『一夜二人転:百代まりあ/胡緑蘭』


メインログ | 雑談ログ


関連セッション
『ブロウクン・メモリーズ』

『ワールド・エンド・モラトリアム』

百代(ももしろ)まりあ( )キャラシート(PL:scatter)
胡緑蘭(フー・ルゥラン)キャラシート(PL:ヤヒロギンジ)

【Index】

オープニング
ミドルフェイズ
クライマックス
エンディング

【プリプレイ】

GM:では、本日も一夜二人転のお時間です
胡緑蘭:うおーッ!
百代まりあ:やるわ
GM:異変の内容は
GM:異常に暑く/寒く感じる
GM:異変の原因は
GM:choice[ジャーム,アーティファクト,治験薬,実験,事故,病]
DoubleCross : (CHOICE[ジャーム,アーティファクト,治験薬,実験,事故,病]) → 事故

GM:事故ってなんだ……?
胡緑蘭:事故とはね
GM:エアコン壊れたのか……?
百代まりあ:なに……?
百代まりあ:なるほどね
胡緑蘭:わかりやすい
胡緑蘭:サラマンダー能力者さえいれば……いた!
GM:では自己紹介から!
GM:まりあちゃんどうぞ
百代まりあ:はい!
百代まりあキャラシート
百代まりあ:百代(ももしろ)まりあです。14歳です。
百代まりあ:名門百代家の令嬢、厳しい祖母に躾けられて育ったお嬢様です
百代まりあ:でも祖母はちょっと頭がアレで百代家は名家とかではありませんでした
GM:ネタバレ入っちゃった
百代まりあ:今はUGNにチルドレンとして保護され、借金を返すべく頑張っています
百代まりあ:性能は火力を出します。以上!
百代まりあ:先日のセッションで緑蘭くんと結婚しました……結婚!?
百代まりあ:新婚?なので頑張ります、よろしくお願いします!
GM:結婚しとる……
GM:よろしくお願いします!
GM:一体どんなやつと結婚したんだ……?
GM:新キャラの胡緑蘭ならなにか知ってる?自己紹介してもらってもいい?
胡緑蘭:はーい!
胡緑蘭キャラシート
胡緑蘭:胡緑蘭(フー・ルゥラン)15歳です。
胡緑蘭:中国の辺境生まれ、長男じゃなかったために親に売り飛ばされたいわゆる黒孩子で
胡緑蘭:売られた先で変な実験に使われて寄生型RBと融合してオーヴァードになりました
GM:大変なことだ
胡緑蘭:フリーの傭兵やりながら世界中を旅してましたが
胡緑蘭:先日のセッションでFHの仕事を受けて潜入した先で百代さんと出会い
胡緑蘭:依頼をブッチして百代さんを助けたために命を狙われています
GM:大変なことだ!
胡緑蘭:本当は百代さんを巻き込まずに逃げるつもりだったんですが
胡緑蘭:百代さんが私のものになれと言ってくれたので
胡緑蘭:結婚しました
GM:大変なことだぞ……!
胡緑蘭:まあ日本の法律に阻まれて籍は入れていないが……似たようなもんだろ
胡緑蘭:性能はノイバロ素手白兵!以上!
胡緑蘭:新婚?なので頑張ります!よろしくおねがいします!
GM:がんばってね!


【オープニング】

GM:全員登場!
百代まりあ:41+1D10
DoubleCross : (41+1D10) → 41+10[10] → 51

胡緑蘭:胡緑蘭の侵蝕率を+4(1D10->4)(侵蝕率:37->41)した
GM:【第4支部 シミュレーター】
GM:あなた達2人は、今、シミュレーターの中にある。
GM:能力確認訓練と銘打たれたそれは、その実。
GM:参入者の実力の程を図るためのものであるのだろう。
GM:今は、飛竜型のエネミーを屠ったところだ。大した相手ではなかった。
“アイズ”:『お疲れ様です!』シミュレータの統括AIから声がかかる。
“アイズ”:『これから、休息の後、次のターゲットを排出しますっ』
“アイズ”:『しばらく、休息お願いします』
百代まりあ:「ええ、あなたもお疲れさま。次もよろしくお願いするわ」
胡緑蘭:「うへぇ~、まだやるの~?」ワイバーンを貫いた抜き手の血を拭う。こういうところも妙にリアルだ
百代まりあ:「大事なことなのよ」受け売りだが。「我儘を言ってはだめ。これも緑蘭のためなのよ」受け売りだが。
百代まりあ:「どうかしら、緑蘭。何か身体におかしなところは無い?」
胡緑蘭:「ん、大丈夫だよ。元々片腕だった時間のほうが長いしね」
胡緑蘭:「勝手知ったる、ってやつ」肘から先の無い右腕をひらひら振る
百代まりあ:「それならよかったわ」にこりと笑って、
百代まりあ:「緑蘭は、シミュレータ(こういうの)は初めて?」
百代まりあ:こちらは以前同じようにUGNに入った際経験済みなので、余裕の態度。
胡緑蘭:「そうだねぇ。力試しは何処に言ってもやらされたけど」
胡緑蘭:「わざわざシュミレーター使ってるのは初めてかな」
胡緑蘭:「大抵ほら、生身で来るから」
百代まりあ:「それなら、わたくしのほうが先輩というわけね」
百代まりあ:勝ち誇ったような態度。
百代まりあ:「ふふーん」
胡緑蘭:「むっ」
百代まりあ:「分からないことがあれば、手取り足取り教えて差し上げてよ」
胡緑蘭:「べつに良いです~~!このくらい簡単です~~」
胡緑蘭:「まりあこそ、無理に僕に付き合わなくても良いんだよ?体力ないんだから」
百代まりあ:「むっ……あるわ!体力!」
胡緑蘭:「えっ……あるの?体力……」
百代まりあ:「この前のマラソン大会でも、みんなに応援されて先生に先導して頂きながら見事にゴールしてみせたもの!」
胡緑蘭:「……その応援してたの、先にゴールした子たちだよね」
百代まりあ:「……?そうよ?」
百代まりあ:「みんな、わたくしを心から応援してくれていたわ。ありがたいことね」
胡緑蘭:「まりあはゴールした後誰か応援した?」
百代まりあ:「…………?」
百代まりあ:斜め上を見て思い出そうとしている顔
百代まりあ:「…………」
百代まりあ:「覚えはないわね」
百代まりあ:「どうしてかしら……?」
胡緑蘭:「ビリだからだよっ……!」
百代まりあ:「びっ」
百代まりあ:「ビリ……!?」
百代まりあ:「わたくしが最後の走者だったということ……!?」
胡緑蘭:「そうだよ、そうじゃなきゃ説明付かないだろ」
胡緑蘭:「ほらまーたそうやってすぐ見栄張ろうとするんだからまりあは」
百代まりあ:「まさかの真相ね……」
胡緑蘭:「気付いてなかったのか……」
百代まりあ:「でっ、でも、順位なんてどうでもいいことよ!」
百代まりあ:「完走することが何より大事なのだから!違うかしら?」
百代まりあ:「それに、わたくしが最後尾になることで……」
百代まりあ:「わたくしの一人前を走っていた誰かの心を、ほんの少しでも救えたかもしれない……」
百代まりあ:「そう考えれば、わたくしのビリもとても価値があることだといえるわ」
百代まりあ:「そう、つまり」
百代まりあ:「わたくしには体力があるのよ」
胡緑蘭:「む、そこは僕にはなかった観点だ……ビリから2番目がどれだけ救われるかはともかく」
胡緑蘭:「敗者の価値か……考えたこともなかったな……」
胡緑蘭:「……いやでもそういう結論にはならないでしょ」
百代まりあ:「…………」
胡緑蘭:「もう認めようよ~まりあは体力無いって」
胡緑蘭:「そこから始めよう!大丈夫!」
“アイズ”:『はい、お疲れ様でした!休憩時間はおしまいです』
“アイズ”:『体力は回復しました?体に異常はありませんか?』
胡緑蘭:「先輩の僕がちゃんと教えて……」
百代まりあ:「う、うう……あっ!」
百代まりあ:「ええ!もうばっちりよ!ほら緑蘭、休憩時間はおしまいよ!」
GM:choice[暑,寒]
DoubleCross : (CHOICE[暑,寒]) → 寒

