『命の灯、箱の底を照らして』(GM:ぺんさん)


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【Series of Curse Master】
  『希望の光は私達には眩しすぎて』
  『集いし星々は運命を紡ぎ』
  『そして、闇夜へ漕ぎ出して』
  『命の灯、箱の底を照らして』

“ナイトメアブリンガー”田井中(たいなか)次郎(じろう)キャラシート (PC1:すきゃっと)


“フォックスリンカ”林藤(りんどう)はるかキャラクターシート (PC2:珪素)


“スターオブライフ”鵜曇(うくもり)憂子(ういこ)キャラシート (PC3:めかぶ)


無辺往路(ウェイフェアラー)雨堂(うどう)聖理(きより)キャラシート (PC4:馴染)


“刃金鳴らし”涼暮(すずくれ)御幸(みゆき)キャラシート (PC5:DT)


【Index】

◆オープニング
マスターシーン
オープニング/田井中次郎・林藤はるか
オープニング/鵜曇憂子
オープニング/雨堂聖理
オープニング/涼暮御幸
◆ミドルフェイズ
マスターシーン
ミドルフェイズ1
ミドルフェイズ2
ミドルフェイズ3
ミドルフェイズ4
ミドルフェイズ5
ミドルフェイズ6
◆クライマックス
クライマックス前/命の灯
マスターシーン
クライマックス1/箱の底
クライマックス2-a/悪夢を連れ立つ男
クライマックス2-b/命の星
◆エンディング
エンディング1/Xデイズアフター 鵜曇 雨堂 涼暮
エンディング2/Xデイズアフター 林藤はるか
エンディング3/Xデイズアフター

マスターシーン

GM:大N市沿岸部。切り立った崖に洞穴が一つ空いている。普通ならば誰も入ることはないであろう場所。そこに、一人の青年が現れた。
GM:男は体を両断されたような大きな傷を抱えていた。その傷から大量の血を流しながら、彼は暗闇の中を奥へ奥へと進んでいく。
GM:海が見えなくなるほど進んだところで、穴は終わっていた。そこには古びた祠が一つある。
GM:男はそれを確認し、懐から淡い、緑の光を放つ石を取り出す。
GM:“竜帝縁証”。起源種のレネゲイドが凝縮し結晶した賢者の石だ。
カースマスター:「……ふふ……寝たふりをしていても……無駄ですよ……居るんでしょう……?白上光さん」
カースマスター:「出てきてください……ふふ……これから……願いを叶えてもらわなくては……ならないのですから……」
白上光:その声に応えるように、祠の上にぼんやりと光る和装の幽霊が現れる。
白上光:「私が貴方の願いを叶えると思いますか?貴方の悪行は全て見ていましたよ」
白上光:「私は魔星の復活を防ぐための機構です。復活に加担した貴方の力になることはありません」
白上光:「わかったら早く帰ってください。一旦役目を果たしたので、しばらく休みたいんですよ」
カースマスター:「ふふ……それが……あるんですよねえ」
カースマスター:「人の姿をしていますが……ふふ……今の貴女はただの装置」
カースマスター:「魔星の復活を……防いだ者には……必ず報酬を与えなければならない……貴女の意思など関係なくね」
カースマスター:「ふふ……所詮は死人が作った紛い物……不完全な存在……死んでからも恥を晒すことになるとは……哀れな方だ……ふふ……」
白上光:「まあ私が哀れなのは否定しませんが。もう死んでますし」
白上光:「それで、貴方はどうやって魔星の復活を防ぐというのですか?」
白上光:「そもそも復活の兆しも既にありませんが」
カースマスター:パキャッ
カースマスター:手に持っていた“竜帝縁証”を掲げ、片手で握りつぶす。
カースマスター:「それからもう一つ」“天上輝石”を取り出し、同じように握りつぶす。
白上光:「……」
カースマスター:「これで魔星の核のおよそ半分が失われました」
カースマスター:「これで……魔星が完全な姿で復活することは……ふふ……未来永劫無いでしょう」
白上光:「なるほど。それで、貴方は何を望むのですか?」
カースマスター:「魔星の開放です……ふふ……不完全な形で……構いません……」
カースマスター:「世界のすべてを破壊するのは……ふふ……不可能でも……この街一つ滅ぼすくらいは……ふふ……」
カースマスター:「容易いでしょう。私の力が加われば……ふふ……尚更のこと……」
白上光:はぁ、とため息を付き
白上光:「……わかりました。仕方ありません。貴方の願いを叶えましょう」
白上光:そう言って手を叩くと、地面がゴボゴボと泡立ち
魔星:黒い靄とも水ともつかない物質が溢れ出してくる。それはいななき、意思を持つかのようにカースマスターの元へと集まっていく。
カースマスター:「ふふ……懐いてくれたようで良かった」
白上光:「これでいい気にならないことです」
白上光:「この街の勇者たちは、貴方が思っているよりずっと勇敢ですよ」
白上光:「貴方の悪行を必ず止めてくれるでしょう。私はそう信じています」
カースマスター:「はぁ……そうですか」
カースマスター:「ふふ……では……私はこれで……今までご苦労さまでした、白上さん」
カースマスター:「さ、では行きましょうか」黒い靄を愛おしそうに撫でながら外へ向かう
魔星:くるくると唸り声のようなものを上げながらそれに続く
カースマスター:「ええ……せめて。精一杯面白い死に方をしてもらいましょう」
カースマスター:「ふふ……」


GM:ではまずは自己紹介から……と行きたいところなんですが
GM:大分日程がタイトなので、皆問題ないならちょっと先にOPをやりつつ
GM:OPのない人たちに別タブで自己紹介を並行してやってもらおうかなと思います。いいかな。
珪素:いいぜ!
鵜曇憂子:いいぜ~!
田井中次郎:よくてよ!
涼暮御幸:OK!

田井中次郎:PC1
田井中次郎
キャラシート
田井中次郎:田井中次郎。24歳のUGNエージェント。コードネームは“ナイトメアブリンガー”。
田井中次郎:自分の凡庸な名前……田井中って名字実はそんなに多くないんですけど……凡庸っぽい名前を嫌っており
田井中次郎:コードネームで呼んでもらいたがります。みんな呼んであげてね
田井中次郎:チルドレン上がりのエージェントなので経験は結構豊富ですが、かっこつけたがりでいつも黒のロングコートに指貫グローブを着けています
田井中次郎:最近は寒くなってきたのでコートの季節で嬉しいです
田井中次郎:性能はノイマン/ウロボロス。攻撃から支援と妨害まで色々やる器用貧乏型。
田井中次郎:影への変化と変身能力で色々なことができます。
田井中次郎:今回は宿敵のカースマスターくんといよいよ戦うそうなので緊張しています。
田井中次郎:そんな感じです!よろしくお願いします~

林藤はるか:PC2!
林藤はるかキャラシート
林藤はるか:林藤はるか(りんどうはるか)です。18歳のUGNチルドレン。ギリギリ高校生じゃない年齢だよ。
林藤はるか:それ以前にまともに学校に通っていたことすらない。なぜなら生まれた時からなぞのレネゲイド重病に侵されており
林藤はるか:病室のベッドから起き上がることもなかなかできない長期入院患者だからなのだ。そんな女の子がどうやって戦うのかというと
林藤はるか:蛍の端末を《ハンドリング》で操り、遠隔から前線の戦闘員をサポートするスタイルでずっとやってきています。
林藤はるか:光の錯覚で攻撃をいなし、チームメンバー全員の生存能力を向上させるエンジェルハィロゥ/オルクス。
林藤はるか:“カースマスター”との因縁もばっちり。N市のUGNで最初に彼と遭遇したのはこの林藤さん(と名もなきエージェントさん)なのだ。
林藤はるか:あと“カースマスター”が仕掛けた皆殺し儀式に巻き込まれて大変なことになりかけたこともあるぞ。
林藤はるか:構成的には《ハンドリング》の固定値を活用した回避型。しかし真の能力はDロイス特権階級により回避で温存したロイスをPTに配布できることにあり
林藤はるか:これによってノーリスク・ノー経験点で死んだはずの仲間がゾンビのように復活し続けます。攻撃は全然できないが、メモリーも取ってさらに生存性能が向上したぞ。
林藤はるか:以上です。田井中くんと沢山なかよししたい!よろしくお願いします!

鵜曇憂子:PC3!
鵜曇憂子キャラシート
鵜曇憂子:鵜曇憂子(うくもり・ういこ)です。15歳、高校1年生のUGNイリーガル。
鵜曇憂子:元・FHの実験体。お父さんが開発した超大型槍型武器「命の星(アクスピレオス)」の唯一の使い手です。
鵜曇憂子:親子ともども騙されてFHに協力しており、騙されたことに気付いたお父さんが脱走させてくれ、放浪の末、大N市に辿り着きました。
鵜曇憂子:『そして、闇夜に漕ぎ出して』では、その「命の星」にまつわるおぞましい真相が明らかにされたりしており、
鵜曇憂子:どうやらお父さんは亡くなったらしいことも発覚しております。
鵜曇憂子:性格は非常にお節介で、ぽやや~ってしてるようで全くぽやぽやしていません。
鵜曇憂子:能力はピュアのブラックドッグ。すごい火力の武器で単体攻撃をブチ込むだけの、シンプル脳筋構成です。
鵜曇憂子:以上でござい!よろしくお願いします!

雨堂聖理:PC4!
雨堂聖理キャラシート
雨堂聖理:雨堂聖理(うどうきより)です。普通の女子高生だよ~。
雨堂聖理:なにせ特筆すべき能力もなければDロイスもないですからね。そこらにいる女子高生よりよっぽど普通の女子高生です。ワークスが暗殺者なくらいかな。
雨堂聖理:っていうか普通に過去もハードめで普通ではないですね。FHに占拠された街で一人で抵抗したりしていました。
雨堂聖理:その抵抗のさなかで、異種特異点とでも言うべき、限定的ながら未来を選択する眼を持っていましたが、それも先立っての事件の中で消滅。
雨堂聖理:ついでに視力もありえんくらい落ちて、今はもうただの目の悪い女子高生オーヴァードです。盲目まで行ったらもうちょい良い診療を受けられたのかもだが。
雨堂聖理:と、概要だけ並べればわりかし踏んだり蹴ったりなこともありましたが、本人は以前よりも前向きに、過激なところは少しだけ控えめになって
雨堂聖理:あんまり変わらず、誰か困ってる人を助けられるように頑張っています。
雨堂聖理:ただし性能は激変! 以前はDロイス:守護天使をかさに来てダイスペナルティエフェクトのペナルティを踏み倒す一発屋をやっていましたが、
雨堂聖理:今はただの加速・転移の魔眼しか使えないので、完全に射撃一辺倒の動きになっております。
雨堂聖理:相変わらず武器の固定化もできていない! いつか正式にUGNに入ってくそつよ遺産を手にしたいです。
雨堂聖理:長くなっちゃったけど、おおむね普通の女子高生イリーガルです。よろしくお願いします!

涼暮御幸:PC5!
涼暮御幸キャラシート
涼暮御幸:涼暮御幸(すずくれ・みゆき)。18歳、高校3年生のUGNエージェント。
涼暮御幸:星辰館高等部第一生徒会、破風の会の会長を努めており、同時に、準支部機能を有した学内管理機構の長でもあります。
涼暮御幸:仏頂面と非オーヴァードを昏倒せしめるほどの眼力のせいで女帝と恐れられることもあるが、
涼暮御幸:実際のところは癖の強いオーヴァードどもに振り回される立場が多い。
涼暮御幸:『希望の光は私達には眩しすぎて』ではカースマスターと交戦、その圧倒的なおぞましさに
涼暮御幸:半ば心が折れて見逃された形ですが、今回また巻き込まれる……というか
涼暮御幸:巻き込まれるのものを放置できない立場にあります。
涼暮御幸:性能はエグザイル・サラマンダー・オルクスのトライブリード。
涼暮御幸:バックスタブを駆使したシンプルなアタッカーと、能力訓練器物使いによるそこそこのミドル能力が特徴でしたが
涼暮御幸:カバー・絶対支配・リアクション無効アージなどをそろえて色々食い下がれるようになりました。
涼暮御幸:頑張って生き残って生き残らせたいです よろしくお願いします~

GM:ではトレーラーとハンドアウトだけ張って
GM:OPの方に移りましょう!

■トレーラー 昨日と同じ今日、今日と同じ明日。
世界は繰り返し時を刻み、変わらないように見えた。だが、人々の知らない所で。
世界は大きく変貌していた。

夜が明け、訪れた静寂は、死者の声によって破られた。
蘇る無数の亡霊たち。崩れ行く世界の法則。
星の輝きに照らされる中、呪いは新たなる宿主を探し始める。

ここは死すらも届かぬ箱の中。
灰を灰に、塵を塵に返しても、呪いは絶えず君たちを苛むだろう。
それでも希望を探すなら、灯を灯そう。
目が眩むほどの光でも、それしか標がないのなら、あるいは――

ダブルクロス The 3rd Edition 『命の灯、箱の底を照らして』
ダブルクロス――—それは裏切りを意味する言葉。

・PC1、PC2(田井中くん、林藤さん)用ハンドアウト
推奨ワークス:UGNエージェント
シナリオロイス:カースマスター 推奨感情 P:執着/N:殺意
君は大N市第2地区に所属するUGNエージェントの一人だ。ここ数日、君は非常に忙しい毎日を送っている。
真五凶星事件の協力者である雨堂聖理の指名手配とその解除に関する情報統制と後処理。
極星解放の儀が失敗に終わったという情報の裏取り、逃走したカースマスターの追跡……。やるべきことは山積みだ。

そんな最中、君の元にある手紙が届く。
差出人は先日君が処理したジャーム、“紫艶仙丹”和嶋春。
その手紙には、自分の死後に起こる事態への予測と、カースマスターの潜伏場所が書かれていた。

・PC3(鵜曇さん)用ハンドアウト
推奨ワークス:高校生
シナリオロイス:鵜曇愁馬 推奨感情P:任意/N:猜疑心
魔星を巡る戦いに巻き込まれてから数日後。
UGNがカースマスターの行方を追う中、君は休息のため、僅かばかりの間平穏な日常を送っていた。

昨日と同じ今日、今日と同じ明日。世界は繰り返し時を刻み、変わらないように見えた。
だが、ある日の放課後。君は異常を感知する。誰も居ないはずの家で感じる人の気配。
淹れたてのコーヒーの香り、ゆっくりと新聞をめくる音。ドアを開けた君にかけられる「おかえり」の声。
君の家には、死んだはずの父親が待っていた。

・PC4(雨堂さん)用ハンドアウト
推奨ワークス:暗殺者
シナリオロイス:“スターゲイザー” 推奨感情P:有為/N:猜疑心
君は元特別な、現普通のちょっと普通じゃない高校生だ。
失った力を少しでも補うため、君は高校生活の傍ら戦闘訓練に勤しんでいた。
そこへ一人の来訪者が訪れる。
“スターゲイザー”を名乗るその男は、失ったものに代わる力を与えると言い、
代わりに、“カースマスター”の遺体を彼に渡すよう取引を持ちかけてくる。

・PC5(涼暮さん)用ハンドアウト
推奨ワークス:UGNエージェント
シナリオロイス:PC3 推奨感情P:任意/N:不安
君は生徒会長として学園で起きた事件に対応するUGNエージェントだ。
最近は大きな事件も無く、それなりに平穏な毎日を送っている。
そんな君の元へ、以前事件で関わった風祭という人物からとある情報が持ち込まれる。
それは、“カースマスター”が後継者を探し始めており、その候補にこの学園の生徒、
鵜曇憂子に目をつけているという物だった。

オープニング/田井中次郎・林藤はるか

GM:では早速OP1を始めていきましょう。
GM:シーンプレイヤーは林藤はるかさん、田井中次郎さん。
GM:二人で演る感じのOPになります。侵蝕ダイスを振ってね。
田井中次郎:田井中次郎の侵蝕率を+4(1D10->4)した(侵蝕率:47->51)
林藤はるか:林藤はるかの侵蝕率を+1(1D10->1)した (侵蝕率:35->36)
GM:沿岸部でのシーンになります。ハンドアウトに書かれている通り、和嶋先生からカスマここらへんにいるよ~ってお手紙が届いたので
GM:確認しに行くかって感じのシーンです。
GM:崖をヨイショヨイショと降りていって洞穴に入ってもらう感じです
田井中次郎:お出かけ!
GM:ちなみにお手紙にはここに絶対いるぞ!って書かれてたわけではなく
GM:何箇所か書かれてたうちの一個の確認をしてる感じですね
GM:なんか質問とかこういうことやりたいみたいな希望が無ければ描写を始めます
GM:大丈夫かな
田井中次郎:大丈夫です!
林藤はるか:大丈夫でーす
GM:では開始


GM:雨堂聖理の指名手配騒動……“マスターウィザード”の撃破と、極星封印の儀失敗から数日後
GM:君たちは逃亡した“カースマスター”の足取りを追い、大N市沿岸部へと足を運んでいた。
GM:情報によれば、この崖を下った場所にある洞穴が、カースマスターの潜伏場所の一つらしい。
GM:証拠も、突拍子もない情報だったが、無視するわけにもいかなかった。
GM:その情報をもたらしたのが、和嶋春……林藤はるかの元主治医であり、真五凶星の一人。全知の力を持ったオーヴァードだったからだ。
林藤はるか:『本当に“カースマスター”がこの下にいたらどうしましょう?』緑色の光球が、崖を下る田井中くんの足元を照らしています。
GM:手紙にはこうあった。『私は恐らく、これから正気を失いジャーム化するだろう。既にわかっている。そうなる前に、幾つかの情報を残しておく』
田井中次郎:「……そうだな……」手足の一部を楔状の影に変形させ、切り立った崖を下っている。
GM:『全知によって得た情報と、そこから推測した幾つかの未来だ。未来の私に止められぬよう、限定的な情報しか残せないが』
林藤はるか:『交戦で大きく負傷しているという話もありますが、確定情報ではありませんし……私達だけで交戦するのは難しい相手ですよね』
田井中次郎:「ああ。すぐに捕らえる……と言いたいところだが」
田井中次郎:「今すぐ俺達だけで正面から戦って、勝てる相手とは思えん」
GM:『私の行動が無駄にならないことを祈る。そう、祈る。勿論、結果を知ることもできるだろうが』
田井中次郎:悔しさの滲む声。岩壁に楔を打ち込む。
GM:『希望を失いたくはない。私は悲嘆と絶望と災厄をもたらしてしまったが、最後に希望だけは……』
田井中次郎:「所在が掴めるだけで十分だ。その場合一度引こう。行き先が追えれば尚良いが……」
林藤はるか:『わかりました。その場合は離脱を私がサポートします。“カースマスター”相手なら一回だけ成功したこともありますしね』
林藤はるか:田井中くんの行き先をポイントするように光が分かれ、点々と配置される。
林藤はるか:『ご存知ですか?アングラーが巻き込まれる海岸での海難事故の原因の多くは、大きな波高の一発波に襲われることなのですが――』
GM:この後、カースマスターの潜伏場所候補を描いた地図が添えられてる感じです
林藤はるか:『これは波の複数の波長が一箇所に重なることで起こる現象で、フリークウェーブやキラーウェーブとも呼ばれています』
林藤はるか:『葛飾北斎の描いた“神奈川沖浪裏”のような波は絵画的な誇張表現にも思えてしまいますが、それとそっくりな形の波形をしているんです』
林藤はるか:『やっぱり北斎は凄いですよね!』
田井中次郎:「へぇー……」光に沿って岩壁を下る。「北斎ってすごいんだなあ」
田井中次郎:「……違う……任務中だ。集中しろ“フォックスリンカ”」
林藤はるか:『む』
林藤はるか:『そうかもしれませんけど。でも、“カースマスター”がいるとして、こんな洞窟で何をしているんですか?』
林藤はるか:『携帯テレビとかスマホを持ち込んでいるんでしょうか?電波はギリギリ届きますけど、洞窟の中だと分かりませんよ』
田井中次郎:「人に見つかりにくくはありそうだが……」
田井中次郎:「住み心地は良くないだろうな。負傷しているのが事実だとすれば、猶更」
林藤はるか:『和嶋先生のように、お医者さんの仲間がいるということはありませんか?』
林藤はるか:『もしもそうだったら、和嶋先生が手紙で予知しているんでしょうか?』
田井中次郎:「“紫艶仙丹”……和嶋先生が持っていた力は『全知』だったな」
林藤はるか:『はい』
田井中次郎:「今の全てが分かるのだとすれば、未来予知に近いことができても不思議ではない……」
田井中次郎:「と最近読んだ本(ラノベ)にあった」
林藤はるか:『ラプラスの悪魔ですね』
田井中次郎:「それ」
林藤はるか:『現在の状態を確定すれば、その結果は全て計算で導き出し得るという、ピエール=シモン・ラプラスさんが提唱した概念ですが』
林藤はるか:『この仮定は、もともとは“悪魔”と呼ばれてはいなかったんです』
田井中次郎:「そうなのか?」
田井中次郎:「なんで悪魔になったんだ?カッコいいから?」
林藤はるか:『はい。ラプラスさんが言っていたのは“それが可能なだけの知性”という言い回しで、すなわち全知のことを指していたのだと思います』
林藤はるか:『それが悪魔という単語に置き換えられてしまったのは』
林藤はるか:『結局そんなことは、人間には不可能なことだと考えたのかもしれません。沢山の人が』
田井中次郎:「……悪魔、か……」
田井中次郎:和嶋春のことを思い出す。彼の願いは確かに歪んではいたが、どこまでも人間らしいものだった。
田井中次郎:下方の洞窟を見下ろす。
田井中次郎:「……しかし、彼のような協力者がいるとすれば、もっとマシな隠れ家がありそうじゃないか?」
田井中次郎:「もしかしたら、この洞窟自体が、何か特別な場所なのかもしれないな」
GM:では、田井中君がそんな事を話したところで
林藤はるか:『どうでしょう。不動産に明るくない協力者というだけかも』光を弱め、後に続く。
田井中次郎:「傷に効く温泉が出てるとか……」
GM:ちょっとだけイベントを起こしますね。
GM:林藤さんに一個渡すものがあります。2つ目のハンドアウトです。
GM:秘話で送りますね
林藤はるか:はーい
GM:終わりました
GM:ではシーンの続きをやっていきましょう
GM:会話を交わしながら君たちは情報にあった洞穴に降り立ちます。
林藤はるか:光を完全に消して偵察体勢に移ります。
田井中次郎:「……」
GM:足を踏み入れた瞬間、君たちは洞穴の中に光り輝く宝石の欠片のようなものが散乱しているのに気づきます
田井中次郎:「……暗いな………………」
林藤はるか:『この宝石はなんでしょうか?』ひそひそ
GM:手にとったりよく観察すると分かるでしょう。それはバラバラに砕かれた賢者の石です。
田井中次郎:拾い上げてそれを見て。「これ……」林藤さんのほうに差し出します
田井中次郎:「……レネゲイドを感じる。まさかとは思うが……」
GM:それも通常のものではない。起源種、もしくは変異種。検出されるのは二種類の特殊なレネゲイドだけだ
林藤はるか:『私でもわかります。凄いレネゲイド濃度ですよ。全部回収しないと駄目ですね』
林藤はるか:『まさか、これって……』
田井中次郎:「……賢者の石か」呻くように言う。「どうしてこんなに無造作に……?」
白上光:「期待どおり、やはり来てくれましたか」
林藤はるか:『“カースマスター”と無関係とは思えません』
田井中次郎:「奴にとっても重要なもののはずだろう。使い道ならいくらでも……」
田井中次郎:「……!」
林藤はるか:『!』三つに分裂して田井中さんの周囲に展開する。
GM:洞穴の奥から声がする。林藤さんには聞き覚えがあるかもしれない。
白上光:「もう少し近づいていただけませんか?今の私はこの場所に固定されているので」
田井中次郎:「誰だ」聞きなれない声に、即座に臨戦態勢に入る。
林藤はるか:『幽霊さん』
田井中次郎:「幽霊!?」
白上光:「あまり遠くにいると話しかけづらいんですよ」
林藤はるか:『……はい。以前にもお話した、白上家の幽霊です!そうですよね?』
林藤はるか:『白上光さん。私のことを覚えていますか?』
白上光:「お久しぶりです、林藤さん。貴方が死ぬまでもう会うことは無いと思っていたのですが」
白上光:「人生何があるかわかりませんね。まあ私は死んでるんですけど」
林藤はるか:『はい。死ぬ前に再会できてよかったです。一体ここで何があったんですか?』
田井中次郎:「あっ例の……えっ……本当に幽霊!?」腰が引けている
林藤はるか:田井中くんの代わりに近づいて話を聞きに行きます。
GM:洞穴の奥に進むと、寂れた祠のようなものの上にぼんやり光る和装の幽霊が浮いているのが見えるよ
白上光:「時間がないので詳しい話は省きますが」
白上光:「簡単に言うと魔星が復活しました」
白上光:「貴方方も知っているでしょう。カースマスターという男の手によってです」
林藤はるか:『まさか。魔星復活は阻止されたという話でしたけれど』
白上光:「極星開放の儀だけが、魔星を復活させる方法ではなかったということでしょう」
田井中次郎:「何だと……」恐怖も忘れて歩み寄る。
白上光:「勿論代償もあります。詳しい話は省きますが、此度の復活は完全なものではありません」
林藤はるか:『そうですね。完全に復活したらこの世界が終わってしまうらしいと聞いていますし』
白上光:「そのとおり。世界が終わっていないのがその証拠です」
林藤はるか:『白上さんがこうして私達に情報を伝えられている時点で、完全に復活してはいないというのはわかります』
白上光:「別れていた短期間の間に、聡明さが増したようですね」
白上光:「そちらの方ははじめまして。白上家当主、白上光と申します」
白上光:「まあもう死んでるみたいなんですが。」
林藤はるか:『田井中さんです』オレンジ色に点滅して紹介します。
田井中次郎:(透けてる……)「違う、“ナイトメアブリンガー”だ」
白上光:「はじめまして田井中さん」
田井中次郎:「“ナイトメアブリンガー”……!」
林藤はるか:『これで幽霊が実在することが分かりましたよね、田井中さん?支部で幽霊の話題になったら、ちゃんと証言してくださいね』
田井中次郎:「くっ……林藤のせいだぞ……!」
田井中次郎:「……それで……魔星を不完全に復活させて、奴は何をする気なんだ」
白上光:「全然わかりません。さり際に街を滅ぼすには十分とかなんとか言っていましたが」
白上光:「具体的にはさっぱりです。そのへんは生きてる人たちでなんとかするように」
田井中次郎:「街を滅ぼすだと……?」
林藤はるか:『待ってください。白上光さんはここで“カースマスター”と接触しているんですよね。この洞窟がアジトだという情報もありました』
林藤はるか:『ここに散らばっていた賢者の石がどうして砕かれているのか、それについては見ていませんか?』
田井中次郎:掌上の賢者の石を差し出す。
白上光:「彼自身が砕いたのです。詳しい話は省きますが、封印を解くために必要だったのでしょう」
白上光:「そんなことより時間がありません。田井中さん、林藤さん。貴方方二人に使命を与えます」
林藤はるか:『また使命ですか!』
田井中次郎:「詳しい話がすごく省かれている気がするが……」
白上光:「こういった時のために、我々は復活した魔星に対して一応の対策を用意しておきました」
白上光:「永い時が経ち、失われている可能性もありますが……」
田井中次郎:「そんな物が……一体何だ」身を乗り出す
白上光:「“星彩の要石”と名付けた賢者の石です」
林藤はるか:『また賢者の石!』
田井中次郎:「思ったけど我慢したのに……」
白上光:「魔星の肉体の一部を、我々の手によって加工したものです。それを使うことにより、魔星の力をある程度相殺できます」
林藤はるか:『なるほど。極星開門の儀に使われているものと大本は同じということですね』
白上光:「それを探し出し、復活した魔星を止める。これが貴方方二人の使命です」
田井中次郎:「フン……心強いじゃないか。それは今どこに……」
田井中次郎:「……分かってないのか場所……?」
林藤はるか:『いえ、その前に』
白上光:「本当ならここにあるはずなんですけどね」
林藤はるか:『それはいつまでに止めればいいんですか?』
白上光:「起きたら無くなってました。頼みましたよ二人共」
白上光:「それを調べるのも貴方方の使命です」
田井中次郎:(使命というか丸投げじゃないか……?)
白上光:「物質的な話をするなら、貴方方の住む街が破壊されるまでではないでしょうか」
白上光:「それを許容するなら世界が破滅するまでになります」
林藤はるか:『……』
田井中次郎:「……結局は、そうだな。カースマスターの思い通りにさせるわけにはいかん」
林藤はるか:『時間の余裕はあるかもしれませんし、ないかもしれないですね』
田井中次郎:「あるかもしれない。希望が残っているなら、やる価値はある」
林藤はるか:『そう……ですね』
田井中次郎:「……」息を吐く。「……俺が一人で奴に勝てるほど、強ければ良かったんだがな」
田井中次郎:「奴を止められるなら、藁にも石にも縋ってやる」
林藤はるか:『“カースマスター”に一人で勝てなんて無茶を言える人はこの世にいませんよ』
林藤はるか:『私達はチームなんです。一緒に頑張りましょう』
林藤はるか:『そうですよね、田井中さん!』
田井中次郎:「……ああ」頷いて。
田井中次郎:「引き受けよう、その使命」
白上光:「助かりました。では、私はそろそろ失礼」
白上光:「もう残りの力も尽きるところでした。貴方たちが間に合ったのは恐らく運命でしょう」
白上光:「では、未来をよろしく」
GM:そして光さんは透明度が増していき最後には消えてしまいます
林藤はるか:『……』
林藤はるか:『田井中さんは、チームという言葉の語源をご存知ですか?』
田井中次郎:「……? 全然知らない」
林藤はるか:『一説にはTogether Everyone Achieves Moreの頭文字を取ったものと言われていて』
林藤はるか:『“全員で共に取り組んで、より多くの成果を達成する”ということらしいです』
田井中次郎:「へえ……」素直に感心する。「確かにチームって感じだ」
林藤はるか:『結びつけるという意味の“Tug”が語源という説もあるようなので、確かな話というわけではないんですけどね。私らしくない知識かもしれなかったです』
田井中次郎:「いや。でも、好きだな。その話」
林藤はるか:『もっと仲間を作りましょう』ピカピカと光る。
田井中次郎:「そうだな。この街に危機が迫っているなら……」
田井中次郎:「戦ってくれるのは、俺達だけじゃない」
林藤はるか:『はい!』


GM:ではシーンを終了します
GM:シナリオロイスとか色々取るといいよ~
田井中次郎:固定ロイスで取ってるので保留です!
林藤はるか:カースマスターには既に取っちゃってた
林藤はるか:じゃあ和嶋先生に取ろうかな!
林藤はるか:主治医/和嶋春/感謝/悔しさ:○/ロイス
GM:いいよ~
林藤はるか:購入はまだよね
GM:やりたいの言うならいいでしょう
GM:一位記念!購入一回増量!
林藤はるか:www
田井中次郎:ヤッタ~!
林藤はるか:ありがとうございます。このラノ一位取ってよかった~!
林藤はるか:みんなにもダブルクロスに勝つための方法を教えてやるよ……
林藤はるか:このライトノベルがすごいで一位を取れば購入判定が増えるんだぜ~!
田井中次郎:最高でも年一で一人しか使えない
林藤はるか:応急手当キットを買います。
林藤はるか:2dx+2>=8
DoubleCross : (2R10+2[10]>=8) → 7[2,7]+2 → 9 → 成功

林藤はるか:応急手当キット2021を入手
田井中次郎:あやからせてもらおう~
田井中次郎:1DX+1>=8 救急キット
DoubleCross : (1R10+1[10]>=8) → 8[8]+1 → 9 → 成功

田井中次郎:このラノ1位様様だぜ!
林藤はるか:応急手当キットがすごい
GM:ではシーン終了
GM:このラノに感謝

オープニング/鵜曇憂子

GM:次のシーン!
GM:ういこちゃんのOPに移ろうかなと思います。侵蝕ダイスを振ってね。
鵜曇憂子:はーい
鵜曇憂子:1d10+37
DoubleCross : (1D10+37) → 6[6]+37 → 43

GM:ういこちゃんのOPは2つパターンを考えていて
GM:一つは学校のことを軽く描写してから家に帰ってうわっ!って驚いてもらうのと
GM:もう一つは回想で昔のFH時代のことをちょっと思い出してもらってから家に帰ってうわっ!ってなるやつです
鵜曇憂子:ほほう~
GM:家でうわっ!ってなってもらえればいいので
GM:他にやりたいこととかあったら希望してくれてもいいよ!
鵜曇憂子:学校描写はこれまでのセッションでもちまちまさせてもらってるので
鵜曇憂子:FH回想をやってみたいな~って思いました
GM:理解しました。
鵜曇憂子:ありがとうございます!
GM:GM側では、ジャームと軽く戦闘してもらって、終わった後お薬を打たれたり打たれなかったりみたいなのを想定してるんですが
GM:こういう実験受けたいみたいなのありますか?
鵜曇憂子:なんか適度に痛々しければGMの想定で大丈夫です!
GM:了解!じゃあGM側の想定通りやらせてもらいますね
GM:描写を開始します


GM:数年前、FHの実験施設。
GM:その時期、鵜曇憂子は毎日のように戦闘訓練に駆り出されていた。試作中の武器の性能テスト、それから君自身の適合がどれだけ進んでいるか、データを取るためだ。
GM:君は設備によって再現された、砂漠のような場所で戦わされています。目の前には巨大な日本の角を持った、恐竜のようなジャーム
ジャーム実験体:「グルァアアアアア!」
鵜曇憂子:土埃が薄汚くまみれた配給の戦闘服に身を包んだ、年端もいかない少女が、身の丈より倍もある巨槍を引きずるように抱えている。
ジャーム実験体:唸り声とともにジャームが君に向かって突撃してくる。
鵜曇憂子:「はぁっ……はぁっ…………」荒く息を吐きながら、自らのレネゲイドを巨槍へ放射。わななくように稲妻が刀身に走る。
GM:投入されるジャームの強度は日に日に上がっている。
鵜曇憂子:「うっ、……うらァアアアアアアアッ!」
GM:今回投入されたジャームはこれまででも最強のものだ。巨体が弾丸のような速さで君に迫ってくる。
鵜曇憂子:大声とともに出撃。小柄な身体から生まれるとは思えない剛腕にて、槍をジャームに向けて放つ。
鵜曇憂子:足元では這うように槍から溢れた稲妻が地面を駆け抜け、ジャームの身体を束縛する。
鵜曇憂子:次に訪れる巨槍───「命の星」の全力刺殺によって、その恐竜の巨大な身体はブチブチと音を上げて貫かれる。
鵜曇憂子:「っあ!」槍が手を離れ、勢いのままにごろごろと地面を転がる。
ジャーム実験体:「ぎ、ギギグ……」真っ二つになったジャームは数秒のたうち回り、苦しんだ後死にます
鵜曇憂子:起き上がって、その様子を確認。
GM:そしてジャームが死亡すると同時に砂漠のテクスチャが消え、白い無機質な部屋に戻る。
研究員A:『あはは~。おつかれおつかれ~」
鵜曇憂子:「笑ってやがるし…………」
研究員A:『今回も無事倒せたねえ。偉いよ~憂子ちゃん。それじゃこっちに戻ってきてくれる~?』
研究員A:そんなような気の抜けたようなアナウンスが聞こえてくるよ
鵜曇憂子:「今回、マジで死ぬかと思ったんですけど……? はぁああ。正義の味方っつーのも、大変ですよう」
鵜曇憂子:ここは『UGNの訓練施設』だと思っている。
鵜曇憂子:「あーい、了解」そう言って、部屋から出てきます。
GM:そんなことをぼやきつつ部屋を出たりすると、眼鏡の研究員さんが君を迎えるよ。
研究員A:「何弱気なこと言ってんのさー。エージェントの人たちなんてもっと大変だよ?」
研究員A:「弱音吐いてないで正義のためにもっと頑張ってもらわないと。憂子ちゃんまだまだ若いんだから~」
鵜曇憂子:「ぬぇ~~。もー、平和のためじゃなきゃ、ういこだって、こんながんばんないですからね~」
研究員A:「よしよし。憂子ちゃんはいい子だね~。あ、それで今回の結果だけど。んー」
鵜曇憂子:「ん~?」
鵜曇憂子:首を傾げて、研究員さんを見上げます。
研究員A:「正直言ってあんまり良くないね~。まだ『命の星』の力、まだ2割くらいしか引き出せてない」
鵜曇憂子:「うえええ~~っ」
研究員A:「予定より大分遅れちゃってる。ちょっと薬増やさないといけないかなあ。憂子ちゃん大丈夫?」
鵜曇憂子:「そんな…ういこだって頑張っているのに…今回の成果を………」ぴょこぴょこ抗議のジャンプをします。
鵜曇憂子:「………」止まる。「……お父さんに報告いきますよね?」
鵜曇憂子:「この戦闘結果とか……『命の星』をどれだけ使えてるかとか……」
研究員A:「もちもち。薬も、危なかったらちゃんと止めてくれるから」
鵜曇憂子:「ぬぅ~~っ」頬を膨らます。「……お薬、増やします。だいじょぶです」
鵜曇憂子:「お父さんにがっかりされるワケにはいかねっす」
研究員A:「あっちはあっちで忙しくてね~。中々会わせてあげれないのが申し訳ないんだけど。愁馬さんも頑張ってって言ってたよ」
鵜曇憂子:「えっ」
鵜曇憂子:「やった」
鵜曇憂子:お父さんの名前を聞くと、目を輝かせる。
研究員A:「あはは~。憂子ちゃんはお父さん好きなんだね~」
鵜曇憂子:「やっ違…!やめてくださいその眼差し!」ぱたぱたと両手を振り上げる(届かない)。
鵜曇憂子:「暖かい感じで見守るんでない! ほら投与投与! ささっと薬!」
研究員A:「あはは~。じゃあ横になってね~」
研究員A:「もう麻酔効かなくなっちゃったからなー。ちょっと痛いかもしれないけど我慢してね~」
鵜曇憂子:「はあーーい」
鵜曇憂子:手慣れた様子で戦闘服をぽいぽいと脱ぎ、簡易ベッドに横たわる。
研究員A:「あ、服はいつもどおりそこ置いといて。じゃいくよ~」慣れた手付きで君の体に幾つも針を指していきます
鵜曇憂子:針を刺されるたびに眉をしかめる。
鵜曇憂子:慣れているとはいえど、決して痛みが消えた訳ではない。
研究員A:「あ、後これ今回から追加ね。苦しくても取っちゃダメだよ~」
鵜曇憂子:「…え?」
研究員A:「じっとしててね~」人工呼吸器のような物を君の口に取り付けます。
研究員A:「じゃ入れてくよ~。耐えられなさそうだったら言ってね~。体縛っちゃうから~」
鵜曇憂子:「な……、それは聞いてな………」か細い声を上げながら、茫然と研究員の挙動を見ている。
GM:君の返事を待たず薬の注入が始まります
研究員A:「大丈夫~。体に害はないから~。それにこれも平和のためだよ~」
研究員A:「憂子ちゃんはもっと元気になるし、頑張ってくれれば」
研究員A:「病気に苦しんでる人……例えば、筋力が段々落ちてっちゃうような病気とかね」
研究員A:「そういうのの治療にも応用できるかもしれないんだ~。憂子ちゃんならがんばれるよね?」
鵜曇憂子:「ぅぎっ!」びくびくと身体が跳ねているる。「っああ!」
研究員A:「憂子ちゃんにしかできないんだよ~。がんばってね~」
研究員A:「お父さんが付いてるからね~」
鵜曇憂子:「いぃいぃいっ、うぅっ、ひぃっ」ひきつったような声。
研究員A:「あ、もうちょっと動くの我慢できるかな?がんばって~」
鵜曇憂子:「………っ! ………っ!!」
GM:それから一時間ほどで投薬は終了します。
研究員A:「おつかれ~。憂子ちゃん、最後まで我慢できて偉いね~」
研究員A:顔の汗を吹きながらそんな事を言います
鵜曇憂子:「……………………」身体中をじっとりと濡らしながら、簡易ベッドの上にだらりと倒れこんでいる。
鵜曇憂子:四肢の力が抜けきっており、丸い瞳だけが研究員の姿を追う。
研究員A:「じゃあ効果出てるかどうか確かめるから、明日も同じ時間に来てね~。あとこれ飲み薬。五錠増えて一日21錠。紙も入れとくから忘れず飲んでね~」
鵜曇憂子:「…………」口をぱくぱくと開け。「……はぁい」少ししてから、掠れた声で返事。
研究員A:「いや~。今日も憂子ちゃんのお陰でまた一歩平和に近づいたよ」
研究員A:「ありがとうね~。でも無理はしないように。嫌なら何時でも言ってね」
研究員A:「ちょっと困っちゃうけど、頑張って代わりの人見つけるから。自分を一番にね~」
鵜曇憂子:「…だいじょぶ、ですもん………」
鵜曇憂子:「ういこしか出来ない事なんですもん…………」
研究員A:「ありがとありがと~。憂子ちゃんと愁馬さんが来てから、私達大助かりだよ~」
研究員A:「二人の頑張りは絶対無駄にしないから。それじゃ、またね~」
鵜曇憂子:「……ふふ」顔を少し動かして、くすぐったそうに笑う。「ういこ達が来てから…」
鵜曇憂子:「はあい。またお願いしま~~す…」
鵜曇憂子:のそのそと、緩慢に体を起こす。全身がぐっしょりと濡れている。ベッド脇の大量の注射器が落ちてカラカラと音が鳴った。
鵜曇憂子:(………………)
鵜曇憂子:(お父さん。しばらく会ってないですなあ)
鵜曇憂子:(会いたいな…………)
鵜曇憂子:飲み薬を手にとって、体を引きずるようにして、小柄な少女は部屋から退出していった。
GM:これから君が父に再会することはありませんでした。数日後、君は自分が協力していたのがUGNではなくFHだったことを知り
GM:実験途中で起きた事故に便乗し、実験施設から逃げ出すことに成功します。父の作った武器、『命の星』を手に。
GM:そして時は流れ……


GM:現代。大N市市街地
GM:君はここ大Nしで、星辰館高校に通う普通の生徒として暮らしている。
GM:今日は午前授業で、お昼前の帰宅だ。周りの生徒は部活に出る人も多いため、君は一人で家に帰ってきています
鵜曇憂子:エナメル製のスポーツバッグを提げ、だぼっとしたカーディガンを来た小柄な少女。
GM:いつもどおり自分の家へ帰ってきた君は、玄関を開ける前、違和感に気づく。
鵜曇憂子:二つ結びの髪を揺らしながら、いつも通り、自室のあるマンションへとたどり着いたところ。
鵜曇憂子:「およ」
GM:誰も居ないはずの自分の部屋から、人の気配がする。
GM:部屋じゃなくて家
鵜曇憂子:「………? あずあず、会長……には別に合鍵は渡してないし」友人の名前をぼやく。
鵜曇憂子:「泥棒……?」眉をひそめ、いつでもスマホから通報できるようにして、そろそろとドアノブを開けます。
GM:では、やはり誰か居ることがわかります。隠そうともしていない。
鵜曇憂子:「ういこを誰だと思っていやがるんでしょうねい…?」
GM:キッチンで料理をしているようで、何かを焼くじゅーじゅーという音やピーピー言うやかんの音が聞こえてきます
GM:それから珈琲の匂いもしてくる。ものすごくくつろいでいる気がする。
鵜曇憂子:「なーーに、ウチで満喫してやがるっつーんです、どこのどなたか知らんですが…!」
鵜曇憂子:ムゥゥ~~ッと怒って、バターン!と居間やキッチンに繋がるドアを開きます。
鵜曇愁馬:「えっ!?う、うわあ!」
鵜曇憂子:「コラ~~ッ! ど」
鵜曇憂子:「ろ」
鵜曇憂子:男を見る。
鵜曇愁馬:見覚えのある顔だ。ただし最近は見ていない。
鵜曇憂子:目を丸くする。
鵜曇憂子:それは父の顔だったため。
鵜曇愁馬:「ああ、なんだ。憂子、帰ってきてたのか……。全然気づかなかったよ」
鵜曇憂子:バッ!と距離を取ります。
鵜曇愁馬:数年前に死んだはずの父がそこにいるよ。
鵜曇憂子:「誰ですか貴方は!」
鵜曇憂子:「てっ……敵ですか? 悪趣味が過ぎますよ? 誰かに作られたお人形でしょうかねい!」
鵜曇愁馬:「てっきりまだ学校かと思って、くつろいじゃったよ……えーっと……」作りかけの料理をちらりと見て「あー……食べる?」
鵜曇愁馬:「なんちゃって……いや、まあ、そうだよねえ。普通はそうなるよなあ」
鵜曇憂子:「………っ」料理をちらりと見てしまうが、慌てて父らしき人物に視線を戻す。
鵜曇愁馬:「とりあえず落ち着いてくれ、憂子。僕にも何が起こってるのかわからないんだ」
鵜曇愁馬:「でも、一つだけわかる事がある」
鵜曇憂子:「……?」
鵜曇愁馬:「父さんは何時でも憂子の味方だ。生まれ変わっても、何があってもね」
鵜曇憂子:「なっ」
鵜曇愁馬:「おかえり憂子」
鵜曇憂子:「何を言って………、こんな時に…………」
鵜曇憂子:「……………」
鵜曇憂子:茫然と立ち尽くしている。
鵜曇愁馬:「あー……それで……憂子が要らないなら予定通り僕が食べていいかな?これ」
鵜曇憂子:「まっ」
鵜曇愁馬:「実はめちゃくちゃお腹へっててさ……ダメ?」
鵜曇憂子:「待って、勝手に話を進めないでくださいよう…」
鵜曇憂子:「なんでそんな…そんな」「お父さんみたいなことを…………」
鵜曇憂子:弱り切った顔で、目の前の父らしき人を見ている。
鵜曇憂子:感情に揺さぶられて、思考が止まる。理性が言うことを効かなくなる。
鵜曇愁馬:「そりゃまあ……お父さんだから……?少なくとも自意識の上では、だけど」
鵜曇愁馬:「って、う、うわ!憂子、大丈夫か!?な、泣いてるのか?」
鵜曇憂子:「自意識の上ではって………っ、もっと、本当のお父さんみたいにふるまってくれればっ………」
鵜曇憂子:「ひっ」
鵜曇憂子:「ひぅ、うううぅぅぅ、うぅえええええ」ぼだぼだと涙が溢れてくる。
鵜曇憂子:そのまま膝から崩れ落ちるようにして、しゃがみこんで泣き出します。
鵜曇憂子:「おとうさっ……、な…うぅぅ、うぇええっ、うぅぅぅーーーー………!」
鵜曇愁馬:「あ、う、うわわわわ。だ、大丈夫。大丈夫だよ憂子」慌てて駆け寄って背中を擦ります。何が大丈夫なのかは本人もわかってなさそう
鵜曇憂子:「うぅぅああああああん、うぁああああーーーん………!」そのまま、お父さんらしき人にしがみつく。
鵜曇愁馬:「大丈夫!お父さんだから!大丈夫だから、泣かないでくれよ憂子~」
鵜曇憂子:何を言われてるかもよく理解できないまま、涙をこぼし続けた。
鵜曇愁馬:「よしよし。いい子だから。大丈夫だから~」そのまま君が泣き止むまで慰め続けます
鵜曇憂子:その感触が、感じる体温が本物なのかどうか、判断できないことが、
鵜曇憂子:どうしようもなく情けなかった。


GM:シーンを終了します
GM:ロイスの取得だけできるよ!
鵜曇憂子:シナリオロイスの鵜曇愁馬に、初期ロイスで取ってるんですけど、改めて遺志/猜疑心:〇 で感情変更して取得します。
GM:了解しました
GM:では改めてシーン終了!

オープニング/雨堂聖理

GM:次のシーンに行きましょう
GM:雨堂さんのOPに行こうかと思います
GM:登場ダイスを振ってね。
雨堂聖理:雨堂聖理の侵蝕率を+7(1d10->7)(侵蝕率:35->42)
GM:このシーンは、戦闘訓練をしている雨堂さんのところに
GM:“スターゲイザー”さんが現れて新しい武器を渡してくれる代わりに色々やってね~って言われるシーンです
雨堂聖理:はーい。訓練の描写、してよろしい?
GM:いいよ!
GM:もうビジョンがあるみたいなので早速始めていきましょう


雨堂聖理:静寂の空間。
雨堂聖理:床には縦横にレールが走り、壁にはいくつかの射出溝。
雨堂聖理:使われなくなった倉庫を改装して作られた射撃場である。当然、地図に名前のあるような施設ではないし、UGNのものでもない。ちょっとしたツテを頼って訪れた場所だ。
雨堂聖理:……鈍いモーター音と共に、人型の標的が立ち上がり、レールの上を滑り始める。最初の一つは、立ち上がった瞬間に心臓部を撃ち抜かれた。
雨堂聖理:次、逆側から立ち上がったものは頭部。三連続で立ち上がったものは腹部、同じ箇所に。
雨堂聖理:大小並んで流れてきたものは、大きなものの頭部だけを撃つ。小さな人型は人質役だ。
雨堂聖理:やがて、射出溝から陶器のディスクが発射される。円弧を描いて飛ぶそれも、また地に落ちる前に次々撃ち抜かれる。
雨堂聖理:人型。ディスク。撃ってはいけないもの。撃ってよいもの。間断なく現れるそれらは、やはり間断なく飛来する弾丸によって撃ち抜かれていく。
雨堂聖理:やがて駆動音が止まり、標的の出現も止まった。空間に静寂が戻る。
雨堂聖理:「……はあー」
雨堂聖理:……小さく嘆息を吐いて、ボックスに立った雨堂聖理はライフルを置く。目元を覆っていた目隠しを取り、最大音量で騒音を流し続けていたイヤホンを取る。
雨堂聖理:(慣れた)
雨堂聖理:(もう、耳で純粋に動きを追えてない。モーターの音で、次出てくるものを推測して、それで撃っちゃってる)
雨堂聖理:(偏差把握もまだ細かいところまでは神経が働かないし……これ、実戦でちゃんとやれるのかな……)
雨堂聖理:ぷらぷらと手首を振って、うーんと伸びをする。それから傍らに置いていた分厚い眼鏡をかけ直して、後方のベンチに腰掛ける。足を遠慮なく伸ばして。
雨堂聖理:「命中率、どうでしたー?」 と、いつもの監視員に声をかけ
???:パチ、パチ、パチ、パチ、パチ。
???:返事はない。代わりにまばらな拍手が帰ってくる
???:「いやはや。力の大半を失ったと聞いたが、見事なものだ」
雨堂聖理:「……?」 そちらに目を向ける。実際ほとんど見えてはいないが、普通に過ごす限りは不自然でないくらいに、視線を使うことはできるようになっていた
???:ストライプの入った黒のスーツに同じ柄のハット。赤い丸サングラスにネクタイ。細身で長身の男だ。
雨堂聖理:(知らない靴音……革かな。高級過ぎる。ここに来るような人じゃない。……偉い人かな?)
???:君には細身で長身の、老いた男であるところまで分かるかもしれない
???:「隣に座ってもいいかな?雨堂聖理くん」
雨堂聖理:目を細めて 「……どうぞ」 拒まない
雨堂聖理:自分の事情を知っていて、高級な身なりとなると、UGN方面の可能性もなくはない。膝を揃えて、見えないなりにその相手を見る。
???:「では失礼」隣に腰掛け、葉巻に火を付ける
雨堂聖理:(サングラスの趣味は悪いな……)
???:「その様子だと、私と会うのは初めてかな?いや、この姿の私と言うべきか」
雨堂聖理:「えっ? あ、はい……はじめまして、です? えーと」
雨堂聖理:「あたしから見たら、はじめましてです。あなたのことは知りません」
“スターゲイザー”:「では名乗っておこう」葉巻の火をもみ消して「はじめまして。“スターゲイザー”だ」
雨堂聖理:「……」
雨堂聖理:「あ、ども……雨堂、聖理です……」
“スターゲイザー”:「いい顔だ。中々に」
雨堂聖理:「シン……じゃなくて、えっと、無辺往路(ウェイフェアラー)って言って……」 鳩が豆鉄砲を食ったような顔である
雨堂聖理:“スターゲイザー”のことは……知っている。遠巻きながら彼女と接触した経験もある。確かあの時は虚空蔵小路と名乗り、セーラー服の少女だったが。
“スターゲイザー”:「信じれないのも無理はない……君の抱く“スターゲイザー”のイメージとはかけ離れているだろう」
雨堂聖理:「あっ、はい。そうですね。あたしの知ってる“スターゲイザー”は、美人の女の子で……」
“スターゲイザー”:「そうか……。だが……考えたことはないのかね?」
“スターゲイザー”:「世界が無限に存在し、その全てを移動する力を持っているのなら」
“スターゲイザー”:「はるか遠い世界から、全く違う姿をした“スターゲイザー”が現れてもおかしくはない……とは」
雨堂聖理:頭を押さえて 「すみません、あたしその手の話だいぶ苦手で……一応分かってるつもりなんですけど……」
“スターゲイザー”:「そもそも全ての個体が同じ姿をしている方が異常だろう。冷静に考えて、姿の違う自分は」
“スターゲイザー”:「密かに行動している時のために見せていない……と考えるほうが自然だ。君が同じ力を持っていたとしたら」
“スターゲイザー”:「そういう使い方をするんじゃないか?どうだね、無辺往路」
雨堂聖理:「並行世界っていうのがあって……それはちょっとずつ違う別の世界で……その『ちょっとずつ』を重ねると、セーラー服の美人も、あなたみたいになって」
雨堂聖理:「んでそのあなたみたいなスターゲイザーは、秘密活動をする……えーっと……ううう……」 両手で頭を押さえて 「ごめんなさい、分かるような分かんないような……」
“スターゲイザー”:「ハッハッハ!」パンと手をたたきながら笑う「まあ今はそれでいい。それに、こんな与太話をしに来たんじゃない」
“スターゲイザー”:「君にプレゼントをしに来たんだ。受け取ってくれるかな?」
雨堂聖理:「うう、すみません……」 謝りつつ 「で、その、えーと……プレゼント」
“スターゲイザー”:そう言って“スターゲイザー”を名乗る男は赤いバラを君に向かって差し出す
雨堂聖理:「……」 疑念の眼差し 「あの、あたし、“スターゲイザー”には関わらないように、って、UGNからは言われてるんですけど」
“スターゲイザー”:片眉を上げて、どう?といいたげに君を見る
雨堂聖理:「そんな人からプレゼントなんて」
雨堂聖理:「まだ知らない人からの方が受け取れますよ。お菓子とか」
“スターゲイザー”:「では」くるりと手首を返し、薔薇を一回転させると「これならどうかな?」その手には、今度は真紅の弓が握られている
雨堂聖理:「え」 目をぱちりと瞬かせる 「何……ですかこれ。えーと……弓……?」
GM:少し観察すれば、君にはわかります。この弓は高濃度のレネゲイドを纏っている。これは遺産だ。UGNやFHでは
GM:必中の弓という物にカテゴライズされています。
雨堂聖理:眉間に皺を寄せながら 「……遺産……ってやつですか? いや、そんなこといきなり言われても……」
GM:そしてこの遺産は、完全に君に適合している。
GM:手に取れば問題なく操れるでしょう。
“スターゲイザー”:「そうか?君に合っている物を、苦労して手に入れたんだが……」
雨堂聖理:何となくそれも分かる。これを手にすれば、さっきまで使っていたライフルよりよっぽど確実に、敵を撃つことができるだろう。
“スターゲイザー”:「ああ、勿論ただじゃない。一つ約束をしてほしいんだ」
“スターゲイザー”:チッチッチ、と指を振って
雨堂聖理:それをしばらくじっと見ていたが、結局視線を男に向ける 「いったい何が目的で……」
雨堂聖理:「ほら来た!」
“スターゲイザー”:「君も知っているだろう?"カースマスター"。彼を殺した後」
雨堂聖理:「タダじゃない! それはプレゼントって言わな……」 自分の身を庇うように距離を取りかけて
雨堂聖理:「……"カースマスター"?」
“スターゲイザー”:「遺体を私に預けてほしい。どうせ戦う気なんだろう?いい条件だと思わないか?」
雨堂聖理:その名を聞くと、一気に表情が引き締まる 「……そんなの」
雨堂聖理:「ダメに決まってます。まず、彼をやっつけた所で死体をあたしがどうにかできる保証はないし」
雨堂聖理:「彼の死体って、賢者の石っていう……めちゃくちゃすごいものがいっぱい入って……入ってる? んですから、それを渡すのもできないし」
雨堂聖理:「“スターゲイザー”には関わっちゃダメって言われてるし」
“スターゲイザー”:「ふぅ~む……」足と手を組んで「他には?」
雨堂聖理:「何より」 「あたしは"カースマスター"と戦って、殺すことを、目標に決めてるつもりはありません」
雨堂聖理:「……そりゃ、憎いし、腹立つし、やっつけなきゃいけないけど」
雨堂聖理:「だからってあたしがそれにこだわったら、なんか……それこそ『呪い』みたいじゃないですか」
雨堂聖理:「もちろん、あたしは誰か……困っている人を助けたいし、そのためなら戦うし、そこで"カースマスター"が出てきたら、当然倒しますけど」
雨堂聖理:「それはあくまで手段なんです。あたしは」
雨堂聖理:「……誰かを倒すことを目的にしちゃいけないと思う」 記憶の片隅にあるのは、憎悪に燃え盛り、影を鎧った青年だ
“スターゲイザー”:口を閉じたまま、何度か動かし「なるほど。わかった」ぽんぽんと君の膝を叩き、立ち上がる「残念だが、君のことは諦めるとしよう」
雨堂聖理:「何か、すみません」 ちょっと頭を下げかけ 「……いや、すみませんじゃないですよ、悪い人なんでしょあなたも!」
“スターゲイザー”:「これも元の世界に帰しておくよ。なに、苦労はしたが、君が気に病むことじゃない」
雨堂聖理:「結局何が目的だったんですか! "カースマスター"の死体なんて……そんな、あたしに力を渡すような準備までして!」
“スターゲイザー”:「ああ、悪い人だ。」ニッと笑い「そして私以外にも悪い人間は大勢いる」
“スターゲイザー”:「遺体を狙う者も大勢ね。結果として君と敵対する者も居るだろう。……その時」
“スターゲイザー”:「今の力だけで戦い抜くつもりかね?今ここで私を見送ったことを後悔しないかな?」
雨堂聖理:「っ……」 図星を突かれて息を呑む。そのとおりだ。今の自分の力不足は、誰より自分が知っている
“スターゲイザー”:「さぁ、最後のチャンスだ。この弓は本当に不要かな?」
雨堂聖理:開いた口から、何か言葉が出かけ、しかしその唇を噛むように結び
雨堂聖理:「……いりません」 「あたしは、あたしの力だけでいい」
“スターゲイザー”:「良い答えだ」パチン、と指を鳴らして君を指差し
“スターゲイザー”:「ではさらばだ。君の往く路に光がささんことを」
GM:そう言ってスターゲイザーさんは去っていきます
雨堂聖理:「…………」 その背に言葉をかけそうになる口を、固く結んで
雨堂聖理:姿が消えれば、深い溜め息を吐く。
雨堂聖理:(……遺産か)
雨堂聖理:(あたしにもそういう運命的な力とかあれば……って、そりゃ思う。思うけど)
雨堂聖理:「……あの日、そういうのは出し切ったんだ」
雨堂聖理:憂う眼を自らの手に向ける。それすらもぼやけて、輪郭もまともに捉えられない。
雨堂聖理:「あたしは、あたしの力でやる……」
雨堂聖理:――無辺往路。すなわちそれは、何かに規格されることのない、自由で、当たり前な道行き。
雨堂聖理:この呼び名には、まだ慣れそうにない。


GM:シーンを終了します
GM:ロイスの取得のみ可能
雨堂聖理:“スターゲイザー”/誠意/○猜疑心

オープニング/涼暮御幸

GM:では今日は涼暮さんのOPだけ始めていきましょう
涼暮御幸:よろしくおねがいします!
GM:シチュエーションとしては涼暮さんが会長としての任意の仕事をしていると
GM:そわそわ風祭君が話しかけてくる感じにしようかな~と思ってるんですが
GM:ぶっちゃけ風祭くんが話しかけるだけなので基本どんなシチュから始めても大丈夫だよ
GM:なにかしたいこととか希望とかありますか?
涼暮御幸:じゃああれかな~
涼暮御幸:構内のレネゲイドホットスポット潰しみたいなことしてて
GM:タピオカ食べててもいいよ
涼暮御幸:人払いしてるはずなのに来るからオーヴァードかってなるやつ
GM:いいよ!
GM:ではなんかやってくれるらしいので描写を始めましょう
涼暮御幸:侵蝕率+1(1d10->1) (侵蝕率:35->36)


涼暮御幸:星辰館高等部敷地内。
涼暮御幸:人通り少ない校舎裏。たとえ足を踏み入れようとしたとて、
涼暮御幸:どことなく、それを躊躇するように感じる。自らの行くべき場所ではないと。
涼暮御幸:微弱な《ワーディング》。力を持たぬものを、寄せ付けぬ領域の展開能力。
涼暮御幸:それを備えた、眼力があると。涼暮御幸は、そのような能力を備えていると判定されている。
涼暮御幸:それは、レネゲイドを知覚せぬ一般人のひしめく校内という環境下において、
涼暮御幸:区画を絞った対レネゲイド掃討を行うに、一定の価値があると断じられている。

涼暮御幸:“汚染”された木々を、白刃が薙ぎ払った。
涼暮御幸:遅れて、軋んだ金属音がなる。圧縮されていた刃が鳴らすひずみの音色。
涼暮御幸:彼女の手に佩く細剣は、小さく折りたたまれて、白羽飾りへと戻る。
涼暮御幸:「……こんなところか」
涼暮御幸:ここ大N市の地下ならぬ地下に、もう一つの世界に存在すると言われる、
涼暮御幸:賢者の石の鉱床。それが流動し、“地表”にマグマのように噴出した形跡と目される、
涼暮御幸:局所的なレネゲイド・ホットスポット、賢者の泉。
涼暮御幸:かつて星辰館に存在されたとされる坑道(アビス)が閉じてなおも、それは学内に時折散見された。
涼暮御幸:それの感知と掃討も、彼女の職務の一つだ。幸い、それが出来る、熱を感知する異能の目が彼女にはある。
涼暮御幸:「しかし、この頻度……」
涼暮御幸:「鉱床とやらの“賢者の石”の規模が、如何ほどばかりかを鑑みるに」
涼暮御幸:「暗澹たる心地だが……君はどう思う」気配に振り向く。
涼暮御幸:この場所に踏み入れられるのは、オーヴァードのみであると。
涼暮御幸:それに、敵意を感じたわけでもない。
風祭 翔:「うわあ!なんだ、気づいてたのか涼暮……」校舎の影から驚きながら出てきます
涼暮御幸:「見られることには敏感でね。そういった職位なもので」
風祭 翔:「いや、別に?僕も隠れてたわけじゃないけどさ。ほら、仕事中だったみたいだし?少しタイミングを伺ってたってわけ」
涼暮御幸:「どうした?邪な目的を持って力を得ようとしても、それは今しがた潰えたところだぞ」
GM:彼は風祭翔くん。とある事件で君と関わったことのあるイリーガルだよ。
風祭 翔:「へえ。今切ってた木、そんな特別なやつだったのか」
涼暮御幸:「まあ、そんなところだ。生命賦活の影響を受けていてね」
風祭 翔:「ま、どうでもいいね。今の僕には力なんて必要ないからさ」
涼暮御幸:「何。分かっているとも」
涼暮御幸:「君がそういうだろうことを期待していた」
風祭 翔:「その、生命力?が強くても、別にテストの点数が上がるわけじゃないし……はぁ。もうすぐ来る期末テストが憂鬱だなあ」
涼暮御幸:「日々の勉学を怠らなければ憂鬱になることもないだろうが……」
涼暮御幸:「それで?何か用があって待っていたのでは?」
風祭 翔:「ああ、そう、そうなんだよ……いや、僕だってこんな話、ほんとはしたくないんだけど……」
風祭 翔:腕を組んで気難しそうな顔をする
涼暮御幸:「なんだ。今更躊躇するような後暗いことでも?」
風祭 翔:「頼れそうなのが涼暮しか居ないんだ。……涼暮って鵜曇憂子って奴知ってる?」
涼暮御幸:「ああ。よく知っているが……彼女が何か……」
涼暮御幸:トラブルを?と言いかけて。「……何か?」
風祭 翔:「いや……ほんとに勘違いしてほしくないんだけど」
風祭 翔:「これは偶然小耳に挟んだだけで、別にまだそっちの奴らとつるんでるとかじゃないから、聞いても疑わないでほしいんだけど」
風祭 翔:「ほら……僕の先生知ってるよな?あの人が……後継者を探してるとかなんとかで」
風祭 翔:「その候補の一人が、例の鵜曇って奴だって噂をさ。ちょっと聞いちゃったんだよ」
涼暮御幸:「……」
涼暮御幸:例の“先生”絡みの、報告自体は追っている。
風祭 翔:「なあ……涼暮はどう思う?鵜曇って奴はそんな……目つけられるようなヤバい奴なわけ?」
涼暮御幸:「……やつに目をつけられることが、彼女がヤバいという証左ではないよ」
風祭 翔:「そりゃそうかもしれないけどさ……」バツが悪そうに髪を手で直しながら
涼暮御幸:「……だが、白羽の矢を立てられるだけの理由が、全く存在しないとは思わない」
涼暮御幸:「それだけの特異性は、秘めていると思うが。だが」
涼暮御幸:「後継者……?」
風祭 翔:「さすが生徒会長。生徒のことは把握してるんだなあ」
涼暮御幸:「当然だ。友人のことは把握しているよ」
風祭 翔:「友人!?……だったのか。……急に嫌な予感がしてきた」
涼暮御幸:「彼女の交友関係が、予感につながると?」
風祭 翔:「いや、僕は涼暮に相談すれば、支部長とかそういう人に取り次いで」
風祭 翔:「上手いことやってくれるんじゃないかって思ってたんだけど……」
風祭 翔:「涼暮、馬鹿なこと考えてないよな?」
涼暮御幸:「君が友人のために動こうとするものを」
涼暮御幸:「馬鹿と断じるものではないことを期待するが?」
風祭 翔:「今回に限ってはそうじゃないか?だって相手は、あの先生だぞ!」
涼暮御幸:「……連絡は非常に感謝しているし、然るべき連絡をなすのは当然だが」
涼暮御幸:「……それも、嫌というほど知っているが」
風祭 翔:「考え直してくれよ涼暮。僕たちまだ子供だぜ?ああいうのは、そう……」
涼暮御幸:「……だからこそだ」
風祭 翔:「強くてちゃんとした大人の人たちに任せたほうがいい。僕たちが入っていい様な事件じゃないよ」
涼暮御幸:「知っているからこそ、彼女を庇護する必要がある」
涼暮御幸:「何、私とて、あれと正面切って戦おうなどと大それては居ないよ」
涼暮御幸:「彼女を連れて避難させる。それだけやって、すぐに戻る」
風祭 翔:「それならまあ、たしかに大丈夫かもしれないけど……」
涼暮御幸:「――ああ。連絡ありがとう。しばらく外すとするよ」
風祭 翔:「……うん、そうだな。涼暮みたいに賢こくて綺麗なやつが無茶するわけ無いか」
涼暮御幸:「何かあれば副会長を頼れ。あれも頼みは違えない質だ」
風祭 翔:「そっちも一段落済んだらちゃんと連絡くれよ、涼暮。副会長は……ちょっと苦手なんだよなあいつ……涼暮がそう言うなら頼ってみるけどさ」
風祭 翔:「じゃあ、また学校でな」
涼暮御幸:「ああ。弁えているよ。また学校で」
涼暮御幸:そう言って、その場を立ち去り。
涼暮御幸:彼が見えなくなったところで。
涼暮御幸:壁にもたれかかる。
涼暮御幸:両腕を抑える。
涼暮御幸:肩が震えていることに気づいた。
涼暮御幸:もしも、彼が、再びと。
涼暮御幸:考えただけでこれだ。
涼暮御幸:「……大丈夫だ」自分に言い聞かせるように。
涼暮御幸:「彼女を逃がすだけだ。弁えている」
涼暮御幸:弁えていれば、きっと。
涼暮御幸:彼に目をつけられることはないだろう。


GM:シーンを終了します
GM:ロイスの取得ができますよ~
涼暮御幸:-友人/鵜曇憂子/庇護:○/諦観/ロイス
涼暮御幸:これでお願いします。
GM:全てを理解しました

マスターシーン

GM:N市近郊、OA町。昼下がりの喫茶店。
GM:主な客層は学校帰りの学生や主婦など。だが、今日は普段とは毛色の違う客が席を占領していた。
???:がつがつがつ!ばく!むしゃ!がぶ!
???:オープンテラス席。テーブルの上に隙間なく敷き詰められた大量のケーキを手づかみで貪り食う、超肥満体の女
???:「ケーキのいちごは先に食うタイプなんだが」
???:「こいつを見てると、そもそも食欲が無くなってくるな。ったく、もうちょっとマシな相方つけてくれりゃあいいのにな」
???:そう言って苦笑いする、両腕に流星の入れ墨を入れた、ガラの悪そうな大男。
GM:それからもうひとり
伊宇摩枯栖:栗色の癖はあるが柔らかそうな髪。軽やかで穏やかな眼差し、すっと通った鼻梁と艶を持った唇。
伊宇摩枯栖:一点の歪みもない面は神秘的ですらある。そのような少年が紅茶から口を離し、目の前の二人組に口を開く。
伊宇摩枯栖:「それで、こちらを呼び出したのは貴方方で良いのですか?」
伊宇摩枯栖:言いながら八面体の宝石の付いたネックレスを弄る。
???:「ああ。急な呼び出しで悪いね」
???:「……しかし、応じてもらえて助かった」
???:「もし断られたら、2、30人ばかし殺してもう一度尋ねるつもりだったからな。手間が省けた」
伊宇摩枯栖:「死人から呼び出しを受けるとは、思ってもいませんでした。さて、そんな事を出来る輩は力を失ったハズですが」
伊宇摩枯栖:「どういう絡繰りでしょうね?なにせ、彼から直に力を奪ったのはこちらだ」
"竜帝縁証":「俺もまさか、死んだ後までこき使われるとは思ってなかったさ」
"竜帝縁証":「ハハッ。ま、それだけ土地が……N市はイカれてるってことさ」
"竜帝縁証":「奪っても奪っても尽きない鉱脈があの街にはある」
伊宇摩枯栖:「それは同感ですがね。こちらには興味のない話です」
"竜帝縁証":コーヒーをぐっと一息で飲んで「一応名乗っておこう。俺は"竜帝縁証"」
???:上を向き、ホールケーキをまるまる口の中に流し込みながら「フラァ~イ」がつがつ
伊宇摩枯栖:「それが悪の温床になるなら斬り散らすまで。えぇ、こちらが興味があるのは」
"竜帝縁証":「おいっ!くいながら喋るんじゃねえ!クリームとんだぞ!ったく……」
伊宇摩枯栖:「イカれてる貴方方の主の方だ。誰が蘇らせたかは、その名前で確証を得ました」
伊宇摩枯栖:クリームを指先で遮る。
伊宇摩枯栖:「真・五凶星。とは言うものの真の星はただ一つな訳だ」
"竜帝縁証":「ククッ。悔しいが、そういうことだな……で」
"竜帝縁証":「その偽物の星が何をしに来たかは……わかるよな?」
伊宇摩枯栖:「恐れているのですね」
伊宇摩枯栖:「無様に逃げ回っているとも言える」
"竜帝縁証":「つまらん奴よなあ。風情がない。だが俺にとっては好都合」
"竜帝縁証":「なにせ極上の獲物と戦うチャンスをもう一度貰えるわけだからな」
伊宇摩枯栖:紅茶を飲み干す。
伊宇摩枯栖:「一つ聞きますが」
伊宇摩枯栖:「もし断られたら、2、30人ばかし殺してもう一度尋ねるつもりだった。手間が省けた。と言うのは本心ですか?」
伊宇摩枯栖:「そちらのご婦人もその手合いで?」
"竜帝縁証":「ああ。あんたへのサービスだ。そういう相手じゃないと燃えないんだろ?」
伊宇摩枯栖:「………………」
"竜帝縁証":「口だけじゃ物足りないなら、1、2分貰えりゃ証明するぜ」
フライ:「げっげっげ!あしゃどうでもいいねえ~」
伊宇摩枯栖:レネゲイドの活性と共に左目に血が集まり、赤くボゥと輝く。
伊宇摩枯栖:「力持つものが欲望でその心を満たそうとするのならば、人々の代わりにこれを討つ」
伊宇摩枯栖:「罪を犯すものが凶状を重ね続けるのなら、これ以上の犠牲者を出す前にこれを討つ」
伊宇摩枯栖:「手には鋏刃。闇には光を…悪には疾風の如く速やかに裁きを…罪には血の十字架を」
伊宇摩枯栖:ネックレスを握りしめ掌から血が湧き出る。瞬く間にそれは……
伊宇摩枯栖:「良かろう。抵抗を許す。死に物狂いで歯向かうが良い」
"竜帝縁証":「いいね……そうこなくちゃあな」
伊宇摩枯栖:赤く輝く刀となって目の前の邪悪に突きつけられた。
"竜帝縁証":「食べごたえのありそうなデザートじゃねえか」ゴキゴキ。首を鳴らすと、その体が巨大な龍の姿へ変わっていく
伊宇摩枯栖:「この俺が再び地獄に案内してやろう。貴様らにとっては今度こそ一方通行の旅路だがな」
伊宇摩枯栖:「ああ、喰らったが最後、腹痛であの世逝きだ」

ミドルフェイズ1

GM:では今日も元気にセッションお願いします!
GM:今回はミドル1、合流シーンからスタートです。
GM:全員登場!侵蝕ダイスを振ってね。
鵜曇憂子:1d10+43
DoubleCross : (1D10+43) → 9[9]+43 → 52

涼暮御幸:侵蝕率+6(1d10->6) (侵蝕率:36->42)
林藤はるか:林藤はるかの侵蝕率を+6(1D10->6)した (侵蝕率:36->42)
田井中次郎:田井中次郎の侵蝕率を+10(1D10->10)した(侵蝕率:51->61)
田井中次郎:ウッ
雨堂聖理:雨堂聖理の侵蝕率を+2(1d10->2)(侵蝕率:42->44)
GM:シチュエーションとしては、OPの出来事から一日二日位経ったあとで
GM:それぞれが支部なりにOPの出来事を報告したあと、多分関係してるだろうからって感じで皆一箇所に集められた感じです
GM:憂子ちゃんだけはお父さんのこととか涼暮さんのOPの事も有るし
GM:事情を聞くために集められたと言うよりも保護優先かも?
鵜曇憂子:ほうほう
GM:そのへんは田井中くんとか林藤さん憂子ちゃんで好きなように決めていいです
GM:という感じで問題なければ支部の会議室みたいなところから描写を始めていきますが
GM:ここでやりたいとか、合流前にこれやっときたいとかあったら言ってね
GM:ないようなので開始!


