『ラビッツ・フット、ユニコーン・ホーン』(GM:敗者T)


メインログ | 雑談ログ

“デプスロック”アクシス・クランタ( )
キャラシート(PL:そごう)

“ウォーレン”齋藤(さいとう)リッコ
キャラシート(PL:すきゃっと)

“ブロードグロウス”眩星(くらぼし)かんな
キャラシート(PL:ひなた)

“コカジャ”中曽根(なかそね)ビビ
キャラシート(PL:DT)



【Index】

オープニング:アクシス・クランタ
オープニング:齋藤リッコ
オープニング:眩星かんな・中曽根ビビ
ミドルフェイズ1
ミドルフェイズ2
ミドルフェイズ3
ミドルフェイズ4
└個別:齋藤リッコ、中曽根ビビ
└個別:アクシス・クランタ、眩星かんな
クライマックス
エンディング:合同
エンディング:中曽根ビビ
エンディング:齋藤リッコ
エンディング:アクシス・クランタ

【プリプレイ】

【トレーラー】 人の世で珍重されるということは、
必ずしも好い扱いと結び付かない。

不思議な幻獣の噂が立った。
癒しの力を持つ幻獣だ。
どんな傷も、病も、失った手足や肉体機能でさえも、万全の状態に治してくれるのだという。

風説は静かに過熱して、もはや真偽など置き去りに、不穏分子の暴発を引き起こし始めている。
治安の回復のため、最高生徒会が腰を上げた。
星室庁による所有の宣言。そして実態の調査である。

そうした大きな流れとは別に、偶然の邂逅があり、レネゲイド資源の盗難騒ぎがあった。
巻き込み合って辿り着く先、その結末は未だ定まっていない。

ダブルクロス The 3rd Edition『ラビッツ・フット、ユニコーン・ホーン』
ダブルクロス、それは裏切りを意味する言葉。
GM:セッションを開始していきます。
アクシス・クランタ:うおーうおー
齋藤リッコ:ワオワオワオワオワオ
眩星かんな:わいわい
中曽根ビビ:ワイワイ
GM:まずはハンドアウトAの方から順に自己紹介をお願いしましょう
GM:というわけで
GMキャラシート
GM:アクシス・クランタさん!おねがいします 変わった名前ですね
アクシス・クランタ:はーい
アクシス・クランタ:アクシス・クランタです。メサイア学園所属の何でも屋一般生徒です。
アクシス・クランタ:この名前はいくつめかの偽名であり、本名は存在しますし学籍の改竄などをする伝手もないのですが随分長いこと名乗っていません
GM:なっ偽名
アクシス・クランタ:扉を開くことをトリガーとした転移能力を持っています。
アクシス・クランタ:かつてはそれを活かし、アスウェン・トランスポートという運送屋で仕事をしていましたが
アクシス・クランタ:ゲートがたまに暴発してとんでもなく不都合な場所に居合わせてしまうデメリットがあり、やめました。
GM:なんてこった
アクシス・クランタ:そのことから、やむを得ない時以外は能力を使いたがりません。能力の発動を恐れているため、基本的に窓から出入りしています。住居も定期的に変えています。
GM:大変そ~
アクシス・クランタ:性能はオルクスRC 一応複数体攻撃もできる
アクシス・クランタ:妖精とかカバーとかで無難に立ち回っていきます 一般生徒なので
GM:手堅くてえらい
アクシス・クランタ:エヘヘ よろしくお願いします。
GM:はい そんなあなたへのハンドアウトはこちら
【ハンドアウトA】 アクシス・クランタ
シナリオロイス:兎耳の少女
君は他人との交流を控えて暮らすフリーランスだ。
そうであるのだが、しつこく絡んでくる自称友人がいる。

彼女、任アルルは、その日も君の隠れ家に現れた。
強引なお喋りに辟易した君は、つい転移能力でその場を逃れてしまう。
案の定と言うべきか、出た先は銃撃戦の真っ只中──そして目にする、たちどころに怪我を癒す幻獣と、それを連れた少女の姿。

君たち二人に星室庁への協力という名目での出頭要請が届いたのは、その数日後のことだった。
任アルル:無二の友人のアルルですよ~
アクシス・クランタ:USA
アクシス・クランタ:そうだね 他の知り合いは連絡を断てたし……
アクシス・クランタ:あとはアルルさんだけだ
GM:寂しいこと言わないで
アクシス・クランタ:という感じで現地妻をやっていきます
GM:募集文だと曖昧な書き方になってしまってたのですが、基本的にシナリオ中もNPC五星君として同行します
GM:力を合わせて頑張ってください!
アクシス・クランタ:やった~ 一緒にがんばります
GM:よろしくお願いします!

GM:続いてはハンドアウトB
GMキャラシート
GM:齋藤さん!親しみやすいお名前だ
齋藤リッコ:はい!
齋藤リッコ:齋藤リッコです。キングダム連合学院高等部2年生。
齋藤リッコ:齋藤はいちばん難しいほうの齋藤です
齋藤リッコ:キングダムの所属ですが、特に王とかではなく、何か委員会みたいな活動をしているわけでもない、普通のモブ生徒です
齋藤リッコ:ブルアカだとモブ立ち絵になるタイプの生徒ですね
GM:こんなにかわいいのに!?
齋藤リッコ:容姿も学力も運動も戦闘も凡庸そのものです。イメージ的には経験点30点くらいですね(160)
GM:アイドルデビューもしてるとうかがいましたが……
齋藤リッコ:なんか……しました……
齋藤リッコ:でもそんなに変わってないと思います 相変わらずちやほやもされてない
GM:されろ
齋藤リッコ:そんな平凡さにコンプレックスを感じつつ、他の生徒に嫉妬の目を向けていきます
齋藤リッコ:性能的には普通です Dロイスもないし……
齋藤リッコ:ちょっと殴ったりカバーしたりします それだけです
齋藤リッコ:そんな感じです よろしくお願いします!
GM:なるほどなあ 急に覚醒したりもしなさそうですね
GM:そんな齋藤さんのハンドアウトはこちら。
【ハンドアウトB】 齋藤リッコ
シナリオロイス:大嶽ニレ
君はかつて知遇を得ていたか、この度に能力を評価されて、キングダム魔法局から仕事を頼まれた。
窓口役は大嶽ニレ。常に使い魔を通して他者と接し、およそ自身の姿を人目に晒すことがない魔女だ。

曰く、魔法局で管理されている、貴重な物資が盗難に遭ったという。
犯人の目星は付いているものの、事情があって手が回らない。
そこで信頼できる委託先として、君に白羽の矢を立てたのだと。

見事に期待に応えて見せれば、今後の付き合いも円滑になるだろう。
GM:普通じゃなさそうなところから呼び出しを受けます
齋藤リッコ:何だァ~~
GM:前から知り合いだったか、急に招聘されてびっくりするかどっちがいいですか?
齋藤リッコ:う~ん どうしようかな……
齋藤リッコ:ニレさんってどれくらい偉いんですか?
GM:軍隊で言うと大尉~少佐くらいだと思います
齋藤リッコ:めちゃめちゃ偉いけどフィクションだと何とも言えないラインだ……
齋藤リッコ:う~ん まあ知り合いにしようかな せっかくだし……
GM:図太さが垣間見える
齋藤リッコ:なっていきます 魔術王に
GM:夢がでかい!よろしくお願いします

GM:続いてハンドアウトC、お先に先生から。
GMキャラシート
GM:かんな先生どうぞ!
眩星かんな:わいわい
眩星かんな:ノヴァリス職員室"星室庁"所属の先生、眩星かんなです。
眩星かんな:生徒から依頼を受け、仕事選ばず学区問わず問題解決に奔走しています。睡眠量が常時足りてない。
GM:身体を大事にして
眩星かんな:皆は私のようになってはいけないよ
眩星かんな:元は孤児院出身のフリーランス。その業務過程で一般人、特に子どもに対して残虐非道な活動を行うFHセルの存在を知り
眩星かんな:大変辟易したのでR能力使って壊滅させ、活動資金を横領する趣味がありました。4回くらいやった。
GM:ヤバ……
眩星かんな:最後に足がついてひーこら逃げるところを偶然ノヴァリスに拾われ今に至ります。
眩星かんな:能力は言霊を媒介とした後方支援特化で、攻撃能力は一切持ち合わせてません。先生は生徒に勝てない。
GM:先生は……無力!
眩星かんな:データはハヌオル支援。初稼働データから、ロイス守る系のエフェクトを捨てて行動値を確保するようにしました。
眩星かんな:また頑張って生徒達を透き通った未来に導きたい!よろしくお願いします~
GM:人に教える中で自分も成長しているというわけね
眩星かんな:支援、めちゃくちゃ侵蝕嵩むから……
GM:がんばって生徒たちを導いてあげてください。ハンドアウトCはもう一名いらっしゃるので、そのままお次

GMキャラシート
GM:中曽根さん!おねがいします
中曽根ビビ:はい!
中曽根ビビ:中曽根(なかそね-)ビビ。メサイア学園の一般生徒です。
GM:また自称一般生徒が出たぞ
中曽根ビビ:元々はマスターの護衛用にバチバチにデザインされて満を持して投入されましたが
中曽根ビビ:なんか……ノヴァリスでは全然性能が出ずに つかえねーなこいつって放任されました。
GM:な~んだ
中曽根ビビ:今は星室庁の支援要請を引き受けて、見返すために頑張っています。
GM:どうやら本物の一般生徒のようね
中曽根ビビ:皆さん知っての通り、「十字冠がデカくて派手なほど強くて美しく価値ある」という史観は根強く(※そのような事実はありません)
中曽根ビビ:自分の冠が矮小貧弱なのでバカにされておりコンプレックスになっています。なのでホログラムで大きく見せてます
GM:かわいいね
中曽根ビビ:レネゲイド的には貧弱そのものです ちょっと孤独の魔眼とかカバーとか出来る程度の本物のザコです
中曽根ビビ:120%とか行けばダメージ70点くらい軽減できる気がするんですけどね。そんな機会はあるはずがないので……
GM:十字冠のあるノヴァリスで~?
GM:まさかでしょ 夢は寝て見なさい
中曽根ビビ:そんな……
GM:そんな先生と生徒へのハンドアウトはこちら!
【ハンドアウトC】 眩星かんな、中曽根ビビ
シナリオロイス:諸見里タマネ
君たちはノヴァリスの先生と生徒だ。
幻獣の噂を巡って過激な行動が散発する状況を解消するため、星室庁の所属として、あるいは指名を受けて動くことになっている。

協力者となる生徒は数名。
そのうちの一人、諸見里タマネは、件の幻獣を実際に見たと主張する少女であり──
全ての真実を公にせんとする、ノヴァリス新聞部の特派員である。
GM:オーソドックスな星室庁案件です。
眩星かんな:わぁい仕事だ、かんな仕事だぁいすき
中曽根ビビ:案件もらえた
GM:ノヴァリスはあなたを高く評価しています。よいお返事を期待していますね
中曽根ビビ:騙して悪いがされそう
眩星かんな:仕事は選ばないと決めているのだ
GM:仕事熱心でえらい
GM:それでは本編を開始していきます。改めてよろしくお願いします!
中曽根ビビ:よろしくおねがいします!
アクシス・クランタ:よろしくお願いします!
眩星かんな:わいわい!よろしくお願いします~~
齋藤リッコ:よろしくお願いします!!


【オープニング:アクシス・クランタ】

GM:アクシスさんのオープニングです。登場をお願いします。
アクシス・クランタ:アクシスの侵蝕率を1d10(→ 2)増加 (31 → 33)


アクシス・クランタ:夜。
アクシス・クランタ:人けのない集合住宅の裏手、互い違いに配置された室外機を身軽に駆けのぼる影がある。
アクシス・クランタ:器用に配管をたどって、猫の額のようなベランダに降り、懐から取り出した針金と金属べらのような道具を使って外側から窓の鍵を開け、中に入る。
アクシス・クランタ:そうして、フードを外し息をついた。青いショートヘアのメサイア生徒だ。
アクシス・クランタ:少女は盗人ではない。この部屋の主である。本来の入り口は閂がかかり、ダクトテープで目張りされている。
アクシス・クランタ:壁紙は潔癖に白く、部屋には最低限のものしかない。必要なものは、今しがたベッドの脇に下ろした背嚢にまとめている。
アクシス・クランタ:「……ちらほら知った顔とはち合わせることも増えてきたし。ここも変えどきかな」
アクシス・クランタ:「アルルにも見つかっちゃったことだし」
アクシス・クランタ:そう言って、背中を反らせて振り向く。
任アルル:「あら」
任アルル:今まさに抱き着こうとしていた姿勢のままで止まる。
アクシス・クランタ:「本当にいた…………」
アクシス・クランタ:呆れたように呟く。
任アルル:薄く丈の短い夜着一枚だけの、無防備な姿の少女である。格好だけで言うならば、よほどこの部屋の住人らしい。
任アルル:「勘がよくなってきましたねぇ……えーと」
任アルル:「今はなんでしたっけ」
アクシス・クランタ:「アクシス・クランタ。覚えなくていいよ、すぐ替えるし……別に」
アクシス・クランタ:いつの名前で呼ばれても、彼女の声なら気づく。口にはしないが。
任アルル:「そう。アクシス」
アクシス・クランタ:よくも人の家で匂い立つような色香を振りまいてくれるものだ。容姿も声も現実離れしている。新しい建物というわけではなく、よく見れば薄くくすんでいるこの部屋も、普段とは別世界のように思える。
アクシス・クランタ:「どうやって見つけてるの」
アクシス・クランタ:特に不法侵入を咎める気配も、いかにして入ったのか気にする様子もない。
アクシス・クランタ:背嚢から取り出したコップを洗い、インスタートコーヒーを注ぐ。二人分。
任アルル:「愛と功夫です」
アクシス・クランタ:「適当すぎ」
任アルル:群青の髪を揺らして笑う。花が風にそよいだように、仄かに甘い香りが漂う。
任アルル:「てきとーな名前を名乗ってばかりの人に言われたくないでーす」
アクシス・クランタ:「あなたほど強くないもの」
アクシス・クランタ:短く返して、小さなテーブルにカップを置き、片方に口をつける。椅子らしきものはなく、ベッドに隣り合って腰掛ける。
アクシス・クランタ:「……最近、どう? 何か良いことあった?」
任アルル:「わたしは毎日楽しーですよ」
アクシス・クランタ:「羨ましいことで」伏し目がちに応じる。
任アルル:促されるままに隣に座り、君の肩に頭を預けるように凭れかかる。
任アルル:「今日はアクシスにも会えましたし」
アクシス・クランタ:「ん……」
任アルル:さらりと髪が流れて手元に零れる。肩にかかる重みは僅かで、けれどより明確になった香りが、距離が縮まったことを示す。
アクシス・クランタ:「任アルル。やっぱり、危険な人だ」
アクシス・クランタ:「誰よりも強いのに、こんな風に私の隣で気を許して、安心させようとする……ごめんね」
アクシス・クランタ:唐突な謝罪。
アクシス・クランタ:「やっぱりさ、あなたの側には居られない」
アクシス・クランタ:直後。
任アルル:瞬きをする。
アクシス・クランタ:テーブルの下で何かを握るような気配とともに、四方の壁面が弾け飛び火線が走った。
アクシス・クランタ:猫のように素早く転身し、フローリングの一角を踏む。予め仕掛けられていたそれがひっくり返り、扉の異能が発動する。
アクシス・クランタ:君に差し出した杯には毒が入っている。既に察知していたかもしれない。
アクシス・クランタ:そして、それらを抜けた先で、壁に設置されたキングダムの魔導地雷が弾丸によって起動し。ルーンくまが出現して物理的にアルルの行く手を塞いだ。
アクシス・クランタ:「さよなら。二度と来るな」
アクシス・クランタ:備えを予期していなかったのか、本気で追おうとしなかったのか。果たして、少女の気配が消えた。


GM:──果たして、騒乱と破壊とが後に残っただろうか。空間を跨いで移動した君には知れず、もはや関係もないことだ。
GM:“扉”を潜って出た先は、人気のない路地である。付近の住民は寝静まり、ひしめく建物に切り取られた狭い空に、申し訳程度の星が輝いている……。
GM:……その見上げる視界を、流線型の金属が切り裂いた。遅れて大気の裂ける音。
アクシス・クランタ:「っ……!」
アクシス・クランタ:(どこだろう……ここは)
アクシス・クランタ:(転移事故だ……何年かぶりの。悪いこと。するものじゃないな)
GM:着弾。爆発。巻き起こった紅蓮の炎が赤々と夜闇を照らし、地揺れと砂煙とを伴って静寂を乱す。
野良スケバン:「オラオラァーッ!!」
野良スケバン:続く怒声。揃いの黒いセーラー服を着た生徒の一団が現れる。
アクシス・クランタ:「こういうときは落ち着いて肝心なものを目撃しちゃう前に……」
野良スケバン:「今日という今日はここら一帯をアタシたちの色で染め上げてやんぜ」
アクシス・クランタ:そう言って背嚢から後ろ手にナイフを取り出し、自分の喉笛を斬ろうとする。
野良スケバン:「爆発の真っ赤な炎でなァーッ!」放たれる銃弾の嵐──の一部が狙いを逸れ、君の手からナイフを弾き飛ばす。
アクシス・クランタ:「きゃ!」
在野のスケバン:「ナメんじゃねえ雑魚どもォーッ!」道路のもう一方、別の一団!
在野のスケバン:「今宵この閑静な住宅街が纏う色は黒!」
在野のスケバン:「貴様らの垂れ流す血が酸化した色じゃい!」
在野のスケバン:応戦! 君を挟んで銃撃戦が展開される!
アクシス・クランタ:「ガラ悪すぎ……とことん運がないな……」
野良スケバン:「始めようか……アタシらの……」
在野のスケバン:「スプラッター・カートゥーン・第三夜を!」
アクシス・クランタ:流石に弾丸の雨に自ら身を晒して目立つ馬鹿もない。一見して、こいつらは大した連中じゃあなさそうではあるけれど……可能な限りこそこそと逃げ出そうとする。
アクシス・クランタ:「連日やってるの? ゲーム感覚?」
GM:スケバンたちは互いの縄張りを巡るバトルに夢中になっている。逃げ出す君を追う者はいない。
アクシス・クランタ:「やり過ごせそうな場所……もしくは最悪、扉……」
GM:戦場の喧騒が後方に遠ざかっていく……が。
アクシス・クランタ:街区を疾走しながら周囲に目を配る。
アクシス・クランタ:ガラス張りのついた戸に対しては、アクシスの異能は機能しない。
アクシス・クランタ:扉の向こう側を想像で補う余地がないからだろう、と自分では考えている。
アクシス・クランタ:鍵がかかっていれば軽率に破壊する術もなく、案外と利便性に欠けている。
アクシス・クランタ:(悪いことはするものじゃないな)
アクシス・クランタ:(いや、酷いことか)
アクシス・クランタ:残してきた少女を思い出す。本来、自分のような木端が無下にしていい相手ではない。ズキン、と胸が傷んだ。
GM:どうやら随分と前哨戦が繰り広げられていたのか、壁に刻まれた弾痕、かつてゴミ箱だった燃え滓、焦げ砕けた舗装路面といった景観の中からなかなか抜け出せない。
GM:そして、幾度めか、入り組んだ街区の角を曲がった先。
GM:夜陰を駆けることに慣れた君の目が捉えたのは、やや離れた位置の壁に凭れて蹲る、制服を血で染めた生徒の姿と──
GM:その傍らにじっと佇む、青い燐光を纏った獣。
アクシス・クランタ:止まる。
アクシス・クランタ:闇が仄青く切り出されて、どこどなく踏み入り難く、侵しがたい。そんな雰囲気に息を飲んだ。
アクシス・クランタ:(これは……)
アクシス・クランタ:ただ視線だけが引き寄せられる。脳のどこかが警鐘を鳴らしていた。
GM:枝分かれした角と四足の形態は鹿を思わせる。だがそれぞれの足の先は楔めいて鋭く尖り、背には獅子の鬣のような毛が蓄えられ、尾は蛇の如くに太く長い。明らかに尋常のものではない。
GM:“それ”は、様子を窺うように、意識のない少女へと鼻先を寄せ──
GM:ふう、と口から吐き出した霞で、少女の体を包み込んだ。
倒れた少女:「う……ん……」
アクシス・クランタ:「!」
アクシス・クランタ:金縛りが解けたように駆け出す。危機感にあかせて少女を浚う。
アクシス・クランタ:「大丈夫!? 今、何をされて────」
アクシス・クランタ:そうして、獣が追う気配のないことに気づく。
倒れた少女:「……すう、すう……」
GM:安らかな寝息が、問いへの答えとなる。
アクシス・クランタ:「あれ? 傷が……」
GM:つい先ほどまで、遠目にも苦しむ様子が見て取れていた筈だ。
アクシス・クランタ:だとすれば、先程の霧が?
GM:訝しく思って検めれば、出血の源となっていたはずの傷も、もはや体のどこにも見当たらない。
アクシス・クランタ:振り返る。
兎耳の少女:目が合う。
兎耳の少女:獣の隣に、先程まではいなかったはずの生徒が立っている。
兎耳の少女:黒い髪に、おそらくはキングダム生のものと思しい制服。しかし最も目立つ特徴は、頭部に具わった大きな兎の耳。
アクシス・クランタ:気を失っている生徒を、塀を背にして座らせるよう下ろした。特に面倒を見る義理でもない。
兎耳の少女:「……あの」
兎耳の少女:「話、通じる人?」
アクシス・クランタ:認識されてしまった。おそらくは、今回の核心に。
アクシス・クランタ:ただの勘だが外れることもあまりない。観念したように諸手を挙げる。
アクシス・クランタ:「まあ、たぶん?」
兎耳の少女:「……」頷く。「だといいなって、思う」
兎耳の少女:「お願い。私たちのこと、しばらくは誰にも言わないで」
アクシス・クランタ:「願ってもないお願いだね」
アクシス・クランタ:くすりと笑う。
アクシス・クランタ:「うん。安心して、口の堅さには、けっこう自信があるから」
アクシス・クランタ:「私は、君とその獣のことを何も聞かないし、知らないし、見てない」
兎耳の少女:もう一度頷く。手に提げた古風なトランクを置き、開く。
GM:何が入っているかはよく見えない。だがそこへ獣が足を踏み入れると、忽然とその姿が消えた。
アクシス・クランタ:ぱちくりと目を瞬かせる。
アクシス・クランタ:(何……? どちらかというとファンタジーの類い? キングダム、幻獣…………)
アクシス・クランタ:見てしまった以上思考を止めることはしない。せめてもの危機管理として。
兎耳の少女:「よろしくね」それだけ言って自身もトランクの中へ踏み込み、同じように消え去る。
アクシス・クランタ:「これっきりで」
GM:残ったトランクの蓋がひとりでに閉まる。ごとごとと音を立てて持ち上がり、ひゅん、と勢い良く飛んで、メサイアの夜空へといなくなる。
アクシス・クランタ:肩越しに手を振って歩き去る。もしかして、今回は済んだだろうか。
アクシス・クランタ:普通に考えれば、ただのちょっとした非日常だ。家に崑崙の五星君が訪ねてくるほうがよほどの異常事態かもしれない。
アクシス・クランタ:ノヴァリスにありふれた珍妙なものを目撃し、挨拶を交わし、二度と合うことはない。だが……
アクシス・クランタ:(トランクの開いた先──)
アクシス・クランタ:あのウサギ耳の少女の、特定のガジェットを媒質に発動する、おそらくはディメンションゲート。
アクシス・クランタ:少し自分の能力を想起してしまう。不吉なミッシングリンク──この先、また関わり合いになるような予感がどうにも拭えなかった。
GM:静かな夜が戻る。いつしか冷たい風が和らいで、どこからともなく霧が出てきている。
GM:密やかで、どこか現実感に欠けた、今夜の邂逅を象徴するような──
任アルル:「──アクシス~ッ!」
アクシス・クランタ:「この声は……嘘でしょ」
任アルル:声が早いか。肩越しに前に回された両腕が、ぎゅっと君の体を捕らえた。
アクシス・クランタ:「ひゃっ」
アクシス・クランタ:「アル、ル…………?」
アクシス・クランタ:気まずげに振り返る。
任アルル:遅れて香る、桃の花の香り……に、今は若干、焦げ臭さが混じっている。
任アルル:「ひどいではないですか」
任アルル:視界いっぱいのふくれっ面。
アクシス・クランタ:「ええと、そうだけど。もう来ないでって……愛想も尽きたでしょ?」
任アルル:「外でのデートがいーなら素直にそう言ってください」
アクシス・クランタ:「!」
アクシス・クランタ:「違うよ、破廉恥なこと言わないで」
アクシス・クランタ:「ええ……えー………………」
アクシス・クランタ:くったりと脱力し、嫋やかな手に抱かれるのに身を任せる。
アクシス・クランタ:「信じられない。東洋の神秘」
任アルル:不機嫌そうな顔のまま、指先が服越しに背骨をなぞる。
アクシス・クランタ:「っ」口元を抑える。指先がちいさく跳ねた。
アクシス・クランタ:「…………あの……」
アクシス・クランタ:顔を赤くして、どことなく恨みがましげにアルルを見る。
アクシス・クランタ:「逃げられないのは分かったから、ここでするのはさ……」
アクシス・クランタ:「さっきの手前だけど」
アクシス・クランタ:その視線は同時、諦めと懇願するような色を伴って。
アクシス・クランタ:「できれば酷いことしない、でほしい、なんて…………」
任アルル:「ふうん」
任アルル:顔を近付ける。睫に囲われた深紅の瞳が、間近から君を覗き込む。
任アルル:「……それは、ここからのあなたの心がけ次第、です」
任アルル:「ちゃんと、いー子にできますか……?」
アクシス・クランタ:それだけで、目を逸らせなくなる。
アクシス・クランタ:自分の身ひとつが、屠殺を待つ羊のように頼りなく感じられる、永遠のような時が過ぎて。
アクシス・クランタ:やがて、小さく頷いた。


GM:シーン終了。ロイス取得のみ可能です。
アクシス・クランタ:兎耳の少女に取得します。
アクシス・クランタ:話がわかる/警戒○
アクシス・クランタ:あとアルルちゃんのロイスも罪悪感/恥辱○ に変更しておきます
アクシス・クランタ:気まずかったからね それだけですけどね
GM:なるほどね


【オープニング:齋藤リッコ】

GM:齋藤リッコさんのオープニングです。登場をお願いします。
齋藤リッコ:齋藤リッコの侵蝕率を1D10(→ 7)増加 (35 → 42)


GM:キングダム定時制 魔法局
GM:全日制は“不夜王”を擁するが、キングダム定時制は常夜の国だ。
GM:その空は常に暗碧の帳が降り、異形の翼で宙を舞う生徒がおり、あるいは獣のように地を駆ける生徒がいる。彼らは人外との混血のオーヴァードである。
GM:当然、まともな神経の持ち主ならば、敢えてこの地を侵そうとはしない──直に呼びつけられでもしない限りは。
GM:……ひとりでに開く大門を潜り、顔を隠した生徒が行き交うロビーを抜け、大水車を動力として動く鉄籠めいた昇降機に乗って、目的の部屋へと辿り着く。
GM:重厚な木の扉を無事に眼前とできた経緯には、大いに幸運が寄与したところだろう。君のようなごく一般的な生徒にとっては。
齋藤リッコ:「はぁはぁ……マジで何なのよここ……」
齋藤リッコ:既にかなりぐったりした様子で項垂れている。
齋藤リッコ:中肉中背に既成の制服、特徴と言えば一つ結びにした明るい茶髪くらいの、凡庸極まる容姿。
齋藤リッコ:どこにでもいるキングダムの……全日制の生徒。定時制の領域に馴染みがあるわけなどない。
齋藤リッコ:「いつも暗いし……やたら治安悪いし……変な鳴き声聞こえるし……誰かに見られてる気がするし……」
齋藤リッコ:「不気味すぎるでしょ……!さっさと済ませてさっさと帰らなくちゃ……!」
齋藤リッコ:「ニレ!ニレ!いるんでしょ!?来たわよ!」
齋藤リッコ:ドンドンと扉を叩き、返事を聞く前に開ける。
GM:部屋へ一歩踏み入った瞬間、耳元でざわめく気配が遠退いた。
齋藤リッコ:「っと……」
GM:外とは一転して暖かく、そして明るい部屋だった。磨き上げられた木製の床が、暖色の照明を鏡映しとしている。
齋藤リッコ:別世界めいた光景に半ば圧倒されながら、不可解な顔で首の後ろをさする。
GM:君を迎えるためだろう。部屋の中央には柔らかそうな椅子と、茶の準備が整えられた卓がある。
GM:既にカップからは香気が立ち昇り、銀盆には高級そうな菓子が揃えられていて……
大嶽ニレ:『よく来た。リッコ』
GM:君の対面にあたる位置には、止まり木に足を据えた怪鳥の姿がある。
大嶽ニレ:『乃公がお前を歓迎しよう』
齋藤リッコ:「うわっ」でかい鳥にびくりとする
大嶽ニレ:鉄を擦るような響きが混ざっているが、明確に人語を発している。
大嶽ニレ:『どうした? 座れ』
大嶽ニレ:『淹れ立ての状態が維持してあるぞ』
齋藤リッコ:「……ちょっと……」小心者だが、それ以上驚きはしない。既に味わったことのある、ある程度予想していた邂逅であるからだ。
齋藤リッコ:「何なのよこの鳥は!」
大嶽ニレ:先端が鏃めいて尖った三又の尾。濃緑色を基調としつつ、翼の先端は真っ青に、首から頭にかけては焔の如き赤色をした羽毛。
大嶽ニレ:『大嶽ニレだ。お前をここに呼んだ者だ』
大嶽ニレ:『正確にはその使い魔だな』
齋藤リッコ:「ディティールを聞いてるわけじゃないのよ!」
齋藤リッコ:「アンタが呼びつけてわざわざ出向いてやったんだから、顔ぐらい見せるのが筋ってもんでしょうが!」
大嶽ニレ:『見せているだろう』鳥のように首を傾げる。
大嶽ニレ:『鳥のように騒ぐのではない』
齋藤リッコ:「鳥に言われたくないわよ~~!!」プンスカしている
齋藤リッコ:「ったく……引き籠りも大概にしなさいよね……」
齋藤リッコ:ぼやきながら菓子を一口齧り「ん……おいしい」
大嶽ニレ:『何よりだ』クルクルと喉を鳴らす。
齋藤リッコ:「視界にでかい鳥が入って気が散る……」
齋藤リッコ:友人に教えるためにスマホで菓子の写真を撮り、簡単な味のレビューを書き込む。
大嶽ニレ:『して、お前に頼みたいことがあるのだが』いきなり本題に入る。
齋藤リッコ:「いきなりね……まあいいけど」
齋藤リッコ:「頼みって……あたしに?」
大嶽ニレ:『然りである。本来ならば、我らが外の者を恃むことなどないが──』
大嶽ニレ:『今は……少々……難しい時期でな』
大嶽ニレ:言葉を濁す。この知人にはあまり無いことだ。
齋藤リッコ:「あ~、なんか色々……揉めてたらしいやつ」ぼんやりとした認識。丁度学区を離れていたのもある
大嶽ニレ:『うむ』
大嶽ニレ:『よって協議により、頼ってもそう注目を集めぬ者にこの件を委託することに決めた。それがお前だ』
齋藤リッコ:「ふんふん……」恐る恐る怪鳥を撫で
齋藤リッコ:「は?」
大嶽ニレ:大人しく撫でられる。『実は先頃、魔法局で管理している物資が盗まれてな』
大嶽ニレ:『それを取り返すと共に、犯人を捕らえ、引き渡してほしい』
大嶽ニレ:『下手人の目星は付いている。それを元に調べを進めてもらえればよい』
齋藤リッコ:「いや……いやいや聞いてないし!は!?じゃあ何……!?」
齋藤リッコ:「頼ってもそう注目を集めぬ者って……」
齋藤リッコ:「あたしが地味で目立たなくて何の取り柄もない路傍のゴミみたいなモブ一般生徒だから呼びつけたってこと!?」
大嶽ニレ:『我らを愚弄するか』ぐいと目玉が動いて君を睨みつける。
大嶽ニレ:『不適格な者をわざわざ呼び出して時間を割く無能であると?』
齋藤リッコ:「は!?じゃあ何よ!」
齋藤リッコ:「あたしが魔法局の総意で選ばれた問題解決に適した能力がある素晴らしい才能に恵まれたエリートだってこと!?」
大嶽ニレ:『お前の自己評価は振れ幅が激しいな』
大嶽ニレ:『詳しく述べてやるならば、地味で目立たないが此度の件の解決を任せられる程度には能力がある手頃な人間だということだ』
齋藤リッコ:「ぐぬぬぬぬぬ……」怒っていいのか喜んでいいのか分からず表情が流動する
齋藤リッコ:「……ま、まあいいでしょう」ギリギリ認められた嬉しさが勝った
齋藤リッコ:「話は分かったわ。あたしを選んだ理由もね」
齋藤リッコ:「……それで?」チラチラと鳥を見る
齋藤リッコ:「こんなあたし以外には誰にも解決できない依頼を持って来たからには……」
齋藤リッコ:「当然あるのよね?すごい報酬が……」
齋藤リッコ:「あたしを魔術王……いや魔法王?魔導王のがいいかな……に推薦するとか……」
大嶽ニレ:『……ふむ』
大嶽ニレ:『乃公としても、頼みの綱たるお前の希望は尊重したい』
齋藤リッコ:「よーしよしよし」勝手に怪鳥の羽根を撫で回し床に転がしてわしゃわしゃしている
大嶽ニレ:『では、報酬はそれで行くとするか。お前を……呼び名は置くとして……我が魔法局の王として推挙する……』
大嶽ニレ:『やめろ羽が抜ける』ばさばさと羽ばたいて脱出する。色とりどりの羽が舞い散る。
齋藤リッコ:「え!?」
齋藤リッコ:「ほ……ホントにいいの!?」
齋藤リッコ:自分で言っておいて通るとは思っていなかった
齋藤リッコ:「あたし……魔法とか全然使えないけど!?」
大嶽ニレ:再び喉を鳴らす。
大嶽ニレ:『血の一滴に至るまで、玉座に捧げる意志があるのならば』
大嶽ニレ:『魂を振り絞るが如き争いに、身を投じる覚悟があるならば』
大嶽ニレ:『簒奪を退け続ける自負があるならば』
大嶽ニレ:『大言壮語と嘲笑うことはすまい』
齋藤リッコ:「えぇ……?う、う~ん……いや~……そこまでは……」引く
齋藤リッコ:「ここ寮から遠くて通いたくないし……」
齋藤リッコ:「……てか、なんか……もしかして結構偉いの?あんた」
齋藤リッコ:「ただの陰キャの引き籠りだと思ってたけど……」
大嶽ニレ:『この学区くにでは』
大嶽ニレ:『王とそれ以外しかいない』
大嶽ニレ:『そうではないか?』
齋藤リッコ:「ふ~ん……」聞いておいて然程興味はない。既に友人であるならそれ以上はどうでもいいのだ
齋藤リッコ:「まあ、じゃあ王様は別にいいわ」
齋藤リッコ:「困ってるんでしょ?手伝いくらいしてあげるわよ」
大嶽ニレ:『好ましい答えだ』
大嶽ニレ:『報酬については考えておけ。金銭でも構わん』
齋藤リッコ:「え~……胸を大きくする魔法とかないの?」
大嶽ニレ:『ない』
齋藤リッコ:「ちぇっ!なーんだ、魔法って不便なのね」
大嶽ニレ:『……』
齋藤リッコ:「あ、そうだ。犯人の目星は付いてるって言ってたわよね」
齋藤リッコ:「どんな奴?」
大嶽ニレ:『……ん、ああ』
大嶽ニレ:翼の下に嘴を突き込み、一枚の写真を出して君の前に放る。
齋藤リッコ:「うわっ、何その収納スペース」
齋藤リッコ:スンスン「ほのかに鳥くさい……」
大嶽ニレ:『乃公の使い魔は臭いはせん』
大嶽ニレ:『ともかく、そやつだ』
GM:写真には、キングダムの制服を着た、黒髪に兎の耳の少女が映っている。
齋藤リッコ:「なんだ、うちの子なのね」
大嶽ニレ:『今は行方が知れぬ、我らと同じ魔道の徒』
大嶽ニレ:『名は、ユーニス・ガターリッジ』
齋藤リッコ:「こいつを……見つければいいのね」捕まえるのはあまり自信が無いためさりげなく避ける
齋藤リッコ:「盗まれた物資っていうのは?」
大嶽ニレ:『我らは聖餅と呼んでいる』
齋藤リッコ:「それって……ミサで食べたりするあれ?」
大嶽ニレ:『語源はそうだ。実質は異なる』
大嶽ニレ:『儀式に用い、魔術の効き目を高めるための、いわば炉の薪のようなものだ』
齋藤リッコ:「貴重品なの?」
大嶽ニレ:『炉を持たぬ者には不要であろう』
大嶽ニレ:『つまり魔術を知らぬ者には用いる術がない』
大嶽ニレ:『一方で、心得た者が使えば、そうだな。量と術者次第では星を降らせる程度のことはできる』
齋藤リッコ:「ふーん、星を……」
齋藤リッコ:「……って……は!?隕石とかってこと!?」
大嶽ニレ:『然りである』
齋藤リッコ:「め……メチャクチャ大変じゃないの!!」
齋藤リッコ:「そんなの悪用されたら……校舎一つくらい丸ごとぶっ飛びかねないんじゃ……!」
大嶽ニレ:『火急である』
齋藤リッコ:「さ……最初からもっとヤバい感じで話しなさいよ!」
齋藤リッコ:「あたしはてっきり自転車ドロくらいの話かと思って……!」
齋藤リッコ:「こっ……こんな大事件あたしに任せていいの!?」
齋藤リッコ:事態の規模を知り、今さら怖気づいてくる。
大嶽ニレ:『お前になら成し得ると乃公は踏み、故に呼んだ』
大嶽ニレ:『在るべきように事は運ぶ。案ずることはない』
齋藤リッコ:「~~っ……」
齋藤リッコ:他に誰か、と口をついて出掛けた弱音を呑み込む。
齋藤リッコ:他にいないから自分が選ばれたのだろう。それ以上に、このいけ好かない友人の信頼を裏切るのはどうにも癪だった。
齋藤リッコ:「……わ、分かったわよ……」
齋藤リッコ:「やってやろうじゃない!この前なんて先生に推薦されて事件解決もしたし……この程度全然何てこと無いわ!」
齋藤リッコ:「この齋藤リッコに全部任せておきなさい!」どんと胸を張る。
齋藤リッコ:(……い……言っちゃった……どうしよう…………!)
大嶽ニレ:満足げに頷く。
大嶽ニレ:『吉報を期待する』


GM:シーン終了。ロイス取得のみ可能です。
齋藤リッコ:大嶽ニレ 尽力/○顔出せ
齋藤リッコ:以上です
大嶽ニレ:出してるのに……


【オープニング:オープニング:眩星かんな・中曽根ビビ】

GM:中曽根さんとかんな先生のオープニングです。お二人は登場をお願いします。
眩星かんな:38+1d10
DoubleCross : (38+1D10) → 38+1[1] → 39

中曽根ビビ:中曽根ビビの侵蝕率を1d10(→ 3)増加 (41 → 44)


GM:この度君たちが請け負ったのは、星室庁、つまり最高生徒会直々の依頼だ。
GM:巷を騒がせる幻獣の噂。ノヴァリスの平穏を保つため、これに関する事実の調査を行うこととなっている。
ホン・シュエメイ:『ただし、星室庁による所有権の主張に関しては、軽率に動く者たちを抑えるための方便です』
ホン・シュエメイ:『件の幻獣が本当にいたとして、必ずしも最高生徒会がそれを得、利用すべきであるとは考えておりません。最終的な判断はあなた方にお任せします』
GM:そのような言葉と共に送り出され──


