『ホートスコピー/千騙一視』(GM:アスハル)


メインログ | 雑談ログ

ホートスコピー/千騙一視

“C.L・クエーサー”鶴蒔(つるまき)千波瑠(ちはる)キャラシート(PC1:ヤヒロギンジ)
“ゲダニア”壬生(みぶ)墨佳(すみか)キャラシート(PC2:DT)
“バーストスワロウ”粕原(かすはら)雄二郎(ゆうじろう)キャラシート(PC3:しお)
“メテオール”朝倉(あさくら)侑生(ゆうき)キャラシート(PC4:めかぶ)

【Index】

オープニング:壬生墨佳
オープニング:粕原雄二郎
オープニング:鶴蒔千波瑠
オープニング:朝倉侑生

ミドルフェイズ1
ミドルフェイズ2
ミドルフェイズ3
ミドルフェイズ4
ミドルフェイズ5
ミドルフェイズ6

クライマックス:ホートスコピー/千騙一視

エンディング:合同
エンディング:粕原雄二郎
エンディング:壬生墨佳
エンディング:朝倉侑生
エンディング:鶴蒔千波瑠

【プリプレイ】


■トレーラー 昨日と同じ今日、今日と同じ明日。
世界は同じ時を刻み、変わらないように見えていた。
だが、人々の知らない所で、世界は既に変貌していた。
事故の相次ぐ、呪われた撮影舞台。
その地方に伝わる、ひとつの荒神の噂がある。
盲目の蛇は、瞳を求める。生け贄よ、光を捧げよ。星の如く煌めく瞳を捧げよ。
大いなる『百重喉』に瞳が届けられる限り、永久の繁栄を約束しよう――
 盗まれた水花の遺産。
 迫り来る不可視の異形。
 錯綜と自滅を繰り返すUGNとFH。
新たなるマスターエージェントが産声を上げるとき、
贄となった少女は、虚構と真実の間に身を躍らせる。
輝きを演じるモノ。
輝きを護るモノ。
輝きを奪うモノ。

最後の光は、誰の手に残るのか。

ダブルクロス The 3rd Edition 『ホートスコピー/千騙一視』
ダブルクロス―――それは裏切りを意味する言葉。


GM:というわけで、セッションをゆるやかに初めて行きましょう~
GM:PC番号順に、まずは自己紹介をお願いします。キャラシも張ってね。
鶴蒔千波瑠:はーい!
鶴蒔千波瑠キャラシート
GM:PC1の鶴蒔君からどうぞ!
鶴蒔千波瑠:鶴蒔千波瑠(つるまきちはる)。小さな芸能プロダクションでバイトしてる高校生です!
鶴蒔千波瑠:オーヴァードではありますがUGNともFHとも深い関わりを持っていないハグレモノ。
鶴蒔千波瑠:14歳の時に記憶を失って彷徨ってた所をUGNに保護されて簡単な教育と形だけのイリーガル登録を受けましたが
鶴蒔千波瑠:それ以降は特に任務を請けるわけでもなく、時たまその丈夫な体を活かして危ないバイトに精を出したりする程度の
鶴蒔千波瑠:一般的な高校生です。
GM:ちょっと14歳以前の記憶がないだけか~
GM:一般的か?
鶴蒔千波瑠:現在のバイトはワンチャンアイドルと仲良くなれたりしないかなーと期待して初めましたが
鶴蒔千波瑠:ちょっと普通の人より丈夫なのをいいことに危ないロケ地の下見させられたり急な現場のヘルプに回されたり
鶴蒔千波瑠:好き勝手こき使われており、もうヘトヘトです
GM:口裂け女轢かされたりしてそう
鶴蒔千波瑠:今回もADの真似事をさせられるということで、社長に内心恨み言を吐きながら頑張ろうと思います。
鶴蒔千波瑠:オーヴァードとしての能力は凝視した対象に不幸を呼び込む「邪眼」とよばれるものですが
鶴蒔千波瑠:全然訓練してないので制御できず。本人もあんまり使いたがりません
鶴蒔千波瑠:間違って発動させたくないので普段は前髪垂らして視線を隠してます。
GM:メカクレじゃん
鶴蒔千波瑠:データとしては最強のDロイスと名高い『邪眼』を最大限活用したピュアバロール
鶴蒔千波瑠:特定エフェクトの効果に「命中した時、ラウンド中対象のあらゆる判定ダイス-1」を追加する。という微妙な効果に加えてなぜかダイス現象デメリットまで付いてくるせいで
鶴蒔千波瑠:下手なフレーバー特化Dロイスより損した気分になることで有名な「邪眼」ですが
鶴蒔千波瑠:今回はバロールエフェクトの効果を受けている相手にしか使えない《暴君の槌》の起点にすることでなんとかしました
GM:報われぬDロイスに愛の手を
鶴蒔千波瑠:邪眼の真の力を知らしめるためにがんばります!よろしくお願いします!
GM:お願いします! そんなちはるくんへのハンドアウトはこちら!
・PC1 鶴蒔千波瑠 ハンドアウト  シナリオロイス:《マウストラップ》飯海美乃 推奨感情:尽力/隔意
 あなたは、零細芸能事務所のアルバイトとして働く、記憶喪失のオーヴァードだ。
 ある日、あなたはとある映画の撮影現場のヘルプに駆り出された先で、奇妙なワーディングに巻き込まれてしまう。
 閉ざされる古い街並み。襲いかかってくる、透明な異形たち。
 必死に逃げ回る最中、あなたは一人の少女に助けられる。あなたの手を引き、出口まで導いた少女の名は、飯海美乃。
 あなたが手伝う映画で、主演をつとめる、新進気鋭の話題女優だ。
 彼女は言う。「貴方、不思議な目をしているのね」
鶴蒔千波瑠:流石女優。お目が高い
GM:というわけで新進気鋭の女優とボーイミーツガルってもらいます
鶴蒔千波瑠:ついにオレにも春が……この仕事続けててよかった……
GM:かわりに初手からちょっと不可視の怪物に襲われるけど まあ些細なことだよね
鶴蒔千波瑠:怪物の一匹や二匹、この邪眼の力でやっつけてやりますよ!
鶴蒔千波瑠:希望の未来へ向かってがんばります!よろしくお願いします!
GM:明るい未来みてこーな! よろしくお願いします!

GM:では続いてPC2、壬生さんお願いします!
壬生墨佳:はい!
壬生墨佳キャラシート
壬生墨佳:壬生墨佳(みぶ・すみか)。
壬生墨佳:UGN情報支部所属の、前線情報処理担当チルドレン。
壬生墨佳:自分の容姿と能力には自信を持ち、戦闘以外は万能の天才と嘯きます。
GM:実際美少女だ
壬生墨佳:とみにレネゲイド・コントロールに熟達した、“精鋭”と呼ばれる特筆性のカテゴライズにある。
壬生墨佳:尊大な自信家であり、芝居がかった口調を好む気取ったタイプ。
壬生墨佳:ヤニを時間圧縮経過させることで琥珀を生成、静電気に変換する迂遠な発現の仕方をしたトライブリード。
壬生墨佳:シンドロームはバロール/ブラックドッグ/モルフェウス。
壬生墨佳:3シンドロームのイージーエフェクトを計16個持っている128点キャラです。初期経験点に足りてない。
GM:バーニング/スパークみたいですよね
GM:ヤバ
壬生墨佳:そのほとんどがRC判定要求されるため、それを万能にこなすRC精兵。
壬生墨佳:残った経験点で死神の瞳とカバーと盾エフェクトとバディムーヴがあるので最低限の戦闘力はあります。
GM:ほんとに十分あるんだよなこいつ……
壬生墨佳:そんな感じです~品行方正で真面目な美少女チルドレンとしてがんばります よろしくおねがいします
GM:はあい そんな品行方正で真面目で美少女で素敵な先輩チルドレンへのハンドアウトはこちら
・PC2 壬生墨佳 ハンドアウト  シナリオロイス:《ストラグルヴィジョン》
 あなたは変わらぬ日常のために戦う、UGNのエージェントだ。ある時あなたは、とあるFHセルとの戦いの最中、奇妙な現象に見舞われる。
 会った覚えのない相手を、貴方が倒したことにされていた。
 逆に、傷つけられた仲間について糾弾すれば、まるで覚えがないと否定された。
 喉に骨が刺さったような戦い。倒したセルリーダーは死に際に呟いた。
 《ストラグルヴィジョン》を見てしまったせいだ、と。
 それから数ヶ月後。その名が再び現れたと、あなたはとある街のUGN支部に呼び寄せられた。
壬生墨佳:僕が倒したのか……?この死神の瞳で……?
GM:やっぱり天才万能美少女エージェントはすごいな~憧れちゃうな~
GM:そんなわけで前線で起きる情報錯綜と戦って貰います
壬生墨佳:とにかく呼び寄せられたからには全力を尽くします
GM:ついでにもしかしたら、ちょっと人員不足な映画撮影のヘルプに入ってもらうかもね
壬生墨佳:ヘルプ……?まあ何でも出来るから良いですけど
壬生墨佳:照明?音声?
GM:いろいろかな
GM:必要になったら呼ぶからお願いね~
壬生墨佳:はーい!

GM:ではそんな感じで よろしくお願いします!
GM:つづいてPC3、粕原さんどうぞ
粕原雄二郎:あいよっ
粕原雄二郎キャラシート
粕原雄二郎:粕原雄二郎(かすはらゆうじろう)。大学生やりながらUGNエージェントをやっています
粕原雄二郎:性格はやや適当で遊びが大好き。大学も留年してるぞ
GM:チーム最年長だ
粕原雄二郎:あんまり真面目に仕事とかしてない用に見えて
粕原雄二郎:ちゃんとUGNの仕事はしたりしているやつです。
GM:単位を犠牲にして……。
GM:太刀川さんみたいな男と言うことか
粕原雄二郎:まあそんな感じですね!
GM:まあそんな感じ、大切
粕原雄二郎:戦闘能力は並程度だけどノイマン頭脳で戦況判断が上手いタイプ。
粕原雄二郎:サブアタッカーとしての役割が主な運用ですね
粕原雄二郎:他の人間を動かすのが得意なタイプ
GM:160点とはいえ、シンプルながらバランスの取れたいいデータだな……
粕原雄二郎:攻撃・支援・防御がそれなりに出来るそれなりの男です
粕原雄二郎:壬生さんが万能ならこっちは器用貧乏だぜ!
GM:斬拳走鬼そろってると隊長格に推奨されやすいって言うしね
粕原雄二郎:鬼道は使えないが……?
粕原雄二郎:まあそんな感じでがんばります
GM:純ノイマンだった。
GM:はーい
GM:そんな粕原さんへのハンドアウトはこちら
・PC3 粕原雄二郎 ハンドアウト  シナリオロイス:《瞳を奪うもの》
 あなたは、UGN所属ながら比較的自由に動ける立場のエージェントだ。
 ある日、あなたは現れた《プランナ-》に、一つの依頼をされる。
 とある映画の撮影現場で、不可思議な事故が頻発している。それを解決してほしいという依頼だ。
 曰く、そこには《瞳を奪うもの》がいるという。 
 護るでも倒すでもなく。その存在がどうなるかを見届けてほしいと、彼女はいつもの笑みのままあなたに告げる。
粕原雄二郎:げえっプランナー!
GM:プランナーです
粕原雄二郎:絶対にろくなことにならないけどナントカしなきゃな……
GM:これに伴い
GM:まあこれまでの任務で、味方ではないが多少顔見知り程度の関係になってて貰えると助かるんですが
GM:問題なさそうですか?
粕原雄二郎:問題はないですね!
GM:はあい 適度に警戒しながら言うことを大人しく聞いてね~
GM:(圧力外交)
粕原雄二郎:ッス……
GM:ではよろしくお願いします!
粕原雄二郎:お願いします!

GM:では最後、PC4、朝倉さん!
朝倉侑生:イエス!
朝倉侑生キャラシート
朝倉侑生:朝倉侑生(あさくら・ゆうき)です。
朝倉侑生:中学3年生の15歳。UGNイリーガルです。
朝倉侑生:かつて一世を風靡した人気子役で、そのまま順調にキャリアを積んでいけば間違いなくトップスターになるだろうと目されていました。
朝倉侑生:しかし、オーヴァードに覚醒したことで人生が一変。
朝倉侑生:隠蔽のため芸能活動は休止せざるを得ず、また太平洋にあるUGNの秘匿施設「オーヴァードアカデミア」へ放り込まれてしまいました。
朝倉侑生:しかし芸能界への夢を諦められず、アカデミアを中退。
GM:あんまりだよ~
朝倉侑生:トップスターになるため、日本に戻り、改めて芸能活動を再開したところです。
朝倉侑生:現在の世間的な知名度としては、
朝倉侑生:「あ、昔なんかドラマ出てたの見たことある気がする~でも最近テレビ出てないよね?芸能界辞めたと思ってた~」
朝倉侑生:みたいな感じを想定してます
GM:はいはいはい
GM:雰囲気で分かる
朝倉侑生:助かる
朝倉侑生:自分を美少年だと確信しており、年上にも無遠慮な口を利く非常に生意気な性格です。
朝倉侑生:能力はエンジェルハイロゥ/ハヌマーンのクロスブリード、RC攻撃型。
朝倉侑生:自前の行動値16をDロイス《スピードスター》によって攻撃力に変えつつ、
朝倉侑生:出来る限り先手で動いて、範囲攻撃とシーン攻撃をバラまくといった構成です。
GM:由緒正しい範囲露払い
GM:勘弁してほしい
朝倉侑生:今回はPC4ということで、ボーイミーツガールに無責任な口出しをしていきたいナ~と思っています!
GM:顔面に自信ある奴が揃ってる
朝倉侑生:小悪魔ボーイがんばります~ よろしくお願いします!
GM:\ゆーきくん/\口出しして/
GM:そんな朝倉さんへのハンドアウトはこちら
・PC4 朝倉侑生 ハンドアウト  シナリオロイス:《百重喉》 推奨感情:尽力/隔意
 あなたは、かつて子役として活躍しながら、オーヴァード覚醒を機に休業していたイリーガルである。
 復帰のための準備を進める貴方のところに、いつも世話になっているスタッフが怪我をして帰ってくる。
 何でも、とある映画の撮影で、怪我人が相次いでいるらしい。
 《百重喉》という怪物の伝承をもとにした映画。十分にお祓いやお参りをしたにも関わらず、事故が絶えないのだという。
 アクシデントの内容にレネゲイドの気配を感じた君が現地へと向かったところ、ワーディングの気配に気づくのだった。
朝倉侑生:不穏すぎる
GM:不穏不穏
朝倉侑生:意味深理解者面で首を突っ込んでいきたいと思います
GM:突っ込んじゃってね
GM:ではよろしくお願いします
朝倉侑生:ボクは容赦なしだよ~★
朝倉侑生:そういう感じです よろしくお願いいたします!
GM:というわけで、自己紹介はこれで終わりです。OPに入っていきます。
GM:OPは、PC2→PC3→PC1→PC4 の順番で行います。


【オープニング:壬生墨佳】

GM:最初は壬生さんOPです。侵蝕率を上昇させてくださーい
壬生墨佳:壬生墨佳の侵蝕率を1d10(→ 10)増加 (36 → 46)
GM:気合入ってる


GM:とある日中。
GM:あなたは、現在は使われていない、とある港湾地帯にいる。
GM:ここ一月ほど、あなたが就いていた任務――FHセル【ウルギーラ】の制圧。
GM:セル【ウルギーラ】は、海路でのレネゲイドアイテムやオーヴァード人材の売買を主とするFHセルであり、双子のセルリーダーが統括している。
GM:情報調査と、幾度かの衝突。UGN支部と、互いに人員を消費し、その果てに、あなた自身もここ--前線に駆り出されることになったのだ。
GM:コンテナの並ぶ狭い道。ここまであなたを案内したエージェントと共に、戦場へと向かっている。
《黒馬》:「《ゲダニア》。改めて、状況を説明する」
《黒馬》:横を並ぶのは、奇怪なる喋る馬だ。これまでは伝令役を担っていた、後方支援役。
《黒馬》:「この先で、現在戦闘状態にあるのは、ウルギーラセルリーダー、《ネリヤ》」
壬生墨佳:「大詰めってわけだ。王が見えてるときた」
《黒馬》:「そうだ。密輸系セルとはいえ、油断出来る相手じゃない。既にこちらの支部長が交戦し、戦線離脱させられている」
壬生墨佳:「ま、僕が油断して勝てる相手なんてそも居ないけどなあ」
《黒馬》:「だが、片割れの《カナヤ》が見当たらないらしい。現戦力で押し切るべきだとの判断が下った」
《黒馬》:「その為に、俺や君がこうして駆り出されているわけだ」
《黒馬》:角を一つ曲がる。前方から、戦闘音が聞こえてくる。
壬生墨佳:「キャスリングってとこか?まあ、頼むぜナイト様」
《黒馬》:「そうなる。後方要員とはいえ、お互い全く戦えないわけではないからな」
壬生墨佳:「ビショップも全霊を尽くしますんで」
《黒馬》:「君がクイーンならば楽だったんだがね」
壬生墨佳:「うちのクイーンはこういうの向きじゃなくって」
壬生墨佳:「盤面に睨みを利かすクチだ」
《黒馬》:「成程。軽々に動けるのが俺たちの長所と考えよう」
《黒馬》:「む」
GM:前方から衝撃が来る。
壬生墨佳:「……っ」琥珀の盾を展開する。
GM:衝撃と土煙が晴れ、前方にあった空き倉庫が崩れ落ちる。
GM:その向こうに、複数人のUGNエージェントと、その中心で暴れ回る男の姿がある。
《黒馬》:「奴だ。《ウルギーラ・ネリヤ》!」
壬生墨佳:「交戦中か。僕らだけで当たるより都合がいいかな」
《ウルギーラ・ネリヤ》:「チッ、……次から次へと!」
《ウルギーラ・ネリヤ》:周囲の瓦礫を装甲のように纏い振るう黒髪の男。
壬生墨佳:「やあやあ、“ネリヤ”氏かな?ご苦労なことで!」
壬生墨佳:「果たしてその薄皮で、これを止められるかどうか……試してみるかい?」
《黒馬》:カツン、カツンと、蹄を鳴らす。
壬生墨佳:トイガンを構える。実際のところ、貫通はおろか、直撃してもダメージが出るか怪しい。
壬生墨佳:気を引き警戒を散らせるためのブラフ。
《ウルギーラ・ネリヤ》:「羽虫のように……。……?」
《ウルギーラ・ネリヤ》:壬生さんを視た、その眼が、大きく見開かれる。
《ウルギーラ・ネリヤ》:「――き、さまァッ!」
《ウルギーラ・ネリヤ》:周囲のエージェント達への警戒を忘れ、瓦礫の腕を壬生さんに向ける。
壬生墨佳:「……乗ってきた、いや……?」
壬生墨佳:あまりにも覿面過ぎるような。
《ウルギーラ・ネリヤ》:軽自動車ほどの大きさの瓦礫の腕が、一息に振り下ろされる。
《黒馬》:「《ゲダニア》!」
壬生墨佳:パチン、と指を鳴らす。
壬生墨佳:琥珀の膜が生じ、静電気を発生。
壬生墨佳:斥力によりその勢いを弱め、止めきれず。
壬生墨佳:その間に、身を転がして圧殺圏を逃れる。
《黒馬》:かつん、と蹄を鳴らす。
《黒馬》:瞬間に、不可視の打撃が《ウルギーラ・ネリヤ》を襲い、両者の距離を離す。
壬生墨佳:「……ヒヤヒヤさせて……」
《ウルギーラ・ネリヤ》:「ぐっ……だが、やはり! その力、その顔!」
《ウルギーラ・ネリヤ》:「我が半身を! 《カナヤ》を殺したエージェントォッ!」
壬生墨佳:「……はあ?」
《ウルギーラ・ネリヤ》:「あの遺産をどこへやった! 貴様、貴様、貴様ァッ!」
壬生墨佳:「いや殺しちゃいないが……」
壬生墨佳:「てか会ったこともないけど……!……遺産?」
《ウルギーラ・ネリヤ》:聞く耳を持たない。背後からのエージェントの援護射撃も、まるで意に介さない。
《黒馬》:壬生さんの背後に現れた黒馬が、ひょい、と壬生さんの襟元を咥え、持ち上げる。
壬生墨佳:「えっ何!?」
《ウルギーラ・ネリヤ》:次の瞬間、更に巨大になった瓦礫腕が、壬生さんのいた場所を砕く。
《黒馬》:《テレキネシス》で浮かした壬生さんを背中に乗せつつ、「おい。なんだあれは。どういうことだ?」
壬生墨佳:「……いや助かった。親の仇かってくらい来るな……」
《黒馬》:「くそっ!」
《黒馬》:蹄を鳴らす。その度に、遠方のネリヤへと打撃が入る。
壬生墨佳:「……それに全く覚えはないが」
壬生墨佳:「お互い様だろう、“ウルギーラ・ネリヤ”!」
壬生墨佳:「君は僕らのコマを取らなかったっていうのかい?」
壬生墨佳:「支部長クラスがやられるような戦いじゃ、そりゃその後が苛烈にもなるさ」
《黒馬》:戦闘で更地になっている廃港湾を、壬生さんを乗せて逃げ回る。
《ウルギーラ・ネリヤ》:「何だと! 支部長!? 奴がどうした!」
壬生墨佳:琥珀の援護を入れようとするが、乗っているだけで精一杯。
《ウルギーラ・ネリヤ》:「これだけ部下を利用して自身は顔すら見せん、せいぜい臆病者の支部長なのだろうがな!」
壬生墨佳:「はあ?君がやったんだろ!」
《ウルギーラ・ネリヤ》:「何だと!? ……ああ、黙れ黙れ! その汚らしい口を閉じろ!」
壬生墨佳:「汚らわしくないっての!乙女の口になんてこと言うんだ!」
《ウルギーラ・ネリヤ》:「殺してやる! 他の何をおいても、貴様だけはッ!」
《黒馬》:「《ゲダニア》、口論もいいがな!」
壬生墨佳:「身に覚えもなくやられるわけにはいかないな!死人に口なしだから――」
壬生墨佳:「ああもう、じゃあスピード落としてよっ!」
《黒馬》:「さっきの護りはまだ張れるか?」
壬生墨佳:「あと一発なら!」
《黒馬》:「今エージェントから連絡が入った、進行先にエフェクトの罠を設置した」
《黒馬》:「俺たちが通り過ぎ、奴が乗ったタイミングで起爆する、背後からの防御を頼む!」
壬生墨佳:「じゃあ、口論も無駄じゃなかったってわけだ」
壬生墨佳:「餌としては十分みたいだからな――了解」
《ウルギーラ・ネリヤ》:「殺す、殺す殺す殺す――ッ!」
《黒馬》:「カウント! 5、4、3、2、1――」
《黒馬》:罠の上を通り過ぎる。
《ウルギーラ・ネリヤ》:それを追う男が、一瞬遅れて領域を踏む。
壬生墨佳:「ばんっ」呟く。
《ウルギーラ・ネリヤ》:「――!?」
壬生墨佳:同時に、琥珀の壁がシャッターのようにせり上がる。
《ウルギーラ・ネリヤ》:足元から噴き上がった巨大が爆炎が、瓦礫ごと男を飲み込んだ。
《ウルギーラ・ネリヤ》:「ぐ、オオオアアアーーーーーーーッ!!?」
《黒馬》:「――――」 全速で走り、追い縋る爆炎から逃げる。間に合わないものだけを、琥珀の盾に任せる。
壬生墨佳:琥珀は直接炎に煽られればたやすく溶け落ちる。
壬生墨佳:その燃える順番を操作する。安全な爆炎に琥珀を吸わせて育て、周囲の酸素を奪う。
壬生墨佳:後続の本命が、真空の壁に絶たれる。
壬生墨佳:「火って最初に言ってよ……!」
壬生墨佳:「すごい大変なんだからなこれ!」
GM:爆炎の余波が、いくらか馬体と少女を掠めながら、やがてゆっくりと勢いを失っていく。
《ウルギーラ・ネリヤ》:その中心で動いていた瓦礫の腕も、やがて元となる腕の炭化に伴い、崩れ落ちてゆき。
壬生墨佳:「はあ~……」馬の背に倒れかかるように体を委ねる。
壬生墨佳:「……終わりか」
GM:そして、戦いが終わる。
《黒馬》:「熱っ、熱っ……」 焦げた尻尾を振るう。
壬生墨佳:「ちょっと揺れる……!」
《黒馬》:足を止める。「燃えちゃいないか、ビショップ嬢」
壬生墨佳:止まったのでつんのめって。
《黒馬》:「全く……」 他のエージェント達が集まってくるのを確認し、嘆息する。
壬生墨佳:「イエス、(サー)
《ウルギーラ・ネリヤ》:「……ぐ…………くそ、…………」
壬生墨佳:「……辞世の句があるなら聞いてやるさ」
《ウルギーラ・ネリヤ》:炎の中心で、身体のほとんどが炭化し崩れかけた男が、顔だけで壬生さんを睨む
壬生墨佳:「懺悔でも言伝でも。後者は可能な限りだけどな」
《ウルギーラ・ネリヤ》:「よくも、ぬけぬけと……弟を……あの遺産を……奪った女が……」
壬生墨佳:「……知らない。死にゆく君に嘘を付く必要があるか?」
壬生墨佳:「どちらもだ。全く身に覚えがない」
《ウルギーラ・ネリヤ》:「何……?」
壬生墨佳:「そもそも僕、攻撃型じゃない。この銃もブラフだ」
《黒馬》:「そういえばそうだったな。……こちらの支部長は貴様にやられている」
《黒馬》:「何故顔も知らない」
《ウルギーラ・ネリヤ》:「……何、…………」
《ウルギーラ・ネリヤ》:「ああ……糞、そうか……」
《ウルギーラ・ネリヤ》:「これが、『そう』なのか……! 《ストラグルヴィジョン》……!」
壬生墨佳:「……何?」
《ウルギーラ・ネリヤ》:歯ぎしりする。その端から、身体が崩れてゆくのもおかまいなしに。
《ウルギーラ・ネリヤ》:「くそ。知っていたのに……! 分かって、いた。ゲホッ!」
壬生墨佳:「……君は。何を知ってる?」
《ウルギーラ・ネリヤ》:「いや。逆か。あんなものを、見てしまったせいで……!」
《ウルギーラ・ネリヤ》:「………ク、ク、ク……」
《ウルギーラ・ネリヤ》:やがて、自嘲するように笑う。
《ウルギーラ・ネリヤ》:「知るか。知るものか。UGN、忌々しいUGN」
《ウルギーラ・ネリヤ》:「貴様らも、飲み込まれてしまえばいい。はは、ははは、はははははは…………!」
《ウルギーラ・ネリヤ》:掠れたような笑い声を最後に、
《ウルギーラ・ネリヤ》:既に再生限界を越えていた身体が、完全に崩れ落ちる。
《黒馬》:「…………。……」
壬生墨佳:「……」手を合わせる。
壬生墨佳:「……クイーンの切り時かもな」
《黒馬》:「《ウルギーラ・ネリヤ》の死亡を確認。裏取りは必要だが……ウルギーラセルの制圧も、これで完了ということになるか」
壬生墨佳:「謎だらけだ。円満なチェックメイトとは言い難い」
《黒馬》:「あとは他の支部員に任せればいいだろうに」
壬生墨佳:「一番情報をつぶさに見てきたやつを外す理由がないだろ」
壬生墨佳:「そいつが解析できるならそれが一番いい」
壬生墨佳:「それで、僕は出来る側なんで」
《黒馬》:「自負が強いことだ」
壬生墨佳:「事実を正しく認識してるだけ。情報の取り扱いが正確なんで」
《黒馬》:「俺は伝令役だ。そういったことには関わらん」
壬生墨佳:「だろうね。御知恵を拝借とも思っちゃいないさ」
壬生墨佳:「半馬の賢人ならいざしらずだ」
《黒馬》:「全馬で悪かったな」
《黒馬》:「いや馬じゃねえし……いやこれは確かに馬なんだが……」
壬生墨佳:「分かってる。だから“ナイト”なんだろ」
壬生墨佳:「お互い繰り手の仕事に戻ろうか」
《黒馬》:「……好きにしろ。現場検証するならな」
GM:――そして、この場の戦いは幕を下ろした。
GM:壬生さんは、この後、ネリヤの話した内容の精査を行うも、
GM:あなたの支部の本拠地ではなかったこともあり、芳しい成果が出ることはなかった。
GM:ただ一つ、《ストラグルヴィジョン》という言葉だけが浮いたまま――そして、しばらくの後。
GM:その言葉が、再び発見されたとして、壬生さんはとある支部への派遣任務を受けることとなる。


GM:シーン終了です。
GM:ロイスのみ取得可能です
壬生墨佳:-謎/《ストラグルヴィジョン》/好奇心/執着:○/ロイス
壬生墨佳:これで。
GM:ありがとうございます!


【オープニング:粕原雄二郎】

GM:ではOP2です。粕原さん登場侵蝕をお願いします。
粕原雄二郎:粕原雄二郎の侵蝕率を1D10(→ 4)増加 (33 → 37)
GM:はーい
GM:で、粕原さんに確認なんですけど、普段は何してますか?
粕原雄二郎:そうですね、授業をサボってパチンコ打ったりしてます
GM:最悪じゃねーか
GM:じゃあそれでいいかな……
粕原雄二郎:だ、代返は頼んでるから
GM:では。


GM:……某所、平日。
GM:とある街のパチンコ屋にて。あなたは今日もパチンコをじゃらじゃら打っていました。
GM:店内はキラキラの光と音で満たされ、そこそこの数の暇人があなたと同じように台を見て一喜一憂している。
粕原雄二郎:タバコを咥えながらぼんやりと液晶を眺めている
GM:画面では、騎手と分解合体したメカ競馬馬が走ったりしている。
GM:「おいおい、でねえじゃねえか!あの雑誌ホラこいたな!」「いける、いける、今なら今なら……!」
GM:「パチンコ屋の皆さん! 虎杖……二です」
GM:「今日も玉出てますか? 現在、絶賛映画公開中……」
粕原雄二郎:「よしよし、こいつァ来たろ……物欲を捨てるのが勝利への近道、ってな」
粕原雄二郎:暇つぶしのために座った台だ。特に当たらなくてもいい気分だったが、当たったら当たったで嬉しい
隣の客:「どうです、今日は出そうです?」
粕原雄二郎:「まあまあってとこだな。結構突っ込んでるから」
粕原雄二郎:と、隣の客を見ずに返す
隣の客:「そうですか。しかし、どうなのでしょうね」
粕原雄二郎:「あン……?」
隣の客:「全て電子管理のようです。店が出したいと思うときだけ出すわけですから」
隣の客:「客ではなく、店員に問いかけるべきなのかもしれませんね」
粕原雄二郎:「あんたそれを言っちゃおしまいでしょ、これはね、店と客の勝負……」
隣の客:「今日は出す予定(プラン)がありますか、と」
粕原雄二郎:訝しがりながら隣の客を見る
GM:……気がつけば。
GM:音も、光も止まっている。居並ぶ台の隙間から、他の客は一人も見当たらない。
粕原雄二郎:「げえっ!?」
隣の客:台に座っても足がつかないほどの身長の少女が、あなたの二つ横の台に座っている。
粕原雄二郎:「お、おま……お前!"プランナー"!?」
《プランナー》:「げえ、とは随分な反応ですね《バーストスワロウ》」
粕原雄二郎:「随分な反応にもなるだろうがよ」
《プランナー》:くすくすと笑っている。周囲の液晶すべてに、少女の顔が映ったかのような気さえする。
粕原雄二郎:「ここは18才以下立入禁止……いやそれは問題ねえのか」
粕原雄二郎:「人の憩いのひとときを邪魔すんじゃねー!出玉保証しろ!」
《プランナー》:「音と光の乱発で脳の受容体を麻痺させるのを憩いと言うものですかね」
粕原雄二郎:「もっと言い方あるだろ……」
《プランナー》:「あまり入りませんが、これはちょっとしたものですよ」
《プランナー》:「少し私が手を加えれば、だいたいの範囲攻撃は単体に出来ます」
《プランナー》:「とはいえ、私が出入り禁止なのも確か」
《プランナー》:「出入り禁止なのも確かなので」 二度行った。「手短にお話しましょう」
粕原雄二郎:「(気にしてんのかこいつ……)」
粕原雄二郎:「できれば手短にもお話してほしくないんだけどな!聞くだけ聞いてやる」
《プランナー》:「なんてことはありませんよ。私の依頼を一つ受けていただきたいのです」
粕原雄二郎:すごく嫌そうな顔
《プランナー》:「内容を聞くまでもなく二つ返事とは。そういうところは好ましいですよ、《バーストスワロウ》」
粕原雄二郎:「…………何も答えてないけどな!そういうところは好ましくねえんですよ」
《プランナー》:「そういう顔じゃなかったのですね。これはしたり」 微笑のまま動かない。
《プランナー》:「一つ、レネゲイドビーイングに関わる事件を解決してほしいのです」
粕原雄二郎:「レネゲイドビーイング絡みか……まあそうだろうなァ」
《プランナー》:「もっとも、独自に動いてくれ、というわけではありません」
《プランナー》:「特に演出する必要もありませんので言いますと」
《プランナー》:ぴ、と指を足元に。粕原さんの鞄を指さす。
粕原雄二郎:「ん?」
《プランナー》:「お持ちの端末。UGNからの依頼メールが来ていますよ」
粕原雄二郎:「げ」端末を取り出す
粕原雄二郎:「なになに……?」
《プランナー》:「とある街の支部で人員不足が生じたため、一時的にそこのヘルプに入ってほしい、というものです」
GM:いくらか暗号化されているものの、プランナーの言った通りの内容が書いてある。
粕原雄二郎:「何で知ってるんだよ……ってこいつがそのレネビ絡みってことかよ」
《プランナー》:「特に事件も起きていないので、待機要員として支部の管理を手伝え、という内容ですが」
《プランナー》:「そのとおり。起きています」 手を合わせて首を傾げる。
粕原雄二郎:「起きてんのかよ」
《プランナー》:「はい(にっこり)」
粕原雄二郎:「ッてえと、支部側は事件と認識していない、というか出来てねえのか?」
《プランナー》:「今はまだ水面下で。じきに表層は確認されるだろうプランです」
《プランナー》:「――《瞳を奪うもの》」
《プランナー》:どこか面白がるような声が、色を無くす。
粕原雄二郎:「……」咥えたタバコの煙を吸い込む
《プランナー》:「それが、そこにいるものの名です」
粕原雄二郎:息を吐く。「――《瞳を奪うもの》、ねえ」
《プランナー》:「あなたには、それを見届けてほしい」
粕原雄二郎:「見届ける?」
粕原雄二郎:「ジャームだったら討伐以外ねえけどそれは問題ねえのか?」
《プランナー》:「ええ。それが、《瞳を奪うもの》の選択なら」
《プランナー》:「それがどういうものか。どうなるのか。それが一体、……いいえ」
《プランナー》:「これ以上話すと、プランの展延性に影響が出るので」
粕原雄二郎:「またそれかよ!」
粕原雄二郎:「いや、まあ、しゃーねえ」
粕原雄二郎:「こっちはこっちの流儀でやらせてもらう。それは譲れねー」
粕原雄二郎:「……っつうかやる流れになってんじゃねえか!」
《プランナー》:「それで構いませんよ。終わったらまた、こうして結果を伺えれば」
粕原雄二郎:「上からの指示だからやるがよ……おめーに乗せられたわけじゃねえからな」
《プランナー》:「もう少し、煙くない場所の方がいいですけれどね」
粕原雄二郎:「今なら禁煙のホールもあるみてーだけどな」
粕原雄二郎:「というかこんなとこまで追ってくるほうがわりーだろそれはよ」
《プランナー》:「それもまたプランの自動的な修正の結果です」
《プランナー》:「受けて頂けるようで、何よりです。――ああ、では、そうですね」
粕原雄二郎:「まだ何かあんの?」
GM:徐々に、音と光が戻ってくる。
《プランナー》:「依頼をするわけですから。前払いくらい、あってしかるべきでしょう?」
《プランナー》:席を立つ。プランナーの正面の筐体では、今まさにスロットが回っており、
粕原雄二郎:「……マジか」
《プランナー》:それは、幾度も確変を繰り返し、ゆっくりと、極めて複雑な図柄を描いていく。
《プランナー》:何十、何百分の一の確率の大当たり。……やがて、最後の一図柄が、残された場所に、ぴったりと
《プランナー》:………………一個ずれて、止まる。
《プランナー》:「……………」
《プランナー》:口元に手を当てて、それを見ている。
GM:音と光が戻ってくる。
粕原雄二郎:「…………マジか」
GM:プランナーの前の筐体は、ゆっくりと再び回転を始めている。また0からの分だ。
《プランナー》:「……これも」
《プランナー》:「プランの自動的な修正の結果です」
粕原雄二郎:「どっちかというとプログラムの自動的な修正って感じだけどな」
《プランナー》:「というか、わたしからの報酬を受け取ったらUGN的には賄賂になるでしょう? まずくないですか?」
粕原雄二郎:「急に正論やめろ」
《プランナー》:「では、そういうことで」
《プランナー》:あなたの前に安物のお菓子(残念賞でもらえるやつ)を置き、その場を後にする。
粕原雄二郎:「どういうことだよ!……ッたく」
《プランナー》:どういうわけか、店員にも誰にも見咎められる様子はない。
粕原雄二郎:「やれやれ、たのしいおしごとの時間か」
《プランナー》:自動ドアから出る寸前、振り返り。
《プランナー》:「――良い報告、期待していますね」
《プランナー》:次の瞬間、跡形もなくその姿が掻き消える。
粕原雄二郎:出口に向けて手を軽く振る
粕原雄二郎:「そんじゃ働くとするか」「……この連チャンが終わったら……」
GM:そのうちに、UGNの端末から電話が掛かってくるよ。
粕原雄二郎:「電話かよ!メールにしてくれ……!」と言いながら席を立ち、静かなところに行って電話に出る
GM:そういうわけで、あなたの新たな任務が始まる。導入からろくでもないことが確定する任務が。
GM:……余談を言うなら。
GM:あなたが出て行った直後、あなたの座っていた台で、プログラム上ありえないはずの大当たりが出て
GM:この店はそれはもう大騒ぎになったのだが、それは、あなたの知らないところでの話である。
GM:シーン終了です。
GM:ロイスのみ取得可能。
粕原雄二郎:シナリオロイスを。《瞳を奪うもの》/興味/警戒○
粕原雄二郎:以上!
GM:ありがとうございます!
GM:それでは今日は以上となります。皆さんお疲れ様でした
GM:次回予定はツイッターにて連絡しまーす


【オープニング:鶴蒔千波瑠】

GM:それではホートスコピー二日目、始めていきまーす。
GM:OP1、鶴蒔さん。登場侵食をお願いします。
鶴蒔千波瑠:32+1d10
DoubleCross : (32+1D10) → 32+2[2] → 34

GM:落ち着いてるな……。


GM:とある休日。あなたは今日も、零細芸能事務所のアルバイトに勤しんでいた。
GM:あなたの住む町の事務所から少し離れた山間の街、K町。
GM:普段の、怪しげな幽霊屋敷だとか自殺スポットだとか、そういうものではない。
GM:ごく真っ当な撮影の手伝い。ただし、どういうわけか人員不足が著しく……
GM:あなたは初秋の寒空の下で、それはもう働かされていた。
鶴蒔千波瑠:「失礼しまーす。機材の運び出し終わりましたー」
鶴蒔千波瑠:パーカーの上からジャケットを着込んだラフな格好。力仕事と聞いてはいたが
鶴蒔千波瑠:午前中から働き詰めで、気温は涼しくなったというのに額は汗びっしょりになっている。
スタッフ:「バイトくん! この機材もう使わないから置いてきて!」
スタッフ:直の撮影現場から少し離れた裏方。布やら衣装やら小道具やら。
鶴蒔千波瑠:「今度はこっちですか……はーい了解しまし……」
スタッフ:「それが終わったらメイクの○○さん呼んできて。それからそれからー」
鶴蒔千波瑠:「あっちょっスンマセンゆっくり言ってください……メモ取るんで……」
スタッフ:「はあ、シーン延長!? あの監督また……!」
スタッフ:「だー! ……悪いね、バイトくんも働き詰めで」
スタッフ:頭を掻いて、大きく一息。見るからに疲れた様子だった。
鶴蒔千波瑠:「あ、いえ、大したことはできませんから」
鶴蒔千波瑠:「撮影現場、来たくても中々来れるもんでもないし。楽しいっす」愛想笑い
スタッフ:「そう言ってくれると助かるよ。とにかく人が足りて無くてね」
鶴蒔千波瑠:「なのに監督のこだわりは変わんないんだから大変っすよね。昨日もそれでてっぺん回ってましたし」
スタッフ:「君、あの……なんとかプロダクションの助っ人なんだっけ。何か得意分野あったりする? メイクとか小道具とか」
スタッフ:「照明とかは経験ない?」
鶴蒔千波瑠:「照明ですか?うーん……」
鶴蒔千波瑠:「自撮りに毛が生えたようなのしかやったことないですけど……」
スタッフ:「そうか……いや、次から次へと事故で離脱しちゃってさ」
鶴蒔千波瑠:「あー、俺も社長から聞いただけですけど、大変だったみたいですね」
鶴蒔千波瑠:「野外ロケって毎回こんな感じなんですか?」
スタッフ:「あ、聞いてる? よくあるループではあるんだけどね」
スタッフ:「何かの拍子に人が減る、減るから管理が疎かになる、それが原因でまた事故……っての」
スタッフ:「監督もさあ。とにかく閃き優先の人だから」
スタッフ:「君も気をつけなよ。連絡済ましたらそのまま昼休憩取ってきな」
鶴蒔千波瑠:「あー……すごかったすよねこの前の熱血大陸……」監督が出演したドキュメンタリー番組を思い出し
鶴蒔千波瑠:「と、うっす。じゃあお先に失礼します」
スタッフ:貴方との会話も切り上げて、すぐ電話に。
スタッフ:「監督! え、やっとシーン終わっ……別のを?! ハァ!?」
スタッフ:「ティンと来た? これは映画の撮影に活かせるかもしれない?」
スタッフ:「いやアンタねえ……!」 怒鳴り声が遠くなっていく。
鶴蒔千波瑠:「えーと、あの機材をトラックに運んで……そのあとメイクの〇〇さん……んで次は……」
鶴蒔千波瑠:スタッフさんの悲鳴を背にしつつ、ぶつぶつ仕事を復唱しつつその場を離れる
GM:穏やかな町並みだ。寂れかけの観光地、というのが最も近い。
GM:昔は避暑地としてそこそこ賑わっていたが、観光地競争に敗れて消え去り、今は普通の田舎町という感じ。
鶴蒔千波瑠:「なんもないなー……」道すがら遠くの町並みを眺めて歩く。
GM:では、頼まれた仕事をこなし、昼休憩でごはんを探して歩いている。
GM:そのうちに、あなたはふと気付くだろう。
GM:寂れた町。人通りも少ない――が、明らかに人がいない。
鶴蒔千波瑠:「ロケ弁、夜しか出ないんだよねあの現場……経費でも落ちないし」
鶴蒔千波瑠:「……ん?」
GM:昼時であり、そこそこ店もある通りだ。表に人が居ないだけでなく……明らかに建物の中からも気配が消えている。
鶴蒔千波瑠:あたりを見回す。「……町内運動会とか?」
鶴蒔千波瑠:「……なわけないか」
GM:やがて、足下から泥が滲んでくるような、嫌悪感が全身を包んでいく
GM:オーヴァードである貴方は気付くだろう。《ワーディング》だ。
GM:奇妙な、いつからかは分からないが……気がつけば、内側に入り込んでしまっている。
鶴蒔千波瑠:「っ……!」一瞬、右目に刺すような痛みを感じてうずくまる。
鶴蒔千波瑠:「マジかよ……これアレだよな」
鶴蒔千波瑠:数年前、UGNに保護された時に教わったうろ覚えの知識
GM:人の気配は相変わらず、ない。代わりに。
鶴蒔千波瑠:その時は『妙な《ワーディング》を感じたら直ぐ最寄りの支部へ通報とだけ覚えといて』などと適当な説明を受けただけだったが
鶴蒔千波瑠:「最寄りの支部、どこだよ……」嫌な気配から気をそらすようにつぶやく
:店の端。砂利の隙間。排水溝の隙間。土煙の中に、何かが蠢く。
鶴蒔千波瑠:「……っくそ」やがて意を決して
鶴蒔千波瑠:「誰か……そこにいるのか」
GM:ラウンド戦闘が開始されます。
鶴蒔千波瑠:ひえっ


影 ←10m→ 鶴蒔
GM:セットアップ。ありますか?
鶴蒔千波瑠:ありません!
:《殺刃圏》 クリンナップにシーン全員に2d10。
:ダメージが与えられます。
鶴蒔千波瑠:げぇ~~~っ
GM:最初に説明しておきますと、1ラウンド終了時にイベントが起きます。
:蠢く影は……さほど大きくはない。
:景色に紛れる透明なロープめいた……蛇か、何らかの這いずる生き物だ。
GM:影のイニシアチブ。
:マイナーで5m近づく。特に、何かするわけではない。
:ただ……明らかに数が多い。目の前の一体……数体? だけではない。
鶴蒔千波瑠:近づいてきた気配に思わず後ずさる。
鶴蒔千波瑠:しかし、反対方向には逃げられない。そちらからも同じ気配。囲まれている。
影 ←5m→ 鶴蒔
:行動終了。
GM:イニシアチブ。鶴蒔さんどうぞ。何かする?
鶴蒔千波瑠:影に対して攻撃を試みたいのですが……
GM:どうぞどうぞ
鶴蒔千波瑠:やってやるぞっ…!
鶴蒔千波瑠:マイナーなし。メジャーコンボ『クドルシュチス』
鶴蒔千波瑠:《暴君の槌》《黒の鉄槌》《黒星の門》《コンセントレイト:バロール》
鶴蒔千波瑠:影に攻撃します!
GM:やってしまえ!
鶴蒔千波瑠:7dx7+2
DoubleCross : (7DX7+2) → 10[2,3,6,7,7,7,8]+10[2,8,9,10]+10[1,7,9]+6[3,6]+2 → 38

鶴蒔千波瑠:結構いい出目……だが……
:リアクション放棄。命中します。
鶴蒔千波瑠:なんだとぉ…
鶴蒔千波瑠:ダメージ出します。命中でラウンド中判定ダイス-2
鶴蒔千波瑠:4d10+19
DoubleCross : (4D10+19) → 31[7,9,10,5]+19 → 50

GM:ダイス目走るね!?
:少なくとも目の前のやつは消し飛びます。演出どうぞ。
鶴蒔千波瑠:「あんたらオーヴァードか?UGNって知ってる?」
鶴蒔千波瑠:右目を抑えながら、努めて平静を装って言葉を投げる。
鶴蒔千波瑠:『とりあえずUGNの名前出しとけば大抵のやつばビビる』という当時のアドバイスを真に受けたわけではない。
鶴蒔千波瑠:プロのエージェントのように瞬時に臨戦態勢に移れるほど戦い慣れてはいない以上、多少なりとも"力"を励起させる間の時間稼ぎは必要だ。
:地面に波打つ線が引かれる。
:幾本も。群れだ。近づいてきている。
鶴蒔千波瑠:「そりゃそうだよな!どう見ても話通じる感じじゃない!」
鶴蒔千波瑠:「見えねーけど!」
鶴蒔千波瑠:吐き捨てながら、地面に刻まれていく這い跡、その先頭へと
鶴蒔千波瑠:右目の焦点(ピント)を合わせる
鶴蒔千波瑠:長い前髪の隙間から、紫の瞳が怪しい光を放つ。
鶴蒔千波瑠:その瞬間、近づいていた何者かの影が、ただ"ぐしゃり"と
鶴蒔千波瑠:巨大な腕に握りつぶされたかのような不快な音を発して
鶴蒔千波瑠:姿は見えないまま、その足元に夥しい血飛沫だけが飛び散る。
:正体不明の衝撃を受け、跡形も無く四散する。
:その血飛沫すら、数秒の間に、すうと溶けるように透明になる。
GM:近づいてきた一体……あるいは一群は消えた。
GM:だが、再びざわりと気配が現れる。
鶴蒔千波瑠:「っそ……!やっぱまだいるのかよ!」
:別の場所、屋根の上、開かれた窓の中から。
:鶴蒔さんに向かって集まっていく。
鶴蒔千波瑠:荒くなった行きを落ち着かせて、先程潰した影の横を通り過ぎて逃げようとするが
鶴蒔千波瑠:その視線に射すくめられたように足を止める。
GM:そのときだった。
GM:貴方の背中に、声が掛かる。
???:「そこの、きみ!」
鶴蒔千波瑠:「へ……?」
???:「こっち!」 建物の一つから、少女が顔を出している。
鶴蒔千波瑠:間の抜けた声を上げて振り向く。ひどく情けない顔をしていた
???:「早く来て! 追いかけてくるわ!」
鶴蒔千波瑠:「いや、君はなんで……」途中まで言いかけて
鶴蒔千波瑠:「っ!くそ!ああわかったよ!」
:影が、貴方めがけて飛びかかってくる。
:牙らしき鋭い痛みが、無数に鶴蒔さんを掠める。
GM:クリンナップ。2d10ダメージを受けてください。
鶴蒔千波瑠:26-2d10
DoubleCross : (26-2D10) → 26-7[3,4] → 19