GM:大N市新第二支部。以前の事件で破壊された支部の代わりに、取り急ぎ作られたのがここだ。
GM:物も箱も作りたてでどことなくピカピカしている。
GM:日常の中でそれぞれ遭遇した異常について報告を行った君たちは、急ぎこの会議室に集められました。
林藤はるか:『待ってくださいね。照明を調節します』緑色の発光体がふよふよ飛んでいる。
林藤はるか:ピピピ
林藤はるか:『空調も。寒くないですか?この体だとよくわからないので』
林藤はるか:ピピ
鵜曇憂子:「ほおおーーー」その発光体を目で追っている。
林藤はるか:本体がこの場にいるわけではない。病室から蛍を遠隔操作しているのだが
林藤はるか:あ、つまり《ハンドリング》を使っているわけだが
雨堂聖理:「相変わらず妖精さんみたいだなあ」
林藤はるか:《ハンドリング》。林藤はるかの侵蝕率を+1した (侵蝕率:42->43)
林藤はるか:病室からスマートリモコンを介して支部機能にアクセスしてるのだ。
林藤はるか:『雨堂さんとはお久しぶりですね。鵜曇さんと会ったことはありますか?』
林藤はるか:『鵜曇憂子さんです!』ピカーッと照らす。
雨堂聖理:「あっ、はい。あの、報告上がったと思うんですけど、マスターウィザードの時に少し」
鵜曇憂子:「ひゃ~~!眩い!」
雨堂聖理:「憂子ちゃん!」 パチパチと拍手をする
鵜曇憂子:「ういこです!ういことお呼びなすって!」ドヤる。
涼暮御幸:「……“フォックスリンカ”。いささか照明の輝度が……」
涼暮御幸:「過剰かと……」
林藤はるか:『涼暮さんは眩しいのは苦手なほうですか?ちょっと暗くしますね』
林藤はるか:薄暗くする。『プロジェクターの角度もばっちりですね……これで大丈夫!』
雨堂聖理:「ほら、会長も拍手拍手!」
鵜曇憂子:「ヘイヘイ!ういこを囃し立てなすって!」
雨堂聖理:「イェーイ! ヒューヒュー! キュート系美少女ー!」 ぱちぱちぱち
涼暮御幸:拍手して。「必要か……?」
鵜曇憂子:「えっへへ、照れますのう」照れ照れして。
雨堂聖理:「うーんしかし」 拍手を止めて 「会長と憂子ちゃんがお友達だったとは……」
雨堂聖理:「顔広いんですねえ会長さん」
涼暮御幸:「生徒会長だからな。学園のオーヴァードであれば、知悉しているつもりだとも」
涼暮御幸:「とみに君達のような……その」
涼暮御幸:「問題児……いや」
鵜曇憂子:「ん?」
雨堂聖理:「かわいい?」
涼暮御幸:「……活発な生徒のことはな」
鵜曇憂子:「そんなに褒めないでいいんですよう」
雨堂聖理:「元気が一番だもんね」
鵜曇憂子:「つーかむしろ、ういこだけ外部の人って感じじゃないすか?」
涼暮御幸:「外部?」
鵜曇憂子:「はい」頷く。発光体を目で追う。「さっき、はるはるから聞いてたんですけど」
林藤はるか:『はるはるですって!』
鵜曇憂子:「はるはるですよう」
林藤はるか:『はるはるです!』
鵜曇憂子:「カースマスター絡みの事件で、みなさんと、あと一人エージェントの方が戦ったって…」
雨堂聖理:「ああー、そうそう」
林藤はるか:『確かに、このN市で“カースマスター”が現在の活動を開始した際』
林藤はるか:『最初に対処に当たったのが私達のチームです。とはいえ、討伐はできませんでした』
涼暮御幸:「絡みの事件で戦ったという観点では、君もそうだろうが……」
涼暮御幸:「もう一人。彼もこちらに?」
田井中次郎:まさにタイミングを見計らったかのように、ガチャリ、と会議室の扉が開く。
田井中次郎:姿を現すのは全身黒づくめの男。漆黒のロングコートをばさりと翻し、キメ顔で入室してくる。
雨堂聖理:「もうひとりの……あっ来た」
田井中次郎:林藤さんに言って先に行ってもらい、全員揃うまで別室で待っていた。
林藤はるか:『BGM!』スピーカーから音楽を鳴らします。
鵜曇憂子:「おお! あなたが……」その人を見る。
田井中次郎:「……フン」
田井中次郎:BGMと共に、鋭い視線で一同を一瞥して。
林藤はるか:美少女系のアニソンが流れる。
田井中次郎:「揃っているようだな」
田井中次郎:「……」
田井中次郎:「“フォックスリンカ”」
田井中次郎:「曲が違う」
林藤はるか:『ま、間違えました!』
雨堂聖理:「かわいい音楽」
林藤はるか:ベースの効いた重苦しいインストゥルメンタルが流れる!
田井中次郎:「よし……」頷いて。
田井中次郎:「“スターオブライフ”だな」鵜曇さんに目を向けます
鵜曇憂子:「はあい」敬礼ポーズ。「スターオブライフこと、鵜曇憂子です」
田井中次郎:「第二支部エージェント、“ナイトメアブリンガー”だ」
林藤はるか:『田井中さんです』
鵜曇憂子:「お話しはかねがね聞いてましたです」
鵜曇憂子:「田井中じろじろくんですよねっ」
田井中次郎:「違う……!」
田井中次郎:「“ナイトメアブリンガー”……くっ……また……!」
雨堂聖理:「じろじろ……ふっ、ふふ……」 静かに笑う
涼暮御幸:「あの……すみません」
涼暮御幸:「諦めていただいたほうが……」
田井中次郎:「ぐぅ……」今度は先に林藤さんがいないところで自己紹介しよう、と考えつつ。
田井中次郎:「……話は聞いている、“スターオブライフ”。お前の身柄は我々で保護する」
鵜曇憂子:「あ、やっぱそういうことになったんですか」
雨堂聖理:(ブリンガーさんの方からあだなが出来たらもっと大変なことになったな……) くすくす笑いながらそんなことを考えていたが
雨堂聖理:真面目な話になると一呼吸して、襟元を正す
林藤はるか:『私達が最初に“カースマスター”に遭遇した際』
林藤はるか:『彼に狙われた人達がどのような被害を受けたかは、先程お話したと思います』
林藤はるか:『“カースマスター”は極めて危険なジャームです。彼の目的がどうであろうと、関与すること自体が致命的な存在とUGNは判断しています』
涼暮御幸:「……“情報源”も、ある程度の確度があるかと」
田井中次郎:「ああ。まずは改めて話を聞こう。“刃金鳴らし”、それから雨堂聖理もだ」
鵜曇憂子:「はい」はるはるに頷く。「学習塾の一件もそうですし、マスターウィザードだって、カースマスターに操られた被害者みたいなもんなんですよね」
林藤はるか:『そうなんです。“マスターウィザード”の一件はあまりに事情が込み入っていて私も正確なところを把握できていないのですが……』
雨堂聖理:「そうそう。……会長さんの話からで良いですか? なんかそっちのが重要そう」
田井中次郎:「ああ……」雨堂さんにやや心配そうな視線を向ける。
雨堂聖理:田井中さんの視線には気付かない。顔や目だけの動きには気づけないのだ
涼暮御幸:「……元々彼に師事していた、投降FHチルドレン――“グライダー・ダウン”風祭翔が情報源です」
涼暮御幸:「彼が……“カースマスター”が、後継者を探している、と」
田井中次郎:「……彼か。例の塾生……」
林藤はるか:『風祭さんですか!お元気そうでしたか?』
涼暮御幸:「ええ、問題なく。第4支部での能力調整も終了したと聞いています」
涼暮御幸:「とにかく、彼が言うことには」
涼暮御幸:「その候補が、鵜曇憂子である、と」
鵜曇憂子:「ほほん」
雨堂聖理:「後継者……」
鵜曇憂子:瞬きする。「勝手な話ですなあ」
涼暮御幸:「何を持って、後継と称するかは分かりません」
涼暮御幸:「賢者の石そのものの継承であるのか、それとも別か」
林藤はるか:『鵜曇さんは“カースマスター”との面識はないんですよね?』
鵜曇憂子:「いや。それが、ちょっとあります。それこそ先日のマスターウィザード騒ぎの時」
鵜曇憂子:「カースマスターと鉢合わせました…ですよね。きよりん」
雨堂聖理:「はい。マスターウィザードを倒した後に、ちょっと出てきました」
林藤はるか:『それを面識と呼んでいいかどうかは微妙なところですね』
田井中次郎:「ジャームの中には意識と記憶の保存に固執し、何度も肉体を乗り替えるものもいるが……」
涼暮御幸:「マスターエージェント複数人との遭遇も、異例も異例の事態ではあるが……」
林藤はるか:『その一回で鵜曇さんに一目惚れしたとかいうなら別ですけど』
涼暮御幸:「ことこの町では不思議でもないか……」
雨堂聖理:「話もしたし……まあ、すぐにあの、"デッドマスター"……にばしーっ! てやられてましたが、それくらいですね」
田井中次郎:「“デッドマスター”!?」
林藤はるか:『果たしてその一回で鵜曇さんに狙いを定める理由があったんでしょうか?』
涼暮御幸:「3人目……」
田井中次郎:(めちゃめちゃかっこいいな……)
鵜曇憂子:「はるはるは何を言うんですか~~」指でちょいちょいとはるはるを追う。
涼暮御幸:「……ご存知なのですか?」
雨堂聖理:「えっ!?」
雨堂聖理:「ど、どうしましたブリンガーさん。そんな」
雨堂聖理:「そっちこそ面識が……?」
田井中次郎:「いや……全然知らないけど……」
林藤はるか:『あはは』ういこちゃんの指とたわむれます。
涼暮御幸:「???」
田井中次郎:「……。カースマスターの特異性は、大量の賢者の石の適合者である肉体そのものの筈だ」
田井中次郎:「軽々にそれを捨てるとも思えんが……」
涼暮御幸:「いえ、しかし現に彼は、海星塾の事件の際は」
涼暮御幸:「自らの力を分割して他者に与えていました」
涼暮御幸:「彼にとって、継承とは、容易く行えるものやも知れません」
雨堂聖理:「……??」 首をかしげるが、それ以上嘴は突っ込まない
田井中次郎:「それを指しての『後継者』か……?」
涼暮御幸:「少なくとも、その形は。彼を彼たらしめる、“呪い”としての側面となるかと」
涼暮御幸:「であれば、その対象に彼女を置くわけには行きません」
林藤はるか:『1%の譲渡も100%の譲渡も、程度の問題という考えですね』
鵜曇憂子:「譲渡ってことは、操られるとは違うんですよね?」首を傾げる。
鵜曇憂子:「ういこがカースマスターになると、何か良い事があるんでしょうか?」
涼暮御幸:「……賢者の石が意思を持つ事例は、稀有ではあるが確認されている」
涼暮御幸:「必ずしも、意思を曲げられないとは断言できない」
林藤はるか:『そもそもそんなに大量の賢者の石を埋め込まれてしまったら、間違いなくジャーム化してしまいます』
雨堂聖理:「……つまり、あの事件の時みたいに、賢者の石を渡して……憂子ちゃんを乗っ取る? みたいなこと?」
林藤はるか:『“カースマスター”の得になるかどうかはともかく、鵜曇さんにとって危険なことは確かです!』
田井中次郎:「……ああ。良いこと、にはならないだろうな。奴は文字通りの、呪いそのものだ」
鵜曇憂子:「そうですねえ」
涼暮御幸:「そもそも、“複数の特異性”を持つこと自体」
涼暮御幸:「歓迎すべからざる事態ですからね」
雨堂聖理:「……まあ、どっちにしろろくなことにはならないよ。"カースマスター"が絡んでるなら」
林藤はるか:『ただ、この情報はあるいは朗報なのかもしれません』
林藤はるか:『後継者を探しているということは、つまり』
林藤はるか:『引退が近い、と自覚しているということですよね?』
雨堂聖理:「あ、なるほど……それもそっか」
鵜曇憂子:「それこそ、こないだデッドマスターくんにバ~ンと一撃浴びせられてましたからね」
涼暮御幸:「可能性はあります。あるいはコインは、そのための試験だったのやも……」
田井中次郎:「……そうだな。万全の状態なら、そんなことを考える必要は無い」
林藤はるか:『“デッドマスター”に受けた負傷が非常に深刻なのかもしれません』
林藤はるか:『先日の話ですが』
雨堂聖理:「すごい声上げてたもんなあ」
涼暮御幸:「“デッドマスター”が彼を抹殺するのが最もありがたい展開、というわけですね」
林藤はるか:『私達は“カースマスター”の拠点を突き止め、その痕跡を確認しました』
鵜曇憂子:「えっ、そんなとこまで掴めてんですか」
涼暮御幸:「……痕跡、ということは、彼は不在で?」
林藤はるか:『現在の彼は不完全な形で魔星を復活させ、その力を入手していると思われます。まだ確定情報ではありませんが』
林藤はるか:『この情報が本当なら、“カースマスター”は依然として危険な存在ではありますが』
林藤はるか:『それでも、不本意な形で魔星を使わなければならない程度には追い詰められている――と見ることも可能です』
雨堂聖理:「なるほど……あと一押し! って感じなのかもしれないんですね」
林藤はるか:『また、魔星起源の能力への対抗手段の存在として“星彩の要石”という石があるとも言われています』
涼暮御幸:「……魔星というのは、宇宙由来の異種レネゲイド構成体でしたか」
鵜曇憂子:「魔星を復活って……こないだういこやきよりん達が止めたやつっすよね」
鵜曇憂子:「そんなサラッと復活しちゃうんすか」
林藤はるか:『いいえ。少なくとも危惧されていた形での復活ではないでしょう。この情報自体が誤っている可能性もまだあります』
林藤はるか:『魔星が本当に復活していたら、私達がこうして生きているはずがありませんから』
鵜曇憂子:「ふむう」
雨堂聖理:「そうですよね。一応あれ、世界が滅びる……って話でしたし」
田井中次郎:「……だが、不完全であれど、恐るべき脅威には違いない」
鵜曇憂子:「そこで、“星彩の要石”ってやつが対抗手段になると」
涼暮御幸:「……その対抗手段も」
涼暮御幸:「詳細な情報……例えば、在り処などは、まだ?」
林藤はるか:『はい。ですので、少なくともその所在の情報について、協力者が必要です』ピカピカと色を変える。
鵜曇憂子:「協力者!」
林藤はるか:『“カースマスター”自身を追跡したり、撃破しなくてもいいんです。倒すための手がかりを見つけられさえすれば』
鵜曇憂子:「カースマスターの情報を掴めそうな人ということですな」
林藤はるか:『彼に関与することなく、完全撃破に歩を進めることができます。そうですよね?』
林藤はるか:『そうです。加えて涼暮さんは星辰館高校の生徒会長さんですから』
田井中次郎:「ああ。奴が追い詰められて不完全な魔星を復活させたのだとすれば、それを挫けば今度こそ退路を断てるはずだ」
涼暮御幸:「……ええ。それは、何というか」少し安堵したような表情で。
涼暮御幸:「福音でしょうね。こちらも、可能な限りの情報協力を」
林藤はるか:『オーヴァードの動員力であれば、UGNの各支部にも匹敵するものがあると判断しました。協力してほしいと思っています』
涼暮御幸:「……しかし。彼女らは」
涼暮御幸:「外すべきであるかと考えます」
雨堂聖理:「……ん?」 首を傾げ
涼暮御幸:「鵜曇憂子は、彼の直接の狙いであるのですし」
鵜曇憂子:「ほよ」ぷらぷらと足を揺らす。
涼暮御幸:「雨堂聖理は、先日よりの負傷の後遺症を抱えていると聞きます」
雨堂聖理:「む」
鵜曇憂子:「ほよよ」
涼暮御幸:「であれば、生徒会長としては、みすみす危険に晒すわけには……」
田井中次郎:「……」涼暮さんを見て「どう思う?」本人達二人に目を向ける。
雨堂聖理:両手で自分の眼鏡を押さえて 「もし外されたら」
雨堂聖理:「あたし自分で考えて動きますよ」
涼暮御幸:「……」
涼暮御幸:「……ぜひ協力してもらうべきかと」
鵜曇憂子:「あはは、きよりん信用なくてウケますね」
雨堂聖理:「さすが会長、物分りが良い!」
涼暮御幸:「いや、完全に信頼している」
雨堂聖理:「うん、あたしも最近、そういうヤツだって思われてるんだなあってちょっと分かってきた」
涼暮御幸:「自分で考えて、が我々の都合が悪い方向に進むと……」
涼暮御幸:「経験上……」
林藤はるか:『前例があり、非常に危険です』
林藤はるか:『けれど雨堂さんの方からも、今回の経緯について話してもらいたいと思います』
鵜曇憂子:「先に申告できるようになっただけきよりんは成長してるんです~」
林藤はるか:『何の理由もなく関与しようとしているわけではないと、他の人にも納得してもらう必要がありますから』
雨堂聖理:「はーい。つまり“スターゲイザー”の話ですよね」
涼暮御幸:「……俄には信じがたいが」
涼暮御幸:「本当に、“スターゲイザー”なのか?」
雨堂聖理:「自分でそう言ってましたし、“スターゲイザー”のことはよく知ってるみたいでした」
雨堂聖理:「ですから、本物か、“スターゲイザー”をよく知ってる上であんな風にムチャな自称をしてしまうヤバい人かのどっちかですね」
涼暮御幸:「どちらであろうと、問題因子であることに相違なし、か」
田井中次郎:「“スターゲイザー”か。俺は直接遭遇したことはないが……」
田井中次郎:「何故雨堂聖理に関わる?」
林藤はるか:『超越者の考えることはよく分かりませんね』
雨堂聖理:「あたし、実はちょっとだけ会ったことがあるんですよ。でもほんのちょっとだけだし……」
雨堂聖理:「うーん、ほんのちょっとっていうほどでもないかな? 一応“スターゲイザー”の邪魔をしたことになるわけだから……でもまあ」
雨堂聖理:「それが原因で、っていうのはうーん? っていう感じです。なんか、手口……も違う気がするし」
雨堂聖理:「会長の言う通りですね。とにかく『自称“スターゲイザー”のヤバいやつが』『"カースマスター"の死体を欲しがってて』『あたしに声をかけてきた』」
雨堂聖理:「事実だけ並べると、こうなります」
林藤はるか:『そのおじいさんの足取りは追跡できませんでしたか?』
林藤はるか:『例えば、当日どのようにしてそこに現れたか。他の目撃者はいなかったか』
雨堂聖理:「あたしは直接追えませんでした、ちょっとびっくりしちゃって……」
雨堂聖理:「でも施設……あーえっと、周りにいた人とかに聞いたけど、そんな人見てないって」
雨堂聖理:「パッと出てきてパッと消えちゃったみたい」
田井中次郎:「もし仮に本物の“スターゲイザー”なら、それこそ別の世界に移動していてもおかしくないが……」
鵜曇憂子:「“スターゲイザー”、やばやばな存在なんですなあ」
涼暮御幸:「しかし、本物であるのならば」
雨堂聖理:「やばやばなんだよー」
鵜曇憂子:「ほえ~」
涼暮御幸:「それこそ、“彼が死んでいる”世界を選べばいいようにも思えるがな」
田井中次郎:「……」
田井中次郎:「……確かに!」
林藤はるか:『全くその通りです。他の世界では“カースマスター”は“カースマスター”ではないんでしょうか?』
林藤はるか:『72個もの賢者の石を埋め込むことに成功する可能性は極めて低いような気もしますから』
涼暮御幸:「……その可能性はあるやもしれませんね」
涼暮御幸:「ここでは麻痺しがちですが、賢者の石というのは特異中の特異な産物です」
田井中次郎:「ある種の特異点のようなものである可能性か。あり得るな」
涼暮御幸:「あるいは他の世界では、剣でも振っているのやもしれませんね」
鵜曇憂子:「72個のスーパーパワーを手に入れてるのはこの世界の“カースマスター”だけってことすかあ」
雨堂聖理:「う、うー、SFみたいな話……」 頭が痛そうな顔
涼暮御幸:「とにかく」咳払いして。
涼暮御幸:「我々が考えるべきは、我々の世界だ」
鵜曇憂子:「そしたら」手を上げる。
鵜曇憂子:「ういこが“カースマスター”に狙われてるんだったら、いい囮になるんじゃないですか?」
雨堂聖理:「……まあ、それはそうだけど」
涼暮御幸:「いやだから……!」
林藤はるか:『囮と言ってしまうのは非常によろしくない言い方ですが、UGNとしては“カースマスター”が鵜曇さんを狙ってくることを前提に動くしかありません』
涼暮御幸:「軽々に囮に志願するな……!」
田井中次郎:「……そうだな」苦い顔をして。
田井中次郎:「……未成年を戦わせるのはUGNが抱える組織としての矛盾だが」
雨堂聖理:「そうそう。林藤さんの言う通り。囮になるっていうか、結果的に囮になっちゃってるっていうか」
田井中次郎:「俺は、力を持ち、戦う意思を持つ者ならば、それを尊重したい」
林藤はるか:『鵜曇さんを常に護りつつ、“カースマスター”の襲撃に合わせて退き、あるいは防衛に徹するという対処で凌ぐしかないと思います』
林藤はるか:『そして、その間に“カースマスター”の撃破手段を捜索する手数が必要です。つまり、UGNの組織の外で広い情報源を持つ、お二人』
林藤はるか:『雨堂さんと涼暮さんです』
雨堂聖理:「はいっ」 背筋を伸ばす
涼暮御幸:「……あくまでも、ここにいる全員が」
涼暮御幸:「欠かせず必要というわけですか」
林藤はるか:『はい!』
田井中次郎:「……」少し考えて。
雨堂聖理:「自称“スターゲイザー”を見たのもあたしだけですしね。情報収集しなきゃ」
田井中次郎:「……“刃金鳴らし”」
涼暮御幸:「はい?」
田井中次郎:「君はどうなんだ」
涼暮御幸:「……」
田井中次郎:「君の能力がこの任務にとって重要なのは確かだ。だが……」
田井中次郎:以前、“カースマスター”と戦った際、彼女とした話を思い出す。
田井中次郎:「君は“カースマスター”と、戦う意思があるのか?」
涼暮御幸:「……あの時聞いた、“ナイトメアブリンガー”の内奥と、同じ心情であると」
涼暮御幸:滅茶苦茶怖いと。あんなの、どうかしてると。
涼暮御幸:「……戦う意志が持てるかは分かりませんが」
涼暮御幸:「生徒を守る意思を、失ったことは、今までありません」
田井中次郎:「……。……そうか」頷き、僅かに表情を緩める。
田井中次郎:「分かった。それなら、俺から言う事はない」
林藤はるか:『UGN支部は現在、“楽園の十三人”への同時対処を強いられている状況です。負傷中、あるいは侵蝕過剰のエージェントも多数存在しており』
田井中次郎:「改めて、この五人で“カースマスター”を追う。それでいいな」
林藤はるか:『正規人員としては私達二人以上の増援は見込めないかもしれません。もちろん、増援が間に合う可能性もありますが』
林藤はるか:『今回の作戦では撃破が主目的ではなく、情報収集を第一に考えてください』
雨堂聖理:「楽園の十三人……そっか、そうでしたね」 UGN筋ではなく裏社会筋で小耳に挟んだことがある
雨堂聖理:「分かりました。とにもかくにも情報収集! ちゃんとしたことが分からないと、どうすれば良いのか正しいのかも分かんないですし、ってことですよね」
雨堂聖理:「あたし了解です!」
涼暮御幸:「頼むから、ちゃんと了解していてくれていることを期待する」
鵜曇憂子:「そうですよなあ。ちゃんとしたことが分かんないと、どうすれば良いのか…」
鵜曇憂子:「分かんないすよな」父のことを考えてしまう。
鵜曇憂子:「あい!がんばります!」


林藤はるか:会議終了後、会議室に残って片付けとかをしている田井中くんに話しかけます。
林藤はるか:『田井中さん田井中さん』
田井中次郎:「……どうした?」顔を上げます
林藤はるか:『今日はお見舞いに来てくれないですか?』
田井中次郎:「……時間があれば行くつもりだったが……」ちらりと時計を確認して。
田井中次郎:「最近寒いからな。色々差し入れたいものもあるし……」
田井中次郎:「……どうしてだ?」
林藤はるか:『マリオカートの新しいやつがあるじゃないですか』
林藤はるか:『病室だと床も広く使えますし……』
林藤はるか:『絶対楽しいと思って』
田井中次郎:「あれか……めちゃめちゃ楽しそうだけど……」
田井中次郎:「怒られない?病室でやって……」
林藤はるか:『そうかもしれませんけど』
林藤はるか:『でも、やってみたいですよ』
田井中次郎:「うーん……」腕組みして考えて。
林藤はるか:『今からだとちょっと遅いかもしれませんけど……』面会終了時刻まで10分くらいしかない。
田井中次郎:「じゃあ、明日……いや、明日もどうだろうな……」
田井中次郎:「遅くても任務が終わったら行くよ。林藤に風邪引かれても困るし……」
田井中次郎:「それで、内緒でやろうか。マリオカートの新しいやつ」
林藤はるか:『早くやりましょうね』
田井中次郎:「うん。楽しみにしてる」
田井中次郎:「どっちがマリオ使う?」
林藤はるか:『私がマリオやります!』
田井中次郎:「ええ~。僕ルイージか……まあいいけど、マンション好きだし」
林藤はるか:『ご存知ですか?ルイージとマリオの性能が初めて差別化されたのはスーパーマリオブラザーズ2で……』


GM:ではシーンを終了します
GM:ロイスの取得などが可能!
GM:あとお買い物もできるよ。買ってね。
鵜曇憂子:ロイスどうしようかなあ
雨堂聖理:ロイスは保留 調達は~
田井中次郎:涼暮御幸 〇連帯感/不安 で取得します
雨堂聖理:ハアハア……ボル……ボルト…………
鵜曇憂子:1dx+1>=8 応急手当キット!
DoubleCross : (1R10+1[10]>=8) → 4[4]+1 → 5 → 失敗

雨堂聖理:ボルトアクションライフル コネ:
鵜曇憂子:おわり
雨堂聖理:コネ:調達屋使用
涼暮御幸:ロイス保留してアームドスーツ狙お
涼暮御幸:能力訓練:社会を使用して
雨堂聖理:5dx=>15
DoubleCross : (5R10[10]>=15) → 9[3,4,6,6,9] → 9 → 失敗

林藤はるか:保護対象/鵜曇憂子/連帯感:○/不安/ロイス で取ろう
鵜曇憂子:ロイス保留でおわり
田井中次郎:えーっと 応急キット
涼暮御幸:5dx+5>=15
DoubleCross : (5R10+5[10]>=15) → 9[4,5,6,7,9]+5 → 14 → 失敗

田井中次郎:2DX+1>=8
DoubleCross : (2R10+1[10]>=8) → 9[4,9]+1 → 10 → 成功

涼暮御幸:ダメ!
田井中次郎:確保しておわりです!
雨堂聖理:財産点6支払って購入、装備! 以上!
涼暮御幸:おわり!
林藤はるか:じゃあ私がアームドスーツを狙ってみましょう
林藤はるか:2dx+2>=15
DoubleCross : (2R10+2[10]>=15) → 9[1,9]+2 → 11 → 失敗

林藤はるか:財産全部使えば行けるけど、まあ焦る必要ないか
GM:ではシーン終了

ミドルフェイズ2

GM:次のシーン!
GM:ミドル2、情報収集のシーンになります
GM:登場は任意。シーンプレイヤーは林藤はるかさんです。
GM:他の人も登場可能だよ。どんどん出てね。
林藤はるか:侵蝕が低いことで有名な林藤はるか
林藤はるか:侵蝕チートダイスの力を見よ
林藤はるか:林藤はるかの侵蝕率を+8(1D10->8)した (侵蝕率:43->51)
林藤はるか:《ハンドリング》。林藤はるかの侵蝕率を+1した (侵蝕率:51->52)
林藤はるか:あんまりチートじゃなかった
鵜曇憂子:出る!
鵜曇憂子:1d10+52
DoubleCross : (1D10+52) → 1[1]+52 → 53

雨堂聖理:雨堂聖理の侵蝕率を+8(1d10->8)(侵蝕率:44->52)
涼暮御幸:侵蝕率+3(1d10->3) (侵蝕率:42->45)
田井中次郎:とりあえず出!
田井中次郎:田井中次郎の侵蝕率を+2(1D10->2)した(侵蝕率:61->63)
GM:調べられる情報はこれ!
・カースマスターの動向〈情報:裏社会、UGN〉難易度難易度 9、12

・復活した死者たち〈情報:UGN、噂話〉難易度 10

・魔星の能力〈情報:UGN、噂話〉難易度 8、12

・星彩の要石について〈知識:レネゲイド〉難易度 9

・鵜曇愁馬 〈情報:UGN、FH〉難易度 7

・???〈情報:???〉 難易度???
鵜曇憂子:最後のなに~
GM:一番下のは林藤さんだけ調べられます。秘話機能で送るね。
鵜曇憂子:ずるいずるーい
雨堂聖理:あっいーなー
林藤はるか:いったいどんな情報かしら
雨堂聖理:・カースマスターの動向、行きたい気分
鵜曇憂子:・鵜曇愁馬 〈情報:UGN、FH〉難易度 7 いかせてくれ~!
田井中次郎:・魔星の能力 かな~
涼暮御幸:行きたいとこにおいき~
鵜曇憂子:じゃあ判定するね ・鵜曇愁馬 を、情報:UGNで、コネ使用して調べます。
鵜曇憂子:3dx+1>=7
DoubleCross : (3R10+1[10]>=7) → 7[2,4,7]+1 → 8 → 成功

鵜曇憂子:いえい
雨堂聖理:・カースマスターの動向 <情報:裏社会> コネ使用!
雨堂聖理:4dx+2
DoubleCross : (4R10+2[10]) → 8[2,6,7,8]+2 → 10

雨堂聖理:財産点2支払って達成値12。成功
田井中次郎:・魔星の能力〈情報:UGN、噂話〉難易度 8、12 情報:UGN、コネ使用します
田井中次郎:5DX+3
DoubleCross : (5R10+3[10]) → 10[2,2,4,6,10]+2[2]+3 → 15

田井中次郎:やったやった
涼暮御幸:復活した死者、かなじゃあ
林藤はるか:じゃあ失礼して、私は???を調べさせてもらいますね。
涼暮御幸:コネをUGN幹部にして、能力訓練社会も使って判定。
GM:いいよ~
林藤はるか:ミーミルの覚書を使って、対応するコネにして、ダイスを+2個します。
涼暮御幸:7dx+4>=10
DoubleCross : (7R10+4[10]>=10) → 9[1,2,2,3,5,6,9]+4 → 13 → 成功

林藤はるか:4dx+1
DoubleCross : (4R10+1[10]) → 10[1,10,10,10]+8[1,2,8]+1 → 19

林藤はるか:めーっちゃいい感じ!財産ってこれ使えますか
田井中次郎:みんな優秀だな~
涼暮御幸:何が起きてるか全くわからない
鵜曇憂子:ふたりともすごい~
GM:ん~……使えちゃっていいよ!
田井中次郎:19でさらに財産を……!?
雨堂聖理:19出して財産を……
林藤はるか:じゃあ財産も1使っちゃお!
林藤はるか:残り3になりました。
GM:OKOK!
GM:ではそれぞれ情報を出していきますね。
GM:ちょっと秘話で色々話しててあれなので
GM:皆どれ判定したのかもう一回教えてもらっていいかな
雨堂聖理:・カースマスターの動向、達成値12!
鵜曇憂子:・鵜曇愁馬 !
田井中次郎:・魔星の能力 で15出しました~
林藤はるか:・??? です
涼暮御幸:復活した死者!
GM:ありがとう!開示していくぜ!
・カースマスターの動向〈情報:裏社会、UGN〉難易度9、12
魔星を復活させた後、彼は行方をくらませている。
恐らく魔星の力によって自分の居場所を隠匿しているものと思われる。通常の捜査方法では彼の居場所を突き止めることはできないだろう。

また、彼は前回の事件の後、自分が死ぬ可能性を考え、後継者を探しているようだ。
FH内にもその情報は流されており、マスターの座と力を、あるいは彼の死後に残される遺体……
72個のレネゲイドクリスタルを求めて、多くのFH関係者が大N市に集いつつある。
噂によると彼は既に後継者候補を見定めており、現在はその相手の承認を得るために行動しているらしい。

12から

候補としてあげられているのは元FHのマスターエージェント候補である鵜曇憂子、
それからUGNチルドレンである林藤はるかの二名。
どのような手段で二人を引き込もうとしているのかは不明。
・復活した死者たち〈情報:UGN、噂話〉10

 鵜曇愁馬だけではなく、大N市では現在死んだはずの人間が何人も目撃されているようだ。
中には嘗ての事件で死亡したジャームやオーヴァードも含まれている。
現在確認されている主だったオーヴァードは以下の通り。

“スターゲイザー”“竜帝縁証”“レックスアンドフライ”“アザレア”“マスターウィザード”等。

また、ジャーム以外にも一般人やUGN職員にも、復活した者が多く存在する。
そのため、この現象はかなり広範囲かつ無差別に起こっていると思われる。
現状を把握するためにもさらなる調査が必要だ
→復活した死者たち2〈情報:UGN、噂話〉12
 が調査可能
・魔星の能力〈情報:UGN、噂話〉8、12
祠の近くから新たに見つかった歴史資料によると、魔星は多くの特異的能力を備えていたようだ。
その数、出力は通常のジャームを遥かに越え、衝動による分類も不可能なほど。
カースマスターは魔星の力を操り、自らの居場所を隠蔽しているようだ。

(魔星は究極存在の効果でロイス取得数・衝動の制限を無視してEロイスを取得しています。
また、究極存在を破らない限りクライマックスに進むことはできません)

現在起こっている死者の復活も能力の一つ。
人々や土地・星・空間の記録や伝承などから情報をえて、生前の者と同一の人格と記憶、肉体、能力を持つRBを創造している。
この復活した人々は一定の時間が経つとジャームとなり、魔星の指示に従うようになるようだ。
・鵜曇愁馬 〈情報:UGN、FH〉7
元UGNの研究者。鵜曇憂子の持つEXレネゲイド、『命の星』の製作者でもある。
研究中、UGN内で人事異動が起きた際、娘である鵜曇憂子とともに行方不明となる。
記録によるとこの際、FHに拉致。UGNに所属していると思い込んだまま、実験に協力させられていたようだ。

現在、第二支部にて保護されている彼は、記憶や知能、外見、能力全て生前の鵜曇愁馬と同一だが、
FH関係者から既に死亡が確認されており、今回鵜曇憂子の前に現れたのは魔星の力によって復活した個体だと思われる。
GM:あと???の内容は
GM:林藤さんにだけ伝えたいと思います。秘話秘話するのでちょっとまっててね。
林藤はるか:わーい
GM:その間に、どんなシチュエーションで情報共有するか考えておいてくれると嬉しいよ
GM:秘話終わりました
GM:ではどんなシチュエーションで共有していきましょうか
林藤はるか:学校とかだと田井中くんが不審者になっちゃうかしら
林藤はるか:でもJK組の学園生活見たいな……田井中くんが不審者扱いされるのも見たい
田井中次郎:どこでも不審者ではあるけど……
GM:ではシチュエーションは夜の学園で。描写を始めていきましょう。


GM:それぞれ情報収集を追えた君たちは、放課後。夜の学園の中で再び集結し、情報を共有することにしました。
GM:星辰館高校にはかなりUGNの手が入っており、特に生徒会室は臨時支部としての機能も持たされていたり居なかったり。
涼暮御幸:生徒会室の明かりをつける。鍵束を鍵掛けに掛ける。
雨堂聖理:「おー」 ひょっこり顔を覗き込ませて
涼暮御幸:きれいに整った部屋。破風の窓からは校舎を見渡せるだろう――夜でなければ。
林藤はるか:扉が開閉される一瞬を縫うようにスイーッと入っていきます。自力で開けることはできないのだ。
雨堂聖理:「夜の学校だけでもワクワクするのに、生徒会室とは」
鵜曇憂子:「しかも」後ろを振り向く。
鵜曇憂子:「生徒じゃない人もいますからなあ」
林藤はるか:『そうですよ!学校に堂々と入れるのって久しぶりですね』
田井中次郎:「大丈夫なのか……」
田井中次郎:「警備とか……」恐る恐る入ってくる。
雨堂聖理:「夜の生徒会室、成人男性一人、現役女子高生三人……」
林藤はるか:『授業中とかだったらもっと楽しかったんですけどね。高校の先生ってやっぱりすごく頭がいいんですか?』
涼暮御幸:「夜間使用の許可自体は取り付けています」
雨堂聖理:「事件のニオイがしますな……」 にやにやしている
鵜曇憂子:「ふふふ、どうせだから制服着ればいいじゃないですかって言ったじゃないですか」
涼暮御幸:「それに、学園にはUGNスタッフの教師も居ますから」
涼暮御幸:「ある程度の融通は効かせられます」
田井中次郎:「良かった……」安堵と共に、興味深そうに室内を見渡す。かつての母校だが、生徒会室には入ったことがなかった。
林藤はるか:『一応、下手なセーフハウスよりはずっと安全なはずです』
雨堂聖理:「えーっ、どうだろう。たまにすごい面白い人もいるけど、大体普通の先生って感じだよね、高校の先生」
涼暮御幸:「……」
制圧されたことがあるとは言いだせなくなった。
雨堂聖理:「そりゃーあたしよりは頭良いんだろうけど……」 慎重に椅子を引いて腰を下ろす
林藤はるか:『自分より物知りの人がたくさんいて、しかもその知識を教えてくれるなんて、それだけでワクワクしますよね』
田井中次郎:「林藤より物知りな人はそうそういないと思うけどなあ……」
雨堂聖理:「えー、んー、でも知りたいって言ってないのに教えさせられる知識も多いんですよ」
雨堂聖理:「テストもさせられるし……」 口を尖らせ
涼暮御幸:「必要があってやっていることだよ」
鵜曇憂子:「や~、説教が始まっちゃいますよう」一番ふかふかそうなソファにごろんと転がる。
涼暮御幸:「習熟度合いを図る。教育機関としては当然だろう」
林藤はるか:『ご存知ですか?テストの語源はtestumというラテン語で、これは土製の壺を指す言葉でした』
田井中次郎:「……本題に入ろう。何か問題になる前に」椅子に腰を下ろす。
雨堂聖理:「こういうお説教もされてしまうのです」
田井中次郎:「本題!」
雨堂聖理:「あっはい、本題。じゃーあたしかな。割と重要な情報だと思います」
林藤はるか:『錬金術師はこの壺を用いて貴金属を溶かし、純度を調べていたんです。つまりテストをしていたんですね』
涼暮御幸:「……重要な情報をお願いしたい」
雨堂聖理:「あはは……そういう普通のテストみたいな手法が通じないっていう話なんですね、今回は」
雨堂聖理:スマホの画面をほとんど眼鏡の直前まで近づけて 「……そもそも"カースマスター"が後継者を探してるって話は」
雨堂聖理:「FHとか、UGNやFHの外にすら流れてます。っていうことは、いろんな人がいろんな方法で探し回ってるってことじゃないですか」
雨堂聖理:「それでも"カースマスター"の行方については、どこの誰も手がかりすらつかめてないんですって。だから、こう……」
涼暮御幸:「内々の話ではないということか。風祭翔が現在でも緊密に連絡をとっているわけでは無さそうで安心したよ」
雨堂聖理:「普通に身を隠してるんじゃなくて、魔星のすごい力で完全に居場所を隠しちゃってるんじゃないか、って言われてるみたいです」
田井中次郎:「……ああ」頷く。「恐らくその推測は正しい」
雨堂聖理:「で」
雨堂聖理:顔を上げてソファの方を見て、それから漂う光の方を見る
林藤はるか:『?』
鵜曇憂子:「……」ソファにごろんと転がっている。
雨堂聖理:「"カースマスター"は後継者候補を、憂子ちゃんだけじゃない、二人見繕ってるみたいなんです」
涼暮御幸:「2人?」
雨堂聖理:「それが、林藤さんなんですって」
林藤はるか:『ええ~~~~っ』チカチカと赤く点滅する。
田井中次郎:「……な……!?」がたん、と椅子を揺らして。
涼暮御幸:「……“フォックスリンカ”が?」
林藤はるか:『そんなことをして何の得があるんですか!』
田井中次郎:「なっ……何で林藤が……また……!?」
雨堂聖理:「みたいです。……何で、とか、どうやって、とかは、すみません。ちょっと分からなかったんですけど」
雨堂聖理:「とにかく憂子ちゃんと林藤さんの二人が後継者なんだ、という情報が流れてます。どこからどうしてかは不明ですが……まあ、信用はそれなりにおけるはず」
涼暮御幸:「得は分からないが、少なくとも」
涼暮御幸:「“フォックスリンカ”にとっては損しかない話でしょうね」
林藤はるか:『もしも“カースマスター”が多少なりとも私のことを知っているなら、それは絶対にないと思います』
涼暮御幸:「そして、我々にもです。必ずしも、“スターオブライフ”の身元さえ守ればいいわけではないのかもしれない」
田井中次郎:「……“紫艶仙丹”に目を付けられて……今度もまた……いや……」
鵜曇憂子:「なんでそんなに無い無いなんです?はるはるは」
田井中次郎:「……前回の件も“カースマスター”が絡んだものだ……最初から、狙いは林藤か……」
林藤はるか:『……和嶋先生には、私の体を治療するためという動機がありました。だから“紫艶仙丹”を埋め込まれてたんです。逆に言うなら』
雨堂聖理:「……ともかく、あたしが分かったのはこれくらいです。でも、これ以上この方向で掘るのはちょっと難しいんじゃないかなあ」
林藤はるか:『そうする必要があるくらい、私の体は宿主としては脆弱で不安定なはずなんですよ』ふわふわと動く。
林藤はるか:『後継者を確保できたとしても、その後継者がすぐに死んじゃったりしたら意味がないじゃないですか』
涼暮御幸:淹れていたお茶を、3人の前に置く。「いや」
涼暮御幸:「それでも構わない、という可能性もあります」
雨堂聖理:「構わない?」
涼暮御幸:「……死者が復活する事象が、多数報告されています」
鵜曇憂子:ソファに寝転びながら、はるはると、田井中さんに視線を向けている。
田井中次郎:「……」焦る自分を落ち着かせるように、深く息を吐く。
鵜曇憂子:その視線を、会長に向ける。
涼暮御幸:「かつて、UGNで死亡を確認したオーヴァードや、ジャームでさえも」
涼暮御幸:「“レックスアンドフライ”。“アザレア”」
涼暮御幸:「……“竜帝縁証”。“マスターウィザード”」
雨堂聖理:「"アザレッ……"マスターウィザード"!?」
雨堂聖理:声を上げて、口を抑える 「……す、すみません。ええと、"マスターウィザード"は、如月くんの前の人……かな……」
涼暮御幸:「それから……“スターゲイザー”」
林藤はるか:『……』
雨堂聖理:「“スターゲイザー”って生きて……あっ、そっか、違う世界からいっぱい来るから」
林藤はるか:『もしも本当なら、一人ひとりが支部の主力小隊……いや、支部の全力で当たっても危険な相手ばかりですよ』
涼暮御幸:「それが。支部員の復活も確認されているようで……」
涼暮御幸:「広範囲・無差別に発生している、という見方をしています」
林藤はるか:『ええ~~っ、その現象って、一体どっちの味方なんですか!』
雨堂聖理:「はええ……」
涼暮御幸:「本当に、現象そのものなのやもしれませんね」
涼暮御幸:「あるいは、何らかの余波か。継続調査の必要はあるでしょうが……」
涼暮御幸:「……もう一つ。先述の、“レックスアンドフライ”、“竜帝縁証”は」
涼暮御幸:「市外で“デッドマスター”との、交戦が確認されたと」
涼暮御幸:「彼が倒してくれるやも、という楽観的な予測は」
涼暮御幸:「……どうにも通じそうにないようで……」
涼暮御幸:「……」
雨堂聖理:「あっ、伊宇摩くん……"デッドマスター"も戦ってるんだ」
田井中次郎:「……或いはそれが、“カースマスター”の策かもしれんな」
雨堂聖理:「確かに直接助けてくれないのは残念だけど、でも一緒に戦ってくれてるのはちょっと心強いですね。なんか……強かったし」
涼暮御幸:「そのために、死者を蘇らせたと?」
林藤はるか:『もしかしたら、今の豊島さんやリリアナさんの案件もこの現象に絡んでるかもしれません。とにかくN市全体の手が足りていないんですよ』
林藤はるか:『全部が全部復活した死者が起こした事件とは限りませんが、新たに現れたジャームすら、UGNが確認できていなかった死者である可能性もあります』
田井中次郎:「自分を殺し得る相手とはそもそも戦わないように動く。そういう手段を選ばない面が“カースマスター”の厄介なところだ」
涼暮御幸:「民間人の復活も起きています。UGNとしては問題視せざるを得ません」
雨堂聖理:「はああ……何だかメチャクチャだなあ、ホント……」
涼暮御幸:「更にリソースが飽和しているのが実情でしょう」
鵜曇憂子:「あのう」手を上げる。
涼暮御幸:「……どうした?」
鵜曇憂子:「死者を蘇らせたって、良くないことですよねえ」
涼暮御幸:「一般的には、生命倫理に反するとの見方が多いと思うが」
林藤はるか:『……鵜曇さん、まさか』
鵜曇憂子:「そうですよねえ。ちゃんと、死んでる状態に戻してあげないとですよねえ」
林藤はるか:『あの、ええと……お父さんのことでしょうか?』
田井中次郎:「……」鵜曇さんに目を向ける。
鵜曇憂子:「はい」頷く。「えっと、ごめんなさい。ういこの個人的な話になっちゃうんですけど」
鵜曇憂子:「やっぱりお父さん、死んじゃってたみたいで」
鵜曇憂子:「あの…」瞬きする。「魔星の力で、ジャームとかみたいに、生き返っちゃったみたいで、その」
鵜曇憂子:「その」
涼暮御幸:「……」
雨堂聖理:「えっやっ」 慌てる 「だからって死んでる状態に戻すまではしなくて良いんじゃないの?」
雨堂聖理:「生き返っちゃって、それで悪い人じゃないなら、いいじゃん! そんな、この前のあの"カースマスター"のふざけたよーなヤツじゃないんなら……」
雨堂聖理:くいっと会長を見る 「……ですよね?」
涼暮御幸:「ああ。ご尊父本人であるのであれば、その……」
涼暮御幸:「当然、様々な手続き上の問題はあるだろうがそこはUGNで対応すればいい話で、なんだ」
鵜曇憂子:「………………」
涼暮御幸:「手に掛けることはないだろう。ジャームであるとの確定があるわけでもないのだろう?」
田井中次郎:「……いや」遮るように口を開く。
田井中次郎:「恐らく、そう単純にはいかない」
田井中次郎:息を吐いて。「半信半疑だったが、これで確信が持てた」
田井中次郎:「魔星についてだ。例の祠の近くで、古文書が見つかった」
田井中次郎:「殆ど伝説に近いようにも見えるが……今聞いた話とも符合する点が多い。仮に全てが事実だとすれば」
田井中次郎:「やはり、魔星の力は桁外れだ。出力も性質の多様性も、通常のジャームの比ではない」
田井中次郎:「この力を使えば、“カースマスター”一人の行方を隠す程度は造作も無いだろう。それから……」
田井中次郎:「……過去にも、死者を蘇らせた、という記述があった」
雨堂聖理:「魔星の力が、過去にも……」
田井中次郎:「彼らは人格や記憶を受け継ぎ、会話も生前の通りに交わしたということだが……」
田井中次郎:鵜曇さんを見て。数秒だけ逡巡して、口を開く。
田井中次郎:「……伝承によれば」
田井中次郎:「それらの死者は復活からしばらくすると人間性を失い、魔星の意のままに動く人形のようになったらしい」
田井中次郎:「恐らくは……」
田井中次郎:「ジャーム化する……ということだろう」
涼暮御幸:「……」
雨堂聖理:「んえっ……」
鵜曇憂子:「ははは」「やっぱ、ダメじゃないですか」
涼暮御幸:「あくまで、伝承でしょう。今回の魔星は不完全であるのであれば」
涼暮御幸:「必ずしもその伝承どおりとも……」
涼暮御幸:「……限らないのでは」
田井中次郎:「ああ……」頷く。「まだ、全て正しいとも、今回が同じ現象だとも……」
鵜曇憂子:「いいですよ、大丈夫ですよ、さっさとお父さん殺し直して来ますって」
涼暮御幸:「まだ……その……方法が……」
涼暮御幸:「待って!」
鵜曇憂子:「おかしいと思ってたんですよ、分ってたんです、最初から、だってマスターウィザードに殺されたって画像も見たし」
鵜曇憂子:「…なんですか!」大声を上げる。
涼暮御幸:「もし、これが、全部、真実だとしても」
涼暮御幸:「君が手を下す必要はない」
鵜曇憂子:「じゃあ黙って見てろって言うんですか?」
涼暮御幸:「そういうつもりでは……」
鵜曇憂子:「また、またういこは、知らないところでお父さん死ぬのを知ればいいんですか?」
涼暮御幸:「違う、そうじゃなくて……!」
鵜曇憂子:「もう、もう嫌なんです! もう!」
雨堂聖理:「……憂子ちゃん」
鵜曇憂子:「…っ」
林藤はるか:『……鵜曇さん。本当に、辛い気持ちはよく分かります。けれど、田井中さんが全てを伝えたのは』
林藤はるか:『鵜曇さんにやけになって行動してほしいとか、悲しんでほしいとか、そういうことではないはずです』
林藤はるか:『そういった記録があった。それは事実かもしれません。けれどそれが……確実に起こることなのか、それとも本当は阻止できることなのか』
林藤はるか:『駄目なのだとしても、最後の時間までに何ができるか』
林藤はるか:『鵜曇さんも言っていた通りです』
林藤はるか:『知らないのと、知っていないのとでは、全く違うことだと思うんです』
田井中次郎:「俺も“刃金鳴らし”も、言っただろう。まだ何も分からない」
田井中次郎:「本当に希望が無いのか、何か他に方法が無いのか」
田井中次郎:「まずは手を尽くして探すべきだ。考えるのは、それからでも遅くない」
鵜曇憂子:「……お二人は」
鵜曇憂子:「お二人は、ほんとに、信頼しあってらっしゃいますもんね」
鵜曇憂子:「かけがえのない絆を、持って、林藤さんが危険な目に遭ったときも、田井中さんが助けたって、聞いてますもん」
田井中次郎:「……“スターオブライフ”……?」
鵜曇憂子:「分かってますよ、冷静に考えて、何か対処できるかもしれないってすることもできるって」
鵜曇憂子:「でも、でも……、一度、希望は途絶えてるんです」
鵜曇憂子:「ういこには、もう、何もなくて」
鵜曇憂子:「一番に寄り添える人も、一番に信頼してくれる人も、いなくて」
鵜曇憂子:「カースマスターの後継者になるかもなんて言われて、ほかに何も考えられなくなるくらい血相変えて心配してくれる人が、」
鵜曇憂子:「ういこだって、欲しいですよ!」
鵜曇憂子:「っ」
鵜曇憂子:「………………」
鵜曇憂子:「はるはるが、カースマスターから狙われなくなる確実な方法、ありますよ」
林藤はるか:『で、でも、鵜曇さん』
鵜曇憂子:「ういこが後継者になればいいんです」
涼暮御幸:「……やめろ」
林藤はるか:『鵜曇さんは生きているじゃないですか!』
林藤はるか:『お父さんとだって……まだ、今なら、たくさん話せるんですよ!今なら!』
鵜曇憂子:「だから、なんだってんですか!」
林藤はるか:『だから、って……』
林藤はるか:『それは、その、すごく』光が弱くなる。
鵜曇憂子:「……っ」
鵜曇憂子:「……すみません」
鵜曇憂子:「ごめんなさい。頭冷やします」
鵜曇憂子:「………外行ってます、ういこ。ごめんなさい」
林藤はるか:『…………』
鵜曇憂子:俯いてそう言って、生徒会室から小走りに出ていく。
涼暮御幸:「待て」
涼暮御幸:「待ってよ」腕を掴もうとして空を切る。
田井中次郎:「ッ……“スターオブライフ”……」
田井中次郎:何か言葉を掛けようとして。何も出てこない。
林藤はるか:机の上に降り立って、弱々しく点滅している。
雨堂聖理:「……憂子ちゃん!」
雨堂聖理:椅子から立ち、それを追うように駆け出す。廊下の際で、一瞬生徒会室を顧みて
雨堂聖理:「……っ……」
雨堂聖理:三人の言っていたことは正しく、自分はそれを止めることもできず、なるほど彼女の理解者でもなく、だからここでも何かを言うことはできず
雨堂聖理:苦しげに息を吐き、結局言葉もなく、その後を追う。
林藤はるか:『すごく……いいことだって思います、って』小さく呟く。
林藤はるか:『そう言おうとしてしまいました』
田井中次郎:「……林藤は間違ってないよ。ただ……」
田井中次郎:「……」言葉を探すように黙り込んで。「……ああ。駄目だな」
林藤はるか:『駄目ですよね』
田井中次郎:息を吐く。
田井中次郎:「……イリーガル一人説得できないなんて、エージェント失格だ」
林藤はるか:『私も……』
林藤はるか:『……あの。スマホにスピーカーを繋いで、音楽が流れるようにしてたんです』
林藤はるか:『会議が終わったら……その、年の近い子達がせっかく集まってますから……』
林藤はるか:『カラオケ大会とかできたらいいかなって……』
林藤はるか:『……』
田井中次郎:「……あるだろ」
田井中次郎:「機会なら、またあるさ」
田井中次郎:「……少し、時間は必要だろうけど」
涼暮御幸:「ええ。本当は、出来なければいけないと思います」
涼暮御幸:「友人ですから……まだ」
涼暮御幸:「彼女が、そう思っていてくれれば、ですけど」
林藤はるか:『私は嫌われたかもしれません』
林藤はるか:『一回だけでも』
林藤はるか:『ういういって呼んでおけばよかった』
田井中次郎:「僕もだ」眉間を押さえて。
田井中次郎:「……仲直りしないとな」
涼暮御幸:「……ええ。私達が、このザマでは」
涼暮御幸:「自らの行いを、呪ってしまっていては、きっと」
涼暮御幸:「何もできなくなってしまいます」


GM:シーンを終了します。
GM:ロイスの取得、購入などが可能
鵜曇憂子:先に応急手当の購入判定します~
鵜曇憂子:1dx+1>=8
DoubleCross : (1R10+1[10]>=8) → 7[7]+1 → 8 → 成功

林藤はるか:ういこちゃんのロイス感情を変えたーい
鵜曇憂子:やった
林藤はるか:保護対象/鵜曇憂子/連帯感/不安:○/ロイス N表にしますね
雨堂聖理:私も応急手当買よ
雨堂聖理:2dx=>8
DoubleCross : (2R10[10]>=8) → 4[4,4] → 4 → 失敗

雨堂聖理:失敗~
涼暮御幸:ロイス保留でアームドスーツ狙います~
田井中次郎:鵜曇憂子 〇尽力/不安 で取得します
涼暮御幸:2dx+4>=15
DoubleCross : (2R10+4[10]>=15) → 6[6,6]+4 → 10 → 失敗

涼暮御幸:ダメ!
雨堂聖理:ロイスは保留にしとこ
田井中次郎:2DX+1>=12 ボデマ
DoubleCross : (2R10+1[10]>=12) → 10[9,10]+1[1]+1 → 12 → 成功

林藤はるか:アームドスーツの購入を手助けしたい
林藤はるか:2dx+2>=15
DoubleCross : (2R10+2[10]>=15) → 8[4,8]+2 → 10 → 失敗

田井中次郎:買えた 装備して以上!
林藤はるか:出目はさっきからいいんだけどな~
鵜曇憂子
同行者/林藤はるか/憧憬/劣等感:〇/ロイス
同行者/田井中次郎/憧憬/嫉妬:〇/ロイス

鵜曇憂子:これで取得します~ おわり
林藤はるか:キャア~

ミドルフェイズ3

GM:では今日も始めるよ~!次のシーンを開始していきましょう
GM:次も情報収集のシーンなんですが、見学室で言ってたとおり情報を集めに行く前にちょこっとお話する時間を儲けようかなと思います
GM:シーンプレイヤーは涼暮さん。侵蝕ダイスを振ってね。
涼暮御幸:侵蝕率+2(1d10->2) (侵蝕率:45->47)
雨堂聖理:雨堂聖理の侵蝕率を+6(1d10->6)(侵蝕率:52->58)
鵜曇憂子:1d10+53
DoubleCross : (1D10+53) → 10[10]+53 → 63

鵜曇憂子:あっ アイテム使います
GM:いいよ~
鵜曇憂子:エナヴェイトD!これを飲んで、侵蝕率を1に変更!
鵜曇憂子:54になりました
GM:下がったねえ
鵜曇憂子:風邪予防にエナヴェイトD!
GM:では先に涼暮さんの方の描写をくわっとやっていきますね。


GM:学校でひと悶着あった後。涼暮さんは情報の整理や連絡のために、一度支部の方へ戻ってきていました。
GM:君がほんの少し浮かない顔で支部の中を移動していると、コンコンコンコン!と誰かが壁をノックする音が聞こえてきます。
GM:顔を向けてみると、ガラス張りの取調室に入れられた鵜曇愁馬……憂子ちゃんのお父さんが君に向かって手招きしています。
涼暮御幸:「……誰か」
涼暮御幸:「……」
涼暮御幸:会釈する。
鵜曇愁馬:気まずそうな笑顔を浮かべながらこちらも会釈
涼暮御幸:取調室へと入って、マイクを入れる。
涼暮御幸:「鵜曇愁馬氏ですね。私に、何か?」
鵜曇愁馬:「ああ、いや。まあ、用ってほどのことでもないんだけど……ちょっとお話がしたくてさ」机の上には取り寄せたと思わしき論文が山のように積み上げられているよ
鵜曇愁馬:「えっと……君。その制服は憂子と同じ学校の子……だよね?」
鵜曇愁馬:「いや、その、なんていうか……ほら、僕ってしばらく死んでただろ?」
鵜曇愁馬:「だから……最近の憂子がどうしてたのか気になってさ……同じ学校の生徒なら、少しは知ってるかな~なんて……」
涼暮御幸:「……星辰館高校の生徒会長を拝命しております」
涼暮御幸:「鵜曇……」
涼暮御幸:「……憂子さんとは、友人です」
鵜曇愁馬:「会長さんだったのかあ!道理でしっかりしてると思った。うちの憂子がいつもお世話になってます」一礼
涼暮御幸:「いえ、こちらのほうが助けられており……」
鵜曇愁馬:「あー……それで、憂子は元気にやってるかな?なにか、問題を起こしたりとか……」
涼暮御幸:「ええ。大きなトラブルもなく、憂子さんは壮健にしています」
鵜曇愁馬:「クラスに馴染めなくて困ったりとか……してないかな?いや、明るくて元気な子だってわかってるんだけど」
鵜曇愁馬:「やっぱり見てないと心配でね……。ああ、そうか」
涼暮御幸:「彼女はその……活気がありますし、その裏」
涼暮御幸:「聡いところがあります。俯瞰して、物事を見れている」
鵜曇愁馬:「そうか。憂子は僕がいなくても元気でやってたか。」
鵜曇愁馬:「ありがとう。少し安心したよ」
涼暮御幸:「……ですが、今」
涼暮御幸:「彼女は、危機的状況下にあります」
鵜曇愁馬:「それってやっぱり……僕が絡んでる?」
涼暮御幸:首を振る。「分かりません」
涼暮御幸:「ただ、ある凶悪なジャームが、彼女を後継者としようと、魔手を伸ばしている」
涼暮御幸:「それだけは確かです」
鵜曇愁馬:「気を使わなくても大丈夫だよ。死者が復活したっていう事例は幾つか知ってる」
鵜曇愁馬:「そのどれも、まあ……碌な事にはなってないよね。憂子が狙われてるってことは尚更」
涼暮御幸:「……落ち着いていらっしゃいますね」
鵜曇愁馬:「僕が生き返ったのがいいことなわけがないんだ。……まあ、意識が戻ったときから、ある程度予想はしてたからね。」
鵜曇愁馬:「……生き返った時にね。僕は本当は、憂子に会わないままどこかへ消えてしまったほうがいいんじゃないかと思ったんだ」
涼暮御幸:「……そうできなかった?」
鵜曇愁馬:「……ああ。ダメな父親だろ」
鵜曇愁馬:両手で口を覆う。「傷つけることになるとわかってたのにな……もう一度だけ会いたいと思ってしまった」
涼暮御幸:「……いえ。彼女は」
鵜曇愁馬:「できれば普通の親子みたいにね」
涼暮御幸:「知らないところで、亡くなったことを知らされたことが」
涼暮御幸:「嫌だった、と」
涼暮御幸:「……私は、今」
涼暮御幸:「……彼女が危機にあると伝えたら、何も考えられなくなるくらい、血相を変えて心配してくれるのではないかと」
涼暮御幸:「そういう期待を持ちました」
涼暮御幸:「私には、出来ませんでした」
涼暮御幸:「勿論、心配しています。そうさせまいとも思っています」
涼暮御幸:「けれど」
涼暮御幸:「彼女には、それでは、不十分なのでしょう」
涼暮御幸:「そうなれないことが、私は、何より、悔しくて……」
涼暮御幸:「……すみません」
涼暮御幸:「こんなことをお話しても、仕方がないですね」
鵜曇愁馬:「え、わ、ちょ。な、泣いてるの?ああ、いや、ええっと、こういう時の対処に慣れて無くて……」
涼暮御幸:「泣いていません」
鵜曇愁馬:「あー、えっと……いや。そんな……君一人ばかりが気に負う問題じゃないよ」
涼暮御幸:「……もっと、適任者に任せればいい、と?」
涼暮御幸:「人を頼ることの重要性は、学んできました」
涼暮御幸:「必要なことだと。そして、それが受けられるのは得難いことだと思っています」
鵜曇愁馬:「そういうわけじゃなくて……。そんな事を言ったら、僕だってそうだ」
涼暮御幸:「……それでも」
涼暮御幸:「私が、なんとかしたいと思うことは」
涼暮御幸:「傲慢ですか?」
鵜曇愁馬:「君の気持ちを否定したいわけじゃなくて……ああー……ほら、憂子ってなんだか何時でも元気だろう?」
涼暮御幸:「ええ。周りを、そうやって、明るげに……」
鵜曇愁馬:「だからついつい、あの子なら大丈夫だって思っちゃうんだ。父親の僕ですらちょっとそう思ってる」
鵜曇愁馬:「心配できない君が悪いんじゃなくて……むしろ無理しちゃう憂子の方にも問題があるっていうか……ええっと……何を言いたいのかわからなくなってきたな」
涼暮御幸:「……私に、何が出来るでしょうか」
鵜曇愁馬:「もしも憂子が弱音を吐いたんだとしたら」
鵜曇愁馬:「多分それだけ君を信頼してた……んじゃない……かな」
鵜曇愁馬:「明るくない部分を見せても大丈夫だって思うくらいに」
鵜曇愁馬:「だから君にも、憂子を信じてあげてほしい」
涼暮御幸:「……はい。私は、本当は」
鵜曇愁馬:「ほんの少しだけ見せた弱音じゃなくて、いつもの明るくて元気な方が本当の憂子なんだって」
涼暮御幸:羽飾りを外して、剣に。「ここで」
鵜曇愁馬:「きっと憂子も、君にそう思っていてほしいはずだからさ」
涼暮御幸:「……貴方を殺そうとも考えていました」
鵜曇愁馬:「うわっ!え?ど、どういうこと!?」
鵜曇愁馬:怯えて壁の方に張り付きます
涼暮御幸:「イリーガルへの記憶処理措置は認められています」
鵜曇愁馬:「それは……教えてくれてるってことは、もうその気はないってことでいいんだよね……!?」
涼暮御幸:「私が、ここで手を掛けて。彼女の再開の記憶を処置すれば」
涼暮御幸:「現在の苦悶もなかったことに出来る、と」
涼暮御幸:剣を再び羽飾りに戻す。
鵜曇愁馬:「淡々と話を進めないでくれぇ~!」
涼暮御幸:「……もうその気はありませんよ」苦笑するように。
鵜曇愁馬:「はぁ……よ、よかったあ……」ヘナヘナと一座り込んで
涼暮御幸:「……それは、彼女を信じていないということですから」
鵜曇愁馬:「い、言っておくけど。僕もおとなしくやられる気は無かったからね」
鵜曇愁馬:崩れた服装を正しながら。
涼暮御幸:「守らねば、折れてしまうと」
鵜曇愁馬:「ああ。憂子は強い子だ。……その父親がさ」
鵜曇愁馬:「あの子を泣かせるためだけに生き返っただなんて、絶対嫌だからね」
鵜曇愁馬:机の上に置かれた論文を一枚手にとって「なんでもいい……なんでもいいんだ」
鵜曇愁馬:「なにか一つ……もう一度死ぬ前に……憂子の役に立つ物を、一つでも残していきたいんだ」
涼暮御幸:「……ええ。きっと、この事象が」
鵜曇愁馬:「それまでは死ぬ気はないよ。君たちがなんと言おうとね!」不格好なファイティングポーズ
涼暮御幸:「なんでもなかった、などと。誰にも言わせないよう」
涼暮御幸:「私も尽力します」
涼暮御幸:「UGNエージェントとしては。生徒会長職としては、失格かもしれませんが」
涼暮御幸:「変わらぬ日常をこそ尊ぶことこそ、至上であると、考えては来ましたが」
涼暮御幸:「……鵜曇憂子の友人としては」
涼暮御幸:「彼女がよりよきものを選べることを、望みたいと思います」
鵜曇愁馬:「頼りにしてる。憂子のこと、よろしく頼むよ。会長さん」
涼暮御幸:「涼暮御幸です。今は」
涼暮御幸:「ただの、貴方の娘の、友人の」


