ぁ増やしやがって」視線を敵へと定めたまま、ぽつりと零す。
香上進一郎:「………話は聞いた、桜庭くん」
香上進一郎:「オレも、駒として。存分に使ってくれ」
桜庭 光:「……おう」
桜庭 光:苛立ちを感じ取る。それが何に起因するものか。
桜庭 光:優秀な司令塔なら一度制止するだろう。
桜庭 光:けれど。
桜庭 光:「カガミン」
桜庭 光:「一番火力あんだよな?」
香上進一郎:「この中では」
桜庭 光:その怒りも。憤りも。
桜庭 光:止めたくなかった。それが彼の優しさで、情で。
桜庭 光:きっと、その熱をもたらす炎こそが。この男の芯だろうと思ったから。
桜庭 光:「頼むぜエース」
桜庭 光:「点、取ってこい」
桜庭 光:だからただ、背中を押す。
香上進一郎:ふ、と微笑って。
香上進一郎:「Yes, Sir!」
香上進一郎:背に支えられた手の勢いのまま、突貫する。
香上進一郎:フロアに焦げた靴跡を残し、三歩で“キリサキさん”の眼前へ。
香上進一郎:屈み込んだ体勢からのアッパーカット。“あの日”を再現するように。
“キリサキさん”:それは既に覚えている。かわし、迎撃。
香上進一郎:寸分違わぬ角度から、顎を目掛けて拳が放たれる。
香上進一郎:そう。
香上進一郎:対峙するは学習/適応し、進化する生命体。ならばこそ、先に“視た”記憶が、様々な能力の起源。
香上進一郎:そして、この一撃をスウェーバックするように回避し、右上段から袈裟を切るように“得物”を振るうカウンターは。
香上進一郎:「見飽きた」
香上進一郎:振るわれた鎌を左肩口で受け止める。血飛沫と共に舞うレネゲイドの靄。
香上進一郎:内を食い破らん程に滾るレネゲイドを抑えるのではなく、全てを今、吐き出すように。
香上進一郎:ぎりぎり、と固めていた右拳を敵の腹部へと叩きつける。
“キリサキさん”:「……ギッ……!」
香上進一郎衝撃インパクト。膜のように拳を包んでいたレネゲイドが爆音と共に破裂。
香上進一郎:炭化し、ギリギリで手の形を留めているそれを、再度。無理やりに拳の形に整えながら。
香上進一郎:「これで」
香上進一郎:「痛み分けステイルメイトだ」
香上進一郎:は、と深く息を吐く。
“キリサキさん”:その反撃は本来、重量で押し切り叩き潰すもの。
“キリサキさん”:鎌で行使すれば、必然、それは浅くとどまる。
“キリサキさん”:それが行うのは、生体特徴と挙動の模倣。獲物までを再現したわけではない。
“キリサキさん”:「グ……グ……」
“キリサキさん”:「ミヅチャン……」かすかにうめき声が漏れた。


GM:次!行動値6組参ります
桜庭 光:はい!相談通り私からでいいかな?
GM:1ラン6組
芳井春:桜庭くん先どうぞよ~
桜庭 光:はいよ!
桜庭 光:マイナーで5m戦闘移動、カガミンひなちゃん先生とキリサキさんのエンゲージへ
桜庭 光:オートアクション、<援護の風>+<ウインドブレス> コンボ:何でも屋の本領
桜庭 光:桜庭 光の侵蝕率を4増加(124 → 128)
 "キリサキさん"[5] 
桜庭[6]日生[9]香上[7]

   5m

  芳井[5]
芳井春:みんなー
GM:邪悪なエフェクトだ
桜庭 光:さっきそっちもつかったからおあいこ!直後の判定ダイスを+8、達成値+18!
桜庭 光:メジャーアクション、日本刀で白兵攻撃を行います。対象はキリサキさん!
桜庭 光:対応なければ命中判定に行きます!
GM:ないよ
桜庭 光:では命中!
桜庭 光:14DX+21+0@10 (白兵、侵蝕100~)
DoubleCross : (14DX10+21) → 10[1,2,2,3,4,4,5,5,5,6,6,7,10,10]+6[1,6]+21 → 37

桜庭 光:よし、37です!
芳井春:いいかんじ!
“キリサキさん”:choice[ガード,ドッジ,放棄]
DoubleCross : (choice[ガード,ドッジ,放棄]) → ガード

“キリサキさん”:柔モードじゃないからそんなにガード値はないんですが。ガード。
桜庭 光:ではダメージ!ダイスが4つ、固定値が日本刀で5と狂騒で24で足して29!
“キリサキさん”:ダメージどうぞ。
桜庭 光:4d10+5+24
DoubleCross : (4D10+5+24) → 29[6,6,9,8]+5+24 → 58

日生日出人:ごつい!
芳井春:あ、オートアクションで《餓鬼魂の使い》!邪毒レベル3を付与します!
桜庭 光:よし、高めだ!58点の装甲有効!
香上進一郎:覚醒オーヴァードが出せる火力じゃないぜ!
“キリサキさん”:痛すぎ!全然耐えきれずにHP0。
香上進一郎:やったか!?
“キリサキさん”:《蘇生復活》で復活。
芳井春:か!
日生日出人:お~~!
桜庭 光:あっ
日生日出人:おお!!
芳井春:おお
香上進一郎:ニャア~~ン
桜庭 光:蘇生ならHP1!
芳井春:芳井 春の侵蝕率を3増加(98 → 101)
“キリサキさん”:いや これ決着までやろうかな やります。
芳井春:はあい
桜庭 光:あっはい!
GM:次のイニシアチブ。
“キリサキさん”:《加速する刻II》を使用。
桜庭 光:えーっ!
芳井春:グッ!
日生日出人:あーっ!
桜庭 光:対応ないよ~
“キリサキさん”:マイナーですが
“キリサキさん”:《生命の黄金率》《形状変化:剛》《形状変化:柔》《形状変化:速》。
日生日出人:エエッ!?
芳井春:気持ち悪!
桜庭 光:なんかすごいことなっとる
香上進一郎:ワアアッ…!
“キリサキさん”:《生命の黄金率》の効果で、複数の形状変化の効果を受けられます。
芳井春:かたくてやわらかくてはやいもの なーんだ(なぞなぞ)
“キリサキさん”:メジャー《コンセントレイト:エグザイル》《貪欲なる拳》《伸縮腕》。
“キリサキさん”:桜庭光を攻撃。
桜庭 光:ひぃ~
“キリサキさん”:20dx7
DoubleCross : (20DX7) → 10[3,3,3,3,4,4,4,4,5,5,5,6,6,7,8,8,8,9,9,10]+6[1,1,1,1,3,6,6] → 16

GM:エ~?
桜庭 光:とはいえ……
GM:ダイスふえたのに
桜庭 光:暴走リア不!
日生日出人:でもよけれない~
“キリサキさん”:2d10+39 装甲有効
DoubleCross : (2D10+39) → 14[7,7]+39 → 53

桜庭 光:倒れちゃうよ~
桜庭 光:ううーん、ヒナちゃん先生のロイスをタイタス化して復活!
日生日出人:いたいのとんでいけ~
桜庭 光:桜庭 光のHPを15減少(28 → 13)
芳井春:とんでった
GM:次の手番!
GM:芳井先生の手番です
芳井春:先生です
芳井春:じゃあマイナーで5m移動しみんなのエンゲージに。
香上進一郎:キャッキャ
日生日出人:おいで~
桜庭 光:わぁい
芳井春:きた!
芳井春:メジャーは『そばにいて、と■は言う』/《赤色の従者》のみでいきます。
芳井春:HP20の従者を作成。以降自身のダイスはすべて-3されます。
芳井春:芳井 春の侵蝕率を5増加(101 → 106)
GM:OK。では……
血肉細工:生まれました
GM:クリンナップ。
GM:邪毒ダメージが発生。
芳井春:です!
“キリサキさん”:HP1のため戦闘不能になりますが……
芳井春:が!
日生日出人:ムムッ
桜庭 光:が!?
“キリサキさん”:復活エフェクトを探しに行こうかな。
芳井春:!?
香上進一郎:さがさないで
日生日出人:かえっておいで
芳井春:無いよそんなもの
“キリサキさん”:《異世界の因子》。シーン中に使われたエフェクトをコピー。
桜庭 光:えーっ!?
日生日出人:ア~ッ
芳井春:!?
香上進一郎:つまり…?
“キリサキさん”:香上進一郎の《リザレクト》をコピー。
香上進一郎:イヤ~~~~ン
日生日出人:ワ~~オ
芳井春:あっ!香上の!
“キリサキさん”:使用はできません。
香上進一郎:エ!
芳井春:ジャームだもんな
“キリサキさん”:そのまま倒れます。復活手段なし。
GM:戦闘終了です。
桜庭 光:ふいーっ!
香上進一郎:やった~!
日生日出人:よかった~~!!
芳井春:やったーー!


桜庭 光:香上と怪物の激突のそのとき。
桜庭 光:(ここ)
桜庭 光:("流れ"が来る!)
桜庭 光:ずっと戦いを観察し続けていた司令塔が、動く。
桜庭 光:香上の一撃によるダメージ。反撃の隙。
桜庭 光:未熟な自分が戦場に介入するなら、このタイミングしかない。
桜庭 光:激突の余波で戦場に吹き荒れた暴風、その流れを制御して風に乗る。
桜庭 光:刀を振りかぶる。袈裟斬りの構え。
桜庭 光:速い。──覚醒したてにしては、だ。
桜庭 光:香上のような鋭さはない。日生のような幻惑する挙動など望むべくもなく。
桜庭 光:──反撃はなくとも、対応される。
“キリサキさん”:反応が遅れる。反応できないという意味ではない。
“キリサキさん”:鎌が折りたたまれ、腕が羽根に変じている。
“キリサキさん”:受け流すようにそれを受け止め。
桜庭 光:──残念。
桜庭 光:予想していた斬撃は、来ない。
桜庭 光:大げさに振りかぶった刀は、右手にはない。
桜庭 光:背中をブラインドに放り投げ・・・・。風の流れが左手の内へと滑り込ませている。
桜庭 光:バックチェンジ。背中越しでボールを持ち変えるドリブルテクニック。
桜庭 光:「抜いたぜ・・・・……!」
日生日出人:(刀の柄で)それを見る。
日生日出人:(無茶苦茶する…!)
桜庭 光:かつて桜庭光を支えたのは、恵まれた体格ではなく。
桜庭 光:冷静な戦術眼と──体格に見合わぬ、ボールさばき!
桜庭 光:「らぁぁぁぁっ!」
桜庭 光:逆手で放たれた右薙が胴を捉える。
桜庭 光:崩れた態勢でのそれは、華麗には程遠い。されど。
“キリサキさん”:反撃も、防御も、回避もない。ただの華奢な少女のような胴が。
“キリサキさん”:圧し負けて裂ける。
芳井春:その斬撃、その軌跡に、瞬間だけ爆ぜるようなかすかな火花。
桜庭 光:(入った……!)
“キリサキさん”:吹き飛び、ひっくり返ったそれが、停止し。
“キリサキさん”:だが。しばらくすると。
“キリサキさん”:ズプズプと肉が蠢き、身体を再構成しながら起き上がる。
日生日出人:「! 光くん、気をつけて!」
桜庭 光:「……っ!」
GM:そこにある顔は、柵原玲緒のものではない。それが食らった中で、最も戦いに向いていると断じたものへ。
“キリサキさん”:「……サイセイ」
“キリサキさん”:「サイセイスンダヨ」
桜庭 光:「あ……なっ」
“キリサキさん”:「ソイツ」倉間美舞の顔をして、君を見る。
“キリサキさん”:「ユウセンシロ」
桜庭 光:「っ……」
桜庭 光:動きが、止まる。
桜庭 光:(ごめん)
“キリサキさん”:地を蹴るように飛びかかる。得物の再現はならないが、
“キリサキさん”:その手には本物がある。転がっていたそれを拾い上げている。
桜庭 光:言うこと聞かなくて、ごめん。
“キリサキさん”:禍々しい骨の棘の付いた、血染めの棍棒。
桜庭 光:心配してくれてんの、わかってんのに。
桜庭 光:ああ、オレ。いつもこんなこと思ってばっかりだ。
“キリサキさん”:振り上げ、振り下ろす。単純な挙動だが。
桜庭 光:──避けられない。
“キリサキさん”:叩きつけ、その勢いのままひねり上げようとして。
“キリサキさん”:それを取り落とした。
“キリサキさん”:「……?」
芳井春:桜庭光の斬撃は、かすかな火花を纏っていた。
芳井春:それはリザレクトに至れぬ体から流れた血による着火源。
芳井春:「……桜庭」
桜庭 光:「づ、ぁ……え……?」
芳井春:「いい一撃だった。おかげで、……たぶん、届く」
桜庭 光:焼け付くような痛みに飛ばされそうな意識が、その声でかろうじて繋がる。
芳井春:「俺の奥の手」口元の血を拭いながら、笑う。「斬ってくれたから、あいつに『入った』」
芳井春:「チームプレイの、司令官だろ…」
芳井春:「……勝つよ」
桜庭 光:「……うす!頼みます!」
芳井春:断言する。「オーヴァードとしての。桜庭光の。最初の、勝利だ」
芳井春:そして、そこにある死を齎すのが、彼でなくてよかったとも。
芳井春:血が止まらない。胸元から腕を伝う赤色は、都合がよかった。
芳井春:そのまま、手の甲。流れ落ちる赤にライターの火を寄せる。
芳井春:……傷口に埋められた細胞から、自分のものでない記憶が、自分のものでない死が過ぎる。
芳井春:「み津香ちゃん、のミヅちゃん、ね」ひとりごちる。
芳井春:「……おまえは」
芳井春:「柵原玲緒でもないし、倉間美舞でもない」
芳井春:「この学校に出てきた、謎の怪人“キリサキさん”で」
芳井春:ぴちゃん、と血が跳ねる。
芳井春:誰でもない怪物を内側から蝕む、火が灯る。
芳井春:「だから……こんな噂話は」
“キリサキさん”:悶絶しながらのたうつようにする。その輪郭が崩れていく。
芳井春:「ここで倒されて、日常になって」
芳井春:「おしまいなんだ」
“キリサキさん”:ふつ、と途切れたように。途切れて、横たわる。
GM:風がやんだ。
GM:夜空は暗く、だが生ぬるい暖かさがあった。


