『11th Youth Bethlehem's/サンタクロースは眠らない』


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嬬恋(つまごい)七瀬(ななせ)キャラシート(PC1:scatter)
壬生(みぶ)墨佳(すみか)キャラシート(PC2:DT)
木虎(きとら)ツグミ( )キャラシート(PC3:今日日)
彩谷(いろや)千映理(ちえり)キャラシート(PC4:みつ)

【Index】

◆ Opening 12月21日 朝
Side:彩谷千映理
Side:木虎ツグミ
Side:壬生墨佳&嬬恋七瀬
Side:第十一支部未成年組

◆ MiddlePhase
Middle1:12月21日 夕方
Middle2:12月21日 夜
Middle3:12月22日 夜
Middle4:12月23日 午後
Middle5:12月23日 夕方
Middle6:12月23日 黄昏時

◆Climax:12月23日 夜

◆Ending
Ending01:12月24日 昼
Ending02:12月24日 夜
Ending03:彩谷千映理
Ending04:木虎ツグミ
Ending05:壬生墨佳&嬬恋七瀬

【プリプレイ】

PC1:嬬恋七瀬(キャラシート)

GM:ということで始めていきます! 嬬恋さんの自己紹介からお願いします。
嬬恋七瀬:はい!
嬬恋七瀬:嬬恋七瀬(つまごい ななせ)です。17歳です。
嬬恋七瀬:性別不詳、男女問わず不特定多数の方とお付き合いさせていただいてます。
GM:爛れ
嬬恋七瀬:相手によって態度を変えるけど素の性格は悪い!
嬬恋七瀬:自分の容姿と戦闘能力に自信を持っていて、それが通じないとメンタルがヘラります。
GM:はかないいきもの
嬬恋七瀬:壬生さんとは腐れ縁の相棒で顔も見たくないけど彩谷さんとツグミちゃんは結構大事な後輩なんじゃないかな……
嬬恋七瀬:性能的にはピュアブラックドッグ。高係数火力をセレリティで2回撃つシンプルな構成です。
嬬恋七瀬:今回は色々と……頑張りたいです!よろしくお願いします。
GM:人生も高係数火力をシンプルに撃てるといいな!
GM:それじゃハンドアウトです

PC1:嬬恋七瀬 シナリオロイス…天野ネリサ  推奨感情…任意/任意
 聖夜を目前に多忙な日々を送る君は、星辰館高校生徒の立場で児童養護施設へボランティアに出向くことになった。
『聖クリストフ星育園』。ここでの任務を達成しなければ、クリスマスだって安穏には迎えられまい。
 幸い、星育園の連携教会の管理者である女性、天野ネリサは、君の名を聞くなり諸手を挙げて歓迎してくれた。
 ボランティアも調査もうまく進めるには、子どもたちに慕われ園の運営にも関わる彼女が味方についてくれるのは心強い。
 君自身が彼女のことをまったく覚えていないことなど、些細な問題に過ぎないはずだ。おそらく。

嬬恋七瀬:誰!?誰なの!?
GM:知らん女がメッチャ匂わせてくる
嬬恋七瀬:ヤベ~~~
嬬恋七瀬:爛れた人生のツケが回ってきてしまった……
GM:感情については実際に接してから決めてください。恐怖とかで取ってくれても全然良い
嬬恋七瀬:ヒィ~~ッ
GM:果たして人生のツケはいくらつくことか……それはこのセッションの中で判明する!
GM:という感じです。何かご質問などおありです?
嬬恋七瀬:とりあえず大丈夫です!
GM:OK! まあこのへんはぶっちゃけセッション中にGMから質問が来ることもあるので、
GM:ドライヴ感を持って臨機応変にやっていきましょう。よろしくお願いします!
嬬恋七瀬:了解です!よろしくお願いします~
GM:それでは次に参ります

PC2:壬生墨佳(キャラシート)

GM:壬生さん! 自己紹介をお願いします。
壬生墨佳:はい!
壬生墨佳:壬生墨佳(みぶ・すみか)です。
壬生墨佳:情報部門である第十一支部所属のエリートチルドレンです。
壬生墨佳:18歳。165cm。
壬生墨佳:自分の能力と容姿に自信を持っているため、気取った言い回しを好むいけ好かない女子高生です。
GM:いけ好かないエリートだ……
壬生墨佳:嬬恋さんは腐れ縁の相棒。ツグミは可愛い中学生(中学生でない)の後輩。彩谷は手のかかる問題児の後輩。
壬生墨佳:性能はエリートであるRC精鋭ですが、戦闘力はからきし。
壬生墨佳:じゃあ何の精鋭かと言うと、それ以外全部。
GM:うーんこれはいけ好かない
壬生墨佳:高技能のRCで、RC要求イージーを大量に抱えており色々やれます。
GM:DTさんこういうことするよなっていう納得感のあるエフェクト欄
壬生墨佳:16個あるから実質128点キャラだぞ。
壬生墨佳:一応死神の瞳・防御エフェ・カバーを持ち合わせてこまごまと支援はできます。
壬生墨佳:そんなとこです!よろしくお願いします。
GM:OK! それじゃそんな君のハンドアウトがこれ!

PC2:壬生墨佳 シナリオロイス…"ヘロディアン"  推奨感情…好奇心/敵意
 聖夜を目前に多忙な日々を送る君は、星辰館高校生徒の立場で児童養護施設へボランティアに出向くことになった。
『聖クリストフ星育園』。ここでの任務を達成しなければ、クリスマスだって安穏には迎えられまい。
 君が星育園の調査を命じられた背景には、君がここのところ追跡しているセル"ヘロディアン"の存在がある。
 小規模ながら狡猾に、ハイエナじみてレネゲイド技術を回収するセル、"ヘロディアン"。
 どういう訳か、彼らが星育園と関与ある企業・商店に圧力をかけている形跡が見つかったのだ。

壬生墨佳:このヘロディアン野郎め……
GM:根拠なく悪口みたいに!
壬生墨佳:ハイエナよりも早贄が相応しくしてやるぜ
GM:"ヘロディアン"セルというのを君はここのところ追っていて、年末までにシッポ掴んでスッキリしたいな~と思っている所に、今回の任務を言い渡される感じです
GM:概要はOPの中で軽く開示しますので、まあそれでイメージをつけてもらえれば。
GM:今の内に何か確かめとくことあります?
壬生墨佳:ボランティア出向き行為は
壬生墨佳:みんなで連れ立っていく感じですかね?
GM:それを想定してます!
壬生墨佳:了解!
GM:星辰館学園の清く正しい高校生としてね
壬生墨佳:まあ僕はいいけどさ……ほか大丈夫か?
壬生墨佳:とにかく委細承知!
GM:それではそんな感じでよろしくお願いします!
GM:レッツ次!

PC3:木虎ツグミ(キャラシート)

GM:ツグミちゃん! 自己紹介してください!
木虎ツグミ:はい!
木虎ツグミ:推定雷獣こと木虎ツグミ、第十一支部所属のチルドレンです!
GM:かわいい~
木虎ツグミ:元々は路地を彷徨っていたところを保護された素性不明の野良オーヴァードですが、今は優しい義理の両親のもとですくすく育っております。
木虎ツグミ:最近はミアちゃんという可愛い同居人も増えてウキウキです。異世界で頑張った甲斐もあるというもの。
GM:とんだ頑張りだったもんなあ
木虎ツグミ:勝ち取った幸せを大事にしていきたい。そういう気持ちです。
木虎ツグミ:性能はキュマイラ/ブラックドッグのRC型。単体限定の火力バフを自分と味方に盛って殴ります。
GM:狩りの統率者!
木虎ツグミ:あと異世界にてエフェクト無しの素振りだけど白兵で殴るという手段も覚えました。いざとなったら使っていきます。
木虎ツグミ:地味に便利系イージーも三個持って、準備は万端!宜しくお願いします!
GM:ありがとうございます! そんなツグミちゃんのハンドアウトはこちら!

PC3:木虎ツグミ シナリオロイス…ミアセラ・ヴェステライネン  推奨感情…任意/任意
 聖夜を目前に多忙な日々を送る君は、星辰館高校生徒の立場で児童養護施設へボランティアに出向くことになった。
『聖クリストフ星育園』。ここでの任務を達成しなければ、クリスマスだって安穏には迎えられまい。
 ……第十一支部クリスマス会(未成年の部)には、ミアセラも支部の仲間として参加する予定だ。
 君と共に彼女が勝ち得た穏やかな日々。初めてのクリスマス。
 それを素晴らしいものにするため、まずは養護施設の子どもたちのクリスマスを守らなければならない。

GM:シナリオの本筋に関わることなんも書いてねえ
木虎ツグミ:ミアちゃんとのクリスマス!
木虎ツグミ:最重要事項じゃないですか
GM:そうだぞ! 憂いとか引っかかりとかなくクリスマスを迎えられるように、みんなと頑張ってください。
木虎ツグミ:頑張ります!!
GM:オープニングも、なんか
GM:あ、いいや。その話はまた後でします。ともあれよろしくお願いします!
木虎ツグミ:はーい、よろしくお願いします!
GM:ではラスト!

PC4:彩谷千映理(キャラシート)

GM:千映理ちゃん! 自己紹介お願いします。
彩谷千映理:はーい!
彩谷千映理:“ヴァイオレット・アイリス”彩谷千映理(いろや・ちえり)でーす。第十一支部所属の諜報系チルドレンです。
彩谷千映理:17歳の158cmです。
GM:後輩サイズ
彩谷千映理:素性不明の記憶喪失チルドレンその2ですが、素直で天使なツグちゃんと違って、問題児のニヤニヤメガネです。
彩谷千映理:なんか最近12歳も年上の彼氏が……?できたとか……できてないとか……?
彩谷千映理:噂……
GM:犯罪ですよ犯罪!
GM:FHかな……?
彩谷千映理:半同棲もしてるとか……噂……
彩谷千映理:性能はオルクス/ウロボロス/ノイマンのトライブリード、Dロイスは潜伏者で
GM:珍Dロイスだ
彩谷千映理:調達判定は16スタートが可能です
GM:こわっ
彩谷千映理:時代はキャッシュレス
彩谷千映理:あとはイージーが6個くらいあったり、基本的な情報技能が最低1ずつあるだけのかよわい美少女です
GM:11支部のカラーが見えてきますね……
彩谷千映理:バディムーブもあるので、いつもの四人の仲の良さを見せつけていきたいです
GM:いつものリズムを忘れるな! それではそんな君のロイスはこちら!

PC4:彩谷千映理 シナリオロイス…"フリージア"夏目靖章  推奨感情…任意/任意
 聖夜を目前に多忙な日々を送る君は、星辰館高校生徒の立場で児童養護施設へボランティアに出向くことになった。
『聖クリストフ星育園』。ここでの任務を達成しなければ、クリスマスだって安穏には迎えられまい。
 君はクリスマスを、浅からぬ関係である夏目靖章と過ごす予定であった……過去形である。
 彼は遺産関連の任務により、どうしても君とその時を過ごすことができなくなってしまったのだ。
 ならば君は君で、君のクリスマスを楽しむのみである。そのためには目の前の任務を解決することが必要だ。

GM:すっぽかされました
彩谷千映理:怒ってませんよ?全然、全く。仕事だからしかたないもんねー?
GM:いいぞ! その調子だ! ジャブ! ジャブ! 右ストレート!
GM:まあそんな感じで、君の個人的なクリスマスはそうなりましたが、任務といつもの友人たちが待ってるぜ、って話です。
彩谷千映理:はーい。
彩谷千映理:サクッと片付けてパーティで騒いでやろ
GM:(またシナリオの本筋に触ってないけど、まあええやろ……)
GM:そういうこと! 楽しんでね!
彩谷千映理:わーい!よろしくおねがいします!

GM:では今回のセッションはこの4人でやっていきます。トレーラーなど流しそれっぽい空気を出したら、PC4のオープニングから始めて行きましょう(実質上は合同OPなんだけどね)。


■トレーラー クリスマス。
師走の文字通り多忙の日々を過ごす君たちにも、その特別な日はやってくる。
第十一支部クリスマス会(未成年の部)を目前に君たちに言い渡された任務は――
――児童養護施設『聖クリストフ星育園』へのボランティアだった!