鵜曇憂子:ぐるぐるとした思いに支配され、訳のわからないままに生徒会室を飛び出し、階段を駆け降りる。
鵜曇憂子:外へ出るとは言ったものの、これからどこに行っていいのかも分からない。
鵜曇憂子:皆がこちらを見る表情。はるはるのちかちかする光。言葉。マスターウィザードに送り付けられた、白骨死体の写真。
鵜曇憂子:「おかえり」という父の言葉。
鵜曇憂子:「…………っ」「ああ!」「もう!」
鵜曇憂子:衝動のままに、勢いよく校庭に生える桜の木を殴り飛ばす。
鵜曇憂子:拳から稲妻が迸り、放電。同時に猛烈な轟音が鳴り響き、
鵜曇憂子:雷が落ちたような一瞬の光とともに、殴打したところから木はへし折れた。
鵜曇憂子:焦げ付くような匂いがする。
鵜曇憂子:「……………」あっ。となって立ち尽くした。
雨堂聖理:不意に、へし折れた大木のほど近い校舎の影にゲートが開き
雨堂聖理:「多分この辺……あっ」
鵜曇憂子:「あっ……」
雨堂聖理:「いた!」 するりと影から雨堂が滑り出て、憂子ちゃんの方に駆け寄る
雨堂聖理:「……っていうか、すご……わー」 近づきながら歩調を緩めて
鵜曇憂子:「っ………」困り切った顔で雨堂さんを見ている。
雨堂聖理:倒れた大木の方を見る。輪郭だけでもその事態の大きさは分かるし、焦げたような匂いから現象も予想がつく
雨堂聖理:少し笑って 「……会長、めちゃ困りそうだね」
鵜曇憂子:「やっちゃいました………」しょんぼりとした顔。
雨堂聖理:「誰かに見られたりしたら大変だったよ。この辺には人、いなさそうだけど……」
鵜曇憂子:「うぅ」
雨堂聖理:「ボクシングで大木を折る美少女!」
鵜曇憂子:「うぅぅぅぅーーーー………」
雨堂聖理:「新聞一面だ」 改めて歩み寄る
鵜曇憂子:「ういこだって、そんなつもりなくて……」「
鵜曇憂子:「…っふ」雨堂さんを見た途端、安心したのかぼろぼろと涙を零し始めます。
雨堂聖理:「あー、あー」 急いで駆け寄り
雨堂聖理:その体を抱きしめて、頭を撫でてあげる 「よしよーし、大丈夫だよ」
鵜曇憂子:「うぇええええっ、っひく、うぅぇえ」しゃくりあげながら、抱きしめられます。
雨堂聖理:優しく宥めるように頭を撫で続ける。時々、よしよし、大丈夫、といった言葉を口にしながら
雨堂聖理:こちらから何か促すことはない。彼女が何か言葉を口にするのを待ち、頭を撫で続ける
鵜曇憂子:「きより………きよりん」ほどなくして、つっかえながら名前を呼ぶ。
鵜曇憂子:「ういこ、もう、どうしていいか、分かんないです」
雨堂聖理:「うん」 変わらず頭を撫でながら
雨堂聖理:「分かんないかあ」
鵜曇憂子:「はるはるの…はるはるの言う通り、冷静に、調べれば、いいって…それは、分かるんですけど」
鵜曇憂子:「でも、でも、そうじゃなくて………」
雨堂聖理:「うんうん」
鵜曇憂子:「お父さんが、死んじゃってたんです」
雨堂聖理:「……そうだね」 その事実を突きつけられた瞬間、自分も一緒だった
鵜曇憂子:「なんか、今更、こんなこと言ってるういこも、ばかみたいなんですけど」
雨堂聖理:「辛かったよね。あんな、いきなりさ」
雨堂聖理:「前振りもなくて、画像見せられたりして。……あの時は事件とか、あたしのことで大変だったから、何だか流れちゃったけど」
雨堂聖理:「辛いと思う。別に馬鹿みたいじゃないよ」
鵜曇憂子:「うぅぅぅぅぅ」
鵜曇憂子:ぎゅっと抱き着いている。
雨堂聖理:頭を撫でながら 「……あの時は」
雨堂聖理:「あたしの代わりに、"カースマスター"が並べてきたあのクソみたいなさあ……奴を、吹っ飛ばしてくれたじゃん」
鵜曇憂子:「…んう」コクンと頷く。
雨堂聖理:「正直助かったって思ってる。いや、あの事件の間は、助けられっぱなしだったけど……あれは特に」
雨堂聖理:「あたしだってそうしただろうけど、あたしが感じるはずだった辛さを感じずに済んだ、みたいな」
鵜曇憂子:「………」
雨堂聖理:「……あっ、なんかこの流れだとあたしがやるよ~みたいな感じになりそうだけど、そうじゃなくてね」 少し慌てて
雨堂聖理:「つまりその、何ていうか……憂子ちゃんは、自分が辛いはずの時でも、あたしのことを考えて動けるような子だったんだから」
雨堂聖理:「こういう時にどーん! ってなることもあるだろうし」
雨堂聖理:「あたしはそういう時、助けてあげたいってことですよ」
雨堂聖理:「助けられましたので」
雨堂聖理:「まあ、今の事件の範囲で何をすれば助けになるかはわからないので……」
雨堂聖理:「とりあえず頭など撫でているわけです」 ぽんぽん、と軽く叩いて 「……もっと撫でる?」
鵜曇憂子:頷く。
雨堂聖理:改めて頭を撫で始める 「ふふ」
雨堂聖理:「甘えっ子だねえ」
鵜曇憂子:「っふ……うぅぅ」頭を押し付けるようにして、しゃくり上げながら、しばらく泣き続ける。
雨堂聖理:「憂子ちゃんのクラスの男子に見つかったら嫉妬されそうだ」
雨堂聖理:よしよし、と頭を撫で続ける。静かに、風の音を聞きながら
鵜曇憂子:それから少しして、泣き声も収まってきて、もじもじときよりんから身を離す。
鵜曇憂子:「…もう、だいじょぶです」目と鼻を真っ赤にした顔で、グスグスと鼻を鳴らす。
雨堂聖理:おとなしく離されて、ぱっと手を開く 「ご利用ありがとうございました」
雨堂聖理:「こちらサービスのハンカチとなっております」 ポケットからハンカチを差し出す
鵜曇憂子:「うぇ」優しくされたのでまたちょっと涙目になる。「うぇーーーー」
鵜曇憂子:ハンカチをもらって、それで両目をぎゅーーっと抑え。
雨堂聖理:腕を開いて 「延長する?」
鵜曇憂子:「…………………だいじょぶです」
雨堂聖理:「よっしゃ」
鵜曇憂子:「はい。うん。はい」
鵜曇憂子:「じろじろくんと、はるはるに、謝らないと」
雨堂聖理:肩をぽんぽんと叩いて 「これからどうしたい?」
雨堂聖理:「ん」 頷き 「大丈夫、優しい人たちだから」
雨堂聖理:少し間が空いて 「……会長は?」
鵜曇憂子:「………会長は…」
鵜曇憂子:「一緒に戦ってほしい、って、言います」
雨堂聖理:「おお」
鵜曇憂子:「会長に、キレちらかしちゃいましたが……」
鵜曇憂子:「………頼めば聞いてくれると思うので……」
鵜曇憂子:「…………それでだいじょぶですかね…? なんか、あの、どうしたらいいですかね」
雨堂聖理:「えー、信頼してるじゃん。確かにちょっと頼れる人だけど……」
雨堂聖理:「大丈夫だと思うよ。別に変なこと言ってない」
鵜曇憂子:「なんか、こういう風に、人に怒ったりしたことがなくて…」
鵜曇憂子:「有効な解決策が分からんですたい」
鵜曇憂子:もじもじしている。
雨堂聖理:「あー、そうだねえ。憂子ちゃんそういうことなさそう」
鵜曇憂子:「きよりんーーー……」
雨堂聖理:少し考えて 「まあ、あたしも弟や妹に怒ったことはあって、それでケンカになったこともあったし」
雨堂聖理:「どっちかが意地張ると長いんだよねー。でも今回はそうじゃないからさ」
雨堂聖理:「改めて、自分はこう思う、こうしたい、仲良くしましょう、ってことが言えれば、大丈夫だと思うよ」
鵜曇憂子:「…はい」
鵜曇憂子:コクン、と頷いて。「………」
鵜曇憂子:「きよりん~~~っ」きよりんにタックルする。
雨堂聖理:「うおっとと」 受け止め
雨堂聖理:「あははは、なになに」 笑いながら頭をわしわしする
鵜曇憂子:「だって、だって~~~…っ」ぎゅうぎゅうと抱き着く。
鵜曇憂子:「きよりんが先輩だったの、なんか、実感しました」
雨堂聖理:「そうだぞー、先輩だぞー」
鵜曇憂子:「うふふ。先輩せんぱーい」
雨堂聖理:「人生経験も豊富だし。いつでもなんでも相談するがよい」
鵜曇憂子:「ヤバい男の追い払い方とかですか?」
雨堂聖理:真顔になって 「世界を救わせてUGNの牢屋にぶちこむ」
鵜曇憂子:「っ、ふふ」くすくす笑う。「ふふふ!」
雨堂聖理:「参考になりまくりだろ~?」
鵜曇憂子:「全然なんねーっす」
雨堂聖理:「何ーっ」 頭を両手でわしわしして
雨堂聖理:「……まあ、分かんないことがあったら、それも一緒に探してみよう」
鵜曇憂子:「うひゃひゃひゃ……」わしわしされて笑う。
鵜曇憂子:「………はい。ういこもだし、きよりんもですよね」
雨堂聖理:「その通り。どうすれば良いのかわからないなら……どうすれば良いのかを探しに行く」
雨堂聖理:「きっと見つかるよ」 ぽんぽん、ともう一度頭を撫でて、体を離す
鵜曇憂子:「はい!」


GM:では改めて情報収集判定に参りましょう
GM:現在調べられる情報はこれ!
・復活した死者たち2〈情報:UGN、噂話〉12

・星彩の要石について〈知識:レネゲイド〉難易度 9

・???〈情報:???〉 難易度???
GM:この前と同じくこのはてなマークは林藤さんだけ調べられます
林藤はるか:出るよ!
GM:また、前回のシーンに出ていた人……まあ全員なんですけど
GM:その人達は、林藤さんが君たちに隠れてなにか調査していることに感づいてもいいですよ
涼暮御幸:なるほどね
雨堂聖理:あっ、いいんだ
田井中次郎:へえ~っ
鵜曇憂子:へえ~!
GM:ではそんな感じで、まだダイス降ってなくて登場したい人は侵蝕ダイス振ってね
林藤はるか:そ、そんなことないですよ
林藤はるか:さっきのシーンだって話の流れでそれどころじゃなかったから
雨堂聖理:うーん、しかし現在の項目2つはどちらもそんなに得意ではないな ひとまず様子を見ます
林藤はるか:情報言えなかっただけかもしれないじゃないですか
鵜曇憂子:にゃ~~っ
田井中次郎:林藤はるか……
涼暮御幸:それどころじゃなくなる理由あったかな
涼暮御幸:あったわ
林藤はるか:林藤はるかの侵蝕率を+7(1D10->7)した (侵蝕率:52->59)
林藤はるか:《ハンドリング》。林藤はるかの侵蝕率を+1した (侵蝕率:59->60)
田井中次郎:とりあえず出ようかな……
田井中次郎:田井中次郎の侵蝕率を+6(1D10->6)した(侵蝕率:63->69)
鵜曇憂子:ういこは情報弱者なのでみまもります
GM:1d10
DoubleCross : (1D10) → 10

田井中次郎:じゃあせっかくなので
田井中次郎:えっ何!?
鵜曇憂子:10だって
GM:シークレットダイス
涼暮御幸:何……
雨堂聖理:怖すぎ
田井中次郎:怖い…………
田井中次郎:えっと……・星彩の要石について 調べてみます 知識つよつよなので
鵜曇憂子:キャ~、ナイトメアブリンガー様よ~
GM:秘密です
林藤はるか:私はこのシーンでも・???を調べようかな……
田井中次郎:7DX+2>=9
DoubleCross : (7R10+2[10]>=9) → 10[4,5,6,9,9,10,10]+8[6,8]+2 → 20 → 成功

田井中次郎:全てを理解していきます
林藤はるか:5dx+1
DoubleCross : (5R10+1[10]) → 7[2,2,5,6,7]+1 → 8

鵜曇憂子:ナイトメアブリンガー様~~!
雨堂聖理:分かりすぎ
林藤はるか:ウワ~ッ
林藤はるか:財産2使って10にします
GM:イイデショウ
林藤はるか:もう1しかお金ないや
田井中次郎:一体何にそんなにお金を……
GM:では石についてと謎の情報が得られましたね
林藤はるか:ちょっと目を離した隙に貧乏になっていく
田井中次郎:パチンコとかにハマったのかな……
林藤はるか:嫌すぎるだろ
涼暮御幸:じゃあ死者たちやっとこ
鵜曇憂子:やって~
涼暮御幸:ミーミルを情報収集チームにこねこねします
涼暮御幸:んで、能力訓練使ってUGN。
涼暮御幸:5dx+6>=12
DoubleCross : (5R10+6[10]>=12) → 7[1,1,3,3,7]+6 → 13 → 成功

涼暮御幸:あぶない 成功は成功!
GM:では成功したようなので
雨堂聖理:ではわれわれは応援していましたということで
GM:順番に教えていってあげましょう
鵜曇憂子:応援しました!
・復活した死者たち2

一部の死者たちは魔星の支配から逃れる術を知り、行動を開始しているようだ。
噂によれば、星彩の要石と呼ばれる特殊な賢者の石を所持していれば支配から逃れることが可能らしい。
もしも君たちが石を求めるなら、彼らとの争奪戦になるだろう。
・星彩の要石について
林藤・田井中が訪れた祠に収められていたはずの特殊なレネゲイドクリスタル。
魔星の体の一部を加工して作られたもので、適切な場所に設置することで結界が起動。魔星の力を大きく削ぐことができる。
(究極存在の解除、クライマックスへの移行が可能になる)

君たちが訪れたときには影も形も無かったが、、要石からは特殊なレネゲイドが放たれている。
高い知覚能力、もしくはRC技能があれば、現在地を特定することが可能だ。
次のシーン以降、星彩の要石を探す判定ができるようになる。
林藤はるか:ヒエーッ
GM:あとは秘話秘話します
林藤はるか:星彩の要石がこんなことになるのか
GM:では送り終わったので
GM:情報共有のシーンを始めていきましょうか
GM:希望のシチュエーションはありますか?
林藤はるか:田井中くんと林藤さんは支部でしょんぼりしているでしょう
田井中次郎:しょんぼり
雨堂聖理:じゃあ憂子ちゃんの手を引っ張って連れていきますか
鵜曇憂子:連れてって~
GM:ではしょんぼりんどうさん達のところへ行ってもらいましょう


GM:再びの情報収集を終え、田井中くんと林藤さんは第二支部の会議室へと戻ってきました。
林藤はるか:『はあー』しょんぼり
田井中次郎:「ふう……」しょんぼり
林藤はるか:ふらふらと空中を飛んで
林藤はるか:会議室の机にぺったりと落ちます。
田井中次郎:「……」ぼんやりとそれを眺めて。
田井中次郎:「大丈夫か?“フォックスリンカ”……」
林藤はるか:『大丈夫……です。別に、ちょっと具合が悪いだけで……』
林藤はるか:『元気がないとかじゃないですから……』
林藤はるか:『鵜曇さん、どうなっちゃうんでしょうか……』
田井中次郎:「具合って」俄かに身を起こして「矛盾してるだろ。本当に大丈夫か……?」
田井中次郎:「……どうだろうな」
田井中次郎:「ずっと考えているが……正直なところ、答えが分からない」
田井中次郎:「何をしてやれるんだろうな、僕達に」
林藤はるか:『支部長なら上手く話してあげることができたんでしょうか』
林藤はるか:『私は……なんか、いつも』
林藤はるか:『楽しいと思ったり、良いと思ったりする部分が、人とずれているところがあって』
林藤はるか:『ああいう時に上手く慰められるようなイメージがありません』
田井中次郎:「人と違うのは悪い事じゃないけど……」
田井中次郎:「俺は……」
田井中次郎:苦い顔をして。
田井中次郎:「“カースマスター”を倒さなきゃならない」
田井中次郎:「雨堂聖理も大変だったらしいが、何があったか聞けていないし……」
田井中次郎:「“刃金鳴らし”のことも支えてやりたい」
田井中次郎:「“スターオブライフ”のことも、彼女の父親のことも心配だし……」
林藤はるか:『やらなきゃいけないことばかりですね』
田井中次郎:「……勿論、林藤のことも」
田井中次郎:蛍に目を落とす。
林藤はるか:『私は、大丈夫ですよ』
田井中次郎:「……」
田井中次郎:「しっかりしなきゃいけないんだ。エージェントだから」
田井中次郎:「でも……」息を吐いて。
田井中次郎:「難しいな……」
林藤はるか:『支部長も同じようなことをいつも言っています……今の田井中さんみたいなことを』
林藤はるか:『いくつになったら、人間はしっかりできるんでしょうね?』
雨堂聖理:では、そう話している二人のいる会議室の扉がノックされ
林藤はるか:『しっかりできないまま人生を終えてしまう人のほうが、世の中にはずっと多いのかもしれませんね』
田井中次郎:「支部長になったらもっと大変なんだろうな。日本支部とか本部はもっとなのかな……」
雨堂聖理:間髪入れずに扉が開く
雨堂聖理:「お疲れさまです!」
田井中次郎:「ウワッ」緩み切っていた表情を慌てて直す。
林藤はるか:『雨堂さん!』
田井中次郎:「雨堂聖理……!」
鵜曇憂子:その後ろでひょこっと顔が覗く。
雨堂聖理:「はい、雨堂さんです。そしてこちらにおわしますのが」
鵜曇憂子:「おつかれさまですっ」ぺこっとお辞儀。
雨堂聖理:「じゃーん」 身をどけて隠れる場所をなくす
林藤はるか:『う、ううう鵜曇さん……』
田井中次郎:「……“スターオブライフ”……」
林藤はるか:『……だ、大丈夫なんですか。セーフハウスのほうにいなくて』
鵜曇憂子:「大丈夫です、その」
鵜曇憂子:「さっき、すいませんでした。ごめんなさい」
鵜曇憂子:「取り乱して、お二人にひどい事たくさん言って、ごめんなさい!」もう一度ぺこっとお辞儀。
林藤はるか:『それを言ったら私だって……黙っていた方がいい時に限って喋ってしまうんです』
林藤はるか:『あの時もそうでした。鵜曇さんを慰めようとして、逆に傷つけてしまいました』
鵜曇憂子:「……」
鵜曇憂子:「じゃあ、仲直りしなくちゃですね」
林藤はるか:『……はい』
鵜曇憂子:「そしたら、お互いごめんなさいで、また、仲良くしてくれますか?」
林藤はるか:『あの……学校に、もし通っていたら』
鵜曇憂子:「ほえ」
林藤はるか:『誰かと喧嘩したり仲直りしたりみたいなことを、もっと学ぶことができたんでしょうか?』
鵜曇憂子:「…………」「……それは」
林藤はるか:『私も、他人の悩みについて分かることができたでしょうか?』
鵜曇憂子:「ういこも、学校に行きはじめたばかりなので、分かんないです」
鵜曇憂子:「でも、そうだったとして」
鵜曇憂子:「だから、なんだってんでしょうね?」
鵜曇憂子:「ういこがはるはると仲良くしちゃだめってことじゃ、ないでしょう」
林藤はるか:『…………』
林藤はるか:『ういういと呼んでも構いませんか?』
鵜曇憂子:「ういうい!」
鵜曇憂子:両手を伸ばす。はるはるを招くように。
林藤はるか:机から光が飛び立って、淡い黄色に発光しながら
林藤はるか:両手の中に収まります。
鵜曇憂子:「うふふ」にこっと笑います。
林藤はるか:『仲直りしましょう。ういうい』
鵜曇憂子:「こちらこそ、仲直りしてください。はるはる」
林藤はるか:『ご存知ですか?焼けぼっくいに火がつく、という言い回しがあります』
鵜曇憂子:「やけぼ?」瞬き。
林藤はるか:『この“ぼっくい”というのは、漢字では棒杭、つまり木の端切れという意味なのですが――』
林藤はるか:『一度焼けた後の棒杭は、生木と比べて再び点火することも容易い、ということです』
鵜曇憂子:「ほうほう」
林藤はるか:『つまり、仲直りを意味する慣用句なんです』
鵜曇憂子:「ほほう!」
鵜曇憂子:「ういことはるはるは、焼けぼっくいを燃え上がらせたわけですか!」
林藤はるか:『絆が一度記憶に刻まれたなら、それが完全になくなってしまうことは、きっとないのだと思います。そうですよね?』
林藤はるか:鵜曇さんのロイスをP感情にします。 連帯感:○/不安
鵜曇憂子:「………」
鵜曇憂子:「ういこ、お父さんのこと、ずっと好きです」
鵜曇憂子:「だから、その通りだと思います」
林藤はるか:淡く、青色に点滅する。
鵜曇憂子:林藤さんへのロイス感情を、憧憬/劣等感:〇から友情:〇/劣等感に変更します。
GM:いいでしょう!
鵜曇憂子:「うふふ、綺麗ですな」
鵜曇憂子:林藤さんを離すように、そっと両手を上げる。
田井中次郎:「……」
田井中次郎:何を言っていいか分からないというように躊躇って。やがて意を決したように口を開く。
田井中次郎:「“スターオブライフ”」
鵜曇憂子:「ほあ」
田井中次郎:「……。……俺は、あまり……」
田井中次郎:「話すのが上手くない」
鵜曇憂子:「その感じいまビンビンにきてますね」
田井中次郎:「うっ……」
鵜曇憂子:「普通に話した方が楽ですよう」
田井中次郎:「普通に……」
田井中次郎:「……。そうだ。だから……会って間もない君に、何か勇気付けるような慰めを言ってやることは……恐らく出来ない」表情を歪めて。
田井中次郎:「エージェントとして常に冷静沈着に、皆を導けるようにあろうと思っているが……」
田井中次郎:「情けないが、それも難しい」
田井中次郎:林藤さんの危機を知った時、一瞬、他の何をも忘れるほど動揺した。
鵜曇憂子:「………」
田井中次郎:それは正しいUGNエージェントの、正義の在り方と言えるのだろうか。分からない。
田井中次郎:「一体君に、何をしてやれるだろうと、そう考えていたが……」
田井中次郎:かぶりを振って。
田井中次郎:「……今はまだ分からない。だから、せめて一つだけ言っておく」
田井中次郎:強い目を真っ直ぐに鵜曇さんに向ける。
田井中次郎:「俺は必ず、“カースマスター”を倒す」
田井中次郎:「この事態を解決する。君とお父さんにとってなるべく良い形でそれが出来るよう、力を尽くす」
田井中次郎:「それだけは約束する」
鵜曇憂子:「………」
田井中次郎:「……」
田井中次郎:「そういう……」
田井中次郎:「感じだ……」
鵜曇憂子:「……別に、いいんですよ。だいじょぶなんです。全部を拾おうとすると、すごく大変になっちゃいますから」
雨堂聖理:「『それだけ』って言いながら、大変なこと2個並べてますしー」 茶々を入れる
田井中次郎:「うぅっ……!」
鵜曇憂子:「ふふふ」
鵜曇憂子:「いつも完璧なエージェントでいるなんて、難しすぎますよ、じろじろくんさん」
林藤はるか:『頑張りましたよ、田井中さん!』
田井中次郎:「じろじろくんさん……」
鵜曇憂子:「カースマスターを倒すのが、じろじろくんの目的なんですよね?」
鵜曇憂子:「そんで、ういこの事を、助けてほしいって思ってるなら」
田井中次郎:「……ああ。そうだ」頷く。
鵜曇憂子:「お願いがあって」
田井中次郎:「……聞かせてくれ」
鵜曇憂子:「カースマスターに操られてる、藍川ナギちゃんって女の子がいるんです」
鵜曇憂子:「ういこは、その子を助けて、友達になりたいんです」
鵜曇憂子:「それを………協力してくれますか」
田井中次郎:「当然だ」
田井中次郎:「それが、UGNのする仕事だよ」
田井中次郎:迷いなく頷く。
鵜曇憂子:「うへ」ふにゃっと笑う。
鵜曇憂子:「良かった」
雨堂聖理:「よし!」 手をぱんと叩き
雨堂聖理:「写真撮りましょう! 本日は仲直り記念日です!」
林藤はるか:『写真ですか?』
雨堂聖理:「はい! やっぱりこう、一緒の写真を撮るのって手軽に特別ですから」
林藤はるか:『それはいいですけど、雨堂さんが撮るとなると』
鵜曇憂子:「ほうほう」
林藤はるか:『ほとんどツーショットみたいになってしまいますね。ほら』
林藤はるか:田井中さんの後ろでふわふわ浮かぶ。
鵜曇憂子:「ぴーすぴーす」田井中さんの横でピースサインをする。
雨堂聖理:「まあまあ、人に見せるようなのじゃなくて、それぞれで持ってればいいやつですから」
田井中次郎:「ほんとだ……」
雨堂聖理:「本人が分かれば良いんです! ここは一発カメラマンきよりんの腕をお見せしますよ~」
雨堂聖理:スマホを取り出して構える
田井中次郎:「あっ今……今!?」いそいそとロングコートがかっこよく靡くように調整している。
鵜曇憂子:「はるはるも存在感出していきましょうよ~!」
林藤はるか:『分かりました!』七色にピカピカ発光します。
鵜曇憂子:「良い調子!」田井中さんのポーズを真似している。
涼暮御幸:半開きのドアだが、コンコンコン、とノックの音。
雨堂聖理:「えっできるんですかそんなこと!? すご……あっでも光を撮るのって難しいかな。うおーっ」 何か調整している
涼暮御幸:「失礼しま――」
涼暮御幸:「……」
涼暮御幸:「……?」
雨堂聖理:「あっ」
涼暮御幸:「あの」
涼暮御幸:「何を……?」
鵜曇憂子:「おっ」
田井中次郎:「……“刃金鳴らし”」かっこいいポーズのまま。
林藤はるか:『あっ』
雨堂聖理:振り返る 「ご覧の通り!」
鵜曇憂子:「会長、遅いすよ!」田井中さんの横で変身ポーズをしている。
涼暮御幸:「いや、ご覧の通りと言われても」
涼暮御幸:「遅参は申し訳ないが……えっ?」
涼暮御幸:「なんで?」
林藤はるか:『記念撮影です!』
鵜曇憂子:「仲直り記念日なんです!」
鵜曇憂子:「ね~っ」
雨堂聖理:「ねー!」
田井中次郎:「……ああ……」徐々に恥ずかしくなってきた。
涼暮御幸:「ああ、それは望ましいものだが……」
涼暮御幸:「……」
涼暮御幸:「待って」
涼暮御幸:「私は?」
鵜曇憂子:「………」
鵜曇憂子:ダッシュして、会長にタックルする。
涼暮御幸:「あぐっ」
鵜曇憂子:「会長っ」
涼暮御幸:「わ……私だって」
涼暮御幸:「何を話そうとか!どう話そうとか」
涼暮御幸:「考えたのに……」
涼暮御幸:「もう解決済みみたいな雰囲気を……!」
鵜曇憂子:「ふふふふっ」タックルしたまま持ち上げる。
涼暮御幸:「ちょっと!?」
鵜曇憂子:「このまま写真撮りましょう!らぶらぶさをアピールで!」
鵜曇憂子:そのままてくてくと室内に入っていく。
涼暮御幸:「……いや、いや」
涼暮御幸:身を翻す。「……今日は」
涼暮御幸:「君がこちらに行くべきだ」転身して、持ち上げ返す。
涼暮御幸:「中央に入れ」
鵜曇憂子:「ひゃっ」
鵜曇憂子:「うぇっ」
鵜曇憂子:持ち上げられ、中央に位置させられる。
涼暮御幸:「このまま頼む」雨堂さんへ。
雨堂聖理:「よしきた」
雨堂聖理:調整を終えたスマホでばしばしっと写真を撮る 連写
林藤はるか:『かわいく映してくださいね!』
雨堂聖理:「かわいいっていうか綺麗ですよ! 任せといてください!」
田井中次郎:「……」ややかっこいいポーズを取っている
鵜曇憂子:「恥ずいっす!恥ずいっす!」ばたばたしている。
涼暮御幸:「暴れるな……!」
涼暮御幸:「君が暴れると勝てない!」
涼暮御幸:「大人しくして……!」
雨堂聖理:「はい、じゃラスト一枚!」
雨堂聖理:「グリーンチーズ!」
GM:カシャッ


GM:それからしばらくして。無事仲直りした君たちは、それぞれ調べた情報を共有することにしました
鵜曇憂子:「ういこときよりんは何もしてねっす」最初に宣言。
雨堂聖理:「ねっす」 追従 「あたしの方で分かりそうなことはなさそうだったので……一応手は回しておきましたけど」
林藤はるか:『私は……えっと』
林藤はるか:『涼暮さん、何か分かったことはありましたか?』
涼暮御幸:「……ええ。ありますが」
涼暮御幸:「……なにか、伝達したいことがあるのでは?」
涼暮御幸:「収集の結果失敗しました、といったニュアンスではないように感じましたが」
林藤はるか:『全然ないです』
田井中次郎:「?」首を傾げる。
鵜曇憂子:「全然ないのですか」
涼暮御幸:「であればいいのですが……」それ以上追求することはせず。
涼暮御幸:「……死者たちの行動に、一定のパターンが見られると、報告が」
鵜曇憂子:「一定のパターン?」
雨堂聖理:目をぱちぱちしていたが、涼暮さんの報告に集中する 「パターン?」
涼暮御幸:「支配から逃れるために、特定のレネゲイドアイテムが必要との情報が流れています」
涼暮御幸:「……それが、“星彩の要石”である、と」
林藤はるか:『“星彩の要石”!』強く発光します。
鵜曇憂子:「魔星の対抗手段になると噂でもあるやつですね!」
田井中次郎:「……魔星の力を削ぐのが要石の役割だ。確かに筋は通るな……」
涼暮御幸:「しかし、であれば、です」
雨堂聖理:「ってことは、その蘇った死者の人たちは……?」
涼暮御幸:「……それを求めて、ほうぼうを探し回っている」
涼暮御幸:「もしも我々がそれを確保しようとすれば」
涼暮御幸:「自ずと、彼らとの争奪戦となります」
林藤はるか:『……確かに。蘇った人達の立場で考えても、支配から逃れる手段があったほうがいいに決まっていますからね』
田井中次郎:「争奪戦か……」少し考えて「もしかしたら、彼らに先んじられるかもしれない」
林藤はるか:『けれど、すみません。涼暮さんの情報だけで判断すると』
林藤はるか:『“星彩の要石”の実在の信憑性が低くなったような気がします』
涼暮御幸:「……と言うと?」
林藤はるか:『いえ……。死者は無差別に蘇っていて、その記憶や知識も生前と同じなんですよね?』
涼暮御幸:「ええ。そう聞き及んでいますが……」
林藤はるか:『私達は、かなり限定的な情報源から“星彩の要石”の存在を示唆されましたが』
林藤はるか:『死者の彼らは、一体どうやって“星彩の要石”の情報を知ったんでしょうか?』
雨堂聖理:「……誰か、そういう情報をわざと渡してる人がいる……?」
涼暮御幸:「……何者かが、意図的に流布していると?」
林藤はるか:『はい。私達と死者が争奪戦をして得をする者がいるのかもしれませんね』
田井中次郎:「……“カースマスター”が要石の在処を知らないのだとすれば」
林藤はるか:『本当に“星彩の要石”があると証明できる手段があればいいんですが』
田井中次郎:「俺達に取られるよりは、死者の手に渡ったほうが都合がいいと考えるかもしれないな」
涼暮御幸:「……単純に考えてしまえば、“カースマスター”自身ですか」
林藤はるか:『死者の中には極めて強力なオーヴァードやジャームも混じっていると聞いています』
林藤はるか:『本気になれば、私達よりも先に容易く“星彩の要石”を入手できそうにも思えませんか?』
林藤はるか:『つまり、今のところかなりの情報が“星彩の要石”が欺瞞情報であることを示しているように思うんです』
涼暮御幸:「にもかかわらず、まだ争奪の様相を呈していないことが」
涼暮御幸:「実在性に疑問を投げかけている、と」
田井中次郎:「……証明とまでは言えないが……実在の信憑性が増す話ならある」
林藤はるか:『本当ですか!?』
田井中次郎:「もう一度、例の祠に行ってみた」
田井中次郎:「あの時は砕けた賢者の石からのレネゲイドで分からなかったが……」
田井中次郎:「“星彩の要石”が収められていたと思しき場所から、独特のレネゲイドの残滓が感じ取れた」
雨堂聖理:「独特の……ってことは」
林藤はるか:『……!』
田井中次郎:「ああ。他のレネゲイドとは違う、特殊なものだ。それが要石のものかもしれん」
田井中次郎:「そして、その波長を追うことが出来れば……」
田井中次郎:「他の死者よりも先に、石の在処が掴めるかもしれない」
林藤はるか:『なるほど。レネゲイド痕跡だけは、偽装しようと思って偽装できるものではないですからね』
涼暮御幸:「その祠の存在を知らなければ、波長の存在を察することも難しい、と」
雨堂聖理:「存在はちょっと疑わしい感じになったけど……その波長を追えれば」
雨堂聖理:「探してみて、あるならある! ないならない! って決められるってことですね」
田井中次郎:「試してみる価値はありそうだ」
林藤はるか:『そうですね。“星彩の要石”が本当に存在するとしたら、探さないわけにはいきませんから』
鵜曇憂子:「その石がないと、カースマスターのとこに行けないってハナシですもんねえ」
雨堂聖理:「じゃー次のターゲットはそれですね。あたしそういうのよくわかんないですけど……探しましょう!」
涼暮御幸:「しかし、実在し、発見した場合」
涼暮御幸:「その事実は、手がかりのない石そのものよりも」
涼暮御幸:「容易に察知されうるでしょう」
涼暮御幸:「そうなれば、彼らと刃を交えることになるやも……」
雨堂聖理:「見つけた瞬間に襲われるかも……ってこと?」
涼暮御幸:「ああ。可能性はあると思う」
雨堂聖理:「"マスターウィザード"とか"アザレア"さん……かあ」
涼暮御幸:「見つけたものを襲うほうが、楽な手段ではあるからな」
林藤はるか:『アザレアさん?』
鵜曇憂子:「ほえほえ」
田井中次郎:「……数と質を考えれば、そちらも“カースマスター”に劣らない脅威だな」
涼暮御幸:「“アザレア”。崩落戦において、甚大な被害をもたらしたとされる」
涼暮御幸:「凶悪なオーヴァードと聞いています」
雨堂聖理:「あっ、えっと、ちょっと何ていうか、えーと、知ってる感じでして……」
雨堂聖理:「直接会ったことはないんですけど、まあ、へーって感じで」 もにゃもにゃ言葉を誤魔化しつつ
林藤はるか:『私もデータベースで知っていますが、さん付けなのがちょっとだけ気になって』
鵜曇憂子:「ワケありの香りですな」
雨堂聖理:「へへ、まあうん……ジャームなら倒します、もちろん。そこは大丈夫ですぞ」
鵜曇憂子:「でも、石の存在も不確かで、死者の人たちに噂が流されてるのもワザトかもっつーとなると」
鵜曇憂子:「石を手に入れられたら、死者が魔星の支配から逃れられるっていうのもどうなんすかね」
鵜曇憂子:「都合良すぎの作り話なのでは?」
涼暮御幸:「……だが、試してみる価値はある」
林藤はるか:『まだ、そういう事例をUGNが確認したわけではないですからね……』
林藤はるか:『原理的には“ありそう”ですが、“ある”と言い切ることはまだできません』
鵜曇憂子:「うんにゃうんにゃ」
雨堂聖理:「さっきの特定の波長を追う……っていうのと同じだね」
涼暮御幸:「過度な希望を抱けとは言わないが」
雨堂聖理:「疑わしい。なら実際にやってみて、試す! それしかないんだ」
涼暮御幸:「勝手に諦める必要はない」
鵜曇憂子:「全部嘘だったら」
鵜曇憂子:「慰めてくださいね」
涼暮御幸:「当たり前でしょう」
林藤はるか:『……分かっています』彼女が何を期待していてそう口にしたのかは分かる。
涼暮御幸:「友人なんだから」
雨堂聖理:「そうそう」
雨堂聖理:「田井中さんにケーキバイキング連れてってもらおう」
鵜曇憂子:「へっへっへ」
鵜曇憂子:「はるはる、知ってます? ケーキバイキング」
鵜曇憂子:「女子の夢詰まってるんですよ! その時ははるはるも一緒に行きましょうね」
林藤はるか:『いいですね!ケーキのバイキングかあ……』
林藤はるか:『普通のバイキングでさえ、私は行ったことないのに』
田井中次郎:「ええっ…… ……いや、分かった」
田井中次郎:「用意しよう、全員分」
林藤はるか:『すごく楽しいんでしょうね。行きたいですね』
田井中次郎:「勿論、万事上手くいった場合もだ」
涼暮御幸:「……そうですね」
雨堂聖理:「やった! さすがUGNエージェント! ナイトメアブリンガー!」
林藤はるか:『ちゃんとお祝いできるように、しっかり守りますよ』
鵜曇憂子:「ふふふ。約束です」


GM:シーンを終了……します!
GM:ロイスの取得、購入が可能だよ~
雨堂聖理:鵜曇憂子/○よしよし/心配
鵜曇憂子:よしよしして~
雨堂聖理:よしよし~♡
鵜曇憂子:わ~い♡
鵜曇憂子:雨堂聖理/信頼:〇/不安/ロイス で取得
雨堂聖理:購入は~
田井中次郎:雨堂聖理 〇信頼/脅威 で取得します
鵜曇憂子:田井中次郎/憧憬/嫉妬:〇/ロイス → 田井中次郎/信頼:〇/嫉妬/ロイス に変更
雨堂聖理:UGNのボのアーでも確保しておきますか
雨堂聖理:2dx=>12
DoubleCross : (2R10[10]>=12) → 9[7,9] → 9 → 失敗

田井中次郎:えっと ブルゲ
雨堂聖理:なんとなく調達なので財産温存 以上~
田井中次郎:2DX+1
DoubleCross : (2R10+1[10]) → 9[3,9]+1 → 10

田井中次郎:だめ!以上!
涼暮御幸:アームドかお
林藤はるか:協力者/涼暮御幸/誠意:○/気の毒/ロイス で取ります
涼暮御幸:2dx+4>=15
DoubleCross : (2R10+4[10]>=15) → 5[4,5]+4 → 9 → 失敗

涼暮御幸:ダメ!
涼暮御幸:気の毒がられてる
林藤はるか:アームドするぜ
林藤はるか:3dx+2>=15
DoubleCross : (3R10+2[10]>=15) → 10[6,9,10]+5[5]+2 → 17 → 成功

林藤はるか:ほらアームドスーツ!
涼暮御幸:すごい
鵜曇憂子:ボデアのマー!
鵜曇憂子:1dx+1>=12
DoubleCross : (1R10+1[10]>=12) → 7[7]+1 → 8 → 失敗

林藤はるか:あげちゃう!これでもう気の毒じゃないね
鵜曇憂子:だめ
涼暮御幸:わーい
涼暮御幸:いや気の毒は一緒じゃない……?

ミドルフェイズ4

GM:では次のシーンを始めましょう。ミドル戦闘前最後のシーンになるかな
GM:シーンプレイヤーは憂子ちゃん。他の人も登場できますよ~
鵜曇憂子:1d10+54
DoubleCross : (1D10+54) → 3[3]+54 → 57

GM:メインタブで憂子&パッパの会話をして、他の方々にサブタブの方で要石の場所の調査の準備や雑談をしてもらう感じにしようと思います
鵜曇憂子:おす!
林藤はるか:林藤はるかの侵蝕率を+2(1D10->2)した (侵蝕率:60->62)
雨堂聖理:雨堂聖理の侵蝕率を+6(1d10->6)(侵蝕率:58->64)
GM:一応判定できる物は2つ
涼暮御幸:侵蝕率+1(1d10->1) (侵蝕率:47->48)
田井中次郎:田井中次郎の侵蝕率を+7(1D10->7)した(侵蝕率:69->76)
涼暮御幸:落ち着きすぎ
田井中次郎:ううっ
鵜曇憂子:差が激しい
・???〈情報:???〉 難易度???
・要石の現在地〈知覚〉〈RC〉〈情報:UGN〉12
GM:シークレットダイス
GM:シークレットダイス
GM:会長のときみたいに取調室でいいかな?それとも親子の会話だし……ってことで
GM:外に出してもらってる感じでもいいけどどうする?
鵜曇憂子:お外がいいです~ 
鵜曇憂子:支部のすぐ近くの公園とかカフェとかでお話ししてるみたいな感じ
GM:ふんふん!では公園のほうでどうでしょう
鵜曇憂子:はあい!それでOKです!
GM:では描写を始めていきましょう


GM:支部のすぐ近くにある自然公園。君、鵜曇憂子は、要石を探す準備が整うまでの間
GM:ここで父親である鵜曇愁馬とお話する許可をもらいました。
鵜曇憂子:「あんま遠くまでは行っちゃダメって言われちゃいました」
鵜曇憂子:お父さんの腕に絡みついている。
GM:夕日が差し始めた公園で、ブランコに乗った子供が迎えに来た母親らしき人を見つけて勢いよく飛び跳ね、笑顔で駆けて行くのが見えます。
鵜曇愁馬:「僕も危険だし、憂子も狙われてるからなあ……。はは。外に出してもらえただけでも感謝だな」
鵜曇憂子:「ほんとですねえ。第二支部は優しいのです」ぐりぐりと頭を腕に押し付けている。
鵜曇愁馬:「……ホントは、憂子は絶対僕が守る!って言えるくらい強ければよかったんだけど……」
鵜曇憂子:「………」
鵜曇憂子:「お父さんには無理っすよ」
鵜曇憂子:「ういこ、お父さんのこと、えいって持ち上げられちゃいますよ。えいって」
鵜曇愁馬:「うう……そうなんだよなあ。腕っぷしじゃ憂子の足元にも及ばないし」
鵜曇愁馬:「ほ、ほんとにやるつもりじゃないよな!?流石に外でやられるのは恥ずかしいっていうか……」
鵜曇憂子:「やっちゃうかもしんないですよ~!」がばーっと抱き着く。
鵜曇愁馬:「なんの!持ち上げるくらいなら僕にだって……!」抱き返して、憂子ちゃんを持ち上げようとするが
鵜曇愁馬:「う、ぐぐ、ぐ……!あ、あれ?なんか憂子……重くなったか……?」
鵜曇憂子:「ひゃあ」抱き返されて、目をぱちぱちする。
鵜曇憂子:「……って、ええ、ひどい!最低!」
鵜曇憂子:「どんだけ貧弱なんですか!」
鵜曇愁馬:「あわわ、間違えた!重くなったんじゃなくて、大きくなった!大きくなったな!」
鵜曇憂子:「んも~、デリカシー無い父親は娘に嫌われちゃいますよ~。反抗期ですよ反抗期」
鵜曇憂子:お父さんを見上げてそう言った後、口を噤んで。
鵜曇憂子:ぎゅうとまた抱き着く。
鵜曇愁馬:「あはは。ごめんごめん。……でもほんとに」憂子ちゃんの前髪をかき分けて
鵜曇憂子:「ふふふ」白いおでこが露わになり、笑う。
鵜曇愁馬:抱きつかれる。「……立派になったな。僕が居なくなって、本当に大丈夫か心配だったけど」
鵜曇愁馬:「憂子が元気でいてくれて……本当に良かった」目をうるませながら。
鵜曇憂子:「えぇっ、泣いてんですか?」
鵜曇愁馬:「なんだよぉ、憂子だって最初に会った時大泣きしてたじゃないか!」
鵜曇憂子:「うっ……、そんなのもう忘れましたですう、覚えてないですう」
鵜曇愁馬:「あれでお父さんタイミング逃しちゃったんだぞ……少し位いいじゃないか」
鵜曇憂子:「………」そんなお父さんの顔を見上げる。
鵜曇憂子:「お父さん」
鵜曇愁馬:「……どうした?憂子」
鵜曇憂子:「ういこ、ちゃんと、普通の女の子っぽく暮らしてましたよ」
鵜曇憂子:「お父さんが、あの時……」施設から脱走させてくれた時。「言ったとおり」
鵜曇憂子:「学校に通ってますし、友達もいますし……、あの、写真もたくさんあります」
鵜曇愁馬:「……ごめん。すごく大変だったよな」
鵜曇憂子:「UGNに頼ったらとんとん拍子だったっす! いや~、まったく」
鵜曇愁馬:「でも、大変な事をする甲斐はあったろ?……って、あれれ?そ、そうか……まあそれならいいんだけど……」
鵜曇憂子:「とんとん拍子だったのは、手続きとかのことですよう」
鵜曇憂子:「それ以外は……………」
鵜曇憂子:「…………それなりでした」
鵜曇愁馬:「それなりか……」
鵜曇憂子:「うい」頷く。
鵜曇愁馬:「なんだか……コメントに困る感想だな……」
鵜曇憂子:「ここで大変って言ったらお父さん気にするでしょ~。ぜんぜん平気~とか言っても気にするでしょ~」
鵜曇憂子:「このニュアンスを察してくださいですよ~、これだからお父さんはデリカシーが無いのですう」
鵜曇憂子:ぶうぶう言う。
鵜曇愁馬:「ご、ごめん。ううん……難しいな、普通の会話って……」
鵜曇憂子:「……もはや、お父さんより“普通”が上達しました」
鵜曇愁馬:「ほんとにね。憂子はこれを上手くやってるんだから、凄いもんだよ。いいお友達も作れてるみたいだし」
鵜曇愁馬:「会長……涼暮さんとは仲直りちゃんとできたかい?なんだかすごく思いつめてたけど……」
鵜曇憂子:「えぅ」
鵜曇憂子:「な、なに話してんですか!会長と!」頬が赤らむ。
鵜曇愁馬:「そりゃ学校での様子とか気になるじゃない」
鵜曇憂子:「知らんでいいですそんなもん~!」ぐりぐりと頭を押し付ける。
鵜曇憂子:「かっ、会長とは……仲直りできたはずですし……大丈夫です」
鵜曇愁馬:あはは、とぐりぐりを受け止めながら「うんうん。偉い偉い。僕もそう信じてたよ。憂子なら大丈夫だって」
鵜曇憂子:「…………」
鵜曇愁馬:「……なあ。憂子」
鵜曇憂子:「なんですか」頭を押し付けたまま。
鵜曇愁馬:「憂子はさ……お父さんが……もう一回居なくなっても」
鵜曇憂子:ぴく、と指先が震える。
鵜曇愁馬:「大丈夫かな」憂子ちゃんの頭を胸に抱きながら聞きます
鵜曇憂子:「……………」
鵜曇憂子:「…………大丈夫じゃないです」
鵜曇憂子:「……。……って、言ったとして」
鵜曇憂子:「いてくれるわけじゃ、ないくせに」
鵜曇愁馬:「……ごめんな。憂子は普通の女の子なのに」
鵜曇憂子:「ういこ、普通の女の子、ですか……?」
鵜曇愁馬:「普通の女の子さ」
鵜曇憂子:「そんな事言うの、お父さんだけです」
鵜曇憂子:「ういこ、いろんな人殺してるんですよ。いろんなお薬、うたれてますし。UGNからも、けっこう、強いって思われてて」
鵜曇憂子:「エージェントにならないかって、スカウトとか………されて…………」
鵜曇憂子:「……………」
鵜曇憂子:ひっ、としゃくりあげる。
鵜曇愁馬:「憂子の周りにいい男は居ないみたいだな。皆見る目がないよ」
鵜曇憂子:肩が震える。その途端、堪えきれなくなった涙がぽろぽろと零れる。
鵜曇愁馬:「人を殺してるとか、薬を打たれてるとか、そりゃ小さなことじゃないけどさ」
鵜曇愁馬:「憂子が、明るくて元気で……僕なんかのために泣いてくれる優しい子だって事のほうが」
鵜曇愁馬:「ずっとずっと大事じゃないか」
鵜曇憂子:「お父さん」
鵜曇憂子:「なんで、死んじゃうんですか」
鵜曇憂子:「なんで、死んじゃったんですか」
鵜曇憂子:「なんで、ずっと一緒にいてくれないんですか」
鵜曇憂子:「なんで……………、ぅう、ぅうううう」
鵜曇愁馬:「なんでなんだろうね……父さんにもわからないや。とびきり運が悪かったのかも」
鵜曇憂子:嗚咽する。「っうああ、あぅ、っううぅう」
鵜曇愁馬:「でも、いいことだってあったよ。いい娘を持てたし、その娘ともう一回会えた」
鵜曇憂子:次から次に流れる涙が止まらない。
鵜曇憂子:「もう、一回だけ、なんて……やだ、やだあ」
鵜曇愁馬:「僕だって嫌さ。ほんとは憂子の傍にずっと居てやりたい」声を出さず、こちらも涙を流している。
鵜曇愁馬:「学校に通う憂子を見送りたい。大人になるところを見ていたい。いい男を連れてきて、大切な娘はやれん!なんて言って」
鵜曇愁馬:「そういう……普通の日常を送ってみたかった。でも……それはできないんだ、憂子」
鵜曇憂子:「ばか、ばかです、ばか」しゃくり上げながら言う。
鵜曇憂子:「誤魔化すこともできるくせに、全部、正直に話すんですもん」
鵜曇憂子:「お父さん、ずっとそう」
鵜曇愁馬:「……お父さんのこと、嫌いになったか?」
鵜曇憂子:「………」ぶんぶんと首を横に振る。おさげが揺れる。
鵜曇愁馬:微笑んで。「……憂子。悲しくてもいい、泣いてもいい」
鵜曇愁馬:「でも……悲しみに負けじゃダメだ」
鵜曇愁馬:「いっぱい泣いて、いっぱい悲しんだら、また笑って」
鵜曇愁馬:「元気で明るい憂子に戻るんだ。……お父さんがいなくても、できるな?」
鵜曇愁馬:「いや……いなくなんてならない。声が聞こえなくても、姿が見えなくても」
鵜曇愁馬:「お父さんはずっと憂子の側にいる。だから、大丈夫だよな?」
鵜曇憂子:「…………」「………っ」「ひっ」
鵜曇憂子:「お父さん、お父さん、おとうさ……」涙が溢れて、後は言葉にならなかった。
鵜曇憂子:体中の水分が全部溢れるみたいに、水道の螺子が壊れてしまったみたいに、感情が全部涙になった。
鵜曇憂子:本当は、お父さんに「もう大丈夫」と伝える、はずだったのに。こんな風に、みっともない姿を見せるはずじゃなかったのに。
鵜曇憂子:悲しい気持ち、寂しい気持ち、それと一緒に、お父さんの言葉が刻まれる。
鵜曇憂子:一緒にいるんだと。それが、自分を慰めるための、心温まる作り話と言い切れないことを、知っている。
鵜曇憂子:だって、ずっと、一緒にいた。
鵜曇憂子:お父さんがくれた、『命の星』と。
鵜曇憂子:そこには、数えきれないほどの命の灯とともに、まちがいなくお父さんの命が眠っているのだ。
鵜曇憂子:だから、大丈夫だよ、と。
鵜曇憂子:そう言いたかったけど。
鵜曇憂子:そう言葉にすると、やはりお父さんがこの先いなくなってしまうことを否が応でも認めざるを得なくて、それがどうしてもできなくて。
鵜曇憂子:幼子のように泣きじゃくりながら、お父さんに抱き着いていた。



GM:第二支部、機材保管室。
GM:君たちは魔星の力を抑える星彩の要石の所在を探るため、必要な機材を準備しにここに集まっていました。
GM:時刻は夕方頃。日が落ち始め、徐々に空が青から赤に移り変わっていっているよ
林藤はるか:『雨堂さん、A6番の棚を見てRDE-8030の識別コードがついた機材を探してください』
雨堂聖理:「うえええ、待って待って。アール、ディ、イー……」
林藤はるか:『涼暮さんはすぐ隣に入ったところに試薬棚があるので、丙型シンドローム測定試薬というものを持っていただければ。あればでいいです!』
雨堂聖理:棚へ半ば顔を突っ込むように漁る 「うえー、どれも同じように見えるけど全部違うコード入ってる……」
涼暮御幸:「了解しました」試薬棚に手を突っ込む。
林藤はるか:『結構大掛かりな測定になりますから、田井中さんはあのゴチャゴチャしてるとこから自走ドローンを引っ張り出してもらって……』
涼暮御幸:棚と一体化。インクの触感から目当ての試薬を引きずり出す。
田井中次郎:「すごいゴチャゴチャしてる……」ゴチャゴチャしているところを引っかき回す。
林藤はるか:『とがった機材とかで怪我しないでくださいね』
林藤はるか:『涼暮さん早い!大変助かります!』
林藤はるか:『あとリストにある限りで役立ちそうなのは……』白く光ったり青く光ったり忙しくしている。
雨堂聖理:「8030……うーん、多分これ……」 スマホのライトで照らしつつ、どうにか目当てのものを探り当てる
林藤はるか:『雨堂さん、目は大丈夫なんですか?』光が二つに分かれて、その一つが雨堂の顔の近くにまで飛んでくる。
涼暮御幸:「小物は私が探す。君は大物を請け負ってくれ」雨堂さんに。
涼暮御幸:「その様子では辛いだろう」
田井中次郎:「意外と重いな……いてっ」ドローンを引っ張り出し、とがった機材に足をぶつけている
林藤はるか:『“マスターウィザード”の一件でかなり重篤な負傷をしてしまったと聞いています』
雨堂聖理:「わっ」 声を上げて 「あっ、えっと、大丈夫……大丈夫、何が大丈夫かによるんですけど……あはは」
田井中次郎:「……そうだ」頷いて「あまり詳しくは聞いていないが……」
雨堂聖理:「こまいのは頑張らないと大変って感じです。会長、お願いしちゃいますー」
田井中次郎:「いきなり眼鏡になっているから驚いたぞ」
林藤はるか:『なんというか……失礼な言い方かもしれないですけど、信じられませんでした』
雨堂聖理:「メガネかける人は誰でもいきなりじゃないですか。……まあ、確かにそうなんですけど」
林藤はるか:『雨堂さんはなんだか、ずっと要領よく切り抜けていけそうな気配があったので、まさか後に残るほど大変なことになっていたとは』
涼暮御幸:「誰しもがそういうわけには行かないでしょう」
涼暮御幸:「そう見えるものも、一見そう見せているだけです」
涼暮御幸:「……鵜曇憂子がそうであるように」
雨堂聖理:「あはは、ホントそうですね……考えてみるとバカしたなーって思うこともありますよ。超不便だし」
雨堂聖理:「でもまあ、うん。そうですね。あたしなりにも年貢の納め時というかなんというか……」
雨堂聖理:「そういうタイミングだったのかなあって気がします。いやでもやっぱバカなことしたかなー」
田井中次郎:「年貢の納め時……」
田井中次郎:「雨堂聖理からそんな言葉が出てくるとはな……」
雨堂聖理:困ったように笑いながら、何となく田井中さんの方を手伝おうとウロウロし始める
雨堂聖理:「えーっ、あたしをどんな人だと思ってんですかブリンガーさんは」
田井中次郎:「どんな……」眉根を寄せて悩んで。両手をわやわやさせて
田井中次郎:「滅茶苦茶な感じ……」
林藤はるか:『犯罪者ですよ!』率直に感想を言う。
田井中次郎:「林藤!」
林藤はるか:『車とか盗んでました』
田井中次郎:「そうだけど……」
田井中次郎:「後ですごい怒られたぞ、あれ」
雨堂聖理:「あははは」 笑う 「まあ否定できないもんなー」
涼暮御幸:「……申し訳ない……」
林藤はるか:『でも、なんというか、自分で自分の面倒を見ている人だなって思ってました』
涼暮御幸:「うちの生徒が……」
林藤はるか:『だからUGNの保護とかも本当は必要じゃないし、やると決めたら軽犯罪も迷わないんだろうって』
林藤はるか:『誰にでもそういうことはありえる……とは分かってはいるんですが』
雨堂聖理:「ふふ、そんな立派なもんじゃないです。……林藤さんの言う感じは近いかもしれないですけど」
雨堂聖理:「UGNに怒られないとか、法律を守るとかより、人を助けることのが大事だし、それは今でも変わんないですよ、あたし」
雨堂聖理:「あたしはそうする! って言えるために、UGN以外にも色々仲良くしてたのもありますし。……それを貫くなら」
雨堂聖理:「確かにこれはヘマだよなあ」 自分の眼鏡を撫でつつ
雨堂聖理:「……とはいえこれが、結局あたしが正しい! って思った結果なので。そういう所は変わってないつもりです」
林藤はるか:『少なくとも、命が助かってよかったです』
田井中次郎:「……エージェントとしては看過しがたいが……」
田井中次郎:少し笑って。「……何だか、個人的には安心した」
雨堂聖理:「へへ、ありがとうございます。犯罪者なんて死んじゃっても良いや、じゃなくて良かったです」
涼暮御幸:「……君に“無辺往路(ウェイフェアラー)”とつくのも、納得は行くな」
涼暮御幸:「なるほど確かに、君を示すコードだとは思う」
田井中次郎:「それでこそ“因果夜船(シンギュラルアーク)”……」
田井中次郎:「えっ」
田井中次郎:「変わったのか……?」
林藤はるか:『雨堂さんは因果夜船じゃなくなったんですよ。データベース登録も更新済みです』
雨堂聖理:「変えられました」 あっさり 「能力、もう全然違う感じになっちゃったんで」
田井中次郎:「見てなかった……えっ、ウェイフェアラーってどういう字だ」
涼暮御幸:「彼女自身を示すと言うよりも、その特異性をこそ示していたようなものですからね」
田井中次郎:端末で確認して「かっこいい……」
林藤はるか:『イリーガル……というよりはUGNの要注意対象にはそうしたコードネームが名付けられることが多いですね』
雨堂聖理:「そですね。呼び方、どっちでも良いですよ、ブリンガーさん」
田井中次郎:「何……」少し悩んで。「……普段ならコードで呼ぶところだが……」
雨堂聖理:「要注意されてまーす。あ、能力の方はもう全然だからそうでもないのかな……?」
田井中次郎:「やはり、雨堂聖理は雨堂聖理だな。そちらの方で慣れてしまった」
雨堂聖理:少し笑って 「名字か名前どっちかでも良いですけど、じゃあそれで」
林藤はるか:『でも、UGNと行動している限りは、もうこれ以上無茶はさせませんからね』
雨堂聖理:「はい。実際、前に比べたらできることはずっと減ってるんで。最近はおとなしくしてるのです。かっこ当社比」
涼暮御幸:「……あれでか……」
林藤はるか:『涼暮さんだって監視していますからね。生徒会長が!』
涼暮御幸:「あ、いや、そちらのほうが都合がいいが……」
涼暮御幸:「……いえ、その」
涼暮御幸:「UGNの題目ですら止まらぬ者を」
涼暮御幸:「生徒会長の肩書で止めるのはその……」
涼暮御幸:「自信が……」
田井中次郎:「……」
林藤はるか:『もっと自信を持ってくださいよ~!』会長の周りをくるくる飛ぶ。
田井中次郎:「それなら……“刃金鳴らし”の友人としての苦労も考えてやれ」
涼暮御幸:「いやだって!止まってくれないから……」
田井中次郎:「UGNとして、生徒会長として働いて……」
雨堂聖理:「あはは、聞く時は聞きますし、止まる時は止まりますよー」
田井中次郎:「その上雨堂聖理の面倒まで見られる者など、恐らくこの世にいないぞ」
林藤はるか:『学校に通っているなら、同世代の対人関係の経験は私よりずっと豊富なはずです!』
雨堂聖理:「じゃああたしを自由にしてくれれば、会長の心労は減り、あたしもフリーで、文句なしなのでは……?」
雨堂聖理:半ばからかうような口調だが、概ね本心である
田井中次郎:「えっ……」
涼暮御幸:「君が本校の生徒である限り、それは出来ないよ」
田井中次郎:「……」
田井中次郎:「そうかも……?」一瞬丸め込まれる
涼暮御幸:「一応言っておくと」
涼暮御幸:「では学校を辞めますとは言ってくれるなよ」
林藤はるか:『学校は通っていたほうが絶対に得ですよ!』
雨堂聖理:「会長はなかなか注文の多い料理店ですなあ」
涼暮御幸:「取って喰いはしないよ」
雨堂聖理:「もちろん辞めるつもりはありませんよ。学校は行かなきゃ。青春ですからね」
雨堂聖理:「でも会長も大変だなあ、なんかホントに、全生徒について面倒を見る! って感じで……」
雨堂聖理:「憂子ちゃんのこともそんな感じで気にしてるんですか?」
涼暮御幸:「別に、一人で見ているわけでもない……いや」
涼暮御幸:「彼女は、その……それもあるが……」
涼暮御幸:「……」
涼暮御幸:「……友人だと思っている」
涼暮御幸:「向こうがどう思っているかは分からんが……」
林藤はるか:『いいなあ。同世代の友達かあ』
雨堂聖理:「会長が思ってるんなら憂子ちゃんも思ってますよ、多分」
涼暮御幸:「であればいいが……」
田井中次郎:「友人だろう?」首を傾げて「俺からはそう見えたが」
涼暮御幸:「……“フォックスリンカ”は、失礼ながら」
涼暮御幸:「“ナイトメアブリンガー”とは、同世代の友人となるのでは?」
涼暮御幸:「こう……何というか」
涼暮御幸:「同僚関係以上には……友好的に見えますが」
林藤はるか:『田井中さんとはちょっとだけ年が離れてるんです。私にとってはお兄ちゃんみたいな感じですね』
林藤はるか:『お兄ちゃん?うーん』
林藤はるか:『どうなのかな?』
雨堂聖理:「お兄ちゃん!」
田井中次郎:「どうだろうな……」
田井中次郎:「同年代ではないが……友人かな」
田井中次郎:「妹……は、いたことがないから、分からんが……」
林藤はるか:『お友達です!』
雨堂聖理:「次郎お兄ちゃん、優しそうでいいなあ」
雨堂聖理:「あっ、お友達だった」
田井中次郎:「そう。“フォックスリンカ”は頼れる同僚で、友人だ」
林藤はるか:『ふふふ』
林藤はるか:黄色に点滅する。
林藤はるか:『田井中さんが友達だから、思うんですよね』
林藤はるか:『もっとたくさんお友達がいたら、絶対に今よりもっと楽しいのにな~って』
雨堂聖理:「友達は多ければ良い……っていうのは絶対じゃないと思いますけど」
雨堂聖理:「ほとんどの場合はそうですよね。いろんな人と話したり遊んだりするのは楽しいですよ」
林藤はるか:『そうでしょう!?そうですよね!』
田井中次郎:「そうだな。俺もあまり多くはないが……そう思う」
雨堂聖理:「あんまりブリンガーさん以外にはそういう人、いらっしゃらない感じ……? やっぱ難しいのかなその辺りは」
林藤はるか:『私も20年遅く生まれていればよかったですね!今の時代だったら、もしかしたら授業や学校生活だってリモートでできるじゃないですか』
林藤はるか:『毎日何十人って人達が同じメンバーで一緒に話せるなんて、絶対楽しいですよ』
涼暮御幸:「……」
雨堂聖理:「じゃあ作りますか。とりあえず手近な所から」
涼暮御幸:自分はそれを守る側だが、提供できる立場にはない。
雨堂聖理:「あたしと会長と憂子ちゃんとー」 指折り数え 「ブリンガーさん女の子の知り合いは?」
林藤はるか:『……どうなんでしょう?鵜曇さん……ういういにも、仲良くしましょうって言われて、私もそうしたいって思ってますけど』
田井中次郎:「…………」
田井中次郎:「し、支部になら……」
林藤はるか:『現実的に、病室の私に毎日会いに来て、遊んだり構ったりしてくれるのって』
林藤はるか:『結構お時間的にも負担になっちゃうんじゃないでしょうか?』
林藤はるか:『特に雨堂さんや会長やういういの場合は、それとは別に普通の学校生活だってありますからね』
雨堂聖理:「あー」 ブリンガーさんはなんかダメな雰囲気だなーと思いつつ
涼暮御幸:「別に友人とは、毎日会うのが前提というわけではありませんが……」
涼暮御幸:「……」
雨堂聖理:「あー、確かにそういう……毎日会ってこそ友達、っていう友達は難しいかもですね」
涼暮御幸:「お二人は毎日お会いに?」
雨堂聖理:「うんうん。会長の言う通り、別に毎日会わなくても……」
雨堂聖理:「……」
田井中次郎:「流石に毎日ではないが……週に3~4日程度かな……」
雨堂聖理:ブリンガーさんと林藤さん(の光)(の方)を交互に見る
林藤はるか:『毎日っていうほどではないですけど、やっぱり田井中さんが一番会いに来てくれますねえ』
田井中次郎:「向こうが毎日でなくとも、沢山の友人がそれぞれ来てくれれば、林藤にとっては……」
田井中次郎:視線に気付いて「……何だ……?」
雨堂聖理:「い、いえ。なんかその頻度で病院にお見舞いに行くって」
雨堂聖理:涼暮さんを見る 「どうなん……ですかね? 長く入院してる人にそんなにお見舞いに行くって」
雨堂聖理:「なんか、あんましないイメージ……」
林藤はるか:『田井中さんはしてくれますよ!』
涼暮御幸:「家族であれば、という印象ですが……」
田井中次郎:「しないのか……?」
田井中次郎:「……」林藤さんを見て
雨堂聖理:「だよね……?」
田井中次郎:「少し控えた方がいいか……?」
林藤はるか:『ええ~っ!いやですよ!』
雨堂聖理:「あ、あっ、そうですよ! 別に控えろとか言うんじゃなくて!」 あわあわと手を振って
涼暮御幸:「ええ、控えるべきだとは思いませんが、なんというか……その」
涼暮御幸:「えっと……」
雨堂聖理:「えーとつまり、別にそんな、毎日会いに行かなくても友達にはなれるっていうか」
雨堂聖理:「クラス別で普段は会話なくても、LINEで話したり、月イチで遊びに行ったりしてれば十分仲良し友達! っていう感じだし」
雨堂聖理:「いやーむしろ、そんなに高い頻度でお見舞いするって、やっぱりこう……」
林藤はるか:『そういうものなんですね……なんだかもっと毎日お話してるイメージでした』
雨堂聖理:「……友達以上的な空気も……あるようなないような……」 頬を掻きつつ
田井中次郎:「……?」眉を顰める。
林藤はるか:『なんでしょう?』
雨堂聖理:「いやーははは」 会長に顔を向ける 「なんでしょうね?」
涼暮御幸:「……え?えっと」
涼暮御幸:「その……我々でも、友人たりえると思いますが」
涼暮御幸:「“ナイトメアブリンガー”とのそれとは、趣を別にするでしょう、ということです」
涼暮御幸:「お二人は……その。より親密な関係性にあると言いますか……」
涼暮御幸:「最も強固であるとは思います」
林藤はるか:『……そうかもしれませんね。田井中さんくらい仲良しな人がたくさんいるともっと楽しいって思ってましたけど』
林藤はるか:『改めて考えると、やっぱり田井中さんは特別ですね』
田井中次郎:「ああ……確かにな」
田井中次郎:「俺も“フォックスリンカ”と同じくらい親しい相手は他にいない」
田井中次郎:「友人というより……」
田井中次郎:「親友と言っても、過言でないかもしれないな」
林藤はるか:『親友ですって!』
林藤はるか:蛍の体でパシパシと田井中さんにぶつかる。
田井中次郎:「うっ……何だよー……!」
涼暮御幸:「……親友でもその頻度でお見舞いには……いや……」
涼暮御幸:「我々が口出しするようなものでもないのか……?」
雨堂聖理:腕を組み、会長にだけ聞こえるように 「口出ししてどうにかなりますかねえ、アレ……」