鶴蒔千波瑠:鶴蒔千波瑠の侵蝕率を8増加 (34 → 42)
GM:有り難うございます。ラウンド戦闘終了。以降は通常のシーンに戻ります。

???:走ってきた貴方の手を取り、遠慮なく引っ張る。
鶴蒔千波瑠:「うおっ!?」思いの外大きな力で引っ張り上げられる
鶴蒔千波瑠:「痛……ありがと。助かっ……」顔を上げる。
鶴蒔千波瑠:「た……」
???:「あのぬるぬるは、出てくる建物と出てこない建物があるの」
???:「でもびっくりした。白昼夢で、他の人が居るなんて初めて」
???:「……どうしたの」
GM:知覚で振って下さい。達成値は3。
鶴蒔千波瑠:2dx+1>=3
DoubleCross : (2DX10+1>=3) → 5[3,5]+1 → 6 → 成功

GM:では分かりますね。というか現場で働いてて知らないのはありえないレベル。
飯海美乃:あなたがバイトしていた撮影現場で、主演を務める少女。飯海美乃。
飯海美乃:「自己紹介をしている暇は無いわ」
飯海美乃:そのまま、手を引いて建物の中を抜けていく。
鶴蒔千波瑠:「えっいや、君は」強引に手を引かれて連れて行かれる。
鶴蒔千波瑠:「ちょ、ちょっと!?飯海さん!?」
飯海美乃:「わたしのことは……そうね」
飯海美乃:「仮に、みみのんと呼んで」
鶴蒔千波瑠:「………」赤くなっていた頬のまま首を傾げて
鶴蒔千波瑠:「みみのん」
飯海美乃:早足で歩きながら、極めて真面目な顔で。
飯海美乃:「ええ、よくできたわ」
鶴蒔千波瑠:「いいんだ……」
飯海美乃:窓から外を見る。「あっちは多いから、こっち」
鶴蒔千波瑠:「うわっ」ぐいと腕を引かれていく
飯海美乃:建物を抜けて、道を横切り、別の建物へ。見えない怪物を、遠目にも把握しきっている。
鶴蒔千波瑠:「わかるのか……?あいつらの姿が」
飯海美乃:「……? 見えないの? 」
鶴蒔千波瑠:遠目には僅かに煙や陽炎にしか見えないそれらを見て
鶴蒔千波瑠:「うん、全く……」
飯海美乃:「そう。出てこない方向にいけば、ここから出られるわ」
鶴蒔千波瑠:「いやむしろなんで飯海……みみのんは見えるんだ……ですか?」
鶴蒔千波瑠:どういう口調で接したらいいのか測りかねている
飯海美乃:「他の人だと見えないのを、初めて知ったわ」
鶴蒔千波瑠:「ええ……?もしかして」
飯海美乃:「この『白昼夢』には何度も来ているけど。他の人がいるのを見たのは初めてなの」
鶴蒔千波瑠:「やっぱそうなんだ……」
鶴蒔千波瑠:「てか、『白昼夢』ってなんなんだよ?」
飯海美乃:「知らない。私が撮え……げふん」咳払い。
鶴蒔千波瑠:「さつ……?」
飯海美乃:「……暇にしていると、たまに巻き込まれるの。怪我もするけど、出るときには治るから」
鶴蒔千波瑠:「出る時にはっ……て」
飯海美乃:「痛いけれど、我慢してね」 そういう美乃の腕や足にも、いくらか切り傷がついている。
飯海美乃:そして、それが治り始めている。
飯海美乃:鶴蒔さんにはよく見知っている現象だ。リザレクト。
鶴蒔千波瑠:「オーヴァード……」
鶴蒔千波瑠:「……いや、そりゃそうか。ワーディングの中にいたんだもんな」
飯海美乃:そのうちに、周りからはほとんど異形の気配がしなくなる。
飯海美乃:「オーバー……リーディング?」
飯海美乃:「リスニング? 英語?」
鶴蒔千波瑠:「いやオーヴァード。英語ではあるけど……」
飯海美乃:「なんだかよく分からないけれど……」
飯海美乃:「あ。あったわ、出口」
鶴蒔千波瑠:わざとやってるんじゃないのか……?という怪訝な顔。それも
鶴蒔千波瑠:「出口?ならこれで……」安堵の表情に取って代わる。
GM:美乃が見上げる先には、大きな窓。
GM:どこかセピアがかったこの領域とは違う、元通りのK町の景色が、そこに区切られて浮かんでいる。
鶴蒔千波瑠:「あそこから出られるってわけか」
飯海美乃:「そういうこと。早く戻らないと、次のシーンに間に合わなくなっちゃう」
飯海美乃:高い位置にある窓枠の端っこに、手を伸ばして引っかける。
鶴蒔千波瑠:「あー……それは大変だ」窓を見上げようとして
飯海美乃:「……」結構高い。そのまま懸垂体勢。
鶴蒔千波瑠:「……あー、みみのんさん!」
飯海美乃:「なにかしら」
鶴蒔千波瑠:「俺が先に昇って引き上げるから」
飯海美乃:「……良い考えだわ」
鶴蒔千波瑠:「だろ?主演女優に怪我させたら大変だしね」
飯海美乃:手を放す。身長は150センチそこそこだ。やや悔しげにしつつ場所を譲る。
飯海美乃:「……なんのことかしら。ぴーぴぴー」
飯海美乃:口笛を吹く声。
鶴蒔千波瑠:「色々と下手すぎる……」苦笑しながら窓によじ登り
鶴蒔千波瑠:「さ、手伸ばして」
飯海美乃:手を伸ばす。
飯海美乃:自然と、下から見上げる形になる。
鶴蒔千波瑠:「……」
飯海美乃:赤みがかった黒い瞳が、鶴蒔さんの前髪に隠れた目を見据える。
飯海美乃:「引き上げてくれる?」
鶴蒔千波瑠:「ん、あうん……!ごめん」慌てて視線を逸して
鶴蒔千波瑠:「いくよ。せーのっ」
飯海美乃:引っ張られるのに合わせてジャンプ。
鶴蒔千波瑠:呼吸を合わせて浮かび上がった少女の身体を引き寄せる。
GM:そのまま、一瞬フラッシュバックめいて視界が白く包まれ……
GM:――僅かな浮遊感の後、あなたたちは元通り、K町の一角に降り立っている。
飯海美乃:たっ、と空き地の地面に降り立つ。「よし」
鶴蒔千波瑠:「も……」色が戻ったあたりの風景を見回し
鶴蒔千波瑠:「戻れた……」へなへなとしゃがみ込む
飯海美乃:「ええ。お疲れ様」
飯海美乃:そう言いながら、自身も屈み込み
鶴蒔千波瑠:「いやこちらこそ、ありがとう」力なく手を上げて
飯海美乃:鶴蒔さんの目を覗き込む。
鶴蒔千波瑠:「命の恩じ……」
鶴蒔千波瑠:再び、赤い瞳に射竦められる。
飯海美乃:「きみ、不思議な目をしているのね」
飯海美乃:「何がそんなに『嫌い』なの?」
鶴蒔千波瑠:「あ……っ」どさ、と尻餅をつき
飯海美乃:要領を得ない言葉とともに首を傾げた。
鶴蒔千波瑠:咄嗟に右目を手で隠そうとする
鶴蒔千波瑠:「み…….見ないほうがいいよ」
飯海美乃:「あら、どうして?」
鶴蒔千波瑠:「それはほら……呪われる、から」
鶴蒔千波瑠:「なんて、はは」
飯海美乃:「ははは?」
鶴蒔千波瑠:「いや……ごめん、笑い事ではなく」
飯海美乃:「あなたのことは気になるけれど……ううん」
飯海美乃:震えるスマートフォンを取り出して、目線が逸らされる。
飯海美乃:「笑いごとじゃないの。呪い、呪い……」
飯海美乃:「石になったりとかするのかしら」
鶴蒔千波瑠:目線が外れたのを感じて手を離す。
鶴蒔千波瑠:「どうだろ、俺は今まさにそんな感じだけど」
鶴蒔千波瑠:("何がそんなに嫌いなの")
鶴蒔千波瑠:「……俺も知りたいよ」
GM:そして。二人が向かい合って黙り込んでしまった、そのとき。
GM:空き地の入り口から、何者かの軽い足音が聞こえてくるのだった――


GM:と、いうところでシーン終了です。
GM:ロイスのみ取得できます。
鶴蒔千波瑠:謎の少女 飯海美乃 感謝○/動揺 でロイス所得します。
飯海美乃:そう、謎の少女よ
鶴蒔千波瑠:テレビ出てますよね
飯海美乃:偶然もあるものね……


【オープニング:朝倉侑生】

GM:では、続いてOPラスト!
GM:朝倉くんのOPです。侵食率を上げてね
朝倉侑生:朝倉侑生の侵蝕率を1D10(→ 10)増加 (30 → 40)
朝倉侑生:オギャア
GM:生まれたわね


GM:某市  某芸能事務所  トレーニングルーム
GM:アカデミアを離れ、日本に戻ってきて、諸々の手続きを済ませた、そのしばらく後。
GM:朝倉さんは、華麗な芸能界復帰を目指すべく、勘を取り戻すためのトレーニングに入っていました。
トレーナー:「はい、では、こちらの音に合わせてもう一度」
トレーナー:早口言葉をより複雑にしたような、ボイストレーニング用の言葉と音程。
朝倉侑生:「はーいっ」制服姿で小柄の、ぱっと見ても華やかな外見の少年が、素直に頷く。
朝倉侑生:「おあやや、よいのうちにおゆやへおいで、いいおゆだよ、よいゆ………」噛んだ。
朝倉侑生:「…ゆやは」何事もなかったかのように続ける。
トレーナー:「はい、今のところ。もう一度」
トレーナー:(かんだ……何今の噛み方。神かしら)
トレーナー:「読点の位置もようく意識してね」
朝倉侑生:「むー」唇を尖らす。「誤魔化されてくれない~?」
トレーナー:「そんなわけないでしょう。もう」
トレーナー:(誤魔化されたい~)
朝倉侑生:「え~っ。ねぇねぇミカちゃん」紙から顔を上げる。
トレーナー:「何かしら。朝倉さん」
朝倉侑生:「でもさあ、ボク、だいぶ調子出てきたと思わない?」
トレーナー:「……ええ。というより、思ったよりずっとブランクがないわよね」
トレーナー:「学校で演劇部でも入ってた?」
朝倉侑生:「ホントッ?」目を輝かせる。
朝倉侑生:「うぅん、入ってないよ~。もしかしたら、一生懸命個人練習したからかもっ!」
朝倉侑生:「ねえねえ、スゴい?偉い?」
トレーナー:(眩しすぎる ルクス一万点)
トレーナー:「はいはい、すごいすごい」
朝倉侑生:「わーいっ★」子供のように喜ぶ。
トレーナー:「所長も、簡単な役からリハビリさせるより」
トレーナー:「よりインパクト大きい役を探してくる! って意気込んでいたから」
トレーナー:「その為にも、『復帰可能』じゃなくて」
トレーナー:「最前線に立てるくらいのトレーニング、やっていくからね」
トレーナー:(はあー 息子にほしい いえだめ こんな子が家にいたら家から出られなくなる)
朝倉侑生:「はーいっ。そうだね~、せっかくこの場所に戻ってきたんだもん」目を細める。
朝倉侑生:(今度こそ)
朝倉侑生:(ぜったいに、ボクはボクが一番輝く、みんなが見てくれる場所に立ちたいんだから)
朝倉侑生:「がんばりま~す」袖の丈を余らせたカーディガンから手が伸びる。
トレーナー:「これが終わったらダンスにトーク、あとは今の芸能情報なんかも」
トレーナー:「やることはいくらでもあるわ」
朝倉侑生:「芸能情報……」瞬き。「そういえば、事務所入ってきたとき、なんかちょっと騒がしくなかった?」
トレーナー:(あの袖と手の隙間、黄金郷……)
トレーナー:「ああ、それは多分」
スタッフ:「グハーッ」 トレーニング室の入り口から、馴染のスタッフが入ってくる。
朝倉侑生:「む?」首を傾げる(首を傾げると可愛いと分かっているので)
朝倉侑生:「むむ??」顎に沿える指を追加する(さらに可愛くなると分かっているので)
トレーナー:(コヒュッ)
スタッフ:「洒落になんねえ……裏方一筋のこの俺が……」
スタッフ:倒れたスタッフは腕にギプスを巻いている。足下には松葉杖もある。
スタッフ:昨日まではそうではなかった。
朝倉侑生:「えーっ、シゲくん!どうしたの!」
スタッフのシゲ:「おうおう侑の字! 今日もイケイケじゃあねーか」
スタッフのシゲ:「どうしたもこうしたもねーよ! なんだあの現場!」
朝倉侑生:「んんん?現場?」
トレーナーのミカ:(コヒュッ、ヒューッ、ヒューッ)「……確かヘルプに出てたのよね?」
トレーナーのミカ:「例の《百重喉》でしょう。どうしたのそれ!」
朝倉侑生:「あっ、映画だよね!ポスター作ってるの見せてもらったよ~」
スタッフのシゲ:「人員不足で悲鳴上がってるっつうからよお。あの監督に恩売るチャンスだと思って行ったのが間違いだった」
スタッフのシゲ:「とんでもねえ! ありゃ呪いだ、呪いィ」
朝倉侑生:「えー。呪い~?」
スタッフのシゲ:かくかくしかじかと説明する。
スタッフのシゲ:《百重喉》は、とある地方伝承を元にした同名の人気小説の映画化で、
スタッフのシゲ:そこそこ名のあるスタッフと俳優をそろえて撮影に入っていた。
スタッフのシゲ:だが、そこで事故が相次ぎ、よそからヘルプを募らなければ撮影も立ち行かなくなっているのだ。
スタッフのシゲ:「ああいうのは案外しゃれにならねーんだよ! 弁当は食中毒!」
スタッフのシゲ:「機材は壊れる! カメラにゃ映してねえもんが映る!」
スタッフのシゲ:「あげく、スタッフが蛇の化け物を見ただの言って、集団単位で急に気を失ったりするしよお」
朝倉侑生:「ふぅん、ホラー映画だとよく聞くよね~そういう話。だいたいさ、みんなでお詣り行ったりして……」
スタッフのシゲ:「俺も倒れてきた高級機材を庇ってこのザマよ」
朝倉侑生:「……蛇のバケモノを見たって言って集団単位で急に気を失う?」瞬きして復唱する。
朝倉侑生:「シゲくん、なんかそれだけすご~く具体的じゃない~?」
スタッフのシゲ:「そうさ! お参りも当然したって言うが、怪しいねありゃ」
スタッフのシゲ:「実際ぶっ倒れた奴から話を聞いたから、マジだぜ」
朝倉侑生:「ふうん…?ふうん?」瞬き。「シゲくんってさ、すごいベテランじゃん」
スタッフのシゲ:「おう? なんだなんだ、褒めてくれるなよ侑の字!」
朝倉侑生:「ふふっ★」ウインク。「そんなベテランのシゲくん的にも、ホントに変な感じした? なんていうかさー」
朝倉侑生:「ホントに、バケモノがいるのかも~? みたいなー」
スタッフのシゲ:「当然だ。俺ァな、あの将門公の映画だって……」
スタッフのシゲ:「なんだ、バケモノとか信じてるクチか? 侑の字」
スタッフのシゲ:「最近の子供にしちゃ珍しいなあ!」
トレーナーのミカ:「飯海美乃に……あの監督に。それのこっちの役柄は……」
トレーナーのミカ:「うーん、それ不味いわね」
朝倉侑生:「え~っ、信じてるってゆーかー!」ブンブンと両手を振る。
トレーナーのミカ:「シゲさんはタフだからともかく……出てるの、有名所ばっかりじゃない」
朝倉侑生:(なんか《ワーディング》の現象っぽくない~って思うのは、ボクが毒されすぎただけなのかな~?)
トレーナーのミカ:「朝倉さんのデビュー予定候補、共演予定者も結構いるわよ」
朝倉侑生:「あっ、そーそー! そーなの! このメンバーに囲まれて主演になった飯海美乃、ホントに推されてるよね!」
トレーナーのミカ:「飯海さんね。勢いはあるわよねえ」
朝倉侑生:ウムウムと頷く。「未来のボクが推された時のことを考えると、そのメンバーに何か怪我があったらマズいってもんだよ~」
朝倉侑生:「………」
朝倉侑生:「………マズいってもんだよ!」
トレーナーのミカ:(もちろん朝倉さんの方が上だけれど)
スタッフのシゲ:「なんで二回言ったし」
朝倉侑生:「えー!え~~!?シゲくんですら怪我したんでしょ~!?」
朝倉侑生:「ホントにその撮影現場、大丈夫なの~? やだよ~監督とかが大怪我したりしちゃったら」
朝倉侑生:「未来のボクを撮ってくれるかもしれない人材がいなくなっちゃう~!」
トレーナーのミカ:「現場のことは現場の人がどうにかするしかないわね」
トレーナーのミカ:「きっちりお参りして、それでも駄目なら撮影を止めるのも選択……だけど」
トレーナーのミカ:「これだけお金掛けてる映画だと、なかなか止まれないかなあ」
朝倉侑生:「そっかぁ…。監督最新作って言って、もう気合入って宣伝してるもんねえ。公式アカウントできてるし…」
朝倉侑生:唇を尖らす。「止まれないかぁ…」
トレーナーのミカ:(あっアンニュイな表情……)
朝倉侑生:「……。…まっ、ともかくシゲくんはお大事にしてねっ」
トレーナーのミカ:(自分の目に録画機能が欲しい……)
朝倉侑生:気を取り直したように話を変える。
スタッフのシゲ:「おっ、ありがとよ、侑の字! アイテテ」
朝倉侑生:「ファイトっ。いたいのいたいの、とんでけ~★」くるくると指を回す。
トレーナーのミカ:(トんじゃう……!)
スタッフのシゲ:「はっはっは! 相変わらずだなあ侑の字!」
スタッフのシゲ:「ほどほどにしといてやれよ! ミカが昇天しちまうからな!」
朝倉侑生:「っていうかその侑の字って呼び名やめてよ~。ちっちゃい頃から知ってるからって~」ぷんぷんと怒ってるふるまい(計算)をしながら、
朝倉侑生:何事もなかったかのように彼と別れ、再びトレーニングに戻る…けれども。
朝倉侑生:(……うーん)
朝倉侑生:(撮影現場の近くにもUGNってあるのかなあ。連絡した方がいいのかなあ…だけど)
朝倉侑生:(ボクそーいうのよくわかんないしな~。知ってる人に頼むのも、勘違いだったら恥ずかしいし…)
朝倉侑生:(……自分で行ってみるしかないか~)
朝倉侑生:自分のスケジュールを思い返し、オフ日と現地までの交通手段を、なんとなく思い描いた。


GM:ではシーン終了!
GM:ロイスだけ取得可能です。
朝倉侑生:ではシナリオロイスの《百重喉》に、好奇心:〇/勘違いだったら恥ずかしいな~ で取得します
GM:恥ずかしがる侑生くんも素敵~
朝倉侑生:えへへ★


【ミドルフェイズ1】

GM:では、そのままミドル1!
GM:全員登場予定ですが、順序としてはまずは侑生くんソロです
GM:登場侵食をお願いします~
朝倉侑生:朝倉侑生の侵蝕率を1D10(→ 2)増加 (40 → 42)
朝倉侑生:ホッ
GM:おとなしめ


GM:では、次のオフの日。
GM:朝倉さんは休暇を利用して、K町を訪れていた。
GM:古いが、穏やかな街並み。羽を伸ばすには良い場所だが、用はそれではない。
GM:ちなみに変装とかしてます?
朝倉侑生:じゃあデカい眼鏡をかけてますっ
GM:かわいい~~~~~~~
朝倉侑生:えへへ
GM:ちょくちょく撮影現場跡や、その関係者らしき人を見かけるが、そこまで怪しいものはない。
GM:時間はお昼時、やや終わりかけである。おなかもすく。
朝倉侑生:ブルーのシャツにミントのネクタイが特徴的ななんちゃって制服に、大縁の眼鏡をかけてうろうろと街を歩いている。
朝倉侑生:(フツーの田舎って感じ…。ロケバスっぽいやつとか…ロケTを着てる人とかはやっぱ目立つな~)
朝倉侑生:(……おなかすいた…)
GM:では、そんなときだ。
朝倉侑生:「……ん?」
GM:《ワーディング》の気配を感じた。
GM:鮮烈に響くものではない、空間に滲むような、奇妙なワーディングの気配。
GM:少し離れた位置で、どうもそれは消えかけているようにも思える。
朝倉侑生:「ん!」遠くに、微かだが確かな気配を感じ、ぴくんと反応する。
朝倉侑生:(ビンゴじゃん!)
朝倉侑生:これまでの経験として、《ワーディング》を感じたらとりあえずその現場に行ってみるのが吉だ。
朝倉侑生:今なら、何かを見過ごすことなく、不幸な事件を防げるかもしれないのだから。
朝倉侑生:(元・風紀委員的にもねっ)感覚を頼りに、現場に向かって駆け出します。
GM:では、急速に気配がしぼんでいくワーディングの中心。商店街から少し離れた位置のある、小さな空き地。
GM:そこには、少年と少女が一人、疲れた様子でへたり込んでいる。
GM:鶴蒔さん、登場侵食をお願いします。
鶴蒔千波瑠:鶴蒔千波瑠の侵蝕率を1D10(→ 4)増加 (42 → 46)
朝倉侑生:軽い足音を鳴らして、空き地の入り口へと駆け付ける。
鶴蒔千波瑠:「そういえばまだ名乗ってなかったね。俺の名前は……ん?」
朝倉侑生:「あっ、男の子と女の子っ…」「……えっ」
鶴蒔千波瑠:やってきた足跡に気付いて入口を見る。
朝倉侑生:「飯海美乃じゃんっ」
飯海美乃:「……だれ?」
朝倉侑生:「……誰!!」ショックを受ける。
飯海美乃:「……はっ。いえ、わたしはそう……飯海というものではなくて……」
鶴蒔千波瑠:「君、この街の人?」
飯海美乃:同時に、目を軽く見開き。「……きみも……またその目……」
鶴蒔千波瑠:「俺と飯海……げふんげふん、この子は」
鶴蒔千波瑠:「ある映画のロケで滞在してるんだけど。あー」
朝倉侑生:「え~っ、なに、その感じ…?」
鶴蒔千波瑠:そこまで言って目の前の少年を頭から爪先まで見る。
鶴蒔千波瑠:(いや……ロケ地までの帰り道聞こうかと思ったけど)
飯海美乃:「……負けん気……闘い……?」  朝倉さんを見て目を細めている。
鶴蒔千波瑠:(なんだこの"華"は……!?田舎の一般人に出せるのか?この"華"が……!)
朝倉侑生:かけていた大縁眼鏡を外して顔を晒す。「言っておくけど~、ボクも同じギョーカイの人だよ~。二重に!」
鶴蒔千波瑠:よくわからないうちに気圧されている
朝倉侑生:「朝倉侑生…あさくらゆーき!だよ!」フンッ、と鼻を鳴らす。
鶴蒔千波瑠:「朝倉、あさくら……?」記憶の中で何かが引っかかっている
飯海美乃:「朝倉……朝倉侑生。」
飯海美乃:「……あの、子役の?」
鶴蒔千波瑠:「あっ確かに見たことあるかも。確かあの頃は双子で……」
朝倉侑生:「そーだよっ。でもこれからまたデビューするから!現・子役だからっ」
飯海美乃:「映像で見たことがあるわ。……もしかして、貴方も映画の助っ人で呼ばれたの?」
朝倉侑生:「もおお、皆からすっかり忘れられてる~っ。も~っ」スネている。「……ううん、ボクは」
朝倉侑生:「二重に同じギョーカイって言ったでしょ。オーヴァードのギョーカイの人でもあるの」
朝倉侑生:「今、《ワーディング》の中にいたよね、二人とも」「…何かあった?」
飯海美乃:「??? え、なに、オーバー……???」
鶴蒔千波瑠:(毎回やるのかそれ……)
GM:飯海たちの背後で、ゆっくりと消滅し、消えかけていたワーディング。
GM:そのワーディングがぱちんと消える。と、同時に。
GM:……ばたばたばた。
GM:なにか、粘性のものが落ちる音がする。
飯海美乃:「――!」 びく、と身を逸らす。
飯海美乃:「ぬるぬる! 皆、離れて!」
朝倉侑生:「ぬるぬる?」視線を向ける。
:消えかけだからだろうか。僅かに、その輪郭が覗く。
鶴蒔千波瑠:「なんだそれ……って」振り向いたところでそのゆらぎを認めて
:鰻のような蛇のようなものが寄り集まった塊だ。口の中にはキラリと光る牙。
:半ば以上透けてはいるが、完全に消えてはいない。
鶴蒔千波瑠:「うええ!?ちょ、まさか追ってきたのか!?」
朝倉侑生:「!」こっちで改めて《ワーディング》を貼ります。
朝倉侑生:「追われてたの!?」
:ガラガラヘビめいた声をあげて、近くの二人に襲いかかる!
鶴蒔千波瑠:「くそ!飯海さんこっち!」
飯海美乃:「うん……!」
飯海美乃:「朝倉先輩! 貴方も早く、離れて!」
朝倉侑生:「シゲくんの言ってた蛇のバケモノって…、ぜったいこれだよね…っ」
鶴蒔千波瑠:手を引いて彼女を後ろに下がらせて「朝倉くん、アンタ関係者ってことは」
鶴蒔千波瑠:「UGN……でいいんだよな?」
鶴蒔千波瑠:「あいつら、なんとかできる?」
鶴蒔千波瑠:「もしできるなら、協力する。無理なら一緒に逃げよう」
朝倉侑生:「もちろん!」笑う。
鶴蒔千波瑠:「そか……よかった」
:群体めいた動きが、一方向にまとまり始める。
:多頭の蛇めいた形になる。大きさは、まとまって大型犬ほどだ。
朝倉侑生:「だいじょーぶ。あれくらいなら、ボクひとりでもなんとかできるよ」
飯海美乃:「な、なんとかって何?」
朝倉侑生:言いながら、人差し指を指でっぽうのように構える。
朝倉侑生:「やっつけるって」指先に泡のように光が沸き立ち、収縮。
朝倉侑生:「こと!」真白い光線がレーザーのように放たれ、その影を貫いた。
:「――――ッ!」
:ずばんと千切られて、濁った色の血がこぼれる
:鶴蒔さんの時と同じように、透けて、やがて消える。
鶴蒔千波瑠:「すごいな……」前髪の下で紫の瞳が淡く光っていた。
鶴蒔千波瑠:動きを僅かに鈍くする程度の微弱な呪い。それも不要な手伝いだったようだ。
飯海美乃:「!? !?」
:だが、全てではない。僅かに残った、一匹分の蛇が、
:塊から弾き飛ばされて、そのまま空き地の外へと逃げようとする。
飯海美乃:何が起きたのかまるで分かっていない。「あっ逃げる」
壬生墨佳:パチン、と指を鳴らす音。
朝倉侑生:おにーさんの顔を見て何か言おうとして、「……!」
壬生墨佳:同時に、どろりと蛇の下にヤニが溶け出して。
朝倉侑生:新たに場に登場した彼女に視線を向ける。
壬生墨佳:硬化。琥珀の枷となり、動きを止めて。
粕原雄二郎:遅れてショットガンの銃声。
壬生墨佳:止まった時には既に。
粕原雄二郎:見えない蛇を撃ち抜いた。
粕原雄二郎:粕原雄二郎の侵蝕率を1D10(→ 10)増加 (37 → 47)
:「――――!!」 今度こそどうしようもない。
:動きが鈍ったところを、無数の弾丸に穿たれ、四散する。
鶴蒔千波瑠:「銃声……?今度は一体なんだよ……」
壬生墨佳:「何。そう身構えるほどのものじゃない」少女が歩み出て。
壬生墨佳:「味方だよ」
壬生墨佳:壬生墨佳の侵蝕率を1d10(→ 9)増加 (46 → 55)
壬生墨佳:「正義のね」
粕原雄二郎:「まあまあ悪くなかったが、詰めが甘ぇーな」後ろからのそのそ歩いてくる
飯海美乃:「銃……本物?」
鶴蒔千波瑠:「ええと……」
朝倉侑生:「わっ、女の子とオジサンだ」
粕原雄二郎:「おじ……」
壬生墨佳:「どうどう」
鶴蒔千波瑠:「この人達も同業者?」朝倉くんに小さく尋ねる
朝倉侑生:「そうなのかなあ?」首を傾げる。「UGNのヒトー」
朝倉侑生:手を挙げます。「はーい」
壬生墨佳:「ん。どうやら話は早そうで」ひらひらと手を振る。
飯海美乃:「? ?? ?」
粕原雄二郎:「UGNの、オニイサン、だ!」ショットガンを腰に刺し、手を挙げる
飯海美乃:「…………」 いそいそと、鶴蒔さんの背後に回る。
鶴蒔千波瑠:「飯海……みみのんさん」さっきは咄嗟のことで呼び方が戻ってしまった
鶴蒔千波瑠:「流石にもうとぼけるのは無理じゃない?」
鶴蒔千波瑠:「こんだけオーヴァードが集まってるんだしさ。何を警戒してるのか知らないけど……」
飯海美乃:「……たしかに私は飯海美乃だけれど」
飯海美乃:「だから、オーヴァードって、何……?」
粕原雄二郎:「あー……シロートも混ざってんのか」
朝倉侑生:「ハナシが早くない子がいるー」
壬生墨佳:「成程。そこからの子もありか」
鶴蒔千波瑠:「みみのんさ……え、マジだったの?」
飯海美乃:「しかも、全員、不思議な目……」
飯海美乃:「今まで数えるくらいしか見たことなかったのに……」
壬生墨佳:「眼?そういう感知の現れ方かな」
粕原雄二郎:「そのへんも含めていろいろと話し聞かにゃならんな」
粕原雄二郎:「つーわけで、ちぃッとツラ貸してもらおうか、お三人さん」
壬生墨佳:「そうだね。では、少年少女たち」
壬生墨佳:「このお兄さんが奢ってくれるってさ」
壬生墨佳:「少し腹でも満たさないか」
粕原雄二郎:「おう!奢……」
朝倉侑生:「自分も少女じゃん」ケラケラと笑う。「えっ、やったー! おなかすいてたんだよねっ」
粕原雄二郎:「お前も出せよ!」
飯海美乃:「……なんだかよくわからないけれど、ごはんなら頂くわ」
鶴蒔千波瑠:「……そっか、そういえば」昼食にありつける場所を探していたことをやっと思い出し
壬生墨佳:「いい大人がいたいけな少女にたかる?」
粕原雄二郎:「……」「一人頭500円までだ!」
鶴蒔千波瑠:「すいません。お世話になります。お兄さん」
壬生墨佳:「だそうで。まあピクニック気分でついてきてくれ」
朝倉侑生:「えー、いまどきそれで何が食べられるのー」言いながらついていく。


GM:それではホートスコピー、三日目を始めてゆくわよ
朝倉侑生:イエイ!
GM:シーンは前の続きなので侵蝕はナシ。全員集合して、じゃあとりあえず飯でも行くか~
GM:となったところですが、何かお店の希望はあるかな?
朝倉侑生:焼肉!ステーキ!高級回転寿司!
粕原雄二郎:サイゼリヤとかにしとけ……!
朝倉侑生:ワーン一人につき予算500円
壬生墨佳:というか多分
壬生墨佳:ろくな店ないでしょ
鶴蒔千波瑠:ヘイトスピーチ……
GM:田舎観光地特有のよくわからない個人飯屋さんにしましょうか ちゃんと支部の息がかかってる
GM:相談により、コンビニで食料を調達しつつ、粕原さんがここまで乗ってきた古ワゴンでお話をすることになりました


GM:K町、むやみに広い公園の駐車場。
GM:追われている有名人を連れてのんびりファミレスで食事というわけにもいかないため
GM:あなたたちはコンビニで食事を調達しつつ、ここでひと心地ついていた。
朝倉侑生:「確かにピクニックって言ったけどさ~~~」唇を尖らせている。
朝倉侑生:「こういうのは何か違くない~~?」
粕原雄二郎:「贅沢言うんじゃねー!」
鶴蒔千波瑠:「まあ、みみのん連れて定食屋行くのもそれはそれで……ね」
飯海美乃:「ごはんが貰えるというから、思わずついてきてしまったけれど」
壬生墨佳:「まあ、期待するほうが間違いとも言えるからなあ」
飯海美乃:「皆さんがた、誘拐犯とかではないわよね?」
壬生墨佳:「着いてきてから聞くなよ……」
粕原雄二郎:「危なっかしいネーチャンだな……」
朝倉侑生:「ここまで普通に一緒にご飯選んでついて来てくれてたね」
飯海美乃:「ごはんが貰えるから……」といいながらビッグサイズおにぎりを頬張っている。
壬生墨佳:ビニール袋から食事を取り出す。ハムと卵のサンドイッチとカフェオレ。
飯海美乃:「タダ飯、美味……」
鶴蒔千波瑠:「俺が言うのも何だけど大丈夫だと思うよ。この人達はUGNって言って……あー」
鶴蒔千波瑠:「詳しい説明は俺も上手くできないんだけど」
鶴蒔千波瑠:焼きそばをすすりながら頭を捻っている。
粕原雄二郎:魚肉ソーセージの皮を剥きながら「それはまあおいおい説明するとして」
粕原雄二郎:「そこのイケメン君は何だ?新人俳優か?」
粕原雄二郎:「それともお忍びの……?」
朝倉侑生:「ボク?」目を輝かす。「ボクだよね?ボクのこと?」
鶴蒔千波瑠:一瞬後ろを見て「イケメン……?」
粕原雄二郎:「いやおめーは……おめーもなんかTVで観たことあんな」
壬生墨佳:「どっちからでもいいから自己紹介してくれ」
鶴蒔千波瑠:「あ、俺ですか」
朝倉侑生:「なんでボクじゃないの~~」ホットスナックのピリ辛チキンを持ちながらのけぞる。
朝倉侑生:「どうぞ」そのまま鶴蒔くんに手で促します。
鶴蒔千波瑠:「あ、どうも」反射的に朝倉くんに一礼して
鶴蒔千波瑠:焼きそばの容器をおいて「チハルっていいます。鶴蒔千波瑠」
鶴蒔千波瑠:「直ぐそこで映画のロケやってて、そこのスタッフやってます。まあヘルプなんで素人同然ですけど」
粕原雄二郎:「スタッフ……」
鶴蒔千波瑠:「一応オーヴァードで、イリーガルってのにも登録はされてますけど……」
鶴蒔千波瑠:「UGNの仕事を受けたことはありません。さっき襲われてたのは本当に偶然というか……」
飯海美乃:「そうだったのね……」
壬生墨佳:「……ふむ。説明が早そうでいいが」
壬生墨佳:「コードは?」
鶴蒔千波瑠:「え、コード?」
壬生墨佳:サンドイッチをかじりながら、片手にノートPCを取り出してる。
壬生墨佳:「コードネーム。無いこと無いだろ」
壬生墨佳:「登録時に貰うか名乗るかしてない?」
鶴蒔千波瑠:「あー……」登録時に見たきりで咄嗟には思い出せない。虚空を見上げる
鶴蒔千波瑠:「ちょっと待って下さい。確か……」
壬生墨佳:「え~?わかんないの!?」
粕原雄二郎:「マジのトーシロじゃねーか」
壬生墨佳:「調べらんないんだけど!」
鶴蒔千波瑠:「いや、確かここに……」スマホを取り出して調べるような仕草をして
朝倉侑生:「そんな怒ることないじゃんね~」
鶴蒔千波瑠:「あ、あった。"C.L・クエーサー"です」
壬生墨佳:「いやだって……」
壬生墨佳:「まああるならいいけどさ~……」ぶつぶつと言いながらデータベースを叩く。
壬生墨佳:「回線遅っそ……」
粕原雄二郎:「マスターナントカですとか言われるよりマシだろーが」
鶴蒔千波瑠:「すいません……調べれますかね?C.Lって何の略だったか忘れちゃったんすけど……」
壬生墨佳:「……あった。確かに登録あるね」
壬生墨佳:「え~?そんなの分かんないよ」
粕原雄二郎:「こまけえことはいいだろ、登録あったんならよ」
飯海美乃:「そういうお名前だったのね」
壬生墨佳:「まあそっか……」
飯海美乃:「さっきは助かったわ、チハルくん」 軽く頭を下げる。
鶴蒔千波瑠:「いいよ、先に助けてもらったのはこっちだし」照れくさそうに笑って
朝倉侑生:「青春な感じ~?」紙パックのチャイを飲んでいる。
飯海美乃:「青春モノはまだ分からないけど、これから出る予定よ」
鶴蒔千波瑠:「そういう意味じゃないと思うけど……いやまあいっか……」
壬生墨佳:「そのようで。じゃあ、そちらのイケメン君は?」
粕原雄二郎:「なんか会計多いと思ったらお前だけたくさん買ってねえか?」
朝倉侑生:「えーだって都内だと売ってないお菓子とかあって面白くて…」
壬生墨佳:「え~?混ぜときゃよかった」
壬生墨佳:「僕自腹したのに……」プリンを取り出す。これだけ自分で買った。
朝倉侑生:「ていうかボクのこと知らないの? もー、UGNの人ってホント世間知らずなんだからー」
朝倉侑生:「ボクは朝倉侑生!ボクが小学生のころとか、テレビ出てたの覚えてない~?」
壬生墨佳:「……」
壬生墨佳:「……うわ」PCの画面を見て。
粕原雄二郎:「なんか見たことあるような……あんまりドラマとか見ねーからな」
壬生墨佳:「マジじゃん」
粕原雄二郎:「あン?」
壬生墨佳:「めちゃくちゃ出てるね……」出演作品の一覧を見ている。
朝倉侑生:「ふふーん」フフーンとしている。
飯海美乃:「朝倉先輩は有名な人よ」
粕原雄二郎:「マジか」
壬生墨佳:「えってかこれ僕見てたよ」
壬生墨佳:「えっあっうわ……」
壬生墨佳:「居たわ!」
朝倉侑生:「珍獣みたいに言わないでくれる!?」
壬生墨佳:「あっいやゴメン……」
飯海美乃:「私の事務所のひとにもファンがいたわ。いなくなって、残念がってたもの」
朝倉侑生:「ふふふーーーん、美乃ちゃんは良い子だねえ~」
鶴蒔千波瑠:「あー、ウチの事務員さんの机に山ほどDVD置いてあったのもそういうことか……」
朝倉侑生:「あ、それで~、UGNイリーガルでもあって、コードは《メテオール》で出てくるはず」
壬生墨佳:「はいはい……あれ」
壬生墨佳:「機密?」
粕原雄二郎:「あー、いなくなったっつーのはR事案関係か?もしかして」
朝倉侑生:「…」目を細める。「そういう感じ!有名人だったから、色々あったの~」
鶴蒔千波瑠:「エージェントにも見れない機密なんてあるんすね」
粕原雄二郎:「……まあ見れねーなら気にするこたねーだろ」
壬生墨佳:「いやそりゃ重要ポストだったりしたらあるかもだけど……」
壬生墨佳:「……えらく現実的なことで」
朝倉侑生:「ふふふふーん、そんな機密の真相を知ってるボク、スゴくない?スゴくない~~?」会話の後ろで威張っている。
壬生墨佳:(……)
壬生墨佳:(……本部クラスの潜入エージェントあたりか……?)
壬生墨佳:(いやでもな……)
粕原雄二郎:「そんじゃこっちの番だな」
粕原雄二郎:「お察しの通りUGNエージェント……つっても俺も応援だが」
粕原雄二郎:「"バーストスワロウ"。粕原雄二郎だ」
朝倉侑生:「雄二郎おじさん?」
壬生墨佳:「ぷっ」
粕原雄二郎:「まだ20代前半だっつーーーの」
鶴蒔千波瑠:「え……」思ったより若いな……と内心驚く
壬生墨佳:「えって言われてるし」
飯海美乃:「思ったより若いのね」 内心をそのまま出す
朝倉侑生:「えーーっそうなんだっ。30歳くらいかと思ってた」
鶴蒔千波瑠:「芸能人……」
粕原雄二郎:「うるせえ!お前も名乗れや!」
壬生墨佳:「はいはい。“ゲダニア”。壬生墨佳」
壬生墨佳:「サポート役のチルドレンってとこだ。戦闘以外は何でもござれ」
朝倉侑生:「戦闘は~~~?」
壬生墨佳:「得意じゃないな。か弱い乙女なんで」
飯海美乃:「チルドレン……子供なの?」
鶴蒔千波瑠:「チルドレンって……確かUGNで小さい頃から育てられてるエリートっすよね」
壬生墨佳:「ん。まあそんな認識で大丈夫かな」
粕原雄二郎:「(エリートってとこは否定しねえとこがまた)」
鶴蒔千波瑠:「教育とかも一般人とは別だって聞きましたけど」
鶴蒔千波瑠:「その制服……確か星辰館ですよね?」
鶴蒔千波瑠:「やっぱあれですか。潜入捜査ってやつですか」どこかワクワクした声色
壬生墨佳:「御名答だが……君、女子の制服に詳しいクチ?」
壬生墨佳:「いや普通に通ってるだけだが……」
粕原雄二郎:「ツラに似合わずいい趣味してんな」
鶴蒔千波瑠:「あ、いや」一瞬飯海さんの方を気にして
飯海美乃:「……?」
鶴蒔千波瑠:「誤解ですよ!事務所の子に星辰館の生徒がいるだけです!」
鶴蒔千波瑠:「本当に!興味ないんでそういうの……!」慌てて食い気味に否定する
朝倉侑生:「ほほーん」千波瑠くんと美乃ちゃんの二人を見ている。
壬生墨佳:「断言されるとなんかめちゃくちゃ腹立つな……」
飯海美乃:「それで。朝倉先輩。墨佳ちゃん。粕原さん20代」
粕原雄二郎:「何だその呼び方」
飯海美乃:「あと女子高生の制服に詳しいチハルくん、で」
飯海美乃:「忘れないようにと思って……」
鶴蒔千波瑠:「詳しくないってば……!」
朝倉侑生:「あはは!誤解!」
壬生墨佳:「情報どんどん呼び名にタグ付けされるの?」
飯海美乃:「皆揃ってUGNレンジャー!みたいな感じなのかしら」
粕原雄二郎:「レンジャー……」
壬生墨佳:「いやまあそんな愉快なもんでもないさ。寄り合い所帯って感じだしな」
壬生墨佳:「まあただ、一応みんな、そっち側に籍があるってことだ」
飯海美乃:「さっきのぬるぬる戦闘員……員? を倒して回る、みたいなのかと思って」
壬生墨佳:「そうだね。そういう仕事も任務の一つではあるけど……」
壬生墨佳:「まああとはあれだ。君みたいな子の保護もかな」
壬生墨佳:「誘拐じゃないんで。僕らの目的は」
朝倉侑生:「…ていうか」「何で二人ともここに居るの?」首を傾げる。
GM:朝倉くんの疑問に対して、車の外から声がかかる。
黒馬:「《ワーディング》を感知したからに決まってるだろ。イリーガル」
黒馬:車の横に乗り付けるように、一頭のウマが佇んでいる。
鶴蒔千波瑠:窓の外を覗いて「………」
壬生墨佳:「応援ってとこさ。ここの支部へのね」
壬生墨佳:「お疲れ」馬に声をかける。
鶴蒔千波瑠:「……なんかウマがいるんですけど」
鶴蒔千波瑠:「その辺の牧場から逃げてきたんですかね?」
粕原雄二郎:「タイミング良いな、出待ちしてたのか?」
黒馬:「そちらもな。配属早々、忙しいことだ」
朝倉侑生:「えっ、なになに? 馬がマトモなこと喋ってる!」
黒馬:「連絡を受けて急行してきたんだ。状況はおおよそ分かってる」
壬生墨佳:「いや、連絡入れてたんだよ。保護した時に」
飯海美乃:「……え、CG?」
飯海美乃:「着ぐるみ?」
壬生墨佳:「牧場から逃げてもCGでも着ぐるみでもないけど……」
鶴蒔千波瑠:「じゃあ、この馬もエージェントってことすか……」
壬生墨佳:「……説明めんどくさいな……」
粕原雄二郎:「さすがエリート、仕事が早い……」「まあ、なんだ」
黒馬:「周りからは見えん。心配するな」《猫の道》と《不可視の領域》を保有している。
粕原雄二郎:「慣れろ!」
壬生墨佳:「そういう感じ……まともな見た目な人居なかったの……?」
???:「人員が足りなくて、申し訳ない」
藤枝支部長代理:「遅くなりました。K町管轄の支部長代理の代理の……、藤枝です」その背中にもう一人。
粕原雄二郎:「居るじゃねーか」
壬生墨佳:「それはご丁寧にどうも。藤枝支部長代理代理女史」
壬生墨佳:「……代理代理……?」
鶴蒔千波瑠:「流石というか、やっぱこんな田舎にもあるんすね。UGN支部」
藤枝支部長代理:「飯海美乃さん。UGNというのは、彼らのような超能力者、あるいは先ほど貴方が襲われていた怪物……」
藤枝支部長代理:「そういったものから人々を護る、ないし保護する寄り合い所帯です」
飯海美乃:「超能力者……」 朝倉さんを見る。
飯海美乃:「……怪物…………?」 黒馬を見る。
壬生墨佳:「僕らが言うところのオーヴァードだ」
壬生墨佳:「怪物はぬるぬる戦闘員の方!」
黒馬:「どっちでもいい。面倒くさい……」
黒馬:「そういうのを、まとめて括る言葉が『超越者(オーヴァード)』だ」
鶴蒔千波瑠:「飯海さ……みみのんも、多分オーヴァードだよ」
粕原雄二郎:「あー……まあ、そうなるわな」
飯海美乃:「……わたしも?」
鶴蒔千波瑠:「あのぬるぬるが発してる嫌な空気……《ワーディング》って言うんだけど」
鶴蒔千波瑠:「あの中で動けてただろ、あと異常に傷の治りも早い。それが証拠」
鶴蒔千波瑠:「……ですよね?」自信なさげにプロ三人を見る
飯海美乃:「そういえば、少し前から傷の治りが早くてラッキーと思っていたけど……」
壬生墨佳:「ご推察の通りで」
粕原雄二郎:「よくできました、ってな」
壬生墨佳:「緊張感がないな君は……」
朝倉侑生:「はなまるー★」
粕原雄二郎:「ぎゃーぎゃー騒がれるよかマシだろ」
鶴蒔千波瑠:「へへ……」胸をなでおろす
壬生墨佳:「飯海美乃さんだっけ。とにかく君も……」
壬生墨佳:「……」
壬生墨佳:「……飯海美乃!?えっマジじゃん!?」
壬生墨佳:「えっ飯海美乃じゃん……???」
粕原雄二郎:「……おいおい、流石に俺もそこは気づいてたぞ」
朝倉侑生:「ねーーーボクの時と反応違くない~~~!?」
飯海美乃:「? 飯海美乃よ」
壬生墨佳:「えっいやだって……」
壬生墨佳:「普通に居るから……」
壬生墨佳:「え~~~……?」
朝倉侑生:「も~その顔するならボクにしてほしいのに~!」
飯海美乃:「ライス、オーシャン、ビューティフル。飯海美乃よ」
朝倉侑生:「で、なに?墨佳ちゃんは何言おうとしてたの~?」
飯海美乃:なんとなく自慢げに見えるかもしれない。
鶴蒔千波瑠:「あ、CMのやつだ」
粕原雄二郎:「見たことあるやつだな」
壬生墨佳:「あ、えっとその……それ乃ってどこに行ったの……?」
壬生墨佳:「じゃなくて!」
朝倉侑生:「くぅっ……話題を逸らそうとしたのに…」
朝倉侑生:「なに~?」
壬生墨佳:「君もオーヴァードな上で、おそらく現状の事件に大きく関わる可能性があるわけだから」
壬生墨佳:「これから話を聞かせてもらうし、身の安全のためにしばらく僕らと同道してもらう」
壬生墨佳:「よろしい?」
飯海美乃:「……、……。」
飯海美乃:やや躊躇うそぶり。
鶴蒔千波瑠:「あの、すいません」挙手
壬生墨佳:「悪いがある程度の不自由は……何?」
飯海美乃:「撮影は? 出来るのかしら」
鶴蒔千波瑠:「彼女の身の安全をが第一なのはもちろんなんですけど……」
鶴蒔千波瑠:「そう、撮影があるんです」
壬生墨佳:「こちらで提供可能なものであれば提供できるけど……撮影?」
鶴蒔千波瑠:「彼女、主役なんで」
飯海美乃:「こうなるかもと思ったから、人にばれたくなかったのよ」
粕原雄二郎:「あ~~~……そりゃそうか、そうだわ」
壬生墨佳:「別に問題ないかな。僕らが現場に行っても大丈夫なら」
飯海美乃:「《百重喉》、絶賛終盤撮影中よ」
朝倉侑生:「千波瑠くんはマジメなスタッフだねー。主演女優のことちゃんと考えてくれてる~」
藤枝支部長代理:「そうだな……ですね。普通なら、ある程度の検査が必要なんだが……ですが」
壬生墨佳:「書類上は僕がどうとでも偽ぞ……用意できるし」
鶴蒔千波瑠:「はは……それほどでも……」ちょっと照れてる
藤枝支部長代理:「UGN側の方に、よくないお知らせがあって」
粕原雄二郎:「良くないお知らせ?何でェ」
壬生墨佳:「良いお知らせであった覚えがないなこういうの。なんです?」
黒馬:「ここの支部、構成員が壊滅してる」
鶴蒔千波瑠:「……壊滅?」
壬生墨佳:「……」
壬生墨佳:「いやそりゃそうか……」
粕原雄二郎:「それは良くねえわ」
壬生墨佳:「支部長が代理の代理を立てないといけないほどの状況、って訳だね?」
黒馬:「俺は君らより先に配属されてたから聞いて知ってるんだが」
鶴蒔千波瑠:「どこの現場も大変なんだな……」妙に納得している
黒馬:「ギルドの下部組織と、FHの零細セルがここの近辺でかちあってな。両者の衝突を止めようとした支部員が」
黒馬:「ギルド側のポカ自爆に巻き込まれてドカンだ。もともと少なかった主戦力がそれで戦線離脱、治療中だ」
藤枝支部長代理:「だから普段は裏方のあたしが支部長の代理の代理の代理の代理なんてやることになってて……」
粕原雄二郎:「なんつーハタ迷惑な……」
粕原雄二郎:「代理多いな」
朝倉侑生:「さっきより増えてない?」
藤枝支部長代理:「はっ」 作っていた口調が元に戻っている。
鶴蒔千波瑠:「なんかちょっとウチの現場と似てますね」
黒馬:「俺と壬生、粕原はその補填で来た外部人員だ。幸い辺境の支部だ、そう戦力もいらんだろって寸法なんだが」
鶴蒔千波瑠:「ウチのロケも事故で正規のスタッフがみんな離脱しちゃって、補填で呼ばれたのが俺なんです」
壬生墨佳:「何処も懐事情は寒いようで」
壬生墨佳:「500円までしか奢ってくれなかったりするもんな」
藤枝支部長代理:「支部で保護する余裕ないから、現地に交じって護衛兼手伝いも良いと思うよ」
粕原雄二郎:「流れで人を刺すな」
藤枝支部長代理:「ベテランの君らの判断に任せる。検査とかはちょっとずつ進めるから」
粕原雄二郎:「……ま、そういうことなら決まりだ」
黒馬:「イリーガル二人はどうする?」
朝倉侑生:「千波瑠くんは元々スタッフだから、そのまま仕事するでしょ~?」
朝倉侑生:「マジメだし、美乃ちゃんとも仲良くなったみたいだし~~?」
鶴蒔千波瑠:「そうっすね……あとできれば」
鶴蒔千波瑠:「そっちの捜査の方にも協力させてほしいです。多分、彼女に関係してることだと思うんで」
壬生墨佳:「えらくご熱心なことで?」
朝倉侑生:「ね~」
鶴蒔千波瑠:「……いや、スタッフとして」
飯海美乃:「皆、協力してくれるの?」
粕原雄二郎:「いやあ男だねえ、気に入ったぜチハルちゃんよ」
鶴蒔千波瑠:「スタッフとしてなんで。ほんとに」
壬生墨佳:「ま、僕らは人類の盾なんで」
飯海美乃:目を輝かせて。「嬉しい……何もかも足りてなかったの」
壬生墨佳:「危機にあるお姫様を見過ごしたりはしないんだぜ」
壬生墨佳:「……ん?何もかもって?」
粕原雄二郎:「乗りかかった船ってやつだな」
飯海美乃:「エキストラも照明も裏方もスタッフも代役も……!」
飯海美乃:「嬉しい……濡れ手に粟!」
壬生墨佳:「えっ待って」
壬生墨佳:「僕らそれやんの!?」
粕原雄二郎:「おいおいおいおい……」
粕原雄二郎:「公開できるのか?それ」
鶴蒔千波瑠:「いや、でも名案かも……少なくとも体力は折り紙付きだし」
鶴蒔千波瑠:「それに、役者経験者もいるし」朝倉くんの方を向く
粕原雄二郎:「おっそうじゃん」
朝倉侑生:「………」「………ま~~でも~?頼れるプロ二人が参加してくれるみたいだし~?」
朝倉侑生:「ボクはちょっと様子見に来ただけだし~、僕がいなくても大丈夫そうじゃないかな~…」
飯海美乃:はっし、と朝倉さんの両手をつかむ。
粕原雄二郎:「ほほーう」
朝倉侑生:「うぐっ」
壬生墨佳:「へえ……」
粕原雄二郎:「人のカネで飯食っといていい度胸だなァ」
飯海美乃:「先輩が来たら……監督もめちゃくちゃ喜ぶわ」
壬生墨佳:「500円でそのトーンはむしろそっちのほうがいい度胸な気はするが……」
朝倉侑生:「うぅうぐ~~~!」「も~~やめてよ~その顔~~~!」
鶴蒔千波瑠:「ギャラの話は後でウチの会社からそっちの事務所に話し通しとくよ」善意で言っている
飯海美乃:無表情ながら眼が輝いている。
朝倉侑生:「わ~~ん、お金の話じゃないってば~~!」「分かったから~~~!」
朝倉侑生:「なんでこんなことに~~!」
壬生墨佳:「ただより高いものはない、か……」
GM:黒い縁が広がって、まるく朝倉くんを囲んだ。
GM:シーン終了です。
GM:ロイスのみ可能!
朝倉侑生:どうしようかな~
壬生墨佳:粕原さんにとっておこ
鶴蒔千波瑠:朝倉くんに取ろ~
壬生墨佳:-同行者/粕原雄二郎/有為/ケチ:○/ロイス これで~
粕原雄二郎:チハルくんにとっとくか
朝倉侑生:こっちも千波瑠くんに取ろう! 鶴蒔千波瑠/尽力:〇/ポヤポヤしてる/ロイス これで!
鶴蒔千波瑠:俳優/朝倉侑生/感謝:○/そういうのじゃない/ロイス これで~
粕原雄二郎:-同行者/鶴蒔千波瑠/感服○/いけすかない/ロイス
GM:OK!