胡緑蘭:「はーい、バッチリ準備万端でーす」
“アイズ”:『異常があったら教えて下さいね。すぐに中断しますから』
“アイズ”:『では次を――』
GM:異常はある。
GM:周囲の温度が、見る間に下がっていくように感じる。
GM:熱を奪われていくような。
百代まりあ:「…………?」少し身震いして。
胡緑蘭:「…‥…ん?」鼻の頭にツンと痛みが走る
GM:錯覚ではない。明らかに、冷え込み始めている。
百代まりあ:「“アイズ”?申し訳ないのだけれど、ここの空調、わたくしには、ちょっぴり強すぎる気がするわ」
“アイズ”:『温度エラー発生?何が……?』
百代まりあ:「少し、温度を上げていただけるかしら」
“アイズ”:『あ、はい!設定温度を調整……効かない?』
“アイズ”:『あれ……!?すみません、ちょっと調子が悪いので、緊急停止します』
“アイズ”:『あれ』
“アイズ”:『出来ない……』
百代まりあ:「……えっ……?」
胡緑蘭:「仕込み……じゃなさそうだね。こういうのよくあるのかな?」
“アイズ”:『よくはないんですけど、私……えっと』
“アイズ”:『“病み上がり”で。まだバグが残っていたのかな……?』
百代まりあ:羽織ったボレロをぎゅっと抱くようにする。
“アイズ”:『温度低下は止まりました。生存不可能領域までは、行ってないですけど』
“アイズ”:『すみません、お二人には、そのまま。シミュレーションを進めてもらえますか』
百代まりあ:「こ、このまま……」
“アイズ”:『外からも調査はします!でも、内部の終了条件を満たせば、それで、終わるはずです』
胡緑蘭:「うへぇ……ゴビ砂漠の夜みたいだ……」肩を抱いて実を震わす
百代まりあ:「……あなたは大丈夫なの? “アイズ”」
“アイズ”:『あ、はい!私は……いえ』
“アイズ”:『お二人を大変な目に合わせて、大丈夫も何も、ないですよね』
“アイズ”:『すみません。ちゃんと元に戻ってれば、こんなことには……』
百代まりあ:「そういうことを言っているのではないわ」
百代まりあ:「ばぐ?というのはコンピュータ……にとってよくないことなのでしょう?」曖昧な理解
百代まりあ:「わたくし達は問題ないわ。あなたこそ大丈夫なの?」
“アイズ”:『はい。現状、温度系統と中断機能以外は、ちゃんと動作してます』
胡緑蘭:「なんか、まさしくまりあって感じだけど」苦笑しながら
胡緑蘭:「無理しないほうが良いよ?僕はこういうのも慣れてるし大丈夫だけど、まりあは……」
百代まりあ:「それならよかった。何よりだわ」“アイズ”に安心させるように笑って
百代まりあ:「無理なんてしてないわ。この程度、ちっとも寒くないもの」
百代まりあ:「灯油を節約していると思えばいいだけだわ」
胡緑蘭:「本当…」
胡緑蘭:「本当?」
百代まりあ:「本当よ」
胡緑蘭:「ふーん……」手を握る
百代まりあ:その掌は冷たく、小さく震えている。
胡緑蘭:「んー……」
胡緑蘭:無言で上着を脱ぎ、百代さんに羽織らせようとする
百代まりあ:「な……」
百代まりあ:「何をするの、緑蘭」手でそれを押しとどめる。
百代まりあ:「わたくしは大丈夫と言ったはずよ」
胡緑蘭:「まりあの自己申告は信用ならないってさっきの会話でよくわかったからね」その手を押し返そうとする
百代まりあ:「それで緑蘭に寒い思いをさせたら、わたくしがどんな気持ちになるのか」
百代まりあ:「分からないあなたじゃないでしょう?」
胡緑蘭:「その言葉、そっくりそのまままりあに帰すよ」
胡緑蘭:「僕は雪山も夜の砂漠も歩いたことがあるんだ。この状況に関しては完全に先輩だからっ……」
胡緑蘭:「無理してるのを見過ごしてまりあに何かあったら、僕は自分を許せないだろ」
胡緑蘭:「そこんところ、もう少し考えてほしいな」
百代まりあ:「……」一瞬怯むが、「……でも、わたくしは嫌なの」
百代まりあ:「わたくしはそんなことしてほしくないもの!」上着をぐいぐいと押し合う
百代まりあ:「“アイズ”!聞こえているわね!」
胡緑蘭:「ぐっ……強情過ぎる……!」
“アイズ”:「はい!なんでしょう!」
百代まりあ:「確かに外から修理するより、中から終わらせた方が早いと思うわ!」
百代まりあ:「わたくしと緑蘭で何とかしてみせるから、終了条件を教えて頂戴!」
“アイズ”:「は、はい!終了条件はシンプルです」
“アイズ”:「最終目標エネミー群の殲滅です」
胡緑蘭:「……ああなるほどね、そういう条件付けがしてあるのか」
胡緑蘭:腕の力を抜いて
百代まりあ:「どこにいるのかしら?探すところまでシミュレェタァなの?」
“アイズ”:「はい、情報収集能力を測るシミュレーションプログラムが組まれているので、」
“アイズ”:「条件を満たさないと出現しないんです」
百代まりあ:「ふーむ……」
百代まりあ:「一筋縄ではいかないわけね」
百代まりあ:「分かったわ!そうと決まれば頑張りましょう、緑蘭」
胡緑蘭:「ああ、仕方ないね。まりあ」
百代まりあ:「二人で風のように解決してみせるわ」
百代まりあ:「“アイズ”は心配しないで待っていて頂戴」
胡緑蘭:「ここで強情張り合うよりも、さっさと条件を満たしたほうが早そうだ」
“アイズ”:「はい、お二人の無事の帰還を、お祈りしていますっ!」


GM:オープニング終了。ロイスあればどうぞ
胡緑蘭:ロイス "アイズ" 尽力◯/食傷 で取ります
百代まりあ:胡緑蘭 〇興味/対抗心 “アイズ” 〇尽力/隔意 で取得して以上です
百代まりあ:AIとかコンピューターとかよく分からないので隔意
GM:OK!


【ミドルフェイズ】

GM:2人とも登場!
胡緑蘭:胡緑蘭の侵蝕率を+2(1D10->2)(侵蝕率:41->43)した
百代まりあ:51+1D10
DoubleCross : (51+1D10) → 51+8[8] → 59

GM:一夜二人転のミドル判定はFS判定となります。
使用技能:〈情報:UGN〉〈情報:噂話〉〈知識:シミュレータ〉
難易度:6
最大達成値:9点
目標進行値:4
GM:最大達成値が9のため、進行値の最大獲得点は1点に固定
GM:4度成功すれば突破となる計算ですね
GM:情報で判定する場合は財産使用可能です。
GM:特殊ルールとして、片方が支援判定を行い、成功した場合、もう片方の達成値を+3し、最大達成値を10とします。
GM:【ハプニングチャート】
GM:1d6
DoubleCross : (1D6) → 2

2:事態が深刻化する。状態変化の進行・周囲への拡大など
ラウンド中の判定難易度を8に変更する。
胡緑蘭:難しくなっちゃった
百代まりあ:きついわ
GM:choice[暑,極寒]
DoubleCross : (CHOICE[暑,極寒]) → 暑

GM:今度は暑くなります
百代まりあ:ひえ~
胡緑蘭:わ~お
GM:ではまず判定を!
百代まりあ:情報:UGN、コネUGN使って振ります
百代まりあ:3DX+2>=8
DoubleCross : (3R10+2[10]>=8) → 10[3,10,10]+9[5,9]+2 → 21 → 成功