GM:ではそろそろ判定をお願いします
GM:謎の情報を振ったり知覚やRCで判定してみてください
林藤はるか:振るか……謎の情報
林藤はるか:5dx+2
DoubleCross : (5R10+2[10]) → 9[2,3,8,8,9]+2 → 11

林藤はるか:OK!
涼暮御幸:じゃあRCしてみよう
涼暮御幸:能力訓練:精神を使用。
涼暮御幸:あ、いや情報:UGNあるのか
GM:林藤さんは成功!
GM:なぜかあるよ
涼暮御幸:じゃあミーミルを情報収集チーム2回めに変えて振ろう
涼暮御幸:能力訓練:社会も使うよ~
涼暮御幸:5dx+6>=12
DoubleCross : (5R10+6[10]>=12) → 8[3,6,7,7,8]+6 → 14 → 成功

田井中次郎:優秀~
林藤はるか:器物使いは強い!
GM:じゃあまずは林藤さんの情報から渡して
GM:憂子ちゃんの方のロールが一段落したら居場所も明かすね
林藤はるか:ムムーッ、難しい
GM:では要石の居場所についても教えますね
鵜曇憂子:おねがいだぜ!
GM:では、探知機器と融合し、要石の現在地を探した涼暮さんは
GM:その在処を突き止めることに成功します。あるいは、田井中くんが入力した残滓のデータから気づきます。
GM:星彩の要石は、君たちのすぐ近くにあります。と言うか、ありました。その現在地は、現在支部の外に出ている
GM:鵜曇愁馬さんと全く同じ場所にあります。
GM:つまり彼の体の中に埋め込まれています。
GM:これを踏まえて4人はどうするか決定できますよ
林藤はるか:どうしろっていうんだよ……
田井中次郎:決定できますよ ではないが……



涼暮御幸:「……」話しながらも、片手は機材へと繋いで、探知を続けていた。
涼暮御幸:機材との融合能力で、熱感知知覚を行う視神経を接続。
涼暮御幸:特定のレネゲイドパターンを判定するレーダーの一部と化して、
涼暮御幸:それを知る。「……反応ありました」
涼暮御幸:「これは……近いですね」
雨堂聖理:「おっ、さすが会長」
雨堂聖理:「どの辺ですか? 急がなきゃ」
田井中次郎:「すぐ確保できそうか?」
涼暮御幸:「ええ、支部のすぐ近く……自然公園」
林藤はるか:『二波形以上で検算しましょう。教えてくださればこっちでやります』
涼暮御幸:「形状は……」
涼暮御幸:「……」
涼暮御幸:「……」
雨堂聖理:「……会長?」
涼暮御幸:「……検算をお願いします」
涼暮御幸:「私が、間違った結論を出しているだけです、これは」
涼暮御幸:「……お願いします。検算を」
涼暮御幸:「お願いです」
涼暮御幸:「私の誤謬を見つけてください」
林藤はるか:『……。どうしたんですか』
田井中次郎:「“刃金鳴らし”……?」
涼暮御幸:「……だって、これは」
涼暮御幸:「そんなの……」
涼暮御幸:「……」
涼暮御幸:たっぷりと時間を取った後。
涼暮御幸:「……要石の現在地は」
涼暮御幸:「鵜曇愁馬氏と同一座標です」
林藤はるか:『つまり、鵜曇さんの……ういういのお父さんが、“星彩の要石”を保有しているというわけですね』
林藤はるか:『あるいは以前の私がそうであったように、体内に埋め込まれているか』
雨堂聖理:「えっ……そ、それじゃあもしかして」
涼暮御幸:「所持品の検査は実施済みです。恐らくは……」
林藤はるか:『伝えてくれてありがとうございます。確認はこちらで行いましょう。雨堂さん、後方サポートだけお願いできますか?』
涼暮御幸:「後者かと」
田井中次郎:「……ッ……! 何だと……!?」
田井中次郎:「どうして、そんな事が……」
雨堂聖理:「今その危ないんじゃ……っはい! 後方サポート!」
林藤はるか:『私もその可能性が高いと考えています。どちらにせよ、検査は早いほうがいいでしょう』
田井中次郎:「急ぐぞ。鵜曇氏が……いや」焦燥の滲む表情で。「二人が危ない」
林藤はるか:『分かりました』光が5つに分かれ、淡い水色に発光する。



GM:では、鵜曇憂子さん。〈知覚〉で判定を行ってください。
鵜曇憂子:2dx
DoubleCross : (2R10[10]) → 10[5,10]+10[10]+4[4] → 24

鵜曇憂子:すごい達成値しちゃった……
GM:おっ!では気づけます。周囲に《ワーディング》が張られ、それと同時に
GM:君に向かって無数の武器……聖剣の王者、鬼切の古太刀、栄光と勝利の槍、ジュラシックレコード……
GM:無数の遺産が飛来してくる。丁度君と父親の間を引き割くように。判定に成功したので、ダメージを受けずに対処することが出来ます。
鵜曇憂子:「…………」お父さんに抱き着いていた小柄な身体が、一瞬だけ動きを止め、次の瞬間、姿を消す。
鵜曇愁馬:「……?憂……!?」
鵜曇憂子:代わりに強烈な雷鳴が、お父さんを中心に旋回するように駆け───次々と飛来する遺産を破壊する!
鵜曇憂子:「ああああぁあああああああっ!!」
鵜曇憂子:超巨大槍型武器「命の星(アスクレピオス)」。その唯一の使い手が、咆哮を上げる。
鵜曇愁馬:「……!?え!?え!?」
鵜曇憂子:「お父さん!伏せててください!」
鵜曇愁馬:何がなんだかわからず尻餅をついています
鵜曇憂子:稲妻が迸る巨大な槍をブンッと振り回し、威嚇するように掲げる。
“スターゲイザー”:「ほう……今のを難なく対応するとは」
“スターゲイザー”:「流石、マスターエージェント候補と言ったところかな」
鵜曇憂子:「“元”ですけど」
“スターゲイザー”:パチパチパチと手を叩きながら現れるのは、黒いストライプスーツに赤いネクタイ、赤いサングラスを掛けた初老の男。
“スターゲイザー”:「謙遜は結構。それより……要件はわかっているね?」
鵜曇憂子:「………あんたが、“スターゲイザー”ですか?」
“スターゲイザー”:「君の言葉を借りるなら、“元”かな?今は彼女が“スターゲイザー”のようだ」
“スターゲイザー”:「ふむ、しかしその様子……こちらのほうが一手早かったようだね」
鵜曇憂子:「………カースマスターの死体はここにはありませんが…」
“スターゲイザー”:「君には守るべき物が何か、わかっていないようだ」
鵜曇憂子:「………」
鵜曇憂子:「…………まさか」
鵜曇憂子:後ろの父親を見る。
鵜曇愁馬:「う、うわあ!」
鵜曇愁馬:君の背後から悲鳴が聞こえる。
鵜曇愁馬:「な、なんだこいつ!一体どこから……!?」
鵜曇憂子:スターゲイザー。蘇った死者。死者達が欲するもの。
赤い獣:ゴボゴボ、ゴボゴボゴボ
赤い獣:地面から湧き出した、鮮血で形どられた獣が、君の父親を飲み込むところが見える
鵜曇憂子:「お父さん!」
研究員A:「あはは。だめだめ。行かせないよ~」
赤い獣:ゴボゴボゴボゴボゴボ
鵜曇憂子:なりふり構わず駆け出し、父親を救出しようとするが───……
赤い獣:更に無数の獣が虚空から現れ、いや、生み出され
赤い獣:君の行く手を塞ぐ
研究員A:「いやー、久しぶりの再会でこんなことしてわるいね~」
鵜曇憂子:「ッ!」槍をブン回し、獣を一掃しようとするが適わない。
研究員A:現れたのは、君の体の調整を行っていた女の研究員だ
鵜曇憂子:ひゅうひゅうと、変な呼吸が漏れた。それを押しつぶすように、声を上げる。
“スターゲイザー”:「来たな。いかな君がマスタークラスとはいえ突破できまい」
“スターゲイザー”:「未完成品である君では……“完全な”マスターに勝つことは出来ない」
鵜曇憂子:「んなっ……アンタがここにいるんですかッ…、カースマスターにでも呼ばれましたか…!?」
研究員A:「あはは~。やだな~。私はカスマくんには興味ないよ~」
研究員A:「でもさ~……もう一回遊べるって言われたら、やっぱり遊びたくなっちゃうよね~」
鵜曇憂子:「はっ」「は…………」「はは、ははははは」
研究員A:「まだ途中だったしねー。マスターエージェントを作る研究」
研究員A:「抵抗するならしてもいいけど……辞めといたほがいいと思うな~」
研究員A:「君たち親子を騙してたのは、そっちのほうが楽だからで」
研究員A:「力づくで従わせることも出来ちゃうからね~」
研究員A:「憂子ちゃんには黙ってたけど、私」
"マスターウィザード”:「“マスターウィザード”だから」
鵜曇憂子:「───…………っ」
鵜曇憂子:「それ、は」「すごく………………」
鵜曇憂子:項垂れた頭を、上げる。
鵜曇憂子:「はーー………」
鵜曇憂子:「それが、だから、なんだってんですか?」
鵜曇憂子:「だから? マスターエージェントだから? アンタがあの変態の師匠だから?」
鵜曇憂子:「そうなら、じゃあ、やることは───……たった一つ!」
鵜曇憂子:「もう一度!」
鵜曇憂子:「ういこ達UGNが!」
鵜曇憂子:「“マスターウィザード”を」
鵜曇憂子:「ブッ潰す!」



涼暮御幸:「……!待ってください」
涼暮御幸:「同地点に異常レネゲイドパターン多数……どれも、遺産クラスの」
雨堂聖理:「……“スターゲイザー”!」
林藤はるか:『複数種の遺産!そうですよね!』
田井中次郎:「よりによって、奴か……!」
雨堂聖理:声を上げた瞬間には駆け出している。もうこれ以上何を観測する必要があるとも思えない
林藤はるか:『申し訳ありませんが』
林藤はるか:『増援到着を待つ時間はありません!』
田井中次郎:「車を──いや、この距離なら……」全身が影に置換され、輪郭が歪んでいく。
涼暮御幸:「――“無辺往路”!」
涼暮御幸:「繋いで!」
雨堂聖理:「言われる、」 ぐっと踏み切って、次の瞬間には
雨堂聖理:眼前にゲートが開いており、そこへ飛び込む 「までも!」
林藤はるか:『涼暮さん、前線に出ますか!?』
涼暮御幸:「出るとも!」
林藤はるか:『…………』
林藤はるか:『皆さん、お願いします!』光が散開する。
涼暮御幸:「友人の、危機ならば……」
涼暮御幸:「逡巡などあるものか」領域が歪み、身を翻して。
涼暮御幸:「そして、我々はUGNだ。我々が――」
涼暮御幸:「鵜曇憂子を」
涼暮御幸:「救う!」





鵜曇憂子:「もう一度!」
鵜曇憂子:「ういこ達UGNが!」
鵜曇憂子:「“マスターウィザード”を」
鵜曇憂子:「ブッ潰す!」
林藤はるか:その背後に、一列に並んで三つの光点が出現する。
林藤はるか:『――UGNです!』
林藤はるか:『人質の解放と抵抗の停止を勧告します!』
田井中次郎:開いたゲートから、影と化した人型が飛び出してくる。
林藤はるか:『そして、ういういを……ういういのお父さんを傷つけるようなことは』
林藤はるか:『許しませんよ!』
田井中次郎:転移と同時に、弾けるように拡散。
田井中次郎:≪道化の出し物≫
田井中次郎:瞬間、巨大な雷と業火の柱が“スターゲイザー”と“マスターウィザード”を襲う。
田井中次郎:実体のない、見せかけだけのものだが────
田井中次郎:転移完了まで、迎撃を防ぐには十分。
“スターゲイザー”:「ふん、小癪な……」
鵜曇憂子:「はるはる!」「じろじろくん!」
涼暮御幸:ふ、と何もない所から、少女の姿が現れて。
涼暮御幸:包囲の獣の一角が穿たれる。
涼暮御幸:ギィン!と空間を捩じ切るような音とともに、降り立つ。
涼暮御幸:「私の生徒に、友人に……」
涼暮御幸:「あまり狼藉を働いてくれるな」
鵜曇憂子:「ははっ!かっくいいことで!」
雨堂聖理:(――知らない偏差が2。皆の近くにいるのはお父さん。ならもう一人は敵)
雨堂聖理:(そしてあの偏差は) (“スターゲイザー”)
雨堂聖理:“スターゲイザー”が立っている地点に、遠方から弾丸が飛来する。
“スターゲイザー”:弾丸は虚空に飲まれて消える
雨堂聖理:有り触れた7.62mm口径の弾丸が、しかし焼けるような速度を伴い、雨礫の如き連射で。
雨堂聖理:「ち」 無為を悟り銃撃は止まる。雨堂は一行より少し離れた地点に立ち、その男を狙っていた。
雨堂聖理:カラカラカラ、と異常な勢いで薬莢が辺りに散らばる。 「……“スターゲイザー”!」
雨堂聖理:「あなたの狙いがどうかとか、聞きたい気持ちはあるんだけど」
雨堂聖理:「何でも良い」 ライフルに弾丸を装填する 「そこに立って何かするつもりなら、撃つ!」


GM:シーンを終了します
GM:ロイスの取得が可能だよ!購入もこのシーンまでだ。
林藤はるか:といっても何もらおうかなあ 応急手当はもう持ってるし
林藤はるか:ロイスは雨堂ちゃんに!
林藤はるか:協力者/雨堂聖理/憧憬:○/犯罪者/ロイス
雨堂聖理:田井中次郎&林藤はるか/○仲良し/心配
鵜曇憂子:鵜曇 愁馬/遺志/猜疑心:〇 こちらのロイスを  幸福感:〇/離れたくない に感情変更し
鵜曇憂子:Sロイスに指定します。
林藤はるか:セットロイス、珍しい
雨堂聖理:心配だなあ
林藤はるか:犯罪者だ
田井中次郎:犯罪者……
田井中次郎:2DX+1>20 ブルーゲイル
DoubleCross : (2R10+1[10]>20) → 2[2,2]+1 → 3 → 失敗

雨堂聖理:自分が正しいと思うことのためなら手段は問わぬだぜ!
田井中次郎:ロイス保留で以上です~
雨堂聖理:UGNボディアーマー……
鵜曇憂子:ボディーのアーがマー
鵜曇憂子:1dx+1>=12
DoubleCross : (1R10+1[10]>=12) → 5[5]+1 → 6 → 失敗

鵜曇憂子:おわり
涼暮御幸:-同行者/田井中次郎/尊敬:○/隔意/ロイス
雨堂聖理:3dx=>12
DoubleCross : (3R10[10]>=12) → 9[4,8,9] → 9 → 失敗

雨堂聖理:財産3支払って装備!
涼暮御幸:じゃあボディアーマー狙お
雨堂聖理:以上!
涼暮御幸:2dx+5>=12
DoubleCross : (2R10+5[10]>=12) → 8[3,8]+5 → 13 → 成功

涼暮御幸:オッケー
涼暮御幸:HP的にういういがいいかな あげるね~
鵜曇憂子:やったー!ういうい獲得!
鵜曇憂子:ありがとー!
涼暮御幸:いじょ!
林藤はるか:じゃあ田井中くんがしっぱいしたブルーゲイルかな
林藤はるか:< 'ー=ー' >オゴーッ
林藤はるか:3dx+2>=20
DoubleCross : (3R10+2[10]>=20) → 10[7,9,10]+1[1]+2 → 13 → 失敗

林藤はるか:あ~っ、回ったのに勿体ない
GM:ではシーン終了
GM:次回は明日22時から!ミドル戦闘ヨロシクオネガイシマス~

ミドルフェイズ5

GM:次のシーンを始めます。ミドル戦闘のシーン。全員登場です。
GM:侵蝕ダイスを振ってね~
鵜曇憂子:1d10+57
DoubleCross : (1D10+57) → 1[1]+57 → 58

雨堂聖理:雨堂聖理の侵蝕率を+6(1d10->6)(侵蝕率:64->70)
林藤はるか:林藤はるかの侵蝕率を+10(1D10->10)した (侵蝕率:62->72)
田井中次郎:田井中次郎の侵蝕率を+2(1D10->2)した(侵蝕率:76->78)
林藤はるか:《ハンドリング》。林藤はるかの侵蝕率を+1した (侵蝕率:72->73)
涼暮御幸:侵蝕率+8(1d10->8) (侵蝕率:48->56)

GM:シチュエーションは前回の続きから。敵はクリムゾンビースト*3+マスターウィザード+スターゲイザー
GM:エンゲージは10m離れてます。クリムゾンビーストの行動値が10,マスターウィザードが12,スターゲイザーが45
    涼暮[1/56]
 鵜曇[6/58] 雨堂[12/70]
 田井中[8/78] 林藤[10/73]

   10m


クリムゾンビースト1、2、3[10]
 スターゲイザー[45]
 マスターウィザード[12]
GM:セットアップからやっていきましょう。なにかありますか?
GM:こちらは特になにもないです
涼暮御幸:なし
雨堂聖理:《赤方偏移世界》+《空間圧縮》。対象は田井中さん
雨堂聖理:行動値を+6、移動力10m、さらに戦闘移動!
林藤はるか:せっかくなので新技エフェクト使ってみましょう。《ミラーコート》。
雨堂聖理:雨堂聖理の侵蝕率を+4(侵蝕率:70->74)
鵜曇憂子:《ロケッティア》《雷神の降臨》します~ 行動値0、ラウンド間の攻撃力+25。侵蝕率58→68。
林藤はるか:シーン間ドッジダイスを+5個。
林藤はるか:林藤はるかの侵蝕率を+3した (侵蝕率:73->76)
田井中次郎:頂いて行動値14!エンゲージに入ります。自分のエフェクト使用はありません
GM:イイデショウ
GM:よくない!雷神の降臨って制限エフェクトじゃなかったっけ
鵜曇憂子:そうだった!忘れてた
鵜曇憂子:100%制限だからまだ使えないや! じゃあ今ラウンドのエフェクト使用はなしです 失礼しました
GM:ラッジャ!
GM:ではイニチアシブ。なにもないと思うので“スターゲイザー”さんから行動しますね。
“スターゲイザー”:「活きの良いことだ。だがこれを受けてもその威勢がもつかな?」
“スターゲイザー”:マイナーなし。メジャーで≪コンセントレイト:オルクス≫+≪マルチウェポン≫+≪ヴァリアブルウェポン≫+≪形なき剣≫+≪オーバーロード≫+≪要の陣形(未知なる陣形)≫+≪原初の赤:伸縮腕≫
林藤はるか:ワワ…
“スターゲイザー”:使用武器は栄光と勝利の槍・フォールンランス・フォールンランス・フォールンランス
“スターゲイザー”:栄光と勝利の槍をオーバーロードしつつ攻撃します
“スターゲイザー”:21DX7 ドッジダイス-2個
DoubleCross : (21R10[7]) → 10[1,1,1,2,2,3,4,4,4,5,6,6,6,7,8,9,9,9,9,10,10]+10[1,1,5,8,9,9,10,10]+10[1,1,8,8,9]+3[3,3,3] → 33

“スターゲイザー”:対象は君たち全員。ドッジダイス-2です
林藤はるか:あ、行動値も入れておけばよかった。ちょっとまってね
涼暮御幸:あたしいない!
林藤はるか:のけものフレンズ!
涼暮御幸:スン……
田井中次郎:かわいそう
鵜曇憂子:よしよし
 涼暮[1/56] 林藤[10/76]
 鵜曇[6/58] 雨堂[12/74]

   10m

  田井中[8/78]
クリムゾンビースト1、2、3[10]
 スターゲイザー[45]
 マスターウィザード[12]
林藤はるか:これで完璧
涼暮御幸:すごいすごい
田井中次郎:流石林藤……
GM:ありがとう~!
鵜曇憂子:ありがたや
雨堂聖理:林藤さんはさすがだなあ

林藤はるか:バステとかないなら自分で回避するだけです。
GM:特にバステとかはないよ!
田井中次郎:リアクションはダイス足りなくてドッジできないのでガード!
鵜曇憂子:は~い じゃあこちらも普通にドッジ
雨堂聖理:1dx+1=>33 ドッジ!
DoubleCross : (1R10+1[10]>=33) → 7[7]+1 → 8 → 失敗

涼暮御幸:ガード
鵜曇憂子:7dx+1>=33
DoubleCross : (7R10+1[10]>=33) → 9[2,3,4,4,7,9,9]+1 → 10 → 失敗

涼暮御幸:カバーほしい人います?
鵜曇憂子:大丈夫です~
林藤はるか:《神の眼》だけ。
林藤はるか:7dx+22>=33
DoubleCross : (7R10+22[10]>=33) → 10[1,2,3,5,6,10,10]+9[7,9]+22 → 41 → 成功

涼暮御幸:すごーい
林藤はるか:林藤はるかの侵蝕率を+1した (侵蝕率:76->77)
田井中次郎:すご……
涼暮御幸:じゃあ雨堂さんカバーしようかな
雨堂聖理:じゃあいただいてよいでしょうか フルコンボもするし……
涼暮御幸:《崩れずの群れ》。雨堂さんをカバー。
涼暮御幸:侵蝕率+2 (侵蝕率:56->58)
GM:知覚たか!
GM:ではダメージを出しつつ演出します
GM:4d10+11+11+11+11+11
DoubleCross : (4D10+11+11+11+11+11) → 14[6,3,4,1]+11+11+11+11+11 → 69

涼暮御幸:たか……全然耐えられません。リザレクト。
田井中次郎:HP0!リザレクト!
涼暮御幸:侵蝕率+2(1d10->2) (侵蝕率:58->60)
田井中次郎:78+1D10
DoubleCross : (78+1D10) → 78+7[7] → 85

鵜曇憂子:HP0でリザレクトします~
鵜曇憂子:1d10+58
DoubleCross : (1D10+58) → 8[8]+58 → 66

田井中次郎:田井中次郎のHPを7した(HP:28->7)

“スターゲイザー”:「さあ、ショウタイムだ」
“スターゲイザー”:頭上の空間が歪み無数の遺産、魔剣、妖剣が姿を表す。それらは空中で円を描きながら君たちに狙いを定め
“スターゲイザー”:パチン。“スターゲイザー”が指を鳴らすと同時に閃光となって君たちのもとへ飛来・爆発する
林藤はるか:(“スターゲイザー”。無数の可能性世界から自分自身すら召喚することもできるというなら――)
林藤はるか:(こういうことすらできる)
鵜曇憂子:「噂通りの野郎ですねえっ」雷鳴を迸らせながら飛来する遺産を弾き飛ばすものの、御しきれず。
田井中次郎:「ぐ、うッ……」影と同化した身体が大きく引き裂かれ、血のように黒炎が散る。
涼暮御幸:「……!」空間を歪め、その一本を迎撃と穿ち、弾かれる。
涼暮御幸:その軌道が僅かに逸れたのみ。だがそれで、致命傷は逸れる。
涼暮御幸:自分のではない。無数の剣に穿たれる。
涼暮御幸:「ぐっ……!」
雨堂聖理:同様、自分に迫るうちの幾本を撃ち落とし、どうにか凌ぐ (……ちょっと受け持ってもらえた?)
林藤はるか:チチチチチッ
林藤はるか:分散していた光点が消え、また別の箇所に出現する。
“スターゲイザー”:「幾つかは防がれたか。流石に戦い慣れているな」
林藤はるか:『被弾危険性の高い遺産かどうかはこちらで観測しています。大丈夫です』『まだ』
涼暮御幸:「……これを危険でないと断じるのも」
涼暮御幸:「いささか強気だとは思いますが……」

GM:では次の手番に移りましょう。行動値14,田井中くんの手番ですよ!
田井中次郎:はーい
田井中次郎:マイナー無し
田井中次郎:メジャーでコンボ【ナイトメアブリンガー】
田井中次郎:≪コンセントレイト:ウロボロス≫+≪原初の赤:災厄の炎≫
田井中次郎:対象は敵全員!
GM:邪悪なウロボロスだ!
田井中次郎:田井中次郎のHPは4になった(HP:7->4)
GM:特に妨害とかはありません。判定どうぞ
田井中次郎:8DX7+4
DoubleCross : (8R10+4[7]) → 10[1,3,5,6,7,7,9,10]+10[1,3,5,7]+5[5]+4 → 29

田井中次郎:うーん、
林藤はるか:バディムーヴしますか?
GM:最強のエンブレムだ
田井中次郎:お願いできますか!
林藤はるか:じゃああげちゃう!このセッション初バディムーヴ!
林藤はるか:達成値+3よ~
GM:イイデショウ
鵜曇憂子:ひゅ~ひゅ~!
田井中次郎:やった~~
田井中次郎:ということで32です!
赤い獣:クリムゾンビーストくんはか弱い存在なのとダイスを振るのが面倒なのでイベイジョンをもたせてます。達成値は固定20。全員命中
林藤はるか:可愛い奴らよ
“マスターウィザード”:ウィザードは《守りの砂》でドッジ。
“マスターウィザード”:16DX+4
DoubleCross : (16R10+4[10]) → 10[1,1,2,2,3,3,4,4,4,5,7,7,9,10,10,10]+9[7,8,9]+4 → 23

田井中次郎:こわ……
“スターゲイザー”:スタゲさんも避けてみます
“スターゲイザー”:15DX
DoubleCross : (15R10[10]) → 10[1,1,2,3,3,3,3,4,5,5,8,8,8,9,10]+6[6] → 16

田井中次郎:こわ……
林藤はるか:ヤバいぞこいつら
GM:全員命中!ダメージください
田井中次郎:ダメージ!
田井中次郎:4D10+15+2D10
DoubleCross : (4D10+15+2D10) → 17[4,10,2,1]+15+16[10,6] → 48

GM:うわ、強い
田井中次郎:そこそこ
GM:クリムゾンビースト君たちとスターゲイザーさんは生きてます。“マスターウィザード”はHPが0に。《魂の錬成》で復活します。演出をどうぞ

田井中次郎:「……仮初の命といえど、生きようとする意思そのものを、俺は否定出来ん」
田井中次郎:漆黒の影に覆われていく田井中の全身。それが、忽然と敵の視界から消える。
雨堂聖理:本来であれば自分の初動に開く転移のゲートを、しかし自分ではなく、田井中さんの足元に開いている。
雨堂聖理:彼の力はよく知るところだ。この場に置いて重要なのは、自分の安全よりも、彼をいち早く攻撃させること。
“マスターウィザード”:「えへへ~。じゃあこのまま見逃してほしいんだけどな~」
雨堂聖理:……そのゲートは、敵集団の後方に顎門を開いている。敵がそれを知覚・対応するより、影の方が疾い。
田井中次郎:「だが」
田井中次郎:再び現れた時には、既にその姿は人のものではない。
田井中次郎:「二度目の生を得ても尚、再び悪を為そうというのなら」
田井中次郎:「この俺が──“ナイトメアブリンガー”が」
林藤はるか:その言葉とともに、影に覆われた田井中次郎が側面から切りかかっているように見える。
林藤はるか:そちらの方向に反応させる。
“マスターウィザード”:「うわわわわ」
赤い獣:唸り声を上げながら側面の影を迎え撃つ
田井中次郎:それは夥しい数の剣、槍、斧────影で編まれた無数の武器。
田井中次郎:「もう一度、微睡に導いてやる」
田井中次郎:黒炎と共に影の武具が解き放たれ、隙を晒した敵へと降り注ぐ。
鵜曇憂子:「うお」「かっけ~」槍を担ぎながら呟く。
“スターゲイザー”:ギギギン!こちらは遺産を周囲に配置して攻撃を相殺する。一方……
“マスターウィザード”:「うわぎゃー」
“マスターウィザード”:“マスターウィザード”は無防備に貫かれ、黒炎に飲まれ丸焦げの死体になる。そして
“マスターウィザード”:「よっこらしょ。めっちゃ熱いじゃ~ん。もう喰らいたくないな~」死体を持ち上げながら同じウィザードが再び現れる。
林藤はるか:『……別個体!?そんな!』
田井中次郎:「チッ……」
田井中次郎:放たれた剣のひとつが獣に突き刺さると同時、ほどけて人型へと戻る。そのまま影の鞭で拘束し。
涼暮御幸:「……従者であったと?」
雨堂聖理:「いや、あれが“マスターウィザード"なら……そういうんじゃない。単純に、クローンみたいなのかも」
雨堂聖理:「“マスターウィザード"、そういう奴だから」
“スターゲイザー”:「私と彼女は似た者同士でね。原理は違うが……」
“スターゲイザー”:「凡百のオーヴァードである君たちに、果たして殺しきれるかな?」
田井中次郎:「それでも無限であるはずはない。畳み掛けるぞ、雨堂聖理!」
田井中次郎:後方に向け叫ぶ。
田井中次郎:「それなら、一度死んだ筈がない」
田井中次郎:田井中次郎の侵蝕率を+7した(侵蝕率:85->92)
林藤はるか:『こちらの勝利条件は完全殲滅ではありません!お父さんを確保さえすれば離脱の手立てはいくらでもあります!』
鵜曇憂子:「……」槍の束をギュッと握る。
林藤はるか:『防御的対応を第一に!アタッカーは田井中さんが担います!』
涼暮御幸:「了解。援護します」
雨堂聖理:周囲に小さな魔眼を数個生成・旋回させ、偏差知覚を鋭敏にする。
雨堂聖理:「……あたしはやれる」
雨堂聖理:「そのために、これまでやってきたんだから」

GM:では次の手番、雨堂さんの手番です
雨堂聖理:行動します。マイナーでボルトアクリョンライフルの効果を使用。
雨堂聖理:メジャーで《コンセントレイト:バロール》+《因果歪曲》+《瞬速の刃》+《疾風の弾丸》。対象は敵エンゲージの全員!
雨堂聖理:さらに判定直前に《紡ぎの魔眼》 行くぞ!
GM:こいっ
雨堂聖理:11dx7+3+5
DoubleCross : (11R10+3+5[7]) → 10[4,5,5,6,6,7,7,8,8,9,9]+10[1,4,4,7,9,10]+10[1,8,10]+10[7,10]+10[2,8]+6[6]+8 → 64

雨堂聖理:ハッハー
GM:ヤバ~……
涼暮御幸:ヤッバ
林藤はるか:すげー
鵜曇憂子:え~すごい
林藤はるか:Dロイスないほうが強いんじゃないの?
田井中次郎:ひえ~
GM:先程言った通りクリムゾンたちは雑魚です
“マスターウィザード”:ウィザードくんは《守りの砂》
“マスターウィザード”:16DX+4
DoubleCross : (16R10+4[10]) → 10[1,2,2,4,5,5,5,6,6,7,7,8,8,8,9,10]+8[8]+4 → 22

“スターゲイザー”:ゲイザーくんもドッジ
“スターゲイザー”:15DX
DoubleCross : (15R10[10]) → 10[1,4,5,5,6,7,7,7,7,7,8,8,9,10,10]+8[3,8] → 18

赤い獣:クリムゾンビースト1がウィザードを、2を3が行動放棄カバーします
雨堂聖理:ゲーッ
GM:演出とダメージをどうぞ
林藤はるか:厄介なヤローだぜ
雨堂聖理:7d10+17
雨堂聖理:7d10+17
GM:なんだろう
雨堂聖理:1dx
DoubleCross : (1R10[10]) → 8[8] → 8

GM:出てこないぞい
雨堂聖理:7d10
林藤はるか:おかしいね
GM:これが特異点を失った代償……
雨堂聖理:7D10
GM:一回入り直してみたらどうでしょう
田井中次郎:眼鏡落とした?
雨堂聖理:7d10+17
DoubleCross : (7D10+17) → 31[2,6,7,9,2,2,3]+17 → 48

雨堂聖理:行けた。諸々有効!
GM:カバーリングした獣たちは死んじゃいます。
GM:スターゲイザーくんはまだ生きてますね。

雨堂聖理:狙撃ライフルから弾丸が放たれる。単体で見れば尋常の現象だ。異形なるところは三点。
雨堂聖理:ひとつはその構え。膝立ちになり、腰の辺りでライフルを構えている。スコープを覗き込む意味がほとんどないからだ。
雨堂聖理:ひとつはその弾速。本来の銃口に追加銃身のような形の魔眼を据え付け、弾速を亜音の域に引き上げている。
雨堂聖理:ひとつはその連射。放たれる銃弾を加速するのと同じ原理で、ライフル全体を加速させて、凄まじい連射を実現する。
雨堂聖理:――もちろんそんな状態で精確な銃撃を実現しているのは、おぼつかない視界の中、誰もいない地下で延々銃を繰っていた訓練の賜物だ。
雨堂聖理:弾を込める、射角を定める、撃つ、薬莢を吐く。単純な銃撃プロセスを、少女の手は通常の10倍速で反復する。
“マスターウィザード”:「あっ。これは危ない。身代わりガード!」
赤い獣:ずりゅりゅりゅりゅ。体が液状に変身、薄く広がり、攻撃を防ぐ防御膜になる。
雨堂聖理:結果降り注ぐ弾雨は、ライフルから放たれるものながら、車載機関銃をも凌駕する威力だ。
雨堂聖理:“スターゲイザー”はもちろん、赤い獣の防御膜も正面から食い破り、辺りの地面を砕いていく。
赤い獣:連射によって大部分は血の霧となって消え失せる。残るは一体。後ろに居たウィザードは無傷だ。
雨堂聖理:「……ふッ」 銃撃を止めると同時、息を短く吸う。動作の安定のため呼吸を止めていたのだ。……この調子で撃ち続けることは、当然できない。
涼暮御幸:「……あれで、負傷が?」
“マスターウィザード”:「おもったより強いね~君達。ちょっとやばいかな~?」
雨堂聖理:荒く息をしながら 「それなら今ので、諦めてくれれば……っ」
雨堂聖理:雨堂聖理の侵蝕率を+12(侵蝕率:74->86)

 涼暮[1/60] 林藤[10/77]
 鵜曇[6/66] 雨堂[12/86]

   10m

  田井中[8/92]
クリムゾンビースト3[10]
 スターゲイザー[45]
 マスターウィザード[12]

“マスターウィザード”:マイナーなし、メジャーで《ヒール》《砂の鎧》《高速錬成》
“マスターウィザード”:あと《アウェイクン》も使います。至近、範囲の味方の戦闘不能を回復しつつ、HPを6d10+8点します
林藤はるか:ヤダー!!
涼暮御幸:こいつ……
雨堂聖理:だよなあ!
田井中次郎:嘘でしょ……
“マスターウィザード”:1+6d10+8
DoubleCross : (1+6D10+8) → 1+40[8,9,5,9,5,4]+8 → 49

鵜曇憂子:エエ~~ッ
“マスターウィザード”:戦闘不能になったクリムゾンビースト君たちのHPが49点回復しました。
林藤はるか:助けてー
“マスターウィザード”:あとスターゲイザーさんとクリムゾンビースト3のHPも48点回復。
鵜曇憂子:ギャ~~
田井中次郎:スタゲもかよ!
 涼暮[1/60] 林藤[10/77]
 鵜曇[6/66] 雨堂[12/86]

   10m

  田井中[8/92]
クリムゾンビースト1、2、3[10]
 スターゲイザー[45]
 マスターウィザード[12]
田井中次郎:協力してんじゃね~~~~
林藤はるか:こんなマップ書きたくない

“マスターウィザード”:「えー。真に受けないで欲しいなー。ちょっとって言ったでしょ~?」
“マスターウィザード”:「すっごいやばくなったら考えてあげるー。えーい」
“マスターウィザード”:「皆もっと頑張れー。はい、いち、に、さーん」指揮を執るように指をふると、先程空中に散った血の霧が再び凝縮し
“マスターウィザード”:獣の姿を取り戻す。生命創造の魔術。
“マスターウィザード”:先に彼女を仕留めなければ、戦況は悪化していく一方だ。
雨堂聖理:口角が上がり、犬歯が覗く 「そういうやつだったな、アイツも……!」
田井中次郎:「ッ……!」完全に機能停止していたはずだ。信じがたい光景。それはまるで──「“マスターウィザード”か……!」
鵜曇憂子:「……防戦一方で、大丈夫です~これ…?」
涼暮御幸:「……これが、“マスターウィザード”」
涼暮御幸:「こんな……異常な、所業が」
涼暮御幸:「容易く為されると……」
涼暮御幸:その悍ましさに、自らの腕を思わず握りしめる。
“マスターウィザード”:「そっちが諦めたほうがいんじゃない~?今なら憂子ちゃん一人で許してあげるよ~」
鵜曇憂子:「はは、ナメんじゃねえ」

GM:では次の手番。林藤さんの手番です
林藤はるか:こちらは待機します。
GM:では次は行動値10,クリムゾンビーストくんの手番です。行動してないのは一体だけだ
GM:範囲攻撃したいのに田井中君が邪魔で行けない……
赤い獣:「ごああああああ!」唸り声とともに再生した獣が田井中くんに襲いかかるぞ。
赤い獣:《渇きの主》《鮮血の一撃》《ブラッドバーン》《コンセントレイト:ブラム=ストーカー》
赤い獣:16DX7
DoubleCross : (16R10[7]) → 10[1,1,5,5,5,6,7,8,9,9,9,9,9,9,10,10]+10[1,1,3,3,5,6,8,8,10,10]+10[4,7,7,8]+10[4,6,8]+4[4] → 44

赤い獣:命中した場合自分のHPを20点回復させます。装甲無視です
田井中次郎:ひぃぃぃ ヤバいよ明!
田井中次郎:3DX>=44 ドッジ
DoubleCross : (3R10[10]>=44) → 8[3,3,8] → 8 → 失敗

GM:リアクションしていいよ!
田井中次郎:あれっ 出てないかな
林藤はるか:《鏡の中の人形》とか持ってないんだよなあ私
林藤はるか:特権階級全振りだから
GM:出てきたぜ!ダメージ出すね
林藤はるか:大丈夫!死んでも《世界樹の葉》でよみげえれる
林藤はるか:侵蝕5上がるけどどっちみち
赤い獣:5d10+15
DoubleCross : (5D10+15) → 40[10,5,10,6,9]+15 → 55

赤い獣:ごくごく。血が美味しい!
田井中次郎:ギャーッ死!
田井中次郎:92+1D10
DoubleCross : (92+1D10) → 92+2[2] → 94

GM:演出行きます

“マスターウィザード”:「よーし、いけ三男。一号二号の敵をとっちゃえ~」
赤い獣:「ぐああああああ!」
赤い獣:赤い血流が人狼のような姿に代わり、最も近くに居る田井中に向かって襲いかかる。
赤い獣:巨大な爪が肉体を裂く。傷から流れ出た血液はそのまま獣の肉体と同化し再生させていく
田井中次郎:「が……ぐあぁッ……!」
田井中次郎:防ごうとした影ごと引き裂かれ、鮮血を散らす。
“マスターウィザード”:「ほらほら。諦めないとこのお兄さんこのまま死んじゃうぞ~」
田井中次郎:最低限の再生で、意識を繋ぎ止める。
田井中次郎:「……俺は死なん」
田井中次郎:荒い息を吐き、“マスターウィザード”を睨む。
田井中次郎:「“ナイトメアブリンガー”だからな」
鵜曇憂子:「死なせませんよ!」

GM:次の手番は鵜曇さん!
鵜曇憂子:マイナーで10m移動。敵のエンゲージに移動します。
鵜曇憂子:メジャー《コンセントレイト:ブラックドッグ》《アームズリンク》《ライトニングリンク》。
鵜曇憂子:マスターウィザードに攻撃します。
鵜曇憂子:15dx@8+5-3
DoubleCross : (15R10+5-3[8]) → 10[1,1,2,2,3,3,5,5,7,8,8,10,10,10,10]+10[3,5,7,8,8,8]+10[1,4,8]+2[2]+2 → 34

鵜曇憂子:え~たくさん回したのに
“マスターウィザード”:《守りの砂》でドッジしてみます
“マスターウィザード”:16DX+4
DoubleCross : (16R10+4[10]) → 10[2,2,4,5,5,5,5,6,7,7,7,9,10,10,10,10]+9[2,6,7,9]+4 → 23

鵜曇憂子:あっぶね
“マスターウィザード”:意外と30とかでないもんだなあ
“マスターウィザード”:ダメージどうぞ!
鵜曇憂子:4d10+20+24
DoubleCross : (4D10+20+24) → 15[2,2,1,10]+20+24 → 59

鵜曇憂子:装甲値有効です うわ~出目
鵜曇憂子:また、こちら5点のHPを失います。HP8→3。侵蝕率11上昇。
“マスターウィザード”:いや普通に高いよ!全然耐えられずに戦闘不能になります。復活もありません。
鵜曇憂子:えがったえがった
“マスターウィザード”:演出どうぞ

鵜曇憂子:「食らいやがれ!」「『命の星』、ゴー!」
鵜曇憂子:低く構えた姿勢から一気に飛び出し、全身を使って躍動。巨大な機械槍にて敵を突く。
鵜曇憂子:槍の刀身から溢れる稲妻が尾を引き、さながらミサイルのようにマスターウィザードに衝突、巨大な質量が彼女を呑み込む。
“マスターウィザード”:「あ、いけなーい。盾残って」「な」
鵜曇憂子:「オ」「ラァアアアアアッ!」
“マスターウィザード”:「ぎゃぶ」肉体は普通の女性と変わらない。命の星の衝突を正面から受け、五体ばらばらになって死にます
鵜曇憂子:その吹き飛んだ彼女の頭を掴み、思いきり地面に叩きつける。
“マスターウィザード”:豆腐みたいに潰れます
鵜曇憂子:「あと4体」ハーーーッ、と息を吐く。
鵜曇憂子:「潰しますよ」
“スターゲイザー”:「ふむ……錬成が間に合わなかったか」
“スターゲイザー”:「そのうちスペアが来るだろうが。しばらくは私一人か」
林藤はるか:『こ』
林藤はるか:『降伏を勧告します。“スターゲイザー”』
“スターゲイザー”:「ふむ……それも選択肢の一つではあるが」
林藤はるか:『言い忘れていましたが、そちらがマスターエージェント級だというのなら、こちらの“スターオブライフ”も同等の戦力です!』
“スターゲイザー”:「もう少し君たちの頑張りが見たくてね……そういうことなら尚更だ」
“スターゲイザー”:「どこまで強い輝きを放つのか。間近で見させてくれないか?」
鵜曇憂子:「あん?」
鵜曇憂子:「見てられるんなら、見てればいいんじゃないっすか?」

 涼暮[1/60] 林藤[10/77]
   雨堂[12/86]

     10m

 田井中[8/94] 鵜曇[6/77]
クリムゾンビースト1、2、3[10]
 スターゲイザー[45]
林藤はるか:あ、ういこちゃんに貼ってもらっちゃった ごめんね
GM:では次!涼暮さんの手番だよ~
涼暮御幸:マイナーで《縮地》。至近エンゲージへ。
涼暮御幸:侵蝕率+2 (侵蝕率:60->62)
涼暮御幸:メジャー『忍夜恋曲者(しのびよるこいはくせもの)』:《コンセントレイト:エグザイル》《貪欲なる拳》。
涼暮御幸:スターゲイザーを攻撃。
涼暮御幸:12dx@7+10
DoubleCross : (12R10+10[7]) → 10[2,2,3,4,4,5,6,6,6,7,8,9]+10[1,6,10]+10[9]+2[2]+10 → 42

涼暮御幸:まあまあ
“スターゲイザー”:ドッジします。
“スターゲイザー”:15DX
DoubleCross : (15R10[10]) → 10[1,1,4,4,5,5,5,5,6,7,8,8,9,9,10]+1[1] → 11

“スターゲイザー”:雑魚が……
GM:ダメージをどうぞ!
涼暮御幸:5d10+36 装甲有効
DoubleCross : (5D10+36) → 15[3,5,1,1,5]+36 → 51

涼暮御幸:ひく……
GM:ふふふ。回復のおかげで生きてるぜ
GM:演出をどうぞ!
涼暮御幸:跳ぶ。
涼暮御幸:静かに。
涼暮御幸:勧告の隙、
涼暮御幸:空間を繋ぎ、
涼暮御幸:戦場の只中へ。
涼暮御幸:既に攻撃態勢――
涼暮御幸:白羽根飾りを抜いて、
涼暮御幸:それを刺突剣と握って。
涼暮御幸:知覚の間もなく、詰め寄せ。
涼暮御幸:体を捻り、横向きに向き直り。
涼暮御幸:弓を引き絞るように構える。
涼暮御幸:熱感知の眼で敵を見据え。
涼暮御幸:ふっ、と刀身が消える。
涼暮御幸:その刃金は、閃いて。
涼暮御幸:遅れて、異音を。
涼暮御幸:剣が歪み鳴り、
涼暮御幸:敵手を抉る。
涼暮御幸:けれども、
涼暮御幸:それは、
涼暮御幸:浅く。
涼暮御幸:侵蝕率+5 (侵蝕率:62->67)
涼暮御幸:「……隙をついてこれか」
涼暮御幸:「流石に容易くは取らせてはくれないが……」
“スターゲイザー”:「いやぁ、君もいい腕だ。並の中では」
“スターゲイザー”:「君からみて私はどうかね?君は“カースマスター”とも対峙したらしいが」
“スターゲイザー”:「恐ろしいのはどちらかね?」
涼暮御幸:「――決まっているとも」
涼暮御幸:「同じだよ」
涼暮御幸:「貴様らの差など、並の私に分かるものか」
涼暮御幸:「元より、私は、貴様を取りに来ているわけではない」
涼暮御幸:「取らせないために来た」地を踏みしめ、立ちはだかる。
“スターゲイザー”:「ふ。面白い。やはり人間はこうでなくては」
“スターゲイザー”:「友のために戦うその姿。美しいぞ」
涼暮御幸:並のオーヴァードでも、伍する力があるとすれば。
涼暮御幸:それは《リザレクト》に他ならない。
涼暮御幸:並ならぬオーヴァードの一歩を進める、矜持の盾。
鵜曇憂子:「会長!」「ビビんないでくださいよ!」
涼暮御幸:「……何。恐れるくらいで丁度いいさ」
涼暮御幸:「そうすれば、君達を踏み留めさせることが出来る」

GM:では次のラウンドに移りましょう
林藤[10/77] 雨堂[12/86]

     10m

   涼暮[1/67] 
 田井中[8/94] 鵜曇[6/77]
クリムゾンビースト1、2、3[10]
 スターゲイザー[45]
GM:2ラウンド目、セットアップ。何かありますか?
林藤はるか:ないです!
鵜曇憂子:ないです~
涼暮御幸:ないよ~
田井中次郎:ありません
雨堂聖理:《赤方偏移世界》。田井中さんの行動値を+6
雨堂聖理:雨堂聖理の侵蝕率を+2(侵蝕率:86->88)
GM:では田井中くんの行動値が上がりつつ
GM:最初のイニチアシブ。行動値45、スターゲイザーが行動します
GM:マイナーでチャリオットバトラーに騎乗。メジャーで≪コンセントレイト:オルクス≫+≪マルチウェポン≫+≪ヴァリアブルウェポン≫+≪形なき剣≫+≪オーバーロード≫+≪要の陣形(未知なる陣形)≫+≪原初の赤:伸縮腕≫
GM:武器は聖剣の王者+鬼切の古太刀+フォールンブレイド+フォールンブレイド。聖剣の王者をオーバーロードします
GM:21DX7 対象は君たち全員。ドッジダイス-2
DoubleCross : (21R10[7]) → 10[1,1,1,1,2,2,3,3,4,4,4,5,6,7,7,8,8,9,10,10,10]+10[1,1,6,6,8,8,10,10]+4[1,2,3,4] → 24

GM:えっよわ!
鵜曇憂子:よかったあ
GM:やっぱおっさんになってもスターゲイザーはダメだわ
雨堂聖理:2dx+1=>24
DoubleCross : (2R10+1[10]>=24) → 6[3,6]+1 → 7 → 失敗

田井中次郎:1DX ドッジ!
DoubleCross : (1R10[10]) → 8[8] → 8

雨堂聖理:弱くたって避けられないよ!
GM:リアクションどうぞ!
涼暮御幸:一応ドッジしてみよ
林藤はるか:《神の眼》だけで余裕すぎるぜ
林藤はるか:こんな鬼なら俺でも殺れるぜ
涼暮御幸:4dx+1>=24
DoubleCross : (4R10+1[10]>=24) → 10[2,3,4,10]+10[10]+10[10]+3[3]+1 → 34 → 成功

鵜曇憂子:10dx+1>=24 ドッジ
DoubleCross : (10R10+1[10]>=24) → 10[4,4,5,5,7,8,8,8,9,10]+8[8]+1 → 19 → 失敗

涼暮御幸:……?
田井中次郎:えっ!?!?
鵜曇憂子:うえ~~っ
涼暮御幸:えへへ 避けちゃった
田井中次郎:会長!?
林藤はるか:8dx+22>=24
DoubleCross : (8R10+22[10]>=24) → 9[2,3,5,7,8,8,9,9]+22 → 31 → 成功

鵜曇憂子:会長はやっぱ最強なんだぜ!
GM:かいっちょ!
鵜曇憂子:はるはる!
林藤はるか:林藤はるかの侵蝕率を+1した (侵蝕率:77->78)
GM:ではダメージ出しちゃお
涼暮御幸:いやまあただ……
涼暮御幸:《崩れずの群れ》。田井中くんをカバー。
涼暮御幸:意味ないんだけど……
林藤はるか:そりゃそうですね……。
涼暮御幸:侵蝕率+2 (侵蝕率:67->69)
田井中次郎:会長……!
GM:3D10+15+15+10+9+9
DoubleCross : (3D10+15+15+10+9+9) → 22[10,10,2]+15+15+10+9+9 → 80

GM:ダメージはこんな感じです。演出しますね
林藤はるか:すんごい攻撃力!
鵜曇憂子:きゃ~
涼暮御幸:リザレクト!
雨堂聖理:なすすべもない。リザレクト!
涼暮御幸:侵蝕率+6(1d10->6) (侵蝕率:69->75)
鵜曇憂子:リザレクト!
雨堂聖理:雨堂聖理の侵蝕率を+2(1d10->2)(侵蝕率:88->90)
雨堂聖理:雨堂聖理のHPが2になった。(HP:25->2)
鵜曇憂子:1d10+77
DoubleCross : (1D10+77) → 8[8]+77 → 85


“スターゲイザー”:「ハハハ!仲睦まじいことだな。だが壁は高いぞ。その絆で越えられるかどうか」
“スターゲイザー”:「挑んでくるがいい、星たちよ!」
林藤はるか:『いつもいつも……勝手なことばかり!』
林藤はるか:『だから友達ができないんじゃないですか!』
“スターゲイザー”:両手を広げながら宙へと飛ぶ。歪んだ空間から現れるのは無数の武器と一頭の巨大な竜。
鵜曇憂子:「えっ」「竜!」
田井中次郎:「どっ……ドラゴン……!?」
“スターゲイザー”:竜の息吹と溢れ出した遺産が君たち切り裂き焼き焦がすよ!
涼暮御幸:その攻撃動作の瞬間に、宙に踏み出している。
涼暮御幸:竜を前にしても、その前進意志は怯まない。
涼暮御幸:元より、脅威としては遥かに高み。それが二つに増えたところで変わらない。
雨堂聖理:「く……ぅう!」 武器を落とせても、息吹なる現象には為す術もない。半身を前に出し、身体で銃を庇う
鵜曇憂子:「きよりっ……」声を掛けようとしたところで、こちらも竜の息吹に呑まれる。
“スターゲイザー”:「私のセンスについてこれない君たちが悪いのさ」
林藤はるか:『……やっ』
林藤はるか:『め!』認識迷彩の対象を咄嗟に竜へと切り替える。
林藤はるか:息吹の攻撃範囲が、ギリギリ全員の致命傷にならない程度に。
涼暮御幸:本体の顔を柄で殴りつけようとする。
涼暮御幸:対応はなされるだろうが、それでも。
涼暮御幸:“観測者”の視界に、影を落とすくらいにはなる。
田井中次郎:「……!」身構えるが、攻撃の軌道は逸れて届かない。作り出された『影』の中。
田井中次郎:(“刃金鳴らし”に救われたな……)
“スターゲイザー”:「付いてきたいと言うなら歓迎するがね?おっと」ギン。飛び来る聖剣の一振りが涼暮の攻撃を弾く
“スターゲイザー”:「顔はいけない、顔は。男の中では気に入っているんだ」

GM:では次!
GM:行動値12,田井中くんの手番です
田井中次郎:マイナーなし
田井中次郎:メジャー≪コンセントレイト:ウロボロス≫+≪原初の赤:災厄の炎≫
田井中次郎:対象敵全員
GM:判定をどうぞ!
田井中次郎:8DX7+4
DoubleCross : (8R10+4[7]) → 10[2,4,5,6,7,8,10,10]+10[6,7,8,8]+10[3,6,9]+10[10]+4[4]+4 → 48

林藤はるか:良い出目!
鵜曇憂子:すごいぞ~!
林藤はるか:バディムーヴもせっかくだからあげちゃおうかな。カバー強要できるかもだし
田井中次郎:わ~い
林藤はるか:達成値50は痛かろう
田井中次郎:達成値51になります
“スターゲイザー”:ドッジしちゃお~
鵜曇憂子:すごい~
“スターゲイザー”:15DX
DoubleCross : (15R10[10]) → 10[1,2,2,3,4,4,5,5,5,5,5,6,7,8,10]+6[6] → 16

涼暮御幸:イエイイエイ
“スターゲイザー”:雑魚が……
赤い獣:獣君たちはそのまま受けます
GM:ダメージどうぞ!
田井中次郎:6D10+15+2D10
DoubleCross : (6D10+15+2D10) → 33[8,6,6,5,2,6]+15+10[2,8] → 58

GM:49点意外と出ない気がする
GM:普通に出たわ
田井中次郎:出ました
鵜曇憂子:でたぜ!
林藤はるか:わーい
涼暮御幸:やった~
雨堂聖理:えらい!
GM:ももももも……では復活したビースト君たちは倒れます
GM:スターゲイザーも戦闘不能に。最後はクリムゾンビースト君1体が残ります。演出どうぞ!
田井中次郎:こっちも対抗種のデメリットで死亡!
田井中次郎:94+1D10
DoubleCross : (94+1D10) → 94+6[6] → 100

田井中次郎:ウッ

田井中次郎:「……“スターゲイザー”。並行世界を渡り歩く超越者か」
田井中次郎:「一度滅んだその身でも、死ねば他に代わりが居るのか?」
“スターゲイザー”:「態々自分で死のうとは思わないさ」
“スターゲイザー”:「つまり初体験だ。どうなるか、確かめてみるかね?」
田井中次郎:「ああ」
田井中次郎:影に置換された身体が、弾けるように膨張、変形する。
田井中次郎:周囲の仲間の間を縫い、鎖に繋がれた巨大なアンカー達が、獣を、“スターゲイザー”を縫い留めるように貫く。
田井中次郎:「試してみよう」
田井中次郎:杭状のアンカーが爆発し、体内から影の炎を撒き散らす。
“スターゲイザー”:遺産が鎖を弾いていくが、それも尽きる。
田井中次郎:対抗種のレネゲイドを帯びた黒炎が、その身体を這いずり回るように焼き焦がす。
“スターゲイザー”:「くっ……ははは。見事だ、“ナイトメアブリンガー”」
“スターゲイザー”:その黒炎に、自ら炎を操るはずの竜も巻き込まれ焼かれていく
田井中次郎:「……」再生に備え、視線を逸らさない。
“スターゲイザー”:「ふ……死ぬのは二度目だが……悪くない気分だ」
“スターゲイザー”:「私を打倒した君たちが……果たして彼に勝てるのか」
“スターゲイザー”:「地獄から楽しみに眺めているとしよう」
“スターゲイザー”:「ははは……はははははははは……!」
“スターゲイザー”:やがてその体は骨となり、残された骨も灰になる。
GM:復活してくる兆しはない。君の炎によって、ウィザードの残した獣たちも燃え尽きた。
林藤はるか:『……』
林藤はるか:『……やりましたね。田井中さん。ういうい』
田井中次郎:そのまま、しばらく身構えて。
田井中次郎:「復活……」きょろきょろと辺りを見回す。「しない、か……?」
赤い獣:「オオ……ゴオオオオオ……」
雨堂聖理:わずかに活動の気配のあった獣をきっちり撃ち抜く 「終わりみたいですね」
田井中次郎:「はぁっ……!」どっと息を吐く。「死ぬかと思った……」
涼暮御幸:「……お疲れ様です」
林藤はるか:灰に目をやる。(“スターゲイザー”……N市の裏で蠢いている、超越者が相手でも)
林藤はるか:(田井中さんの対抗種は…………当たれば必殺)
林藤はるか:(守りを担ってくれる人さえいれば……)
赤い獣:残った一体の獣が崩れ去り、その中から
鵜曇憂子:「ええ……」「……っ」
鵜曇愁馬:「げほ、ごほ!ごほっ!」
鵜曇愁馬:鵜曇愁馬と
鵜曇憂子:「お父さん!」獣の方に駆け出す。
GM:カラン……
GM:透き通ったダイヤのような輝きを持った賢者の石がこぼれ落ちる
鵜曇憂子:「お父さん、おとうさ…」抱き着かん勢いで駆け寄って、こぼれた石に気付く。
GM:では駆け寄った憂子ちゃんは気づきます。
鵜曇愁馬:愁馬さんの腹部から、ゆっくりと赤い血が滲み出している事に。
鵜曇憂子:「え」
鵜曇憂子:「あぇ」
鵜曇愁馬:「ごほ、ごほっ!」咳き込み、口から赤い血を吐く
林藤はるか:『……!』
田井中次郎:「……鵜曇さん……!?」
鵜曇愁馬:「あぁ……ごめん、憂子……お父さんちょっと……ドジ踏んじゃったみたいだ……」
鵜曇憂子:「まっ……待って、待って、やだ」「やだやだ」
鵜曇憂子:ガバッとカーディガンを脱いで、お父さんの腹部にあて止血を試みる。
雨堂聖理:「……」 少し距離を置いた所で、周辺を警戒している。石を狙うジャームは、彼らだけではないはずだ
雨堂聖理:ここに近づくこと、襲いかかること。どちらも許すつもりはない
涼暮御幸:「……支部に連絡を!医療スタッフを!」
林藤はるか:『……ち』
林藤はるか:『治療を試みます!』《世界樹の葉》を使うことはできますか!
鵜曇愁馬:血は止まらず、彼の顔はみるみる青ざめていきます
GM:おお!
GM:全然予想してなかったな……
GM:でもそうですね。それなら治療できてもいいかも
GM:ただ、林藤さんたちにはわかりますが
GM:ここで命を永らえてもあまり意味はないかもしれません。戦闘の直後から、彼の侵蝕値は徐々に上昇してきています
林藤はるか:そりゃそうだよなあ
林藤はるか:つまり、生き延びてジャームになるかここで死ぬかか……!
GM:命を助けたところでジャーム化は免れないでしょう。
GM:勿論、情報にあった通り。星彩の要石を使うことで、侵蝕値の上昇を抑えることも出来ますが……
田井中次郎:コートを脱いで応急処置を試みながら、どうしようもなくそれを感じ取ってしまう。
林藤はるか:『……』鵜曇パパの額に近づき、救命治療に取りかかれる体勢をとる。
林藤はるか:だが、寸前で停止している。『……涼暮さん』
涼暮御幸:「……はい」
林藤はるか:『――侵蝕測定をお願いします』
鵜曇愁馬:「……大丈夫だ。必要ないよホタルさん。自分の状態は自分でわかる」
林藤はるか:『先程の機材で可能なはずです』
田井中次郎:「…………」ひどく顔を歪め、黙り込む。
林藤はるか:『……すみません……』
鵜曇愁馬:「ごほっ……!普通なら……もう死んでる傷だからね……つまりもう……普通じゃなくなりかけてるってことだ」
鵜曇憂子:「っひぅ、ぅぅぅ、ぅうっ………」血が流れる腹部を抑えながら泣きじゃくっている。
鵜曇愁馬:「……ごめんな、憂子。もっと綺麗にお別れを言えればよかったんだけど」
鵜曇憂子:「……っ」「お父さん、」
鵜曇愁馬:「でも……憂子なら大丈夫だって、お父さんは信じてるから」
鵜曇憂子:自分の両手がお父さんの血で真っ赤に塗れている。
鵜曇愁馬:「お前には友達が……涼暮さんも……林藤さんもいる。それに、お父さんも」
鵜曇愁馬:君が持っている槍に手を添える
鵜曇憂子:「………んん、うん」
鵜曇愁馬:「だから……戦えるよな、憂子」
鵜曇憂子:「うん」
鵜曇憂子:ぼろぼろと涙を流し、それを拭いもしないまま、コクンと頷く。
鵜曇愁馬:「今度こそ、平和のために。お父さんが作った力を、使ってくれるな」
鵜曇憂子:「…………『命の星』のコンセプトは、人助けのための武器」
鵜曇憂子:「お父さんの、口癖」
鵜曇愁馬:「覚えててくれたんだな」
鵜曇憂子:「忘れるわけ、ないです」
鵜曇憂子:「だって………、だから、いつも、ういこ、頑張って……」
鵜曇愁馬:「それなら……安心して預けられるよ」
鵜曇憂子:しゃくりあげる。「お父さん!」「お父さん………」
鵜曇愁馬:「……田井中さん。僕にはできそうにないから。憂子の事……よろしくおねがいします」
鵜曇愁馬:「林藤さん、雨堂さん。それから涼暮さん。少し手を焼くかもしれないけど」
鵜曇愁馬:「これからも憂子と仲良くしてやってくれるかな」
田井中次郎:「はい」強く頷く。「必ず」
雨堂聖理:少しだけ銃を持つ手を緩めて 「もちろん。もちろんです」
雨堂聖理:「憂子ちゃんを一人にはしません」
林藤はるか:『はい……』口数が少ない。
涼暮御幸:「……言われずとも、そのつもりでおります」
GM:ではここで一つ聞きます。雨堂聖理さん
雨堂聖理:エッ
GM:鵜曇愁馬さんを助けたいですか?
雨堂聖理:もちろんできることなら助けたいです。家族を失う痛みは深く知っている……!
GM:それなら、君はこれまでの経験から一つだけ可能性に気づきます。
GM:魔星の力を抑えつつ、鵜曇愁馬さんを助けられるかもしれない方法です。
雨堂聖理:それは一体……!
GM:貴女は以前、同様の儀式を代償を別の人間と半分ずつ支払うことで実行した事がありましたね。
雨堂聖理:記憶に新しいです。
GM:それと同じことが、今回も可能かもしれない。つまり……
GM:星彩の要石の力を半分ずつ、結界と鵜曇愁馬のジャーム化を防ぐために使うことができるかもしれません。
GM:当然ですがこの選択肢を取った場合、それぞれの守る力も半減します。
GM:クライマックスボスは強化されますし、もしも時間をかけ過ぎれば勝ったとしても鵜曇愁馬さんは耐えきれずジャーム化します
GM:そして、この選択肢に気づいているのは貴女だけです。
GM:この事を皆に伝えて危険な道を行くか、それとも鵜曇愁馬を見捨てて万全の準備をした上で世界を救いに行くか
GM:雨堂さんが決めていいですよ
雨堂聖理:反射のようなものだ。視覚に頼らず、意識的に聴覚に集中して過ごしてきたために。……一人にはしないと『言葉を返した』その瞬間、聴覚がそちらに向いてしまって。
雨堂聖理:それで捉えられた音で、情景がありありと頭の中に描かれてしまった。父と子。最後の家族。果たされつつある離別。涙。
雨堂聖理:かつて自分を襲った悲劇に相似して、しかしあれよりも深く鮮烈なそれから、意識を外せない。……耳は受容器官として不完全なのだ。目を閉じるように、それを塞ぐことはできない。
雨堂聖理:だから喚起された感情が脳を震わせ、危険な希望を弾き出す。
雨堂聖理:「……待ってください」
雨堂聖理:「諦め……諦めないでください。あの、多分。多分なんですけど」
雨堂聖理:「一つだけ手があります」
鵜曇憂子:「え……?」涙でぐちゃぐちゃになった顔を上げて。