【ミドルフェイズ2】

GM:ではミドル2! 情報収集+αシーンになります。
GM:シーンプレイヤーは朝倉くん! 他は登場自由!
朝倉侑生:ボク!
朝倉侑生:朝倉侑生の侵蝕率を1D10(→ 7)増加 (42 → 49)
壬生墨佳:出よ出よ
鶴蒔千波瑠:でる!
壬生墨佳:壬生墨佳の侵蝕率を1d10(→ 8)増加 (55 → 63)
粕原雄二郎:出るぞ
鶴蒔千波瑠:鶴蒔千波瑠の侵蝕率を1D10(→ 3)増加 (46 → 49)
粕原雄二郎:粕原雄二郎の侵蝕率を1D10(→ 3)増加 (47 → 50)
GM:では
GM:まずは情報項目からやっていきましょう
【飯海美乃について】 《情報:噂話》《情報:ウェブ》 難易度6
【“白昼夢”および撮影中の事故について】《情報:噂話》《交渉》 難易度7
【“ストラグルヴィジョン”について】 《情報:UGN》 難易度8
【映画“百重喉”について】 《情報:噂話》《知識:映画》 難易度7
朝倉侑生:シナリオロイスの百重喉について調べたいんだけど ダイスが1しかない…
鶴蒔千波瑠:僕みみのん調べようかと思ったけど交換しようか
朝倉侑生:ウ~ン 技能的に同じことになってしまう気がします
朝倉侑生:チハルくんはみみのんお調べ!
鶴蒔千波瑠:朝倉くん……!すまない
壬生墨佳:あたしUGNのやつ行きますね “ストラグルヴィジョン”についてで。
壬生墨佳:コネ使って振ります
壬生墨佳:5dx+1>=8
DoubleCross : (5DX10+1>=8) → 8[3,4,4,7,8]+1 → 9 → 成功

壬生墨佳:おっけ~
鶴蒔千波瑠:【飯海美乃について】執拗に調べます。《情報:噂話》噂好きの友人使ってダイス+2
粕原雄二郎:《支援射撃》ダイス+6!朝倉くんに使用します
鶴蒔千波瑠:4dx+1>=6
DoubleCross : (4DX10+1>=6) → 8[1,2,5,8]+1 → 9 → 成功

鶴蒔千波瑠:ヨシッ
粕原雄二郎:侵蝕50→52
朝倉侑生:わーい!支援射撃を受けながら映画“百重喉”について調べます 情報:噂話で
朝倉侑生:7dx+1>=7
DoubleCross : (7DX10+1>=7) → 7[3,4,5,6,6,7,7]+1 → 8 → 成功

粕原雄二郎:自分は事故について
朝倉侑生:ヨッ 良かった~~
粕原雄二郎:2dx>=7
DoubleCross : (2DX10>=7) → 5[1,5] → 5 → 失敗

粕原雄二郎:ばでむください!
壬生墨佳:はーい バディム!
粕原雄二郎:達成値8!成功!
GM:お見事! 安心した!
GM:では順番に公開していくわ
【飯海美乃について】
 ここ一年で急激に頭角を現した新進気鋭の女優。
 見取りの技能に優れており、ほとんどの台詞や演技を一目見ただけで覚え、共演者やスタッフの調子も察知して自らの演技に反映できる。
 オーヴァード由来の力であると思われるが、逆にそれ以外の力は持たず、そのためUGNに感知されていなかった。
 『みみのん』という愛称を自己提唱しているが、キャラと合ってないため事務所に見送られている。
【“白昼夢”および、撮影中の事故について】
 美乃が幾度となく巻き込まれている、謎の閉鎖空間。
 古い街並みの中で、不可視の蛇めいた異形『ぬるぬる』が絶えず襲いかかってくる。
 ここ一ヶ月ほどの間に不定期に繰り返されているが、一方で撮影中は発生しない。
 撮影が事故で滞る → 浮いた美乃が巻き込まれ何とか脱出する という流れ。
 百重喉は美乃の初めての主演映画であり、万全の準備をしているが、この白昼夢のせいでコンディションは落ち気味。
GM:→ 特殊調達判定『代役判定』が解放されました このシーンから選択可能
【“ストラグルヴィジョン”について】
 特に複数勢力が入り交じる抗争で、稀にFHエージェントから言及される存在。
 それが出た戦場では、倒した覚えのない敵をいつの間にか自分が倒したことになっている、という現象が勢力・実力問わず起きる。
 今回のK町管轄支部壊滅の際も言及があり、《黒馬》と《ゲダニア》が呼び出された。
 また、SVが確認された戦では、抗争に使われた遺産や兵器が無くなることが多い。
 情報操作や火事場泥棒を得意とするFHセルではないか、という意見もあるが、確かではない。
GM:→ 【FHセル《ウルギーラ》が所有していた遺産について】が解放されました 次シーンから調査可能です
【映画“百重喉”について】
 この地方に伝わる荒神の伝承。
 目のない多頭の蛇神の姿で描かれ、数十年に一度、もっとも美しい瞳を持つ人間を生贄を捧げることで、人々に加護を与えるとされていた。
 映画《百重喉》は大正時代を舞台とし、その時代にまで続いていた生贄の風習に身を捧げんとする良家の少女と、それを否定する傷痍軍人の交流を描いた小説の実写化。
 瞳を求める一方で大音量を嫌うとされ、この地方の祭りでは打上花火や太鼓山車などを控える習慣がある。
GM: → 【“百重喉の社”について】が解放されました 次シーンから調査可能です
GM:情報項目については次のシーンから。続けて、特殊調達判定についての説明を行います。

GM:【代役判定】
GM:このセッションでは、調達判定を消費して『代役判定』を行うことが出来ます。
GM:これは、相次ぐ事故でガンガン人員が減っている映画撮影の手伝いをする判定です。
GM:代役判定という名前ですが、代役・撮影手伝い・照明・小道具作成から炊き出しなど、何をしたかのフレーバーは自由です。
GM:以下、詳細なルールを説明します
【代役判定①:難易度9/財産点使用可能】
使用技能:《肉体》《芸術:演技》《意志》《調達》
① 使用技能にかかわらず、財産点を使用できます。
② 映画撮影に役立つイージーフェクトを使用する場合、一つなら達成値+2、まさかとは思いますが三つ以上ある場合、達成値を+5できます。
壬生墨佳:そんなにあることある?
GM:流石にないと思いますけどね……ルールは定めておかないと
③ 判定に成功した場合、『達成値までのアイテムを調達(調達品は判定成功後に決められる)』か『自身の財産点を+3する』のどちらかを選べます。
④ 代役判定には何人でも挑戦できます。代役判定をせず、通常の調達判定を行っても構いません。
⑤ ただし、代役判定の成功者が一人もいない状態でシーンが終了すると、美乃+PC一名(ランダム)が『白昼夢』に遭い2d10のダメージを受けます。
GM:ルールは以上になります。
GM:基本的には、調達項目の後出しが出来る、ちょっと珍しい調達判定と考えてください。
GM:何か質問はありますか?
壬生墨佳:大丈夫!
朝倉侑生:大丈夫です~!
粕原雄二郎:OKです!
鶴蒔千波瑠:完璧理解!
GM:ではシーン再開となります。代役判定は調達判定なので当然、シーンのいつでも出来ます
GM:代役判定に挑戦する方は振って下さーい
朝倉侑生:挑戦します! 《芸術:演技》でやるぜやるぜ
朝倉侑生:7dx+1>=9
DoubleCross : (7DX10+1>=9) → 9[3,4,4,4,7,7,9]+1 → 10 → 成功

粕原雄二郎:代役判定、《調達》で振ります
粕原雄二郎:2dx+5>=9
DoubleCross : (2DX10+5>=9) → 10[1,10]+10[10]+10[10]+9[9]+5 → 44 → 成功

朝倉侑生:!?
壬生墨佳:ヤバ
GM:……・あと今
鶴蒔千波瑠:何だこのオッサン
粕原雄二郎:な……なんじゃこりゃあ
GM:?
壬生墨佳:もしかしてスポンサーの方ですか?
GM:グラサイ?
朝倉侑生:一体何を買うおつもりで………?
壬生墨佳:代役判定します~ 炊き出ししたいんですけど
壬生墨佳:《万能器具》で自分の手に完璧に合うような専用の調理器具を作り、《成分分析》で鮮度や糖度の大小を正確に判定、《無上厨師》で忠実に料理を再現、《電子使い》で電気調理器の扱いをより緻密にし、《テスクチャーチェンジ》で見た目を美しく捏造すると
壬生墨佳:なにか得があったりしますか?
壬生墨佳:必要があればRCで判定いたしますが……
GM:こ、こいつ
GM:達成値+5 もってけ!!
壬生墨佳:やった~
壬生墨佳:意志でやろ~
壬生墨佳:4dx+6>=9
DoubleCross : (4DX10+6>=9) → 8[2,7,8,8]+6 → 14 → 成功

GM:はい有り難うございます
壬生墨佳:44に比べると霞みまくる 44何?
鶴蒔千波瑠:なんだろうね……
粕原雄二郎:では鶴蒔くんに《支援射撃》 侵蝕52→54
GM:全員成功なので、達成値までのアイテムを調達するか、次回以降に備えて財産点を+3するか
GM:違った
鶴蒔千波瑠:あたしまだ!
朝倉侑生:チハルくんがこれからだよ~!
粕原雄二郎:ダイス+6だぜ!
鶴蒔千波瑠:こちらは意思で判定します!でも演技なんてやったことないので…
GM:ちょっと達成値合計が5人分くらい在る気がして……
鶴蒔千波瑠:ありがとうございます!
鶴蒔千波瑠:10dx>=9
DoubleCross : (10DX10>=9) → 10[4,4,4,5,6,8,9,9,9,10]+8[8] → 18 → 成功

鶴蒔千波瑠:よし!
GM:はーい、ありがとうございます!
GM:シーン終了までに何を買うか考えてね
朝倉侑生:すごいすご~い
壬生墨佳:あっあたし……
壬生墨佳:何とは言わないが20ほどで買えるやつが欲しいので
壬生墨佳:バディムーブするね チハルくんに
鶴蒔千波瑠:やった~
鶴蒔千波瑠:何でも買ってあげるね
壬生墨佳:やった~
GM:ではシーン


飯海美乃:「かくかくしかじか」
監督:「…………。成程、彼らが新しいヘルプさんだと」
監督:「そういうことか……ティン! と来た!」
監督:「相応しい役柄を考えよう! これは、映画の撮影に役立つかもしれない!」
監督:「インスピレーションがわいてきた……」
【代役判定①-1 鶴蒔千波瑠 ハンドアウト】 君は将来を嘱望されながらも、怪我で一旦療養することになった大正時代の若き軍人だ。
観光地ではあるものの、君の存在はやはり人目を惹く。やや緊張しながらも、療養所からほど近い店にやってきた君は、ウェイトレスの興味深げな歓待に逢う。
【代役判定①-2 壬生墨佳 ハンドアウト】 君は田舎の観光地に暮らす、大正時代のいち少女だ。友人が『祭り』の主役を務めることも知っている。
そのことに複雑な想いもある。だが、ある日、どこか閉塞感のある街の人々とは違う、外部からの異人を見かける。
療養中の軍人であるというその人物に、あなたは店員に駆こつけて話しかけてみることにした


GM:旧K町  大衆食堂
GM:やってきた鶴蒔さん(仮名)は、雑多な喧噪と、遠巻きながらも興味深げな視線を居心地悪く思いながらも注文を考えている。
鶴蒔千波瑠:「……」どこか影のある表情でメニュー表を眺める精悍な顔立ちの男。
鶴蒔千波瑠:右目は大きな包帯で隠されており、テーブルの脇には松葉杖が立てかけられている。
鶴蒔千波瑠:懐から懐中時計を取り出して時間を確認する。迎えの人物との待ち合わせまでまだ30分以上ある。
鶴蒔千波瑠:「もし」通りがかったウェイトレスを呼び止める
壬生墨佳:「あ、はいっ!お呼びでしょーかっ、旦那様!」朗らかな声。
壬生墨佳:着物風の洋装に、大きな蝶結びのリボンをあしらったエプロン。
鶴蒔千波瑠:「コーヒーと、あと軽く食べるものを」
壬生墨佳:和洋の折衷に入り混じった風体の女給が、男へと振り向く。「かしこまりました~」
鶴蒔千波瑠:「あまりこういった店には縁がなくてね、おすすめがあれば教えてくれ」
壬生墨佳:「サンドイッチなどオススメですよ」
鶴蒔千波瑠:「サンドイッチか。ならそれで」
壬生墨佳:「はあーい!コーヒーとサンドイッチお願いしますっ!」店の奥へと声をかけて。
鶴蒔千波瑠:メニューを閉じ、窓の外へと視線を移す
壬生墨佳:すぐに戻ってきて。「コーヒーとサンドイッチ、お待たせしました!」
壬生墨佳:そのトレイには二人分ある。「よいしょっ」
壬生墨佳:対面に座る。
鶴蒔千波瑠:「ああ、ありがとう。……ん?」
鶴蒔千波瑠:「頼んだのは一人前だが」
壬生墨佳:「ちょっとお席お借りしますね。ぼ……わたし、休憩なんですけど」
壬生墨佳:「お店の裏に座るとこないんですよ。信じられなくないです?」
壬生墨佳:そう言って、自分の前にサンドイッチを置いて食べ始める。
鶴蒔千波瑠:「それは大変だな」感情の読めない表情でうなずいて
壬生墨佳:「でっしょ?」
鶴蒔千波瑠:「帝都でも女給の待遇は度々問題になっていると聞く」
壬生墨佳:「えっ、旦那様、帝都から?」オーバーに口に手を当てて驚く。
壬生墨佳:「珍しいですね。へえ~……」せわしなくジロジロと見る。
鶴蒔千波瑠:「まあ、生まれで言えばそうかな」
壬生墨佳:「それにその身なり……軍人さんです?」
鶴蒔千波瑠:「実際はあちこち走り回っていたから、住んでいるという感覚はなかったが」
壬生墨佳:「この辺りは平和で何もな……くはないですけど」
壬生墨佳:「なかなかお見掛けしませんよ、将校さまは」
鶴蒔千波瑠:「将校というほど偉くはないさ。それに今はこれでね、軍務できた訳じゃない」
鶴蒔千波瑠:松葉杖を掲げて
壬生墨佳:「わあ……お悔やみ申し上げます?お大事に?」
壬生墨佳:「食べさせて差し上げましょうか?」首をかしげる。
壬生墨佳:「お代は頂きません。休憩中なので」
鶴蒔千波瑠:「止してくれ。この店はそういったカフェーではないだろう」
壬生墨佳:「ご推察痛み入りますっ」
壬生墨佳:「して、養生のためにこちらに?」
壬生墨佳:「いささかにぎやかで向かぬと愚考しますけど?」
鶴蒔千波瑠:「賑やかか。確かに観光名所とは聞いているが……」
鶴蒔千波瑠:「駅からここまで歩いてきた限りでは、実にのどかで過ごしやすそうに見えたがね」
壬生墨佳:「ああ、もしやもしや、もしかしてもしかして」
壬生墨佳:「ご存じないのですね」
鶴蒔千波瑠:「ふむ?」
鶴蒔千波瑠:「なにぶん急な事だったのでね、禄に下調べもしていない」
壬生墨佳:「……」笑顔が消え、値踏みするような目を向けて。
鶴蒔千波瑠:「……なにか、失礼をしたかな?」
鶴蒔千波瑠:精悍な顔に一筋汗を浮かべて
壬生墨佳:「……いえ? ではでは、伊達たる旦那様にお教えしましょう」
壬生墨佳:「ああ、ただ、一つ、お静かにお願いしますねっ」唇に指を当てて。
壬生墨佳:「あれは喧騒を厭いますから」
鶴蒔千波瑠:「ふむ?そこは安心してくれていい」
鶴蒔千波瑠:「よく静かすぎると小言を言われるクチなのでね」
壬生墨佳:「沈黙は金と申しますから」
壬生墨佳:「こっほん。ではでは、お聞かせいたしましょう。この地にて催される――」
壬生墨佳:「『祭り』のお話です」


監督:「はいカーーーーーーット!」
監督:「いやー良かったね! 壬生クンも鶴蒔クンも良い演技だったよ~!」
壬生墨佳:「はあーーーっ!」その声を聞くやいなや、机に倒れ込む。
鶴蒔千波瑠:「……っはーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっ…………………」
粕原雄二郎:「いやいやいやいや……お前らマジで初めてなの?」
鶴蒔千波瑠:隣の少女以上に大きいため息を付いてしゃがみ込む
壬生墨佳:「……いや、あのっ!」
壬生墨佳:「何なのこれ!?」
朝倉侑生:「ノリノリバリバリだったね~。監督も絶賛してたよ!」
壬生墨佳:「代役って……!裏方じゃないのかよ!」
鶴蒔千波瑠:「いやほんとですよ……」
監督:「これならこの先も……うん?」
監督:「何だって? 私が持ち込んだ映画三女神の像が呼んでる……?」
鶴蒔千波瑠:「なんでいつの間にか主役級の役者までリタイアしてんですか」
監督:「こうしちゃ居られないな! すまないが失礼! 何せ忙しいのでね!」
壬生墨佳:「いや無理でしょ続けるの……?え、ちょっと」
監督:「今後も期待しているよおおーーーーーーーー」
壬生墨佳:「ちょっとお!?」
監督:走り去っていく。
鶴蒔千波瑠:「あの監督、聞いていた以上にヤバいな……」
粕原雄二郎:「……いや実際やべーらしいぜ?この撮影……」
監督:登場人物のほとんどが厚着であることを利用した代役の宛てっぷりで今までやっていたらしい。
壬生墨佳:「やべーって何が」机に倒れ込んだまま聞く。
鶴蒔千波瑠:「粕原さん……あ、カンペありがとうございました」窓の外をチラチラ見ていたのは粕原さんのカンペを見るためだった
監督:『背格好さえ似ていれば、最悪、台詞は後からはめ込める』とかなんとか
粕原雄二郎:「おう。いやな?裏方ついでに色々聞いてたんだが」
粕原雄二郎:「ここ一ヶ月ほど事故続きで人がどんどんいなくなってるんだとよ」
粕原雄二郎:「そんでこの有様ってわけだ……よく中止にならねーな」
壬生墨佳:「まあ、この様子じゃそうだよなあ」
朝倉侑生:「ボクがここに来たのも、事故に遭ったスタッフから話を聞いたからだもーん」
壬生墨佳:コーヒーにガムシロップを2個突っ込んでいる。
朝倉侑生:壬生さんの隣に座って足をぷらぷら揺らす。
鶴蒔千波瑠:「あの監督ですからね……流石にそろそろ限界だと思いますけど」
粕原雄二郎:「そもそも"百重喉"ってのがいわくつきって話だが……」
壬生墨佳:「マジの伝承だってもっぱらの噂だけど、どうだか」
朝倉侑生:「あ、でも」「その、事故に遭ったスタッフの人がね」
朝倉侑生:「『蛇のバケモノを見た』って怪談話として話してるんだよね」
粕原雄二郎:「蛇……ってーと」
鶴蒔千波瑠:「蛇のバケモノ……『ぬるぬる』のことか」
壬生墨佳:「ぬるぬるだろうね」
粕原雄二郎:「だろうな」
鶴蒔千波瑠:「俺とみみのんだけじゃないんだな……」
鶴蒔千波瑠:「いやまあ、あの空間の外まで追ってきたんだから、会っちゃう人もいるか」
壬生墨佳:「しかし、今は来なかったな」
壬生墨佳:「これまでのテープも見たけど、その手のものが映ってる様子はない」
壬生墨佳:「一ヶ月もやってれば映る機会があっても良さそうなもんだけど」
鶴蒔千波瑠:「これまでもってことは、オーヴァードを警戒してるわけでもないっぽいですね……」
朝倉侑生:「美乃ちゃんは大丈夫なのかな~?」
朝倉侑生:「あの子、戦闘できるオーヴァードって感じでもないよねえ?」
壬生墨佳:「少なくともそういった自覚はないだろうね」
粕原雄二郎:「あのねーちゃんもあんな感じだからいまいちわからんな」
壬生墨佳:「これまでに反撃したという話もないわけだし」
鶴蒔千波瑠:「あの後少し話してみたんだけど」
朝倉侑生:「お~?」ニマニマした顔で千波瑠くんを見る。
壬生墨佳:「へえ~?」
鶴蒔千波瑠:「な、なんだよ」
粕原雄二郎:「いや?別に」
鶴蒔千波瑠:「情報収集ですよ。情報収集。必要でしょ、護衛対象のことを知るのは」
壬生墨佳:「旦那様はお手が早いですなあ」演技めいた間延びした声。
鶴蒔千波瑠:「それで!彼女の能力ですけど!」大きな声で
朝倉侑生:「んふふ。何々?」
鶴蒔千波瑠:「彼女、台本の瞬間記憶とか、演者の感情の動きを感じ取ったりとか」
鶴蒔千波瑠:「そういった演技の補助以外では力を使ってこなかったみたいですね。というか使えないみたいです」
壬生墨佳:「ふむ……」
壬生墨佳:「ノイマン・シンドローム分類が妥当かもな。人体能力の拡張」
鶴蒔千波瑠:「そんなだから傍目にはすごい才能の女優としか映らなくて、UGNも見落としてたのかも」
壬生墨佳:「ああ。それゆえ隠しおおせやすいとも言えるわけだ」
粕原雄二郎:「ぶっちゃけその辺は境目が曖昧だからなァ」
朝倉侑生:(Cランクって言えば早いのにな~)甘くしたアイスコーヒーを勝手に飲んでいる。
鶴蒔千波瑠:「さっきはもう限界が近いって言いましたけど」目を伏せて
壬生墨佳:「あっ」
壬生墨佳:「ちょっと!僕が飲もうとしてたのに……!」
朝倉侑生:「一緒に飲む~?」
鶴蒔千波瑠:「できることなら、このまま撮影が続いて欲しいですよね。この映画は彼女にとって……」
鶴蒔千波瑠:「まだありますよ。人いないんで余ってるんです」
壬生墨佳:「どーも。そっち貰う、全く……」
壬生墨佳:「……じゃあ彼女は“ストラグルヴィジョン”とは無関係なのか……?」小声で。
粕原雄二郎:「あン?なんだその……なんとかヴィジョンってのァ」
壬生墨佳:「ん、ああ……僕のもともとの任務でね」
壬生墨佳:「倒した自覚のないものが誰かに倒される、みたいな不可解な現象と」
壬生墨佳:「そのヴィジョンの名前だけが、まことしやかに語られる」
壬生墨佳:「この辺りでもその名前が出たって話があってね。それでこんなとこまで僕が来たってわけ」
壬生墨佳:「こんなとこまで来て……こんなことを……」
朝倉侑生:「ノリノリだったじゃん~」
壬生墨佳:「いやなんだよこれ……」
壬生墨佳:「そりゃやるとなったら手は抜かないけどさ……」
鶴蒔千波瑠:「実際すごかったですよ。俺と違ってカンペも見てないし」
粕原雄二郎:「さすが万能エリートってか」
朝倉侑生:「そのヴィジョンさんは、不可解なゲンショーだけ起こしてるの?」
朝倉侑生:「それとも、そういうFHセルの名前なの?」
壬生墨佳:「そこも分かんないけど、一つ手がかりがある」
壬生墨佳:「物が消えるんだ。現場で」
朝倉侑生:首を傾げる。「ん~?」
朝倉侑生:「泥棒?」
壬生墨佳:「かもね。兵器なり遺さ……レネゲイドの影響を持った道具なり」
壬生墨佳:「あるいはそれが目的なのかもしれないけどね」
粕原雄二郎:「……聞く限りではあんま関係なさそうだな」
壬生墨佳:「ま、並行してそっちは捜査するとも」
壬生墨佳:「やるとなったら手は抜かないからな」
鶴蒔千波瑠:「うーん、寝てる間に勝手に敵を倒してくれるって言うなら」
鶴蒔千波瑠:「いいヤツなのかとも思ったけど、そう簡単な話じゃなさそうっすね」
壬生墨佳:「目瞑ってる間に嫌なことは消えちゃくれないぜ」
鶴蒔千波瑠:「はは……それはごもっとも」
朝倉侑生:「マジメだね~、墨佳ちゃんも」
壬生墨佳:「不真面目よりいいだろ?」
壬生墨佳:「素人がプロの領域に踏み込むんだ。真面目にやらなきゃだろ?」
粕原雄二郎:「肩凝らねえか?」
壬生墨佳:「……セクハラですか?」
壬生墨佳:「通報プログラムありますよね」
粕原雄二郎:「はァ!?」
粕原雄二郎:「おま……人が普通に心配したらお前……」
壬生墨佳:「冗談だっての」
壬生墨佳:「ま、飛ばせるだけの余裕はあるってことで」
粕原雄二郎:「眼がマジじゃなかった?怖……」
壬生墨佳:「こんな純真な瞳を捕まえて何を言うかなあ」
朝倉侑生:「ボク的には、素人にプロみたいなクオリティ見せられると困っちゃうんだけどねえ」プラプラと足が揺れる。
壬生墨佳:「そりゃ光栄で。じゃあ」
壬生墨佳:「みたいな、でないクオリティをご期待しますとも」
朝倉侑生:「千波瑠くんもやたらハマッてたし…」墨佳ちゃんを見やる。「……んふふ」
朝倉侑生:「もちろんだよっ」ニコッと笑う。
鶴蒔千波瑠:「みみのんも共演するの楽しみにしてるってさ」
朝倉侑生:「え~、ホントかな?」顔を覗き込む。「分かってる~千波瑠くん」
鶴蒔千波瑠:「な、なにが……?」
朝倉侑生:「この映画、ラストシーンは美乃ちゃんとのラブシーンが目白押しだよ~?」
鶴蒔千波瑠:「は……?え……!?」慌てて脇に置いていた台本をめくる
朝倉侑生:「それこそ、二人して楽しみにしてたりして~~~?」
鶴蒔千波瑠:「わ……!ぅわ……!!」終盤のページを見て固まっている
鶴蒔千波瑠:「……はわ……」
鶴蒔千波瑠:「……………あの」
朝倉侑生:「ん~~?」ニマニマしている。
鶴蒔千波瑠:「代役の代役とかは……?」
朝倉侑生:にっこりと笑う。「だ・め★」
鶴蒔千波瑠:「ま……」
鶴蒔千波瑠:「まじかー………」
鶴蒔千波瑠:天を仰ぐ。目を閉じるとさっき読んだシーンが浮かんでしまうので
鶴蒔千波瑠:目は開けたまま。丁度日が傾きかけた空が妙に赤かった。


GM:シーン終了です。
GM:代役判定での調達物品の決定と、ロイスのみ可能。
GM:調達物品は次回開始までに決めてくれれば良いよ
壬生墨佳:44点のアイテム……
粕原雄二郎:何買おうかな~
朝倉侑生:10点だったので 応急手当買っておきます~
鶴蒔千波瑠:何でも買える
朝倉侑生:ロイスはなし!以上です
鶴蒔千波瑠:壬生さんは何欲しいのかな~
壬生墨佳:メイド服買ってほしいな~
鶴蒔千波瑠:撮影で使ったやつ!
鶴蒔千波瑠:あげます
鶴蒔千波瑠:アルティメイド服を壬生さんにプレゼント
壬生墨佳:わ~い
壬生墨佳:ありがと♡
鶴蒔千波瑠:私も軍服(ボデマ)着ようかな
壬生墨佳:あたしの14点誰か使っていいよ
鶴蒔千波瑠:もらっていい?
壬生墨佳:あげるね~
粕原雄二郎:とりあえずPDW買っとこうかな
朝倉侑生:なかよし
鶴蒔千波瑠:やったー!
壬生墨佳:とりあえずで高級品買うのすごい
GM:潜水艦とか買わなくて良い?
鶴蒔千波瑠:ロイスは壬生さんに
粕原雄二郎:運転:潜水艦ないからね…… ロイスは保留で!
鶴蒔千波瑠:共演者/壬生墨佳/感服:○/緊張/ロイス で取得
壬生墨佳:緊張してるんだ……
壬生墨佳:あたしは以上で~
粕原雄二郎:以上!
朝倉侑生:以上よ!
鶴蒔千波瑠:以上!
GM:では本日はこれでしゅうりょうです
GM:皆さんお疲れ様でした! 次回予定はまた来週以降となりますので
GM:お楽しみに~


【ミドルフェイズ3】

GM:それでは再開していきます。ミドルフェイズ3!
GM:引き続き情報収集です。シーンプレイヤーは鶴蒔くん。他は登場自由。
粕原雄二郎:出!
朝倉侑生:出るよ~~
鶴蒔千波瑠:鶴蒔千波瑠の侵蝕率を1D10(→ 5)増加 (49 → 54)
粕原雄二郎:粕原雄二郎の侵蝕率を1D10(→ 10)増加 (54 → 64)
朝倉侑生:朝倉侑生の侵蝕率を1D10(→ 10)増加 (49 → 59)
粕原雄二郎:ピギャー
壬生墨佳:壬生墨佳の侵蝕率を1d10(→ 10)増加 (63 → 73)
壬生墨佳:厄い日
鶴蒔千波瑠:みんな緊張してるのかな
朝倉侑生:ヤバいですね
壬生墨佳:さっきの疲れが……
GM:シーンの内容は前回と同じです。情報収集判定→代役判定→シーン(演技)→情報共有。
GM:まずは項目を出しますね
【FHセル《ウルギーラ》が所有していた遺産について】《情報:UGN》《情報:裏社会》9
【飯海美乃の眼について】《情報:UGN》難易度8
【百重喉の社について】《情報:UGN》《知識:民俗学》難易度10 
【tips:黒馬について】《情報:UGN》難易度6
【tips:監督について】《情報:噂話》難易度6
朝倉侑生:いっぱいある!
粕原雄二郎:難しいの行く人支援射撃アルヨ~
GM:tipsはシナリオとはほとんど関係ないので、↑3つを優先してね
朝倉侑生:一番情報収集苦手マンだから様子見してようかな
壬生墨佳:柏原さん知識という手もあるのか ノイマンだし
鶴蒔千波瑠:ノイマン頭脳が火を吹くのね
粕原雄二郎:だぜ
壬生墨佳:じゃあそれお任せしてほか行こうかな
朝倉侑生:千波瑠くんにみみのんをオススメしたいぜ
鶴蒔千波瑠:僕ミミのん行きたいな
鶴蒔千波瑠:言われてたぜ
壬生墨佳:それがよさそうかな 技能あるあたしが高いほう行ったほうがいいし
壬生墨佳:ちょうど良さげですね
朝倉侑生:じゃあひとまず皆にお任せします~
壬生墨佳:もともとこっち関連のだしなこれ……遺産についてやります
壬生墨佳:コネ使ってUGNで
鶴蒔千波瑠:技能ないのでできれば支援射撃いただければありがたく…
壬生墨佳:5dx+1>=9
DoubleCross : (5DX10+1>=9) → 10[1,1,4,4,10]+5[5]+1 → 16 → 成功

朝倉侑生:すご~~~
粕原雄二郎:了解!《支援射撃》鶴蒔くんに
壬生墨佳:まあ僕天才なんで……
鶴蒔千波瑠:よーしやるぞ~
粕原雄二郎:ダイス+6!侵蝕64→66
粕原雄二郎:ではこちらは知識で社を
鶴蒔千波瑠:10dx>=9
DoubleCross : (10DX10>=9) → 10[3,3,3,4,4,6,6,7,8,10]+4[4] → 14 → 成功

壬生墨佳:ワオワオ!
鶴蒔千波瑠:やった!
朝倉侑生:いい感じ!
粕原雄二郎:7dx>=10
DoubleCross : (7DX10>=10) → 7[2,2,4,4,4,6,7] → 7 → 失敗

鶴蒔千波瑠:支援射撃のおかげだぜ
壬生墨佳:バディムーブ。
朝倉侑生:さすがすぎ
粕原雄二郎:凄ェ助かる!
鶴蒔千波瑠:チルドレンの鑑
朝倉侑生:監督調べたいんだけど噂話のコネを持ってないので
朝倉侑生:黒馬調べるね
朝倉侑生:【tips:黒馬について】《情報:UGN》難易度6 情報UGNでコネ使います
朝倉侑生:3dx+1>=6
DoubleCross : (3DX10+1>=6) → 9[2,7,9]+1 → 10 → 成功

朝倉侑生:やった~
壬生墨佳:わーい 優秀パーティ
鶴蒔千波瑠:まるっとお見通しだ
GM:はーい では張ります
【FHセル《ウルギーラ》が所有していた遺産について】
 《ハロウトの弔花》。外見は標本瓶に入った花、いわゆるハーバリウム。
 中東で発見された七種一組の遺産の一つであり、"完全"の名を冠する水の遺産。所有者の不足を他者から補う機能――他者の取り込み、支配的融合を可能とする。
 記録を遡ったところ、先日のUGN支部壊滅事件の際のギルド構成員に対して、その使用痕が確認された。
 支部の無力化は意図されたものである可能性がある。
【飯海美乃の眼について】
 美乃の持つオーヴァード能力について検査結果が出た。
 彼女の視覚は、全てのオーヴァードの持つ《衝動》を看破する。過去に彼女が「不思議な眼」だと感じた相手を調査したところ、全員がオーヴァードであった。
 コード『審判の眼』の変種。白昼夢の中で使い続けたことでその出力は上がっており、隠密能力や偽装能力も彼女の前では無意味だ。
【百重喉の社について】
 業界の慣習に漏れず、百重喉の撮影にあたり、祀った神社への参拝は行われている。
 だが、UGNの手を借りて改めて調査したところ、その神社は戦後の開発で不当に移されたものであり、もともとは町外れの山中の湖に社があるらしい。
 多少の難所ではあるが、オーヴァードであれば問題なく行き来出来る距離だ。
 行ってみる価値はあるだろう。
 → 次のシーンから【百重喉の社】に行けます。
【tips:黒馬について】
 黒い馬の姿をしたUGNチルドレン。
 《猫の道》《テレキネシス》《不可視の領域》を持っており、その高い行動範囲による伝令兵として文字通り日本中を駆け回っている。
 遺産:必中の弓の所有登録があり、戦闘時の謎の衝撃波はこれによるもの。どうやって使っているかは不明。
GM:データはこの通り!
GM:続けて【代役判定】の方も載せますね
GM:ルールも再掲しますね
【代役判定②:難易度9/財産点使用可能】
使用技能:《肉体》《芸術:演技》《意志》《調達》

① 調達判定を消費して挑戦可能。使用技能にかかわらず、財産点を使用できます。
② 映画撮影に役立つイージーフェクトを使用する場合、一つなら達成値+2、まさかとは思いますが三つ以上ある場合、達成値を+5できます。
③ 判定に成功した場合、『達成値までのアイテムを調達(調達品は判定成功後に決められる)』か『自身の財産点を+3する』のどちらかを選べます。
④ 代役判定には何人でも挑戦できます。代役判定をせず、通常の調達判定を行っても構いません。
⑤ ただし、代役判定の成功者が一人もいない状態でシーンが終了すると、美乃+PC一名(ランダム)が『白昼夢』に遭い2d10のダメージを受けます。
朝倉侑生:ワーイ 《芸術:演技》で判定します その時にイージーエフェクト《スポットライト》を使用しまして
朝倉侑生:自分が美しく見えるようにセルフライトを設けたいと思います
朝倉侑生:7dx+1+2>=9 というわけで
DoubleCross : (7DX10+3>=9) → 9[1,2,3,4,5,9,9]+3 → 12 → 成功

朝倉侑生:あっボディーアーマー買える やったー
粕原雄二郎:調達で勝負!特に気の利いたイージーはない!
粕原雄二郎:3dx+5
DoubleCross : (3DX10+5) → 8[7,8,8]+5 → 13

粕原雄二郎:前のターンがおかしかったからね 良し良し
朝倉侑生:十分スゴいでしょ~
鶴蒔千波瑠:意思で判定!粕原さんもっかい《支援射撃》いいっすか……
粕原雄二郎:よっしゃまかしとき
鶴蒔千波瑠:あざます!
粕原雄二郎:《支援射撃》鶴蒔くんに
粕原雄二郎:66→68
壬生墨佳:撮影協力しよ~
鶴蒔千波瑠:10dx>=9
DoubleCross : (10DX10>=9) → 10[4,4,5,6,7,7,7,9,9,10]+5[5] → 15 → 成功

鶴蒔千波瑠:っしゃ!
朝倉侑生:良い出目すぎる
壬生墨佳:《人間発電機》で電力供給しながら《タッピング&オンエア》で画像の送受信を円滑に進めて
壬生墨佳:《テスクチャーチェンジ》で撮影者自体は編集不要で写り込まないようにしておきます
GM:こいつ…………。
鶴蒔千波瑠:CG班にも優しい
粕原雄二郎:便利人間
GM:達成値+5もってけセーラー服!(和風メイド服)
朝倉侑生:なんでもやれるなあ
壬生墨佳:やった~
壬生墨佳:意志で振ります
壬生墨佳:4dx+6>=9
DoubleCross : (4DX10+6>=9) → 8[1,2,8,8]+6 → 14 → 成功

壬生墨佳:よきよき
朝倉侑生:いい感じ~
粕原雄二郎:いいぞ~
鶴蒔千波瑠:さすがだ
GM:では全員成功だな。調達したいものシーン終了までに考えておいてね


飯海美乃:「まるまるうまうま」
監督:「成程……彼らが今回の助っ人というわけか」
監督:「なるほど……分かったぞ! ここで使うべき道が……!」
飯海美乃:「本当に大丈夫なんですか?」
監督:「ああ、大丈夫だ……私には勝算がある!」
監督:「配役は、こうだ! ウオオオオーーーーッ!」
監督:「…………っていうか朝倉侑生いない?」
【代役判定②-1 朝倉侑生 ハンドアウト】  貴方は若くして佐官の地位についている、現日本軍の青年将校だ。
 今回の任務は、この地方に伝わる異形『百重喉』を捕らえ、軍事利用できるか見極めることだ。
 だが、この町には、貴方の同期であり、唯一のライバルでありながら深い理由(任意)で袂を別った鶴蒔(仮名)士官も療養中であった。
 彼とどのように接触するか、貴方はまだ決めかねている。
【代役判定②-2 粕原雄二郎 ハンドアウト】  貴方は朝倉(仮)佐官と取引を行っている、裏社会の情報屋だ。
 今回の仕事は、彼と同行し、この地方に伝わる伝承、『百重喉』を調査することだ。
 だが、貴方の正体は大陸の某組織との二重スパイである。
 朝倉佐官――ひいては日本軍がどの程度『使える』か判断し、必要に応じてつく側を見極める必要があるだろう。


GM:旧K町 旅客街
GM:K町は、地方ながらも観光地、避暑地として名を知られる場所だ。
GM:それはつまり人の出入が激しいということであり……それはつまり身分確かならざる人々の集合地ということでもある。
GM:ここはそんな、観光街の裏路地のとある店……掠れた文字で『破燕屋』という看板が傾いでいる。
GM:怪しげな漢方、玩具、はたまた骨董品。それらが並ぶ雑貨店という趣。その店主は、この日、この場には似つかわしくない珍客を出迎えるのだった。
朝倉侑生:長裾の上着には高い階級を示す記章が輝く。それを着ているのはまだ子供と言っていい年頃の少年だ。
朝倉侑生:雑多な店内をつまらなそうに見ながら、椅子に腰かけて膝を組む。
粕原雄二郎:「……」カウンターで気怠げに水タバコを嗜んでいる
朝倉侑生:「情報屋、『祭り』の準備は進んでいるか?」
粕原雄二郎:「……あァ。」カウンターの後ろからゴソゴソと何かを取り出す
粕原雄二郎:「こいつが招待状だ」
粕原雄二郎:そこには暗号化された百重喉の概要が書いてある(という設定)
粕原雄二郎:「しかし旦那、こいつはチイっとヤバそうですぜ」
朝倉侑生:「…何がだ」偽装された書状を見ていた視線を上げる。
粕原雄二郎:「田舎とはいえ、今の時代まで生贄だなんて……普通じゃねえ」
粕原雄二郎:「何か裏があると思ったほうがいい」
朝倉侑生:「ハ! お前まで村人共の世迷い事を信じるのか?」
粕原雄二郎:「いやそうじゃあねえですが……俺は自分で調べたことしか信じねえんでして」
粕原雄二郎:「明らかに不自然なんでさァ」
朝倉侑生:「ふうん? 不自然?」
粕原雄二郎:「いやね、昔までさかのぼって調べたんですが」
粕原雄二郎:「社が移動された形跡があるんでさ」
粕原雄二郎:「この、湖から……」地図をなぞる
朝倉侑生:「………」じろりと粕原さんを見て、それから地図を見る。
朝倉侑生:「つまり…既に、人為的な手が入っているというのか」
粕原雄二郎:「くせェと思いませんか?」
朝倉侑生:「……村人共が五月蠅く騒ぐ伝承」「あれ自体、なんだか妙だとは思わないか、情報屋」
朝倉侑生:「神の名を百重喉と冠する割に、その後続くのは美しい瞳を持った女を愛したという話ばかり」
朝倉侑生:「たいていの地方伝承では、神が生贄に求める物を、その名に当てはめる…」「…美しい声の女を求める方がよほど自然だが」
GM:百重喉。百の喉持つ盲目の蛇の姿をしたその神は、最も美しい瞳を持つ娘を、贄に求める。
GM:或いはそれは……こう推理することも出来るだろう。百の喉持つその蛇は、自らに足りていないものを求めている。
GM:捧げられた生贄の、『瞳』を奪うもの。ひととき『視覚』という甘美なる宝物を得た怪物は、その報酬に、人々への加護を与える。
朝倉侑生:「……だが。だとしても、だ」目を伏せる。「僕は軍の指示に従い、社に向かうさ」
粕原雄二郎:「でしょうなァ。あんたはそういうお人だ」
朝倉侑生:「そうだとも。どうだ、お前もついて来るか?面白いものが見られるかもしれないぜ」
粕原雄二郎:「……くく、わかってらっしゃる。どのみち案内は必要でしょうよ」
朝倉侑生:「フ。……お前は本当に」「嘘をつくのが上手い」
粕原雄二郎:「さて嘘とは、どれの話でしたかねェ」
朝倉侑生:「フン!追求はしまいよ。代わりに聞かせてくれ」
朝倉侑生:「どういう気分なんだ? ひとりだけ、他の者が知らないことを知っているというのは」
粕原雄二郎:「……」煙を吐き出す
粕原雄二郎:「そうですなァ。俺のような小心者にゃあ、荷が重いですね」
朝倉侑生:「だろうな」ニヤリと笑い、腰を上げる。「その荷を下ろしたくなったら、いつでも泣きついてくれ」
粕原雄二郎:「ハハッ……さすが人を口説くのが上手いことで」
朝倉侑生:「こういう風に話せる相手がいると気楽だからね、僕も」
朝倉侑生:「それじゃ、決行の日に」
朝倉侑生:それだけ言って、店を去っていく。
粕原雄二郎:「……まったく、面白え。これだからこの仕事はやめられねえ」
粕原雄二郎:そう呟き、店の入口に「閉店」の看板をかける