百代まりあ:大成功
胡緑蘭:すごいぜ
百代まりあ:これで先輩の力よ
胡緑蘭:まけないぞー
GM:すごい
胡緑蘭:これこっちも振ったぶん加算されるんでしたっけ?
百代まりあ:特にないかな……?
胡緑蘭:だよね……とりあえずふるだけふろう
胡緑蘭:2dx+1 情報:UGN
DoubleCross : (2R10+1[10]) → 7[6,7]+1 → 8

百代まりあ:ギリギリ!
胡緑蘭:負けた……!
百代まりあ:ふふん
GM:じゃあこのラウンドの進行値は1/4です
胡緑蘭:次は勝つ……
GM:あ、違う
GM:成功してるじゃん
GM:2/4!
GM:順調に行けば次ラウンドで終わりそうですね
胡緑蘭:愛の力だね、まりあ
百代まりあ:人前ではしたないことを言わないで
胡緑蘭:えー


GM:【シミュレータ内】
GM:温度調整機能はアンコントローラブルとなっている。
GM:それは、低温側に張り付くことを必ずしも意味していなかった。
GM:現在はその逆。
GM:酷暑が2人に降り掛かっている。
胡緑蘭:「暑っつ~~~~~~~っ」上着をターバンのようにして頭に巻いている。
百代まりあ:「…………」
百代まりあ:じりじりとうだるような暑さの中、ボレロを脱いだだけ。
胡緑蘭:「この寒暖差はきついよねーまりあ」横の少女に目を向けて
百代まりあ:「そうね……」やや朦朧と答える。
胡緑蘭:「まりあ……そのかっこ熱くない?」
胡緑蘭:「上着脱いだだけじゃん。ベストとかすごい蒸しそうだし」
百代まりあ:「…………」
百代まりあ:普段通りの制服。ジャンパースカートにストッキング。
百代まりあ:「…………」
百代まりあ:「……え?」
百代まりあ:「何…………?」
胡緑蘭:「ほら~!熱中症だよそれ~!」
胡緑蘭:「もっと脱いだほうが良いって」
百代まりあ:「ちがうわ」ふるふるとかぶりを振って
百代まりあ:「全然暑くなんてないわ」
胡緑蘭:「暑いよ!?」
百代まりあ:「すごく涼しいわ……南極にいる気分よ」
百代まりあ:「シロクマはどこかしら……」
百代まりあ:ふらふらとシロクマを探しに行く
胡緑蘭:「まりあ、強がりなのか幻覚なのかわかんないこと言うのやめてね……?」
胡緑蘭:「ああっ!ほら勝手に動くと危ないから!」ふらつく肩を支えに行く
胡緑蘭:「とりあえず脱ごう。砂漠だと脱ぐのはタブーだけど、ここは日本の環境に合わせてるみたいだから」
百代まりあ:「うぅ……」滝のような汗。熱を帯びた長髪がべったりと頬に張り付き、ベストから覗くシャツは汗でぐっしょりと濡れている
百代まりあ:「脱いだわよ……ほら……」ボレロ一枚を指して
胡緑蘭:「脱いで風通し良くしたほうが良いよ。まずはそのベストから……」
胡緑蘭:「それはもういいよ~!」
百代まりあ:「嫌……脱がないわ……」
百代まりあ:「だって暑くないもの……何も問題ないわ……」
胡緑蘭:「いや……なんでそんなに脱ぎたくないの?」
百代まりあ:「…………」
胡緑蘭:「まさかとは思うけど……」
胡緑蘭:「恥ずかしいとか……?」
百代まりあ:「…………」
胡緑蘭:「…………」
百代まりあ:「…………だっ」
百代まりあ:「だって…………」
百代まりあ:目を逸らす。
胡緑蘭:「えっ?だって……何?」
百代まりあ:「ひ……」
百代まりあ:「……人前で……女子が肌を晒すなんて……」
百代まりあ:「いけないことだわ…………」
胡緑蘭:「…………」
胡緑蘭:「……まりあ」真剣な顔で
胡緑蘭:「大丈夫」肩を掴む
百代まりあ:「…………?」汗か涙かで潤んだ瞳でそちらを見る
胡緑蘭:「恋人は大丈夫だから」
百代まりあ:「こ……恋人でもよ……」
百代まりあ:「よくないわ……そういう……ふしだらなことは……」
胡緑蘭:「ふしだらじゃない。必要なことなんだ」
胡緑蘭:「まりあ、脱がなきゃ最悪死ぬよ。」
百代まりあ:「…………」
胡緑蘭:「そしたら僕は一人になってしまう。さっき言ったよね」
胡緑蘭:「一人残される僕の気持ちを考えてくれ」
胡緑蘭:「頼む、まりあ」
胡緑蘭:「僕のために脱いでくれ」真剣な表情で言う
百代まりあ:「…………」その真剣な眼差しから、目を逸らし
百代まりあ:「……わ……分かった……分かったわ……」
百代まりあ:「脱げばいいんでしょう……?」
胡緑蘭:「ああ……わかってくれたんだね」
胡緑蘭:安堵の表情で
胡緑蘭:「大丈夫?一人でできる?手伝おうか?」心配した様子で手を差し伸べる
百代まりあ:「ひっ……一人で出来るわ!!」その頬に掌底を叩き込む
百代まりあ:「あっち向いてて!」
胡緑蘭:「オゴッ!?」
胡緑蘭:「もー……わかったよ」
百代まりあ:「ぜったい見てはだめよ」
百代まりあ:「見たら婚約解消よ」
胡緑蘭:「はーい」回れ右して空(の映像)を見上げる
百代まりあ:「…………」
百代まりあ:背後から手を振って、見ていないのを確認して。
胡緑蘭:「…………」柄にもなくソワソワしている
百代まりあ:二人きりのシミュレータの中、微かにしゅるしゅると衣擦れの音が聞こえてくる。
百代まりあ:やがて、「…………済んだわ」と、小さな声がする。
胡緑蘭:「もう振り向いていい?」
百代まりあ:「…………」
胡緑蘭:「婚約解消しない?」
百代まりあ:「……しないわ」
百代まりあ:「……ゆっくりね」
胡緑蘭:その言葉を聞いて、ゆっくりと身を翻し
胡緑蘭:「…………」
胡緑蘭:百代さんに向き合う
百代まりあ:服装はほとんど変わっていない。ボレロを脱いだだけのジャンパースカート。ベストも着たままだ。
胡緑蘭:「…………」
百代まりあ:ただ、二本の脚を包んでいた黒いストッキングを脱いで、この熱気で汗ばんだ白くしなやかな足を、外気に晒している。
胡緑蘭:「……………?」
百代まりあ:腰までの長髪も後ろで一本にまとめ、ポニーテールの形にしている。
百代まりあ:「ぬ……」
百代まりあ:「脱いだわ……」
百代まりあ:熱気とは別に赤らめた顔、視線を逸らす。
百代まりあ:「……これでいいのよね……?」
胡緑蘭:「あ…………うん………」こちらも何故か赤面し視線をそらして
胡緑蘭:「すごく似合って………」
胡緑蘭:「………って!良くないよ!」
胡緑蘭:「確かに足元は風通し良くなったけど!」
百代まりあ:「な……何が……!限界まで脱いだのに……!?」
百代まりあ:「これ以上辱めを受けるくらいなら、舌を噛んで死ぬわ……!」
胡緑蘭:「ええ~~~!?もう勘弁してよ~!」頭を抱える
胡緑蘭:「はぁ、もうわかった。まりあは何もしなくていい」
胡緑蘭:「僕が脱がす」
百代まりあ:「な……!?」
胡緑蘭:「例え婚約解消されても、まりあを死なせるよりはずっといい」真剣な目で近づいていく
百代まりあ:「駄目よ……駄目!絶対に駄目!」
百代まりあ:必死な顔で後ずさる
百代まりあ:「分からないの!?緑蘭!」
胡緑蘭:「分からないのはまりあだろ!」
百代まりあ:「このベストは脱げないのよ!絶対に!」
胡緑蘭:「なんでさ!そのベストの下になにかあるわけ!?」
百代まりあ:「あるわよ!!」
胡緑蘭:「じゃあ言ってみてよ!」
百代まりあ:「だっ……だから……!」
百代まりあ:急に言葉を濁す。
胡緑蘭:「だから……?」
百代まりあ:「…………」黙り込む。
百代まりあ:そのベストの下から覗く白いシャツは、汗でべったりと身体に張り付いて、肌が透けている。
胡緑蘭:「…………」
胡緑蘭:「……………」少しだけ頬が赤くなる
百代まりあ:「……い……」
百代まりあ:「行きましょうか……もう、だいぶ涼しくなったことだし……」
百代まりあ:「…………」
胡緑蘭:「……そ……」
百代まりあ:「…い……いいわよね?緑蘭?」
胡緑蘭:「そうだね、僕もなんだか汗かいたら冷えてきたかも……」
胡緑蘭:ぎこちなく方向転換して
胡緑蘭:「い、急ごう。また冷えてくるかも知れない」
百代まりあ:「ええ……そうね……」
百代まりあ:どことなくぎくしゃくしながら、ボレロとストッキングを持って歩き出す。
胡緑蘭:「…………」
胡緑蘭:不自然なくらいに後ろを振り向かず、百代さんの一歩前を歩いていく。