GM:それから数分後。君たちは鵜曇愁馬が医療班の手当を受けている横で、結界を張る準備が整うのを待っています。
鵜曇憂子:「……………」べそべそ泣いてぐちゃぐちゃになった顔を手で拭っている。
GM:今の所ほかの死者たちが石を求めて襲ってくる気配はありません。
涼暮御幸:「……ハンカチくらい、常備していてくれよ」取り出して渡す。
鵜曇憂子:「ふぁい」受け取って、それをぎゅうと握りしめる。
鵜曇憂子:「………きよりんに続いて二度目です」
鵜曇憂子:「ハンカチ。借りるの」
涼暮御幸:「何度でも借りるといいさ」
鵜曇憂子:「………」
涼暮御幸:「生徒会は備品もある程度あってね」
鵜曇憂子:「……これ、生徒会の備品なんですか?」少し笑う。
涼暮御幸:「いや、それはこちらだよ」もう一つ取り出して。
涼暮御幸:「……ああ」
涼暮御幸:「私物の方を貸してしまった」
鵜曇憂子:「……」「ふふ」
鵜曇憂子:「不器用さんですね、会長」
鵜曇憂子:会長らしい柄のハンカチだなあ、など思いつつ。
涼暮御幸:「その評価は甘受することにしている。自覚はないんだがね」
涼暮御幸:「よく言われるよ……だが、君も」
涼暮御幸:「言うほど、器用なのではないだろうな、とは思う」
鵜曇憂子:「………」
鵜曇憂子:「そも、ういこ別に器用ではなくないすか」
鵜曇憂子:「細かいの苦手っす」顔をぎゅっとしかめる。
涼暮御幸:「手先の問題ではないよ」
鵜曇憂子:「ふふ」
涼暮御幸:「それであれば私は、ある程度熟達の自負があるしな……そうではなくて」
鵜曇憂子:「性格とか、そういうのですか? そっちだって……」ふにゃふにゃ笑う。
鵜曇憂子:「………会長、今の状況と全然関係ない話していいです?」
涼暮御幸:「……何かな」
鵜曇憂子:「3年の、藤原奈央先輩ってわかります? “リッターシルト”」
涼暮御幸:「流石に、この職位にあって支部長職を知りませんは通らないよ」
鵜曇憂子:「うひひ」
涼暮御幸:「彼女がなにか?」
鵜曇憂子:「でも、奈央ちゃん先輩だって、星辰館高校の生徒なワケじゃないですか」
鵜曇憂子:「会長的には、やっぱ奈央ちゃん先輩も、守る対象に入るんですか?」
涼暮御幸:「当たり前だろう」
鵜曇憂子:「即答ですな」
涼暮御幸:「防御能力が強大であることは、守る対象から外れる理由にはならないだろう」
鵜曇憂子:「でも、奈央ちゃん先輩、めっちゃガード強いっすよ……」言いかけて。
鵜曇憂子:「……」会長を見上げる。
涼暮御幸:「勿論、状況によっては優先順位を付けて、防御行動に入らない選択肢は発生するかも知れないが」
涼暮御幸:「だから対象から外す、はありえない」
鵜曇憂子:「生徒だから?」
涼暮御幸:「それが一つ」
涼暮御幸:「もう一つは、理由はない」
鵜曇憂子:「え」「ないんですか?」
涼暮御幸:「無いというか……そうだな」
涼暮御幸:「生徒でないから守らない、も通らないだろう?」
涼暮御幸:「強いて言うなら、ヒトであるから……ああ、いや」
涼暮御幸:「レネゲイドビーイングを軽んじている物言いをするわけではなく……その、なんだ」
鵜曇憂子:「真面目っすねえ」
涼暮御幸:「……だから」
鵜曇憂子:「ん?」
涼暮御幸:「君のお父様が、どのような存在であろうとも」
涼暮御幸:「守れるなら守りたい」
鵜曇憂子:「…………」
鵜曇憂子:「…………それは」
鵜曇憂子:「反則じゃないすか」
鵜曇憂子:瞬きする。ぎゅっとハンカチを握ったまま。
涼暮御幸:「……」
鵜曇憂子:「もー……、話題逸らそうと思ったのに………」
鵜曇憂子:「………」
涼暮御幸:「……話したくないなら、話さなくてもいいが」
鵜曇憂子:「むー」
涼暮御幸:「それでも、偽っては欲しくないと思っている」
鵜曇憂子:「それは」
鵜曇憂子:「ういこと、会長が」「友達だから」
鵜曇憂子:「ですか?」
涼暮御幸:「私は、少なくとも、そのつもりで居るが」
涼暮御幸:「そこで確認を要するような物言いだと……いや……」
涼暮御幸:「……一方的かな」
鵜曇憂子:「んーーん」
鵜曇憂子:会長の背中にぽてんと頭を押し付ける。
鵜曇憂子:「友達です」
鵜曇憂子:「会長は、友達」
鵜曇憂子:「……………でも」
涼暮御幸:「でも?」
鵜曇憂子:「だから…………」
鵜曇憂子:「今更………」「こんな………」
鵜曇憂子:「よわよわしてるういこを見られるのは」
鵜曇憂子:「恥ずいっす」
鵜曇憂子:頭を押し付けながら、小さい声で言う。
涼暮御幸:「……なら、こちらから話してもいいか?」
鵜曇憂子:頷く。
涼暮御幸:「雨堂聖理の提案を聞いた時、最初は」
涼暮御幸:「……反対しようと思った。結局、皆が乗り気だったから」
涼暮御幸:「言いだせなかったが……」
鵜曇憂子:「……リスクのがでかいすもんね」
涼暮御幸:「ああ。だが、失敗するかもしれない、のリスクではなくて」
涼暮御幸:「……彼と、より強大なままぶつかるだろうと」
鵜曇憂子:「ほえ」
涼暮御幸:「それをこそ恐れた」
鵜曇憂子:「カースマスター?」
涼暮御幸:頷く。「……一度、交戦して」
鵜曇憂子:押し付けていた頭を放し、会長の顔を見上げる。
涼暮御幸:気を張ったような仏頂面ではなく。どこか諦念のような、柔らかい笑みを浮かべて。
涼暮御幸:「それ以来、ひどく眩しく感じる。あんなおぞましいものが、存在するのかと」
鵜曇憂子:「? 眩しいんですか?おぞましいのが」
鵜曇憂子:「逆では?」
涼暮御幸:「彼は、賢者の石の濃縮体なのだという」
涼暮御幸:「レネゲイドの濃縮体である、賢者の石をさらに煮詰めた存在」
鵜曇憂子:「むん」
涼暮御幸:「レネゲイドそのもの、のように感じる。それが、善性でなく」
涼暮御幸:「悪性にこそ微笑むというのは、こう、それ自体が」
涼暮御幸:「お前たちに正義はないと、言われているようで」
涼暮御幸:「目を開けられないんだ」
鵜曇憂子:「………」
鵜曇憂子:「はー………」
鵜曇憂子:「難しいこと考えますのう。会長は」
鵜曇憂子:「え~~、むん……」ぎゅーっと会長の腰をそのまま掴みながら考える。
鵜曇憂子:「でもっすよ、会長」
涼暮御幸:「……ああ」
鵜曇憂子:「ういこ達はこれからカースマスターを倒すわけじゃないすか」
鵜曇憂子:「そんだったら、レネゲイド的にもアレじゃないすか。こう、正義は必ず勝つんだ、的な」
涼暮御幸:「……」少し沈黙があって。「……ああ」
鵜曇憂子:「ういこ達に与えし試練的な」
鵜曇憂子:「信じられないです? そういうの」
涼暮御幸:「君は面白い発想をするな……」
鵜曇憂子:「だって、ういこは会長を信じてますよ」
鵜曇憂子:「なんだかんだ言って、会長はいつでもういこを心配してくれるって」
鵜曇憂子:「だから、きっと最後まで付き合ってくれる」くすくす笑う。「怖いくーせーにー」
涼暮御幸:「ああ。無論そのつもりだが……あ、いや、怖いわけではなく」
鵜曇憂子:「んー?」
涼暮御幸:「いや、恐怖が微塵もないとは言わないが……そうではなく」
涼暮御幸:「弱みを見せれば君も、恥ずことなく、私を」
涼暮御幸:「頼ってくれるかと……」
鵜曇憂子:「………」
鵜曇憂子:「…………」
鵜曇憂子:ぐりぐりぐりと頭を押し付ける。
涼暮御幸:「何何何」
鵜曇憂子:「へへへへへへ」
涼暮御幸:「ヘヘヘでは全然分からん」押し付けられた頭を撫でる。
涼暮御幸:「……いや」
涼暮御幸:「そうでもないかもしれない」
鵜曇憂子:「ふふふ」撫でられて子猫のように目を細める。
涼暮御幸:「頼ってくれていると判断するさ」
涼暮御幸:「……い」
鵜曇憂子:「ん?」
涼暮御幸:「……ういうい」
鵜曇憂子:「……」「…………」「……………あっ」
鵜曇憂子:「録音すればよかった!」
鵜曇憂子:「わ~すげ~、マジすげ~えへへへへ…」へにゃへにゃと笑う。「………」
涼暮御幸:「……その必要など、そもそもないように」
涼暮御幸:「これより努力するよ」
鵜曇憂子:「お願いします。へへ」
鵜曇憂子:「ういこが、会長のこと、どう思ってるかも、全部」
鵜曇憂子:「任せます、だって」
鵜曇憂子:「信頼してますからね」


雨堂聖理:「……結局の所、帳尻がつけば良い、っていうのはあたしの身で証明済みです」
雨堂聖理:「『鍵』とかじゃないんです。特異点相当の生命一人分は、特異点に近い人間二人の能力とかで支払うことができたから……」
雨堂聖理:「今回もできる可能性はあるし。……あるなら、試さずにはいられない」
雨堂聖理:脇で進められる準備の様子を伺いつつ、自分の気持ちを整理するように口にした。目の前の彼女……が端末としている蛍に向けて
林藤はるか:『お父さんの命も救って、魔星の力も削ぐ……』
林藤はるか:『そんな都合のいい話はない、と普段の私なら判断するところかもしれませんが』
林藤はるか:『魔星の力が分割可能なことは、いくつか実例を目にしてきたことでもあります』
林藤はるか:緊急連絡用に、この場に蛍の端末が残っている。勿論、UGNへの手配のために動いている田井中さんと同行している端末もある。
林藤はるか:『……雨堂さんに言われなければ、可能性に気づくこともできなかったかも』
林藤はるか:『ありがとうございます』
雨堂聖理:少し笑う 「そんな。実際、林藤さんの考えが正しい可能性だって全然あります。都合の良い話なんて、本当に起きなくて……」
雨堂聖理:「……魔星の力は暴走するし、お父さんも助からないってことも、あるかもしれない」
雨堂聖理:「それがあたしたちの頑張り次第なのか、もっと他に何かあるのかすら。……こうやって準備が進んでいるってことは、可能性はある、って判断されてるんでしょうけど」
雨堂聖理:「でもやっぱり」 目を閉じる 「いた方が良いですよ、家族」
林藤はるか:『そうですねえ……』淡く緑色に点滅する。
林藤はるか:『ご家族のことが、好きでしたか?』
雨堂聖理:「好きでした。……うーん、言い切るのも何だか、思い出補正ー、って感じだな」
雨堂聖理:「大事……大切……んー」 少し考え 「……いて当然だった、かな。空気みたいな」
雨堂聖理:「空気と違って、なくなっても生きてられますけどね。一応」
林藤はるか:『ご存知ですか?田井中さんは実家にお母さんがいて……』
林藤はるか:『たまに休みが長く取れた時とかは、よく実家に帰っているんです。私もお見舞いの果物もらったことあります』
雨堂聖理:「ああー」 頷き 「何だかイメージ湧くなあ。普通に仲、良さそう」
雨堂聖理:「いいですね、そういうの。やっぱり安心とかするのかな、実家っていうの」
林藤はるか:『……よく考えたらエージェントの家族構成は機密性情報でした。すみません。秘密にしてくださいね』
林藤はるか:『でも、心配している家族がいて……それでも命をかけて戦えるというのは、とても勇気あることだと思うんです』
雨堂聖理:「ふふ。はーい」 もたれるように姿勢を崩し
雨堂聖理:「そう……かもしれない、ですね。死んじゃったら、その人を残すことになっちゃうから」
雨堂聖理:「……家族のいる世界を守る、って感じなんでしょうか。ブリンガーさん、そういうこと考えてそう」
林藤はるか:『だから、というわけではないですけど……田井中さんには、生きていてほしいです』
林藤はるか:『雨堂さん』雨堂の目の前に移動する。
林藤はるか:『オペレーターになる気はありませんか?』
雨堂聖理:「オペレーター?」
雨堂聖理:目を瞬かせる
林藤はるか:『はい。雨堂さんのこれまでの戦いを見ていると、意外と向いていると思うんです。オペレーター職が』
林藤はるか:『空間転移能力を戦闘速度で使いこなすには、優れた戦況把握能力がなければなりません』
林藤はるか:『戦術的判断も、UGN的な思考だけでなく、FH的、フリーランス的な思考まで想定して立ち回ることができています』
林藤はるか:『それにオペレーターなら、多少身体に障害があってもいくらでも補うことができます』
林藤はるか:『私みたいに』
雨堂聖理:「へえー……考えたことありませんでした」 ふんふんと頷きながら話を聞き
林藤はるか:『現場でムチャすることだって防止できますしね』笑う。
雨堂聖理:「あはは。そりゃ違いないですね。……でも」
雨堂聖理:「あたしには林藤さんみたいな能力はないし、そうなると機械に頼る感じですよね」
雨堂聖理:「てなると、液晶を見るのとか、機械の操作はちょっと大変そうかな……音だけだとやっぱり難しいでしょうし」
雨堂聖理:「でも、うん、なんか面白いです。全然考えたことなかったから。オペレーターかあー」
雨堂聖理:楽しそうに体を揺らす
雨堂聖理:「なれますかね。あたし、林藤さんみたいな美人オペレーター」
林藤はるか:『美人ですって!』
林藤はるか:蛍がパシパシと当たる。
雨堂聖理:「あははは! よっ、美人オペレーター!」 されるがままだ
雨堂聖理:「……うーん、考えてみる、っていうのは変な言い方ですけど。ほら、あたしイリーガルだし」
林藤はるか:『だけど今回、私は情報収集でほとんど役に立ってないですから』
雨堂聖理:「え、そんなこと……」
雨堂聖理:と言いかけて、そういえば、と首を傾げる 「……田井中さんと協力してたとかじゃなくて?」
林藤はるか:『いえいえ』苦笑する。
林藤はるか:『私は全然だめでした』
雨堂聖理:「……へえー」
雨堂聖理:思い出す。過去、彼女と組んだのは"カースマスター"に関わる事件2件。少なくとも彼女が、情報収集に関して熱意や能力に欠けたり、ということがないことは理解している。
雨堂聖理:「そういうこともあるんですね。……何か気がかりでもあったんですか?」
林藤はるか:『ちょっと体調が悪かったんです。大切な時なのに、恥ずかしいですよね』
林藤はるか:『……ですから、もっと情報収集担当の人がいてくれれば頼もしいなって思うんです。これからのことを考えても』
雨堂聖理:「体調が……」
雨堂聖理:……思い出す。この事件の始め、支部に集められた時のことを。彼女の状態が悪いということに、今まで気付きもしないほど、彼女はいつも通りだった。明るく、楽しそうに笑って。
雨堂聖理:(いや、田井中さんの登場BGM間違えたりはしたてけど……)
雨堂聖理:「……えっと、じゃあ、体調が悪くって情報収集がうまくいかなかっただけで」
雨堂聖理:「別に何か他に、気がかりがあった訳じゃないんですね?」
林藤はるか:『…………そう』
林藤はるか:『ですね』
雨堂聖理:《真偽感知》しまーす。侵蝕率は後で払う
林藤はるか:いやーっ
GM:ふむふむ
雨堂聖理:『…………そう』『ですね』が嘘か本当かを吐け!
林藤はるか:嘘です。他に気がかりがあり、それを調べています。
雨堂聖理:「……あたし、あんまり言ってはいないんですけど」
雨堂聖理:「分かるんですよね、その……人の言葉、集中して聞いてると、嘘とか。あはは、それなきゃ元々いた街で生き残れなかったし」
林藤はるか:『…………』
雨堂聖理:「オペレーターなら味方の能力も分かってると思って……あっでも、第七支部からの情報、適当ってことも全然あり得るかなー」
雨堂聖理:「まあ、そこはどうでもよくて、その、あの」
雨堂聖理:「……何で今、この場で、嘘なんて?」
林藤はるか:『……あまり、良くなかったですね。焦りすぎてしまいました』
林藤はるか:『いつも私、黙っていた方がいい時に限って喋ってしまうんです』
林藤はるか:『ちょっとした雑談のつもりだったのに、私の動向にまでお話が及ぶとは思っていなくて』
雨堂聖理:話を聞きながら、話していたことを思い出す。今この場まで、そんな兆候は一切見られなかったのに。
雨堂聖理:「……嘘か本当か分かるように人の話を聞くの、割と疲れるんで」
雨堂聖理:「味方は信用できる人が良いです。……林藤さん。今からもう一回あたし、集中して聞きますから」
雨堂聖理:「本当のことを言ってください」
雨堂聖理:「別にサボってたとか新作のゲームしてたとかじゃ、怒りませんから。……で」
雨堂聖理:「何をしてたんですか?」
林藤はるか:『……』
林藤はるか:『真偽感知の能力をすり抜ける方法はあって』
林藤はるか:『――嘘か本当かが分かる能力なら、質問に対して答えずにいればいい。そうですよね?』
林藤はるか:青色に発光する。
林藤はるか:『私の病気の治療法について調べていました』
林藤はるか:リバースハンドアウトを公開します。
GM:了解しました。全体に公開していいですか?
林藤はるか:どちらが面白くなりそうですか?
GM:じゃあ雨堂さんだけに公開してもらいましょう
林藤はるか:そうします。
GM:この件に関してはキャラクターの持ってる情報とPLが持ってる情報を同じにしておきたい
雨堂聖理:twitterDMでもいいっすよ
GM:じゃあDMの方で私から送りますね
GM:いやでも、ログ編集が面倒になっちゃうか
GM:秘話します
GM:と思ったけど質問とかの答えは共有しておいたほうがいいんだよな
GM:DMグループ作ってそこに珪素さんと馴染みさん呼ぶね
雨堂聖理:おまかせします!
林藤はるか:わかりました!
雨堂聖理:では宣言通り《真偽感知》します。共有を受けた内容の真偽は!
GM:嘘偽りないです
雨堂聖理:「…………」
雨堂聖理:愕然とする。二の句が継げない。何を言えば良いのかすら思いつかない。
雨堂聖理:「それっ……え……?」
雨堂聖理:「……あはは」 そして、乾いた笑い 「マジですか……」
林藤はるか:『マジです』
林藤はるか:『けれど、可能性自体はまだまだあるということです』
林藤はるか:『むしろ、いいことですよ』
雨堂聖理:「いや、いいことって」
雨堂聖理:「……いいことって……」
雨堂聖理:「……」 口を押さえる 「……それ、誰にも秘密にしてるんですよね」
林藤はるか:『今のところは……そうですね』
林藤はるか:『だって、今は重要な任務中で……』
林藤はるか:『……ふふふ。でも、本当にそう思っているなら』
林藤はるか:『私も任務に専念しているべきでした』
雨堂聖理:「……ッそれだって重要でしょ!」
雨堂聖理:半ば声を荒げ、はっとして、また口を押さえて
雨堂聖理:「……ごめん。ごめんなさい。喋らせたのあたしなのに」
林藤はるか:『……』
雨堂聖理:立ち上がる 「……約束します。二つ」
雨堂聖理:「このことはあたしから誰にも言いません。……あたしは絶対に話したほうが良いと思うけど、林藤さんが黙ってるって決めてるなら、それでも良い」
雨堂聖理:「それと、何があってもあたしは、林藤さんの力になります」
林藤はるか:『そこまでしてもらう必要はありませんよ』
林藤はるか:『でも、その言葉を言ってくれる人がいるというのは――きっと、田井中さんもそう言ってくれるでしょうけど……』
林藤はるか:『……嬉しいですね。ありがとうございます。雨堂さん』
雨堂聖理:困ったような、誤魔化すような笑みを浮かべて 「林藤さんって」
雨堂聖理:「困った人ですね」
林藤はるか:『そうかもしれません』


GM:シーンを終了します。
GM:ロイスの取得だけやってもろて
GM:次のシーンに移りましょう
雨堂聖理:あ、《真偽感知》分上げます
雨堂聖理:雨堂聖理の侵蝕率を+4(侵蝕率:90->94)
雨堂聖理:田井中次郎&林藤はるか/○仲良し/心配 → 田井中次郎&林藤はるか/仲良し/○心配 感情のPN反転。以上!
林藤はるか:ロイスはもうない!これ以上取れなかった
田井中次郎:とりあえず応急を……
田井中次郎:6+2D10
DoubleCross : (6+2D10) → 6+9[7,2] → 15

田井中次郎:ロイス保留で以上です
鵜曇憂子:会長にロイス取ります~ 友情:〇/隔意 
林藤はるか:私の応急手当キットもあげる
鵜曇憂子:応急も使う!
林藤はるか:このラノ2021記念の購入チャンスで買った応急手当キットだから
鵜曇憂子:2d10+8
DoubleCross : (2D10+8) → 14[9,5]+8 → 22

林藤はるか:きっとよく効くよ田井中くん
田井中次郎:やった~ 使わせてもらいます
田井中次郎:貴重な応急だぜ
田井中次郎:15+2D10
DoubleCross : (15+2D10) → 15+16[6,10] → 31

林藤はるか:一年に一個しか取れない応急手当キットだよ
田井中次郎:めっちゃ効いてる!!
林藤はるか:ほらよく効く!
林藤はるか:みんなもこのラノ一位を取って
涼暮御幸:ロイス保留で終わりかなあ
田井中次郎:最大値の28になりました
林藤はるか:よく効く応急手当キットを購入しよう!

ミドルフェイズ6

GM:では次のシーンに行きましょう。
GM:次は恐らくミドル最後のシーンとなります
GM:トリガーシーン。要石を半分にして、魔星の究極存在を解除するシーンだよ
GM:シーンプレイヤーは憂子ちゃん。全員登場してほしい気持ちがあります
鵜曇憂子:1d10+85
DoubleCross : (1D10+85) → 3[3]+85 → 88

涼暮御幸:侵蝕率+6(1d10->6) (侵蝕率:75->81)
田井中次郎:田井中次郎の侵蝕率を+4(1D10->4)した(侵蝕率:107->111)
雨堂聖理:雨堂聖理の侵蝕率を+3(1d10->3)(侵蝕率:94->97)
林藤はるか:林藤はるかの侵蝕率を+7(1D10->7)した (侵蝕率:78->85)
林藤はるか:《ハンドリング》。林藤はるかの侵蝕率を+1した (侵蝕率:85->86)
GM:シチュエーションとしては先程のシーンの続きになります。
GM:では描写を開始していくよ。


GM:雨堂聖理が提案したのはかなり危険な方法だった。
GM:それは星彩の要石の力を二つに分割し、魔星の力を抑える結界と、鵜曇愁馬のジャーム化の抑制、両方に割り振るという物。
GM:確かに両方うまくいく可能性もあるが、同時に療法が失敗する可能性も生まれる。
GM:魔星の力を抑えることはできず、鵜曇愁馬がジャーム化する最悪の結果を招きかねない。
GM:それでも君たちは、話し合った末に両方助ける方を選択しました。
GM:君たちは結界を起動するため、本来星彩の要石が収められているはずの
GM:古びた祠の前に集まっています
GM:日は既に落ち、洞穴の中は林藤さんの操る蛍の光とかで照らされてます。
田井中次郎:「……最後にもう一度確認する」
田井中次郎:一同を見渡して。
田井中次郎:「本当にこれでいいか?」
林藤はるか:『私は勿論構いませんが』
林藤はるか:『正式に支部員を招集して決議を取ったら却下されちゃうかもしれませんね』笑う。
涼暮御幸:「……確かに、諸手を挙げて賛成する、とまでは断言しかねるのは確かではありますが」
涼暮御幸:「ですが。たかだかここまでの時間で、意見を翻すと思われているのは心外です」
涼暮御幸:「すでに賛成の意思を、表示したつもりでいましたので」
雨堂聖理:「ふーっ……」 目を閉じたまま、息を長く吐いて
雨堂聖理:「……当然、あたしは大丈夫です。あたしが言い出したんですし、可能だと思ってますから」
雨堂聖理:「より良い未来の可能性があるなら、あたしは諦めない」 静かな口調で
鵜曇憂子:「…………」唇を噛む。
鵜曇憂子:「絶対大丈夫………って、これが他人事なら言うんですけど」
鵜曇憂子:「自分のことなので言えないです。ごめんなさい」
鵜曇憂子:「でも、………」
鵜曇憂子:「………お願いします」
鵜曇憂子:「助けてください」
鵜曇憂子:視線を落とし、ぎゅっと両手を握る。
涼暮御幸:「……よく言ってくれた」
涼暮御幸:「嬉しく思う」
林藤はるか:『助けますよ』憂子ちゃんの周りをくるくると飛ぶ。
鵜曇憂子:頷く。
雨堂聖理:「……助けるよ。あたしは、人を助けるためにここにいるんだから」
田井中次郎:深く頷いて。「誰かを救える可能性を前にして、それを捨てるのを……俺は正義とは思わない」
田井中次郎:「奴を倒す為にそれを曲げるのは、奴に屈したのと同じことだ」
田井中次郎:「元々、ずっと前から決めていたことだ」
田井中次郎:「“カースマスター”は必ず倒す」
田井中次郎:「……要石の手助けなど無くともな。やる事は変わらない」
田井中次郎:「今、その時が来たというだけのことだ」石を手に取り。
田井中次郎:「始めよう」
田井中次郎:中央から二つに砕き、祠に収める。
GM:では君が祠に石を収めると
白上光:ふわふわ~っともう君たちには見慣れたかもしれない幽霊が宙に現れます
白上光:こころなしか透明度が高い気がする
白上光:「ふむ……どうやら役目を果たしたようですね。田井中さん、それから林藤さん」
林藤はるか:『あ、白上光さんです』
白上光:「他にも見慣れた方が居ますね。雨堂さんに鵜曇さん」
涼暮御幸:羽飾りを抜いて刃を向けたが。
白上光:「後知らない人」
雨堂聖理:「どもっ」 会釈する
涼暮御幸:「……え」
鵜曇憂子:「あっ」目をぱちぱち。「その節は!大変お世話になりましたです!」
涼暮御幸:「あの」
涼暮御幸:「事前の説明は……」
白上光:「今回は私がお世話になったようですね。よく星彩の要石を手に入れてくれました」
涼暮御幸:「これは一体何が……?」
田井中次郎:「幽霊だ」小さく言う。
涼暮御幸:「は?」
白上光:「これで魔星の力を抑えることができるでしょう。なんだか以前に比べて石が小さくなった気もしますが……」
雨堂聖理:「なんかすごい人です。魔星にも詳しい感じの」
鵜曇憂子:「なんでもできるんですよう」
林藤はるか:『幽霊は実在するんですよ』
白上光:「大それた力を持っているのは事実ですが、何でもではありませんよ」
涼暮御幸:「なるほど」「なるほど……?」
白上光:「何でもできるなら私自ら魔星を打倒しているでしょう……所詮死人にできることは限られているのです」
鵜曇憂子:「は~、色々難しいのですなあ」
涼暮御幸:「死者を起源としたレネゲイドビーイングが、要石のエネルギーで顕現したと」
白上光:「では改めて。星彩の要石を使い、これより魔星の力を抑える結界を起動します」
白上光:「そして貴方方は結界が張られている間に、魔星の居場所を見つけ出しこれを討ち滅ぼすのです」
白上光:「結界を張れば星彩の要石の力は失われ、私は再び眠りにつくでしょう」
白上光:「聞きたいことがあるなら今のうちにどうぞ。無いなら始めます」
田井中次郎:「単刀直入に聞くが……半分になったその石で、どの程度魔星を抑えられる?」
白上光:「ああ、半分になってるんですねこれ」
雨堂聖理:「ですね。色々ありまして」
白上光:「じゃあ半分くらいじゃないでしょうか。無敵の力は抑え込めると思いますが」
鵜曇憂子:後ろの方でもじもじしている。
白上光:「それ以外の力に関してはなんともかんとも」
白上光:「例えば死人が蘇ったり、あるいは特定分野の技能が無効化されたり」
白上光:「それから完全に滅ぼすのは難しかったりするかもしれませんね。そのへんは貴方方でなんとかしてください」
田井中次郎:「……無敵ではないんだな」瞑目して「十分だ」
林藤はるか:『白上光さん。私からも質問していいでしょうか?』
白上光:「どうぞどうぞ」
林藤はるか:『魔星の欠片は、二種類がこの洞窟内で破壊されているはずです。起源種と、変異種。そうですよね?』
白上光:「はい。間違いありません」
林藤はるか:『古代種の欠片――“紫艶仙丹”の所在は分かりませんか?』
白上光:「少し探してみましょう」
田井中次郎:「……」林藤さんに目をやる。
白上光:「……」ちょっと上の方を見て数秒
白上光:「ダメですね。私の預かり知らぬところにあります」
白上光:「対抗種のやつもよくわかりませんね」
GM:あ、これは光様がわからないだけで
GM:“緋緋鷹右眼”のほうはUGN側が適合者ごと厳重に封印してます
GM:古の精霊みたいなやつの知覚能力も及ばない位ちゃんと封印してる
林藤はるか:ちゃんとしてるんだなあ
林藤はるか:『この世には無いという意味でしょうか?』
白上光:「破壊されたら分かると思うのですが」
白上光:「私の管轄内なら破壊されているのは分かるはずです」
涼暮御幸:「その所在が、どういった意味を持つのですか?」
雨堂聖理:「……まあ、他の石がどうなってるかは気になるじゃないですか?」
雨堂聖理:「持ってるだけでとんでもないことになるやつですし……」
鵜曇憂子:「……」きよりんに視線を向ける。
白上光:「つまり私の知らないところにあるか、知らないところに移動した上で破壊されたかのどちらかです」
林藤はるか:『……なるほど。分かりました』
白上光:「他になにか聞いておくべきことはありますか?」
雨堂聖理:「あたしは、ないです。大丈夫」
涼暮御幸:「はい。実施をお願いします」
白上光:「では少し左右に退いてもらって」
鵜曇憂子:「ういこまだ答えてないす~」
白上光:「なにかあるならいいですよ」
鵜曇憂子:「うぇとうぇと、いろいろ石はありますけど」
鵜曇憂子:「とりあえず、ういこ達がいまできることは、カースマスターと魔星をブッ潰すってだけ」
鵜曇憂子:「ですよね?」
白上光:「正しい理解です」
涼暮御幸:「あとは、君のお父様が、無事であれと祈ることだ」
鵜曇憂子:「にゃっす」頷く。
鵜曇憂子:「じゃあ、質問はおけす! おなしゃす!」
田井中次郎:「……よし。始めてくれ」
白上光:「では発動」洞穴の外に向かって指をさすと
白上光:洞窟内を埋め尽くすほどのまばゆい光が一直線に空へ向かって飛んでいき
白上光:空へと吸い込まれていく。その後、光が稲妻のように空間を迸り
白上光:今まで君たちが見ていた光景がメキメキ、バリバリと音を立てて崩れ去る。
白上光:再び現れた世界は、特に前のものと変わりないように見えるが
白上光:唯一空に浮かぶ月が、本来のものではない赤赤とした邪悪な光を放っているよ
田井中次郎:「えっ……な……何やったのこれ……!?」
白上光:「これで魔星の持っていた無敵の力は剥がれました。」
雨堂聖理:「なんか……何ですか? 空が、赤い……?」 眼鏡の奥の目を細め、空を見上げている
白上光:「あと認識欺瞞とかも多分。貴方方の目には今、正しい世界が移っているはずです」
涼暮御幸:「……こちらが、正しい世界であると?」
林藤はるか:『……魔星が発動した時から、こうだったんですね』
白上光:「魔星の力は既に街全体に及んでいるようですね」
林藤はるか:『死者が蘇って、表と裏もつながってしまうような世界』
白上光:「これで魔星の居場所も見つけることができるでしょう」
白上光:「では私はこの辺りで失礼します」力を使い果たした要石は砂粒のように小さくなり、やがて消える
鵜曇憂子:「???」
雨堂聖理:「なら、早く動きましょう。あっ、ありがとうございました!」
白上光:「では未来をよろしく」しゅううん
田井中次郎:「……」しばらく呆気に取られて赤い月を見ていたが。「……礼を言う」
涼暮御幸:会釈をして見送り。
雨堂聖理:「……UGNの方では何か見つけてるんですかね?」
林藤はるか:『そもそもこの状態のN市をUGNでは観測できていませんでしたから』
林藤はるか:『何かの痕跡や波長があったとしてもつい先程までは観測できなかったはずです。つまり、今から……』
涼暮御幸:「……ここから、改めて捜索の必要があると」
GM:では、雨堂さんがそんな事を言ったところでイベントが起こります
GM:林藤はるかさん。
GM:《ハンドリング》の効果を終了してシーンから退場してください。
林藤はるか:えっ分かりました
林藤はるか:退場します!
涼暮御幸:何……?
田井中次郎:え…………
林藤はるか:辺りを漂っていた蛍の光が消灯する。前触れもなく。
田井中次郎:「……!?」
鵜曇憂子:「あぇ」
田井中次郎:「林藤!?」
雨堂聖理:「……林藤さん?」
鵜曇憂子:「何? 何ですか?」
林藤はるか:チッ パチッ
涼暮御幸:「……通信端末での連絡は?」田井中さんへ。
林藤はるか:無秩序に飛び回る蛍が服に触れるが
林藤はるか:ただの蛍だ。
鵜曇憂子:それを捕まえ。
鵜曇憂子:「はるはる、はるはる………」呼びかけるが、返答はない。
田井中次郎:「……!」焦燥と共に、通信端末を取り出す。
林藤はるか:腹部が弱い光を放つが、先程までのような光ではない。
田井中次郎:急ぎ、病院にいるはずの林藤はるか本人の端末にコールする。





GM:梶田記念病院
GM:611号室。ベッドの上を赤い月の光が照らし出している。
GM:先程までホタルと感覚共有を行っていた君、林藤はるかは
GM:突然リンクを絶たれ、病室に意識を戻されました。
林藤はるか:「……っ」
林藤はるか:「あ、あれ……おかしいな……」
林藤はるか:今までこんなことはなかった。自分の体が満足に使えないからこそ
林藤はるか:手足以上に自然にリンクを繋げることができていたはずだ。
GM:ポタッ……ポタッ……
GM:病室の中から、雫が滴る音が聞こえる。先程まで……赤い月が見えるまでは聞こえていなかった音だ。
GM:君はすぐに、それが血の滴る音だと分かる。
林藤はるか:(結界が破られた影響なのかも……でも、私の能力と干渉するようなことは……)
林藤はるか:病室の、音が聞こえる方向に目を向ける。まだそれくらいの動作はできる。
GM:君の病室の床一面に血が張っている。
GM:ポタッ……ポタッ……
林藤はるか:「誰……」
林藤はるか:「誰の、血……」
GM:そして滴る血は、君のベッドの横に備え付けられた
GM:見舞客用の椅子の上でうたた寝をする男から垂れている。
林藤はるか:「…………」
GM:背の低い陰鬱な顔をした男だ。体を二つに分かつ大きな傷。
カースマスター:男が目を覚まし君の方を見る。「……ああ。ようやく気づいてくれましたか」
林藤はるか:「……“カースマスター”」
林藤はるか:「ずっと、この病室にいたんですね……結界を張って、誰にも探査できない……」
林藤はるか:「それでいて、すべての情報が集まってくる、この部屋に……」
カースマスター:「はじめまして、虫さん」
カースマスター:「貴方を……ふふ……」
カースマスター:「助けに来て差し上げました」





GM:電話は通じない。代わりに、強力なワーディングが
GM:街の方角から、梶田記念病院を中心として放たれます。
田井中次郎:「ゲートを」
田井中次郎:「……」「……雨堂聖理」
GM:ゲートも開けません。その原因は崖を上がり病院を目視すれば分かるでしょう。
GM:崖を上がりますか?
雨堂聖理:「ッ……! ダメです、通せません! 何か……邪魔で!」
田井中次郎:「……!」我を忘れて駆け上がります。
雨堂聖理:「直接行きましょう!」 言うなり、続くように走り出す
鵜曇憂子:「あいあい!」二人に並ぶように駆け出す。
涼暮御幸:後ろに続いて、崖を上がると。
GM:では崖を上った君たちは分かる。街全体が霧に覆われ、更に
GM:病院があった場所の周辺は、ぐるりと巨大な壁のようなもので覆われている。
雨堂聖理:「……ま、魔星が見つけられる、どころの騒ぎじゃないような……」
鵜曇憂子:「むしろ、あの壁も魔星が作ってるやつなんですか…?」
GM:田井中くんはその壁に見覚えがあるかもしれない。かつて“コクーンメイカー”と呼ばれるジャームが居た
GM
そのジャームが引き起こした状況と非常によく似ている。魔星の能力、死者の復活によるものだろう。
GM:病院と外界は完全に遮断されている。
涼暮御幸:「……駄目ですね」
涼暮御幸:「私も跳べそうにありません」
涼暮御幸:「先が、全く見えない」
田井中次郎:「……」呼吸は必死に制御できても、心臓は早鐘のように鳴っている。
田井中次郎:かつて見た白い壁を思い出す。UGNの力でも、内部で本体を倒すまで破れなかった壁。
雨堂聖理:「……じゃあともかくアレを何とかぶっ壊さないと! 病院に行かなきゃ……!」
鵜曇憂子:「……じろじろくん!」
GM:更に、それだけではない。
田井中次郎:「……ああ……」
GM:駆け出そうとした雨堂聖理に向かって、霧の中から
田井中次郎:その記憶と共に、己の無力も蘇る。閉じ込められた林藤はるかに、壁の外で何もしてやれなかった自分を思い出す。
霧の獣:「……ぐるああああああ!」
霧の獣:爬虫類めいた鱗に覆われた獣が襲いかかってくる。
雨堂聖理:「……!!」 動物めいた反射で銃撃しつつ、立っている地点から飛び退く
雨堂聖理:「これ……って!」
霧の獣:獣は銃撃で倒れるが、霧の中には
霧の獣:「ぐる……」「うるる……」「ぐるるるるるる……」無数の獣の気配、そして
霧の王:「おおおおお……ん……」
霧の王:それらを束ねる巨大な霧の王の姿。
雨堂聖理:「これっ……も、復活したジャームですか! 知らないけど!」
"マスターウィザード”:「あはは~。勘がいいねえ雨堂ちゃん」
"スターゲイザー”:「だが……わかったところで君たちに対処の仕様があるかな?」
GM:ザッ、ザッ、ザッ、ザッ
涼暮御幸:「……魔星が、無尽蔵のエネルギーを持つならば」
涼暮御幸:「その影響により生まれ、倒れた死者さえも」
GM:霧の中からは、先程君たちが倒したはずのジャームたちも現れる。
涼暮御幸:「再び、蘇ると……?そんな……」
涼暮御幸:「そんな、無法が」
涼暮御幸:「成立するというのか」
"マスターウィザード”:「悪いけど~、病院には行かせちゃダメって言われちゃったんだよね~」
鵜曇憂子:「………」巨大な機械槍を担ぐ。
田井中次郎:「……っ……」口元を抑える。
田井中次郎:背中から裂けるように膨張する影。シルエットが四肢の発達した獣のようなそれへと変わる。
田井中次郎:「……」「目標は変わらない」
田井中次郎:「ここを突破し、魔星を砕き」
田井中次郎:「“カースマスター”を、倒す」
田井中次郎:周囲に、それ以上に己に言い聞かせるように言う。
雨堂聖理:「……そこに」
雨堂聖理:「林藤さんを助ける、も追加してください。絶対に」
涼暮御幸:「当然でしょう」刺突剣を構える。
田井中次郎:「……当然だ」
涼暮御幸:「我々は、そもそも」
涼暮御幸:「どちらも選ぶ道に来ている」
涼暮御幸:「今更違えるものか」
鵜曇憂子:「………」ピク、と反応する。「……待ってください、何か……」
雨堂聖理:「…………絶対ですよ」 呼吸を整え、目を閉じ、ゆっくりと聴覚に身を委ねていく
???:「そう、それでこそですよ!“ナイトメアブリンガー”!」
???:先程まで無秩序に飛んでいたホタルが突然喋りだす
田井中次郎:「……!林藤!?」
???:《万象の虹》を使用。《ハンドリング》をコピーして、即座に使用します
田井中次郎:「無事なのか!?」
???:「どんな状況でも希望を捨てず戦う……それでこそ本当のヒーローです!」
鵜曇憂子:「じろじろくん!」
涼暮御幸:「……待って」
田井中次郎:「りん……」
田井中次郎:「……」
鵜曇憂子:「はるはるに、ナイトメアブリンガーなんて、呼ばれたことあるんですか……っ」
???:「ふふ……ですが……本当に……」
???:「そんな奇跡が……起こると……思っているのですか?」
田井中次郎:「……」
カースマスター:「ご存知ですか?“ナイトメアブリンガー”……ふふ……この死者たちは……」
カースマスター:「貴方方が……万全の状態で……星彩の要石を使っていれば……ふふ……」
カースマスター:「こうして……力を振るうことなど……出来なくなっていたのですよ……」
カースマスター:「ふふ……勘違いしていたのでは……無いですか……?覚悟さえあれば……貴方達の手は……どこまででも届くと……」
カースマスター:「全ての者を救えると……ふふ……」
カースマスター:「大きな間違いです」
田井中次郎:全身の血流が逆流する感覚。煮え立つような感情と裏腹に、意識は瞬時に凍り付いていく。
田井中次郎:己が己である以上、己が己である為に。必ず倒さねばならぬ相手。
田井中次郎:“ナイトメアブリンガー”の、宿敵。
田井中次郎:「“カースマスター”ッ!!」
カースマスター:「私がどこに居るか……わかりますか?“ナイトメアブリンガー”」
雨堂聖理:ギリ、と奥歯を噛み締める。ライフルを持つ腕が震える。強く握って、照準がブレるよりはマシだ。
カースマスター:「ふふ……貴方の大切な彼女は……」
カースマスター:「悪夢にどれだけ耐えられるでしょうね?」
カースマスター:「ふふ……ふふふ……」
カースマスター:「ふふ……ふふふふふふふ……」君をあざ笑うように、ホタルは周囲を飛び回る
鵜曇憂子:そのホタルを。
鵜曇憂子:バジッ   バ ジッ 
鵜曇憂子:槍から迸る稲妻が火花を散らして追い求め、一息に焼き尽くす。
カースマスター:《瞬間退場》。「ふ」ホタルは叩き潰されて死ぬ。笑い声も消える。
鵜曇憂子:「はーーーーーー……………」「ったく」
鵜曇憂子:「じろじろくん!」
田井中次郎:「……ッ……」
鵜曇憂子:「“ナイトメアブリンガー”の悪夢は! こんなところで途絶えるもんじゃないでしょう!」
田井中次郎:際限なく湧き上がる憤怒と焦燥を、無理やりに呑みこむ。
田井中次郎:同じ過ちを二度犯さぬように。呪いの連鎖に囚われぬように。
田井中次郎:「ああ」
田井中次郎:「ああ。そうだ」
田井中次郎:敵を、その遥か後方に霞む壁を見据える。
田井中次郎:「行こう」
田井中次郎:「林藤が待ってる」
鵜曇憂子:「はい」
涼暮御幸:「……行きましょう」右手を頭にかざす。
涼暮御幸:羽飾りを掴もうとして、既に。
涼暮御幸:剣として持っていることに気づく。
雨堂聖理:周囲を駆ける獣の音と、前方より漂う人と、巨大な異形の偏差の気配を感じながら、ライフルに弾丸を込める
雨堂聖理:(……"カースマスター"は、多分全部知ってる。後継者にするって……そういうことなんだ)
雨堂聖理:(急がないと……!)
GM:ではミドル戦闘2を開始します……と言ったところで
霧の獣6[3] 霧の獣7[3] 霧の獣8[3] 霧の獣9[3] 霧の獣10[3]

            5m

 田井中[8/111] 鵜曇[6/88] 雨堂[12/97] 涼暮[1/81]

            5m

霧の獣1[3] 霧の獣2[3] 霧の獣3[3] 霧の獣4[3] 霧の獣5[3]

            5m

        スターゲイザー[45]
マスターウィザード4[12] マスターウィザード5[12]
マスターウィザード2[12] マスターウィザード3[12]
       マスターウィザード1[12]

            5m

          霧の王[3]
GM:では今日はここまで
GM:次回は明日22時からになります。よろしくね。


GM:では今日もセッションを始めていきますよ~
GM:ミドル戦闘2から。君たちの目の前には悍ましい量の敵が立ちふさがっている。
GM:霧の獣、それを束ねる霧の王、五人に増えたマスターウィザード、そしてスターゲイザー
GM:そしてここを突破したとしても、コクーンメイカーの作り出した障壁が病院を覆っている。
“スターゲイザー”:「このような状況でもまだ諦めないとは……全く見上げた根性だ」
“スターゲイザー”:「心意気だけは認めるが……心意気だけでは超えられぬ物があると教えてあげよう」
GM:と、言うことで。セットアップに入りましょう。
GM:何かありますか?
鵜曇憂子:《ロケッティア》使用します 行動値0になります
GM:イイデショウ
GM:……と、言いたいところなのですが
GM:セットアップに入る直前に、もう一つイベントが起きます。
鵜曇憂子:え~ 何ですか
鵜曇憂子:え~?
GM:君たちが戦闘準備に入った瞬間。
GM:……カッ!
GM:君たちの後方、霧の中で小さな爆発が起きる。
GM:霧の獣の数体が吹き飛ぶ。変わりにそこに現れるのは一人の少年だ。うざったらしく髪をなで上げた、君たちと同じ制服を着た少年。
風祭 翔:「え、おいおい……なにこれ!どうなってんだよ御幸!」
風祭 翔:「なんか……凄いことになってるけど!無茶しないって……弁えてるって言ってたのは何だったわけ!?説明しろよこの状況!」
涼暮御幸:「君は……!何故ここに」
雨堂聖理:「あれは……風祭さん」 ギリギリ覚えている
田井中次郎:「彼は……」
鵜曇憂子:「誰?」唯一知らない。
風祭 翔:「はぁ!?呼びつけたのは御幸のほうだろ!?手紙……出したの忘れたわけ!?」
涼暮御幸:「手紙?何を……?」
風祭 翔:「てっきり何か……重要な話があると思ってきたのに……どういうこと!?」
雨堂聖理:「えっ」 会長を見る 「どういうことなんですか。どこからどこまでマジです?」
風祭 翔:そう言って彼は一通の手紙を取り出します。
風祭 翔:涼暮さんには見覚えがないが、田井中くんは見た覚えがあるかもしれない。
田井中次郎:「……!」
田井中次郎:「その便箋……」
風祭 翔:その手紙に使われている便箋は、君が受け取った手紙と
風祭 翔:全く同じものに見える
田井中次郎:「……」
田井中次郎:「先生」
田井中次郎:一瞬、状況も忘れて呟く。
鵜曇憂子:「なになになに? 会長の彼氏が登場ですか?」
涼暮御幸:「いや、身に覚えが……」小声
涼暮御幸:「違う!」
鵜曇憂子:「ひゃん」
???:「……思い出したようだな、"ナイトメアブリンガー"」
???:「そう!蘇ったのは……決して絶望だけではない!」
???:「そして……この場に駆けつけたのも彼一人だけではない!」
メーちゃん:「メエエエエエエーッ!」
鵜曇憂子:「また誰?」
鵜曇憂子:「えっ!」
メーちゃん:ドスーン!君たちの前方にあった獣の群れが、上空から落ちてきた巨大な毛玉によって押しつぶされる
メーちゃん:更に、
涼暮御幸:「えっ何!?」
畦道 嵐:「ピュイーイッ!」
鵜曇憂子:「えーーっ!?」
ふぇんりる:「あおおおおおおん!」
畦道 嵐:口笛とともに、毛玉の中から巨大な白い狼を中心とする無数の獣が現れ、残った霧の獣達を襲い始めるよ。
雨堂聖理:「くそー、出てくるなら敵か味方化を自己宣言してから出てきてくださいって言おうとしたのに」
畦道 嵐:「おおーい!うのちゃーん!」毛玉の上に乗った少女が君に手をふる。
雨堂聖理:「怒涛の勢いで言葉とか喋れなさそうな奴らが……」
鵜曇憂子:「らっ……らんらん!? メイちゃんまで!?」
涼暮御幸:「君の知り合いはどうなってるんだ……」
涼暮御幸:「何これ……?」
畦道 嵐:「なんか……知らない間にすっごいピンチになってるじゃん!」
畦道 嵐:「あはは!前に助けられたお礼。今度は私が助けに来たぜ!メイと一緒に!」
メーちゃん:「メェー」毛玉から猫のような犬のような顔が生え、ぺっ!と、食べかけの手紙を吐き出す。
鵜曇憂子:「あっ、危な……」目を白黒させている。「ぅえっ汚」
雨堂聖理:「とにかく知り合い! 知り合いなのね! ケンカ友達とかじゃないんだね憂子ちゃん!」
鵜曇憂子:「た……たぶん………偽物じゃなければ」
畦道 嵐:「あはは!喧嘩は一回したけどな!それだけ仲がいいってことよ!」
鵜曇憂子:「正真正銘、ういこの、えと、一番の友達です!」
雨堂聖理:「良かった! 人相分かんないから微妙に困るんだ……!」 ひとまずその存在は敵という意識から外す
涼暮御幸:「なんだ。しっかり居るんじゃないか」
涼暮御幸:「君を真っ先に心配する者が」
鵜曇憂子:「………」心配が八割、残りは安堵その他諸々。困ったようにして唇を噛む。
“スターゲイザー”:「……何が起きているのかはわからんが。並のオーヴァードが多少増えた所で」
“スターゲイザー”:「我々の優位は変わらんぞ」
“マスターウィザード”:「あはは。完全にぬか喜び~。……って、あれ?」
GM:……その時、君たちは気づく。
“マスターウィザード”:「あれ?」「あれ?」「あれ?」「あれ?」「あれ?」「あれ?」
GM:騒動の最中、先程まで五人だけだった“マスターウィザード”が、六人に増えていることに。
雨堂聖理:「……」
“マスターウィザード”:「なんか……増えて……」
田井中次郎:「また増殖を……!」
GM:そしてその一体が
GM:……ザシュッ!
“スターゲイザー”:「……!?“ウィザード”……貴様!?」
“マスターウィザード”?:剣を錬成し、スターゲイザーを背後から刺し貫く。
“マスターウィザード”:「あれ~?おかしいな~。私の中に」
“マスターウィザード”:「私じゃない私が居るぞ~?あれれ~?」
“マスターウィザード”?:六人目のウィザードは、更にウィザードの集団に切り込むと
“マスターウィザード”?:今度は黒い影に包まれ、霧の中に溶け込んでいく。
GM:そして今度は、霧の中で獣同士の同士討ちが始まる。
鵜曇憂子:「きっ、きよりん」
鵜曇憂子:「刑務所にブチこんだヤバい男じゃないですよねっ!?」
雨堂聖理:「……刑務所にブチ込んだヤバい男をあたしも一瞬想像したんだけど」
涼暮御幸:「だから君達の交友はどうなってるんだ」
雨堂聖理:「なんか手口違う……誰……?」 戦いの手を一旦緩め、聴覚と偏差知覚に集中する
田井中次郎:「……それなら一体」霧の中を見て「誰なんだ、あれは」
GM:答えは帰ってこない。代わりに花びらが君の辺りを舞う。
GM純白のアザレアの花びらだ。
雨堂聖理:「――」
雨堂聖理:それは情報欺瞞の達人であり、潜伏に特化し、記憶の操作すら為し、誰にも悟られず生きていたという。
雨堂聖理:いよいよ彼女と対面することはなかったが、だが。
雨堂聖理:「……とりあえず、敵じゃない! 多分、きっと……ううん、間違いなく!」 それだけ断じ、意識を他方へと向ける
涼暮御幸:「分かった。信じるさ」
GM:そして最後に。最後尾で君たちを見下ろしていた、巨大な霧の王が
霧の王:「ごああああああ!?」ドォォォン!
霧の王:凄まじい衝撃音とともに後方へと吹き飛ばされる。
田井中次郎:「今度は何だ……!」
???:霧の王の前に立っているのは、片腕のない壮年の男性だ。
???:「蘇ったのは……絶望だけではない」
???:「エージェントとしての私は、妻と共に死んだ。だが……」
???:「悪夢は君が連れ去ってくれた」
田井中次郎:「…………」
“グランドセーバー”:「“ナイトメアブリンガー”!君のお陰で……“グランドセーバー”は、もう一度蘇ったぞ!」
田井中次郎:その姿に、声に、思わず状況も忘れて呆然と立ち尽くす。
田井中次郎:「……望月さん…………!」
“グランドセーバー”:「呆けている暇はないだろう。行け、“ナイトメアブリンガー”!ここは私達が引き受ける!」
田井中次郎:「……ッ……!」
“グランドセーバー”:「倒さなければならない相手が……救うべき相手がいるんだろう!」
GM:と、言うことで。
GM:ミドル戦闘2というのは嘘です。
GM:〈白兵〉〈射撃〉〈RC〉〈交渉〉いずれかで難易度15の判定を行ってください。成功した場合この場を無傷で離脱できます。
GM:失敗したら一度戦闘不能になってもらいます。
鵜曇憂子:エフェクト使ってもいいですか?
GM:勿論いいですよ!
雨堂聖理:マイナーでボルトアクションライフルの効果を使用して判定します。判定直前に《紡ぎの魔眼》
雨堂聖理:8dx+3+5=>15
DoubleCross : (8R10+3+5[10]>=15) → 9[1,3,4,6,9,9,9,9]+8 → 17 → 成功

雨堂聖理:雨堂聖理の侵蝕率を+1(侵蝕率:97->98)
涼暮御幸:能力訓練:肉体を使用して白兵判定。
鵜曇憂子:《コンセントレイト:ブラックドッグ》《アームズリンク》使用して、〈白兵〉で判定します。
鵜曇憂子:14dx@8+3>=15
DoubleCross : (14R10+3[8]>=15) → 10[1,2,2,3,3,4,5,6,6,7,9,10,10,10]+10[3,8,8,9]+10[5,6,9]+6[6]+3 → 39 → 成功

涼暮御幸:10dx+12
DoubleCross : (10R10+12[10]) → 10[2,3,3,4,7,7,8,9,10,10]+7[6,7]+12 → 29

鵜曇憂子:ダイス運っあとにしなさいっ
田井中次郎:≪コンセントレイト:ウロボロス≫+≪無形の影≫、RCで判定します
田井中次郎:9DX7+4>=15
DoubleCross : (9R10+4[7]>=15) → 10[1,1,3,4,5,7,9,10,10]+4[1,2,2,4]+4 → 18 → 成功

田井中次郎:田井中次郎の侵蝕率を+6した(侵蝕率:111->117)
GM:OK!全員成功!
GM:君たちは増援の隙間を縫って襲いかかる霧の獣や、スターゲイザーの放つ遺産の群れを退けて
GM:その場から離脱することに成功するよ
雨堂聖理:(……今こうやって助かったことより)
“スターゲイザー”:「ちっ……!我々がそう簡単に見逃すと思うかね!」
雨堂聖理:(今、こうしてあなたが助けてくれることが嬉しいよ……あたしは!) 最低限の銃撃で敵の攻撃を阻みつつ、駆け抜ける
霧の獣:「ぐるあああああああ!」「あぎっ!」「ぐあああああ!」
GM:空からは無数の遺産が、地上からは霧の獣が君たちに襲いかかる。
GM:好きな演出で切り抜けてください
鵜曇憂子:全力疾走し、崩れた瓦礫から跳躍。足元で稲妻を生み出し、小規模な爆発を繰り返して飛翔。空中の遺産を切り払う。
鵜曇憂子:「らんらん!ほんと無理しないでくださいね…っ」「メーちゃんも!らんらんのこと、頼みましたよっ」
畦道 嵐:「そっちもね、うのちゃん!終わったらいつもの店で待ってっから!」
鵜曇憂子:「あい! ホイップ爆盛りしましょう!」くるりと一回転し、着地。駆け抜けていく。
メーちゃん:「モチメ~」バインバインと毛玉で霧の獣を弾きながら。
涼暮御幸:「埋め合わせはする。悪いが、そこでしばらく耐えてくれ。十分に引きつけたら離脱を」
涼暮御幸:宙空に身を翻して、撃ち漏らした遺産を穿ち、逸らす。
涼暮御幸:激突の金属音が数度響く頃には、既に先へと飛んでいる。
風祭 翔:「ほんとに!僕、最後まで付き合ってられないからなこんなのに!」
風祭 翔:「あっ!っていうか埋め合わせ!?埋め合わせって言った!?それならその、今度映画とか……いや、勉強教えてもらったほうが……」
風祭 翔:「てっ!もう行ってるし!わ!こ、こっち飛んできた!わ!わ!」遺産を必死に捌きながら見送ります
田井中次郎:「……」
田井中次郎:「……望月さん……」
田井中次郎:生まれて初めて出会ったUGNエージェント。自分の憧れだった相手。
田井中次郎:二度と見ることはなかった筈のその姿を、もう一度目に焼き付け。
田井中次郎:「……俺は……」
田井中次郎:溢れそうになる言葉と感情を、必死に押し殺して留める。
田井中次郎:「……ッ……ありがとう、ございます……!」
田井中次郎:強く頷き、走り出す。影の刃で獣を切り裂き、決して振り返らず。
“グランドセーバー”:「……ああ。この街を任せたぞ。」
“グランドセーバー”:「我々の……希望達よ!」
GM:君たちは沿岸部を抜け、街に入り、障壁の前に到達する。
GM:君たちの進む先、障壁には一箇所だけ、まるで君たちがここに来るのが
GM:「わかっていた」かのように、人の入れるだけの穴が空いている。
雨堂聖理:肩で息をしながら 「これって、こんな都合よく通れるってこと……」
涼暮御幸:「罠か……?いや……そんな必要は……」
GM:壁には見覚えのある便箋が針で縫い付けられている。
鵜曇憂子:「あ、これ」便箋に気付く。
GM:何も書いていない白紙の便箋だが、君にはそれが意味することが分かるかもしれない。
鵜曇憂子:「………」「じろじろくん」
鵜曇憂子:分からないのでじろじろくんを見る。
田井中次郎:「……」
田井中次郎:こんなに都合の良いことが。出来る相手を、自分は知っている。
田井中次郎:便箋を手に取って見つめ。「……和嶋先生」小さく呟く。
雨堂聖理:「……そうなんですね。やっぱりこの手紙って」
雨堂聖理:「あの……先生から。林藤さんも受け取ってたとは言ってたけど……」
涼暮御幸:「“紫艶仙丹”ですか」
田井中次郎:「……行こう」白紙の便箋をコートにしまって、躊躇なく穴の中に足を向ける。
田井中次郎:「希望はまだ絶たれてはいない」
涼暮御幸:「ええ、であれば、手繰れます」
涼暮御幸:「先が闇の中であろうとも、必ずや」あとに続く。
GM:君たちが内に入った後、穴は音も立てずに閉じる。
GM:全ての死と災厄が街を満たしたが
GM:こうして最後に希望が残った。


GM:シーンを終了します。ロイスの取得が可能!
雨堂聖理:保留……ですね!
鵜曇憂子:もう埋まってるのでなしなし!
田井中次郎:うーん……保留……!
涼暮御幸:こちらも!

クライマックス:命の灯

GM:では次のシーンに移ります。
GM:クライマックスシーン。まずは林藤はるかさんのみの登場になります。
GM:侵蝕ダイスをどうぞ
林藤はるか:林藤はるかの侵蝕率を+3(1D10->3)した (侵蝕率:86->89)


GM:分厚い壁が病院を覆うのが見えた。君は一人残された病室の中で
GM:"カースマスター"と対峙している。
カースマスター:「ふふ……そう……怖がらないでください……」
カースマスター:「言ったでしょう……?私は貴女を……殺しに来たのではない……」
カースマスター:「助けに来て差し上げたのです……ふふ……私が……」
カースマスター:「後継者を……探しているというのは……知っているでしょう?」
カースマスター:「強要はしません」ベッドの周りをゆっくりと歩き回る
林藤はるか:「……今、私をそうするつもりですか」
林藤はるか:「あなたに助けを求めた人達がどうなったのかも知っていますよ」
カースマスター:「ふふ……信用がありませんねえ……」
カースマスター:「昔とは……ふふ……状況が変わったのです……それも……ご存知のはず……」
林藤はるか:(……致命傷を負っている)
カースマスター:自らの身体に刻まれた傷を撫でる
林藤はるか:(それは、嘘じゃなかった……)
林藤はるか:個室の広い床を満たすほどの出血。どれほど血を生産しても、とめどなく流れ出していくのだ。
カースマスター:「ふふ……勘違いしないでください……この傷など……本来問題にはなりません……」
カースマスター:「ああ……ですが……"楽園の十三人"……あれは良くない……」
カースマスター:「ふふ……私のような……小悪党に……世界を滅ぼすことなど……ふふ……できるはずがないのに……」
カースマスター:「貴方たちUGNは……すっかり騙されて……ふふ……お陰で……休む暇もない……」
カースマスター:「つまらないんですよね。こうなると。私は生きることに疲れました」
カースマスター:「だから、最高の死に方をしたいんです……誰かに託してね」
林藤はるか:「……そうやって」
林藤はるか:「自分が本当の本当に負けた時にだって、負けていない、と」
林藤はるか:「自分から勝負に降りてやったんだ――と」
林藤はるか:「強がろうとするんです。羽鳥さんが言っていた通りですね」
林藤はるか:「あなた達みたいな……超越者は。負けることに慣れていないから」
林藤はるか:「そういう、小学生とかみたいな」
林藤はるか:「見苦しい負け方しかできないんですよ」
カースマスター:「ええ……その通り……ふふ……私は凡百の人間なんですよ……」
カースマスター:「勝ち逃げがしたいんです……世界の行く末と引き換えなら……ふふ……」
カースマスター:「それくらい安い代償でしょう?」
林藤はるか:シーツで口元を抑えつつ、カースマスターを睨む。
カースマスター:「貴女は強い方だ……」ベッドに腰掛ける
林藤はるか:側にいるだけで、魂を抉られるような苦痛を感じる。
林藤はるか:(死ぬ)
林藤はるか:(死ぬのが怖い)
カースマスター:「体では無く心が。……鵜曇憂子もよかった。あれは素晴らしい逸材だ……」
カースマスター:「彼女が力を継げば、私以上の災厄となっていたでしょう。ですが……」
カースマスター:「彼女には心が足りなかった……ふふ……父親が死ぬところを……もう一度見せれば……」
カースマスター:「少しは変わるかもしれないと……ふふ……思っていたのですが……」
カースマスター:「結局は欲望に染まりきれない……善から抜け出せない……弱い心しか持っていない……」
林藤はるか:「だから、わざと、生き返らせたんですね。鵜曇さんの……」
林藤はるか:「……ぜ、ぜんぜん」
林藤はるか:「理解、できません」
林藤はるか:「他人を苦しめて何が面白いんですか?」
カースマスター:「本当にわかりませんか?」
林藤はるか:「あなたと真逆の怪物に出会ったことがあります」
林藤はるか:「他人なんて関係なくて、ただ自分さえ楽しければいいだけの怪物を」
林藤はるか:「私は、それも本当に許せなくて、憎む気持ちにすらなりましたが――」
林藤はるか:「“カースマスター”。あなたよりは遥かに共感することができました」
林藤はるか:「本当に、分かりません。何が、そこまで」
林藤はるか:「そんなに強い悪意を作り上げてしまったんでしょうか?」
カースマスター:「ふふ……始まりはちっぽけなものです」
カースマスター:「ちっぽけで弱い……小さな子どもよりもか弱い体しか持たない貴女なら……必ず抱いたことのある感情」
カースマスター:「ああ……何故自分は……こんな体なのだろう……」
林藤はるか:「…………」
カースマスター:「何故他の皆は……ずっと幸せそうなのだろう……そういった妬みが、心に差した影が」
カースマスター:「段々とつもり……悪意へと変わっていくのです」
カースマスター:「死ぬのが怖いでしょう」
林藤はるか:「怖いです」
カースマスター:「何の努力もせず、何不自由なく生きている者たちが妬ましいでしょう」
林藤はるか:「私は……」
カースマスター:「ふふ……私を受け入れるなら……」
カースマスター:「その影を払う方法を……貴女に与えましょう」
カースマスター:そう言って彼は賢者の石を君に差し出します。
カースマスター:“紫艶仙丹”。不死の力をもたらすレネゲイドクリスタル。ただ、和嶋春の体に埋め込まれていたときとは違う点がある。
カースマスター:“紫艶仙丹”を中心に、色の違う様々なレネゲイドクリスタルが融合している。
カースマスター:一般的な物と比べて、五倍から十倍ほどの体積。
林藤はるか:「レ」
林藤はるか:「レネゲイドクリスタルの……濃縮体……」
GM:林藤はるかさん。貴女は、この“紫艶仙丹”を受け取りその適合者となることが出来ます。
GM:ですが、代わりに2d10を振っていただき
GM:古代種に加えて、それに応じた数のDロイス:賢者の石を手に入れてもらいます。
林藤はるか:ウニャ~ッ
カースマスター:「ふふ……心配しないでください……」
カースマスター:「貴女の持つ絆が……本物なら……」
カースマスター:「心まで奪われることはありません。ただ信じて、力を受け取るだけでいい……」
カースマスター:「簡単でしょう?」
林藤はるか:「そ、そう……」シーツで顔を覆う。
林藤はるか:「そうだったんですね。“紫艶仙丹”が見つからなかったのは、あなたが持っていたから……」
林藤はるか:「ああ……」
カースマスター:「これが貴女に残された」
カースマスター:「最後の希望です」
カースマスター:「受け取ってもらえますね?」
林藤はるか:もしも、“カースマスター”に与えられた希望であったのだとしても
林藤はるか:何よりもその希望が欲しい。
林藤はるか:もしかしたら本当に、何か素晴らしい奇跡が起きて、
林藤はるか:人間として生きていられるかもしれない。
林藤はるか:(……私は)
林藤はるか:(希望の光を見てきた)
林藤はるか:和嶋先生が、不可能に等しい手術を成し遂げたことを。
林藤はるか:“ナイトメアブリンガー”が、全知の力を越えて、もう一度立ち上がったことを。
林藤はるか:(だから、私にだって)
林藤はるか:そんなことが起こったっていい。
GM:“紫艶仙丹”を受け取りますか?
林藤はるか:「……“ムーンイリュージョン”という……名前の、エージェントを、ご存知ですか?」
カースマスター:「……さあ……初めて聞きます」
カースマスター:「突然なんですか?」
林藤はるか:「そうでしょうね」寂しげに笑う。
林藤はるか:「いいえ……。何の努力もせず……何不自由なく生きている者たちのことを、妬んでいる、と」
林藤はるか:「私がそう思っていると考えているのなら、違います」
カースマスター:「……」
林藤はるか:「生きていたいと思います。けれど、それは……それは」
林藤はるか:シーツに涙が落ちる。
林藤はるか:「それは、生きていることが、本当に素晴らしいからで」
林藤はるか:「田井中さんがいて、たくさんの知らない物事で溢れかえっているこの世界を、失いたくないからで」
林藤はるか:「私は自分の人生を不幸だと思ったことなんてないんです」
カースマスター:「はっきりしませんねえ……」
カースマスター:「受け取るのか、受け取らないのか。どちらなのですか?」
林藤はるか:「ご存知ですか?世界では5歳になるまでに死んでしまう子供が530万人もいるんです。ふふ」やや自嘲的に笑う。
林藤はるか:「530万人」
林藤はるか:「――それなのに私達は、どうして生きていること以上を……今まで生きていられたこと以上のことを、求めてしまうんでしょうね?」
林藤はるか:“紫艶仙丹”に、手を伸ばします。
カースマスター:渡しましょう
林藤はるか:「受け取るのは」
林藤はるか:“カースマスター”の手首を掴みます。
カースマスター:「……」
林藤はるか:「……あなたの方ですよ!“カースマスター”!」
林藤はるか:感覚共有の異能。“フォックスリンカ”。
林藤はるか:林藤はるか本体に、敵がこんなにも無防備に接近してきたことなどない。
林藤はるか:自分自身の病の、凄まじい苦痛の感覚を共有させる。最後の攻撃を加える。
カースマスター:ザンッ
カースマスター:君の攻撃が、痛覚が神経を伝わるよりも早く
カースマスター:君の腕は切り落とされる。
林藤はるか:「……っ、あ」
林藤はるか:「ああああぁぁぁぁぁぁぁぁッ!!!」
カースマスター:「ああ……残念です。林藤はるかさん……」
カースマスター:「やはり……貴方もダメですか……」
林藤はるか:「そ、そうですよ……ふふふ、み、見て分かりませんでしたか?」
カースマスター:「ふふ……五凶星も……真五凶星も……それより前も……ずっとずっとそうでした……」
林藤はるか:「……う、ぁぁっ……ひっ……」
林藤はるか:「これで、もう、無理やり継承したって」大量に血が流れ出していく。
カースマスター:「誰も……ふふ……私の悪には……付いてこられなかった……」
林藤はるか:「後継者を作る意味だってないですよね?」
カースマスター:「ふふ……最初から……言っているではありませんか……」
カースマスター:「強要などしません……貴女が拒むなら……それもまた運命……」
林藤はるか:「はーっ……っ、はーっ…………」
カースマスター:切断された腕を取ると同時に、君の涙を拭う。出血が止まる。
カースマスター:「お別れです……林藤はるかさん」
カースマスター:「ふふ……貴女は……余命幾ばくもない……」
林藤はるか:「“カースマスター”」
林藤はるか:「死ぬのが怖いですか?」
カースマスター:「ええ……ですが……ふふ……」
カースマスター:「すぐに貴女も追いつく」
カースマスター:「それが楽しみでなりません」
カースマスター:「ふふ……ふふふふふ……」
GM:ばきばきばき
カースマスター:君から離れ、“紫艶仙丹”を握り砕く
林藤はるか:「そんなもの」
林藤はるか:「な、ないほうがいいんです」
林藤はるか:「せいせいしますよ!これで、これで本当に……」
林藤はるか:「う、ううううぅっ……」
GM:では、ここで《悪意の伝染》の効果が解除されます
林藤はるか:「うううううぅぅぅぅぅ……………」
GM:田井中君、登場してもいいですよ
???:瞬間。
???:病室が、黒い炎に包まれる。
???:油に引火するように、床一面の血を燃やし尽くし。
???:壁を這い、天井を炙り、“カースマスター”を焦がし。
???:そして──林藤はるかに対してだけ、無温の、包み込むような穏やかさで。
カースマスター:「……ああ……来ましたか……あり得ないことですが……」
カースマスター:「ふふ……そんな気はしていました」
カースマスター:「おいで」黒い、泡のようなものが体を包み炎を防ぐ
魔星:「ギィーッ!」声を上げながら代わりに炎に焼かれる
カースマスター:「最後の時間を与えましょう……"ナイトメアブリンガー"」
カースマスター:「彼女の命の灯はあと数刻で消える」
カースマスター:「屋上で待っています。別れの時間を……ふふ……済ませておくといいでしょう」
カースマスター:ガシャン!
カースマスター:炎に巻かれながらガラスを突き破り、上方へと逃亡する。
GM:そして林藤はるかさん
GM:RHOを公開していただけますか?
林藤はるか:分かりました。全員に公開します。