監督:「はいカ~~~~~~~ット!」
監督:「いやー、ベスト! 良かったよ、お二人!」
粕原雄二郎:「……っはァ~~~~~~~」椅子に座り込む
朝倉侑生:「ほんっと~~~?嬉しい~★」
朝倉侑生:ニコニコしながら店の外から戻ってくる。
監督:「情報屋も! いや、ここ限りのチョイ役だったんだけど、迷うなあ~」
監督:「出番増やしちゃおうかな? うーーーん」
粕原雄二郎:「いやお前……朝倉……マジで天才子役だったんだな……」
監督:「朝倉くん! いや、麗しさは全く衰えがないね!」
朝倉侑生:「だーかーらー、そう言ってたじゃん!でも雄二郎くんも堂に入ってたよ~」
朝倉侑生:「ちょっと面白かったもん」
粕原雄二郎:「いやそりゃそっちに引っ張られたっつーかよ」
壬生墨佳:「僕らと完全に同じ反応してら」
鶴蒔千波瑠:「二人ともすごかったっすよ。おつかれさま」掲げていたレフ板を置いて、タオルと飲み物を持って二人に近づく
朝倉侑生:「あ、千波瑠くんありがと~」手をブンブンと振る。
鶴蒔千波瑠:「言われた通りに立ってただけだけど、照明ちゃんと当たってた?」
監督:「じゃあ僕は次の撮影があるのでね! ごゆっくりしてくれたまえ」
粕原雄二郎:持ってきてもらったコーヒーをぐいっと飲む「……いい仕事だったぜ」
壬生墨佳:「お疲れ様でーす」スタンドに置いているカメラをいじっている。
壬生墨佳:中身をその場で加工している。
朝倉侑生:「当たってた!もうバッチリだよーっ」千波瑠くんの両手を握ってブンブン振る。
壬生墨佳:「しかし……」
壬生墨佳:「マジで同一人物とは思えないな……」
壬生墨佳:「回ってるときとそうでないときで別人でしょ」
粕原雄二郎:「それな」
鶴蒔千波瑠:「やっぱプロってすごいんすね……」
朝倉侑生:「フフーン」フフーンとする。
朝倉侑生:「でもさでもさ、この脚本ってホントにここの伝承のこと調べて書いてあるんだね?」
鶴蒔千波瑠:「"百重喉"のこと?」
粕原雄二郎:「おう、こっちで調べたこととマジで同じこと書いてあってビビったぜ」
朝倉侑生:「それそれ」千波瑠くんに頷く。「社が動かされてたってハナシ!」
壬生墨佳:「うん……実際に発生した事象と見るべきか……?」
粕原雄二郎:「いっそのこと試しに行ってみるか?」
壬生墨佳:「そうだね。そいつもありだ」
鶴蒔千波瑠:「移される前の本当の社、か……」
朝倉侑生:「そこにキレーな瞳を求める神様がいるっていうの~?」
壬生墨佳:「神様って言えば聞こえはいいが」
壬生墨佳:「ブクブクと欲望に肥え太ったジャームかもな」
粕原雄二郎:「……ん?瞳を奪う……?」
粕原雄二郎:「…………まさかな…………」
壬生墨佳:「……どうしたの?」
壬生墨佳:「懸念があるなら共有してくれ」
朝倉侑生:「情報屋、隠し事は良くないぞ~」
粕原雄二郎:「いや、別件でちょっとな……あんまり共有したくはないんだが……」
鶴蒔千波瑠:「そこで黙られると気になるじゃないすか」
粕原雄二郎:「……まあいいか」
壬生墨佳:「いいのかよ!?」
粕原雄二郎:「"プランナー"案件だ」
壬生墨佳:「はいはい、“プランナー”ね、なるほど……」
壬生墨佳:「……はあっ!?」
壬生墨佳:「いや、そんな案件なのこれ……!?」
粕原雄二郎:「な?やべー匂いがしてきただろ?」
壬生墨佳:「やばいと言うか関わり合いになりたくないと言うか……」
朝倉侑生:「分かった?」千波瑠くんに聞く。
鶴蒔千波瑠:「あのー」小さく手を挙げる
鶴蒔千波瑠:「"プランナー"……ってなんですか?」
粕原雄二郎:「あー…………」
壬生墨佳:「あー……えーっと」
鶴蒔千波瑠:「これ、もしかして常識だった……?」朝倉くんに小声で
朝倉侑生:「ボクも今取り残されてる」小声で返す。
粕原雄二郎:「知らんなら知らんままのほうが良いこともある」
壬生墨佳:「元敵ボスの今は第三勢力の長的な……?」
鶴蒔千波瑠:「よかった……一人じゃなかった」
粕原雄二郎:「とにかくろくでもないやつだということだけ覚えて帰ってくれ」
壬生墨佳:「意図が全然つかめないから困るんだよなあの手の……」
鶴蒔千波瑠:「なるほど……とにかく強くて危険で怪しいと」
朝倉侑生:「たしかに関わりたくなさすぎー」ケラケラ笑う。
鶴蒔千波瑠:「てかすごいですね粕原さん」
鶴蒔千波瑠:「そんなヤバい人と関わる案件任されるって」
粕原雄二郎:「関わるというかあっちから絡んでくると言うか……何故か……」
粕原雄二郎:「クソッ、思い出したらなんかムカついてきたな。この話やめ!」
朝倉侑生:「荷が重そうですな~」足をプラプラ揺らす。
壬生墨佳:「……今回の件と関わりあるかは怪しいけど」
壬生墨佳:「もう一つ荷物持ち込ませてくれ」
鶴蒔千波瑠:「その言い方だとそっちも重そうっすね」
朝倉侑生:「ふふふふ、泣きついてくれたまえ~」
粕原雄二郎:「もうこの際なんでも来いだ」
壬生墨佳:「女の涙は切り札なんで。使い所は承知してるっての」
壬生墨佳:「この間話したろ。“ストラグルビジョン”の話」
壬生墨佳:「あの現象に見舞われたときのセルが持ってた遺産なんだけどね」
粕原雄二郎:「遺産……」苦い顔
壬生墨佳:タブレット端末を取り出して。
鶴蒔千波瑠:「あ、例の盗まれたとかいう……」
壬生墨佳:《タッピング&オンエア》。タップするとあるはずもない機能で、ホログラムのように投影される。
壬生墨佳:標本花の写真。「こいつだ。“ハロウトの弔花”」
朝倉侑生:「へ~。ハーバリウムみたいだねー」視線を動かす。「かわいい~」
粕原雄二郎:「こういうなんでもねえやつにこそやべー機能が付いてるもんだが」
壬生墨佳:「……効果は、所有者の不足を他者から補う」
壬生墨佳:「百重喉の伝承と、微妙に符合しないか?」
鶴蒔千波瑠:「えーと」しばらく考えて「つまり、この花も……?」
粕原雄二郎:「バッチリ関係ありそうなやつじゃねーか」
鶴蒔千波瑠:花が巨大化して獲物を捕食する絵面を想像している。
壬生墨佳:「弔花とはよくも嘯いたもんだよな」
壬生墨佳:「手ずから奪えばそりゃ犠牲者のもとに手向けられた花になるって寸法だ」
鶴蒔千波瑠:「でも、今どこにあるかわからないんですよね?」
壬生墨佳:「ああ。失われてるときてる」
鶴蒔千波瑠:「盗んだのが"ストラグルヴィジョン"だったとして、この町の伝承と直接関わりがあるかは……」
壬生墨佳:「分からないから調べる」
壬生墨佳:「そういう仕事さ、僕らのはね。これで十分だとも思っちゃいない」
壬生墨佳:「だからこそ、現地に行こうって腹だろ?」
粕原雄二郎:「ま、そういうこった」頭をガリガリと掻く
粕原雄二郎:「こういうのは足使って調べるって相場が決まってんだ」
壬生墨佳:「前時代的で嫌なんだけどな……」
鶴蒔千波瑠:「そういうとこ、結局どの業界も一緒なんですね……」若干疲れた表情で
壬生墨佳:「机上で済むに越したことはないんだけど、そうそう都合良くは行かないか……」
朝倉侑生:「それはいいけどー」瞬き。「そしたら、美乃ちゃん一緒に来てもらう?」
朝倉侑生:「あんま離れたところにいるのも、心配だよね? …千波瑠くん」
鶴蒔千波瑠:「え、みみのんも?」はっとして顔を上げる
粕原雄二郎:「たしかに置いてくっつーわけにはいかねェか……」
鶴蒔千波瑠:「いや……確かに"白昼夢"がいつ襲ってくるかわからない以上側にはいたいけど……でも」
鶴蒔千波瑠:「社につれてくのもそれはそれで危ない気もするし……うーん……」
壬生墨佳:「俺が守るとでも豪語すればいいだろ」
鶴蒔千波瑠:「み、壬生さん……」
朝倉侑生:「傍にいたいんだもんね~」
藤枝支部長代理:それに合わせて、横合いから声が掛かる。「そうだね、その方が良いかもしれない」
粕原雄二郎:「お、代理の……」
藤枝支部長代理:「護衛もだけど、連れて行く価値はあるだろう」 ロケ現場の中にさらっと入り込んでいる。
朝倉侑生:「わあ、サラッと登場したねえ」
壬生墨佳:「セキュリティ不安になってきたな」
鶴蒔千波瑠:「わ、ちゃんと身分証作ってる。すごいな……」
藤枝支部長代理:「関係者枠だからね」名札をかざす。「そうだね? 飯海さん」と、背後に声を掛ける。
飯海美乃:「ええ、私も《百重喉》には興味があるわ」
飯海美乃:艶やかな和服姿。撮影着のままだ。
壬生墨佳:ひゅう、と囃す。「お似合いで」
鶴蒔千波瑠:「興味っ……て……」一瞬目を奪われて言葉に詰まる。
朝倉侑生:「わ~、かわい…」言いかけて、千波瑠くんを見て黙る。
飯海美乃:「あら。墨佳ちゃんの方もお似合いだったわよ」
粕原雄二郎:「いやさすが主演女優だぜ、華があるねェ」
壬生墨佳:「そりゃ光栄で。美乃の友人枠としてあまり見劣りしちまうと困るからな」
藤枝支部長代理:「鶴蒔くんの話と、あと壬生さんのデータも照合して診察したんだけど……」
壬生墨佳:「診察?それは……」
壬生墨佳:「“眼”?」
藤枝支部長代理:「ああ。……結論から言うと、UGNコード『審判の眼』。って言っても、分かる人はいないか」
壬生墨佳:「……いや。聞いたことある……何だったか……」
粕原雄二郎:「そりゃまただいぶレアっつーか。名前しか聞いたことねえぞ」
朝倉侑生:「ぜんぜん聞いたことなーい」
鶴蒔千波瑠:「おなじく……」
粕原雄二郎:「なんかオーラみてーなのが見えるんだったか?よく知らんが」
藤枝支部長代理:「オーヴァードやジャームに、固有の衝動……レネゲイドが影響を与える精神的方向性があるのは知ってるかな」
藤枝支部長代理:「レネゲイドが高ぶったときに、周りを破壊する、自分を傷つける、妄想に取り憑かれる……そういう症状が出るのは覚えがあるだろ?」
鶴蒔千波瑠:「あーなんかそんなこと言ってたような……なんかマークシート式の診断みたいなのやらされました」
藤枝支部長代理:「審判の眼は、それを察知する。一種の共感覚でね……視覚を介して、衝動を見抜ける」
飯海美乃:「私の場合、眼を合わせることがキーなんですって」
飯海美乃:と言いながら、鶴蒔くんの顔をじっと見る。
鶴蒔千波瑠:「けどその時の話だと、普通の時にやる診断の的中率は五分五分くらいで、実際は暴走してみないと……」
鶴蒔千波瑠:「……あ!そうかあの時……」
壬生墨佳:「衝動を持たない、つまりはイコールで」
壬生墨佳:「オーヴァードでない相手も分かるってことだ」
藤枝支部長代理:「そうだな。審判の眼の最たる特徴はそこだ」
藤枝支部長代理:「通常、能力の発露やワーディング耐性でもない限り判定できないオーヴァードを、一方的に判定できる」
粕原雄二郎:「まあ便利っちゃ便利だが」
鶴蒔千波瑠:「不思議な眼をしている。ってのは、オーヴァードかどうか分かるって意味だったんだな」
鶴蒔千波瑠:「……俺が特別なわけじゃなかったか……」聞こえないくらい小さな声で呟く
飯海美乃:「びっくりだったわ。まさか、あのまろちゃん、みゅー☆みんの島津さんや早川なつみさん、一色ユウマさんまで、超能力者だったなんて……」
朝倉侑生:「えっ」
飯海美乃:「私、遅れてたのね……」
壬生墨佳:「……」
朝倉侑生:「今、芸能界にそんなオーヴァードいるの!?」
朝倉侑生:「現役活動してて!? ええ~~~!?!」
朝倉侑生:「えええ~~~!!?」
鶴蒔千波瑠:「えっまじで」
壬生墨佳:「こいつ箝口令敷かなくて大丈夫か!?」
粕原雄二郎:「…………大丈夫じゃねえだろ…………」
壬生墨佳:「いやダメか、記憶消してもどうせまた見えるんだなこいつ!」
壬生墨佳:「君マジでそこらで触れ回るなよなそれ!」
粕原雄二郎:「一応俺らそういうのが広まらねえように頑張ってるわけでな……」
飯海美乃:「本人に訊くのは?」
壬生墨佳:「ダメ!」
飯海美乃:「はあい。分かったわ」
藤枝支部長代理:「逆に、管理下にないオーヴァード見つけたら報告して貰えるからね……」
壬生墨佳:「てか言っとくけど君その力を使うたびに負荷かかってるんだからなそれ……?」
朝倉侑生:「ボクが覚醒した時はもっと厳しかったのに…ズルい……」一人でスネている
鶴蒔千波瑠:「あの、それはわかったんですけど」
鶴蒔千波瑠:「その能力と、彼女を祠に連れて行くことって……」
藤枝支部長代理:「彼女の眼は特に精度が高いのよ。隠密や幻覚もある程度は感知できる」
壬生墨佳:「……たしかに強力だが」
壬生墨佳:「何より、希少性だな。そっちがヤバそうに聞こえる」
鶴蒔千波瑠:「あ……」不可視のヌルヌルを視認していたことを思い出す
藤枝支部長代理:「その《百重喉》と……ぬるぬる? が関係あるとしたら」
藤枝支部長代理:「同じように何らかのステルス性を有している可能性がある。無駄足にはしたくないからね」
粕原雄二郎:「なるほどなァ」
粕原雄二郎:「保護するより利用するっつーワケかい」
朝倉侑生:「せめて協力してもらうって言おうよ~」
壬生墨佳:「善意の協力者だからな、イリーガルは」
飯海美乃:「違うわ、私から頼んだのよ」
鶴蒔千波瑠:「みみのんが?」
壬生墨佳:「拒否するならこっちはお手上げなんだが。いいの?」
粕原雄二郎:「へェ」
壬生墨佳:「危機がないとは断言できないぜ」
朝倉侑生:「ほえ~」
飯海美乃:「だって、この事故だとか、白昼夢が、たとえばその百重喉さんの祟りみたいなものだったら」
飯海美乃:「私、きちんとお願いして、やめて貰いたいもの」
朝倉侑生:「百重喉さんにお願いするの?」
壬生墨佳:「……」
壬生墨佳:「思ったより問題児だな……」小声で。
飯海美乃:「うん。脚本にはあああったけど、正確な位置は危ないのと分からないので、お祓いはいけなかったの」
飯海美乃:「チハルくんや皆が付いてきてくれるなら、頼れるし……」
鶴蒔千波瑠:「……」
壬生墨佳:「チハルくんや皆だそうで?」
朝倉侑生:「ボクらはオマケかな~?」
粕原雄二郎:「そりゃしょうがねえな」
鶴蒔千波瑠:「み、みんなって言ってるでしょ!」
鶴蒔千波瑠:「……仮に"百重喉"がそこにいたとして」
鶴蒔千波瑠:「もし言うことを聞いてくれなかったら、やっぱり……」
鶴蒔千波瑠:「戦うんですよね。UGNは」
壬生墨佳:「そりゃそうもなるかもしれないな。相手の規模にもよるが、よくて鎮圧、最悪排除」
粕原雄二郎:「話してわかる相手なら苦労しねェんだがな」
鶴蒔千波瑠:「……じゃあ、すみませんけど」
鶴蒔千波瑠:「もしそうなった時は、俺のことは戦力として当てにしないでください」
壬生墨佳:「おや。というと?」
粕原雄二郎:「……ブルってるっつーわけじゃあねえな?」
壬生墨佳:「君は飯海美乃を護衛せしめたんだろう。戦闘能力がないとは思っちゃいないが」
鶴蒔千波瑠:「そりゃあ……」飯海さんを見て
鶴蒔千波瑠:「たぶん彼女を守るだけで精一杯だと思うので」
朝倉侑生:「おお~~~」パチパチパチ。
壬生墨佳:「……ふっ」
粕原雄二郎:「ッかァ~~~~~~」
壬生墨佳:「じゃあ立派な戦力だろそれは」
壬生墨佳:「いちばん大事なくらいだ。僕らにとっちゃあ」
飯海美乃:「……護ってくれるの?」
飯海美乃:小さく笑って「じゃあ、私もチハルくんを護るわね」
鶴蒔千波瑠:「……先に助けてもらったのは俺だからね。ちゃんと借りは返さなきゃ」
鶴蒔千波瑠:「ええっ」
飯海美乃:「大丈夫。いざとなったら、みみのんパンチが火を噴くわ」
藤枝支部長代理:「念のため言っておくぞ。彼女に戦闘向けの能力は皆無だ」
飯海美乃:しゅっしゅっと両手を振るう。
鶴蒔千波瑠:「わかってますよ!頼むからじっとして……ああもう」
鶴蒔千波瑠:「なんとか迅速に鎮火できるようにがんばります……」


GM:シーン終了! ロイスと、代役判定の調達が可能です。
壬生墨佳:鶴蒔くんに取ろ
朝倉侑生:粕原さんに取得します
粕原雄二郎:朝倉くんに取得
壬生墨佳:-同行者/鶴蒔千波瑠/期待:○/キザ/ロイス
鶴蒔千波瑠:粕原さんに所得
壬生墨佳:朝倉くんにも取る~
粕原雄二郎:朝倉侑生/感服○/生意気/ロイス
壬生墨佳:-同行者/朝倉侑生/感服:○/猜疑心/ロイス
朝倉侑生:えっ やったね
壬生墨佳:代役調達は財産3点に換えます
朝倉侑生:同行者/粕原雄二郎/好奇心:〇/なんか大変そうな立場/ロイス
壬生墨佳:3点→6点になりました。
GM:はーい どうぞどうぞ
鶴蒔千波瑠:共演者/粕原雄二郎/憧れ:○/不安/ロイス
鶴蒔千波瑠:代役判定は財産点3点追加で!
朝倉侑生:代役調達は財産3点追加で!
朝倉侑生:3→6点です
鶴蒔千波瑠:3→6点!
粕原雄二郎:こっちも財産点にしとくか 0→3
GM:ギャラが入りました 良かったね!
GM:では今日は終了! 次回は水曜日21時! ミドル戦闘の予定です。
壬生墨佳:よろしくおねがいします!お疲れさまでした!
GM:邪悪な怪物、百重喉をぶっ倒してこの事件を終わらせろ!
朝倉侑生:うおお!ミドル戦闘をクライマックス戦闘にしてやるぜ!
粕原雄二郎:やってやろうじゃん
鶴蒔千波瑠:やってやるぜ!
壬生墨佳:みぶぶんパンチが火を吹くぜ
鶴蒔千波瑠:蜂のように刺しそう
GM:次回、「百重喉、死す!」 ダブルクロス、それは裏切りを意味する言葉――
GM:お疲れ様でしたー


【マスターシーン】

飯海美乃:「士官さま。拙い言葉でよければ、聞いていって下さいまし」
飯海美乃:「その蛇は、遙か彼方の海の向こう、砂漠の国で生まれました」
飯海美乃:「蛇は、生まれながらに、百の喉を持っていました。百の口。百の声。あらゆるものを喰らい、あらゆる音を聞き、あらゆる声を出せたのです」
飯海美乃:「けれど、蛇は誰もが持つものを持っていなかった。その瞳は永遠に、虚ろな穴のままだった」
飯海美乃:「蛇を生み出した悪魔が、蛇に『光』を見ることを許さなかったの」
飯海美乃:「やがてその悪魔も滅び、遠い異国にたどり着いた蛇は、荒神となっておりました。全ての音を知る蛇にとって、自分以外の全ては、醜い雑音の塊でしかない」
飯海美乃:「けれど、荒ぶる蛇に対し、一人の人間が身を捧げた。それほど望むのならば、私の瞳を差し上げますと」
飯海美乃:「蛇はひととき、光を得た。蛇以外のものを認識し、蛇は人々に加護を与えた」
飯海美乃:「――けれど、蛇は悪魔に生み出された邪なる怪物。蛇の眼孔に、人の瞳は適合しない。瞳は時とともに朽ち果て、蛇はまた光を失い荒れ狂う」
飯海美乃:「そうして人は、大いなる《百重喉》を鎮めるべく、贄の瞳を差し出す――」


【ミドルフェイズ4】

GM:では、本日もはじめて行きましょうか
GM:ミドル④。全員登場です。
粕原雄二郎:粕原雄二郎の侵蝕率を1D10(→ 7)増加 (68 → 75)
鶴蒔千波瑠:鶴蒔千波瑠の侵蝕率を1D10(→ 3)増加 (54 → 57)
朝倉侑生:朝倉侑生の侵蝕率を1D10(→ 10)増加 (59 → 69)
朝倉侑生:ギャ~~!?
壬生墨佳:壬生墨佳の侵蝕率を1d10(→ 6)増加 (73 → 79)
粕原雄二郎:高まってきたぜ
壬生墨佳:チハルくんだけ低すぎ
朝倉侑生:どうして…
鶴蒔千波瑠:スン……
GM:なんか格差凄いな


GM:飯海を連れて、《百重喉》の社へと向かう。
GM:川岸を遡るような山道である。砂利ばかりの道中、あなたたちは飯海から、『百重喉』の御伽話を聞く。
GM:(詳しくは先ほどのGMシーンの内容です)
飯海美乃:「……と、いう感じね。私が聞いた分は」
朝倉侑生:「おとぎ話って感じだねーやっぱり」
壬生墨佳:「……それ、いつからの噂?」
飯海美乃:「百重喉だからといって、喉ぼとけのコレクターというわけではないみたい」
粕原雄二郎:「そっちのほうがヤバそうじゃねーか」
鶴蒔千波瑠:「漫画とかでありそうっすよね、そういう殺人鬼」
飯海美乃:「はっきりには分からないけれど……物語の通り、「大正時代にはもう御伽話」扱いだから」
飯海美乃:「それよりは、ずっと昔よね」
壬生墨佳:「エンシェントレネゲイド絡みか……?」
朝倉侑生:「え~、また専門用語~?」
鶴蒔千波瑠:「エンシェント……なんです?」
鶴蒔千波瑠:「確か昔聞いた説明だと」
粕原雄二郎:「要は土着の神サンの正体がバケモンだった、みてーなことだな」
鶴蒔千波瑠:「レネゲイドウイルスってのは二十年くらい前に世界中に拡散したって言ってた気がしたんですけど」
壬生墨佳:「その例外。昔の神気取りが古代種(エンシェントレネゲイド)
鶴蒔千波瑠:「へー、そんなのもあるんだ」呑気に感心している
飯海美乃:「じゃあ、やっぱり神様なの?」
粕原雄二郎:「どうだか」
壬生墨佳:「どうだか」
壬生墨佳:「……」少し不機嫌げにして。
朝倉侑生:「あはは、仲良し。カップルみたい~」
鶴蒔千波瑠:「そこハモるんすね」思わず笑う
粕原雄二郎:「そもそも自分が神だなんて言う奴にろくな奴ァいねーってのが持論だが……おい」
壬生墨佳:「事案だろ……」
粕原雄二郎:「ハァ~~!?」
壬生墨佳:「僕高3だぞ……」
粕原雄二郎:「俺だって大学生だっつーの!」
壬生墨佳:「えっ!?」
粕原雄二郎:「なんだその反応は……」
壬生墨佳:「いやその……」
壬生墨佳:「明言を差し控えますが……」
飯海美乃:「煙草似合ってるわ。10年くらい吸ってそう」
鶴蒔千波瑠:「みみのん……」
朝倉侑生:「結局付き合ってるの?」
壬生墨佳:「マジで無いから。てか僕そもそも……」
朝倉侑生:「ほほ~~~」
壬生墨佳:「いやいいや……とにかく!」
飯海美乃:大きめの岩が並んだ道を、案外確かな足取りで進んでいく。
壬生墨佳:「マジの神ってよりは、能力に説明がつかないからそう扱われてた連中が主だろう」
壬生墨佳:「神聖さじゃなくて、力だよ。あるのは」
粕原雄二郎:「やれやれ……まあそういうこった」
鶴蒔千波瑠:「ふーん……けどアレですね」
鶴蒔千波瑠:「大正までは生贄の風習が残ってたって言っても、流石に今は廃れて暫く経つんでしょ?」
鶴蒔千波瑠:「本当にそんな奴がいたとして、今まで大人しくしてたのは何でなんでしょうね」
粕原雄二郎:「さてなァ。さっきの嬢ちゃんの話だと」
飯海美乃:「今になって怒っている理由……」
飯海美乃:「やっぱり肖像権かしら。それとも利用料……?」
粕原雄二郎:「力を失って、また目覚めたってとこか?」
壬生墨佳:「そいつを教唆しただの、力を与えたやつが居るって線はある」
朝倉侑生:「美乃ちゃん、神様は芸能人とは違うんだよ~」
粕原雄二郎:「そういう俗な理由でキレられてんなら楽だが……」
飯海美乃:「ああ……」頷く。「そうね。これはネタバレの話なのだけれど」
飯海美乃:「映画のラストシーンはね。薄っすらと現れた百重喉に対して、」
壬生墨佳:「いやちょっと、僕そういうの気にするのに」
鶴蒔千波瑠:「……」ゴクリと喉を鳴らす。ラストシーンと言うかその少し前のラブシーンを思い出してしまった。
飯海美乃:「チハルくん……軍人さんが、集めに集めた打上花火で追い払うの」
壬生墨佳:「普通にネタバレされた……いや捜査上そんなこと言ってられないのかもだが……」
鶴蒔千波瑠:「あ、あー、確かにそんな話だった気がする」
飯海美乃:「これは怪獣映画ではないから、撮影自体はぼんやりとしたCGで誤魔化すけれどね」
粕原雄二郎:「これだけ撮影協力してんのに今更だろ」
朝倉侑生:「なんで打ち上げ花火なんだろ~。花火は綺麗だけど、目が見えないんだよね?」
壬生墨佳:「だって気になって……」
粕原雄二郎:「台本になんか無かったか?そういう話」
飯海美乃:「あっごめんなさい……」
粕原雄二郎:「音を嫌うとかなんとか……」
飯海美乃:「でも多分、やることになるわよ。墨佳ちゃんも。そのシーン」
壬生墨佳:「目が見えないなら他が発達してるのは道理だな」
飯海美乃:「音と衝撃に敏感なのよね っていうか一部は直接あてる勢いみたいだけれど」
壬生墨佳:「えっ僕まだ出るの……?」
鶴蒔千波瑠:「そういえば祭で騒ぐのもそのためって書いてましたね」
飯海美乃:「夜闇を裂く花火を皆が見上げる中、主人公とヒロインが、」
朝倉侑生:「派手な絵面になりそうだねえ」
飯海美乃:「…………。」チハルくんの方を見る。
鶴蒔千波瑠:「…………っ」
飯海美乃:目を閉じる。深く考え込む。口元に手を当てる。
飯海美乃:「……違うわよ、チハルくん。逆」
鶴蒔千波瑠:「え……?な、なにが?」
飯海美乃:「この町の祭りは、音と振動を嫌う《百重喉》に気を遣って、」
飯海美乃:「花火や太鼓山車を控えるの」
飯海美乃:関係ない話をして、そのまますっと先へと進む。
飯海美乃:「……あと、監督、角度で誤魔化すのとか嫌いなのよね……」
飯海美乃:ぼそり
壬生墨佳:「え、じゃあなんで映画はそうするんだ……?」
鶴蒔千波瑠:「そ、そうなの?へ~そうだったんだ……えっ」
鶴蒔千波瑠:「いや花火の話だよね……?」
粕原雄二郎:「……おいおい、あんまズンズン先行くなよ。あぶねーだろ」
鶴蒔千波瑠:一旦立ち止まり心臓を落ち着かせた後、みみのんの背を追いかける
飯海美乃:「チハルくん。これは他愛もない雑談なのだけど、最初の一回とか気にするタ――」
飯海美乃:ずる、と岩肌を滑る。
壬生墨佳:「ちょっと!」
朝倉侑生:「あ!」
粕原雄二郎:「言わんこっちゃねえッ」
鶴蒔千波瑠:「っ!」滑り落ちた先へ向かって走り込む
飯海美乃:顔と手足を護るように体を丸めて、背中から落ちる。
鶴蒔千波瑠:「っ!間に、合え……!!」
鶴蒔千波瑠:落ちてくる彼女と地面の間に不格好に滑り込み
鶴蒔千波瑠:間一髪のところでその身体を受け止める。
飯海美乃:「はうっ」
鶴蒔千波瑠:「おふっ」
飯海美乃:身を丸めて目を閉じていたが、やがて目を開く。
粕原雄二郎:「ナイスキャッチだ、ヒヤヒヤさせるぜ」
壬生墨佳:「二人共無事?主演が二人潰れちゃ流石におじゃんだぜ」
鶴蒔千波瑠:「なんとか……いや俺は代役ですけど」
朝倉侑生:「も~美乃ちゃん危なっかしいよ~。千波瑠くん、そのままでいてね~!」
壬生墨佳:「代役の代役なんてそうそうないだろ」
飯海美乃:「ありがとう。大丈夫よ、手足と顔だけは護ったから」
粕原雄二郎:「代理代理さまでも呼んでくるか?代役」
飯海美乃:「骨の一、二本くらいなら役は出来るし」
朝倉侑生:「プロ根性の前に女の子でしょ~!」
飯海美乃:「チハルくん、ごめんなさい。どこか痛めなかった?」
鶴蒔千波瑠:「俺は大丈夫……みみのんは?脚滑らせてたけど捻ってない?」
飯海美乃:「ええ。大丈夫よ、おかげさまで」
飯海美乃:腕の中から、見上げる姿勢。「少し得した気分だわ」と、チハルさんの目を見て微笑む
鶴蒔千波瑠:「そう、良かった……うえっほ!ごほ……!」受け止めた表紙に吐き出した肺の空気が一気に戻ってきて咽る。
鶴蒔千波瑠:「得で言ったら……」たまらず目を逸らし
鶴蒔千波瑠:「俺の方がしてるかな……」
飯海美乃:「やっぱり、素敵な眼ね」
鶴蒔千波瑠:「そりゃ、一応オーヴァードだからね」
鶴蒔千波瑠:「わかるんでしょ、そういうのが」
飯海美乃:「私は、それを判断したくて目を見るわけじゃないわ」
鶴蒔千波瑠:「……じゃあ、一体何を?」
鶴蒔千波瑠:「あ、やっぱりあれ?目は口ほどに物を言う的な……女優の癖みたいな?」
飯海美乃:「さあ。どうかしら」
飯海美乃:「台詞の意味を考えるのも、役者の重要なお仕事よ」
飯海美乃:そういって、腕の中から立ち上がる。
鶴蒔千波瑠:「勘弁してよ……」一瞬名残惜しそうにした後、立ち上がる肩に手を貸す。
飯海美乃:「さて、と。もうすぐ社も近いはずだし――」
飯海美乃:踏み外したあたりの、岩の上を見て、眉をしかめる。
鶴蒔千波瑠:「どしたの?なんか落とした?」
飯海美乃:「皆。気をつけて」
鶴蒔千波瑠:その隣で怪訝な顔。自分の目には何も……
飯海美乃:僅かに湿っている。ぬかるんでいる。
飯海美乃:「たぶん。ぬるぬるの、這った後がある」
壬生墨佳:「そりゃいい眼で。情報は力だからな」
鶴蒔千波瑠:「白昼夢の外で……ってことはやっぱり」
粕原雄二郎:「本業の時間ってやつだ」
朝倉侑生:「それじゃ、お二人の会話に混ざっていいね~?」
壬生墨佳:「こっちのネタバレは歓迎なんでね」
鶴蒔千波瑠:「べ、べつに普段から遠慮される理由もないでしょ」
飯海美乃:「全然話してくれていいのに」
鶴蒔千波瑠:慌てて返しつつも辺りに警戒の視線を走らせる
GM:最後の段差を一つ二つ乗り越えれば、平けた森と、その向こうに、大きな湖がある。
GM:荘厳な……というほどではない。むしろ寂れた感じが漂う。湖の端には、不法投棄された家電などが見える。
壬生墨佳:「……社って感じはもうまったくないな」
朝倉侑生:「映画みたいな深い信仰もされてないみたいだねえ」
朝倉侑生:「ゴミ捨てられちゃってる」
飯海美乃:「……皆! 見てっ」
粕原雄二郎:「そりゃ神サンもキレるってわけか」
鶴蒔千波瑠:「手入れされてる感じもないですね……廃墟突撃動画とかでよく見る感じ……」
朝倉侑生:「んん?」美乃ちゃんを見る。
飯海美乃:一見何もないところを指さす。湖の端。森との間。
粕原雄二郎:「見てっつっても俺たちにゃみえんが……」目を凝らす
透明の異形:草むらの中を、ずるりと、巨大なものが這い出る気配。
鶴蒔千波瑠:「あっ、今なんか草が動いた」
透明の異形:町で見たものよりも大きく、まとまった形。大蛇と言って差し支えない大きさ。
透明の異形:周囲のあちこちで、似たようなものが動く。
GM:同時に、徐々に聞こえてくる。
鶴蒔千波瑠:「なんかこれ、歓迎されてます……?」
粕原雄二郎:「見えんが、居るなァ……」
飯海美乃:「……そんな感じじゃないわ。絶対」
GM:湖の中心が波打つ。振動。音。それだけではない。
GM:周囲を威圧するような、強力な《ワーディング》が、湖の中から広がる。
壬生墨佳:「痕は見えるからな。観測の手段には事欠かないが……」
壬生墨佳:「どうにも、やる気のようで」
朝倉侑生:「やめてくださ~いってお願いは、できそうにないねえ」
GM:同時に、魚影のような巨大な影が、水面下に広がり、広がり、近づき、――飛沫を上げる。
粕原雄二郎:「したとこで聞いちゃくれねーだろうーがな」
GM:ざああああぁあぁあぁぁああ!
百重喉:姿を現したのは、巨大な影。
百重喉:『オォオォ』『オオォオ』『オォオオオォ』『ォオォオオォオ』
百重喉:『トウトウ』『キタカキタカ』『オォオォオオ』『煩ワシイ』『オォオオォオ』
鶴蒔千波瑠:「はは……こいつは……」引き攣った笑みを貼りつけてその影を見上げる
百重喉:虚ろなウロの眼。巨大なる多首の蛇。
鶴蒔千波瑠:「監督には見せられないな。今から本格的な怪獣映画に変えられちゃうよ……」
朝倉侑生:「そっち……? 千波瑠くんっ」その背中にぶつかるようにしてどつく。
百重喉:刃のような鱗が、飛沫を切り払って照り返す。
飯海美乃:「ま……まんまね」
朝倉侑生:「言ってた通り、美乃ちゃん守ってよね~っ」
百重喉:『忌々シイ』『討伐者ドモ』『オォオォオォ』『トウトウ自ラ現レタカ』『オォオォォオ』
鶴蒔千波瑠:「あいたっ……ああ、わかってるよっ!」
百重喉:敵意に満ちた眼で、貴方たちを睨み付ける。
飯海美乃:「もう少し伝承からの工夫はないものかしら」普段通りに言いながらも流石にその声は震えている。
鶴蒔千波瑠:「プロじゃないんだから現実逃避くらいするさ。けど、約束は守る」
影の異形:それに合わせるように。透明の異形達が、その身を黒く染め
影の異形:……貴方たちを囲うように姿を現す。
粕原雄二郎:「お熱い歓迎だ、泣けてくるぜ」
壬生墨佳:「泣き言はいいから」
粕原雄二郎:「へいへい。野郎ども、切り抜けんぞ!」
壬生墨佳:「野郎以外にも配慮しろよな!」
百重喉:『コノ忌々シイ紛イ物ドモゴト』『喰ラッテヤルゾ!』
壬生墨佳:「……」(紛い物……?)
鶴蒔千波瑠:「みみのんは後ろへ。今は台本じゃなくてこっちの言う通りにしてもらうよ」
飯海美乃:「わ、分かったわ。……お願い」
GM:ミドル戦闘が開始されます。
百重喉
影の異形①~④

10m

PCたち
GM:セットアップ!
粕原雄二郎:ノーセットアップ
鶴蒔千波瑠:ありません!
朝倉侑生:《スピードスター》使用します!このラウンドの攻撃力+16。
朝倉侑生:朝倉侑生の侵蝕率を3増加 (69 → 72)
GM:シーン1回のやつ
壬生墨佳:なし
百重喉:《ルーラー》。
百重喉:このラウンド間、自分以外の全員の全ダイスを-2する。
朝倉侑生:ひどいわ
GM:朝倉くんは演出まとめてする?
朝倉侑生:そうします~
影の異形:影の異形はセットアップなし。
GM:こちらの演出。
百重喉:ばちん。ばちん。ばちん。ばちん。
百重喉:硬質な、乾いた刃のような鱗が、次々と開いていく。
百重喉:その下には、笛めいた無数の孔がある。その穴から、光景が歪むほどの圧縮空気が、そこに収束し
百重喉:『――――――――ぴぃいいいぇいああいあぃあいえいぎぃうかあうこうけいかいぎぎあいおきおいあいえいごきあいおあかういうりゅういぎじえあごぎあい』
百重喉:『ぎいいぃおぽおおきえいふびああああおううういいいうううへえげええああああああ――――――――――――!!』
百重喉:百どころではない。百万の歓声が一所に収束するような異音が鳴り響く。
百重喉:周囲の全ての生物を萎縮させる。
GM:イニシアチブ。何もなければ、そのまま朝倉さん。
朝倉侑生:「うるっさい~~~!」
朝倉侑生:はあい
鶴蒔千波瑠:「うっわ!?」鳴り響く不快な笛の音に思わず耳を塞ぐが
粕原雄二郎:「うるッ……せえ!」
壬生墨佳:「集中が乱れるな、これは……」
朝倉侑生:マイナーでエンゲージ離します。他PC達より5m後退。
飯海美乃:「う…………!」 耳を抑えて蹲る。
朝倉侑生:メジャー、《コンセントレイト:エンジェルハイロゥ》《光の手》《破壊の光》《滅びの光》。
鶴蒔千波瑠:その程度の守りは意にも介さず、重圧が体の芯まで射竦める。
朝倉侑生:敵エンゲージに対して範囲攻撃。対象は敵全員。
飯海美乃:細目で、怪物達を見ることだけは続けている。
GM:きませい!
粕原雄二郎:その行動に《支援射撃》!ダイス+6
朝倉侑生:ワーイ!
粕原雄二郎:侵蝕75→77
朝倉侑生:(9+6-2)dx7+6 
DoubleCross : (13DX7+6) → 10[3,4,5,5,6,8,8,8,9,10,10,10,10]+10[1,1,2,2,3,6,9,9]+5[4,5]+6 → 31

GM:ルーラーの-2が!
朝倉侑生:対してまわらねえ!
影の異形:影の異形たちはイベイジョン15。まとめて命中
百重喉:回避
百重喉:4dx+1
DoubleCross : (4DX10+1) → 9[1,9,9,9]+1 → 10

百重喉:無理! ダメージください!
朝倉侑生:4d10+9+2+16
DoubleCross : (4D10+9+2+16) → 25[6,9,2,8]+9+2+16 → 52

朝倉侑生:装甲有効52ダメージです!
百重喉:ヤッバ
影の異形:①が②を行動放棄カバー。③が④を行動放棄カバー。
影の異形:①と③が消滅します。
百重喉:かなり削れたがこちらは健在。
朝倉侑生:なんだとお
鶴蒔千波瑠:しぶといぜ
GM:演出どうぞ
朝倉侑生:「ほんとうるさい、から……」「ボクが、輝けなく、なるでしょーーっ!」
朝倉侑生:異音の中叫ぶように言って、飛ぶようにして後方に下がる。
朝倉侑生:同時、指鉄砲をつくり、真上に真白い光線を放った。それは上空で弾けて、火粉の如く蛇たちに降り注ぐ。
百重喉:『ぴぎかぎああおおぉお――』『オォオォオオ!』
粕原雄二郎:「よっしゃ、合わせるぞ!」行動を阻害するようにショットガンを周囲の蛇に放つ。
百重喉:光弾が降り注ぎ、異音を響かせる鱗が閉まっていく。
影の異形:「―――――!」 粘性の体を弾けさせ、弾けとんで灼かれて消えていく。
朝倉侑生:「あっ、雄二郎くん……ボクだけでやれたのに~~っ」ムスッとする。
粕原雄二郎:「そう言うなって。主役を引き立てるのも脇役の仕事だろーが」
壬生墨佳:「いやっ、てか……!」
壬生墨佳:「何その威力……!?」
百重喉:『ググ……オノレ、オノレェエ!』『何故ダ! 何度モ何度モ……!』『ぴぃいいぎきいきいいあきひっびにいいあいい――――』
鶴蒔千波瑠:「すごいな……」眩しさに細めていた眼を開く
朝倉侑生:「そーかな~、ボクが主役なのか疑わしい…」
粕原雄二郎:「まあまあそう言わず。次も頼むぜセンセイ」
朝倉侑生:「主役なら一発で全員倒せるはずなんだけど…」「んむむ~~」
朝倉侑生:朝倉侑生の侵蝕率を9増加 (72 → 81)
GM:ではイニシアチブ!からの
GM:影の異形の行動です
影の異形②: マイナー《クイックモーション》
影の異形②:メジャー《雷の槍》《振動球》オートアクションで《援護の風》
影の異形②:その場から単体攻撃。対象は鶴蒔くんにしようかな
影の異形②:4dx+10
DoubleCross : (4DX10+10) → 10[1,5,8,10]+4[4]+10 → 24

影の異形②:頑張るな……。
鶴蒔千波瑠:ぐぬぬ……ドッジ!
鶴蒔千波瑠:1dx+1>=24
DoubleCross : (1DX10+1>=24) → 3[3]+1 → 4 → 失敗

鶴蒔千波瑠:無理!受けます
影の異形②:3d10+10
DoubleCross : (3D10+10) → 26[10,6,10]+10 → 36

影の異形②:装甲無視です
影の異形②:頑張るなこいつ……。
鶴蒔千波瑠:装甲合っても死ぬ!《リザレクト》!
鶴蒔千波瑠:鶴蒔千波瑠の侵蝕率を1D10(→ 3)増加 (57 → 60)
朝倉侑生:コスパ良すぎ!
鶴蒔千波瑠:HP3で復活
影の異形②:「ザリザリザリザリ……」 同じく異音を響かせながら、影の異形が口を開く。
影の異形②:途端に、音波めいた衝撃波が鶴蒔くんの胴を打ち据える。
鶴蒔千波瑠:「ぐ、あ……!」
鶴蒔千波瑠:肺の空気を吐き出してヒュウヒュウと喉を鳴らす。
飯海美乃:「チハルくん!」
鶴蒔千波瑠:「大、丈夫……あのでかいの程じゃない」
鶴蒔千波瑠:「みみのんは怪我は……ないね」
飯海美乃:「ええ……っ」
飯海美乃:「っ……」目を細め、やはり蛇たちを見据えている。
GM:ではイニチアチブ。そのまま影の異形④。
影の異形④:マイナー《クイックモーション》《メカニカルアクション》
影の異形④:メジャー。《雷の牙》《電光石火》《サイレンの魔女》《コンセントレイト:ハヌマーン》《獣の力》《雷の槍》《コンセントレイト:ブラッグドッグ》
影の異形④:オートアクションで《援護の風》。
影の異形④:隠密状態で攻撃を行います。対象は三体。鶴蒔くん、壬生さん、粕原くん。
朝倉侑生:あ、まぬがれた よかった~
影の異形④:命中時、任意の方向へ6m移動。
影の異形④:命中判定。
影の異形④:15dx7+10
DoubleCross : (15DX7+10) → 10[1,1,2,2,3,3,4,4,4,5,5,5,8,9,9]+10[3,4,9]+6[6]+10 → 36

影の異形④:お前頑張らないな!?
影の異形④:リアクションしてね
鶴蒔千波瑠:さっきうっかりドッジしちゃったけど、実はルーラーでダイスが振れなかったことに気づきました
鶴蒔千波瑠:なのでガード!
壬生墨佳:ドッジしてみます
壬生墨佳:あ、いや
壬生墨佳:あたしもダイス足りない……
粕原雄二郎:狙っていくか 《守りの弾》
GM:あ、これは何故かよくわからないけど知覚判定も出来るよ
粕原雄二郎:↑《守りの弾》なし!
壬生墨佳:知覚判定します!
GM:やったれ!
壬生墨佳:4DX
DoubleCross : (4DX10) → 9[1,1,5,9] → 9

GM:ルーラーの効果を忘れるなよ!
壬生墨佳:しまった
壬生墨佳:2dx
DoubleCross : (2DX10) → 5[3,5] → 5

壬生墨佳:スン……
粕原雄二郎:ドッジも知覚もできんのでガード!
朝倉侑生:朝倉は知覚判定できますか?
GM:皆出来ますね
朝倉侑生:お、じゃあやろ
GM:鶴蒔くんもやるだけやる?
朝倉侑生:5dx+1
DoubleCross : (5DX10+1) → 8[2,3,3,7,8]+1 → 9

鶴蒔千波瑠:じゃあやるだけやる!
鶴蒔千波瑠:1dx+1
DoubleCross : (1DX10+1) → 1[1]+1 → 0 (ファンブル)

壬生墨佳:チハル……!
鶴蒔千波瑠:お話にならない
朝倉侑生:千波瑠……!
粕原雄二郎:悲しい
壬生墨佳:ガードしてカバーします~ 《砂の結界》で粕原さんをカバー。
壬生墨佳:壬生墨佳の侵蝕率を2(→ 2)増加 (79 → 81)
影の異形④:《コンセントレイト:ウロボロス》《無形の影》 オートアクションで《原初の紫:援護の風》
影の異形④:6dx7+3
DoubleCross : (6DX7+3) → 10[4,5,6,6,9,10]+10[5,9]+5[5]+3 → 28

GM:目標値28です。成功者なし
GM:ではダメージ!
壬生墨佳:めちゃガッツリ隠してくる……
GM:4d10+32
DoubleCross : (4D10+32) → 29[9,9,9,2]+32 → 61