戦前よりの歴史持つ教会と隣接したその施設は、一見すれば何の変哲もない憩いの家。
しかしながら影に日向に、その営みへ正体不明・意図不明の圧力が迫る。
クリスマスへの待望と、それが揺るごうとしている不安の最中、君たちが垣間見るのは……

夜毎の祈り。
寂しい微笑み。
地下聖堂の秘密。
分かたれたるネグヌレビン。

凍える夜、喜びの灯火が奪われ震える子供たちがいたとして。
それを取り戻すため、己の身を賭ける者がいるとすれば――


 ダブルクロス3rd Edition
『11th Youth Bethlehem/サンタクロースは眠らない』
 ダブルクロス、それは裏切りを意味する言葉。




◆ Opening 12月21日 朝

GM:ちえりちゃんは登場ダイスを振ってね
彩谷千映理:彩谷千映理の侵蝕率を+3(1d10->3)した(侵蝕率:31->34)

GM:晴れ空にも関わらず、張り詰めた朝の空気は肌を裂くように冷たい。
GM:人々はコートの襟を立て、背を丸めて冷たい風の中を行き交う。
GM:……そんな光景は、今の君にとっては曇ったガラス一枚隔てた先の話。映像のように他人事である。
GM:温かな空間で、温かな飲み物と、温かな食事。温かな時間は、ここに来るまでの外の寒さなんてすぐに忘れさせてくれた。
夏目靖章:「いやぁ、どこに行ってもすっかりクリスマス気分だねえ」
彩谷千映理:「もう21日だしねー。あっという間だよー?」ホットのカフェラテに食べかけのクロワッサン。
夏目靖章:小綺麗なスーツを羽織り、コーヒーを口に運ぶ。
彩谷千映理:クリスマスをどこか楽しみにしているような口ぶりに聞こえる。
夏目靖章:「千映理くんは学校いつまでだったかな。今年から祝日が変わったから……」
夏目靖章:「イブまで勉強とは、いまどきの子は大変だ」
彩谷千映理:「……そうだねー」この彩谷千映理、あまり学校に行っていない。
彩谷千映理:学校では時々来て図書館によくいる謎めいた美少女で通っている。
彩谷千映理:「学校よりもさ」
夏目靖章:「行けるうちに行っておいたほうが良いと思うなぁ……ん、なんだい?」
彩谷千映理:「楽しみなことがあるんだよねー」
夏目靖章:「へえ、奇遇だね。俺もそうなんだ」
夏目靖章:「当ててみようか?」
彩谷千映理:「当てられるかなー?」
夏目靖章:「んーそうだな……」
彩谷千映理:「んふふ」わくわくしている
夏目靖章:「成田ベーカリーのクリスマスドーナツ、限定50食、とか!」
彩谷千映理:「50、瞬殺でしょ」
夏目靖章:「学校帰りにはもうないだろうねえ」
彩谷千映理:「……休んじゃダメかなあ」
夏目靖章:「休むのは自由だが、その時は俺の家には泊めないからね」
彩谷千映理:「うー、ズルいなあ夏目さん」
夏目靖章:自室に泊めた次の日はほぼ強制的に車で学校へ送っている。
彩谷千映理:「まあ、しょうがないかー。そういう約束だもんね」
彩谷千映理:「成田ベーカリーの限定ドーナツ……」
夏目靖章:「俺にも責任というものがあるからね。遠里支部長や荒原副支部長にバレたらただじゃすまないし」
夏目靖章:「まあ、ドーナツは俺がちゃんと並んでおくから安心していいよ」
彩谷千映理:「ほんと!?」
夏目靖章:「本当だとも」
夏目靖章:「さて、それじゃあ俺の楽しみも当ててもらおうかな」
彩谷千映理:「やー、うれしいなあ」
彩谷千映理:「夏目さんの……えーと」
夏目靖章:「ふふふ」ニヤニヤしている
彩谷千映理:「実は夏目さんも限定ドーナツが楽しみ、とか」
夏目靖章:「勿論そいつも楽しみだが、大事なのは誰と食べるかじゃないかな?」
彩谷千映理:「……」じーっと夏目さんを見つめ
彩谷千映理:「いつもそうやって口説いてるんですかー?」
夏目靖章:「さて、忘れてしまったなあ」
夏目靖章:「少なくとも、今食べたい人は目の前にいるね」
彩谷千映理:「なにそれー。……ふふ」
彩谷千映理:「そっかそっかー、ふふふ」
彩谷千映理:「奇遇ですねぇ、私もそうなんですよ」
夏目靖章:「本当かい?いやあ嬉しいなあ~」満面の笑み
彩谷千映理:「やー、楽しみだなあ、クリスマス」
夏目靖章:「そうだねぇ、ああそうだ、学校が終わった後の予定だけど」
夏目靖章:「ディナーを取ってあるんだ。それなりにリーズナブルだけど、味は……」
GM:そう話している君の懐で、端末が震える。
GM:言うまでもなく仕事用だ。
GM:バイブレーションはすぐに止む。電話ではなくメッセージの類だろう。
夏目靖章:「…………」端末を取り出し、無言で確認する。
彩谷千映理:「ん?仕事ー?」
GM:連絡の内容は事務的だ。12/24の午後、遺産管理局N市支部に詰める予定だったメンバーが、遺産にまつわる実験の立ち会い時に負傷。
GM:当日までに回復すれば良いが、予後を考えると無理をするべきではない。
夏目靖章:「……流石だね千映理くん。見事な推理だ」
GM:彼の代わりの、12/24の午後から夜にかけての管理局当直に、君が打診されている。
GM:もとより遺産管理局のメンバーは少ない。前後の予定的にも、君以外の適任はいないだろうと、他ならぬ君が理解できる。
夏目靖章:「仕事も仕事、大仕事だ。そうだな、帰りは……」
夏目靖章:「サンタクロースが帰る頃かな……」
彩谷千映理:「……」
彩谷千映理:「……そっか」
彩谷千映理:「……仕事じゃーしかたないよね」
彩谷千映理:ぬるくなったカフェラテに口をつける。
彩谷千映理:「仕方ない……仕事だし……はぁ」
彩谷千映理:「……」
夏目靖章:「千映理くん。本当にすまない。」
彩谷千映理:珍しく、あからさまにしょんぼりしている。
夏目靖章:「…………」その表情を申し訳無さそうに見つめて
夏目靖章:「……あまりこういうムードのないことはしたくないんだが」
夏目靖章:懐から小さな包みを取り出す
夏目靖章:「少し早いが、クリスマスプレゼントだ」
夏目靖章:掌ほどの小箱を彩谷さんに手渡す。
彩谷千映理:小箱を受け取る。
彩谷千映理:「今開けていいの?」
夏目靖章:「開けるのは」
夏目靖章:「イブの夜が過ぎたらにしてほしいな」
彩谷千映理:「……」
彩谷千映理:「わかった」
夏目靖章:「いい子だ」頭をポンポンと撫でる。
彩谷千映理:「……あーあ、仕方ないなー。サンタさんの言葉を信じて待ちますー」
彩谷千映理:「……もう」
彩谷千映理:子供扱いして、と言いかけて、やめる。
夏目靖章:「ふふ、ご期待に答えられるよう頑張るよ」
夏目靖章:「そうだ、確か支部の子達もクリスマスパーティーをするんだろ?ツグミくんに聞いたよ」
夏目靖章:「一緒に過ごせないのは残念だが、千映理くんが出るなら彼女たちも喜ぶだろう」
彩谷千映理:「……途中で抜けるって言っちゃってたけどなー」
彩谷千映理:「ま、いいか。楽しいのは違いないだろーし」
夏目靖章:「うん、こういう集まりができるのも学生のうちだけだからね」
彩谷千映理:「……」
夏目靖章:「二人っきりのクリスマスは、そうだな」
夏目靖章:「来年までお預けか、気の長い約束になってしまったな」
彩谷千映理:「……また黙って消えるようなことがなければいーけどね」
夏目靖章:「ふふ、絶対にないとは言い切れないが、今度は大丈夫さ」
彩谷千映理:「……ま、そういうことにしといてあげる」
夏目靖章:「お互い、ちゃんと"目印"を付けてあるからね」
夏目靖章:「なんなら、もう何箇所か付けていくかい?」
彩谷千映理:「……」顔を少し近づけて
彩谷千映理:「欲張りすぎ」いたずらっぽく笑う
夏目靖章:「いいね。余計に欲しくなった」
夏目靖章:「けどまあ、今の所はこれで十分さ……そろそろ出ようか」
彩谷千映理:「はーいはい」といって手を差し出す。
彩谷千映理:「外、寒そうだなー」
夏目靖章:「今日の仕事まで時間はあるだろう?お詫びに買い物ぐらいは付き合うよ」
夏目靖章:「では、暖かくしていこうか」
夏目靖章:その手を取り、柔らかく握る。
彩谷千映理:「欲しいもの、いっぱいあるんだよねー」
彩谷千映理:「埋め合わせ、たかーくつくから。覚悟してよねー?」
夏目靖章:「はは、お手柔らかに頼むよ」
夏目靖章:手を繋ぎながら、扉を開けて冬の街へと歩いていく。

◆ Opening 12月21日 午前

GM:では視点を切り替えます。木虎ツグミちゃんのOPパートです。
GM:登場ダイスどぞ!
木虎ツグミ:33+1d10
DoubleCross : (33+1D10) → 33+4[4] → 37