・Rハンドアウト、林藤はるか
シナリオロイス:田井中次郎 推奨感情 P:任意/N:任意

和嶋春から田井中次郎と君に手紙が送られてきた。
しかし、その手紙には君しか知らない秘密があった。
君の元へ送られてきた手紙には、田井中の手紙には存在しない続きがあるのだ。
それは君の病に関するもの。
君の病状は静かに進行しており、
彼の治療を拒んだ今、君に残された時間はそう長くはないと言うものだった。

このシナリオの終了時、君は死亡する
君は最後に残された時間をどう使うのか選ばなくてはならない。
林藤はるか:秘話の内容も公開します。
林藤はるか
https://silicon14.uijin.com/hiwahiwa.html
田井中次郎:田井中次郎の侵蝕率を+8(1D10->8)した(侵蝕率:117->125)
田井中次郎:「────林藤!!」
田井中次郎:舞い散る黒い火の粉。揺らめく影が形を成し、一人の男が姿を現す。
林藤はるか:シーツで顔を覆ったまま答える。
林藤はるか:「た、田井中さん。ふふ」
田井中次郎:「林藤、無事……」
林藤はるか:「き、きて……くれたんですね……田井中さん…………」
田井中次郎:「……ッ……!う、腕……!」
田井中次郎:「林藤、血、血が……!」
田井中次郎:抱き留めるように腕に手をやる。
林藤はるか:「私……私、生き残りましたよ……“カースマスター”と戦って……」
林藤はるか:「こんな身体で、一人で戦うことなんて……できないって、ずっと思ってたのに、ふふふ」
林藤はるか:「なんでも、やってみるものですね…………」
田井中次郎:「……っ、~~~……」言葉にしがたい呻きを漏らして。
田井中次郎:「ああ、ああ……」
田井中次郎:「すごいな、林藤は……」
田井中次郎:彼女が生きていることに、安堵の笑みを零し、涙を滲ませる。
田井中次郎:「手当……病院だし、まず手当しよう」
林藤はるか:「……いいです。私は、いいです」
田井中次郎:「どうして。リザレクトだって効くし、きっと治るよ、これくらい……!」
林藤はるか:「それより“カースマスター”を……倒してください。もう、私は……」残った片手で顔を隠したまま。
林藤はるか:「本当は、“星彩の要石”の調査なんてしていませんでした」
田井中次郎:「……?」
田井中次郎:「何言ってるんだよ……こんな時に……」
林藤はるか:周囲には血に浸った書類がある。ディスプレイに映っている電子データは、梶田記念病院のカルテだ。
林藤はるか:「……………助かる方法が欲しかったんです」
林藤はるか:「最後の最後なのに」
林藤はるか:「ひどいチルドレンでした」
田井中次郎:「……だから……」「何の、話なんだ?林藤」
田井中次郎:「最後って……」
田井中次郎:浮かべた笑みが、徐々に引き攣り、乾いていく。
田井中次郎:「最後って、何がだよ」
林藤はるか:「私の病気は……もう、進行が致命的で」
林藤はるか:「ごめんなさい」
林藤はるか:「もう……もう、お別れなんです。田井中さん……」
田井中次郎:「……」
田井中次郎:「だ」
田井中次郎:「だから……何の、話、なんだよ……?」
田井中次郎:「だっ……だって……」
田井中次郎:「言ってただろ、林藤。次はいつ来るのかって」
田井中次郎:「新しく、ゲーム……やろうって……」
雨堂聖理:廊下から駆け足の音。ライフルを片手に、病室へ飛び込む
雨堂聖理:「林藤さんっ……!」
鵜曇憂子:「はるはるっ」続いて、槍を担いだ少女が姿を現す。
雨堂聖理:室内の様子を見る。荒れてはいるが、田井中さんの攻撃によるものがほとんどだ。ただ……
涼暮御幸:「ご無事ですか……!」刺突剣を抱えたまま、遅れて突入して。
雨堂聖理:「……っ」 林藤さんと田井中くんの尋常ならざる様子……震える呼気、あるいは怯えるような拍動から、その話がされたことを直感する
涼暮御幸:「……何が。奴が、何を?」
雨堂聖理:「……ふーっ」 静かに息を吐いて 「林藤さん」
雨堂聖理:「"紫艶仙丹"、は」
雨堂聖理:「どうなりましたか」
鵜曇憂子:林藤さんの姿を実際に見るのは初めてだ。瞬きする。
林藤はるか:「……。壊れてしまいました」
雨堂聖理:もう一度息を吐く 「……そうですか」
林藤はるか:「これは……こればかりは、“カースマスター”のせいじゃないです」
雨堂聖理:おおよその予想はついた。"カースマスター"がそれを継承の餌として林藤はるかに接近し、彼女はそれを拒み
雨堂聖理:……もっとも確実だった、その生存の道を断った。あるいはそこに、彼らしい悪辣な小細工があったのかもしれない。
雨堂聖理:詮無きことだ。今となっては。
田井中次郎:「……」「雨堂聖理、は」掠れ震える声を、なんとか口にする。「……知ってたのか」
雨堂聖理:「はい。……すみません、あたしが聞き出したんです」
涼暮御幸:「……我々には、今でも、教えられない?」
鵜曇憂子:「んぅ」
涼暮御幸:「まだ、状況を掴みかねている」
涼暮御幸:「……何が?」
雨堂聖理:涼暮さんの方を見て眉尻を下げる 「すみません、話します、林藤さん」
林藤はるか:「……」
雨堂聖理:「『先生』……"紫艶仙丹"の適合者だったお医者さんが亡くなってから、林藤さんの病状は、もうずっと悪化していて」
雨堂聖理:「もう余命はほとんどなくて。……一番確実な生き延びる道が」
雨堂聖理:「もう一度"紫艶仙丹"を手に入れることだった。そして、それはもう」
雨堂聖理:「できなくなってる」
鵜曇憂子:「……………え」
涼暮御幸:「……」
涼暮御幸:「そんな」
涼暮御幸:「そんな……ことが」
田井中次郎:「…………」深く俯いたままそれを聞く。
涼暮御幸:「そんな?」
雨堂聖理:「これは"カースマスター"が直接に手を下したことですらない」
雨堂聖理:「『人格の移植』とか、『レネゲイドビーイングへの転生』……うん、憂子ちゃんのお父さんみたいにね」
林藤はるか:「……み、皆さんにも、謝って……おきます」
雨堂聖理:「そういう、もうどうやればそれが実現できるか分からないような手段に頼らない限り、林藤さんは……」
雨堂聖理:「…………」
雨堂聖理:押し黙る
鵜曇憂子:「え、や、待ってください、待って…」
林藤はるか:「皆さんが戦っている間……私、私は……十分なサポートを行うことができませんでした……」
鵜曇憂子:「……はるはる」
林藤はるか:「“カースマスター”の捜査権限を使って、どうにか……一日でも生き延びる方法だけ、探していて……」
涼暮御幸:「……誰も、そんな事を、責められましょうか」
鵜曇憂子:「………」弱り切った顔ではるはるを見る。すごく綺麗な人で、そんなことも言えないのが、悲しい。
涼暮御幸:「犠牲を出さぬ道を選ぶと。我々は、選択しました」
涼暮御幸:「それに、自分自身も含まれるのは、当然のことだと……」
鵜曇憂子:「れ……レネゲイドクリスタルじゃないと治せない病気って、なんなんですか……?」
涼暮御幸:「……」違うと分かっている。掛けるべき言葉とは違えていると。
涼暮御幸:であれば、何であればよいかは分からない。
雨堂聖理:「力が押さえられないんだって。生きてるだけでどんどん疲れちゃって、それで……って感じ」
雨堂聖理:「賢者の石は、ほら、すごいエネルギーだから。力が漏れ続けても平気なんだろうってさ」
林藤はるか:「……レネゲイドだって、病気の一種ですから」
田井中次郎:「……」
田井中次郎:何一つ、現実として受け止めることができない。感情の抜け落ちた幽鬼のような顔で、押し黙っている。
鵜曇憂子:「力が押さえきれない…………」
林藤はるか:「それが原因の症状は治すことはできないんです。オーヴァードを治療して人間にできないみたいに」
林藤はるか:「……あの、ふふふ」
鵜曇憂子:「……レネゲイドを………」
林藤はるか:「も、申し訳ないので……“カースマスター”を、追跡してください……」
林藤はるか:「支部に戻って、体制を立て直したっていいです。人員編成を新しくして……防御能力者が必要だと思いますから……」
林藤はるか:「あとは……ああ、田井中さんを……サポートしてくれる、オペレーターがいれば……」
鵜曇憂子:「…………そんな」「………そんな…」ばしゃばしゃと血の流れる床を走り、散らばった書類やカルテを見る。
涼暮御幸:「追跡は行います。医療班も……その」
涼暮御幸:「伝手はありませんが、なんとか、ホワイトハンドに……」
鵜曇憂子:「待って」
涼暮御幸:「それから、一時的にですが、凍結処置という手段も……いや、体力的には……」
雨堂聖理:困ったような目をして 「そうなんですよ、林藤さん。それであたしに、オペレーターにならないか、とか言って……」
雨堂聖理:「……憂子ちゃん?」
涼暮御幸:「……どうした」
鵜曇憂子:「ま……、待ってください。待って。ヘンな事言うですけど、でも」
鵜曇憂子:「聞いてほしくて……」
田井中次郎:「……?」僅かに顔を上げる。
鵜曇憂子:「あの。ういこの武器、『命の星』は………」すう、と息を吸う。「……人間の生命力をエネルギーに作られた武器です」
鵜曇憂子:「人の命そのものが、そのままこの武器に蓄えられてるんです」
鵜曇憂子:「ういこのお父さんは、人間の生命力を、別の物体に移動させる研究をしてました。それで、病気を治す技術とかも、開発してて……」
鵜曇憂子:「だから……だから、あの。こうすればいい、とは、言えないんですけど、でも、でも。その」
鵜曇憂子:「この理論を作った、お父さんがいれば……、このまま、全部終わりになるなんてこと、ないんじゃないでしょうか……」
雨堂聖理:「……可能性はもう一つ増えたってことだ」
鵜曇憂子:「無尽蔵の生命力は、ここにあります」「それを移動させられる人も、いるんです。だから、だから……」
雨堂聖理:「憂子ちゃんのお父さんを助けられれば」
鵜曇憂子:「…………」
林藤はるか:「ありがとうございます。それは……もしかしたら、可能性があるかもしれませんよね」
涼暮御幸:「……それは、すなわち」
鵜曇憂子:「ごめんなさい、はるはる」
涼暮御幸:「速やかなる、事態の収拾が求められると」
林藤はるか:「田井中さんをこれからも助けられますし……健康な体の私を作れるのかも」
GM:見学室でも言ったとおり、林藤さんにはその可能性はとても低いということがわかってもいいですよ
林藤はるか:「それでも、ういうい。私は……こうも思うんです」
鵜曇憂子:「ムチャクチャなことを言ってますよね…………」
鵜曇憂子:「なんですか……?」
林藤はるか:「人格を移植するとか。別の存在に生まれ変わるとか。もし、それが可能だったのだとして」
GM:もしかしたら、そういう奇跡が起こるかもしれない……と言った所です
林藤はるか:「それは、私なんでしょうか?」
鵜曇憂子:「……………」
林藤はるか:「私は……」胸に手を当てる。
鵜曇憂子:「………はるはる」
鵜曇憂子:「ういこは、でも、嬉しかったんですよ」
鵜曇憂子:「死んだはずのお父さんが、蘇ったと知ったとき」
鵜曇憂子:「魔星で蘇ったっていうその人格が、ジャームに近いものだったとしても」
鵜曇憂子:「どうしようもなく。嬉しかったんです」
林藤はるか:「……分かってます。蘇ったお父さんの心だって……本物と違いはないって、そう信じています」
林藤はるか:「でも、それでも。私は」
林藤はるか:「私は、私のために生きたいって思うんです」
林藤はるか:「友達がいて、綺麗な景色があって、ゲームも、本も、映画も……楽しいことがいくらでもあるのに」
林藤はるか:「自分がいないと、何も」
林藤はるか:自分の膝に頭をうずめる。
林藤はるか:「何一つ、そんな世界に触れることができないんです」
林藤はるか:「今の私がなくなってしまったら、何も!」
林藤はるか:「ご存知ですか?」
鵜曇憂子:「………」
鵜曇憂子:「なんでしょうか?」
林藤はるか:「死ぬということが、どういうことなのか」
鵜曇憂子:「………オーヴァードは」
鵜曇憂子:「誰よりも、それを知っているようでいて」
林藤はるか:「死んだ後、私達はどこに行ってしまうのか」
鵜曇憂子:「誰よりも、それを知りません」
鵜曇憂子:「………」
鵜曇憂子:「はるはる」
鵜曇憂子:「教えてください」
鵜曇憂子:手を伸ばす。
鵜曇憂子:「ういこの手は、あたたかいですか」
林藤はるか:顔を伏せたまま、手に触れる。
鵜曇憂子:それをぎゅっと握る。
林藤はるか:「そうして握ると」
林藤はるか:「私の感覚が……エネルギーが流出して、苦しかったり、痛かったりするかもしれません」
林藤はるか:「自分で止められればいいんですけれど、最近はとても難しくなってしまいました」
鵜曇憂子:「それが、はるはるの感覚なのであれば」
鵜曇憂子:「あなたが、生きてる証なのであれば」
鵜曇憂子:「いくらでも、受け止めます」
林藤はるか:「……温かいです」
鵜曇憂子:「………はい」
鵜曇憂子:「会わないと、触れもしないですもんね」
鵜曇憂子:「会えてよかった」
林藤はるか:「私は、会いたくなかったです」
林藤はるか:「会いたくなかった……」
鵜曇憂子:「………」
鵜曇憂子:「じゃあ、また」
鵜曇憂子:「焼けぼっくいに、火をつけましょう」
林藤はるか:「……ういうい」
林藤はるか:「頑張ってくださいね」
鵜曇憂子:手を放す。
鵜曇憂子:「ばか!」
鵜曇憂子:「待ってますからね!」
鵜曇憂子:そのまま、早足に病室を抜け出す。

涼暮御幸:「……」それを見送って。
林藤はるか:「……涼暮さんも。サポートに向かってあげてください」
林藤はるか:「同じ学校の仲間ですから……ういういが、無茶をしてしまう前に」
涼暮御幸:「分かっています。すぐに追いつけますよ」
林藤はるか:「私は、大丈夫です。腕の血だって止まっていますし」
涼暮御幸:「……生徒のサポートが、私の元よりの職務ですから」
涼暮御幸:「……私は、てっきり。もっと上の年代だと思っていました」
涼暮御幸:「これが終わったら」
涼暮御幸:「学校に行きませんか」
涼暮御幸:「同じ学校の、仲間になりませんか?」
林藤はるか:「それはすごく、夢みたいな話ですね」笑う。
涼暮御幸:「高等部三年になりますかね。たった数ヶ月では、物足りないかもしれませんが」
林藤はるか:「学校は……」
涼暮御幸:「行きたいでしょう」
林藤はるか:「たくさん……先生に質問したいですし、生徒の皆と考えたいです」
涼暮御幸:「はい。それが出来るようにします」
林藤はるか:「ウナギの産卵場は一体どこに存在しているんでしょうか?」
林藤はるか:「奇数の完全数はこの世にあるんでしょうか?」
涼暮御幸:「付随する諸問題は、私がサポートすれば、どうとでもなります」
林藤はるか:「私は、ずっと、皆に助けられてばっかりでした」
林藤はるか:「涼暮さんみたいな人生も良かったかもしれませんね」
涼暮御幸:「私は、助けられるのは嫌いではありませんよ」
涼暮御幸:「縁を幸甚に思います」
林藤はるか:頷く。
涼暮御幸:「では。後で各種手続き書類をご用意します」
涼暮御幸:一礼して、その場を後にする。

雨堂聖理:片手を腰に当てて 「……ごめんなさい、林藤さん」
雨堂聖理:「……一つ目の約束、結局守れなくて」
雨堂聖理:それは『この事実を雨堂聖理の口から言わない』ということだ。
林藤はるか:「いいですよ。私……私の口から説明するのは、辛すぎましたから」
林藤はるか:「助けられてしまいました」
雨堂聖理:「……そう思ったのもちょっとありました。でも、二つ目の約束は……」
雨堂聖理:何があっても、雨堂聖理は林藤はるかの力になる、ということは  「まだ果たせるつもりでいますから、あたし」
林藤はるか:「みんな、凄いですね……凄いなあ……」
林藤はるか:“カースマスター”と戦ううちに、知っていった。これまで知らなかったことを。
林藤はるか:「希望は…………奇跡を願う希望の光は……とても怖くて、危ういもので……」
林藤はるか:「それでも、信じられるのは……本当に強いことだって、思って……」
林藤はるか:残された手を握る。
林藤はるか:ついさっきまで。
林藤はるか:この手の届くところにあった。自分にも、希望が。
林藤はるか:「私に……」
林藤はるか:「…………そんな勇気はありませんでした」
雨堂聖理:「……会長」 少し笑う 「あれでちょっとビビってるっていうか、怖がってるっていうか」
雨堂聖理:「そういう所、ありますよね。"カースマスター"のことについては」
雨堂聖理:「それでもああやって戦いに行けることは強さだと思います。……あたしは」
雨堂聖理:「正直、そういう『怖さ』もよく分かんなくて。どっちかっていうと、強いんじゃなくて、バカなのか……」
雨堂聖理:「……『恐怖と向き合う強さ』がないだけかもしれません」
雨堂聖理:「……『恐怖を認める強さ』がないだけかもしれません」
雨堂聖理:「状況で求められる強さが違うみたいに、結局そんなの尺度次第ですよ」
雨堂聖理:「ヘンに勇気があったら、もっと事態が悪くなってた可能性だってあるかも」
雨堂聖理:「『だから絶対に悪い』なんてこと、ないはずです。林藤さん」
林藤はるか:「私は……生き延びる選択を、しませんでしたけれど」
林藤はるか:「奇跡を信じる勇気を持てませんでしたけれど」
林藤はるか:「……大丈夫です。それでも、後悔はしていませんから」
林藤はるか:ため息のように笑う。
雨堂聖理:「……それが林藤さんの答えなら」
雨堂聖理:「あたしも後悔がないように、やらせてもらいます。林藤さんは嫌かもしれないけど」
雨堂聖理:「転生。肉体移植。生命の注入」
雨堂聖理:「なんだっていいです。あなたが、そんなのはいらないと言ったって、どんな形でも、あなたが『生き延びられた、良かった』と思える可能性がある限り……」
雨堂聖理:「……あたしが助けるべきだと思う限り。あたしは助けます」
雨堂聖理:ふ、と笑う 「マジですからね。それであたしは変態ストーカー野郎を助けちゃって、力も視力もなくしたんですから」
雨堂聖理:「雨堂聖理は、手段を選ばぬちょっと困った問題児なんです。ご存知でしたか?」
林藤はるか:「雨堂さんは困った人ですね」
林藤はるか:「全然、止められる手段が思いつかないです」
林藤はるか:「……」
林藤はるか:「……もしも、今の私の命が途絶えてしまって、また別の命になったとしても……」
林藤はるか:「仲良くしてくださいね。きっと、蘇った私もそうしたいと思うはずですから」
雨堂聖理:「ゲーム、教えてもらいます。あたし最近の、全然知らないんで」
林藤はるか:「はい」
雨堂聖理:ちょっと笑った後、表情を引き締める 「……さて! つきましてはこれから、選べる手段を少しでも増やすために、やんなきゃいけないことがありますので」
雨堂聖理:「行きます」
林藤はるか:「頼みます。雨堂さん」
林藤はるか:「……頼りにしていますよ」
雨堂聖理:その言葉に背を向け、部屋を出かけ…… 「……あっ」 思い出したように声を上げる
雨堂聖理:「田井中さん!」
田井中次郎:「……」薄っすらとそちらに目を向ける。
雨堂聖理:「あたしはこのことで、一つだけムッてしてることがあって」
雨堂聖理:「林藤さんがこのことを、あたしに追及されるまで誰にも黙ってたことです」
雨堂聖理:「"ナイトメアブリンガー"に、林藤さんは話さなかった」
林藤はるか:「……そうです」
林藤はるか:「話……し、ませんでした」
雨堂聖理:「二度とそゆこと、ないようにしてください。それができるまで来ないで良いです」
林藤はるか:「………」
雨堂聖理:「"カースマスター"とか、どうせなんかめちゃくちゃ石を全身に嵌めまくってる変態でしょ」
雨堂聖理:「そんなの、あたしたち三人で十分ですから」
雨堂聖理:「……では!」
雨堂聖理:言うだけ言って、床を蹴るように病室を後にする。
林藤はるか:「……ありがとうございます」

林藤はるか:「……ごめんなさい。田井中さん」顔を伏せたまま言う。
林藤はるか:「言えませんでした」
田井中次郎:「……」
田井中次郎:ぼんやりと顔を上げ、割れたままの窓を見て。
林藤はるか:「言ってしまったら……田井中さんも、こんな……」
林藤はるか:「不可能に近いような手段を、探してしまうって思って…………」
林藤はるか:「きっと……」
林藤はるか:「……そうしてくれるんだろうって、思って……」
田井中次郎:コートを脱いで、林藤さんに被せるように着せる。
田井中次郎:「……うん」
田井中次郎:「言えないよなあ……」
田井中次郎:困ったように、力なく笑う。
田井中次郎:「……林藤に、言ってなかったことがあるんだ」
林藤はるか:「……はい」
田井中次郎:「和嶋先生が、最後に言ってたこと」
田井中次郎:「林藤の病気は、きっと治る」
林藤はるか:「……それは」
田井中次郎:「奇跡は……希望は、確かにあるんだって。そう言ってた」
林藤はるか:田井中さんの方を見たい。けれど、そうできない。
田井中次郎:「全知の力を持つ、彼が」
林藤はるか:「希望。希望は、確かに、あったんです」
林藤はるか:「けれど」
林藤はるか:――“紫艶仙丹”。それが希望であったなら。
林藤はるか:あるいは、転生か。人格の移植か。それだって確かに、全知の和嶋先生が書き記していた希望に違いない。
林藤はるか:「今更になって、そんなこと」
林藤はるか:「か……悲しくなってしまいますよ」
田井中次郎:「……」
田井中次郎:「奇跡を起こす方法を見つけたとして……それが希望なのか、呪いなのか……分かる人なんていないと思う」
田井中次郎:「ずっと……ずっと考えてるんだ」
田井中次郎:「どうすれば林藤と一緒にいられるのか」
田井中次郎:「もしも今、そんな都合の良い奇跡を、“カースマスター”に囁かれでもしたら……」
田井中次郎:自嘲気味に笑う。
田井中次郎:「僕は、簡単に負けるだろうな」
林藤はるか:「……田井中さん。ずっと……私も、考えていて――」
林藤はるか:「どうすれば、辛い思いをせずに別れられるだろうって」
林藤はるか:「私は死にます。けれど、それは、誰かの悪意だったりとか、酷い結末のせいじゃなくて……」
林藤はるか:「毎日のように人は死んでいて、その一人ひとりを、きっと命をかけてだって取り戻したい人がこの世界にはいるんです」
林藤はるか:「賢者の石だとか」
林藤はるか:「レネゲイドの奇跡だとか」
林藤はるか:「そんなずるをしてまで、私だけがずっと……いつまでも生き残っていていいなんて」
林藤はるか:「そんなことは、ないでしょう」
林藤はるか:「……昔の話を聞いてください」
林藤はるか:「“ムーンイリュージョン”というUGNエージェントをご存知ですか?」
田井中次郎:「……」ゆっくりとかぶりを振る。
林藤はるか:「……そうですよね。“カースマスター”だって知りませんでした」
林藤はるか:「きっと、今のUGNの人に聞いても、ほとんど、知っている人はいないでしょう」
林藤はるか:「私のお母さんでした」
田井中次郎:「えっ……」
田井中次郎:その顔を見る。「……林藤の……」
林藤はるか:「知らなくても仕方ないです。このことを話したことがあるのは……たぶん、新垣支部長だけでしょう」
林藤はるか:「……生まれた時から、私の体はこうでした。接触したものにエネルギーや感覚が流出してしまって」
林藤はるか:「健康体であるはずなのに、立ち上がることだってできない」
林藤はるか:「……」息をつく。心臓の鼓動が弱まっているためだろうか。先程までよりずっと、落ち着いて話すことができるような気がする。
林藤はるか:「20年前の大拡散の、ほとんど直後のことです……レネゲイド由来の、治療不可能な症例……」
林藤はるか:「黎明期のUGNは、たくさんのオーヴァードでレネゲイドの解明実験をしていたといいます」
林藤はるか:「私の体も…………そうしたサンプルの一つになるはずでした。どちらにしろ、長く生きられないですから……」
田井中次郎:「……」
田井中次郎:「でも……そうはならなかった?」
林藤はるか:「……はい」
林藤はるか:「お母さんは……UGNエージェントだった“ムーンイリュージョン”は、私をチルドレン待遇として生きながらえさせるために……」
林藤はるか:「あるかどうかも分からない、生きていられる希望のために」
林藤はるか:「UGNの重要任務に志願して、戦って、戦って……」
林藤はるか:「“ジャガンナート”撃破作戦。αトランス散布衛星発射阻止。G県境の“カウンターラム”迎撃戦線」
林藤はるか:「戦って……そして、UGNに、要望を認めさせました。そうして死んでしまいました」
林藤はるか:「私は、お母さんの顔も数えるくらいしか見たことがないのに」
田井中次郎:静かに息を呑む。これまで色々な話をして、彼女の両親の話は一度も聞いたことがなかった。その理由が、今になってようやく分かった。
林藤はるか:「でも……それは、お母さんが本当に」
林藤はるか:「本当に、顔も合わせたことだってない、私のことを」
林藤はるか:「生まれてきただけで、本当に愛してくれていたんだって」
林藤はるか:「……私は18年も生きました。すぐに死ぬのだと、お母さん以外は皆がそう思っていたのに」
林藤はるか:「18年も、生きて」
林藤はるか:「チルドレンとして、N市に配属されて――」
林藤はるか:「――田井中さんと出会うことだってできました。そうですよね」
田井中次郎:泣きそうな顔で──いいや。本当はもう、とっくに泣いていて。
田井中次郎:詰まった嗚咽で言葉が出てこなくて。何とか頷いて、その意を伝える。
林藤はるか:「だから、私は」
林藤はるか:「私の人生がかわいそうだったなんて」
林藤はるか:「思ってほしくないんです……」
田井中次郎:「……それでも」
田井中次郎:「人が死ぬのが、どんなにありふれた……当たり前のことでも」
田井中次郎:「その悲しさを埋める理由には、ならないよ」
田井中次郎:「林藤がたとえ、100まで幸せに、満足に生きたとしても」
田井中次郎:「僕はきっと、その時も泣くだろうし」
田井中次郎:「……悲しいよ……」
田井中次郎:そう言って、深く項垂れる。
林藤はるか:「私だって、すごく」
林藤はるか:「すごく、悲しいです。すごく」
林藤はるか:「幸せだったから」
田井中次郎:「……出来たのかな」
田井中次郎:「結局、僕は」
田井中次郎:「林藤を治してあげられなくて。それどころか、今まで気付いてあげることすら出来なくて」
田井中次郎:「それでも……林藤を、少しでも」
田井中次郎:「幸せにして、あげられたのかな」
林藤はるか:「私は……この事件では全然お役に立てなくて、田井中さんにも私が死ぬことを秘密にしていて」
林藤はるか:「それでも、知っていました。田井中さんはきっと怒らないって」
林藤はるか:「田井中さんも」
林藤はるか:「私がどう答えるのかは、ご存知ですよね?」
田井中次郎:幾つも大粒の涙を零して。俯いたまま、背中を震わせるようにして頷く。
林藤はるか:「ああ……」
林藤はるか:「きっと今、泣いてるような顔を、しているんでしょうね……田井中さん……」ずっと俯いたままだ。
林藤はるか:「私の……顔は、どうか」
林藤はるか:「見ないまま、行ってください」
田井中次郎:「…………」
田井中次郎:深い沈黙を落として。
田井中次郎:その場から動かずに、口を開く。
田井中次郎:「……初めて会った時」
田井中次郎:「林藤のこと、蛍のレネゲイドビーイングかと思ったんだよな。僕」
林藤はるか:「そう思われるのには、慣れていました。楽しんでもいたかも」
田井中次郎:「そうじゃないって分かっても、病院で直接会った時はびっくりしたな……」
田井中次郎:「声で女の人っていうのは分かってたけどさ」
田井中次郎:「こんなに歳下とは思ってなかった。その時から……しっかりしてたからさ、僕よりずっと」
林藤はるか:「……そうでしょう?」
林藤はるか:「私のほうが、ずっと長くチルドレンをやっていたんですから」
田井中次郎:「……」「……知ってる?林藤」
田井中次郎:「“カースマスター”はさ」
田井中次郎:「72個の“賢者の石”の適合者で、“楽園の十三人”の一人」
田井中次郎:「FHのマスターエージェント。最強の“濃縮体”って言われてるらしいよ」
林藤はるか:「……はい。知っています」
田井中次郎:「僕よりずっと、桁外れに強い。“スターゲイザー”も、“マスターウィザード”だってそうだった」
田井中次郎:「怖いよ」
田井中次郎:「正直言って、怖くて仕方ない」
田井中次郎:「それでも、戦えた。エージェントとして、倒さなきゃいけない相手だって……覚悟を決められた」
田井中次郎:「……今までは」
田井中次郎:そこで一度、言葉が途切れる。
田井中次郎:「……前に一度……言ったかな」
田井中次郎:「誰かの日常を護りたくて、僕はエージェントになったんだ」
田井中次郎:「僕自身にとっての護りたい日常は……最初は、家族と友達だった」
林藤はるか:「……はい」
田井中次郎:「次にそこに、UGNで知り合った皆が加わって……」
田井中次郎:「今は」
田井中次郎:「今は……林藤がその真ん中にいるんだ」
林藤はるか:「はい」
林藤はるか:「知っています」
田井中次郎:「……」
田井中次郎:「どんなに辛いことがあっても。どんな敵が相手でも」
田井中次郎:「林藤が笑っていてくれたら」
田井中次郎:「いつもみたいに笑っていてくれたら。そう信じれば、耐えられる。きっと、何が起きても帰って来られる」
田井中次郎:「でも」
田井中次郎:「もしも」
田井中次郎:「その理由が、無くなったら」
田井中次郎:「林藤が、もし、いなくなったら……」
田井中次郎:「僕は、“ナイトメアブリンガー”は」
田井中次郎:「それでもまだ、戦えるのかな」
田井中次郎:「戦う……意味なんて」
田井中次郎:「あるのかな」
林藤はるか:「……田井中さん」残った手を差し出す。
林藤はるか:「ういういに……してもらったことを」
林藤はるか:「田井中さんの手も、握ってあげますね」
林藤はるか:「ゲームは、もうできなくなっちゃいましたけれど」
林藤はるか:「それでも、手を握ることなら……最後に、一度」
田井中次郎:「……」
田井中次郎:「ああ……」
田井中次郎:その掌の温かさと僅かな痛みに、漏出するエネルギーを──虚空に消えていく彼女の命そのものを感じて。
田井中次郎:魂を吐き出すかのように息を吐く。
林藤はるか:「――本当は……顔だって、見せないままにしておきたかった」
林藤はるか:「ご存知ですか?肝機能や腎機能に障害が出ると、顔がむくんだり、肌の色が悪くなったりして……」
林藤はるか:「爪が厚くなって割れて、血が出てしまったりして……なくなってしまったのが、そっち側の手でよかったですね……」
林藤はるか:「ずっと、皆に可愛がられていたくて」
林藤はるか:「……お見舞いの人が来る日には、お化粧だってしていたんです。ご存知でしたか?」
林藤はるか:「でも、顔……」
林藤はるか:「私が笑っていることが……“ナイトメアブリンガー”の、戦う理由になるなら」
林藤はるか:「笑って……」
林藤はるか:田井中さんを見つめる。この日初めて、正面から。
林藤はるか:「……笑って」
林藤はるか:「笑って、いますよね?田井中さん」
林藤はるか:「いつもみたいに、私……笑って……」
田井中次郎:その身体を、掻き抱くように抱き締める。
林藤はるか:「う、うううっ……」
田井中次郎:その存在を刻み込むように。或いはまるで、散り行く命を必死に留めようとするかのように。
田井中次郎:「……綺麗だよ」
田井中次郎:「そんなの、照れくさくて言えなかったけど」
田井中次郎:「初めて会った時から。林藤はずっと、綺麗だ」
林藤はるか:「……綺麗」
林藤はるか:「ああ」
林藤はるか:「綺麗ですって!……」
田井中次郎:「……本物の」
田井中次郎:「……本物のエージェントで、いたかったな」
田井中次郎:「戦う理由なんて……UGNの理想と、顔も知らない人達の為だけで十分で」
田井中次郎:「その為に命を懸けられる。ずっと……そんなエージェントになりたかったはずなのに」
田井中次郎:「……ああ」
田井中次郎:「それなのに」
田井中次郎:「……」
田井中次郎:「こんなの」
田井中次郎:力無く笑う。
田井中次郎:「気付きたく、なかったな」
林藤はるか:「立ち上がれます。田井中さんは、何度だって」
林藤はるか:「何度だって。だって……私が、いつも、笑っていられたのは」
林藤はるか:「田井中さんが……迷っても、挫けたって、正しいことのために戦ってくれる人だって……」
林藤はるか:「それを知っていたからなんです……」
田井中次郎:「僕が、そうあれたのは」
田井中次郎:「……ただ、林藤がいてくれたからなんだよ」
田井中次郎:「……」
田井中次郎:「……もう」
田井中次郎:「……疲れたよ、林藤」
田井中次郎:「痛いのは嫌いなんだ。リザレクトする度に、自分が自分でなくなっていく気がする」
田井中次郎:「……怖いのも……嫌だ。他の誰かに代わってほしいって、ほんとはいつも思ってる」
田井中次郎:「例えジャームでも……どんなに悪い奴でも。人を傷付けるのはすごく、すごく嫌な気持ちになるんだよ」
田井中次郎:「どれだけ頑張っても、戦いは終わらない。敵は増えるばかりだし、ジャーム化を治す方法も見つかってない」
田井中次郎:「……もし戦いの中で死んでも……僕達の死が、正しく知られることは無い」
田井中次郎:「家族にも、友達にも……守ろうとした人達にさえ、何の為に命を懸けたのすら伝えられない」
田井中次郎:「いつか分からない未来のために……今この一瞬を守る為に、自分を犠牲に道を作る」
田井中次郎:「UGNエージェントっていうのは……結局、そういう仕事だ」
田井中次郎:「ずっと……ずっと分かってたよ。でも、それでいいと思ってた」
田井中次郎:「そうするだけの価値が……意味が、あると思ってた。だって」
田井中次郎:抱き締める腕の力を強めて。
田井中次郎:「護りたいものがあったから」
田井中次郎:「……」
田井中次郎:「もし、それを、失くしても」
田井中次郎:「護りたいものを……戦う意味も、価値も……支えてくれる何もかもを失っても」
田井中次郎:「それでも……」
田井中次郎:深く、深く項垂れる。
田井中次郎:「それでも、戦うしかないのか」
林藤はるか:「立ち上がれます」
林藤はるか:「それに……全てがなくなってしまうなんてことは」
林藤はるか:「記憶に刻まれた絆が、なくなってしまうなんてことは、きっとないんです」
林藤はるか:「お母さんは死んでしまったけれど、私と田井中さんを出会わせてくれて――」
林藤はるか:「田井中さんだって、どうすれば私が笑っていられるのか、ご存知のはずです。誰よりも、この世の誰よりも」
林藤はるか:「私を笑わせてください」
林藤はるか:「ずっと。これからも。いつまでだって」
林藤はるか:「“ナイトメアブリンガー”」
田井中次郎:「……」
田井中次郎:「……ひどいな、林藤……」
田井中次郎:「ひどすぎる」
田井中次郎:「……あんまりだよ…………」
田井中次郎:「そんなの……」
田井中次郎:そんなのは。そんな言葉は。決して逃れられない、眩しすぎる希望で。
田井中次郎:まるで、呪いだ。
田井中次郎:「……」
田井中次郎:ゆっくりと、身を離す。
林藤はるか:「――田井中さん」
林藤はるか:例えば。
林藤はるか:今、この時だけでも、それを心から信じることができるだろうか。
林藤はるか:そんなものがないと知っていても。箱の底まで何もかも空で、運命が避けられないものだとしても。
林藤はるか:目の前の大切な誰かに勇気を与えるために、そんなものがあると信じることができれば。
林藤はるか:「……」
林藤はるか:「奇跡は、確かにあるんです」
林藤はるか:「いつだって、希望の光は……ひどく遠くて、小さい光だって」
林藤はるか:窓の外。夜の星。遠く、宇宙まで広がる世界。
林藤はるか:「きっと、立ち上がる限り」
林藤はるか:「何もかもがうまく行くかもしれないんです。夢みたいに、全てが」
林藤はるか:「だから、どうか、生きて」
林藤はるか:「私も生きます。一分でも。一秒でも。最後のその瞬間まで……」
林藤はるか:「何が起こるのかなんて」
林藤はるか:「全知の力を持っていたって、分かりませんから」笑う。
田井中次郎:「……」
田井中次郎:その言葉を────本当に、心の底から……信じたわけではない。
田井中次郎:そんな都合の良い話を、信じられるわけがない。
田井中次郎:それでも。
田井中次郎:信じたいと思った。信じてみたいと思った。それは彼女の言葉であり、自分にとっての願いだから。
田井中次郎:涙を拭って。静かに立ち上がる。
田井中次郎:決してしっかりとした足取りとは言い難く。けれど確かに自らの、二本の脚で。
田井中次郎:「……行くよ、林藤」
田井中次郎:「僕は────」
田井中次郎:「俺は、“ナイトメアブリンガー”だから」
田井中次郎:「あいつを倒して、それで」
田井中次郎:「それでまた、ここに帰ってくる」
田井中次郎:「だから」
田井中次郎:「だから、全部終わっても。林藤もまた、ここで待っててほしい」
田井中次郎:「まだ話してないことが、沢山あるんだ。それに」
田井中次郎:「例え、箱をひっくり返して……隅から隅まで探しても」
田井中次郎:「どこにも奇跡も、希望も無くても」
田井中次郎:「それは……自分の手で掴んでみせる」
林藤はるか:「はい。信じています」
林藤はるか:それは、本当のことだ。
林藤はるか:「だって……だって、ご存知ですか?」
林藤はるか:「“ナイトメアブリンガー”は、いつだって…………」
林藤はるか:「他の誰よりも、本当の」
林藤はるか:「ヒーローだったんです」



マスターシーン

GM:ピッ。ピッ。ピッ。ピッ。
GM:第二支部メディカルルーム
鵜曇愁馬:医療スタッフの手当を受け一命を取り留めた鵜曇愁馬は、この場所で引き続き治療を受けている。
鵜曇愁馬:腹部には血の滲んだ包帯。暴走対策のため病院に移すわけにもいかなかった。魔星からの干渉もあり状態は非常に不安定だ。
???:スタッフが交代する合間を縫って、一人の男が部屋へと入ってくる。白衣を着た若い男性の医師。
和嶋春:支部のスタッフではない。和嶋春と呼ばれていた……過去、UGNにジャームとして討伐された男だ。
和嶋春:鵜曇愁馬に向かって手をかざす。
鵜曇愁馬:「う、う……」
鵜曇愁馬:淡い光とともに、滲んでいた血が消えていき、バイタルが正常値へと戻っていく。
GM:鵜曇愁馬の傷は完全に癒えていた。和嶋は彼が意識を取り戻す前に部屋から去っていく。
GM:そのまま誰にも知られること無く支部から出ていった和嶋を
???:一人の女性が出迎える。色素の薄い肌、淡いグレーの髪。身長は女性にしては高い。
和嶋春:「……そうか。君も蘇っていたのか」
和嶋春:「魔星による復活が無差別なものだ。この特殊な状況下ならば、なるほどたしかに。その可能性もありうる」
和嶋春:「私を恨んでいるかい?いや……今聞くのは卑怯だな」
和嶋春:「何をするべきかはわかっている。戦いはまだ終わっていない。行こう、我々の役目を果たしに」



クライマックス:箱の底

鵜曇憂子:1d10+92
DoubleCross : (1D10+92) → 3[3]+92 → 95

雨堂聖理:雨堂聖理の侵蝕率を+1(1d10->1)(侵蝕率:98->99)
涼暮御幸:侵蝕率+9(1d10->9) (侵蝕率:81->90)
GM:梶田記念病院、屋上
GM:巨大な壁によって覆われ、真冬の夜よりも暗い闇が辺りを満たしている。
GM:“カースマスター”は床に腰掛け、柵にもたれ掛かり、田井中次郎の事を待っている。
カースマスター:「……来るのは貴女方三人だけですか?」
雨堂聖理:「言っといてあげましたからね」
カースマスター:先んじて到着した三人に向けて声をかけるよ。
雨堂聖理:「あなたごときが相手なら、別にあたしたち三人で十分って」
雨堂聖理:「今頃は林藤さんと仲良くマリオカートしてるかも」 笑ってやる
カースマスター:「ふふ……貴女の隣りにいる方は……そう思っては居ないようですが……」涼暮さんに目線を向けて
カースマスター:「正直……意外でした……貴女が私にもう一度立ち向かってくるとは……」
涼暮御幸:「……こちらも、意外だよ」
涼暮御幸:「認識すらされていないものだと思っていた」
涼暮御幸:「そうすれば、後ろより穿てると踏んでいたのだが」
涼暮御幸:「弱ったな」かすかに笑う。
カースマスター:「ふふ……忘れるはずがありません……人が恐怖し……絶望する顔は……何度見ても素晴らしいものだ……」
涼暮御幸:「気が多いことで。貴様の好みになるのは、御免被りたいね」
涼暮御幸:「なあ?」とういういへ。
鵜曇憂子:「全くですねい」会長に言う。
カースマスター:「やはり……あの時殺しておけば……良かったですね……鵜曇憂子……貴女だけでも……」
カースマスター:「貴女のような方に……ふふ……絆や……希望などという……くだらない物を振りまかれると……」
鵜曇憂子:「どーなっちゃうんです?」
カースマスター:「ああ……嫌になってしまいますね……本当に……目障りだ……」
鵜曇憂子:「そうですか。そうですか………、あーーー……」
鵜曇憂子:「なんか。アレっすね」
カースマスター:「?」
鵜曇憂子:「あんたが、いろんなことの原因で、災いで、絶望の種だとして」
鵜曇憂子:「その割に、あんた、言うこと、全然大したことじゃないんですよね」
カースマスター:「ふふ……お気に召しませんか?」
鵜曇憂子:「いいや? もう、こうなっちゃあ、あんたなんか、もう。どうでもいいんです」
鵜曇憂子:「早く、はるはるを助けないといけないんで」槍を担ぐ。「さっさと、終わりにします」
カースマスター:「さっさと、終わりにねえ……」
カースマスター:「……それにしては……一人……ふふ……随分と……遅い方が……居るようですが……」
カースマスター:「ああ……ふふ……貴方方と違って……」
カースマスター:「最後の最後で……逃げ出してしまったのでしょうか……それも仕方のないこと……」
雨堂聖理:「……人の話を聞かない奴だなあ」
カースマスター:「護るべき者を失っては……立ち上がることすらできない……絆に囚われている……弱い生き物では……」
カースマスター:「ふふ……ふふふ……私に立ち向かうことすらできない……」ゆっくりと立ち上がる
鵜曇憂子:「物事の理解もできない奴っすよ」
カースマスター:「彼が来ないなら……仕方有りません……ふふ……」
涼暮御幸:「三人で十分だ。そして、失われてもいない。何も」
カースマスター:「私の方から……迎えに行って差し上げましょう……ふふ……貴方方三人を殺して……」
カースマスター:「それから、あのか弱い彼女も殺して……ふふ……」
カースマスター:「彼がどんな顔をするのか……楽しみです……ふふ……」
雨堂聖理:「……そっちはそっちで、自分が全力を向けられて、何より優先されて当然、って考えに囚われてるみたいですけど」
雨堂聖理:「他に優先するべきことがあるなら、そっちを選ぶのは当然だし、もしそれが終わったなら」
雨堂聖理:「――あの人が来ないわけがない」
田井中次郎:その言葉に応えるように。
田井中次郎:“カースマスター”に無数の刃が降り注ぐ。闇夜が形を成したような、影の刃。
カースマスター:「ああ……」愛おしそうに笑う。陽光のような眩い光が、影の刃をかき消す
田井中次郎:突き立てられ、あるいは弾かれた刃が一斉に燃え上がり、辺りを黒い炎が包む。
田井中次郎:「──来たぞ、“カースマスター”」
田井中次郎:炎の中から声が響く。
カースマスター:「来てくれましたね……“ナイトメアブリンガー”」
田井中次郎:「この俺が。“ナイトメアブリンガー”が」
田井中次郎:黒い残火と共に、姿を現した男が“カースマスター”を見据える。
田井中次郎:「お前の、悪夢が」
GM:クライマックス戦闘を開始します
 涼暮[1/90] 鵜曇[6/95]
 雨堂[12/99] 田井中[8/125]

   5m

カースマスター[25] 魔星[9999]
GM:ではクライマックス戦闘を開始します。
GM:まずは衝動判定から。カースマスターから発せられる邪悪な圧力が君達のレネゲイドを励起させます。
GM:衝動判定、難易度9です。
雨堂聖理:6dx=>9
DoubleCross : (6R10[10]>=9) → 8[1,1,1,3,6,8] → 8 → 失敗

涼暮御幸:能力訓練:精神を使用。
雨堂聖理:暴走
雨堂聖理:2d10
DoubleCross : (2D10) → 9[6,3] → 9

鵜曇憂子:4dx>=9
DoubleCross : (4R10[10]>=9) → 9[2,3,7,9] → 9 → 成功

雨堂聖理:雨堂聖理の侵蝕率を+9(侵蝕率:99->108)
鵜曇憂子:2d10+95
DoubleCross : (2D10+95) → 5[3,2]+95 → 100

涼暮御幸:6dx+4>=9
DoubleCross : (6R10+4[10]>=9) → 10[1,4,5,7,8,10]+3[3]+4 → 17 → 成功

涼暮御幸:侵蝕率+8(2d10->5,3) (侵蝕率:90->98)
田井中次郎:9DX+1>=9
DoubleCross : (9R10+1[10]>=9) → 9[1,1,2,3,5,5,6,8,9]+1 → 10 → 成功

田井中次郎:125+2D10
DoubleCross : (125+2D10) → 125+13[7,6] → 138

鵜曇憂子:ヤバッ
田井中次郎:しにそう
涼暮御幸:守ってもらうのよ!

GM:ではセットアップに移りましょう。
魔星:こちらはまず魔星が《融合》。カースマスターと融合します。これによりカースマスターの行動値が25から9999に。
魔星:ごぼ、ごぼごぼごぼごぼ
魔星:周囲の空間から黒い泡が発生し、カースマスターの体内へ取り込まれていく。
カースマスター:カスマくんはセットアップでコンボ:白鷲の相を使用。
カースマスター:《原初の黄:氷の茨》を使用します。ラウンド中、エンゲージから離れたキャラは8d10点HPを失ってください。
カースマスター:レネゲイドがさらに極限まで濃縮され、その背中に巨大な白い水晶の……いや。
カースマスター:賢者の石の羽が一対現れる。
カースマスター:「ふふ……貴方が悪夢だというなら」
カースマスター:「私は現実を突きつけてあげましょう」
カースマスター:「貴方達の死という、絶対的な現実をね」
GM:皆もセットアップ宣言しな~
鵜曇憂子:「うぇ、あれが全部、賢者の石ですか」
鵜曇憂子:《ロケッティア》《雷神の降臨》。
鵜曇憂子:行動値0になり、ラウンド間の攻撃力+30。任意の場所に移動可能。侵蝕率10上昇。
鵜曇憂子:「…上等です」穂先に、稲妻が迸る。
涼暮御幸:なしです
田井中次郎:セットアップは無し!
雨堂聖理:《赤方偏移世界》は無意味だな。《空間圧縮》で後方へ10m移動、エンゲージを切ります。
雨堂聖理:雨堂聖理の侵蝕率を+2(侵蝕率:108->110)
雨堂聖理:「悪夢に対するなら……現実って言うより、『悪』趣味って感じだよな……!」
雨堂聖理:弾を込めながら距離を取る。聴覚・偏差・そしてレネゲイドの圧。狙いを違えることはない。

  雨堂[12/110]

   5m

 涼暮[1/98] 鵜曇[0/110]
  田井中[8/138]

   5m

カースマスター[9999] 魔星[9999]

GM:ではセットアップは終了。次はイニチアシブ
カースマスター:コンボ:龍の相を使用。《加速する刻》を使用します。
カースマスター:マイナーでコンボ:幽鬼の相
カースマスター:《原初の青:毒蛇》。シーンの間素手データを変更。命中-1、攻撃力+2にし、1点でもダメージを与えた場合5Lvの邪毒を与えます。
カースマスター:メジャーでコンボ:人の相《コンセントレイト:エグザイル》《伸縮腕》《原初の赤:吹き飛ばし》《妖の招き》《原初の白:生命吸収》《ジャイアントグロウス》
カースマスター:攻撃力+2+2d10、1点でもダメージを与えた場合同エンゲージに引き寄せ、強制14m移動+メインプロセス終了後HP18点を失わせ、自身のHP18点回復
カースマスター:さらに賢者の石を三つ使用し、C値を-6します。残りの使用回数は69回。
林藤はるか:6dx+6+1>=9
DoubleCross : (6R10+6+1[10]>=9) → 9[2,3,5,5,8,9]+7 → 16 → 成功

林藤はるか:林藤はるかの侵蝕率を+1(1D10->1)した (侵蝕率:89->90)
林藤はるか:林藤はるかの侵蝕率を+13(2D10->9,4)した (侵蝕率:90->103)
カースマスター:何もなければ判定します
林藤はるか:シーンに登場します。《ハンドリング》。《ミラーコート》。
林藤はるか:林藤はるかの侵蝕率を+4した (侵蝕率:103->107)
林藤はるか:そしてカースマスターの攻撃に対して《ミスディレクション》を使用します。
カースマスター:構えを取る。ぎこちないまるで初心者のような中国拳法の構え。
カースマスター:では単体になって……そうですね。カバーされない雨堂さんでも狙いますか
雨堂聖理:ギャッ
GM:では攻撃行きます
カースマスター:20DX2+11
DoubleCross : (20R10+11[2]) → 10[1,1,1,2,2,2,3,3,3,4,5,6,6,7,9,10,10,10,10,10]+10[1,1,1,2,3,3,3,3,3,4,5,5,6,6,9,10,10]+10[2,2,2,3,4,4,5,5,6,8,9,9,10,10]+10[1,2,2,4,4,4,5,5,5,6,6,8,9,10]+10[1,2,2,2,5,7,8,8,8,10,10,10,10]+10[2,3,5,6,6,6,7,8,8,8,10,10]+10[1,1,2,2,3,3,4,7,7,8,8,10]+10[1,2,2,3,4,4,5,6,6,7]+10[2,2,2,3,4,7,8,8,10]+10[1,4,4,5,6,7,8,8,10]+10[1,1,2,2,6,7,7,9]+10[2,5,5,6,7,10]+10[1,2,2,4,5,6]+10[1,1,3,4,9]+10[6,8,10]+10[2,2,7]+10[1,2,9]+10[2,4]+10[1,3]+10[2]+10[3]+10[8]+10[7]+10[2]+10[10]+10[6]+10[2]+10[9]+10[10]+10[5]+10[9]+10[4]+1[1]+11 → 332

カースマスター:リアクションどうぞ
雨堂聖理:ひっどい
雨堂聖理:暴走中につきリア不!
カースマスター:ではダメージ
カースマスター:34d10+2+2d10
DoubleCross : (34D10+2+2D10) → 184[7,8,7,7,2,4,10,4,5,5,10,4,6,4,8,3,1,9,1,5,9,1,6,3,8,5,1,6,4,2,9,9,10,1]+2+10[8,2] → 196

カースマスター:ガード・装甲有効です
雨堂聖理:誰だって死ぬわ! "カースマスター"にロイス取ってタイタス昇華、復活!
雨堂聖理:雨堂聖理のHPが11になった。(HP:2->11)
カースマスター:ではダメージを与えたので、自分のエンゲージに引き寄せた後
カースマスター:10m先の皆と同じエンゲージまで移動してもらいます。この際HPを8d10点失ってください
雨堂聖理:8d10
DoubleCross : (8D10) → 38[3,9,1,4,2,10,2,7] → 38

雨堂聖理:当然死にます。"スターゲイザー"へのロイスをタイタスにして昇華・復活。
カースマスター:更に復活後メインプロセス終了時に18点HPを失ってください。
雨堂聖理:やっぱり死にます。家族へのロイスをタイタスにして昇華・復活!
GM:演出します。

涼暮[1/98] 鵜曇[0/110] 雨堂[12/110]
  林藤[10/112] 田井中[8/138]

   5m

カースマスター[9999] 魔星[9999]

カースマスター:「ではまずは小手調べ」
カースマスター:手首が跳ねる。カッ。同時に閃光。空気摩擦で燃焼した小さな小石が雨堂さんの足元に着弾し炸裂する
カースマスター:そして雨堂さんが吹き飛ばされるよりも更に早く動き、先回りして雨堂聖理に直接拳を叩き込む。
カースマスター:痛みと衝撃と熱を感じながら、後退したはずの君は皆と同じ位置に投げ出されるよ。
雨堂聖理:「かっ」 認識はできた。だが身構えることもできない
雨堂聖理:「は……ッ!」 痛みと、臓から空気の抜ける感覚。ただ火力が大きいのではない。瞬時に多角的に殺されるという異様な感覚に、受け身も取れず転げる
カースマスター:「ではまとまった所で」
カースマスター:「次は全員に死んでもらいましょう」ぐぐっ引き絞るように足を振り上げ
カースマスター:屋上の床を蹴り上げる。榴弾のように赤熱したコンクリートの散弾が
カースマスター:雨堂、田井中、涼暮、鵜曇に向かって放たれる。
鵜曇憂子:「っ!」
涼暮御幸:「……!」
田井中次郎:「……ッ……」
林藤はるか:《不可視の領域》を解除。青い星々のような光点が夜に現れ、
林藤はるか:4人を狙った破壊の力を逸らす。絶大な破壊範囲が、辛うじて4人を避けている。
林藤はるか:『……田井中さん!』
田井中次郎:「……林藤……!」
田井中次郎:己が傷つくよりも却って顔を歪めて。
林藤はるか:『ういうい!雨堂さん!涼暮さん!』
鵜曇憂子:「はるはるっ」
鵜曇憂子:「……はるはる!」
涼暮御幸:「……そんな、力を行使する」
涼暮御幸:「余力が、ありますか」絞り出すように。
雨堂聖理:尾を引く苦痛に口角を歪めつつ、こくこくと頷きながら立ち上がる
林藤はるか:『戦います!私、私は……まだ!最後まで!』
田井中次郎:「何で来たんだ!あんな状態で……!」
林藤はるか:『生きていますから!』
カースマスター:「ああ……無茶はいけない、林藤さん」
カースマスター:「お体に障りますよ……ふふ……まあ……何方にせよ……少し死ぬのが……早まるだけですが……」
鵜曇憂子:「っ……! 待ってました、待ってましたよ!」
林藤はるか:『ふ、ふふ。何もしてなくたって、生命力が流れ出して、止まらないんです』
田井中次郎:「……~~~っ……」誰よりもよく知ってしまっている。こういう時の彼女を、自分の拙い説得などで説き伏せられるわけがないと。
林藤はるか:『どうせそうなるなら……全部を戦いに使ったほうが……まだ、ずっと良いですよ!』
林藤はるか:『だって私は、UGNチルドレンで――』
林藤はるか:『立派なUGNエージェントの同僚で……世界を救ったUGNエージェントの、娘なんです!』
鵜曇憂子:「……!」
カースマスター:「いいでしょう。その勇気に免じて」
カースマスター:「全員仲良く地獄に送って差し上げます」
カースマスター:「私の全力でね」

GM:イニチアシブはカースマスター。メインプロセスに移ります。
カースマスター:マイナーでエンゲージ。メジャーでコンボ:人の相
カースマスター:《コンセントレイト:エグザイル》《伸縮腕》《原初の赤:吹き飛ばし》《妖の招き》《原初の白:生命吸収》《ジャイアントグロウス》
カースマスター:攻撃力+2+2d10、1点でもダメージを与えた場合同エンゲージに引き寄せ、強制14m移動+メインプロセス終了後HP18点を失わせ、自身のHP18点回復
カースマスター:さらに賢者の石を三つ使用し、C値を-6します。残りの使用回数は66回。
カースマスター:妨害はなにかありますか?
林藤はるか:《ミスディレクション》!回数が尽きるまで使ってやるぞ!
カースマスター:では《レネゲイドディゾルバー》。《ミスディレクション》を打ち消します
田井中次郎:ギャァ~~ッ
涼暮御幸:こいつ……
林藤はるか:やられた!
カースマスター:追加でなにかありますか?
田井中次郎:ちょっと待ってくださいね
田井中次郎:≪原初の白:異世界の因子≫
田井中次郎:≪レネゲイドディゾルバー≫をコピーして取得、即使用してそちらの≪レネゲイドディゾルバー≫を打ち消します
カースマスター:では《デビルストリング》を使用。《レネゲイドディゾルバー》を打ち消します
田井中次郎:田井中次郎の侵蝕率を+13した(侵蝕率:138->151)
林藤はるか:そ、そんな
田井中次郎:嘘だろ…………
涼暮御幸:この野郎
鵜曇憂子:大人げない!
田井中次郎:やるしかねえ~~ッ
田井中次郎:≪原初の黒:時の棺≫
田井中次郎:判定を失敗にします
田井中次郎:田井中次郎の侵蝕率を+12した(侵蝕率:151->163)
カースマスター:了解。では次のイニチアシブの際に《加速する時II》を使用。
カースマスター:即座にメインプロセスを行います。マイナーなし。メジャーでコンボ:人の相
カースマスター:《コンセントレイト:エグザイル》《伸縮腕》《原初の赤:吹き飛ばし》《妖の招き》《原初の白:生命吸収》《ジャイアントグロウス》
カースマスター:攻撃力+2+2d10、1点でもダメージを与えた場合同エンゲージに引き寄せ、強制14m移動+メインプロセス終了後HP18点を失わせ、自身のHP18点回復
カースマスター:さらに賢者の石を三つ使用し、C値を-6します。残りの使用回数は63回。
カースマスター:妨害はなにかありますか?
雨堂聖理:《時の棺》。判定を失敗させます。
雨堂聖理:雨堂聖理の侵蝕率を+10(侵蝕率:110->120)
林藤はるか:《ミスディレクション》分をまとめて上げます。林藤はるかの侵蝕率を+10した (侵蝕率:107->117)
カースマスター:了解。失敗しました。演出に移りましょう

涼暮[1/98] 鵜曇[0/110] 雨堂[12/120]
  林藤[10/117] 田井中[8/163]
カースマスター[9999] 魔星[9999]

カースマスター:羽が羽ばたく。カースマスターの体がぶれる。次の瞬間には、君達の前に拳を引いた状態でカースマスターが現れる
カースマスター:「はああああああああああ」全身のレネゲイドが励起する。周囲を埋め尽くすほどの莫大な光の洪水とともに
カースマスター:拳が放たれようとする。
林藤はるか:『……どんなに……絶大な攻撃だって……』
林藤はるか:感覚共有による錯覚を作用させる。5人を狙った接近段階で、既に照準を乱した。
林藤はるか:『当ては、しません!』
カースマスター:そう。たしかに、着地点はずれている。だが
カースマスター:「あああああああああああああ」それを認識し、更に更にレネゲイドを励起する
田井中次郎:「さ」
田井中次郎:「せ」
田井中次郎:田井中の全身から噴き出す炎が収縮し、一瞬、光の前に無防備な生身を晒す。
田井中次郎:「る」
田井中次郎:「か────!」
田井中次郎:直後、爆発的に黒炎が解き放たれ、周囲すべてを呑み込む。
田井中次郎:レネゲイドのみを焼き尽くす炎が、その場の全員を強制停止させる。刹那、時間が停まったかのような静寂。
カースマスター:「“ナイトメアブリンガー”……貴方は……」
カースマスター:「本当に目障りだ」飽和し解き放たれようとしていたレネゲイドが消え、無防備な姿が晒される
GM:雨堂さんの手番に移りましょう。
雨堂聖理:行動します。オートでボルトアクションライフルを放棄、同じくオートアクションでウェポンケースに入っていたナイフを装備。
雨堂聖理:マイナーで《ライトスピード》!
雨堂聖理:で1回目のメジャーで《コンセントレイト:バロール》+《瞬速の刃》、判定直前に《紡ぎの魔眼》。対象は魔星。
GM:妨害はありません。判定をどうぞ
雨堂聖理:15dx7+2
DoubleCross : (15R10+2[7]) → 10[1,3,3,4,4,5,6,7,7,7,7,8,8,9,10]+10[2,4,5,6,8,8,8,10]+10[6,7,8,9]+10[2,5,8]+6[6]+2 → 48

GM:魔星くんは肉体が高いだけの雑魚だがドッジしてみよう
魔星:20dx+4
DoubleCross : (20R10+4[10]) → 8[1,1,1,2,2,2,3,3,3,4,4,4,5,6,6,6,6,7,7,8]+4 → 12

雨堂聖理:こえー
魔星:だめ!ダメージをどうぞ
雨堂聖理:5d10+2
DoubleCross : (5D10+2) → 45[9,10,9,10,7]+2 → 47

雨堂聖理:威力の低さはダイスの殺意でカバーよ。諸々有効
GM:えっ!?ダイス目ヤバ!
GM:もう一撃うつがいい!
雨堂聖理:2回目のメジャーで《コンセントレイト:バロール》+《瞬速の刃》。なんと《紡ぎの魔眼》は1ラウンド1回なので……さらに弱体化する!
雨堂聖理:対象は魔星。
雨堂聖理:11dx7+2
DoubleCross : (11R10+2[7]) → 10[1,2,2,4,4,5,7,7,9,10,10]+10[5,5,5,9,9]+10[10,10]+5[5,5]+2 → 37

魔星:20DX+4
DoubleCross : (20R10+4[10]) → 10[1,2,3,3,4,4,5,5,5,7,7,7,8,8,9,9,10,10,10,10]+9[4,6,8,9]+4 → 23

魔星:ぐう
雨堂聖理:4d10+2
DoubleCross : (4D10+2) → 27[8,5,6,8]+2 → 29

雨堂聖理:諸々有効!
GM:250点キャラの火力か……?
雨堂聖理:ひどいこと言われてる!
雨堂聖理:雨堂聖理の侵蝕率を+16(侵蝕率:120->136)
GM:了解!演出をどうぞ

雨堂聖理:全ての力の流れが停止し、"カースマスター"が無防備を晒した瞬間には、
雨堂聖理:とうに駆け出している。さんざんに訓練を積んだライフルに頼りたい誘惑を断ち切り、それを捨ててナイフを手にし、投擲。
雨堂聖理:刃が突き立った瞬間、瞬時に開いたゲートに飛び込み、その身は"カースマスター"の後方へ。駆け抜けざま、その身を引き裂くようにナイフを抜いて、
雨堂聖理:再度投擲。今度の狙いは背。バロールの能力により加速された二度の急所への投擲は、常人ならば十分に殺害できるではある。
雨堂聖理:だがそれだけだ。手応えは想定より遥かに浅い。 「……ッ」 声もなく歯噛みする。
カースマスター:「無駄な抵抗を……」バキバキ。傷が再生する。代わりに、羽のいくらかが音を立てて砕ける
カースマスター:「私の力は無尽蔵……力を失った貴方では」
カースマスター:「立ち向かうことすらおこがましいと、何故わからないのでしょう?」
雨堂聖理:歪に笑うように、どうにか口角を釣り上げて 「分からないことは分からないよ」
雨堂聖理:「厳しいって分かってて、全部取りするって決めた。何一つ諦めないって」
雨堂聖理:「ならなんで、あたしが諦めるために、そんなことを分からなきゃいけないわけ?」
カースマスター:「ふふ……これを見てもまだ」
カースマスター:「同じことが言えますか?」

カースマスター:オートアクションでコンボ:天の相《アナザーセルフ》《原初の灰:ハイブリーディング》
カースマスター:《加速する時》と《加速する時II》の回数を回復します。
カースマスター:イニチアシブプロセス。《加速する時》
カースマスター:田井中次郎が食らい付くしたレネゲイドが
カースマスター:再び一瞬で臨界状態に達する
カースマスター:マイナーなし
カースマスター:メジャーでコンボ:人の相《コンセントレイト:エグザイル》《伸縮腕》《原初の赤:吹き飛ばし》《妖の招き》《ジャイアントグロウス》
カースマスター:攻撃力+2+2d10、1点でもダメージを与えた場合同エンゲージに引き寄せ、強制14m移動
カースマスター:さらに賢者の石を三つ使用し、C値を-6します。残りの使用回数は63回。
カースマスター:妨害がなければ判定します
林藤はるか:《ミスディレクション》。対象を単体に変更します。
林藤はるか:林藤はるかの侵蝕率を+5した (侵蝕率:117->122)
カースマスター:《レネゲイドディゾルバー》。それを打ち消します
田井中次郎:≪レネゲイドディゾルバー≫で打ち消します
田井中次郎:田井中次郎の侵蝕率を+6した(侵蝕率:163->169)
カースマスター:《デビルストリング》。それを打ち消します
林藤はるか:《隠された世界》。対象を単体にします。
林藤はるか:林藤はるかの侵蝕率を+3(1D10->3)した (侵蝕率:122->125)
涼暮御幸:止められないやつ!
GM:それはどうしようもない……!では単体になります
GM:誰にしよっかな~
GM:1d5
DoubleCross : (1D5) → 2

GM:林藤さんで。
林藤はるか:さあこい!
カースマスター:20DX2+11
DoubleCross : (20R10+11[2]) → 10[1,1,2,4,4,4,5,5,6,6,6,8,8,8,8,9,9,9,9,10]+10[1,1,2,2,2,2,2,4,4,4,6,8,8,8,9,9,9,10]+10[1,1,1,2,3,3,4,5,5,6,6,9,9,9,10,10]+10[1,4,4,5,5,7,8,8,9,9,10,10,10]+10[1,1,2,3,6,6,7,8,9,10,10,10]+10[1,2,2,2,3,3,5,8,10,10]+10[1,2,4,4,5,5,7,9,10]+10[1,2,3,4,7,8,8,9]+10[3,4,5,8,8,10,10]+10[1,1,5,8,8,9,10]+10[1,1,4,5,6]+10[1,6,6]+10[3,10]+10[2,3]+1[1,1]+11 → 152

林藤はるか:避けられるわけないよッ
GM:ではダメージ行きます
林藤はるか:何かあればいいけど、《支配の領域》でもさすがにC値2は止まらないか
林藤はるか:ガードにします。回避エフェクトを使うだけ損なはず!
カースマスター:16D10+2+2d10
DoubleCross : (16D10+2+2D10) → 88[8,4,1,4,10,5,8,9,3,5,9,7,4,3,5,3]+2+17[7,10] → 107

カースマスター:復活後に失うHPも書いておきましょう
カースマスター:8d10
DoubleCross : (8D10) → 47[5,4,9,10,5,4,9,1] → 47

林藤はるか:一回目を“カースマスター”のロイスで、二回目を和嶋先生のロイスで耐えます!
GM:演出行きます

カースマスター:残像を残しながら放たれるのは超超超高速の右ストレート。
カースマスター:瞬間、凄まじい閃光と衝撃が君達を襲った。
カースマスター:……拳は君達の体に触れるより先に、周囲の空気と衝突する。
カースマスター:そこに含まれる分子、そして原子が拳の威力に耐えられず、放射性崩壊を引き起こしながら
カースマスター:破壊的なエネルギーとなって君達に降り注いだのだ。
カースマスター:君達がそれらの原理を認識できたかはわからない。
カースマスター:だが現実として、君達の肉体は破壊される。一度のリザレクトでは修復できないほど無残に。
林藤はるか:……普通ならば
林藤はるか:兵器にも等しい、そうした圧倒的な破壊に、安全地帯を作ることなどはできない。
林藤はるか:だが、その攻撃者そのものが、攻撃の瞬間に弱まっているのだとしたらどうか。
林藤はるか:林藤はるかは蛍を操作する。操作した蛍の光情報を介して、他者の知覚に、肉体感覚に介入することができる。
林藤はるか:感覚共有。林藤はるかのそれは『常人』の感覚だ。攻撃の瞬間、その情報が強制的に割り込む。
林藤はるか:肉体が破壊されて、消し飛ぶ。
林藤はるか:だが、それは、蛍だ。僅か四匹の蛍に過ぎない。
林藤はるか:『……今度は……ふ、ふふ』
林藤はるか:『成功しました』
田井中次郎:「林藤……!」
カースマスター:「……何故です?力の差は歴然……苦痛を長びかせるだけの行為……」
カースマスター:「気持ち悪いですよ、貴方たち」次は左の拳
林藤はるか:『わ、私みたいな……半分死んでいるみたいな病人は、すぐに殺してしまえると思いましたか?』
林藤はるか:『皆、そう思うんです。そんな能力で回避できるはずがないと』
林藤はるか:『――何かの間違いに、違いないと』
林藤はるか:『それが私です!私は“フォックスリンカ”!』
林藤はるか:『まるで、狐につままれたような気分でしょう!』

GM:イニチアシブ。林藤さんの手番です
林藤はるか:手番では待機!カバーリングと世界樹の葉を構えます!
カースマスター:ではイニチアシブで《加速する時II》を使用
カースマスター:マイナーなし。メジャーでコンボ:人の相
カースマスター:《コンセントレイト:エグザイル》《伸縮腕》《原初の赤:吹き飛ばし》《妖の招き》《ジャイアントグロウス》
カースマスター:攻撃力+2+2d10、1点でもダメージを与えた場合同エンゲージに引き寄せ、強制14m移動
カースマスター:さらに賢者の石を三つ使用し、C値を-6します。残りの使用回数は60回。
カースマスター:何も妨害がなければ判定をします
雨堂聖理:田井中次郎&林藤はるかだな、これをSロイスに指定してタイタス昇華。《時の棺》の使用回数を回復
雨堂聖理:即座に使用。その判定を失敗させます
雨堂聖理:雨堂聖理の侵蝕率を+10(侵蝕率:136->146)
カースマスター:では失敗します。

カースマスター:左の拳が放たれる。再び、世界を埋め尽くすが如き光とともに、破壊の渦が君達を襲おうとする
雨堂聖理:(また来る……っ、なら、するしかないか……!)
雨堂聖理:……その時に雨堂が対抗として取った行いそのものは、至って単純だ。今まで自分と銃を加速していたその能力で、脳を加速させる。しかも、極限まで。
雨堂聖理:刹那の間、雨堂の主観からは周囲の時間が極々低速に感じられる。加えて、雨堂にはかつてその『未来を選び取る』能力で、未来の分岐を数多垣間見た経験があった。
雨堂聖理:研ぎ澄ました聴覚と偏差感覚、かつての視野の記憶、今この場で彼の攻撃を見て、受けた経験、そして思考の十分な猶予。これらを合わせて対すれば、
雨堂聖理:(……流れがある。全部を消そうとするんじゃない。どこか要点に穴を空けて、力を逃して流れを散らす。どこだ、どこだ――!)
雨堂聖理:――対処できる。放たれようとした光の渦が、奇妙に散乱し、皆を薙ぎ払うはずだった力だけが綺麗に勢いを失い、夜天へ散る。
雨堂聖理:ゲートを数カ所。力の流れを漏出・反転させ、打ち消し合った。
雨堂聖理:「……っ、はー……っ!」 遅れて、激しい目眩と激痛。そも人間の脳は、このような運用を想定されてはいないのだ。意識が飛びそうなほどの苦痛に苛まれながら、しかしどうにか感覚を保ち、膝をつくに留める。
カースマスター:「……」
カースマスター:「……目障りですねえ、本当に」
カースマスター:そしてそれを最後に、励起していたレネゲイドが収まっていく。……君達にはわかるかも知れない
雨堂聖理:「…………」 軽口を叩く余裕はない。そのための思考のリソースは、この数秒で枯渇しきった。ただ、口角だけが笑っている。
カースマスター:以下に内在量が莫大とは言え、それを一度に放出できる量には制限がある。
カースマスター:たとえジャームであったとしても、人間の形を保っている以上は……どれほど巨大な蛇口を付けても
カースマスター:一度に海の水全てを吐き出すことができないように。
GM:つまり、今が好機だ。
カースマスター:「ほんの一分後には……貴方たちの肉体は……塵も残さず消える……」
カースマスター:「無駄な……本当に無駄なあがきです……」
田井中次郎:「俺はそうは思わん」

GM:次は行動値8、田井中次郎くんの手番です
田井中次郎:はい!
田井中次郎:マイナー無し。
田井中次郎:メジャー コンボ【Re/incarnation】
田井中次郎:≪コンセントレイト:ウロボロス≫+≪原初の赤:災厄の炎≫+≪原初の灰:ストライクミラージュ≫
カースマスター:「“ナイトメアブリンガー”……ふふ……今なら……貴方と……貴方の大切な人だけは……」
カースマスター:「見逃してあげてもいいですよ……これが……最後の警告です……」
田井中次郎:「……」
田井中次郎:対象は“魔星”と“カースマスター”。
カースマスター:「最後の一瞬くらい……穏やかな時を過ごしたいでしょう?」
GM:妨害等はありません。判定どうぞ
田井中次郎:10DX7+4
DoubleCross : (10R10+4[7]) → 10[1,1,3,3,3,5,6,6,8,9]+3[2,3]+4 → 17

GM:はわ……
田井中次郎:低い……が!
林藤はるか:……《妖精の手》!
GM:消したりしません。これくらいならね
林藤はるか:どうせそんなに伸びるはずがないと思っているんでしょう
林藤はるか:林藤はるかの侵蝕率を+4した (侵蝕率:125->129)
林藤はるか:それが命取りですよ!
田井中次郎:貰って振り足します!
田井中次郎:1DX7+24
DoubleCross : (1R10+24[7]) → 10[10]+2[2]+24 → 36

田井中次郎:ここに≪勝利の女神≫
GM:ヌウーッ!?
田井中次郎:達成値は54になります
カースマスター:いいでしょう……リアクションできないので
魔星:《崩れずの群れ》でカースマスターをカバーリングします
田井中次郎:ダメージダイス前に≪フェイタルヒット≫を使用
GM:いいでしょう……ダメージをどうぞ!
田井中次郎:ダメージ!
田井中次郎:6D10+21+5D10+2D10
DoubleCross : (6D10+21+5D10+2D10) → 36[5,5,4,5,8,9]+21+32[9,6,2,10,5]+9[4,5] → 98

GM:ええ—っ
GM:雨堂ちゃんが想定より弱い分
GM:田井中君がヤバい
田井中次郎:田井中次郎のHPは25になった(HP:28->25)
GM:98点から少し装甲を引いて、2倍ダメージを受けました。滅茶滅茶削れた
田井中次郎:田井中次郎の侵蝕率を+19した(侵蝕率:169->188)
田井中次郎:ダメージ時に≪巨人の影≫フェイタルヒットのレベルを2上げます
田井中次郎:田井中次郎の侵蝕率を+3した(侵蝕率:188->191)
GM:演出どうぞ!