GM:バックトラック。
GM:Eロイスがあります
芳井春:わーい
“キリサキさん”
Eロイス「悪夢の鏡像」
Eロイス「変異する悪夢」
Eロイス「飢えたる魂」:《援護の風》
Eロイス「飢えたる魂」:《ウインドブレス》
Eロイス「飢えたる魂」:《復讐の刃》
香上進一郎:すごない?
日生日出人:いっぱいあるな!
芳井春:あーそっか!
GM:5個あるよ~ 振る人はどうぞ
桜庭 光:あ~なるほど
芳井春:悪夢変異があるから
桜庭 光:そっちもそうだったのか!
香上進一郎:いくつか選択して振ってもいいんだっけ
GM:振るか振らないかだぜ
香上進一郎:ニャン……
桜庭 光:5個全部もらいます!
日生日出人:もらいまーす
日生日出人:130-5d10
DoubleCross : (130-5D10) → 130-32[7,3,8,8,6] → 98

桜庭 光:128-5d10
DoubleCross : (128-5D10) → 128-25[2,9,1,8,5] → 103

芳井春:せっかくだしふっちゃお~ キリサキさんrip
桜庭 光:よしよし
香上進一郎:じゃわたしもふろ~
芳井春:106-5d10
DoubleCross : (106-5D10) → 106-23[10,2,1,6,4] → 83

香上進一郎:110-5d10
DoubleCross : (110-5D10) → 110-37[5,8,10,10,4] → 73

香上進一郎:減りすぎ!
桜庭 光:まあまあ
芳井春:さすがよ
日生日出人:さすがね
芳井春:一倍でふりまーす
桜庭 光:ロイスは残り5つの素振り!等倍!
日生日出人:残りロイス4つ!1倍振りします
香上進一郎:同じく等倍 ロイス3つ
香上進一郎:73-3d10
DoubleCross : (73-3D10) → 73-10[2,5,3] → 63

桜庭 光:103-5d10
DoubleCross : (103-5D10) → 103-23[6,6,1,1,9] → 80

日生日出人:98-4d10
DoubleCross : (98-4D10) → 98-35[6,10,10,9] → 63

芳井春:83-4d10
DoubleCross : (83-4D10) → 83-19[8,3,6,2] → 64

桜庭 光:UGN組
桜庭 光:なかいいな
日生日出人:なかよし
GM:らばだけ5点圏だ
桜庭 光:みんな無事帰れてよかった!
香上進一郎:4点マンズ
GM:いつもの5点+シナリオ7点+Eロイス5点で
GM:17点に侵蝕分を加えたのが最終点になります
芳井春:21!
GM:何点になりましたか?
香上進一郎:21点!もらいます
桜庭 光:22点!いただきます~
日生日出人:21点になりました!
GM:C((22+21+21+21)/3)
DoubleCross : c((22+21+21+21)/3) → 28

サムトー 22点
ガントス 21点
自動 21点
めかぶ 21点
GM 28点
GM:こうなりました
日生日出人:わーい!!ありがとうございます!
香上進一郎:ママありがとう
桜庭 光:ありがとうございます!
芳井春:ありがとー!