GM:冬の空は高く透き通る。今朝は窓から富士山が見えたと、君の養母は言っていた。
GM:上着でも守りきれない頬や耳に吹き付ける風は少し痛いくらいだが、同時に陽光の温かみも感じられる。
GM:土曜日、午前。厚着の人々が行き交う駅へと続く通りは、ほど近く迫ったクリスマスに向けて、きらきらと飾り立てられている……
木虎ツグミ:クリスマスに浮かれた空気の中、足取り軽く。だけど隣を歩く少女を気遣って歩幅を合わせて。
木虎ツグミ:当然のように手を繋いで、駅までの道を歩いている。
ミアセラ:頬と耳を赤く染めて、白い息を吐きながら歩いている。しっかりと手を握って、きらびやかな街の様子に表情を輝かせて。
ミアセラ:「……きれい、だね……」はーっと息を吐き出して、感嘆するように。
木虎ツグミ:「でしょう!この通りの飾り、毎年すっごく綺麗なんですよ!」
ミアセラ:「こんなの見るの、何年振りかな……」かつてその能力から、様々な人や組織に狙われ続けた日々。平穏などある筈も無かった。
木虎ツグミ:「多分、明日か明後日にはイルミネーションも付くはずです!そうなると夜は特に綺麗になって、通るのがいつも楽しみなんです!」
ミアセラ:「もっときれいになるの……!」
ミアセラ:「楽しみだなぁ……」想像するかのように周囲を見回す。
ミアセラ:「一緒に見ようね、ツグ」
木虎ツグミ:「はい!支部でのクリスマス会の帰り道ならきっと見れますし、そのときまた一緒に見ましょう!」
ミアセラ:「うん! ……クリスマスかー……」
木虎ツグミ:そう、今年はイブに支部でクリスマス会をして、クリスマス当日は家でパーティーをして。
ミアセラ:「ツグはサンタさんに、何をお願いしたの?」
木虎ツグミ:いつも以上に豪華で楽しいクリスマスになると確定しているのだ。
ミアセラ:当然のように訊いて、首を傾げる。
木虎ツグミ:「ん、ん。そうですね……新しいマフラーが欲しいですってお願いしました!」
木虎ツグミ:「今使ってるやつが、ちょっとボロボロになっちゃったので!」
ミアセラ:「そっか……」少し考え込んで。
ミアセラ:「私ね、まだ決められてないんだ」
木虎ツグミ:「そうなんですか?欲しいもの、思いつきません?」
ミアセラ:こくりと頷く。
ミアセラ:「ツグに会えて、おじ……、お父さんお母さんと、一緒に暮らせて、みんなでパーティーもして……」
ミアセラ:「楽しすぎて、まだ夢でも見てるんじゃないかって思うんだ」
ミアセラ:「だから……これ以上欲しいものなんて、思いつかなくて……」
ミアセラ:少し俯く。悩んでいる、あるいはどこか申し訳なさそうに。
木虎ツグミ:「……大丈夫ですよ、ミアちゃん」
木虎ツグミ:「ミアちゃんがここに居るのも、一緒に暮らせるのも、皆とパーティーできるのも」
木虎ツグミ:「全部、夢なんかじゃありません。夢になんかさせません!」
木虎ツグミ:「それにサンタさんは良い子にプレゼントをくれる人ですから。きっとミアちゃんが嬉しいものを運んできてくれます!」
木虎ツグミ:「なんてったってクリスマスですからね!いつもよりもっと、特別幸せな日じゃなくちゃ!」
ミアセラ:「…………」一瞬、驚いたように目を開いて。「……ふふ。ありがとう、ツグミ」顔を綻ばせ、笑う。
ミアセラ:「でも……ちょっとだけ、不安かも」
木虎ツグミ:「不安って、何がです?」
ミアセラ:「うん……」表情に一抹の不安の色が差す。
ミアセラ:「ツグは私のこと、悪い子なんかじゃないって言ってくれるけど……」
ミアセラ:「……サンタさんは、どうかなって……」
ミアセラ:「私のこと、ちゃんといい子って思ってくれるかな……?」
木虎ツグミ:「うーん、と」 ミアちゃんは。どうしても、自分が良い子だとは思ってくれない。
木虎ツグミ:あの世界で起きたこと。ミアちゃんが起こしたことを考えれば、そう思えないのかもしれないけど。
木虎ツグミ:それでも、こんなに優しいミアちゃんが自分に自信を持てないことが、ちょっとだけ悲しくて、それに悔しくて。
木虎ツグミ:「絶対、絶対大丈夫ですよ」
木虎ツグミ:「ミアちゃんくらい優しい良い子を、サンタさんが見逃すはずありません!」
木虎ツグミ:「それに、それにもしサンタさんがプレゼントを配り忘れたとしても」
木虎ツグミ:「私がミアちゃんにプレゼントしますから!良い子のミアちゃんに、ツグミサンタからプレゼントです!」
ミアセラ:「……本当? 本当に本当?」縋るように、確かめるように言う。
ミアセラ:根拠など無い、ただの慰めだとしても。それを木虎ツグミの口から聞きたいのだ。
木虎ツグミ:「はい!勿論です!」
木虎ツグミ:「ミアちゃんが嬉しいもの、きっと持ってきて見せますよ!」
ミアセラ:「……そっか……」
ミアセラ:ほっと、小さく溜息をつく。
ミアセラ:「……ありがとう、ツグミ」
ミアセラ:「それじゃあ……」
ミアセラ:耳にそっと顔を寄せて、囁く。
ミアセラ:「楽しみにしてるね?プレゼント」
木虎ツグミ:背伸びする彼女に合わせるように耳を傾けて、しっかりと頷く。
木虎ツグミ:「大丈夫。約束します!」
木虎ツグミ:「ミアちゃんがもっと幸せになる、そんなクリスマスにしましょう!」
ミアセラ:「うん!」笑って頷いて。
ミアセラ:「プレゼントも、クリスマス回も、パーティも」
ミアセラ:「私、全部全部、楽しみにしてるからね」
ミアセラ:「遅れたりしないでね、絶対」
ミアセラ:君と目を合わせて。
ミアセラ:「……約束だよ? 絶対だからね?」
木虎ツグミ:「大丈夫ですよ!今回は先輩たちも一緒ですから」
木虎ツグミ:「絶対クリスマス会までに終わらせます!」
木虎ツグミ:繋いだ手と逆の手を差し出して、小指を残して握る。
木虎ツグミ:「絶対の約束ですからね、指切りしましょう!」
木虎ツグミ:「破ったら……千本の針は飲めませんけど、ミアちゃんの言うことなんでも聞きます!」
ミアセラ:「……うん」頷き、小指と小指を絡ませる。ツグミと出会って初めて知った風習。「それならいいよ」
木虎ツグミ:「指切りげんまん、嘘ついたら、何でも言うこときーく!」
ミアセラ:「指、きった」
ミアセラ:小指を伸ばしたまま微笑する。「……ふふ。約束しちゃった」
ミアセラ:「ツグに何してもらうか、いっぱい考えておくからね」
ミアセラ:「だから、使わせないでね」
ミアセラ:「私も訓練、頑張るから。ツグも頑張って」
木虎ツグミ:気付けば、改札前に着いていた。ミアちゃんはこの後、電車に乗って訓練用の施設へ向かう予定だ。
木虎ツグミ:「はい、頑張ってきます!ミアちゃんも、無理しないくらいに頑張って!」
ミアセラ:「うん、大丈夫。皆優しいから」
ミアセラ:定期を改札に翳そうとして――
ミアセラ:「…………」
ミアセラ:「……ねえ、ツグ」
木虎ツグミ:「? どうしました?」
ミアセラ:少し、迷うように視線を彷徨わせて。それから、
ミアセラ:「…………」
ミアセラ:ピッ、という電子音。改札を潜り抜けて、それから振り返る。
ミアセラ:「ううん、何でもない」
ミアセラ:「行ってくるね、ツグミ」
ミアセラ:「約束、忘れないでね?」
木虎ツグミ:「……はい!いってらっしゃい、ミアちゃん!」
ミアセラ:名残惜しそうに手を振って、周囲の人に危うくぶつかりそうになりながら、ホームへと消えていく。
木虎ツグミ:こちらからも手を振り返し、その姿が人ごみに紛れて見えなくなるまで見送って。
木虎ツグミ:「……うーん」
木虎ツグミ:ミアちゃんが何かを言いかけてやめるときは、多分なんでもなくない時で。
木虎ツグミ:その上、思わず約束しちゃったけどミアちゃんが特別に嬉しいものもパッとは思いつかなくて。
木虎ツグミ:悩みながら、ツグミは支部へと歩き出す。今日は次の任務の説明の日。
木虎ツグミ:きっと、頼れる先輩たちにアドバイスをもらう時間くらいはあるはずだ。

◆ Opening 12月21日 午前

GM:視点が切り替わります。壬生さん、登場ダイスをどうぞ
壬生墨佳:侵蝕率+9(1d10->9) (侵蝕率:36->45)

・"ヘロディアン"セルについて (0)
N市をはじめ、各地の大都市を拠点として活動する、技術・情報系の小規模セル。
最新の技術を抗争の最中からかすめ取るように、あるいは忘れられた技術を誰にも知れず密やかに回収する、狡猾な手口で実績を上げている。
ここ一ヶ月ほど、N市の裏社会でしばしばその名が挙がり、いくつかの商店や個人企業へ干渉していたものの、その目的は不明瞭。

GM:透明な風が鋭く走る冬空の下、土曜日だというのに、行き交う人々はどこか足早でせわしない。
GM:君はその流れの中、目下任せられたタスク……"ヘロディアン"セルの調査について思案しつつ、多国籍料理レストラン『旅巡るリストラント』へと向かっていた。
GM:『旅巡るリストラント』――
GM:N市第11地区、月夜銀座と持て囃される一帯から少し外れた場所に位置するその店は、地区の小支部であり、第11支部クリスマス会(未成年の部)の会場でもある。
GM:キッチン担当の店主(女性)の奥さんが先日臨月に入ったため、レストランは長期休業中。12月24日は、そこを会場として借り受ける約束である。
GM:……ただし、今日。12月21日のそこは、パーティ会場ではなく、UGN支部。君は任務を受けるべく、『旅巡るリストラント』への招集を受け、向かっている所だった。
壬生墨佳:「はあ」息を吐く。今日も冷えは厳しい。
壬生墨佳:元々寒さには強くない。今も完全防備だ。コートに耳あてに、
壬生墨佳:手袋とマフラー。お気に入りのものではない、サブのもの。
壬生墨佳:ポケットにはカイロを《万能器具》で錬成しているが、それでも。
壬生墨佳:肌を刺す痛みは相応に堪える。
壬生墨佳:(“ヘロディアン”、か)思案しながら街を行く。
壬生墨佳:(やり口としては“コピーキャット”に近いか?掠め取ることが目的のセル)
壬生墨佳:(創造性があるセルは“目立つ”。被害を齎しても、出る杭として叩き込まれるのがオチだ)
壬生墨佳:(それは僕らの仕事じゃない。2,6,7,12……出た後に鋳潰す鎚は何本もある)
壬生墨佳:(後追いの……学習途上のセルは、放置が脅威に直結する)
壬生墨佳:(花開く前に刈り取る鎌は、うちには一本しかない)
壬生墨佳:(槍を鎌に、だ。一番槍をさせちゃあ敵わないからな)
壬生墨佳:(掻き入れ時は終わったけど。せめて積もる前に……)
嬬恋七瀬:36+1D10
DoubleCross : (36+1D10) → 36+10[10] → 46

嬬恋七瀬:その時、考え込む壬生さんの背後から、何かが落ちる物音。
嬬恋七瀬:「あっ!」
嬬恋七瀬:同時に、足元にころころと蜜柑が転がってくる。
壬生墨佳:「……ん」それをぱしと拾い上げる。
嬬恋七瀬:背後に、鞄を落として慌てている様子の人影。転がった荷物を拾い集めている。
壬生墨佳:「師走ねえ。そんな典型的な光景があるか?」少し苦笑して。
壬生墨佳:「もし、お兄さん。忘れ物ですよ?」人影に語りかける。愛想を振りまいて。
壬生墨佳:「これも君のだろう?置いていってやらないでくれよ」
壬生墨佳:落としましたね、とは言わない。受験生かもしれないので。
嬬恋七瀬:「ああ、すいません! ご迷惑をお掛けして――」面を上げる。中性的で端正な顔に、人当たりの良い、爽やかな笑み。
嬬恋七瀬:「ありがとうございます、助かりました。もしお急ぎでないのなら、お礼にそこでお茶でもどう…………」
嬬恋七瀬:「で…………」
壬生墨佳:「げ」
嬬恋七瀬:その笑みが、目の前の人物の顔を正面から確認した途端、凍り付き、仏頂面に変わる。
嬬恋七瀬:「………………げっ」
壬生墨佳:「……いいね。お茶漬けでもどうだ?」呆れたように。
嬬恋七瀬:「…………お前かよ…………」苦虫を噛み潰したような顔。
壬生墨佳:「常套手段ってか?拾うエネルギーを無駄にしたな……」
嬬恋七瀬:「うっせ!紛らわしい後ろ姿しやがって……!こっちが無駄だ!」
壬生墨佳:「いつも後塵を拝してるのになんで間違えるんだ?」
嬬恋七瀬:「へえ、ボクの目、後ろ向きに付いてるように見える??」
嬬恋七瀬:「それともボクの後光が眩しすぎて見えないかな?壬生さんには」
壬生墨佳:「眩しくて眩んだのは君だろう?」
壬生墨佳:「『ああ、すいません! ご迷惑をお掛けして――』」
壬生墨佳:「目眩がしそうだ」
嬬恋七瀬:「お前こそ随分と愛想良かったじゃん?何でいつもあのくらいの媚が売れないワケ?」
壬生墨佳:「そりゃ聖人だからさ。普通の人間にはああだぜ僕」
嬬恋七瀬:「へえ、じゃあもうすぐ誕生日か。おめでたいことで」
嬬恋七瀬:「ボクだって普通の人間だろ。聖人なら優しくしろよ」
壬生墨佳:「聖人って一人しか居ないと思ってらっしゃる?」
壬生墨佳:「まあ確かに、普通の人間かもな」
壬生墨佳:「ガチガチに着込んでんじゃん。お洒落は我慢から始まるんじゃなかったの?」
壬生墨佳:「終わってんじゃん」
嬬恋七瀬:「…………」分厚いコートにジャケット、明らかな冬の装い。
嬬恋七瀬:「もう衣替えしたの。夏のお洒落は終わったけど冬のお洒落は始まったばっかりなわけ。分かる?」
壬生墨佳:「ずいぶんお早いトレンドですね?下流にお住まいで?」
嬬恋七瀬:「トレンドに乗っかるってのが凡人の発想なんだよ。ボク程度になると世間がこっちに合わせんだよ」
壬生墨佳:「世間がみかん転がしに?嫌な世間だな」みかんを投げ返して。
嬬恋七瀬:舌打ちしてそれをキャッチして。
嬬恋七瀬:「……大体、こんなところで引きこもりのお前が何してるわけ?」
嬬恋七瀬:「マフラーも違うし……そうじゃなきゃ間違えたりなんて……」小声でぶつぶつ呟く。
壬生墨佳:「無駄に庭駆けずり回る駄犬じゃあないからな……」
壬生墨佳:「任務だよ。任務」
嬬恋七瀬:「ああ……例の……デロリアン?」
壬生墨佳:「“ヘロディアン”な。頼むから聞いたお話くらいは記憶していてほしいな」
壬生墨佳:「復唱(コピー)さえできなきゃ本格的にお払い箱になるぜ?」
壬生墨佳:「お茶しか出来ないだろ」
嬬恋七瀬:「お茶は完璧に出来るからいいんだよ。お前には無理だろ」
嬬恋七瀬:「コピーといえば、何か前にも似たような奴らがいたよな。ほら、真白を保護した時の……」
壬生墨佳:「……」少し苛立って。
壬生墨佳:自分と同じ発想に行き着いたからだ。
壬生墨佳:「……そうだよ。そういうたぐいだ」
嬬恋七瀬:「考えることは一緒ってわけか。コソコソするのが得意のFHらしいっつーか……」
壬生墨佳:「そうだ。バカみたいにピカピカ光ってくれりゃあ楽なのに」
壬生墨佳:「寝静まった後にこっそりと、だ。聖人としては不倶戴天ってとこだな」
嬬恋七瀬:「随分と順調な進捗らしいな」みかんを一つ投げ渡して。
壬生墨佳:「……なんだよ。わらしべ長者でも気取ろうって?」
壬生墨佳:「反物は今度は呉れてやらないぜ」マフラーを握って。
嬬恋七瀬:「いらねーよ……聖人なら施しは素直に受け取っとけっての」
嬬恋七瀬:「十一支部(ボクら)の威光を知らしめてやんないとな。だろ?」
壬生墨佳:「そうだな」苦笑して。
壬生墨佳:「じゃあ、お礼に『旅巡るリストラント』でお茶でもどうですか?」
嬬恋七瀬:「いいね」微笑して。
嬬恋七瀬:「丁度、そうしようと思ってたところだ」