GM:メサイア学区 カフェ“フェアリーテイル”
GM:──いま現在、幻獣を目撃したという協力者と合流するため、最近できたばかりの喫茶店で待機している。
GM:明るく小洒落た雰囲気で、客の入りも上々だ。内装や注文した品を撮影している生徒たちもいる。映えスポットとして注目を集めているらしい。
眩星かんな:「更に、この"フェアリーテイル"では某大声農業校と提携することで」
眩星かんな:「新鮮な果物をふんだんに使用した映えるフルーツモカを目玉商品にしているらしい」
中曽根ビビ:「何故学校名をぼかす必要が……」
眩星かんな:「私のおススメはこれ」
眩星かんな:どん、と。甘酸っぱいストロベリー果肉が大盛りのブラウニーモカを二つテーブルに乗せる。
中曽根ビビ:「あそこで声を掛けて育てられた苺、味も大味そうだけど」
中曽根ビビ:体を絹のように薄く覆う、黒いドレス風のワンピースを纏う少女。
中曽根ビビ:蝶のように放射状に広がる大きな十字冠が、ブロンドのボブカットの上に広がる。
眩星かんな:「そうだね。声を掛けて育てた花は美しく育つと聞く」
眩星かんな:「なら、大声で鍛えられた苺は果肉も大振りで美味しくなるはずだってね」
眩星かんな:毛先の跳ねた黒髪ショートヘア―にパンツスーツと眼鏡の女が笑って返答する。
眩星かんな:「ビビちゃんは甘いのが好きかい?」
中曽根ビビ:「甘すぎるとキツいくらいだけど。先生は好きなの?」
中曽根ビビ:「大人なのに」
眩星かんな:「勿論甘いのも好きだが、コレは甘さ控えめだからね」
中曽根ビビ:そう言いながら、ちらちらと彼女の頭。その上に視線が行っている。
眩星かんな:「無料のチョコレートソースを掛けると調節できる。これは私の奢りだよ」
中曽根ビビ:「いい。借り、作りたくない」
中曽根ビビ:「自分の分は自分で出すから」
眩星かんな:「ふむ、別に貸し借りだとか気にしなくていいんだけどねぇ~~」
中曽根ビビ:メニューをちらりと見る。(高……)
眩星かんな:「ならこうしよう。大人には体裁というものが必要だ」
中曽根ビビ:「体裁?」
眩星かんな:「大人と生徒が二人でテーブルに付いている。金銭的にも年齢的にも上の私が代金を持つのが一般的だろう」
眩星かんな:「なのに、いたいけな女子高生に割り勘でもさせようものなら」
中曽根ビビ:「星室庁ってそんな給料もらってるの」
眩星かんな:「…………」
中曽根ビビ:「……体裁崩れてんじゃん……」
眩星かんな:「仕事量の割には、ね」
眩星かんな:「実情は兎も角、私の事を立てるつもりで」
眩星かんな:「"大人しく"奢られてくれれば、体裁も保たれるし私も嬉しい。どうだい?」
中曽根ビビ:「なんかそういう言い方が大人っぽくてズルい」
眩星かんな:「また一つ賢くなったね」
中曽根ビビ:諦めたように溜息を吐いて。「学習装置じゃ教えてくれないことだね。……分かった」
眩星かんな:「ありがとう」きひひ、と笑顔で。
眩星かんな:「さて、こうしてビビちゃんの好感度が1上がったところで」
眩星かんな:「そろそろ待ち人も来る頃だろうね」
中曽根ビビ:「お金で好感度買えるみたいに言われるの嫌……」言いながら、周囲を見る。
GM:二人が顔を上げたところで、ベルの音とともに入口のドアが開く。
眩星かんな:「ビビちゃんは真心とか、気持ちを大事にするタイプなんだね……っと」
諸見里タマネ:「んー……。あっ!」
諸見里タマネ:茶色の髪を二つ結びにした生徒だ。彼女は周囲を見回すと、君たちを見つけて駆け寄ってくる。
眩星かんな:「やぁ、こっちこっち」手を振る。
諸見里タマネ:「どうもどうも、こんにちは」
中曽根ビビ:目が合うと会釈する。
諸見里タマネ:「本当に十字冠がない……! ということはやはり先生と、星室庁のお方」
諸見里タマネ:「初めまして、新聞部特派員の諸見里タマネです。この度はよろしくお願いします!」
眩星かんな:「よろしく。職員室"星室庁"所属の先生、眩星かんなだ」
中曽根ビビ:「中曽根ビビ。“コカジャ”。メサイア」
諸見里タマネ:「ご丁寧に」椅子を引いて座る。
諸見里タマネ:「いやあ、まさかお上直々に、いま最もホットなテーマに関わらせていただけるとは」
諸見里タマネ:「しかも先生と一緒! 閲覧数が伸びそうな予感がひしひしとします」
諸見里タマネ:「あっ良い匂い。美味しそうですねそれ」
眩星かんな:「ふふ。活きの良いネタを前にして目を輝かせているね」
眩星かんな:「どうぞ。私の奢りだ」二つ目のモカを彼女の側に寄せる。
中曽根ビビ:「閲覧数って……」呆れながら、取皿を取っている。
諸見里タマネ:「えっほんとですかありがとうございます」
諸見里タマネ:「中曽根さんはメサイアの? 星室庁に抜擢されるとはやはりエリート的な……」
中曽根ビビ:「抜擢っていうか……人が足りなそうだったから、志願しただけ」
諸見里タマネ:「ほほう。義士の志と」
中曽根ビビ:取り分けながら、普通に遠慮しないんだなって思っている。
諸見里タマネ:ありがたく奢りに口をつけながら。「不肖このタマネ、微力を尽くして協力いたします。何なりと頼んだり聞いたりしてください」
眩星かんな:「新聞部の活躍はたびたび職員室にも届いているからね。頼もしい限りだ」
眩星かんな:「活躍というか、新聞そのものだね」
諸見里タマネ:「うわっこれ美味し~。モグログに☆四つ付けてあげましょう」
中曽根ビビ:「幻獣を見たんだって?」
中曽根ビビ:「ホント?」
諸見里タマネ:「あっはい」
諸見里タマネ:「マジです」
眩星かんな:「幻獣か……ノヴァリスでは度々、怪物の発見報告が上がってくるんだが」
眩星かんな:「ここまで露骨に私達人間へ益を齎す生物の噂というのは初めてだね」
諸見里タマネ:「ええ。あれはつい先日の深夜のこと」
諸見里タマネ:「その日もネタを探してうろついていた私は、スケバングループ同士の炎が勝つか血が勝つかバトルに巻き込まれて重傷を負い動けなくなっていたのですが」
眩星かんな:「まるで戦場カメラマンだね」
中曽根ビビ:「普通に大問題起きてんじゃん……」
諸見里タマネ:「そこへ噂の幻獣が現れ、怪我をきれいさっぱり治してくれたのです」
諸見里タマネ:「それどころか、これ」自分の目元を指差す。「私、視力が悪くてずっと長いこと眼鏡ユーザーだったのですけど」
諸見里タマネ:「そこさえも治ってしまいました」
眩星かんな:「ほほう」
中曽根ビビ:「回復エフェクトどころじゃないってこと……?」
眩星かんな:「もしその幻獣が大量発生したら、伊達メガネの需要が急上昇するだろうねぇ」
中曽根ビビ:「そういうものなの……?」
眩星かんな:「どこの世界にも一定数いるのさ。そういうモノ好きが」
中曽根ビビ:「でも……視力を戻せるなら」
中曽根ビビ:「もっと他に、色々戻せるかも。そういうわけだよね」
諸見里タマネ:「そうですね。直に確認したわけではないですが、噂では、なくした手足なんかも治してくれる、と伝えられています」
中曽根ビビ:「そっちは眉唾だと思うけど……」
中曽根ビビ:「元々なかった人が戻ったって話あったら特定できそうだし……」
眩星かんな:「事実はさておき、由々しき事態だね」
眩星かんな:「タマネちゃんが実体験したことだけでも、ノヴァリスで小競り合いしている集団のパワーバランスを崩しかねないし」
眩星かんな:「ましてや万能の治癒能力を持つとなれば。既に幾つかの団体は動き出している」
眩星かんな:「眼鏡愛好家団体も怒りのあまりテロニズムを引き起こすかもしれない」
中曽根ビビ:「それはおかしくない……?」
中曽根ビビ:「視力が劣るほうがいいって思ってるみたいじゃん。どうかと思う」
眩星かんな:「既にファッションの一分野を築き上げた眼鏡は、ただの視力矯正器具じゃ収まらない可能性を秘めてるってこと」
中曽根ビビ:「じゃあ伊達眼鏡でもいいじゃん……」
諸見里タマネ:「眼鏡をコンタクトレンズに変える幻獣とかが出たらどうなるんでしょうね」
眩星かんな:「うっかり眼鏡が取れて『めがね……めがね……』って探してる子可愛くない?」
中曽根ビビ:「漫画でしか見たことない」
眩星かんな:「それだけロマンがあるということさ」
中曽根ビビ:今外したらどうなるんだろうなって思う。
眩星かんな:「因みに、私は伊達メガネだよ」
諸見里タマネ:「そうとは」
中曽根ビビ:「えっ」手を伸ばしかけていたが引っ込める。
諸見里タマネ:「先生情報として公開していいですか?」
眩星かんな:「…………」
眩星かんな:「いや、私は極度の近視でね。眼鏡がないと身の回りのことが何もできなくなってしまうんだ」
眩星かんな:「今眼鏡取られちゃったら困るなぁ~~いや~~こわいこわい~~」
中曽根ビビ:「……」手を引っ込める。
中曽根ビビ:「じゃあその幻獣が見つかるといいね」
眩星かんな:「そうだね、速やかに噂の真偽を確かめたいところだ」
中曽根ビビ:「どうやって確かめるの?」
中曽根ビビ:「真はまあ、分かるけどさ……」
中曽根ビビ:「偽って。どうしたら確かまるの」
眩星かんな:「ふむ。確かに難しい問題だ」
諸見里タマネ:「見た目……?」
諸見里タマネ:「あっ見た目言ってました? 言ってない?」
中曽根ビビ:「言ってないね」
眩星かんな:「ああ。ちょくちょく横に逸れてしまってすまないね」
中曽根ビビ:「分かってるならしなきゃいいのに……」
諸見里タマネ:「私も当時はケガで意識が朦朧として、あまり細かいところまでは覚えていないのですが」
諸見里タマネ:「大雑把に言うと真っ青な鹿のような姿で、それぞれの足の先は楔めいて鋭く尖り、背には獅子の鬣のような毛が蓄えられ、尾は蛇の如くに太く長かったことは確かです」
中曽根ビビ:「細かい」
眩星かんな:「流石はジャーナリストだ」
諸見里タマネ:「えへへ。一度見たものは忘れないので」頭を掻く。
諸見里タマネ:「あと生徒さんらしい子が二人いたような気がします」
眩星かんな:「……うん?」
中曽根ビビ:「そっちのほうが余程問題じゃない……?」
中曽根ビビ:「そっちの特徴は……」
諸見里タマネ:「兎の耳を生やした子と、スレンダーな子でした」
眩星かんな:「スレンダーな子はいっぱいいるなぁ」
中曽根ビビ:「スレンダーはともかく、ウサギの耳はそれなりに絞りやすそう」
諸見里タマネ:「あ、どっちも可愛かったです!」
中曽根ビビ:「主観……」
眩星かんな:「なら、まずは二人の生徒から消息を追っかけるのが定石だね」
中曽根ビビ:「……なんかフツー」
中曽根ビビ:「大人のすごいやり方とかないの?」
諸見里タマネ:「生徒会さんの方にもお伝えはしたので、特定とかされてるといいなーと思うんですが……」
眩星かんな:「期待に応えられなくて申し訳ないけど、こればっかりはね」両手を上げる。
中曽根ビビ:「別に期待してたわけじゃないけど……」
中曽根ビビ:「本当にあったらそれはそれでこっちがいらないから困るし」
眩星かんな:「その代わり、私の専門分野に触れる機会があったら凄いモノをお見せしよっかな」
眩星かんな:「是非期待してくれたまえ」
中曽根ビビ:「専門分野って?」
眩星かんな:「応援」
中曽根ビビ:「すごい応援……」ピンときていない。
眩星かんな:「私レベルの応援は中々お目に掛かれないと思うよ。何せ、悪の組織を4つも潰した代物だからね」
諸見里タマネ:「先生の専門分野は応援……」メモを取っている。
中曽根ビビ:「どうやってそんな……えっ応援?」
中曽根ビビ:「応援……?」
中曽根ビビ:「専門分野応援なの?」
諸見里タマネ:「驚異の実績……」
眩星かんな:「おっ、期待してくれたかい?嬉しいなぁ」
中曽根ビビ:「いや、というか、その……」
中曽根ビビ:「私タンクなんだけど……」
中曽根ビビ:「アタッカーは……?」
眩星かんな:「…………」
諸見里タマネ:周りを見る。
中曽根ビビ:「あっそっちも違う……」
眩星かんな:眉間に指を当てて俯いている。
眩星かんな:「まぁ、戦闘にならないことが一番だけどね」復活。
中曽根ビビ:「それはそうだけど……」
中曽根ビビ:「なったらちゃんと逃げてよ」
中曽根ビビ:「先生はやられちゃったらおしまいなんでしょ」
眩星かんな:「ああ。私は痛いのがとても嫌いだから大丈夫」
眩星かんな:「心配してくれるんだね」
中曽根ビビ:「先生をケガさせたってなったら、もう星室庁から仕事もらえなくなるでしょ」
中曽根ビビ:「そしたら私が困るの」
眩星かんな:「私に気に入られれば星室庁の仕事が沢山回ってくると思うよ?」
中曽根ビビ:「コネっぽくて嫌」
眩星かんな:「人脈は大人の武器らしいよ」
諸見里タマネ:(中曽根さんはツンデレ気質の可能性……)言ったら怒られそうなので黙ってメモする。
GM:その時、二人の端末に着信が入る。
GM:最高生徒会からのメッセージだ。人員の追加の連絡。二名。
眩星かんな:「ほほう、人員追加の連絡だ」
中曽根ビビ:「……信憑性が上がったってことなのかな」
眩星かんな:「人海戦術が必要かもしれないからね。それに」
眩星かんな:「ビビちゃんに私の応援をお披露目できる可能性も上がったというワケ」
諸見里タマネ:「ほほう」
中曽根ビビ:「別にそれを期待してたわけじゃないから」
眩星かんな:「そっかぁ……」小さく肩を落とす。
中曽根ビビ:「……」
中曽根ビビ:「……あー。うん」
中曽根ビビ:「してなくはないから。微妙に」
眩星かんな:「……ふふ」
中曽根ビビ:「ブラウニーモカの苺一個くらい」
眩星かんな:「それが、体裁を保ってあげるということだ」
眩星かんな:「気遣いのできる女の子は素敵だよ」きひひ、とおおらかに笑って。
中曽根ビビ:「……ムカつく」こっちが勉強したはずなのに。
中曽根ビビ:何で向こうがお代を持っているんだろうと思う。


GM:シーン終了。ロイス取得のみ可能です。
眩星かんな:中曽根ビビ/○連帯感/かわいいね
中曽根ビビ:-先生/眩星かんな/大ぶりの苺一個くらいの期待:○/猜疑心/ロイス
眩星かんな:期待小さくない???
中曽根ビビ:十分でしょ てかそのNなに
眩星かんな:かわいいね
中曽根ビビ:ウザ……
眩星かんな:ひいん
GM:あらあら
中曽根ビビ:タマネちゃんにも取るぜ
中曽根ビビ:-協力者/諸見里タマネ/連帯感:○/それ結局ほんと?/ロイス
中曽根ビビ:これで~
眩星かんな:私は他保留にしておこう 以上


【ミドルフェイズ1】

GM:合流シーンになります。全員登場をお願いします。
眩星かんな:39+1d10
DoubleCross : (39+1D10) → 39+10[10] → 49

齋藤リッコ:齋藤リッコの侵蝕率を1D10(→ 2)増加 (42 → 44)
中曽根ビビ:中曽根ビビの侵蝕率を1d10(→ 10)増加 (44 → 54)
アクシス・クランタ:アクシスの侵蝕率を1d10(→ 1)増加 (33 → 34)
GM:差が激しい


GM:メサイア学区 路地裏
GM:野放図な建築、頻発する抗争、災害。そういったものにより、生徒の住みつかなくなった地域がある。
GM:眩星かんな、中曽根ビビの二名は、諸見里タマネを伴って、そうした場所の一画を訪れた。件の追加人員との合流のためだ。
中曽根ビビ:「……よりにもよって何でこんなところ……」
中曽根ビビ:「追加人員、後ろ暗い人なんじゃないのこれ」
眩星かんな:「もう少しロマンティックな場所の方が良かったかい?」
中曽根ビビ:「ロマンはどうでもいい」
諸見里タマネ:カメラを構えて二人の後に続いている。
中曽根ビビ:ピカピカと十字冠が機械的に照っている。
眩星かんな:「しかし、ビビちゃんの十字冠は随分とエレクトロチックだね」
中曽根ビビ:「うん?ああ……」
中曽根ビビ:「まあ、人それぞれだから」
眩星かんな:「ふむ……?」反応の違和感にちょっと小首を傾げて。
諸見里タマネ:「この一帯はたしか……夜になると毒ガスが噴出するので住民がいなくなった地域だとか」
中曽根ビビ:「どこかの配管でもダメになったのかな」
諸見里タマネ:「結局べつに土地の問題ではなく、マッドサイエンティストが夜な夜な実験を繰り返してたせいだったそうですが」
中曽根ビビ:「マッドサイエンティスト……」
眩星かんな:「ロマンではなくホラー要素が充実しているね」
中曽根ビビ:「ロマンが欲しいならキングダム行ったほうがいいよ」
中曽根ビビ:「胸焼けするほどロマン主義だから」
眩星かんな:「ロマンというのは、何もファンタジーや夢物語だけじゃないさ」
眩星かんな:「AIなどの科学技術は勿論、スポーツや芸術や悪の誇りに任侠の義理人情、エトセトラ、エトセトラ……」
諸見里タマネ:「それこそ我々の十字冠だって、先生からすれば逆にロマンっぽく見えるものでしょうか」笑う。
諸見里タマネ:自身の冠は多少の装飾はあるが、おおむね平凡な十字型をしている。取り立てて大きくも小さくもない。
眩星かんな:「ああ。もし自分ならどんな十字冠になるのか……とか、気になるかもね」
眩星かんな:「苗字に星が付いているし、ストレートに星型とかかな」
中曽根ビビ:「そんな単純な決まり方しててほしくない」
中曽根ビビ:「テキトーに……ランダムとかじゃないの」
眩星かんな:「ふむ……なるほどねぇ」
眩星かんな:「さて、無事に5分前集合だが……あの明らかに違法な焼却炉傍が待ち合わせ目印のはず」
中曽根ビビ:「焼却炉は遵法して欲しい……」
アクシス・クランタ:では、そんなところでかつかつと靴音。一人分です。
中曽根ビビ:足音に反応して、さっと先生の一歩前へ。
アクシス・クランタ:それが、曲がり角の向こうで止まる。
アクシス・クランタ:「星室丁の人?」
眩星かんな:「ああ。私が職員室"星室庁"所属の先生、眩星かんなだ」
アクシス・クランタ:「……用心する理由もないか、今は」
中曽根ビビ:「追加人員の人?」
アクシス・クランタ:フードを被った少女が出てきます。
アクシス・クランタ:「そう。私と──」
任アルル:「わたしです」その首元に白い腕を絡めた薄衣の少女。
アクシス・クランタ:「……やめて。印象が悪い」
眩星かんな:「……おやおや、仲良くご同伴とはね」
アクシス・クランタ:やんわりと腕をどかす。
任アルル:「むう」どけられる。
眩星かんな:「これは私達も負けてられないかもしれないね、ビビちゃん」
アクシス・クランタ:「ごめんなさい、こんなところまで呼びつけて。ちょっと人嫌いで」
任アルル:背負われているような姿勢だったが、体重を預けていたわけではないことがわかる。浮遊しているのだ。
中曽根ビビ:「やめて。人嫌い……?」
中曽根ビビ:それで……?という目で見ている。
眩星かんな:「構わないよ。協力してくれるならとてもありがたい」
アクシス・クランタ:「まさか見つかっちゃうとはなぁ、その子が倒れてたとこにたまたま居合わせた──アクシスです。あ。撮らないで。有名人とかじゃないけど」
アクシス・クランタ:「私の後ろにいる子はかなりの有名人だからね」
諸見里タマネ:「あっ。スレンダーな方!」
中曽根ビビ:「それ直接言うのどっち寄りか怪しいな……」
諸見里タマネ:「連絡ついたんですねえ。良かった良かった」
眩星かんな:「……アクシス?アクシスと言ったかい?」
アクシス・クランタ:「え、何? 言ったけど」たじろぐ
アクシス・クランタ:「UGNの偉い人たちは関係ないよ」
眩星かんな:「いやなに、職員室の先生という生き物は、顔と名前で生徒のパーソナリティを一通り記憶から呼び出せるんだけど」
眩星かんな:「検索に引っかからなかったなぁ、というだけだ」
アクシス・クランタ:「ふふ、なにそれ。外の世界のジョーク?」
中曽根ビビ:「先生ノイマンなの?」
眩星かんな:「オルクスとハヌマーンだ。引きこもりですばしっこいタイプ」
中曽根ビビ:「ええ~……」
眩星かんな:「気にしないさ。誰しも事情があるしね」
眩星かんな:「そして、もう一人は確かに有名人だ。いやぁ、緊張するねぇ~」
任アルル:「先生って、懐が深いのですね」
中曽根ビビ:「そうなの?」もう一人を見て。
任アルル:「有名かどうかは分かりませんけれど、はい。アクシスの付き添いのアルルです」
眩星かんな:「武の猛者が集う崑崙山中等専門学校、その生徒会にして事実上トップ5の"五星君"が一角だ」
中曽根ビビ:「えっ"五星君"……!?」
中曽根ビビ:後ずさる。
アクシス・クランタ:「そうなるよね。詳しい自己紹介は後にしよ。こんな所で話し込むものじゃない」
眩星かんな:「つい最近では、キングダムの大きな内乱闘争の鎮圧にも噛んでたらしいね……ああ、確かに」
諸見里タマネ:「……ほ、ほう。そんな方だったとは」微妙にそちらを見ないようにしている。
諸見里タマネ:「ぜんぜん存じ上げませんでした。全然」
中曽根ビビ:(目を合わせないようにしないと……)
任アルル:にこにこしている。
眩星かんな:「そしたら、最近メサイアで見つけた隠れ処風喫茶店にでも行こうか」
眩星かんな:「あそこなら人も少ないし、著名人とのひそひそ話には持ってこいだ」
アクシス・クランタ:「気を使ってくれてありがと」できれば呼び出しもないほうが嬉しかったが。
アクシス・クランタ:それから、ふと中曽根さんの頭上に視線を移す。
アクシス・クランタ:「……うん? あー」
中曽根ビビ:「?」
アクシス・クランタ:(先生が若くて美人だから、どっちが教員かわかりやすいようにマーカーを付けてくれてたのかな)
アクシス・クランタ:「いやなんでも。行こっか」
GM:そうして君たちがその場を去りかけた時。
GM:一本向こうの細い通りから、ぱたぱたと駆けてくる足音がある。
任アルル:「この辺りには珍しく賑やかですね」
眩星かんな:「ふぅむ。夜間ならともかく、昼間はそう人と出会わない場所のはずなんだけど……」
中曽根ビビ:「夜間は夜間でガス出てるのに……?」
眩星かんな:「マッドサイエンティストは1人いたら30人くらい居そうだなぁと思って」
アクシス・クランタ:「待ち合わせ場所間違えたな……」
GM:角を曲がって現れたのは──
ユーニス:「……わっ!?」
ユーニス:人が集まっているのを見て急停止。頭に生えた兎の耳が揺れる。
ユーニス:古風なトランクを携えた、キングダムの制服の少女。
ユーニス:「……あっ」
アクシス・クランタ:「わぉ」
中曽根ビビ:「あっうさぎ」
諸見里タマネ:「あ」
眩星かんな:「おや。スレンダーの次はうさ耳か」
中曽根ビビ:「あの子?」
アクシス・クランタ:「何の話かわからない」
ユーニス:「え、えっと……」冷や汗を浮かべながら覚えのある顔を見る。
ユーニス:「私はなんでもなくて……」
アクシス・クランタ:「そうかも。よく居るしね。兎耳くらい」
中曽根ビビ:「うさ耳の人が重要参考人っていうか」
中曽根ビビ:「取り調べを……」
眩星かんな:「だけど、うさ耳の子はアクちゃんの顔がお気に入りな様子だねぇ」
齋藤リッコ:「……待てこら~~~っ!!」その時、兎耳のだいぶ後方から声。
ユーニス:「ひっ」耳がぴんと立つ。
中曽根ビビ:「ここ本当人多いな」
アクシス・クランタ:「メサイアらしいガラの悪い声……!」
中曽根ビビ:「人によるよそれは……」
眩星かんな:「あ、この透き通るように喧しい叫び声は」
齋藤リッコ:「はぁーっ!!はぁーっ!!」よろよろと千鳥足で走ってくる。全身汗だくだ。体力が無い。
アクシス・クランタ:「だ、大丈夫……?」
中曽根ビビ:「この子の追っ手……?」
齋藤リッコ:「が……頑張るのよリッコ……あたしが走らないと地球に巨大隕石が落ちる……!!」
ユーニス:「ううっ、なんでそんな謂れのない嫌疑を……!」
眩星かんな:「やっぱりリッコちゃんだ」
齋藤リッコ:「もうちょっとだけ頑張って……オエェツ」えずく
アクシス・クランタ:「ううん……」
アクシス・クランタ:とりあえず齋藤さんの背中をさすってあげる。
中曽根ビビ:「知り合い……いや全員把握してるだけか」
眩星かんな:「それだけじゃなく、つい最近違法建築タワー商区への突入大作戦を彼女に手伝って貰ってね」
ユーニス:「追ってこないでください! 私もヤオシェンも放っておいて!」身を翻す。
齋藤リッコ:「あっ……!ま、待ちなさいこの……!うぇっ……あたしはアリスかっての……ハァーッ!ハァーッ!」
眩星かんな:「どうどう。心を落ち着けて、息をすって、はいてー」
齋藤リッコ:追い掛けようとしてその声に気付く「あっ……あれ?先生……!?」
眩星かんな:「やぁ。久しぶりだね」
齋藤リッコ:「先生~♡」見るからに嬉しそうに
齋藤リッコ:「……じゃなかった!その子捕まえてください!!」指差す
眩星かんな:「うん?」
齋藤リッコ:「い……隕石落とそうとしてるんです!」
中曽根ビビ:「隕石……?」
ユーニス:既に割と離れた距離にいる。足が速い。
眩星かんな:「そいつは大変だ。ノヴァリス崩壊の危機ってワケだね」
アクシス・クランタ:「謂れがないらしいよ?」
齋藤リッコ:「そうなんです!!おぇっ……」
中曽根ビビ:「もうずいぶん逃げられてるけど……」
齋藤リッコ:「足速っ!」
眩星かんな:「うーむ。耳だけではなく、脚もウサギの様に強靭ってことなのかな」
諸見里タマネ:逃げ去る姿を撮影している。
齋藤リッコ:「つ……捕まえなきゃ……!」尚も追い掛けようとして、脚がもつれて転ぶ「ギャーーッ!!」
中曽根ビビ:「な、なにもないところで……」
眩星かんな:「しかし、いったいどうしてリッコちゃんが隕石犯を捕まえようとしてるんだい?」
眩星かんな:そっと手を差し伸べつつ。
齋藤リッコ:「ハァ……ハァ……うぅ……!」既に豆粒のようになった背中を見送り、この場は一旦諦める。
齋藤リッコ:先生の手を取り「友達の……ていうか、キングダムの魔法局……って分かりますか?そこから頼まれて……」
アクシス・クランタ:「先生が呼んだわけじゃないんだね」少し意外そうに。
眩星かんな:「これまで色々な事件で生徒のお世話になっているからね。顔は広いんだ」
中曽根ビビ:もしかしたら五星君があっさり捕まえてないかな……とうっすらと横目で見る。
任アルル:手を庇にして眺めていたが、角を曲がっていなくなったのでやめる。
任アルル:「?」
中曽根ビビ:(捕まえてなかった……)
中曽根ビビ:「ヒッ」
任アルル:微笑む。
中曽根ビビ:慌てて目をそらす。
齋藤リッコ:「魔法局から何かやばいものが盗まれたらしいんです。隕石とか落とせるくらいの……」
アクシス・クランタ:「あ、キングダム生だった。へー…………」
齋藤リッコ:「その容疑者がさっきの子で。ようやく見つけたのに……逃げられちゃって……」
アクシス・クランタ:「……へ?」
眩星かんな:「魔法局。なるほど、あそこなら隕石云々も信ぴょう性が増してしまうね」
アクシス・クランタ:「本当に隕石落ちるの?」
中曽根ビビ:「ええ……?」
諸見里タマネ:「えっそんな凶悪犯!?」
諸見里タマネ:「顔も撮っておけばよかった……!」
アクシス・クランタ:「あ、でも。口ぶりからして何に使う気かはわからないんだ」
中曽根ビビ:「ますます確保しなきゃいけなくなったけど……」
中曽根ビビ:「でもこの路地で見失ったら厳しそうかな」
眩星かんな:「事情は分かった。丁度、私達もうさ耳のあの子に色々用があったところでね」
齋藤リッコ:「うん……燃料みたいなものってことらしくて……あれ」
齋藤リッコ:「そうだったんですか……先生はやっぱりいつもお忙しいんですね」羨望の眼差し
眩星かんな:「一度は逃がしてしまったが、また探しに行かなきゃいけないし。リッコちゃんも一緒にどうだい?」
齋藤リッコ:「ええ、渡りに舟です。見ての通り、あたしだけじゃ何とか見つけるくらいが精いっぱいで……」
アクシス・クランタ:(単独で見つけたのすごくない?)
眩星かんな:「それでも、友達のお願いを聞いて健気に頑張っていたんだろう?」
眩星かんな:「どんな結果になっても、君の働きは私がしっかり覚えておくね」
齋藤リッコ:「エヘヘ……いやぁ……まあ……そうなんですけどぉ~~……」デレデレしている
任アルル:「ゆうべのアクシスみたいなお顔ですね」
アクシス・クランタ:「ちょっと! 私あんなだらしない顔してない……」
齋藤リッコ:(うわっ!なんかめちゃめちゃエロい感じの子いる……)
中曽根ビビ:「先生の“人脈”はよーく分かりましたけど」
中曽根ビビ:「どうするんですか、これから」
眩星かんな:「……ん。そうだね」口に人差し指を当て、少しだけ思索。
眩星かんな:「この周辺にいることは分かったし、これだけ人数も増えたから」
眩星かんな:「さっそく分担して皆で探そうか。疲れ果ててるリッコちゃんには申し訳ないけれどもね……」
齋藤リッコ:「い……いえ、そんなこと言ってられませんから……」汗を拭う
齋藤リッコ:「あ、改めてあたし齋藤リッコです。齋藤はいちばん難しいほうの齋藤ね」
中曽根ビビ:「一番難しいってどれ……」
諸見里タマネ:「戦力が一気に増えましたね。頼もしいです」言いながらやはり崑崙生の方は見ない。「新聞部の諸見里タマネです。調査ということなら私もちょっとはお役に立てるかと」
アクシス・クランタ:(協力する理由、ないんだけどな……まあ、あの兎耳の子、こんな風にかち合って、後ろめたさもないでもない)
アクシス・クランタ:「帰宅部のアクシス。一応同席させて。いい運びになるように」
中曽根ビビ:「中曽根ビビ。先生の護衛ってところ。よろしく」
任アルル:「アクシスの友人のアルルです。ふふ」ぴとりと寄り添う。
アクシス・クランタ:「まったく…………」伏し目がちな瞼を閉じて、諦めの表情。
齋藤リッコ:(付き合ってんのかな……)アクシスさんとアルルさんをチラチラ見ている
眩星かんな:「うん。皆よろしくね」
アクシス・クランタ:「……ところでアルル、私」
任アルル:「はい」
アクシス・クランタ:方針が決まったところで、ぼそぼそと隣の少女の、自分より少し高い位置にある耳に語りかける。
齋藤リッコ:(付き合ってるんだな……)距離感で納得する
アクシス・クランタ:「できるだけ普通の格好にはしてるんだけど」
アクシス・クランタ:「そんなに特徴ないかな。スレンダーで覚えられてるみたい……」
任アルル:「印象に残らない方がいーんでしょう? まあ、でも」
任アルル:「ふつーの格好でも見れば思い出してもらえたんですから、かわいさは誤魔化せなかったみたいですね」
アクシス・クランタ:「またそういう事……」
アクシス・クランタ:顔を背ける。跳ねた髪の隙間から覗く白い耳が、ほんのりと上気していた。


GM:シーン終了。ロイス取得と購入が可能です。
アクシス・クランタ:兎耳の少女のPを誠意にしておきます。N表ですが一応。
齋藤リッコ:眩星かんな ○尊敬/隔意 で取ります
眩星かんな:アクシス・クランタ/○連帯感/なるほどなぁ 齋藤リッコ/○連帯感/安心安全信頼
アクシス・クランタ:何に納得した?
眩星かんな:なるほどなぁ
アクシス・クランタ:購入はスペリオルミックス
アクシス・クランタ:3dx+1>=15 えい
DoubleCross : (3DX10+1>=15) → 8[1,2,8]+1 → 9 → 失敗

アクシス・クランタ:無理。以上
齋藤リッコ:2DX+4>=12 ボデマ
DoubleCross : (2DX10+4>=12) → 10[4,10]+2[2]+4 → 16 → 成功

齋藤リッコ:装備して以上!
眩星かんな:じゃあスペリオルミックス
眩星かんな:4dx+4>=15
DoubleCross : (4DX10+4>=15) → 8[2,6,8,8]+4 → 12 → 失敗

眩星かんな:3点払ってアクちゃんにパスしよう
GM:大人のカードだ
眩星かんな:残18点になって以上
中曽根ビビ:スペリオル買っておこうかな~
中曽根ビビ:2dx+7>=15
DoubleCross : (2DX10+7>=15) → 9[7,9]+7 → 16 → 成功

中曽根ビビ:買えました 誰かあげます
アクシス・クランタ:やったぁ 先生大好き! 飲みます
中曽根ビビ:私は侵蝕低くなくて大丈夫なので
齋藤リッコ:じゃあカバーあるからもらっちゃお
齋藤リッコ:ありがとうエッチな服の人……
中曽根ビビ:あげる~
齋藤リッコ:ゴクゴク
眩星かんな:そういえばそっか、アカデミアのアイテムが買えるんだねぇ


【ミドルフェイズ2】

GM:情報収集シーンです。全員登場をお願いします。
眩星かんな:49+1d10
DoubleCross : (49+1D10) → 49+6[6] → 55

齋藤リッコ:齋藤リッコの侵蝕率を1D10-1(→ 2)増加 (44 → 46)
中曽根ビビ:中曽根ビビの侵蝕率を1d10(→ 5)増加 (54 → 59)
アクシス・クランタ:アクシスの侵蝕率を1d10-1(→ 1)増加 (34 → 35)
齋藤リッコ:すごい落ち着いてる
アクシス・クランタ:この落ち着きは領域の盾でみんなに還元します


GM:まずは情報入手の判定に挑戦していただきます。項目は以下の四つ。
ユーニス・ガターリッジ 〈情報:ノヴァリス〉9
“ヤオシェン” 〈情報:ノヴァリス〉9
“聖餅” 〈情報:ノヴァリス〉または〈知識:魔術〉8
目撃情報 〈情報:ノヴァリス〉または〈情報:噂話〉8
GM:また、NPC効果が使用可能です。
【NPC効果】
諸見里タマネ:シーン1回、任意の対象が判定を行った直後に使用可能。その判定の達成値に+3する。
齋藤リッコ:最強エンブレムじゃん
アクシス・クランタ:優秀!
中曽根ビビ:入手困難な力だ
齋藤リッコ:お餅行ってみようかな~
アクシス・クランタ:ユーニスちゃんいこ
アクシス・クランタ:5dx+2>=9 えい
DoubleCross : (5DX10+2>=9) → 10[4,6,6,8,10]+1[1]+2 → 13 → 成功

齋藤リッコ:“聖餅” 〈情報:ノヴァリス〉または〈知識:魔術〉8
齋藤リッコ:情報:ノヴァリス、コネ使用
齋藤リッコ:4DX+2>=8
DoubleCross : (4DX10+2>=8) → 10[1,2,4,10]+8[8]+2 → 20 → 成功

齋藤リッコ:すべてわかる
中曽根ビビ:目撃情報行きます
中曽根ビビ:2dx+3>=8
DoubleCross : (2DX10+3>=8) → 6[2,6]+3 → 9 → 成功

中曽根ビビ:なんとか
眩星かんな:余った“ヤオシェン”、コネ付き情報:ノヴァリス
眩星かんな:6dx+5>=9
DoubleCross : (6DX10+5>=9) → 8[1,6,6,6,8,8]+5 → 13 → 成功

アクシス・クランタ:やった~全抜き
中曽根ビビ:固定値すご
GM:NPCが出るまでもなかった 優秀
GM:では開示していきます。
◆ユーニス・ガターリッジ
キングダム魔法局所属の生徒。出身はウェールズ。
定時制生徒の例に漏れず人外との混血種で、大きな兎の耳が特徴的。

オーヴァードとしての出力は大きい方ではないが、バロールシンドロームに由来する空間操作に適性が高く、
空間拡張や転移といった利便性に優れる術で組織に貢献していた。
数日前、ちょうど物資の盗難が明らかになったのと同じタイミングで失踪し、以来行方知れずだった。
◆“ヤオシェン”
ノヴァリスで噂になっている、治癒能力を持つ幻獣の呼称。
共にいた生徒ユーニスがその名を用いていた。

治癒効果を齎すエフェクトは多く存在するが、この個体の力は傷病の種別や程度・状態を一切問わないという点で特筆すべきものがある。
諸見里タマネの例においては、肉体の負傷は元より、以前から低下していた視力も回復したことが確認されている。

改めて調査したところ、この“ヤオシェン”と思しい幻獣の噂は以前から存在していたらしい。
しかし、広がりを見せ始めたのは比較的最近と言える──時期的には、八月革命の後からだ。
◆“聖餅”
キングダム魔法局が管理している物資。
魔術の効果を高める使い捨てのリソース。見た目は白いコインのようであるという。

一度に多くを消費すれば、その分成果も大きくなる。
使い方次第では単身で大規模なテロを起こすようなことも可能であるため、魔法局の人間であっても簡単には使用許可が得られない。
◆目撃情報
逃避行の最中であるはずだが、ユーニスと“ヤオシェン”を見たという情報は少なくない。
彼女らは常に揃って行動しているようだ。
また、証言の多くは、幻獣が怪我人や病人を癒しているところを目にしたというものである。

ユーニスの能力で飛び回っているものと思われ、目撃情報はノヴァリス全域から一見満遍なく集まっている。
だが注意深く分析すれば、周辺の人口に対して奇妙に目撃数が少ない一帯が見つかる。


GM:メサイア繁華街 ホテル“アルフ・ライラ”
GM:各々の調査を終えると、およそ日が沈みかけるほどの時間となった。
GM:情報共有の場と今夜の宿を兼ね、君たちは近場のホテルに部屋を取った。安っぽい狭苦しさはないものの、一時的にとはいえ6人が一室に集まると、少し身を寄せる必要は感じられる。
齋藤リッコ:「結構いい部屋だけど……この人数だとちょっと狭いわね」
アクシス・クランタ:「えっと、あの、ここって……」
アクシス・クランタ:建物に入るときからなぜか微妙に渋る様子を見せていた。今も所在なさげだ
齋藤リッコ:「アクシスちゃんだっけ?どうしたの、何か気になることでもある?」
アクシス・クランタ:「……ううん、なんでも」ちらりとアルルを見て、また目を伏せる。
眩星かんな:「修学旅行の引率をする先生ってのは、こんな気持ちなのかなぁ」
中曽根ビビ:「修学旅行ってそうなの?」
眩星かんな:「大体一部屋に生徒が6人くらい詰めて、夜通しコイバナとかするらしいよ」
齋藤リッコ:「わ~、青春っぽいですね~」
任アルル:寝台の上に腰を下ろし、意味深に笑ってアクシスにしなだれかかっている。
任アルル:夜着めいた薄衣は、今は場にぴったり合致したものだ。
諸見里タマネ:「ほうほう。外の世界トピック」
諸見里タマネ:「先生も学生時代はそのようなことを?」
眩星かんな:「うん?ああ、私は義務教育も受けてないよ」
諸見里タマネ:「なんと」
中曽根ビビ:「先生って、そうでなれるもんなの?」
中曽根ビビ:「なんか。免許とかいるんじゃないの。確か」
アクシス・クランタ:(……アルル。やめて、あんまり密着するの)小声。
任アルル:(詰めなきゃ場所を取っちゃうでしょう?)囁く。
アクシス・クランタ:「ぅひぅ」耳にかかる息にぞくぞくしたものを感じて声が漏れた。
眩星かんな:「流石に今から高校生の教範を取れと言われても無理だけど」
眩星かんな:「幸い、ノヴァリスの先生に必要な役割はおよそ外のソレとはかけ離れているからね」
アクシス・クランタ:「……そっか、外だと自動学習がないから」
アクシス・クランタ:妙な気分を追い払うように頭を振って話題に入っていく。
眩星かんな:「だから、外の学校については私も伝聞でしか語れないのだが……」
眩星かんな:「君達には後腐れなく学校生活をいい思い出にできるよう、今を精一杯楽しく過ごしてほしいわけだ」
齋藤リッコ:「先生……」感動している
アクシス・クランタ:「楽しく、かぁ」
中曽根ビビ:「だとしても、私たちは修学旅行に来てるんじゃないんだから」
中曽根ビビ:「コイバナしに来たわけでも……」距離の近い二人を恐る恐る見て。
中曽根ビビ:「わけでもないでしょ」
アクシス・クランタ:「……必要に迫られて近いだけだよ、気にしないで。本題に入ろう」
アクシス・クランタ:心持ち言葉が早い。
眩星かんな:「え、ひと段落着くまで待った方がいいんじゃないの?」
齋藤リッコ:靴を脱いでベッドに上がる「そうね。それで……」
齋藤リッコ:「大体みんな、あのうさ耳を追いかけてるってことでいいのよね?」
任アルル:「言葉より行動で示すべきってことかも」
アクシス・クランタ:「アルルはちょっと黙ってて」
任アルル:黙ってぴとりと寄り添う。
齋藤リッコ:(距離近いな……)見ていてちょっとドキドキする
アクシス・クランタ:「ああもう……それでいいよ。私は星室庁に呼ばれただけで、主体的に追ってるわけじゃないかな」
中曽根ビビ:「うん。正確に言うと、本目的じゃないけど……」
眩星かんな:「ああ。本来の目的で言えば、うさ耳の子に付き従ってる幻獣の方になるね」
中曽根ビビ:「……」補足するように重ねられたので少しムスッとする。
眩星かんな:「……失礼。私の悪い癖だね」両人差し指を口の前でクロス。
齋藤リッコ:「あたしの方は、その幻獣?っていうのも……うさ耳本人の方もよく知らないのよね」
中曽根ビビ:「結局あの子、どういう子なの?」
齋藤リッコ:「そう、何者なの?」
アクシス・クランタ:「ユーニス・ガターリッジ、さっきセントラルから送られてきたことには」
アクシス・クランタ:「キングダム魔法局の生徒みたい。定時制の子だって……リッコは知ってるだろうけど、夜が明けないエリアを、向こうではそう呼ぶの」
中曽根ビビ:「魔法局?」
齋藤リッコ:頷く「そこから頼まれてきたからね」
アクシス・クランタ:「熊が出る地雷とか作ってる……作ってた? 所」
眩星かんな:「ロマンが詰まってるねぇ」
齋藤リッコ:「ロクなことしないわねホントに……」
アクシス・クランタ:「で、当人は魔法局で盗難騒ぎがあった日にちょうど居なくなってる」
アクシス・クランタ:「それが例の……隕石落とすやつなの? リッコ」
齋藤リッコ:「うん、そうね」
齋藤リッコ:「盗まれたのは“聖餅”ってモノらしくて……要は魔術の効果を高める燃料みたいなものらしいわ」
中曽根ビビ:「“ブラックアビス”みたいな?」オーヴァード用のドラッグのこと。
齋藤リッコ:「量にもよるけど、それを使えば普通の魔術もすごい効果になるんだって」
齋藤リッコ:「それこそ隕石を落としたりだとか……」身震いする
アクシス・クランタ:「普通の魔術がわかんないよねえ」苦笑する。
中曽根ビビ:「効果が高まると隕石を落とせる魔術、元は何なの?」
中曽根ビビ:「ファフロツキーズ現象とかなのかな」
諸見里タマネ:「魔法局にはそんなものが……ある意味全日制以上にキングダムらしいというか閉鎖的で、なかなか取材できないんですよね」メモを取っている。
齋藤リッコ:「あたしも詳しくないけど、胸大きくしたりは出来ないらしい」
中曽根ビビ:「そっちのほうが簡単そうだけど……」
眩星かんな:「名前の元ネタは、十字教宗派のミサや典礼で用いられるパンのことだと思うんだけど」
齋藤リッコ:「見た目もそんな感じみたいです。白くて平べったい感じ」
アクシス・クランタ:「そう言われると吸血鬼ものの古典小説とかに出てきた気がする」
中曽根ビビ:「おもちみたいな……?」
齋藤リッコ:「お餅って四角くない……?」関東出身
中曽根ビビ:「キングダムだとそうなんだ……」
中曽根ビビ:「円卓はあるのにおもちは四角いんだ……」
眩星かんな:「教派によって種類があるね。だが、魔法局のソレは『魔術パワーを爆上げするアイテム』で問題ないと思う」
中曽根ビビ:「ええと、とにかくそのおもちを使って、何かを増幅したい目的があるから誰かが盗んだ?」
齋藤リッコ:「うん、問題はそれで何をやろうとしてるかよね。……そうだ、その幻獣?っていうのは何なの?」
齋藤リッコ:「すごいドラゴンとか、そういう……?」
中曽根ビビ:「その幻獣ってのは……」
中曽根ビビ:「……これ、幻獣ってままだと紛らわしいんだけど」
中曽根ビビ:「なんか名前とか付けといたほうがいいんじゃないの?」
眩星かんな:「そうかい?ゲンジュウって結構言いやすい気がする」
齋藤リッコ:「げんちゃんとか?」
中曽根ビビ:「おもちビーストとか……」
眩星かんな:「饅頭みたいだね」
諸見里タマネ:「いやしブラスターとか」
アクシス・クランタ:「ヤオシェン、って呼んでたのがそれじゃないかな。さっきユーニスが」
齋藤リッコ:「あっ、あるんだ名前」
中曽根ビビ:「ヤオシェン?」
眩星かんな:「そうだね。あの幻獣は"ヤオシェン"と呼ばれているらしい」
アクシス・クランタ:「先生。知ってたんなら早く止めてよ、変な流れ」
眩星かんな:「おっと。なるべく生徒に発言をさせてあげた方が良いのかなとも思ってね」
眩星かんな:「さっきビビちゃんにムッとされちゃったし」
中曽根ビビ:「してない」
アクシス・クランタ:「ああ、そういうムーヴなんだ。採点されてた?」
アクシス・クランタ:「じゃ、私が正解したんだ」
眩星かんな:「残念ながら。ノヴァリスの先生に成績を付ける権限はなくってね」
アクシス・クランタ:「むー」
齋藤リッコ:「中国っぽい響きね」
中曽根ビビ:ちらりと見る。極力目は合わせないように。
任アルル:「中国語だとすると、“薬神”でしょーか。薬の神さまです」
中曽根ビビ:「くすりゴッドなんだ」
眩星かんな:「流石は崑崙生だ」
任アルル:「褒められちゃった」
アクシス・クランタ:「えらいえらい」
齋藤リッコ:「えっ、崑崙の子なんだ」崑崙は貨幣経済が存在しない原始の世界だと聞いているのでびっくりしている
齋藤リッコ:「薬の神様っていうと……じゃあ、毒薬を撒いたりとか?」
齋藤リッコ:「毒隕石を……」
中曽根ビビ:「なんで薬イコール毒薬なの」
中曽根ビビ:「やっぱりキングダムって権謀術数が渦巻いてるの……?」
眩星かんな:「キングダムへのヘイトがすごいね」
中曽根ビビ:「薬って言って毒を盛ったり……」
任アルル:割とそうだったなあと思っている。
齋藤リッコ:キングダムはそういうところだと思っているので特に否定しない。
眩星かんな:「その逆だ。人の傷、病気などの悪い所を癒して治す力を持つらしい」
齋藤リッコ:「えっ、じゃあいい幻獣じゃないですか」
眩星かんな:「タマネちゃんの体験談によれば、視力も回復するらしい」
諸見里タマネ:「しました」頷く。
アクシス・クランタ:「あ、本当だ。眼鏡かけてない」
中曽根ビビ:「うん。エフェクトの範疇を超えてる気がする」
齋藤リッコ:「えっ、すご!」
齋藤リッコ:「胸も大きくなる!?」
中曽根ビビ:「それは回復じゃないんじゃない……?」
アクシス・クランタ:「リッコ。胸が小さいのは能力の欠損じゃないよ」
齋藤リッコ:「そんな…………」
諸見里タマネ:「一体いかなる存在なのか、是非解き明かして真実を周知したいものです」
眩星かんな:「そうだね。対象者の治癒力に任せたものでないことは確かだ」
中曽根ビビ:(……)
中曽根ビビ:(……十字冠なら能力の欠損かな……?)
中曽根ビビ:(大きくなるのかな……?)
眩星かんな:「で。私の方で過去の調書や書物を先生権限で色々漁って見たんだが」
アクシス・クランタ:「……ええと、そんなに落ち込まないで。むしろ誇りを持つべきというか……」
アクシス・クランタ:「好きな人はいるっていうか」
齋藤リッコ:「でも絶対大きい方が得じゃないの~」
眩星かんな:「"ヤオシェン"の存在についてはだいぶ昔からちょくちょく記載されていてね。既知の情報とほぼ相違ないようだ」
眩星かんな:「私は割と小さい方が好みだよ」
中曽根ビビ:「えっ」
齋藤リッコ:「そ……そうなんですか~……?」テレテレしている
アクシス・クランタ:「あ、ビビがショックを」
アクシス・クランタ:あっちを立てればこっちが立たないんだなあと思っている。
諸見里タマネ:「先生は小さな胸を好んでいる、と……」
中曽根ビビ:ぼんやり考えていて脳直で反応してしまった。「あっいや」
中曽根ビビ:「胸の話か……」
眩星かんな:「あとは……記述の数が目に見えて増えたのは八月革命のちょっと後くらいだったね」
齋藤リッコ:「じゃあ、割と最近になって表に出てきた感じなんですね」
中曽根ビビ:「……最近になって活動が活発化した?」
アクシス・クランタ:「そうだ、ヤオシェンの話に集中しなきゃだね」
眩星かんな:「常にユニちゃんと一緒に行動しているようだが、それと関係あるのかもね」
齋藤リッコ:「でも、そのヤオシェンの力が、人を癒やすものだってことは……」
齋藤リッコ:「ガターリッジは、聖餅の力でいっぱい人を治そうとしてるってことなんじゃないですか?」
齋藤リッコ:「ホントはいい子なのかな……」ベッドの上で胡座をかく
中曽根ビビ:「多分、最近目撃例が増えたのも……」
中曽根ビビ:「その子の力なんじゃないかな?」
中曽根ビビ:「目撃情報を場所別に整理したけど。ほとんど全域で目撃例が挙がってる」
眩星かんな:「すごいね。ルイス・キャロルの白うさぎもびっくりの大立ち回りだ」
アクシス・クランタ:「あ、そう。ディメンションゲート使いなんだって、彼女」
アクシス・クランタ:受け取った情報を伝聞の形式で話す。あの日のことを見なかったことにするという約束を一応守っているのだ。今となっては特に意味はないが。
中曽根ビビ:「でも、これだけ広く影響を広めてるってことは」
中曽根ビビ:「狙われる可能性も高いってことだから。早くこっちで押さえなきゃ」
齋藤リッコ:「確かに、怪我を治せる能力なんて誰だって欲しいわよね」
齋藤リッコ:「個人どころか、どこかの生徒会とか大きな組織が動いてもおかしくないかも」
中曽根ビビ:「うん、大きくできるかもしれないんだし……」
アクシス・クランタ:「大きく……?」(奇形児とかに使えばそうなのかな?)
アクシス・クランタ:「……でも、そういうことなら。早くなんとかしたくなってきた、かな」
眩星かんな:「ああ。先んじて最高生徒会が星室庁による保有の宣言で牽制してくれているが、あまり悠長でいると危なそうだね」
中曽根ビビ:「それが効果を出すためには、ちゃんと管理下にあるような素振りがないといけないものね」
齋藤リッコ:「えっ、もうそんな話になってるんだ。そっか、だから先生が……」
眩星かんな:「ふふ、補足ありがとう。ビビちゃん」
中曽根ビビ:「……そっちはそっちで腹立つ……」
アクシス・クランタ:「ひねくれてるねえ。何ならいいの?」
中曽根ビビ:「別に気なんて使われたくないの。普通にしてて」
眩星かんな:「自然体そのものなんだけどなぁ~~」
眩星かんな:ベッドの縁に背を預けて大きく伸び。
齋藤リッコ:「なんか先生に対して態度悪くない?」ムッとしている
アクシス・クランタ:「確かに、気を使わないように気を使って欲しくなることはあるかも」
アクシス・クランタ:自分を包み込む桃の花の香りを感じながら。
中曽根ビビ:「誰かみたいに甘えた声とか出したくないだけ」
齋藤リッコ:「はぁ!?誰のことよ、誰の!」
眩星かんな:「こらこら。恨み辛みぶつけるのは私だけにしときなさいな」
アクシス・クランタ:「いいじゃない。私はかわいいと思うよ、リッコ」
齋藤リッコ:「グルルルル…… 先生~……」
眩星かんな:「よしよし、どうどう」
アクシス・クランタ:「優しさを素直に受け取れるの。ちょっと憧れちゃう」
齋藤リッコ:「え?えへへ……そう?」何かわからないけど褒められて嬉しい
中曽根ビビ:「嫌味か悩ましいライン……」
任アルル:「仲が良くていいことですねえ。ね?」
アクシス・クランタ:「……そう思う」
眩星かんな:「さて、概ね情報が纏まったところで」
眩星かんな:「本腰入れてユニちゃんへ会いに行く算段でも付けてみようか」
齋藤リッコ:「何か目星は付いてるんですか?」
中曽根ビビ:「……ついてなくもない」
中曽根ビビ:「……かも」
諸見里タマネ:「というと?」
アクシス・クランタ:「すごい大怪我人が出る騒ぎを起こすとかかな」
中曽根ビビ:「さっきの目撃情報の分布。たしかにどこにでもあるんだけど……」
アクシス・クランタ:「あ、ちゃんとした話だ」
中曽根ビビ:「そんな崑崙った手段じゃなくて……」
中曽根ビビ:「こういうのって、普通人が多いところでは多く集まるでしょ」
任アルル:「わたしたちだって、いつもそんなことばっかりしてるわけではないんですけど」頬を膨らませる。
中曽根ビビ:「人が多いところなのに目撃例がすごい少ない地域が……あっ」
中曽根ビビ:「いや、言葉の綾っていうか……」
アクシス・クランタ:「そう。アルルはそういうことしない……たまにはするの?」
任アルル:無言で微笑む。
中曽根ビビ:「と、とにかく、そういう区域があって!」
アクシス・クランタ:「とはいえ、なるほど。頭いい」
中曽根ビビ:「そこを当たるのはありだと思う」
中曽根ビビ:「自信はないけど……」
齋藤リッコ:(くっ……やるわね、こいつ……)
眩星かんな:「流石ビビちゃん。細かい偏差によく気が付いたね」
中曽根ビビ:「別にこんくらい誰でも気づくって」
中曽根ビビ:「ちょっと見たのが私だっただけ」髪をいじる。
齋藤リッコ:(こ……こいつ~~……!)ほぞを噛む
アクシス・クランタ:「嬉しそうにしてる」
眩星かんな:「ふふ。実際、シャープな目の付け所だと思うよ」
眩星かんな:「地域に満遍なく出現して目撃されるのが追跡者から隠れる目的で、詰めが甘かった……かどうかは分からないけど」
眩星かんな:「他にアテもないしね。今日はゆっくり休んで、明日にでも向かってみようか」
中曽根ビビ:「休むっても……」
中曽根ビビ:「6人だと狭いよ」
諸見里タマネ:「二人部屋を三つでいいのでは?」
眩星かんな:「仕方ない、私は床で寝ようか」
齋藤リッコ:「いやそんな……!先生にそんなことさせられません!」
中曽根ビビ:「人数分の確保に賛成」
アクシス・クランタ:「そうだよ。大人の方がダメージ残るんでしょ」
眩星かんな:「おっと、痛い所を突かれたね」
諸見里タマネ:「先生だけが床に寝てもまだベッドが足りないですし……」
アクシス・クランタ:「二人部屋を三部屋……」
齋藤リッコ:「せ、先生さえ良ければあたしは同じベッドでもいいですけど~……」指をもじもじする
眩星かんな:「マジか」
中曽根ビビ:「私一人部屋がいいな……」
眩星かんな:「いやあの、きっと素だと思うんだけど、私だんだんリッコちゃんが怖くなってきたかも」
中曽根ビビ:「ベッド台数余るんでしょ。そっち3人で使いなよ」
中曽根ビビ:「私一人で使うから」
諸見里タマネ:「えっ私に齋藤さんと先生が添い寝する横で寝ろと……」
諸見里タマネ:「いやでも……それはそれでスクープには……」
アクシス・クランタ:「真顔で図々しいこと言い出すねこの子。寝言大きいのかな……」
眩星かんな:「自分をネタにするのも厭わぬジャーナリズム、惚れ惚れするね」
中曽根ビビ:「そ。スクープスクープ」
中曽根ビビ:「決まりね」
諸見里タマネ:「むむ。やむを得ません」
アクシス・クランタ:「待って」
アクシス・クランタ:「まだ私の希望言ってない」
諸見里タマネ:「え?」
任アルル:「え?」
齋藤リッコ:「え、アルルちゃんと一緒じゃないの?」
中曽根ビビ:「そっちは2人じゃないの?」
眩星かんな:「流石にお邪魔するほど面の皮は厚くないよ」
アクシス・クランタ:「アルル……あなたがベタベタするから」
アクシス・クランタ:「完全にそういうことになってるじゃない。あの、私、彼女と付き合ってるわけじゃないよ」
中曽根ビビ:「え?」
中曽根ビビ:「そういう感じなの……?」
齋藤リッコ:「え!?」
中曽根ビビ:「仲がいい子同士で同室の方がいいのかなって思ったんだけど……」
齋藤リッコ:「そんなにベタベタしてるのに!?」
齋藤リッコ:(でもカノコもこれくらいベタベタしてくるし……まあこの程度普通なのかも……)友人を思い出して
任アルル:意に介さず頬をすり寄せている。
アクシス・クランタ:「う……でも、仲は良いか悪いかで言うと、ちょっと前に爆殺しようとしたし」
齋藤リッコ:「爆殺!?」
眩星かんな:「五星君と痴話喧嘩しようとすると、そのくらい物騒になってもおかしくはないね」
中曽根ビビ:「崑崙山のスキンシップってそうなんだ」
任アルル:「まあ、アクシスがそー言うのなら……」
任アルル:「欲望だけの関係ということでもわたしは……」
アクシス・クランタ:「なんて言い方するの!」
眩星かんな:「はえぇ……」
中曽根ビビ:「修学旅行のコイバナってこんな感じなの……?」
齋藤リッコ:「えっ?」
齋藤リッコ:「五星君って……はい?誰が?」
眩星かんな:「あれ、言ってなかったっけ」
中曽根ビビ:「誰がって……」
アクシス・クランタ:おもむろに任アルルを指差す。
眩星かんな:「アルルちゃん、五星君」
齋藤リッコ:「……」
齋藤リッコ:「!?」
齋藤リッコ:「うっ嘘でしょ!?ヒィィ!」悲鳴
諸見里タマネ:「ご存知なかったのですね……」
中曽根ビビ:「知ってての態度なのかと……」
齋藤リッコ:「なんでこんなところに五星君がいるのよ!?」
任アルル:にこやかに齋藤さんへ手を振る。
眩星かんな:「そっか。タイミング的に聞きそびれてたかぁ」
中曽根ビビ:「魔法局の幹部って肝が据わってるなって思ってた」
任アルル:「実はそーなんです。仲良くしてくださいね」
齋藤リッコ:「ひぃぃぃ!!」ゾゾゾゾ
アクシス・クランタ:「何でこんな所にいるのかというと、私の付き添いで来てくれてるんだけど……」
齋藤リッコ:「た、ただのエッチな女じゃなかったなんて……!」
齋藤リッコ:「こっ……殺される…………!!」
中曽根ビビ:「一番殺されそうなこと言ってるの今でしょ」
アクシス・クランタ:「言われてるよアルル」
任アルル:「あなたみたいなかわいい子を殺したりしませんってば」
齋藤リッコ:「あわわわわ……」部屋の隅でガタガタ震えている
アクシス・クランタ:「もっと慎みを持ってくれたら一緒の部屋に泊まってあげてもいいけど」
任アルル:「……ふむ」
アクシス・クランタ:「ちゃんと休むから。先生も休憩しろって言ってくれてるし」
任アルル:「アクシスがだめって言うなら齋藤さんと同じ部屋でもいいかも」
齋藤リッコ:「!?」
任アルル:「大丈夫。誤解を解くだけですから。優しく」
齋藤リッコ:「イヤァァァ……!!こここ……殺される……!!」
眩星かんな:「うーん。そんなに怖がるもんかねぇ……歳が違うわけでもないのに」
中曽根ビビ:「年齢の問題じゃないから」
中曽根ビビ:「ここではそんなの関係ない。実力でばっか評価される」
中曽根ビビ:「良くも悪くも悪くも……」
眩星かんな:「そうかい?私は実力なんかよりも」
眩星かんな:「のびのびと楽しそうに青春を謳歌してる子が一番だと思うけどなぁ」
齋藤リッコ:「た、助けてください先生!アクシスちゃん!お願いだから大人しく一緒に寝て!!」ガクガク揺さぶる
アクシス・クランタ:「ごめんねリッコ。アルルは悪い子だけど、今のは反応みて楽しんでるだけだから」
中曽根ビビ:「これなんか結局……全員ここになりそうだな……」
諸見里タマネ:「事件報道を避けるためにはそれが一番かもしれません」
眩星かんな:「ふぅむ。敷き詰め合って雑魚寝するのも青春かもしれないね」がっくんがっくん揺さ振られてる。
アクシス・クランタ:「いや……ごめん。先生を床で寝せたいわけじゃないし、リッコを脅かしたいわけでもないから」
アクシス・クランタ:「いいよ、さっき言ってた2-3-1で」
齋藤リッコ:「アクシスちゃん……!」パァッ……
齋藤リッコ:「天使…………?」
アクシス・クランタ:「ビビの隠したい寝言を聞くのも忍びないし……」
中曽根ビビ:「なんで私寝言キャラになってるの……!?」
眩星かんな:「大丈夫。私は周りが騒いでても眠れるタイプだからね」
任アルル:「素直じゃないんですから」くすくすと笑う。
アクシス・クランタ:「……そりゃ」
アクシス・クランタ:(ちょっとはあるけどさ、やきもちも)
アクシス・クランタ:本当にリッコを襲うつもりはなかったのかもしれないが。
アクシス・クランタ:「じゃあ、話すことなくなった人から順次部屋でくつろぐということで」
アクシス・クランタ:(あとアルル、変なことはしないでね)
任アルル:(なんですか? 変なことって)
アクシス・クランタ:(二つベッドがあるから二つ使おうねってこと)
任アルル:(ええ~)
アクシス・クランタ:「ええーじゃないでしょ。解散」
GM:かくして、六人がツインベッドの三部屋に散ることになった。
GM:実際に使われた寝台が幾つだったのかは調査の手の及ばぬところである。