林藤はるか:攻撃の機。
林藤はるか:言葉で意思疎通をする必要もない。田井中次郎が動く時には、常に
林藤はるか:その先を導くように、蛍の弱い光がある。
林藤はるか:展開。発光。僅か1秒に満たない時間差であっても、
林藤はるか:距離を錯覚させる。到達しないものが到達するかのように。あるいは、到達するものがまだ到達しないかのように。
林藤はるか:(……田井中さん)
林藤はるか:(ずっと、一緒ですよね!田井中さん!)
田井中次郎:「……」
田井中次郎:光を見る。極めて弱々しい、今にも消えそうなその光を。
田井中次郎:「ああ……」
田井中次郎:ほんの一瞬、微笑と共に頷き。
田井中次郎:「そうだ」
カースマスター:「……?」
田井中次郎:次の瞬間には、鋭い眼光で己の宿敵を見据えている。
田井中次郎:燐光に導かれるように、足を踏み出す。
田井中次郎:「俺は──」
田井中次郎:「“ナイトメアブリンガー”だ」
田井中次郎:黒炎が燃え上がり、田井中の全身を覆っていく。
田井中次郎:「俺の心を折ろうとしても、無駄だ」
田井中次郎:「お前の悪意や呪いなどに、決して屈しはしない」
田井中次郎:「俺がお前を倒すのは、怒りでも憎しみでもない」
田井中次郎:凝結する影の装甲。炎を纏う騎士めいた異形が顕現する。
田井中次郎:「最強の濃縮体。72個の“賢者の石”適合者。“楽園の十三人”」
田井中次郎:「輪廻する呪いの権化、“カースマスター”」
田井中次郎:「そんなことは、何一つ関係がない」
田井中次郎:「お前の悪意は、何ら特別なものではない」
田井中次郎:「お前のような奴は、他にいくらでもいる」
田井中次郎:「俺のような奴も、他にどこにでもいる」
田井中次郎:螺旋を描く大槍の矛先を、“カースマスター”に向ける。
田井中次郎:「俺がお前を倒すのは」
田井中次郎:「お前が日常を侵すFHエージェントであり──」
田井中次郎:夜闇に溶けるかのように、その姿が残火を残し掻き消える。同時に“カースマスター”の眼前に。
田井中次郎:「俺が、UGNエージェントだからだ」
田井中次郎:“魔星”と同化したその身に、漆黒の槍を振るう。
カースマスター:「ふふ……私の悪意が……平凡だと……?」
カースマスター:「気に入らない」
カースマスター:「気に入りませんねえ……」普段浮かべている笑みすら止めて
カースマスター:「今まで見てきた人間で、貴方が一番気に入りませんよ」忌々しげに君をにらみつける
カースマスター:「“ナイトメアブリンガー”!」
カースマスター:ホタルの光とは比べ物にならない、目が眩むほどの眩い光が
カースマスター:影の槍を、君が纏う黒炎をかき消す
田井中次郎:槍が光に呑まれ、浄化される────その寸前。
田井中次郎:硬化した影が瞬時にほどける。現れるのは同質量の黒炎。
田井中次郎:「────届いたぞ」
カースマスター:「……!?」
田井中次郎:「“カースマスター”……!」
田井中次郎:黒い炎が“カースマスター”を襲う。それは“対抗種”の炎。
田井中次郎:レネゲイドを喰らうレネゲイド。それは“魔星”、“賢者の石”とて例外ではない。いや、それどころか。
田井中次郎:膨大で濃密なレネゲイドの結晶体であるその身体も、“対抗種”にとっては絶好の獲物に過ぎない。
田井中次郎:炎が“カースマスター”の全身を蝕むように這いずり回り、意思を持ったかのように嬉々として喰い荒らす。
カースマスター:「く……がぁあああああ!」レネゲイドの結晶で作られた白い翼が、黒い炎に蝕まれ燃え落ちていく
カースマスター:「私……私の力を……!もう……遅いぞ……!許さない……貴方だけは……!」
カースマスター:「たとえ頭を垂れて許しを請うたとしても……絶対に許さんぞ……“ナイトメアブリンガー”……!」
田井中次郎:「俺だけだと?」
田井中次郎:「“紫艶仙丹”と違って、全知を使いこなすことは出来ないらしいな」
田井中次郎:「教えてやる」
田井中次郎:「俺は一人じゃない」
林藤はるか:緑色の燐光が田井中次郎の周囲に瞬く。
鵜曇憂子:穂先を伝い、稲妻が暗い空に迸る。

GM:次は行動値1、涼暮さんの手番!
涼暮御幸:待機します~ういういよろしく!
鵜曇憂子:あい!
GM:鵜曇憂子さんの手番です
鵜曇憂子:待ってたぜェ~!
鵜曇憂子:マイナーなし。
鵜曇憂子:メジャーで“魔星”に白兵攻撃します。《コンセントレイト:ブラックドッグ》《アームズリンク》《ライトニングリンク》《バリアクラッカー》。
鵜曇憂子:18dx@7+5-2
DoubleCross : (18R10+5-2[7]) → 10[2,2,3,3,4,4,4,4,6,7,8,8,9,9,9,10,10,10]+10[1,2,4,4,5,6,6,8,9]+5[4,5]+3 → 28

GM:ぐももももーっ
鵜曇憂子:普通~ッ
魔星:ドッジします
林藤はるか:《妖精の手》!
林藤はるか:林藤はるかの侵蝕率を+4した (侵蝕率:129->133)
GM:イイデショウ
鵜曇憂子:1dx7
DoubleCross : (1R10[7]) → 10[8]+1[1] → 11

鵜曇憂子:え~と どうなるんでしょう
GM:うーんと
GM:33+11で
林藤はるか:33+11
GM:44!
鵜曇憂子:やった!44!
魔星:20DX+4
DoubleCross : (20R10+4[10]) → 10[1,2,2,3,4,4,4,4,5,6,7,7,7,7,7,9,9,10,10,10]+10[7,10,10]+7[5,7]+4 → 31

鵜曇憂子:コワッ
魔星:くええーっ!
魔星:うああああーっ!
魔星:ディゾルバーしとけばよかったーっ!
涼暮御幸:コワ~ッ
林藤はるか:妖精やってよかった~!
田井中次郎:最高~~
鵜曇憂子:うわ~~いはるはる愛してる~~!
林藤はるか:はるはる、やりました!
GM:ダメージをどうぞ……!
鵜曇憂子:最高です!
鵜曇憂子:は~い
鵜曇憂子:5d10+24+24+30
DoubleCross : (5D10+24+24+30) → 22[2,4,9,2,5]+24+24+30 → 100

鵜曇憂子:装甲値無視!ぴったり100です
涼暮御幸:いいの入ったな……
GM:えええっ
GM:それは……もう耐えられません
GM:魔星くんが砕け散ります。演出をどうぞ
鵜曇憂子:えっ!やった~!

涼暮[1/98] 鵜曇[0/119] 雨堂[12/146]
  林藤[10/133] 田井中[8/191]
   カースマスター[9999]

林藤はるか:星が、点々と続いている。
林藤はるか:それは本物の星ではない。林藤はるかが操る蛍だ。
林藤はるか:青く。紫に。白く。
林藤はるか:一つ一つが夜空の恒星の光ではなく、命が発する光だ。
林藤はるか:田井中と“カースマスター”の壮絶な戦闘の中、その星の道が続いている。それが分かる。
鵜曇憂子:彼女の命を込めて生み出す灯は、闇夜の中で美しく輝く。
鵜曇憂子:その光を無駄にはしない。ひとつひとつが、希望を掴むための隘路となる。
鵜曇憂子:「───最終緊急救命処置、発動」
鵜曇憂子:巨大な槍から飽和した稲妻が、音を立てて溢れだし、闇夜の中で眩しく輝く。
鵜曇憂子:「『命の星』」
鵜曇憂子:「ゴーー!」
カースマスター:「……!」
鵜曇憂子:大きく足を引き、地面を抉るようにして踏みしめ、
鵜曇憂子:片腕に握った巨大な槍を、射出するような速度で投擲する。
カースマスター:「がぁああああ!」手をかざす。燃えかけた二つの翼が、その槍を受け止めようとする
カースマスター:「やめなさい……鵜曇憂子……!貴方は思わないのですか……この強大な力を手に入れたいと!」
鵜曇憂子:「思いません!」
鵜曇憂子:「いりません!」
カースマスター:「貴女が望むなら……今からでも力を授けましょう。だから……この力をとめ……」
鵜曇憂子:「そんな……そんな、下らない物。たった72個の賢者の石で、」
鵜曇憂子:「人一人満足に蘇らせることもできないなら!」
鵜曇憂子:「そんな希望は必要ない!」
カースマスター:「く……ぐ……!この……物の価値もわからない……ド低脳の雌猿がぁ!」
鵜曇憂子:「ハッ」
カースマスター:翼が槍を弾き返した。その瞬間……
鵜曇憂子:同時に駆け出し、カースマスターの眼前に躍り出ている。
カースマスター:迎え撃とうとする。通常なら食らうことのない愚直な一撃
鵜曇憂子:小柄な体を回転させ、右手を大きく引く。体内で過剰に造られ続ける稲妻を、そこに集めれば、やはり青白い光を発する。
林藤はるか:“カースマスター”が繰り出そうとした、その迎撃が
林藤はるか:外れる。
カースマスター:「……林藤……!」
林藤はるか:まるで、戦闘経験のない普通の人間がそうしてしまうように。超越者であればあるほど、まるで想像もしていないことのように。
カースマスター:「林藤はるか――—ッ!」
林藤はるか:田井中次郎がそうであるように。そうでありたい。『私は』
林藤はるか:『“フォックスリンカ”です!』
林藤はるか:『“カースマスター”。――ご存知ですか?』
林藤はるか:『本当の、希望は……』
林藤はるか:そして。
鵜曇憂子:「ァアアアアアアア!」
鵜曇憂子:その顔面に、少女の体躯から迸るとは思えない凄まじい衝撃を込めた殴打を放つ。
カースマスター:「ぐああああああーッ!」吹き飛ばされる。
カースマスター:無敵と思えるほどの力を持った男が、ただの人間のように
カースマスター:「馬鹿な……こんな……こんな……」
カースマスター:「強者に負けるなら理解できる……"デッドマスター”や……"イスカリオテ”……あの怪物たちに負けるなら……だが……こんな……馬鹿な……」
カースマスター:「私がこんな……こんなクズどもに……!」
鵜曇憂子:「希望は」
鵜曇憂子:「ういこであり」バチッ、と、稲妻を曳いて。
鵜曇憂子:「じろじろくんであり、はるはるであり、きよりんであり」
鵜曇憂子:「会長であり──────この街の、正義を抱く者すべてです!」
鵜曇憂子:「お前なんかに生み出せるものですか!」

GM:最後に……会長の手番ですよ!
涼暮御幸:マイナーなし。
涼暮御幸:メジャー『忍夜恋曲者(しのびよるこいはくせもの)』:《コンセントレイト:エグザイル》《貪欲なる拳》。
涼暮御幸:“カースマスター”を攻撃。
GM:妨害等はありません。判定をどうぞ
涼暮御幸:13dx7+10
DoubleCross : (13R10+10[7]) → 10[1,1,1,1,1,2,4,6,7,7,9,9,10]+10[3,5,6,7,9]+4[1,4]+10 → 34

カースマスター:何もなければドッジします
カースマスター:賢者の石の効果を4つ使用。C値を2にします
林藤はるか:《妖精の手》!
林藤はるか:林藤はるかの侵蝕率を+4した (侵蝕率:133->137)
GM:振るといいよ!
涼暮御幸:1dx7+40
DoubleCross : (1R10+40[7]) → 1[1]+40 → 41 → ファンブル

カースマスター:ではドッジするね
涼暮御幸:その前に
涼暮御幸:ロイスを取得します。
GM:イイデショウ
涼暮御幸:-“呪い”/尽力/恐怖:○/ロイス
涼暮御幸:これをSロイスに指定。
涼暮御幸:P反転し、Sロイスとして昇華。
涼暮御幸:イエローの色ロイスとして使用します。
涼暮御幸:対象への興味・警戒を表す色。
GM:許可します。効果は何でしょう
涼暮御幸:この判定に対するリアクションの達成値を0に。
カースマスター:20DX2+4
DoubleCross : (20R10+4[2]) → 10[1,1,1,2,3,3,4,5,5,7,7,7,8,8,8,8,9,9,9,10]+10[1,2,3,3,4,4,5,5,5,5,6,7,9,9,9,9,9]+10[1,1,1,1,2,2,2,3,3,5,5,6,6,7,7,7]+10[1,1,3,4,5,5,6,7,7,9,9,9]+10[2,2,2,3,4,4,6,7,9,10]+10[3,4,4,4,6,7,8,9,10,10]+10[2,4,5,6,6,7,8,8,8,9]+10[1,2,2,3,6,7,8,9,9,10]+10[2,4,5,6,6,8,8,10,10]+10[1,1,2,3,5,7,7,9,10]+10[4,5,6,9,9,9,10]+10[1,2,4,4,6,10,10]+10[1,4,7,8,10,10]+10[1,3,3,8,10]+10[2,4,5,9]+10[3,4,8,8]+10[7,8,9,10]+10[3,5,6,6]+10[3,5,7,10]+10[4,6,6,7]+10[1,2,5,8]+10[3,5,9]+10[2,5,7]+10[1,1,6]+10[9]+1[1]+4 → 255

GM:では255から0になります。
GM:ダメージをどうぞ
涼暮御幸:5d10+11
DoubleCross : (5D10+11) → 27[1,10,6,7,3]+11 → 38

カースマスター:残りHPは19。装甲値が10なので、それを食らったらHP0になります。
カースマスター:が……
カースマスター:ダメージの適用前に、《瞬間退場III》を使用します対象は自分自身と……
カースマスター:もうひとりが誰かは演出の後にやりたいと思います。
涼暮御幸:侵蝕率+5 (侵蝕率:98->103)
カースマスター:演出をどうぞ

涼暮御幸:「……」
涼暮御幸:……これまで、一歩も動けてはいない。
涼暮御幸:一言さえも発せられず。口の中は乾いて貼り付いたようになって。
涼暮御幸:ただ、呆けたように。皆が成す事を見ていた。
涼暮御幸: 
涼暮御幸:大翼を見た。
涼暮御幸:悪魔が白亜の美しき悪意を拡げるところを、見送った。
涼暮御幸:晴間を見た。
涼暮御幸:光が差し込まれ、雨中の往路が閉じゆく様を、見送った。
涼暮御幸:星辰を見た。
涼暮御幸:集いし星星が瞬き、その落日を遠ざけるのを、見届けた。
涼暮御幸:静寂を見た。
涼暮御幸:悪意を焦がす炎を。揺らめく中の、刹那の時を、見送った。
涼暮御幸:凶刃を見た。
涼暮御幸:一度ならぬ二度の、再起の、不屈の刃の道行きを、見届けた。
涼暮御幸:限界を見た。
涼暮御幸:もはや、命の最後の灯のような、狐光の意地を、見送った。
涼暮御幸:闇夜を見た。
涼暮御幸:光をかき消すほどの、選び取られた運命の流れを、見送った。
涼暮御幸:希望を見た。
涼暮御幸:ただ、UGNエージェントとして、成すべきことを成す者を、見届けた。
涼暮御幸:生命を見た。
涼暮御幸:天雷のごとく輝き翔ける、小さな命の、大きな一撃を、見届けた。
涼暮御幸:その眼で、熱を見た。
涼暮御幸:この場にいる者の、想いの熱を。ずっと見ていた。
涼暮御幸:そして、ひときわ大きかった、対峙するそれが、弱まるのを見ていた。
涼暮御幸:……これまで、一歩も動けてはいない。
涼暮御幸:否。
涼暮御幸:……これまで、一歩も動かずに、ただ。
涼暮御幸:見ていた。
涼暮御幸:彼の最大の隙を。その一瞬を。
涼暮御幸:忍びよるように、白刃が煌めく。
涼暮御幸:それは、彼らの織りなす光に比べれば、ひどくくすんで見えるが。
涼暮御幸:それでも、輝きの一つだ。
涼暮御幸:「“呪い”だ」
涼暮御幸:「自分へのね」
カースマスター:「ぐ……う、お」
涼暮御幸:「ここで、決めなければ、彼らに顔向けできぬという」
涼暮御幸:「私なりの、あり方だ」
涼暮御幸:賢者の石の輝きは、もう、眩しくない。
涼暮御幸:それよりもまばゆいものに包まれているから。
カースマスター:「ぬぐううううううううおおおおおおおおおあああああああああああっ!」
カースマスター:ドォォォンッ!
カースマスター:白刃がその体を貫こうとした瞬間
カースマスター:子供が駄々をこねるかのように、片手を地面に向けて振り下ろす。病院の天井が崩れ、そこに居た全員が階下に落ちていく。
カースマスター:同時に
カースマスター:バリバリバリバリバリッ
カースマスター:「いいでしょう……いいでしょう……認めます」
カースマスター:「貴方達の勝ちだ……だが……私を殺すというのなら……」
カースマスター:滅茶苦茶な出力で、両手を使い空間を割いた。その向こうに広がるのは……
カースマスター:空も地面も一面が灰色の異様な景色。大N市にある、裏側の世界。
カースマスター:「代わりに……全ての希望を捨ててもらうっ!」
カースマスター:がしっ
カースマスター:自らが作った空間の裂け目に逃げ込む。"ナイトメアブリンガー”の手を取って

GM:《瞬間退場III》の効果を説明します。
GM:これは任意の対象を選び、硬化に同意した対象を
GM:シーンから退場させるというものです。対象は自分と田井中次郎。
林藤はるか:同意しなければ……?
GM:貴方は手を振り払いこの世界に残ることも出来ます。
田井中次郎:えっ……えっ……!?
GM:ただし……
GM:この効果で退場した場合、もしくは《ハンドリング》を使用した場合のみ
GM:次のクライマックス2-aに登場することが可能に鳴ります
GM:誰も効果に同意しなかった場合、戦闘は終了し
GM:バックトラックに入ります。
田井中次郎:ただし
田井中次郎:“カースマスター”は倒せない……?
GM:"カースマスター”は二度と大N市に姿を表すことは無いでしょう
GM:ここで、手を引かれるがまま異世界へと飛び込むか
GM:もしくは、彼を見逃してこの世界に留まるか
GM:田井中次郎さん、選んでください
田井中次郎:……
カースマスター:「私を……」
カースマスター:「殺しに来ますか?“ナイトメアブリンガー”」
田井中次郎:「ぐ、うッ……!?」一瞬、咄嗟に抵抗しようとするが。
田井中次郎:「……」
林藤はるか:『田井中さん!!』
田井中次郎:仮に“カースマスター”を逃し、二度とこの街に、自分の目の前に現れることは無かったとしても。
田井中次郎:きっと奴は、どこかで再び際限なく悪意と呪いをばら撒き続けるだろう。きっと今度はUGNにも、“デッドマスター”のような敵にも悟られぬ周到さで。
田井中次郎:そんなことを許すわけにはいかない。UGNエージェントとして、一度掴んだ手を離すわけにはいかない。
田井中次郎:例えそれが、呪いであっても。
田井中次郎:「──すまない」
田井中次郎:“カースマスター”に手を引かれるまま、異空間に身を投げる。
田井中次郎:「後は、頼んだ」
涼暮御幸:「嘘……!届いてっ!」
涼暮御幸:「届いてよっ!」
涼暮御幸:今、彼に手が届くのは。自分ではない。
鵜曇憂子:「──会長!」それと同時。
GM:二人が身を投じた瞬間、裂け目は閉じる。
鵜曇憂子:会長の身体を片手で抱き、場を離れる。すぐに裂け目のあった場所に瓦礫が落ちてくる。
雨堂聖理:先の攻撃無効化の反動で、未だろくに動けていない。崩落に身を任せ、落ちるがままだ
GM:後には鵜曇憂子、涼暮御幸、雨堂聖理の三人が残される。
鵜曇憂子:「きよりんもっ…」もう片手で雨堂さんの手を掴み、引き寄せる。
涼暮御幸:「やだ……離してよっ!!」
涼暮御幸:「行かなきゃ……届けなきゃ」
涼暮御幸:「そうしなきゃダメなのに……!」
鵜曇憂子:「ダメです!」
鵜曇憂子:「……違います」
鵜曇憂子:「違いますよ、会長。ういこ達には、やることがある」
鵜曇憂子:「希望を繋ぎましょう」
涼暮御幸:「希望……」
涼暮御幸:「彼にとっての、一番の、希望?」
雨堂聖理:「……ふふ」
鵜曇憂子:「そうですよ」微笑む。
雨堂聖理:「魔星は……やっつけたんだから。今こそ」
雨堂聖理:薄く目を開けて 「できることをしなきゃ」
雨堂聖理:「全部。全部取るって決めたんだから」
涼暮御幸:「……うん」
鵜曇憂子:「ケーキバイキング!奢ってもらわなきゃですからねっ」
鵜曇憂子:軽口を叩いて。崩れた病院の中を、進んでいく。

涼暮[1/103] 鵜曇[0/119] 雨堂[12/146]





クライマックス2-a 悪夢を連れ立つ男

GM:田井中次郎さん、もしくは《ハンドリング》を使用したPCのみ登場可能です。
GM:侵蝕値はあげなくていいので登場宣言だけお願いします。
田井中次郎:登場します。
林藤はるか:登場します。
林藤はるか:《ハンドリング》。林藤はるかの侵蝕率を+1した (侵蝕率:137->138)
GM:ではシーンの描写を始めていきます。


GM:ォォォォォォォォォ……
GM:ドサッ
GM:裂け目の向こう側。太陽も月も果ても無い、灰色の空に灰色の砂が積もった無機質な世界に、田井中次郎は放り出される。
GM:君が入ってきた裂け目は、既に閉じていた。増援は来ない。この世界にはカースマスターと君、二人きりが残される。
カースマスター:「……」体に砂を着けたまま起き上がる。
カースマスター:「ふふ……くふふ……ははは……」
カースマスター:「あはは!……ははははははははは!」
田井中次郎:「……」影への変化を解かぬまま、一瞬、周囲に視線を巡らせる。
カースマスター:「ふふ……付いて来てきてしまいましたね……“ナイトメアブリンガー”……ここは……裏の世界の最奥……」
カースマスター:「ここから出る方法は……ふふ……私自身にもわかりません……つまり……貴方は……」
カースマスター:「私を倒そうと……生きて帰ることはできない……貴方はここで……一人孤独に……死ぬことになるのです……」
カースマスター:「ふふ……ふふふ……ふふふふふふふふ……」
田井中次郎:「……それが……お前の最後の『呪い』か」
カースマスター:「……何故……何故付いて来たのですか……?」
カースマスター:「私の手を……振り払うこともできたはず……。それなのに何故……」
田井中次郎:「分かっている筈だろう、"カースマスター"」
田井中次郎:静かに"カースマスター"を見据える。
田井中次郎:「お前を倒す為だ」
カースマスター:「……勝てると思いますか……?ふふ……先程までとは違う……」
カースマスター:「貴方はもう……一人だ……!たった一人で……この私に……」
カースマスター:「FH最強の濃縮体……“カースマスター”に勝てるとでも……?」
田井中次郎:「……さあな」
田井中次郎:「もしかしたら、負けるかもしれない」
田井中次郎:「だが」
カースマスター:「……?」
田井中次郎:「勝てるかもしれないだろう」
田井中次郎:「そこに可能性が……希望が僅かにでもあるなら」
田井中次郎:「俺にはそれで十分だ」
田井中次郎:「……」
田井中次郎:「二つ聞きたい。"カースマスター"」
カースマスター:「ふふ……長い付き合いです」
カースマスター:「冥土の土産に……特別に答えて差し上げましょう」
田井中次郎:「……一つ」
田井中次郎:「お前は自分を、ジャームだと思うか?」
カースマスター:「ふふ……貴方はどう思いますか?私は……ふふ……」
カースマスター:「れっきとした人間です……。欲望に流されるだけのジャームでは……これ程の悪意を持つことなど……できないでしょう……」
田井中次郎:「……。……そうか」僅かに瞑目して。
田井中次郎:「もう一つ」
田井中次郎:「投降する気は無いか?」
カースマスター:「ありません」
カースマスター:「貴方も……わかっているでしょう?ふふ……たとえジャームでなかったとしても……」
カースマスター:「私を止めるには……殺すしかないと……ええ……私もそう思います……」
カースマスター:「ふふ……貴方こそ……いいのですか?」
カースマスター:「この際、貴方でもいいですよ。降伏するなら……私の力を貴方に渡してもいい」
カースマスター:「愛する人を生き返らせて……永遠に共に生きられますよ……どうですか?」
田井中次郎:「……」
田井中次郎:その言葉に、一瞬。
田井中次郎:病室で笑う、林藤はるかの姿が脳裏を掠める。
田井中次郎:それが出来たら、どんなにいいだろうと思う。どうしようもなく甘美な誘惑だと思った。
田井中次郎:けれど。
カースマスター:「ふふ……」葛藤を感じ微笑む
田井中次郎:「……」
田井中次郎:「……ふ」
田井中次郎:笑う。
田井中次郎:「本気で言ってるのか?」
カースマスター:「……」
カースマスター:「やはり……貴方は気に入りませんねえ……」
田井中次郎:「お前は誰よりも知っているだろう、"カースマスター"」
田井中次郎:「俺はUGNエージェント、田井中次郎」
田井中次郎:「"ナイトメアブリンガー"」
田井中次郎:「悪夢を連れ立つ男だ」
カースマスター:「……ならお望み通り。殺してさしあげましょう。“ナイトメアブリンガー”」
カースマスター:「ふふ……私は“カースマスター”……人の願いを……叶えるのは……」
カースマスター:「ふふ……慣れていますからね……ふふ……ふふふふふ……」
カースマスター:「一人きりで、孤独に、絶望の底で死になさい」
林藤はるか:『――一人では』
林藤はるか:灰色の世界に一つだけ、光点が灯る。
林藤はるか:『ありませんよ。田井中さん』
田井中次郎:「……!?」その光に目を見張る。
田井中次郎:「林藤……!?」
カースマスター:「……紛れ込んでいましたか、虫けらが」
林藤はるか:『ええ。紛れ込んでいました。いつだって……戦う時は』
林藤はるか:『ポケットの中にいました。何があっても、田井中さんをすぐ蘇生できるように』
GM:では、登場した林藤さんは気づきます。……貴女は蛍に意識を残して、現実世界で意識を失っている。
GM:この裏の世界では、時間の流れ方が現実世界と違う……もしかしたら空間の広がり方や物理法則すらも。
GM:その変化に適応し蛍を操作するには、脳のリソースをすべて注ぎ込まなくてはならないからです。
GM:そして、長くの間はこの場に留まれないであろうこともわかります。
GM:林藤さんがシーンに登場していられるのは、現実時間で一時間半後、22時8分までとなります
林藤はるか:わざわざそれを伝えることはしない。どちらにせよ、最後の生命力は全てこの一匹の蛍だけに費やすつもりでいる。
カースマスター:「ふふ……まあいいでしょう……虫けら一匹が増えた程度で、結果は変わりません」
田井中次郎:「……!」蛍を見て、何か言おうと口をぱくぱくさせて。
カースマスター:「始めましょう、“ナイトメアブリンガー”……最後の戦いをね」
田井中次郎:「……。 ……林藤」
林藤はるか:虫を端末として操るUGNチルドレン。けれど今は、この一匹が林藤はるか自身だ。
林藤はるか:『約束しましたよね。田井中さん』
林藤はるか:『ずっと一緒です』
林藤はるか:『離れていたって。これからだって』
田井中次郎:「……」
田井中次郎:結局、困ったように、呆れたような笑みを見せて。それから、"カースマスター"に目を向ける。
田井中次郎:「……さっきまで」
田井中次郎:「実は、結構。勝てないかもしれないって不安だったんだけどさ」
田井中次郎:「……どうしてかな。今は」
田井中次郎:「負ける気がしない」
カースマスター:「……気に入りませんねえ……貴方方は……本当に……」

GM:戦闘を開始します。戦闘終了条件は“ナイトメアブリンガー”がとどめを刺されること、もしくは"カースマスター”にとどめを刺すことです。
GM:距離は5m。エンゲージは君達とカースマスターの二つだけです。
GM:セットアップ
カースマスター:こちらは《原初の黄:氷の茨》を使用。
林藤はるか:《ミラーコート》。
林藤はるか:林藤はるかの侵蝕率を+3した (侵蝕率:138->141)
田井中次郎:セットアップはありません。
GM:では、イニチアシブを経由してカースマスターの手番
カースマスター:マイナーでエンゲージ。メジャーでコンボ:人の相
カースマスター:《コンセントレイト:エグザイル》《伸縮腕》《原初の赤:吹き飛ばし》《妖の招き》
カースマスター:対象は田井中次郎さん。さらに賢者の石を三つ使用し、C値を-6します。残りの使用回数は57回。
カースマスター:判定します
カースマスター:20DX2+12
DoubleCross : (20R10+12[2]) → 10[2,2,2,3,3,5,5,5,6,6,6,6,7,7,7,7,8,9,10,10]+10[1,1,2,2,3,5,6,7,7,7,7,8,8,8,9,9,9,9,9,10]+10[1,1,1,1,2,2,2,3,3,4,5,6,7,7,8,9,9,10]+10[1,2,3,4,4,4,5,6,6,7,7,7,8,10]+10[1,1,4,4,6,6,6,7,8,8,9,10,10]+10[1,2,3,4,4,4,4,5,6,8,9]+10[1,3,3,4,4,6,7,8,10,10]+10[3,4,4,4,5,6,6,8,10]+10[1,2,3,7,7,8,8,9,9]+10[1,3,4,6,6,7,10,10]+10[1,2,5,5,7,7,10]+10[1,2,4,6,6,9]+10[5,5,6,7,8]+10[4,4,6,7,8]+10[1,4,7,8,10]+10[3,4,7,9]+10[1,2,9,10]+10[1,5,7]+10[1,10]+10[9]+1[1]+12 → 213

田井中次郎:ドッジ……!
カースマスター:「何故……私を前にして……笑っていられる……何故……まだ立ち向かう!」
カースマスター:世界を白く塗りつぶすほどの光を放ちながら、田井中次郎に迫る。
田井中次郎:6DX>=213
DoubleCross : (6R10[10]>=213) → 8[1,2,5,5,8,8] → 8 → 失敗

林藤はるか:行動放棄。カバーリングします。
GM:ではダメージ
カースマスター:22d10-5
DoubleCross : (22D10-5) → 119[10,9,2,6,4,1,6,4,7,8,7,2,4,6,7,1,10,4,7,1,9,4]-5 → 114

カースマスター:HPダメージを1点でも受けた場合、HPを8d10点失ってもらいます
カースマスター:8d10
DoubleCross : (8D10) → 53[7,9,4,10,5,8,1,9] → 53

GM:対応をどうぞ
林藤はるか:雨堂さんと涼暮会長のロイスを消費して復活します!残り2個!

カースマスター:「貴方は二度とこの世界から出られない……!大切な者の命はもうすぐ尽きる……!」
カースマスター:「私に勝とうとも……貴方には何も残らない……それなのに何故……」
カースマスター:「何故折れない!何故絶望しない!」
カースマスター:白熱した右腕が、“ナイトメアブリンガー”の胸を貫く
林藤はるか:肉を刳り、指先を血が濡らす。現実の感覚だ。しかし。
林藤はるか:『“カースマスター”。あなたは負け慣れていない、と言いましたが』
林藤はるか:浅い。田井中の肩をかすめただけだ。座標がごく僅かにずらされている。
林藤はるか:『――訂正しましょう。あなたは……結局のところ、勝ったことだってなかった』
カースマスター:「何故だ……何故お前は死なない……」
林藤はるか:『どうしてなんでしょうか?FH最強の濃縮体。数多くの適合者からただ一人選ばれた、競争の権化であるはずなのに』
林藤はるか:『あなたは』
林藤はるか:『誰かと勝負をしたくなかった』
カースマスター:「私は……最強の筈なのに……何故お前はまだ立っている……!」
田井中次郎:「……何度も、同じことを聞くんだな。"カースマスター"」
カースマスター:「“ナイトメアブリンガー”……!」
田井中次郎:「そんなに恐ろしいか?」
田井中次郎:「……初めて会った時から、決めていた」
田井中次郎:「必ずお前に、悪夢を見せると」
田井中次郎:「咎を受ける時が来たんだ、“カースマスター”」
田井中次郎:「呪いとは、最後に」
田井中次郎:「自分に返ってくるものだろう」

GM:イニチアシブ。林藤はるかさんは行動済みなので
GM:田井中次郎さんの手番です。
田井中次郎:マイナー無し。
田井中次郎:メジャーでコンボ【Re/incarnation】
田井中次郎:≪コンセントレイト:ウロボロス≫+≪原初の赤:災厄の炎≫+≪原初の灰:ストライクミラージュ≫
田井中次郎:対象は"カースマスター"。
カースマスター:「ふふ……そうだ……貴方のような者が……こんな事が……現実に起こるはずがない……」
GM:妨害等はありません。判定をどうぞ
田井中次郎:11DX7+4
DoubleCross : (11R10+4[7]) → 10[1,2,3,3,3,3,4,5,9,10,10]+10[4,7,9]+6[4,6]+4 → 30

林藤はるか:《妖精の手》。
林藤はるか:林藤はるかの侵蝕率を+4した (侵蝕率:141->145)
田井中次郎:頂いて振り足します
田井中次郎:1DX7+34
DoubleCross : (1R10+34[7]) → 10[10]+10[7]+5[5]+34 → 59

GM:振りたしどうぞ
林藤はるか:バディムーヴ!!
林藤はるか:二人揃って
林藤はるか:二倍の達成値だ!
GM:ぐううーっ
田井中次郎:達成値は62!
田井中次郎:リアクション不可です
GM:20dx2+4
DoubleCross : (20R10+4[2]) → 10[1,1,1,1,2,2,2,2,3,4,4,5,5,6,7,8,8,8,10,10]+10[1,1,2,2,3,3,4,5,6,6,7,7,8,8,8,9]+10[3,3,4,5,6,7,7,8,8,8,8,9,10,10]+10[1,2,2,3,4,4,5,5,5,6,6,6,8,8]+10[1,1,2,3,4,4,4,6,6,7,9,9,9]+10[1,3,3,5,5,6,7,8,8,9,10]+10[1,1,2,3,4,5,6,7,8,8]+10[1,1,3,4,5,5,8,10]+10[1,5,7,9,9,10]+10[2,2,3,7,9]+10[2,4,5,6,7]+10[2,2,7,7,9]+10[2,3,4,5,8]+10[5,7,8,8,9]+10[1,3,7,7,10]+10[2,6,9,10]+10[1,2,2,6]+10[3,9,10]+10[3,6,10]+10[3,5,8]+10[2,4,7]+10[2,10,10]+10[1,4,6]+10[1,3]+10[2]+10[2]+10[8]+10[10]+10[6]+10[2]+10[7]+10[4]+10[8]+10[6]+10[7]+1[1]+4 → 355

GM:本来なら355の達成値で回避していましたが
GM:リアクション不可なので当たります。
GM:ダメージをどうぞ
田井中次郎:ダメージ時に≪フェイタルヒット≫使用。
カースマスター:「これは夢だ……きっと……ただの夢なんだ……」
田井中次郎:7D10+18+4D10+2D10
DoubleCross : (7D10+18+4D10+2D10) → 36[8,5,6,1,7,3,6]+18+12[3,1,3,5]+8[6,2] → 74

GM:残りHPは19点です。復活もありません。戦闘不能になります
GM:演出をどうぞ

カースマスター:「夢なら……」
カースマスター:「消えて、無くなれーー!」
カースマスター:これまでで最も強い光がカースマスターの体から溢れ出し
カースマスター:蛍の光を、君の纏う影をかき消そうとする
林藤はるか:もはや敵の感覚に介入する余力はない。ただ一つ、
林藤はるか:田井中次郎の攻撃に、林藤はるかの生命力を乗せる。
林藤はるか:極めて単純な、ただ力を合算するだけの、そういう強化だ。
林藤はるか:『そう。夢です』
林藤はるか:自分自身が一匹の虫であるのか。それとも、その逆であったかもしれないのか。
林藤はるか:『……ご存知でしょう』
林藤はるか:『ご存知でしょう!“カースマスター”!!』
田井中次郎:光に照らされ、影の装甲が消滅していく。
カースマスター:「知らない!こんな物は、こんな力は」
カースマスター:「私は知らない!」
田井中次郎:指の先から、余りにも脆く。"賢者の石"の極光の前に、剥がされ、砕かれ、溶けるように消えていき──
田井中次郎:そして、後には何も残らない。
田井中次郎:それはただの影。ただの≪道化の出し物≫。
田井中次郎:刹那、炎の灯る音が“カースマスター”の耳に届く。
カースマスター:「……!やった……やはり……私に勝てるものなど」
カースマスター:「この世には……無……」
田井中次郎:本体は既に影に紛れ、“カースマスター”の死角、拳を振りかぶっている。
田井中次郎:光を喰らう影。“対抗種”の黒炎。そして、蛍の淡い燐光を帯びた拳を。
田井中次郎:「────カースマスターーーーッ!!」
カースマスター:「……ナイトメアブリンガーーーーッ!」
田井中次郎:その頭に、拳を叩き込む。爆炎が吹き荒び、膨大な影の火が“カースマスター”を呑み込む。
カースマスター:「……っぐあああああああああ!」
田井中次郎:“賢者の石”の輝きを。偽りの希望の光を。彼が齎す悪意と呪いを。全て纏めて喰らっていく。
田井中次郎:「……悪夢は終わりだ、“カースマスター”」
カースマスター:「あああああっ!嘘だっこんな……私がこんな……っ!こんな……あああああっ」地面を転がり、体をかきむしる。それでも炎は消えない。
田井中次郎:「お前に朝は訪れない。暁なき闇の底で、眠れ」

GM:次のラウンドに移ります。
GM:戦闘終了条件は“ナイトメアブリンガー”がとどめを刺されること、もしくは"カースマスター”にとどめを刺すことです。
GM:セットアップ。なにもないと思うので飛ばします。
GM:イニチアシブ10、林藤はるかさん。何か行動しますか?
カースマスター:「たす……け……て……くれ……」ぽろっ
カースマスター:炎に焼かれながら、涙をぽろぽろと流し、消えそうな声で言う
カースマスター:「私が……間違っていました……もう……人を苦しませたりしません……悪いことはしません……」
カースマスター:「貴方を……元の世界に……戻します……林藤はるかの病も……治します……」
カースマスター:「無限の力を与えます……全ての願いを叶えます……だから……」
カースマスター:「だから……助けて……ください……」
カースマスター:「林藤はるか様……田井中次郎様……」
カースマスター:「おねがい」
カースマスター:「たすけて」
田井中次郎:「……ッ……」
田井中次郎:それを見下ろし、僅かに戸惑う。
林藤はるか:待機します。
カースマスター:炎に焼かれて、子供のように泣きながら、必死に助けを乞う
田井中次郎:「……今、更……」唇を噛み締めて。「今更、何を……!」
GM:君は思い出してもいいかも知れない。“濃縮体”と呼ばれる力を持つのは、FHで育てられた、20歳未満の子どもたち
GM:FHチルドレンに限るということを。ここに居る彼は、邪悪なマスターエージェントでもあり、君よりずっと幼い少年なのだと。
田井中次郎:「お前、は……」
カースマスター:「しんじて……」
田井中次郎:「これまでそうして、大勢の人を害してきただろう……!」
田井中次郎:「投降しろとも言った筈だ……!」
カースマスター:体の端から対抗種の炎に蝕まれ灰になりつつある
田井中次郎:「今、更……」
田井中次郎:「……ッ……!」
カースマスター:もう時間はない。彼を助けるなら今しかない
田井中次郎:俯き、強く目を瞑る。
田井中次郎:「……くそっ……!!」
カースマスター:「たい……なか……さ……」
田井中次郎:「くそっ…………!!」
田井中次郎:同時に、
田井中次郎:“カースマスター”の身を焦がす炎が消える。
カースマスター:「……」意識を失う

GM:戦闘終了です。
GM:無人の荒野には、君と一匹の蛍だけが残る
GM:いや、全身を焼かれた、僅かに息をしている一人の少年も
林藤はるか:『“カースマスター”を……』
林藤はるか:『生かすんですか?田井中さん』
田井中次郎:「……」その場に座り込む。
田井中次郎:「生かす……いいや……」
田井中次郎:「殺せなかった、だけだ……」
田井中次郎:「……考えていたことではあったんだ」
田井中次郎:「“濃縮体”は、FHの実験の中でも最悪に近い部類のものだ」
田井中次郎:「実験体同士を、最後の一人になるまで殺し合わせる……」
田井中次郎:「セルによっては、実験まであえて家族同然のように育てたチルドレンを使って、人間性の破壊によって更なる効果を引き出しもする、と聞く」
林藤はるか:『分かっています』
田井中次郎:「“カースマスター”がもし、そうやって造られたマスターエージェントなのだとしたら……」
田井中次郎:「……」
林藤はるか:『分かっていますよ。田井中さん』
田井中次郎:「……うん……ごめん、上手く言えないな……」
林藤はるか:『……これがひどく矛盾していて、義務や……自分の行いにも、逆らってしまう決断だったとしても』
林藤はるか:『分かっています』
田井中次郎:「……うん」僅かに頷く。
林藤はるか:『田井中さんは、やっぱり田井中さんですね』
田井中次郎:「……そうかな」
田井中次郎:「ただの、弱さかもしれない」
田井中次郎:「彼がしたことは決して許されることではない、けど……」
田井中次郎:「やっぱり……殺さずに済むとしたら、殺したくない……」
田井中次郎:「……そう、思ってしまった……。ただの弱さか、甘えかもしれない」
田井中次郎:息を吐いて。
田井中次郎:荒涼とした周囲を見渡す。
田井中次郎:「……林藤」
林藤はるか:『はい』
田井中次郎:「……」
田井中次郎:「……身体は?」
林藤はるか:『……よく、分かりません』
林藤はるか:『けれど……』
林藤はるか:『今は、すごく勇気がわいてきている気がします』
林藤はるか:『さっきまでの私は――もう何もかもが終わってしまったような気になって』
林藤はるか:『田井中さんに……すごく、かっこ悪いところを見せてしまったかもしれませんけれど』
林藤はるか:『けれど田井中さんは、死んでしまうためにここまでやってきたわけではないですよね?』
林藤はるか:『私のお母さんだって、きっと同じでした』
林藤はるか:『ういういも。雨堂さんも、涼暮さんだって』
林藤はるか:『だから……』
林藤はるか:『帰ってきてください。田井中さん』
田井中次郎:「……うん」
林藤はるか:『待っています』
林藤はるか:『この通信は、すぐに切れてしまうと思います。けれど……けれど』
田井中次郎:「必ず帰るよ。どれだけ時間が掛かっても、どんな手段を尽くしても」
林藤はるか:『私が待っていると信じてください』
田井中次郎:「……うん」
林藤はるか:『……嬉しいです』
林藤はるか:『幸せです。田井中さん』
GM:残りあと20分ほどです。
田井中次郎:「絶対に……林藤のところに帰る。だから」
田井中次郎:「林藤も、その時まで待っててほしい」
林藤はるか:『約束ですね』
田井中次郎:「ああ」
田井中次郎:「約束だ」
田井中次郎:蛍に手を伸ばそうとして。
田井中次郎:「……あれっ」
林藤はるか:『どうしました?』
田井中次郎:「あれ、え、あれ……!?」コートやポケットを確かめて。
田井中次郎:「……無い」
林藤はるか:『……』
田井中次郎:「ええーっ……?」
田井中次郎:「指輪が無い……」
林藤はるか:『……まさか、デパートで買った時の指輪ですか?』
林藤はるか:『ふふ、ふふふふっ……』
林藤はるか:『なんだか、こんな時になっても』
林藤はるか:『締まらないですね、田井中さんって』
田井中次郎:「う……何だよ……悪かったな……!ええー……?知らない?林藤……」
田井中次郎:「どこか落としたのかな……」
林藤はるか:『……じゃあ、田井中さん』
林藤はるか:蛍が、手のひらの上に降りる。
林藤はるか:『代わりにと言ってはなんですけれど』
林藤はるか:『この蛍を、田井中さんに残しておきます』
田井中次郎:「うん?」掌で受け止めて。
林藤はるか:『……ずっと一緒です』
林藤はるか:『だから……』
林藤はるか:『この蛍を、連れて帰ってきてくださいね』
GM:あと10分です
林藤はるか:淡く、掌の上で光る。
田井中次郎:「……うん」淡い光に照らされて、頷く。
林藤はるか:『また、指輪を買いに行きましょうね』
林藤はるか:『映画館にだって行きましょう』
林藤はるか:『スイーツバイキングにだって、連れて行ってあげてもいいですよ』
林藤はるか:『それから……ああ』
林藤はるか:『……何をしたって、足りないくらいで……』
田井中次郎:「ああ……」
田井中次郎:「どこにだって付いていくよ」
田井中次郎:「……ずっと一緒だ」
林藤はるか:『はい』
林藤はるか:『大好きです。田井中さん』
林藤はるか:田井中次郎をSロイスに指定します。
GM:いいでしょう
GM:あと5分です
田井中次郎:「うん」
田井中次郎:「僕もだ」
田井中次郎:林藤はるかをSロイスに指定します。
GM:許可します
GM:……その言葉を最後に、林藤はるかからの通信は途絶える
GM:君はカースマスターとともに異世界に取り残される。
田井中次郎:「……」
田井中次郎:無機質な、灰色の空を見上げる。
田井中次郎:──箱の底。
田井中次郎:ほんの一瞬、そんな言葉が胸を過って。
田井中次郎:けれどそれも、一瞬のこと。
田井中次郎:気絶した“カースマスター”を背負う。
田井中次郎:「行かなきゃ」
田井中次郎:掌の上、光を失った蛍を見て微笑する。
田井中次郎:「林藤が待ってる」
田井中次郎:どこまでも広がる茫漠たる光景。出口も道程も、まるで分からないけれど。
田井中次郎:帰るべき場所なら分かっている。
田井中次郎:砂を踏み締め、確かな足取りで歩き出した。
GM:……田井中次郎の、“ナイトメアブリンガー”の、長い長いバックトラックが始まった。
田井中次郎:ロイス/日常 ○帰るべき場所/不安 を取得します。



クライマックス2-b 命の星

GM:次のシーン。クライマックス2-bです
GM:侵食はあげなくていいので、宣言だけお願いします。田井中さん以外の人が搭乗可能です
鵜曇憂子:登場します
涼暮御幸:出るよっ
雨堂聖理:出ます!
林藤はるか:登場します。
GM:では描写を開始していきます


GM:蛍とのリンクが絶たれ、君の意識は病室に戻ってくる。
GM:そこには鵜曇憂子、雨堂聖理、涼暮御幸、それから重症を負い支部に収容されていたはずの鵜曇愁馬の姿もある。
鵜曇愁馬:「ああ、よかった……もう目を覚まさないんじゃないかと……いや、状況はあまり良くないんだけど……」
涼暮御幸:「……意識が!よかった……!」
林藤はるか:「……心配を……おかけして、すみません」
林藤はるか:「裏側の世界に……行っていました」
雨堂聖理:「と、とりあえず意識が戻ったっていうのは良いことですよね?」 落ち着きがない 自分にできることを探している
鵜曇憂子:「はるはる……っ」ぎゅぅ~~っと抱き着く。
林藤はるか:「わっ」
鵜曇憂子:「はるはるが生きてる、生きてる~~~……」
林藤はるか:「そこまで大げさにしなくたって」片手だけで抱きしめ返す。
涼暮御幸:「……彼らは?」
林藤はるか:「……大丈夫です」目を閉じる。
林藤はるか:「田井中さんは勝ちました」
林藤はるか:「私は……しっかり、見届けましたから」
涼暮御幸:「……」息を吐く。「……そうですか」
雨堂聖理:「……そうなんだ」 ほっとした様子 「田井中さんも無事なんですね?」
涼暮御幸:「……信じていなかったわけではありませんが」
涼暮御幸:「それは、とても。聞けて嬉しい」
林藤はるか:「はい。田井中さんも……無事で」体を横たえて、天井を見る。
林藤はるか:「……本当に……よかった」
雨堂聖理:「じゃあ、あとちょっとだ!」
鵜曇愁馬:「……そうだね。あとは君の体を何とかするだけだ。けど……」
鵜曇愁馬:「……憂子から話を聞いて、僕にもなにか出来るんじゃないかと思ったけど」
鵜曇愁馬:「僕の知識と『命の星』、そして憂子の力があっても、君の病気を治すのは無理だ」
鵜曇憂子:「うぇっ」
鵜曇愁馬:「ただ……希望をつなぐことは出来るかもしれない」
林藤はるか:「……本当ですか?」
鵜曇愁馬:「雨堂さん、あの……頼んでた物を持ってきてもらえるかい?」
雨堂聖理:「……はい!」
雨堂聖理:大きめのゲートを開いて手を突っ込み、大きなカプセルのような装置をごろごろと引っ張り出す
鵜曇愁馬:「林藤さん。これから君に冷凍睡眠処理を施そうと思う」
林藤はるか:「……分かりました」
雨堂聖理:「……これ、やっぱり使わなきゃ……」 言いかけるが、続く言葉もなく、口を閉ざす
鵜曇愁馬:「通常なら……体のほうが耐えられない。だけど処理が終わるまでの間」
林藤はるか:「覚悟はしてます。むしろ、私には勿体ないくらいですね」
鵜曇愁馬:「消耗する生命エネルギーを、『命の星』から補い続ける。理論上は……上手くいくはずだ」
鵜曇憂子:「……だいじょうぶですよ」
鵜曇憂子:「上手くいきます」くしゃっと笑う。
林藤はるか:「……」カプセルを見る。いつの日か、想像していた。
林藤はるか:もしも自分の病気がどうにもならなくなったら、そうなるのだろうと。
鵜曇愁馬:「……勿論リスクも有る。接続がうまくいかなかったら、君の体は耐えられないし、その……」
鵜曇愁馬:「調整を誤ったら……死ぬよりもっと悪いことになるかもしれない」ジャーム化のことだ
鵜曇愁馬:「それでも処置を受けるかい?」
林藤はるか:「……これは、この処置を受ける人ならみんな聞く質問かもしれませんけれど」
林藤はるか:「何年くらいで、出てこれるでしょうか?」
鵜曇愁馬:「……わからない。君の病気の治療法はまだ研究中だ」
鵜曇愁馬:「もしかしたら数日後に突然治療法が見つかるかもしれないし、何年も……それこそ10年や20年後……もっと時間がかかるかもしれない」
林藤はるか:「ふふ。プレイステーションも8くらいになってるかもしれませんね。楽しみです」
鵜曇愁馬:「……それでも、必ず治療法を見つけてみせるよ」
鵜曇愁馬:「娘の友だち一人も助けられない、情けない父親になりたくないからね」
鵜曇憂子:「ういこのっ」「ういこのパパは…これでも、結構優秀なんですよっ」
林藤はるか:「ういうい」片手を伸ばす。
鵜曇憂子:「だから…だい」涙声になりかけて、我慢する。「だいじょうぶで…」
鵜曇憂子:「……はるはる」
林藤はるか:「せっかくお友達になれたのに、すみません。あんまり遊んであげられなかったですね」
鵜曇憂子:「ううん」ブンブンと首を横に振る。「はるはると、ういこ、友達ですよね」
鵜曇憂子:「そしたら、はるはるが戻ってこれたときの、楽しみが増えましたね」
林藤はるか:「……そうですね。世界はどうなってるんでしょう」
林藤はるか:「きっと……私の、まだ見たこともないものが」
林藤はるか:「想像したこともないものが、たくさんあって」
林藤はるか:「ういういや……田井中さんもいて」
林藤はるか:「そして」
林藤はるか:きっと平和になっているだろう。世界は滅んだりしない。
林藤はるか:「わくわくしますね」
鵜曇憂子:「良い夢を」
鵜曇憂子:「素敵な夢を、見ていてください」
鵜曇憂子:「それよりもっと、すっごく素敵な世界にして」
鵜曇憂子:「待ってます」
林藤はるか:「……素敵な夢なら、見せてくれる人がいますよ」
鵜曇憂子:「ふふふ、ノロケてますなあ」
林藤はるか:「あとは……そうですね」
林藤はるか:「病室を……残しておいてくれませんか」
鵜曇憂子:「はるはるの病室ですか?」
林藤はるか:「ここじゃなくても……小さな診療所の部屋でも、いいですから」
林藤はるか:「――長期入院のまま、在籍を認められているUGNチルドレンがいるって」
林藤はるか:「そのことが、なくなってしまわないように」
林藤はるか:「……お願いします」
鵜曇憂子:「……はい」
鵜曇憂子:「最新型ゲーム、そろえておきますね」
雨堂聖理:「会長がなんとかします! ……しますよね?」
涼暮御幸:「します」
鵜曇憂子:「です!」
涼暮御幸:(……恐らく、困難な手続きとなるでしょうが)
雨堂聖理:何故かちょっと得意げな顔になる
涼暮御幸:「必ず」
林藤はるか:「迷惑をかけちゃいますね。涼暮さん」
涼暮御幸:「いえ。生徒のためですから」
涼暮御幸:「それが、いずれ来るものであろうとも」
涼暮御幸:「本校の生徒であってほしいと。迷惑ですか?」
林藤はるか:「まさか。もし学校に通えるなら……この世で一番、楽しみなくらいです」
涼暮御幸:「よかった。やりたいことを、ゆっくり考えておいてください」
涼暮御幸:「星辰館は部活動も盛んです」
雨堂聖理:「生徒会も良いかもしれませんよ。こう、蛍つかって風紀を守るみたいな……」
雨堂聖理:「虫の目を避けるのはあたしでも骨が折れそうだし」
林藤はるか:「でも、雨堂さんは蛍が言っても聞かないじゃないですか」
涼暮御幸:「眼を避ける気で居てくれるな……」
林藤はるか:「私だって、本当は風紀を守るだとか……正義を守るだとか、そういうタイプじゃないですよ」
雨堂聖理:「あ、あははは……まあそれはそれということで」 逃げ口調になりつつ
雨堂聖理:「あー、それは確かにそんな感じかも」
雨堂聖理:「結構イタズラ好きっていうか、男の子みたいな所、ありますもんね」
林藤はるか:「私がいない間、皆がちゃんとやってくれるかどうか不安です」
林藤はるか:「田井中さんも心配だし……支部長も、私が言わないと全然だめなときがあるし」
林藤はるか:「雨堂さんだって、また好き勝手するかもしれないじゃないですか」
雨堂聖理:「えーっ、そんなことないですって」 笑う 「っていうかあたし、第七支部ですし」
林藤はるか:「……ふふふ」
林藤はるか:「じゃあ、なんで私達のことを助けてくれたんですか?」
雨堂聖理:「助けなきゃって思ったからです。それだけですよ。あたしはずっと、これからも」
雨堂聖理:「……もちろん、"カースマスター"が縁で、林藤さんとも田井中さんとも、いっぱい一緒に戦いましたから、なおさら、って所はあったでしょうけど」
林藤はるか:「やっぱり、雨堂さんは……」
雨堂聖理:「あたしが助けたかったのは、林藤さんが困ってて……一緒に戦った仲間で……友達だったから」
林藤はるか:「……すごく立派な人だと思います。犯罪者ですけど」
林藤はるか:「今回だって、たくさん、助けてもらいました。私は一足早く退場してしまいますけれど」
林藤はるか:「……」
雨堂聖理:「……」 笑って言葉を待つ
林藤はるか:雨堂聖理を見る。これからN市の戦いはさらに激しくなる。絶対に。
林藤はるか:「また会える日を楽しみにしてます」
雨堂聖理:「はい」 頷く 「また会いましょう。んで遊びに行きましょう」
雨堂聖理:「その時までに、あたしもたくさん話せること、用意しておきますから。数日後に起きてきても!」
雨堂聖理:「……っと、あ、そうだそうだ」 思い出したようにポケットに手を突っ込み
雨堂聖理:少し汚れた指輪を見せる 「これ、落ちてたんですけど」
林藤はるか:「……あっ、それ」
林藤はるか:「ふふ、ふふふふふふ」
林藤はるか:楽しげに笑う。
鵜曇憂子:「お?」瞬き。「はるはるの指輪ですか?」
林藤はるか:「そう……やっぱり、落ちてたんですね」
涼暮御幸:「……どうされました?」
林藤はるか:枕元の棚を開けて、片手だけで、苦労して指輪をはめる。
林藤はるか:「私の指輪がこれで」
林藤はるか:「これは、田井中さんの指輪です」
雨堂聖理:「おおー」
鵜曇憂子:「え~~っ」
鵜曇憂子:ひゃ~っと口元を両手で覆う。
涼暮御幸:「……」
涼暮御幸:「……お二人は婚姻を?」
林藤はるか:「えっ」
林藤はるか:「違いますよ!遊びに行った時に買っただけです」
涼暮御幸:「えっ?」
鵜曇憂子:「え~~っ!?」
林藤はるか:「でも、ふふ……思い出の指輪ですから」
林藤はるか:「田井中さんも、なくしたのを気にしてました」
林藤はるか:「帰ってきたら、教えてあげなきゃ…………」
鵜曇憂子:「えっ、待って」「待ってくださいはるはる」ずいっと身を乗り出す。
雨堂聖理:「ふむ……」 腕組みする (あれでちゃんと田井中さんはそういう目で見てるのか……?)
鵜曇憂子:「おふたりって、恋人同士じゃないんですか?」
林藤はるか:「?」
鵜曇憂子:「?」
鵜曇憂子:「ではないですよう!」
涼暮御幸:「……ご存知かとは思いますが」
林藤はるか:「友達ですけど……そう見えませんか?」
涼暮御幸:「男女間での指輪の共有は、婚姻の象徴であると見做されることが」
涼暮御幸:「一般的には多いと……」
雨堂聖理:「薬指につけなければそんなに重くは見られないんじゃないですか?」
鵜曇憂子:「恋人のように見えてはおりましたけどねえ」
林藤はるか:「それは知ってますけど、でも普通にアクセサリーを買うことだってありますよ!」
林藤はるか:「だって、そんな……結婚だなんて……」
林藤はるか:「…………」
林藤はるか:指輪をはめた指を眺める。片手で不器用に、人差し指にはめただけの指輪だ。
林藤はるか:「……田井中さんとかぁ」
雨堂聖理:(満更でもない感じだあ……)
鵜曇憂子:「おやおやおや~ですねい」
涼暮御幸:「……一度、認識の摺り合せを推奨します」
林藤はるか:「……もしかしたら」
涼暮御幸:「戻った後に、確認してみるのもよいかと……はい?」
林藤はるか:「また会えた時の楽しみが増えたかもしれないです」
涼暮御幸:「それは」笑う。「悪いことではないでしょう」
雨堂聖理:「ほー」 「ほー……」
鵜曇憂子:「うひひひ」笑う。「よくよく話し合ってもらわんとですな」
鵜曇愁馬:「……ごめん。もう少しお話したいのはわかるんだけど……」その辺りで申し訳無さそうに声をかける
林藤はるか:「……分かってます。普通に喋れてますけど……時間だって、たぶんそこまでないですし」
林藤はるか:最後の一瞬まで意識が鮮明なのは、オーヴァードだからだ。恐らく、そう猶予はない。
鵜曇愁馬:「……うん。準備ができた。それから、話していた通り。憂子だけじゃなく、涼暮さん、雨堂さんにも協力してもらう」ぺたぺた命の星にコード類をつなぎながら言います
林藤はるか:「けれど眠ってしまうまえに……楽しい思い出が増えてよかったです」
雨堂聖理:「はい! 何でも言ってください。第七支部からなんか持ってきます? バッテリーとか……」
涼暮御幸:「……ええ。我々の出来る限りの尽力を……」
鵜曇愁馬:「なにせ昔の研究所に比べるとUGN純正の物は設備が……君達の能力で機能を補ってもらわないと……」
涼暮御幸:「……あの、支部からの略奪計画を明かさないで」
涼暮御幸:「せめて黙ってやって……」
鵜曇憂子:「UGN純正でいいんですよ!」ツッコむ。
鵜曇憂子:「FHのが良かったな~じゃねんですよ!」
雨堂聖理:「あっ、すみません。じゃあ、えっと、足りないものがあったら言ってください。なんとかできるかもしれないので……」
雨堂聖理:「ルートは乙女の秘密ですが……あと高価なものもあんまり」
涼暮御幸:「いや、というかそもそも正規ルートで準備できるのに……」
鵜曇愁馬:「そ、そこまでは言ってないよお!……それじゃ頼むよ。憂子は『命の星』の起動と出力の維持を頼む」
鵜曇憂子:「あいあい!」
鵜曇愁馬:「涼暮さんは器物使いだったね。装置と融合して『命の星』の出力に耐えられるよう調整を」
涼暮御幸:「ええ。務めを果たします」
鵜曇愁馬:「雨堂さんは余剰エネルギーの拡散を頼む。多分かなりの量の漏出が起こるだろうからね……そのままだと部屋ごと破壊されかねない」
雨堂聖理:「なるほど、分っかりました。ちょうどアイツ相手にやったとこなんで、大丈夫です」
鵜曇愁馬:「あと、一応聞いておくんだけど……なんか……噂によると運命をどうこうできるとか……は……やっぱりもうできない?」
雨堂聖理:「あははー、あれは無理ですね。実際それで人を助けられたこともあったんですが……」
雨堂聖理:すまなそうに笑う 「今は無理です! すみません」
涼暮御幸:「何を弱気な。出来るでしょう?」
涼暮御幸:「これから、私たちがそうするんでしょう」
雨堂聖理:「……おお」
鵜曇憂子:「うっへっへっへ」
雨堂聖理:「会長が頼もしい……その通りです! その、能力はありませんが」
雨堂聖理:「結果は保証します! ……絶対!」
鵜曇愁馬:「ありがとう。それじゃあ……処置を始める」