GM:小ぢんまりとした店構えの『旅巡るリストラント』の扉には、長期閉店の張り紙とCLOSEDのボード。
GM:だが、扉を開いて中に入れば、暖房で温まった空気と暖色の照明が、君たち二人を柔らかく迎えてくれるだろう。
GM:店内には、既に二人の先客がいた。
木虎ツグミ:「うう……」
木虎ツグミ:常であれば満面の笑みで話しているだろうに、なぜか頭を抱えたツグミと。
彩谷千映理:「はあー……」
彩谷千映理:テーブルに突っ伏して明らかに凹んでいる様子の千映理。
壬生墨佳:「えっなにこれ?」
嬬恋七瀬:「……ツグミ?」店に入るなり、その姿を認めて。「おいツグミ、どうした……!?」慌てて駆け寄る。
嬬恋七瀬:「おい彩谷ァ!お前なんかしたのか!?」
彩谷千映理:「へ?いや?全然?何の話だっけツグちゃん」
木虎ツグミ:「あ、壬生先輩と嬬恋先輩!」
木虎ツグミ:「ミアちゃんが喜ぶものって、何だと思います!?」
彩谷千映理:「おつかれー」顔だけ向けてゆるりと手を振る。
嬬恋七瀬:「ああ、何、そういう話……」息を吐いて脱力する。
木虎ツグミ:「さっきからずっと考えてるんですけど、何も思い浮かばないんです!」
木虎ツグミ:「彩谷先輩に聞いてみようと思ったら、なんだか落ち込んでて全然話してもらえませんし!」
壬生墨佳:「ふむ」顎に手を当てて。
彩谷千映理:「やー、別に落ち込んでは……はあ……」
嬬恋七瀬:「おい彩谷!ちゃんと相談乗ってやれよ!」
木虎ツグミ:「これだとクリスマスに間に合わないかもで、でもそれは絶対ダメなんですよう!」
壬生墨佳:「ちょっとそっち考えててもらえる?」嬬恋さんに。
壬生墨佳:「僕こっち見るわ」
嬬恋七瀬:「あ? ああ……分かった」言われるがままに頷く。

壬生墨佳:自分は彩谷さんの前に座って。
壬生墨佳:「……」その様子を、そして眼を見て。
壬生墨佳:「なあ彩谷、君さ。もしかして」声を潜めて。
彩谷千映理:「……どしたのスミちゃん先輩」
壬生墨佳:「いや。調子が悪く見えるからな。もしかしてだけど」
壬生墨佳:「――“後遺症”が抜けきってないのか?」
壬生墨佳:以前の任務のことだ。彼女は、ある攻撃を受けた。
壬生墨佳:それは攻撃を意図したものではなかったのかもしれない。だが。
壬生墨佳:“彼女”にとっては毒だった。忘れていたはずのものを識るという、蛇の猛毒。
壬生墨佳:「だったら帰ってもいいと思うぜ。フルメンバーが必要な任務でもないだろうし……」
壬生墨佳:「それにさ……もうすぐクリスマスだろ?」
彩谷千映理:「……」
彩谷千映理:「はあー……」再度机に突っ伏す。
壬生墨佳:「……え、そんな露骨に無視されることある!?」
壬生墨佳:「ちょっと!?彩谷さん?」
彩谷千映理:「無視とかじゃないけどさー。いや、“後遺症”は問題ないってば」
壬生墨佳:「なんでそんな凹んでんの……?あ、そうなの?」
彩谷千映理:「あるなら報告して帰って寝ろってほら、散々言われたし。イブさんとか小竹木さんとかさー……」
壬生墨佳:「まあそりゃ言うだろうけど……」
壬生墨佳:「じゃあなんだ?インフルエンザと扁桃炎でも併発した?」
壬生墨佳:「いやそうだったらさっさと帰ってほしいけど……」
彩谷千映理:「や、健康体だってば。感染症持ち込むほどアホじゃないよ私さー」
彩谷千映理:「例えばの話だけどさ」
壬生墨佳:「じゃあなんだよ、相談乗るぜ……ん。何?」
彩谷千映理:「今年はサンタさんは来ませんって言われた子供の気持ちってわかる?」
彩谷千映理:「今それを噛み締めてるとこ」
壬生墨佳:「それはまあ仕方がないだろ?いつまでも子供で居られないだろうし」
壬生墨佳:「サンタさん側にも事情があるだろ?」
壬生墨佳:「そりゃまあ来たほうが嬉しいだろうけどさ……別にそれだけじゃないだろ、子供が喜ぶのって」
彩谷千映理:「……頭ではわかってるんだけどね」
彩谷千映理:「どうしようもない、仕方ない事情とかさ。いくらでもある事だし」
彩谷千映理:「こんなに整理付かないの初めて」
彩谷千映理:不服そうに頬杖をつく
壬生墨佳:「えっ、ちょっと待って、もしかしてそれ」
壬生墨佳:「それ……」
壬生墨佳:「……」
壬生墨佳:「……いつの間に……?」
彩谷千映理:「あれ?……あー、言ってなかったっけ」
壬生墨佳:「いや聞いてないけど……?」
彩谷千映理:「まあ、そういうことなんだよね」察してもらえたと思っている。
壬生墨佳:「……しょうがないんだろうってのは分かった」
壬生墨佳:「それはそれとしてさ」
彩谷千映理:「うん」
壬生墨佳:「ムカつくんだろ?」
彩谷千映理:「……うん」
壬生墨佳:「じゃあさ。僕行くわ」
彩谷千映理:「うん……うん?」
壬生墨佳:「全部済んだあとにさ。面貸すから」
壬生墨佳:「一発ぶん殴ってやろうぜ、そのサンタ」
壬生墨佳:「3人がかりで行こう。たぶんあいつも話せば来るだろ……」
彩谷千映理:「……ふふっ」
彩谷千映理:「あはははっ」
壬生墨佳:「そんな笑うか?」
彩谷千映理:「いやー?でも、ありがと」
壬生墨佳:「え、外してないだろ?勘違いしてる?」
彩谷千映理:「そっか、私ムカついてたんだなー……いや?」
彩谷千映理:「当たってると思うよ?……時々死ぬほど察し悪くなるけど」
彩谷千映理:「今回は大丈夫」
壬生墨佳:「そんなにないと思うけどそういう事態……」
壬生墨佳:「ああ、じゃあさ、これだけ聞かせてくれよ」
彩谷千映理:「いーけど、何?」
壬生墨佳:「今、サンタさんのこと、好きか?」
彩谷千映理:「……うん、好き」
壬生墨佳:「……そっか」微笑んで。
壬生墨佳:「じゃあ、僕からこれ以上言うことはないかな」
壬生墨佳:「気が軽くなったなら何よりだ。それから何かあったら相談してくれ」
彩谷千映理:「やー、ちょっとスッキリしたかも。うん、また何かあったら」
壬生墨佳:(……しかし)
壬生墨佳:(……思ったよりはっきり言うな……)