GM:シーン終了。ロイス取得と購入が可能です。
アクシス・クランタ:兎耳の少女のロイスを変更
眩星かんな:ロイス保留
齋藤リッコ:中曽根ビビ 尊敬/○憤懣
アクシス・クランタ:ユーニス・ガターリッジ/心配/危惧○
中曽根ビビ:-同行者/齋藤リッコ/剛毅/苛立ち:○/ロイス
アクシス・クランタ:眩星かんな/好感/隔意○
齋藤リッコ:何買うかな~
中曽根ビビ:ポールアーム買おうかな
アクシス・クランタ:安くて優秀な盾!
中曽根ビビ:2dx+7>=8
DoubleCross : (2DX10+7>=8) → 9[9,9]+7 → 16 → 成功

中曽根ビビ:買えました 装備しておきます
齋藤リッコ:2DX+4 アルティメイド服
DoubleCross : (2DX10+4) → 8[4,8]+4 → 12

齋藤リッコ:うーん 以上です
アクシス・クランタ:3dx+1>=20 じゃあ私もメイド服
DoubleCross : (3DX10+1>=20) → 8[5,7,8]+1 → 9 → 失敗

アクシス・クランタ:おわり
眩星かんな:じゃあアルティメイド服
眩星かんな:4dx+4>=20
DoubleCross : (4DX10+4>=20) → 9[3,5,7,9]+4 → 13 → 失敗

アクシス・クランタ:NPCカード使う?
眩星かんな:使ってもいいかもね
中曽根ビビ:あっここでもいけるのか
齋藤リッコ:そうとは
諸見里タマネ:あっそうか 私が有効です
アクシス・クランタ:あと妖精欲しくなったら言ってね みんな
眩星かんな:タマネちゃんの3点追加して、財産点4消費すれば買える
眩星かんな:買いました。残14点
中曽根ビビ:お金持ちだ
齋藤リッコ:大人の力
GM:誰が着るんですか?
眩星かんな:どっちもRCか
アクシス・クランタ:リッコちゃんが欲しがってたけどウェポンケースないと移動距離足りない説ある?
齋藤リッコ:ほんとだ
中曽根ビビ:災厄だもんね
齋藤リッコ:メイド服差分実装失敗
眩星かんな:じゃあアクたんかな
眩星かんな:パスして以上
アクシス・クランタ:いただきます。好き好き先生
アクシス・クランタ:装備して以上
中曽根ビビ:へ~ 先生ってそういう感じのが好きなんだ
アクシス・クランタ:にゃん
眩星かんな:いかがわしいな、確かに
任アルル:ありがたく活用しますね
アクシス・クランタ:ありがと先生。アルルも喜ぶ。
齋藤リッコ:それが先生の望みなら……
中曽根ビビ:活用……
眩星かんな:行動値を大事にして……


【ミドルフェイズ3】

GM:戦闘が発生します。全員登場を推奨します。
眩星かんな:55+1d10
DoubleCross : (55+1D10) → 55+5[5] → 60

齋藤リッコ:齋藤リッコの侵蝕率を1D10-1(→ 3)増加 (46 → 49)
アクシス・クランタ:アクシスの侵蝕率を1d10-1(→ 6)増加 (35 → 41)
中曽根ビビ:中曽根ビビの侵蝕率を1d10(→ 6)増加 (59 → 65)


GM:キングダム連合学院 敷地内廃墟
GM:全日制校舎の敷地の一角に、FHがノヴァリスに入植する以前の、故の知れぬ文明の遺跡がある。
GM:朽ちかけた礼拝堂を思わせるそこには、人とも獣ともつかぬ姿の彫像が立ち並び、時折芸術系の部活が写生などのために訪れる場となっているが──
GM:生徒たちの活動の場に、実用性のない建造物が取り壊されもせずに残っているのは、無論、一般には知られぬ理由がある。
GM:──秘された地下室。
GM:目星を付けた地域の中から、潜伏に向きそうな場所を星室庁の権限も用いて調べた結果、君たちが訪れたのがそこだった。
GM:崩れかけた天井から僅かに地上の光が射すその部屋は、石造りの殺風景な広間だ。ただ一つ、部屋の中央に、何処にも繋がるようには見えない鉄の大門が設えられており……
GM:……その横に立って、君たちに警戒の視線を向ける、黒髪の少女の姿がある。
ユーニス:「……」
アクシス・クランタ:「言い訳するんだけど」
アクシス・クランタ:「私、何も報告してないし、いろいろと追われる身だから結構ひそやかに暮らしてるんだけど」
アクシス・クランタ:「今回はその……そちらの。タマネが実は起きてて、全部見てたから」
アクシス・クランタ:それだけ言うと、他の言うべきことは他の人が言うだろうといった感じで口を噤む。
諸見里タマネ:「はい。見ておりました」
諸見里タマネ:「あなたが窃盗犯なんですか? 目的は一体なんなのでしょうか?」ずずいと軽率に身を乗り出す。
齋藤リッコ:「どこに逃げたのかと思えば……まさかうちの学校にこんな場所があったなんて。灯台下暗しとはこのことね」
齋藤リッコ:「ようやく追い詰めたわようさ耳女!さあ、大人しく盗んだものを返しなさい!」
中曽根ビビ:「いきなり喧嘩腰でいかない」
眩星かんな:「大人数で押し寄せてしまって済まないね」
眩星かんな:「だけど、君達のことを無為に咎めようとしているわけじゃない」
眩星かんな:「まずは少し話をしたいのだけれども……どうかな?」
中曽根ビビ:「話が聞きたいだけだから。もっと人数が増えないうちにさっさと話して」
ユーニス:「……そんな余地があるの?」
中曽根ビビ:「あなたが余地のないことをしてない限りはね」
眩星かんな:「余地があるかどうか、私達にも考えさせてくれると嬉しいね」
ユーニス:自身の傍らを一瞥する。持ち歩く古びたトランクの他、中身の詰まった麻袋がある。緩んだ口から覗くのは、白い硬貨めいた見た目の魔力資源──聖餅。
齋藤リッコ:「あ!それ!」指差す
齋藤リッコ:「やっぱりあんたが盗ったんじゃない!」
ユーニス:「特にあなた。問答無用で引っ立ててこいって言われてるんじゃないの」齋藤さんを訝るように見る。
中曽根ビビ:「おも……聖餅!」
諸見里タマネ:「ほほう!」
アクシス・クランタ:「リッコ。どうどう」
諸見里タマネ:「筆頭の王が追放された影響で、今は定時制全体が少々混乱しているそうですが。やはりその隙を突いた計画的かつ巧みな犯行ということで……」
齋藤リッコ:「ええ、捕まえて引き渡すように言われてるわ。毒隕石を落とされたらたまらないもの」
齋藤リッコ:「でも、あなた……人を治して回ってるんでしょう?盗んだのは悪いけど、何か事情があるんじゃないの?」
アクシス・クランタ:「こちらの責任者はこっちのダダ甘の先生だよ」
眩星かんな:「ひどい謂れ様だなぁ」
アクシス・クランタ:「誉めてるのに」ちょっと頬をふくらませる。
中曽根ビビ:「自己管理でさえダダ甘だものね」
中曽根ビビ:「隈作ってるし……全然寝てないでしょ」
アクシス・クランタ:「そこは褒めてないなぁ」
眩星かんな:「寝る間も惜しんで……という言い訳も難しいか。皆は私みたいになっちゃダメだよ」
中曽根ビビ:「とにかく、私達も全員掛かりであなたを捕らえて終わり、じゃない」
中曽根ビビ:「そもそもこっちの目的は聖餅よりも……ヤオシュン?だから」
中曽根ビビ:「どこに匿ってるの?」
任アルル:「ヤオシェンです。薬神」アクシスの背後の空中に座るような姿勢でいる。
中曽根ビビ:「……それ。ヤオシェン」
ユーニス:「…………」
中曽根ビビ:「悪いようにはしないから。答えて」
ユーニス:答えないが、一瞬、その視線がトランクの方へ動く。
アクシス・クランタ:(……あーらら。それじゃバレバレじゃない)
ユーニス:「……私は」
ユーニス:「あの子を逃がしてあげたい。ノヴァリスから」
齋藤リッコ:「ノヴァリスから……って……」
中曽根ビビ:「無理でしょ」
アクシス・クランタ:「どうだろう。理事会を追放したときみたいに……セントラルには手段があるじゃない?」
アクシス・クランタ:「私達が外に出られないのは、十字冠のせいだから」
中曽根ビビ:「できるできないじゃなくて。そんな力があるなら、外じゃ余計ほっとかれないもの」
中曽根ビビ:「まともに生きられるわけない」
アクシス・クランタ:「それは一理あるなぁ」
ユーニス:「それでも、ここにいるよりはマシ」
齋藤リッコ:「それよりも、どうしてそんなことを?」
ユーニス:「価値のある力を持っていて、でも自分の身を守ることはできない子が……どうなるか。よく、知ってる」
ユーニス:「私はそうじゃなかったけど……ずっと見てきたから。大人たちがいなくなったって、変わらない……」
ユーニス:「だから、盗んだ」
中曽根ビビ:「それで余計に、身を守る必要が出てきてる」
眩星かんな:「…………」ビビちゃんの方を一瞥して。
齋藤リッコ:「……」表情を曇らせる「あたしは……その聖餅で、その子の治癒の力を増幅する気なのかと思ってた」
齋藤リッコ:「……そうじゃないの?一体あんた、何をするつもり?」
中曽根ビビ:「あんだけ隕石隕石騒いでたくせに……」
齋藤リッコ:「うっさい!」
眩星かんな:「こう見えて、リッコちゃんはお節介焼きだからね」
ユーニス:「……」
ユーニス:一歩引く。「それどころじゃないの」
中曽根ビビ:「埒が明かないな……とにかく一回出頭してよ」
中曽根ビビ:「その“トランクの中身”ごと」
ユーニス:「遅れちゃう、遅れちゃう、遅れちゃう……」
GM:その時。
GM:低い唸り。空気の震動。最初は微かだったそれが、徐々に……耳を圧するほどに大きく、近付いてくる。
齋藤リッコ:「っ!?うるさっ……何!?」耳を塞ぐ
中曽根ビビ:「何、これ……?」
アクシス・クランタ:「……あー…………」
眩星かんな:「……これは」
任アルル:「あら」
眩星かんな:「ビビちゃんがあんまり虐めるものだから、遺跡の主が怒って出てきたかな」
GM:直後。轟音とともに天井が破砕され、室内に瓦礫と砂煙を撒き散らす。
中曽根ビビ:「えっなんで私……!?」
中曽根ビビ:「なんかした……?」
齋藤リッコ:「ぎぇーーーーっ!?」
諸見里タマネ:「うひゃっ!?」
眩星かんな:「落ち着いたら後でお話しようね。だが、今は……」
GM:強引に拡張された開口部、降り注ぐ陽光の中に見て取れるのは、鋼鉄装甲の角張ったシルエット。そして……
アクシス・クランタ:「跳躍事故のあとは……絶対こうなんだよね。どんどん悪い方に転がってく」
齋藤リッコ:砂と埃まみれになりながら咳き込む「ぶぇっ……ぺっぺっ……何々!?何なのよ!?」
中曽根ビビ:「落ち着いてる場合じゃなさそうってことね……」
アクシス・クランタ:「事が大きくなって、私の所在が方々にバレる前に、畳まなきゃ」
野良スケバン:「──見つけたァーッ!!」
アクシス・クランタ:くるくると、手の内でいつの間にか握っていたペーパーナイフを回し、握った。
野良スケバン:それに続いて次々と飛び降りてくる、揃いのセーラー服姿の生徒たち。
齋藤リッコ:「ひっ!?」
眩星かんな:「おやおや」
野良スケバン:「へっへっへ……」
野良スケバン:「匿名の情報提供にスパッと乗って来てみれば」
在野のスケバン:『まさか噂の金のガチョウとご対面とは』戦車の中からも声が響く。
中曽根ビビ:「匿名の情報提供にスパッと乗るな……」
齋藤リッコ:「な……なな何なのよあんた達!?次から次へと……!」
齋藤リッコ:「戦車なんて持ち出して……!どういうつもりよ!」
在野のスケバン:『このところフェス続きで資金難だったからなァ~~~』
野良スケバン:「ここは赤だの黒だの言わず、共に黄金の輝きを掴もうというわけだ」
アクシス・クランタ:「メサイア名物、アホ」
アクシス・クランタ:「っていうかこの前のやつらじゃん……」
中曽根ビビ:「メサイアかはわかんないでしょ……!」
中曽根ビビ:「他の学区でも名物だし……」
アクシス・クランタ:「一理あるね。原産がどこでも、ここキングダムだし」
眩星かんな:「こうなってはユニちゃんに何の反論も出来なくなってしまったというワケだ」
眩星かんな:「これでは話し合いも難しそうだし」
在野のスケバン:『あんたらの方が一足早かったようだが、成果を得るのは最後まで立ってた奴だ』戦車の砲塔が君たちの方を向く。
野良スケバン:「全員ぶっ飛ばして噂の幻獣を……幻獣どこだ?」
齋藤リッコ:「うぅっ……!どうしてこんなことに……!」
中曽根ビビ:「……決まりね。逃げましょう」
アクシス・クランタ:「私、全然戦闘向きじゃないから。頼りにしてるよ皆」
在野のスケバン:『エネミーを全滅させたら出てくんじゃね?』
野良スケバン:「なるね」
中曽根ビビ:「戦闘になるなら先生は逃げなきゃ」
齋藤リッコ:「待って!あたしも喧嘩とか無理なんだけど!」
眩星かんな:「……ふむ」
眩星かんな:「多数決でも取ってみるかい?」
アクシス・クランタ:「思ったより喧嘩行ける人が少ないな……でも忘れてない?」
中曽根ビビ:「取るまでもないでしょ。みんな撤退……忘れる?」
齋藤リッコ:「何をよ」
諸見里タマネ:「なんでしょう」
アクシス・クランタ:「私達と同行している、最強の戦力の存在を……!」
齋藤リッコ:「……あっ!?」
中曽根ビビ:「そういえば……」視線を向ける。
眩星かんな:「……どうかな?」
アクシス・クランタ:みんなの視線が一人に集まる。
任アルル:「?」
中曽根ビビ:「なんでピンと来てない風なの……?」
齋藤リッコ:「……おらおら~っ!下がりなさいあんたら!こっちには崑崙山が誇る最大最強激ヤバ戦力、五星君さまがいらっしゃるのよ!!」
齋藤リッコ:「今すぐ土下座すれば命だけは許してやるわ!!」
中曽根ビビ:「急に強気になってるし……」
アクシス・クランタ:「そうだよ。今すぐ散らないと全員プレスされた空き缶みたいになるよ」
中曽根ビビ:「えっそんなになるの」
眩星かんな:「勿論、気乗りしないなら話は別だけど」
アクシス・クランタ:「甘いのが徹底してるなあ先生!」
中曽根ビビ:「気乗りしないなんてことあるの?」
中曽根ビビ:「戦えるならなんでもいいんじゃないの。崑崙山って」
任アルル:「えー。でも」唇に指先を当てて考える仕草。「わたし、今回はあくまでアクシスの付き添いですし……そーですね」
任アルル:「力添えは構いませんけど、私が主体でやるんなら」
任アルル:「あなたたちそれぞれと一晩過ごさせてもらいたいかなって……」
アクシス・クランタ:「よし。私達で頑張ろう。チームワークが大事だよね」
齋藤リッコ:「……?」
齋藤リッコ:「どういうこと?あたし一晩一緒に過ごすくらいなら別にいいけど……」
齋藤リッコ:何もわかっていない
中曽根ビビ:「別にそれくらい……いや」
中曽根ビビ:「いやいやいや。困る」
中曽根ビビ:「困る!」
中曽根ビビ:一晩の含意するところはわかっていないが別事情で困るのだ。
眩星かんな:「崑崙生の大半が闘争好きなのはノヴァリス周知の事実だろうけど」
眩星かんな:「不思議と、そのトップである五星君は闘争欲を越えて好き勝手な原理で行動すると噂でね」
眩星かんな:「生半可な覚悟で、彼女達にあやかるのはあまりお勧めしないよ」
アクシス・クランタ:「そうだね。賛成。私もそう思う」
中曽根ビビ:「じゃあやっぱりみんなで撤退……?」
齋藤リッコ:「で、でも……そうは言っても……」戦車とスケバンの群れに目をやる
アクシス・クランタ:「ユーニス」
アクシス・クランタ:名を呼ぶ。兎耳の少女の。
ユーニス:「!」
アクシス・クランタ:「ここ、荒らされたら困る?」
ユーニス:「……」頷く。「『さよなら』も言えたものじゃない」
アクシス・クランタ:小さく笑う。「やっぱり。逃げ出す様子がないから、そうなのかなって」
中曽根ビビ:「何悠長なこと言ってるの。場所なんて優先してる場合じゃないでしょ」
中曽根ビビ:「無冠の先生の保護が最優先で……」
中曽根ビビ:「無冠の……」
中曽根ビビ:「……」
齋藤リッコ:「? なに?どうしたのよ」
中曽根ビビ:「外に出そうとしてるなら……向こうヤオシェンもそうじゃん」
中曽根ビビ:「そうじゃん……」
アクシス・クランタ:「……そうだね。先生は?」
アクシス・クランタ:「生徒が困ってる。助けてくれるよね」
眩星かんな:「そうだねぇ……生徒におんぶにだっこで申し訳ないけれども」
眩星かんな:「ただ皆に護ってもらうよりも、皆と一緒に向き合う方が」
眩星かんな:「私好みかもしれないね」
アクシス・クランタ:「ありがとう。アルルは本当に危なくなったら助け出してあげて」
任アルル:「心得ました」
眩星かんな:「それじゃあ、ユニちゃんの気持ちを無下にしようとするスケバンの子達にちょっとお灸を据えようか」
中曽根ビビ:「別に先生の好みに合わせる気なんてないから」
中曽根ビビ:「勝手に守る。異論はなし」
齋藤リッコ:「はぁ……。もう……」こめかみを押さえて
齋藤リッコ:「本当は今すぐ逃げたいけど……。……ユーニス!」少女に声を掛ける
齋藤リッコ:「あんた達の話、聞きたくなったわ」
齋藤リッコ:「何とかするから……逃げずにそこで待ってなさい。いいわね」
ユーニス:「…………」もどかしげに表情を歪める。
アクシス・クランタ:「そうしよう、そうしよう。だいたい、最悪なことっていうのは、最悪だと気づく頃には完了してるものなんだ」
アクシス・クランタ:「外の世界に死ななければかすり傷という言葉があるらしいけれど。ノヴァリスでは結構、死んでも安いし、それ自体の意味はさほどでもない」
アクシス・クランタ:「ここまで来たら、逃げるのも全滅するのも一緒だよ」
齋藤リッコ:「一緒かなあ……」小さく震えている
中曽根ビビ:「やるなら負けることなんて考えたくない」
中曽根ビビ:「やってやる」
眩星かんな:「そう気負うことはないさ。私が応援しているからね」
中曽根ビビ:「そうね。期待してる」
眩星かんな:「頑張れ若人達よ……目標は控えめに言って、圧勝だ!!」


GM:ミドル戦闘を開始します。初期配置は以下の通り。
※[]内は行動値
      スケバン(戦車)[7]
          |
         (5m)
          |
スケバン(射撃)A[8]、スケバン(射撃)B[8]
          |
         (5m)
          |
スケバン(白兵)A[5]、スケバン(白兵)B[5]
          |
         (5m)
          |
     アクシス[4]、リッコ[6]
      かんな[12]、ビビ[1]
GM:また、NPC効果が使用可能です。
◆任アルル:ラウンド1回、任意の対象が判定を行った直後に使用可能。その判定のダイス目ひとつを10か1に変更する。
齋藤リッコ:効果使ったら抱かれますか?
アクシス・クランタ:頼れる
GM:これはノーリスクです
齋藤リッコ:よかった
中曽根ビビ:やった~
アクシス・クランタ:私主体で行くならって言ってたもんね


GM:ラウンド1、セットアップから!
アクシス・クランタ:ありません
眩星かんな:なし
齋藤リッコ:なし!
中曽根ビビ:なし
GM:エネミー側はスケバン(白兵)AとBが《ターゲットロック》。
GM:対象は……
GM:choice[アクシス,リッコ,かんな,ビビ] A
DoubleCross : (choice[アクシス,リッコ,かんな,ビビ]) → ビビ

GM:choice[アクシス,リッコ,かんな,ビビ] B
DoubleCross : (choice[アクシス,リッコ,かんな,ビビ]) → リッコ

中曽根ビビ:あたし~?
齋藤リッコ:ギャーッ
GM:それぞれに攻撃した場合に攻撃力+9!
中曽根ビビ:ゆるせない
GM:イニシアチブ
GM:最速は行動値12のかんな先生ですが
GM:スケバン(戦車)が《加速する刻》を使用します。
齋藤リッコ:嘘だろ
眩星かんな:ミドルで加速してくる
中曽根ビビ:保護色だから奇襲できるんだ
アクシス・クランタ:機敏だこいつ ガルパンの戦車かも
スケバン(戦車):マイナー無し。メジャーで《コンセントレイト:ブラックドッグ》《雷神の鎚》《サンダーストーム》《雷光撃》《MAXボルテージ》。
中曽根ビビ:RCなんだこいつ
スケバン(戦車):PCのエンゲージに範囲攻撃をします。
齋藤リッコ:こいつ本当に戦車か??
中曽根ビビ:《孤独の魔眼》しよっと
アクシス・クランタ:助かる~
中曽根ビビ:対象を私だけにしてね
眩星かんな:吸引!
齋藤リッコ:凄ェ!
GM:何~~~
中曽根ビビ:中曽根ビビの侵蝕率を4(→ 4)増加 (65 → 69)
スケバン(戦車):12dx7+4
DoubleCross : (12DX7+4) → 10[2,2,3,4,4,5,5,6,7,7,8,8]+10[2,3,4,10]+6[6]+4 → 30

GM:ならばリアクションせよ!
中曽根ビビ:ガードします~
スケバン(戦車):4d10+26+3d10
DoubleCross : (4D10+26+3D10) → 17[6,5,1,5]+26+20[7,10,3] → 63

中曽根ビビ:たか!
齋藤リッコ:火力やば
スケバン(戦車):戦車だからね
中曽根ビビ:C(63-6-15-6-5)
DoubleCross : c(63-6-15-6-5) → 31

アクシス・クランタ:サンダーストーム乗せてるだけある
中曽根ビビ:HP26なのでむり
中曽根ビビ:《リザレクト》します
アクシス・クランタ:結構がんばった!
中曽根ビビ:中曽根ビビのHPを1d10(→ 7)に変更 (26 → 7)
中曽根ビビ:中曽根ビビの侵蝕率を7(→ 7)増加 (69 → 76)


齋藤リッコ:「ちょ……ちょっとちょっと!!すごいこっち睨んでない!?」《ターゲットロック》されている
齋藤リッコ:「ていうか……砲塔こっち向いてない!?」
眩星かんな:「流石、六壬のゲストアイドルになっただけのことはあるね」
アクシス・クランタ:「何の話?」
齋藤リッコ:「こういう注目は望んでないですよ~~!!」
中曽根ビビ:「いまヤバいって話!」
アクシス・クランタ:「まずいね」ごそごそと背嚢から荷物を取り出している。何も間に合いそうにない。
中曽根ビビ:「やるしかないか……!」両手をかざす。
在野のスケバン:『クックックック』
在野のスケバン:『こいつは今まで決して正規のルート以外では流出しなかったこの冬の最新略奪モデル』
在野のスケバン:『最先端の威力を味わいやがれーッ!!』戦車の砲塔に電光が集束。
アクシス・クランタ:「それ型落ちって言うんじゃ」
中曽根ビビ:現れるのは全員を纏めて包み込むほどのドーム。
齋藤リッコ:「ギャァーーッ!!死ぬーーーッ!!」
在野のスケバン:直後、輝くプラズマの弾丸が君たちへ射出される。炸裂し、全員を一飲みにするだろう……そのままならば。
中曽根ビビ:変種の巨大魔眼。薄っすらと黒く色づくそれは、攻撃を遮断する
中曽根ビビ:……ことはない。
中曽根ビビ:直撃で粉々に砕ける。
中曽根ビビ:「ぐっ……!」だが、わずかながら色味の違いが狙いを狂わせ、直撃軌道をそらす。
中曽根ビビ:威力を殺しきれては居ない。自分の方に偏った、その余波に喘ぐ。
アクシス・クランタ:「厄介だね、バカが乗っても強いんだから……」
齋藤リッコ:「あ……あれ……!?」恐る恐る目を開く
眩星かんな:「……ふむ」
齋藤リッコ:「こ、これ……あんたが……?」
在野のスケバン:『何だとォ~~~』
中曽根ビビ:「目くらましだけ!もう次は無理!」
アクシス・クランタ:「ないすダメコンだよ」
眩星かんな:「うん。タンクの名に恥じぬ活躍だね」
齋藤リッコ:(戦車主砲の軌道を逸らすって……ヤバ……)
ユーニス:他方、君たちが防御に気を取られた隙に、置いてあったトランクを引っ掴む。
ユーニス:「ごめん。けどやっぱり大人は信じられないし、頼るのなんかもっと嫌」
ユーニス:「“じゃあね!”」
中曽根ビビ:「熱っつう……えっ」
中曽根ビビ:「ちょっと!?」
ユーニス:跳躍。
齋藤リッコ:「……って……は!?」
ユーニス:天井に頭をぶつける、と見えたのは刹那。その寸前で掻き消えるように姿が消える。しばらく前のやり取りから、既に会話に見切りを付け、呪文の詠唱を進めていた。
齋藤リッコ:「ちょっと!!逃げんなって言ったでしょうがーーーー!!」
中曽根ビビ:「じゃあこれ……」
中曽根ビビ:「撃たれ損じゃん!」
野良スケバン:「おやおや」
アクシス・クランタ:「そうみたい」
眩星かんな:「そうかぁ。彼女の好感度を稼ぐのは思ったより難しそうだね」
野良スケバン:「さっそく争奪戦から一人脱落のようだな! 幸先が明るい!」
齋藤リッコ:「あのクソ女~~~!!あたしの同情返しなさいよ~~!!!」
中曽根ビビ:「こっちはなけなしの出力絞り出してるのに……」
中曽根ビビ:「商品が脱落したんだけど……」
眩星かんな:「(……なけなし。本当にそうかな?)」
アクシス・クランタ:「ここを守ってやる義理もなくなったかな。まあ──」がりがりと頭を掻く。
アクシス・クランタ:「義理がなくてもやる気ありそう、先生のほうは」
眩星かんな:「(そこまで成果を欲してか?どうにも力み過ぎている様な気がするんだけども……)」
眩星かんな:「……ああ、そうだね」
眩星かんな:「初志は貫いておこうか」
GM:……離脱したのは彼女だけではない。もう一人、いつの時点からか、姿を見せていない者がいる。
GM:いずれにせよ、目の前の暴徒らは君たちを逃がす気は無さそうだが──


GM:改めて行動値12、かんな先生の手番です。
眩星かんな:はーい
眩星かんな:マイナーで1mのこのこと後退
眩星かんな:メジャー《風の渡し手》《エンジェルヴォイス》
眩星かんな:対象生徒3名。次メジャー判定のC値-1と判定ダイス+1個。
アクシス・クランタ:そういえばモブへの説得ってできるんでしょうか
眩星かんな:ノーネームいけるかなぁ
GM:今回は対象になるやつはいません
眩星かんな:悲しいなぁ
アクシス・クランタ:いなかった
眩星かんな:じゃあそのままで。侵蝕67。演出飛ばしで大丈夫です。
GM:はーい
GM:では行動値8のスケバン(射撃)二体のターン
GM:行動はいずれも《コンセントレイト:エンジェルハィロゥ》《小さな塵》による射撃攻撃。対象は
GM:choice[アクシス,リッコ,かんな,ビビ] A
DoubleCross : (choice[アクシス,リッコ,かんな,ビビ]) → アクシス

GM:choice[アクシス,リッコ,かんな,ビビ] B
DoubleCross : (choice[アクシス,リッコ,かんな,ビビ]) → かんな

中曽根ビビ:綺麗にタゲロわないの狙うな
アクシス・クランタ:先生、カバーリング出来ない場所へ行ってしまった
中曽根ビビ:そんな……
GM:8dx7+6 アクシスさんへ
DoubleCross : (8DX7+6) → 10[1,4,4,4,5,6,6,9]+3[3]+6 → 19

GM:8dx7+6 かんな先生へ
DoubleCross : (8DX7+6) → 10[2,2,3,4,4,7,9,10]+10[1,4,8]+1[1]+6 → 27

アクシス・クランタ:1DX+1>=19 躱したらぁ!
DoubleCross : (1DX10+1>=19) → 5[5]+1 → 6 → 失敗

中曽根ビビ:こいつら固定値あんな……
眩星かんな:2dx>=27 ドッジ
DoubleCross : (2DX10>=27) → 3[1,3] → 3 → 失敗

GM:かわいい達成値じゃないの
GM:2d10+15 アクシスさんへのダメージ
DoubleCross : (2D10+15) → 10[8,2]+15 → 25

GM:3d10+15 先生へのダメージ
DoubleCross : (3D10+15) → 15[4,2,9]+15 → 30

GM:いずれも諸々有効です
アクシス・クランタ:メイド服の装甲で生存 HP10
眩星かんな:リザレクト~
アクシス・クランタ:ありがとう先生……
眩星かんな:67+1d10
DoubleCross : (67+1D10) → 67+3[3] → 70

GM:演出はこちらも後でしましょう
GM:行動値6の齋藤さんどうぞ!
アクシス・クランタ:戦車の手番は?
中曽根ビビ:そうだ
眩星かんな:2回も攻撃できちゃいます!
中曽根ビビ:こいつ加速じゃん
齋藤リッコ:ほんとだ
齋藤リッコ:主砲を2回も撃てちゃいます
アクシス・クランタ:ある場合脱衣して行動値戻します
GM:ほんとだ
GM:戦車もちゃんと動く!最新機種なので
アクシス・クランタ:ではイニシアチブにメイド服を脱いで行動値7に
GM:フゥン……
齋藤リッコ:生脱衣
GM:ではアクシスさんどうぞ!
アクシス・クランタ:どうしようかな では1m後退して先生と同エンゲージへ
アクシス・クランタ:《コンセントレイト》《鋼の顎》《ダンシングシミター》《要の陣形》
アクシス・クランタ:白兵スケバン2体と戦車を攻撃します
アクシス・クランタ:6dx7+1 えーい!
DoubleCross : (6DX7+1) → 10[1,3,7,7,7,8]+10[6,9,9,10]+10[6,7,8]+10[8,10]+10[4,7]+5[5]+1 → 56

アクシス・クランタ:!?
GM:????
齋藤リッコ:すごい回った
中曽根ビビ:すご
眩星かんな:コンセ2?
スケバン(白兵):ガ、ガードします
アクシス・クランタ:3で取ってる
中曽根ビビ:支援分はってことじゃない?
スケバン(戦車):こちらも《球電の盾》ガード。
アクシス・クランタ:あっそうじゃん! ごめんなさい
GM:そっか
アクシス・クランタ:下がりそう~ 振り直します!
アクシス・クランタ:7dx6+1 上がれ!
DoubleCross : (7DX6+1) → 10[1,2,4,4,8,8,9]+10[5,5,6]+3[3]+1 → 24

齋藤リッコ:メチャメチャ下がった
中曽根ビビ:下がってる……
アクシス・クランタ:《妖精の手》しよ
中曽根ビビ:手伝ってもらったら?
眩星かんな:悲しいなぁ
中曽根ビビ:あっ自前である
GM:いやでも……これは56でいいよ
アクシス・クランタ:寛大だ 甘えちゃお
眩星かんな:有情GM
GM:先生への感謝はしてください
中曽根ビビ:やさしい
アクシス・クランタ:6d10+16 ではダメージだします 先生ありがとうの装甲無視
DoubleCross : (6D10+16) → 32[2,10,1,7,2,10]+16 → 48

アクシス・クランタ:アクシスの侵蝕率を11(→ 11)増加 (41 → 52)
GM:グエーッ
スケバン(白兵):どっちも即死!
スケバン(戦車):こちらは生きてますがかなり痛いです
アクシス・クランタ:くっ しぶとい
GM:演出どうぞ!