【Ending1】

GM:九株市UGN支部。
GM:雑居ビルに偽装された建屋の英会話教室のフロア。
GM:そこが会議室になっており、今は大量のハンバーガーショップの紙袋が置かれている。
矢掛翠:「こんな簡素でごめんね?ちょっと事後処理相談したくて」
矢掛翠:「あまり外のお店でってわけにも行かなくて」
日生日出人:「他の人に聞かれたら困ることばっかり話しちゃうもんね…」小さい声で言いながら、にこにこ座っている。
芳井春:「決めないといけないことも多いしな」
桜庭 光:「よろしくお願いします……」
香上進一郎:「ご準備ありがとうございました」
日生日出人:「遠慮するとなくなっちゃうからね、遠慮しないで食べてね」
桜庭 光:緊張でちょっと肩を小さくして座っている。
芳井春:私服にゆるくセットした髪、ピアスをいくつも開けたいつもの格好。
日生日出人:さまざまなハンバーガーやポテトを机に並べつつ、そんな光くんに声をかける。
芳井春:チリソースバーガーを取り出している。
桜庭 光:「あ、じゃあ遠慮なく!」
桜庭 光:へへ、と笑いながらポテトをつまみだす。
香上進一郎:予備(よく戦闘でボロボロになるので大量にストックしてある)の学ランを身に纏い、音を立てずにコーラを啜る。
日生日出人:ナゲットを見つけ、確保。「えっと…」
芳井春:「……警察のほうはなんて?」
矢掛翠:「あっちょっとまってね」PCを操作しながら。
矢掛翠:「倉間さんも聞こえる?」
倉間美舞:>だいじょうぶです チャットが流れる。
芳井春:「おお」瞬き。バーガーにかぶりつく。
桜庭 光:「すご!テレワークだ」
矢掛翠:「うん。ありがとう」
矢掛翠:「じゃあ、改めて。警察とは話をつけてね」
矢掛翠:「柵原玲緒は通り魔によって殺害。犯人はその後自殺」
矢掛翠:「このあたりが落としどころじゃないかなって話にはなった」
香上進一郎:閉口したまま目線を下げる。
矢掛翠:「ここまではまあ、そうするしか無いかなって思ってはいるわ」
日生日出人:うん、と小さく頷く。
芳井春:「そうだな」
桜庭 光:「やっぱり、柵原先輩は……そうっすか……」
矢掛翠:「最初から居なかったことにするよりはね。ただ、問題は……」
矢掛翠:「長船み津香の扱いね」
矢掛翠:「彼女が柵原玲緒を殺したわけではないけど……」
矢掛翠:「死体隠匿の疑いは強い」
芳井春:「……ああ」
矢掛翠:「事実として公表すれば事は大きくなるけど……」
矢掛翠:「記憶処理でそれも全部消してしまっては、彼女が償うべき罪がなくなってしまう」
矢掛翠:「どちらがいいんでしょうね」
芳井春:手を止め、思案している。
桜庭 光:「あの」
桜庭 光:おずおずと手をあげる。
芳井春:「ん?」
日生日出人:「お~」
桜庭 光:「確認なんすけど」
矢掛翠:「うん?何かな」
桜庭 光:「直接長船さんが、あの怪物を……操ってたとか」
桜庭 光:「誰かを襲わせてたとか、そういうわけじゃないんすよね……?」
矢掛翠:「ええ。それはない」
矢掛翠:「“キリサキさん”は襲撃のとき、《ワーディング》を展開していた」
矢掛翠:「彼女はその中では活動できなかったはず」
日生日出人:「俺ら、実際に確認したしね」ふにゃふにゃと笑う。「《ワーディング》のなかで倒れてるみ津香ちゃん」
香上進一郎:こくりと頷く。
桜庭 光:「そう、すか……」
桜庭 光:難しく考え込む。
芳井春:「コミュニケーションの類も、取れてなかったはずだしな」
芳井春:「…俺は」
桜庭 光:春の方を向く。
芳井春:「記憶処理の方がいいんじゃないかと思ってる」
芳井春:「“キリサキさん”が柵原玲緒の擬態をしたことが、長船の行動に影響したと思うから」
芳井春:「…普通に通り魔に殺されたんじゃ、こうはならなかっただろう」
芳井春:「だから罪がないと言いたいわけじゃないけど……」
芳井春:「真実を隠したまま、償うことができるのかな、って考えてた」
芳井春:「皆はどう思う」
桜庭 光:「オレは……」
桜庭 光:複雑そうな顔で。
桜庭 光:「……流石に、何も思うところないわけじゃ、ないっす」
桜庭 光:彼女がもし、あの怪物のことをもっと早く誰かに伝えていたら。
桜庭 光:あるいは自分も襲われる前に事件が終わったんじゃないか、とか。
桜庭 光:「でも、眼の前で大切な人が……怪物に殺されるとこなんて見せられたら」
桜庭 光:「人って、まともな状態じゃいられないんだと思うんです」
桜庭 光:憔悴しながら美舞に詰め寄る咲の姿を思い浮かべる。
桜庭 光:「だからその……じょうじょうしゃくりょう?はあってほしいな、って」
日生日出人:「んふふ」
桜庭 光:「そんな感じには……思ってます」
日生日出人:「じょうじょうしゃくりょう」小さく真似する。
芳井春:「情状酌量な」険のあった表情が和らぐ。
日生日出人:「しんちゃんは、どですか」
日生日出人:「ぶっちゃけたところ~」
香上進一郎:耳をすまし、瞑ったままの目を開ける。
香上進一郎:「長船は、“グレーリノ”から生み出された生命体による接触と、想い人が眼前で殺害されたことによる」
香上進一郎:「心神喪失状態にあったことは想像に難くないです」
香上進一郎:「そこに同情の余地はあるし、そもそもとして、R案件での被害である以上、そこは我々に責があります」
芳井春:「うん。俺たちはな」
芳井春:「……香上は?」
芳井春:(……こいつからすりゃ、クラスメイトで…友達の彼女のことでもある話だ)
香上進一郎:「……彼女が柵原玲緒の遺体を遺棄していたことが、事実であれば」
香上進一郎:「それは警察の領分でもある。記憶処理のみで済ませば、また軋轢を生み出しかねません」
香上進一郎:「慎重な判断をするべきです」
日生日出人:「わあ、すごい」
日生日出人:「いつもならねえ、みまちゃんが言ってくれそうなこと、しんちゃんが言ってくれたねえ」
香上進一郎:「そういう訳じゃないですけど……」不満げ。
芳井春:「美舞言うこと残ってねえかもな」ちょっと笑う。
桜庭 光:「ひなちゃん先生と倉間さんは?」
桜庭 光:「あ、倉間さん怪我の調子大丈夫?しんどいなら無理しなくてもいいけど」
倉間美舞:>ぜんぜんだいじょうぶ
芳井春:「ほんとか~?」
倉間美舞:>しぶちょうにまかせます
香上進一郎:「ブン投げじゃねえか」
倉間美舞:>しんちょうなはんだんもなんもいってない
香上進一郎:コーラが零れる。
芳井春:「おまえら片方チャットでも喧嘩できるんだ…」
日生日出人:「みまちゃん、いま、怪我してて疲れてるから…」慌てている。
日生日出人:「あとねえ、俺ねえ、ぜんぜんたいしたこと言えない」もじもじしている。
桜庭 光:「な、仲良いっすね……」
桜庭 光:ははは、と乾いた笑い。
芳井春:「んー、でも聞きたい」
香上進一郎:良くねえ、と吐き捨ててティッシュでテーブルを拭く。
香上進一郎:「はい、ぜひお聞きしたいです」
芳井春:「てかこの流れだし気にすんなって」
日生日出人:「うん…」そわそわしつつ。
日生日出人:「あの…、こういうの言うの、ちゃんとしてないから、怒られるかもしれないんだけど…」
芳井春:「ん?」コーラを飲みながら、じっと言葉を待つ。
日生日出人:「誰かが亡くなっていて、ただでさえ、悲しいなって誰かが思ってるのに」
日生日出人:「なんか、また、悲しいな~ってなる人を増やしたくないな~っていうか…」
日生日出人:「ふつうに、日常に戻ってもらえるなら、戻ってもらった方がいいんじゃないのかな~、みたいな………」
芳井春:「……うん」苦笑する。
日生日出人:「あの、ぜんぜんちゃんとした意見じゃないからね、こんなの」慌てる。
矢掛翠:「ううん。あなた達の意見は分かった」
矢掛翠:「記憶処理するべきが多数だけど、警察との関係が懸念」
芳井春:「記憶処理ってのは…基本そういう選択だしな」もう一人の処理候補を思い出しながら。
矢掛翠:「うん。じゃあ、記憶処理しましょうか」
日生日出人:「わあ」
矢掛翠:「警察には内緒ね?」
日生日出人:「ほんと?」
香上進一郎:「はい」素直に応じて頷く。
矢掛翠:「まだ伝えてないから」
桜庭 光:「えっ、えっ……い、いいんすか?そんなあっさり……」
桜庭 光:「バレたら色々やばくなるんじゃ?」
芳井春:「そこは支部長の振る舞い次第だろ」
矢掛翠:「あっさりじゃないでしょう。みんなの考えをちゃんと突き合わせて決めたこと」
桜庭 光:「あっ、それは……そうすね、失礼しました……」
芳井春:「奈義さんにうまく計らってもらわないとな」
桜庭 光:それにしたって、とは思うけど。皆が納得しているならいいのだろうか。
矢掛翠:「時緒ちゃんが一番厳しいんだけどな~……」
日生日出人:「すごいねえ、支部長、すてき~」ふにゃふにゃする。
香上進一郎:あの射抜かれるような目を思い出すと身が竦む想いであるが。
香上進一郎:「お手数おかけします、支部長」
桜庭 光:「ありがとうございます!」
芳井春:「……もう一件のほうは」
芳井春:「つうか美咲だな。美咲咲」
矢掛翠:「ええ。彼女も選択肢は2つね」
矢掛翠:「記憶処理で蓋をしてしまうのがいいのか、」
矢掛翠:「むしろ真実を教えてしまうのがいいのか」
日生日出人:話していたら恥ずかしくなってきて、ぱたぱた自分の顔を仰いでいる。
矢掛翠:「これはでも、もう一つにも掛かっているかな」
桜庭 光:(咲……)
桜庭 光:「もう一つ?」
矢掛翠:「桜庭光くん」
矢掛翠:「あなたは、今後どうしたい?」
桜庭 光:「……あ」
桜庭 光:「今後……」
矢掛翠:「このまま日常に戻るか、UGNに協力してもらうか」
矢掛翠:「日常に戻る場合は、もちろんレネゲイドに対する秘匿はしてもらうのが前提だけど」
矢掛翠:「あなたを今後UGNの任務に借り出すことはない。あなたがトラブルに巻き込まれれば助けはするけれど」
矢掛翠:「うちはイリーガル・・・・・は使わない方針だからね」
矢掛翠:「UGNに今後も協力するっていうのであれば」
矢掛翠:「エージェントとしての訓練を受けてもらうことになる」
矢掛翠:「その場合は、あるいは、美咲咲さんにも協力者になってもらえるかも知れない」
矢掛翠:「だから、もう一つにも掛かっているって言った」
桜庭 光:「……」
桜庭 光:「戻るか……協力するか」
桜庭 光:「それは……オレが、決めていいんすか?」
矢掛翠:「いいえ」
矢掛翠:「あなたが決めなくてはならない・・・・・・・・・・
桜庭 光:「……っすよね」
桜庭 光:こんな人生かかった判断、誰かに決めてもらうわけにはいかない。
桜庭 光:まあ、とはいえ。
倉間美舞:>すぐでなくても
倉間美舞:>だいじょうぶ
桜庭 光:「ありがと。でもだいじょぶ」
桜庭 光:「答えはもう出てる」
桜庭 光:立ち上がって。
桜庭 光:すうっと息を吸い込む。
桜庭 光:「……桜庭光、皆さんのお世話になります!」
桜庭 光:大きく頭を下げる。
芳井春:はっきりとした声に、目を見開く。
芳井春:「おお……」
芳井春:ヒナセと香上のほうを見る。「正直」
芳井春:「心強い、が先に来た」
香上進一郎:「………」
香上進一郎:その頭を冷たく見下ろしている。
日生日出人:「ふふふ~」にこにこする。
桜庭 光:「はは、そう言ってもらえると嬉しっす!新米ですけど、これからよろしく……」
桜庭 光:言ってから、頭を上げて。香上と目が合う。
桜庭 光:「あ~……」
香上進一郎:「桜庭くん」
桜庭 光:倉間のモニターの方も見て、「怒ってる……?」
香上進一郎:「怒ってはいない」声にやや怒気が混じっている。
香上進一郎:「本当にきみは、わかっているのか」
香上進一郎:「酷い言い方かもしれない。しかし」
香上進一郎:「我々がこの街で相対する事件から見れば、今回のようなものは“ありふれている”」
香上進一郎:「きみは今後、これと同じく───いいや、更にもっと危険なものたちから」
香上進一郎:「この街の人々を守る責務を抱えることになる」
香上進一郎:「大切な人々たちの───傍に居てあげられることの出来る時間だって」
香上進一郎:私情が混じっていたことに気づいて言葉を切る。
香上進一郎:「本当に、いいのか」
桜庭 光:「……ありがとう」
桜庭 光:その激情が、自分を思ってのものだと思うと。少し嬉しくなってしまう。
桜庭 光:「多分さ」
桜庭 光:「お前の言ってる責任とか、大変さとか」
桜庭 光:「まだちゃんとは、分かってないとは思う」
桜庭 光:人の命を肩にかけ続ける重みとか。
桜庭 光:そんなもの感じたのはこの間が初めてだ。背負い続ける辛さなど想像もつかない。
桜庭 光:「正直。やめといたほうが」
桜庭 光:「楽なんだろうとは思うよ」
桜庭 光:「けどさ、香上」