粕原雄二郎:つっっっよ
影の異形④:ダメ^ジダイス走るな……。
壬生墨佳:耐えられるわけもなし。リザレクトします。
壬生墨佳:壬生墨佳のHPを1d10(→ 10)に変更 (25 → 10)
壬生墨佳:ギャー
GM:壬生さんと鶴蒔くんは6m移動してね
鶴蒔千波瑠:《リザレクト》!
壬生墨佳:壬生墨佳の侵蝕率を10(→ 10)増加 (81 → 91)
鶴蒔千波瑠:鶴蒔千波瑠の侵蝕率を1D10(→ 10)増加 (60 → 70)

影の異形④:「ザリザリザリザリザリ……」異音を出す。身を地面に反らせる。
影の異形④:そして、隣の異形と同じように、再び不可視の衝撃波を放つ構えを取った。
影の異形④:ご          おん
影の異形④:その僅か、斜め後ろ上方で、半円状の衝撃波が爆ぜる。
影の異形④:その位置で、何かが、何かを放った。
粕原雄二郎:「やっべ……!」
影の異形④:莫大な質量と威力と破壊力を持つ何かが、飯海を守るように固まっている三者を狙う。
鶴蒔千波瑠:「うわ……みみのん!!」
壬生墨佳:「チッ……!」
壬生墨佳:指を鳴らすと、ヤニの塊が周囲に舞う。固化はせず、攻撃の予兆を探るためのもの。
鶴蒔千波瑠:避けられないと悟り飯海さんへ覆いかぶさるように身体を"なにか"の前へ晒す
飯海美乃:「――――! やめて!」
影の異形④:壬生墨佳の対応は正しい。
影の異形④:一瞬、そのヤニの塊が何かのカタチを象ろうとして、
粕原雄二郎:「(撃ち落と……いや、見えねえ!)」
影の異形④:……それを丸ごと吹き飛ばすほどの単純なパワーに、霧散してしまう。
壬生墨佳:方向だけ確認して、粕原雄二郎を突き飛ばす。
粕原雄二郎:「んなっ!?」突き飛ばされる
影の異形④:粘性の大木で殴られたような衝撃が、壬生さんと鶴蒔くんを吹き飛ばす。
壬生墨佳:「ああ”っ……!」
鶴蒔千波瑠:「つぅ゛っ……!」
影の異形④:「……ザリザリザリ」 何かを誤魔化すように、申し訳程度の異音を鳴らしている。
壬生墨佳:「くそ、なんだ……?何を仕掛けてきてる……」
飯海美乃:「チハルくん! 墨佳ちゃん!」
壬生墨佳:よろよろと立ち上がって。「考えろ、考えろよ壬生墨佳……」
飯海美乃:目の端に涙を浮かべて駆けよる。
粕原雄二郎:「……ってえ……!余計なことしやがって!」
粕原雄二郎:「こいつは借りにしといてやる!」
壬生墨佳:「全員まとめて食らうよりいいでしょ!」
鶴蒔千波瑠:「みみのん……無事?」大木に叩きつけられた格好で、未だ立ち上がれずにいる
百重喉:『何を』『ぃえんぇんぇんえんおぉんききききぎぎ』『りぃんいにんいんいん……』
飯海美乃:「チハルくん。ごめんなさい、ごめんなさいっ……」
粕原雄二郎:「食らうならこっちだろが!……言ってる場合じゃねえな畜生」
飯海美乃:「分かったの。違う。やっぱり違う……!」
鶴蒔千波瑠:「いや……こっちこそごめん。側を離れちゃった」
飯海美乃:「すぐ気づければ、言えたのに……!」
鶴蒔千波瑠:「違う……?って」
鶴蒔千波瑠:「一体何が……?」
壬生墨佳:「……見えてるものと起きてることがか?」
飯海美乃:「あの影の蛇は、私を襲ってたものよ。白昼夢の中にいた怪物で……」
飯海美乃:審判の眼は、レネゲイドに伴う衝動を見抜く。
飯海美乃:「あの《百重喉》は、『衝動が違う』!」
鶴蒔千波瑠:「衝動が違う?それじゃあ……」
壬生墨佳:「は? それは、どういう……」
粕原雄二郎:「別モンってことか……?」
飯海美乃:「百重喉の手下みたいな顔をしてる、あの影の蛇は、全く別の人の力なの!」
壬生墨佳:「それがこの欺瞞か……色々と、確認しなきゃいけないことはあるけど」
鶴蒔千波瑠:「ええ?あ……いや、確かに、言われてみれば」
壬生墨佳:「とりあえず、単純な事実はある」
百重喉:異音は響き続けている。『アア忌マワシイ』『邪魔ナ』『シツコイ』『ぇいえんいえいえいえええんええああいいいああああ』
鶴蒔千波瑠:「さっきの攻撃は、何かでかい塊で殴られたみたいだった。最初の音波とは違って……」
壬生墨佳:「“メテオール”の一撃で灼き落とせたのは、間違いない」
壬生墨佳:「無敵の怪物じゃあないってことだ」
百重喉:『コノ紛イ物ドモゴト』『ウオオオ帰レ帰レ帰レェエエエ』『イォアンイォアンイォアンイォアン』

GM:イニシアチブ。鶴蒔くんです
鶴蒔千波瑠:マイナーなし
鶴蒔千波瑠:メジャーコンボ『ザラキエル』
鶴蒔千波瑠:《黒の鉄槌》《暴君の槌》《コンセントレイト:バロール》《黒星の門》《インビジブルハンド》
鶴蒔千波瑠:影のエンゲージに範囲攻撃します
GM:いらっしゃい
鶴蒔千波瑠:6dx7+2
DoubleCross : (6DX7+2) → 10[1,4,6,6,7,7]+10[6,8]+10[10]+2[2]+2 → 34

鶴蒔千波瑠:そこそこ!
GM:つよくない?
朝倉侑生:すごいわよ!
影の異形:イベイジョン15なので命中
粕原雄二郎:強いぜ!
百重喉:4dx+1
DoubleCross : (4DX10+1) → 6[4,4,5,6]+1 → 7

GM:命中!
鶴蒔千波瑠:よーし
鶴蒔千波瑠:命中でラウンド中の判定ダイスが-3され
鶴蒔千波瑠:ダメージ出します!
鶴蒔千波瑠:4d10+20
DoubleCross : (4D10+20) → 20[3,5,4,8]+20 → 40

鶴蒔千波瑠:期待値ピッタリ
影の異形②:まず②。問題なく消し飛びます。
影の異形④:こちらも倒れる。《蘇生復活》《瞬間退場》
鶴蒔千波瑠:なにィ……
粕原雄二郎:野郎!
壬生墨佳:ふーむ?
朝倉侑生:誰だお前!
百重喉:こいつも倒れます! 出目が良すぎる というか一撃目の方でこれかよ
GM:演出どうぞ。

鶴蒔千波瑠:「無敵じゃない……か。それ、真に受けるよ壬生さん」ふらつきながら立ち上がる
鶴蒔千波瑠:視線の先の靄を凝視し「相変わらず全然見えないけど……」
鶴蒔千波瑠:「みみのん、教えてくれ」
鶴蒔千波瑠:「あいつらは"俺達を見てる"よね?」
飯海美乃:「……うん。間違いないわ」
飯海美乃:「虚ろな穴でも。影に隠しても」
飯海美乃:「そこに『瞳』は、確かにある」
鶴蒔千波瑠:「OK、だったら」前髪を掻き上げる、紫の右眼が怪しい光を放つ。
鶴蒔千波瑠:「これで眼が合った」
鶴蒔千波瑠:邪眼、邪視。"視る"ことにより凶兆を呼び込む呪い。
鶴蒔千波瑠:されどその効果の真髄は呪う側ではなくむしろ呪われる側に大きく依存する。
鶴蒔千波瑠:即ち、受け手が"視られている"と自覚することで始めて、不確かな呪いは実体を持つ。
鶴蒔千波瑠:「何がそんなに嫌いなのって、最初に言ったよな」
飯海美乃:「…………うん」
鶴蒔千波瑠:「俺自身がどうなのかは正直わからない。教えてくれるならぜひ知りたいけど……どうやらこの眼は」
鶴蒔千波瑠:「眼があった相手にもその衝動を焼き付けるみたい」
鶴蒔千波瑠:「人間を呪うのは……」
鶴蒔千波瑠:不可視の怪物達の内側から、彼ら自身にも知覚不能な"何か"が膨れ上がる。
鶴蒔千波瑠:それは身体を裏返すように溢れ出し、肉片とともに弾け飛ぶ。
百重喉:『イィイエオィイィアアアアォォ、……!?』
鶴蒔千波瑠:「いつだって自分自身ってことらしい」
百重喉:『グ、ギィイ、アアォォン!』体内の圧縮空気が制御を外れ、異音とともに弾ける。
影の異形②:「――――!」 自ら身を捩り、内側から爆ぜる。その欠片が、
鶴蒔千波瑠:「自分自身の重みで潰れる。だからこの眼はバロールなんだって……よくわかんないけど」
影の異形④:……もう一つの方、その背後に襲いかかる。「ぐ、か……!」
影の異形④:明確な、人の呻き声。
影の異形④:「――――っ」 透明な何かが、踵を返す。湖面を散らして、その場から消える。
鶴蒔千波瑠:鶴蒔千波瑠の侵蝕率を12増加 (70 → 82)
百重喉:『ォオ、オオオォオォオ…………』
鶴蒔千波瑠:「……ミミのん、今何か見えなかった?」
飯海美乃:「…………何か、いたかも」
飯海美乃:「誰か……ずっと」汗が酷い。絶えずの能力行使で疲労している。
百重喉:鱗が全て閉じきり、場を満たしていた百重叫が止まる。
百重喉:ずぅうん、と岸辺に多頭蛇が倒れ込む。
鶴蒔千波瑠:「追った方がいいかもだけど……」彼女の肩を支えるようにして
鶴蒔千波瑠:「……今はこっちが先かな」
粕原雄二郎:「とりあえずは片付いたか……」
壬生墨佳:「いや、てか……」
壬生墨佳:「君らの出力なんなの……???」
朝倉侑生:ジトッと千波瑠くんを見ている。「…普段はそんな実力ないように見えて実は強い………んむぅ~~!」
鶴蒔千波瑠:崩れた巨体を見る。もし本当に視覚がないというのなら、邪眼の効きは完全ではないはずだが……
朝倉侑生:「ホントやってらんない~~っ」一人ごちながら立ち上がり、皆に駆け寄っていく。
粕原雄二郎:「ありがてえ話じゃねーか。俺たちゃ援護よりだしな」
鶴蒔千波瑠:「いや、たまたまっすよ……みみのんが見えてなかったら無理でしたし」
壬生墨佳:「いやまあそりゃ強いに越したことはないけどさあ」
壬生墨佳:「正規兵としてのプライド的な……」
粕原雄二郎:「その分他で役に立ちゃいーだろが。できることはできるやつがやりゃいいのよ」
粕原雄二郎:「ホレ調査だ調査」
飯海美乃:「墨佳ちゃんも、大丈夫だった……」
飯海美乃:心配げに腕とかに触れる。「ひどい音がしたわ」
壬生墨佳:「ひゃっ!」手を引っ込める。
飯海美乃:「あっ」
壬生墨佳:「ああいやごめん、大丈夫……」
飯海美乃:「やっぱりどこか怪我……」
壬生墨佳:「驚いただけだっての。まだ再生圏内だ」
壬生墨佳:「とにかく君のお手柄だったなこれ……」頭を撫でる。
飯海美乃:「わ」 片目を瞑る。
鶴蒔千波瑠:「……なんか」
壬生墨佳:「だけど使いすぎだ。休めてな」
鶴蒔千波瑠:「慣れてません?壬生さん」
飯海美乃:「そうするわ」
壬生墨佳:「いやまあそりゃあ、本職だからなこれ」
鶴蒔千波瑠:「いや、何ていうか……」
鶴蒔千波瑠:「女の子同士ってそんなもんなんですかね……」
飯海美乃:「チハルくんも撫でられたいの?」
壬生墨佳:「ああ、そういう?」
壬生墨佳:「撫でてやりな。そういうのがお好きらしいんで」
粕原雄二郎:「チハルお前……欲しがりだな……」
飯海美乃:「わかった。やってみるわ」
鶴蒔千波瑠:「え、えぇ!?いやなんでそうなるの!?」
飯海美乃:手を大きく上に伸ばして迫る
飯海美乃:「どうどう。だいじょうぶよ。怖くない怖くない」
鶴蒔千波瑠:「あ……ぅ……」
鶴蒔千波瑠:逃げるような素振りを見せたが、結局成すがままに撫でられる
飯海美乃:ぽすりと頭を撫でる。ワイパーみたいな撫で方。
朝倉侑生:「いいな~、楽しそうで~」
壬生墨佳:「おや、そっちも?」
粕原雄二郎:「ついでにやってもらったらどうだ?」
飯海美乃:「いいのかしら。先輩を撫でるの、不敬じゃない?」
鶴蒔千波瑠:「………」
朝倉侑生:「………不敬っていうか~」「ヤキモチ罪に問われちゃうかもだからいいや~」
壬生墨佳:「眼がマジすぎ」
粕原雄二郎:「おーこわ」
朝倉侑生:クスクス笑う。「大丈夫だよ、ボク好きな人いるし。どっちかっていうと、それで良いな~ってなっただけー」
鶴蒔千波瑠:「……何のことかわかんないですけど」ワイパーを手で止める
壬生墨佳:「スキャンダルじゃないのかそれ」笑って。「いいの言って?」
壬生墨佳:「それとも何だ。ファンのみんなとかいうクチ?」
朝倉侑生:「だって、みんななら内緒にしてくれるでしょ?」
壬生墨佳:「まあ、そういう組織ではあるけどね。不用意に明かしたら混乱を招くものの秘匿が信条だ」
飯海美乃:「……そうね。心配はいらないわ」
飯海美乃:「私、そういうインタビューとかバラエティ、出して貰えないから……」ちょっと遠い目
粕原雄二郎:「わざわざバラすほど暇人じゃあねーよ。安心しろい」
朝倉侑生:「ふふん、ありがと~」「…美乃ちゃんはまあともかく…」
壬生墨佳:「僕らは情報のプロなんで。暴くほうじゃなくて、むしろその先だ」
壬生墨佳:「取り扱いのプロってわけ。情報処理班ってのはね」
鶴蒔千波瑠:「その辺、こっちの業界の中でも仲間意識ありますしね。マスコミはまた別ですけど」
壬生墨佳:「あの美乃は本当に気をつけてね……?同僚がオーヴァードだとか……」
飯海美乃:「努力は……するわ」
壬生墨佳:「約束をして……」
GM:では、和やかに話していると、百重喉の声が聞こえる。
百重喉:『ウウ……これで終わりか……』『我らが何をした……』『生贄』『それはそう』『一理アリ……』
粕原雄二郎:「なんだこいつ、自問自答して勝手に納得してやがる」
百重喉:『まだ死にたくなイ……』『己、訳分からんぬるぬるに延々狙われたと思ったら……』『おかげで24の録画も見れなかっタ』『サンボルもまだ半分……』
朝倉侑生:「頭冷えたのかな。親しみやすい感じになったね」
鶴蒔千波瑠:「意外と俗世謳歌してるんですね……」
飯海美乃:「いや待って。テレビどうやって見てるの?」
粕原雄二郎:「そこか!?いや気になるが……」
壬生墨佳:「……何これ!?」
百重喉:積み重なる多頭蛇の中で一体だけ、妙に硬質な輪郭の頭がいる。
百重喉:他の全ての蛇は虚ろな目だが、その一体だけは、小型カメラの管らしきものが埋まっている。
鶴蒔千波瑠:「……」
朝倉侑生:「……」
壬生墨佳:「……」
百重喉:『はあ……贄の目よりこれ使った方がめっちゃ馴染むじゃん! と気付いて幾星霜』
粕原雄二郎:「……なんだこいつ!」
百重喉:『年貢の納め時というわけか……それで、何だ貴様らは。UGNか。それともゼノなんとか…………』
壬生墨佳:「随分お詳しいようで。そのUGNだけど……」
壬生墨佳:「色々聞かせてもらっても?嫌ならいいんだけど……」
百重喉:メカドラゴンめいたカメラアイ頭が、ぐるりと一点を捉える。
壬生墨佳:「嫌ならデータぶっこ抜いて回路焼き切るが……」
百重喉:『……朝倉ユウキ?』
壬生墨佳:「え」
壬生墨佳:「知り合い?」
朝倉侑生:「へ?」
朝倉侑生:「こんな変なのと知り合いなわけないでしょ~!」
鶴蒔千波瑠:「いや知り合いというよりは……」
粕原雄二郎:「ま、まさかな……」
壬生墨佳:「言うよりは、何」
百重喉:『本物?』『マジ?』『嘘、「オウムとジョージ」の?』『アリアンCM?』『え、だって』『そんな嘘』
粕原雄二郎:「こいつ、テレビっ子だ!」
朝倉侑生:「…えぇ~~~~~~~!?」
壬生墨佳:「なんで古代種神格が普通にテレビ見てるんだよ……」
百重喉:『本物? 嘘、嘘マジ?』『生朝倉様!?』『握手! 握手だけでも!』
百重喉:『手がない! 蛇だから!』
鶴蒔千波瑠:「結構ガチなファンなんですね……」
壬生墨佳:「……舌裂いてやろうかこいつ……」
粕原雄二郎:「機械と融合してるくらいだから普通に電波受信してるんじゃねえのか……?」
百重喉:『WIFI通るんスよここ。崖の麓のコンビニあったでしょ』
朝倉侑生:「えっと………」
朝倉侑生:「………」
朝倉侑生:「………」
百重喉:『それで? え? 話を聞く? なんでも喋りますけど』
粕原雄二郎:「……後でサインくらいしてやんな」
朝倉侑生:「……複雑すぎる~~~~…………」
壬生墨佳:「まあ嫌われるよりは……いいんじゃない……?」


GM:シーン終了。ロイスと、通常の購入が可能です。
粕原雄二郎:壬生さんにロイスとっとこうかな
鶴蒔千波瑠:応急買います!
鶴蒔千波瑠:4dx>=8
DoubleCross : (4DX10>=8) → 10[5,5,9,10]+10[10]+8[8] → 28 → 成功

壬生墨佳:ヤバ
朝倉侑生:すご
GM:どうして代役判定でそれ出さないの
鶴蒔千波瑠:メイド服買えるじゃん
朝倉侑生:みみのんに手当してもらったのかな
GM:それだわ
鶴蒔千波瑠:ドキドキして出血増えそう
朝倉侑生:青少年!
鶴蒔千波瑠:早速手当してもらいます~
粕原雄二郎:同行者/壬生墨佳/有為○/劣等感/ロイス
鶴蒔千波瑠:10+2d10
DoubleCross : (10+2D10) → 10+7[5,2] → 17

壬生墨佳:私も応急狙お
鶴蒔千波瑠:そこそこ回復
朝倉侑生:ボクひとつ持ってるから千波瑠くん使って~
壬生墨佳:4dx>=8
DoubleCross : (4DX10>=8) → 10[6,6,6,10]+10[10]+10[10]+2[2] → 32 → 成功

朝倉侑生:壬生手当!
壬生墨佳:……?
粕原雄二郎:そんじゃボディアーマーでも
朝倉侑生:ナース服添え!?
鶴蒔千波瑠:わーい朝倉くんありがとう!
粕原雄二郎:3dx+5>=12
DoubleCross : (3DX10+5>=12) → 10[6,6,10]+4[4]+5 → 19 → 成功

鶴蒔千波瑠:17+2d10
DoubleCross : (17+2D10) → 17+6[5,1] → 23

朝倉侑生:アルティメイド服いきます
朝倉侑生:3dx+1>=20
DoubleCross : (3DX10+1>=20) → 8[2,3,8]+1 → 9 → 失敗

朝倉侑生:おかしい この流れならいけるはずでは…
GM:朝倉くんが普通
GM:なんでさらっと粕原さんも回してんの
粕原雄二郎:おれたちが高達成値出したばっかりに
壬生墨佳:ナース服霊装得ちゃった 自分回復するか……
鶴蒔千波瑠:ロイスは保留で以上!
壬生墨佳:壬生墨佳のHPを14(→ 14)減少 (10 → -4)
朝倉侑生:ロイスは保留で以上!
壬生墨佳:間違えた 24です
壬生墨佳:ロイスはもういっぱい!
粕原雄二郎:以上!


【ミドルフェイズ5】

GM:というわけでやっていきましょう、ミドル5です。
GM:シーンプレイヤーは鶴蒔くん。他は自由。
鶴蒔千波瑠:鶴蒔千波瑠の侵蝕率を1D10(→ 8)増加 (82 → 90)
粕原雄二郎:出!
粕原雄二郎:粕原雄二郎の侵蝕率を1D10(→ 3)増加 (77 → 80)
朝倉侑生:朝倉侑生の侵蝕率を1D10(→ 1)増加 (81 → 82)
朝倉侑生:やった
壬生墨佳:壬生墨佳の侵蝕率を1d10(→ 1)増加 (91 → 92)
壬生墨佳:よきよき
GM:良い感じに揃ってきたわね
粕原雄二郎:いいぞッ
GM:では情報収集項目から行くわよ
【“百重喉”の行動について】 情報:噂話 交渉 難易度8 (朝倉侑生が挑戦した場合、交渉:難易度2)
【“ぬるぬる”“影の異形”について】 情報:UGN 知識:レネゲイド 難易度8
【tips:監督について】 情報:噂話 難易度6
朝倉侑生:なんかある
朝倉侑生:えっと…じゃあ…一番上をやらせていただいて…
鶴蒔千波瑠:僕は役に立たてなそうなんで監督調べようかな
朝倉侑生:【“百重喉”の行動について】、せっかくだし交渉で振りますね
朝倉侑生:3dx>=2
DoubleCross : (3DX10>=2) → 7[4,6,7] → 7 → 成功

粕原雄二郎:そしたらぬるぬる行くかな
朝倉侑生:やった~
壬生墨佳:GOGO
壬生墨佳:すご~ 何でも話してくれそう
粕原雄二郎:8DX>=8 知識で行こう
DoubleCross : (8DX10>=8) → 10[1,2,3,6,8,8,9,10]+10[10]+2[2] → 22 → 成功

鶴蒔千波瑠:監督について噂話で判定、コネ使用。
粕原雄二郎:全知
鶴蒔千波瑠:知性の塊
朝倉侑生:ヤバ…
GM:ピュアノイじゃん…………。
鶴蒔千波瑠:6dx+1>=6
DoubleCross : (6DX10+1>=6) → 8[1,1,1,2,7,8]+1 → 9 → 成功

GM:はーい、では全員成功ね
朝倉侑生:いい感じ~
壬生墨佳:天才しかおらんのか?
GM:公開します
【“百重喉”の行動について】
 オリジン:レジェンド種の古代種RB。
 来歴はおおよそ伝承通りだが、大正時代末期、生贄の少女を護らんとした軍人の試行で捧げられた当時最先端の「機械の目」、ダゲレオ式カメラと奇跡的な適合を見せる。
 以降は不法投棄家電等から適宜性能をアップデートしながら、現代まで人の営みを(テレビ番組で)見守ってきたミーハー古代種。数多の映像作品のおかげで情緒もガンガン育ち、そのため過去の所業に言及されると口を鎖す。
 ここ数週間、飯海美乃を襲っていたものと同様の敵性レネゲイドに襲撃され続けており、とうとう自分も討伐される時が来たのかと戦々恐々としていた。
 発生自体は江戸時代あたりで、仏教と共に伝来した邪竜……ザッハークやアジダカーハの伝承が原型と見られる。
【“ぬるぬる”“影の異形”について】 情報:UGN 知識:レネゲイド
 執拗なまでに自らの正体を隠匿し、暗躍し続けていた蛇状の怪物。
 戦闘および攻撃痕に残された物質から、蛇ではなく、何らかの海棲生物系キュマイラの触手ないし触腕の一部であるとの分析結果が出た。
 美乃の眼が捉えた衝動は『殺戮』。
 UGNのデータベースから、該当する性質を持つFHエージェントの記録が得られた。
 《ストラグルフィーラー》。"他者の能力を装って戦闘を行う"技術を持っていた、特殊な戦闘エージェントである。
 かつては隠匿など何もせず、衝動の通りに暴れ回る厄介な存在だったが、とあるマスターエージェントとの同士討ちに敗れ、姿を消している。
 姿を消した時期は《ストラグルヴィジョン》現象の目撃開始時期と一致する。

 →【《ストラグルヴィジョン》について】が公開されました。指定したタイミングから調査可能です。
【tips:監督について】
 夜間撮影でも外さないサングラスがトレードマークの、界隈では有名なベテラン監督。
 いささかならず変人の気があるが、バイタリティと異様なコミュニケーション能力に溢れており、おおよそヒットメーカーといって差し支えない。
 当初、百重喉の配役には難色を示しており……特に商業上の都合による飯海美乃には『人真似が上手いだけの素人だ』と苦い顔をしていたが、撮影が始まって以降は、そのような様子は見られなかった。
GM:情報は以上になります。続けて、最後の代役判定ね
GM:判定説明~
【代役判定③:難易度9/財産点使用可能】
使用技能:《肉体》《芸術:演技》《意志》《調達》

① 調達判定を消費して挑戦可能。使用技能にかかわらず、財産点を使用できます。
② 映画撮影に役立つイージーフェクトを使用する場合、一つなら達成値+2、まさかとは思いますが三つ以上ある場合、達成値を+5できます。
③ 判定に成功した場合、達成値までのアイテムを調達できます。
④ 代役判定には何人でも挑戦できます。代役判定をせず、通常の調達判定を行っても構いません。
⑤ 既に"白昼夢"の気配はない。失敗のペナルティはありません。
GM:挑戦する人は宣言して振ってね~
朝倉侑生:イージーエフェクト《スポットライト》使用して、《芸術:演技》で判定します
朝倉侑生:10dx+1 ダイスボーナス+2、あと【学園帰り】で更にダイス+1
DoubleCross : (10DX10+1) → 9[2,3,3,4,5,5,7,7,8,9]+1 → 10

朝倉侑生:ムムム 回らないな~
粕原雄二郎:調達で振ろう
粕原雄二郎:4dx+5
DoubleCross : (4DX10+5) → 9[1,2,4,9]+5 → 14

GM:12ですね 朝倉君
鶴蒔千波瑠:演技は気合。意志で判定します
朝倉侑生:12でした!ありがとうございます
鶴蒔千波瑠:粕原のアニキ、《援護射撃》いいすか……?
粕原雄二郎:しょうがないなあチハ太くん
粕原雄二郎:《援護射撃》~(例の効果音)
粕原雄二郎:侵蝕80→82
鶴蒔千波瑠:わ~い!
鶴蒔千波瑠:12dx>=9
DoubleCross : (12DX10>=9) → 10[1,2,2,2,3,4,4,7,7,8,8,10]+8[8] → 18 → 成功

朝倉侑生:すごい出目!
鶴蒔千波瑠:粕原ひみつ道具のおかげです
GM:おっ 気合い入ってますねえ
壬生墨佳:バディムしちゃお~
粕原雄二郎:気合も入ろうというものよ
壬生墨佳:あ、いやでも皆財産貯めたのか
鶴蒔千波瑠:ラストシーンのために整えてきました
壬生墨佳:粕原さんにするべきかなこれ
鶴蒔千波瑠:財産点あるぜ
壬生墨佳:メイドあと2個手に入れる計画のためには……
粕原雄二郎:そんなプランが!?
壬生墨佳:代用判定します~ 《壁抜け》《ポケットディメンジョン》で機材の大量輸送します 傍からは《テスクチャーチェンジ》でごまかすよ
朝倉侑生:ほしい~
GM:こいつ……!
GM:ボーナス強盗だ! 捕まえろ! +5どうぞ!
壬生墨佳:わ~い
壬生墨佳:5dx+6>=9 意志
DoubleCross : (5DX10+6>=9) → 8[3,6,7,7,8]+6 → 14 → 成功

鶴蒔千波瑠:いい感じ


飯海美乃:「さて。いつまでも、助っ人に頼るわけにはいかないわね」
監督:「ああ。間違いなく傑作になるぞ……!」
監督:「宣伝フレーズはどうするか。話の途中だが《百重喉》だ! とかかな……」
飯海美乃:「それはどうなのかしら……?」


【代役判定③ 鶴蒔千波瑠 ハンドアウト】  貴方は傷もほとんど癒え、いつでも軍属に戻れる立場になった元傷痍軍人だ。
 町をあげての『祭り』はもう近い。数週間に渡る前夜祭に盛り上がるとある夜。あなたは、懇意にしている『お嬢さん』の飯海(仮)と、買い物に出かける。
 あなたは既に知っている。祭りの日に、彼女は生贄に捧げられ、その美しい眼は永遠に怪物に召し上げられることを。
 あなたは既に知っている。彼女がそれを自覚し、覚悟の上で貴方の前で笑っていることを。


GM:どこか寂れた町が、今は見違えるようだった。
GM:色とりどりの明かり。夜遅くまで行き交う人々。屋台で売り出されている、玉石混淆の品々。
GM:すっかり顔見知りも多くなったその中を、鶴蒔士官は、少女と二人で歩いている。
飯海美乃:「士官さま! はやく、はやく!」
鶴蒔千波瑠:「走ると危ないですよ。お嬢さん」
鶴蒔千波瑠:喧騒の中、人ごみの間を縫って歩く。街に来た頃に付いていた松葉杖はもう不要になった。顔の右半分の包帯も今はない。
飯海美乃:真新しいブーツの踵を鳴らし、跳ねるように
鶴蒔千波瑠:傷の影響かその眼の色は少しだけ薄くはなっていたが、足取りに不安はない。
飯海美乃:「林檎飴、型抜き、焼きたて落雁、射的に……」
飯海美乃:「急がなきゃ、とても回りきれないですもの」
鶴蒔千波瑠:「……」
飯海美乃:「大丈夫。士官さまは目立つから、はぐれはしませんわ」
飯海美乃:頬を膨らませ、破顔し……“普段”とはまるで異なる、多彩な表情。
鶴蒔千波瑠:「……なら良かった。とはいえ自分もお嬢さんをそうそう見失いはしませんが」
飯海美乃:「そうですね」背伸びする。「士官さま。傷が癒えて、本当に良かったです」
鶴蒔千波瑠:「町の皆さんに良くして頂いたおかげですよ」
鶴蒔千波瑠:「もちろん、お嬢さんにも」
飯海美乃:「あら、ご存じかしら。町の女子は皆、士官さまの噂をしているんですのよ」
鶴蒔千波瑠:「おや、それは……少し聞くのが怖いな」
飯海美乃:悪戯っぽく笑う。「どうか一緒に連れ帰っては貰えないか、なんて、夢見ている子ばかりよ」
鶴蒔千波瑠:「はは、本当ですか?」困ったように笑う
飯海美乃:「気に入った子はいた? 私の友人の、店子なんかはどうかしら」
鶴蒔千波瑠:「あまり愛想良くできた覚えもない。厄介者がようやく消えてせいせいするものとばかり思ってましたが……」
飯海美乃:「町から出てみたいと言っていたからちょうどよくってよ」
鶴蒔千波瑠:「ああ、あの女給の。彼女には街に来たばかりの時に世話になって……」
GM:太鼓や花火はない。かわりに、奥ゆかしい緩く空気を貫くような笛の歌が響く。
鶴蒔千波瑠:「……この祭りの話を聞いたのも、その時でしたか」
鶴蒔千波瑠:「けれど……」
飯海美乃:「……士官さま?」
鶴蒔千波瑠:「……いえ。彼女には、発つ前に礼を言わなければ。それと、次はいい人に会えるだろうとも」
鶴蒔千波瑠:「生憎誰も連れていくつもりはありません。自分は……」
鶴蒔千波瑠:「自分……は……」言葉に詰まる。どこか眼が泳いでいるようにも見える。
飯海美乃:「――。……」泳ぐ眼を見る。笑顔が一瞬動き、
飯海美乃:「あ! 囃子だわ。ねえ、士官さま、見に行きましょう!」そういって、小さな両手で手を握る。
飯海美乃:カメラから見えない角度で、鶴蒔さんの掌に指を這わせる。
鶴蒔千波瑠:「え?……あ、はい、ええ、お嬢さ……」
飯海美乃:次の台詞の、最初の単語が伝えられる。
飯海美乃:「笛囃子は、目玉なのよ。太鼓がないぶん、東京の名人にだって、皆負けないくらい!」
鶴蒔千波瑠:「───……」視線だけを一瞬合わせ。その手を握り返す。
飯海美乃:ぱちりと瞬き。握られた手を委ねる。
鶴蒔千波瑠:「……そんなにおっしゃるなら、見に行きませんか」
飯海美乃:「え?」
鶴蒔千波瑠:「確かにこの祭りの笛は素敵ですが、神田囃子も負けてはいない」
飯海美乃:「……それ、って……」
飯海美乃:明るいばかりの笑顔が、きょとんとしたものに変わる。
飯海美乃:変わって、そして、俯く。
鶴蒔千波瑠:「浅草の太鼓も、隅田川の花火も、お嬢さんは見たことがないでしょう」
鶴蒔千波瑠:「見に行きませんか。自分と。東京へ」
GM:人混みから離れ、提灯と月明かりと、遠い笛の音だけが。
飯海美乃:「……士官さま、ったら」
飯海美乃:「ご冗談が、お上手だわ」
鶴蒔千波瑠:「そこまで器用な男なら、こんな傷は作っていませんよ」
鶴蒔千波瑠:握ったままの手を引いて、お嬢さんを抱き寄せる。
飯海美乃:「そう……ですよね。よく、知っています」
飯海美乃:「…………!」
飯海美乃:「……ダメ。ダメです。士官さま」
飯海美乃:「私のことは。もう、ご存じなのでしょう……?」
鶴蒔千波瑠:「駄目なものですか」
鶴蒔千波瑠:「自分は軍人です。目の前で犠牲になる命を、見ているだけにはできない」
飯海美乃:「私が、行くんです。あの、恐ろしくも、哀れな神は、私を選んだ」
鶴蒔千波瑠:「選ばれたから行くのですか」
飯海美乃:「選ばれたから、行くのです」
飯海美乃:「これが私の運命なのだと、そう思って。……そう、思って……」
飯海美乃:声が震える。
鶴蒔千波瑠:「なら自分も……俺も、あなたを選びます」
飯海美乃:「……!」
飯海美乃:頬が赤い。重ねた手が、寄せた体が。分厚い一重越しにすら分かるほど熱く。
飯海美乃:「ああ。どうか、そんな……こと……」
鶴蒔千波瑠:「哀れな神が、貴方の運命を弄ぶというのなら」
鶴蒔千波瑠:「俺が取り戻します」
飯海美乃:「ああ……」
鶴蒔千波瑠:「もしも、この街に俺が来たこともまた運命だというのなら」
鶴蒔千波瑠:「それこそが貴方です。お嬢さん」
飯海美乃:「……いけません」
飯海美乃:「…………いけませんね。私は……」
飯海美乃:手を、強く握り返す。
飯海美乃:「ああ。お願いします」目元に涙。「どうか、士官さま。――私を、攫って下さいまし」
飯海美乃:「運命が、二度と追ってはこれないほど。遠く……強く……!」
鶴蒔千波瑠:「……はい、必ず」その涙を拭い
鶴蒔千波瑠:「どこまでもお連れします。決して離しはしない」
鶴蒔千波瑠:「約束です」
鶴蒔千波瑠:隣合った二人の影が、ゆっくりと重なっていく
GM:明かりに照らされた、一つの長い影は。
GM:泣きじゃくる少女の声が消えるまで、離れることはなかった。


GM:山場シーン撮影後。
GM:本日の撮影はこれで終わりだと言うことで、再びあなたたちは気兼ねなく集まる機会を得た。
朝倉侑生:「チューは~~~~?」
朝倉侑生:「しなかったの~~~~~??」
鶴蒔千波瑠:「……………………」
粕原雄二郎:「ばっかおめえこういうのは段取りってもんがな」
飯海美乃:「あのシーンにはそもそも入ってないわ」
壬生墨佳:「いや~でもなあ」
壬生墨佳:「あそこはこう……」
鶴蒔千波瑠:「…………………………ハァ~~………」魂が抜けたように宙を眺めている
朝倉侑生:「え~、アドリブ入れてなかった~~?」
飯海美乃:「抱き寄せるのは鶴蒔くんのアドリブよ」
粕原雄二郎:「アドリブであれかよ!……マジか」
壬生墨佳:「へえ……?」
飯海美乃:「びっくりしたけど、とても、うん、良かったわ」
朝倉侑生:「わ~、良かっただって、良かっただって」墨佳ちゃんに言う。
壬生墨佳:「へええ~~~???」
飯海美乃:「やっぱり、才能あると思う」
鶴蒔千波瑠:「ハァ~……えっ!?いやっ」
鶴蒔千波瑠:「ないないない!途中台詞飛びかけたし!」
粕原雄二郎:「ンなもん急遽キャスティングされてんだから当たり前じゃねーか」
飯海美乃:「あ、やっぱり飛んでたのね、あそこ」 くすりと笑う。
飯海美乃:「余計なお世話じゃ無くて良かったわ」
鶴蒔千波瑠:「いえあの……とても……助かりました」
飯海美乃:「良かったわ。プロの面目は保てたわね」
壬生墨佳:「てかマジで演技してるときと表情ぜんぜん違うな……」
壬生墨佳:「あの笑顔作れるのすごいな……」
粕原雄二郎:「さすが女優だな……」
朝倉侑生:「普段から笑えば可愛いのにね~」
飯海美乃:「ありがとう。……それが好きだから、役者をやってるのかも」
朝倉侑生:「じゃあ、美乃ちゃんが安心して役者できるように」
朝倉侑生:「早くあの"ぬるぬる"をなんとかしないとだねえ」
粕原雄二郎:「あァ、アレか……」
鶴蒔千波瑠:「結局何なんですかね、アレ」
粕原雄二郎:「壬生のおかげで観察できたが……」
粕原雄二郎:「どうも蛇じゃねえらしいなアレ」
鶴蒔千波瑠:「そうなんですか?なんか這った跡みたいのありましたけど……」
粕原雄二郎:「タコかイカかわからんがそっち系のやつっぽい」
壬生墨佳:「ああ。そもそも体表が粘滑質の蛇なんてほとんど存在しないんだ……」
鶴蒔千波瑠:「タコやイカ……」
朝倉侑生:「え~、より気持ち悪そう」
壬生墨佳:「引きずるほどに重量があるってことだろ」
粕原雄二郎:「で、嬢ちゃんの眼で見た話も総合して……」
藤枝支部長代理:そのとき、部屋に入ってくる。「すまない。遅くなったな」
粕原雄二郎:「いや、いいタイミングだぜ」
藤枝支部長代理:「戦闘痕と、君たちが受けた傷のデータの照合が済んだ」
藤枝支部長代理:「それに、飯海が捉えた《衝動》……」
藤枝支部長代理:「恐らく、殺戮衝動に分類されるということだったが」
飯海美乃:「…………。うん」 やや、緊張した面持ちで。
飯海美乃:「そうだと思う。……今にして思えば、最初から、薄らとは感じてたの」
飯海美乃:「殺したい、殺したいって思いながら……何故かそれを必死に押えてる。そんな感じ」
鶴蒔千波瑠:「押さえてるの……?」
壬生墨佳:「……衝動に抗ってると言えば聞こえはいいが」
壬生墨佳:「なんだ……?状況が整うのを待ってるってとこか……?」
飯海美乃:「それ。とっておいてる……みたいな」
粕原雄二郎:「溜め込んでるっつーのか?」
朝倉侑生:「なんで~?」
藤枝支部長代理:「その意図は分からない。……しかし、そこまで読み取れるのか」
藤枝支部長代理:「軽い読心みたいなものだな。君の眼は」
藤枝支部長代理:「その能力と衝動、それに戦闘痕から図れる、出力の大きさ」
藤枝支部長代理:「粕原の想定通り、調べた。過去に当てはまるオーヴァードの記録がある」
粕原雄二郎:「ビンゴだったか。んで、どこのどいつでえ」
藤枝支部長代理:資料を出す。「こいつだ。FHエージェント、《ストラグルフィーラー》」
藤枝支部長代理:「強力なエージェントで、活動時はこちらも幾度となく被害を受けている」
壬生墨佳:「能力は……“他者の欺瞞”?これって……」
鶴蒔千波瑠:「あ!確かにあの時のぬるぬるも百重喉の攻撃を真似るようなことしてたかも……」
粕原雄二郎:「なんか最近聞いたような名前だな、ストラグルなんとか」
藤枝支部長代理:「触手、触腕の操作。他人の能力を真似る能力」
藤枝支部長代理:「今いち噛み合わない気もするが……オーヴァードの能力が常に一つにまとまるわけでもないからな」
壬生墨佳:「ていうか真似る能力なら一本の可能性もあるだろ」
壬生墨佳:「その能力で再現してりゃ線通るんだから……」
朝倉侑生:「えっと、ストラグルフィーラーがストラグルヴィジョンを起こしてるってこと?」
朝倉侑生:「それで、ぬるぬるにもなってる?」
壬生墨佳:「可能性はあるだろ」
壬生墨佳:「出力的には、失われた遺産なんてものもある。荒唐無稽な話でもない」
鶴蒔千波瑠:「けどそいつ、記録が残ってるってことは、昔は普通に活動してたんですよね。隠れたりとかせず」
藤枝支部長代理:「そうだ。かなり派手に動いていたようだ」
鶴蒔千波瑠:「なんで今はわざわざ誰かになりすますようなことしてるんですかね?」
藤枝支部長代理:「能力を真似る能力も、どちらかといえば相手を嘲るために使っていたとある」
壬生墨佳:「例えば、ジャーム化による変容を果たした」
粕原雄二郎:「なくはねえ話だな」
壬生墨佳:「例えば、更に上の指揮系統に組み込まれて、指示に従っている」
壬生墨佳:「例えば、名を騙る別人」
壬生墨佳:「可能性を考えればきりがないが……」
藤枝支部長代理:「関係あるかは分からないが……こいつ、登録は削除されてるんだよ」
壬生墨佳:「削除?それは……」
壬生墨佳:「“無力化”されたと判断された?」
藤枝支部長代理:「ああ。FH同士の内ゲバなんで情報は多くないんだが、敵対したマスターエージェントに負けたとか殺された、とか」
粕原雄二郎:「そいつはいつの話だ?」
藤枝支部長代理:「ここだ。行動記録の最後」
粕原雄二郎:「……はは~ん」
粕原雄二郎:「繋がってきたんじゃねえのか?」“ストラグルヴィジョン”の資料を出す
鶴蒔千波瑠:「これ、粕原さんが調べてるっていう……」
壬生墨佳:「……正確には僕がだ。しかし、同時期か」
粕原雄二郎:「これで何もねえってこたねーだろ」
鶴蒔千波瑠:「"ストラグルフィーラー"が死んですぐ、"ストラグルヴィジョン"が現れた……」
鶴蒔千波瑠:「……えっじゃあ」
鶴蒔千波瑠:「"ストラグルヴィジョン"は"ストラグルフィーラー"の幽霊ってことですか!?」
朝倉侑生:「あは!怖!」
壬生墨佳:「幽霊って……」呆れたようにして。
粕原雄二郎:「おもしれー発想だな、まあ実際のところわからんが」
藤枝支部長代理:「触手(feeler)幽霊(vision)か。ぞっとしない発想だ」
朝倉侑生:「分からんから…また調べるしかない、ってやつ~?」
飯海美乃:「……私、触手の幽霊に呪われるようなことしたかしら」
粕原雄二郎:「そういうこった。本人に聞けりゃ早いんだがな」
壬生墨佳:「幽霊なんて非合理的な……」
飯海美乃:「たこ焼きやイカ焼きは好きだけど……でも大好物ってほどじゃないし……」
鶴蒔千波瑠:「いや、別にタコやイカの代表ってわけじゃないと思うよ……」
壬生墨佳:「てかそんな化け物とかがそのへんにゴロゴロしてるわけじゃないからな!」
藤枝支部長代理:「ただ、当初の容疑者だった《百重喉》が完全にハズレである以上はな」
壬生墨佳:「普通は居ないんだよそういうの!」
壬生墨佳:「なんなんだよあの完全にハズレ!」
朝倉侑生:「カメラのおめめのとこにサインあげたら喜んでたよ」
粕原雄二郎:「まあそう言ってやるなよ……あいつも苦労して……ねえかなやっぱ」
藤枝支部長代理:「遺産やストラグルヴィジョンについても全く心当たりはないそうだ」
鶴蒔千波瑠:「本当にただの被害者だったんですね……」
藤枝支部長代理:「まあ、前向きに考えよう」
藤枝支部長代理:「彼がクソオタじゃなかったら、彼を討伐して事件解決、となっていたかもしれん」
粕原雄二郎:「まあそれは確かに」
壬生墨佳:「いやオタクが悪いみたいな言い方……」
壬生墨佳:「いやまあ……マナーはよくないが……」
粕原雄二郎:「プランナーのやつも思わせぶりなこと言いやがって……」
朝倉侑生:「プランナーって人は結局雄二郎くんに何をしてほしかったの?」
朝倉侑生:「雄二郎くんの話しぶり的に、百重喉をやっつけて~みたいなお願いしたんだと思ってたよ、ボク」
粕原雄二郎:「なんか……見届けろって……」
粕原雄二郎:「俺も討伐を覚悟してたんだがなァ」
壬生墨佳:「奴さんが何考えてようがいいだろ別にさ」
壬生墨佳:「あれに命令されてるわけじゃない。あくまで僕らの命令系統はUGNだ」
壬生墨佳:「だろ?」
粕原雄二郎:「まあそうだな」
粕原雄二郎:「気を取り直していくとすっか」
朝倉侑生:「ふうん…じゃあえっと」
朝倉侑生:「また調査~? 地味じゃな~い?」
壬生墨佳:「もしかしたら派手なの来るかもしれないぜ?」
壬生墨佳:「何しろ向こうはこっそり隠れてると来た。いつ飛び出してもおかしくないだろ」
朝倉侑生:「え~っ。はやく来ないかな~!」「ね~千波瑠くん」
鶴蒔千波瑠:「えっ、俺!?」一瞬慌てるが
壬生墨佳:「彼はそっちのクライマックスどころじゃないだろ」
鶴蒔千波瑠:「……いや」
鶴蒔千波瑠:「狙われてるのはみみのんですから……ずっと影から狙われるよりは」
鶴蒔千波瑠:「いっそ痺れを切らして出てきてくれた方が、スパッと解決できていいかもっすね……」
飯海美乃:「……それは」
飯海美乃:言葉を濁す。「…………ううん」
鶴蒔千波瑠:「その方が映画に集中できるっていうか」
鶴蒔千波瑠:「彼女のためかなと……みみのん?」
飯海美乃:「私は、どちらかといえば……撮影の方を、先に終えたいわ」
鶴蒔千波瑠:「そうなの?俺はてっきり……」
飯海美乃:軽く俯く。「だって、ほら、その。事件が終わったら、皆帰っちゃうでしょう?」
壬生墨佳:「いやまあそりゃそうだが……」
飯海美乃:「朝倉先輩もだし。墨佳ちゃんなんか、今や裏方のひとたちのスターみたいになってるし。ね」
飯海美乃:心なし早口。
粕原雄二郎:「スミに置けねーな」
朝倉侑生:「え~、なに~、どしたの美乃ちゃん、さみしくなっちゃったの?」
壬生墨佳:「からかわれてるだけだろ、物珍しさに……ほら」スマホを取り出す。
壬生墨佳:「別に連絡先くらい教えてやるから」
飯海美乃:「わ。……いいの?」
飯海美乃:かなり食いつくように覗き込む。
壬生墨佳:「別に僕には拒む理由もないからな」
鶴蒔千波瑠:「あ、あの!じゃあ」
鶴蒔千波瑠:「みんなで交換しません?連絡先」
粕原雄二郎:「おっ、いいぜ」
飯海美乃:「私、あんまりその、お仕事関係ない人との交換なかったから……」
朝倉侑生:「しょーがないな~っ、なんちゃってー。良いよ~」
壬生墨佳:「てかこれ、どうせなんだから」
壬生墨佳:「オフショットの一枚でも撮ってやろうか」
壬生墨佳:パシャ、とスマホを掲げてみんなを撮る。
鶴蒔千波瑠:「わっ、不意打ちですよ!心の準備が……」
壬生墨佳:「出来てないからいいんだろ、こういうのは」
飯海美乃:「……ふふふっ」
飯海美乃:演技の時のように、それよりも自然に眼を細めて笑う。