アクシス・クランタ:背嚢から取り出したのは、お風呂の蓋のような、細長い板が連なって巻かれた物体である。
アクシス・クランタ:それを広げると、内側が四角く切り取られ蝶番と取手がついているのが見て取れた。扉のない場所で無理やり扉を開くための道具。
アクシス・クランタ:《ディメンションゲート》に分類される異能を戦闘中の緊張下において発現することは至難である。
アクシス・クランタ:活性化した周辺レネゲイドの影響を受け、それはたやすく転送先の座標指定を見失う。
アクシス・クランタ:アクシスの『扉』も例に漏れず、動的なレネゲイド環境の中では機能しない。
アクシス・クランタ:「痛! いたたたた!」
アクシス・クランタ:スケバンたちの銃撃を体に受けながら、ドアを開く。その先にあるのは、空間と呼べるのかもよくわからない、侵入することのできない無明の闇だ。銃弾の衝撃が、綺麗に吸収され、向こう側へ伝わらない。
齋藤リッコ:「な、何なのそれ……!?武器……!?盾……!?」
中曽根ビビ:「あの銃撃を……防いでる」
野良スケバン:「えっこわ……何……?」「知らん! 撃て撃て!」「大人って汚い!」
眩星かんな:「私関係なくない?」
アクシス・クランタ:「あれ……? あれ、出ないな。あ、来る」
アクシス・クランタ:扉を壁にしながら胡乱なことを呟いていたが。突如として、闇の中から一気に衝撃波が吹き出し、スケバンの一団を飲み込んだ。
野良スケバン:「「ギャアアアーッ!?!?!」」吹き飛ばされ瞬時に十字冠転送!
在野のスケバン:『ユミコ! ヨシエ!』
眩星かんな:「面白い能力だね。空間転移の応用かい?」
アクシス・クランタ:「中には何もないけど、何ヶ月か開けないでおくと昔吸収した衝撃がエコーみたいに跳ね返ってくるんだよね。あとは頑張って。しばらく出ないから」
中曽根ビビ:「領域能力の攻性展開……にしても桁外れの出力……」
齋藤リッコ:「強い……!五星君とイチャイチャしてるだけの人じゃなかったんだ……!」
任アルル:「すごいでしょう」我がことのように胸を張る。
中曽根ビビ:「もしかして実は五星君並なのかな……」
アクシス・クランタ:「アルルを引き合いに出されると泡沫みたいなものだよ。私の力じゃないし」
眩星かんな:「卑下することはないさ。必要な時に必要な手段を用意できるのも強さの一つだ」
アクシス・クランタ:「ありがと先生。……しばらく出せないからね。本当に頑張ってね」
アクシス・クランタ:「ね、リッコ」
齋藤リッコ:「えっ……あっあっあたし!?」
中曽根ビビ:「私タンクだし……先生は応援だし」
齋藤リッコ:「うぅっ……!!」プレッシャーで胃がキリキリしている。
中曽根ビビ:「斉藤さんしかいないよ」どことなく苗字の呼びが簡素で軽い。
齋藤リッコ:「今簡単な方の斉藤じゃなかった!?」
齋藤リッコ:「齋藤だって言ってるでしょ!!」
中曽根ビビ:「どっちでもいいから早くやってって」
アクシス・クランタ:「…………?」
眩星かんな:「口頭の微妙なニュアンスに気付ける様なら、大丈夫そうだね」
眩星かんな:「焦らず、気負わず、落ち着いて」
齋藤リッコ:「でっ……でも……!」モタモタしているうちに「あっ……!!」戦車が動き出してしまう。


GM:戦車本来の手番。行動は先程と同じく《コンセントレイト:ブラックドッグ》《雷神の鎚》《サンダーストーム》《雷光撃》《MAXボルテージ》での射撃攻撃。
GM:choice[アクシス,リッコ,かんな,ビビ]
DoubleCross : (choice[アクシス,リッコ,かんな,ビビ]) → アクシス

GM:アクシスさんと先生のエンゲージを狙います
アクシス・クランタ:きな!
中曽根ビビ:守れないよ~
スケバン(戦車):12dx7+4
DoubleCross : (12DX7+4) → 10[1,3,4,5,5,5,6,7,7,8,8,10]+10[1,2,8,9,10]+10[3,6,8]+10[10]+10[8]+6[6]+4 → 60

眩星かんな:でけ~
アクシス・クランタ:なんだこいつ
齋藤リッコ:やる気スゴ
中曽根ビビ:先生に応援されてる?
眩星かんな:2dx>=60 ドッジ
DoubleCross : (2DX10>=60) → 5[2,5] → 5 → 失敗

アクシス・クランタ:ガード《領域の盾》先生を守るよ
眩星かんな:わぁい
アクシス・クランタ:アクシスの侵蝕率を4(→ 4)増加 (52 → 56)
スケバン(戦車):7d10+26+3d10
DoubleCross : (7D10+26+3D10) → 35[4,1,7,3,9,8,3]+26+19[7,3,9] → 80

中曽根ビビ:ミドルの威力じゃない
齋藤リッコ:やべ~~
アクシス・クランタ:1d10 リザレクト
DoubleCross : (1D10) → 1

スケバン(戦車):先生 アタイ頑張りました
眩星かんな:やりおるわぁ~~
アクシス・クランタ:アクシスの侵蝕率を1(→ 1)増加 (56 → 57)
アクシス・クランタ:天才
スケバン(戦車):そんな……
中曽根ビビ:うまい
GM:では今度こそ行動値6の齋藤さん!
齋藤リッコ:はい!
齋藤リッコ:マイナーで戦闘移動、射撃スケバンのエンゲージに
齋藤リッコ:メジャーで《コンセントレイト:サラマンダー》+《災厄の炎》
齋藤リッコ:対象スケバン(射撃)2体!
アクシス・クランタ:やれー!
齋藤リッコ:8DX6+4
DoubleCross : (8DX6+4) → 10[1,2,5,5,5,6,7,9]+10[6,7,8]+10[2,5,10]+10[7]+1[1]+4 → 45

アクシス・クランタ:アルル! お願い!
齋藤リッコ:ヒッ
中曽根ビビ:リッコちゃんに手を出すんだ
任アルル:こわがらないで
任アルル:《妖精の手》です。振り足しをどうぞ
齋藤リッコ:あわわ……はい……
齋藤リッコ:えーと
齋藤リッコ:1DX6+54 かな
DoubleCross : (1DX6+54) → 10[9]+4[4]+54 → 68

スケバン(射撃):3dx Aのドッジ
DoubleCross : (3DX10) → 9[2,9,9] → 9

スケバン(射撃):3dx Bのドッジ
DoubleCross : (3DX10) → 9[6,8,9] → 9

GM:もちろん無理 ダメージをどうぞ!
齋藤リッコ:うお~~しね!
齋藤リッコ:7D10+15
DoubleCross : (7D10+15) → 42[5,3,6,5,10,3,10]+15 → 57

齋藤リッコ:諸々有効
齋藤リッコ:齋藤リッコの侵蝕率を6(→ 6)増加 (49 → 55)
スケバン(射撃):どっちも死!
齋藤リッコ:これが先生と五星君の力……


在野のスケバン:『二人の仇ーッ!』
在野のスケバン:高速の再充填。鋼板を穿つ熱と衝撃の戦車砲が、標的となったアクシスと先生へ放たれる。
齋藤リッコ:「あっ……!!アクシス!先生!」
中曽根ビビ:「……!」防御壁を展開するが小さい。自分を囲うほどしかでない。
中曽根ビビ:「くそっ……」
アクシス・クランタ:「えいっ」
眩星かんな:「なるほど、さっきの衝撃波はそうやって熟成させてたんだねぇ」
アクシス・クランタ:衝撃が闇の中に伝播し、扉の後ろの二人を守る。
アクシス・クランタ:「そういう……あっ」
アクシス・クランタ:形状的に強度に限界があるのだ。枠そのものが熱衝撃波に焼かれて吹っ飛び、ゲートが消失。アクシスも焼かれる。
アクシス・クランタ:「きゃあああっ!」
アクシス・クランタ:「せ、先生。無事? それなりに無事かな」
眩星かんな:「ああ、助かったよ。ありがとう」
中曽根ビビ:「……!」
齋藤リッコ:「あ……あぁっ……!」
齋藤リッコ:(あたしが躊躇ってたせいで……!)
アクシス・クランタ:けほ、と煙を吐く。リザレクトにより体組織に最低限の再生。
眩星かんな:「……だが、あの主砲にもう一度撃たせるのはまずいな」
在野のスケバン:『他人からブン盗ったモンを使って! より高価たかいモンを他人からブン盗る!』
在野のスケバン:『これぞ現代のわらしべ長者だぜェ~~~!!』
中曽根ビビ:「唯一の取り柄さえ取りこぼして……くそっ……」
齋藤リッコ:「このっ……!あんた達っ!!」
齋藤リッコ:赤と青、一対の小さな魔眼を展開し、スケバン達へと向かっていく。
齋藤リッコ:メサイアのスケバンに挑むなど、少し前までのリッコならば到底考えられなかったことだが──
齋藤リッコ:以前に眩星先生と一緒にした仕事で、ニルヴァーナのスケバンと交流を持った。あの迫力に比べれば、目の前にいるのはずっと与し易く思える。
齋藤リッコ:「お……りゃあぁあっ!」
齋藤リッコ:オーヴァードとしての出力は低いが、それでもやりようはある。冷気を放つ青の魔眼が、地面を擦るようにしてスケバンたちの足元を凍らせ……
齋藤リッコ:同時に炎を放つ赤の魔眼が彼女らに衝突、身体を這うようにして服に火を付ける。
アクシス・クランタ:「おお、やる」
野良スケバン:「熱ァアーッ!?」「ひゃっこい! いややっぱ熱い!」
眩星かんな:「お見事。もう、完全に"モノ"にしたね」
中曽根ビビ:「冷気と熱気を同時に、あの精細な制御……」
中曽根ビビ:「あんな態度でも、やっぱりキングダムの王は別格みたいで」
齋藤リッコ:(な……なんかすごい褒められてる……!!)気持ちよくなってゾクゾクしている
齋藤リッコ:「あっ……でもまだやれてない……!」
任アルル:「とりゃ」
任アルル:横から滑るようにして現れ、七転八倒するスケバンへ、まったく気の入っていないように見えるチョップを見舞う。
野良スケバン:それが最後の引き金になったみたいに、十字冠の機能が作動。光の尾を引いて転送される。
任アルル:「あらあら」
任アルル:「ほんとに限界だったみたいですねえ」
眩星かんな:「最後の美味しい所を持っていったね」
齋藤リッコ:「あっ……ありがとう、ございます……」
アクシス・クランタ:「そんな言い方しない先生。狩り残し掃除してくれたんだから」
中曽根ビビ:(まさか……五星君にわざと取らせるための調整を……?)
中曽根ビビ:(本当に全部やってしまってはどれだけ不興を買うかわかったものじゃないから……?)
齋藤リッコ:「……」手助けされた感謝と五星君への畏怖、自分の至らない無力さが同時に去来し、暫時複雑な表情で唇を噛む。
眩星かんな:「おっと、恋人をくさしてしまって申し訳ない」
アクシス・クランタ:「……じゃあそれでいいけど、最後でもないよ」
アクシス・クランタ:「まだ大きいのが残ってる。歩兵がいない戦車とはいえ」
眩星かんな:「最後まで油断せずに行けて偉いね」
中曽根ビビ:「うん、気をつけて……」


GM:行動値1のビビちゃん!
中曽根ビビ:マイナーで齋藤さんのところまで前進して メジャーでキーンナイフ素打ちします
中曽根ビビ:4dx9
DoubleCross : (4DX9) → 8[3,6,7,8] → 8

スケバン(戦車):ガード。《球電の盾》。
中曽根ビビ:あっ油断してドッジしてくれない……
中曽根ビビ:1d10+5 ガード有効装甲-5
DoubleCross : (1D10+5) → 4[4]+5 → 9

スケバン(戦車):はじいちゃった
中曽根ビビ:そんな……
齋藤リッコ:カチカチ戦車


中曽根ビビ:(……いや)
中曽根ビビ:(今、私があれを倒せれば)
中曽根ビビ:(見返せるかもしれない)
中曽根ビビ:前へ進み出て、ブレスレットの裏からナイフを取り出す。
眩星かんな:「……ビビちゃん?見たところ、君は――」
中曽根ビビ:「黙って見てて!」
中曽根ビビ:(装甲の継ぎ目を上手く狙えば……!)
中曽根ビビ:「やあっ!」思い切り振りかぶってナイフを叩きつけるように投げつける。
在野のスケバン:『うおっ』分厚い装甲に刃が届く……よりさらに前の時点で、電磁障壁が展開され、ナイフを弾く。
在野のスケバン:『な、なんだ……ビビらせやがって』
中曽根ビビ:「嘘……」
在野のスケバン:『エロいカッコの割に大したことねーな! へへへ!』
中曽根ビビ:投擲技術も何も関係ない。元から通るはずもなかったと突きつけられただけだ。
中曽根ビビ:「くそっ!」
中曽根ビビ:「くそっ、くそっ……!」
齋藤リッコ:「め、めちゃくちゃ堅い……!あれじゃマシンガンくらいじゃ歯が立たないわよ!」
齋藤リッコ:「ちょっと!誰か対戦車砲とかなんかすごいバズーカとか持ってないの!?」
眩星かんな:「(……思ってたよりも、重症だな)」
アクシス・クランタ:「頭のあれ浮かせてる余裕はあるのにね」
アクシス・クランタ:「でもそっか、そういう温度感なんだ」


GM:クリンナップを挟んでラウンド2。
GM:セットアップ……は誰もなさそうなのでかんな先生からかな
眩星かんな:支援……はいいかな。
眩星かんな:待機~
GM:では行動値7のアクシスさん!
アクシス・クランタ:いきまーす
アクシス・クランタ:《コンセントレイト》《鋼の顎》《ダンシングシミター》で戦車を攻撃
アクシス・クランタ:6dx7+1 えーい
DoubleCross : (6DX7+1) → 10[1,1,6,7,7,9]+10[1,3,9]+6[6]+1 → 27

アクシス・クランタ:さらにアルルに手伝ってもらいます
齋藤リッコ:殺せ~~っ
任アルル:手伝います。《妖精の手》をどうぞ
アクシス・クランタ:ありがと♡
アクシス・クランタ:1dx7+31
DoubleCross : (1DX7+31) → 10[10]+4[4]+31 → 45

アクシス・クランタ:愛のパワー これでいきます
アクシス・クランタ:アクシスの侵蝕率を8(→ 8)増加 (57 → 65)
スケバン(戦車):ガードして《球電の盾》!
アクシス・クランタ:5d10+16 装甲無視
DoubleCross : (5D10+16) → 38[9,7,7,5,10]+16 → 54

アクシス・クランタ:すごいダメージダイス出た
齋藤リッコ:すご
中曽根ビビ:やば
スケバン(戦車):グエエエーッ
スケバン(戦車):死にました
眩星かんな:やった~
アクシス・クランタ:では演出。
GM:戦闘終了です。演出をどうぞ!


アクシス・クランタ:崩れかけた天井から僅かに地上の光が射す、石造りの殺風景な広間だ。
アクシス・クランタ:アクシスの姿が消えている。否。
アクシス・クランタ:部屋の中央にある鉄の大門。その裏に隠れて何かをしている。
アクシス・クランタ:「ビビ、リッコ。大げさに騒いでくれて助かった」
アクシス・クランタ:次の瞬間、前触れ無く少女が戦車の砲塔の直上に出現した。
齋藤リッコ:「え……っ……!?」
在野のスケバン:『へっ』
中曽根ビビ:「大げさにって……」
中曽根ビビ:「……それ、何を」
アクシス・クランタ:砲塔出入り口を開けて、倒れたスケバン達から奪い取ったと思しき手投げ弾を放り込み、閉じて、もう一度空ける。本来出入り口である場所に不完全な『扉』が適用され、脱出が不可能になる。
アクシス・クランタ:「アルルお願い。破れかぶれのやつがあると思うから、それだけ防いで」
任アルル:「はあい」
在野のスケバン:『えっえっ』
在野のスケバン:『ひ、ひったくりで手に入れた銃を使って手に入れた爆弾を使って手に入れた戦車が……! うおおお』
在野のスケバン:『死なば諸共ー!!』みたび、砲塔から光弾が放たれるが──
任アルル:どこからともなく取り出した真っ白な槍を振るい、弾き返す。弧を描く軌道で天井の穴に抜ける。
GM:直後、戦車内部からくぐもった爆発音。
在野のスケバン:『ぼへっ……』
在野のスケバン:戦車が煙を噴いて擱座し、生徒が転送される光が飛んでいく。
アクシス・クランタ:「流石、ありがと。通っちゃうもんだな。結構図々しい要求したけど。まあ……」
アクシス・クランタ:(目の前で何回か他の女の子抱く話吹っかけてきたんだし、これくらいでトントンか)
齋藤リッコ:「う……嘘……あの新型戦車をこんな簡単に……」
中曽根ビビ:その転送光を見上げながら。
中曽根ビビ:「……」自分の腕を掴み、ぎり、と歯ぎしりする。
眩星かんな:「…………」
齋藤リッコ:(アルルさんにばかり気を取られてたけど……違った……!あの五星君に気に入られてる人間が、普通の子なわけないじゃない……!)
齋藤リッコ:(……何よ、調子に乗って……ほとんど役に立てなかったじゃないの……!)
眩星かんな:「うん、戦闘終了だ。皆、よく頑張ったね」
アクシス・クランタ:ピースを返す。
眩星かんな:「(ダウナーそうに見えて、しっかりと能力を戦闘に活かす術を身に付けている)」
眩星かんな:「(類は友を呼ぶとは、よく言ったものだね)」
中曽根ビビ:「……先生は」
中曽根ビビ:「平気なの」
眩星かんな:「ん?」
中曽根ビビ:「《リザレクト》してたでしょ」
眩星かんな:「……ああ。一回彼女の銃撃を受けてしまったか」
眩星かんな:「とはいえオーヴァードには違いないからね。十字冠のストッパーがないだけで」
眩星かんな:「それなりに耐久できるよ」ひらひらと手を振る。
中曽根ビビ:「だけど……」
アクシス・クランタ:「痛いは痛いよね。あ、医療キット切らしてるな……」
齋藤リッコ:「……」眉間に皺を寄せて瞑目し、息を吐く。「頼れる人なのは分かってますけど……無茶はしないでくださいね」
アクシス・クランタ:億劫そうに背嚢の中をひっくり返している。
中曽根ビビ:「また戦いが続きそうならさ……」
中曽根ビビ:「一回この任務、降りてもいいんじゃないの」
中曽根ビビ:「戦闘に向いた人選じゃないもの」
眩星かんな:「ふふ。気を使ってくれるのは嬉しいけどね」
眩星かんな:「私視点では、ビビちゃんの方がずっと窮屈そうに戦っていたよ」
中曽根ビビ:「……」
齋藤リッコ:(窮屈……?)
齋藤リッコ:(あんなに強くて何が窮屈なの?胸の話……?)
中曽根ビビ:「気ままに戦えれば偉いの」
眩星かんな:「いいや。プレッシャーや他人の気持ちを背負って強くなるタイプも勿論いるさ」
眩星かんな:「この中だと、リッコちゃんが該当するかな。これは私だけの秘密にしときたかったんだけど」
眩星かんな:「"最強王"になった時のリッコちゃんめっちゃカッコいいよ」
齋藤リッコ:「うぇっ」ビクッ
アクシス・クランタ:「信頼しあってるんだね、先生とリッコ」
任アルル:「最強王……」ちょっと気になった風に齋藤さんを見る。
中曽根ビビ:「……」露骨に不機嫌になる。「いいことじゃない」
アクシス・クランタ:「そのネーミングはどうかと思うけど」
齋藤リッコ:「い、いや~~……その……まあ……エヘヘヘヘヘ…………」謙遜より先に先生に褒められて気持ち悪くデレデレしている
眩星かんな:「……勿論、私が直接戦闘向きかどうかと問われれば」
眩星かんな:「答えはNOだね。声さえ届けば"応援"できるし、リモートで支援する形も取れるかもしれない」
中曽根ビビ:「……さっきから何が言いたいの?」
眩星かんな:「……私は」
眩星かんな:「今、ビビちゃんの足枷になっている"何か"がとても気になっているんだ」
眩星かんな:「初めて出会った時、自分のことを"タンク"だと称した」
眩星かんな:「なのに。自身の役割を明確に理解しているにも関わらず」
眩星かんな:「単身ナイフを掲げて最新モデル戦闘機に切り掛かったね。アレはどうしてだい?」
中曽根ビビ:「それは……」
アクシス・クランタ:「これ、私たちは聞いててもいいやつなのかな」
齋藤リッコ:(タンクってあの戦車タンクみたいに強いって意味じゃないの……?)
眩星かんな:「私の事を気遣い、ガラス細工の様に守ろうとしてくれるのはとても嬉しいけれど――」
中曽根ビビ:「やれたら、見返せるかもって思った」
中曽根ビビ:「私の認識の甘さでした。申し訳ありません」頭を下げる。
中曽根ビビ:「以後このようなことがないようにします」
アクシス・クランタ:「ええとさ」
アクシス・クランタ:「私達が受けてるのって実は戦闘任務じゃないし、ビビ、そこらの生徒に比べて特別に能力が使えないってわけでもないと思うし」
アクシス・クランタ:「今回勝ったし、タマネはいつの間にかいなくなってるし……」
中曽根ビビ:「そりゃそっちは戦闘任務以外にも有用な能力だし特別に能力が使えるからそんな余裕で……」
アクシス・クランタ:「そうそう。それに私が結構やるのは否定しないけど」
アクシス・クランタ:「アルルに比べればどんぐりの背比べだから安心していいよ」
中曽根ビビ:「それはそうなのかもだけど~……」
齋藤リッコ:「え……?いや……ていうか、何を謝ってんの?」本気で困惑した様子で
齋藤リッコ:「あんたメチャメチャ強かったじゃないの。お陰であたし無傷で済んだし……」
眩星かんな:「ん~~……」少し、言葉に詰まるような様子で。
中曽根ビビ:「ちょっと待って」
中曽根ビビ:「居ないって?」
アクシス・クランタ:「特ダネでも見つけたのかな。やられたって雰囲気でもないし」
中曽根ビビ:「マジで居ない……」
齋藤リッコ:「あれ?そういえば……」キョロキョロする
眩星かんな:「ふむ。確かに戦闘向きではなさそうだったけど」
齋藤リッコ:「ちょっとー?もう出てきていいわよー?」
GM:答える声はない。
アクシス・クランタ:「連絡先わかる、先生?」
眩星かんな:「掛けてみようか?」電話掛けてみます。
GM:コール音は鳴るものの、しばらく待っても出る気配がないようだ。
齋藤リッコ:「……どういうこと……?」眉を顰める
眩星かんな:「ジャーナリストに連絡が取れない事態はそうそう考え付かないね」
アクシス・クランタ:「嫌な感じだな」
齋藤リッコ:「ちょっと……ユーニスにも逃げられちゃったし……これじゃ骨折り損どころか、更に一歩後退じゃないのよ」
中曽根ビビ:「……どうしよう」
眩星かんな:「そうでもないさ。ユニちゃんと色々会話できたからね」
齋藤リッコ:「そもそも……考えてみれば、どうしてこんなところでスケバンが襲ってきたわけ?」
齋藤リッコ:「確か……匿名の情報提供とか言ってたわよね。一体誰が……」
GM:その時、不意に、地下の空間に羽ばたきの音が響く。
眩星かんな:「私達"星室庁"チームが方々探し回ってようやく突き止めた場所と、偶然……おや」
齋藤リッコ:「今度は何!?」
GM:天井の穴から滑り込んでくる影は、鮮やかな体色をした大きな鳥の姿。
齋藤リッコ:「あれっ……?」
アクシス・クランタ:「わ……」
中曽根ビビ:「幻獣……?」
齋藤リッコ:「ニレ(の鳥)!」
大嶽ニレ:『リッコ』おもむろに人語を発する。
眩星かんな:「お。喋った」
アクシス・クランタ:「知り合い?」
齋藤リッコ:「ちょっと、いきなりどうしたのよ?こんなところで」
齋藤リッコ:「あ、紹介するわね」
齋藤リッコ:「あたしの友達の大嶽ニレ。今回のあたしの依頼人」でかい鳥をそのまま紹介する
中曽根ビビ:「すごい友人……」
大嶽ニレ:『うむ』頷く。
アクシス・クランタ:「ありがとう、はじめまして」
眩星かんな:「依頼人ということは、魔法局の子だね?」
大嶽ニレ:『然りである』
眩星かんな:「肉体変化……いや、鳥とパスを繋げてリモートしてるのかな?」
大嶽ニレ:『これは乃公の使い魔だ。だがその辺りの話は後にしよう』
アクシス・クランタ:「私達が停滞しても、事態は転がり続けている」
大嶽ニレ:『こちらでも調べを進めたところ、いくらか気になる点が出てきた。お前たちの仕事にも関わることゆえ、協力を要請したい』
大嶽ニレ:『少々おかしなことにもなっているようだからな』
齋藤リッコ:「なりまくりよ。どうなってんのコレ」
アクシス・クランタ:「悪い方にも……良い方にも、ってとこかな。じゃあ、よろしく、ニレ」
眩星かんな:「そうだね。こちらも“聖餅”の話とか色々相談したかったところだ」
中曽根ビビ:「こっちには次の手がかりがないものね」
中曽根ビビ:(……)自分の手を見る。
中曽根ビビ:(……次の。次の手がかりが無いのは)
中曽根ビビ:(私自身か……)
眩星かんな:「……ビビちゃん」そっと、彼女の傍に近寄り。小さな声で。
中曽根ビビ:「……何」
眩星かんな:「すまなかったね」
眩星かんな:「教免持ってないからかな?私も、まだまだ未熟なようだ」
中曽根ビビ:「何でそっちが謝ってるの」
眩星かんな:「だけどもし、君がまだ先生を見限ってないなら」
眩星かんな:「いつでも相談に乗ろう。コネでも何でもない、ただ話をするだけでもいい」
眩星かんな:「今の状況を変えたいと一人で足掻いて、それでも成果が出ないのなら……」
眩星かんな:「一緒に考えるくらいなら私にもできそうだからね」
眩星かんな:「それだけ」ぽん、と小さく彼女の背中を叩いて。
中曽根ビビ:「……」
中曽根ビビ:「……わかった」小さく返す。
中曽根ビビ:「だけど、まず」
中曽根ビビ:「今、話を聞くべきなの、私のじゃないでしょ」
中曽根ビビ:そう言って、その大きな鳥を見る。それが携えたものに思いを馳せた。
眩星かんな:「……」
眩星かんな:「(ビビちゃんも自分より他人を優先するタイプのようだね)」
眩星かんな:「(本来なら、もっと自分に素直になって当たり前の年頃なんだがなぁ)」


GM:シーン終了。ロイスと購入が可能です。
眩星かんな:中曽根ビビ/○連帯感/すまないね に変更しようか
中曽根ビビ:同行者/アクシス・クランタ/感服/劣等感:○/ロイス
齋藤リッコ:アクシス・クランタ 有為/○脅威
アクシス・クランタ:齋藤リッコ/憧憬○/不安 立場や扱い的にすごい強そうなのに挙動が案外普通なので不気味に思っています
齋藤リッコ:不気味て
中曽根ビビ:応急買おうかな
中曽根ビビ:3DX+7>=8
DoubleCross : (3DX10+7>=8) → 9[3,5,9]+7 → 16 → 成功

中曽根ビビ:買えた 使います
眩星かんな:NCの何回でも使えるやつは買っていいやつですか?
齋藤リッコ:2DX+4>=8 応急
DoubleCross : (2DX10+4>=8) → 9[3,9]+4 → 13 → 成功

アクシス・クランタ:中曽根ビビ/共感/気負いすぎでは○
齋藤リッコ:誰かあげます
GM:うーん まあ……いいでしょう
中曽根ビビ:中曽根ビビのHPを2d10(→ 8)増加 (7 → 15)
中曽根ビビ:いまいち
齋藤リッコ:ビビちゃんにあげる
中曽根ビビ:わーい
中曽根ビビ:中曽根ビビのHPを2d10(→ 8)増加 (15 → 23)
中曽根ビビ:そこそこ
眩星かんな:とは言ったものの私は回復してもしょうがないしな
アクシス・クランタ:4DX+1>=18 ウェポンケース買お
DoubleCross : (4DX10+1>=18) → 7[3,5,6,7]+1 → 8 → 失敗

アクシス・クランタ:以上
眩星かんな:5dx+4>=18 ウェポンケース
DoubleCross : (5DX10+4>=18) → 9[4,6,6,8,9]+4 → 13 → 失敗

中曽根ビビ:いない 達成値を上げてくれる人が
アクシス・クランタ:とりあえずメイド服はまた装備状態にしておこ
眩星かんな:5点払うか 妖精もあるしこれ多分余りそう
アクシス・クランタ:やった~ メイド服しまいます ありがとう先生
アクシス・クランタ:先生にいろいろなものをおごられ続けている
眩星かんな:今回アクちゃんに3回も貢いでる
眩星かんな:残9で以上です~~


【ミドルフェイズ4】

GM:再度情報収集シーンです。全員登場を推奨します。
アクシス・クランタ:アクシスの侵蝕率を1d10-1(→ 0)増加 (65 → 65)
齋藤リッコ:齋藤リッコの侵蝕率を1D10-1(→ 1)増加 (55 → 56)
アクシス・クランタ:アクシスの侵蝕率を1(→ 1)増加 (65 → 66)
眩星かんな:70+1d10
DoubleCross : (70+1D10) → 70+3[3] → 73

中曽根ビビ:中曽根ビビの侵蝕率を1d10(→ 2)増加 (76 → 78)
GM:スペリオルミックスききすぎ
アクシス・クランタ:登場侵蝕低すぎて逆に機能してるシーンが少ない


GM:今回も先に判定から行っていただきます。項目は以下の通り。
ユーニス・ガターリッジ(2) 〈情報:ノヴァリス〉または〈情報:FH〉9
ヤオシェン(2) 〈情報:ノヴァリス〉または〈情報:FH〉9
諸見里タマネ 〈情報:ノヴァリス〉または〈情報:噂話〉9
ユーニスの動向 〈知識:魔術〉12
GM:また、NPC効果が使用可能です。
◆大嶽ニレ:シーン1回、任意の対象が何らかの〈情報〉または〈知識〉判定を行う直前に使用可能。その判定の達成値に+5する。
齋藤リッコ:つよ!
アクシス・クランタ:助かる
齋藤リッコ:どれ行こうかな~
眩星かんな:えらみ
アクシス・クランタ:リッコちゃんユーニスいく?
中曽根ビビ:精神高いしね
齋藤リッコ:じゃあ動向行こうかな 財産もあるし
アクシス・クランタ:ニレちゃんコンビネーションもあるしな
齋藤リッコ:直前か じゃあニレもらっていいですかね
中曽根ビビ:もっておいき
眩星かんな:わいわい
アクシス・クランタ:いいとおもう
齋藤リッコ:NPCカードつかって ユーニスの動向 〈知識:魔術〉12 振ります
齋藤リッコ:4DX+5>=12
DoubleCross : (4DX10+5>=12) → 8[6,7,8,8]+5 → 13 → 成功

齋藤リッコ:なんとか
アクシス・クランタ:ないす 私動向じゃない方触ろ
アクシス・クランタ:6dx+2 情報ノヴァリス ユーニス・ガターリッジ2を判定
DoubleCross : (6DX10+2) → 6[1,2,2,3,4,6]+2 → 8

アクシス・クランタ:ひっく 財産1点使います
中曽根ビビ:ヤオシェンいってみます
中曽根ビビ:3DX+3>=9
DoubleCross : (3DX10+3>=9) → 6[1,1,6]+3 → 9 → 成功

中曽根ビビ:あぶない
眩星かんな:じゃあ余ったタマネちゃんで
眩星かんな:7dx+5>=9
DoubleCross : (7DX10+5>=9) → 10[2,7,8,8,8,9,10]+8[8]+5 → 23 → 成功

アクシス・クランタ:生徒の自主性に任せてくれる
中曽根ビビ:すご
齋藤リッコ:さすが先生
アクシス・クランタ:さすが先生~
眩星かんな:やったぜ
GM:安定感がある奴らよ……順番に開示していきます。
◆ユーニス・ガターリッジ(2)
キングダムに登録されている経歴には、理事会権限で改竄・隠蔽された部分があった。
かつてFHの指導者がノヴァリスにあった頃、彼女は大人たちの“助手”を務めさせられていたという内容だ。

主な役目は実験によって生み出されたAオーヴァードやジャームの世話、及び運用試験の監督。
サルベージされた記録はごく一部だが、本人の扱いもまたそうした被検体と大差なかったことが読み取れる。
アクシス・クランタ:エッチな情報きたな
齋藤リッコ:エッチな話してます?
中曽根ビビ:なるほどね……
◆ヤオシェン(2)
その正体は、理事会によって造り出されたアニマルオーヴァードのうちの一体。

この幻獣にとり、治癒能力の行使は食事と同様の意味を持つ。
傷病を概念的に“食べる”ことによって、対象を癒すと共に、自身もまた命を繋いでいる。

しかし、それは同時に、自身の侵蝕率の上昇を伴う行為でもある。
幻獣とは言え動物程度の知能しかない“ヤオシェン”に、腹八分目で済ますような自制の思考はない。
怪我人や病人が押し掛けるようなことがあれば、容易くジャーム化してしまうだろう。
中曽根ビビ:はえ~
アクシス・クランタ:だから辻ヒーラーしてたんだ
齋藤リッコ:なんて生物だよ
中曽根ビビ:食事なんだ
◆諸見里タマネ
大本の所属はUGN。
ノヴァリスにスパイとして送り込まれ、八月革命によって取り残される形となったチルドレンである。

仲間と切り離されたまま、オーヴァードの築く社会、自身の力を隠さなくていい環境に居続けたことで教化され、
現在ではむしろUGNのレネゲイドに対する姿勢のような、秘密主義に対する反発が大きい。
新聞部の掲げるあらゆる真実の開示、その理念を特に強く信奉する一人。

また、襲ってきたスケバンが持っていた端末を調べたところ、襲撃の直前に彼女から連絡を受けていたことが分かる。
齋藤リッコ:なんだとぉ……
アクシス・クランタ:裏切りを意味しやがって!
中曽根ビビ:まさかあのNPC効果……
齋藤リッコ:伏線だったのかよ
眩星かんな:はえぇ~
アクシス・クランタ:このステージでは危難に輝く二つの星冠ほしなんだぞ
◆ユーニスの動向
彼女が潜伏していたのは、ノヴァリスの内外を結ぶゲートの一つだった。
ヤオシェンをそこから逃がそうとしていたものと思われるが、現場に残された“聖餅”は、盗まれた全体の量からすると一部に過ぎない。

起動状態にないゲートを、自身の魔術と聖餅による底上げで強引に外と繋ごうとしていたのだろう。
同じことができる場所を調べれば行き先が分かる可能性があるが、それには専門的な知識が必要だ。
GM:一旦ここまでになります。


GM:キングダム市街 喫茶室“モネ”
GM:ニレが持ち来たった手がかりを元に再度調べを進めた君たちは、学区大通りに面するカフェに集まった。
GM:歴史ある高級店といった佇まいに違わず、良質なサービスと美味な珈琲が、相応の値段でもって提供される。そのような店を、あえて選ぶ必要が感じられた。
一般生徒の声:『ユーニス・ガターリッジを見つけ出せ!』『最高生徒会の独占反対!』『わたしの友達の怪我を治させて!』
GM:穏やかなクラシックの音色に混ざって、表通りからはそのような言葉が聞こえてくる。
齋藤リッコ:「ちょ、ちょっとちょっと……なんか大変なことになってない……?」
アクシス・クランタ:「うるさ。集まってきちゃってるな」
GM:原因は、おおむね目星が付く──
GM:【噂の幻獣“ヤオシェン”の飼い主!ユーニス・ガターリッジ女史を激写!】【星室庁、これまでの動向】【眩星かんな先生は胸の小さな女の子が好み】
眩星かんな:「最後の見出し、本当に必要だったかい?」
GM:そのような見出しの踊る新聞記事が、君たちが戦闘を終えた直後、ネットや物理紙面で拡散されているのだ。
齋藤リッコ:「あ、あの女~~……!」
アクシス・クランタ:「センセーショナルではあるけど……アリト先生って人もこんな飛ばし記事書かれてたし、そっちの信憑性もだいぶ怪しくなったな」
齋藤リッコ:メロンソーダをストローで啜る「今度会ったらタダじゃおかないわよ……!」
中曽根ビビ:「これが目的だったのかな、最初から……」
アクシス・クランタ:「結局何がしたいわけ、あの子」うんざりした調子で。
眩星かんな:「恐らくそうだろうね。これを見て御覧」
眩星かんな:画面の半分が罅で覆われたスマートフォンをテーブルの中央に置く。
アクシス・クランタ:「視認性悪いな……」
アクシス・クランタ:「ちょっと詰めてもらっていい? 先生」
アクシス・クランタ:と言いながら、身を寄せて覗き込む
眩星かんな:「おっと済まないね」気持ち身を縮こまらせる。
中曽根ビビ:「買い替えなよ」
中曽根ビビ:「お金あるんでしょ」
眩星かんな:「ザイヤちゃんの端末だ。着信履歴の番号にタマネちゃんのものがある」
中曽根ビビ:「ザイヤちゃん……」
中曽根ビビ:「在野……?」
任アルル:浮き上がって真上から画面を覗き込む。長い髪が卓の中央に垂れかかっている。
齋藤リッコ:(睫毛ながっ……)
眩星かんな:「ああ、在野ザイヤちゃん。さっき君達が戦ってたスケバンの子の一人」
齋藤リッコ:「あ、先生のスマホじゃないんだ」
中曽根ビビ:「なんでしれっと持ってるのそれを……」
眩星かんな:「落としたまま転送されていったから、後で届けようと思ってね」
アクシス・クランタ:机に垂らされたやわらかな髪をかき分けながら、なんのけなしに手ぐしで漉く。「あー」
アクシス・クランタ:「そこから漏れてたんだ」
中曽根ビビ:「とにかく、彼女らと繋がりがあったっていうか……」
眩星かんな:「ああ。匿名の情報提供者は彼女だったわけで」
中曽根ビビ:「全部織り込み済みってことね」
齋藤リッコ:「はあ!?何よそれ、じゃあ最初からあたしらをハメるつもりだったってこと!?」
中曽根ビビ:「んー……」
中曽根ビビ:「倒そう、じゃないと思う」
中曽根ビビ:「こっちに五星君がいるのは分かってたんだし。あれで倒せると思うことはないでしょ」
眩星かんな:「ユニちゃんを見つける手段の一つとして利用したんだろうね」
中曽根ビビ:「足止めして、その隙に確保しようってところじゃないかな」
齋藤リッコ:「何だっていいわよ!騙されてたのには変わりないでしょ!」
眩星かんな:「彼女のことを額面のパーソナリティに留まらず、もう少し調査してみたんだが」
眩星かんな:「タマネちゃんをノヴァリスに送り込んだのはFHではなかったね」
眩星かんな:「巧妙に偽装したというべきか。八月革命も近付き、気付く余裕のある者がいなかったんだろう」
中曽根ビビ:「え?他に誰が送るっていうの?」
眩星かんな:「単独で隠密に行動させる必要のある勢力。UGN辺りの諜報員が一番可能性あるかな」
齋藤リッコ:「ゆ、UGNってあの悪の組織の……!」昔の教育「あ、そうでもないんだっけ……?」最近の教育
任アルル:「強い人がたくさんいる組織だと聞きました」
アクシス・クランタ:「UGNか。じゃあそれ自体は思ったほどやばい話じゃない……のかな? どうだろ」少し声が硬い。
中曽根ビビ:「じゃあUGNが、ヤオシェンを捕まえようとしてるってこと……?」
中曽根ビビ:「でもそれ……おかしくない?」
中曽根ビビ:「UGNが手に入れるんだったらむしろ……“外”に出したいんじゃないの?」
眩星かんな:「可能性はあるね。だが、八月革命で環境は大きくリセットされてしまったし」
眩星かんな:「むしろ、今回は新聞部の熱狂的シンパゆえ行動していると考えた方が辻褄合いそうだ」
眩星かんな:「UGNがこんな新聞記事を書かせて何がしたいかさっぱりだしね」ぺちん。新聞の端を指で叩く。
齋藤リッコ:「もうUGNとはあんまり関係ないってことですか?」
眩星かんな:「多分ね」
アクシス・クランタ:「UGNの隠蔽体質の逆ってことか。なら見限ったのかもね」
アクシス・クランタ:「私達がユーニスに協力的な気配を出したから」
中曽根ビビ:「だったらどっちの味方とか考えても仕方ないのかもしれない」
中曽根ビビ:「こっちには敵なんだろうけど……」
中曽根ビビ:「それよりも知るべきは、本来の私達の目的の方かも」
眩星かんな:「そうだね、私達はもう一度ユニちゃん達に追いつかないといけない」
アクシス・クランタ:「どんどんユーニスにこっちを信用してもらう余地がなくなってるんだけどね……」目許を揉んでいる。
眩星かんな:「新聞記事で真実を吐露する以上の目的があれば、またタマネちゃんが絡むかもしれないが……」
アクシス・クランタ:「というのも、洗ったらきなくさい気配があったから」
眩星かんな:「まずは、皆に調べて貰ったユニちゃんお得情報から纏めていこうか」
齋藤リッコ:「きな臭いって……?」
中曽根ビビ:「今組み合わさってお得できな臭い情報になってるけど」
任アルル:浮遊したまま後ろに下がり、カップの珈琲に口を付ける。
アクシス・クランタ:「あの子のセントラルの学籍データ、整合してない、キングダムで調べたら出てくるものと──」
アクシス・クランタ:「あんまり丁寧じゃない感じで過去が削られてたんだよね。昔は理事会直属の子飼いだったみたい」
齋藤リッコ:「それって……」眉を顰める「重要なポジションにあったってこと?」
齋藤リッコ:「お偉いさんだったとか」
中曽根ビビ:「ゲートがあるんだもの。脚として便利だったんじゃない?」
アクシス・クランタ:「ううん」
アクシス・クランタ:「おえらいさんの助手……といえば聞こえいいけど。自然発生した幻獣というより、実験動物を扱うセクタに居たみたいで」
アクシス・クランタ:「本人の扱いもそれと同レベル、こっちに大人がいるのに反発してるのは、多分それ」
大嶽ニレ:『我々も把握していなかった事実だ』
大嶽ニレ:席近くの暖炉の上に止まっている。内装と風変わりな体色が相まって、インテリアとして置かれた剥製のような、奇妙な調和を見せている。『周囲に話を聞いた者もおらん。推して知るべき環境だったのだろうな』
眩星かんな:「ホワイトな職場じゃないのは一目瞭然だね。可哀そうに」
齋藤リッコ:「……何よそれ」嫌な顔をして「だから大人って……」
齋藤リッコ:「あ、いや、先生は別ですけど……!」
アクシス・クランタ:「そりゃ」言葉を止める。
アクシス・クランタ:「話したくないでしょ、同僚でも、よしんば仲の良い相手でも」
アクシス・クランタ:「昔の傷のことなんて……」
中曽根ビビ:「大人たちの組織が管理しますなんて言葉、信じるわけもないか」
大嶽ニレ:『ふむ。そういうものか?』首を傾げる。
眩星かんな:「……そうだねぇ。八月革命から一年近く経った今でも、大人に対する不信感は根強い」
齋藤リッコ:「そりゃそうでしょ。あたしだってそうするわよ」
中曽根ビビ:(あるんだ……触れないようにしなきゃ)
齋藤リッコ:「……じゃあ、ヤオシェンとの関わりはその頃からってことかしらね?」
中曽根ビビ:「多分そうだと思う。そのセクタ原産みたい、ヤオシェンも」
中曽根ビビ:「“傷病を捕食する”んだって」
齋藤リッコ:「……?しょうびょ………… ……何??」
中曽根ビビ:「傷や病気を……パクパクする?」
齋藤リッコ:「噛みつくってこと?」
中曽根ビビ:「噛みつくって言うよりは……吸う?」
アクシス・クランタ:「すごい面倒見のいい表現だけど通じてないな……だいぶ変なこと言ってるから」
中曽根ビビ:「それ自体をレネゲイドと定義して、奪って自分のものにしてるってのが正しいのかな」
アクシス・クランタ:「傷を治すことで生きるための栄養を得てる……ってことでOK?」
眩星かんな:「彼女達が定期的に各地へ現れ、怪我人を介抱させることに意味があったんだねぇ」
齋藤リッコ:「えぇっ…… なんか、想像できない……」貧困な理解力想像力
中曽根ビビ:「そう。慈善事業じゃなくって、ただの食べ歩き」
齋藤リッコ:「幻獣って、そういうもんなんだ……」
大嶽ニレ:『魔術的な発想に近いかもしれぬな』
中曽根ビビ:「あるいはそういうアプローチで作られたのかもね」
眩星かんな:「だが、デメリットもなしに実現するのは中々に破天荒な気もするね」
中曽根ビビ:「レネゲイドを奪って自分のものにする」
中曽根ビビ:「奪ったレネゲイドは、そのまま蓄えられるってことじゃないかな、それって」
齋藤リッコ:「うーん?どんどん強くなるってこと?」
アクシス・クランタ:「侵蝕率の上昇を伴うんだ。食事に能力を使わなければいけないのがデメリット」
中曽根ビビ:「私達ではなれない姿になるってこと」
中曽根ビビ:「十字冠てんじょう知らずなんだから」
齋藤リッコ:「え!?じゃ、じゃあそれって……」
齋藤リッコ:「やばいんじゃないの!?」
中曽根ビビ:「やばいと思う」
アクシス・クランタ:「……つまり。方々で人を癒やしておいて、表の連中の前にヤオシェンを出せないのには理由がある」
齋藤リッコ:「そっか……それで納得したわ」
齋藤リッコ:「友達がそんな状態にあったら……どうにか逃がしてあげたいわよね、そりゃ」少し目を伏せる。
アクシス・クランタ:「リッコの考えてたとおりだ。事情があった」
アクシス・クランタ:「……私も思ってたよ? いい子そうだなって」微妙に主張の強い補足。
眩星かんな:「純粋な気持ちであることは疑いようもないね」
アクシス・クランタ:「ところで……そうやって逃亡生活を続けていくのに『聖餅』はいらないわけで」
アクシス・クランタ:「じゃあ何のために、っていうのは私の調べた範囲ではよくわからなかったんだけど」
中曽根ビビ:「……そっか。ユーニス側にしてみれば、治癒能力を増幅したいわけがない」
中曽根ビビ:「本当に隕石だったりしない?」
アクシス・クランタ:「隕石で暴徒をぺしゃんこにして追求をかわす、あわよくばご飯に」
アクシス・クランタ:「いや……」
中曽根ビビ:「隕石を落として、ノヴァリスに穴を開けてそこから逃げるみたいな……」
任アルル:「豪快ですねえ」
中曽根ビビ:「開くのかな……」
齋藤リッコ:「はい」挙手
眩星かんな:「はいリッコちゃん」
アクシス・クランタ:「あ、なんか先生と生徒っぽい」
齋藤リッコ:「はい。そのことだけど、現場……あの変な部屋を調べてみたんです」
齋藤リッコ:「大きな鉄の枠……っていうか、門があったの覚えてますか?ただ置いてあるだけみたいな……」
中曽根ビビ:「あったけど……インテリアじゃないの?」
アクシス・クランタ:「あの扉、嫌な感じしたから使わなかった」
中曽根ビビ:「キングダムの建物って、よく意味のない部分無駄に作ってあるじゃない」
眩星かんな:「遺跡ちっくな建物のモニュメントに鉄は中々使いにくいかもね」
齋藤リッコ:かぶりを振って「あれ、元々は外と繋がるゲートだったみたいなのよ」
アクシス・クランタ:「あぁ……」得心が言ったという風に。
アクシス・クランタ:「ボロくてわからなかったけど、そういえば見たことあるな。同じものが設置されてる部屋」
齋藤リッコ:「で、今は動いてないけど、無理やり動かす方法はある……」
齋藤リッコ:「……のよね?ニレ」ほぼ受け売りだ
中曽根ビビ:「動かす?」
大嶽ニレ:『うむ』
アクシス・クランタ:かつて『迷い込んで』しまったことがある。特にクリアランス的に侵入が許されたことはないが。あの時は血の気が引いた。
大嶽ニレ:『あ奴の魔術はその手の設備と親和性が高い。そこに“聖餅”による補助が加われば──』
齋藤リッコ:「ゲートが起動して、ヤオシェンを外に連れ出せるってことね」
大嶽ニレ:頷く。
アクシス・クランタ:「絶対やめたほうがいいでしょ」
アクシス・クランタ:嘆息する。「ストッパーのユーニスと離れ離れになったら、ケガを治し続けておしまいになっちゃうように思えるけど」
眩星かんな:「ノヴァリスよりも外の世界がヤオシェンにとって心地よい世界かどうかは」
眩星かんな:「……あまり、おススメ出来ないと思うかな。私も」
齋藤リッコ:「外って言っても色々あると思うけど……」鳥の胸元をわしゃわしゃ撫でながら
大嶽ニレ:堂々としたまま撫でられている。
中曽根ビビ:「でも、ここに居ても同じじゃないの?」
眩星かんな:「同じさ。根本的な問題に一切触れようとしてないからね」
眩星かんな:「……あとで私も触っていいかい?」ニレちゃんの使い魔に。
大嶽ニレ:『特に許す。先生ならば』
眩星かんな:「寛大ぃ」
アクシス・クランタ:「あ、いいな……」
アクシス・クランタ:「外に出るのが正解だとして」
アクシス・クランタ:「外に伝手のありそうな人を頼るのが最初であるべきだし、ユーニスもただ無軌道に放り出すのが正しいと考えてるわけじゃない気がするんだよね」
アクシス・クランタ:「先生より先にさ、『誰か』に接触されてるんじゃない?」
眩星かんな:「ほほう。誰かの入れ知恵ありきの行動というワケだね」
齋藤リッコ:「誰かって……じゃあ、ユーニスがそいつに唆されたってこと?」
アクシス・クランタ:「可能性だよ、可能性」
中曽根ビビ:「やっぱり、話は聞くべきだと思う」
中曽根ビビ:「今後どういうつもりなのかがわかれば、私達だって判断がつけられる」
中曽根ビビ:「どういう道がより良いのか……」
アクシス・クランタ:「ビビの言う通り」
中曽根ビビ:「自分自身から出た考えの可能性もあるからね」
眩星かんな:「そこら辺は……そうだね。直接聞いた方が早い」
中曽根ビビ:「そうだった場合、誰かの入れ知恵だって決めちゃうのは、むしろ貶めてる」
中曽根ビビ:「直接聞くって言っても……」
中曽根ビビ:「あそこには戻ってこないでしょう。どこにいるの?」
齋藤リッコ:「……ねえ、思ったんだけど……」
眩星かんな:「はいリッコちゃん早かった」
齋藤リッコ:「はい!」とくいげ「ユーニスがまだ諦めてないとして……こっちのゲートは抑えられてるわけじゃない」
齋藤リッコ:「だとしたら……他に同じようなことが出来る場所を探すんじゃないかしら。ゲートは一箇所じゃないでしょ?」
齋藤リッコ:「だからそこで網を張ってれば捕まえられるんじゃない!?どう!?あたし天才じゃない!?」
中曽根ビビ:「今同じこと言った……」
眩星かんな:「中々ナイスアイデアだ。山田君座布団2枚持って来て」
任アルル:「はあい」壁際に積んであったクッションを取ってくる。「どーぞ」
齋藤リッコ:「エヘヘヘ……エヘッ、エヘヘヘヘ……アッスワセン……」
中曽根ビビ:「てか、その他に同じようなことが出来る場所って」
中曽根ビビ:「当てでもあるの?」
齋藤リッコ:「はぁ~~~?そんなの……」
齋藤リッコ:「……」
齋藤リッコ:ニレを見る。
大嶽ニレ:『……。調べることは可能であろう』
アクシス・クランタ:「マスターペリルの遺産にあったりしない?」アルルの方へ。
任アルル:「崑崙山にもゲートはありますけど」唇に指先を添えて。「キングダムの子が使おうとするなら──」
大嶽ニレ:『馴染みのまったくない場所は避けるはずだ』
アクシス・クランタ:「一理ある」
中曽根ビビ:「キングダムの……それも定時制の領土?」
大嶽ニレ:『うむ』
齋藤リッコ:「えっ、そんなんあるの?」
大嶽ニレ:『そしておそらく、次に使うのは、正規のゲートではないだろう』
大嶽ニレ:『目的が知れた以上、警備が厳重になること程度は予想できるはず故な』
中曽根ビビ:「不正規のゲートとかあるんだ……」
大嶽ニレ:『妖精の輪の類ということだ』
アクシス・クランタ:「ガリトラップ」
齋藤リッコ:「妖精の輪……??」
大嶽ニレ:『ゲートではないが、あ奴の魔術をもってすればゲートに成り得る場所』
アクシス・クランタ:「オカルトだよ。アストラル界へ繋がる場所」
眩星かんな:「妖精が一夜を踊り明かした跡。妖精郷ピクシヴファンタジアへの入り口……妖精伝承の一つだね」
齋藤リッコ:(な、なんでみんなそんなに詳しいの……?)
中曽根ビビ:「ふーん……?」
アクシス・クランタ:「定時制の懐刀なのに知らないんだ。やっぱりリッコ、変わってるね」
アクシス・クランタ:「変わってないのが変わってる」
齋藤リッコ:「なっ……しっ……知ってたし……!」知らない「変わってはいるけど……!?」変わってない
中曽根ビビ:(えっじゃあ私だけ知らないの……?)
アクシス・クランタ:小さく笑う。
アクシス・クランタ:「ごめんごめん。あるなら案内してもらお」
大嶽ニレ:『乃公に少しばかり時間をくれ。奴が使いそうな地点を絞り込む』
大嶽ニレ:『お前たちは有事への備えをしておくといい。平穏無事に済むとは限らんだろうからな』
眩星かんな:「助かるよ。ありがとうニレちゃん」
齋藤リッコ:(有事って……また荒事になるのかしら……やだなぁ……)
アクシス・クランタ:「あはは。平穏無事に済むことを祈ろうかな。せいぜい……」
中曽根ビビ:「……」
中曽根ビビ:(今度こそ)
中曽根ビビ:(今度こそ。ちゃんとやんなきゃ)