桜庭 光:「今回みたいな事件は──ありふれてんだろ?」
香上進一郎:その言葉を肯定するように、彼と視線を交わしたまま動かない。
桜庭 光:「二度目・・・がないって言い切れるか?」
桜庭 光:三度目、とは言わない。彼女が後で叱られたら申し訳ないし。
桜庭 光:「全部忘れたことにして、元の日常に戻ってさ」
桜庭 光:「何ヶ月か、何年かした後に……」
桜庭 光:「今回みたいに事件に巻き込まれて」
桜庭 光:「その時、隣には大事な人がいて。オレはなんにも訓練なんて受けてなくて」
桜庭 光:「なんにもできずに、また殺される」
桜庭 光:「そんなことは起きないって保証、どこにもないだろ?」
香上進一郎:「なにも、エージェントを志さなくとも。訓練なら受けられるだろう」
香上進一郎:「今でも大好きなバスケットを行う時間さえも減る」
香上進一郎:「称賛も得ず、只管に“盾”として」
香上進一郎:「身を呈し、命がけの任務に従事する覚悟が、果たして本当にあるのか」
香上進一郎:「考えを改めるつもりはないのか?」
桜庭 光:「……はは。そう言われると、今更震えてくるね」
桜庭 光:「でも、本気だ。変える気はない」
桜庭 光:「こうするのが、オレは一番」
桜庭 光:「オレに期待できるって。思ったんだ」
桜庭 光:助けられた恩を返したいとか。皆の姿に憧れたとか。
桜庭 光:色々理由は作れるけど。結局一番はそれ。
桜庭 光:「こないだ死にかけた時、悔いがいっぱいあった」
桜庭 光:「きっと悔いのない死に方なんて、ないんだと思うけど」
桜庭 光:「少しでも納得できる生き方がしたい。……駄目かな?」
日生日出人:「……」しんちゃんを見やる。
日生日出人:「しんちゃん、いーい?」
香上進一郎:暫く黙したまま、やがて彼から目を離す。「はい、日生先輩」
日生日出人:「あのね、俺もさあ、正直、そんな育ち良くないめのチルドレン出身だし……」
日生日出人:「しんちゃんの言う事、わかるし、どうしてもね、心配になっちゃうよね」
日生日出人:「だからね」
日生日出人:「全然なる必要なかったのに、めっちゃ反対されたのにエージェントになった人の意見聞いてみたら」
矢掛翠:「……」
日生日出人:「安心できるかもな~、みたいな…」
芳井春:肩が跳ねるように揺れる。
日生日出人:目線を横にずらす。「……ね?」
芳井春:「……あー…」
日生日出人:「だよね? 反対されたって言ってたよね」
香上進一郎:「……仰る通りですね」顎に手を当てる。
芳井春:「めちゃくちゃな…」
香上進一郎:「芳井先輩は、どう思いますか」
桜庭 光:「春先生……」
芳井春:「今でも父さんに会うとたまに言われるよ」
芳井春:「……俺は、でも」
芳井春:「諦めきれなかったから」
芳井春:「黙って登録してきて後から報告した」
日生日出人:「え~っ」横で小さく言う。
香上進一郎:「それは……」
日生日出人:「だめじゃん」
香上進一郎:「叱責を頂いたのでは」
矢掛翠:「それはここでは出来ないかな?」苦笑して。
芳井春:「できなさそうだから言った…」ばつが悪そうにしている。
日生日出人:「もっと、ちゃんと、参考になること言ってよお~」
芳井春:「桜庭もたぶんそうだと思った」
芳井春:「もう、決めて…なかったことにとか、すっぱり割り切ってとか」
芳井春:「一回変わったこととうまく付き合ってとか…できないだろ、って」
桜庭 光:「……」
桜庭 光:ちょっと驚いた顔をする。
芳井春:「たぶん止めても、なんか裏ついてどうにかやるだろ。俺よりそういうの思いつきそうだし…」
桜庭 光:「オレ、けっこー」
芳井春:「ん?」
桜庭 光:「諦めが良すぎとか。淡泊すぎとか、よく言われるんすけど」
芳井春:「マジで?」
桜庭 光:「……そんな執念深く見えました?」
日生日出人:「えー、うそ~」
芳井春:「淡泊に見えたことは一度もねえな…」
日生日出人:「俺も~」ふにゃふにゃ笑う。
芳井春:「諦めが悪い奴だなと思ってたよ」
香上進一郎:ふ、と笑う。
香上進一郎:「そんな男が、いつまでもボールを持ち歩いているものか」
桜庭 光:「う」
日生日出人:「あんだけ言ったのに、任務にだって食らいついてきてたわけだし、ねえ」
桜庭 光:「ははは……」
桜庭 光:ちょっと照れくさいやらバツが悪いような。
芳井春:「だから、ちゃんと」
芳井春:「見てて教えてのほうが、香上や」画面を見る。「美舞も」
芳井春:「安心できるような気もするかな…」
日生日出人:「今度は、指導役ふたりってこと?」にこにこする。
倉間美舞:>わたしはべつにはんたいしてないです
倉間美舞:>しろうとくるのはだるいけど
倉間美舞:>やるきあんならべつにいいんで
倉間美舞:>しどうやくははんたい
香上進一郎:じろり、とPCのモニタを睨んで。
倉間美舞:>おしえるのむり
桜庭 光:「はは……」
桜庭 光:苦笑しながら、香上を見る。
香上進一郎:「……彼の稀有な能力も、その真っ直ぐな気概も」
香上進一郎:「うちに、新たな風を運んでくれる」
香上進一郎:「そんなことは、わかってはいたんです」
香上進一郎:「けど、これ以上彼をこちら側へ巻き込むことへの、個人的な罪悪感を」
香上進一郎:「彼のためを想う振りをして、オレはただ、ガキみたいに駄々捏ねていただけ」
香上進一郎:「……好きにするといい」
香上進一郎:「けど、きみが……」
香上進一郎:「桜庭が。その覚悟を、これからも抱いたままで、在り続けることができるのか」
香上進一郎:「オレにもきちんと、見届けさせてくれ」
芳井春:「おまえも年齢はガキだろ、実際」と笑って。
桜庭 光:「へへっ、照れくさいな」
香上進一郎:む、とした顔でそっぽを向く。
桜庭 光:「改めて、よろしくお願いしますよ、皆さん。香上先輩も!」
香上進一郎:「先輩はやめろ……」
矢掛翠:「うん。どうやら決まったみたいね」
矢掛翠:「じゃあ……決めなきゃいけないことも減ってきたかな」
芳井春:「じゃあ提出書類は用意しとく……ん?」
芳井春:「ああ、あとは」
矢掛翠:「美咲咲さんへの処遇」
矢掛翠:「どうしたい?」
桜庭 光:「………」
日生日出人:「あ、それこそ…」おずおず言う。
日生日出人:「いま決めなくても、いいからね」
桜庭 光:「……はい。正直、悩んでます」
桜庭 光:「きっと心配かけるし……巻き込みたくないって、勝手だけど思ってんのと」
桜庭 光:「ずっと秘密にはきっとしていられないよなってのと。半々で……」
桜庭 光:「でも、今は」
桜庭 光:「ちゃんと話したいと、思ってます」
芳井春:「おー」
芳井春:「どうしてそう思ったか聞いてもいい? 普通に気になった」
桜庭 光:「あー」
桜庭 光:ちょっと気まずそうに。
桜庭 光:「少しだけ。美咲さんがあの夜のこと話してるの聞いて」
桜庭 光:「やっぱりすごく……引きずってるっていうか。気にしてるみたいで」
芳井春:「ああ……」桜庭の話を振ったときの、不自然な様子を思い出す。
桜庭 光:「そういう嫌な気持ちも記憶処理したら、消えてくれるのかもしれないですけど」
桜庭 光:「……やっぱりきちんと話したほうがすっきりできるかなって。お互いに」
芳井春:「……ん」その場のみんな(と液晶)のほうを向く。意見を聞くように。
香上進一郎:「……そうだな」
日生日出人:(なんか言ったのかな)という顔で液晶を見る。
香上進一郎:「それを一度施された桜庭なら理解していると思うが、ひとの記憶というものは、消して失くすことは難しい」
香上進一郎:「なんらかのショックで、閉じられたその蓋が再び空いてしまうことは、ある」
芳井春:(美舞の意見も聞くか)ヒナセにこそこそする。
芳井春:ヒナセ越しなのは、いろいろ気にしていそうだからで、聞くならヒナセの方が適任だからだ。
日生日出人:(ん、うん~)と言って、少し考えるようにする。
日生日出人:「…みまちゃんは~?」
日生日出人:「元・監督役・・・・的にご意見はありますか~」
倉間美舞:>うちは
倉間美舞:>わたしは
日生日出人:「猫~」
倉間美舞:>みさきにけつけらせたほうがうごかしやすいとおもいます
桜庭 光:「そういう扱い!?」
芳井春:「ふっ」耐え切れずツボる。
日生日出人:「私ってかわいく言い直した意味なさすぎる~」
日生日出人:「でも、そうだねえ、俺も同意見だなあ」
芳井春:「おお」
日生日出人:「光くんは、身近に、事情を知って心配してくれる人いた方が、絶対いいよお」
日生日出人:「じゃないとすぐ無茶しちゃいそう」
桜庭 光:「ひ、否定できない……」
芳井春:「あ~……」
日生日出人:「んはは」にこにこする。
芳井春:「じゃあ、そっちもそういう感じで進めておくか」
香上進一郎:「それが、彼のためにもなると思います」
日生日出人:「ちゃんと、内緒にしてね~、っていうのだけは約束してきてねえ」
桜庭 光:「ご心配おかけして……うす、お願いします!」
芳井春:「……おし。あとは……」
矢掛翠:「あとはあれね」
日生日出人:「あれか~」
香上進一郎:うん、と頷いている。
日生日出人:「早い方がいいよね、大事なことだしね」
桜庭 光:「あれ?」
芳井春:「コードネーム…っていえばわかるか?」
桜庭 光:「えっ……007みたいな!?」
矢掛翠:「……私達は、自分の名前の他に、組織のオーヴァードとしての呼び名を持ってる」
矢掛翠:「表のカヴァーがある人もいるからね。本名で運用しづらいこともあるでしょう?」
桜庭 光:「なるほど……」
桜庭 光:本当に秘密組織なんだな、と改めて実感する。
矢掛翠:「私は“エスキース”」
矢掛翠:みんな名乗って、と促す。
芳井春:「……“トランジ”」なぜか気まずそうに。
日生日出人:「“ウラハラ”」にこにこする。
倉間美舞:>ミクトラン
香上進一郎:「“ステイルメイト”」泰然とした表情。
桜庭 光:「おー……」なんかみんなかっこいいな、と感嘆する。
日生日出人:「別にねえ、英語じゃなくちゃいけないとか、そういう縛りはないからねえ」
倉間美舞:>こーどねーむさくらばにはするなよ
日生日出人:「その人だとわかる名前なら、なんでもいいの。ネットで使う名前とかと同じー」
桜庭 光:「ああなるほど、ハンドルネーム。そりゃ個人特定できるやつは駄目か」
香上進一郎:「必ずしも自分で決める必要も無いが……」
矢掛翠:「ええ。別にどう名乗ってもいいし、私達でつけてしまってもいい」
香上進一郎:「桜庭は、自分にそれを付けるんなら」
香上進一郎:「どんなものがいいと思うかは、聞いてみたいかな」
芳井春:「確かにな」
桜庭 光:「えーっ、そうだなあ……」
桜庭 光:ちょっと考える。こういうのは多少ださくてもストレートがいいと思うのだが。
日生日出人:「俺も考える~」にこにこしながら話にのってくる。
桜庭 光:「あ」
桜庭 光:自分らしいといえば。
桜庭 光:「なんでも屋ユーティリティ
日生日出人:「おーっ」
芳井春:「おお」
香上進一郎:「なるほど」
桜庭 光:「流石に”なんでも屋”そのまんまだと、浮きそうだから……」
倉間美舞:>ゆーちりちさくらば おなじだろいまと
日生日出人:「ゆーちりち」小さく言っている。
芳井春:「油淋鶏みたいに…」
桜庭 光:「や、同じでよくね?ってさ。思って」
桜庭 光:「色々変わっちまったこともあるけど」
香上進一郎:(………)無言でチキンカツバーガーを手に取る。
桜庭 光:「変わんないもんもさ、あったほうがいいじゃんって」
芳井春:「……覚醒したばっかのときも言ってたな」
芳井春:「だから学校行きたいって話。覚えてるよ」
桜庭 光:「……どっすかね?」
芳井春:「いいと思う。似合うし」
香上進一郎:「ぴったりかと」
芳井春:「実際、それに助けられたしな。今回も」
倉間美舞:>あとからこうかいするなよ
桜庭 光:「あ、変えらんないの!?そらそっか紛らわしいもんな!」
日生日出人:うんうん頷きつつ、にこにこしている。
日生日出人:「変えられないけど、いーい?」
桜庭 光:「ええい、いいっす!いんすよ、こゆのはわかりやすいほうが!」
日生日出人:「んふふ、じゃあ改めて、名乗って名乗って」
芳井春:雑に座っていたのを、姿勢を正す。
桜庭 光:「改めて!?なんか照れるな!」
芳井春:「香上も応援してやれ」笑う。
香上進一郎:「えっ。う~ん」
香上進一郎:「……挨拶は大事だぞ、新人」先輩風を吹かしているイメージ。
倉間美舞:>きも
香上進一郎:「殺す」
桜庭 光:"相変わらず"らしい二人を見て笑いをこぼし。
桜庭 光:「えー、それでは」
桜庭 光:「なんでも屋桜庭、テストのヤマから部活の助っ人まで──改め」
桜庭 光:「なんでも屋ユーティリティ桜庭光!」
桜庭 光:「今後とも、よろしくっす!」