GM:この日はこれで終わりと、部屋を出た、ちょうどその時。
飯海美乃:美乃の携帯に、メッセージが来る。
飯海美乃:「あら。……チハルくん、良いかしら」
飯海美乃:去り際の鶴蒔さんを呼び止める。
鶴蒔千波瑠:「俺?別にいいけど……どしたの?」
鶴蒔千波瑠:慌てて振り返る。
飯海美乃:「監督から連絡が来たの。明日の撮影について打ち合わせがしたいから来てって」
飯海美乃:「ここからの撮影、ほとんどチハルくんと同時出演でしょう? 貴方も聞いた方が良いと思って」
鶴蒔千波瑠:「う、た、確かにそうだけど……ああ、うん」一瞬たじろいで
鶴蒔千波瑠:「わかった行くよ。代役でも責任は果たさないとね」
鶴蒔千波瑠:軽く頬を叩いて気合を入れる。
藤枝支部長代理:「なんだ、寄り道か? 帰りは送ってやるんだぞ」
藤枝支部長代理:「今からだと、遅くなるだろうからな」
鶴蒔千波瑠:「えと、すみません。映画の打ち合わせで呼ばれちゃいまして」
鶴蒔千波瑠:「先に帰ってて貰えれば……こっちも遅くなるかもなので」
藤枝支部長代理:「映画撮影というのも大変なものだな……こちらも情報を詰めておく。また明日に」
飯海美乃:「はい、行ってきます」
鶴蒔千波瑠:「ども。お疲れさまです。また明日」
飯海美乃:「じゃあ行きましょうか。近くに、ロケスタッフの借りてる旅館があるから」
鶴蒔千波瑠:「ん、ああ。……旅館?」
飯海美乃:夕暮れ時の街並みを歩いてゆく。
鶴蒔千波瑠:「……いや落ち着け。これは仕事……打ち合わせ……」
鶴蒔千波瑠:「……って、一人で行くと危ないって!」
鶴蒔千波瑠:慌ててその後を追っていく。
飯海美乃:「今更だけれど。本当に、今回はありがとうね」
飯海美乃:鶴蒔さんが追いつくのを待って、そう切り出す。
鶴蒔千波瑠:「どうしたの急に」照れたように笑って
飯海美乃:「ほら、百重喉さん、見たでしょう?」
飯海美乃:「今回は良かったけれど。普段から、ああいうものと戦ってるんだったら」
飯海美乃:「私がこうして自由にさせて貰えてるの、運が良かったなって思って」
鶴蒔千波瑠:「映画の撮影中止にされてたかもってこと?」
鶴蒔千波瑠:「それは確かに運が良かったかもだけど……粕原さんや壬生さんが理解のある人だったし」
鶴蒔千波瑠:「朝倉くんっていう助っ人もいたしさ」
飯海美乃:「本当にね。朝倉先輩はびっくり」
飯海美乃:「見た人、みんなびっくりするわよ」
飯海美乃:くすりと笑う。
鶴蒔千波瑠:「はは、ウチの事務員さんとか仕事休むかも」
飯海美乃:「チハルくんも、似合っていたから。ファンが増えるわね」
飯海美乃:「けれど……そう。本当に危ないと思ったら」
飯海美乃:「止めてくれてもいいからね」
鶴蒔千波瑠:「止めるって、撮影のこと?」
飯海美乃:「うん。……確かに私は、これに全部懸けるつもりで望んでいるけど」
飯海美乃:「……言ったでしょう。あの、ぬるぬるは、全部、ずっと」
飯海美乃:「私達みんなを、殺そうとしてるのよ」
飯海美乃:軽く、腕を巻き付けるようにする。
鶴蒔千波瑠:「………っ」
鶴蒔千波瑠:「えと……そりゃ確かに」
飯海美乃:衝動を見抜く眼。意図を読み取る視界。先ほど、皆の前では濁したこと。
飯海美乃:当然ながら、それは殺意をよりダイレクトに受けるということでもある。
鶴蒔千波瑠:「みみのんが死にそうになったら、監督を引きずってでも逃げた方がいいのかもしれないけど」
鶴蒔千波瑠:「けど、みみのんは最後まで映画を撮りたいんだよね」
飯海美乃:「……うん」
鶴蒔千波瑠:「なら、俺はギリギリまで付き合うよ」
飯海美乃:「……ありがとう。」
飯海美乃:「あのとき来てくれたのが、チハルくんで良かったわ」
飯海美乃:笑顔を見せる。
鶴蒔千波瑠:「……うん」それを見てどこか安堵したように笑って
鶴蒔千波瑠:「俺も、助けてくれたのがみみのんで良かった」
飯海美乃:「ふふっ。おあいこね――」 そう言いながら、道の先を見る。
飯海美乃:「あ」 少し驚いたように。 「……監督だ」
鶴蒔千波瑠:「え、マジ?迎えに来てくれたのかな?」
GM:見れば、確かにそこにはここ数日、あなたの演技指導をした監督が立っている。
鶴蒔千波瑠:そう言って自分も道の先に視線を送る。
監督:「やあ、やあ! 来てくれたか、飯海くん!」
監督:「む? 隣の君は、代役の、ええと……」
鶴蒔千波瑠:「鶴蒔です」
鶴蒔千波瑠:「えと、明日のシーンの打合せって聞いたので……ご迷惑でしたか?」
監督:「ああ、そうだそうだ。いや、今日の演技は素晴らしかったよ」
監督:「問題ない。そうだな、手間が省けたというところかな」
鶴蒔千波瑠:「あ、ども……恐縮です」
監督:「飯海くんも。スタッフが不足する中、一人で頑張ってくれていたね」
飯海美乃:「頑張っていたというのなら、監督が一番です。ここまでこれて、本当に感謝しています」
監督:「感謝なんていいさ。全て、私の為だからね」
監督:「“こいつ”は元々、君を歓迎してはいなかったようだが……君は素晴らしい成長を見せてくれた」
鶴蒔千波瑠:「……?」
監督:「本当に。君を一目見たときから……一目見られた時から、ね」
鶴蒔千波瑠:「監督……?何の話を……」
鶴蒔千波瑠:言いながら、思わず彼女の手を取る。
監督:「君のお陰もあるのかな。眼の君も」
監督:「彼女の成長に、一役買ってくれたのだろうな」
鶴蒔千波瑠:頭の奥が警鐘を鳴らす。いつでもその手を引いて逃げられるように……
監督:「よくぞ。ここまで育ててくれた」
監督:轟、と。夕暮れに紛れるように。
監督:その背から、透明な触腕が展開され、チハルさんを吹き飛ばす。
鶴蒔千波瑠:「なっ、がっ……!!」
監督:手首を叩き折り、頭部を揺らし、地面に叩きつける。
飯海美乃:「――チハルくんっ!?」
監督:「本、当、に…………」
鶴蒔千波瑠:「ぶっ……ぐ……」
監督:口の端から。触手が漏れ出ている。緩やかに、サングラスを外す。
飯海美乃:「監督、なんで…………っ!?」 その目を見て、身を竦ませる。
飯海美乃:「その眼…………衝動、殺、……あ、ぐっ!」
監督:《生体侵入》《まだらの紐》。体の中から、溢れ出ている。
飯海美乃:触手につかまれ、つり上げられる。
鶴蒔千波瑠:「ま……て……」
監督:「本当に、…………本当に本当に本当に!」
監督:「素晴らしい眼だ! 百重喉が本命だったが、とんでもない!」
鶴蒔千波瑠:折られた手首の先で、それでも彼女の手を離してはいない。
監督:「ティンと来る! それさえあれば、もう二度と、俺は見つからない!」
監督:「殺し続けられる! 誰にも、何にも見つからずに!」
鶴蒔千波瑠:指先がほんの少し引っかかる程度、それでも痙攣しながらその手を引こうとする。
監督:「あの恐ろしい《凝視(ゲイズ)》に、二度と見つかってなどたまるものか!!」
飯海美乃:「か……は、ふ……」
飯海美乃:息は、かろうじて出来る。
飯海美乃:やがて、彼女は二人を見比べて、
飯海美乃:……鶴蒔さんの手を、振り払う。
鶴蒔千波瑠:「ぁ………」
監督:「君の眼は、俺が貰う。……本物のRBに気付かず、それを逆撫でするような映画を撮影し」
鶴蒔千波瑠:地面に叩きつけられ潰れた顔面が、更に驚愕で歪む
監督:「主役の少女は眼を奪われ、怒りに触れた撮影陣が全滅。そういう筋書きだからな」
飯海美乃:「……いい、から」
飯海美乃:「チハル、くん。…………こなくて、いいから」
飯海美乃:「撮影じゃ、ないの。……お話の、方じゃない」
鶴蒔千波瑠:「だめ……だ……行く、な……!」
飯海美乃:「私だけで、すむなら。皆を連れて、行って……」
飯海美乃:ぎし「――か。は」
監督:「そういうわけにはいかない。俺は、誰にも認識されてはならん」
鶴蒔千波瑠:「っああああ!!!!」
監督:「俺の名にまで気付いたお前達を、生かして返すわけにはいかない」
鶴蒔千波瑠:その瞬間、這いつくばっていた身体が跳ね上がる。
鶴蒔千波瑠:激情に任せた急激な《リザレクト》
鶴蒔千波瑠:自分の唯一の特異能力といえる“眼”の力も忘れて、ただ再生の瞬間の爆発的な贅力だけを頼りに監督へ襲いかかる。
監督:「――填めろ。遺産《護光七曜(アムシャ・スプンタ)ハロウトの弔花(メルキュリー・デイズ・ハルワタート)》」
監督:伸びた触手の全体に、奇妙な空気穴が開く。
監督:視覚では捉えられない、音の衝撃波が、鶴蒔さんを吹き飛ばす。
鶴蒔千波瑠:「─────────っ」
監督:「仲間共に伝えろ。社で待つ。一つでも情報を外に出せば」
鶴蒔千波瑠:今度は声を上げることすらできず、遠くアスファルトの上に叩きつけられる。
監督:「俺のこの手が、この町の何人に融合済みか、思い知ることになる」
監督:《瞬間退場》《瞬間退場Ⅱ》
監督:飯海を連れ、姿を消す。
鶴蒔千波瑠:「──────ッゲホッ!!……ゴホッ……ヒュー……ヒュー……」
鶴蒔千波瑠:遅れて空気を吸い込んだ肺が悲鳴を上げる。
鶴蒔千波瑠:「……クソ……バカかよ……俺は」
鶴蒔千波瑠:直前にあのような演技をして、気が大きくなっていたのかもしれない
鶴蒔千波瑠:或いは、自分ひとりでも彼女を守れるのだと勘違いするほどに
鶴蒔千波瑠:立ち上がれないまま空を仰ぐ。日が沈んだ空に輝く星は、ぼやけて4つに重なっている。
鶴蒔千波瑠:「…………」
鶴蒔千波瑠:叩きつけた拳が、アスファルトにもう一つ大きな亀裂を刻んだ。


GM:シーン終了です。ロイスと、代役判定による調達が可能です
朝倉侑生:代役判定12に財産点1点を払ってシューターズジャケットを獲得!粕原さんにパスするぜ
粕原雄二郎:やった~
朝倉侑生:最後のロイスを壬生さんに取ろ~ 同行者/壬生墨佳/誠意:〇/隔意/ロイス
朝倉侑生:以上です
壬生墨佳:ロイスは満タン!
粕原雄二郎:じゃあ判定17+財産3でアルティメイド服買って朝倉くんにお返しするぜ
鶴蒔千波瑠:最後のロイスを監督に
粕原雄二郎:ロイスは満タン!
朝倉侑生:きゃ~~♡♡
壬生墨佳:ウェポンケース買います~ 財産4点使って朝倉くんに!
朝倉侑生:わーい!ありがと~!
鶴蒔千波瑠:監督/ストラグルヴィジョン?/憤怒:○/恐怖/ロイス で取得
鶴蒔千波瑠:では判定18+財産点2でアルティメイド服を購入
鶴蒔千波瑠:自分で着ちゃいま~す
GM:めちゃくちゃ買われてる どうしてこんなに……。
GM:では続きは明日から! お願いします


【マスターシーン】

GM:山奥の湖。かつては社があったその場所に、奇怪なものが鎮座している。
GM:岸辺に倒れる、悍ましき盲目の多頭の蛇。その体をくまなく覆い取り込む、花の根。
GM:その花の根は、蛇の背に腰を下ろす、男の手にある水瓶から生じている。
《ストラグルヴィジョン》:「――遺産《ハロウトの弔花》は、そこまで隔絶した力を持つ遺産じゃない」
《ストラグルヴィジョン》:「融合には時間と適正が要る。凡人を潜り込んで操る程度なら造作もないが、オーヴァードの能力を奪おうとすれば、相当の難易度になる」
《ストラグルヴィジョン》:「――お前だけが、その例外だ。百重喉」
百重喉:『…………。ォ、ォ…………』
《ストラグルヴィジョン》:「悪神の僕たるアジタカーハの、更に歪んだ断片。善神の護り神たるハルワタート。――神話として、《護光七曜》と《百重喉》は完全な上下関係にある。お前自身が知らなかろうと、オリジン:レジェンドは、その格の差には逆らえない」
《ストラグルヴィジョン》:「嘆くことはない。お前がかつてヒトにそうしていたように。お前もまた、捧げられる贄になるときが来た。ただ、それだけの話だ」
GM:やがて、花の根が消える。それは、所有者と対象の融合が終わったということだ。
《ストラグルヴィジョン》:「そうだ。お前の全盛期の力を、俺に渡せ」
百重喉:《ワーディング》を放つ。それは、知らずに滲むような。現実を侵蝕する異様なもの。
百重喉:Eロイス《神性圏界:胚》を発動。
百重喉:シナリオ終了時まで、全ての非オーヴァードをエキストラ化。外部への連絡を行う、この事態を新たな対象に伝えようとする行為に対し、判定を要求し、ダイス数-5のペナルティを与える。


【ミドルフェイズ6】

GM:それではクライマックス直前フェイズ、開始します。登場は鶴蒔くん。それ以外は自由です
朝倉侑生:出るよ~
朝倉侑生:朝倉侑生の侵蝕率を1D10(→ 9)増加 (82 → 91)
鶴蒔千波瑠:鶴蒔千波瑠の侵蝕率を1D10(→ 3)増加 (90 → 93)
粕原雄二郎:出!
粕原雄二郎:粕原雄二郎の侵蝕率を1D10(→ 3)増加 (82 → 85)
朝倉侑生:ピャアア
壬生墨佳:壬生墨佳の侵蝕率を1d10(→ 9)増加 (92 → 101)
壬生墨佳:ワア……!
GM:ハワ・・・。・
GM:では


GM:……この時から、少し時間は遡る。
GM:代役の当て嵌めが決まり、君たちが朝倉侑生の指導のもと、演技訓練をしていたときのこと。
朝倉侑生:「というわけで~、恥ずかしがっちゃダメだからね~~」台本片手に二人に色々指示していた。
鶴蒔千波瑠:「そうは言っても……ほんとにできんのかなこれ……」台本を読みながら頭を抱えている
鶴蒔千波瑠:「"自分はあなたが……!"……うーんなんか違うよな……」
朝倉侑生:「なんか固いんだよねえ、千波瑠くん」唇をとがらす。「もっとこう、自然な…」
朝倉侑生:「やっぱ、演技なんて全然やったことないの? 文化祭であったりしない~?」
鶴蒔千波瑠:「文化祭かぁ……」少し考えて
朝倉侑生:「小学校とかでもさ~、人生で一回は経験あるじゃ~ん」
鶴蒔千波瑠:「去年も一昨年も喫茶店だったからなあ。仕事でも裏方だし」
鶴蒔千波瑠:「あー、その……」
鶴蒔千波瑠:「わからないんだよね。小学生の時のこと」
朝倉侑生:「え?」首を傾げる。「なんで?」
鶴蒔千波瑠:「朝倉くんは昔から子役で活躍してたし」
鶴蒔千波瑠:「みみのんも、結構小さい頃から演技の勉強してたんでしょ?」
朝倉侑生:「うん、ボクはそう」頷く。「美乃ちゃんも?」
飯海美乃:「そうね。勉強、というか……」
飯海美乃:「家族が、演劇が好きで。あちこちに連れて貰っていたわ」
鶴蒔千波瑠:「家族か……うん、多分俺にも、そういう積み重ねはあったと思うんだけど」
鶴蒔千波瑠:「全部忘れちゃってるみたいなんだよね。4年より昔のこと」
鶴蒔千波瑠:「そう珍しいことでもないらしいじゃない?覚醒した状況によっては、記憶が飛んだり混乱するってやつ」
飯海美乃:「……え」
鶴蒔千波瑠:「あとなんか……はっきりとは言われなかったけど、記憶処理とかされることもあるって」
飯海美乃:「それって、いわゆるところの記憶喪失、というやつ」
鶴蒔千波瑠:「うん、そういうやつ」
飯海美乃:「えっ、よくあるの?」 朝倉くんに
朝倉侑生:「ううん~~、ん~~~」「覚醒した時に、すごいショックを受けることがあったなら、記憶処理されることもあるのかな~」
朝倉侑生:「ん~、でも、珍しいことじゃないとしても~、千波瑠くんがどう思ってるのかは別だからね~」
飯海美乃:「……どう?」
鶴蒔千波瑠:「どうも思ってないよ。今はね」遠慮がちに笑う
鶴蒔千波瑠:「これ、今まであんまり話したことなかったけど……保護されたばかりの頃はさ」
鶴蒔千波瑠:「知識はあるけど記憶がないって状態、結構不思議な感じで」
鶴蒔千波瑠:「誰かに言われるとどうするべきか浮かんでくるんだけど、自分からなにかしようと思って動くことができないんだよね」
鶴蒔千波瑠:「ロボットみたいな感じっていうか、指示されるまでずーっと座って固まってる感じで」
飯海美乃:「……それは、そうよね」
朝倉侑生:「自分が何したいかが、分かんなかったんだ?」
飯海美乃:「台本も役名もなしに、舞台に投げ出されるようなものだもの」
鶴蒔千波瑠:「そうだね。考える材料がないっていうか、考え方がわからないっていうか」
鶴蒔千波瑠:「そしたら、見かねた世話役のエージェントがある日すごい大荷物を持ってきてさ」
鶴蒔千波瑠:「ダンボールの中に大量の映画のDVDが入ってて、『これ一日三本以上観て勉強しろ』って」
鶴蒔千波瑠:「たぶん、朝倉くんの出てたやつも何本かあったかな」
朝倉侑生:「ええ、そうだったの?ボクの出た作品見たって言ってくれてたけど」
朝倉侑生:「そんな事情だったんだ…。……え、じゃあ」
朝倉侑生:「今の千波瑠くんを作ってるのって、いろんな映画なんだ」
飯海美乃:「良いエージェントのヒトがいたのね」
鶴蒔千波瑠:「大袈裟に言うとそうかもね……おかげで半年くらいしたら普通に生活できるようになったし」照れくさそうに
鶴蒔千波瑠:「それに何より」
鶴蒔千波瑠:「観てて思ったんだよね。映画の中の登場人物ってさ、過去がないじゃない」
朝倉侑生:「ふむ」瞬きする。
鶴蒔千波瑠:「設定はされてるけど、それは誰も見ることができない、脚本の都合で変わっちゃうようなあやふやなもので」
鶴蒔千波瑠:「けど、未来はあるんじゃないかなって」
朝倉侑生:「………うん」
鶴蒔千波瑠:「演じる人がいて、それを観た人がいて」
鶴蒔千波瑠:「その先を誰かが望んでくれるなら、きっと画面の中のそいつにも確かな未来がある」
鶴蒔千波瑠:「そう思ったら、なんか勇気をもらえた気がして」
飯海美乃:「……素敵な考え方ね」
朝倉侑生:「それ、なんか、すごく分かる気がする、ボク」
朝倉侑生:「うん、未来はあるよ、千波瑠くん」微笑む。「どんな過去だとしてもさ、それを覚えてなくってもさ…関係ないよ」
朝倉侑生:「今の千波瑠くんを見てる人は、ここにいっぱいいるしね」
朝倉侑生:「ボクと、美乃ちゃん」ひとりずつ指さす。「あと」
鶴蒔千波瑠:「う……それが緊張の種でもあるんだけど」苦笑して
朝倉侑生:「さっきからそこで二人が出てくるタイミングを失ってるね」ニヤリと笑う。
粕原雄二郎:「……盗み聞きするつもりは無かったんだが」
飯海美乃:「あら」
壬生墨佳:「気づいてたんならもうちょっと早く声掛けて欲しいな……」
鶴蒔千波瑠:「ええ!?ちょっ……」
鶴蒔千波瑠:「聞いてたんならもっと早く言ってくださいよ……」
飯海美乃:「ちょうど良いわ。併せをやっていきましょうか」
朝倉侑生:「ふふふ」クスクス笑う。「そだねっ。やっていきましょうかー」
壬生墨佳:「えっ僕も本当にこれ出るの!?」
粕原雄二郎:「もうそこは観念しろよ」
壬生墨佳:「いやだって……諦めたくないだろ……」
飯海美乃:「墨佳ちゃんはもう必須よ。それじゃあ、最後のシーンの……」


GM:…………そして、現在に戻る。
GM:情報項目を公開します。
【《ストラグルヴィジョン》について】 情報:UGN 知識 難易度8
壬生墨佳:判定しちゃお~
壬生墨佳:コネ使ってUGN
壬生墨佳:6dx+1>=8
DoubleCross : (6DX10+1>=8) → 9[1,1,5,7,7,9]+1 → 10 → 成功

粕原雄二郎:さすがのエリート
朝倉侑生:バッチリ
鶴蒔千波瑠:さすが!
壬生墨佳:フ……
GM:では公開!
【《ストラグルヴィジョン》について】
 闘争主体錯視現象ストラグルヴィジョン。その手口は、二次的な情報操作ではない。
 常に他人の姿と力を模して戦うことで、自らの欲望を達成しながらも、罪科や怨恨は他者に押しつけ、脅威性が広まることすらない。
 彼に目をつけられた戦場は、敵も味方も微塵に掻き回され、当事者すらその干渉に気づくことなく共倒れする。
 その最大の目的は、飯海美乃の持つ瞳――『審判の眼』だ。
 他のオーヴァードの眼から逃れ、或いは隠れ蓑にして動く彼にとって、“レネゲイドを一方的に知覚できる”瞳の有用性は語るまでもない。
 他者の力を取り込む遺産、《ハロウトの弔花》。
 贄の瞳を奪う逸話を持ち、犯行を押しつけられるRB《百重喉》。
 ストラグルヴィジョンの動くためのピースは揃っている。
Eロイス《虐殺機関》
 シナリオ終了時、K町および百重喉の撮影班、K町管轄支部は壊滅する。
GM:以上です。


GM:K町某所 UGN用セーフハウス
GM:そこに、あなた方は集まっている。あれから空は、不気味な夕焼けから変わることはない。
朝倉侑生:「…それにしても、監督が悪い人だったなんて、ショックすぎるよ~~」
朝倉侑生:起きてきた千波瑠くんから事情を聞き終えて、思い出したようにそう言っている。
壬生墨佳:「……ずっと眼を隠してたのはそういうことかよ」
壬生墨佳:「気づけてりゃあな……今更詮無いことだが」
粕原雄二郎:端末を操作して通信を試みている
GM:端末は絶えずノイズを発している。
鶴蒔千波瑠:「すいません……俺がついていながら」
GM:全く遮断されているというわけではないが、まともに応援を呼べるまで持っていくのは相当に難しいだろう。
鶴蒔千波瑠:「何にも……できなくて……」
粕原雄二郎:「……こりゃダメだな」「いや、この状況なら生きて戻っただけで御の字だ」
朝倉侑生:「もー!まだ終わったわけじゃないでしょ~っ!」
壬生墨佳:「てかそもそも、人一人の完全な護衛なんて期待してない」
壬生墨佳:「言うは易いがめちゃくちゃ難しいんだよ、それは。一人でこなすのは資質と修練がいる」
鶴蒔千波瑠:「まだ……間に合うかな……」
朝倉侑生:「も~~、どうしちゃったの千波瑠くん!軍人役のときの千波瑠くんはあんなに男らしかったのにっ!」
壬生墨佳:はあ、とため息を付いて。
鶴蒔千波瑠:「あれはそういう演技で……はぁ、朝倉くんの指導の賜物かもね」
壬生墨佳:「かなじゃないだろ」
壬生墨佳:「間に合わせる」
朝倉侑生:「千波瑠くん、今こそ映画の主人公になる時だよ!」
鶴蒔千波瑠:「…………」俯いた顔を上げて
朝倉侑生:「確かな未来があるんじゃないの?」
鶴蒔千波瑠:「そう……だね」
粕原雄二郎:「覚悟決まったら行くぞおめーら」
壬生墨佳:「僕の知ってる、過去の記憶の……自分のルーツのない奴は」
壬生墨佳:「異世界に行って女の子救い出してきたぜ。うちの後輩だ」
粕原雄二郎:「漫画みてーな話だな……まあそういうこともあるか」
鶴蒔千波瑠:「はは、すごいな……流石にそれは真似できそうにないけど」
鶴蒔千波瑠:「でも、うん」
鶴蒔千波瑠:「まだ幕は降りてないですもんね。当の監督があんなんだし」
朝倉侑生:「そういうこともある、で片付けられるのほんとムカつくギョーカイ~~」
鶴蒔千波瑠:両頬をパチンと叩いて
《黒馬》:「全くその通りだ、《メテオール》」
朝倉侑生:「喋る馬に同意されても~~…」
粕原雄二郎:「うわっいたのかお前」
《黒馬》:いつの間にか玄関口に、黒い馬が立っている。「今来たんだ」
《黒馬》:「だが、どちらにせよ、選択肢はあまり多くはない」
《黒馬》:「要件を簡潔に伝える。藤枝支部長代理が倒れた」
粕原雄二郎:「マジか。過労か?」
壬生墨佳:「また次の代役を立てなきゃって話か……」
《黒馬》:「口から、例の触腕を吐いた」
鶴蒔千波瑠:「なっ……」
粕原雄二郎:「……過労のがマシだったな」
朝倉侑生:「ゲゲー」眉を寄せる。
《黒馬》:「《C.L・クエーサー》。お前の聞いた通り」
《黒馬》:「奴の準備が、支部の壊滅事案から続いていたのなら」
《黒馬》:「この町の何人が、奴の支配下にあるか分かったものじゃない」
鶴蒔千波瑠:「はい……」
壬生墨佳:「……」
鶴蒔千波瑠:「ぬるぬるが出てくる時町の人達が消えていたのも、そういう事……なんでしょうね」
《黒馬》:「おそらくは。……ただ、支部長代理は寸前、《ハロウトの弔花》の詳細についても調べている」
《黒馬》:「そこまで万能の遺産じゃない。非戦闘型の脆弱なオーヴァードの魔眼だけを奪う場合、かなりの繊細な調整と時間が要る」
粕原雄二郎:「そいつはグッドニュースだ」
鶴蒔千波瑠:「監督……"ストラグルヴィジョン"は、社で俺たちを待つ。と言ってました」
《黒馬》:「百重喉の、社か……」 空を見る。不気味な夕暮れで固まった空。
粕原雄二郎:「100%罠だろうなァ。ま、行くしかねえが」
壬生墨佳:「一番の最悪は、あの隠密性で行方を晦まされることだ」
鶴蒔千波瑠:「……あいつは自分の存在を知られることを、なにか極端に怖がっていました。どの道、俺たちを処分するまで街を出るつもりはないのかも」
壬生墨佳:「それをしない、出来ないのであればだ。そこを突く」
朝倉侑生:「ふふーん、ボクたちやる気いっぱいだもんね!」
鶴蒔千波瑠:「けどたぶん、それもみみのんの眼を手に入れるまでの話、なんでしょうね」
粕原雄二郎:「目的を果たしたらトンズラって算段か」
壬生墨佳:「メディア畑の人間だからだろう。広報の力を過剰に恐れている」
壬生墨佳:「僕らに報告させたくない。広く対策を打たれるからな」
《黒馬》:「それで本体が脆弱なスパイならともかく。戦前クラスの古代種とFHの殺戮エージェントだからな……」
鶴蒔千波瑠:「……それでも、俺が」
鶴蒔千波瑠:「俺達がやるしかない、ですよね」
粕原雄二郎:「わかってんじゃねーか」
朝倉侑生:「ぜーんぜん諦めてないしね!」
鶴蒔千波瑠:「うん。俺もまだ諦めたくない。みみのんのことも、彼女の映画も」
壬生墨佳:「……僕からは一つ」
壬生墨佳:「やばくなったら見捨てて逃げろ」
鶴蒔千波瑠:「……それ、みみのんにも言われましたよ」
鶴蒔千波瑠:「あの時はギリギリまで粘るなんて言っちゃったけど、今思うと全然足りなかったな……」
鶴蒔千波瑠:「だから今度は、こう言います」
鶴蒔千波瑠:「最後まで見届ける」


GM:シーン終了です。ロイスのみ可能。
壬生墨佳:満タンだよ~
粕原雄二郎:ロイスフル!
朝倉侑生:大丈夫!
鶴蒔千波瑠:満タン!
GM:では終了!


【クライマックス】

GM:クライマックスフェイズ。全員登場!
粕原雄二郎:粕原雄二郎の侵蝕率を1D10(→ 7)増加 (85 → 92)
鶴蒔千波瑠:鶴蒔千波瑠の侵蝕率を1D10(→ 2)増加 (93 → 95)
朝倉侑生:朝倉侑生の侵蝕率を1D10(→ 2)増加 (91 → 93)
壬生墨佳:壬生墨佳の侵蝕率を1d10(→ 4)増加 (101 → 105)
GM:綺麗だ……。


GM:夕焼けに照らされる湖に、巨躯が君臨している。
GM:狂い咲いた睡蓮のように、水面に佇立する《百重喉》。そして、中心に吊り下げられた少女と、その傍に立つ男。
飯海美乃:「ん。ぅ…………」
《ストラグルヴィジョン》:「来たか。流石は正義の味方。誘いやすくて助かることだ」
壬生墨佳:「随分と映える絵図じゃないか。趣味は良くないが……」
壬生墨佳:「何。ハンディキャップだよ。良心に逆らって獣の行いをするのは苦痛だろ?」
《ストラグルヴィジョン》:「映える? 知らんな。ティンと来ただけだ」
壬生墨佳:「お天道様に顔向けできる分、もともと大幅有利なんで。これくらいはね」
《ストラグルヴィジョン》:「分かるだろう。この神格の力を。ここでなら、こちらに勝算が……」
粕原雄二郎:「んなこたどーでもいい」
《ストラグルヴィジョン》:「…………。……少し待て」
粕原雄二郎:「あ?」
《ストラグルヴィジョン》:ぞるりと、その監督の姿が傾ぐ。一気に脱力し、百重喉の巨体を転がって岸辺に転がる。
壬生墨佳:「何だ?何が……」
《ストラグルヴィジョン》:抜け出た透明な触腕が、凝り固まり、分割し、再構成され、……そして、表面に色を纏い。
鶴蒔千波瑠:「……監督も、お前の本当の姿じゃないってわけか」
《ストラグルヴィジョン》:「……これでいい。やはり融合したまま話すのは苦痛だ」 片目を隠した男の姿になる。
壬生墨佳:「……お前……」
粕原雄二郎:「知り合いか?」
壬生墨佳:「ああ。“ウルギーラ”の……」
《ストラグルヴィジョン》:「ああ、そうか。ウルギーラの戦場にいた女か、貴様」
《ストラグルヴィジョン》:「見かけを真似ただけだ。この姿で、そこにいたUGN支部長を倒したんだったか……」
《ストラグルヴィジョン》:周囲の瓦礫を持ち上げて、巨大な拳にしてみせる。
壬生墨佳:「……お前、じゃあ、もしかして」
壬生墨佳:「僕の姿も使ったんだな?」
《ストラグルヴィジョン》:……何のことはない。ただ、展開した透明な触手を使って、似たような見かけを起こしているだけだ。
《ストラグルヴィジョン》:「ああ。楽だったよ。余所からの助っ人は、アリバイがない時間が多い」
《ストラグルヴィジョン》:「力は、少しばかり盛ってやった。感謝しろよ、良い実績になったろう」 触腕の色が変わる。巨大な琥珀塊が現れる。
壬生墨佳:「……無断で使われちゃあな。報酬を要求したいところだな」
壬生墨佳:「胸の肉1ポンドで手を打とう」
《ストラグルヴィジョン》:触手が凝り固まり、色を変え、その場にいる人間に次々に変わり、また戻る。
飯海美乃:「……トオガタイカ」 吊り下げられていた少女が呟く。
鶴蒔千波瑠:「みみのん……?」
飯海美乃:「あのまろちゃんに会ったときに、聞いたことがあるわ……完全に透明な体を持つ、深海の……」
《ストラグルヴィジョン》:「博識だな。それとも、それも眼の力か」
飯海美乃:「…………どうして。来たの。チハルくん……」
鶴蒔千波瑠:「……決まってるだろ」
鶴蒔千波瑠:「君がいるからだ。まだ映画は終わってないんだから」
鶴蒔千波瑠:「だから、俺も俺の役をもう少し続ける」
飯海美乃:「チハルくんの、役……」
鶴蒔千波瑠:「生贄の女の子を救う……」
鶴蒔千波瑠:「主人公だ」
飯海美乃:「そんな…………だって……!」
飯海美乃:くしゃりと顔を歪める。
飯海美乃:「駄目よ。駄目、死なないで……!」
鶴蒔千波瑠:「……死なないよ。多分、ちょっと自身はないけど」
鶴蒔千波瑠:「俺は君の映画が見たいから、まだ未来を諦めない」
《ストラグルヴィジョン》:「ああ……そうだな。懐かしいな」
《ストラグルヴィジョン》:「俺も、そう考えていた時があった。自分は無敵で、何にも負けず、望んだもの全てを叶えられる……」
《ストラグルヴィジョン》:「ある日、そんな夢は夢でしかないと思い知らされる」
《ストラグルヴィジョン》:「だから俺は、誰にも見つかりたくない。望みも行動もする。誰にも認識されない。誰にも見つからない」
《ストラグルヴィジョン》:「目立たずに殺して回りしたいだけなんだ。理解してくれ」
粕原雄二郎:「そりゃ確かに無敵で誰にも負けねえだろうな」
鶴蒔千波瑠:「……アンタの挫折の話なんか俺には関係ない」男を睨みつける。
鶴蒔千波瑠:「一つだけ教えてくれ。"ストラグルヴィジョン"」
鶴蒔千波瑠:「アンタが監督の中に入ったのはこの街に来てからか?」
《ストラグルヴィジョン》:「そうだが? 元々狙っていたのは百重喉だけだ」
鶴蒔千波瑠:「そっか……なら良かった。ファンだったんだ。監督の」
鶴蒔千波瑠:「アンタの演技指導、ためになる部分もあったけど……」
鶴蒔千波瑠:「アンタがやってきことは演技じゃない。ただ他人の過去を奪ってきただけだ」
《ストラグルヴィジョン》:「それがどうした。未来も奪う。過去も奪う」
《ストラグルヴィジョン》:「それこそ真の蹂躙だ」
鶴蒔千波瑠:「その先にアンタ自身の未来はない。アンタは、アンタが蹂躙してきたものを踏み潰してたんじゃなくて」
鶴蒔千波瑠:「ただ怖がって、見ようとしなかっただけだ」
《ストラグルヴィジョン》:「………………。……」
《ストラグルヴィジョン》:「未来がない? 言ってくれる」
鶴蒔千波瑠:「先を見る勇気が無いから、無様に逃げ回る羽目になるんだ。自業自得ってやつ」
《ストラグルヴィジョン》:轟。かろうじて視認が出来る。巨大なイカの触腕が、長く長く展開する。
《ストラグルヴィジョン》:だが、一つ奇妙な点があるだろう。イカのキュマイラでありながら――触腕の、その根元がない。
《ストラグルヴィジョン》:どこにも基づいていない。《ストラグルフィーラー》の、無双を誇ったその触手だけが単独で自立している。
《ストラグルヴィジョン》:「――ああ、口では何とでも言える。俺の挫折に、興味がないとそう言ったな」
《ストラグルヴィジョン》:「頼みにした四肢十脚の、”それ以外の全てを跡形も無く圧し潰されれば”、お前にも分かるだろうさ!」
朝倉侑生:「なるほど」
朝倉侑生:「それでお兄さんの挫折が分かるってぇ~?」「大変だったのかとかはお察ししてあげてもいいけど~」
朝倉侑生:「たった一回挫折したくらいでウジウジしてるヒトになんか、負けたくないねえ」
《ストラグルヴィジョン》:「ああ……貴様は知っているぞ。監督(アレ)の記憶で見た」
朝倉侑生:「そりゃどうも~」
《ストラグルヴィジョン》:「姿を消した子役。その様相、オーヴァード化に伴って残っていられなくなったか」
《ストラグルヴィジョン》:「見かけをどれだけ取り繕おうと、化物がシアターなど笑いモノだ」
朝倉侑生:「いま一番バケモノみたいな見た目してるのはお兄さんでしょ~。んも~!」
朝倉侑生:「ムカつくな~!もうやっちゃっていい!?」
粕原雄二郎:「おう。ナメられたらぶっ潰すってのはどの世界でも同じだ」
粕原雄二郎:「派手にぶちかましたれ」
壬生墨佳:「周りは気にしなくていい。それはこっちの仕事なんで」
壬生墨佳:「君等は全力でやってくれ」
朝倉侑生:「おっけー!ヒロイン救出場面だもん!そうと言われちゃ、派手にやってくよ~!」
《ストラグルヴィジョン》:「ああ、いいなぁ……この感じ」
《ストラグルヴィジョン》:「この瞬間の為に、俺は雌伏に耐えている!」
《ストラグルヴィジョン》:周囲の禍々しいワーディングが、一気にその濃密さを増す。
百重喉:『ォィイオオッジュフビビイウッhンッbghジ――――』 ワーディングと共に、可能聴覚範囲ギリギリの異音が響く
《ストラグルヴィジョン》:衝動判定です。難易度は9。
朝倉侑生:4dx+1>=9
DoubleCross : (4DX10+1>=9) → 8[2,4,6,8]+1 → 9 → 成功

朝倉侑生:2d10+93
DoubleCross : (2D10+93) → 12[6,6]+93 → 105

粕原雄二郎:8dx>=9
DoubleCross : (8DX10>=9) → 10[1,2,7,8,8,9,10,10]+9[8,9] → 19 → 成功

朝倉侑生:ヤバ!
粕原雄二郎:2d10+92
DoubleCross : (2D10+92) → 8[7,1]+92 → 100

粕原雄二郎:いい数字~
鶴蒔千波瑠:6dx>=9
DoubleCross : (6DX10>=9) → 10[1,1,4,5,8,10]+6[6] → 16 → 成功

鶴蒔千波瑠:95+2d10
DoubleCross : (95+2D10) → 95+8[5,3] → 103

壬生墨佳:6dx+1>=9
DoubleCross : (6DX10+1>=9) → 9[1,2,4,7,8,9]+1 → 10 → 成功

壬生墨佳:壬生墨佳の侵蝕率を2d10(→ 11)増加 (105 → 116)
GM:ではまずエンゲージ説明!
【ストラグルヴィジョン(12)】
    【百重喉(8)】
       ↑
      5m
       ↓
鶴蒔(5) 壬生(6) 粕原(6) 朝倉(16)
       ↑
      5m
       ↓
  【透形喉手1~4(10)】
GM:【透形喉手】(=ぬるぬる)は、Eロイス《悪夢の鏡像》により分離独立した触腕です。トループではありません。
GM:また、この戦闘では二種のNPCカードが使えます。

【NPCカード1】
飯海美乃:『勝利の女神』タイミング:オート 
任意の判定の達成値+15  シナリオ1回。

【NPCカード2】
黒馬:『必中の弓+フェイタルヒット』タイミング:イニシアチブ
10+5d10 のダメージを単体に与える。ただし、この攻撃でストラグルヴィジョンのHPを0にすることは出来ない。ラウンド1回
GM:何か質問はありますか?
鶴蒔千波瑠:大丈夫!
壬生墨佳:勝利条件は敵の全滅?
鶴蒔千波瑠:そうだぜそこを聞いとかなきゃだぜ
GM:《ストラグルヴィジョン》の死亡が勝利条件ですが、透形喉手は本体を守りますし、百重喉も同化の結果ジャーム化しています。
粕原雄二郎:くっ
GM:Eロイス使ってるので……。
朝倉侑生:ジャーム化してるの
壬生墨佳:ヒエ……
鶴蒔千波瑠:マジカヨ……
GM:見える範囲はそんな感じです 頑張って倒してね
粕原雄二郎:そしたらとりあえずこちらはOKです
朝倉侑生:はーい
鶴蒔千波瑠:OK!
GM:はーい。ではセットアップ!
粕原雄二郎:なし!
壬生墨佳:なし
朝倉侑生:《スピードスター》を使用してラウンド間の攻撃力+16します
朝倉侑生:朝倉侑生の侵蝕率を3増加 (105 → 108)
鶴蒔千波瑠:なし!
朝倉侑生:演出は手番のときやります!
百重喉:なし。ルーラーは既に《神性圏界・胚》として使われている。
《ストラグルヴィジョン》:《野獣本能》《完全獣化》《破壊の爪》《究極獣化》
《ストラグルヴィジョン》:ダイス上昇。素手威力上昇。ダメージ上昇。装甲上昇。
《ストラグルヴィジョン》:Eロイス《唯我独尊》《殺戮衝動》
《ストラグルヴィジョン》:ストラグルヴィジョン生存時、クリンナップ時に戦闘不能のキャラクターは死亡する。
《ストラグルヴィジョン》:「ハハ、ッハハハハハハハハ!」 周囲に無数の、透明な触手が展開される。

GM:イニシアチブ。
GM:何もなければ朝倉さんどうぞ
朝倉侑生:はーい
朝倉侑生:じゃあマイナーでウェポンケースからアルティメイド服を取り出して装備します
GM:大正和メイド朝倉!
朝倉侑生:行動値16→13、装甲値10になりました
朝倉侑生:メジャー!《コンセントレイト:エンジェルハイロゥ》《光の手》《空を断つ光》《滅びの光》
朝倉侑生:敵全員に対しシーン攻撃します
GM:スターダストレイン!
朝倉侑生:そっちじゃない方!
粕原雄二郎:その攻撃に《支援射撃》!
GM:あ、二つあるのか!
粕原雄二郎:ダイス+7になりました
朝倉侑生:ワーイ
粕原雄二郎:侵蝕100→102
GM:はあい
朝倉侑生:(7+1+3+7)dx7+6
DoubleCross : (18DX7+6) → 10[1,1,1,1,2,2,2,3,3,5,5,6,7,8,9,9,10,10]+10[2,3,5,5,7,8]+6[5,6]+6 → 32

朝倉侑生:な…なんかダイスの周りが悪い
《ストラグルヴィジョン》:ドッジ
《ストラグルヴィジョン》:8dx+2
DoubleCross : (8DX10+2) → 10[2,3,4,4,4,7,9,10]+2[2]+2 → 14

百重喉:同じくドッジ
百重喉:4dx
DoubleCross : (4DX10) → 9[3,5,8,9] → 9

透形百手:こいつらはイベイジョン15。命中します
朝倉侑生:わー じゃあダメージ出します
朝倉侑生:4d10+12+2+5+16 装甲有効
DoubleCross : (4D10+12+2+5+16) → 36[10,7,10,9]+12+2+5+16 → 71

朝倉侑生:装甲有効71ダメージです!
朝倉侑生:よかった こっちは良い出目だった
壬生墨佳:すご~
鶴蒔千波瑠:良いダメージ!
粕原雄二郎:いいゾ
透形百手:3が1をカバー。4が2をカバー。
透形百手:二本消える。
百重喉:《電磁反応装甲》 ×2
《ストラグルヴィジョン》:《原初の灰:電磁反応装甲》×2
鶴蒔千波瑠:こいつら……
朝倉侑生:ちょっと~
《ストラグルヴィジョン》:融合してるので……。
《ストラグルヴィジョン》:獣化装甲で10減らして、合わせて50減らして21ダメージ。
《ストラグルヴィジョン》:なんで50減らしてまだ喰らうんだよ……。
百重喉:40減らして31ダメージ。
粕原雄二郎:こわ……
朝倉侑生:21だけなの~!?
《ストラグルヴィジョン》:いきなり生存エフェクト切らすなや!!
GM:演出どうぞ!
朝倉侑生:朝倉侑生の侵蝕率を14増加 (108 → 122)

朝倉侑生:「はー、ムカつくムカつく」「『自分は無敵で、何にも負けず、望んだもの全てを叶えられる』『そんな夢は夢でしかない』?」
朝倉侑生:「あのね~~」「そんなのはね、言われなくても嫌なほど分かってるの!」
朝倉侑生:手を掲げる。指鉄砲から生まれた閃光の散弾銃は、高く舞い降りてから降り注ぐ。
百重喉:『ォオギィイィイエィエアアアンィエエエイア――――』
朝倉侑生:夕暮れを場違いに明るく照らす、流星雨が放たれ、敵を穿つ。
粕原雄二郎:攻撃に合わせ、触手の動きを制限するようにショットガンを撃つ
百重喉:降り注ぐ弾幕に、全身の圧縮空気孔が衝撃波で相殺し、あるいは突破されて穿たれる。
《ストラグルヴィジョン》:触手の先端が、朝倉さんの放つ光の弾そっくりの色に染まる。
《ストラグルヴィジョン》:噴水のようにそれらが真上に上がり、本物の光弾を相殺する。
朝倉侑生:「あ~~~っ!ムカつく!」「んも~~!真似しないでよっ!」
《ストラグルヴィジョン》:「軟体動物だから容易く灼けると、破れると、そう思ったか?」
《ストラグルヴィジョン》:「そこらの単細胞と一緒にするな。《ストラグルフィーラー》の十手は、研ぎ澄ませ、鍛え上げている」

GM:イニシアチブ。何かありますか?
鶴蒔千波瑠:『ゴルゴーン』《時間凍結》
GM:来やがったか……!
鶴蒔千波瑠:HPを20消費しイニシアチブにメジャーアクションを行います。
GM:HPを……20も!
鶴蒔千波瑠:鶴蒔千波瑠の侵蝕率を5増加 (103 → 108)
鶴蒔千波瑠:マイナーはなし。
鶴蒔千波瑠:メジャーでコンボ『ザラキエル』《黒の鉄槌》《暴君の槌》《コンセントレイト:バロール》《黒星の門》《インビジブルハンド》《黒の咆哮》
鶴蒔千波瑠:"ストラグルヴィジョン"と百重喉のエンゲージに攻撃します!
GM:来い!
鶴蒔千波瑠:9dx7+5
DoubleCross : (9DX7+5) → 10[3,5,5,7,8,8,9,9,10]+10[2,2,5,6,8,8]+6[2,6]+5 → 31

鶴蒔千波瑠:悪くない
《ストラグルヴィジョン》:ドッジ。さっきは完全獣化分を足してなかった
《ストラグルヴィジョン》:13dx+2
DoubleCross : (13DX10+2) → 10[2,2,3,5,6,6,7,7,7,7,8,10,10]+7[5,7]+2 → 19

朝倉侑生:こわすぎる
鶴蒔千波瑠:こわい…
《ストラグルヴィジョン》:ちょいちょい行けるな……
百重喉:ドッジ
百重喉:4dx
DoubleCross : (4DX10) → 10[4,6,7,10]+5[5] → 15

GM:ちょいちょい行くな……。
鶴蒔千波瑠:頑張るじゃないの……
GM:ダメージどうぞ
鶴蒔千波瑠:命中でラウンド中判定ダイス-3。ダメージ出します。
鶴蒔千波瑠:4d10+50 装甲有効。ダメージで飛行解除
DoubleCross : (4D10+50) → 28[8,6,8,6]+50 → 78

鶴蒔千波瑠:いい出目!
朝倉侑生:スゲ~~!
粕原雄二郎:やる!
壬生墨佳:さっきからダメージダイスヤバい
百重喉:《電磁反応装甲》×2
《ストラグルヴィジョン》:《原初の灰:電磁反応装甲》×2
《ストラグルヴィジョン》:装甲と合わせて50減らして28ダメージ!
《ストラグルヴィジョン》:まだ元気だけど装甲は切れた!
百重喉:40減らして38ダメージ!
百重喉:装甲が切れた!
GM:演出どうぞ