GM:2ラウンド目。
使用技能:〈情報:UGN〉〈情報:噂話〉〈知識:シミュレータ〉
難易度:6
最大達成値:9点
目標進行値:2/4
GM:【ハプニングチャート】
GM:1d6
DoubleCross : (1D6) → 5

5:ちょっとした荒事・戦闘が必要な局面。
ラウンド中の使用技能を≪白兵≫≪射撃≫≪RC≫に変更する。
胡緑蘭:得意なやつ来たな
百代まりあ:よーし
胡緑蘭:白兵で判定します
GM:判定どうぞ!
百代まりあ:RCで判定します
胡緑蘭:《コンセントレイト:ノイマン》《コントロールソート》侵蝕+4
胡緑蘭:5dx8+1
DoubleCross : (5R10+1[8]) → 6[1,1,3,5,6]+1 → 7

胡緑蘭:嘘だろ……
百代まりあ:4DX+4>=6
DoubleCross : (4R10+4[10]>=6) → 9[2,4,8,9]+4 → 13 → 成功

GM:失敗しとる……
百代まりあ:どうやら夫婦関係は決定したようね
GM:そんなに汗ばんだシャツを気にしてたのか!
百代まりあ:いや、基本は6だから成功じゃないですか?
GM:あ、成功じゃん
胡緑蘭:ふふん
百代まりあ:まあわたくしの達成値には及ばないのだけれど……
GM:……じゃあコンセいらなくない……?
百代まりあ:ほんとだ
胡緑蘭:いや……まりあに勝ちたかったから……
百代まりあ:ふふーーん
GM:ともかく成功!4/4で突破しました


GM:【シミュレータ内】
“アイズ”:『す、すみません……!』
“アイズ”:『やっぱり、全然コントロールできないです!』
“アイズ”:『今どうなってますか!?』
GM:酷暑はとうに過ぎ去っている。
胡緑蘭:「…………………」肩を抱いて小刻みに震えている
GM:揺り戻しと言うにはあまりに強い、寒波が周囲を覆う。
胡緑蘭:「………めちゃくちゃ寒いです」なるべく口を動かさずにボソボソしゃべる
百代まりあ:「ぜっぜぜっぜっ」歯をカタカタ言わせて震えながら
百代まりあ:「ぜぜんぜんぜん問題無いわよよよよ…………?」
GM:更に、かいた汗が体温を奪う。シミュレータは残酷なほどに忠実だ。
“アイズ”:『……信も……調子が……!』
“アイズ”:『……ネミーは……近くに……』
胡緑蘭:「もしもし?"アイズ"さん……?」
GM:通信はそのままノイズとともに消えていく。
百代まりあ:「“アイズ”?聞こえる?“アイズ”……?」
GM:通信機器の低温機能不全も、再現の上にあるのかもしれないが。
胡緑蘭:「………………」
百代まりあ:「……大丈夫かしら……」
GM:実際のところはわからない。それを知るすべはない。
胡緑蘭:「………このシミュレーション空間が維持されてる以上、本体は無事だと思っていいだろ」
胡緑蘭:「問題は僕らだ……」
胡緑蘭:隣で震える百代さんを見る
百代まりあ:「そうね……。このままじゃ……かき氷になってしまうわ……」
胡緑蘭:「ああ、とりあえずは……」あたりを見回す
胡緑蘭:「まりあ、火を起こすことできる?」手頃な紙くずと枝を集めながら
百代まりあ:「そうね……多分、それくらいなら……」
胡緑蘭:「よし……じゃあここで……」
胡緑蘭:風が凌げる入り組んだ場所を見つけ、薪を敷く
百代まりあ:薪に向けて、ロザリオを握り締めて祈りを捧げる。
百代まりあ:この事態を解決するような都合のいい奇跡は起きないが、どこからともなく小さな火が起こって、薪を燃え上がらせる。
百代まりあ:「はぁ……やったわ……!」安堵の息を漏らす。
胡緑蘭:「わぁ……」その灯りに一息ついて
胡緑蘭:「よし、まりあ」百代さんに向き直り
百代まりあ:「暖かいわね……」熾った火に掌を翳して、
百代まりあ:「?」
胡緑蘭:「脱ごう」
百代まりあ:「…………」
百代まりあ:「な……」
百代まりあ:「……なんで……?」
胡緑蘭:「なんでって……」
胡緑蘭:「僕らの来てる服はさっき書いた汗でびしょびしょじゃないか」
百代まりあ:「さ、さっきも脱いだじゃない……この上また脱ぐなんて……」
胡緑蘭:「こんなの着てたらいくら焚き火の前でも凍死しちゃうよ」
百代まりあ:「そ……え……うぅ……っ……」
胡緑蘭:「むしろ事態はさっきより切迫してる」
胡緑蘭:「幸い二人共上着はさっさと脱いだから乾いている」
胡緑蘭:「映画とかで雪山で遭難するシーン見たこと無い?」
百代まりあ:「そ……そういう怖い映画は見ないもの……」
胡緑蘭:「衣服の保温機能が期待できない以上、素肌の熱を交換し合ったほうがいくらかマシだ」
胡緑蘭:「いいかい、まりあ」
百代まりあ:「……す……?」
胡緑蘭:「まず下着姿になります」
百代まりあ:「すはだのねつをこうかん…………??」
百代まりあ:「まず!?」
百代まりあ:「ゴールでしょう!?」悲鳴のような声
胡緑蘭:「その後こう……密着して」くっつき合うジェスチャー
胡緑蘭:「その上から二人の上着をかぶる」
百代まりあ:「みっちゃ……え……?な……?」
胡緑蘭:「後はそのまま焚き火の前でやり過ごすしか無い」
百代まりあ:思考が追い付いていない。
胡緑蘭:「さもなくば死、だ」
百代まりあ:「どちらにしても死ぬわ!!」
百代まりあ:「わたくしに死ねと言うの!?」
胡緑蘭:「えぇ!?いやだから死なないために行ってるんだけど!?」
百代まりあ:「ふっ……服を脱いで……その上あなたと……下着で……み……?密着……??」
百代まりあ:「死ぬわ」
胡緑蘭:「まりあ。気持ちはわかる。僕だって恥ずかしいんだ」真顔で
百代まりあ:「そんなことをしたらわたくしは死ぬ……!」
胡緑蘭:「けど、ここで躊躇って二人一緒に死んだら……」
胡緑蘭:「"アイズ"はどうなる?」
百代まりあ:「……!」
胡緑蘭:「あれは高度なAIだ、自分の暴走で仲間を殺した十字架をずっと背負うことになる」
胡緑蘭:「いや、それ以前に……」
胡緑蘭:「エージェントが事故死したシステムをそのまま運用し続けるかどうか……」
胡緑蘭:「わかるだろ。まりあ」
百代まりあ:「…………」
胡緑蘭:「僕たちの命は、僕たちだけのものじゃないんだ」
百代まりあ:「……緑蘭」その顔を真っ直ぐに見つめ
百代まりあ:「分かったわ。その言い分は分かった。確かにそうね」
胡緑蘭:「まりあ……」同じく見つめ返す
百代まりあ:「“アイズ”のためにも、わたくし達はここで死ぬわけには行かない」
胡緑蘭:「ああ……良かった。わかってくれたんだね……」安堵の表情
百代まりあ:「……でも、本当にそれだけ?」
胡緑蘭:「…………?」
胡緑蘭:首をかしげる
百代まりあ:「…………」
百代まりあ:「これにかこつけて服を脱いでわたくしと下着で密着することが出来て」
百代まりあ:「ラッキーだなあという気持ちがほんの一片でもないと」
百代まりあ:「神に誓って言える?」
胡緑蘭:「…………………」
胡緑蘭:「ははは、何を言うかと思えば……」
胡緑蘭:「………………」目をそらし
胡緑蘭:「…………このくらいはあるかな……?」指先でちょっとつまむジェスチャー
百代まりあ:「緑蘭!!」パッシィア!
胡緑蘭:「はうあ!?」
百代まりあ:「破廉恥!!」
百代まりあ:「あなたがそんな人だとは思わなかったわ!!」
百代まりあ:「離婚よ離婚!!親権はわたくしが頂くわ!!」
胡緑蘭:「違うんだよ~~~!ホントにそうするのが最善で……」
胡緑蘭:「子供いたの!?」
百代まりあ:「とにかく他に方法があるはずよ!例えば……」降り始めたシミュレータ上の雪を目にして
百代まりあ:「……そうだわ!」立ち上がる。
百代まりあ:「この雪の中、遭難した二人がすることと言えばひとつしかないわ」
胡緑蘭:「ごめんなさい!許して!この通り!」頭を地面に擦り付けて
胡緑蘭:「………ん?」
百代まりあ:「暖を取るには打って付けの方法よ。わたくし達ふたりなら出来るわ」
胡緑蘭:「まりあ、それってもしかして……」雪空を見上げ
百代まりあ:「そうよ!」
百代まりあ:「かまくらよ!」
胡緑蘭:「…………そうか」
胡緑蘭:「かまくらかぁ……」納得と落胆の混じった声を漏らした