【Ending2】

GM:【九株北高校 保健室】
GM:君の代理赴任は今日で終わりだ。
GM:養護教諭には、後任の先生が来ることだろう。
GM:その前任。小田先生としてこの保健室にいた元教師の行方は知れない。
GM:あるいは、どこか別の街で。なにか別のものを。
GM:だが、それは今は語られることはない。
英田舵真:「……聞いたんだけどさ」ベッドに寝転がりながら、ふと声をかける。
日生日出人:「ん~?」薬品棚の在庫を確認しながら、声だけで応答。
英田舵真:「替わんの。今日で」
日生日出人:「あ、知ってた?」顔を上げ、ふにゃっと笑う。
日生日出人:陽光を浴びる。いつも通り、この室内には不似合いな、艶やかな顔立ち。
日生日出人:「小田先生も急にお休みすることになったから、次の人見つけるの間に合わなくて~」
英田舵真:「聞いただけだし。偶然」
日生日出人:「俺、その間の代打っていう…」
日生日出人:「んふふふふー」にこにこしながら、ベッドに寄って来る。
日生日出人:「ほんと? 気にしてくれてたんじゃないの~?」
英田舵真:「……何だよ」
日生日出人:寝転ぶ少年の顔を覗き込む。「ん~?」
英田舵真:「んだよ……」
日生日出人:「かじく~ん」
英田舵真:「何」
日生日出人:「包帯」
日生日出人:「ほんとに誰かに頼まれただけだよねって、他の先生に聞きました」
日生日出人:顔を覗き込んだまま。「それを、怒るとかじゃなくてね」
英田舵真:「誰」
日生日出人:「言うわけないじゃん~」
英田舵真:「……」
日生日出人:「ただ…、なんか、ほんとに」
日生日出人:「ほんとに…」
日生日出人:「何もなくて良かったあ~っていう…」
日生日出人:「それだけ」小さく言い、はにかむ。
英田舵真:「……別に」
英田舵真:「なんも心配っていうか……」
英田舵真:「取ったのは俺」
英田舵真:「別に断ってもよかったけど」
英田舵真:「取った」
日生日出人:「良いやつだけど、悪い子だ」仕方なさそうに笑って、ベッドに腰かける。
日生日出人:「なんで? 頼まれたから?」
英田舵真:「頼まれたから」
日生日出人:「そっかあ」
日生日出人:「ほんとにヤバいことだったら、ちゃんと断らなくちゃだめだよお」
日生日出人:「俺もあんま……」
日生日出人:「断れるほうでもないけど、言ってるけど」
英田舵真:「……」
英田舵真:「必死だったから」
英田舵真:「なんか……普段ヘラついてるやつが」
英田舵真:「すげー必死だったから」
日生日出人:かじくんを一瞥する。夜の学校で、切り裂かれると同時に己にも到来した、あの情景の記憶が脳裏を掠めた。
日生日出人:「……そっか」
日生日出人:「だったら…きっと、その子は」
日生日出人:「かじくんに感謝したよね」
英田舵真:「そういうのはどうでもいいけど……」
日生日出人:「え~」苦笑する。「どうでもいいの?」
日生日出人:「ありがと~って言われて、よかった嬉しい~ってならない?」
英田舵真:「別に……」
日生日出人:「え~、いいなあ」
日生日出人:「俺ねえ、すぐ、なんか…相手がどう思ってるのかなあって気になっちゃうから」
日生日出人:「気にならないの、いいねえ」先生というカヴァーを特に考えず、素で言う。
英田舵真:「……俺は別に」
英田舵真:「ウゼーと思うけど」
英田舵真:「居なくなって欲しいとか」
英田舵真:「そういうんじゃねえよ」
日生日出人:「……」きょとんとしてから。
日生日出人:「えへへ」ぱっと嬉しそうに顔をほころばせ、はにかむ。「そう?」
日生日出人:「そっかぁ…」
日生日出人:「俺、いなくなっちゃうの、さみしい?」
英田舵真:「寂しくはねえけど」
英田舵真:「次がめんどくさいやつだったらウゼエなってだけ」
日生日出人:「え~~」
日生日出人:「俺、めんどくさくない」にこにこする。
日生日出人:「良かった、いっぱい、話しかけたから…」
日生日出人:「邪魔してなかった」
英田舵真:「……」
日生日出人:「ほんとだったら…たまには、教室行ってねとか、言ったほうがいいのかもだけど…」
日生日出人:「そういう、ちゃんとした話するのって、ウザいよね」
日生日出人:自分もベッドに寝転ぶ。
英田舵真:「いいのかよ。センコがサボって」
日生日出人:シーツの上で、寝返りをうつようにし、かじくんを見る。
日生日出人:「俺、センコっぽくないじゃん、ぜんぜん」
日生日出人:くすくす笑う。「いいの、なんか…」
日生日出人:「前にさ、話したじゃん。俺の恋バナ」
英田舵真:「知らない」
日生日出人:「え~」
日生日出人:「その人にねえ」気にせず続ける。
日生日出人:「好きって言われて、それがほんとかどうか俺には分かんなくて、でも、いつか分かるよって言われて…」
日生日出人:「…でも、分かったってことにしちゃったらさあ」
日生日出人:「なんか、相手の気持ち勝手に決めつけるみたいで、それはやだなあって思って…」
日生日出人:「分かんないでいよう、って思ったの」
日生日出人:ぽつぽつ喋る。「分かんないでいるから、ずっとモヤモヤしてるのにね」
英田舵真:「……」
英田舵真:「んなのどーでもいいだろ」
日生日出人:「……」かじくんを見る。
英田舵真:「自分がどう思うかしかわかんないんじゃないの。そういうの」
英田舵真:「知らねーけど」
日生日出人:「……うん」
日生日出人:「そだね」小さく言い、少し笑う。
日生日出人:「けっこうねえ、美人さんでねえ、俺、がんばったんだからあ」
日生日出人:足をパタパタ揺らす。「かじくんも、そういうときが来たら、がんばるんだよお~」
英田舵真:「頑張るとか知らんし」
日生日出人:「なまいき~」
日生日出人:言ってから、くすくす笑う。穏やかな室内に、心地の良い倦怠感。
日生日出人:意味あることができてると、思うしかないらしい。


【Ending3】

芳井春:九株スカイビル。九株市支部の旧棟であるそのビルは、いまは支部の補助機能を兼ねている。
芳井春:その二階は、表向きには空きテナントであり。
芳井春:内実は支部員“トランジ”が私物を持ち込んだ雑多な空間になっている。
日生日出人:そこに、珍しい客人。
日生日出人:何故なら、もっぱら新棟の五階──支部長室に居るので。
日生日出人:「おじゃましま~す…」顔を覗かせる。
日生日出人:「あ、いた」
芳井春:ソファから高い背が座っても覗いている。「ん?」
日生日出人:「春くん、おつかれ~…」どこかそわそわした足取りで、とことこ歩いて寄って来る。
芳井春:「おお、ヒナセじゃん」
日生日出人:「いまいいですか?」
芳井春:「謎敬語」
日生日出人:「お話が~…ありまして~…」
日生日出人:言いながら、ちょんとソファに腰かける。
芳井春:「大丈夫だけど。これだけ片づける」広げていた資料を畳む。「どした?」
日生日出人:「あ、ごめんね…」ソファに体育座りするように、膝を抱える。「ええと」
日生日出人:「こないだの、キリサキさんのときのことなんだけど」
日生日出人:「しんちゃんのことでねえ」
芳井春:「香上の?」
日生日出人:「うん」微かに頷く。「なんか…俺が気にしてるだけなんだけど……」
芳井春:向き合うように視線を合わせる。
日生日出人:わあ、と俯いて視線を逸らす。「み津香ちゃん追いかけてるときねえ」
日生日出人:「しんちゃん、みまちゃんのこと聞いたら、『負担になりたくない』って言ってて」
芳井春:「言ってたな……」
日生日出人:「そっか~って感じで聞いちゃったけど、なんか、もうちょっと、言うことあったな~みたいな…」
日生日出人:「でも、なんか言うのむずいな~みたいな…」
芳井春:思案するように視線をずらす。
芳井春:「どういう系のこと?」
日生日出人:「どういう…」
日生日出人:「えっと……」
日生日出人:「…そういう…………?」
芳井春:「何」笑う。「えー?」
日生日出人:「わかるじゃん」顔を埋める。
日生日出人:「なんか、みまちゃんも、いろいろ考えてることあると思うんだけど」
芳井春:「言わなさそうだよな、あいつ」
日生日出人:「うん~、聞くのもなあって…」
芳井春:「……負担になりたくない、なあ」
芳井春:「なんか……」
日生日出人:「…?」おずおず顔を上げて春くんの表情を見る。
芳井春:「俺もまだ聞いたことないっていうか……こういうこと考えてるんだな、みたいなの」
芳井春:「全然あるんだろうな、っていうのと」
日生日出人:「うん、うん」
芳井春:「……まあ」
芳井春:「それはわりと…」
芳井春:「俺も答え出せてないのに、言えることねえなって…」
日生日出人:「答え……?」首を傾げる。
芳井春:「んー…」
日生日出人:「……え、あっ」
芳井春:「ん?」
日生日出人:「え、えっと」
日生日出人:「な…なんでもない……?」
芳井春:「なくはねえだろ」
芳井春:逸れていた視線がヒナセの方へ戻る。
日生日出人:「……」静かになる。
芳井春:「俺は、おまえの負担にはなりたくないよ」
日生日出人:「えっ…」
芳井春:「…なんかそう思ってるのに、毎回…自分ばっかり話すの、反省してて…」
日生日出人:「じ…」
日生日出人:「自分ばっかり、話す」こくこく頷く。
芳井春:「俺すげえなんか……ワッと言ってたじゃん……?」
日生日出人:「……」膝を抱え直す。
日生日出人:「あ、あの」
芳井春:「うん」
日生日出人:「負担になりたくないって…」小さく言う。「でも…」
日生日出人:「なんか…」
日生日出人:「あの、こないだの…言われたときにね」
日生日出人:「それまで、春くんに言われたこと、思い出して…」
芳井春:「……うん」
日生日出人:「あの…なんか、いろいろ…」
日生日出人:「いろいろ…そういうのするな~、みたいな…心配だから、とか……」
芳井春:改めて言われるとキモいな、と自分に思う。
日生日出人:「なんか、あの…、そういうの言われて、俺、俺がね、よくないのかなみたいな…」
芳井春:「……悪いとかじゃないよ」掌で自分の目を覆う。それだけなんとか言う。
日生日出人:「でも、だって、なんでか言わないし…」
日生日出人:「聞いたら、自分がやだからって言うし……」
芳井春:「……うん」
日生日出人:抱えた膝のなかに顔を埋めている。「友達に、なんか、そういうの言われてたの、なんか……」
芳井春:じっと聞いている。
日生日出人:「……」
芳井春:掌を外して、ヒナセを見る。
日生日出人:「やだったので…」
芳井春:「……うん」
日生日出人:「春くんのわがままじゃん~…」
芳井春:「……」
芳井春:言葉に迷う。
芳井春:「たぶん、あのときも」
芳井春:「…それでおまえと上手く話せなかったんだと思うよ」繁華街の夜の、不自然に甘い匂いが過ぎるよう。
日生日出人:「…だ」
日生日出人:「だったら、俺、なんか……」
芳井春:続きを言いかけた口を閉じる。見上げて、視線が下がっていたことに気づく。
日生日出人:「なんか、いま、そういうの…なんか」
日生日出人:「そういうので傷ついて、苦しんだ人、たくさん見て、うまく話せなかったなってなってるのに」
日生日出人:「あのときのこと、いっかってなって、自分は良い感じになっちゃうの、」
日生日出人:「なんか、ちがうなってなって…」
芳井春:「……うん」
日生日出人:「なんか……だから………」
芳井春:「……『相手にその気ないのに、勝手に好きになってたらダメ』?」
日生日出人:「…?」
芳井春:「……あのとき言ってたじゃん」
日生日出人:「それは…」
日生日出人:「相手が、自分のこと好きじゃないのに、勝手に…なんでもしてあげられるみたいな気分になったら」
日生日出人:「よくないよねって思って…」
芳井春:「……そっか」
芳井春:そうだよなあ、と思う。自分に。
日生日出人:「えっと…」
日生日出人:「だから、なんか、俺、やだなって思ったこととか…いろいろ、あるから」
日生日出人:「じ…」
日生日出人:「時間、ください」立ち上がる。
芳井春:それを緩慢に見上げる。
芳井春:何かを言おうとする。だいたいは自分のわがままだな、と気づく。
日生日出人:目が合い、何かを言うべきか迷い、そのまま踵を返す。
日生日出人:そのまま室内を出ていく。戻る先はいつもの場所だ。
芳井春:言葉は出なかったし、引き留めることも結局はわがままだと思う。思考が先になる。
芳井春:悪い想像ばかりがいつも早く、だからぼんやりとそこにいる。
芳井春:(……嫌だろうな…)(まあ…)
芳井春:ふと、夜の学校でつけられた傷のことを思い出す。今はもう治癒して、痕さえない胸の傷。
芳井春:そこから流れ込んだ記憶の、長船み津香の表情は、ひどく幸福そうで。
芳井春:……それでも、柵原玲緒ではなかった。そう定義した。
芳井春:(自分の都合よく、自分ばかりを見て、呼んでくれるみたいな)
芳井春:(……そんなのじゃないの、わかってるよ)
芳井春:もし彼女に罰があるとしたら、そのために、一瞬だけ彼女のためだけに、命すら投げ出された、そのこと、
芳井春:その瞬間を忘れてしまうということなのだろうと思う。
芳井春:ライターを取り出す。火を点ける。自分の本物はどうせ出来上がらない。
芳井春:時間をください、と言った。それを覚えている。火が消えて、何も生まれない。
芳井春:「そんなのができたら」
芳井春:「俺に教えてほしいくらいなのにな」