嬬恋七瀬:「えーと、それじゃあ」いつも女の子を慰める時の癖で、息をするようにすぐ隣に座りそうになって。
嬬恋七瀬:「………………」
嬬恋七瀬:正面の席に座り直し。
嬬恋七瀬:「……改めて聞かせてもらえる?」
木虎ツグミ:「うう……はい」
木虎ツグミ:普段の勢いもどこへやら。ぽつぽつと事情を話していく。
木虎ツグミ:ミアちゃんにとって久しぶりの、そして二人で祝うのは初めてのクリスマス。
木虎ツグミ:お互い楽しみで、楽しむ気も満々だけど、ミアちゃんが自信を持ってくれないこと。
木虎ツグミ:サンタさんが来てくれるか、こんなに幸せでいいのか、今でも悩んでしまうこと。
木虎ツグミ:それが悲しくて悔しかったから、ミアちゃんのサンタさんになると約束したこと。
木虎ツグミ:……約束したは良いけど、何を贈れば喜んでもらえるか分からないこと。
木虎ツグミ:「どうしましょう、嬬恋先輩……」
木虎ツグミ:「もう21日ですし、この後任務ですし、よく考えたら結構時間無いんじゃ……」
嬬恋七瀬:(予想以上に重い話だな…………)うっと息を詰まらせて。
嬬恋七瀬:「予想以上に重い話だけど……」
嬬恋七瀬:「つまり、結局のところは、クリスマスに何をプレゼントすればいいのかで悩んでるって話だよね?」
木虎ツグミ:「……はい。ミアちゃんが一番嬉しいものが何か分からなくて」
嬬恋七瀬:「うん、そういう話なら得意得意。乗れると思うよ、相談」
木虎ツグミ:「本当ですか!?お願いします!」
嬬恋七瀬:「オッケー。プレゼントだよな?まず何より大事なのは……リサーチだな」
嬬恋七瀬:「相手が何を欲しがってるのか考える。簡単に見えて意外と難しいんだけど……」
嬬恋七瀬:「でも、絶対に直接聞いちゃダメだぞ」
嬬恋七瀬:「『なんで欲しいものが分かったの?』『こんなにぴったりなものをくれるなんて……』」
嬬恋七瀬:「そういう驚きと、相手がちゃんと自分のことを見ててくれた、考えてくれた、理解してくれたっていう喜びが、プレゼントの本質なわけ」
木虎ツグミ:「な、なるほど」
木虎ツグミ:身を乗り出し、こくこくと頷きながら聞いている。
嬬恋七瀬:「その為にはプレゼントのずっと前から相手のことをよく観察してなきゃいけない。何でもない日常の中でね」
嬬恋七瀬:「特におすすめなのは、一緒に買い物に出た時と、テレビや映画を観てる時。ほんの小さな表情や仕草からでも、好みの傾向はよく分かる」
嬬恋七瀬:「相手のSNSアカウントが分かれば一番いいんだけど……まあミアはやってないよな……」
嬬恋七瀬:「……で、だ」
嬬恋七瀬:腕を組みなおして。
嬬恋七瀬:「ここまで言っておいて何だけど……これはやっぱり、時間がたっぷりある場合のやり方で……」
嬬恋七瀬:「今の様子を見るに、ツグミはミアが何を貰えたら喜ぶのか、全然予想もできないと……」
嬬恋七瀬:「そういうわけだよな」
木虎ツグミ:「う、その……」
木虎ツグミ:「ミアちゃん自身が、欲しいものが思い浮かばないって言ってて……」
木虎ツグミ:「お父さんがご飯を作るときとか、お母さんが服選ぶときとかも」
木虎ツグミ:「私はツグミが好きなやつで良いよって言うことが多くて……」
嬬恋七瀬:「なるほどね……」深々と頷いて。
木虎ツグミ:「……よく考えると、私ってミアちゃんが好きなもののこと全然知らないのかもしれません」
木虎ツグミ:話すうちにしょんぼりと肩を落とし、俯く。
嬬恋七瀬:それを見て微笑を浮かべ。
嬬恋七瀬:「二人とも、まだ会ったばかりじゃん。それはこれから少しずつ知っていけばいいんだよ」
嬬恋七瀬:「最初から相手のこと何でも分かってたら、つまらないと思わない?」
木虎ツグミ:「……つまらないかは分かりませんけど、はい」
木虎ツグミ:「そうですね、これから色々知っていかないと!」
嬬恋七瀬:「……それにさ」
嬬恋七瀬:「ミアが好きなもの、少なくとも、ひとつだけハッキリしてるだろ」
木虎ツグミ:「え、そうですか!?」
木虎ツグミ:「えっと……なんでしょう?」
嬬恋七瀬:笑って。
嬬恋七瀬:「ツグミだよ」
木虎ツグミ:「え」 ぱちぱちと目を瞬いて。
嬬恋七瀬:「誰がどう見たって、ツグミ以上にミアが好きなものなんて他に無いだろ」
木虎ツグミ:「……それは、えっと」
木虎ツグミ:「そう……なんでしょうか。……そうかも、ですけど」
木虎ツグミ:ふらふらと視線が泳いで、ぽかぽかと頬が赤くなっていく。
嬬恋七瀬:「そうだよ」また笑い。「なかったのか、自覚」
嬬恋七瀬:「そういうわけで、それを踏まえてアドバイス」
嬬恋七瀬:「これはボクが、知り合って間もない相手に、クリスマスとか誕生日でどうしてもプレゼントをあげなきゃいけない時に使う手なんだけど……」
嬬恋七瀬:「一緒に過ごすこと。これだね」
木虎ツグミ:「一緒に……」
嬬恋七瀬:「特別な時に、相手が自分の為に時間を使ってくれる、何をするかプランを考えてくれる」
嬬恋七瀬:「プレゼントの嬉しさっていうのは、相手から自分への想いの大きさの確認にある。モノ自体が欲しいものだったっていうのは、それを増幅する一要素に過ぎない」
嬬恋七瀬:「お勧めは食事かな。事前に店を見繕っておけば、そう大失敗することはないし……」
嬬恋七瀬:「何かさらに形として残したいなら、花だね、花。花貰って嫌がる奴はまずいないから」
嬬恋七瀬:「あとはシンプルなアクセとか……とにかく好き嫌いが出ないけど喜んでもらえるものを選ぶのが無難だね」
嬬恋七瀬:「まあこの方法、相手が何人も居ると地獄みたいなスケジュールになるのが難点なんだけど……」
嬬恋七瀬:ツグミちゃんに目をやって。
嬬恋七瀬:「ツグミには関係ないから、いいだろ」
木虎ツグミ:「はい!ミアちゃんとはイブもクリスマスも一緒ですし」
木虎ツグミ:「何を贈るか、ちょっとだけ思いつきました!」
嬬恋七瀬:「そっか、よかった」頷き、
嬬恋七瀬:「特別なことはしないでいいんだよ。夜景の見えるレストランとか、遊園地とか、そんな事は考えなくていい。自分の家だっていいんだ」
嬬恋七瀬:「肝心なのは相手に気持ちが伝わることだから。そういう話!」
嬬恋七瀬:「……上手く行くといいな、クリスマス」
木虎ツグミ:「はい!頑張ります!」

GM:では、君たちがそう話していると、おもむろにバックの事務所への扉が開き、小さな人影が姿を現す。
店長:「……よし時間通り。揃ってるねガキども」 しゃがれた声
GM:『旅巡るリストラント』店長。名を山入 優。28歳。小柄だが鋭い眼光と隙のない振る舞いは威圧的で、一睨みで大の男もたじろがせるほどだ。
嬬恋七瀬:「うわ、妖怪!?」
GM:オーヴァードであるが、能力はさほどでもない。ただし戦闘知識、特に都市戦の知識が豊富であるため、基礎的な戦術指導で世話になったものもいるかもしれない。
嬬恋七瀬:「あ、山入さんか……」
店長:「元気な挨拶何よりだ、嬬恋。射的は上手くなったかい?」
嬬恋七瀬:「あー……ぼちぼち……っすね……」訓練は相当サボり気味だ。
店長:「自慢のブツがお祭りの射的ライフルになったら、それが元に戻るまでまたミッチリ鍛えてやるからね」
嬬恋七瀬:「うっ……勘弁してくださいよ……」
壬生墨佳:「優さん、もっと言ってやってくださいよ」
壬生墨佳:「こいつ訓練全然やってないんですよ」
嬬恋七瀬:「おい壬生!!チクんのやめろ!!」
店長:「そうか。新年は神社前で射的番でもやらせっかね」
店長:グ、グ、と喉を鳴らしながら笑い、バーカウンターの向こう側に座る
嬬恋七瀬:「ゲェッ…………マジでやらせんだもんなこの人…………」
店長:「ほら集まんな。彩谷も木虎も」
彩谷千映理:「はーい」カウンターの方へ行く
木虎ツグミ:「はい!」 同じくぱたぱたと駆け寄って、カウンターの座席に。
壬生墨佳:「何か軽く作りましょうか?」
店長:「いやいい。お前らはこの後すぐ動くことになるからな」 手を振り
店長:「良い子でシャンと背を伸ばしな。他でもない、"マダム"からのご指名だからね」
壬生墨佳:「すぐ?それは剣呑な」姿勢を正して。
嬬恋七瀬:「この後すぐ……支部長の指名って……」嫌な予感を覚える。
木虎ツグミ:「何か、重要な任務ですか!?」 ぴしっと背を伸ばす。
彩谷千映理:「こっちもこっちでお仕事ってわけですか」すっと背筋が伸びる
店長:「ああ、クリスマス前に一仕事だ。ココだってお前らじゃなくて"マダム"に貸すようなもの。気を入れンだよ」
店長:そう言いながら、ばさりと一冊の薄いパンフレットを君たちの前に放った。
GM:表紙には『公認児童養護施設 聖クリストフ星育園 施設案内』と書かれている。
壬生墨佳:「……これは?」
店長:頬杖をつき、君たちの反応を眺める 「ボランティアだ」