GM:では、ここで憂子ちゃん、雨堂さん、涼暮さんの3人に判定を行ってもらいます
GM:任意の技能を使って、難易度25の判定。3人の達成値合計が110を超えた場合、処置は成功し林藤さんは冷凍睡眠状態に入ります。
GM:一人でも判定に失敗した場合、林藤さんは死亡します。また、達成値が110に満たなかった場合ジャーム化します。
GM:林藤はるかさんは任意のPCのダイスを一回だけ+3個できます。これは指輪のボーナスだよ
GM:エフェクトの使用は自由です。ではどうぞ
林藤はるか:指輪ボーナス!
雨堂聖理:んじゃ雨堂から行きます。使用技能は<射撃>
雨堂聖理:《コンセントレイト:バロール》+《瞬速の刃》 判定直前に《紡ぎの魔眼》も使用
雨堂聖理:そして如月聖人のロイスをタイタスにして昇華、判定ダイスを+10個!
雨堂聖理:26dx7+3=>25
DoubleCross : (26R10+3[7]>=25) → 10[1,1,1,1,1,2,2,2,3,3,3,3,4,5,5,6,7,7,7,7,7,8,8,8,8,9]+10[2,3,3,4,6,6,8,9,10,10]+10[2,5,8,9]+10[6,10]+3[3]+3 → 46 → 成功

雨堂聖理:フーッ
鵜曇憂子:おお~~っ
林藤はるか:すごーい!
涼暮御幸:ひゅうひゅう!
林藤はるか:一発目でこれ!最強だ
雨堂聖理:これがDロイス:なし ってわけよ……
雨堂聖理:雨堂聖理の侵蝕率を+6(侵蝕率:146->152)
GM:では残りの二人も頼むよ~
涼暮御幸:まず、ロイスを取得させてください。2枠開いてる。
涼暮御幸
-希望/林藤はるか/尽力:○/不安/ロイス
-未来/田井中次郎/確信:○/隔意/ロイス

涼暮御幸:こう。
GM:いいでしょう
鵜曇憂子:こちら、<白兵>で判定します。《コンセントレイト:ブラックドッグ》《アームズリンク》を使用。
涼暮御幸:《コンセントレイト:エグザイル》《貪欲なる拳》。能力訓練:肉体を使用。
鵜曇憂子:また畦道嵐、会長のロイスを切ってクリティカル値を下げます。
涼暮御幸:判定の前に、ロイスを昇華。
涼暮御幸:生徒会長、UGNエージェント、鵜曇憂子、林藤はるか、田井中次郎の5つを使って、C値-5。
GM:イイデショウ
鵜曇憂子:いくわよみゆみゆ!
涼暮御幸:カウントダウンするね
涼暮御幸:3
涼暮御幸:2
涼暮御幸:1
鵜曇憂子:18dx5+5
DoubleCross : (18R10+5[5]) → 10[1,2,2,2,4,4,4,5,6,7,9,9,10,10,10,10,10,10]+10[1,1,2,4,5,6,7,8,8,8,9]+10[1,1,5,5,8,10,10]+10[3,3,3,6,9]+10[2,10]+10[6]+10[5]+1[1]+5 → 76

涼暮御幸:15dx@2+11
DoubleCross : (15R10+11[2]) → 10[1,2,4,4,5,5,6,8,8,8,9,9,10,10,10]+10[1,2,2,3,3,4,5,5,6,7,7,9,9,9]+10[1,3,3,4,5,5,6,6,7,7,7,9,10]+10[1,2,2,2,2,5,5,7,7,9,10,10]+10[4,4,6,7,8,8,9,9,9,9,10]+10[1,2,3,5,7,8,8,8,10,10,10]+10[1,1,2,2,3,4,4,4,6,9]+10[1,1,2,2,5,6,8,10]+10[3,3,3,4,6,8]+10[4,5,8,8,8,10]+10[3,4,5,6,9,10]+10[1,1,1,5,7,8]+10[4,8,8]+10[1,1,9]+10[9]+10[2]+1[1]+11 → 172

鵜曇憂子:会長~~ッ
鵜曇憂子:カスマじゃないんだぞ
林藤はるか:二代目カースマスターかな?
雨堂聖理:会長マスター……!!
GM:では達成値は合計294、全員成功ということで
GM:林藤はるかさんは無事に冷凍睡眠に入ります。
GM:……
鵜曇憂子:「……『命の星』のコンセプトは、人助けのための武器」
鵜曇憂子:「まさか」「文字通りの使い方をすることになるとは、思わなかったすね」
鵜曇憂子:独り言ちて笑う。
涼暮御幸:「……いいことじゃないか」
鵜曇憂子:「はい」
鵜曇憂子:同時に、『命の星』を起動。全身に宿る雷の因子を、巨大な槍に注ぎ込む。
鵜曇憂子:全身、そして触れた槍の束、穂先に至るまで。瞬時に青白い光が迸り、溢れかえる。
鵜曇愁馬:「OK、エネルギーは十分……!雨堂さん、涼暮さん、調整頼む!」
鵜曇憂子:普段の抑制を完全に解除し、『命の星』の生命力エネルギーを、出来る限り活性化させる。
雨堂聖理:集中する時に目を閉じるのは、視力の劣化する前からの癖である。残る感覚を研ぎ澄まし、空間のレネゲイドの流れを感知できるようにしている
雨堂聖理:溢れ出るエネルギーの奔流に楔を差すように、ごく小規模なゲートを開き、無理なくその力を逃していく。この空間を守護する。
涼暮御幸:「――はい」システムと一体になる。心を灼き、ただ、繋ぐものへ。
涼暮御幸:それに耐えうるだけの思い――焚べる絆はある。
涼暮御幸:学生を――いずれ学生になるものを庇護する者としての、生徒会長の誇りを。
涼暮御幸:ただの、人類の盾となる、UGNエージェントとしての、先達より受けた誇りを。
涼暮御幸:雷の因子の一部を受け持つ。大切な友人である、鵜曇憂子を庇護する気持ちを。
涼暮御幸:出力を全開にして、尽力する。彼女を――林藤はるかという希望を届けるために。
涼暮御幸:未来に、必ず帰ると確信している、田井中次郎へと。
林藤はるか:凍結による経過観察。もしかしたら、自分が生まれた時にそうなっていたかもしれない。
林藤はるか:(……それでも、私は18年生きた)
林藤はるか:それは本当に意味のあることだった。世界から見れば僅かな時間の、たった一人の人生だったとしても。
林藤はるか:出会ったことも、為したことも、思い、見て、知ってきたことも。
林藤はるか:「鵜曇さん」愁馬さんに話しかける。
鵜曇愁馬:「なんだい、林藤さん」せわしなく手を動かしながら応えるよ
林藤はるか:「……蛍を、自由にしてあげてください」
林藤はるか:レネゲイドで生まれた変種なのだという。一年中繁殖することが可能だから、自然界で生きてはいけないのだと。
林藤はるか:生まれた時から捕らわれていて、実験体として。
鵜曇愁馬:「わかった。約束するよ」
林藤はるか:私が外の世界と触れ合うことができるのは、そんな蛍の命を使う時だけだった。
鵜曇愁馬:「次に起きたときには、必要がないようにしておく」
林藤はるか:それはただの虫で、オルクス能力者であれば、虫や動物を操ることは当たり前のことであるかもしれない。
林藤はるか:けれど。自分の人生を思う時。
林藤はるか:そんな、今まで気にもとめていなかった、小さな蛍達のことを
林藤はるか:なぜだか。憐れみたくなったのだ。
林藤はるか:「蛍の光……窓の雪……」
林藤はるか:自分自身が一匹の虫であるのか。それとも、その逆であったかもしれないのか。
林藤はるか:「書よむ月日、重ねつつ……いつしか年も……」
林藤はるか:どうして、生きている以上のことを求めるのだろう。
林藤はるか:それは、生きている限り希望があるから。
林藤はるか:手の中に握ったものを見ている。
林藤はるか:それは……
林藤はるか:何の変哲もない、電車のICカードでしかないけれど。
林藤はるか:(……次は、どこに行きましょう)
林藤はるか:(ねえ、田井中さん)
GM:『命の星』から発せられる光が病室を満たす。
GM:目が眩む様な眩しい光ではないけれど、その灯火は恐らく
GM:偽りのものではない、本物の希望の光だ。



GM:バックトラックに入ります
GM:今回のEロイスはたくさんあるよ
《究極存在》
《究極存在》
《究極存在》
《究極存在》
《虚実崩壊》
《悪意の伝染》
《不滅の妄執》
《血の花嫁》

《悪夢の鏡像》*7
GM:合計15個のはず。振りたい方はどうぞ
雨堂聖理:振らない奴はリスクジャンキー
鵜曇憂子:振るとするかのう
田井中次郎:まず最後の攻撃での侵蝕を上げます
田井中次郎:田井中次郎の侵蝕率を+19した(侵蝕率:195->214)
林藤はるか:ヒエッまだ上がるの
林藤はるか:よかった214だった
林藤はるか:何もよくないが
涼暮御幸:ヤバすぎ
雨堂聖理:152-15d10
DoubleCross : (152-15D10) → 152-68[8,3,5,10,2,1,1,5,3,3,10,1,1,8,7] → 84

鵜曇憂子:125-15d10
DoubleCross : (125-15D10) → 125-94[1,10,6,8,4,6,6,1,10,3,5,10,9,8,7] → 31

鵜曇憂子:エッ
林藤はるか:ういこちゃん、もうちょっとで普通の人間になっちゃう
雨堂聖理:命の星にエネルギーを注ぎすぎたかな
涼暮御幸:振ります
涼暮御幸:108-15d10
DoubleCross : (108-15D10) → 108-97[9,2,6,9,5,10,5,9,2,8,1,5,10,8,8] → 11

林藤はるか:会長はますます人間
鵜曇憂子:1倍…
鵜曇憂子:31-5d10
DoubleCross : (31-5D10) → 31-34[7,7,4,9,7] → -3

鵜曇憂子:マイナスになりました
涼暮御幸:2倍ぶりします
涼暮御幸:11-0d10
涼暮御幸:出ないじゃん 11です
雨堂聖理:84-2d10
DoubleCross : (84-2D10) → 84-9[3,6] → 75

雨堂聖理:余裕の生還
林藤はるか:私も振りまーす
林藤はるか:林藤はるかの侵蝕率を-83(15D10->9,3,8,8,5,8,3,4,10,8,1,2,2,8,4)した (侵蝕率:145->62)
林藤はるか:やった!メモリーは使わずに1倍振り
林藤はるか:林藤はるかの侵蝕率を-3(1D10->3)した (侵蝕率:62->59)
GM:田井中くんというかすきゃっとさん大丈夫……?
田井中次郎:メモリーってEロイスの前でしたっけ?
田井中次郎:とりあえず望月さんのメモリーを使用して10点下げます
田井中次郎:それから勿論Eロイスも振る!
田井中次郎:204-15D10
DoubleCross : (204-15D10) → 204-72[9,1,1,8,10,4,1,5,3,1,6,8,5,1,9] → 132

林藤はるか:これなら行けそう!
田井中次郎:2倍振りします 残りロイスは6個
田井中次郎:132-12D10
DoubleCross : (132-12D10) → 132-64[5,10,2,4,5,6,8,8,5,2,7,2] → 68

林藤はるか:ヤッタ~~!
雨堂聖理:フー
田井中次郎:帰ってきました…………!
鵜曇憂子:ヨカッタ~~!!
GM:では全員帰還!
涼暮御幸:よかったよ~~~!
GM:Eロイスは15個、Dロイスはスタゲくんが七個にカスマくんが七個持ってたので合計で29点
GM:最後まで1点、シナリオ目的達成10点、よいロールプレイその他諸々で4点
GM:44点に各自の侵蝕とSロイス分を足したものが今回の経験点に鳴ります。どうぞ
雨堂聖理:49点でいいんだっけ
涼暮御幸:47です
鵜曇憂子:44+2(最終)+5(Sロイス)で51点!
田井中次郎:2倍振りで3、Sロイスで5点で52点です
林藤はるか:私は侵蝕4点+Sロイス5点で、53点です!
GM:では今日はここまでといたしましょう
GM:次回は土曜日12日からでお願いします!
GM:21時からでいいかな?
GM:20時からとかいけるかな
雨堂聖理:土曜なら行けそう~
鵜曇憂子:20時からいけるよ~
涼暮御幸:大丈夫!
田井中次郎:いけます!
GM:では20時に集まってもらいましょう
林藤はるか:了解です!
GM:では今日は自由解散!すきゃっとさん休んでね……
GM:お大事にね……

Xデイズアフター 鵜曇 雨堂 涼暮

GM:では今日はエンディングから始めていきましょう
GM:田井中次郎が失踪し、林藤はるかが長い眠りについたあの事件から数カ月後、12月のある日。
GM:昨日と同じ今日、今日と同じ明日。
GM:二人が居なくなっても、世界は繰り返し時を刻み、変わらないように見えた。
GM:鵜曇憂子さんはあの事件以降、今まで住んでいた部屋を離れ、少し広くなったマンションで、父親と一緒に暮らしています。
GM:ジャーム化の危険もなくなり、研究者として正式にUGNに戻ってきた鵜曇愁馬は、林藤さんとの約束通り
GM:彼女の病の治療法を探し、毎日忙しそうに働いています。どうやら頑張りすぎるのは素の性分だったようで
GM:家に帰ってこない日もちょくちょくあります。貴女はそれに少し呆れていてもいいし受け入れていてもいい。
鵜曇憂子:プンスカしてます。
GM:代わりに研究の進捗は、かなり順調なようです。
GM:あの事件の後、ジャーム化し、死亡したはずの医師。和嶋春が書いたと思われる資料が新たに発見されました。
GM:そこには現代のものとは思えない画期的な医療技術の数々が記されており
GM:関連研究は15~20年ほど進んだと言われています。勿論ジャームが残した技術であり、全て鵜のみにするわけにも行きませんが
GM:鵜曇愁馬さんは残された資料を元に、かなりのペースで研究を進めているそうです。
GM:彼が無理をしているのは、若干それに興奮しているのもあるかもしれない……ともあれ
GM:今日は久々に鵜曇愁馬さんは朝から家にいます。申し訳無さそうに家事をしているよ。
鵜曇愁馬:「いやあ……ごめんね憂子。僕が居ない間家のこと任せきりにしちゃって……」
鵜曇憂子:「にゃ~~~っ!」そんなお父さんにプンスカしています。「研究所にこもりっきりもいいですけどっ」
鵜曇憂子:「ほんとですよ! お父さんの溜め込んだ服を洗濯するのもういこなんですよっ」
鵜曇憂子:「ほらほらパッパカ干して干して!」洗濯カゴを渡しています。
鵜曇愁馬:「いつも迷惑をおかけしてます……。はい、はい、干します干します!ほんとにごめんね。今日は掃除もご飯も全部お父さんがやるから……」
鵜曇憂子:「……」
鵜曇憂子:お父さんの背中にしがみつく。
鵜曇愁馬:「でも、本当に後少しで光明が見えそうなんだ。この峠を越えれば、林藤さんの病気を治す方法も……」
鵜曇憂子:「がしっ」
鵜曇愁馬:ちなみにこの言い訳はここ1,2カ月間ずっと繰り返されています
鵜曇愁馬:「うわっ、お、重いーっ」
鵜曇憂子:「重くない!重くないですけど!」
鵜曇憂子:「それ、帰ってくるたびに言ってるじゃないですかっ。どんだけ長い峠なんですか」
鵜曇愁馬:「いやぁ……今度の実験は絶対上手くいくと思ったんだけど、ちょっと目算がズレちゃって……」
鵜曇憂子:「あっ、そのシャツちゃんと皺のばしてください」しがみつきながらお父さんの家事に文句つける。
鵜曇愁馬:「ゴメンな~憂子。落ち着いたら絶対埋め合わせするから……」
鵜曇愁馬:「あ、はいはい!ただいま伸ばします!」
鵜曇愁馬:「えっと……それで、憂子の方はどうだい?学校でおかしなこととか困ってることとかないかい?」
鵜曇憂子:「ふふふふ~」
鵜曇愁馬:「友達とは仲良くやれてる?勉強がわからないとか……お父さんが教えなくても平気か?」
鵜曇愁馬:「おお……なんだか自信アリ気な笑み」
鵜曇憂子:「も~っ、だから子供じゃないんですよう!もう高校生なのです!」
鵜曇憂子:「お父さんがいなくても大丈夫ですもん! 友達とはらぶらぶのいちゃいちゃですよ」
鵜曇愁馬:「え、ええ!?らぶらぶなのかい!?何処の誰と!?」
鵜曇憂子:「だーかーらーー!そういうのじゃないーー!!」
鵜曇憂子:「友達とって言ったじゃないですかー!」
鵜曇愁馬:「あわわ……。ごめんごめん。そうだよな……高校生でらぶらぶはいくらなんでも早いよな」
鵜曇憂子:「早いす、早いすよ」
鵜曇憂子:「……多分……」
鵜曇憂子:「あ、ていうか今日、これからういこが出かけますので」
鵜曇愁馬:「そうだよな、ははは。安心した。急に家に挨拶にこられたらどうしようかと」
鵜曇憂子:「あ!あとお父さん、再来週からういこは冬休みですからね、忘れないでおいてくださいよ」
鵜曇愁馬:「冬休み……!世間はもうそんな時間か……。わかった。その間はできるだけ家に居られるようにするよ」
鵜曇憂子:「え、むしろその時は研究所こもりっきりでいいですよ」
鵜曇憂子:「そっちのが友達呼びやすいし…」
鵜曇愁馬:「そ、そんな!この流れなら絶対一緒に居たいって言うと思ったのに……!」
鵜曇憂子:「ふふふふ」
鵜曇愁馬:「憂子も親離れの時期か……とほほ」
鵜曇憂子:「もう、親離れなのです」ぎゅ~っと抱き着く。
鵜曇憂子:「だって、これからは、いつでも家に帰ってきてくれますもんね」
鵜曇愁馬:「……うん。勿論。憂子に呼ばれたら何時でも帰ってくるさ」ぎゅっと抱き返して
鵜曇愁馬:「憂子はほんとにかわいいなあ……。僕も頑張って子離れしなくちゃ」
鵜曇愁馬:「それで……お出かけは、例のお友達とかい?」
鵜曇憂子:「うひひひひ…」クスクス笑っている。
鵜曇愁馬:「楽しんでおいで。帰りは何時頃になるかな?晩御飯はいる?夢中になって、あんまり遅くなりすぎないようにな」
鵜曇憂子:「だっかっらっ、高校生じゃないんですってば~!」
鵜曇憂子:「んも~~っ、お父さんってば…」「……ふふ」
鵜曇愁馬:「それでも心配なんだよ~。最近は日が落ちるのも早いし……」
鵜曇憂子:「大丈夫です~っ、なんかあったら連絡できるんですし…」
鵜曇憂子:「ういこの帰りを待っててくださいね」
鵜曇憂子:「行ってきますので!」
鵜曇愁馬:「はい。いってらっしゃい憂子」
鵜曇愁馬:「あ!ご飯居るかだけ後で連絡してくれよ~」


GM:家をでて、君は待ち合わせの場所に向かった。そこには既に二人の友人が待っている。
鵜曇憂子:若い女子に流行りのケーキバイキング。季節に合わせ、サンタクロースやクリスマスリースが飾られた店内。
鵜曇憂子:「予約席っ、予約席っ…」ラインのトーク画面を見ながら、キョロキョロとあたりを見回し、
鵜曇憂子:「あっ!」二人がいるところに近付いていく。
雨堂聖理:「……おっ、来た来た」
鵜曇憂子:「きよりん会長~っ。お待たせしちゃってすいませんです」
雨堂聖理:手を振る 「大丈夫大丈夫! あたしたちも今来たとこだから!」
涼暮御幸:「……なにかあるかと思うから連絡してくれ」
鵜曇憂子:「お父さんと喋ってたら出るのが遅れちゃって」
鵜曇憂子:「うへへ」
雨堂聖理:「おっ、過保護彼氏」
雨堂聖理:「あ、実際にいたのは過保護お父さんだったか」
涼暮御幸:「君たちが規則にルーズすぎるんだよ」
涼暮御幸:「いや今回は規則というわけではないが……」
雨堂聖理:「カノジョ固すぎるぜ~」 涼暮さんの肩を叩きつつ
雨堂聖理:「もしやこういう時もカロリー計算とかしちゃうタイプですか?」
涼暮御幸:「えっ」
涼暮御幸:「しないのか……?」
鵜曇憂子:「えっ」
鵜曇憂子:「しちゃうんですか……?」
涼暮御幸:「では余剰カロリーはどうするつもりなんだ……?」
鵜曇憂子:「一日くらい羽目外したところで太りませんて!」
雨堂聖理:「そうそう、あれでしょ、なんか。チートデイだっけ?」
雨堂聖理:「気にせず食べても良い日があるんですよ。それですって!」
鵜曇憂子:「じゃあ、今日がその日という訳ですな! 大丈夫ですよう!」
涼暮御幸:「それは普段から減量生活をしているものの設定日だと思うが……」
雨堂聖理:「分かりました。じゃあ……」
雨堂聖理:「次からカロリーの話出した人は、残り二人から脇腹をグサッとやられることにしましょう」
雨堂聖理:「そうすれば気にしてる場合じゃなくなります。いいですね、会長!」
鵜曇憂子:「イエスグサッ」
鵜曇憂子:「ですね、会長!」
涼暮御幸:「何故……?い、いや分かった」
涼暮御幸:「目が本気に見える」
雨堂聖理:「よかったよかった。生徒の心を汲み取ってくれる会長の鑑です」
鵜曇憂子:そんな感じでケーキをバイキングして席に戻りましょうか
雨堂聖理:「色々リサーチしといたんですけど、やっぱりフルーツ使ってるやつが原価高いみたいです」
鵜曇憂子:「ほほー」
雨堂聖理:「元を取るならやっぱりそっちですね」 言葉通り、フルーツが乗っていたりするものが皿の上には多い
涼暮御幸:「原価計算はいいのか」
鵜曇憂子:「へえ~、何も考えず取ってきちゃいました」生クリームを使ったケーキばかり並んでいます。
雨堂聖理:「そりゃあ、お金は払ってるんだから……」
雨堂聖理:言いつつ、指をつつける形に構える
涼暮御幸:「まだ何も言ってない」
涼暮御幸:多くの種類を、非常に少量ずつとっている。
雨堂聖理:「抑止力」
鵜曇憂子:「きよりんっぽいワードですなあ」
涼暮御幸:「言葉選びが物騒なんだよ……」
雨堂聖理:ぱっと手を解いて、苺の乗ったムースケーキをさっと割いて食べる 「んー♪」
鵜曇憂子:「おいしいですか?おいしいですか?」
雨堂聖理:「おいしい! なんていうか甘いんだけど苺のすっぱみが……こうあって……柔らかくて……」
雨堂聖理:また一口食べる 「おいしい!」
涼暮御幸:「……頂きます」手を合わせて。
鵜曇憂子:「うへへへ~~」ニコニコしながら、ショートケーキを口に運ぶ。
涼暮御幸:プチシューをつまむ。「……うん」
涼暮御幸:「悪くない」
雨堂聖理:「悪くない!」
鵜曇憂子:「会長っぽいワード!」
涼暮御幸:「そうか……?」
涼暮御幸:「いや、私の口から発せられるならそれは」
涼暮御幸:「私らしい言葉なのだろうが……」
雨堂聖理:「おいしいって言えば良いのにー」 半分くらいムースのケーキを食べて、別のものにフォークを差している
鵜曇憂子:「しかしまあ、行こう行こうって話してたのに」
鵜曇憂子:「結局今日までぜんぜん実現できなかったですねえ」
鵜曇憂子:「ケーキバイキング会」
雨堂聖理:「だねー」 もぐもぐ
涼暮御幸:「まあ、それどころではなかったからな」
涼暮御幸:「特に君のお父さん絡みが……」
涼暮御幸:「ようやくだろう。研究成果が受理されるようになったのは」
雨堂聖理:「へー」 もぐもぐ
涼暮御幸:「これまではその審査すらままならなかったからな」
鵜曇憂子:「そうですねえ。マジでジャームにはならないのかとか色々」
鵜曇憂子:「検査があったりとか、FHにいたのもどうなんだ~とか諸々あったりとか」
鵜曇憂子:「……なんですけど」きよりんを見る。
涼暮御幸:ブルーベリーのケーキを口に運んで。「まあ、そのあたりは」
涼暮御幸:「寛容であるようには思う。この市は」
雨堂聖理:「……んー♪」 オレンジの乗ったケーキを食べて、幸せそうな顔をしている
鵜曇憂子:「……話聞いてます?」チョコクリームケーキを手に取りながら。
雨堂聖理:「えっ? あっ、き……聞いてる聞いてる」
鵜曇憂子:「聞いてない時の返事じゃね~ですかそれ」
雨堂聖理:「おとうさんが大変だったけど良かったねって話でしょ」 フォークを揺らしながら
鵜曇憂子:「まあそうなんですけどう」
涼暮御幸:「どうせその話をしてると思って言ってるだろう」
雨堂聖理:「でも涼暮さん的には、もっと寛容でもいいよね~って」
雨堂聖理:「良い人なんだからさー。ですよね?」
涼暮御幸:「寛容という単語しか聞いてない」
雨堂聖理:「あれ?」
鵜曇憂子:「も~!」
鵜曇憂子:「きよりんこそ最近どうなんすか?」
雨堂聖理:「わーっ、ごめんごめん! ちゃんと聞くから! ……え、あたし?」
涼暮御幸:「と言うと」チーズタルトを手に。
鵜曇憂子:ぐにょっと頭を垂らす。「彼氏できました?」
雨堂聖理:「目ならまあ、前よりは大分……うえっ!?」
涼暮御幸:「えっ」タルトを落としかける。「そうなの?」
鵜曇憂子:「その反応!」
鵜曇憂子:「もしやのもしやですか?」
涼暮御幸:「どこの命知らずが……?」
雨堂聖理:「できてないできてないできてない!」 ぶんぶん首を振り 「期待させてゴメンだけど!」
雨堂聖理:「相変わらずそういうのは全然……あっこっそり会長がひどいこと言った!」
涼暮御幸:「いやだって」
涼暮御幸:「君の行動に付き合うには、心臓がいくらあっても足りないかと……」
鵜曇憂子:「言われてやんの~」
雨堂聖理:「えーっ、そんなにかなあ……最近のことならちょっと……」 と何か良いかけ
雨堂聖理:言葉を切る 「言ったら怒られるやつだからやめとこ」
鵜曇憂子:「え~~~っなんですかなんですか」
雨堂聖理:「や、だって会長いるし……また怒られるし……」 ぼそぼそ
鵜曇憂子:「自首すれば刑は軽くなるんですよ!」
涼暮御幸:「……怒らないから言って」
雨堂聖理:「バレなければ無罪だし……」
雨堂聖理:「ま、まあまあ! 女子がケーキ囲んでそんな話するでもないですよ! あはは!」
雨堂聖理:「それより憂子ちゃんと会長の方もどうなんですか!」
涼暮御幸:「誤魔化した……」
雨堂聖理:「年の瀬ですよ~? 見てくださいよ外はこんなにデコレーションされて」
鵜曇憂子:「丸くなったと思ったのに…」
雨堂聖理:「クリでスでマスですよ? ないんですか? このケーキのように甘い話」
涼暮御幸:「私は別に、そういった物に興味はないよ」
涼暮御幸:タルトを口に運ぶ「あっ美味しい……」
鵜曇憂子:「それ、自分で言ってて悲しくならないですか?」
雨堂聖理:「興味ない派~」
鵜曇憂子:抹茶のケーキをもぐもぐと食べている。「みんな興味ない…」
雨堂聖理:「勿体ないですよ。高校生のクリスマスはもはや終わろうとしてるんですよ?」
涼暮御幸:「いや自分は……?」
雨堂聖理:「あたしは良いなーって相手がいないだけです」
鵜曇憂子:「きよりんが良いな~って思う相手というと……」
涼暮御幸:「どういう相手なんだ、君が良いなーってなるのは」
鵜曇憂子:「案外堅物っぽい人じゃないですか? もしくは、パン屋さんにいそうな感じの優しそ~な人」
雨堂聖理:もぐ、とケーキを食べて 「お金持ちで物分りの良い人」
涼暮御幸:「堅物の人がかわいそう……」
鵜曇憂子:「うわ」
涼暮御幸:「……それは甘い話か?」
涼暮御幸:「活動のためのパトロンでは……」
鵜曇憂子:「恋をも利用する女……」
雨堂聖理:「うーん、甘くなる場合もあるんじゃないですか? パトロンみたいな人はもういるっちゃいるし……」
雨堂聖理:「あっでもそうですね、堅物の人も良いかも。なんていうのかな、こう……」 手を動かして
雨堂聖理:「疲れて帰ってきたら静かに迎えてくれる……うん、静かな人が良いかなあ」
雨堂聖理:「あとは変態じゃない感じで……」
涼暮御幸:「切実感がすごい」
鵜曇憂子:「説得力がありますな」
雨堂聖理:「いやなんか話してる内にどんどんハードル下げちゃったな」 紅茶を飲み
涼暮御幸:「ういういは?」
鵜曇憂子:「うい!」
涼暮御幸:「どうなの」
鵜曇憂子:「うい!?」
雨堂聖理:「そうそう! 話題を振ったやつが逃げられると思うなよ!」
鵜曇憂子:「え~~っ」「え~~~……!?」
涼暮御幸:紅茶のシフォンケーキを口に運んで。「うん。これもいいな……」
雨堂聖理:「問一、彼氏がいるのか! 問二、どんな彼氏が良いのか!」
鵜曇憂子:「い、いないですいないです!」
鵜曇憂子:「どんな彼氏が良いのかですか…え~~」困ったように唇を尖らせる。「こう……優しい人がいいんじゃないですかね…?」
雨堂聖理:「……うーむ、会長これはどうですかね」
雨堂聖理:「優しい人というのは……」 目を細めて憂子ちゃんをじろじろ見る 「『本音』か……?」
涼暮御幸:「嘘を付くとは思っていないが」
鵜曇憂子:「だ…だって……」目を泳がせる。
涼暮御幸:「優しい人なら誰でもいいの?」
鵜曇憂子:「そう言うとなんかヤバっぽくないですか? 騙される女のセリフじゃねーですか」
鵜曇憂子:「あっ」
雨堂聖理:「あまりにもスタンダード過ぎて……もうちょっとこう具体性がね」
鵜曇憂子:「だって…うえ~~~っ、わ、分かんないんですもん~っ」
涼暮御幸:「いや、あの」
雨堂聖理:「えー、でもあるでしょ。彼氏と何したい~とかさー」
涼暮御幸:「別に泣かせようとしたわけじゃ……」
雨堂聖理:「そうだそうだ! 会長も泣いたって許しはしないとおっしゃっている!」
涼暮御幸:「言ってないでしょう!?」
鵜曇憂子:「にゃ~~~っ」
雨堂聖理:「もー、ネコになっちゃったよ」
雨堂聖理:わしわし憂子ちゃんの頭を撫でて 「こんなかわいー子をフリーで野放しとは、まったく見る目がないヤローどもだ」
雨堂聖理:「どうなんですか星辰館高校の会長として。そこは」
鵜曇憂子:「う~~~」頬を染めている。
涼暮御幸:「どうって……?」
涼暮御幸:「学校側で何らかの施策をしろと……?」
鵜曇憂子:「嫌すぎますけど」
雨堂聖理:「学内合コン……」 言葉にして、口がへの字になる 「最悪……」
鵜曇憂子:「ていうか会長、あの人とはどうなったんですか?」
鵜曇憂子:「風祭さん? あの、会長の元カレ?」
涼暮御幸:「は?」
涼暮御幸:「待って」
涼暮御幸:「付き合ってない」
鵜曇憂子:「御幸って呼ばれてませんでした?」
雨堂聖理:「えっ」
雨堂聖理:「いっいつの間に……マジですか……?」
涼暮御幸:「好きに呼べばいいと言ったら」
涼暮御幸:「勝手に呼ばれ始めた」
雨堂聖理:「まあ事件を契機にというのは十分に……会長みたいなお堅い人ならまあ……」
涼暮御幸:「いやあの、だから」
涼暮御幸:「付き合ってない」
鵜曇憂子:「え~え~え~、会長の男の好みもリサーチせなですよ」
雨堂聖理:「じゃあ本当は誰と付き合ってるんですか?」
涼暮御幸:「なんで交際している前提なんだ」
涼暮御幸:「……万が一そうだったら」ショートケーキを口に運んで。
涼暮御幸:「君たちとここに来てない」
鵜曇憂子:「ふふふ」ティーポットから紅茶を注ぐ。
雨堂聖理:「わーお」
鵜曇憂子:「ちなみに、どういう男とならここに来たいんです?」
雨堂聖理:「そうそう。興味ないって言っても、理想くらいはあるでしょ?」
涼暮御幸:「まあ、それは……」
涼暮御幸:「……職務に忠実で、誇り高く」
涼暮御幸:「……人から好かれるような人」
雨堂聖理:「…………」
鵜曇憂子:「…………」
雨堂聖理:「どうですか、鵜曇先生」
涼暮御幸:「……何」
鵜曇憂子:「なんか正直に思ったこと言うんですけど」
鵜曇憂子:「今、自分のこと言いましたよね?」
涼暮御幸:「え、いや」
雨堂聖理:大きく頷く
涼暮御幸:「むしろそうなれるように学びたいと……」
雨堂聖理:「なりたい自分と付き合いたい人がイコールか~」
涼暮御幸:「だからイコールじゃないって」
鵜曇憂子:「はえ~~」
鵜曇憂子:「仕事と恋愛は区別した方がいいっすよ!」
雨堂聖理:ぼそり 「あんま上手く行かなさそ……」
涼暮御幸:「……いいだろう、私の話はもう!」
鵜曇憂子:「きよりん、言っていいことと後でこっそり言うべきことがありますよう」
雨堂聖理:「そうなんだけど、友達相手なら後でコッソリは止めとくタイプだからあたし……」
雨堂聖理:そのまま窓の外を見ながら 「うーん、しかしほんとにクリスマスですねえ」
雨堂聖理:「結局あの二人はちゃんとそういう仲になれるんですかね」
雨堂聖理:「いろんな意味で」
涼暮御幸:「……どうかな」
鵜曇憂子:「っぽい片鱗はありましたからね」
涼暮御幸:4人席に3人。4つ目の席に置かれた、持ち込みのキャンドル。
雨堂聖理:「田井中さんが子どもなんだよなあ」
涼暮御幸:それは蛍の光のように、ほのかに光る。
涼暮御幸:「そうか?信頼に足る、誇り高いエージェントだと……」
鵜曇憂子:「え~っ」
鵜曇憂子:「じろじろくんはダメですよ会長。はるはるに怒られちゃいますよ」
雨堂聖理:「……えっ!」
涼暮御幸:「えっ」
雨堂聖理:「あ、職務に忠実で誇り高く人に好かれるって」
涼暮御幸:「……あ、いや、違うから!」
雨堂聖理:「……そう……!?」
涼暮御幸:「違う!」
鵜曇憂子:「ま~っ」
雨堂聖理:「わーっ!」
涼暮御幸:「……」
雨堂聖理:「これはひとつ決闘場をセッティングしなければいけませんな……!?」
鵜曇憂子:「うぇ~、どっちの味方すればいいか分からんですなあ」
涼暮御幸:「……それ以上茶化すようなら、君たちに呪いをかける」
雨堂聖理:「えっ……!」 「会長が……呪い……!?」
涼暮御幸:呪いという言葉も、今では、茶化して使ってしまえる。
涼暮御幸:あれはもう、とうに過ぎたことだから。
涼暮御幸:「……カロリー」
雨堂聖理:「あっ!」
鵜曇憂子:「ひどい!」
雨堂聖理:ぐっと腕を伸ばして、ばしっと手刀で会長の脇腹を突き
雨堂聖理:「もー知りません! 追加行ってきます!」
雨堂聖理:空いた皿を持って席を立つ
鵜曇憂子:「あっ、ういこも行きます行きますっ」
雨堂聖理:「行こ行こ! あたしたちはね、呪いなんかに負けませんので!」
鵜曇憂子:そう言って笑う。
涼暮御幸:「全く……」2人が去るのを見送って、傍らのキャンドルに。
涼暮御幸:「……あの、本当に、そういうのじゃないですから」
涼暮御幸:「……応援してます。2人の道行きを」
涼暮御幸:「――林藤はるかさん」


GM:同じ店内の、少し離れた席で
伊宇摩枯栖:「辿り着いたは良い物の、中庭の乱闘に顔と手を出したのがまずかった」
伊宇摩枯栖:紅茶を飲みながら、横目でかしましく会話してく女子たちを目で追った。
伊宇摩枯栖:チーズケーキにフォークを刺し。
伊宇摩枯栖:「標的を譲るというのは、業腹ですが、目の前の悪を見逃せないのは性分ですし、それに、まぁ」
伊宇摩枯栖:「良しとしますか……彼女たちは……そう、仲間なのだから」
伊宇摩枯栖:ケーキを口にする。都合108死人斬って捨てた。煩悩の数だけの悪を屠った、縁起の良い数字だろう。
伊宇摩枯栖:平和極まる世界を見て、呟く。
伊宇摩枯栖:「ナイトメアブリンガー。何時か、会いたいものですね。君が勝ち取った平和な世界ですよ、これはね」
伊宇摩枯栖:紅茶を飲み干し、席を立つ。
伊宇摩枯栖:「さて、世はなべて……事もなし」

Xデイズアフター 林藤はるか

GM:眠りについた後、君は夢を見ている。一人の男の夢だ。
GM:男は一人の少年を背負い、手を握り、灰色の荒野を歩き続けている。
GM:景色はずっと変わらない。本当に進んでいるのかもわからない。それでも男は一度も足を止めること無く、何処かを目指して歩き続けている
GM:そしてその景色が唐突に消え、代わりに視界が光に覆われる。
GM:……一体、あれからどれほどの時が経ったのだろう?夢から覚め、目を開けた君の目の前に
GM:いつもの病室が広がっている。窓から見える、宙に舞う桜が、君が眠りについてから季節が巡った事を教えてくれる。
林藤はるか:「……桜」
GM:ベッドの横には君あてのプレゼントが幾つか。その中には、雨堂聖理、鵜曇憂子、涼暮御幸からの物もある。
GM:パスケースに新しい靴、それから大きめの旅行かばん。他にも様々な物が。だが……その中に、田井中次郎からの物だけはなかった。
GM:病院にいるUGN関係者に聞けば、すぐに分かることだった。田井中次郎はあの事件以降、行方を眩ませたままなのだという。
GM:君の見ていた夢のように。今でもあの荒野を彷徨い続けているのか。それとも、既に死んでいるのか。それは誰にもわからない。
林藤はるか:まだ、あの夢を見続けているように思える。
GM:だが、君はきっと信じているだろう。
林藤はるか:今の自分は……ずっと病室で見ていた夢の中でそうだったように。あの日、星々の下で見た泡沫の夢のように。
林藤はるか:歩くことができる。
林藤はるか:説明を受けて、病室に戻った時――
林藤はるか:「……私は、生きてる」
GM:和嶋春が、不可能に等しい手術を成し遂げたように
GM:“ナイトメアブリンガー”が、全知の力を越えて、もう一度立ち上がったように
GM:林藤はるかはもう一度歩くことが出来る。走ることだって出来る。
GM:それなら、後もう一つくらい、奇跡が起こってもいいはずだ。
GM:切られたはずの腕は元に戻っていた。如月聖人という研究者が、新しい腕を作ったのだと言う。
林藤はるか:「生きてる」病室には鏡がある。いつも、化粧の時に使っていた鏡に
林藤はるか:手をついて、呟く。
GM:君の病気は治っていた。鵜曇愁馬が、多くのUGN研究者が、長い時間をかけて、君の治療法を見つけたのだと言う。
林藤はるか:死によって断絶してしまった別人ではない。紛れもない自分自身の意識が続いていることを、あの灰色の夢が証明してくれているような気がした。
林藤はるか:「……あっ」
林藤はるか:鏡台に置いている手の甲に雫が落ちる。
林藤はるか:「……あ、あはっ、ああ……」
林藤はるか:皆が助けてくれた。これまで自分達が戦い続けてきた分……
林藤はるか:……それどころか、それ以上のものを返してくれた。
林藤はるか:生きているということだけでも、自分には十分すぎたはずなのに。
林藤はるか:「生きてる。生きてる。生きてる……」
林藤はるか:窓の外では、桜の花びらが次から次へと落ちて。
林藤はるか:それは、生きているということだ。
林藤はるか:「…………私は、生きてます」
林藤はるか:両手で顔を覆う。
林藤はるか:「生きて、いますよ……田井中さん……!」
GM:返事はない。いつも君を心配していて、毎日のように病室に来ていた彼は、まだ帰ってきていない。
林藤はるか:部屋の片隅にある棚を開く。以前は、看護師や田井中さんに開けてもらっていたものだった。
林藤はるか:そこには着替えの患者衣もある。けれど。
林藤はるか:「……これじゃない……今……今は……!」
林藤はるか:白い、腰のあたりに絞りが入ったブラウスと、黄色いアシンメトリースカート。
林藤はるか:そして、グレーのチューリップハットを。
林藤はるか:もっと、世話になった人達に顔を見せなければと思う。
林藤はるか:あの戦いを一緒に乗り越えてくれた、雨堂聖理に。鵜曇憂子に。涼暮御幸に。
林藤はるか:けれど――彼女達は、パスケースと、靴と、旅行かばんをくれた。
林藤はるか:桜が散る季節になると、
林藤はるか:ゲンジボタルの幼虫は水中から上がって、羽化に備えた蛹になるのだという。
林藤はるか:「私も」
林藤はるか:「そうします。……ありがとう」
GM:迎えに行かなくてはならない。一人では帰ってこられない彼を、誰かが迎えに行かなくてはならない。
林藤はるか:贈り物を大事に抱きしめて、呟く。
林藤はるか:どれだけの時間が経ったのかは分からない。N市の長い戦いが本当に終わったのかも。
林藤はるか:けれど、きっと皆が生きていると思う。
林藤はるか:「本当に……ありがとうございます……!」
林藤はるか:靴を履く。あのICカードをパスケースの中に入れて、旅行かばんに思いつく限りの何もかもを入れて。
林藤はるか:そして廊下に出て、無人の病室を振り返る。
林藤はるか:「……ありがとう」
林藤はるか:「お母さん」


林藤はるか:――それから、どこまで行っただろう。
林藤はるか:電車に乗った。あの時とは違って、ただ一人で……そして行き先の宛てもない旅だった。
林藤はるか:窓を開けて、走る電車の風を感じた。そんなことも知りたくなった。
林藤はるか:海を見た。昼の海。寄せては返す波の形と音。港から見える魚影や、カモメの姿を。
林藤はるか:最初の数日は夜になっても眠ることなんてできなくて、誰もいない夜の街を駆け回ってはしゃいだ。
林藤はるか:朝ごはんから夕ごはんまで、全て違うものを食べた。
林藤はるか:その地方の名物などよりも、有名なチェーン店にばかり通ったような気がする。
林藤はるか:それだけでも毎日違う店に行っても足りないくらいの種類があったし、それに
林藤はるか:ずっとCMで見ていたようなお店がどんな味の料理を出しているのか、全部知りたくてたまらなかったからだ。
林藤はるか:飛行機にも乗った。オーヴァードの中にはもっと速く飛行することができる人もいるけれど
林藤はるか:それでも、離陸から着陸まで、今までにないくらいわくわくして、機内オーディオも全部のチャンネルを聞きたかったくらいだった。
林藤はるか:船に乗って、もしかしたら夜の海の果てに、田井中さんが歩き続ける灰色の世界があるのかもしれないと思った。
林藤はるか:N市に戻って、裏側の世界への入口を探すことができれば
林藤はるか:田井中さんをもう一度見つけることだってできただろうか?
林藤はるか:(……私は)
林藤はるか:(そうは思わない)
林藤はるか:仮にそうだったのなら、とっくにUGNが田井中さんを探し出しているだろう。裏側にアクセスする手段はいくつもあった。
林藤はるか:田井中さんが行ってしまったのは、もっと遠くの……けれど、あるいは近いどこかで。
林藤はるか:そして、確信がある。
林藤はるか:林藤はるかが、もしもあの思い出の病室を離れてしまったとしても。
林藤はるか:……きっと田井中さんが、そして自分自身が望んだこんな命を謳歌していてこそ。
林藤はるか:(きっと、見つけてくれる――)
林藤はるか:林藤はるかが見つけるのではなく。
林藤はるか:田井中次郎が、林藤はるかを見つける。
林藤はるか:光と影はいつも一緒だから。
林藤はるか:とても遠くに来た。空を見上げる。
林藤はるか:夏の夜空には、澄んだ星が瞬いている。
林藤はるか:地平線の彼方には、積乱雲があって、長い田舎道が続いている。
林藤はるか:……そして。

Xデイズアフター

GM:……あの日から、君は灰色の荒野を歩き続けている。
GM:ここでは、時間の流れが違うのだろう。あるいは、空間の広さや、物理法則すら。
GM:飢えも渇きも感じない。代わりに、無限に広がる荒野と無限に続く時間が、君の心を削り続ける。
GM:……一体、どれほどの時が経ったのだろう?あの日とは一体、何時のことだっただろう?
GM:何故、自分はこの少年を背負っているのだろう?何故自分は、自分の手を握りしめ続けているのだろう?
GM:何故、自分は歩き続けているのだろう?。自分は、何処へ向かっているのだろう?
GM:自分は、一体何者だっただろう?
GM:もはや何一つ、はっきりと思い出すことは出来ない。
GM:それでも君は、一度も歩みを止めること無く
GM:何日も、何ヶ月も、何年も、何十年も、灰色の荒野を歩き続ける
田井中次郎:歩く。
田井中次郎:歩いて。
田井中次郎:歩き続ける。
田井中次郎:無機質な灰色の空の下、積もった砂を踏み締めて。ただひたすらに、歩く。
田井中次郎:バランスを崩さぬよう、一歩ずつ確かめるように。至極ゆっくりと、だが止まることなく歩き続ける。
田井中次郎:どれだけの時間、こうしているのだろうか。
田井中次郎:ひとつ前に数えた時は、50年でやめてしまった。
田井中次郎:その前はどうだったのか。そうして数えるのが何度目なのか。それすら分からない。
田井中次郎:背中に負った、眠り続ける男が誰なのかも。
田井中次郎:掌の中で僅かに身動ぎをする蛍の意味も。
田井中次郎:何故こうして歩いているのかも──思い出せない。
田井中次郎:昼も夜も果ても無い、この灰の荒野では、全てが曖昧にぼやけていくようだった。
田井中次郎:「……」
田井中次郎:「俺は……」
田井中次郎:「…………」
田井中次郎:自分の名前も思い出せなくなったのは、いつからだったか。
田井中次郎:とても大切な名前、だった。はずなのだけれど。
田井中次郎:もしかしたら、自分は既に死んでいて。ここはもうとっくに、地獄なのかもしれない。
田井中次郎:ざり、と砂の滑る音。
田井中次郎:ほんの一瞬気が緩み、砂丘に躓いて足が縺れる。
田井中次郎:腕の中の蛍を庇ったせいで、受け身も取れずに荒野に転倒した。
田井中次郎:「……ぅ……」
田井中次郎:小さく呻き、倒れ込んだまま起き上がらない。
田井中次郎:「……」
田井中次郎:ひどく、疲れ切っていた。
田井中次郎:何もかも手放して、このままどこまでも深く眠ってしまいたい。そう、心の底から思う。
田井中次郎:手放すものも、手放せるものも、もう一つも────
GM:君の心に応えるように、灰色の世界に変化が現れる。
GM:君のもとに、何処からか、ゆっくりと水が流れてくる。
田井中次郎:「……?」
GM:水は段々と水位を増していき、やがて小さな川となり
GM:徐々に君の体を飲み込んでいく。……君はこの世界に来て初めて、安らぎを感じる事ができるかもしれない。
田井中次郎:「……っ……」
田井中次郎:これまでに見たことがない変化に動揺しつつ。
田井中次郎:その安寧に、つい身を委ねてしまいそうになる。
GM:君の全身が、川の中に沈もうとしたその時。
少年:ブンッ
少年:君の体は、突然空中に投げとばされる。先程まで君が浸かっていた川の中に、背負っていた少年が立っている。
田井中次郎:「……!?」
田井中次郎:地面に転がって。
GM:君は再び灰色の荒野に投げ出される。
田井中次郎:顔を上げ、少年を見る。
田井中次郎:「……あ……」「……!」
田井中次郎:名前を呼ぼうとして──それも思い出せない。
少年:「……駄目ですよ……ふふ……勝手に……楽になってもらっては……」
田井中次郎:「……君……!」
少年:「貴方にはもっともっと……苦しんでいてもらわなくては……」
田井中次郎:必死に身を起こし、川の中の彼に向け、腕を伸ばそうとする。
少年:一瞬だけ、君に向けて手を伸ばして
少年:そのまま後ろに身を投げ、沈んでいく
田井中次郎:「……!」伸ばした手が空を切る。
少年:「いや……これもただの……負け惜しみか……」
少年:「……私は……数々の願いを……呪いに変えてきましたが……」
少年:「……誰かに変えられたのは……始めてです……」
少年:「全く……酷い悪夢だ……」
田井中次郎:「君……!早く、手を……!」川にもう一度足を踏み入れ、助け出そうとして。
少年:「……約束通り」
少年:「願いは……叶え……」そのまま水の中に、砂のように解けて消えていく
田井中次郎:「……!」
田井中次郎:その腕が届くことは無かった。
GM:君が腕を伸ばした時、既に灰色の荒野は消えていた。
GM:変わりに君は、見たこともない、長い田舎道の途中に立っている。
田井中次郎:「……」
田井中次郎:「……?」
田井中次郎:灰色だけの世界に訪れた黒に、当惑する。
田井中次郎:正確には、完全な黒ではない。
田井中次郎:見上げた空には……恐らく、夏の夜空には、澄んだ星が瞬いている。
田井中次郎:地平線の彼方には、積乱雲があって、長い田舎道が続いている。
田井中次郎:……そして。
林藤はるか:その手の中から、光が飛んでいく。
林藤はるか:淡く、黄色い、自然の蛍の光。
林藤はるか:それが、道の先へと飛んでいく。
田井中次郎:「あ……っ……!」
田井中次郎:殆ど変化の無かった表情に、明確な焦燥が浮かぶ。
田井中次郎:意味も由来も思い出せないが、それは何よりも大事なものだったはずだからだ。
田井中次郎:光を追い掛けて、転びそうになりながら道を走る。
林藤はるか:そして、蛍は
林藤はるか:彼とは別の誰かの、白い指の上に止まる。
林藤はるか:道の先に少女が立っている。
田井中次郎:「……!」息を切らせて、立ち止まる。
林藤はるか:夏の積乱雲から、夜の風が吹く。
林藤はるか:白いワンピースの裾が舞って、その長い髪をさらさらと広げる。
林藤はるか:「……田井中さん」
林藤はるか:一瞬だけ、驚いたように目を見開いて
林藤はるか:「……」
林藤はるか:その後の言葉を継げずにいる。
田井中次郎:その顔を目にした瞬間。声を聞いた瞬間。
田井中次郎:全てが灰色だった世界で、何もかもが鮮やかに蘇ってくる。
田井中次郎:「……」
田井中次郎:しばらく、呆けたように立ち尽くして。
田井中次郎:「……林藤?」
田井中次郎:目を瞬く。
林藤はるか:「はい」
林藤はるか:「林藤はるかですよ」
田井中次郎:「あれ……」
田井中次郎:「あっ……あれ!?」
林藤はるか:その言葉と一緒に、田井中次郎へと駆け寄る。
田井中次郎:「……」
林藤はるか:旅行かばんもその場に倒してしまって
林藤はるか:自分自身の足で。
林藤はるか:「……田井中さん!!」
田井中次郎:「林藤……」
田井中次郎:「……歩いてる……」
林藤はるか:「そうです」
田井中次郎:「えっ……な……何で!?」
田井中次郎:「治ったのか……?病気……」
林藤はるか:「……そうです!」
林藤はるか:あの日にもらった靴は、汚れて、いくつか傷もついている。
林藤はるか:どれだけ手入れしても、それ以上に色んな所を歩き回っていたから。
林藤はるか:田井中次郎の手を取る。
林藤はるか:「約束……約束した通りに」強く、目を閉じる。
林藤はるか:「――生きていますよ。田井中さん」
田井中次郎:「……」
田井中次郎:「約束……」
田井中次郎:「そっか……ああ……」「……約束……」
林藤はるか:「……田井中さんも」
林藤はるか:目を開けると、涙が溢れてくる。
林藤はるか:「守ってくれたんですね。約束を」
田井中次郎:「……うん」その手を握り返す。
田井中次郎:「ずっと……」
田井中次郎:「思ってたんだ。誰かと約束をしたはずだ、って」
田井中次郎:「それがどんな約束か、誰とした約束なのかも、思い出せなかったけど……」
田井中次郎:「でも、その人は、絶対に待っててくれてるって」
田井中次郎:「だから……ずっと、歩いてこられた。ああ、そっか……」
田井中次郎:「林藤だったんだな」
林藤はるか:……あの人はとても長い間、あの暗い世界を歩き続けていた。
林藤はるか:知っていた。どれほど長く、その約束を心に守り続けていたのか。
林藤はるか:すべてを失ってなお、失わないものがあったことを。
林藤はるか:蛍が見ていた。
林藤はるか:「……ありがとうございます」
林藤はるか:「帰ってきてくれて……ずっと、私を支えてくれて」
林藤はるか:「本当に……本当に」田井中さんの肩に、目を押し付ける。
林藤はるか:「よかった……………」
田井中次郎:「……僕こそ」
田井中次郎:その背を抱いて、目を閉じる。
田井中次郎:「会いたかった。ずっと」
田井中次郎:「……林藤に」
林藤はるか:「たくさんの景色を見たんです」
林藤はるか:「色んな人に出会って。映画の新作だって何でも見て」
林藤はるか:「全部が新鮮で、幸せで……けれど、ずっと思ってました」
林藤はるか:「もしも……田井中さんが、隣にいてくれたら」
林藤はるか:「もっと、何よりも楽しいのに」
田井中次郎:「……本当に……」「……良くなったんだな。身体」
林藤はるか:「腕だってちゃんとあります。幽霊じゃないですよ」
田井中次郎:「えっ……本当だ……!」
林藤はるか:「ご存知ですか?日本の幽霊に足がないのは、円山応挙が描いた幽霊に足がなかったからで……」
田井中次郎:「ああ……」
田井中次郎:「いつもの林藤だ」
林藤はるか:「……それで、どうして……足を、描かなかったのか」
林藤はるか:「……うっ」
林藤はるか:「うっ、ひくっ、うああああああ」
田井中次郎:「えっ……」
林藤はるか:頭を、田井中さんに預けたまま
田井中次郎:「林藤!?」
林藤はるか:泣く。
林藤はるか:「会いに来てくれるって」
林藤はるか:「会いに来てくれるって、信じてました。ずっと、信じていられたんです」
林藤はるか:「……ずっと……う、ううっ……うううう」
林藤はるか:「私が、信じてたって………」
林藤はるか:決して戻る術のない帰還を。
林藤はるか:それがゼロに等しくたって、暗闇の底に、希望があるということを。
林藤はるか:「……信じてくれますか?田井中さん」
田井中次郎:「……疑うわけ、ないだろ」
田井中次郎:「ずっと信じてた」
田井中次郎:子供をあやすように、その頭を撫でて。
田井中次郎:「林藤」
田井中次郎:「ここにいるよ」
林藤はるか:「はい」
林藤はるか:「はい……!」
林藤はるか:「映っ、映画館にだって、行きましょうね」
林藤はるか:「スイーツだって……たくさん食べられます。これから……これから、なんだって」
田井中次郎:「うん」頷いたその顔は笑っていて。双眸からは涙が零れる。
田井中次郎:「林藤はもう、なんだって出来るよ」
田井中次郎:「それも、これからは……一人じゃない」
田井中次郎:「ずっと一緒だ」
林藤はるか:「……はい。そうです。ずっと一緒です!」
林藤はるか:「世界だって救えてしまう気がしませんか?」
田井中次郎:「……ははっ」笑う。
田井中次郎:「もう一度?」
林藤はるか:「何度だって」
田井中次郎:「そうだな」
田井中次郎:「出来るよ。僕と林藤なら」
田井中次郎:「“ナイトメアブリンガー”と、“フォックスリンカ”なら」
林藤はるか:「ええ。とっくに」
林藤はるか:「ご存知ですよね」
田井中次郎:「うん」
田井中次郎:満ち足りた表情で頷いて。
田井中次郎:「知ってる」
林藤はるか:手の中で、かすかに明滅する蛍を見る。
林藤はるか:自然界の蛍と、何も変わりない。
林藤はるか:それは一年中繁殖することが可能な変種だけれど、一匹だけでは繁殖することはできない。
林藤はるか:だから田井中次郎が、このただ一匹の蛍を守った意味はないのかもしれない。それでも。
林藤はるか:生きているのだ。
林藤はるか:「田井中さん」
林藤はるか:「……私も、旅している間……ずっと、持ってたんです」
林藤はるか:「いつか、いつでも、田井中さんが帰ってきてもいいように」
林藤はるか:蛍を持っていない方の手で、手を握る。
田井中次郎:「……?」その手に目をやる。
林藤はるか:「指輪です」
林藤はるか:「この蛍と、交換ですね」
林藤はるか:笑う。
田井中次郎:「あ……!」
田井中次郎:「見つかったんだ、これ……!」
林藤はるか:「ふふっ、ふふふ」
林藤はるか:「ふふふふ」
田井中次郎:「良かった……!もう戻ってこないかと…… ……林藤?」
林藤はるか:「指輪が見つかって、嬉しいなんて、ふふっ……」
林藤はるか:涙を拭う。「ふふふ……本当に……」
林藤はるか:「…………田井中さんだなあ、って」
田井中次郎:「そりゃ……嬉しいよ。林藤と一緒に買ったやつだし」
林藤はるか:「だって、もっと大変なことが、いくつも起こったのに……」
林藤はるか:「忘れちゃってもいいくらい、小さなことなのに」
林藤はるか:「それなのに、指輪を」
林藤はるか:「……ふふ、ふふふっ……ふふ」
田井中次郎:「む……」笑われてやや釈然としない顔で。「僕にとっては大事なことなんだ」
林藤はるか:「はい。もちろん」
林藤はるか:「私にだって、大事なことでした」
林藤はるか:指輪を渡したまま
林藤はるか:手を繋ぐ。
林藤はるか:「――どんなお話をしましょうか?」
林藤はるか:「たくさんの思い出があるんです。田井中さんが帰ってきた時」
林藤はるか:「ずっと、いくらでも」
林藤はるか:「いつまでだって話せるように」
田井中次郎:「そうだなあ……」少し考えて。
田井中次郎:「……そうだ」
林藤はるか:「どうしました?」手を繋いで、隣で歩いている。
田井中次郎:「皆は?雨堂さんと涼暮さん……鵜曇さんと、それにお父さんも」
田井中次郎:「元気にしてる?支部の皆も」
林藤はるか:「……はい。皆、ちゃんと……」
林藤はるか:空を見上げる。世界はまだ残っていて、たくさんの命が作り上げた、美しいものがある。
林藤はるか:世界は滅んだりしない。
林藤はるか:「生きています。だから、これからだって大丈夫です」
田井中次郎:「……そうか……」安堵の息を吐く。「良かった。挨拶に行かなきゃな……」
林藤はるか:「はい。私も、田井中さんの生存報告を早くしたいです」
林藤はるか:「電話もしなきゃ……それに、帰還の手続きも……」
林藤はるか:「……ああ、だけど」
林藤はるか:「今は、独り占めにしてていいですよね?」
田井中次郎:「えっ」
田井中次郎:「……林藤がそうしたいなら……」よく分かっていない顔。
林藤はるか:「田井中さん」ふと、空の遠くを見る。
林藤はるか:「結婚しますか?」
田井中次郎:「……」
田井中次郎:「……?」
田井中次郎:表情が固まり、同時に足も止まる。
田井中次郎:「……えっ……?」
田井中次郎:「……何……」
林藤はるか:「くくっ」
田井中次郎:「結婚…………?」
林藤はるか:「ふふ……ふ、ふふふふっ、だって」堪えきれないように笑う。
林藤はるか:「だって、田井中さん……返した指輪」
林藤はるか:手を握っていると分かる。
林藤はるか:「薬指にはめてるんですもん」
田井中次郎:「えっ!?」驚いて自分の手を見て。「あっ本当だ……ああ……」
林藤はるか:それはただの偶然で、そんなことを考える余裕がなかっただけかもしれないけれど――
林藤はるか:眠りにつく前に交わした楽しい会話を、思い出してしまって。
田井中次郎:「何だ、そういうことか……」息を吐いて、再び歩き出す。「いきなり言うからびっくりしたよ……」
林藤はるか:「ふふふふふっ……」笑いながら。
林藤はるか:「いやですか?」
田井中次郎:「ええ……!?」
田井中次郎:「い、いや……嫌とかそういうことじゃ……ないけど……」見るからにあたふたして。
田井中次郎:「いや、なんか、そういうのって、ええ……!?」
林藤はるか:「冗談ですよ」
林藤はるか:「久しぶりに会えたおかげで……」
林藤はるか:「つい、困った顔が見たくなっちゃいました」
田井中次郎:「……えぇえええ……!?」
田井中次郎:「……び……」
田井中次郎:「びっくりさせないでくれ……」深々と嘆息する。
田井中次郎:「心臓に悪い……」
林藤はるか:「でも田井中さんにだって、誰かいるんじゃないですか?好きな人とか、お付き合いしてる人とか」
林藤はるか:「結婚だって、本当にしていていい年齢だと思います。婚活サイトに登録とかしましょう!」
田井中次郎:「いないよ、そんなの……」
田井中次郎:「僕は別に……」「……」
田井中次郎:「はあ……」夜空を見上げて、そのまま少し歩いて。
田井中次郎:「……」
田井中次郎:しばらく、考え込むように黙り込む。
林藤はるか:「……。どうしました?」
田井中次郎:「……」
田井中次郎:不意に足を止める。
田井中次郎:「林藤」
林藤はるか:「はい」
田井中次郎:「結婚しようか」
林藤はるか:「え」
林藤はるか:「……っ、え?」
林藤はるか:今までの笑顔が嘘のようにうろたえる。
林藤はるか:「冗談」
林藤はるか:「……ですよね?」
田井中次郎:「……いや……」
田井中次郎:真剣そのものの表情で。
田井中次郎:「今、言われて……考えてみて」
田井中次郎:「そういうのも……いいかもしれないって思った」
林藤はるか:「それって……」
林藤はるか:「私が、一番近い友達だからですか?」
田井中次郎:「うーん……」少し悩んで。
林藤はるか:「それとも、趣味が合うから?」
田井中次郎:「……多分、違うかな」
林藤はるか:目を覗き込むようにする。
林藤はるか:「じゃあ、いろいろなことを知っているオペレーターだから?」
田井中次郎:「……それも、違う」
田井中次郎:その目を見つめ返す。
林藤はるか:「じゃあ……なんでしょう」
林藤はるか:「かわいくて……ふふっ……まさか、おっぱいが大きいからですか?」
田井中次郎:「はっ……!?ち、違うよ!そうじゃなくて……!」
田井中次郎:「……」
田井中次郎:「これまでも、これから先も……」
田井中次郎:「林藤より大事な人は、いないと思うから」
林藤はるか:「……」
林藤はるか:その言葉を聞いて想像する。自分はどうだろう。
林藤はるか:これまで生きてきて。そして、これから待ってる未来で、いつか。
林藤はるか:田井中さんよりも、大切な人が。
林藤はるか:「……いない」
林藤はるか:繋いでいた手を、強く握る。暖かさを確かめるように。
林藤はるか:「私も、少し考えてみたんですけど」
林藤はるか:「私にも、田井中さんより大事な人はいないみたいです」笑う。
田井中次郎:「……うん……」
田井中次郎:珍しく、緊張した顔をして。
田井中次郎:「……これから、ずっと一緒にいるなら……」
田井中次郎:「これまでより、もっと近くにいてもいいんじゃないかって」
田井中次郎:「……そう……」
田井中次郎:「……思ったんだけど」
田井中次郎:「……どうかな……」
林藤はるか:「だめです」
田井中次郎:「えっ」
林藤はるか:「私が、一番近い友達だからって言ってください」
田井中次郎:「……林藤が……一番近い友達だから……?」
林藤はるか:「サメのゲームとか、ゾンビの映画だって一緒に楽しめて、趣味だってすごく合いますよね?」
田井中次郎:「うん……」頷く。「趣味も合う」
林藤はるか:「……自分で言うのも変ですけど」
林藤はるか:「私って、すごく物知りだと思いませんか?」
林藤はるか:「勉強したんですよ。学校に行かなくたって、たくさん努力しました」
田井中次郎:「……うん」頷く。「物知りで、誰より頼りになるオペレーターだ」
林藤はるか:田井中さんの正面に立つ。目線は同じくらいだ。それも初めて知った。
林藤はるか:「――じゃあ、……私が、すごく。田井中さんの目から見たって、美人で」
林藤はるか:「おっぱいも大きいから、って。言ってください」
田井中次郎:「…………!?」見るからにたじろいで。思わず目を逸らしそうになって、なんとか堪える。
田井中次郎:「……り」
田井中次郎:「林藤、が……」
田井中次郎:「……すごく、美人で……可愛くて……」
田井中次郎:「……」
田井中次郎:「お………………」
田井中次郎:「……………………………………」
林藤はるか:唇を塞ぐ。
林藤はるか:「……っふ」すぐに、唇を離した。
林藤はるか:「……ど、どうですか。田井中、さん。ふふふ」
林藤はるか:「びっくりしたでしょう」笑ってみせる。
田井中次郎:「────っ…………」
田井中次郎:一瞬、完全に硬直して。その笑みを見て。
田井中次郎:その背を抱き寄せて、唇を重ねる。
林藤はるか:「っあ……!?」
林藤はるか:「んんっ、田井中……さ……」
田井中次郎:先程より長いキスをして。
田井中次郎:ゆっくりと唇を離す。
田井中次郎:「……」
林藤はるか:「はっ……はっ、はっ」
田井中次郎:「林藤」
林藤はるか:「はい」真顔で頷く。
田井中次郎:「好きだ」
林藤はるか:「わっ、私も」
林藤はるか:「私も、です。ずっと……大好き、で」
林藤はるか:顔を赤らめる。「でも」
林藤はるか:「な、なんででしょう」
林藤はるか:「ドキドキします。さっきから、ずっと」
田井中次郎:「……僕もだよ」
田井中次郎:「愛してる。林藤」
田井中次郎:「僕と……」
田井中次郎:「結婚してくれ」
林藤はるか:「…………………」
林藤はるか:「…………わ、私…………」
林藤はるか:「た、ただの、冗談かも……しれないですよ?だって、いつもみたいに……た、田井中さんに甘えて、しただけかも」
田井中次郎:「僕は本気だよ」
田井中次郎:その目を覗き込むように見つめる。
田井中次郎:「……林藤は、嫌?」
林藤はるか:「わっ」
林藤はるか:「私、も…………」
林藤はるか:「こんなこと、全然、自分でも……知らなかった、ことですけど」
林藤はるか:「結婚してほしいです」
田井中次郎:「……」
田井中次郎:「そっか……」
林藤はるか:「たっ、田井中さんだから!」
林藤はるか:「田井中さんだから、こんなこと思うんですからね!」
田井中次郎:「うん……」
林藤はるか:「優しくて、かわいくて、たくさん遊んでくれて、強くて、面倒見がよくて、ずっと……」
田井中次郎:林藤さんの両肩に手を置いて、安堵と共に脱力する。
林藤はるか:その両肩の手に、自分の手を沿える。夜に二人だけだ。誰も見ていない。
林藤はるか:「ずっと……一緒にいてくれたから……」
田井中次郎:「……うん……」
田井中次郎:「……よかった……」
田井中次郎:「……」
田井中次郎:顔を上げて、誰よりすぐ近くにあるその瞳を見つめる。
田井中次郎:「……林藤」
林藤はるか:「田井中さん」
田井中次郎:幸福な微笑を浮かべて。
田井中次郎:「結婚しよう」
林藤はるか:「三回目ですよ」困ったように笑う。
林藤はるか:「ずっと一緒に行きましょうね。田井中さん」
田井中次郎:「ああ」
林藤はるか:手を繋いだまま歩き出す。
田井中次郎:「ずっと。どこでも。いつまでも一緒だ。林藤」
林藤はるか:悪夢も、燐火も、こんな深い夜にこそ現れるものだった。
林藤はるか:けれど、夜の暗闇だからこそ、そこには星があって……
林藤はるか:私達は、希望を追い求めることができた。
昨日と同じ今日、今日と同じ明日。
世界は繰り返し時を刻み、変わらないように見えた。だが、人々の知らない所で。
世界は大きく変貌していた。

ダブルクロス The 3rd Edition
『命の灯、箱の底を照らして』
ダブルクロス———それは裏切りを意味する言葉。
 
Happy end