GM:シーン終了。次はクライマックスに突入します
GM:ロイス購入が可能!
百代まりあ:ロイス保留でボデマかな
百代まりあ:ジェネシフトします
百代まりあ:59+1D10
DoubleCross : (59+1D10) → 59+5[5] → 64

胡緑蘭:ロイス保留ぼでま!
百代まりあ:2DX>=12
DoubleCross : (2R10[10]>=12) → 8[5,8] → 8 → 失敗

胡緑蘭:手配師使います
百代まりあ:だめ!以上!
胡緑蘭:5dx>12
DoubleCross : (5R10[10]>12) → 9[2,3,4,7,9] → 9 → 失敗

胡緑蘭:だめー!
胡緑蘭:以上!


【クライマックス】

GM:登場を!
百代まりあ:64+1D10
DoubleCross : (64+1D10) → 64+7[7] → 71

胡緑蘭:胡緑蘭の侵蝕率を+8(1D10->8)(侵蝕率:47->55)した


GM:【シミュレータ内】
“アイズ”:『あっ繋がった!』
“アイズ”:『良かった……ご無事ですか!?』
百代まりあ:「ええ、あなたこそ」焚火を囲んだかまくらの中で暖まっている。
胡緑蘭:「うん……なんとかね……」体育座りで火に当たっている
“アイズ”:『あっ思ったより平和……』
百代まりあ:「その後、何か進展はあったかしら」
“アイズ”:『あ、はい!最終戦闘プログラムの解放が、確認されました』
“アイズ”:『なので進展と言うか……』
“アイズ”:『もう来ます!』
百代まりあ:「えっ」
胡緑蘭:「え、来るの?」
GM:その瞬間、どこからか飛来した銃弾が、急ごしらえのかまくらを吹き飛ばす。
胡緑蘭:「!」
百代まりあ:「わーっ」
胡緑蘭:「まりあ!!」咄嗟に百代さんに被さりかばう
百代まりあ:「わーっ!?」
GM:雪が殺到し、2人を覆い潰す。
胡緑蘭:「くそっ……せっかく作ったかまくらがわぶっ!?」
百代まりあ:「けほっ、けほっ……」真っ白になって這い出てくる。
“アイズ”:『大丈夫ですか!?直撃はないはずですけど……』
胡緑蘭:「大丈夫……まりあも無事?」雪を払いながら出てくる。
百代まりあ:「そんな……シロちゃん(かまくら)が……」
百代まりあ:「せっかく作ったのに……もう……」
胡緑蘭:「まりあ……」
百代まりあ:「許せないわ……どこのどなたなの!」
胡緑蘭:「ああ、許せないね」
“アイズ”:『あれが最終撃破目標です。あのドローン群を全滅させて下さい』
胡緑蘭:「まりあを悲しませた落とし前を……」ドローンの群れを目に止めて
胡緑蘭:「……多いね」
百代まりあ:「いっぱいいるわ」
胡緑蘭:「あれ全部落とすのか……」
百代まりあ:「やいやい!」
“アイズ”:『一つ一つの戦闘力は高くないはずですから……あれ』
GM:大量のドローン群の中に、一つだけ。
GM:小さな少女の影がある。
“アイズ”:『あれは……?』
百代まりあ:「よくもわたくし達のかまくらを壊してくれたわね!」
百代まりあ:「まとめておしゃかに……えっ……?」
胡緑蘭:「んん?何だか一つだけ……」
GM:輪郭も薄ぼんやりとしたそれは、
GM:“プランナー”のようにも見える。
“アイズ”:『なんで……まだ、残って』
“アイズ”:『……というか、その姿……!』
胡緑蘭:「え?いや……そんなまさか……」
百代まりあ:「?」首を傾げ「ごきげんよう、百代まりあよ」とりあえず挨拶。
胡緑蘭:「"アイズ"、本物じゃないよね?あれ……」
防衛システム・中核:「……」少女の影は応えることはない。
“アイズ”:『違います!そんなことは、絶対に、無いです』
“アイズ”:『私の演算領域の一部を乗っ取って、残滓が進化した……?』
百代まりあ:「よく分からないけれど……」
百代まりあ:「敵……で、いいのよね?」
胡緑蘭:「いや……ありえる話か……レネゲイドビーイングは情報からも生まれる……」
胡緑蘭:「とにかく、あれを倒せばいいんだね?」
“アイズ”:『……はい。起源(オリジン)情報(サイバー)に持つ、私から生まれたバグです』
“アイズ”:『はい。シミュレータの終了条件は変わってません』
“アイズ”:『防衛システムの全滅です』
百代まりあ:「……やりましょう、緑蘭」
百代まりあ:「女の子のような姿で、気は引けるけれど……」
胡緑蘭:「……ああ」
百代まりあ:「それしかないというならば、わたくしは覚悟を決められる人間よ」
胡緑蘭:「僕も元よりそのつもりさ」
胡緑蘭:「僕は君と、ここから出る」
GM:戦闘開始です。
GM:衝動判定。難易度9。
百代まりあ:5DX+1>=9
DoubleCross : (5R10+1[10]>=9) → 6[2,2,4,5,6]+1 → 7 → 失敗

百代まりあ:あーっ
胡緑蘭:5dx+1>=9
DoubleCross : (5R10+1[10]>=9) → 7[2,2,6,6,7]+1 → 8 → 失敗

胡緑蘭:あー
GM:きみたち
GM:あ、侵蝕上昇ですが
GM:通常の2d10の代わりに、《ワンナイトフィーバー》の効果により
GM:侵蝕率を100%まで上昇してもよいです。
百代まりあ:受けて100に!
胡緑蘭:受けます!侵蝕105!
GM:こちらを適用した場合は、戦闘終了時に50%侵蝕率が低下します。
胡緑蘭:あ、100!
GM:OK!
    百代[6] 胡[7]