GM:ニレの調べが済むまでの暫し、君たちには自由な時間ができた。
GM:彼女の言った通り、敵対的な接触に備えるか。あるいは──


【Side:齋藤リッコ、中曽根ビビ】

齋藤リッコ:キングダム定時制 魔法局
齋藤リッコ:「……はあ……何なのよあのちょっと乗るタイミング間違えたら真っ逆さまなエレベーターは……頭おかしいんじゃないの……」
齋藤リッコ:「文明レベルとか魔法とかそういう問題じゃ…… ……あ」
齋藤リッコ:ニレを待つ間、賓客用の応接室に足を踏み入れ……既に先客がいることに気付く。
中曽根ビビ:「あっ」
中曽根ビビ:「よかったの?買い物は」
齋藤リッコ:「……ああ、いや」
齋藤リッコ:「別に……あたし大したもの必要無いから」RCタイプなので武器や弾薬はいらない意味だが、尊大な響きに聞こえるかもしれない。
齋藤リッコ:机を挟んで斜め、視線の直接合わないあたりに腰を下ろす。
中曽根ビビ:「そりゃあすごい」
中曽根ビビ:「……」それを横目で見やりながら、何をするでもなく正面に視線を戻す。
齋藤リッコ:「……」
齋藤リッコ:軽く腕組みをしたまま黙りこくっている。
中曽根ビビ:「……」チラチラと見る。
齋藤リッコ:壁に掛けられた柱時計の秒針が、静まり返った部屋にいやに大きく響く。
齋藤リッコ:「……フー……」
齋藤リッコ:軽く息を吐いて、脚を組みなおす。
中曽根ビビ:「それやめたほうがいいよ」
中曽根ビビ:「スカート。めくれてる」
齋藤リッコ:「……」
齋藤リッコ:脚を解いて。
齋藤リッコ:腕組みしたまま、指先でトントンと忙しなく──あるいは苛立たし気にリズムを刻んでいる。
中曽根ビビ:「……てかさ」
中曽根ビビ:「あんだけ普段は賑やかなくせに」
中曽根ビビ:「それ、私には話す価値も感じないってこと?」
齋藤リッコ:「……は?」視線を向けて
齋藤リッコ:「なんでそうなるのよ」
中曽根ビビ:「なんでって……見下してるでしょ、私のこと」
中曽根ビビ:「そう思うのは止める権利ないけどさ」
中曽根ビビ:「せめてもうちょっと誤魔化してよ」
齋藤リッコ:「……はぁああああ!?」
齋藤リッコ:ガタンと立ち上がり、つかつかと正面まで歩いて、バン!と机に手をつく。
中曽根ビビ:「な……何」
齋藤リッコ:「何考えてるのか知らないけどね!じゃあ言わせて貰うわよ!」
中曽根ビビ:「う、うん」
齋藤リッコ:「あたし!あんたのこと気に食わないわ!!」
中曽根ビビ:「は?」
中曽根ビビ:「何がよ」
齋藤リッコ:「まず先生に対しての態度も悪いし!……いやそれは何か喜んでる気がするけど……それより!」
齋藤リッコ:「ずーーっとなんか嫌そうないじけた顔してさ!何がそんなに不満なのよ!?」
中曽根ビビ:「いや、別に不満なんか……」
中曽根ビビ:「……」
中曽根ビビ:「……別に。齎藤さんに不満持ってるわけじゃない」どことなく重苦しく名前を呼んで。
齋藤リッコ:「じゃあ、何なのよ」
齋藤リッコ:「……ひょっとして……」ハッとして
齋藤リッコ:「……不治の病でもあるの……?」
中曽根ビビ:「えっいや無いけど……」
中曽根ビビ:「別にヤオシェンを捕まえないと死ぬとか。そういうのじゃないから」
齋藤リッコ:「じゃあ何?莫大な借金があるとか?ストーカーに悩まされてるとか?」
中曽根ビビ:「自分は聞かれたくない過去があるのに人にはずいずい聞くね?」
齋藤リッコ:「は?そんなの無いけど……」
中曽根ビビ:「えっ」
齋藤リッコ:「むしろ欲しいわよ。かっこいいし」
中曽根ビビ:「昔の傷のことなんて話したくないって……」
齋藤リッコ:「え……それはユーニスの話でしょ?」
中曽根ビビ:「……」
中曽根ビビ:「……ちょっと待って」
中曽根ビビ:「私、色々誤解してる……?」
齋藤リッコ:「何……知らないけど……」怪訝な顔
中曽根ビビ:「斎藤リッコ、だよね」
齋藤リッコ:「齋藤だけどね」
中曽根ビビ:「キングダム定時制魔法局所属」
齋藤リッコ:「いや、普通の全日制の生徒だけど」
中曽根ビビ:「炎と冷気を自在に操る、卓絶したレネゲイドコントロールの使い手」
齋藤リッコ:「……おお……まあ……褒めてくれるのは嬉しいけど……」
齋藤リッコ:「……前期の成績はCよ」
中曽根ビビ:「えっキングダムの成績って……」
中曽根ビビ:「SABCのやつ?そのC?」
齋藤リッコ:「……」恨みがましげに見る
齋藤リッコ:「……少なくとも、なんか……見下してるとか言ってたけど」
齋藤リッコ:「それは無いわよ。そんなことできる立場じゃないし……ていうか最低でしょそれ」
中曽根ビビ:「……」
中曽根ビビ:「そうだね。最低だ」
中曽根ビビ:「人に、そういうことをしてるだろうって決めつけるのと同じくらいにだもんね」
中曽根ビビ:「…………ごめん」消え入りそうな声で。
齋藤リッコ:「いや、別にそれはどうでもいいけど」本当に気にしていない軽い口調で
齋藤リッコ:「……そんなことより!」
齋藤リッコ:ずいと机に身を乗り出し、手を伸ばしてビビの眉間のあたりに触れる。
齋藤リッコ:「あたしが気に入らないのはね!何なのよこれ!?」
中曽根ビビ:「ぐむっ……」
齋藤リッコ:「何でそんな暗い顔してんのよ!」
齋藤リッコ:「あんたそんな……顔も良くて髪も綺麗で胸も大きくてオシャレでスタイルも良くて……戦闘でも活躍して……」
中曽根ビビ:「してない!」
齋藤リッコ:「その上おまけに十字冠まで派手で綺麗なくせに!何がそんなに不満なのよ!?」
中曽根ビビ:「……っ!」手を払う。
中曽根ビビ:「Cよ!」
齋藤リッコ:「は!?」
中曽根ビビ:「私もCなの!SABCのC!」
齋藤リッコ:「え、そうなんだ……」
齋藤リッコ:「いやでも実際すごかったし!それだけでしょ!」
中曽根ビビ:「先生に攻撃行かせちゃったし……それに、それだけじゃない」
齋藤リッコ:「何よ!」
中曽根ビビ:「顔も、髪も、胸も、スタイルも。オシャレだって」
中曽根ビビ:「私、自信はある。でもね」
齋藤リッコ:「ぶ……ぶっ殺すわよ……」
中曽根ビビ:「意味ないよ、そんなの」
齋藤リッコ:「はぁああああ!?」
中曽根ビビ:「ちゃんと話聞いて。だって、私、こうなんだから」
中曽根ビビ:自分の後頭部に手を回す。カチ、と音がなる。
中曽根ビビ:彼女の頭の後ろ。大きい羽のように広がった十字冠が、瞬間、消え失せた。
齋藤リッコ:「ん?」目を瞬く
中曽根ビビ:残るのは、米粒のように小さな、緑色の球光のみ。
中曽根ビビ:「……」俯きながら。
中曽根ビビ:「……これが私の十字冠」
齋藤リッコ:「へえー……」机を回り込んで後頭部を見る
中曽根ビビ:「ちょ、ちょっと……」
中曽根ビビ:「あんまりじろじろ見ないで……」
中曽根ビビ:もじもじしている。
齋藤リッコ:「え、……何で?」
齋藤リッコ:「ていうか……これが何?」
中曽根ビビ:「えっ」
齋藤リッコ:「いや、だから……」困惑した様子で
齋藤リッコ:「え?何が言いたいの?自慢?」
中曽根ビビ:「さっき齋藤さんが言ったんじゃん!」
中曽根ビビ:「大きくて綺麗って。その方がいいんでしょ?」
中曽根ビビ:「だったら……そうじゃないのは、その逆ってことじゃない」
齋藤リッコ:「え、これだって小さくて綺麗じゃん」
齋藤リッコ:「ていうか、むしろこっちのがレアだし……中々無いでしょ、こういうの」
齋藤リッコ:神妙な顔つきで小さな十字冠を眺めている
中曽根ビビ:「ずっと見ないでって……」
齋藤リッコ:「……は?何?」
齋藤リッコ:「まさかこれを気にしてたってこと?」
中曽根ビビ:「わ……悪い!?」
中曽根ビビ:「十字冠がこれで、そのせいで能力もショボくて……!」
中曽根ビビ:「気にしないほうがおかしいじゃん!」
齋藤リッコ:「はあ~~~~!?悪いに決まってんでしょ!!」
齋藤リッコ:「何よそれ!あたしなんてコレよコレ!?」頭頂部の十字冠を見せる。どこにでもありそうな、装飾すら無い白くつるりとした蛍光灯めいた十字冠。
齋藤リッコ:「そんなっ……羨ましい……交換してほしいくらいなのに!!」
中曽根ビビ:「あっすごい。綺麗な円形……」
中曽根ビビ:回り込んで後ろから見る。「表面もすごいツヤツヤ……」
齋藤リッコ:「いや……そんな見られると……」つられて何となく恥ずかしくなってくる
中曽根ビビ:「私も交換して欲しい……」
齋藤リッコ:「と……とにかく!」
齋藤リッコ:「あんたがそんな顔してたら……顔も良くないし髪もくせっ毛だし胸も小さいしオシャレでもないしスタイルも良くないし十字冠も地味なあたしがバカみたいじゃないのよ!!」
齋藤リッコ:「わかる!?見下してるとか言ってたけど……逆よ逆!それがムカつくの!!」
中曽根ビビ:「は?顔いいし髪もくりってしてて可愛いじゃん」
中曽根ビビ:「制服も綺麗に整ってるしスタイルだっていいし十字冠も綺麗じゃない」
中曽根ビビ:「そんなふうに言われたら言われた側むしろムカつくっていうか……」
齋藤リッコ:「は、は……はぁ~~~…………!?」照れ怒り「な、何よ……あんたの方こそそうでしょうが……!」
中曽根ビビ:「……ごめん。もう止めるから」
中曽根ビビ:「……あなた達に不満、とかじゃないんだ」
中曽根ビビ:「ただ、もうちょっと上手くやらなきゃって。やりたいって」
中曽根ビビ:「ちょっと気負ってた」
齋藤リッコ:「……それは…………」
齋藤リッコ:頷く
齋藤リッコ:「分かるわ……すごく……気持ち……」
中曽根ビビ:「強いの見ると自信なくすよね……?」
齋藤リッコ:「うん……だってそりゃ……五星君とか出てきてるじゃない」
齋藤リッコ:「あんなの誰だって自信無くすわよ……」
中曽根ビビ:「五星君とか出てきてるのヤバいし……」
中曽根ビビ:「アクシスさんもあれに伍してる感じ出してるし」
中曽根ビビ:「ちょっと次元違うなーって思う」
齋藤リッコ:「それよね!アルルさんはまだ分かるけど……アクシスちゃんまで……」
齋藤リッコ:「……なんか……」
齋藤リッコ:「あたしもあんたのこと誤解してたみたいね」
中曽根ビビ:「……ビビ」
中曽根ビビ:「中曽根ビビ」
齋藤リッコ:「ん」笑って
齋藤リッコ:「ビビ。あたし達、いい友達になれるかも」
中曽根ビビ:「うん。そうなるといいなって、私も思うよ」
中曽根ビビ:「リッコ」
齋藤リッコ:「あはは!」解けるように笑って。
齋藤リッコ:「……てかさ、それどうしてんの?」十字冠を見て
齋藤リッコ:「あたしもそういうの出来るならやりたいんだけど……」
中曽根ビビ:「これ?ジェネシス製の玩具がブラックマーケットに流れてて、それを改造して……」
中曽根ビビ:「ここで光量とか調節して……」プロジェクタをいじりながら。
齋藤リッコ:「え~、じゃああたしにも出来るかな……」
中曽根ビビ:「でもこれ結構不調で」バキッと音がなる。
中曽根ビビ:「あっ」
齋藤リッコ:「えっ」
中曽根ビビ:「壊れた……」
中曽根ビビ:「いや。もういいか」
中曽根ビビ:「使わない」
齋藤リッコ:「いいの?」
中曽根ビビ:「うん」
齋藤リッコ:「そっか。そうよね」
齋藤リッコ:「そっちのが綺麗だもんね」
中曽根ビビ:「こっちも努力してたんだから」
中曽根ビビ:「どっちも綺麗のほうが嬉しい」少し照れながら笑った。
中曽根ビビ:「プロジェクタ(アクセサリ)」および、それに付随する「偽冠デザインデータ(ブランケット)」を破棄します。
齋藤リッコ:ロイス変更します 中曽根ビビ 尊敬/○憤懣 > 中曽根ビビ ○親近感/憤懣
中曽根ビビ:こちらも齋藤リッコ 剛毅/苛立ち:○ を 友情:○/苛立ちに。


【Side:アクシス・クランタ、眩星かんな】

アクシス・クランタ:キングダム街区 貸し部屋
アクシス・クランタ:「『お客さまへの貢献を永遠の使命とし、最もお客さま志向に徹する企業集団です』……」
アクシス・クランタ:「あの店、言うだけあって色々揃うけど題目が怖いよね。先生もそう思わない?」
眩星かんな:「最大級・絶対的表現のあるクリエイティブな文句は、外の世界だと規制が掛かっているんだが」
アクシス・クランタ:忙しく電動鋸やドリルを動かしながら、騒音の合間に話しかける。
眩星かんな:「これもノヴァリスならではの強気な広告ということだろう。非常に興味深いね」
眩星かんな:「…………」少しだけ眠そうに首を擡げて。
アクシス・クランタ:バラバラになった簡易ドアを作り直しているのだ、DIYというやつだ。
眩星かんな:「なるほど。それも、有事に備えた準備の一環というわけだね」
アクシス・クランタ:「そういう感じ。同じ相手に何度も通じないけど、あの子さっさと帰っちゃったから」
アクシス・クランタ:「私、本当に戦うタイプじゃないんだけどなぁ。あの二人の態度見てると、同じような振る舞いするのがだいぶ癪というか」
アクシス・クランタ:淡々とネジを打ち込み、丸めて背嚢に仕舞う。
眩星かんな:「一般生徒から見て、それだけ戦闘巧者が美しく憧れの存在なんだろうね」
眩星かんな:「あまり戦闘に興味がないというのは、ノヴァリス生の中では相当珍しいと思うよ」
アクシス・クランタ:「……んー……」
アクシス・クランタ:「興味がないわけじゃないんだけど」
眩星かんな:「アルルちゃんを間近で見過ぎて、食傷にでもなったかい?」
アクシス・クランタ:「それもあるかな」ナイフの手入れを始める。
アクシス・クランタ:「でも。強力な異能を使えるかどうかっていうのは、オオゴトだけれど……」
アクシス・クランタ:「それでなんとかなることばかりでもないじゃない」
アクシス・クランタ:「あんなに強かったのに。七賢人はシオン会長の作り出した大きなうねりみたいなものに討たれた」
アクシス・クランタ:「先生は」
アクシス・クランタ:「後腐れなく学校生活をいい思い出にできるよう、今を精一杯楽しく過ごしてほしいって言ったよね」
眩星かんな:「ああ。言ったね」
アクシス・クランタ:「……そのために必要なのが力なのかな、彼女たちに……ううん。ビビにとってはか」
アクシス・クランタ:「私はそうじゃない。私は──」
アクシス・クランタ:「…………」
眩星かんな:「…………」
眩星かんな:「ビビちゃんとリッコちゃんが息を吸う様に挫けてるから、相対的におおらかでいると思っていたけど」
アクシス・クランタ:「息を吸うように」小さく吹き出す。「くく、言い得て妙だ」
眩星かんな:「アクちゃんはアクちゃんで、物事を真面目に受け止めてくれるタイプみたいだね」
アクシス・クランタ:「ね、先生」
眩星かんな:「うん?」
アクシス・クランタ:会議机に身を投げ出して、先生を見上げる。
アクシス・クランタ:「何か、今の自分より大きな運命に選ばれるための何かを、欲しがっている子がいるとして──」
アクシス・クランタ:「そんなもの無しに、自分よりずっと大きな運命に選ばれてしまう子も居ると思わない? 例え話だけど」
アクシス・クランタ:「そうなったらさ、強くなるほかないのかな」
アクシス・クランタ:「ずっと逃げ隠れしてる子は、教師としてはよろしくない?」
眩星かんな:「……ふむ」
眩星かんな:「まず。私は『強くなる』ことを目的達成手段の一つでしかないと思っているよ」
眩星かんな:「何らかの犠牲を払えば、自分の望むものが手に入ると仮定する」
眩星かんな:「必要なのは、物理的に強くなることかもしれない。精神的に強くなることかもしれない」
アクシス・クランタ:「……」
眩星かんな:「あるいは、逃げ回るしか手立てがないのかもしれない」
眩星かんな:「必死に追いかけると逃げられるけど、背を向けた途端に追いかけてくることだってあるかもしれない」
眩星かんな:「その"運命"ってのが途轍もなく気まぐれだと、聡い君は気付いているのだろう?」
アクシス・クランタ:「いちいちこそばゆい賛辞を挟むよね、先生は」
眩星かんな:「褒めて伸ばすタイプでね」
アクシス・クランタ:「妙な話をふっかけたかなと思ってる手前、ちょっとばつが悪いかも」
アクシス・クランタ:「でも、そう──」目を閉じる。
アクシス・クランタ:「そうだよ。正解が違うんだ。目の前で起きたことに大して、別の物語を見ている──だから、二人の温度と合わせられない」
アクシス・クランタ:「ビビが言ってたよね。チームを再編するべきって」
アクシス・クランタ:「確かに私達、あんまり良いチームじゃないかもしれないなぁと思う。でも、ユーニスに言いたいことはあるんだ……ううん」
アクシス・クランタ:「リッコにも、ビビにもあるよ。二人とも変な子だし」
アクシス・クランタ:「勝手が分からない。思ったことをすぐ言えない距離感の相手と一緒に行動すること、暫くなかったから」
アクシス・クランタ:「アルルは言っても聞いてくれなかったりするけど」
眩星かんな:「ほら。やっぱり物事を真摯に受け止めてようとしてくれている」
眩星かんな:「聞こえは悪いかもしれないが……本来、君達みたいな年頃は」
眩星かんな:「気を遣ったところで、より良い結果になるかどうかは微妙だと思っているよ」
アクシス・クランタ:「え……」
眩星かんな:「言いたいことがあるなら、言えばいいんじゃないかな」
アクシス・クランタ:「そうなのかな。先生が言うならそうなのかも」
眩星かんな:「失敗を恐れて、言葉に詰まってしまうかもしれない」
アクシス・クランタ:(妙に気を許しちゃうな……二人が変だから相対的に信じちゃってるだけかもしれないけれど……)
眩星かんな:「だけど、人の気持ちなんてサイコメトリー系列の能力者でもない限り分かるわけないからね」
眩星かんな:「そうやってすれ違いを積み重ねて、気遣うべき時と場合と手段を何度も試行して」
眩星かんな:「ようやくモノになる」
眩星かんな:「生徒が主権を持つノヴァリスでは、責任を一人で抱えてしまいがちな子が多いけれど」
眩星かんな:「本来、失敗が許されるはずなんだ。代わりに道を正してあげる大人が傍に居て当たり前なんだ」
アクシス・クランタ:「……うん」
アクシス・クランタ:「それだ。多分」
アクシス・クランタ:「先生が居ると、ちょっと安心する、戦いやすかった」
アクシス・クランタ:「そういうつもりで私達の側にいてくれるのが、なんとなく伝わってたんだと思う」
アクシス・クランタ:「私は、誰かと特別に仲良くなりたいわけじゃないけれど……」
アクシス・クランタ:むしろ、誰とも仲良くしたくない、するべきではないと思っている。
アクシス・クランタ:「今の話は納得できたから、今回は気持ち少しだけ、それで行ってみようかな」
眩星かんな:「そうだね。やりたいと思ったことを素直に実行できるのは、いいと思うよ」
眩星かんな:「もし、行き詰ってしまいそうな事柄に出会った時だけ、大人わたしに相談するといい」
アクシス・クランタ:「今回だけね。今回」苦笑する。誰かと特別に仲良くなりたいわけじゃない。
アクシス・クランタ:けれど、この人はもう、私のことを忘れてはくれないだろうな、と思った。
眩星かんな:「勿論それでもいい。無理強いはしてないからね」
眩星かんな:「だが、最初の質問には真面目に答えておこうか」
アクシス・クランタ:そうして、どれだけ手ひどく逃亡し隠遁しても、必ず私の居場所を見つけ出してやってくる、彼女の事を思い浮かべる。
眩星かんな:「自分の欲する物事に、素直な気持ちでいられる子の方が」
眩星かんな:「私は好きかな」
アクシス・クランタ:「先生に好きになって欲しいとも思ってないよ」
アクシス・クランタ:「でも……」
アクシス・クランタ:「でも、ありがと」
アクシス・クランタ:小さく反動をつけて身を起こす。
眩星かんな:「どういたしまして」きひひ、と子供みたいに気さくな笑い方で。
アクシス・クランタ:「特別に好いてほしいとは思わない。だってさ」
アクシス・クランタ:「あなたの気に入らない振る舞いをする生徒のことだって。見守ってくれそうだもの」
アクシス・クランタ:「──アルルは」
アクシス・クランタ:「どうなのかな。たくさんの女の子に愛を囁いているけれど」
眩星かんな:「おや。さっきまでぼかしてたのに良いのかい?」
アクシス・クランタ:「さっきまでぼかしてたのは、この話じゃありませんということで」
眩星かんな:「なら、そういうことにしておこう」
アクシス・クランタ:小さく先生の鼻をつつく。
アクシス・クランタ:「私、できるだけそっけなくしてるし、頼るときは図々しいし、部屋も爆破するし、ライバルになれるような力量もないし」
アクシス・クランタ:「何で未だに構ってもらえてるのかわからない。女の子なら誰でもいいのかな」
眩星かんな:「難しい問だね。以前も言った通り、崑崙の五星君は戦闘欲を越えてもの好きが極まった集団だと聞いている」
アクシス・クランタ:「今のは言葉の綾、本気で誰でも良いのかなと思ってるわけじゃ……」
アクシス・クランタ:「ちょっとは思ってるな、ほんのちょっとね。ちょっとだけ」
眩星かんな:「大丈夫。不安になる気持ちも最もだ」
アクシス・クランタ:「だよね。いや、不安とかじゃないんだけど」
眩星かんな:「プレイガールと言えばいいかな。私はなったことないし、内情も詳しく分からないんだが……」
アクシス・クランタ:「経験豊富そうなのに」
眩星かんな:「悪の組織を潰すのに青春の全てを費やしたからね」
アクシス・クランタ:くつくつと笑う。
アクシス・クランタ:「何それ。外のジョーク?」
眩星かんな:「大真面目だよ。私は嘘を付くのが苦手でね」
アクシス・クランタ:「へ~。案外激しいんだ」
眩星かんな:「外の世界でやらかした自分の失敗を包み隠さず、立派な反面教師としてノヴァリスで活躍する予定だ」
眩星かんな:「私みたいになっちゃだめだよ」
アクシス・クランタ:「それ、この前も思ったけど」
アクシス・クランタ:「すごいカッコ悪いから」
アクシス・クランタ:背嚢を担ぐ。
アクシス・クランタ:「あんまり言わない方がいいと思うよ。みんなかっこ悪い先生の言うことなんて聞きたくないでしょ。まあ──」
アクシス・クランタ:「私はそうでもないけどね」
アクシス・クランタ:「付き合ってくれてありがと、行こ」
眩星かんな:「そうだね。向こうもそろそろ、良い感じになってると思うよ」


GM:シーン終了。ロイスと購入が可能です。
GM:購入はこれが最後!
齋藤リッコ:最後とはね
眩星かんな:アクシス・クランタ/○連帯感/クーデレ これで
中曽根ビビ:最後なんだ どうしようかな
齋藤リッコ:どうするかな…… ブルゲとかかな
齋藤リッコ:2DX+4
DoubleCross : (2DX10+4) → 2[1,2]+4 → 6

齋藤リッコ:ゲッ 全然だめ おわりです
眩星かんな:ブルゲだね 目標20
眩星かんな:5dx+4>=20
DoubleCross : (5DX10+4>=20) → 6[1,2,4,5,6]+4 → 10 → 失敗

眩星かんな:うわ、1足りない
アクシス・クランタ:妖精投げちゃうか 1回も使ってないし
眩星かんな:妖精8枚あるからね 絶対余る
齋藤リッコ:そこまで欲しいわけじゃないから大丈夫だけど……!
中曽根ビビ:やば
アクシス・クランタ:範囲が早くなると嬉しいでしょ いうて
齋藤リッコ:そうかも 時間も凍結するけど
アクシス・クランタ:そうだった 本当に強いなデータ……
中曽根ビビ:ジョック……
齋藤リッコ:一般生徒です
アクシス・クランタ:4dx+1>=20 まあ普通に私もほしい ブルゲ
DoubleCross : (4DX10+1>=20) → 8[1,2,7,8]+1 → 9 → 失敗

中曽根ビビ:一応カスダメ分の応急しとこうかな~
アクシス・クランタ:カス。先生に妖精投げます
中曽根ビビ:3dx+7>=8
DoubleCross : (3DX10+7>=8) → 7[2,5,7]+7 → 14 → 成功

アクシス・クランタ:アクシスの侵蝕率を4(→ 4)増加 (66 → 70)
眩星かんな:わぁい
中曽根ビビ:買えました 使います
中曽根ビビ:中曽根ビビのHPを2d10(→ 11)増加 (23 → 26)
中曽根ビビ:これでMAX おわりです
眩星かんな:1dx+14
DoubleCross : (1DX10+14) → 2[2]+14 → 16

眩星かんな:財産4点使って購入。リッコちゃんにパスして以上
齋藤リッコ:先生~♡
齋藤リッコ:アクシスちゃんに妖精貰って先生にハート飛ばすのカスすぎるな
アクシス・クランタ:私にも飛ばしていいよ
齋藤リッコ:アクシス……♡
アクシス・クランタ:やっぱやめて
任アルル:アクシス~♡
中曽根ビビ:圧
アクシス・クランタ:アルルも……


【クライマックス】

GM:全員登場をお願いします。
眩星かんな:73+1d10
DoubleCross : (73+1D10) → 73+9[9] → 82

中曽根ビビ:中曽根ビビの侵蝕率を1d10(→ 4)増加 (78 → 82)
齋藤リッコ:齋藤リッコの侵蝕率を1D10-1(→ 0)増加 (56 → 56)
齋藤リッコ:齋藤リッコの侵蝕率を1(→ 1)増加 (56 → 57)
アクシス・クランタ:アクシスの侵蝕率を1d10-1(→ 2)増加 (70 → 72)


GM:キングダム学区 樹海
GM:大嶽ニレから再度の連絡が来たのは、すっかり日も落ちてからのことだった。
GM:ユーニス・ガターリッジに土地勘があり、時空の門と成り得る性質を持ち、彼女の扱う魔術との親和性が高い場所──
GM:それが、いま君たちが向かっている先にあるのだという。
大嶽ニレ:『……特定よりも、“沃地王”に渡りを付ける方が難事であった』
大嶽ニレ:夜とは言え、月の光が射し、奇妙なほど柔らかく明るい。その森の中を、怪鳥の羽ばたきが先導する。
中曽根ビビ:「これ本当に学区なの……?」
齋藤リッコ:「な……なんで夜中にこんなとこ来なきゃなんないのよ~……」明るいとはいえ夜の樹海の不気味さに怯え、先生の後ろに引っ付いている。
中曽根ビビ:「未踏地じゃん」
眩星かんな:「鳥を通した視界に夜目は効くようになるのかな」
中曽根ビビ:その頭上の光はすっかり小さい。
齋藤リッコ:「ひっ」何かが不気味な鳴き声を上げてビクリと震える
眩星かんな:「それとも鳥目を引き継ぐのかな?」
齋藤リッコ:「そんなのどっちでもいいですよ~~」涙目
中曽根ビビ:「いやでも索敵能力にかかわるじゃん……」
大嶽ニレ:『乃公のしもべをそこらの鳥と同じにされては困る』鼻を鳴らすようにする。
アクシス・クランタ:「でも、夜の森にしては、奇妙に視界が開けてるって感じない? 幻想的だね」
眩星かんな:「これは失敬。だが確かに、月の木漏れ光が映えて綺麗だね」
アクシス・クランタ:「頭のやつ仕舞ったんだ。それこそ明るかったのに」
中曽根ビビ:「うん……」
中曽根ビビ:「……えっ」
中曽根ビビ:「仕舞ったって……」
眩星かんな:「そうだね……心境の変化でもあったかい?」
アクシス・クランタ:「……?」
アクシス・クランタ:「いや、あの機械の……」
中曽根ビビ:「えっ……気づいてたの!?」
アクシス・クランタ:「あ、ごめん」
アクシス・クランタ:「十字冠が小さいから、先生と見分けつくようにしてくれてて、そのまましまい忘れたんだと思ったけど……」
齋藤リッコ:「えっ……気付いてなかったのあたしだけ!?」
中曽根ビビ:「……」
中曽根ビビ:顔を押さえる。
アクシス・クランタ:かりかりと後頭部を掻く。
眩星かんな:「いや、私はエレクトロチックな十字冠だなぁと思ってたけど」
任アルル:「うちの子がデリカシーに欠けててごめんなさいね」あまりすまなくなさそうに言う。
眩星かんな:「合流した時にリッコちゃんと一緒に居たからね。大体それで全部察したさ」
アクシス・クランタ:「私、ビビのこと結構分かってなかったみたいだ。気を使うタイプなのは間違いじゃないと思うけど」
中曽根ビビ:「え~……ハズ……」
齋藤リッコ:「えっなんであたし……?」
アクシス・クランタ:「先生の言う通りだね、早合点はよくないや」
眩星かんな:「きっと、リッコちゃんと色々本音で話をしてくれたんじゃないかなと思って」
齋藤リッコ:「えぇ……見抜かれてる……は……恥ずかし~~……」
アクシス・クランタ:「十字冠に関しては、うちの生徒会長もそういう誤謬を煽る物言いするからなあ」
中曽根ビビ:「……」頭を掻いている。
中曽根ビビ:「その。……なんか」
中曽根ビビ:「騙してるみたいになって……ごめん」
中曽根ビビ:「いや騙せてはなかったんだけどさ……」
アクシス・クランタ:「しおらしい……」ちょっと先の戦闘の時を思わせる。
齋藤リッコ:「騙してる扱いになるの?あれ」
齋藤リッコ:「みんなメイクくらいしてるでしょ。つけまとか」
中曽根ビビ:「リッコ……」
眩星かんな:「そうだねぇ、自身を着飾ることは何も悪くないさ」
アクシス・クランタ:「そう思うな。嘘の名前を名乗ってる私より、ずっと本当のことだ」
眩星かんな:「だが、今の表情からは心なしか、散髪でもして重荷を下ろしたかのような清々しさを感じる」
アクシス・クランタ:「リッコといがみあってるかと思ってたけど。二人はいい感じになったんだね」
中曽根ビビ:「ん……まあ……」
中曽根ビビ:「そんな感じっていうか……」
齋藤リッコ:「いい感じって……まあ……うぅん……」口で言われるとむずがゆい
アクシス・クランタ:(いいチームじゃないかもなんて、杞憂だったみたいだ。私がいいメンバーではないだけで)
眩星かんな:「さっきアクちゃんにも言ったが、素直になった子は好きでね。リッコちゃんのことも、もちろん」
齋藤リッコ:「えっへぇ~~……?もう先生……好きだなんて~……えへへへへ……」
アクシス・クランタ:「素直だ。かわいいなぁ」
アクシス・クランタ:くすくすと笑う。
アクシス・クランタ:「私はあんまり素直にはなり切れない。最高生徒会の権限でちゃんと調べれば何者か、すぐにバレてしまうような身の上ではあるけれど、先生は秘密を尊重してくれるようだし」
齋藤リッコ:(いいな~ミステリアスなの……)
眩星かんな:「その裏では、行方不明の生徒リストからアテを探しちゃったりしてるけどね」
アクシス・クランタ:「私のディメンションゲート、欠陥品でさ。時々知るべきじゃない秘密のもとに私を導くんだ。あんまり仲良くなると、累が及ぶ」
眩星かんな:「後で答え合わせしてみるかい?」
アクシス・クランタ:「勘弁してってば」じゃれるように、先生の口を塞ぐまねをする。
眩星かんな:「むぅ」
齋藤リッコ:(いいな~主人公みたいで……)
アクシス・クランタ:「あ、またその羨ましそうな目」
中曽根ビビ:「……勝手に、すごい強くて気ままに振る舞ってるんだと思ったたけど」
中曽根ビビ:「そっちはそっちで悩みがあるってわけか」
アクシス・クランタ:「そうだよ。良いこと全然ないからね。これ」
アクシス・クランタ:「ちょっと思うとこもあったけど……でも。相手のことがわかってなかったのはお互い様みたいで」
アクシス・クランタ:「適当に手打ちにしてくれると嬉しいな」
中曽根ビビ:「……うん。私達がバラバラのままな訳にはいかないもんね」
齋藤リッコ:「よく分かんないけど、みんな色々大変なのね」
齋藤リッコ:(アルルさんは悩みとかなさそうだけど……)チラと見る
アクシス・クランタ:「シンプルな纏めだ。そういうことみたい」どことなく機嫌が良さそうに応じる。
任アルル:「まあ、ひとの内面なんて、見ただけではわかりませんよね」
任アルル:「崑崙生はよく悩みがなさそーって言われますけど、そんなこともないですよ。わたしだってそういう一人です」
中曽根ビビ:「あるの?」
齋藤リッコ:(ウッ)見抜かれたようでギクリとする
アクシス・クランタ:「……」
齋藤リッコ:(円卓の連中と同じくらい強くても、何か不自由とか悩みなんてあるのかしら……。想像できない世界だな……)
眩星かんな:「安心するね。君の様な子でも、ちゃんとモラトリアムを謳歌してくれている」
アクシス・クランタ:「ちょうどUGNの話題が出た時みたいに、『強い人がいそうな場所』に反応するよね」
アクシス・クランタ:「なんて……わからないけれど。私の知らないところで他の五星君なんかと勝った負けたをしている様子でもないし」
眩星かんな:「確かに気になるかも。五星君の中で優劣を付けたいとは思わないのかい?」
アクシス・クランタ:「そうやって煽ってすごいことになったら先生のせいだからね」
中曽根ビビ:「戦争の火種……」
眩星かんな:「そしたら私が責任持って止めにいくさ」
齋藤リッコ:(先生……かっこいい……)
任アルル:「だいじょーぶです。同格だって分かっている相手には食指が伸びないですから」ふふ、と笑う。
任アルル:「そういう意味ではむしろ、今はリッコが気になっているのですけど」
齋藤リッコ:「……」
齋藤リッコ:「はっ!?!?」
アクシス・クランタ:「……ふーん」
中曽根ビビ:「えっ同格に興味ないって……」
中曽根ビビ:「興味が上にあるって意味じゃないの」
齋藤リッコ:「はっえっなっ何…………」
中曽根ビビ:「なんでリッコ?」
齋藤リッコ:ガチガチに硬直して先生の後ろに隠れる
任アルル:赤い瞳が何気ない風にその姿を追う。
眩星かんな:「成長する余地のある格下の子が美味しく実るまで……♤とか、そういう感じかな?」
齋藤リッコ:「なっなに……何ですか!?」
齋藤リッコ:「殺さないで!!」
任アルル:「最強王って言ってたので……」
任アルル:「どういう意味かなーと」
齋藤リッコ:「全然最強王じゃないです!!」
齋藤リッコ:「最弱王です!!」
任アルル:「ふーん?」
眩星かんな:「あんなに浮かれ気分で口にしてたのに……」
アクシス・クランタ:「んー。ニレに聞いてみればいいか」
アクシス・クランタ:「リッコ、強いの?」
アクシス・クランタ:「気になってたんだよね、結構、だいぶ。参戦経緯からして」
アクシス・クランタ:確かに、これまで見た感じでは、とりたてて目立つ挙動をしてはいなかったが。
大嶽ニレ:『我が魔法局が外部の者に頼ることは滅多にない。リッコはその僅かな例外だ』
大嶽ニレ:『(必要十分な程度の)力があり、(やりすぎない程度に)優秀だ。(この件に関しては)我らが最も信頼する相手と言えるだろう』
齋藤リッコ:「ニレ!!!!」
アクシス・クランタ:「アルル、どうどう。味見はちょっと我慢してね。もうちょっと」
中曽根ビビ:(こないだと言ってること違うじゃん……)
齋藤リッコ:「ち……違います違います!!!全然違いますからね!!!」
任アルル:「ふーん…………」抑えられている。
中曽根ビビ:(私には合わせて嘘ついてたの……?)
眩星かんな:「魔法局からそこまで信頼の置かれる存在になったとはね。私も鼻が高いよ」
齋藤リッコ:「あたしなんてほんとに弱いですから!!全然!!」
齋藤リッコ:「ほんとに!!校庭に入ってきたでかい犬にもギリで負けますから!!」
齋藤リッコ:(ど……どうして五星君に目をつけられてるの……!?しっ……死ぬのかな……あたし……)
中曽根ビビ:「キングダムのでかい犬って……」
中曽根ビビ:「あのすごい強そうな狼みたいなやつ?」
齋藤リッコ:「違うよ!!柴犬くらいのやつ!!」
齋藤リッコ:「いや……チワワ!チワワくらい!」
眩星かんな:「下方修正が入った」
アクシス・クランタ:「扱いと本人の振る舞いに整合が取れなさ過ぎて怖いなぁ」
大嶽ニレ:『卑下するな。乃公がお前を選んだのだぞ』
大嶽ニレ:『胸を張るがいい。お前は強い』
齋藤リッコ:「あんたは今ちょっと黙ってて!!」
中曽根ビビ:(やっぱりこの態度だし……)
中曽根ビビ:(実力を隠してるだけなんじゃ……)
アクシス・クランタ:「しゃんとしないとリッコ。魔法局の人の面目を潰していいの?」ちょっと面白がっている。
齋藤リッコ:「こんなでかい鳥に面目なんてないわよ!!!」
アクシス・クランタ:(すごい事言う)
齋藤リッコ:「あっ……そっ……そそそうだニレ!随分歩いたのにまだ着かないの?ていうかどこ向かってるの今!」早口
大嶽ニレ:『うむ。もうじき着く』
齋藤リッコ:「そっ……そうなんだ……楽しみだな~~……」アルルからの視線を感じながら明後日の方向を向いている。大量の冷や汗。
アクシス・クランタ:アルルとリッコの間に割り込むように歩調を変える。なんとなくだ。
任アルル:アクシス越しにまだちょっと気になる視線を向けている。
GM:ちょうどニレの言葉とほぼ同時に、前方に木々とは異なる人工物の輪郭が見えてくる。
齋藤リッコ:「ハァ……ハァ……」死にそうになっている
眩星かんな:「……まぁ、あまり虐めないでやってくれると助かるよ。まだまだ伸び盛りなんでね」
アクシス・クランタ:「もう着くってとこなのに、大丈夫かな……」
眩星かんな:「そだ、アルルちゃんにも言っとこ。眩星流奥義、テンプレ先生台詞」
眩星かんな:「何か悩みがあって、一人で抱え込んでどうしようもなくなったら相談するといい」
眩星かんな:「私でもいいし……或いは、気のおける仲良しな子にでもいい」
眩星かんな:「そんだけ」
任アルル:「んー。そこはぜひ自分に、って誘ってほしかったですけれど」
任アルル:「覚えておきます。あるいはいずれ、お邪魔するかもしれません」
任アルル:「……そーですね。先生、っていう立場の人とはまだでしたし……」
アクシス・クランタ:「……アルル。見境なさすぎ」脇腹をつねろうとする。
眩星かんな:「はは。流石に、喧嘩相手になってほしいって願われたら困っちゃうけどね」
眩星かんな:「だけど、弱みを見せてくれる相手が居るのは」
アクシス・クランタ:(……でも、この口ぶり。深い悩みを話すような仲の子は、まだいないのかな)
アクシス・クランタ:頭を振る。自分には関係のないことだ。
眩星かんな:「幸せだと思うからね。君にとっても、その子にとっても」
任アルル:「ひゃん」特に防ごうともせずつねられる。ごく薄い布地越しに、暖かな肌の感触が指へ伝わる。
齋藤リッコ:(なんかエッチだな……)ドキドキしている
齋藤リッコ:(弱み……。この人にも弱みなんてあるのかな……)
アクシス・クランタ:「急にやわこくなられるとドキッとするでしょうが……」
アクシス・クランタ:手を離す。
任アルル:「急に手出ししといて言わないでください」唇を尖らせた。
GM:やがて、森の中に佇む石造りの建物へと踏み込む──


GM
朽ちた神殿か。あるいは屋内庭園か。
建てられたのも、棄てられたのも、人がこの地の土を踏む、そのずっと前のことなのだろう。
壁は葉を茂らせる蔦に覆われ、骨組みだけが残った天井は月光にヴェールの如き姿を与えるためのものとなり果てて、石床を割り夜風にそよぐ灌木の花を照らしている。