彩谷千映理:「ボランティア」
壬生墨佳:「へ」
店長:「あんたらよりさらにガキなガキどものクリスマスを賑やかしてこい」
壬生墨佳:「それは潜入任務とかでもなく……?」
嬬恋七瀬:「……嫌な予感的中…………」げんなり顔。
彩谷千映理:「まさか、何か、出し物とかやる感じですー……?」
店長:「くく」 愉しげに笑う 「先に言っとくが、ボランティアをしてこいってのは本当だぜ」
店長:「聖クリストフ星育園は困ってる。クリスマスパーティーには何もかも足りない。人手も、プレゼントも、イルミネーションも、ケーキもだ」
店長:「だがな、そもそも『ない』んだよ。この手の施設が、この都会で、この時期に困窮するってのは」
木虎ツグミ:「? そうなんですか?」
壬生墨佳:「……流通に異常が発生してる」
店長:「ああ。寄付だのボランティアだの、やりたがる奴はナンボでもいるからね。アタシの知り合いんとこは、年末は『ケーキウィーク』になるらしい。考えただけで震えるな」
店長:「で、この聖クリストフ園は、歴史があるだけあってね。そういう慈善活動をしてくれうお得意先がいくつかあって、毎年そこからまあ何、クリスマスの準備は賄ってたワケ」
彩谷千映理:「それが今年はそうじゃない」
嬬恋七瀬:「ああ……ただタダ働きしてこい、ってだけの話じゃないわけですか」
店長:「当然。"マダム"がお前たちに、意味や納得のない命令を出すものか」
店長:「彩谷の言う通り、先週の末くらいになって突然、そのお得意先全部から、今年は何もお出しできません、となったらしい。全部だぜ?」
壬生墨佳:「……“ヘロディアン”関与の疑いあり、か」
木虎ツグミ:「……んと、誰かがクリスマスの邪魔をしてるってことです?」
壬生墨佳:「こんなとこで足がつくのはこっちにとってラッキーで向こうにとっちゃアンラッキーだな」
店長:「ああそうだ。同時期に、ほとんど偶然"ヘロディアン"の関与を、そのお得意先の一個から探り当てた」
彩谷千映理:「そういうことだよツグちゃん、聖クリストフを狙い撃ちでね」
壬生墨佳:「どうしてそうなったかの理屈は分かる。だが問題は」
店長:「んでもうちょっと探りを入れたら、その辺のお得意先ほとんどに、"ヘロディアン"の手回しがあったらしい。ま、実際目に見える利益のない慈善活動だからな。止めるのはそう難しい話じゃない」
壬生墨佳:「何故ここがそうなったか。ですよね」
嬬恋七瀬:「……わざわざその“ヘロディアン”が関与するだけの何かが、星育園の側にもあると?」
壬生墨佳:「児童養護施設を妨害してどうする?子供でも攫おうってか?」
店長:「そういうこと。その理由は現時点まったくの不明だ。"ヘロディアン"は壬生の担当でもあったしね」
嬬恋七瀬:「あり得るっちゃあり得るけどな。チルドレンにするとか……」
壬生墨佳:「だとしたらそこの児童が“素養がある”のばかりってことだろ」
壬生墨佳:「指向性を持ってる。市内の施設全部がそうなってるわけじゃないならだ」
店長:がしがしと乱暴に頭を掻く 「まあ、現時点じゃそういう推測以上のことはできなくてね。UGN発足以前どころか、戦前からの歴史ある施設だ」
店長:「もちろん、児童養護施設だもんで厚生省の管轄下には入っているが、正真正銘、UGNと関与した経歴はない。情報、一切ナシ」
彩谷千映理:「N市の戦前かー……嫌な組み合わせだよねー」
嬬恋七瀬:「それで、ボランティアと……」嫌な顔。「他に無かったんスか……無かったんだろうけど……」
壬生墨佳:「星辰館のカヴァーがあるからな」
店長:「その通り。押取り刀でクリスマスのボランティア募集をし始めた聖なんとか園の所に、星辰館を経由して手を挙げた、ってワケ」
木虎ツグミ:「確かに、学校でもたまにボランティアの募集してますもんね!」
壬生墨佳:「大人よりは中高生の方がねじ込みやすいもんな」
嬬恋七瀬:「ああ、それでボクらが呼ばれたと」
彩谷千映理:「事情が事情だし、あっちも好意的で居てくれるんじゃない?」
店長:「警戒もされづらい。まあ、あんたらもあんたらでこんな仕事をねじ込まれた恰好になるが」
店長:「それはそれだ。もともとの仕事もこっちのボランティアも、あと調査も。ちゃんとやりなよ? 年末はどこもいっぱいいっぱいだ」
壬生墨佳:「それだけじゃない」
壬生墨佳:「もう一つばかり、ちゃんとやらなきゃいけないことがあるんで、僕ら」
店長:フン、と鼻で笑うように息を吐く 「じゃそれも忘れなさんな。別にあたしはどっちでもいいんだ」
嬬恋七瀬:「クリスマスに仕事のうえに子供の御守ね。あーあ、そりゃいいや。最高だなあ」
嬬恋七瀬:「サンタさんにメチャクチャいっぱいプレゼント貰えそう」
壬生墨佳:「悪行が帳消しになるといいな?」
店長:「訓練用の飛ばないライフルが欲しいんならちゃんとそう言いなよ。……さて、てわけだ」
店長:腕を組んで椅子に座り直し 「今からだ。アンタらには品行方正な星辰館生徒として身繕いして、聖……」 パンフレットを見て
店長:「……聖クリストフ育星園に向かってもらう。車はあたしが出す。分かった?」
木虎ツグミ:「はい!」
彩谷千映理:「イエス、マム……ふふ」
嬬恋七瀬:「了解で~~す」至極嫌そうな顔で。
壬生墨佳:「了解」軽く敬礼してみせる。
店長:「よし。やっぱり嬬恋には訓練券を切ってやるかね」
壬生墨佳:「良かったな」
壬生墨佳:「早速プレゼントだ。日頃の行いかな?」
彩谷千映理:口を抑えて笑っている。
嬬恋七瀬:「了解しました!嬬恋七瀬、全力で任務に当たります!」背筋を伸ばしてきっちりと敬礼。
店長:「おやおや、訓練券がよっぽど嬉しかったのかねえ……」
店長:グ、グ、と笑いながら、店長は裏手へと引っ込んでいった。車を回してくるつもりだろう
嬬恋七瀬:「……マジでやらせる気だぞあれ……」
壬生墨佳:「ご愁傷さまで」ニコニコと。「頑張ってね?」
嬬恋七瀬:「お前も連帯責任で訓練になるように全力で努力してやるからな」
壬生墨佳:「訓練以外にリソースを回す余裕がありそうってこと?」
壬生墨佳:「余計なことに意識使ってるって優さんに報告しなきゃ……」
嬬恋七瀬:「へたばってるお前を見ればその余裕も生まれるよ、絶対」
嬬恋七瀬:「全力で根回ししてやるからな……」
壬生墨佳:「一人じゃ寂しいのかな?」
嬬恋七瀬:「寂しいから壬生さんにも一緒に来て欲しいなあ」
嬬恋七瀬:「聖人なんだろ?助けてほしいなあ」
壬生墨佳:「いいよ」
嬬恋七瀬:「……へっ」
壬生墨佳:「聖人らしく見送ってやるよ」
嬬恋七瀬:「何の慰めにもならねーよ!」
壬生墨佳:「召されるところをじっくりと。いい娯楽だなそれ」
壬生墨佳:「冗談だよ。まだ死なれちゃ困る」
壬生墨佳:「君は必要だからな」
嬬恋七瀬:「…………」面食らった顔。
嬬恋七瀬:「……は?急に……何だよ」
壬生墨佳:「だって、足りないんだろ?何もかも。聖クリストフにはさ」
壬生墨佳:「玩具もだろ、それって?だからさ、まだ居てもらわないと困るな」
嬬恋七瀬:「誰が玩具だよ、誰が……」
嬬恋七瀬:「お前こそ、子供の相手なんて出来るわけ?」
壬生墨佳:「普段からしてるから余裕だけど……?」
嬬恋七瀬:「へえ、子供なんてどこにいるのかな……」
壬生墨佳:「まあ、君の視界には映らないだろうね」
嬬恋七瀬:「視野が狭いのはそっちだろ? 星育園の子たち、壬生お姉さんに虐められて泣いちゃわなきゃいいけどなあ」
壬生墨佳:「えっ普段泣いてたの……それは知らなかった」
壬生墨佳:「ごめんね……?」
嬬恋七瀬:「ボクは子供じゃないっつってんの!!」
嬬恋七瀬:「誰が泣くか!お前に与えられる感情はムカつき一択だっての!」
壬生墨佳:「泣くの我慢できたんだ?ボク、偉いね?」
壬生墨佳:「じゃあ今度はお車乗ってみようか。もうすぐ優お姉さんが来るからね」
嬬恋七瀬:「こいつ……!後で吠え面かいても知らないからな!絶対ボクのほうが上手く子供あやせるもんね!」
壬生墨佳:「いや上手くあやすかじゃないだろ……任務分かってんのか?」
壬生墨佳:「話を聞いていたのか……?」
嬬恋七瀬:「………………」
嬬恋七瀬:「あっ車来た」
壬生墨佳:「おいコラ」
GM:とはいえ、それは事実であった。嬬恋さんが言うと同時に、ブッ、ブーッ! 表から自動車のクラクションが鳴る。遅れて、店長の声
店長:「早く乗りなガキども! チンタラしてると昼メシを抜くよ!」
壬生墨佳:「優さん!こいつまた話聞いてなかったみたいなんですけど!」車のもとに駆けながら。
嬬恋七瀬:「山入さん聞いてくださいよ~、壬生のやつがいつもいつもボクの足を引っ張って……やっぱ体力無いから……」いそいそと車に向かっていく。