【Ending4】

GM:【ラーメン屋 逸成】
GM:そこに3人の男子高校生の姿があった。
灰島潮:「うめ~~~だろうが」
灰島潮:「な? お? あ?」
香上進一郎:ずず、と麺を啜りながら。「悪くはない」
香上進一郎:「あ、やっぱ足らねえかも。餃子頼むわ」
灰島潮:「何その感じ~~~~」
落合竜二:「……この値段だったら」
落合竜二:「もう一声ほしい感じはあるくらい……?」
香上進一郎:「な」
灰島潮:「お前らよォ~~~ッ」
灰島潮:「もっとこう…俺に気を遣って『やっぱ美味いな~ここ、見直したよ!』ってするところでしょ!」
香上進一郎:表情は沈んだままだが、くだらない会話にも付き合ってくれる彼の様子に。胸を撫で下ろし。
落合竜二:「気を使う必要なんて無いだろ」
落合竜二:「俺らの間で」
香上進一郎:この場では己だけが知る真実の重みを、払うように箸を手早く動かしてしまう。
灰島潮:「……」
灰島潮:「ま~~」
灰島潮:「それは…そーだけど? マブダチ的な…」
灰島潮:ゴニョゴニョと言いながら、(えっこれ突いていいんかな?)という目線を香上ちゃんに向ける。
香上進一郎:灰島の視線を受けて、ん、と唸る。
香上進一郎:「こうやって、落合をここまで無理に連行したのも」
香上進一郎:「その。少しは、気晴らしになれないかって」
香上進一郎:「……オレも、こいつも」
香上進一郎:「やっぱ、心配だからさ」
灰島潮:「ん…ま~~~ね? まあね?」唇をすぼめている。繊細な話題が苦手なのだ。
落合竜二:「……ん」
香上進一郎:恋人が通り魔の凶刃に倒れ、その実行者すらも自刃したというカバーストーリー。
香上進一郎:怒りの矛先すら向ける相手すらもうこの世にはいない。
香上進一郎:だから、自分を責めることだけはしてほしくなかった。
香上進一郎:(どの面を下げて──)
香上進一郎:無面目のまま、水を飲む。
香上進一郎:「オレにそんな資格はないかもしれないから」
香上進一郎:注文した餃子をそっと二人に勧める。
香上進一郎:「今日は、これくらいしか出来ないが」
香上進一郎:ひとつ箸にとって口に運ぶ。「熱ッ」
灰島潮:「おお…おお、ありがとな! 食おうぜ、落合もよ」
落合竜二:「……ふっ」
落合竜二:「締まらねえ」
香上進一郎:「うるせえ」
灰島潮:「ハハ!」
落合竜二:「お前ら見てるとバカらしく……」箸をつけて。
落合竜二:「熱づっ」
香上進一郎:「水飲め水」
灰島潮:「なんだよ二人して…。な、今日くらいはさ、明るい話してこうぜ…」ガッと箸でとり。
灰島潮:「熱ちッ」
香上進一郎:笑いが溢れる。
落合竜二:水を飲みながら。「具体的には?」
灰島潮:「あ? 明るい話?」
香上進一郎:「とびきりのやつだぞ」
灰島潮:「ここでハードル上げるのマジお前」
灰島潮:「え~~……」
灰島潮:「先週まで、保健室のヒナちゃん先生っていたじゃん」
香上進一郎:予想外の方向でむせかけるも。「……いたな」
落合竜二:「あ~。なんか代理の?」
落合竜二:全然認識していない。
落合竜二:「てかもう帰ったんだ」
灰島潮:「帰ったんだよね? 俺も一瞬すぎてあんま分かってなかった」
灰島潮:「香上ちゃんわかる? どんな人?」
香上進一郎:「どんな人………」
香上進一郎:どう返したらいいものか。少しばかり思案して。
香上進一郎:「オレも、保険室にはあまり用はないから」
香上進一郎:「“友達”から聞いた話だけど」
灰島潮:「おー」
落合竜二:「いるのか他に」
落合竜二:「俺らの……」
落合竜二:「見たこと無いが……」
香上進一郎:「い、いるわ……………」
香上進一郎:「ええと、そいつが言うには」
香上進一郎:「別け隔てなく人気があり、常に朗らかで優しく……」
香上進一郎:「ひとりひとりの目線に立って、親身になってこちらのことを案じてくれる」
香上進一郎:「仕事に対しても真摯で、尊敬できる先生だと」
落合竜二:「言わされてる?」
香上進一郎:「いや……聞いた話だと。そんな感じだが」
灰島潮:「マジ~~?」
香上進一郎:「何……いや」
香上進一郎:「灰島、お前まさか……」
香上進一郎:ぎろりと友の顔を見る。
灰島潮:「あ? お?」
香上進一郎:「日生先生について、そういうつもりなのか……?」
灰島潮:「は~~~~~!?」
灰島潮:「どういうつもりだよ!」
香上進一郎:「オレが聞いてんだろうが……」
落合竜二:「そんなわけないだろ」
落合竜二:「それだと……ならないだろ」
落合竜二:「明るい話に」
灰島潮:「オイ!!!!」
香上進一郎:「………確かに」
灰島潮:「フラれる前提!?」
香上進一郎:「悪かったな……灰島」
香上進一郎:「もう一皿餃子頼んでいいぞ」
灰島潮:「そんな慰める!?」
落合竜二:「てかそもそも……もう帰ったんだったら」
落合竜二:「ないだろ 機……」
落合竜二:「連絡先交換したの?」
灰島潮:「ううん、できなかった…」
灰島潮:「いつも保健室に他の女子いて、あたし、近付く勇気でなくて…」
落合竜二:「しようとはしたんだ……」
香上進一郎:「そもそも先生と生徒という立場同士で、そういう密な関係を迫ること事態がだな……」
灰島潮:「見た目派手で…女子と仲良さげで…なんか…話したら面白そうだったし…」
灰島潮:「ちょいちょいちょい!なんで俺にガチ説教のムードになってるの!?」
灰島潮:「ちげえよー、そのヒナちゃん先生に、4組の女子が告ったって噂があんの~」
香上進一郎:「………なるほど」
落合竜二:「結果は?」
香上進一郎:確か、先輩当人は『そんなのあるわけない』と、芳井先輩に返していた筈だが。
灰島潮:「えっ、告ったとしか聞いてないけど…」
香上進一郎:「所詮噂だからな」
灰島潮:「そうね…」
香上進一郎:「当人にその気がなくても、尾ひれがついてしまったとか、そういうのじゃねえの」
灰島潮:「あ~、なるほど…そうかも…」
灰島潮:「……」そのまま場に下りた沈黙に、いたたまれない顔をする。「だから」
灰島潮:「だから言ったじゃん! ハードル上げちゃダメって!」
香上進一郎:「気概は買ってやる」
灰島潮:「やめてよッ…、あたし、みんなの期待を超える明るい話なんてできないよッ…」
落合竜二:「それやめろ」
香上進一郎:「吐きそう」
灰島潮:「あたしの大事なラーメンと餃子吐かないで!」
香上進一郎:ずずず、とスープを啜り、ごちそうさま、と手を合わせる。
落合竜二:「……正直さ」
落合竜二:「どっかで……そうなんだろうなみたいにはあって」
落合竜二:「まあ……マジだったから」
落合竜二:「そこまでは……いや……」
落合竜二:「そうでもないな……」
香上進一郎:「………」
灰島潮:「落合……」
香上進一郎:すまない、という言葉が口から漏れ出そうになるのを必死で堪える。
香上進一郎:何もかも誤魔化すように、その丸まった背に触れる。
香上進一郎:「そうでもない、なんてこと」
香上進一郎:「……オレは」
香上進一郎:歯噛みする。
香上進一郎:「いや、でも。オレが、例えば……」
香上進一郎:「お前らん前から居なくなっちまったら……引きずって生きてほしくない気持ちは、ある」
香上進一郎:「けど。逆は無理かもしれない」
落合竜二:「……」
香上進一郎:「お前がそう思うんなら、それでいいと思うけど」
香上進一郎:「完全に割り切るのって、無理だからさ」
香上進一郎:「偶には、こういうトコで」
香上進一郎:「また、ダベりながら、メシを食って、帰ってさっさと寝るんだ」
香上進一郎:「どうしたって明日は来んだからさ」
落合竜二:「……ああ」
香上進一郎:唸る。「……ハズくなってきたわ」
灰島潮:「……」
灰島潮:「泣いたっていいんだゼ…って言うのかと思ったわ…」
香上進一郎:「泣いたっていいんだぜ」指を鳴らす。
灰島潮:「キモッ」
香上進一郎:無言で肩パン。
灰島潮:「ぐアッ」衝撃が走る。
灰島潮:「…どうするよ、落合ちゃん。カラオケでも行く?」
香上進一郎:席を立つ。「悪い。寄るとこあるから、そろそろ出るわ」
落合竜二:「……だって」
落合竜二:「どこ?」
灰島潮:「あ、そう?」
灰島潮:「またバイト?」
香上進一郎:「いや、見舞い」
落合竜二:「親戚?」
香上進一郎:「バイトの同僚」
落合竜二:「マジか。じゃあいまバイト大変そうだな」
香上進一郎:「新人教育も入っちまったからな」
灰島潮:「…その割には、なんか」
灰島潮:「充実してそうな顔してんね?」
香上進一郎:ふ、と笑って。「まあな」
香上進一郎:「灰島、サンキュな。餃子は中々イケた」
香上進一郎:「落合は、……やめねーでくれると助かる」
香上進一郎:「弁当」
落合竜二:「……ん」
香上進一郎:がらりと戸を開ける。
香上進一郎:「じゃあ、また明日」