……その最奥。祀られる神のように聳え立つ大樹の、大きなうろのある根元。
そこに、兎の耳の生徒の姿はあった。

アクシス・クランタ:「ユーニス」
齋藤リッコ:「……あ!いた!!」
アクシス・クランタ:足を止め、声をかける。
ユーニス:「……そう」
ユーニス:「そりゃあまあ、見つかっちゃうか……魔法局が放っておくわけないものね」
アクシス・クランタ:「お陰で前よりちょっと物々しい陣容になったかな」
大嶽ニレ:『……』鳥の顔に表情は無いが、どことなく厳しげな眼差しを向けているように思える。
齋藤リッコ:「ちょっとあんた!逃げるなって言ったでしょうが!逃げてんじゃないわよ!」
眩星かんな:「君の目的も、これから実行しようとすることも概ね把握している」
眩星かんな:「だが、ヤオシェンを外に逃がした後のことまで算段に入ってるか不明瞭でね」
ユーニス:「あなたに心配されるようなことじゃない」
眩星かんな:「私の職業病さ」
中曽根ビビ:「……その子の力」
中曽根ビビ:「勝手に、ものすごい無敵のものなんだと思ってた」
中曽根ビビ:「必ずしも、そういうんじゃないから、あなたは動いたんだよね」
ユーニス:「そうだったら、何なの」
ユーニス:トランクの持ち手をぎゅっと握り締める。
中曽根ビビ:「納得の行く結末にしたいの」
中曽根ビビ:「なるべく多くの人にとって」
齋藤リッコ:「あんた……どうするつもりなの?これから」
齋藤リッコ:「盗んだのは悪かったけど……ちゃんと話し合えば、お互い協力できるかもしれない。あたしはそうしたいと思ってる」
齋藤リッコ:「そこの鳥は黙らせとくから」雑に指差す
大嶽ニレ:『リッコ。こら。リッコ』ばさばさと羽音を鳴らして抗議する。
齋藤リッコ:「うるさいわね~顔も出さないくせに!」
アクシス・クランタ:「最弱を主張する割に、ニレに対してはすごい気安さだ」
ユーニス:「協力って言うなら、そのまま何もしないでいてほしい」
ユーニス:「知ってるんでしょ。私はこの子を外に逃がしたい。どんなところだって、ここよりはマシだよ」
アクシス・クランタ:「そうさせたいなら。そうする根拠を教えて欲しい、って先生は言ってる」
中曽根ビビ:「あなたの計画が妥当ならそうする」
アクシス・クランタ:「確かにあの記事を書いたタマネちゃんのような子が、私達の中にさらに混じっていないと信じて貰うのは難しいよね」
眩星かんな:「大人の私が信頼できないのは分かるけど、この子達の心配までスルーを決め込むのは」
眩星かんな:「看過できないかな。無視してほしいのなら、猶更だ」
アクシス・クランタ:「こちらがただ、あなたとヤオシェンの今後を案じているだけだというのも信じて貰うのはまあ、難しい。そりゃそう。だけどさ、これはもう、前提として共有出来ると思うんだけれど……」
アクシス・クランタ:「ユーニス。私たちはあなたのことを、おそらくはヤオシェンを慮って動いているということ以外全く信用していない」
アクシス・クランタ:「ただ放っておくのが正解と言われても、それに納得する理由は特にない」
齋藤リッコ:(えっ……そうなの……?)すっかり感情移入していた
中曽根ビビ:「話さなければあなた達の邪魔をするんだから」
中曽根ビビ:「話して味方になってくれるかもしれない方に振って損はないと思うけど」
アクシス・クランタ:「あるいは、本当に今わかっていることが全てで」
アクシス・クランタ:「ノヴァリスの外で、キングダム連合学院の管理もあなたの手も離れたヤオシェンが傷を治し続けるに任せるべきだと思っているのなら」
アクシス・クランタ:「私はそれを止めたい気がするけれど。あまり簡単に逃げられると思わないでね」
ユーニス:「もっと良い方法があるだなんて言うつもり?」
アクシス・クランタ:「うん」
眩星かんな:「一人で考えるよりはよっぽどね」
中曽根ビビ:「あなたは一人で考えてたんでしょ」
アクシス・クランタ:「星室庁に協力を求めなよ。新聞部が騒いだことも有効に働くんじゃないかな、あなたとヤオシェンは注目されている」
アクシス・クランタ:「私は、ヤオシェンの魔法局……あるいはアヴァロン? における扱いがどれほどのものかは知らないけれど、キングダムがただ強硬にそれを奪取することはもはやできないだろうし」
アクシス・クランタ:「外への渡りもつけられる。先生って、外の世界の色々なところからやってきたんでしょ?」
眩星かんな:「そうだね。世界各国から雇用されてる」
アクシス・クランタ:「……大概な話をしてるけど、本当に黙っててくれてるな。ニレ」
齋藤リッコ:嘴を塞いでいる。
アクシス・クランタ:齋藤リッコ、やはりとんでもないやつなのか……?
大嶽ニレ:ばさばさしている。
眩星かんな:「なんなら、私の個人的見解では外の世界も決してノヴァリスより治安が良いと保証できないので」
眩星かんな:「ノヴァリスでもう少し粘ってみるのも得策なんじゃないかなーって思ったりしてる」
眩星かんな:「それこそ、星室庁権限で『ヤオシェンは既に外の世界へ転送された』と公表したりとか。幾らでも遅延手段はある」
ユーニス:「……都合が良すぎて信じられないし、信じたくない」
ユーニス:「これだけ騒ぎになって、多くの人が狙ってて、でもあなたたちだけは味方になってくれて、現に守ってくれる力もあるって、そういうことを言ってるの?」
アクシス・クランタ:「手ごわいな。わかってたけど」
アクシス・クランタ:嘆息する。
アクシス・クランタ:(……当たり前か。私が、一番根のところで、誰かの手を借りることを拒絶している)
アクシス・クランタ:すぐに側にあるものに頼るのは、表層だけだ。……記憶にある、おぞましいものの漏出に蓋をしている。
アクシス・クランタ:誰にも理解されるはずがないと思っている。彼女に響くはずがない。
齋藤リッコ:「言っとくけど……そんな態度じゃ、この子たちも先生も引かないわよ」
齋藤リッコ:「話し合いで解決する気がないなら、力づくで通るしかない。そうしたらまたヤオシェンの力を借りることになるんじゃないの」
中曽根ビビ:「ええ。あなたが私達を信じられないってことは」
中曽根ビビ:「あなたは私達を全部やっつけてどかす事ができるって」
中曽根ビビ:「そっちを信じるってことだよ」
アクシス・クランタ:「…………たださ」
アクシス・クランタ:「私達は、ユーニス。あなたがなぜあの場所に居たのかも、どうしてあの場所が重要だったのかも知らなかった」
アクシス・クランタ:「それでも、ああして、扉を守ったよ。それは信用に値しないのかな」
アクシス・クランタ:「あなたとヤオシェンにとって、大事なことなんだと思ったから」
ユーニス:「何なの……敵なのか味方なのか、どっちなの」
アクシス・クランタ:「最初に会った時」
アクシス・クランタ:「私たちは敵でも味方でもなかったはずだ。お互いがおそらくは同じ目的を持っていて、ただそのことを知っていた」
アクシス・クランタ:「今も同じだよ」
アクシス・クランタ:前に出る。
アクシス・クランタ:皆の許を離れて、一人だけユーニスのがわへ。
アクシス・クランタ:そうして、彼女に背を向けて、仲間たちのほうを向いた。
齋藤リッコ:「……アクシス?」
アクシス・クランタ:「形から入ろうかなと思って」
アクシス・クランタ:話が通じる人かどうかと聞かれたのを覚えている。
アクシス・クランタ:曖昧に首肯したあのときのように、とりあえず諸手をあげておく。
アクシス・クランタ:「話さなかったよ」
アクシス・クランタ:彼女にだけ聞こえる声量で。特に意味はないが、儀礼のようなものだ。
アクシス・クランタ:「ヤオシェンのこと、あなたのこと、ゲート能力者であること、血だらけのタマネちゃんを治癒したこと」
アクシス・クランタ:「全部意味なかったけど、あのあとアルルに捕まって、ごまかすのに苦労したんだから」
アクシス・クランタ:「少しくらい、話が通じると思ってもらわないと割に合わないや」
アクシス・クランタ:「ごめん、みんな。私、この子の気持ち、少しわかるから」
アクシス・クランタ:「星室庁からの招集に応えるのは一旦おしまい。どうしても決裂したら、ユーニスの味方をさせて」
アクシス・クランタ:「どうせアクシス・クランタなんて名前の生徒、居ないんだからさ」
中曽根ビビ:「賛成するの? 累が及ぶかもしれない扉を通らせることに」
ユーニス:「え」
ユーニス:「ちょっと、何……」
アクシス・クランタ:「反対だよ。反対だけど」
アクシス・クランタ:「そうだよ、ずっと1人でやってたんだ。ヤオシェンはどうしたいかを教えてくれないのなら」
アクシス・クランタ:「1対6なんて、かわいそうだと思って。安心して」
アクシス・クランタ:「私、手の内がバレてる相手にはとことん弱いから」
任アルル:「……」まじまじとアクシスを見る。
アクシス・クランタ:「これから何が起きるかの趨勢を握っているのはユーニスだ。何も変わってない」
アクシス・クランタ:「ただ、いざとなったら一緒にこてんぱんにされてあげるってだけ」
アクシス・クランタ:背嚢から最小限の動作でナイフを抜き出す。
齋藤リッコ:「……思ったよりも情に篤いやつね、アクシス」笑う
中曽根ビビ:「いや出来る前提で言われても困るけど……!」
中曽根ビビ:「普通に戦力比逆転してない?」
眩星かんな:「ん~~……アクちゃんに『言いたいことは言った方がいい』と唆したのは事実なんだけど」
眩星かんな:「何だかんだ君もノヴァリスの生徒なんだねぇ」
アクシス・クランタ:「もし戦力比が逆転してて、こっちが勝っちゃったら────」
アクシス・クランタ:「負けるより有利に話が進められて、得なんじゃない? ユーニス」
アクシス・クランタ:静かに笑う。
齋藤リッコ:呆れたように肩を竦めて「……ねえ、なんかもうグダグダになってきてない?」
齋藤リッコ:「ここからマジで喧嘩する感じの空気でもないでしょ」
中曽根ビビ:「喧嘩って……」
眩星かんな:「そもそも、ユニちゃんが黙止を貫いても」
眩星かんな:「殴って無理矢理懐柔しようとするつもりは無かったんだけどなぁ」
齋藤リッコ:「一回戻らない?ここ暗いしジメジメして嫌なんだけど、あたし」
中曽根ビビ:「戻るってどこに」
齋藤リッコ:「どっかその辺……コンビニとか寄りたいし」
齋藤リッコ:「ユーニスもそれじゃダメ?」
アクシス・クランタ:「…………えー…………」
アクシス・クランタ:「ちょっと。私、真面目にやってるんだけど」
ユーニス:「…………」
眩星かんな:「どうしても決着したいならジャンケンで決めようぜ、ジャンケンで」
眩星かんな:「何ならすごろくとか、モノポリーとか。麻雀のルールは分かるかい?」
アクシス・クランタ:「先生!」
アクシス・クランタ:「いや、ふざけてるわけじゃないのは分かってる……けどさ……」
眩星かんな:「ふざけてないよ。大真面目さ」
中曽根ビビ:「まあでも……うーん……」
中曽根ビビ:「送り出すにしても、今ここでじゃないのはそうなのかな……」
中曽根ビビ:「然るべき手順を整えて、ちゃんとどこに出すか選んだほうがいいわけだし」
ユーニス:「……や、あの……」
ユーニス:「私も今夜ここで門を開くつもりだったしあんまり場所を移すとかは……」
眩星かんな:「じゃあ……ケイドロ?だるまさんが転んだも捨てがたいね」
ユーニス:「でも……うーん……」
ユーニス:「なんとなく……ギラギラして言うこと聞かせようって感じじゃないのは分かった……」
ユーニス:自身に背中を向けているアクシスを見て、毒気を抜かれたような顔をしている。
アクシス・クランタ:「…………そう? よかった」
アクシス・クランタ:雰囲気を弛緩させて、ナイフを仕舞う。
齋藤リッコ:「……で、これからどうする……おっ」暴れる鳥の嘴を放す。
中曽根ビビ:「ずっと抑えてたんだ……」
アクシス・クランタ:「ご苦労さま」
ユーニス:「……私がこの子を助けたかったよ」トランクに目を落とす。
ユーニス:「せめてこの子だけは、私の力で、って」
ユーニス:「他の誰にも手を借りないで、邪魔する奴らはどうにか押し退けて、他の誰でもなく私が助けたんだ、って思いたかった」
アクシス・クランタ:「……うん」
ユーニス:「いや、今も思ってる」
ユーニス:「でも、やっぱり馬鹿馬鹿しい考えなのかな、それって」
アクシス・クランタ:「そんなことないよ」
アクシス・クランタ:「リッコも、ビビも、私も。証を欲しがっている」
アクシス・クランタ:「自分には何かができるんだっていう証を」
アクシス・クランタ:「あなたがそうでも、不思議には思わない」
眩星かんな:「理事会の手管に従事させられていたのは知っている。君に責任はない……とは、ちょっと違うか」
眩星かんな:「ビビちゃんにも何度か言ったけどね。人に頼ることに何も負い目を感じることはない」
眩星かんな:「真にヤオシェンの未来を想うなら。私達でも最高生徒会でも、利用できるものを何でも使い倒して」
眩星かんな:「最善を尽くす方針もいいんじゃないかな。大人のお節介で申し訳ないけどね」
中曽根ビビ:「わ、私も一個、これどうかなって案は考えたりはしてなくもない。出来るかわかんないけど……」
中曽根ビビ:「でも言わない。味方してって言ってくれない限り」
ユーニス:「う……」
齋藤リッコ:「強情ねあんた……」
アクシス・クランタ:「これは期待できるね、ビビはあなたの拠点を見つけた子なんだよ。頭いいんだから」
中曽根ビビ:「ハードルはあげないでよ!?」
アクシス・クランタ:「アピールできることはしておかないと……」
ユーニス:兎の耳が少しへたりとする。
アクシス・クランタ:「……ユーニス。ユーニス・ガターリッジ。思ってるでしょう? 私のこと、馴れ馴れしい勘違い女に鉢合わせちゃったなって」
アクシス・クランタ:そう言って、兎の耳に唇を寄せる。
アクシス・クランタ:「別に軽々しく、気持ちが分かるなんて言ってるわけじゃない。ほんとうに覚えがあるの。それが何なのか……見せる羽目にならないことを祈ってるけどね」
ユーニス:「ひゃっ……!?」
アクシス・クランタ:ぱっと身を離す。「さ、落ち着けるところに行こっか」
齋藤リッコ:「だから逃げるなって言ったじゃないの。あの場で話し合ってればこんなとこまで来ずに済んだのに~」ネチネチ
眩星かんな:「いいのかいアルルちゃん。あんなこと言って手籠めにしようとしてるけど」
中曽根ビビ:「距離近くない……?」
ユーニス:「な、何……なんで今……!?」
ユーニス:顔が赤い。
任アルル:「むう」頬を膨らませている。
齋藤リッコ:「で、どうするの?ニレ」
大嶽ニレ:『……ぬう』
大嶽ニレ:『我らに後足で砂をかけ、被らせた損失の贖いはしてもらう』
齋藤リッコ:「トイレ掃除とか?」
中曽根ビビ:「足と砂から安直に連想してないそれ?」
アクシス・クランタ:「ゴミ拾いかも」
大嶽ニレ:『だが……まあ、元から知らぬ幻獣がどうなったところでそれは知らぬ。好きにするがいい』
齋藤リッコ:「何だ、意外と話が分かるじゃない」
中曽根ビビ:「おもち代の分ってことね」
眩星かんな:「元ネタはパンなんだけどなぁ……」
大嶽ニレ:『ただし言っておくがそう軽くは済まんからな』威嚇するように翼を広げる仕草。
中曽根ビビ:「まあでもそこは……戦ったとしても」
中曽根ビビ:「残って受けるつもりだった罰じゃないの?」
ユーニス:「……逃がした後のことは考えてなかった」曖昧な顔をする。
中曽根ビビ:「やっぱり……」
齋藤リッコ:「ほんとにそれしか見えてなかったのね……」
眩星かんな:「後先考えず熱中する少年少女、まさしく青春だねぇ」
齋藤リッコ:「ちょっとニレ、あたしの顔に免じて軽い罰にしなさいよ」
大嶽ニレ:『お前の顔が何なのだ……』
アクシス・クランタ:「顔は効かないんだ」吹き出す。
アクシス・クランタ:「リッコってほんと、変わってる」
齋藤リッコ:「なに~~!?手伝ってやったでしょうが!身を粉にして!貴重な青春の一日を使って!」鳥をゆさぶる
大嶽ニレ:『やめろ。羽が抜ける』ゆさぶられる。
中曽根ビビ:「とにかく、これで一件落着……なのかな」
中曽根ビビ:「全然活躍できなかったけどまあ……」
中曽根ビビ:「いっか。そういう日があっても」
GM:そうして場の空気が緩みかけた、その時──
GM:低い唸り。空気の震動。最初は微かだったそれが、徐々に……耳を圧するほどに大きく、近付いてくる。
齋藤リッコ:「……」
アクシス・クランタ:「え、何。ニレ、この森ってやっぱり出るの?」
齋藤リッコ:「なんか……前にもこんなことあったような……」
眩星かんな:「……うん?」
中曽根ビビ:「やっぱりって……?」
GM:直後、既に骨組みだけの天井を過剰な勢いで突き破り、二つの巨影が遺跡の床に突き刺さる。
アクシス・クランタ:「主とかが住んでそうだなって……殺人巨大ヘラジカみたいな」
齋藤リッコ:「ウワーーーッ!?」吹き飛ばされる
アクシス・クランタ:「リッコ!」
GM:濛々と巻き上げた砂煙の中から、無骨な装甲で縁取られた姿を晒したのは……
中曽根ビビ:「えっ何……?」
齋藤リッコ:「ぎゃぶっ……」ゴロゴロ転がって「何!?殺人巨大ヘラジカ!?」
中曽根ビビ:「十字冠あるのに殺人もなにもないでしょ……」
アクシス・クランタ:「今挙げ足取ってる場合?」
野良スケバン:『間に……』
在野のスケバン:『合ったァーッ!!』
眩星かんな:「おやおや。久しぶりだねぇ二人とも」
齋藤リッコ:「えぇ~~……また出た……」げんなり
GM:物々しい武装を満載した、身の丈数mの重厚な戦闘用機械兵。
アクシス・クランタ:「はい」
アクシス・クランタ:「ちょっと待って、スケバンの子たち」
アクシス・クランタ:挙手。
野良スケバン:『おうおう』
眩星かんな:「はい、アクちゃん」
在野のスケバン:『何ですか』
アクシス・クランタ:「この子達が自分でここを嗅ぎ当てられるはず無いと思うんだけど、誰か発信機とかつけられてないかな」
アクシス・クランタ:体に妙なものがついていないか手探りしている。
野良スケバン:『失敬な奴だな!』
中曽根ビビ:「えっ」服をパタパタして確認する。
眩星かんな:「うーん……直近でそういうことしそうな心当たりが一人思い当っちゃうんだよなぁ」
中曽根ビビ:「ないけど……」
アクシス・クランタ:「タマネと最初にいた……ビビが違うなら先生とか?」先生のスーツのポケットをひっくり返している。
在野のスケバン:『姉御の力だよ! ねえ姉御!』
齋藤リッコ:「姉御……?」
眩星かんな:「多分、大丈夫だと思うんだけど……おや?」Yシャツの裾や襟を捲りながら。
GM:機械兵の片方の背のハッチが開き、小柄な影がそこから飛び降りる。
アクシス・クランタ:「うん。何奴」
諸見里タマネ:「あはは……どうも」気まずげに頭を掻きながら笑う。
中曽根ビビ:裾を捲る手を抑えている。「匿名から姉御に出世してる?」
諸見里タマネ:「ご無沙汰しております」
齋藤リッコ:「な……何~~~っ!?」
齋藤リッコ:「あんたは!!」
アクシス・クランタ:「どうもじゃないんだけど」
眩星かんな:「おやおや。久しぶりだねぇタマネちゃん」
アクシス・クランタ:「何がしたいの、説明」
齋藤リッコ:「ちょっとどういうことよ!この裏切者!」
アクシス・クランタ:あまり表情に出ないほうだが、それなりに不機嫌そうにしている。
眩星かんな:「何ゆえザイヤちゃんとノラちゃんに崇め奉られているんだい?」
諸見里タマネ:「それは単にその場のノリというか利害の一致というか……私としては」
諸見里タマネ:「神秘の幻獣、謎の幻獣。そんなものがいるならば、徹底的に調べ上げ解き明かしたい。それだけなんですけど」
諸見里タマネ:「どうにも雲行きが怪しくなってきたなと思い、やむなくこのような手に」
齋藤リッコ:「それはもうマスコミじゃなくて研究者じゃないの!?」
アクシス・クランタ:べし、と背嚢から取り出したヤオシェンのデータを投げつける。
ユーニス:「……」トランクを抱え込むようにする。
アクシス・クランタ:「それ持って帰りなさい」
眩星かんな:「私達と別れなかった方が真実に近づきやすかったと思うけどね」
齋藤リッコ:「ていうか……何なのよその高そうな装備は!?」
中曽根ビビ:「新聞部って儲かるの……?」
諸見里タマネ:「いえ、あれは……」
眩星かんな:「あと、私が胸の小さい女の子が好きって記事は本当に必要だったかい?」
アクシス・クランタ:「結構気にしてるんだそれ……」
眩星かんな:「あれじゃあまるで私が大きい胸の子が好きじゃない風に読み取れるじゃないか」
アクシス・クランタ:「そこなんだ……」
中曽根ビビ:「そこかよ」
齋藤リッコ:「そこなんですね」
野良スケバン:『あの戦いで戦車は失ったが』
在野のスケバン:『たまたま配信で我々の雄姿を見た奴がスパチャでコイツを恵んでくれたのさ!』
齋藤リッコ:「スパチャで戦闘用機械兵を!?」
中曽根ビビ:「雄姿だったらこっちにじゃないの……」
眩星かんな:「まさかザイヤちゃん達が人気配信者だったとはね」
齋藤リッコ:「あたしも配信しようかな……」
野良スケバン:『捨てる神あれば拾う神あり! 我々が幻獣を手に入れることこそ民の、いやさ天の意志!』
在野のスケバン:『この勢いで薬の神のご利益までもアタシらがモノにしちまおうという算段よーッ!!』
アクシス・クランタ:「リッコはよしたほうが良い気がする、なんとなく」
齋藤リッコ:「なんで?」
アクシス・クランタ:「よくないコメントに影響されそう」
野良スケバン:『あとアタシ胸の大きさには自信あるッス』
在野のスケバン:『は? 急になんだお前』
齋藤リッコ:「胸じゃないの!人気の理由!」
中曽根ビビ:「このままこいつらで殴り合ってくれないかな」
眩星かんな:「こらこら、二人とも私を取り合って喧嘩するのはよくないよ」
齋藤リッコ:「こいつ……演奏動画って言ってサムネイルにこれ見よがしに巨乳を映すような真似を……」
齋藤リッコ:「許せない…………!!」義憤に燃えている
アクシス・クランタ:「そんなキレ方ある?」
眩星かんな:「例が具体的すぎやしないかい?」
中曽根ビビ:「てか肩とか凝るじゃん……」
ユーニス:「あ、あの……」君たちの方を見る。
中曽根ビビ:「あれの敵ではあることは何より信用してもらえそう」
眩星かんな:「おっと。どうしたユニちゃん」
アクシス・クランタ:「途中で帰りたくなったら、これが連絡先ね」ユーニスにメモを渡す。
ユーニス:「あ、うん。ありがとう……」
ユーニス:「じゃなくて」
ユーニス:「私、ヤオシェンを助けたいし、守りたい。ちゃんと、私の力だけでやるのが第一じゃなくて」
ユーニス:「一番良い方法でそうしてあげたい。だから、力を貸してほしい……」
ユーニス:「……です」
アクシス・クランタ:「わぁ」
眩星かんな:「良かったねアクちゃん。漸くデレてくれたよ」
中曽根ビビ:「……最初からそうやって素直でいいのよ」
アクシス・クランタ:「私は細やかな機微がわかるからさっきの時点でデレとしてカウントしてるけど?」
眩星かんな:「勿論だとも。私は生徒から頼まれたら断らない主義でね」
ユーニス:「……改めて目の当たりにすると、あんな欲に塗れた人たちを一人で相手にするのなんか絶対無理だし……」
アクシス・クランタ:「変なマウント取ってる場合じゃない。良かったです。助けを求めてくれて!」
齋藤リッコ:「当たり前でしょ!こんな奴らに負けてらんないわよ!」
齋藤リッコ:「ニレ!なんか最強になる魔法とかあるでしょ!かけて!」
眩星かんな:「二人は別に悪い子じゃな……あー……えーっと、そう。欲望に素直な子ってだけでね」
中曽根ビビ:「これも強欲でしょ」
ユーニス:「体中調べて無理させられるのだって、ヤオシェンにはもう十分だもの」
アクシス・クランタ:キングダムの森で好き放題兵器を振り回してして見咎められないわけでもないだろうし、なんだか強そうだし、先にユーニスが離脱したらさっさと自害して飛ぼうとしていたのは秘密だ。
大嶽ニレ:『最強にはできぬが力添えはする』
大嶽ニレ:『とは言え肝心なのはお前自身の力だ、リッコ』
齋藤リッコ:「うん……」
齋藤リッコ:「……え!?あたし!?」
齋藤リッコ:「サイキョーの魔法でバーッてやっつけてくれるわけじゃないの!?」
眩星かんな:「ニレちゃんの言う通りだ。君の伸びしろは私が保証する」
アクシス・クランタ:「リッコならできるよ、かわいいし」
眩星かんな:「いずれ最強王になって、アルルちゃんに立ち向かえるよう一緒に頑張ろうね」
中曽根ビビ:「あんまりプレッシャー掛けてあげないほうが……」
中曽根ビビ:「過度に期待するのよくないよ」おろおろする。
齋藤リッコ:「え~?えへへ……そうですかぁ~?そうかなぁ~……」心配をよそにデレデレしている
齋藤リッコ:「じゃあいっちょやったりますか~……エヘヘ……」
中曽根ビビ:「し、心配をよそに……」
アクシス・クランタ:「中身のない持ち上げなら調子に乗ってくれるかなって」こそっと。
眩星かんな:「それに。今こそビビちゃんが活躍できるチャンスかもしれないしね」
中曽根ビビ:「……うん。大丈夫」
中曽根ビビ:「活躍できなかったとしても、それはそれだけ」
齋藤リッコ:「そっか。ビビがいるから心配ないわよね」
中曽根ビビ:「先生が安全だったってことでしょう」
中曽根ビビ:「こっちのハードルも上げるなあ」苦笑して。「やるだけはやるよ」
眩星かんな:「そうだね。だが、今回の私の目標も控えめに言って圧勝でね」
中曽根ビビ:「そうでした。結構エスっぽいよねそのへん先生」
中曽根ビビ:「まあ、見てなよ」
眩星かんな:「そうかい?期待しているよ」首元に指で触れる。
眩星かんな:「(私の見立てが正しければ。君が能力を十全に発揮できないのは──)」
眩星かんな:「じゃ、行こうか。やんちゃなあの子達にもう一度お灸を据えてあげよう」首元の茨を模した痣が赤光を放つ。
GM:鋼鉄の巨兵が駆動音を轟かせる。二重のそれは、単なる音として以上に君たちのレネゲイドを刺激する。
GM:衝動判定です。難易度は9。
齋藤リッコ:4DX+2>=9
DoubleCross : (4DX10+2>=9) → 9[2,9,9,9]+2 → 11 → 成功

齋藤リッコ:2D10+57
DoubleCross : (2D10+57) → 11[1,10]+57 → 68

アクシス・クランタ:4dx+2>=9 えい
DoubleCross : (4DX10+2>=9) → 7[2,3,5,7]+2 → 9 → 成功

眩星かんな:4dx>=9
DoubleCross : (4DX10>=9) → 8[1,4,7,8] → 8 → 失敗

眩星かんな:82+2d10
DoubleCross : (82+2D10) → 82+5[1,4] → 87

中曽根ビビ:6dx-1>=9
DoubleCross : (6DX10-1>=9) → 4[1,1,3,4,4,4]-1 → 3 → 失敗

中曽根ビビ:過剰に失敗してるなこいつ……暴走。
中曽根ビビ:解放の変異暴走で通常の暴走の代わりに行動値0になります。
中曽根ビビ:中曽根ビビの侵蝕率を2d10(→ 18)増加 (82 → 100)
中曽根ビビ:あがりすぎ
アクシス・クランタ:アクシスの侵蝕率を2d10(→ 11)増加 (72 → 83)
GM:彼方。戦いに臨む君たちを鼓舞する如く、セイクリッドピラーの光が輝く。月の光に照らされる森が、ひと瞬き、真昼じみた清冽な光に包まれる。
GM:神聖二重冠、及び新星白書が使用可能になりました。

▼ 効果を見る(クリックで展開)

GM:クライマックス戦闘を開始します。初期配置は以下の通り。
※[]内は行動値
   スケバン(搭乗)A[5]、タマネ[6]
          |
         (10m)
          |
     アクシス[7]、リッコ[6]
      かんな[12]、ビビ[0]
          |
         (5m)
          |
 スケバン(射撃)[8]、スケバン(白兵)[5]
          |
         (5m)
          |
      スケバン(搭乗)B[5]
アクシス・クランタ:敵がいっぱいいる!
GM:また、NPC効果が使用可能です。

◆任アルル ラウンド1回、任意の対象が判定を行った直後に使用可能。その判定のダイス目ひとつを10か1に変更する。

◆大嶽ニレ ラウンド1回、セットアッププロセスに使用可能。任意のエンゲージ一つに存在するPC全員の攻撃力を、そのラウンド中+10する。

◆ユーニス・ガターリッジ ラウンド1回、任意のPCが手番を迎えた際に使用可能。その手番では、シーン内の好きなエンゲージに存在するものとしてエフェクトや攻撃などを行うことができる。

齋藤リッコ:お前は……砂の騎士団!?
中曽根ビビ:べんり
眩星かんな:助かるなぁ
アクシス・クランタ:同エン不可持ってるから助かる
中曽根ビビ:エンゲージ自体は離したくないですしね

GM:では第一ラウンドセットアップから!
アクシス・クランタ:私はなし NPCカード:大獄ニレを使用したいです
齋藤リッコ:なし!
中曽根ビビ:なしです
GM:イイデショウ
眩星かんな:《限界突破》で《力の法則》をラウンド2回使います 侵蝕90
大嶽ニレ:皆固まっているため、PC全員の攻撃力をこのラウンドの間+10します。
中曽根ビビ:やったね
諸見里タマネ:こちらはなし。
スケバン(搭乗):なし。
スケバン(射撃):なし。
スケバン(白兵):《ターゲットロック》。対象は
スケバン(白兵):choice[アクシス,リッコ,かんな,ビビ]
DoubleCross : (choice[アクシス,リッコ,かんな,ビビ]) → かんな

スケバン(白兵):勇気を出して先生にアタックします
眩星かんな:ひえぇ
アクシス・クランタ:モテモテだね、先生
GM:あっ
GM:間違えてました
諸見里タマネ:《加速装置》があるんだった。行動値を+16して22に。
齋藤リッコ:こいつ……
中曽根ビビ:許せねえ
アクシス・クランタ:はやい
諸見里タマネ:フハハ
GM:また、タマネは先生による説得が可能でもあります。普通に殴り倒してくれてもいいが……
眩星かんな:なるほどなぁ
アクシス・クランタ:先生に篭絡してもらうか
中曽根ビビ:そうとはね

GM:イニシアチブプロセスに移ります。何もなければ行動値22のタマネから。
アクシス・クランタ:ないぜ
齋藤リッコ:侵蝕が低すぎてありません
諸見里タマネ:じゃあ動いちゃお!
諸見里タマネ:マイナー無し。メジャーで《アドヴァイス》《戦場の魔術師》《弱点看破》。
諸見里タマネ:スケバン(搭乗)ABとスケバン(射撃)を対象に、次の行動のクリティカル値を-1(下限6)、ダイス+6、攻撃力+12します。
齋藤リッコ:余計なことを~~
中曽根ビビ:攻撃力あげないで!
アクシス・クランタ:弱点がバレちゃう

GM:演出は後にして行動値12のかんな先生!
眩星かんな:はーい
眩星かんな:マイナーで暴走解除
眩星かんな:メジャー《エンジェルヴォイス》《風の渡し手》
眩星かんな:対象はリッコちゃんアクちゃん、あと説得噛ませてタマネちゃん
アクシス・クランタ:やった~
中曽根ビビ:あたしの分が……
齋藤リッコ:わ~~い
GM:ろ 篭絡される
眩星かんな:ごめんねビビちゃん 次メジャーC値-1、ダイス+1個。侵蝕97で以上
GM:演出は今します?
眩星かんな:説得の仕方がタマネちゃんの攻撃次第になるかなぁと
眩星かんな:PC支援の方は攻撃演出に突っ込むので、割とどっちでも大丈夫です
GM:じゃあ一旦アクシスさんまで回そうかな
眩星かんな:はーい
アクシス・クランタ:あっそっか ブルゲ使ってないから私からなんだ

GM:行動値8のスケバン(射撃)の手番。
スケバン(射撃):行動はミドルと変わらず《コンセントレイト:エンジェルハィロゥ》《小さな塵》。
スケバン(射撃):choice[アクシス,リッコ,かんな,ビビ]
DoubleCross : (choice[アクシス,リッコ,かんな,ビビ]) → ビビ

スケバン(射撃):ウワッ
中曽根ビビ:弱いやつから狙おうとしてるな
中曽根ビビ:かよわい私を……
スケバン(射撃):そうだぜ!くらえ!
齋藤リッコ:ビビのおっさ~~~ん!!
アクシス・クランタ:なんでよりによってビビに対してルフィのマネをおっさん呼びで……
中曽根ビビ:コブラだろ その呼び方したら
スケバン(射撃):14dx6+6
DoubleCross : (14DX6+6) → 10[1,1,3,4,4,5,5,5,6,6,8,8,8,10]+10[4,5,5,8,9,9]+5[1,3,5]+6 → 31

中曽根ビビ:ガードします。
スケバン(射撃):4d10+15+12 支援入りの一撃でくたばりやがれ~ッ
DoubleCross : (4D10+15+12) → 15[5,4,1,5]+15+12 → 42

スケバン(射撃):諸々有効!
中曽根ビビ:C(42-6-15-5-6-30)
DoubleCross : c(42-6-15-5-6-30) → -20

中曽根ビビ:無傷です
スケバン(射撃):?
齋藤リッコ:なんだこいつ
眩星かんな:すごーい
アクシス・クランタ:これがピュア拒絶領域の力ってわけ
スケバン(射撃):夢……?

GM:こ、行動値7のアクシスさんの手番です
アクシス・クランタ:マイナーなし
アクシス・クランタ:《コンセントレイト》《鋼の顎》《ダンシングシミター》《要の陣形》 どこ狙おっかな 素ケバンはビビがいれば恐るるに足らないし……
アクシス・クランタ:搭乗スケバン2体と白兵スケバンを攻撃します
GM:判定どうぞ!
アクシス・クランタ:9dx6+1
DoubleCross : (9DX6+1) → 10[1,2,3,5,7,7,8,9,10]+10[4,6,9,9,10]+10[2,2,6,10]+10[4,9]+10[10]+10[10]+10[9]+10[9]+10[6]+2[2]+1 → 93

アクシス・クランタ:うわ
眩星かんな:侵蝕の都合により《妖精の手》がやりたいです
アクシス・クランタ:やった~ 回します
アクシス・クランタ:1DX6+101 えーい
DoubleCross : (1DX6+101) → 5[5]+101 → 106

眩星かんな:侵蝕101 これで力が使える
齋藤リッコ:やばすぎる
GM:おかしいでしょ
中曽根ビビ:ヒエ……
アクシス・クランタ:後乗せこれ以上はありません リアクションどうぞ
スケバン(白兵):ガードします。
スケバン(搭乗):こちらも二体ともガードして《球電の盾》。
アクシス・クランタ:ではダメージロールをしたいのですが……
アクシス・クランタ:チラッ
眩星かんな:《力の法則》1回目。ダメ+5Dどうぞ 侵蝕105
GM:やめろ~~~~
アクシス・クランタ:わ~い!
アクシス・クランタ:11d10+16+10+5d10 装甲無視
DoubleCross : (11D10+16+10+5D10) → 50[2,1,7,5,1,4,8,7,1,9,5]+16+10+35[7,4,7,10,7] → 111

アクシス・クランタ:これが……私…………?
齋藤リッコ:やばすぎる
アクシス・クランタ:ソシャゲみたいなバフの盛られ方した
中曽根ビビ:五星君の愛人ともなればこうもなるんだなあ
スケバン(白兵):爆発四散します
スケバン(搭乗):こちらは生きてるけど相当痛い
アクシス・クランタ:アクシスの侵蝕率を11(→ 11)増加 (83 → 94)


諸見里タマネ:「さあ、己の性根に真っ直ぐなスケバンの皆さん!」
諸見里タマネ:「明るい未来のため、真実のため! 共に勝利を掴みましょう!」
野良スケバン:『ちょっと待って姉御!』
在野のスケバン:『戦闘モードってのになんないんだけど!』
諸見里タマネ:「正面のパネルにSTARTってボタンありません?」
野良スケバン:『ほんとだ、ある』
GM:巨兵から放たれる不穏な唸りがさらに一段高まり、飛びかかる直前の獣のようにその機体が震え出す。
野良スケバン:『ウオオこれなら行ける! なんて的確なアドヴァイス!』
アクシス・クランタ:「こんな奴らにやられたくなさすぎるよ」
在野のスケバン:『まさしく……戦場の魔術師!』
諸見里タマネ:「…………」
眩星かんな:「うーん。傍から見てればとても微笑ましい風景なんだけどねぇ」
齋藤リッコ:「いやでも……戦車でも結構やばかったのに、あれ二体は普通にシャレになってないですよ!」
眩星かんな:「殲滅対象が私達となると、のほほんとはしてられないか」
中曽根ビビ:「ハリボテだったりしてくれないかな……?」
眩星かんな:「いや、あの型はメイドインジェネシス秋のロボット展覧会で見たことある」
齋藤リッコ:「最新鋭じゃないですか~!」
眩星かんな:「価格は一般流通品とは比べものにならないんだけど……スパチャって凄いね」
アクシス・クランタ:「メイ展に出るようなモデルが……? あいつらの視聴者、何者」
ユーニス:(ものすごいお金を持ったアホ……?)
眩星かんな:「ま。それでも何とかなるさ」
眩星かんな:とつとつと一歩前に出て。両手でメガホンの形を作って口に当てる。
中曽根ビビ:「何を」
眩星かんな:「おーい、タマネちゃーん!」
眩星かんな:「今からでもコッチの陣営に戻ってこないかい?」
諸見里タマネ:「……正直ちょっと見誤った感があるのは否定しませんが」
諸見里タマネ:「でも気になるし、みんな知りたいでしょう。“ヤオシェン”」
諸見里タマネ:「どんな傷でも治るなんて夢のよう。もっともっと広く知られ、調べられるのが公共のためというものじゃないですか? 隠すなんて勿体ない」
眩星かんな:「そうかい?残念だなぁ……」
眩星かんな:「今から、職員室"星室庁"の先生たる私に秘められた超絶支援能力を使って」
眩星かんな:「生半可の生徒じゃ傷一つ付けられない様な最新鋭ロボットをボロクズの様に吹き飛ばそうとしてて」
眩星かんな:「新聞部の君にはその一部始終を特等席で眺めていて貰おうと思ったんだけどなぁ」
諸見里タマネ:「えっ…………。いや、しかし」
眩星かんな:「リッコちゃん。ビビちゃん。ちょっと私の前に立って姿隠して」
齋藤リッコ:「うん?はい」言われた通りに前に出ます
中曽根ビビ:「?」歩み出る。
アクシス・クランタ:「え、なに」そういえば、先生はこれまで能力らしきものを使った様子はなかったが。
眩星かんな:「これを知ってる生徒はまだ新聞部には居ないだろうね。ノヴァリス全体でも、高々10名に満たないんじゃないかな」
眩星かんな:「そっちからだと、あれよあれよという間にアクちゃんの一撃で吹き飛んでお終いだよ」
諸見里タマネ:「た、確かに興味はそそられますけど、でも!」
中曽根ビビ:「これ私達目隠しにだけ使われてる?」
諸見里タマネ:「それなら安全圏でただ眺めるより、自分も直にその威力を味わう方が良い記事を書けるはず!」
齋藤リッコ:「思ったより気合入ってるわね……」
諸見里タマネ:「この諸見里タマネ、それまで耐え抜く程度の根性はあります! それでもそっちにつけというなら、せめて」
アクシス・クランタ:「私が一撃することになってる……やっていいならやるけどさ」
アクシス・クランタ:意図するところはよくわからないが、適当に合わせている。
諸見里タマネ:「先生の生活に密着一週間くらいの取材と記事化の許可ぐらいはもらえねば!」
眩星かんな:「ふむ。流石は天下の新聞部、鍛え抜かれたジャーナリズムだ」
眩星かんな:「良いだろう、ついでに私がノヴァリスへ訪れるまでに色々こなしたイベント話も付け合せるね」
齋藤リッコ:「先生!?」
齋藤リッコ:「なんで悪いことしたあっちがご褒美貰えてるんですか!!」
眩星かんな:「えっ」
諸見里タマネ:「録音しましたからね」懐から小型のレコーダーを取り出して見せて。
諸見里タマネ:「そういうことなら……じゃあ……」
眩星かんな:「私のプロジェクトX案件って新聞部以外にもご褒美になるのかい?」
齋藤リッコ:「ずるいずるいずるい!あたしもあたしも!!」
諸見里タマネ:「一抜けで……」
野良スケバン:『えっ姉御?』
在野のスケバン:『幻獣いらないんですか? 欲が無いなあ』
中曽根ビビ:「別に話を聞きたいわけじゃないけど」
中曽根ビビ:「裏切り得みたいな感じはあるでしょなんか……」
中曽根ビビ:「フツーについてくれば全部わかったんだから予断で情報を得損ねてただけのやつにさ……」
眩星かんな:「そうなんだ。私の傍に居てくれた方が好感度は高いと思うんだけどなぁ」
中曽根ビビ:「好感度を稼ぎたいわけでもないけど……」
アクシス・クランタ:「やっぱり結構モテるんだね、先生」
アクシス・クランタ:多少しらっとした目を向けている。
諸見里タマネ:「さすがにちょっと耳が痛いですが聞ける話は聞く主義です」
眩星かんな:「そう言わないでおくれよ。今から"応援"しようとしてるんだから」
眩星かんな:「じゃ、ざっくりと私の能力を説明しちゃうと……」
眩星かんな:首元の茨のような痣が、灼光を伴い輝きを強めていく。同時に、口元から血が垂れて。
中曽根ビビ:「先生……?」
眩星かんな:「一言でいうと、言霊を媒介とした……ごほ。性能の誇大化だ」
齋藤リッコ:「……先生……」能力については知っているが、心配な目を向ける。
眩星かんな:「当人の最奥から、眠っているはずの真価を引き摺り出し。最良の結果を導く」
眩星かんな:「酷使すると、喉が焼けてとても痛い。以上だ」
眩星かんな:「じゃ。準備はいいかい?アクちゃん」
アクシス・クランタ:「……まあまあかな」
アクシス・クランタ:至って良くはない。アクシスの能力は、扉を空けるという動作を必ず要求する。銃を持った敵を目の前に注目を集められるという今の状況は、普段の自分にとってみれば最悪に近い。
アクシス・クランタ:(……でも。それが分かっていない先生ではない気がする。やっていいんだ、あからさまなくらいに)
眩星かんな:「……懸念は幾らでもあるだろう。でも、心配する必要は一切ない」
アクシス・クランタ:背嚢から左手で厚紙のスクロールを取り出す。右手に握ったナイフで壁の蔦を払う。
眩星かんな:「ただ、私の言葉に耳を傾けて。自分の力を信じて奮えばいい」
眩星かんな:「ユニちゃんにアレだけ啖呵を切ったんだ。彼女の期待に応えられるだけの、君を魅せる時だ」
ユーニス:「……」じっとアクシスと先生を見ている。
アクシス・クランタ:スクロールが開くと壁紙のように朽ちた石に吸着し、素早くそれを切開する。扉の形に。
アクシス・クランタ:およそ戦いのなかで晒すものでない、絶好の隙。
眩星かんな:「活路を──"切り開け"」
野良スケバン:『なんかすごい隙だらけの奴いんぞ!』
在野のスケバン:『撃て撃て!』
齋藤リッコ:「アクシス!危ないっ……!」
中曽根ビビ:「アクシスさん……!」
GM:機械兵の足元に展開した徒歩のスケバンたちが、アクシスに向けて銃弾の雨を放つ。
中曽根ビビ:彼女の周囲を包むように、淡い黒のドームが広がる。
中曽根ビビ:だが、それは以前に出したときとは違う。ぴっしりと生真面目に丁寧に展開されていたときとは違い、
アクシス・クランタ:(ビビの能力。だけど、これは──)
中曽根ビビ:粗い。照準がぶれ、球形もひどく乱れている。
中曽根ビビ:「だめだ、集中が……」
中曽根ビビ:それが銃弾の雨にさらされると、銃弾の雨はその球体を突き破り、
中曽根ビビ:直後、その球体の反対側から飛び出して地面をえぐった。
齋藤リッコ:「ビビっ! ……?」銃弾に貫かれたのを見て悲鳴を上げる、が。
野良スケバン:『やったか!?』
中曽根ビビ:「あれ……?」
中曽根ビビ:「私、今制御できなくて……あれ?」
中曽根ビビ:「もしかして……そのほうがいい・・・・・・・の……?」
齋藤リッコ:「……無傷……?真正面から、あんなに撃たれて……」ぺたぺたと手を握る
齋藤リッコ:「……弾いたの?……いや……」
在野のスケバン:『ほえ?』
任アルル:「……あら」
アクシス・クランタ:そして、彼女の起こした不可解な現象に注目が移るのと入れ替わるように、既に忽然と姿を消している。
アクシス・クランタ:レネゲイドが昂ぶった状態にある時、遠くの空間を繋ぐゲートは作れない。ならばどうするか。単に近ければ良い。
アクシス・クランタ:闇の守りを貫くために機銃を構え、ビビへ照準を定めるために前進した機械兵の足元に跳躍した。さらに空間と空間を繋ぐものではない、昏いゲートを生成する。
アクシス・クランタ:ウイルスの空間平衡による緊張状態が成立を阻害した遠方跳躍用の『扉』。
アクシス・クランタ:それでも異空への扉を開くという動作は必要とされ、行われてしまっていることがアクシスのゲートの取り回しの悪さであり、同時に特徴だ。
アクシス・クランタ:特殊なポケットディメンション。侵入することもされることも不可能な、接続失敗時に開かれるチャンネル。
アクシス・クランタ:「ヴォイドって呼んでる。与えられたエネルギーは一切の減衰なく闇の中を伝わる孤立波ソリトンとして伝播し、どこかで跳ね返って、数カ月後に入り口に帰ってくる。まあ、それは使っちゃったんだけど、つまり──」
アクシス・クランタ:「反動がない。踏めば『跳躍』ができないってこと。機敏に動こうとすれば、ジャイロと姿勢制御AIが導き出した運動の本来起きるべき結果を狂わされ続け必ず転倒する」
アクシス・クランタ:『扉』の枠は荷重に耐えかねて破壊されている。だが、それでも虚へのゲートは閉じていない。これが先生の力による拡張。おそらくは。
アクシス・クランタ:明後日の方向へ乱射された機銃が、味方を巻き込んで敵陣をめちゃくちゃにする。
スケバン(白兵):「ウギャアアーッ!?」
野良スケバン:『フ、フロレンティーナ!』
齋藤リッコ:「す……すご……!」その光景に息を呑む。
齋藤リッコ:「何言ってるか全然分かんなかったけど……すごい……!」
アクシス・クランタ:「ビビと先生のおかげってことだよ」
中曽根ビビ:「えっ私それについては何もわかんないよ……!?」
アクシス・クランタ:混乱を抜けて、仲間の許へ転がり込む。
アクシス・クランタ:「守ってくれたでしょ」
中曽根ビビ:「……うん。まあ」
齋藤リッコ:「そうよ!すごいじゃないの!成績Cなんてウソついちゃってさ!」
中曽根ビビ:「ウソじゃないってば」
中曽根ビビ:「リッコのおかげで強くなったんだよ、きっと」
齋藤リッコ:「えっ……?あたし何もしてないけど……」
中曽根ビビ:「何もしなかったから」
齋藤リッコ:「……?」怪訝に首を捻る。
眩星かんな:「謙遜せず、素直に受け止めてあげればいいよ」
中曽根ビビ:「それに、本当にするのはこれからでしょ」
中曽根ビビ:「見せてよ。カッコいいとこ」
齋藤リッコ:「……気軽に掛けてくれるわね、プレッシャー……!」
眩星かんな:「あの最新鋭ロボットは、全エネルギーをシールドに集中させる絶対防御モードがあるんだけど」
眩星かんな:「タマネちゃんが離反してくれたからね。気づかれないうちに畳み掛けちゃおう」
齋藤リッコ:「は、はいっ……!」先生の言葉に気を引き締め直す。