鶴蒔千波瑠:「鍛えてる、ね。なら内側からはどうかな」
鶴蒔千波瑠:長い前髪を掻き上げる。妖しい輝きを放つ紫の瞳が、ストラグルヴィジョンと百重喉を視界に収める。
《ストラグルヴィジョン》:「…………ッ、それか!」
鶴蒔千波瑠:「この眼で暴いてやるよ。アンタが見ないようにしてきたものすべて……!」
《ストラグルヴィジョン》:触手が湖を叩く。飛沫が噴き上がり、ひとたび自らの姿を覆い隠す。
鶴蒔千波瑠:瞳の焦点を狭める。同時に、敵の周囲の空間に重苦しい圧力が満ちていくが……
鶴蒔千波瑠:「……っ」
鶴蒔千波瑠:タイミングをずらされた。数カ所で空気が破裂するが、会心の一撃とは言い難い。
《ストラグルヴィジョン》:「対策など、何重にも積んでいる……ッ! 雑多なその辺の魔眼など、効くモノか!」
《ストラグルヴィジョン》:……そうだ。間違いはない。もとより光を介さぬ彼の触手は、邪視に対して本質的に強い。
《ストラグルヴィジョン》:(だというのに、この悪寒はなんだ……!)
鶴蒔千波瑠:「は……よっぽど怖い目にあったみたいだな」
鶴蒔千波瑠:「そいつに教えてほしいね。この目の使い方をさ」
《ストラグルヴィジョン》:「素人が……!」
鶴蒔千波瑠:鶴蒔千波瑠の侵蝕率を16増加 (108 → 124)

GM:イニシアチブ。何もなければ《ストラグルヴィジョン》です。
《ストラグルヴィジョン》:マイナー《千変万化の影:白兵》《ハンティングスタイル》《襲撃迷彩》
朝倉侑生:ギャアア
GM:あ、いや
GM:《ハンティングスタイル》はないです
朝倉侑生:よかった
GM:これ別に一緒に使わなくても良いんだな
《ストラグルヴィジョン》:メジャー。《コンセントレイト:ウロボロス》《血に飢えた跳躍》《シャドーテンタクルス》《原初の赤:要の陣形》《オールレンジ》《死神の精度》
《ストラグルヴィジョン》:隠密状態で三人に攻撃。
《ストラグルヴィジョン》:対象は、鶴蒔くん、壬生さん、粕原さん
《ストラグルヴィジョン》:18dx7+10
DoubleCross : (18DX7+10) → 10[1,2,2,3,3,3,3,5,5,5,5,6,6,6,7,7,8,9]+10[1,2,4,7]+10[10]+2[2]+10 → 42

朝倉侑生:避けるんだーっ
鶴蒔千波瑠:ドッジ!
鶴蒔千波瑠:4dx+1>=42
DoubleCross : (4DX10+1>=42) → 5[1,3,4,5]+1 → 6 → 失敗

粕原雄二郎:ドッジします
粕原雄二郎:3dx>=42
DoubleCross : (3DX10>=42) → 9[1,4,9] → 9 → 失敗

壬生墨佳:『エンジェルズ・グレイス』:《電磁障壁》《魔人の盾》《砂の結界》。
壬生墨佳:鶴蒔くんをカバー。
GM:やるか……!
《ストラグルヴィジョン》:ダメージ出します!
鶴蒔千波瑠:ありがとう…!
《ストラグルヴィジョン》:5d10+32+2d10
DoubleCross : (5D10+32+2D10) → 20[2,6,8,2,2]+32+17[8,9] → 69

朝倉侑生:ヤバ~
鶴蒔千波瑠:やるじゃん…
壬生墨佳:69-30-4d10
DoubleCross : (69-30-4D10) → 69-30-22[8,8,5,1] → 17

GM:究極獣化の方が乗ってるので……
粕原雄二郎:ミンチになっちゃう
壬生墨佳:ここに装甲10点引いて7点の、2倍で14点。
壬生墨佳:耐えました!
鶴蒔千波瑠:壬生さんもスゴ~
GM:ゲ、ゲーッ!!
粕原雄二郎:名も知らぬ同僚のロイスを切って復活します
壬生墨佳:壬生墨佳の侵蝕率を8(→ 8)増加 (116 → 124)
朝倉侑生:名の知らぬ同僚~~
GM:名も知らぬ同僚ーっ
壬生墨佳:壬生墨佳のHPを14(→ 14)減少 (24 → 10)
GM:演出いきます

《ストラグルヴィジョン》:「ああ、だが、だが嫌な気分なのも確かだ」
《ストラグルヴィジョン》:「俺の前から消えてなくなれ」
《ストラグルヴィジョン》:足を回す。真後ろ。数十メートルに渡って触手が伸びる。右側に二本。左側に一本。
《ストラグルヴィジョン》:先の戦いでも見せた攻撃。ごく単純なものだ。触腕とは、その全てが筋肉の塊である。
《ストラグルヴィジョン》:伸びきったものが一斉に収縮し――――水面を風切りながら、正面へと迸る。
《ストラグルヴィジョン》:眼にも留まらぬ早さで、消耗した鶴蒔さん達を襲う。
鶴蒔千波瑠:「く……っ」右眼に淡い光が灯る。しかしその力は目の前の触手を止めるには弱すぎる。
壬生墨佳:それが進む方向は、正面ではない。
鶴蒔千波瑠:的が大きい上に速すぎる。焦点を絞るのが追いつかない。
壬生墨佳:曲げられている。その力の源は、磁力。
壬生墨佳:正確には、起電による電磁力。その作用による横合いからの引力。
壬生墨佳:琥珀の盾が置かれている。彼らの正面にではなく、側方。
《ストラグルヴィジョン》:「死、―――――――ッ!?」
壬生墨佳:堅固な盾ではない。直接触手の一撃を受ければひとたまりもないが。
壬生墨佳:「僕のコピー、つまんなかかったか?やれることがショボくて」
壬生墨佳:「悪いけど、知恵と工夫で補う派なんで。こっちもコピーしてもらわないと」頭を指差す。
《ストラグルヴィジョン》:達人の拳打めいた――否、そのものの一撃が。その完璧な軌道を僅かに乱される。
粕原雄二郎:「痛って……くっそ、見えねーとなんともならんな」
壬生墨佳:「……まあ、とはいえ」
壬生墨佳:「限界があるなこれ……」逸しただけだ。無力化したわけではなく、ギリギリのところを掠めている。
鶴蒔千波瑠:「すご……」舞い上がる土煙を手をかざして防ぐ。身体のほんの数十センチ横を触手が通り過ぎていった。
朝倉侑生:「まだまだ来るんじゃないの~…?」
壬生墨佳:「1.5人分ってとこか……言っておくけど、こんなの」
壬生墨佳:「何度も通じないからな。各々で頑張ってくれよ、これ以上はさ!」
壬生墨佳:「てか先に倒してもらえると一番助かる!」
粕原雄二郎:「攻撃は最大の防御ってな……!」
《ストラグルヴィジョン》:「本職の防御型か。削り殺すのも楽しいものだが……」 触手が戻っていく。
朝倉侑生:「ボクだってそれが一番理想だよ~!」
壬生墨佳:「本職は戦闘型じゃないの!」
鶴蒔千波瑠:「わかっちゃいますけど……」男の下の巨大な影を見る
鶴蒔千波瑠:「その前にもう一発来そうですよ。デカイのが……」
《ストラグルヴィジョン》:「お望み通り、試させて貰うか」

GM:イニシアチブ。透形喉手1。
透形百手:マイナー《千変万化の影:RC》《オリジン:レジェンド》
透形百手:メジャー《無機なる四肢》《原初の赤:雷の槍》《細胞侵蝕》《貪る顎門》
透形百手:ドッジダイス-1。単体対象。命中時、邪毒3と重圧と硬直を付与。
朝倉侑生:コワすぎ
壬生墨佳:重圧つらすぎ
粕原雄二郎:厳しい
鶴蒔千波瑠:やめてくれ~
透形百手:対象は壬生さん。流れ的に。
壬生墨佳:ミ~
透形百手:5dx+9
DoubleCross : (5DX10+9) → 6[1,3,4,5,6]+9 → 15

壬生墨佳:ドッジ。
壬生墨佳:(4-1)dx+1>=15
DoubleCross : (3DX10+1>=15) → 8[2,4,8]+1 → 9 → 失敗

壬生墨佳:ダメです……
透形百手:2d10+14
DoubleCross : (2D10+14) → 14[7,7]+14 → 28

透形百手:頑張るな……。
壬生墨佳:HP減ってるから耐えられないんだよな……死にます
壬生墨佳:ストラグルヴィジョンへのロイスを昇華して復活。
壬生墨佳:壬生墨佳のHPを11(→ 11)に変更 (10 → 11)
透形百手:デバフはそのまま受けてね~
壬生墨佳:邪毒3と重圧と硬直が入りました

《ストラグルヴィジョン》:「《ハロウトの弔花》」
透形百手:正面ではない。ストラグルヴィジョンとは真逆。
透形百手:触腕の一つ。その表面が奇妙に罅割れる
透形百手:無数の挿し木めいた花の枝が、その罅の全体から伸びきたり、壬生さんを刺し貫く。
壬生墨佳:「えっ嘘そういう……ぐうっ……!」
朝倉侑生:「えっうわ墨佳ちゃん! 大丈夫!?」
鶴蒔千波瑠:「壬生さん!?」
壬生墨佳:「こんなもの……っ!」もがいて引き抜こうとして。
透形百手:即座に融合とまではいかない。だが、根が体内を侵蝕してゆく痛みが襲う。
粕原雄二郎:「クッソ面倒くせえ、マジで速攻カタつけねーとな」
壬生墨佳:「こいつ、入って……!ああっ!」
《ストラグルヴィジョン》:「ふん。本来の用途には程遠いが……妨害には十分か」
壬生墨佳:「えほっ……毒か」
《ストラグルヴィジョン》:「盾は剥がした。ゆっくりと殺されるのを楽しんで逝け」
壬生墨佳:「いや、拒絶反応ってところか、君の手口からして……」

GM:イニシアチブ。
GM:何もなければ透形喉手2の手番になります
粕原雄二郎:NPCカードを使用します
GM:はいはいらっしゃい
粕原雄二郎:黒馬:『必中の弓+フェイタルヒット』 これを透形喉手2に
GM:あいよ!
GM:自動命中です。
GM:ダメージ。
《黒馬》:10+5d10
DoubleCross : (10+5D10) → 10+34[5,4,10,8,7] → 44

GM:気合い入れてくるな!
朝倉侑生:いいぞ~
鶴蒔千波瑠:えらいぞ~
GM:透形喉手2、落ちます。
朝倉侑生:イエーイ
粕原雄二郎:うまぴょい!
《ストラグルヴィジョン》:「もう一手だ。――うろちょろと喚くガキを黙らせろ」
壬生墨佳:イエイ イエイ
透形喉手:触腕の表層が蠢く。その表面に葉脈めいた罅が走り、
透形喉手:再び遺産の根を伸ばそうとした、その瞬間。
《黒馬》:ガ   オンッ
透形喉手:不可視の衝撃波が、隕石着弾めいた威力を残し、バラバラに引き裂く。
朝倉侑生:「うわ~?なになに~?」
《ストラグルヴィジョン》:「……! 何……!?」
《ストラグルヴィジョン》:「狙撃? いや……違う」 空を振り仰ぐ。「どこから、撃ってきた!」
《黒馬》:「気をつけろよ。《ゲダニア》、《メテオール》」 かつかつと蹄を鳴らす。
朝倉侑生:「おおっ」そちらを見る。
《黒馬》:実を言えば、それはただのブラフだ。全く必要がない。
《黒馬》:「少しばかり接続が悪いが、……俺も『眼』には一家言ある」
《黒馬》:空の夕焼けの、ごく一部。空の一角に、黒い穴が開いている。
《黒馬》:「棺の中より須臾を視る。……連射は効かんぞ、次だ」 結界外にいる本体からの狙撃。それがいかなるギミックによって行われているのかは、彼のみが知っている。
壬生墨佳:「気をつけろは……ハアッ……!」
壬生墨佳:「もう少し、早く言ってよ……」
粕原雄二郎:「……ケケ、てめー自身がわからん殺しされてちゃ世話ねーな!」
朝倉侑生:「すっごーいかっこいい~、馬~」
鶴蒔千波瑠:「ともかくこれで……」
《黒馬》:「それはすまんかった。ビショップ嬢」
鶴蒔千波瑠:前を見る「目の前の敵に集中できるってことですね」

GM:再度イニシアチブ。
壬生墨佳:ここで防具を脱ぎます。
GM:なんと
壬生墨佳:行動値が9に戻ります
GM:ではイニシアチブの結果、壬生さんの行動になります
壬生墨佳:マイナーで重圧を解除。メジャー『デビルズ・プレイ』:《死神の瞳》。
壬生墨佳:対象は百重喉。
GM:おっとそっちか。
壬生墨佳:6dx+17
DoubleCross : (6DX10+17) → 10[1,3,4,5,5,10]+6[6]+17 → 33

壬生墨佳:よろし
朝倉侑生:いいぞ~
百重喉:回避ダイスは4から1へ。
百重喉:1dx
DoubleCross : (1DX10) → 3[3] → 3

百重喉:くっ……紙一重だったか……
壬生墨佳:やった~
壬生墨佳:次に受けるダメージを+7d10します。
GM:たっか
GM:演出どうぞ
壬生墨佳:よろよろと立ち上がり、袖を破り捨てる。
壬生墨佳:ちぎった布で自分の腕を縛り上げて。
壬生墨佳:「……さあ、待たせたね」
壬生墨佳:「反撃といこうじゃない」
壬生墨佳:とん、と地面に手を当てる。
壬生墨佳:地面からヤニが湧き出して、染み出す。
壬生墨佳:それは時間流を急速圧縮して、琥珀として固着する。
壬生墨佳:直後、それが擦り合わされ、起電。静電気が発生。
壬生墨佳:モルフェウスの生成・バロールの圧縮・ブラックドッグの起電。
壬生墨佳:トライブリードと見做される、琥珀使いとしての戦闘技巧。
壬生墨佳:それはあるいは、睥睨。いずれ来る死をもたらすものとしての。
壬生墨佳:壬生墨佳の侵蝕率を3(→ 3)増加 (124 → 127)
壬生墨佳:「蛇が睨まれてちゃお終いだな」
《ストラグルヴィジョン》:「また何だ、こざかしいことを……」

GM:イニシアチブ。
GM:何も無ければ百重喉になります。
粕原雄二郎:ではシューターズジャケットの装備を外します イニシアチブ8
GM:あ、了解です
GM:では粕原さんどうぞ
粕原雄二郎:マイナーでPDWの効果を起動します 範囲化
粕原雄二郎:《コンセントレイト》《コントロールソート》《コンバットシステム》《マルチウェポン》
粕原雄二郎:PDWとショットガンでストラグルヴィジョンと百重喉を狙います
粕原雄二郎:13dx7+3
DoubleCross : (13DX7+3) → 10[1,2,2,3,3,4,4,4,5,6,7,8,9]+10[3,6,9]+10[10]+10[8]+10[10]+6[6]+3 → 59

粕原雄二郎:オッホ
朝倉侑生:ヒエエ
鶴蒔千波瑠:すごい
壬生墨佳:バディムしちゃお~
GM:?
壬生墨佳:62にするね
《ストラグルヴィジョン》:ドッジ!
《ストラグルヴィジョン》:10dx+2
DoubleCross : (10DX10+2) → 10[1,1,3,3,4,7,9,9,9,10]+5[5]+2 → 17

百重喉:1dx
DoubleCross : (1DX10) → 5[5] → 5

GM:このゴミども!
粕原雄二郎:7d10+5+5+9
DoubleCross : (7D10+5+5+9) → 26[5,4,3,3,6,3,2]+5+5+9 → 45

粕原雄二郎:百重くんはおまけ
粕原雄二郎:7d10
DoubleCross : (7D10) → 39[8,1,1,6,7,7,9] → 39

《ストラグルヴィジョン》:装甲で10減らした! 35ダメージ! 健在!
百重喉:そしてそんなん耐えられるわけねーだろ! 落ちます! 復活エフェクト等なし!
鶴蒔千波瑠:すご~い!
粕原雄二郎:安らかに寝ろ
GM:演出どうぞ!

粕原雄二郎:「若えやつらにばっかり働かせるわけにもいかねーな」短機関銃とショットガンを構える
粕原雄二郎:「安心しろ、俺ァ普通に撃つしかできねーからよ!」
粕原雄二郎:短機関銃を掃射しながら接近。
粕原雄二郎:回避しようとしたところをショットガンで牽制、撃ち落とす
《ストラグルヴィジョン》:「その程度の、凡人の技能が……!」
《ストラグルヴィジョン》:「撃ち落とせ! 百重喉!」
粕原雄二郎:派手さはないが、確実に敵を追い詰める戦い方をする
百重喉:『ォォオオイキイウフウウッyhbヌウウェェェエアアァァア――――――』
粕原雄二郎:「させねーっつうの」
百重喉:硬質な鱗の、下の喉が一斉に開く。呪詛めいた音波が、一斉にその場を飲み込まんとする。
壬生墨佳:だが、それは遅い。
壬生墨佳:百重喉に近づいた瞬間、弾丸は電磁力により加速。
壬生墨佳:呪いが撒かれる前に、電気の力が、伝承を終わらせる。
粕原雄二郎:「ビンゴだ!良い仕込だぜ」
百重喉:「――――――――!」 加速した弾丸が、圧縮空気孔に舞い込む。
粕原雄二郎:「……悪いな。"プランナー"のやつには見届けろと言われたが」
百重喉:「ガ  ィ ジ     ァ――――――――…………」
粕原雄二郎:「そうなっちまったら、もう終わりだ」容赦なく銃撃を浴びせる
百重喉:遙かな西方の、邪竜の末裔は。とうとうその呪詛を一度も放つことなく、沈黙する。
《ストラグルヴィジョン》:「…………な」 瞠目する。
朝倉侑生:「ううん」「せっかくサインしたげたのになあ…」
《ストラグルヴィジョン》:「馬鹿な。腐ってもアジダカーハの神格だぞ……!? それが、この程度で……!!」
鶴蒔千波瑠:「………」僅かに目を閉じて、蛇神の最期を悼む。
《ストラグルヴィジョン》:「…………ッ」
粕原雄二郎:「ケッ、無理やり利用しちゃどんな神でも力を出しきれんだろうよ」
粕原雄二郎:侵蝕102→114
《ストラグルヴィジョン》:「……構うモノか。死骸でも殻は使える。俺の失われた胴に填めるには十分なほどだ」
壬生墨佳:「君が失ったのはここだろ」自分の胸を指して。
壬生墨佳:「それは補填されちゃあくれない」
《ストラグルヴィジョン》:「黙れッ! 知った風な口を、叩くな……!」

GM:イニシアチブ。
《ストラグルヴィジョン》:《加速する刻》。
壬生墨佳:こいつ……!
鶴蒔千波瑠:げぇっ!
粕原雄二郎:野郎
朝倉侑生:エ~!
【ストラグルヴィジョン(12)】
       ↑
      5m
       ↓
鶴蒔(5) 壬生(9) 粕原(8) 朝倉(16)
       ↑
      5m
       ↓
  【透形喉手1(10)】
《ストラグルヴィジョン》:マイナー《襲撃迷彩》  メジャー《コンセントレイト:ウロボロス》《血に飢えた跳躍》《シャドーテンタクルス》《原初の赤:要の陣形》《オールレンジ》《死神の精度》
《ストラグルヴィジョン》:対象は朝倉、粕原、鶴蒔。
《ストラグルヴィジョン》:死神の精度はシーン一回でした。なし
《ストラグルヴィジョン》:15dx7+10
DoubleCross : (15DX7+10) → 10[2,2,3,3,5,5,6,6,6,7,7,9,10,10,10]+10[2,4,4,7,7,10]+10[4,6,10]+1[1]+10 → 41

朝倉侑生:《スピードスター》使用ラウンドのためリアクションできません!
鶴蒔千波瑠:ドッジ!
鶴蒔千波瑠:4dx>=41
DoubleCross : (4DX10>=41) → 10[3,8,9,10]+8[8] → 18 → 失敗

鶴蒔千波瑠:回ったけど無理!
粕原雄二郎:ウオオドッジ
粕原雄二郎:4dx>=41
DoubleCross : (4DX10>=41) → 9[1,3,7,9] → 9 → 失敗

粕原雄二郎:無理~
GM:カバー入る?
壬生墨佳:《砂の結界》。朝倉くんをカバー。
朝倉侑生:墨佳ちゃん♡
壬生墨佳:侑生くんのためなら……
壬生墨佳:壬生墨佳の侵蝕率を2(→ 2)増加 (127 → 129)
鶴蒔千波瑠:ファンじゃん
粕原雄二郎:魅了入ってたか……
《ストラグルヴィジョン》:5d10+22+2d10
DoubleCross : (5D10+22+2D10) → 34[8,8,7,10,1]+22+11[6,5] → 67

《ストラグルヴィジョン》:こいつ頑張るな……。
《ストラグルヴィジョン》:要の陣形の使用回数が切れた。
鶴蒔千波瑠:死!"マスターゲイザー"のロイスを昇華してHP11で復活します。
壬生墨佳:無理!朝倉くんのロイスを切って復活。
粕原雄二郎:日常のロイスをタイタス化して復活

《ストラグルヴィジョン》:「お前達、如きに……ッ!」
《ストラグルヴィジョン》:「飯海美乃の魔眼と! 百重喉の神格!」
《ストラグルヴィジョン》:「それら全てを手に入れて! 俺は、俺こそが《マスターヴィジョン》になる!」
鶴蒔千波瑠:「マスター……?」
《ストラグルヴィジョン》:三本の触腕が、銃弾と、光弾と、琥珀塊を象る。
粕原雄二郎:「マスターたぁデカく出やがったな……ッ」
朝倉侑生:「FHの偉い人だよねそれって……わっ?!」
《ストラグルヴィジョン》:「あの忌まわしい怪物に……ッ!」 それらを雑多に、嵐のように振り回す。
《ストラグルヴィジョン》:「並ぶのだ……!」見かけだけ合わせた、不揃いな攻撃。だが、単純な質量と威力は本物だ。
壬生墨佳:「化け物になりたいなら勝手にやれ!」
壬生墨佳:「僕はそういうの、ダサいと思うけどな……!」琥珀の盾が凝集する。不揃いな攻撃の間隙にねじ込むように、
壬生墨佳:朝倉侑生の前に広がり、攻撃に空白を作る。
壬生墨佳:「あぐぅ……!人のまま居るほうが、どれだけ得難いものか……」
壬生墨佳:「なんでこの手の連中はわかんないのかな!」
粕原雄二郎:「げぇっほ!ゲホッ!」攻撃をまともに受け、再生する
朝倉侑生:「墨佳ちゃん…っ、ちょっと!ボクだって男の子だよ!」
朝倉侑生:「女の子に守ってもらわなくても大丈夫!」
壬生墨佳:「大丈夫だってならその余力全部あいつに突っ込んで!」
鶴蒔千波瑠:「それ……俺も耳が痛いかも」触手に抉り取られた腹が再生していく。
壬生墨佳:「こっちはぶっ飛ばせないんだからな!」
朝倉侑生:「えーっまだちょっと充電足りない…!」
粕原雄二郎:「そういうこった。アタッカーはアタッカーの仕事をしろい」
朝倉侑生:「千波瑠くんいける~!?」
鶴蒔千波瑠:「きつい……けど……」
鶴蒔千波瑠:「行くしか……無いでしょ!」足を踏ん張って立ち上がる。

GM:イニシアチブ。チハルさん……の番ですが
粕原雄二郎:ですが?
鶴蒔千波瑠:なにっ
GM:イベントが入ります
朝倉侑生:ヌヌッ
鶴蒔千波瑠:むむむっ

飯海美乃:「…………。……」
飯海美乃:百重喉が斃れて。僅かに、拘束が緩む。
飯海美乃:皆が戦っている。薙ぎ倒されながら。何度も、何度も繰り返し戦って。
飯海美乃:逃げてなんて、今更言えるわけもない。戦わなきゃ。自分に出来ることを。
飯海美乃:だけど、自分には見ることしか出来ない。演技だってそうだ。見て覚えたものを、そのまま……
飯海美乃:「……他の。誰かに、見せる」
飯海美乃:拘束の隙間から、震える指を上げる。自分にだけ見える、トオガタイカの触腕のカタチ。
飯海美乃:「同じ、ように……」
飯海美乃:審判の眼。「衝動は、『殺戮』。……」
飯海美乃:見えないモノを見る、エンジェルハイロゥの力。きらりと。見えるレネゲイドに沿って。
飯海美乃:光を載せる。
《ストラグルヴィジョン》:「――何、だ」
《ストラグルヴィジョン》:見えない触腕の姿が、浮かび上がる。触腕を動かすたび。光を透過するたびに流れるレネゲイド。
《ストラグルヴィジョン》:その全てに、色がついている。「なんだ、これは……!」
飯海美乃:メジャーアクション。《イルミネイト》。
飯海美乃:鶴蒔さんの次のメジャーアクションの判定ダイスを+3する。
鶴蒔千波瑠:受け……取った……!
《ストラグルヴィジョン》:「馬鹿な。やめろ……やめろ!」
《ストラグルヴィジョン》:「何をしている! こんな……ああ! こんなに見えては……目立っては……!」
《ストラグルヴィジョン》:「何をしている! やめろーーーーーっ!!」

GM:鶴蒔さんの手番です。どうぞ
鶴蒔千波瑠:マイナーなし
鶴蒔千波瑠:メジャー、コンボ『クドルシュチス』《黒の鉄槌》《暴君の槌》《コンセントレイト:バロール》《黒星の門》《黒の咆哮》
鶴蒔千波瑠:"ストラグルヴィジョン"に攻撃します。
鶴蒔千波瑠:みみのんの力を受け取ってダイス+3!
鶴蒔千波瑠:12dx7+5
DoubleCross : (12DX7+5) → 10[1,3,4,5,5,7,7,8,9,9,9,10]+10[1,1,3,4,6,7,8]+10[5,8]+6[6]+5 → 41

鶴蒔千波瑠:ありがとうみみのん……!
朝倉侑生:良い調子!
《ストラグルヴィジョン》:ドッジ!
《ストラグルヴィジョン》:10dx+2
DoubleCross : (10DX10+2) → 8[1,2,4,4,5,5,5,6,6,8]+2 → 10

鶴蒔千波瑠:命中でラウンド中判定ダイス-2、ダメージ出します
《ストラグルヴィジョン》:無理! ダメージください1
鶴蒔千波瑠:5d10+48 装甲有効
DoubleCross : (5D10+48) → 17[1,10,3,2,1]+48 → 65

《ストラグルヴィジョン》:それは……無理! 死!
朝倉侑生:おおっ
鶴蒔千波瑠:よっしゃ~
粕原雄二郎:ヒャア!
《ストラグルヴィジョン》:オートで《魔獣の証》で復活しますが。
壬生墨佳:イエーイ
壬生墨佳:こいつ!
粕原雄二郎:まあそれはそう
朝倉侑生:ま~
鶴蒔千波瑠:なにぃ
《ストラグルヴィジョン》:まあね とりあえず演出どうぞ
鶴蒔千波瑠:「ありがとう、みみのん。ようやく姿が見えた……これなら」
鶴蒔千波瑠:前髪を掻き上げ、右目を見開く「全部をこの眼に納められる」
鶴蒔千波瑠:「おとなしく受けてはくれないだろうけど……壬生さんの攻撃を見て閃いたことがある」
鶴蒔千波瑠:「アンタを倒す方法。……ティンと来た、ってやつだ」
鶴蒔千波瑠:声を張り上げる「みみのん!」
《ストラグルヴィジョン》:「…………やめろ」
鶴蒔千波瑠:「今からちょっと……無理をしてみる。だから」
鶴蒔千波瑠:「俺を見ててくれ。俺がちゃんと演じられてるか」
鶴蒔千波瑠:「君に見てて欲しい」
飯海美乃:「…………うん」
飯海美乃:「打ち倒して。……どんな運命も、二度と追ってはこられないように。遠く、強く」
鶴蒔千波瑠:「ああ、約束する!」
鶴蒔千波瑠:紫の右眼が輝く。妖しげな光はやがて熱を持ち、火花を散らす。
鶴蒔千波瑠:同時に、"ストラグルヴィジョン"と自身の間に、漆黒に渦巻く巨大な球体が出現する。
鶴蒔千波瑠:バロールシンドロームの発症者が操る超重力球、"魔眼"。
鶴蒔千波瑠:その魔眼が、視界から"ストラグルヴィジョン"を覆い隠す。
《ストラグルヴィジョン》:一瞬、飯海に振り分けた意識を、鶴蒔に戻す。露わになれば分かる。質量と脅威に溢れた、巨大な触腕。
《ストラグルヴィジョン》:それらが、まるで爪楊枝か何かのように思えてしまう。
《ストラグルヴィジョン》:これは。……これは! そんな、馬鹿な!
《ストラグルヴィジョン》:「馬鹿な、馬鹿な、馬鹿な……! アレが居るはずがない! もう気づかれるはずがないのに!」
鶴蒔千波瑠:その眼には視えている───すべてが。
《ストラグルヴィジョン》:触腕を纏め上げる。半ば本能的に、それを砕こうと。
鶴蒔千波瑠:「重力レンズ……映画の知識も馬鹿にならないな」
鶴蒔千波瑠:『重力レンズ』と呼ばれる現象が存在する。
鶴蒔千波瑠:強大な重力は光を曲げる。厳密には、重力元が周囲の時空を歪めることで、そこを通過する光は『同時に複数の』経路を通って観測者へと到達する。
鶴蒔千波瑠:故に宇宙空間に於いては、星の影に隠れて見えないはずの銀河の光も、当の星の巨大質量がもたらす重力レンズ効果によって観測することが出来るという。
鶴蒔千波瑠:しかし果たして、重力レンズが捉えるのは遥か彼方の星の光だけであろうか。
鶴蒔千波瑠:全く同時に複数の経路……歴史を辿ったそれを視たのなら、観測者はその瞬間、『異なる宇宙』を垣間見るに等しい。
鶴蒔千波瑠:───"それ"はそう考えた。
鶴蒔千波瑠:オーヴァードの中からごく僅かに発生する並行世界観測者。彼らが持つ特異視覚のメカニズムを、"それ"が曲がりなりにも解き明かしたなら……
鶴蒔千波瑠:邪視、邪眼、"視る"ことで不吉の運命を呼び込むもの。
鶴蒔千波瑠:千の運命を垣間見、同時にそれを一点に収束させるその眼は
鶴蒔千波瑠:真実、無限に分岐する自らの重みでその存在を押しつぶす。
鶴蒔千波瑠:「俺だけじゃ無理……だけど、今はみみのんも見てるから」
鶴蒔千波瑠:「アンタの光は、余さず俺の眼に届く。だったらその逆も同じこと」
鶴蒔千波瑠:「アンタがどこに隠れようと……」
鶴蒔千波瑠:「この眼はお前を視ているぞ!"ストラグルヴィジョン"!!」
《ストラグルヴィジョン》:魔眼に近づくに従って。深海に投げ込まれたドラム缶めいて触手が凹み、潰れていく。
《ストラグルヴィジョン》:受ける側は何も分からない。重力。空間操作。あらゆる能力を、その表層の外見だけを真似ることに終始したストラグルヴィジョンならば尚更だ。
《ストラグルヴィジョン》:だが、それだけは覚えている。彼の胴を挽き潰したアレのことを。
鶴蒔千波瑠:───視ている。
鶴蒔千波瑠:視ている → お前を ← 視ている。
鶴蒔千波瑠:どこに隠れようとお前を視ている  ↓
鶴蒔千波瑠:           視ている → お前を ← 視ている。
鶴蒔千波瑠:幾千幾万の瞳がお前を見つめている↑
鶴蒔千波瑠:昏い湖の水底から、深い森の木々の隙間から、夕闇に薄っすらと浮かぶ星々もまた
《ストラグルヴィジョン》:「俺は、……俺は闘争幻像(ストラグルヴィジョン)だ! ありえない。やめろ。やめろやめろやめろやめろやめろ」
鶴蒔千波瑠:凝視している。千変する虚像を、ただ一視の元に曝いていく。
鶴蒔千波瑠:───目が、合った。
鶴蒔千波瑠:たまらず視線を逸したその先にも、また目が。
鶴蒔千波瑠:目、目、目、目、目
鶴蒔千波瑠:目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目
目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目
目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目
目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目
目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目
目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目↓目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目
目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目→ ←目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目
目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目↑目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目
目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目
目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目
目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目
目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目
目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目目

《ストラグルヴィジョン》:「俺を、捉えるなァァァァアアアアアッ! 《マスターゲイザー》――――――――――――ッ!』
《ストラグルヴィジョン》:ぐ     しゃり
鶴蒔千波瑠:「ぐ……ああっ!!」
鶴蒔千波瑠:視界が文字通り潰れると同時に、邪なる瞳も罅割れた。
鶴蒔千波瑠:鶴蒔千波瑠の侵蝕率を12増加 (124 → 136)
鶴蒔千波瑠:「ハァ……ハァ……今……」
鶴蒔千波瑠:「"マスターゲイザー"って……」
鶴蒔千波瑠:砕けた右眼を押さえて、尋常の左眼で前を睨む
鶴蒔千波瑠:「……いや今はそれどころじゃない、か。これで……」
GM:静寂が戻る。
GM:湖畔は静まりかえり。奇妙な夕焼けは砕け落ち始めている。
飯海美乃:「……チハル、くん……」 拘束が外れ、水辺へと転がり落ちて膝をつく。
鶴蒔千波瑠:「みみのん!」
壬生墨佳:「君な……!誰がそこまでやれって……!」
鶴蒔千波瑠:ふらつきながら彼女の元へ駆け出していく。
GM:その場には何も残っていない。駆けだして、抱き留めようと近づく、その瞬間。

GM:クリンナッププロセス。戦闘はまだ終了していない。
GM:邪毒の効果が発動。壬生さんの体に、未だ残留した根が侵蝕する。9ダメージ。
壬生墨佳:「ゲホッ……!ダメだ!」
壬生墨佳:「下がれ!まだ――」
壬生墨佳:壬生墨佳のHPを9(→ 9)減少 (11 → 2)
壬生墨佳:HP2になりました。
粕原雄二郎:「チッ……!警戒しろ!」
朝倉侑生:「むっ」
《ストラグルヴィジョン》:ぎゅるぎゅるぎゅるぎゅるぎゅるぎゅるぎゅる
鶴蒔千波瑠:「え?」
《ストラグルヴィジョン》:空を飛び越え、遙かな彼方――町の方から、一斉に。
《ストラグルヴィジョン》:無数の触手の欠片が飛び来たり、一点に収束していく。
《ストラグルヴィジョン》:「ァア…………ア、ハハハハハハ、ハァ、ハァ、ハハ……!」
《ストラグルヴィジョン》:「生キ、延ビタ…………!」
《ストラグルヴィジョン》:「生キ延ビテヤッタゾ! 《マスターゲイザー》ッ!!」
GM:散らしていた触手の残滓が、歪な人型を取って、哄笑する。

GM:2ラウンド目。セットアッププロセスです。
粕原雄二郎:なし!
朝倉侑生:なし!
鶴蒔千波瑠:なし!
壬生墨佳:なし!
《ストラグルヴィジョン》:なし
透形喉手:なし

GM:イニシアチブ。何もなければ朝倉さん。
朝倉侑生:はーい
朝倉侑生:マイナーなし
朝倉侑生:メジャー。《コンセントレイト:エンジェルハイロゥ》《光の手》《スターダストレイン》《滅びの光》。
朝倉侑生:敵全員に対しシーン攻撃を行います。
粕原雄二郎:《支援射撃》!
朝倉侑生:センキュー!
朝倉侑生:(7+1+3+7)dx7+6
DoubleCross : (18DX7+6) → 10[1,1,2,2,4,5,5,5,5,6,6,8,8,8,8,8,9,10]+10[1,1,6,6,8,8,10]+10[1,3,9]+6[6]+6 → 42

粕原雄二郎:侵蝕114→116
朝倉侑生:おお!増えた
壬生墨佳:これ全部突っ込みますか
朝倉侑生:女神ってもらうか
鶴蒔千波瑠:やっちゃえ~
壬生墨佳:やろやろ
朝倉侑生:NPCカードで美乃ちゃんの《勝利の女神》使用します
GM:OK!
朝倉侑生:42+15で57!
壬生墨佳:さらにここにバディムーブ。
朝倉侑生:60!
GM:わあい
粕原雄二郎:グッド!
壬生墨佳:女神二人分だ よろしく頼むぜ?
鶴蒔千波瑠:キャ~
GM:惚れちゃう
朝倉侑生:墨佳様~♡
《ストラグルヴィジョン》:ドッジ
《ストラグルヴィジョン》:13dx+2
DoubleCross : (13DX10+2) → 10[1,2,2,4,4,5,5,6,7,7,8,9,10]+9[9]+2 → 21

《ストラグルヴィジョン》:最後までちょっと頑張るんじゃないよ ダメージください
朝倉侑生:はーい
朝倉侑生:7d10+12 装甲有効
DoubleCross : (7D10+12) → 41[10,3,6,1,4,7,10]+12 → 53

朝倉侑生:53ダメージ!
鶴蒔千波瑠:良いダメージ!
朝倉侑生:あんしん
《ストラグルヴィジョン》:魔獣の証は3レベル! 装甲で10減らしますが、無理。
《ストラグルヴィジョン》:死亡。復活はありません。
朝倉侑生:うしろの子は?
透形喉手:完全に忘れてた HP30なんで死ぞ
朝倉侑生:よかった!
朝倉侑生:朝倉侑生の侵蝕率を13増加 (122 → 135)
GM:演出どうぞ~

鶴蒔千波瑠:「くそ……っ!アイツまだ……!!」
《ストラグルヴィジョン》:「二度だ! 二度、殺シ損ねた!」
《ストラグルヴィジョン》:「お前に、俺は殺せなイ! この《ストラグルフィーラー》を! ……そうだ! 私に勝算がある!」
鶴蒔千波瑠:少女との間に立ちはだかった巨大な影を再び圧し潰そうとその眼を開くが……
鶴蒔千波瑠:「ぁぐ……!!」
《ストラグルヴィジョン》:「僕は戦闘エージェントじゃないんだ。――よくも、弟を! カナヤを!」
鶴蒔千波瑠:罅割れた瞳は火花と激痛を散らすだけで、輝くことはない。
粕原雄二郎:「無理すんな!あとは任せろ」
壬生墨佳:「助演の余地を残してもらわなきゃあな」
《ストラグルヴィジョン》:「私は代理の代理の代理なんダよ。……ティンと来た」
《ストラグルヴィジョン》:言葉は錯綜している。これまで真似てきた、あるいは融合、潜入、監視してきたものたちの言葉。
朝倉侑生:「千波瑠くんにだけカッコつけさせるわけにいかないもんね!」
鶴蒔千波瑠:「粕原さん、壬生さん……」
鶴蒔千波瑠:「朝倉くん……」
飯海美乃:ゆっくりと、這うようにやってきた少女が、その手を取る。
飯海美乃:「大丈夫。……大丈夫よ。チハルくん」
飯海美乃:飯海美乃の『色付け』は、集った触手にも変わらず作用している。
粕原雄二郎:「もう完全にぶっ壊れてやがる。主役様が出るまでもねえだろ」マシンガンを《ストラグルヴィジョン》に向ける
飯海美乃:レネゲイドの動き、収縮、中心点。それが、誰の目にも、手に取るように分かる。
壬生墨佳:「そのようで」合わせるようにトイガンを構える。
朝倉侑生:「千波瑠くんには最後の仕事も残ってるしね」指鉄砲を向ける。
鶴蒔千波瑠:「そっか……よく考えたら俺は代役で」
鶴蒔千波瑠:「この人達はプロだったな……まだまだ適わないや」
朝倉侑生:「何言ってるの!」
壬生墨佳:「あのな、君、忘れてないか?」
壬生墨佳:「何を請け負うって言ったんだよ」
鶴蒔千波瑠:「へ……?」
壬生墨佳:「君の相手はこんなのじゃないだろ」
壬生墨佳:「主演女優サマだ」
鶴蒔千波瑠:「あ……はは……!」
鶴蒔千波瑠:「そういや……そうでしたね。こっちが俺の本命だったや」苦笑する。
鶴蒔千波瑠:「じゃあ……そっちはおまかせします」
鶴蒔千波瑠:「彼女は、俺が最後まで守りますんで」
飯海美乃:「任せて」
飯海美乃:疲労した様子で、それでも笑う。「……ちゃんと、攫ってもらうまで、ね」
粕原雄二郎:「聞きました奥様?お熱いこった」
朝倉侑生:「…というわけで!」「悪役は退場する時間だよっ!」
《ストラグルヴィジョン》:ひゅん、ひゅん、ひゅん。
《ストラグルヴィジョン》:「ああ。俺の姿ヲ、馬鹿にしタな」
《ストラグルヴィジョン》:ぎゅるぎゅるぎゅるぎゅるぎゅるぎゅるぎゅるぎゅる
《ストラグルヴィジョン》:捻れて、引かれて、見失って。それでも触手を引く構えは、人の時のままである。
《ストラグルヴィジョン》:「こノ、《ストラグルフィーラー》を! 目に焼き付ケて、逝け――――――――ッ!」
朝倉侑生:「それはこっちの台詞!」
粕原雄二郎:「おっと。見えてりゃこっちのモンだっつーの」触手を一つ一つ確実に撃ち落とす。「――やっちまえ!」
壬生墨佳:琥珀の弾丸を放つ。小さな雷の華を描いて散華して、固着。動きを縛る。「任せるぜ」
朝倉侑生:「正義の味方でも、未来を掴むふたりの姿でも、好きなだけ目に焼き付けてけっつーの!」
朝倉侑生:光弾が放たれて、地面を滑るように縦横無尽に飛んで触手を落としていく。
《ストラグルヴィジョン》:一つ一つ、残ったものが消えていく。
《ストラグルヴィジョン》:手足がもがれ、落とされ、その中心にあるべき芯は何もない。
《ストラグルヴィジョン》:やがて、最後の一本が焼き落とされ。
《ストラグルヴィジョン》:同時に。壬生さんに侵襲していた花の根が抜けるように消え、その足下に、一瓶のハーバリウムが落ちた。
GM:適合者を失った『ハロウトの弔花』は。その名のままに、骨すら残らない《ストラグルヴィジョン》の墓標となった。


【バックトラック】

GM:戦闘終了。バックトラックに入ります。
GM:今回のEロイスはこちら!
【Eロイス】
・殺刃圏
・虐殺機関
・唯我独尊
・殺戮衝動
・悪夢の鏡像
・神性圏界:胚
GM:振りたい人は振ってね
朝倉侑生:いっぱいある!
壬生墨佳:めっちゃある~
鶴蒔千波瑠:振る!
壬生墨佳:振ります!
朝倉侑生:振ります
粕原雄二郎:遠慮なくもらう!
朝倉侑生:135-6d10
DoubleCross : (135-6D10) → 135-42[10,5,6,10,1,10] → 93

粕原雄二郎:116-6d10
DoubleCross : (116-6D10) → 116-27[9,5,1,1,6,5] → 89

壬生墨佳:壬生墨佳の侵蝕率を6d10(→ 24)減少 (129 → 105)
鶴蒔千波瑠:136-6d10
DoubleCross : (136-6D10) → 136-37[9,7,1,7,7,6] → 99

壬生墨佳:1倍ぶりします。残り4本。
鶴蒔千波瑠:ロイス5、等倍振り
朝倉侑生:ここにきて… 一倍します ロイス6
粕原雄二郎:残り4で1倍振り
朝倉侑生:93-6d10
DoubleCross : (93-6D10) → 93-44[4,9,9,7,8,7] → 49

鶴蒔千波瑠:99-5d10
DoubleCross : (99-5D10) → 99-30[9,5,5,3,8] → 69

粕原雄二郎:89-4d10
DoubleCross : (89-4D10) → 89-13[2,6,4,1] → 76

壬生墨佳:壬生墨佳の侵蝕率を4d10(→ 23)減少 (105 → 82)
朝倉侑生:もどりすぎちゃった
壬生墨佳:めっちゃ帰ってるじゃん
粕原雄二郎:すげえ出目
壬生墨佳:5点で帰還です~
朝倉侑生:3点です
粕原雄二郎:5点!
GM:はあい では経験展
鶴蒔千波瑠:4てんかな?
【Dロイス】
遺産継承者:ハロウトの弔花
野獣本能
神格
古代種
GM:※ ハロウトの弔花、相当品としては誓約の瞳になります
GM:この4つで四点。いつもの五点に、シナリオ達成点は6点で15点。
GM:それに侵蝕を足してね
朝倉侑生:Eロイス分も足すのではっ
GM:それだ
朝倉侑生:15点+Eロイス6点+最終侵蝕率3点で24点でした
粕原雄二郎:じゃあこっちは26点かな
壬生墨佳:26です!
鶴蒔千波瑠:25!
GM:では合わせて3で割って
GM:33点もらいます
GM:どうもありがとうございました~
朝倉侑生:もらってって~
粕原雄二郎:押忍!いただきます!
壬生墨佳:一緒に食べようね
鶴蒔千波瑠:存分に喰らえい!