GM:【九株警察病院】
GM:倉間美舞は、市内唯一の大型病院であるここに入院している。
GM:命や意識にこそ別状はないが、ここのところの過労もあり
GM:支部長の判断で入院が長引かされている。
香上進一郎:>着いた
香上進一郎:>病室何番
倉間美舞:返事はない。既読もつかない。
香上進一郎:(寝てんのか?)
香上進一郎:端末を上着の内へと仕舞い、受付で事情と身分を明かす。
香上進一郎:幾つかの手続きの後、階段を登って。
香上進一郎:記名の無い病室の扉を荒っぽくノックする。
香上進一郎:「来たぞ」
香上進一郎:一応返事を待つ。
GM:ガチャリとドアが開く。
粕屋千夏子:「あっ香上くん」
香上進一郎:「あっ……? 粕屋さん」
粕屋千夏子:「あっしーだよ」
粕屋千夏子:「みまちゃん、今は寝てるから……」
香上進一郎:一瞬戸惑うも、警察病院であるとなれば、彼女が居ることも何ら違和感はない。
香上進一郎:ご無沙汰しております、と頭を下げる。
香上進一郎:「そうスか」
粕屋千夏子:「そんなに酷い後遺症とかにはならないだろうって、お医者さんは言ってたよ」
粕屋千夏子:「香上くんも安心だね」
香上進一郎:「………まあ、はい」
香上進一郎:素直に頷いておく。
香上進一郎:「すみません、お仕事の方もあるのに」
粕屋千夏子:「ふふ」嬉しそうにして。「ううん。わたしはいいの」
粕屋千夏子:「じゃあ、後はお願いできるかな?」
香上進一郎:「えっ、ああ……」
香上進一郎:日を改めるか、とぼんやり考えていたのだが。
香上進一郎:しかし粕屋さんのお手をこれ以上煩わせるわけにもいかない。
香上進一郎:「わかりました。梶子さんにも、よろしく伝えてください」
香上進一郎:「とても、助かりましたと」
粕屋千夏子:はあい、と返して。そのまま病室を出ていく。
香上進一郎:その背が去るまで頭を下げたまま見送ってから。そっと病室へ入る。
GM:整理された個室。その中央のベッドには、一人の少女が眠っている。
香上進一郎:ベッドの傍のパイプ椅子に腰を落ち着かせて、眠ったままの女の様子を伺う。
倉間美舞:髪を下ろして、目を閉じて。小さく寝息を立てている。
香上進一郎:心なしか、痩せたようにも見える。
香上進一郎:支部で相対している時のような、棘棘しさがそこにはまるでない。
香上進一郎:そのうち、いたたまれなくなって。目を逸らす。
香上進一郎:学生鞄を開き、ごそごそとビニール袋を取り出して、サイドテーブルの上に置く。
香上進一郎:前にふたりの間で話題にしたこともある、精肉店の安いコロッケ。
香上進一郎:見つかれば説教を食らうだろうが、どうせその頃には自分はここに居ない。
香上進一郎:「冷めても知らねえぞ」
倉間美舞:「ん……」
倉間美舞:小さく寝返りを打ち。
香上進一郎:端末に向けていた視線をつい、そちらへと戻してしまう。
倉間美舞:瞼を緩やかに開ける。
香上進一郎:「………」
香上進一郎:冷ややかな目。
倉間美舞:半目のままそれを見ている。
倉間美舞:「……コロッケ……?」
香上進一郎:「おい……」
香上進一郎:「んな場所まで足を運んだオレへの謝礼がまだだろう」
倉間美舞:「あー……んー……?」
倉間美舞:「ん~……」
倉間美舞:「あざす……」
香上進一郎:拍子抜けして頭を擦る。
倉間美舞:ゆるゆると上体を起こす。
香上進一郎:「待て待て待て」
香上進一郎:静止して辺りを見回して。ベッドの体勢を操作するリモコンを探し当てる。
香上進一郎:ゆっくりと上げる。
香上進一郎:「今食う?」
倉間美舞:それに押されるようにして上体が持ち上がる。
倉間美舞:厚手の病院着。ゆるゆると腕を伸ばす。「ん……」
香上進一郎:紙袋のそれの封を切って、手渡してやる。
倉間美舞:寝起き眼のまま、それをはむはむとかじっている。
倉間美舞:「んめ……」
香上進一郎:病院前の自販機で買ったペットボトルのお茶の蓋を緩めて、テーブルの上に置く。
香上進一郎:「ゴミだけ渡せよ。隠滅すっから」
香上進一郎:は、とため息をついて。「ここ、あとどんぐらい?」
倉間美舞:「ん~……」
倉間美舞:「あ?」
香上進一郎:「ああ?」
倉間美舞:「なんでいんの?」
香上進一郎:「行くつったのにてめえが爆睡コいて未返だったから来てやったんだよ」
倉間美舞:「ああ……?」
倉間美舞:「別にいつ寝ても勝手だろ病人が……」
倉間美舞:ボサボサの髪を下ろしたまま応える。
香上進一郎:「そうですね。下手打って重体でしたもんね。倉間さん」
倉間美舞:「……」
倉間美舞:舌打ちするでも手が出るでもなく、黙り込む。
香上進一郎:「………」鼻を鳴らす。
香上進一郎:「あのな」
香上進一郎:「今回の件も、桜庭くん──桜庭の件も」
香上進一郎:「お前一人で責任感じてるんだったら、マジで筋違いだからな」
倉間美舞:「事実だろうが」
倉間美舞:「ウチがしくった。他にあんのかよ」
香上進一郎:「そりゃそうだ。そこに間違いはない」
香上進一郎:「だが事実として、お前とオレで。腕にそう違いもねえ」
倉間美舞:「あるだろ」
香上進一郎:「ねんだよ」キレ気味。
香上進一郎:「今ベッドの上、ボサボサん頭でコロッケを貪っているのが」
香上進一郎:「オレであっても、おかしくはなかったんだ」
倉間美舞:「……」手に持った包み紙に気づく。
香上進一郎:「それでも、てめえを責めんなら」
香上進一郎:「ちゃんとメシ食って寝て」
香上進一郎:「さっさと次ん備えて復帰しろ」
香上進一郎:「そうすることでしか、オレたちゃ償えねえだろう」
倉間美舞:「バカにしか効かなそうな言い方」ボソリと。
香上進一郎:「ちゃんとバカに向けて言ってるだろうが」
倉間美舞:「つか……メシの食い甲斐がない ちゃんとも何も」
香上進一郎:「………」自分もこの場所には世話になったことがある故に何とも言えない。全てが“薄い”のだ。
香上進一郎:「退院したら奢ってやる」
倉間美舞:「豚べこ以外」 ※焼肉チェーン。リーズナブルさが売り。
香上進一郎:「ぐっ……」
香上進一郎:「じゃ……前に、バッセンの後に行ったトコ」
倉間美舞:「あそこはよかった」
香上進一郎:後悔しながら脳内で金額を指折り数えている。
倉間美舞:「……ウチみたいなのは」
倉間美舞:「あんま愛想よくねえし。棒振るしかできねーから」
倉間美舞:「それでもできなきゃ……」
倉間美舞:「何でも返せねえ」
香上進一郎:「………」暫く黙った後。
香上進一郎:「それだけが取り柄の女に、支部長は」
香上進一郎:「廿雀組の担当を任せたりは絶対にしない」
香上進一郎:「棒振るしかできねえだと? 笑わせんな」
香上進一郎:鞄から小さな長方形の箱を取り出して。乱暴に叩きつける。
香上進一郎:携帯型のチェスセット。
香上進一郎:「看護師来るまであと何分?」
倉間美舞:時計を振り返って見て。
倉間美舞:「1時間ちょい」
香上進一郎:駒を素早く並べ終えて、指を鳴らす。
香上進一郎:「早指しで」白を構えて、黒と相対する。
香上進一郎:「んな台詞は、オレがお前ん勝ち越して」
香上進一郎:「そん時、初めて言ってやるよ」
倉間美舞:「相当先だろ……」
香上進一郎:「今日かもしれねえだろうが」
倉間美舞:髪留めを探して、後ろ手にまとめて括る。
倉間美舞:「何戦する気だよ」
香上進一郎:二本指を立てる。
倉間美舞:「……じゃあ勝ち越しできねーだろ」くしゃくしゃの紙を放る。
倉間美舞:「……それ」
倉間美舞:「……旨かった」
香上進一郎:「………おう」放られた紙を受け取って、ポーンを手に取る。
香上進一郎:「明日は起きてろよ」
倉間美舞:「ウチの寝顔見られたくないしな」
倉間美舞:「何されるかわからん」
香上進一郎:自意識過剰女が、と呟きかけたところで。
香上進一郎:先輩との会話が不意に脳裏をよぎる。よぎってしまったから言った。
香上進一郎:「オレも分かんねえから」
香上進一郎:「起きてろ」
倉間美舞:「……」
倉間美舞:「……きも」小さく呟く。
香上進一郎:互いに駒を動かし合う音だけが室内に響く。
香上進一郎:“己の単純な気持ち”も、己にその権利があるのか、答えはまだ出ないが。
香上進一郎:久方ぶりの相棒バディとのチェスは。どうしようもなく、楽しかった。