GM:行動値6、齋藤さんの手番です。
齋藤リッコ:はい
齋藤リッコ:ユーニスちゃんのNPCカードを使わせてもらいます
齋藤リッコ:◆ユーニス・ガターリッジ:ラウンド1回、任意のPCが手番を迎えた際に使用可能。その手番では、シーン内の好きなエンゲージに存在するものとしてエフェクトや攻撃などを行うことができる。
齋藤リッコ:この効果で……マイナー移動せずに攻撃させてもらうぜ
ユーニス:了解!
齋藤リッコ:同時に神聖二重冠の効果を起動
齋藤リッコ:・あなたの侵蝕値を任意の数値まで瞬時に上昇させる。あなたがこのメインプロセスで行う攻撃の攻撃力を+[上昇分×2]点増やす。
齋藤リッコ:これを使い……68>106まで上げます
GM:上げすぎ
齋藤リッコ:齋藤リッコの侵蝕率を38(→ 38)増加 (68 → 106)
齋藤リッコ:メジャーでコンボ【輝かざる星】
齋藤リッコ:《コンセントレイト:サラマンダー》+《災厄の炎》+《プラズマカノン》
齋藤リッコ:対象は下エンゲージの搭乗Bスケバン
スケバン(搭乗):ヒエーッ
GM:判定どうぞ!
齋藤リッコ:えーと
齋藤リッコ:先生が100越えたからダイス+2かな
眩星かんな:ですねぇ
齋藤リッコ:ウオオ 振ります
齋藤リッコ:12DX6+4
DoubleCross : (12DX6+4) → 10[1,1,2,3,3,4,4,5,6,6,8,10]+10[4,6,7,9]+4[1,2,4]+4 → 28

齋藤リッコ:やる気出せ!!
アクシス・クランタ:どうせガードで当たる気もするがアルル使いますか
齋藤リッコ:抱かれるか……
アクシス・クランタ:癪だな 私がやります
任アルル:あらあら
アクシス・クランタ:《妖精の手》 侵蝕98
齋藤リッコ:健気な女
齋藤リッコ:ありがとうございます
齋藤リッコ:1DX6+34
DoubleCross : (1DX6+34) → 4[4]+34 → 38

齋藤リッコ:一応上がったぜ
スケバン(搭乗):ガード《球電の盾》。
GM:ダメージをどうぞ
齋藤リッコ:うお~死ね!
齋藤リッコ:4D10+38+76
DoubleCross : (4D10+38+76) → 31[10,8,3,10]+38+76 → 145

齋藤リッコ:装甲有効です
アクシス・クランタ:ヤバ
中曽根ビビ:最強王だろ
眩星かんな:でか~
GM:ワ……
スケバン(搭乗):《電磁反応装甲》を5回使用します。
齋藤リッコ:嘘だろこいつ
中曽根ビビ:ボタンわかったの?
眩星かんな:わかっちゃったかぁ
アクシス・クランタ:これが絶対防御モード
スケバン(搭乗):これでだいぶ抜けることの方が嘘だろだよ
スケバン(搭乗):でも生きてる!生きてるってすばらしい
齋藤リッコ:齋藤リッコの侵蝕率を10(→ 10)増加 (106 → 116)
GM:演出どうぞ!
齋藤リッコ:その前に
齋藤リッコ:《時間凍結》再行動します
アクシス・クランタ:殺せー!
齋藤リッコ:齋藤リッコのHPを8(→ 8)に変更 (28 → 8)
齋藤リッコ:齋藤リッコの侵蝕率を5(→ 5)増加 (116 → 121)
GM:何だと……
齋藤リッコ:マイナーなし、メジャーで災厄を抜いて《コンセントレイト:サラマンダー》+《プラズマカノン》のみで攻撃
齋藤リッコ:対象はさっきと同じ搭乗B
齋藤リッコ:10DX7+4
DoubleCross : (10DX7+4) → 10[3,3,4,4,5,7,8,9,9,10]+10[1,2,3,6,9]+3[3]+4 → 27

アクシス・クランタ:アルルよろしく
任アルル:貸し出されます。《妖精の手》
齋藤リッコ:ヒッ
アクシス・クランタ:言い方
齋藤リッコ:1DX7+34
DoubleCross : (1DX7+34) → 3[3]+34 → 37

スケバン(搭乗):やはり《球電の盾》ガード。
眩星かんな:《力の法則》ダメ+5Dどうぞ。侵蝕109
齋藤リッコ:先生~~♡
齋藤リッコ:ダメージ
齋藤リッコ:4D10+20+5D10
DoubleCross : (4D10+20+5D10) → 22[4,8,7,3]+20+24[3,3,7,2,9] → 66

齋藤リッコ:死んでくれ!
GM:ニレの支援入ってます?
齋藤リッコ:あっ入ってない
齋藤リッコ:さっきのも入ってなかった
齋藤リッコ:155と76です
スケバン(搭乗):まあ……どのみち死ぬんですけど……
齋藤リッコ:死んだぜ
齋藤リッコ:齋藤リッコの侵蝕率を6(→ 6)増加 (120 → 126)


眩星かんな:「さて、リッコちゃんの能力に手を添えるのは2回目だね」
眩星かんな:「ショコランの1件もあるし、流石にそろそろ緊張もしなくなってきたんじゃないかな?」
齋藤リッコ:「そ、そう言って頂けるのは嬉しいですけど……」
齋藤リッコ:その足は微かに震えている。
齋藤リッコ:「まだ全然怖いです……!」
眩星かんな:「そっか。大丈夫、何度でも君が誇る唯一無二の"最強"を保証しよう」
眩星かんな:「私はそのためにいる。声を聴いて。息を整えて。自分を信じて、素直に振舞う限り」
眩星かんな:「"君の優しさは無敵だ"。やっちまえ!!」
齋藤リッコ:「……っ……はい……!」
齋藤リッコ:頷く。きっと自分は、彼女のその言葉を待っていたのだろう。足の震えは収まり、乱れていた呼吸が落ち着いてくる。
齋藤リッコ:「……ユーニス!あんたも手伝って!」
ユーニス:「う、うん!」
ユーニス:「……何したらいいの!?」
齋藤リッコ:「運んで!」スケバンたちの人垣の向こう、巨大な機影を目で示す。「あそこ!」
ユーニス:こくこくと頷く。
ユーニス:「じゃ、じゃあ、こっち、これ」トランクをその場に置き、開く。
ユーニス:中に広がるのはまったくの闇。
アクシス・クランタ:(だいぶ使い勝手よさそうだな……)
ユーニス:「“メリーアン、メリーアン、何してる?”」
ユーニス:「“手袋と扇子を取ってこい。急いで!”」
ユーニス:彼女が呪文を諳んじると、風ならぬ突風が君の背中を押し、軽々と舞い上げてトランクに吸い込んでしまう。
中曽根ビビ:「えっ」
齋藤リッコ:「ありがと!」疑いも躊躇なく、同時に自らトランクに飛び込む。
ユーニス:一瞬だけ視界が闇に閉ざされて。
中曽根ビビ:「ちょっと!?大丈夫なのそれ!?」
ユーニス:直後、場面を切り替えるみたいに、目の前に既に機械の巨兵がいる。
齋藤リッコ:「……」重機の唸りを上げる巨兵を見上げる。比べればリッコの背丈はあまりにも小さい。
ユーニス:余人の目からするならば、目にしたことはより単純だ。機械兵の足元に黒穴が開いて、トランクに入った少女がそこから飛び出した。
アクシス・クランタ:「突入と出現の向きが逆……これ私もできるのかな。っと、あ」
中曽根ビビ:再出現した姿を見てほっと一息つく。だが。「行けるの……?」
アクシス・クランタ:集中が切れた瞬間に残してきたゲートが消失し、機械兵がわずかに姿勢を崩し、リッコへの反応が遅れた。
大嶽ニレ:『行けてもらえねば困るぞ』
大嶽ニレ:羽ばたきと共に起こった風がリッコを包み、心地よい熱と共にレネゲイドを賦活する。
眩星かんな:「大丈夫さ。白ウサギに命じられて家に入ったアリスメリーアンは」
眩星かんな:「ビッグになり過ぎて家の中をまるごと押し潰せちゃったからね」
齋藤リッコ:「……。あたし……ムカつくのよね」
齋藤リッコ:卵の殻が割れるように、純白の十字冠に罅が走る。
齋藤リッコ:「自分の好きなこととか、やりたいこと、やるべきことを見つけて……一生懸命頑張って、キラキラしてるような連中が……」
齋藤リッコ:「羨ましくて、ムカつくの」
野良スケバン:『よせやい』
在野のスケバン:『照れるぜ』
齋藤リッコ:「でも、それよりもっとムカつくのは……」
齋藤リッコ:「あんたらみたいに、そいつらの邪魔をする連中よ!!」
齋藤リッコ:十字冠が砕け散る。
野良スケバン:『褒められてなかった……』
アクシス・クランタ:ぞわり、と本能的な恐怖を感じた。これまでのそう長くもない人生で、危機に対する嗅覚だけは養っている。
在野のスケバン:『そんな……』
齋藤リッコ:閃光、衝撃。解き放たれる業火と氷槍。
齋藤リッコ:相剋する膨大なエネルギーが翼、或いは王冠めいた形を織り成し揺らめく、壮麗な神聖二重冠。
齋藤リッコ:同時、小さく頼りなかった魔眼たちが一気に膨張。熱波と冷気を迸らせて、ふたつの恒星の如き輝きを放つ。
中曽根ビビ:「……!」
齋藤リッコ:「おらぁああああっ!!」
齋藤リッコ:燃え盛る紅球が巨大な機体に真正面から直撃し、凄まじい爆炎と火の粉が撒き散らされる。
野良スケバン:『ばッ』
在野のスケバン:『バカなーーーーッ!?!?!』
GM:破壊の音が木と石の遺構を圧した。──鋼鉄の塊がそうなったのとは異なる、硝子が割れ砕けるような澄んだ音だった。
GM:立ち込めた炎と煙が晴れると、あちこちが焼け焦げ拉げた、しかし健在な機兵が露わになる。その体の前面で、障壁の名残がパルスを散らして消えた。
在野のスケバン:『あっ…………あわあわあわ危な…………』
アクシス・クランタ:「違う、まだだ」
アクシス・クランタ:瞠目し、後退る。
在野のスケバン:『絶対防御システムに気付かなかったらヤバかっ──』
齋藤リッコ:「……まだ……!」一瞬、無力に歯噛みして。「……いや……!」
齋藤リッコ:(一度も成功したことないけど……!)
齋藤リッコ:神聖二重冠を解放し、更に眩星かんなと大嶽ニレ、二人による支援を受けている、今この瞬間であれば。
齋藤リッコ:「……行ける……!」
齋藤リッコ:起きる事象としてはごく単純な熱操作能力サラマンダーに見えるが、齋藤リッコの能力の本質はむしろ時間操作能力バロールにある。
齋藤リッコ:赤の魔眼は内部で時間流を加速、圧縮・積重した時間軸から大量の熱量を取り出し──
齋藤リッコ:青の魔眼は内部で時間流を減速、時間軸に空いた風穴となって吸熱反応を生じる。
齋藤リッコ:これはその応用。蒼白い冷気を放つ魔眼に向け、自ら飛び込む。
齋藤リッコ:「……っあ……!」
齋藤リッコ:襲い来るレネゲイドの重圧。コントロールしきれない能力によって自らの身体が凍り付いていく。
齋藤リッコ:だがその瞬間、リッコ以外の全ての時間が静止する。
齋藤リッコ:「……ああぁああああっ!!」
齋藤リッコ:凍り付いた時間の中、動かぬままの機兵に向けて、蒼の魔眼、膨大な冷気の渦を叩き込み────能力を解除。
齋藤リッコ:そして、世界に音が戻ってくる。
在野のスケバン:『──た──?』
中曽根ビビ:「何……何が…?」
GM:煮溶けかけた黒鉄に罅が走り、その溝を氷の棘が埋め尽くしている。いつそうなったのか、誰も見ていない。
アクシス・クランタ:「無茶を──無茶をする」リッコの様子を見る。明らかに肉体に異常を来している。
齋藤リッコ:「さっ……寒っ……冷たっ……死ぬ……!」自分の魔眼で凍った身体を溶かしている
アクシス・クランタ:「でも、すごい、確かにこれは結構……とんでもない」
GM:ただ沈黙する。機能を停止した鉄の巨兵の、片割れの終わり方はそうだった。
中曽根ビビ:「これを一瞬で……?」
任アルル:(……これはもしかすると、本当に)
眩星かんな:「結局、絶対防御モードの上から潰してしまったか」
眩星かんな:「いやぁ。最強王の名は伊達じゃないね」
中曽根ビビ:「もしかしてキングダムのランクって他の学校より2,3段階上とかなの……?」
アクシス・クランタ:額の汗を拭う。早鐘を打つ心臓を鎮めるように、もう一体へ向き直る。
眩星かんな:「なんてことないさ。生徒はみんな、成長盛りだからね」
眩星かんな:「始めは最奥を引き摺り出すのに躊躇いがあっても、実践を繰り返せば自分への理解が深まっていく」
眩星かんな:「そう遠くない未来、私が居なくてもアレができるようになるはずだ」
アクシス・クランタ:「リッコもビビも。少なくとも今この場においては、とても強い。頼りがいがあることだ……私が」
アクシス・クランタ:「知り合ったばかりの子を頼ること、そうないよ」
アクシス・クランタ:(…………でも、これは…………)
アクシス・クランタ:知らず、額を押さえる。レネゲイドがまずい昂り方をしているのを感じた。
中曽根ビビ:(私も。あんな風に……いや)
中曽根ビビ:「違う。私のやり方。それが必要なんだ」


GM:行動値5、スケバン(搭乗)の手番。
GM:なんで一体しかいないんだ……?
スケバン(搭乗):マイナー無し。メジャーで《アタックプログラム》《雷光撃》《急所狙い》《MAXボルテージ》。
スケバン(搭乗):インプラントミサイルを使用し、PCたちのエンゲージに範囲(選択)で射撃攻撃をします。
齋藤リッコ:ウワーッ
中曽根ビビ:《孤独の魔眼》するぜ
中曽根ビビ:対象をあたしだけにしな
スケバン(搭乗):スン……
齋藤リッコ:最の高
アクシス・クランタ:やった~!
眩星かんな:やった~
スケバン(搭乗):26dx9+12
DoubleCross : (26DX9+12) → 10[1,1,1,2,3,3,3,3,4,4,4,4,5,5,5,5,6,7,7,7,7,7,8,10,10,10]+10[5,9,10]+5[3,5]+12 → 37

スケバン(搭乗):がんばった リアクションをどうぞ
中曽根ビビ:うーん やっておくか
中曽根ビビ:《グラビティバインド》 達成値を-9します
中曽根ビビ:中曽根ビビの侵蝕率を3(→ 3)増加 (100 → 103)
スケバン(搭乗):スン…………
スケバン(搭乗):達成値28です
中曽根ビビ:ガードします
スケバン(搭乗):ではダメージ!
スケバン(搭乗):3d10+58
DoubleCross : (3D10+58) → 19[9,7,3]+58 → 77

中曽根ビビ:高すぎるが……
スケバン(搭乗):諸々有効です
中曽根ビビ:C(77-6-15-5-6-30)
DoubleCross : c(77-6-15-5-6-30) → 15

中曽根ビビ:15点も食らっちゃった
スケバン(搭乗):?????????
アクシス・クランタ:かったい
眩星かんな:かちこち
齋藤リッコ:生きてる
中曽根ビビ:HP11になりました
GM:近寄らないで化け物


野良スケバン:『よ、よくも……!』
野良スケバン:『えー……いっつもアタシとバトってる……あの……アイツを!!』
中曽根ビビ:「名前覚えてないの」
齋藤リッコ:「名前知らないんだ……」
アクシス・クランタ:「仲良さそうなのに……」
野良スケバン:『くたばりやがれーッ!』両肩のミサイルポッドが展開。
アクシス・クランタ:「ってる場合じゃない、おおらかな子がおおらかな攻撃をしてくる!」
野良スケバン:大量の噴煙を吐き散らし、無数のマイクロミサイル群の過剰火力が君たちに向けて降り注ぐ!
齋藤リッコ:「うおわーーーっ!?」
中曽根ビビ:「いやちょっと……やりすぎじゃない!?」
眩星かんな:「最高級のロボットは装備も最高峰ということだねぇ」
齋藤リッコ:「言ってる場合ですか!!」
中曽根ビビ:「いや……いや」
中曽根ビビ:「やれる。行ける……?」
齋藤リッコ:「げほっ、ごほっ……」まだ重い能力負荷に咳き込む
アクシス・クランタ:「ビビ……?」
齋藤リッコ:「び……ビビ!何とかしてーーーっ!!」
中曽根ビビ:振れる球体が周囲に展開され、攻撃を阻む。
中曽根ビビ:正確には、阻むのではない。
中曽根ビビ:その球空間を入り、出るまでの間。
中曽根ビビ:その時間が消えている。
中曽根ビビ:領域内部をその攻撃が通過する瞬間は存在しない。
中曽根ビビ:「やっぱりだ。分かった」
中曽根ビビ:「攻撃を、押し留めて、弾くんじゃない」
中曽根ビビ:「流して、素通りさせる」
中曽根ビビ:「それでいいって思うんだ」
齋藤リッコ:「……っ……?」こわごわと目を開く
アクシス・クランタ:「これ──」
中曽根ビビ:領域を通り過ぎた後の爆炎が彼女の表面を薙ぐ。火傷が舐めるが構わない。
アクシス・クランタ:「私達を包むこれが、あなたの魔眼そのもの」
眩星かんな:「──レネゲイド能力を掌握するコツのひとつは、小手先に頼らないことだ」
中曽根ビビ:「私、きっちりやろうって思ってた。絶対何も寄せ付けないようにって」
アクシス・クランタ:感嘆を吐き出す。先の戦いでは、障壁のようなものを展開したのだと思っていた。境界に意味があったわけではなく、この内側が彼女の法則そのものだと理解する。
眩星かんな:「素直に力へ身を委ねること。失敗を恐れず、気付きを受け入れること」
齋藤リッコ:「すごい──やっぱりすごいじゃないの、あんた!」
齋藤リッコ:息を吐く。嫉妬よりも昂奮のほうが勝って。
中曽根ビビ:「うん。もしかしたら、そうなのかも」
野良スケバン:『な……何だとォ~~~』
眩星かんな:「流石だ、ビビちゃん。素敵な女の子になったね」
中曽根ビビ:「なったじゃないっての」
中曽根ビビ:「気づいただけ」
アクシス・クランタ:「憎まれ口は相変わらずか。でも、うん──」
アクシス・クランタ:「いまの方がいい。控えめに圧勝、ほんとに見えてきちゃうとは」
眩星かんな:「ああ。もうひと頑張りだとも」


GM:行動値0、中曽根さんの手番です。
中曽根ビビ:本来は達成値増強で当てに行くのに使う設計なんですが……
中曽根ビビ:今回ならこっちだな。攻撃力をあげます。
中曽根ビビ:・あなたの侵蝕値を任意の数値まで瞬時に上昇させる。あなたがこのメインプロセスで行う攻撃の攻撃力を+[上昇分×2]点増やす。
中曽根ビビ:こちらを使用。侵蝕率を120まで上げます。
中曽根ビビ:中曽根ビビの侵蝕率を17(→ 17)増加 (103 → 120)
中曽根ビビ:マイナー「EX:あっちいって」:《魔王の外套》
中曽根ビビ:ダメージをさらに35点軽減します
中曽根ビビ:メジャーで搭乗スケバンにキーンナイフで攻撃
GM:ワ……ァ……
中曽根ビビ:中曽根ビビの侵蝕率を5(→ 5)増加 (120 → 125)
GM:判定をどうぞ!
中曽根ビビ:5DX
DoubleCross : (5DX10) → 10[4,5,8,8,10]+8[8] → 18

中曽根ビビ:がんばった
齋藤リッコ:がんばってる
眩星かんな:《妖精の手》2回目。侵蝕113
中曽根ビビ:やった~
中曽根ビビ:1dx+20
DoubleCross : (1DX10+20) → 1[1]+20 → 0 (ファンブル)

中曽根ビビ:21!
スケバン(搭乗):《球電の盾》ガード!
中曽根ビビ:3D10+5+10+34 装甲-5
DoubleCross : (3D10+5+10+34) → 11[7,3,1]+5+10+34 → 60

中曽根ビビ:がんばった
アクシス・クランタ:がんばってる!
スケバン(搭乗):ガード屋の火力じゃない~ッ
スケバン(搭乗):《電磁反応装甲》を2回使用。多少通ります


中曽根ビビ:そう告げると同時。
中曽根ビビ:仄かに光る頭上。それに重なるように、2つ目の星の輝きがある。
中曽根ビビ:極冠が輝き、そのシルエットを大きく変じていた。
中曽根ビビ:そこに戴くは、天へと突き出した、細身のシルエットの王冠。
齋藤リッコ:「……ビビ、それ……」
中曽根ビビ:小さな緑色の光点はエメラルドの宝玉。その新しい冠の中央へと収まっている。
中曽根ビビ:まるで初めから、そうあるべきであったかのように。
中曽根ビビ:それは眩く輝き、絢爛なる造形を有し、そして……
中曽根ビビ:「……ふっ」
中曽根ビビ:「全然大きくないじゃん。ダブルクロスなのに」
眩星かんな:「そうかい?」
眩星かんな:「私には、とても勇ましくて綺麗な翠冠に見えるよ」
中曽根ビビ:「いいよ。大きくなくったって。小冠者コカジャのままでいい」
中曽根ビビ:「大事なのはそこじゃないんだから」
中曽根ビビ:彼女に起きた変化は、それにとどまらない。
中曽根ビビ:彼女の纏う装い――“つつしみのテガウ”は、貞淑なる者が身に纏えば、その裾を長く延ばすという。
中曽根ビビ:邪念を、迷いを持たず、ただ純粋に、その力を奉じようとする者。
中曽根ビビ:それこそが、虔のテガウの求めるものであり。
中曽根ビビ:その纏い手に、護りの加護を与えるもの。
中曽根ビビ:その薄皮の領域魔眼が、更に領空を広げた。
中曽根ビビ:それがその鉄騎に重なった瞬間。その球はそれ自体が敵を蝕むものではないが。
中曽根ビビ:防御装置を異常動作させ、浪費させる。
スケバン(搭乗):『ウワーッなんかメッチャ赤いのがビカビカしてる!』
齋藤リッコ:「あははっ」その光景を前に、愉快そうに笑う。
齋藤リッコ:「──ムカつくほど綺麗ね」
中曽根ビビ:「なんでムカつくのさ。これくらいは欲しいじゃん」
中曽根ビビ:「それの隣に並ぶならさ」笑い返す。


GM:クリンナップを挟んで2ラウンドへ。
GM:再びセットアップから。
中曽根ビビ:なし
GM:エネミー側は無し。
眩星かんな:《限界突破》で《力の法則》ラウンド2回に。侵蝕116
齋藤リッコ:うーん 無しかな~
大嶽ニレ:誰もばらけてないな……このラウンドもPC全員がいるエンゲージを対象に、攻撃力を+10します。
中曽根ビビ:やったね
アクシス・クランタ:ありがと~
齋藤リッコ:えらい
アクシス・クランタ:私もありません
眩星かんな:わいわい
GM:では行動値12のかんな先生から!
眩星かんな:は~い
眩星かんな:マイナーなし、《エンジェルヴォイス》だけ
眩星かんな:アクちゃんにC値-1、ダイス+2個
眩星かんな:侵蝕120で以上
アクシス・クランタ:ありがと先生
眩星かんな:演出も飛ばしで大丈夫
GM:はーい

GM:行動値8、地味に残っているスケバン(射撃)の手番。
スケバン(射撃):マイナーなし。メジャーで《コンセントレイト:エンジェルハィロゥ》《小さな塵》
スケバン(射撃):choice[アクシス,リッコ,かんな,ビビ]
DoubleCross : (choice[アクシス,リッコ,かんな,ビビ]) → リッコ

齋藤リッコ:ぎゃーっ
スケバン(射撃):最強王を仕留め……最強を超えた最強になってみせる
スケバン(射撃):8dx7+6
DoubleCross : (8DX7+6) → 10[2,4,5,6,9,10,10,10]+10[5,6,7,8]+10[1,10]+10[10]+10[9]+10[10]+3[3]+6 → 69

齋藤リッコ:殺意すご
中曽根ビビ:マジ?
スケバン(射撃):これが真最強王の力だ
中曽根ビビ:なりそうじゃん
齋藤リッコ:5DX>=69
DoubleCross : (5DX10>=69) → 7[1,1,4,5,7] → 7 → 失敗

中曽根ビビ:NS:こっちおいで 《カバーディフェンス》でカバーします
齋藤リッコ:ビビ~♡
中曽根ビビ:中曽根ビビの侵蝕率を2(→ 2)増加 (125 → 127)
スケバン(射撃):ならば代わりに死ね~っ!
スケバン(射撃):7d10+15
DoubleCross : (7D10+15) → 30[2,5,4,7,8,2,2]+15 → 45

中曽根ビビ:C(45-6-15-5-6-30-35)
DoubleCross : c(45-6-15-5-6-30-35) → -52

中曽根ビビ:7d10に70出されても大丈夫だったな……
齋藤リッコ:狂い
スケバン(射撃):こいつ無敵か
GM:こちらも演出は飛ばしまして……

GM:行動値7のアクシスさんの手番です。
アクシス・クランタ:いきまーす
中曽根ビビ:がんばえ~
アクシス・クランタ:マイナーなし。神聖二重冠を起動。
アクシス・クランタ:『・あなたの侵蝕値を任意の数値まで瞬時に上昇させる。あなたがこのメインプロセスで行う攻撃の攻撃力を+[上昇分×2]点増やす。』を使用します。侵蝕を45増加し、攻撃力を90上昇。
中曽根ビビ:やばいことしてるな
齋藤リッコ:あげすぎ
アクシス・クランタ:アクシスの侵蝕率を45(→ 45)増加 (98 → 143)
GM:死ぬ気かよ
アクシス・クランタ:《コンセントレイト》《鋼の顎》《ダンシングシミター》《要の陣形》
アクシス・クランタ:搭乗スケバンと射撃スケバンを攻撃します
GM:判定どうぞ!
アクシス・クランタ:12dx6+4 ウェポンケースからメイド服を装備
DoubleCross : (12DX6+4) → 10[1,1,1,2,2,2,2,3,5,6,7,10]+10[9,9,9]+10[5,5,10]+4[4]+4 → 38

アクシス・クランタ:侵蝕が怖いから先生の妖精ください
眩星かんな:はいどうぞ、3回目の手 侵蝕124
アクシス・クランタ:ありがとう。先生……
アクシス・クランタ:1dx6+44
DoubleCross : (1DX6+44) → 1[1]+44 → 0 (ファンブル)

アクシス・クランタ:これで45、重ねられるとの回答を雑談で貰ったのでアルルももらいます
任アルル:はーい
任アルル:今回はあくまでNPC効果なので重複可としてます。元々妖精の輪も持っているのだ
アクシス・クランタ:そうだった
アクシス・クランタ:1dx6+54 まわれー!
DoubleCross : (1DX6+54) → 2[2]+54 → 56

眩星かんな:刻んでいく
アクシス・クランタ:あ、すいません忘れてた 特異点使います
アクシス・クランタ:判定前に宣言しなきゃいけなかった 大丈夫でしょうか……?
GM:使いな!
アクシス・クランタ:すいません! では達成値76!
アクシス・クランタ:リアクションどうぞ
アクシス・クランタ:アクシスの侵蝕率を11(→ 11)増加 (143 → 154)
スケバン(射撃):3dx>=76 ドッジ
DoubleCross : (3DX10>=76) → 9[4,8,9] → 9 → 失敗

スケバン(搭乗):こちらは変わらず《球電の盾》。
眩星かんな:《力の法則》ダメ+5Dどうぞ 侵蝕128
アクシス・クランタ:ありがとう!
アクシス・クランタ:8d10+29+5d10+90 装甲無視!
DoubleCross : (8D10+29+5D10+90) → 53[7,9,10,1,6,5,9,6]+29+26[4,5,7,9,1]+90 → 198

GM:バカ
中曽根ビビ:狂
齋藤リッコ:やばすぎ
スケバン(射撃):消し飛びます
スケバン(搭乗):残った電磁反応装甲3枚を使用。
スケバン(搭乗):それでも耐えられないので死にます。復活もなし。
齋藤リッコ:やった~~
眩星かんな:わいわい
中曽根ビビ:やったやった
GM:戦闘終了です。演出をどうぞ!


アクシス・クランタ:「もうさっきみたいな絡め手は使えないな。運が良かっただけだし、敵も少ないし──ううん」
アクシス・クランタ:神聖二重冠と先生の『応援』で力が拡張された今なら、きっとゲートに普段できない挙動をさせることができる。
アクシス・クランタ:確信レベルでそう感じた。背嚢のボタンに指をかける。アクシスの能力の発動媒体となる『扉』がどこまで扉の形状に依存しているのかは曖昧だが──
アクシス・クランタ:(取っ手と、方形の枠と、境界。ここにショートワープのゲートを生成して、あれの撃ってきたミサイルをあれ本体にお見舞いする──)
アクシス・クランタ:能力を使用した、瞬間。
アクシス・クランタ:びしり、と。普段は髪に隠されている左目から地面へと黒い線が走った。異様な気配に大気が震えた。
アクシス・クランタ:その場にいる全員が、何か得体の知れない者に『見られている』と感じた。
アクシス・クランタ:(っ、あ────────)
任アルル:「!」
アクシス・クランタ:危険から逃れるための嗅覚はそれなりに鋭敏、だったはずだ──リッコの本領が花開いた瞬間、確かに危機感を覚えていた。
齋藤リッコ:「……ッ……!?」二重冠の高揚状態にあって尚怖気が走る。
アクシス・クランタ:それがいつしか完全に麻痺していた、眠らされていたことに気づく。
齋藤リッコ:「なに、これ……!?」
中曽根ビビ:「……!」思わず魔眼を展開するが。
中曽根ビビ:それは視線を阻むものではない。
諸見里タマネ:「ふおっ」
アクシス・クランタ:危機感、それは、すぐ側で跳ね上がった膨大な力への、あるいは──力に触発されて、かつて植え付けられた禁忌の扉が開いてしまうことへの。
眩星かんな:「……それは」
齋藤リッコ:「誰か……何か、いる……!?」
ユーニス:「っ……!?」
眩星かんな:「本当に君がやろうとしていることかい?」
アクシス・クランタ:「せ、先生……」
アクシス・クランタ:大地を横切る黒い線の奥から、音でも振動でもない、この世ならざる鼓動が響く。
アクシス・クランタ:汗が吹き出す。アクシスのゲートは、時折繋がってはいけない場所に繋がることがある。
アクシス・クランタ:でも、そんなことはどうでもよかった。無法者に追い回され、撃たれたり斬られたりしたところで大して失うものなどない。
アクシス・クランタ:『これ』だ。『これ』への接続を恐れていた、先程叩き壊された機械兵の機体が、前触れ無く潰れる。
アクシス・クランタ:「っ……はあ、はあ────」
アクシス・クランタ:線が広がる。それに従って、アクシスの右目から右脚までが僅かに裂ける。
アクシス・クランタ:「見るな、見るな見るな見るな見るな見るな見るな見るな見るな見るな」
アクシス・クランタ:それは、周囲の誰かに対してではない。その奥に居る者に対しての言葉だ。
齋藤リッコ:「アクシスッ……これっ……!」悲鳴に近い声を上げる
齋藤リッコ:「一体……どこに繋がったのよ……!?」
中曽根ビビ:「戻せないの、それ!?」
アクシス・クランタ:亀裂の奥の漆黒の、無明の闇。それが瞼であり瞳だと、なぜだか理解できる。
アクシス・クランタ:「戻……戻す…………?」
アクシス・クランタ:「そう。だ」
中曽根ビビ:「眼なんでしょ!?閉じない眼はないはず!」
アクシス・クランタ:うわごとのように口が動く。
アクシス・クランタ:「遥か下底、遠鳴りによりて届くもの。魑魅の名代より汝に贄を捧げん、背を砕き耳を腐り落とし、勤勉の罰とせよ」
アクシス・クランタ:さらにもう一体の機械兵が、すべてのセンサー類を断線させ、潰れる。
アクシス・クランタ:「これで……だめ、だめだ。閉じない!」
アクシス・クランタ:悲鳴を上げる。
アクシス・クランタ:「助けて……助けて! アルル!!」
アクシス・クランタ:ひときわ大きな鼓動が響いて、地が液体のように波打ち、破裂するように開く、そんな光景を誰もが幻視し──
任アルル:──ふわりと、状況にそぐわぬ桃花の香りが舞った。
任アルル:柔らかい香り。……柔らかい熱。すべらかな白い腕の、その片方が、子をあやすようにアクシスの背に回り。
アクシス・クランタ:「────」
任アルル:もう片方、左の腕を、開きかけの亀裂の中に突き入れる。
任アルル:異様な音が鳴った。硬く、湿り、重く、呆気なく、繋がるべきではないどこかへの門が閉ざされて、
任アルル:ぐしゃり。
任アルル:娘の左の肩口から先が喪われる音がそこに混ざった。純白の肌と薄衣とを、噴き出す夥しい血に浸し、地に転がる。
アクシス・クランタ:五体が元の姿を取り戻す。頭の中が真っ白になって。
アクシス・クランタ:「アルル……!」
アクシス・クランタ:彼女に駆け寄って、抱きしめる。
アクシス・クランタ:「何てことを……私……私、そんなつもりなんて──────」
アクシス・クランタ:信じがたかった、一度起きたあれが停止したことが。それ以上に、彼女が片腕を奪われた光景が。
アクシス・クランタ:「ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい………………」
アクシス・クランタ:湧き出す涙を止めることができず、ただ項垂れる。
任アルル:「……真是的」
任アルル:残った右腕で震える背を撫でる。いつものように優しく、そして常になく弱々しく。
任アルル:群青の髪もまた半ばから血に浸かり、生々しく黒く濡れ光る。
任アルル:「やっぱり、わたしがいないとだめですね、アクシス」
任アルル:そうであってもなお、浮かべる微笑みだけは変わらない。
アクシス・クランタ:「あなたがいても、だめだよ。あんな風に助けを求めてしまうのに……」
アクシス・クランタ:「耐えられない……その結果起きることに。怖かった、ずっと、こうなるのが」
アクシス・クランタ:逃げ去るなら。きっと今だ。
アクシス・クランタ:まだ、怖い。ずっと怖いままだ。片腕が永遠に失われていたということもない。彼女がこんなにも弱っているのは、今だけのはずで。
アクシス・クランタ:だけど、どうしても側を離れる気になれない。
アクシス・クランタ:「血、止めたほうがいい?」
アクシス・クランタ:上着を脱いで傷口に押し当てる。「再生を待つかな。今は…………鈍いみたいだけど」
任アルル:「アクシス」
任アルル:「こっちを見て」
アクシス・クランタ:「……うん」
任アルル:特段速い動きでもない。有無を言わせなかったのは、意識の隙を突いたがゆえだ。
任アルル:何か柔らかいものが、アクシスの唇に重なる。
任アルル:その一瞬、仄かな花の香りが、生々しい血の匂いすらも遠ざけて。
アクシス・クランタ:見えていなかったわけではない。ごく自然に招き入れてしまった。ちょうど気安い友人に、家に上がり込まれたような。
アクシス・クランタ:気づけば赤い瞳が目の前にあった。彼女の唇の感触があった。
アクシス・クランタ:「~~~~!!」
アクシス・クランタ:慌てて後退る。
アクシス・クランタ:「な……な、な………………」
任アルル:「ふふ」
任アルル:「ちゃんと、責任取ってくださいね」
中曽根ビビ:「あ、あの……」
中曽根ビビ:「そういうの二人きりでやってもらえます……?」
眩星かんな:「待ちたまえビビちゃん。触らぬが花だ」
齋藤リッコ:「えぇ~~~~~~…………」顔を真っ赤にしている
中曽根ビビ:「いやだって言わないとエスカレートしそうだし……」
眩星かんな:「いいんじゃないかい?二人が良いなら」
アクシス・クランタ:「……それは、ほんとに、ごめん」
ユーニス:「……」両目を覆った指の隙間から見ている。
アクシス・クランタ:紙のように白くなっていた顔色を朱に染めて、どうにか謝罪すると、ふらふらと立ち上がった。
中曽根ビビ:「癒やしの獣ユニコーンって清らかな乙女の前にしか姿を見せないんでしょ」
中曽根ビビ:「ヤオシェンがそうだったら見れないよ。姿。あんたたちは」
齋藤リッコ:「キスした……?きっ……キス…………えぇ…………??」理解も感情も追いつかない
眩星かんな:「(……私の能力がちゃんと適用されているなら、『当人が望む事柄に限って』『最良の結果』を導出する)」
眩星かんな:「(後で本人に言っても認めやしないだろうがね)」
アクシス・クランタ:「そ、そうだ。ユーニス! ヤオシェンに治してもらうことは、できる……?」
ユーニス:「ふえっ」
ユーニス:「で、できるとは思い、ます」こくこくと頷く。
任アルル:「別にしばらくはこのままでもいーのですけど」
アクシス・クランタ:「虫が良すぎることを言ってるのはわかるんだけれど……え、あ」
アクシス・クランタ:「よくない!」
アクシス・クランタ:「……じゃあ、ありがとう。案内して、ヤオシェンのところまで」
アクシス・クランタ:そう頼んでから、遅れて。
アクシス・クランタ:「なんで敬語?」
アクシス・クランタ:と、きょとんとした調子で聞き返した。


GM:バックトラック
GM:Eロイスは無し。ちゃんと自力で戻ってきなさい
アクシス・クランタ:倍で
アクシス・クランタ:154-12d10
DoubleCross : (154-12D10) → 154-71[9,5,6,8,5,2,4,3,3,8,10,8] → 83

中曽根ビビ:ないとはね
アクシス・クランタ:ビビちゃんのおかげでなんかロイスいっぱいあるんだよな
アクシス・クランタ:3点です
眩星かんな:メモリー2個使用して108
齋藤リッコ:126-7D10
DoubleCross : (126-7D10) → 126-41[7,4,8,10,4,2,6] → 85

齋藤リッコ:5点!
眩星かんな:108-6d10 等倍
DoubleCross : (108-6D10) → 108-32[8,5,2,1,6,10] → 76

眩星かんな:5点
中曽根ビビ:中曽根ビビの侵蝕率を6d10(→ 37)減少 (127 → 90)
中曽根ビビ:5点で帰還です
GM:ぜんいんロイス全部残ってるのか……
GM:経験点はいつもの15点に各自侵蝕分となります
アクシス・クランタ:18点 ワオワオ
中曽根ビビ:20点もらいます
眩星かんな:20点~
齋藤リッコ:20てん!
GM:味わって食べてね~
アクシス・クランタ:パクパクですわ
齋藤リッコ:おいし~
眩星かんな:いただきますぅ


【エンディング1】

GM:ユーニス及びヤオシェンを確保したことで、幻獣騒ぎには解決の見通しが立った。
GM:魔法局としては彼女に何らかの処分を下さねばならないが、大嶽ニレの口添えにより、ひとまずヤオシェンの扱いが決まるまではそれは保留とされている。
GM:一方、諸見里タマネには、最高生徒会からしばらくの間の労働奉仕が言い渡された。先生の取材に意欲を見せてはいるが、実現するとしてももう少し先の話になるだろう。


大嶽ニレ:『というわけで』
大嶽ニレ:『お前たちが件の幻獣をどうするのか、乃公が見届ける』
大嶽ニレ:『存分に話し合え』
GM:セイクリッドピラー内の一室。
GM:そこに君たち四人とユーニス、そして白を基調とした室内には明らかにそぐわない体色の怪鳥が集まっている。
齋藤リッコ:「どうすんの?」首を傾げる
アクシス・クランタ:「ニレが話がわかるひとで助かったよ。人?」
アクシス・クランタ:平時の調子に戻って、ソファの隅に腰掛けている。
アクシス・クランタ:「んー。先生がまさか外への伝手が殆どないとは思わなかった」
アクシス・クランタ:「まさか本当に悪の組織を壊滅させること以外してこなかったとはね」
ユーニス:「……」まだ少し気まずげに肩をすぼめている。
眩星かんな:「先日ノヴァリスに入り込んできたAI曰く、FHの方々で私を指名手配をしてるって言ってたよ」
中曽根ビビ:「まあ伝手が潤沢ならわざわざ来ないっていうか……」
中曽根ビビ:「わざと無所属に近い人を選んでる気がする。先生って」
眩星かんな:「外と繋がりの深い人よりも、割り切ってノヴァリスに殉じられる人材が望ましいのだろう」
齋藤リッコ:「前に誰かが言ってた感じで、星室庁の預かり?みたいな感じでいいんじゃないの?」
齋藤リッコ:「取り合いになったりワーッて押しかけるのが良くないんでしょ?ようは」
アクシス・クランタ:「悪くはないと思う」
アクシス・クランタ:「ただ、ユーニス的にはどうだろうな。一応最高執行権があることにはなってるけど、最高生徒会の威光を重く受け止める生徒ばかりじゃないし、そういうのからすれば所在が明かされてるのはデメリットかも」
中曽根ビビ:「って言ってもな……」
アクシス・クランタ:「先生が外で助けてあげた子供たちチルドレンに、信用がおけて荒事になっても大丈夫そうで、動物の世話を押し付けてもいい子はいないのかな~っと」そこまで言って、ビビのほうを見る。
中曽根ビビ:「情報を伏せる方向はあんまりよくないというか」
中曽根ビビ:「また問題になると思うんだよな……」
アクシス・クランタ:「聞く聞く。そういえばいいアイデアがあるって言ってた。」
中曽根ビビ:「あー。んー」
中曽根ビビ:「一番の問題ってさ。このままだとジャーム化しちゃうことだよね?」
アクシス・クランタ:「……言われてみれば」
アクシス・クランタ:「私が主題だと思ってたのは、そこに至る理由でしかないな」
眩星かんな:「そうだね。喫緊の問題を片付けたのち、食料面も解決しなければならない」
ユーニス:おずおずと頷く。
アクシス・クランタ:「でも、だからってどうするの?」
齋藤リッコ:「そうだよ。十字冠でも被せる?」
中曽根ビビ:「うん。それ、出来ないかなって」
齋藤リッコ:「えっ」
ユーニス:「え」
中曽根ビビ:「えっとだから……レネゲイドビーイングにするすべとか……」
中曽根ビビ:「そういうの無いかなって。ここで“発生”したレネゲイドビーイングは、“生徒”になるんでしょ?」
齋藤リッコ:「適当に言ったら合ってた……。でも人為的にできるの?そういうのって」
中曽根ビビ:「その方法を探すとか……どっかで実験くらいしてないかな?」
アクシス・クランタ:「んん…………」
アクシス・クランタ:「意思の主体がレネゲイドならレネゲイドビーイング、動物ならAオーヴァード、という分類だったから、後者なら特殊な手順が必要だと思うんだけど……そもそも」
アクシス・クランタ:「固有種の幻獣ってそもそもどっちなのかな。待って、何か思い出しそう」
アクシス・クランタ:「…………あ」
アクシス・クランタ:「キングダムで、
大きな蟹が暴れて鎮圧されて生徒になった事件なかった?」
ユーニス:「え??」
齋藤リッコ:「ああ……何か噂できいたような……」
中曽根ビビ:「キングダムそんなのもいるの?」
大嶽ニレ:『あるのか……』
眩星かんな:「確かに、キングダム周辺オアシス区で蟹のAオーヴァードを討伐したという事件が直近であったね」
アクシス・クランタ:「とりあえずやれる可能性はある……ってことなのかな? 保留?」
中曽根ビビ:「いやでも……あれか」
中曽根ビビ:「本人やりたいかもあるのかな……?」
中曽根ビビ:「とりあえずは侵蝕低減能力とか探して手伝ってもらってとかかな……?」
中曽根ビビ:「クリニックにそういう人居ないかな……」
ユーニス:床に置いたトランクと君たちとの間で視線を彷徨わせている。
齋藤リッコ:「ユーニスはどう思う?」
ユーニス:「た、たしかにそうなったら安心かもだけど……」
中曽根ビビ:「ていうかさ」
中曽根ビビ:「私達見てないんだけど」
中曽根ビビ:「姿……」
ユーニス:「あ、そうだっけ」
アクシス・クランタ:「そっか。私は初対面とアルルを治して貰った時に会ってるけど」
アクシス・クランタ:「きれいな子だよ」
齋藤リッコ:「え~、見たい見たい!」
ユーニス:「ん……まあ、あなたたちになら」床の広いところに移動し、トランクを開く。
GM:青く輝く姿が飛び出し、蹄と床とが打ち合って、澄んだ音を響かせる。
GM:確かに一見鹿のような、しかし似て非なる姿。背中の毛の房が風を受けるように波打って、光の反射を複雑に移り変わらせている。
齋藤リッコ:「おぉ~~~!すごい!綺麗!!」
中曽根ビビ:「おお……」
眩星かんな:「ふむ。想像よりもずっと美麗だね」
中曽根ビビ:「女の子になったら絶対美人系だよね」
齋藤リッコ:「えっ、ねえねえ、撫でてみてもいい!?」
中曽根ビビ:「大丈夫?」
中曽根ビビ:「胸大きくされちゃうかもよ」
齋藤リッコ:「病気とかじゃないし!!」
中曽根ビビ:「自分が前に言ってたんじゃんか……」
ユーニス:「……」顔を寄せ、呼吸の具合から緊張の度合いを推し量る。
アクシス・クランタ:「おお、わかるんだ」
眩星かんな:「件の蟹……あれだ、ええっと。"鋏王バータラ"は動物体のままでも人間の言葉を喋れたと聞くが」
中曽根ビビ:「あっ生徒になったから情報覚えてるんだ……ちょっと怖……」
眩星かんな:「この子は、何らかの手段で意思疎通を取ることができるかい?」ユーニスちゃんに。
ユーニス:「うっすら気持ちが分かるくらいだけど……ううん」
ユーニス:「いいって」
齋藤リッコ:「ほんと!?……うわ~……」おそるおそる背中を撫でる
中曽根ビビ:「どんな感じ……?」
ユーニス:「生徒になりたいって思ってくれるかな……」
齋藤リッコ:「あはは!不思議な触感!」
齋藤リッコ:「かわいい~~」
齋藤リッコ:「あたし飼っちゃダメ?」
中曽根ビビ:「ちゃんとお世話できるの?」
齋藤リッコ:「散歩も行くから~……」
中曽根ビビ:「生き物を飼うってのは並大抵のことじゃないんだよ」
眩星かんな:「まるでお母さんみたいだね」
ユーニス:「ダ、ダメ! ダメだよ」
齋藤リッコ:「冗談冗談」
アクシス・クランタ:「すっかり仲良しになってるね」ビビとリッコの様子を見てくすりと笑う。
齋藤リッコ:「でも、お世話するにしてもレネビになってもらうにしても大変よね。何か良い魔法とか無いの?ニレ」
中曽根ビビ:「うんまあ……」少し照れながら。「いい魔法って?」
中曽根ビビ:「お腹が空かなくなるみたいな?」
齋藤リッコ:「なんかあるでしょ、魔法なんだから」
中曽根ビビ:「無条件の信頼……」
アクシス・クランタ:「胸は大きくならないのに?」
眩星かんな:「魔法……というほど、都合のいいものではないが」
眩星かんな:「"ヒューマンズネイバー"という分類の恒常エフェクトがある」
大嶽ニレ:『さすがにそれを魔法で覚えさせろと言われても困るぞ』ばさばさと羽ばたく。
アクシス・クランタ
・星室庁での保護
・セントラルのゲートを使って外界に保護を求める
・生徒の擬態を取らせることで十字冠を獲得させる
・リッコが飼ってリッコが守る