【合同ED】

GM:ストラグルヴィジョン事件は解決した。
GM:ただし、神性圏界の出現未遂、また触手に融合されていた人々の負担は大きく、
GM:撮影班の集団昏倒事件として、撮影は一時中断を余儀なくされている。
GM:そんな中、君たちはどうにか動けるようになるまで回復したのち、UGN支部に集まっていた。
藤枝支部長代理:「……というわけで。今回は、ん゛、ゲフンゴフン。お疲れ様だったな」
藤枝支部長代理:喉に包帯を巻いた代理が、椅子に座った状態で軽く礼をする。
鶴蒔千波瑠:「ども……藤枝さんも倒れたって聞いた時は心配しましたけど……無事で良かったです」
朝倉侑生:「ね~、良かったね~」両手で頬杖をつくようにして腰かけている。
粕原雄二郎:「あ~疲れた疲れた」ソファに深くもたれかかっている
鶴蒔千波瑠:限界まで酷使した右眼の周りには包帯が巻かれている。丁度映画の軍人と似たような様相。
壬生墨佳:「結構な骨だったもんなあ、今回」壁にもたれかかっている。
壬生墨佳:見えるところに傷はない。
藤枝支部長代理:「一応オーヴァードだからな。発見が早かったのも助かった」
《黒馬》:「とんだ事件に巻き込まれた」端で立っている。
粕原雄二郎:「一般市民の被害とか大丈夫だったのかよ」
鶴蒔千波瑠:「町の人達も結構な数が同化されてたはずですよね……」
壬生墨佳:「曲がりなりにも融合してたわけだもんなあ」
藤枝支部長代理:「致命傷を負ったものは、今のところいない」
藤枝支部長代理:「よほど慌てて呼び戻したんだろう。人質に取るなんて考える間もなくな」
朝倉侑生:「あ、じゃあみんな無事だったんだ。良かったねえ」
藤枝支部長代理:「奴の行動が周到だったのが、逆に功を奏したということだろう」
藤枝支部長代理:「途中で死者を出しては事態が大きくなり、ヘルプの戦力も増える」
朝倉侑生:「なるほどな~~」頷く。「あ、監督さんも無事だって聞いたよ~~」
鶴蒔千波瑠:「なるほど……」「え、監督も?」
粕原雄二郎:「そいつは何より」
《黒馬》:「融合と言っても、ストラグルヴィジョンに映画監督技能なんてあるわけがない」
《黒馬》:「融合で乗っ取りつつも、監督をするときは、監督自身の感性を表に出していたようだ」
壬生墨佳:「どうせ美乃に絡むポジションなんだから、好きにやらせてたってわけか」
壬生墨佳:「あれにそのままディレクションされてたわけじゃないのは結構なことだな」
《黒馬》:「本人は夢現という感じだったが、まあ映画撮影に熱が入りすぎて記憶が曖昧なのはままあると納得していたよ」
粕原雄二郎:「それで納得しちまうのもどうなんだ……」
朝倉侑生:「監督っぽーい」ケラケラ笑う。
鶴蒔千波瑠:「けど本当に良かったですよ……!監督がいるなら映画も最後まで撮れますし」
藤枝支部長代理:「変人はオーヴァードに限ったものじゃないさ」
壬生墨佳:「オーヴァードが変人揃いみたいな言い方もしないでほしいんだけど!?」
壬生墨佳:「少なくはない……けど!」
藤枝支部長代理:「普通人よりは多いだろ……」
鶴蒔千波瑠:「あとは……あれ?」
鶴蒔千波瑠:「あの、みみのん……飯海さんは呼ばれてないんですか?」
鶴蒔千波瑠:「あの後別々に搬送されて……」
粕原雄二郎:「ああ……そういえば」「保護案件だろ、ありゃ」
藤枝支部長代理:「ああ。飯海はセットにしてる」
壬生墨佳:「セット?」
鶴蒔千波瑠:「ってなんですか?」
藤枝支部長代理:「保護観察中なんだ、二人まとめた方が良いだろうと思ってな。そろそろ来るんじゃないか」
GM:ガチャリと扉が開く。
朝倉侑生:「お?」
飯海美乃:「こんにちわ。……あら、皆、揃っているのね」
粕原雄二郎:「二人……」
鶴蒔千波瑠:「みみのん……よかった……」
飯海美乃:肩で押し開けるように入ってくる。その手に、洗面器のようなものを抱えている。
壬生墨佳:「元気そうで何より……それは?」
百重喉:「ア、ドウモ」
壬生墨佳:「あ、どうも」
粕原雄二郎:「……ッはは!」
壬生墨佳:「……」
百重喉:小さな蛇のような機械のようなものが一匹。
鶴蒔千波瑠:「……」
朝倉侑生:「……」
壬生墨佳:「……えっ!?!?」
朝倉侑生:「えー!?」
鶴蒔千波瑠:「生き……てる……?」
朝倉侑生:「ジャーム化して死んじゃったんじゃないの?」
粕原雄二郎:「マジか。こいつは……」
壬生墨佳:「いやジャーム化……てか倒し……ええ?」
粕原雄二郎:「良い土産話ができたな……」
飯海美乃:「融合寸前に、この子だけ逃げ出してたんだって」
鶴蒔千波瑠:「分離とかできたんですね……」
朝倉侑生:「そういうのアリなんだ…?」
百重喉:「小生、元々トループだもんで」
粕原雄二郎:「本体さえ残ってればOKってか?」
百重喉:「この度はウチの首が大変ゴ迷惑ヲお掛けシマシタ」
朝倉侑生:「も~、みんなすぐギョーカイ用語出して説明するな~」
飯海美乃:「そういうわけなのね」
鶴蒔千波瑠:「でもこの先どうするんです?社壊れちゃいましたけど……」
藤枝支部長代理:「今後の扱いは追って決めるよ……」
壬生墨佳:「いやこいついたの社じゃないけどなそもそも……」
壬生墨佳:「不法投棄場みたいなとこだったし……」
粕原雄二郎:「コイツならむしろこっちのほうが良いんじゃねえか?」
鶴蒔千波瑠:「たしかに……」
百重喉:「ココ電波通リマスナ!」
百重喉:「廃棄品ジャナイテレビ使エルノモ有難イ」
粕原雄二郎:「通信費とかどうなってんだ?請求したほうがいいぞ」
飯海美乃:「昔の番組の知識あるから、そこそこ参考になるわ」
鶴蒔千波瑠:「ならいいけど……」
壬生墨佳:「スタッフとしての雇用扱いなんだ……?」
百重喉:「タダソノ……逃ゲルトキニ……」 よく見ると片目が壊れている。
百重喉:「頂いたサインを……一生の不覚……末代マデノ恥!」
朝倉侑生:「……」
壬生墨佳:「末代だろ……」
朝倉侑生:「もっかい書くよ…?」
百重喉:「マジっすか」
飯海美乃:「この子、ときどき口調作ってる気がしない?」 鶴蒔くんに。
鶴蒔千波瑠:「そだね……意外と役者向きだったりして……」
百重喉:「イヤ……!ダガ無クシタノハコチラノ不手際!」
百重喉:「暫クは罪ヲ抱エテ生きてゆきますユエ……」
朝倉侑生:「え~…」上目遣い。「ボクのサイン要らないの…?」
朝倉侑生:「もう要らなくなっちゃった…?」
百重喉:「マッキー!! マッキーヲ、誰カ!」
百重喉:「油性ノヤツデーーー!!」
壬生墨佳:万能器具で取り出して。「調子のいいヤツ……」
粕原雄二郎:ロイス変更します。《瞳を奪うもの》/興味/警戒○/ロイス→百重喉/興味○/バカ/ロイス
GM:www
朝倉侑生:「最初から素直にそう言えばいいのに~」キュッキュと書いている。
百重喉:「ハーーーーコノ装甲モウ洗エンワーーーー」
壬生墨佳:「じゃあ装甲に書くなよ……」
粕原雄二郎:「錆びんぞ」
鶴蒔千波瑠:「てか防水なんだ……」
朝倉侑生:「今後もよろしくね~」愛想を振りまく。
百重喉:「一生推シマス…………」
飯海美乃:洗面器を側に置いて。
飯海美乃:「それよりも、チハルくん。怪我は大丈夫?」
鶴蒔千波瑠:「え?ああこれ?」右眼を指差す
鶴蒔千波瑠:「大丈夫。効きは遅いけど《リザレクト》自体はしてるらしいから」
鶴蒔千波瑠:「撮影が再開するまでには治ると思うよ。とりあえず見た目は」
飯海美乃:「本当?」 心配げに手を伸ばす。
飯海美乃:「……」そのまま、頬をつまむ。
鶴蒔千波瑠:「ふが」
鶴蒔千波瑠:「ひひみふぁん?(飯海さん?)」
飯海美乃:「私、撮影のことしか考えていない女だと思われているのかしら」
飯海美乃:「きちんと完治するまで出させないからね」
鶴蒔千波瑠:「いやそれは……」何か言い返そうとして
鶴蒔千波瑠:「……うん、ごめん。ありがとう」
飯海美乃:「よろしい」
鶴蒔千波瑠:「ちゃんと治すよ。もう一度……」
鶴蒔千波瑠:「もう一度、カメラの前で君の隣に立ちたいからね」
壬生墨佳:「へえ~?」
朝倉侑生:「ほお~~?」
粕原雄二郎:「ははぁ」
鶴蒔千波瑠:「……な、なんすか」
粕原雄二郎:「主役としての自覚が出てきたな」
朝倉侑生:「いや~楽しみだねー。はやく撮影再開しないかな~」
飯海美乃:「うん。嬉しいわ。……よろしくね」
飯海美乃:自然な笑みが浮かぶようになっている。
鶴蒔千波瑠:「……っ」その笑みを見て僅かに頬を赤くする
《黒馬》:「報告が済んだら、俺も帰る。働きすぎた……」
飯海美乃:「待ちなさい」 尻尾を掴む。「あるでしょ。あなたの役」
《黒馬》:「はあ!? 馬車引くだけだろが! 普通の馬にやらせろよ!」
飯海美乃:「予算の都合で……調教済みの馬は貴重だし……」ごちゃごちゃ
壬生墨佳:「こういうのってマジでするのかな……」台本の該当シーンを読んでいる。
朝倉侑生:「カメラの映し方にもよるけどね~。今回の監督ならするんじゃないー?」
鶴蒔千波瑠:「いまその話やめて……!心の準備が……!!」
壬生墨佳:「えっ本当にするんだ……」
壬生墨佳:「するんだ……?」
粕原雄二郎:「こりゃ楽しみになってきたな」
朝倉侑生:「ボクたちみんな見学行くからね」
鶴蒔千波瑠:「いいからそういうの……!みみのんも困るでしょ……!!」
飯海美乃:「任せて。どこのことを言っているか分からないけど、とびきり良いシーンにするわ」
鶴蒔千波瑠:「あ゛~~~~……」
壬生墨佳:「……だそうで?」
朝倉侑生:「ふふふふっ」
飯海美乃:話しながら、台本の差しているシーンを覗き込む。
飯海美乃:「ああ、ここの、………………」
飯海美乃:「………………うん」
飯海美乃:「だいじょうぶまかせて」くるりと踵を返して。「私、クエちゃんの水を替えてくるわね」
鶴蒔千波瑠:「あ……うん」声をかけようとしたところで振り向かれ、手持ち無沙汰に送り出す。
百重喉:「イーウミ。だからクエちゃんというのは……」
飯海美乃:足早に去ってゆく。
飯海美乃:その耳が、ほんの、心なしか、少しだけ。
飯海美乃:赤くなっていたようにも見えた、かもしれない。


【ED 粕原雄二郎】

GM:ストラグルヴィジョンの一件が終わってから、少し経った頃。
GM:あなたは首尾よく報告と、その後のフォローを済ませた後、元通りの日常に戻っていた。
GM:すなわち、UGNエージェントとして穏やかな日常を護るべく活動する、油断なき世界の盾としての日課である。
GM:そんな日々が続いた、ある時のこと。粕原さんは何をしていますか?
粕原雄二郎:スポーツ新聞を手に苦い顔をしている。
粕原雄二郎:「一番人気は間違いねーハズだ……距離も問題ない……前走も好走してる……」
粕原雄二郎:「だがこの悪い予感はなんだ……?」
粕原雄二郎:「俺の博打打ちの直感がやめろと言っている……」
GM:『生憎の曇天となりました、N山競馬場』
GM:『先日の雨は乾ききらず、馬場は乱れております』
GM:『――ぬかるみに足を掬われないようにしたいですね』
粕原雄二郎:「し、しまった……!馬場状態!」
粕原雄二郎:「ま、まずい……!計算が……!」
GM:『本日の一番人気はこちら、エリュシオンシップ……』
GM:某町、競馬場。あなたは手に汗握り、自らが賭けた馬の挙動をつぶさに観察していた。
粕原雄二郎:「だ、大丈夫だ……!不良馬場ってわけでもね―、問題ない……!」
GM:『リンケージマインド、気合十分!』『クロウリングケイオス、今回が初めての出場になります』
粕原雄二郎:新聞を握りしめてモニターを凝視している。
GM:『おのおのパドックに入りました! 緊張の一瞬です――』
粕原雄二郎:息を呑む。
GM:ランプが灯る。3。2。1――――
GM:1……………………
GM:……ランプが、1から先に進まない。
粕原雄二郎:「…………」
粕原雄二郎:「……あ?」
GM:周囲の人々が、名だたるサラブレッド達が、色も何もかもそのまま、ぴたりと停止したように動かない。
プランナー:「今日は『バッドシティ』がオススメですよ」
粕原雄二郎:「またおめーかよ!」
プランナー:『私のお気に入りはやはりオーバークロックなのですが……』
プランナー:『あの子はあまり出走頻度が少なくて。惜しいものです』
プランナー:透明のカップに入ったオレンジジュースと、焼き鳥の載ったプラ皿を手にしている
粕原雄二郎:「若干能力に不安があるからな……じゃなくてだな」
プランナー:「お久しぶりです、バーストスワロウ」
粕原雄二郎:「まあ、そろそろ来るとは思ってたがよ」
粕原雄二郎:「俺は義理堅いからな。例の件の報告をせにゃならんと思ってたとこだ」
プランナー:「ええ。話の早いところは好きですよ」
プランナー:「太陽の下ですしね」
粕原雄二郎:「つっても大体お見通しなんだろーが」
粕原雄二郎:「お好みの結果になったかよ?」
プランナー:「他人の視点でこそ聞けるものもあります。如何でしたか、貴方から見て、《瞳を奪うもの》は」
粕原雄二郎:「如何も何も……」
粕原雄二郎:「まあ面白ぇーやつではあったな」
粕原雄二郎:「ああいう適応の仕方もあんだな」
プランナー:「ああ。《百重喉》のことですか」
粕原雄二郎:「ああ、そうだが……」
プランナー:「そうですね。彼は積み映画が崩せないからと、ゼノスエージェントを断った子ですから」
粕原雄二郎:「…………マジか。やるなあいつ」
プランナー:「そういう子達も愛おしい。レネゲイドビーイングは全て、私の庇護と観察の対象です」
プランナー:「だから、そう。瞳を奪うモノ――ストラグルヴィジョンの動向を、わたしは見守っていたのです」
粕原雄二郎:「そっちかよ……」
粕原雄二郎:「考えてみりゃ、だ。カワイソーな奴だったな」
プランナー:「可哀想。ほう」
粕原雄二郎:「誰にも知られないように生きていきたいってのはよ」
粕原雄二郎:「相当おっかねーやつに見つかっちまったんだろうな」
プランナー:「彼は、もともとは極めて平易な、凡庸なオーヴァードでした」
プランナー:「ですが、極めて特殊な魔眼で抹殺された結果、キュマイラ因子の変異部位のみで生存した」
粕原雄二郎:「特殊な魔眼、ねえ」
プランナー:「そんな状態で、無制限の融合と引き換えに自我の希釈を起こす遺産を濫用した」
プランナー:「狂い咲くが如き《ハロウトの弔花》の濫用。彼は、レネゲイドビーイングになろうとしていた」
粕原雄二郎:「……」
粕原雄二郎:「それもあんたの庇護対象になるってか?」
プランナー:「ただのオーヴァードによるレネゲイドビーイングの簒奪ならば、放置する訳がないでしょう?」
プランナー:「同族の食い合いなら、私はどちらにも味方できない。そして、なりかけと、レネビの諍いなら……」
粕原雄二郎:「やれやれ……つまり」
プランナー:にこりと笑って粕原を指さす。
粕原雄二郎:「プラン通り、ってわけか?」
プランナー:「自動的な修正の結果ですよ」
粕原雄二郎:「それ言っとけば何でも済むと思ってね―か……」
プランナー:『……他者を騙り続ける完全生命。誰かと同じ姿を取りながら、その誰かにはとても出来ない行為を為し続ける、奇怪なる自我像』
プランナー:「ホートスコピー。一視を逃れ、千を騙るもの」
プランナー:「だから、そう。彼という個人としては、あそこで亡くなったことは、幸運だったと言えるのかも知れません」
粕原雄二郎:「かもしれねーな」
粕原雄二郎:「誰の眼からも逃れて、誰からも認識されね―」
粕原雄二郎:「コピーを続けて、自分が誰かもわからね―」
粕原雄二郎:「それでそいつが生きてると言えるのかね」
粕原雄二郎:「まあ、こちら側としてはいつもの通り任務をこなしただけだ」
プランナー:「警戒するのも分かりますよ。オーヴァードは、少なからず人に視られて生きてゆくもの」
プランナー:「ええ。十分に、仕事をこなして下さいました」
プランナー:「また機会があったら、燕の視座をお借りできたらと思いますよ」
粕原雄二郎:「機会、ねえといいなあ!」
プランナー:「ふふふ」 ぱちり、と指を鳴らす。
プランナー:凍結していた時間と空間が、再び動き出す。
GM:『さあ走り出しました! まずは出てきたバッドシティ! 順調に飛ばしていきます』
粕原雄二郎:「……っ!」モニターに目を移す
プランナー:焼き鳥の残りを頬張り、残った空き皿と串が、気付けば近くのゴミ箱の中に移動している。
プランナー:「それでは。――ささやかなアドバイスですが、オジサン呼ばわりを避けたければ、顎髭と服を変えると効果的ですよ」
粕原雄二郎:「余計なお世話だっつ―の!」
プランナー:立ちながら、粕原さんの手元に数枚の馬券を放る。
粕原雄二郎:「おっとと」
プランナー:一番上の一枚は、とてもではないがまずあり得ない買い方の馬券だ。
プランナー:とんでもない賭け方で、ありえない確率だが……当たればその分配当は大きい。
粕原雄二郎:「なんだこりゃ?ゴミじゃねーか……」
GM:『おおーっと! これはどうしたことだ!?』
GM:『バッドシティ失速! 泥が目に入ったか!? 巻き添えを食ったリンケージマインド、一気に後方へ!』
GM:『まさかのインフィニティコード前に出る! 前に出る!』
粕原雄二郎:「な……何ィ!?」
GM:場内が一気に盛り上がる! 歓声が大きくなる!
粕原雄二郎:「冗談じゃねえ、何だこのレース展開は……」
プランナー:大穴の万馬券。それに書かれた通りの着順――だが。
GM:「さあ最後の直線だ! インフィニティコード前に、前に、前に、……ああーっ!? 落馬! 落馬です!」
粕原雄二郎:「げえっ!?」
GM:「空馬になったインフィニティコード、ゴールを通過! ……続き、持ち直した馬が通り過ぎていきます」
GM:「……騎手はうまくコース内側に逃げ込みましたね」
GM:「――ええ、空馬は失格ですので……着順、一位は……」
GM:その着順は、あろうことか、当初に粕原さんの買った馬券の通りである。
粕原雄二郎:「……あ、あの女……!マジでゴミ寄越しやがった……!」
GM:「……ええー、……波乱はありましたが、無難な結果に落ちつきました」
GM:「なんだかどっと疲れましたね……決着です」
粕原雄二郎:「こっちも疲れたな……まあ」
粕原雄二郎:「こういうのも日常、か……?」
プランナー:既に少女の姿はそこにはない。
プランナー:もし追求できていたら、『金銭ではなく、それに伴う高揚を買っているのでしょう?』 と何食わぬ顔で言っていたかもしれない。
粕原雄二郎:「……」少女のドヤ顔が頭に浮かぶ
粕原雄二郎:その幻影を振り切って、払戻カウンターに向かう。
GM:曇天は少しだけ開け、ごく慣れ親しんだ、薄い陽光が差し始めていた。


【ED 壬生墨佳】

GM:ストラグルヴィジョン事件解決直後。壬生さんは当初の予定通り、事件処理の後始末と、
GM:当初の予定ではないものの、撮影現場の万能ヘルプを続けることになっていた。
スタッフ:「ふう。……とりあえず当面の準備はこれで間に合うかな」
スタッフ:「ありがとうね、壬生さん! しばらくは休んでくれてて大丈夫だから」
壬生墨佳:「お疲れ様です、いやすみませんご迷惑おかけしてっ」
壬生墨佳:「お先に休ませてもらいますね~」
スタッフ:「迷惑だなんて! 壬生さんがいなかったらどうなってたか……」
スタッフ:「いや本当にそうだよ……裏方に舞い降りた女神……」
壬生墨佳:「お上手なんだから……」
スタッフ:「差し入れも美味しかったし……壬生・ザ・ゴッデス……」
スタッフ:ありがたや……と拝むようなスタッフまで居る。とにかく八面六臂だったのだ
スタッフ:「こら、迷惑でしょ! ゆっくり休憩してきてね~」
スタッフ:手を振り、見送る。
壬生墨佳:手を振り返して。「ふう~……」
壬生墨佳:息をつき、休憩所へと向かう。使われてない……とされる一室、UGNのセーフハウス。
壬生墨佳:「流石に堪えるな……」ぼやきながら扉を開く。
壬生墨佳:「女神扱いは慣れちゃいるけど気を張るっての……」独りごち、顔を上げて。
壬生墨佳:「……あれ」人影に気づく。
朝倉侑生:興味深そうに、棚の引き出しをごそごそと漁っている。
朝倉侑生:「ほえ~、緊急マニュアル? こんなものあるんだ…」
朝倉侑生:「……あれ」入ってきた壬生さんと視線が合う。
壬生墨佳:「朝倉さんおつかれさまで~す」楽屋を訪ねたかのような声音で声をかける。
朝倉侑生:「墨佳ちゃんこそ、おつかれさまで~す」楽屋に来客があったような声音で対応する。
壬生墨佳:「……何?監査でもしてんの?」
朝倉侑生:「え、違うよ~。見てただけ」
朝倉侑生:「こういうとこ入ったとこほとんど無いんだもん、面白いな~って思って」
壬生墨佳:「えっ無いの……?」
壬生墨佳:「なんで……?」
朝倉侑生:「えっ、だってボクUGNのひとと協力してジャーム倒したりとかって全然経験ないもん」
壬生墨佳:「ええ……???」
壬生墨佳:「実はミラージュバイトの工作員だったりとか……」
朝倉侑生:「ミラ………??」首を傾げる。
壬生墨佳:「インナーウェイクだかの査察部員だとか……」
朝倉侑生:「インナ……??」違う方に傾げる。
壬生墨佳:「そういうたぐいのあれじゃないの……?」
朝倉侑生:「ううん、フツーの、イリーガル?だけど……」
壬生墨佳:「ええ~っ……?」
壬生墨佳:「だってこれ……絶対秘密エージェントのやつじゃん!」
壬生墨佳:「なんで違うのさ!」
朝倉侑生:「えっ、何?何が?」
壬生墨佳:「いやだって、覚醒がごく最近ってわけでもないでしょ?」
朝倉侑生:「うん、そだね」
壬生墨佳:「なのにNO DATAなの、データベースが」
壬生墨佳:「おかしいじゃん」
壬生墨佳:「絶対極秘任務を抱えた本部のえらいエージェントだと思ったんだけど……」
朝倉侑生:「えーーー」
朝倉侑生:出したものを戻す。「……そういう風に思われれば、ボクも目立てるかなあ」
朝倉侑生:「でもそれで目立つのはなんかちがうか」
壬生墨佳:「え、いや……めちゃくちゃ目立ってたと思うけど……」
壬生墨佳:「あれで不服な感じなの?」
朝倉侑生:「うん。もっともーっと、もっとだよ!」両手をばっと開く。
壬生墨佳:「もっとってどれくらい?」
朝倉侑生:「う~ん」唇を尖らす。「なんていうか~」
朝倉侑生:「今回の事件もさ~、墨佳ちゃんとか雄二郎くんとかみたいに、すごい冷静に対処できてたわけでもないし」
朝倉侑生:「ジャーム、っていうやつも、よく分かんないし~」
壬生墨佳:「ジャームがよくわかんないことある……?」
壬生墨佳:「なんで……?」
朝倉侑生:「千波瑠くんみたいにすっごい能力持ってるわけでもないし~」
朝倉侑生:「だって、ジャームになったら治んなくなっちゃうのってさあ、噂には聞いてたけど…」
壬生墨佳:「……え」
壬生墨佳:「見たこと無いの?」
壬生墨佳:「全然オーヴァードの能力と無縁な生活ってわけでもないんでしょ?」
朝倉侑生:「え、見たことないわけじゃないよ、こっち戻ってからはそーいう事件に関わることもあったし…」
朝倉侑生:「………?」
朝倉侑生:「ジャームってそんなにいるの?」
壬生墨佳:「……いや居るっていうか」
壬生墨佳:「事件何度も引いてジャーム絡みが一つもないことなんてまずないでしょ……?」
朝倉侑生:「あ、そっか」
朝倉侑生:「そっかあ」フムフム頷く。
壬生墨佳:「そっか……!?」
朝倉侑生:「う~、ともかくボクにとっての目立つとかっていうのはそういうことなの!」
朝倉侑生:セーフハウスのソファにぼふっと座る。
壬生墨佳:「僕らは君にとても助けられたよ」
壬生墨佳:「演技指導の話だけじゃあない。いやあれも大いに助かったが……」
朝倉侑生:「…そ? ありがと」
壬生墨佳:「鶴蒔千波瑠のケアは、僕らがやるべきことだったにもかかわらず」
壬生墨佳:「多分一番出来てたのは君じゃないかと思う。僕らはどうしても……」
壬生墨佳:「まず警戒、が先に出る。記憶のないって話のときもそうだ」
壬生墨佳:「僕らがまず考えるのは、なんて大変なんだ、じゃない」
壬生墨佳:「こいつは一体過去に何をしたんだ、だ」
壬生墨佳:「君は違ったろ。悪意の想像ありきじゃない」
朝倉侑生:「えー、そんなこと思ってたの…」
壬生墨佳:「そりゃ思うさ。必要もなく処置をするような組織じゃない」
壬生墨佳:「だったら、きっとなにかあるって思っちゃうんだよ」
壬生墨佳:「君が本部の人間じゃないかと想像したように。そういう勘違いをね」
朝倉侑生:「…ふふふ」クスクス笑う。
壬生墨佳:「……なんだよ」
朝倉侑生:「別に、ボクは…そんな風に言ってもらえるような、良い子じゃないもん」
朝倉侑生:「千波瑠くんのこと聞いて、最初に思ったことだって」
朝倉侑生:「また主人公みたいな壮大な過去をもつ奴が現れてムカつく、だったし」
壬生墨佳:「……ふふっ」
壬生墨佳:「そんなこと思ってたの?」
朝倉侑生:「そりゃ思うでしょ!」
朝倉侑生:足をパタパタと揺らす。「きっとなにかあるって人ばっかりなんだもん」
壬生墨佳:「まあ、分からなくもない。そういうやつはゴロゴロしてるもんな、この界隈」
朝倉侑生:「そう!そうなの。……でもさあ」
朝倉侑生:「墨佳ちゃんの周りにも、ばかみたいにお節介焼の、まっすぐ生きてるよーな人っているんじゃない?」
壬生墨佳:「居るよ」目を閉じる。「たくさんね」
朝倉侑生:「そうだよねえ」
朝倉侑生:「やっぱこっちもそうなんだ」
壬生墨佳:「だからこっちって……」
朝倉侑生:「気になる?」
壬生墨佳:「そりゃあ……」
壬生墨佳:「……いや待って」
朝倉侑生:「ん~?」
壬生墨佳:「仮にも僕は情報支部員だぜ……待ってよ」
壬生墨佳:「マジでイリーガルなんだよね?UGNの正式所属じゃなくて」
朝倉侑生:「そーだよ」ニヤニヤしている。
壬生墨佳:「覚醒もしばらく前で、それまではこっちでないところ」
朝倉侑生:「うん」
壬生墨佳:「それでジャームとまるで遭遇事例がなくて、登録が確認できないような機密性の高い環境……?」
朝倉侑生:「ふふふ」
朝倉侑生:「もっとヒントいる?」
壬生墨佳:「ぬ……」
壬生墨佳:「……下さい」
朝倉侑生:「え~~」ケラケラ笑う。「どーしよっかなー」
壬生墨佳:「ちょっとおっ!?」
朝倉侑生:「だって、内緒にしなきゃダメって、UGNの人にさんざん言われてるんだも~ん」
壬生墨佳:「……」
朝倉侑生:「ちょー秘密事項だからって」
壬生墨佳:「えっ待てよ……?」
壬生墨佳:「噂には聞いたことあるけど……てっきり与太話だと思ってたが」
壬生墨佳:「マジであるのか……?」
朝倉侑生:「うふふふっ、どーだろうね?」そこまで言って、ぐいっと視線を合わせる。
壬生墨佳:「っ」
朝倉侑生:「でもね」
朝倉侑生:「ボクらの秘密にしてね、墨佳ちゃん」
朝倉侑生:「そこは、誰も知らない楽園だから、誰にも言っちゃいけないの」
壬生墨佳:「……するさ。マジなら最高クラスの機密事項だし」
朝倉侑生:「わ~、ありがとっ!墨佳ちゃんだいすきー」パッと笑って姿勢を戻す。
壬生墨佳:「そこから帰ったなんて象徴(エンブレム)はな。自分の胸に仕舞いっぱなしにしてくれ」
壬生墨佳:「情報支部員に大事なのは情報の取り扱いなんだって」
朝倉侑生:「墨佳ちゃんならそーいう風に言ってくれると思った…」
壬生墨佳:「人を試すんじゃない……」
朝倉侑生:「まっ、あれだよ~、僕の過去がどうであれ、未来しかない~てやつ」
壬生墨佳:「まあ、封切りもあるしなあ。君の再デビューのお披露目ってわけだ」
朝倉侑生:「そうだねっ。スターダムに駆け上がれたらいいな~。それで、すごーく有名になってー」
朝倉侑生:「世界デビューして、昔はこんな映画に出てたこともあるんですよ~って感じで今回の映画がテレビに流れたりして~」
壬生墨佳:「……いいね。未来を見てるのはいいや」
朝倉侑生:「…ふふふ。今のうちにサインねだっといた方がいいかもよ~?」
壬生墨佳:「……欲しい気持ちはなくもないけども、遠慮しておく」
朝倉侑生:「え~~」唇をとがらす。
壬生墨佳:「あまりいい顔されないだろうからな、イケメン俳優のサインを部屋に飾っておくの」
朝倉侑生:「あ!」目を見開く。
朝倉侑生:「彼氏?!」
壬生墨佳:「さてね」肩をすくめて。
壬生墨佳:「君も距離感に気をつけなよ」ひらひらと手をふる。
壬生墨佳:「好きな人にヤキモチ焼かれても知らないぜ」
朝倉侑生:「…焼いてくれるなら、むしろ歓迎なんだけどな~~~」


【ED 朝倉侑生】

GM:そんな風に、君の、こちらに来て初めてのR案件は、ひとまずは終わった。
GM:君は、マネージャーに事情を説明したり、所長に事情を説明したり、UGNの監視役に事情を説明したり、
GM:こちらでは当然の、しかし、ひどく煩わしい事後処理を終えて、自宅に戻ってきていた。
GM:街の中心からは少し離れた、マンションの高層階。UGNに与えられた部屋で、ようやくひと心地ついたのだった。
朝倉侑生:「わー」空けっぱなしだったカーテンから夜景が見える。
朝倉侑生:「は~、説明ばっかさせられてめんどくさかった~! まあ学園島でも報告書はあったけど」
朝倉侑生:「こっちのが堅苦しくてヤになっちゃうー」
朝倉侑生:片手には通信端末。すでに通話が開始されている。
朝倉侑生:「というわけでー、こっちでUGNイリーガルとして事件に関わってきたんだよ~」
朝倉侑生:「ミコせんぱい!」
一文字命:「ほえー」
一文字命:「いや、なんていうか、外ってそんな感じなんだねえ」
朝倉侑生:「そーそー、アカデミアと全然違うよね!」
一文字命:「うん、ほら、あたしはさ、オーヴァードになってからはもうずっとアカデミアだからねえー」
一文字命:「今普通の世界がどうとか、あんまり詳しくないんだよねえ」
一文字命:「だから、その、えーと、あの、えっと」
一文字命:「侑生が外の話、するの、楽しいよ。まあ、きっと、外は、さ、大変なんだろうけど」
朝倉侑生:「うん」ベランダに出ながら、端末越しに聞こえる声に耳を傾けている。
朝倉侑生:「ボクも楽しいよ、外に出てこれて」
一文字命:「いやあ、まあ、あたしは、どうかな」
一文字命:「話、聞くのは好きだけど、外にいくのは、しんどいかなーって、へへ……」
朝倉侑生:「えぇ? ちょっとぉせんぱい、やる気出してよ~。アカデミアはそりゃあ、能力使い放題だし、」
朝倉侑生:「ラクだし、自由だけど……」
一文字命:「いやあ、まあ、そりゃあ、さあ、だって、ねえ」
一文字命:「むしろ、あたし的には、侑生が急にアカデミア出るって言った時の方が、びっくりしたっていうか」
朝倉侑生:「へへ」はにかむ。
朝倉侑生:学園島。太平洋のどこかにある、UGNの極秘施設、オーヴァードアカデミア。
朝倉侑生:そこは人とオーヴァードが共存する楽園で、オーヴァードの存在は隠匿されておらず、能力の使用は禁止されていない。
朝倉侑生:ジャームの出現なんてほとんどない、学生による学生のための狐島。
朝倉侑生:「いーでしょ。ボク、この外の世界でトップスターになりたくなっちゃったんだもん!」
一文字命:「あー、うん、まあ、そうだよね」
一文字命:「侑生って、そういう感じ、だもんね、うん、わかる、わかる」
朝倉侑生:「ふふふ。会えなくてさみしくなってない~?」
一文字命:「……んー」
一文字命:「んんーーー……」
朝倉侑生:「……」
朝倉侑生:少し期待して返事を待っている。
一文字命:「いや、でも、侑生はなんか、そうやって外にいる方が、似合うし、まあ、こうして話もできるし」
一文字命:「どうかな……うーん……」
朝倉侑生:「え~~~っ」
朝倉侑生:「物分かりが良すぎる~~~!」
朝倉侑生:「ほんと~? よその女の子といい感じになってるかも~、みたいなこと考えたりしない~?」
一文字命:「んー」
一文字命:「いやあ、まあ、そりゃあ、思わなくはない、っていうか」
一文字命:「侑生、すごく人気者になるだろうし、そういうことも、あるかなって……」
朝倉侑生:「……むぅ」
一文字命:「まあ、その、なんていうか」
一文字命:「もし、そうなったら、ほら、あたしの、その……み……みりき……みたいなのが……足りなかったんだろうなあって思うかな……」
朝倉侑生:「ばっ」
朝倉侑生:「ばかー!そういうとこ!そういうとこ、ホントにせんぱい、ばかーー!」
一文字命:「あう」
朝倉侑生:「みりょくだし!」
一文字命:「また怒られたー……」
朝倉侑生:「怒るもん」
一文字命:「いや、まあ、その、ほら、あれじゃん、もしって言ったじゃん」
一文字命:「侑生は、その、そういうんじゃないって、思ってるし」
朝倉侑生:「………」
朝倉侑生:「…………んん………」
朝倉侑生:「んんんんん~~~~」
一文字命:「その」
一文字命:「浮気、する?」
朝倉侑生:「んっ」
朝倉侑生:「すっ……」
朝倉侑生:「するわけないでしょ!」
一文字命:「にへへへ」
朝倉侑生:言ってから、頬が赤くなる。「うう~~~~」
一文字命:「い、いや、まあ、その、さ」
一文字命:「あたしだって、いつまでも、やられてばっかじゃ、ないし?侑生のこと、少しは、わかるように、なってる、つもりだし?」
朝倉侑生:「……ふ~~ん?」
一文字命:「あっ、やば、なんか……踏んだ?踏みました、あたし?」
朝倉侑生:「ふふふふ」
朝倉侑生:「じゃあ、だいいっかーい!ボクについて分かってるかクーイズ!」
一文字命:「あわわ」
朝倉侑生:「たとえば~、この世のことを何でも見通せるようになる能力があったとしてー」
朝倉侑生:「それがあれば、こーやって距離が離れてても、ミコせんぱいが何してるのかもすぐに見えるようになるとしてー」
朝倉侑生:「そんな能力、ボクが欲しがるでしょーか?どうでしょーか?」
一文字命:「え、えええー……」
一文字命:「い、いやあ、どう、だろうなあ」
一文字命:「侑生は、そういうの、いらない、んじゃ、ないかなあ」
朝倉侑生:「ふーん?」楽しそうに返事をしながら、夜空を見上げる。
朝倉侑生:「うん、せーかい」
一文字命:「よ、よかったー」
一文字命:「いやまあ、だって、さ」
一文字命:「その……まあ、なんていうか」
一文字命:「……寂しくても、こうやって、たまに話せるじゃん?」
一文字命:「それだけでも、あたしは今、十分、その、なんていうか」
一文字命:「い、いいかなあ、こういうのも、っていうか」
朝倉侑生:「あはは、照れてる~~~」
一文字命:「う、うるさいしー」
朝倉侑生:「…うん、でもね」
朝倉侑生:「ボクも、そーいう気持ち、同じだから」
一文字命:「……ん」
一文字命:「そうじゃないかって、思った」
朝倉侑生:「…………うん」
朝倉侑生:「ねー、せんぱい、いま外見える?」
一文字命:「んんー?窓開ければ見えるかなー」
朝倉侑生:「ボクと一緒に空見よーよ。星座当てっこしよー」
一文字命:「せ、星座?」
朝倉侑生:「星座!お星さまだよ!」
一文字命:「そっちは、侑生のことほど、当てられる自信、ないけど……」
朝倉侑生:「わっ」
朝倉侑生:「な、なんで突然そこでそういうことを急にいつもいつも……」顔が赤くなる。
朝倉侑生:「せんぱいのばかーーーーー!」
一文字命:「ええーっ」
一文字命:「い、今怒られる要素あったー!?」

朝倉侑生:ぎゃあぎゃあと騒ぎながら、好きな人との通話を続ける。
朝倉侑生:彼女の姿は見えないが、同じ夜空が広がっていて、
朝倉侑生:瞬く星々のどれか一つ、ひときわ輝く流れ星(メテオール)を見つけてほしいと、
朝倉侑生:そんなことを、今日も明日も思っている。


【ED 鶴蒔千波瑠】

GM:薄明かりに照らされる、広い空間がある。
GM:並ぶ濃暗色の椅子。前面の壁から覆いが取り払われ、スクリーンがゆっくりと現れる。
GM:『百重喉』。様々なアクシデントがあり、蛇の呪いだ祟りだとすら言われていたが、
GM:こうして、なんとか、最後まで撮り終えることが出来ている。
GM:主役特権だと言われて、それを最初に見ているのは、二人。
飯海美乃:「こうして見ると、随分と前のことみたいに思えるわ」
鶴蒔千波瑠:「色々あったからねえ、あの後も」
鶴蒔千波瑠:不慣れな正装で、広いシアターの中央に座っている。
鶴蒔千波瑠:動きがぎこちないのは服装のせいか、或いは隣に彼女がいるからか
飯海美乃:「大変だったわ。正気に戻った監督が、また一から撮り直したい~ってゴネるし」
飯海美乃:試写会の花を抱えて、衣装のままちょこんと浅く座っている。
飯海美乃:「何とか宥めて貰ったけれど」
鶴蒔千波瑠:「はは、流石に全員で止めてたね……壬生さんが機転利かせなきゃヤバかったかもだけど……」
飯海美乃:「あ。出てきたわ。チハルくんと墨佳ちゃん」
鶴蒔千波瑠:「うわっ……やっぱ恥ずかしいな~……」
飯海美乃:「墨佳ちゃん、最初から流石ね」
飯海美乃:「チハルくんは、まだ少し硬いわ」
鶴蒔千波瑠:「面目ない」
鶴蒔千波瑠:「でも流石プロだね。カンペ見てるとこはうまくカメラ動かして隠してるや」
飯海美乃:「居慣れない雰囲気が出てるから、結果オーライ」
飯海美乃:「エフェクトがキラキラしてる」
鶴蒔千波瑠:「キラキラしすぎじゃない……?編集誰だったっけ……」
鶴蒔千波瑠:「……あ、これも途中から壬生さんになってる」パンフを見て
飯海美乃:「恋愛ものだもの。これくらいで丁度良いのかも」
鶴蒔千波瑠:「でもこのシーンは朝倉くんか。まあうん、らしいっちゃらしいかも」
GM:禍々しいタイトルとは裏腹に、そういう評価で有名になった作品だ。軍人×少女の、幻想大正浪漫恋愛譚。
飯海美乃:「私も、ちょっとした別人ね」
鶴蒔千波瑠:「最初はびっくりしたよ。カメラ回ると全然表情違うんだもん」
GM:初対面のシーン。画面の中の美乃は、キラキラとした表情で鶴蒔扮する傷痍軍人に接する。
飯海美乃:「それは私もそうよ」
鶴蒔千波瑠:「俺下手すぎてびっくりしたとか……?」
飯海美乃:「それが好きでやっているのかも……って、言ったかしら」
鶴蒔千波瑠:「あ、うん。言ってたね。最初の時」
飯海美乃:「私、普段はこうでしょう。けれど、演技なら出せるの」
飯海美乃:「役の感情に載せて、自分の、普段はうまく出せないモノを出せる」
飯海美乃:「悪い人には、怒ったときの感情を。辛い役には、自分の辛いときの感情を」
飯海美乃:「役に手を引かれて、私の感情は飛び出していくの」
鶴蒔千波瑠:「すごいな……本当に天才ってやつみたいだ」
鶴蒔千波瑠:「それじゃあもしかして」
飯海美乃:画面の中の少女は、軍人の手を引いて、初々しく頬を染めている。
鶴蒔千波瑠:「みみのんは演技をしてるわけじゃなくて、画面の方が本音のみみのんだったりするのかな」
飯海美乃:少し離れた席から、横を向いて。同じ微笑みで、鶴蒔さんを見る。
飯海美乃:「うん。ずっと、そうだわ」
飯海美乃:「……最初は、興味が先に来て、貴方の手を引いて」
飯海美乃:「いつの間にか、背中をよく見るようになってた」
鶴蒔千波瑠:「はは……そんなに引っ張れてた覚えはないけど」照れくさそうに頬を掻く
飯海美乃:画面の方を、また見る。交流を続ける、軍人と少女。
飯海美乃:「……あ。朝倉先輩とチハルくんのシーンよ」
飯海美乃:「スタッフの女性が皆、きゃあきゃあ言っていたわ」
鶴蒔千波瑠:「集中しにくかったなあれ……朝倉くんは余裕そうだったけど」
鶴蒔千波瑠:「朝倉くんもすごいよね。あの軍人、全然彼のキャラじゃないのに完璧にハマってて」
飯海美乃:「そうかしら。ああいう、いじわるな感じも、実は先輩の一面かもしれないわ」
鶴蒔千波瑠:「そうなのかなあ……もしみみのんならどう演じる?」
飯海美乃:「あら。そうね……」
飯海美乃:少し考え、す、と指を伸ばす。鶴蒔さんの喉元へ。
鶴蒔千波瑠:「……っ」
飯海美乃:『何故、僕と共に来ない、中尉』
鶴蒔千波瑠:声が詰まる。少し冷たい指先の温度が伝わってくる。
鶴蒔千波瑠:「え、えーと……」必死に台詞を思い出す
飯海美乃:『貴様は、こんな辺境の街で、燻り終わる男ではないはずだ』
鶴蒔千波瑠:『じ、自分は』
鶴蒔千波瑠:『自分は、軍人として市井の人々の楯であり続けたい』
鶴蒔千波瑠:『上に行けば、それを見失ってしまう……今のこの国では』
飯海美乃:『戯けたことを。そんなだから、――』
鶴蒔千波瑠:『朝倉、自分のことは気にせず、お前は上に行ってくれ』
鶴蒔千波瑠:『行ってこの国を変えてくれると、俺は信じている』
鶴蒔千波瑠:「……だったかな?もううろ覚えだけど……」
飯海美乃:『ふざけるな。貴様まで、……貴様まで、僕を――』……指を引く。
飯海美乃:「ううん、駄目ね。朝倉先輩みたいにはいかないわ」
鶴蒔千波瑠:「そ、そうかな……?プレッシャーなら朝倉くん以上かもだけど」
鶴蒔千波瑠:胸に手を当て「めっちゃドキドキしてるもん」
飯海美乃:「もっとままならないときの感情を持ってこないと……」
飯海美乃:「『こちらのどこからでも切れます』って書かれた袋が全く切れないときみたいな……」
鶴蒔千波瑠:「そういうとこからヒント持ってきてるの……!?」
飯海美乃:「時と場合によるけれど」
飯海美乃:「あ、粕原さん、ここでもエキストラやってる……。」
鶴蒔千波瑠:「なにげに最多兼役数だもんね……」
飯海美乃:「こう、人が足りないときにうまくそこにいるというか、気が回る人よね」
鶴蒔千波瑠:「ぱっと見はだらしないけど、ほんとにいてくれてよかったよね、粕原さん」
飯海美乃:「ふう」
鶴蒔千波瑠:「みみのん?」
飯海美乃:席に、少し深くすわる。
鶴蒔千波瑠:「疲れた?飲み物もらってこようか」
飯海美乃:こちらを覗き込むのに合わせて、手を伸ばす。
飯海美乃:鶴蒔さんの前髪をどける。
鶴蒔千波瑠:「……っ」彼女の指に前髪を上げられて、紫の瞳が露わになる
飯海美乃:「…………不思議な目」
鶴蒔千波瑠:「……最初に会った時も聞いたよ」
飯海美乃:「最初の時とは、違うわ」
鶴蒔千波瑠:「でも理由ならもうわかってるでしょ?俺はオーヴァードで、みみのんはその衝動がわかるっていう」
鶴蒔千波瑠:「それだけの……」
飯海美乃:「オーヴァードだとか、審判の眼だとか、そういうの全てとっぱらっても」
飯海美乃:「不思議な眼だって、今でもそう思うの」
鶴蒔千波瑠:「……」
飯海美乃:「『軍帽の下から垣間見える、どこか悩み深い、けれど優しい瞳が好きだった』」
飯海美乃:「『だから私は、いつも後ろから回り込んで、見上げるように目を合わせるの』」
鶴蒔千波瑠:「その台詞……」
飯海美乃:映画では数少ない、贄の少女のモノローグ。
飯海美乃:「あのね、千波瑠くん」
飯海美乃:「私、」
飯海美乃:息を吸う。ごく当たり前のように。演技の流れに乗せて、なら。
飯海美乃:「………………、っ、…………」
鶴蒔千波瑠:「み、みみのん……?」
飯海美乃:「え、っと…………」頬を染めて、視線がさまよう。
鶴蒔千波瑠:「………」熱に浮かされたようにその表情を見て
鶴蒔千波瑠:「……っ!」意を決して、彼女の手を取る。
飯海美乃:「!」
鶴蒔千波瑠:「……その、俺も自信はないんだけど」彼女の掌に指を這わせる。
鶴蒔千波瑠:次の台詞の、最初の単語。かつて彼女に教えられたように。
飯海美乃:「は、はい、……っ!」
飯海美乃:掌が熱い。なぞられた場所が。
飯海美乃:だから、描かれた文字を理解するのに、少しかかってしまう。
飯海美乃:「…………!」
飯海美乃:何か、何か。役がないと
飯海美乃:この、溢れるような感情を、うまく外に出すための、役がない。
飯海美乃:「…………」 何ともならなくなって、重ねた掌に、額をつける。
飯海美乃:「うう……、……」
鶴蒔千波瑠:「……みみのん、今、カメラが止まってるから」
鶴蒔千波瑠:「幕間だと思って、そのまま聞いてほしい」
飯海美乃:「…………?」
鶴蒔千波瑠:「みみのんは、きっとこれからも役者を続けるだろうけど」
鶴蒔千波瑠:「俺はこれっきりだ。みみのんはああ言ってくれたけど、どう考えても向いてないし」
飯海美乃:「……。うん……」
鶴蒔千波瑠:「二度と同じ舞台に立つことはない」
飯海美乃:「とても残念だけど。これは、強制するものじゃないから」
鶴蒔千波瑠:「……」
鶴蒔千波瑠:「……えと、けど」
鶴蒔千波瑠:「……その代わり」
鶴蒔千波瑠:握った手の上からさらに片手を重ねる
鶴蒔千波瑠:「いつか、俺の手で君を撮らせてほしい」
飯海美乃:「……。……え」
鶴蒔千波瑠:「その、監督に……なろうと思って」
鶴蒔千波瑠:「ほんとに、いつか……だけど」恥ずかしそうに目をそらす
飯海美乃:「……。…………」
飯海美乃:顔を上げる。きらきらと、目を輝かせて。
鶴蒔千波瑠:「君が一番輝ける役を、君が全部さらけ出せる役を」
鶴蒔千波瑠:「いつか、俺が必ず用意する」
飯海美乃:「それは、すごく。……すごく素敵な、話だわ」
鶴蒔千波瑠:「だから……」
鶴蒔千波瑠:「その時に、今の台詞の続きを聞かせてくれないか」
飯海美乃:「……。うん」
飯海美乃:「千波瑠くんが撮ってくれたら」
飯海美乃:「私、この世界で一番、綺麗な私になれるわ」
飯海美乃:満面の笑み
飯海美乃:いつかと同じような
飯海美乃:「だって私。きみのことが好きだもの」
飯海美乃:思わず、といった調子で、そのまま言い切って。
飯海美乃:「………………あ。」
鶴蒔千波瑠:一瞬、呆気にとられた顔をして
鶴蒔千波瑠:「………ぷっ、はは……」
飯海美乃:少し考えて、やがて微笑して、首を傾げて。
飯海美乃:「……今の、なしにした方が良いかしら?」
鶴蒔千波瑠:「はは……いや」はにかんだように笑う
鶴蒔千波瑠:「いいアドリブだから使おうよ。きっと、今取れる最高のカットだ」
飯海美乃:「そうね。今撮れるものを撮らなきゃ、勿体ないわ」
鶴蒔千波瑠:「俺が撮る時のハードルが上がっちゃったけどね」
飯海美乃:「追いかけてきてね。隣で応援しているわ」
飯海美乃:「ああ、でも。今回みたいな事件の時は、私が追いかけるから、隣で手伝って」
飯海美乃:「それで、おあいこ。でしょ?」
鶴蒔千波瑠:「うん、追いかけたり引っ張ったり忙しいけど」
鶴蒔千波瑠:「それでもこうして手をつないでいれば」
鶴蒔千波瑠:「見失うことはないよね」
飯海美乃:「ええ」指を合わせる。当たり前のように、目を細める。
飯海美乃:背後の映像で、クライマックスが流れている。
飯海美乃:百重喉が去り、街に、百数十年ぶりの花火が上がる。
鶴蒔千波瑠:贄の少女を取り戻した軍人は、夜空に咲く満開の花の下で力強く彼女を抱き寄せる
飯海美乃:身を寄せる。微笑んだまま、目を閉じる。
鶴蒔千波瑠:一際大きな花火を背に、二人の影が近づいていく。
飯海美乃:画面の中で、少女のつま先が伸びる。その手前で、少女は首を傾ける。
鶴蒔千波瑠:絵に書いたような大団円。その瞬間から眼を離して
飯海美乃:たぐり寄せるように。潤んだ瞳が一瞬開いて。
飯海美乃:すぐにまた、微笑みと共に閉じる。
飯海美乃:それは、二度目の、あるいは、初めての。映画の中よりも、少しぎこちない動作で。
飯海美乃:瞳を奪うような、キスをした。


『ホートスコピー/千騙一視:あるいは、瞳を奪うもの』


GM:これにて全工程終了となります。ありがとうございました
壬生墨佳:ありがとうございました!おつかれさまでした!
朝倉侑生:ありがとうございましたっ!おつかれさまでした~
粕原雄二郎:お疲れ様でしたー!
鶴蒔千波瑠:オリがとうございました!楽しかった~!!
GM:こちらこそご協力ありがとうございました! 楽しんで頂けたらなら何より。