◆ Opening 12月21日 昼過ぎ

GM:途中で軽く昼食を摂り、星育園へ到着したのは昼過ぎ頃。
GM:子どもたちの賑やかな声が聞こえる養護施設……には背を向け、職員の案内で、併設されているNクリストフ教会の一室に通される。
GM:応接室のようだった。古く歴史あるという謂われの通り、木造の内装は清潔感を保ちつつも時代を感じさせられる。
GM:職員の話では、クリスマス会のような催事の取りまとめは教会の管理者の、天野ネリサという女性が執り行っているという。
GM:彼女を呼んでくる、と言って、職員は去っていった。年季のある置き時計が、かちかちと時間を刻んでいく。
壬生墨佳:「……北欧のある国にさ」
壬生墨佳:「吸血鬼が支配する街があるって伝説知ってる?」
嬬恋七瀬:「……は?いきなり何だよ」
嬬恋七瀬:ピアスを外して黒のウィッグ。制服のスカートは膝丈まで。どこから見てもお淑やかな優等生だ。
壬生墨佳:「そこには聖なる石(スティグマータ)っていう守り神があってさ」
壬生墨佳:「教会のシスターの力で、吸血鬼から街を守ってるんだと」
彩谷千映理:姿勢を正して話を聞いている。髪色は暗い茶、眼鏡は黒縁、ピアスを外して、どこにでもいる女子高生風。
彩谷千映理:「現在進行系なの、それ?」
壬生墨佳:「僕が聞いた時にはそうだったけどな。曰く、その街への入口は、どこにでもあるって」
壬生墨佳:「この街でさえ例外なく。それが締めだ。無理があるよな?」
彩谷千映理:「なにそれ、こわっ」
壬生墨佳:「まあそういうルーモアだよ。ユーモアもないもんだけどな。子供向けの語り草には不向きだろうね」
木虎ツグミ:「確かに、おとぎ話って言うより怪談っぽいですね!」
嬬恋七瀬:「子供に話すにしても、躾に使うやつだよな。いい子にしてないと……的な」
彩谷千映理:「ねー。一人でトイレいけなくなっちゃうやつじゃん」
壬生墨佳:「この噂は、内容がバラバラでさ。その中にさ。決着は既についた、っていうオチもあるんだ」
彩谷千映理:「吸血鬼を倒して、めでたしめでたしって?」
壬生墨佳:「それもあるけど、別も」
壬生墨佳:「実は街を守っていたのは吸血鬼で、皆を閉じ込めていたのはそのシスターでした」
壬生墨佳:「余計不向きかな、ここじゃ」嘆息してみせて。
壬生墨佳:「まあでも、今しかないだろ、こういうこと話せるの?」
彩谷千映理:「チョイス……」
嬬恋七瀬:「どんでん返しだな。漫画かよ」スカートのまま無遠慮に足を組む。
壬生墨佳:「まあ、ここ20年はコミック世界みたいなもんだろ、コミックリリーフくん」
壬生墨佳:「流石に地が出るの早すぎない?」
嬬恋七瀬:「ボクはいつでも主役だっての。まあ、あながちその話も、デタラメじゃないのかもな」
嬬恋七瀬:椅子に深く腰を下ろし、こきこきと首を鳴らす。
嬬恋七瀬:「ここのシスターはどっちだろうな。ヒロインなのか、ヴィランなのか」
壬生墨佳:「ま、見て判断するしかないだろ。面識もないんだ」
嬬恋七瀬:「そりゃそうだ。向こうからもそうだろうけどさ……」
嬬恋七瀬:「ていうか、ツグミはともかく……彩谷は子供の世話とかできるわけ?」
彩谷千映理:「……さあ?」両手を広げて肩をすくめる
壬生墨佳:「いやまあ、やったことがあれば大丈夫だろ」
壬生墨佳:「彩谷は“物覚えがいい”しな」
彩谷千映理:「まあね。なんとかなるでしょ」
彩谷千映理:「無理そうならできる人に投げればいーし」
嬬恋七瀬:「お前な……」呆れ顔。
木虎ツグミ:「彩谷先輩なら大丈夫ですよ!お話上手ですし!」
嬬恋七瀬:「ツグミは彩谷を甘やかしすぎ!」
彩谷千映理:「ツグちゃんが言うなら大丈夫な気がしてきたなー」
嬬恋七瀬:「彩谷は甘やかされすぎだ!」
壬生墨佳:「なんだ?急に風紀委員気取りか?」
壬生墨佳:「君思ったより形から入るな?」
嬬恋七瀬:「お前も彩谷に若干甘いよな」じろりと壬生さんを見て。
嬬恋七瀬:「なんでボクにだけ厳しいわけ?」
彩谷千映理:「甘やかされるのは得意分野でーす。ねー」ツグちゃんに
木虎ツグミ:「はい!いつも先輩たちによくしてもらってますし!」
壬生墨佳:「僕は普通のやつには甘いよ」
壬生墨佳:「甘いの好きだからな……でも雑味は我慢できないんだ」
嬬恋七瀬:「ボクのどこが雑なんだよ。純度100%だろ」
壬生墨佳:「細胞が一つから出来てるって意味でか?」
嬬恋七瀬:「誰がミジンコ以下の……!」そこで、ぴくりと何かに反応する。
嬬恋七瀬:すぐさま姿勢を正し、穏やかな微笑を湛えて椅子に座り直す。
GM:そんな頃合いで、耳が良ければ、コツ、コツ、という靴音が近づいてくるのが分かるだろう。
GM:靴音は君たちのいる部屋の前で止まり、一呼吸。扉を開ける。
女性:「……こんにちは~」
女性:にこやかに顔を見せたのは、金髪の女性だ。顔立ちは外人系だが、喋る日本語は流暢。
彩谷千映理:「こんにちはー」愛想よく、普通に返す
壬生墨佳:「こんにちは」優雅に柔らかに。
木虎ツグミ:「こんにちは!」 はきはきと元気よく。
嬬恋七瀬:「こんにちは」にこりと爽やかな笑み。
女性:「お待たせしてごめんなさいね。あなたたちが……」 彼女は君たちをゆっくりと見渡し
女性:ぴたりと、嬬恋さんの顔を見て硬直する
壬生墨佳:「はい。星辰館学園よりボランティアとして参りました」
壬生墨佳:「この度は我々を暖かく受け入れ頂きまことに……」
女性:「…………」 おっとりとした雰囲気の、垂れ気味の目をぱちぱちと瞬かせ、
壬生墨佳:「?」訝しむ。
嬬恋七瀬:「? ……今回はお招きいただき、ありがとうございます」疑問に思いつつ、笑みは崩さず。
女性:ほとんど凝視と言っても良いレベルで嬬恋さんの顔を見て……
女性:「 」
女性:「……あ、あっ。ごめんなさい。えーと」
女性:慌てたように目を逸らし、手を合わせる 「はい。えっと……そうですね、まずは」
女性:「ありがとうございます。こちらこそ。こんな突然のことなのに、応じてもらえて」
女性:少し乱れていた語気は、すぐに落ち着きを取り戻した。穏やかな笑みを君たちに向ける
壬生墨佳:「いえ。貴重な機会をいただけたことに感謝しています」
嬬恋七瀬:(何だ今の反応……?)内心で首を傾げつつ、表には出さない。
嬬恋七瀬:(……もしかして……)
嬬恋七瀬:(……一目惚れでもされたかな?困ったな……まあ、その方が仕事には都合はよさそうだけど……)
壬生墨佳:「ああ、それから」紙袋を渡す。「つまらないものですが」
壬生墨佳:中身は洋菓子店のマドレーヌの詰め合わせ。
女性:「あっ……! あらあら、こちらこそこんな、ご丁寧に」 壬生さんからニコニコと紙袋を受け取る
女性:「子どもたちで分けてしまって良いかしら? ちょうどお菓子の備蓄が切れそうだったの」
壬生墨佳:「ええ、ぜひ。皆さんで召し上がって下さい」
女性:「ありがとう。本当に助かります」 袋をしっかりと持って
女性:「それじゃあ改めまして。天野ネリサです。養護施設の運営に直接関わっているわけではないけど……」
天野ネリサ:「この教会の管理者として、色々と協力させていただいてます。クリスマスなんかのイベントごともね」
天野ネリサ:「分からないことがあったら何でも聞いて。年も近いし、気楽にしてくれていいからね。よろしくお願いします」
天野ネリサ:そう言って彼女は深く頭を下げた。その身の振り方は丁寧で整っている。優雅と言っても良い
壬生墨佳:「はい、よろしくお願い致します。我々は右も左も分からぬ身で、最初はご迷惑をお掛けしますが」
壬生墨佳:「誠心誠意務めさせていただきます。ああ、申し遅れました。僕は高等部三年、壬生墨佳です」
天野ネリサ:「みぶさん。壬生、墨佳さんね。よろしくお願いします」
彩谷千映理:「彩谷千映理でーす。よろしくおねがいしまーす」
天野ネリサ:「彩谷千映理さん。よろしくね」
木虎ツグミ:「高等部一年の木虎ツグミです!えっと」
壬生墨佳:「えっ」
木虎ツグミ:「ちょっと気になったんですけど、嬬恋先輩のお知り合いですか?」
天野ネリサ:「えっ」
壬生墨佳:(高等部一年……?)
天野ネリサ:驚いたような表情。もう一回嬬恋さんを見る
壬生墨佳:(聞き間違いか……?いや一人中等部だと不自然だから機転を……?)
木虎ツグミ:「さっき嬬恋先輩を見て、ちょっと固まってた気がして。あ、違ったらすみません!」
壬生墨佳:(……???)全然話を聞いていない。
天野ネリサ:「嬬恋……先輩」 その口ぶりはどこか浮ついていて
嬬恋七瀬:(……?)訝し気にその顔を見る。
天野ネリサ:「……嬬恋さん?」 慎重な様子で名前を尋ねる
嬬恋七瀬:「あ、はい。ええと……」少し慌てて取り繕って、
嬬恋七瀬:「嬬恋七瀬と申します。今回は、よろしくお願いします」営業スマイルで会釈する。
天野ネリサ:「……あ……」
天野ネリサ:目を見開き、口を押さえる。空いた手は宙を彷徨うように
彩谷千映理:(……もしかして)
天野ネリサ:「嬬恋、七瀬……」 その手を嬬恋さんに伸ばしかけ、ぴたりと止まる
嬬恋七瀬:「……? ……天野、さん……?」
天野ネリサ:「……あ、う」 嬬恋さんに呼ばれると、何か思い出したように表情を悲しげに歪めて、目を逸らし
嬬恋七瀬:(えっ…………?)
天野ネリサ:「ううん、ええと……違うの。木虎さん?」 ツグミちゃんに目を向ける
天野ネリサ:「何でもないわ。知り合いでもないし、お会いするのは初めて」
天野ネリサ:「ねえ?」 揺れる瞳で嬬恋さんに同意を求める
嬬恋七瀬:「………………」
嬬恋七瀬:「…………え…………」
木虎ツグミ:「そうですか!早とちりしちゃってすみません!」
嬬恋七瀬:「ええ…………」
嬬恋七瀬:ぎこちなく頷いて。
壬生墨佳:「……」
嬬恋七瀬:「そうです……ね……?」
彩谷千映理:「……」
嬬恋七瀬:(…………)
嬬恋七瀬:(……ヤバい…………)服の下で嫌な汗が噴き出す。
嬬恋七瀬:(何だこの反応……!?初対面じゃないの……!?)
嬬恋七瀬:ちらりと顔を見て。
天野ネリサ:どこか思わしげな憂いの表情だ
嬬恋七瀬:(いや全然見覚えない……!誰だよこの人……!?)
嬬恋七瀬:(どこかで仕事の時に情報収集か何かで一瞬だけ引っかけた相手か……?)
眼鏡の少女:「……あの」
天野ネリサ:「ひゃあ!?」
嬬恋七瀬:(いやそれにしては反応が……)「うわ!!」
GM:天野の後ろから、低い少女の声が上がった。派手に驚く彼女を、ムスッとした目で見る。
眼鏡の少女:「遅れてすみません。……どうかしたんですか、天野さん?」
天野ネリサ:「あ、なっ、なんでもないの! なんでもないのよ。あ、ほら、これこれ……お菓子」
天野ネリサ:まったくなんでもなくない様子で慌てふためき、壬生さんから受け取った袋を少女に渡す
眼鏡の少女:怪訝な面持ちでそれを受け取り、君たちを見る 「……天野さん、何かドジしてました?」
眼鏡の少女:「結構やるときはやる人なんで……」
彩谷千映理:「ちゃんとしたお姉さんだったよ?」
嬬恋七瀬:「いえ……そんなことは何も……!ご丁寧におもてなし頂いて……」
嬬恋七瀬:「ねえ?」誤魔化すように振る。
木虎ツグミ:「はい!私がちょっと勘違いしちゃっただけです!」
嬬恋七瀬:「ええ……そう……勘違いでね……うん……あはは……」
壬生墨佳:「……」
壬生墨佳:(勘違いか……勘違いなのか……?)
天野ネリサ:「そっ……そうですね……! 始ちゃん、あんまり失礼なこと言わないの!」
眼鏡の少女:「すみません。……旭台始です」 ぺこり、と小さく頭を下げる
旭台始:飾り気ない眼鏡をかけた、几帳面そうな少女だ 「一応ここでは、総班長やってます。子どものまとめ役です」
旭台始:「うちの子たちについて何かあったら……失礼なことをしたりとかですね。ありましたら、天野さんか私にお願いします」
嬬恋七瀬:「よ……ろしくお願いします。嬬恋七瀬です」軽く反応を伺う。
木虎ツグミ:「初めまして!木虎ツグミです、よろしくお願いします!」
彩谷千映理:「よろしくおねがいしまーす。あ、彩谷千映理でーす」
旭台始:壬生さんをちらりと見つつ 「よろしくお願いします。クリスマスまでなんで、短い間のことになるとは思いますが……」
天野ネリサ:「もう、またそういうこと言って。短い間なんて言わないの」
天野ネリサ:「大事なのは長さじゃなくて、どんな時間を過ごすか。でしょ?」
彩谷千映理:「とびっきりのクリスマスにしなきゃだ。責任重大だねー」
旭台始:天野に言われると、気持ち視線を落とし 「……うん、よろしくお願いします」
壬生墨佳:「え?ああ、はい。よろしくお願いします」
旭台始:「割とみんな、今年はクリスマスできないのかって、ちょっと不安にしてたんで。何か必要なことあったら、言ってください。なんでもしますから」
嬬恋七瀬:「ええ!ボクたちも全力でお手伝いさせていただきます!」
嬬恋七瀬:(特におかしな反応は……やっぱりこっちの天野さんが何か……?)にこにこと愛想よくしながら、必死に思考を巡らせる。
木虎ツグミ:「はい!こちらこそ、お手伝いできることがあったら何でも言ってください!」
旭台始:「……ん」 こくりと頷き
天野ネリサ:「それじゃあ、早速だけど今の状況についてお話しさせて……」 皆を見渡す過程で、また嬬恋さんと目が合い
嬬恋七瀬:「…………」
天野ネリサ:「……」 どこか残念そうな、悲しげな様子で視線を逸らして
天野ネリサ:「……お話しさせてもらいますね」
嬬恋七瀬:(………いやいやいやいや……!!)
嬬恋七瀬:(何なんだよその反応……何!?)
嬬恋七瀬:(ボクとこの人に何があったわけ……!?)
彩谷千映理:ちらりとナナ先輩の方を見る。
彩谷千映理:(……ははーん)
嬬恋七瀬:(マジで何なんだよ……こんな人全然覚えて……)
嬬恋七瀬:そこで悪寒と共に、彩谷さんの視線に気付く。
嬬恋七瀬:「………………」
彩谷千映理:その目はさりげなくニヤついている。
嬬恋七瀬:『妙な事考えるなよ彩谷マジで殺すぞ』の視線を送る。
彩谷千映理:きゃーこっわーいと言わんばかりに目を逸らしてニコニコする。
壬生墨佳:「……」こちらは嬬恋さんの方を一切見ていない。
壬生墨佳:神妙な顔つきで、ただ考え込んでいる。
木虎ツグミ:同じく嬬恋さんの方は見ていない。真面目な顔で天野さんの話を聞く姿勢。
壬生墨佳:(高等部一年……?)ツグミの方をちらりと見て。
壬生墨佳:(いや……)



GM:というわけでオープニング終了です。みなさんはシナリオロイスの取得をお願いします
壬生墨佳:オープニング……?
壬生墨佳:オープニングだ……
GM:合同OP!
GM:何も不思議なことはない……
彩谷千映理:オープニングだった
嬬恋七瀬:まだOPだったというの……!?
木虎ツグミ:何の変哲もないOP
壬生墨佳:-対処目標/"ヘロディアン"/尽力/敵愾心:○/ロイス
壬生墨佳:これで!
嬬恋七瀬:天野ネリサさんに ○興味/罪悪感 で取得します。
木虎ツグミ:ミアちゃんに〇尽力/心配で取得!
彩谷千映理:シナリオロイスは初期ロイスですが、感情は好意○/憤懣でとります


◆ Middle 1 12月21日 夕方  Scene Player:嬬恋七瀬


GM:登場自由です。普通にミドル判定とかに入っていくので全員の登場が推奨されます
嬬恋七瀬:46+1D10
DoubleCross : (46+1D10) → 46+6[6] → 52

木虎ツグミ:なら登場しよう!
彩谷千映理:彩谷千映理の侵蝕率を+7(1d10->7)した(侵蝕率:34->41)
木虎ツグミ:37+1d10
DoubleCross : (37+1D10) → 37+1[1] → 38

壬生墨佳:侵蝕率+5(1d10->5) (侵蝕率:45->50)