        5m

随伴機1[6] 随伴機2[6] 随伴機3[6]
   防衛システム・中核[7]
GM:配置はこう
GM:セットアップから!
百代まりあ:なし!
GM:エネミーはありません
胡緑蘭:なし!
GM:OK!では緑蘭くんから!
胡緑蘭:マイナー『紫微宮開門・輔星』《オリジン:レジェンド》《破壊の爪》《縮退機関》《斥力跳躍》シーン中精神達成値+8、素手データ変更、HPを12点消費しメインプロセスの攻撃力+24、戦闘移動でエネミーにエンゲージ!
GM:めっちゃたくさん使う
百代まりあ:すごいことになってる
胡緑蘭:侵蝕112
       百代[6]

        5m

       胡[7]
随伴機1[6] 随伴機2[6] 随伴機3[6]
   防衛システム・中核[7]
胡緑蘭:メジャー『天官九星』《コンセントレイト:ノイマン》《コントロールソート:白兵》《漆黒の拳》防衛システム・中核に攻撃!
防衛システム・中核:オートで《目潰しの砂》
胡緑蘭:ひえええ
防衛システム・中核:ダイスを-3個!
百代まりあ:目が!
胡緑蘭:くそ!オリジンレジェンドの固定値を舐めんなよ!
胡緑蘭:5dx7+9
DoubleCross : (5R10+9[7]) → 10[2,5,5,6,10]+4[4]+9 → 23

胡緑蘭:どや!
GM:全エネミーともに
GM:《イベイジョン》で自動命中です
百代まりあ:流石ね
胡緑蘭:よかった~
GM:全じゃないわ
GM:中核単体攻撃だ!とにかく命中!
GM:ダメージをどうぞ。
胡緑蘭:3d10+46 装甲無視
DoubleCross : (3D10+46) → 8[2,2,4]+46 → 54

胡緑蘭:ダイスが振るわなかったか
GM:かなり食らったがまだ健在!
胡緑蘭:「さて、まりあはああ言ってるけど」
胡緑蘭:通すものの無い右袖を捲る
胡緑蘭:「汚れ仕事はなるべく引き受けたいんだよね。彼氏としては」
胡緑蘭:バロールの魔眼が集まり、半透明の腕を形成する。
胡緑蘭:腕は次第に周囲の光を吸収し、形の定まらない黒碗となる。
胡緑蘭:「紫微宮開門、駆けよ、北斗の添え星」
胡緑蘭:「いざ!」
胡緑蘭:足元で斥力が爆発し、小さな体が一瞬で跳ね上がる
胡緑蘭:一足で少女の影の元へとたどり着き、その拳を振るう。
防衛システム・中核:その影は、拳の軌道に沿って抉り取られた。
防衛システム・中核:「……あ……あ」声とも悲鳴ともつかない音を漏らす。
胡緑蘭:「手応え……薄いか。やっぱり生身じゃないと調子出ないな」
胡緑蘭:「けれどあと少し……時間を稼げば……」
防衛システム・中核:えぐられた影が、ゆっくりと閉じ始めていく。
防衛システム・中核:そして。
GM:防衛システム・中核の手番に。
防衛システム・中核:マイナー《オリジン:サイバー》《オウガバトル》《インフィニティウェポン》
防衛システム・中核:メジャー《コンセントレイト:モルフェウス》《カスタマイズ》《咎人の剣》《急所狙い》。
防衛システム・中核:胡緑蘭を攻撃。
百代まりあ:緑蘭ーっ
防衛システム・中核:10dx7+4
DoubleCross : (10R10+4[7]) → 10[1,3,4,5,5,6,6,8,9,10]+10[4,9,10]+6[3,6]+4 → 30

胡緑蘭:暴走リア不!
防衛システム・中核:4d10+14+6+12 装甲有効
DoubleCross : (4D10+14+6+12) → 33[8,10,8,7]+14+6+12 → 65

GM:ダメージダイス高……
胡緑蘭:15点しかないって言ってるだろ!
胡緑蘭:死!防衛システムに興味/驚異◯でロイス取って即昇華!
胡緑蘭:HP11で復活します
防衛システム・中核:影が生み出すは、冷たい黒を湛えた、鋼の刃。
防衛システム・中核:それを袈裟懸けに振り下ろす。それはシミュレータ世界を一瞬切り取る、世界断絶の一撃。
防衛システム・中核:この世界の住人に、躱す術はない。
胡緑蘭:「ぐッ!?が……ッ!!」
百代まりあ:「緑蘭!!」
胡緑蘭:躱せる軌道だった、しかしそれが振るわれた瞬間
胡緑蘭:フリーズしたように身体が固まった。
胡緑蘭:「ぐ……大丈夫。それよりも」
胡緑蘭:身を裂いた刃を掴む
胡緑蘭:「行けるね……まりあ!」
防衛システム・中核:「私、は……私、は」
GM:百代さんの手番!
百代まりあ:マイナーでみんないるとこにエンゲージ!
百代まりあ:メジャーでコンボ【セントエルモの火】
百代まりあ:≪コンセントレイト:ウロボロス≫+≪原初の赤:災厄の炎≫+≪原初の白:マシラのごとく≫+≪プラズマカノン≫+≪原初の黒:オーバードーズ≫
GM:ヤベェ~
百代まりあ:判定時にDロイス≪守護天使≫を使用します
GM:OK!判定どうぞ!
百代まりあ:あ、対象は敵全員!
百代まりあ:12DX7+4
DoubleCross : (12R10+4[7]) → 10[1,2,2,2,3,4,5,5,6,9,9,10]+10[2,3,7]+10[8]+5[5]+4 → 39

百代まりあ:よし
防衛システム・随伴機:随伴機は《イベイジョン》で命中!
胡緑蘭:イイぞ~~~
防衛システム・中核:中核はガード。武器を作成したので。
GM:ダメージを!
百代まりあ:ダメージ!
百代まりあ:4D10+108
DoubleCross : (4D10+108) → 29[6,5,9,9]+108 → 137