【Ending5】

GM:【九株市北高校 1組・2組合同授業】
GM:学校で起きた凶報は、カヴァーストーリーの通りにもたらされた。
GM:行方不明になっていた3年の柵原玲緒が、通り魔に殺されており、犯人も自殺したとの報。
GM:おそらくは学校で殺されていた鶏も、その下準備だったのではないだろうかとの見方。
GM:事件は収束したが、関係者への心のケアと称して、個人の面談が進められている。
GM:それを待つ生徒たちは、自習するようにと集められている。
GM:今は落合竜二が出ていったところだ。
長船み津香:「カガミン、灰島くん」
灰島潮:「お? 呼ばれてるぜ香上ちゃん」
香上進一郎:落合の背を見送ってから、長船へと視線を向ける。
香上進一郎:「長船。……どうした?」
長船み津香:「落合くんは?」
長船み津香:「一緒じゃないの?」
香上進一郎:「面談中」
香上進一郎:じ、と彼女の様子を伺う。
長船み津香:「……そう」
灰島潮:「なんか用事あったん?」
長船み津香:今までの元気はなく、どこか消沈しているように見える。
長船み津香:「ん……なんかね」
長船み津香:「謝らんといけんかな~って思って」
長船み津香:「今まで結構……酷いことゆってたかもって」
香上進一郎:「………」
香上進一郎:記憶処理が施された彼女の経過を観察するのもまた、己の任務である。
香上進一郎:「あいつ、気にしていないと思うけど」
香上進一郎:「お前がそう思うんなら、自分の口でちゃんと伝えた方がいい」
長船み津香:「ん。だよねえ」
長船み津香:そのまま2人の隣にストンと座る。
灰島潮:お? お? お? とソワソワした顔をする。
香上進一郎:「………ケガ」
香上進一郎:「してたって聞いたけど。もう大丈夫なのか?」
長船み津香:「え~なんで知ってるん~?」ふわふわと甘い香りを漂わせながら。
長船み津香:「大丈夫。結構治ってきた……あ!」
灰島潮:オホッ………と甘い香りに満面の笑みを浮かべている。
長船み津香:「私カガミン病院で見たかも」
香上進一郎:ばしり、と灰島の背を軽く小突いてから。
香上進一郎:「………病院で」
灰島潮:「ドゥッ…え? マジで?」
香上進一郎:ムム、と唸る。
灰島潮:「あー、こないだ、見舞い行くって言ってたときじゃん?」
香上進一郎:「ああ、そう」
香上進一郎:「バイトの同僚の見舞いん行った時かな」
長船み津香:「あれ何号室だったかな~」うんうん思い出そうとしている。
香上進一郎:少し迂闊だったな……と内心で頭を抱えながら。
香上進一郎:「まあ、そいつも快調に向かっているみたいだし」
香上進一郎:「お前も登校出来て、ホッとしているよ」
香上進一郎:「な、灰島」
長船み津香:「あったしか……◯号室だったかな。私記憶力いいんだ~」
灰島潮:「お? ん、まあな~」
長船み津香:「え~何?口説いとるん~?」
灰島潮:「え、香上ちゃん何してたん? ガチガチになってたりしなかった?」
長船み津香:「え~なんかね~……」
長船み津香:「ニヤついてた?」
灰島潮:「えっキモ………」
香上進一郎:「オレはガチガチにもなっていないしニヤついてもいない」
香上進一郎:ぶすっと答える。
香上進一郎:「あと口説いてもいない」
長船み津香:「え~残念~」さして残念でもなさそうに言う。
灰島潮:「あのっ…そこでじゃあ、俺が…なんつて…フヒッw……」
長船み津香:「何か言った?」
香上進一郎:(怖……)
灰島潮:「すみません、何も言ってません」
長船み津香:「じゃあいいけど~……あ」
長船み津香:開いた教室のドアを指す。「あれ倉間さんじゃない?退院したんだ」
倉間美舞:「……」
香上進一郎:吊られるようにしてその指の先を見る。
GM:入口近くの女子生徒から心配の声をかけられている。
灰島潮:「香上ちゃ~~ん」ニヤニヤしながら小突く。「お? 見てんか? お?」
香上進一郎:「文句でもあんのか……?」
長船み津香:「えっなんかあるの?」
灰島潮:「あ、聞く? 長船さ~ん、それ聞いちゃう?」
長船み津香:「聞いちゃった~」
灰島潮:「じゃあ喋っちゃお~」
長船み津香:「喋っちゃえ~♪」
灰島潮:「喋っちゃうか~♪」顔が溶けている。「あのね~香上ちゃんたら、こないだ夜……」
香上進一郎:「灰島くん」優しい声。
香上進一郎:「きみがこれからも健全な学校生活を送っていたいのであれば」
香上進一郎:「閉口することをおすすめするぞ」
灰島潮:「あんっ…彼ったら実は激しいの……」
長船み津香:「……」白けている。
香上進一郎:「そういうコトだから」
香上進一郎:「別になにもない」
長船み津香:「ふうん」交互に見て。「ふうん?」
長船み津香:「ま、そういうことにしといてあげよっかな」
倉間美舞:騒がしい一団を横目に見ながら。
倉間美舞:フン、と顔をそらして席につく。
倉間美舞:「……はよ」そこに居た2人に声をかける。
美咲咲:「おはよう、倉間さん」
美咲咲:「身体はもう大丈夫なの?」
桜庭 光:「おはよ!」
倉間美舞:「それなりに」
美咲咲:「そう……」倉間美舞がチルドレンだということも、当然伝えられている。
美咲咲:「あの……なんて言えばいいんだろう、その……」
美咲咲:「ありがとう……?」
倉間美舞:「心当たりがないよ、美咲さん」
美咲咲:「そう……じゃあ勝手に言ったことにしてもらえるとたすかる」
倉間美舞:「おう」
倉間美舞:「2人は変わりない?」
桜庭 光:「オレは問題なく。本格的に訓練始まったら大変そうだけど」
桜庭 光:「ああ、いや」ふと思い出したように。
桜庭 光:「変わったっていや、なんでも屋は縮小しちった」
倉間美舞:「縮小……?」
美咲咲:「……私も同じ意見」
美咲咲:「縮小っていうか……そっちも続けるの無理があるでしょ」
桜庭 光:「まあ、そういうわけで……報酬もらうようなお仕事は受けなくなりました」
美咲咲:「……報酬がどうこうっていうか……」
美咲咲:「手間暇かかるやつ全部やめなって」
桜庭 光:「わ、わかってますって……!」
桜庭 光:じとっとした視線にたじたじしながら。
倉間美舞:「大丈夫そう」
桜庭 光:「試験のヤマ当てとかそんぐらいにするからさ~……ん、なにが?」
倉間美舞:「何がじゃなくて」
倉間美舞:「桜庭くんと美咲さんが」
桜庭 光:「ん」
桜庭 光:「まあ……オレは、そうね」
桜庭 光:横の咲を見る。
美咲咲:「私も知らないままよりは良かったわよ」息を吐いて。
美咲咲:「桜庭にとってもね」
桜庭 光:「オレにとっては……はい、仰るとおりで」
桜庭 光:ヒナちゃん先生の忠告を思い出して。
桜庭 光:「今更だけどさ」
桜庭 光:「美咲さん、その」
桜庭 光:ひどくもたつく。
美咲咲:「……後で聞こうか?」耳に掛かった髪をかきあげながら。
美咲咲:「私も……桜庭に話したいことあるし」
桜庭 光:「それは勿論聞く。……えっと」
桜庭 光:「……ほんとにだいじょぶなん?混乱してない?」
桜庭 光:「色々ありすぎて、急にすごいこと聞かされてさ」
美咲咲:「もう十分した後」
桜庭 光:「今後のこととかもさ。オレも散々言われたけど、ゆっくり時間かけて考えても大丈夫だから……」
美咲咲:「分かってるから。先輩ぶらなくていいって」
桜庭 光:「……はい」
桜庭 光:しゅんとする。
美咲咲:「倉間先輩からも教わったし」
倉間美舞:「ウチはまあまあ先輩だからな」
桜庭 光:(いや、実際、割りとすぐに決めたオレが言うことか?って話っすけど……)
桜庭 光:こうして受け入れてくれて嬉しい気持ちと、なんだか不安な気持ちが半々。
桜庭 光:あるいはオレを見守ってくれた今回の皆もこんな気分だったんだろうか。後者のほうが大分強そうだが。
桜庭 光:「う~」
桜庭 光:ぐちゃぐちゃした頭をぶんぶんと振る。
桜庭 光:「ええい、おろおろすんの終了!」
桜庭 光:パンパンと頬を叩いて。
桜庭 光:「ま、そんな感じで。オレは……オレらは大丈夫だから」
桜庭 光:「改めてよろしく、倉間さん。色々教えてもらえると助かる」
桜庭 光:「こっちも頼りしてますよ、先輩」
倉間美舞:ふ、と微笑んで。「よろしくね、桜庭くん?」
桜庭 光:「お手柔らかに」笑い返す。
美咲咲:「……」その様子を、どこか不服げに見た。


GM:【九株北高校 通学路】
GM:早期の下校命令は解除されているが、その日は早く帰った。
GM:その帰路。同じ道を進むのは2人のみ。
美咲咲:「……」しばらく無言で歩いていたが。
桜庭 光:いつもより抑えめの歩調で横を歩く。
美咲咲:「……あ、あのさ」
桜庭 光:「ん」
美咲咲:「あんたがUGN?のエージェント?になるのって」
美咲咲:「バスケがやれないから?」
美咲咲:「オーヴァードになって、試合に出れないから」
桜庭 光:「……」
美咲咲:「仕方なくそれをやるの?」
桜庭 光:「公式でバスケができないのは」
桜庭 光:「……まあ、無念かな。正直に言って」
桜庭 光:空を見上げる。
美咲咲:「……」
桜庭 光:3cmだけ近くなったはずの空は、何故か子供の頃より遠く感じる。
美咲咲:つられて空を見る。すこし赤みがかるが、まだまだ青い。
桜庭 光:「やめたつもりだったけど」
桜庭 光:「自覚ないだけで、結局全然未練たらたらだったし……」
桜庭 光:「美咲さんは分かってたんだろうけどさ」
美咲咲:「だから見てられなかった。あの何でも屋……」
美咲咲:「今回も、それと同じ?」
桜庭 光:「仕方なく、じゃあないよ」
桜庭 光:「……や。なんでも屋の方も、結構楽しんではいたつもりだけどね?」
桜庭 光:たは、と笑う。
桜庭 光:「まあ、ともかく」
桜庭 光:「ナルシストみたいに聞こえるからあれだけど」
桜庭 光:「バスケやってた頃のオレは、オレを誇れた」
美咲咲:「……うん」
桜庭 光:「やめてから、誇れなくなった」
美咲咲:「……うん」
桜庭 光:「でも、あの人達と一緒に居て」
桜庭 光:「一緒に立ち向かって……超怖かったし、痛かったけど」
桜庭 光:「また、自分を誇れたんだ」
美咲咲:「……そう」
桜庭 光:「だから、これが今のオレのやりたいこと」
桜庭 光:「そう思えたから、仕方なくじゃないよ」
美咲咲:「……うん。ならいいわ」
桜庭 光:「……」
美咲咲:「……」
桜庭 光:ごめん、と謝りたかった。
桜庭 光:いいとは言ってくれたけど。また一杯心配をかけるだろう。
桜庭 光:でも、きっと止めたい気持ちを抑えて何も言わないでいてくれたから。
桜庭 光:「ありがと」
美咲咲:「……お礼を言われることじゃない」
桜庭 光:感謝のほうを口に出した。
美咲咲:「私は」立ち止まる。
桜庭 光:足を止める。
美咲咲:「あんたのことを心配してる……フリをしてるだけなんだと思う」
桜庭 光:「美咲さ……」
美咲咲:「私……あんたが、こっ」声が上擦る。「殺された……時」
美咲咲:「逃げたの」
桜庭 光:「……」
美咲咲:「生きてるかも知れないとか、そういうこと、何も考えられなくって」
美咲咲:「ただ、自分が死ぬのが怖くて……逃げた」
美咲咲:「だから……」
美咲咲:「あんたは、私に感謝なんてしないで」
美咲咲:「私は……そういう奴なんだよ」
桜庭 光:「さっき言ってた」
桜庭 光:「話したかったことって……それ?」
美咲咲:コクリと頷く。
美咲咲:「さっきのもだけど……」
桜庭 光:「そっか」
桜庭 光:息をつく。
桜庭 光:「美咲さんは……あの時」
桜庭 光:「自分が逃げたこと、自分で許せない?」
美咲咲:「許せないというか……」
美咲咲:「私はそういう人間なんだって、わかった」
美咲咲:「全部綺麗事なんだよ。私の言うことなんて……」
桜庭 光:「オレは」
桜庭 光:「オレは、そんなことないと思う」
桜庭 光:「命をかけられなきゃその人の言ったことが全部綺麗事になるなんて」
桜庭 光:「そんなの、極端すぎだよ」
美咲咲:「でも……」
桜庭 光:「美咲さんは、その一回で」
桜庭 光:「自分のことをそう思っちゃったのかもしれないけどさ」
桜庭 光:「オレは何十回も、何百回も」
桜庭 光:「美咲さんのこと知ってきたつもりだよ」
桜庭 光:「怪我する度にお小言くれて」
桜庭 光:「悪いことしたらお説教くれて」
桜庭 光:「……昔は泣いてくれたことも結構あったよな?」
美咲咲:「なっ……」
美咲咲:「なんでそんな昔のこと覚えてるの!」
桜庭 光:「そりゃ」
桜庭 光:「お前のことだし」
美咲咲:「……」
桜庭 光:言ってから。流石にちょっと恥ずかしくなって
美咲咲:「……え」
桜庭 光:若干口が止まる。
桜庭 光:「とにかく!」
桜庭 光:大声出してごまかす。
桜庭 光:「美咲さんがそうして、オレのこと思ってくれた気持ちと行動をさ」
桜庭 光:「動転した時の一回のことで、全部嘘だったことになんてしないでくれよ」
美咲咲:「桜庭……」
桜庭 光:「いっぱい感謝してるから。これまでも、きっとこれからも」
美咲咲:「……私。もう一つ言いたいことあったんだ」
桜庭 光:「なに?」
美咲咲:「あんたが倉間さんばっか見てた時」
美咲咲:「ムカついてた」
美咲咲:「……じゃ、先帰る」
美咲咲:スタスタと歩き始める。
桜庭 光:「……は?」
桜庭 光:気づいてたのか?いや、それより
桜庭 光:「ちょ、ちょっと」
桜庭 光:「どういう意味!?」
美咲咲:「知らない!ついてくんな!」
桜庭 光:「道同じじゃん!」
美咲咲:「寄り道して!」
桜庭 光:「できるか!ちょ、待ってって!」
桜庭 光:早足になった彼女に追いつこうと、足を早めて。
桜庭 光:思考がまとまらん。
桜庭 光:「美咲さ……」
桜庭 光:ええい、もう知ったことか。
桜庭 光:「咲~~っ!」
桜庭 光:人に聞かれたら困るだろうとか。我慢とかするの、アホらしくなって。
桜庭 光:久しぶりに、好きなように呼んでみた。
GM:空はすっかり夕暮れに色づいて。
美咲咲:振り返ったその顔は、空と同じ色をしていた。


GM:エクセルシオールの旗を掲げた若者は、行ってはいけないという忠告を聞かずに、進み続けた。
GM:ただひたすらに高みを目指したどり着き、美しくも冷たきに、その身を絶やした。
GM:だが。
GM:これはそうはならなかった物語だ。
GM:高みを臨む目線を引き戻せば、そこには君を支えるものがあるのだから。

『エクセルシオールはおしまい』 終



本作は、「F.E.A.R.」及び「株式会社KADOKAWA」が権利を有する『ダブルクロス The 3rd Edition』の二次創作物です。
(C) FarEast Amusement Research Co.Ltd.


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