アクシス・クランタ:さらさらと手に持ったホワイトボードに出た案を書いてゆく。
眩星かんな:「一般的には人間に擬態するためにRBが使用するものとされるが。バータラちゃんが前例になったおかげで」
眩星かんな:「ノヴァリスでは一つの抜け道として幻獣種に適用できるのかもしれないね」
アクシス・クランタ:「それはもともと分類上レネゲイドビーイングだから出来たって話かもしれないし……とりあえずはこれ」
アクシス・クランタ:・星室庁での保護 を指差し。
アクシス・クランタ:「で、他の実現可能性を探ってくれる、という感じでいいんじゃないかな」
齋藤リッコ:「まあそれが一番妥当っぽいわよね」
齋藤リッコ:「ニレの魔法がもっと便利ならな~」口を尖らせる
中曽根ビビ:「当面はそうしてくのがいいね」
ユーニス:「そうなるのかな」頷く。
大嶽ニレ:『無茶を言うのではない。むしろ』
大嶽ニレ:『何かを習い覚えさせるというなら先生の領分なのではないか』
眩星かんな:「生徒になってくれれば色々手取り足取りできるけども」
眩星かんな:「流石にRBだった経験はなくてね」
中曽根ビビ:「生徒だった経験も殆どないんじゃん」
アクシス・クランタ:「でもリッコがヤオシェンに群がる有象無象を全部こてんぱんにするのは今からでも実現できそうかな」
アクシス・クランタ:ホワイトボードの一番下の行を指差す。
齋藤リッコ:「ふんふん……え!?あたしが!?」
アクシス・クランタ:「え、飼いたいって言ってたし」
齋藤リッコ:「無理無理無理!ぜったいムリ!」ぶんぶん首を振る
眩星かんな:「そうだね。残りの青春を全て捧げるくらいの意気込みがないと難しいと思うよ」
アクシス・クランタ:「ふふ。わかってるよ、ごめんごめん」
中曽根ビビ:「やめなっていじめるの……」
アクシス・クランタ:「多分……最強王……になるには特別な条件が必要なんだろうし」
アクシス・クランタ:最強王、と口にだすときだけ奥歯にものが挟まったような語調になる。
齋藤リッコ:「やばい……マジで最強王で定着しそうになってる……」
アクシス・クランタ:「そう出来ないときも頑張っちゃう気がするし。なんとなく」
齋藤リッコ:「まあ、片っ端からこてんぱん……はムリでも、あたしで力になれることなら何でもやるわよ」
アクシス・クランタ:「ほら、いい子」言葉に、少しだけ寂しそうな色が混じる。
アクシス・クランタ:「私は──何でもは出来ない。いつでもは手伝えない、あんなことを言って引き止めておいて。ごめんね、ユーニス」
アクシス・クランタ:「今ここでヤオシェンの問題が解決しないなら、一番ここにいるひとたちの中で薄情で、不義理で、あなたを引き込んだことに責任を持てない人間だと思う」
中曽根ビビ:「本当に持てないならここまで来てないでしょうに」嘆息して。
アクシス・クランタ:「……そうかな」照れたように鼻を掻く。
アクシス・クランタ:「アクシスという名前も、じきに使わなくなるよ。でも、方策は探してみようと思う、身軽さだけが取り柄だから」
アクシス・クランタ:「いまは受けてる仕事もないし、家もない」
ユーニス:「……うん」
ユーニス:「真剣に考えてくれてるって分かるよ。一方的に迷惑かけただけなのに。感謝してる」
中曽根ビビ:「そこの二人が情に厚すぎるのよ」
中曽根ビビ:「それと比べたら私たちは薄情者だよ」
ユーニス:「……先生にも」少し言いにくそうに付け足す。
眩星かんな:「私は何もしてないさ」
眩星かんな:「本来、ヤオシェンを発見しつつ現状の騒動を収めるまでが"星室庁"の依頼事項だ」
眩星かんな:「こうして、今後の方針の意見出しに付き合ってくれているだけでも十分助かってるよ」
アクシス・クランタ:「ビビは──」
アクシス・クランタ:「気づいてないかもしれないけれど、真っ先に弱いものの立場に立てる子だよ」
中曽根ビビ:「弱いからね」笑う。
アクシス・クランタ:「襲われた時から、即座に十字冠のぶんの差異に着目してずっと先生のことを気にしていた」
アクシス・クランタ:「持っていることと持たないことの境界線に敏感なんだ。あなたもきっと、頼られたら断れないよ」
中曽根ビビ:「……」むず痒そうにする。
齋藤リッコ:「はぁ……」これ見よがしに嘆息する「何なのよどいつもこいつも。バッカじゃない?」
齋藤リッコ:「ここにいる誰か一人でも欠けてたらこの結果にはならなかった。そうでしょ?」
アクシス・クランタ:「……それはそうだ」
中曽根ビビ:「……そうだね」
齋藤リッコ:「じゃあ誇るべきでしょ。こうやってユーニスもヤオシェンも無事で済んだんだからさ」
齋藤リッコ:「あたしは頑張ったもん!」ふふんと腕組みして「褒めてください先生!」
眩星かんな:「ふふ。ビビちゃんもアクちゃんも根幹は生真面目さんだからね」
眩星かんな:「リッコちゃんみたく、直情的に褒めを貰うのが少々気恥ずかしいのさ。よしよし」
齋藤リッコ:「えへへへ……えへへへへ……」溶けている
眩星かんな:「君達個人がこの件に対してどう思おうとも」
眩星かんな:「"星室庁"の依頼任務における真摯な協力者として名は残る」
眩星かんな:「加えて、私個人としても君達の活躍はしっかり覚えているからね。今更取り繕うとしても手遅れというものだ」
中曽根ビビ:「分かってる。今更繕わないよ」
中曽根ビビ:「もうそういうのやめた」
アクシス・クランタ:「……」ビビの様子を見て、やはりこっちのほうが素敵だ、と思う。
アクシス・クランタ:先生が素直な子のほうが好き、と言っていたのを思い出した。
アクシス・クランタ:「じゃ、そういうことで」
アクシス・クランタ:「連絡先だけは渡しておくけど、この件以外ではかけてこないで。他の誰かに見せたりもしないで。大げさなやつだなって思っておいて」
齋藤リッコ:「え~、なんでよぉ」
中曽根ビビ:「ちょっと待ってね」こっちから一旦掛ける。
中曽根ビビ:「そっちから掛けてくる分には好きにしていいよ」
アクシス・クランタ:「しないってば。私、ユーニスに肩入れしちゃったし。あなたたちのこともろくに知らない人じゃ済まなくなっちゃったし。これでも最大限のやつで…………」
アクシス・クランタ:と、そこまで口にして。
アクシス・クランタ:「……ううん、ありがと。また」
アクシス・クランタ:「こっちの抱えてる案件が完全解決したら、一晩中どうでもいい話するから」
齋藤リッコ:「じゃ、早く解決してよね」笑って。
アクシス・クランタ:「善処するよ」
アクシス・クランタ:今日はなぜだか、そういうこともあるかもしれないな、と思った。
齋藤リッコ:「アルルさんにもよろしくね」
齋藤リッコ:(いや……よろしくしたらまた目を付けられるかな……)
アクシス・クランタ:「怖がってたじゃん。いいの?」
齋藤リッコ:「う……うぅん……」
アクシス・クランタ:「ま、1キル分くらい相手してあげてもいーんじゃない」
中曽根ビビ:「キルを単位にしないで……」
齋藤リッコ:「0.5キルでもされたくないわよ……」
眩星かんな:「(……仮にリッコちゃんの最強王モードが五星君に劣らぬものだったとしても)」
眩星かんな:「(トリガーの都合上、アルルちゃんと対峙して発動することはまずない……と思うけどね)」
眩星かんな:「(案外、アルルちゃんも気付いているんじゃないかなぁ)」
アクシス・クランタ:「私じゃそっちのほうはどうやっても、楽しませてあげらんないし」
齋藤リッコ:(そっちのほうは……)キスの光景を思い出して悶々としている
アクシス・クランタ:「あっ……違! 失言!」顔を赤らめているリッコを見て一語余計だったことに気づく。
ユーニス:よそを向いたまま落ち着かなげに兎の耳を動かしている。
眩星かんな:「ふふ、青春だね~」
眩星かんな:「さて。そろそろヤオシェンちゃん問題についてざっくりと纏めていこうか?」
アクシス・クランタ:「……よろしく先生」
ユーニス:「あ、は、はい」
眩星かんな:「当面は星室庁お抱えの下保護する方針で問題ないだろう」
眩星かんな:「騒動が完全に落ち着いた後は、食料問題の解決方法を探っていく。生徒への帰化もその一つだし」
眩星かんな:「そもそも、本当に傷を治すしか食事の方法はないのか。代替的な栄養摂取手段はないのか。ただのガセではないのか」
眩星かんな:「理事会お手製らしいし、元々の個体性能は現状と異なっていた筈だ。不可逆ではないかもしれない。最高生徒会の権限を駆使して、色々調査していく形になるかな」
中曽根ビビ:「なんか先生っぽい」
アクシス・クランタ:「徒党を成した襲撃があったら、もしもの時はユーニスが逃がす形にしよう。彼女が動けない時は私に連絡して」
齋藤リッコ:「それで大丈夫?ユーニス」
ユーニス:「大丈夫」再び頷く。「……本当にありがとう。みんな」
アクシス・クランタ:遠くと繋がる扉は暴発の可能性があるけど、彼女にしたことを思えば、それくらいのリスクは背負うべきだろう、私の側で開いたゲートが失敗しても、ヤオシェンに累が及ぶことはないわけだし。
アクシス・クランタ:「とはいえ……星室庁には別の五星君がついてるらしいし、暴徒に好き放題される心配もあんまりないか」
アクシス・クランタ:(でも五星君だからなぁ……)
齋藤リッコ:(でも五星君じゃないの……?)
眩星かんな:「"居る"というだけで抑止力になるのさ」
中曽根ビビ:「絶対安全なんて言えないでしょ。誰が居ようとも」
中曽根ビビ:「そうあれるように私達で努力するだけ」
アクシス・クランタ:「だからあんまりって言ったじゃん」
アクシス・クランタ:「あ、いや、先生につっかかってるのか。ごめん」
眩星かんな:「構わないさ。事実、職員室の発足以降は少しずつ生徒の協力者も増えてきたからね」
アクシス・クランタ:「ビビは結局密着取材の約束もしてないし、撫でてもらってもないしね……」
齋藤リッコ:「気の毒に……」
眩星かんな:「…………」
中曽根ビビ:「別にどっちも要らないから……」
アクシス・クランタ:「いっぱいかまってあげて、先生!」
眩星かんな:「じゃあ、何か欲しいものはあるかい?」
中曽根ビビ:「……え~……」
中曽根ビビ:「考えとく。次までに(・・・・)
中曽根ビビ:「それでもいい?」
眩星かんな:「…………ふむ」目を細めて、口に笑みを含める。
眩星かんな:「分かった。次呼ぶ機会までに決めておいてね」
齋藤リッコ:「あっ!さりげなく次の機会も……!」
齋藤リッコ:「先生!あたしもいつでも呼んでくださいね!」
眩星かんな:「ああ。勿論だとも。リッコちゃんの最強王モードは一騎当千だからね」
齋藤リッコ:「最強王はちょっと……でもえへへ……」
アクシス・クランタ:「私は任務の招集、これっきりだと嬉しいかな。って言うのもか」
アクシス・クランタ:「じゃあ、そろそろお暇するよ。あ、1つだけ」立ち上がって、いたずら気にほほえむ
中曽根ビビ:「?」
アクシス・クランタ:「アルルにはよろしくしてあげられないかな。だって、もう会わないし」
齋藤リッコ:「えっ……?」
アクシス・クランタ:そう告げると、有無を言わせず部屋を去っていった。
眩星かんな:「……ああ。"アクちゃん"の招集はこれっきりにしておこう」
齋藤リッコ:「どういうこと……あ、ちょっと、アクシス!?」
ユーニス:目を瞬かせる。
齋藤リッコ:「……行っちゃった……どういう意味?」
中曽根ビビ:「……あの子本当に分かってんのかな」
眩星かんな:「さて、どうだろうね?」
齋藤リッコ:「別れちゃったのかしら……あんなキスしてたのに」
中曽根ビビ:「相手は五星君なんでしょ」
中曽根ビビ:「相手が悪い。いや……いいのかな」
中曽根ビビ:「いいのかも」
眩星かんな:「本人のみぞ知る……だけど」
齋藤リッコ:「???」
眩星かんな:「仮に別れたとしても円満だったろうね」
眩星かんな:「振った振られたの後、人間はそうそうあんな楽しそうに振舞えないもの」
齋藤リッコ:「お……大人っぽい……」
眩星かんな:「リッコちゃんも恋をしたら分かるよ」
中曽根ビビ:「先生は分かるんだ」
齋藤リッコ:「え……えぇ~~!?こ……恋だなんて……そんなのあたしにはまだ早いですよ~~……!」
眩星かんな:「おや、ビビちゃんは私の恋愛遍歴に興味があるのかい?」
中曽根ビビ:「そう言われるとなんか聞く気なくしてくるな」
眩星かんな:「そうかい?じゃあ私も秘密にしとこ」
中曽根ビビ:「そのうち聞かせてもらおっかな。そのうち」
中曽根ビビ:「今日はこれでいいや」
眩星かんな:「ああ。二人ともありがとうね」ホワイトボードの記述をささっと消していく。
眩星かんな:「(……恋愛かぁ)」
眩星かんな:「(私みたいにならず、何の憂いもなく謳歌できる相手が見つかるよう祈ってるよ)」


【エンディング:中曽根ビビ】

中曽根ビビ:数日後。
中曽根ビビ:メサイア学区。一人の少女が、町中でクレープを食べていた。
中曽根ビビ:「……甘すぎたなこれ」
中曽根ビビ:体を絹のように薄く覆う、黒いドレス風のワンピース。
中曽根ビビ:ブロンドのボブカットの上には、小さく輝く緑色の十字冠――
中曽根ビビ:だけではなく。蝶のように放射状に広がる、大きな十字冠飾りがついている。
中曽根ビビ:それはアクセサリだ。元の冠を隠すためのものではなく。
中曽根ビビ:ただオシャレのためにそうすることにしていた。「ん~……」
中曽根ビビ:「しょっぱいのもう一個行くか……?でも体型……ん~……」
中曽根ビビ:「やめとくか……」そういう愚にもつかない事だけを考えていた。


【エンディング:齋藤リッコ】

GM:キングダム定時制 魔法局
GM:外界と隔絶されているように、この土地には変わらぬ時が流れている……二重の意味で。
GM:時代がかった造りの内部を抜け、前回と同じく、君は応接室へと辿り着く。
GM:歓迎の支度が整えられた卓も、向かいに設えられた止まり木に位置を占める怪鳥も、やはり前回と同じだった。あの時からまったく動いていないのではないかと錯覚させかねないほどに。
齋藤リッコ:「ハァハァ……マジで何なのよここ……急に全身真っ赤な幽霊に襲われるし……」
齋藤リッコ:「ニレ!なんか便利な転送魔法とか無いわけ!?」
大嶽ニレ:『乃公は不便だと思ったことはない』羽づくろいをして見せる。
齋藤リッコ:「そりゃあんたはここから出ないものね……」
大嶽ニレ:『どうしてもというならユーニスに頼むがいい。謹慎が明けた後にはなるが』
齋藤リッコ:「結局謹慎処分になったの?」
大嶽ニレ:『加えて損失の補填と幾らかの奉仕だな』
大嶽ニレ:『それなりに心を砕いた。なるべく五体満足で済むように』
齋藤リッコ:「済まない可能性もあったの……?」ゾッとして「魔法局って思ったより怖いとこなのね」
齋藤リッコ:「まあでも、あんたも頑張ってくれたわけね」
大嶽ニレ:『うむ。恐れ入るがいい』
齋藤リッコ:「はいはい、偉い偉い」鳥を撫でて
齋藤リッコ:「ともあれ、これで事件も無事解決ってわけね!」
大嶽ニレ:『そうなる』
大嶽ニレ:『見込んだ通りの働きだった。リッコ』
齋藤リッコ:「ふ……ふふん。当然でしょう?」胸を張る
齋藤リッコ:「まあ、このあたしに掛かればこれくらい朝飯前よ!」
大嶽ニレ:『ああ、流石だ』
大嶽ニレ:『我々は何をもって報いればいい? 考えたか』
齋藤リッコ:「ああ、それね」
齋藤リッコ:「色々考えたわ。でも胸は大きく出来ないらしいし……別にお金にも困ってるわけでもないし」余裕があるわけでもないが
齋藤リッコ:「というわけで」
齋藤リッコ:「ニレと直接会って話したいわ」
大嶽ニレ:『……なんだと?』
大嶽ニレ:『いや。こうして会っているだろう』
齋藤リッコ:「だから使い魔でしょ、この鳥は」
齋藤リッコ:「あんた本人と直接会いたいって意味!」
大嶽ニレ:『ぬう。これだから陽の下に顔を晒して躊躇わぬ者ども全日制は』
大嶽ニレ:『使い魔はれっきとした術者の一部だ。乃公はお前を礼を尽くすべき相手と認めている』
大嶽ニレ:『そもそも顔を合わせたところでお前に何の得もないだろう』
齋藤リッコ:「え~、得とか損とかじゃないでしょ~」
齋藤リッコ:机に頬杖をついて
齋藤リッコ:「……別に、嫌ならいいけどさ~」
大嶽ニレ:『好悪の問題ではなく……』
齋藤リッコ:「問題があるなら別にいいわよ。友達とくらい直接話したいと思っただけだし」
齋藤リッコ:「適当に美味しいご飯でも奢ってもらおうかしら」本当に適当に考えている
大嶽ニレ:『それなら……いや、しかし……』
大嶽ニレ:『交わした約定をこちらから曲げさせては魔術師として沽券に関わる……』
大嶽ニレ:『……………………』無音だがその奥で唸っている様が見て取れるかのような沈黙。
齋藤リッコ:「……」黙ってじっと見ている。
齋藤リッコ:「別に、そんな悩むなら無理しないでいいけど……」
大嶽ニレ:『む、無理なことがあるものか! 侮るな』ばっと翼を広げる。威嚇。
大嶽ニレ:『そこまで言うなら今から向かう。首を洗って待っているがいい』
齋藤リッコ:「えっ、ホント?」
大嶽ニレ:それきり彫像のように停止する。
齋藤リッコ:「お~……どんな感じなんだろ」鳥の毛繕いをしながら待つ
GM:待つこと暫し。
GM:不意に扉の方から、控え目なノックの音がする。
齋藤リッコ:「あっ、はーい!……あたしの部屋じゃないけど……」
齋藤リッコ:何となく身だしなみを整える。
GM:きい、と鳴いて扉が開く。
GM:現れるのは、青珊瑚めいた一対の角を生やし、赤紫色の艶やかな髪を一つ括りにした眼鏡の少女。
GM:睨みつけるような視線は、必然、上目遣いでのものになっている。小柄なのだ。君の胸くらいの高さに頭がある。
大嶽ニレ:「…………」
大嶽ニレ:「来たぞ」
齋藤リッコ:「……」
齋藤リッコ:「……ニレ?」目をぱちくりさせる
大嶽ニレ:「そうだ」
大嶽ニレ:声は見目相応に細い。声質自体は使い魔を通して発されていたのと同じはずだが。
齋藤リッコ:「ああ、うん。初めまして……でもないか」
齋藤リッコ:「……」
齋藤リッコ:「ええと……座ったら?」椅子を引く
大嶽ニレ:「うむ……」座る。
大嶽ニレ:「……」
大嶽ニレ:卓の下を見つめる姿勢。
齋藤リッコ:「……」じっと見ている。
齋藤リッコ:「いつもと態度違わない?」
大嶽ニレ:「な、何がだ」
大嶽ニレ:「乃公はいつもこうだ。何も違わない」まったく目を向けようとしない。
齋藤リッコ:「いや、普段はもっとこう……小難しいことをベラベラよく喋ってるじゃない」
大嶽ニレ:「なんだ。不満だというのか」
大嶽ニレ:「お前の頼みで来てやったというのに。ならばもう戻る。これで希望は叶えただろう」早口。
齋藤リッコ:「別にそういうわけじゃないけど……」
齋藤リッコ:「でもちょっとびっくりしたわ。普通にかわいくて」
大嶽ニレ:「かわ……」
齋藤リッコ:「どうして普段は顔見せないの?」傾いて覗き込む
大嶽ニレ:「やっ」びくりとする。「やめろ!」
大嶽ニレ:両手で顔を押し戻そうとする。
齋藤リッコ:「むぐ」
大嶽ニレ:「魔術師はみだりに姿を晒したりはせんのだ。今回は他でもないお前に不義理をせぬための極めて特別な例外だ」
齋藤リッコ:「へえ……そういうもんなの?」
大嶽ニレ:「そうだと言ったらそうだ」
齋藤リッコ:「じゃあ、あたしのために顔見せてくれたんだ」嬉しそうに笑う「ありがとね、ニレ」
大嶽ニレ:「む……」
大嶽ニレ:「うむ……」
大嶽ニレ:曖昧に頷く。頬に少しばかり朱が差している。
齋藤リッコ:「ほんと言うとね、ちょっと気にしてたのよ」
齋藤リッコ:「距離取られてるのかなって」
齋藤リッコ:「だから良かった。嬉しいわ」
大嶽ニレ:「……別にそういうことではない」
大嶽ニレ:「お前が満足してくれたなら、良かった」
齋藤リッコ:「ねえ、今後は直接会いましょうよ」
大嶽ニレ:「んぅえ?」
齋藤リッコ:「だって使い魔越しだとまどろっこしいし……一緒に遊んだりもできないでしょ」
大嶽ニレ:「あ、遊ぶってなんだ……」
大嶽ニレ:「しかもお前、あれだけ好き勝手に撫で回しておいて」
齋藤リッコ:「え、カラオケとかご飯とか……」
齋藤リッコ:「ダメ?」首を傾げる
大嶽ニレ:「食事が……遊び……?」
大嶽ニレ:「伽羅桶とは…………?」
齋藤リッコ:「そこから??」
齋藤リッコ:「も~、別に何でもいいのよ。買い物行ったりショート動画撮ったりとか……」
齋藤リッコ:「一緒にやれば何でも楽しいでしょ。そういうこと」
大嶽ニレ:「ええ……それこそ使い魔越しで良いだろう」
大嶽ニレ:「疲れないし荷物も多く持てる。わざわざ生身で出かけようという奴の気が知れん」
齋藤リッコ:「うわ、引き籠り癖が付きまくってる!」
齋藤リッコ:「効率とかの話じゃなくて。友達だから一緒に遊びたいんじゃないの」
齋藤リッコ:「今、こうやって直接会ってみて、楽しくない?」
大嶽ニレ:「それは……」
大嶽ニレ:窺うように君の顔を見る。「……嫌ではない」
齋藤リッコ:「ふふ!」笑う「良かった」
齋藤リッコ:「別にいつも変えろって言ってるわけじゃないわよ。あたしの時だけそうしてくれればいいの」
齋藤リッコ:「それでどう?」
大嶽ニレ:「……。既に貢献への代価は払った。それ以上を欲するならば、乃公からも代償を求めることになる」
大嶽ニレ:「……だが……」
大嶽ニレ:「契約ではなく……友人の願いに応えるということであれば……」
大嶽ニレ:もう一度おずおずと君の様子を見る。
齋藤リッコ:「ほんと!?」ぱっと目を輝かせて
齋藤リッコ:「あはは、やった~!ありがとうねニレ!」普段使い魔にそうするように、小さな頭を撫で回す。
大嶽ニレ:不明瞭な声を漏らす。なすがままだ。
大嶽ニレ:やめろ、とは言わなかった。
齋藤リッコ:「いい子いい子……あっ」顎の下まで撫でて
齋藤リッコ:「やば!ごめんついいつもの癖で!」
大嶽ニレ:「……」
大嶽ニレ:じっと上目で見る。先程と同じ睨むような、けれどどこか茫漠とした眼差し。
大嶽ニレ:「……やめるのか」
齋藤リッコ:(あれ?思ったより怒ってな……)
齋藤リッコ:「へ?」
齋藤リッコ:きょとんと目を丸くする。
齋藤リッコ:「えっと……?」
大嶽ニレ:「…………なんでもない」目を逸らす。
大嶽ニレ:「今日は、もう帰るといい」
大嶽ニレ:「その……」
大嶽ニレ:「また今度……」
大嶽ニレ:「楽しみに、している」
齋藤リッコ:「うん、そうね」
齋藤リッコ:「仕事でもいいし……遊びでも、またいつでも呼んで」
齋藤リッコ:(今の何だろ……撫でてほしかったってこと?まさかね……)
齋藤リッコ:「じゃあ、またね。ニレ」
齋藤リッコ:ぎゅっと手を握って。
齋藤リッコ:「また会いましょう」
齋藤リッコ:友人との再会の約束と共に、笑った。


【エンディング:アクシス・クランタ】

アクシス・クランタ:どこかの封鎖小学区 セーフハウス
アクシス・クランタ:月の光が荒涼として差し込んでいる。
アクシス・クランタ:「電気は引っ張ってこれた……水は、当分冷たいのだけか」
アクシス・クランタ:くたくたに疲れた体を、上着も脱がないまま簡素なベッドへ横たえる。
アクシス・クランタ:痕跡は念入りに消した。乏しい知識で思いつく限りは、呪的に辿れるような代物も。
アクシス・クランタ:(今までの感じだと、一週間くらいは保つかな。それからは……)
アクシス・クランタ:それからは、どうだろう。蓄えはもう少しだけあるけれど。
アクシス・クランタ:(…………もしかしたら)
アクシス・クランタ:これで見放してくれるかもしれない。ううん、きっとそうだろう。
アクシス・クランタ:もっと可愛くて、素直で、特別な存在が、アルルの周りにはいくらでもいるはずだ。
アクシス・クランタ:(……それでいい、もうあんなのはまっぴらごめんだ)
アクシス・クランタ:それから、先の任務で一緒になった子らの顔を順々に思い浮かべる。
アクシス・クランタ:「いい子達だったな。結局、何も聞かないでくれたし」
アクシス・クランタ:思えば任アルルもそうだった。私たちはあまり、お互いの事を知らない。
アクシス・クランタ:胸にぽっかりと穴が空いたような気がした。否、はじめからあった穴だ。気づいただけか。
アクシス・クランタ:目を閉じる。
アクシス・クランタ:一滴の涙がこぼれ落ちた。やがて思考が泥のように茫洋として、まどろみに落ちてゆく。
アクシス・クランタ:(────夢を)
アクシス・クランタ:(見ない、ように、しなきゃ──────)
アクシス・クランタ:(底の王に、見つからないように──────)
アクシス・クランタ
GM:……ぬるく重い微睡みの中、桃の花の香りを嗅いだ。
アクシス・クランタ:(…………ああ)
アクシス・クランタ:芳しく、されど儚く。霞と消えてしまいそうで、深く確かめたくなる。あの香だ。
アクシス・クランタ:やっぱり、夢見てしまったみたい。
GM:ぼやけた目と、目とが合う。深紅の瞳が、慈しむような眼差しを注いでいる。
アクシス・クランタ:「……」
アクシス・クランタ:ゆっくりと長手袋に包まれた手を持ち上げて、頬をなぞる。
アクシス・クランタ:そのまま抱き寄せて、軽く口づけた。
アクシス・クランタ:「悪い夢を見るよりいいや」
GM:まるで花弁にそうしたみたいに、柔らかく瑞々しい感触が返る。香気が近付くのは勿論のこと。
任アルル:「……」
任アルル:そっと手を伸ばし、頭を撫でる。
任アルル:優しい手付きだ。叱られた子を慰めるような。
アクシス・クランタ:気持ちよさそうに身じろいで、目を閉じる。うつらうつらと、また眠りに落ちてゆくような──
アクシス・クランタ:はて、今眠りに落ちゆくというのなら、今、これは。
アクシス・クランタ:「!」
アクシス・クランタ:ばさ! と毛布を跳ね上げて壁へと後退る。
アクシス・クランタ:「~~~~~~!」
アクシス・クランタ:「あ、アルル………………?」
アクシス・クランタ:ぱくぱくと口を開閉させ、ようやくそれだけ口に出す。
任アルル:「とーぜん、そうです」
任アルル:至って淑やかに寝台に腰掛けている。
アクシス・クランタ:「ど、な……ぜ、どうして、どうやって、なんで」
任アルル:暗く狭い部屋の中、射し込む月光に照らされて、群青の髪と白い薄衣とが、きらめく粒を輪郭に帯びている。あたかも娘自身、月の精が仮初に変じた人の似姿であるかのように。
任アルル:「愛と功夫で」
アクシス・クランタ:どこに居ても、自然に調和してしまう。風景が彼女のものになってしまう。その姿を見るにつけ、酷く慌てている自分が場違いなように思えてくる。
アクシス・クランタ:「そっかぁ……」
アクシス・クランタ:嘆息する。「……ごめんね、薄情者で」
アクシス・クランタ:「ねえアルル。あなたは、相手の本当に嫌がることはしないって言ってたよね」
任アルル:「言ったかも」
アクシス・クランタ:「じゃあもう、改めて正面から言うけれど、あなたに会いたくなんかないし、好きじゃない。帰って」
アクシス・クランタ:一言口に出すたびに、心臓に冷たい楔が打ちこまれるような心地がする。
アクシス・クランタ:「迷惑だから」
アクシス・クランタ:「だから…………」
アクシス・クランタ:「う………………」
アクシス・クランタ:気づいたら、またぽろぽろと泣いていた。
任アルル:「……」
アクシス・クランタ:「……だめだ。ごめん。嘘ばっかり。ごめん」
アクシス・クランタ:「迷惑かけて、心配させて、ごめんなさい」
任アルル:「……ふふ!」そっと傍らに寄る。
アクシス・クランタ:「かわいくなくて、ごめん…………」
任アルル:左の指先で涙を拭う。喪われたのが嘘のように、傷一つなく、透き通るような白い手。
任アルル:「ねえ、アクシス」
アクシス・クランタ:「……うん」
任アルル:「あなたはきっと、自分で思っているほど、危険でもめんどくさい子でもないですよ」
アクシス・クランタ:「……何言ってるの」声に怪訝な色が混じる。
アクシス・クランタ:「私は……今回、自分で思ってるよりずっとめんどくさいなって思ったよ」
アクシス・クランタ:「アルルから逃げ回ってるのに、アルルが他の女の子にアプローチするのを見るのが凄くイヤ」
アクシス・クランタ:「部屋割りも、いざ決まりそうになったらああして貰ったし」
アクシス・クランタ:「アルルの勝手なのにね。『アクシスの友人』だし」
アクシス・クランタ:最後は拗ねたように言う。
任アルル:「自分でそーやって言えるところがです」
任アルル:くすくすと笑う。
アクシス・クランタ:「……言っておくけど、危険なほうの話はしないから」
アクシス・クランタ:ノヴァリスで一番扱いが面倒なのは『知識』だ。ナイフも銃も、それに比べればずいぶんと容易いだろうと思っている。
アクシス・クランタ:「……その代わりに、今日だけもう少し素直になるけど」
アクシス・クランタ:そう言いながら、直ぐ側にある手に指を絡ませる。
アクシス・クランタ:そうして、引き倒すようにシーツの上に身を投げ出す。
アクシス・クランタ:「ね」
アクシス・クランタ:「愛して、私のこと、たくさん」
任アルル:「アクシス……」艶めく髪が流れ落ちる。覆い被さる姿勢のまま、幾本かの筋になって、檻のように君の顔を囲う。
任アルル:「やらしい」
アクシス・クランタ:「……ばか」
アクシス・クランタ:赤面しながら、服を脱がしやすいようにネクタイを緩める。
任アルル:「じょーだんです」
任アルル:するりとネクタイを抜き取り、首元からボタンを外していく。ゆっくりと。何をしているかよく分かるように。
アクシス・クランタ:「ん……」
アクシス・クランタ:(指、つめたくて、きもちい……)
アクシス・クランタ:視覚的にも、においでも、彼女に包まれながら、少しずつその間を隔てるものを奪われてゆく。
アクシス・クランタ:それに比例するように、心臓の高鳴りが増していった。
アクシス・クランタ:レースの上下が露わになる。ハーフカップのブラが慎ましやかに胸を覆っている。
アクシス・クランタ:思わず、シーツを抱き寄せて少さく体を隠した。
任アルル:「いまさら気にする仲でもないでしょう?」
任アルル:薄い布地の上から、なだらかな胸の稜線を撫でる。
任アルル:「だいじょうぶ。今日もかわいーですよ、アクシス」
アクシス・クランタ:「今日は月が明るいから」
アクシス・クランタ:応答とともに悩ましげな呼気を漏らす。
アクシス・クランタ:「……アルル、アルル。綺麗だよ」
アクシス・クランタ:「きれいで、優しくて、情の深いひと。あなたのことが好き」
アクシス・クランタ:触れられた場所からじんわりと快楽が広がって、目尻に随喜の涙をためた。
アクシス・クランタ:くちづけをせがむように、首元にゆるく手を回す。
任アルル:「わたしも」
任アルル:「だから、離れてなんてあげませんし」
任アルル:「──そーやっておねだりしてくれる方が、嬉しいです」
任アルル:応え、細い体に覆い被さる。僅かな布越しに互いの熱を伝えながら、甘く深く唇を重ねる。
アクシス・クランタ:「ふぅっ……ん…………」
アクシス・クランタ:おずおずと舌を伸ばし、温度を確かめ合う。
アクシス・クランタ:やがて、目の前の少女に教えられた貪欲に快感を貪るための動きで少女自身を迎え入れ、口内をなぞり、舌を絡めた。
任アルル:「んぅ……ふ……」
任アルル:ぴちゃぴちゃと卑猥な音が鳴る。粘膜同士を触れ合わせるぬるつく感触が背徳感を煽る。
任アルル:嗜虐と恍惚に潤む熱が、覆い被さる娘の瞳にも宿り始める。
アクシス・クランタ:「ぅん……アルル……アルルぅ……」
アクシス・クランタ:薄衣一枚を挟んで密着するアルルの鼓動を感じる。
アクシス・クランタ:体を揺すると、逃げ出して隠れ潜み、見つかって捕まる度に増やされていった弱点がいっせいに擦れて熱を持った。
任アルル:口での交合を続ける最中、悶える少女にかかる重みが不意に和らぐ。
アクシス・クランタ:「ぁっ…………」
任アルル:不意に……否。期待に昂り始めた相手の心を読み取ったみたいに。
任アルル:空いた隙間に、手が滑り込む。
任アルル:体を支えるために使う必要はない。会得している神秘の術を、こんなちょっとした悪戯に使うこともできる。
任アルル:片手は、胸元を覆う布地の下方から這い込み、麓を持ち上げるように五指を以て撫でて。
任アルル:片や、肋の線を辿り、正中からすべらかな腹へ、そして臍へと下っていって──
任アルル:辿り着くのは固く守られたそこの上端。レースの裏側で息を潜めながらも期待に顔を熱くする萌芽を、見つけた、という風にぴんと弾いた。
アクシス・クランタ:「はきゅっ……♡」
アクシス・クランタ:これまでのじわじわとしたものとは違う、鋭い官能がからだの芯を駆けのぼった。
アクシス・クランタ:びくびくと背を震わせ、我を失う恐怖から逃れるように浮遊する少女に縋り付く。
アクシス・クランタ:「ふー、ふー…………」
アクシス・クランタ:恨めしげにアルルを睨みつけると、仕返しとばかりに長く伸びた耳を甘噛みした。
任アルル:「ひゃん……」
アクシス・クランタ:「はむ……ん、ふふ。アルル、攻め返されると可愛い声出してくれるの、好き……」
任アルル:「……んもう」
アクシス・クランタ:そのまま胸に手を這わせ、掌を浮かせてさりさりと先端を刺激するように揉む。
アクシス・クランタ:「気持ちいいな。吸い付くみたいで、ずっと触ってたいかも。アルルの肌」
アクシス・クランタ:適度に反撃を交えながらも、このままやりこめようという空気はない。そうした結果、もっと虐めて貰えることを期待している。
任アルル:「やん……んっ、それ……」
任アルル:悩ましげに、そしてあけすけに、背筋を這う快楽を声にする。
任アルル:そうして手管を受け入れながら、下方へ伸ばした手が動いた。
アクシス・クランタ:月光に切り出された妖精のごとき少女が、他ならぬ私の指によって肉の歓びを貪っている。
アクシス・クランタ:どこか神聖で、信じられないほど淫靡な光景に思えた。
任アルル:つい、と下着の上から秘裂をなぞる。
アクシス・クランタ:「う、ふ……っ」
任アルル:かすかに湿った音と共に、縦に陰るような染みが生じる。その布地を、同じコースでもう一度なぞる。
任アルル:もう一度、もう一度……少しずつ力を強めながら。
アクシス・クランタ:「あ、あ、あ……♡」
任アルル:寛がりかけた入口の、その内に布が押し当てられ、押し付けられ、押し込まれる。潤いを帯びた襞を、布の編み目が擦り上げていく。
アクシス・クランタ:四肢をわななかせながら口元を手の甲で押さえる。
アクシス・クランタ:「やあっ、アルル、そんな……おもちゃ、みたい、にい……っ」
アクシス・クランタ:とうの昔に湿潤していたその場所が、こぷこぷと粘液を吐き出すのにしたがって、快楽を迎え入れるための体勢へと体が開いてゆく。
任アルル:「ふあ……あはっ……」
任アルル:アクシスが触れる娘の双丘は、吸い付くような手応えを返す。もっともっとと誘うみたいに。
任アルル:浮遊した体を小刻みに揺らして、自らより強い刺激を生じさせようとする。こんな時でもそのたびに、仄かな花の香りが振り撒かれる。
アクシス・クランタ:その香りの中、どこか忘我の心地でアルルの快楽に奉仕しようとする。
アクシス・クランタ:腰から広がるどろりとしたさざ波が徐々に大きくなり、脊髄をのぼって手元を狂わせた。
アクシス・クランタ:アルルを退屈させたくない一心で必死に指を動かしながら、だがみるみる手許がおぼつかなくなり、上り詰めてゆく。
アクシス・クランタ:「イっ────」
アクシス・クランタ:両足をぴん、と伸ばして、ひときわ強く体が跳ねた。
アクシス・クランタ:ぐぱりと足指が開き、一人だけが先にその歓喜を享受してしまう。
アクシス・クランタ:罪悪感と、前戯だけで達してしまった屈辱に顔をぐしゃぐしゃにしながら、甘い陶酔に身を任せた。
アクシス・クランタ:「あ……はぁ……ある、るぅ……」
アクシス・クランタ:「ごめ……ん」酸素を求めるように胸から横隔膜をうねらせ、息も絶え絶えで謝罪する。
アクシス・クランタ:「また私だけ、先に……」
任アルル:「は……ううん。いーのです」
任アルル:発散に至らない昂揚を抱え、熱い吐息を零しながらも、いつものように微笑んで見せる。
任アルル:「あなたのかわいー顔が、よく見られましたし」
アクシス・クランタ:「よくない……一緒に気持ちよくなりたい」
アクシス・クランタ:そう言ってずるずると身を起こすと、浮遊するアルルにべったりと抱きついて押し倒す。
任アルル:「普段からそれくらい我儘ならいいですのに」
任アルル:上下を入れ替えられながら、くすりと笑う。
アクシス・クランタ:「アルルからすれば誰だって慎み深いよ」唇を尖らせて応じる。
アクシス・クランタ:爪の整えられた中指を立たせて薄衣の下を探り
アクシス・クランタ:ぬるりとした感触の根元へと一息に突き込んだ。
任アルル:「きゃうぅ……っ!」
アクシス・クランタ:「あは。ちゃんと感じてくれてる」
アクシス・クランタ:「教えて、どこがいいとこなのか」
任アルル:「ん、ぅ……」睫を切なげに震わせて君を見上げる。身を捩る動きがシーツに皺を作る。
アクシス・クランタ:「その顔、えろい……」
アクシス・クランタ:内壁の上部を指先で圧迫するように擦る。
アクシス・クランタ:少しずつ位置を変えながら、反応を伺って。
任アルル:「ふあぁ……っ……! あ、ぅう……♡」
任アルル:指が作るリズムのままに、甘い声が奏でられる。
任アルル:そうしながら手を伸ばし、片側の胸をはだけさせて、宝珠を捧げ持つような形で頂までを撫で上げる。
アクシス・クランタ:声を聴くごとにくらくらと思考が揺れる。彼女の嬌声そのものが、媚薬のようだと思った。
アクシス・クランタ:「うあぅんっ♡」
アクシス・クランタ:「うそ、胸だけでこんな……」
アクシス・クランタ:アルルのテクに驚嘆する。特に初めてそう思ったわけではないが、毎回言っている。
任アルル:「一緒にって……っ……、言いました、ものね」
任アルル:呼吸が、言葉が弾む。
アクシス・クランタ:「アルル……っ」
アクシス・クランタ:「好き、好きっ」
任アルル:「……きて」
アクシス・クランタ:「うん……っ」
アクシス・クランタ:彼女の中心を刺激してゆく。時折鋭い快楽を与えられて動きが狂うが、その不随意運動すら二人が上り詰めるための材料として掌握されていると感じた。
アクシス・クランタ:脚が絡み合い、吐息が触れ合う。真紅の宝石の瞳に、欲望に蕩けきった自分の顔が映っている。
アクシス・クランタ:やがて、頭が真っ白になって、そんなことを気にしている余裕もなくなって。
アクシス・クランタ:唇がやわらかな肉に触れた。
アクシス・クランタ:「──」
アクシス・クランタ:ぷるぷるとしたそれと溶け合った途端、肉体が自然にもうがまんしなくていいのだと理解して──
アクシス・クランタ:「ンッ──────♡」
アクシス・クランタ:頭の中が、幸福でいっぱいになった。
任アルル:喜悦を弾けさせる声は、此度、二重だった。
任アルル:力失せ凭れかかってくる体を抱き留める。荒い呼吸を交わらせる。
任アルル:自身も眦から涙を伝わせながら、アクシスの目元を拭ってやり、よくできましたという風に頭を撫でて──
アクシス・クランタ:「あ……うふふ」
任アルル:そのまま顔を引き寄せ、再び口付けをする。
アクシス・クランタ:「ん……ね、アルル」
任アルル:「なーに……?」
アクシス・クランタ:「この前の、アルルが追い返してくれた、あれ」
アクシス・クランタ:「私、あれを誰にも感染さずに卒業するのが目標なの。理由は言えないけど、ノヴァリスの外に出たら、もう大丈夫のはずだから」
アクシス・クランタ:「……でもさ」
任アルル:「うん」
アクシス・クランタ:「良いんだよね」
アクシス・クランタ:「どうやっても無理で、どうしようもなくなったら──」
アクシス・クランタ:「頼んでも」
アクシス・クランタ:眦に浮かんだ不安に反し、その言葉は既に知れていることの確認のように発された。
任アルル:問うアクシスの見つめる先、間近に、満ち足りた少女の微笑がある。
任アルル:当然だ。好く相手と情を交わして、互いに互いを捧げた後で、不安にさせられるような事象など何もないのだから。
任アルル:「勿論」
アクシス・クランタ:破顔する。
アクシス・クランタ:「……ありがとう。本当は、こうして側にいてくれる度に安心してた」
アクシス・クランタ:「一人は嫌だったんだ。きっと、私達の関係はこれからも殆ど変わらないけれど」
アクシス・クランタ:「あなたにそれを打ち明けられたことが、うれしい」
アクシス・クランタ:そうだ。どうして名を替え住居を替え、何のために放浪しているのか。心の底では知ってほしかった。たぶん、彼女に。
アクシス・クランタ:「リッコがよろしくって言ってたよ。もう一つ、やり合うのは御免だとも」
アクシス・クランタ:何かが起きた時、ほんとうに助けを求めるのだろうか。わからない。でも、そうできると思うと、近くにこの温もりがなくても、不安に押しつぶされる夜は減るだろうと思えた。
アクシス・クランタ:「愛してる、アルル」
アクシス・クランタ:「だから今だけは──私だけを見て」
アクシス・クランタ:素面では決して口にできない睦言を囁く。再び彼女の肢体へと指を這わせた。
任アルル:「そうさせてみて」
任アルル:指の動きを受け容れながら、自身もまた相手の頭へ添えていた手を降ろし、鎖骨の線に沿って下らせる。
任アルル:「あなたはそー言いますけど、いつもは」
任アルル:「最後まで起きて見つめ続けてるのは、わたしのほうなんですからね」

『ラビッツ・フット、ユニコーン・ホーン』 終
GM:「ラビッツ・フット、ユニコーン・ホーン」これにて全行程終了です これにて??
GM:お疲れ様でした!!!!
齋藤リッコ:お疲れ様でした!
中曽根ビビ:おつかれさまでした~!
アクシス・クランタ:お疲れ様でした!!!
眩星かんな:お疲れさまでした~~
アクシス・クランタ:楽しかったです……大変……

本作は、「F.E.A.R.」及び「株式会社KADOKAWA」が権利を有する『ダブルクロス The 3rd Edition』の二次創作物です。
(C) FarEast Amusement Research Co.Ltd.

二次創作ステージ『オーヴァード・ノヴァ』については
まとめwikiを参照下さい。
OveredNOVA

Tweet