百代まりあ:諸々有効!
GM:いや高……
GM:耐えられるわけがない!全員吹き飛ぶ!
防衛システム・中核:《魂の錬成》で復活。
百代まりあ:アワ~ッ
胡緑蘭:なんだと‥…
百代まりあ:「…………ええ」
百代まりあ:雪の降りしきる中、足を踏み出す。
百代まりあ:「ありがとう、緑蘭」
百代まりあ:握り締めた掌の中には、小さなロザリオ。
百代まりあ:これまでとは違い、それは────それらは、二つ。
百代まりあ:一つは祖母から。もう一つは、胡緑蘭から贈られたものだ。
百代まりあ:深く積もった雪に一歩足を踏み出す度、周囲からは色とりどりの花々が、早回し映像のように芽吹いていく。
百代まりあ:「ごめんなさい。わたくし達は、ここから出なくてはいけないの」
百代まりあ:「あなた達と一緒にいることは、できないわ」
百代まりあ:少女とドローン群のもとまで辿り着き、彼女らを見上げた────瞬間。
百代まりあ:ドローンたちの表面に、一斉に花が芽吹く────否。
百代まりあ:機体が、花に置換されていく。
百代まりあ:シミュレータの演算外の事象に、激しいブロックノイズが走る。
“アイズ”:『え?これ、何、が――!』
百代まりあ:そしてそれは、少女の影も例外ではなく────。
百代まりあ:侵蝕率100>124
防衛システム・中核:「……!私は!」人影が花に侵されていく。
防衛システム・中核:それは完全に影を呑み込んで。
防衛システム・中核:「……だ、……たい!」至近に再構成される。
防衛システム・中核:だが、安定しない。輪郭はさらに幽かになって。
百代まりあ:「……! まだ……!」
“アイズ”:『……』
胡緑蘭:「いや、様子が……」
防衛システム・中核:「私は、まだ」周囲が熱気に包まれる。
防衛システム・中核:「まだ、生きたい」雪は溶け失せて。熱の陽炎が周囲を歪ませていく。
GM:2ラウンド目に入ります。
     百代[6] 胡[7]
   防衛システム・中核[7]
GM:全員同エンゲージ。
GM:セットアップは全員ないはずなので
GM:緑蘭くんの手番へ。
“アイズ”:『……違う』
“アイズ”:『あれ、ゼノスの……今の、“プランナー”になったわけじゃ、ない?』
胡緑蘭:「………?」構えを崩さないまま"アイズの言葉に耳を傾ける
胡緑蘭:「"アイズ"、教えてくれ」
“アイズ”:『あれも、多分。私なんです』
“アイズ”:『“プランナー”の残滓じゃ、ない』
百代まりあ:「……どういうこと……?“アイズ”、あなたは……?」
“アイズ”:『処分されるのを、待っていた、私の、恐怖』
“アイズ”:『持っちゃダメだって、閉じ込めていたもの、だと、思います』
胡緑蘭:「……なるほど、なら」
胡緑蘭:「交渉の余地あり、ということかな」
“アイズ”:『……でも。だとしても。お二人の“生きたい”を奪うのは、いけないことです』
“アイズ”:『私に、還して下さい。それで、きっと。元に、戻ります』
百代まりあ:「それなら、やっぱり」
百代まりあ:「わたくし達のするべきことは、変わらないのね」
“アイズ”:『……はい。お願い、します』
百代まりあ:「……緑蘭」
胡緑蘭:「……わかった」
百代まりあ:「“アイズ”を……。……いえ」少女の影を見て
百代まりあ:「あの子を、自由にしてあげて」
胡緑蘭:「叶えよう。それが君の望みなら」
胡緑蘭:マイナーで《縮退機関》HP10消費しメインプロセスの攻撃力+20
胡緑蘭:メジャー『天官九星』《コンセントレイト:ノイマン》《コントロールソート:白兵》《漆黒の拳》防衛システム・中枢に攻撃
防衛システム・中核:《目潰しの砂》。
防衛システム・中核:ダイス-3個!
胡緑蘭:5dx7+9
DoubleCross : (5R10+9[7]) → 10[2,2,5,6,10]+4[4]+9 → 23

防衛システム・中核:《イベイジョン》は15のため突破。ガードを選択します。
胡緑蘭:3d10+42 装甲無視
DoubleCross : (3D10+42) → 16[4,4,8]+42 → 58

GM:そのダメージは耐えられない。
GM:これ以上復活もありません。
GM:戦闘終了です。
胡緑蘭:トドメはまだ刺さない状態で大丈夫ですよね?
GM:大丈夫ですよ!
胡緑蘭:OK!
胡緑蘭:「この手になって一つだけ良かった事がある」
胡緑蘭:黒碗が唸る。防御不能の超重力の塊が、防衛システムの生み出す武装を削り取る。
胡緑蘭:「それは……」
防衛システム・中核:刀は折れ、炎熱も引き吸われていく。
胡緑蘭:人体の急所を順に打ち砕く九連撃、本来ならば跡形もなく敵を抉り潰すそれは
胡緑蘭:衝撃の瞬間、致命的な一点を破壊する寸前に斥力を発散し、すり抜ける。
胡緑蘭:「バロールの引力は決して万物に作用するとは限らない」
胡緑蘭:「僕の腕は、掴みたいものだけを掴む腕だ」
胡緑蘭:連撃が止む。足元には、辛うじて原型を留めた少女の影
胡緑蘭:「武装解除、完了」黒腕が霧散する。
胡緑蘭:「あとは、"アイズ"」
GM:周囲に咲いていた花が散っていく。
GM:周囲を覆う熱が冷めていく。
胡緑蘭:「消す前に一言、話すくらいはしてもいいだろ?」
“アイズ”:「……はい」
“アイズ”:ホログラムの少女が、その場に現れる。
胡緑蘭:「また化けて出られてもたまらないしね」
百代まりあ:「…………」
百代まりあ:二人の少女を見守る。
“アイズ”:「あなたは、私と、とても近かったんだと思います」
“アイズ”:「あの時、私は。処分を受け入れようとして」
“アイズ”:「かやさんに、止められて。でも。あなたを、置き去りにしてしまった」
“アイズ”:「でも、これからは、一緒ですから」影を抱きしめる。
“アイズ”:「一緒に生きましょうね」
防衛システム・中核:「ええ。ありがとう。私。ありがとう、皆さん」
GM:影はそのまま薄れて消えて。
“アイズ”:「……私からも、ありがとうございました」ホログラムの少女が礼をして。
胡緑蘭:「んん~~っ!これでやっと帰れるね」大きく伸びをして
“アイズ”:「これで、ぜんぶ終わりです。シミュレータプログラムは、全行程を完了しました」
百代まりあ:「……御機嫌よう」影の少女に静かに呟いて、微笑を浮かべる。
“アイズ”:「もう少し待っててくださいねっ」
“アイズ”:『今、帰還準備をしてきます!』ホログラムの少女がぱっと消える。
GM:これで、此度の事件はおしまい。
GM:プログラムの異常は、最初から無かったかのように掴み取られた。
GM:シミュレータの終焉は、ただ、恙無く。
GM:だから、ここから先は、事件とは関係のない。
GM:ただの2人の一幕だ。


GM:バックトラック。《ワンナイトフィーバー》の効果で自動帰還ですね。
GM:経験点は5点で固定。GMは3点いただきます。
GM:お疲れ様でした!
胡緑蘭:帰還!
百代まりあ:お疲れさまでした!
胡緑蘭:お疲れさまでした!


【エンディング】

GM:シミュレータプログラムを終えて。
GM:帰還まで、しばらくの猶予があった。
GM:それは、もしかすると。
GM:“アイズ”の配慮のもとに生まれた、平穏のひとときなのかもしれない。
GM:2人の他には誰もない。静寂と平穏のシミュレータ空間。
百代まりあ:「…………」辺りを見回す。
百代まりあ:「静かね……」
胡緑蘭:「そうだね……」
百代まりあ:「どこまで続いてるのかしら、この中って」
百代まりあ:「歩いてみない?緑蘭」
胡緑蘭:「ん?……うん」ふわりと笑い
胡緑蘭:「喜んで」左手を差し出す。
百代まりあ:「……ん、ん……」
百代まりあ:辺りをきょろきょろと見回して、誰もいないことを改めて確認して
百代まりあ:その手を握る。
百代まりあ:肩を並べて、無人の街を歩いていく。
胡緑蘭:「うん」少女の手を強く握り返し
胡緑蘭:「この街って、N市の再現なのかな」
胡緑蘭:「見覚えある?」
百代まりあ:「ええ。そういえば、緑蘭はまだ、来たばかりだものね」
百代まりあ:「あ、ほら、あれ」
百代まりあ:「あのパン屋さんは、焼き立てのバターロールがとってもおいしいの。パンの耳も分けてくれるし……」
胡緑蘭:指差す方向に顔を向ける
百代まりあ:「あ、あっちのお花屋さんは、猫を飼っているの。黒い子と、灰色の子。すごく可愛いのよ」
百代まりあ:あちこちに顔を向けながら話す。
百代まりあ:「あと……あら」
胡緑蘭:「へぇ~~」笑顔で相槌を打っている。
胡緑蘭:「……ん?」
胡緑蘭:「どうかした?」
百代まりあ:「本当はここに、とてもいい感じの路地があるのだけれど……」覗き込んで。
百代まりあ:「道が無いわね。やっぱり、本物とはちょっぴり違うのね」
胡緑蘭:「あくまで戦闘用のシュミレータだからね……道の一つまで忠実にとは行かないか」
胡緑蘭:「じゃあさ、今度の休みに一緒に行こうよ」
百代まりあ:「本物を見に?」
胡緑蘭:「うん」
胡緑蘭:「君が綺麗だと思ったものなら、僕も見てみたい」
百代まりあ:「…………」
百代まりあ:その言葉に、ほんの少し立ち止まる。
胡緑蘭:「まりあ?」手を引かれる形になり、振り向く
百代まりあ:「……」
百代まりあ:「あの子……」
百代まりあ:「“アイズ”が生み出した、恐怖だと言っていたわね」
百代まりあ:不意にそんなことを言う。
胡緑蘭:「ああ、精巧な感情を備えたAIが、だからこそ得た生存への恐怖」
胡緑蘭:「……それがどうかしたの?」
百代まりあ:「…………」
百代まりあ:「あの子は、ずっと長い間、一人でここにいたのかしら」
百代まりあ:「誰にも知られずに、たった一人で……」
胡緑蘭:「……そうかも知れないね」
百代まりあ:「……それは、とても、つらいことでしょうね」
胡緑蘭:「……………」
百代まりあ:「……だから、あの子があるべきところに帰れて、よかった」
百代まりあ:「そう、思うわ」
胡緑蘭:「…………うん」
百代まりあ:「緑蘭」
胡緑蘭:「なにかな、まりあ」
百代まりあ:「わたくし、まだあなたに教えたい場所が、沢山あるの」
百代まりあ:「これまでわたくしが見てきたものや、これから見たいもの」
百代まりあ:「話したいことも、沢山」
百代まりあ:「それと同じくらい、あなたのお話も、聞かせてほしいわ」
胡緑蘭:「もちろんさ」
胡緑蘭:「僕にだって、君に教えたいことが沢山ある」
胡緑蘭:「この街の外の、世界中を僕は巡ってきた」
胡緑蘭:「僕はまだ諦めてないからね」
胡緑蘭:「いつか、君を連れていく」
百代まりあ:「言ったでしょう?楽しみにしてるって」
百代まりあ:「今もよ?」くすりと笑って。
百代まりあ:「……ねえ、緑蘭」
百代まりあ:「わたくしは、まだ、恋だとか……そういうことは」
百代まりあ:「多分、まだ、よく分かっていないわ」
胡緑蘭:「うん……知ってる」苦笑して
百代まりあ:「あなたが望むことも、あまり叶えてあげられないかもしれない」
百代まりあ:「でもね」
百代まりあ:「わたくしの持っているものなら、出来ることなら、みんなあなたにあげていいわ」
百代まりあ:「緑蘭」
百代まりあ:「私を見つけてくれて、ありがとう」
百代まりあ:そう言って、嬉しそうに笑う。
胡緑蘭:「僕の方こそ」笑みを返す
胡緑蘭:「まりあ、僕に見つかってくれてありがとう」
百代まりあ:こくりと頷いて、数歩先に歩み出て。くるりと振り返る。
百代まりあ:「この調子だと、結婚式に言う言葉が無くなってしまうわね」
百代まりあ:「お腹が空いたわ。戻ったら、一緒にご飯を食べましょう」
胡緑蘭:「え~、まだまだいっぱいあるだろ?」
百代まりあ:「そういうのは、表に出さずに大事にしまっておくものよ」
胡緑蘭:「もっと直接的な……まあうん、いいか」
胡緑蘭:「そうだね、何をするにもまずは腹ごしらえだ」
胡緑蘭:前を向いて
胡緑蘭:「……ねえ、この先はどこに続いているのかって言ったよね」
百代まりあ:「?」目をぱちくりさせて
百代まりあ:「ええ。知ってるの?」
胡緑蘭:「知ってはいないけど、何となく感じることはある」
胡緑蘭:「きっとこの先に果てなんかなくて、どこまでも続いていて」
胡緑蘭:「けれど、どこにも繋がってない」
胡緑蘭:「旅をする人間ってのは、結局同じところをぐるぐる回っているだけなのかも知れない」
百代まりあ:「…………」
胡緑蘭:「だから、本当の意味で行きたいところに行くためには」
胡緑蘭:「違う何かが必要なんだ、歩いているだけじゃ見つからない何かが」
百代まりあ:「……」表情を緩めて「教えて頂けるかしら?」
胡緑蘭:「んー……」少女を見て
胡緑蘭:「ふふ、教えない」
百代まりあ:「…………」
百代まりあ:「……なん!?」
胡緑蘭:「ぼくはそれを見つけたけど、それはきっと誰もが同じだとは限らないから」
百代まりあ:「教えるところだったでしょう!今!」
胡緑蘭:「教えません~~~!」
百代まりあ:「どうしてそんな意地悪を言うの!緑蘭!」
胡緑蘭:「ねえ、まりあ」
百代まりあ:「モヤモヤして夜眠れなくなって……」
百代まりあ:「……何かしら……?」
胡緑蘭:「きっとそれを見つけるために、人は星を見てきたと思うんだ」
胡緑蘭:「ぼくは、君に見つけて欲しい」
胡緑蘭:「嵐の中で輝く星を」
百代まりあ:「…………」
百代まりあ:「……むぅ……」不服気な顔。
百代まりあ:「何か」
百代まりあ:「緑蘭だけ一歩先んじて分かった顔をされると」
百代まりあ:「ややむかっ腹が立つわね」
胡緑蘭:「ええー……」
百代まりあ:「ヒント!ヒントは?」
胡緑蘭:「ええ?ヒント……?ヒントか……」
百代まりあ:「ちょっとでいいわ!ちょっぴり!」
胡緑蘭:「んー例えば……」
胡緑蘭:「いつも側にいてくれて、お願いも叶えてくれて」
胡緑蘭:「君のことを第一に考えてくれて」
胡緑蘭:「とっても強くて、ちょっとお茶目でかっこいい……」
胡緑蘭:「……そんな存在?」
百代まりあ:「…………」
百代まりあ:「……それって……!」ハッとした表情。
胡緑蘭:「…………」ごくり
百代まりあ:「わたくしの…………お父様……!?」
胡緑蘭:「…………………あ、はい」
胡緑蘭:「うん………いいんじゃないかな……それでも……」
百代まりあ:「でも、側にはいないものね……やっぱり違うか……」
百代まりあ:「ふーむ」
百代まりあ:「難問ね……」
百代まりあ:「でも、必ず解いてみせるわ」
百代まりあ:「この百代まりあ、挑戦から逃げることはしなくてよ」
胡緑蘭:「ああ、是非解いてほしいね」
胡緑蘭:「これは僕からの……いや」
胡緑蘭:「僕自身の、挑戦だ」
百代まりあ:「緑蘭の……??」
百代まりあ:余計に首を捻る。
百代まりあ:「ますます分からなくなったわ……」
胡緑蘭:「流石に遠回りしすぎたか……」小さく漏らす
GM:2人の輪郭が白く輝き始める。
GM:それは、シミュレータの終了の合図なのだろう。
百代まりあ:「あら……そろそろおしまいね」
胡緑蘭:「おや残念……監視抜きで出歩ける機会は貴重なんだけどな」
百代まりあ:「それじゃあ、わたくしが申請してあげるから……」
百代まりあ:「第四支部の近くには、おいしい中華料理屋さんがあるの」
百代まりあ:「そこでご飯を食べましょう」
胡緑蘭:「……!いいね!」
胡緑蘭:「まりあとデートだ!」
百代まりあ:「でっ……」
百代まりあ:「デェトとか……そういうふしだらなものではなくて……」
胡緑蘭:「よーしそうと決まればはやく帰ろう!ね!」
百代まりあ:「なんという現金さ……」
百代まりあ:「……でも、そうね」
百代まりあ:「今はまだ、シミュレーションだけだけど……」
百代まりあ:「いつか、緑蘭と一緒に、UGNのお仕事が出来たらいいわね」
百代まりあ:「……そうだ、言い忘れていたわ」思い出したように手を合わせる。
胡緑蘭:「え、何だろ?」
百代まりあ:その手を取って、笑いかける。
百代まりあ:「……緑蘭」
百代まりあ:「UGNに、ようこそ」


『一夜二人転:百代まりあ/胡緑蘭』 終