GM:話し合いは安穏に進んだ。
GM:当初は明らかに挙動が不審であった天野についても、クリスマスパーティーに向けた話を進めていく内に、普通に嬬恋に対しても接することができるようになっていた(ちょっと避けはする)。
GM:そう、クリスマスパーティーである。星育園のクリスマスパーティーは、12/23の夜。今日が12/21なので、残すところはたったの2日である。
GM:ケーキや料理、プレゼントといったものは、施設の職員が急ピッチで準備を進めている。しかし日常業務と並行となれば、パーティーへの準備までには手が回らない。
GM:そこで、君たちの出番である。パーティーに向けた飾り付けをしたり、子どもたちが用意している出し物を見てやったり。そういったことの手伝いが、君たちには期待されていた。
GM:……パーティー会場には、教会の礼拝室(ベンチが並んで正面に像があってセーブとかできそうな所)を使う段取りになっていた。
GM:話に出た飾り付けを取ってくるので礼拝室をどう飾るかなんとなくイメージをつけておいてほしい……と言って、天野ネリサと旭台始は養護施設の方へと向かって行った。
GM:冬の夜は早く、窓の外はもう夕方に近い。君たちはようやく、君たちだけで一息つくことができる。
嬬恋七瀬:「…………」死んだような目をしている。実務以上に精神的な疲労が凄まじかった。
彩谷千映理:「やってしまいましたねえナナせんぱーい」
嬬恋七瀬:「…………何なんだよ…………」
嬬恋七瀬:「あの人何!?何あの態度!?」
壬生墨佳:「……ああ、何なのあれ?」思い出したように。
嬬恋七瀬:「ボク知らないんだけどあんな人!誰!?初対面なんだけど!?」
嬬恋七瀬:「知らないっての……!ボクが聞きたいんだよ!」
木虎ツグミ:「え?天野さんも知り合いじゃないって言ってましたよね?」
木虎ツグミ:「ならおかしくなくないですか?」
壬生墨佳:「覚えてないだけじゃないの?興味ないもの覚えないだろ君」
彩谷千映理:「昔の女……」
壬生墨佳:「“ヘロディアン”すら覚えてなかったし」
嬬恋七瀬:「ある程度付き合った相手なら覚えてるっての!人を誰かれ構わず口説こうとする人間関係グチャグチャ人間みたいに言いやがって……!」
壬生墨佳:「えっ」
彩谷千映理:「えっ」
壬生墨佳:「違うとおっしゃる?」
嬬恋七瀬:「えっ?」
木虎ツグミ:「?」
嬬恋七瀬:「違うだろ!!全然違う!」
嬬恋七瀬:「ボクは節度ある良識的で上品な付き合いしかしてない!」
彩谷千映理:「……?」
嬬恋七瀬:「何だその不思議そうな顔!」
壬生墨佳:「いやマジでさ。人様に迷惑は掛けるなよな」
彩谷千映理:「やー、分刻みで合う相手の予定詰まってるのに、節度……?」
嬬恋七瀬:「…………」目を逸らして。
嬬恋七瀬:「いや……マジで知らないんだって……!」
嬬恋七瀬:「仕事で一瞬たらし込んだ相手とかなら分かんないけど……」
壬生墨佳:「向こうにとってはそうじゃなかったんだろ、多分」
彩谷千映理:「サイテー」ヤジを飛ばす
木虎ツグミ:「でも、ここの施設ってUGNとかとは関係無いんじゃなかったです?」
嬬恋七瀬:「…………」眉間に皺を寄せて目を伏せる。
木虎ツグミ:「あ、でも天野さんが何か事件とかに関わったことはあるかもですけど」
彩谷千映理:「やっぱプライベートで……?」あらやだ奥さんと言わんばかりのジェスチャー
嬬恋七瀬:「プライベートではそんな軽々しく声掛けない!」ムキになって叫ぶ。
壬生墨佳:「……へえ」鼻で笑う。
壬生墨佳:「みかん落としたりしないんですか?」
嬬恋七瀬:「……あれは……!」
嬬恋七瀬:「…………」何も言えなくなって、俯き両手で顔を覆う。
嬬恋七瀬:「とにかく……向こうからは何も言ってこないんだからいいだろ」そのままぶつぶつ呟く。
壬生墨佳:「そ、とにかくだ。妙な態度であることは気になるけど」
壬生墨佳:「現状実害はない……というか、協力的にしてもらってる」
壬生墨佳:「あちらさんに含みがあろうがあるまいが、今のところは恙なくだ」
嬬恋七瀬:「そう……ここには任務の為に来たんだろ。そっちに集中しよう」露骨に話を逸らす。
彩谷千映理:「面白い以上のことは、特にないしねー」
嬬恋七瀬:「お前は面白がるな……!」
木虎ツグミ:「了解です!……あ、そういえば」
木虎ツグミ:「壬生先輩も、さっきちょっとぼんやりしてた気がしたんですけど」
壬生墨佳:「えっ」
木虎ツグミ:「始ちゃんと挨拶した時とか、その後とか。何か気になることとかありました?」
彩谷千映理:「早速手がかりを見つけたー……とか?」
嬬恋七瀬:「え?そうだった?」とてもそんなことを気にしている余裕は無かった。
壬生墨佳:「……いや全然大したことじゃないけどさ、その。さっきさ」
壬生墨佳:「ツグミ、なんで高等部一年って言ったの?」
木虎ツグミ:「え」
壬生墨佳:「えっ」
嬬恋七瀬:「え?」
彩谷千映理:「えっ?」
木虎ツグミ:「えっと……だって、高等部一年ですから」
壬生墨佳:「……」目をそらして。
壬生墨佳:「中等部じゃないの……?」
木虎ツグミ:「違いますよ!!?」
彩谷千映理:「……ぶふっ」吹き出してすぐ口を抑える
嬬恋七瀬:「え……何言ってんのお前……?」
壬生墨佳:「え、いやだってさ……!」
彩谷千映理:「ま、待って……マジ……マジで……?」ベンチに突っ伏して笑いをこらえている
壬生墨佳:「確かにリボンの色変だなとか高校レベルの問題も解いてるなとか思ったけど……」
壬生墨佳:「え?え?」
嬬恋七瀬:「え、ちょっと待って……まさかお前……」
壬生墨佳:「みんな知ってたの?」
嬬恋七瀬:「今までツグミのこと、中学生だと思ってたわけ!?」
彩谷千映理:軽くベンチを叩いて静かに笑っている
木虎ツグミ:「中学生じゃないです、高校生です!!」
壬生墨佳:「……」
壬生墨佳:「はい……」消え入るような声。
嬬恋七瀬:「…………」
木虎ツグミ:「課題だって教えてくれてたのに、なんで気づかなかったんですか!」
木虎ツグミ:珍しく、ちょっと怒っている。流石に不服気な顔だ。
彩谷千映理:「……くふっ、ふふっ、あははっ」
嬬恋七瀬:「ぐっ……」口元を抑えて。
壬生墨佳:「いやその、カリキュラム変わったのかなって……」
壬生墨佳:「ごめん……」
嬬恋七瀬:「ぶっ……くっ……」
嬬恋七瀬:「あははははははは!!あーーっはっはっはっは!!嘘だろお前!!マジ!?冗談だろ!?」
壬生墨佳:「わ、笑うなよ!」
壬生墨佳:「ツグミに怒られるのは分かるけどなんで君に笑われなきゃいけないんだ……」
彩谷千映理:「あっははははは!あっははははははは!」
壬生墨佳:「てか彩谷はそれどころじゃなく笑い転げてるし!」
嬬恋七瀬:「だってお前……おま……あーーはっはっはっは!!」
木虎ツグミ:「そうですよ嬬恋先輩に彩谷先輩!笑い事じゃないですよ!」
彩谷千映理:「あったじゃん!!!気づくタイミングいっくらでもあったじゃん!!!あはっあっははは!」
嬬恋七瀬:「そうだよなあ!?ツグミ!?失礼だよなあ!?」
壬生墨佳:「あのツグミちゃん……ツグミさん……?」
壬生墨佳:「怒ってます……?」
木虎ツグミ:「そうですよ!私、壬生先輩と組むようになってから結構経つのに!」
木虎ツグミ:「ずっと勘違いされてたのは流石にちょっと悲しいです!」
壬生墨佳:「ごめんって……」
嬬恋七瀬:「ひっっっどい先輩だよなあ!?ほんとにひど……あーーはははははははは!!」
嬬恋七瀬:呼吸困難になりそうなほど笑い転げている。
壬生墨佳:「違うんだって、その……えっと。子供っぽかったと言うか、なんというか……」
壬生墨佳:「あ、えと、違くて!えーっと何だ……!?」
木虎ツグミ:「むうう……確かに先輩達より子供っぽいかもしれませんけど!」
木虎ツグミ:頬を膨らませ、プイとそっぽを向く。
彩谷千映理:「スミちゃん先輩、マジかー……くくっ」息を整えつつベンチに座り直す
壬生墨佳:「あんまり星辰館で見なかったし……はい」
嬬恋七瀬:「あっもうダメ……勘弁して……息が……息……」床で這いつくばっている。
壬生墨佳:「ごめんね……?」
天野ネリサ:千映理ちゃんが居住まいを正すのと同じくらいに、 「あらあら」
天野ネリサ:「随分楽しそうですね……よいしょ、っと」 古かったり、手作りだったりする装飾の入った段ボールを抱えて、礼拝室に入ってくる
嬬恋七瀬:「!!」ばっと起き上がり一瞬で姿勢を正す。
彩谷千映理:「あっ、ネリさん」
旭台始:「……いいですよ、そんなに慌てなくても」
旭台始:「笑い声、外まで聞こえてましたから」
壬生墨佳:「ああ。すみません。うるさかったですか?」
彩谷千映理:「ごめんね?ちょっと、ツボに入っちゃって……」
嬬恋七瀬:「ええ……いやあの……失礼しました……」
天野ネリサ:「はい、ネリさんです。お飾りは持ってきました。何か他に欲しいものがあったら言ってくださいね。工作好きの子なら手伝ってくれるかも」
嬬恋七瀬:まだ口角が痙攣している。
天野ネリサ:「いいんですよ。あんまり真面目~にやるより、笑いながら楽しくやってくれた方が、私も嬉しいです」
彩谷千映理:「楽しい催しですもんねー、クリスマス」
旭台始:「限度はありますけど……」
壬生墨佳:「まあそりゃそうか。辛気臭い顔されてもだ」
天野ネリサ:「いいの、始ちゃん。……でも、何がそんなにおもしろかったんですか?」
天野ネリサ:君たちを順に見て……嬬恋さんの顔を見るとちょっと笑って、尋ねる
嬬恋七瀬:「いえその……不幸な行き違いがありまして……」壬生さんに目をやる。
壬生墨佳:「はい……反省してます」縮こまる。
木虎ツグミ:「……私は面白くなかったですけど!嬬恋先輩と彩谷先輩は面白かったそうです」
天野ネリサ:「あらあら」 小首をかしげて笑い
彩谷千映理:「ごめんごめん」ツグちゃんに向けて手を合わせる
天野ネリサ:「それじゃあんまり笑っちゃ可哀想ね。誤解はもう解けました?」
壬生墨佳:「はい……解きました……」
壬生墨佳:「ごめんねツグミ……こんどパフェ奢るから」
木虎ツグミ:「むう……マスターのお店のがいいです!」
壬生墨佳:「ええ……僕あの人苦手なんだけど……?」
彩谷千映理:「じゃあ私焼き肉」
嬬恋七瀬:「ボクは寿司ね、寿司」
壬生墨佳:「君ら関係ないだろ……勝手に行ってろよ。サンタさんに連れてってもらったら?」
木虎ツグミ:「あそこのが美味しいんですもん!……ダメですか?」
壬生墨佳:「ツグミがそう言うならいいけど……」
天野ネリサ:「うん、仲直りできてたなら良かった。人間、誤解しちゃう時はしちゃいますものね」
旭台始:「……天野さんもみりんと白だしを誤解したりしますもんね」
天野ネリサ:「そっ……、それじゃあ、飾り付け。さっそく始めて行きましょうか……!」


☆ ミドル判定
ミドル判定は『クリスマス・リクエスト』と『情報収集』の2段階に分けられる。
『クリスマス・リクエスト』は子どもたちからの特別な要望。
代表者一人が判定に挑戦し、成功すればその後の情報収集判定が有利になる。
『情報収集』は普通の情報収集判定。『クリスマス・リクエスト』に挑戦したPCも含め、全PCが挑戦できる。
☆ のついた必須項目を全てオープンすることで、クライマックスフェイズに進む。また、特定の情報を開くことでトリガーイベントが発生する。

GM:流れとしては『クリスマス・リクエスト』 → 『情報収集』 が1シーン1セット。これを、シーン変えつつ原則的に3セットまで行うことができます。
GM:まあ、それで必須項目が開ききれなければ4回目以降の判定に突入することになりますが……
GM:4回以上判定を行った人は、『本来持っていた仕事を落とす』『寝不足でウトウトする』『肌が荒れる』等のペナルティを負っていただきます。クリスマスパーティーの前なのに……
嬬恋七瀬:ウワーッ!
木虎ツグミ:それはよくない
彩谷千映理:だめだ……
壬生墨佳:たいへんだ
壬生墨佳:高校生を中学生と誤認するペナルティもあるかも……
GM:ペナルティ解除できてよかったですね
壬生墨佳:財産点を切ることになっちゃった
木虎ツグミ:また勘違いされちゃう
GM:まあ、真面目ぶって全部の判定を正面から開けなくても、なんかちょっとズルッと抜けられたりもするかもしれないので、
GM:判定に対する提案があったりしたらなんでも言ってみてね。
壬生墨佳:行け!みかんアタックだ!
嬬恋七瀬:やるっきゃない!
彩谷千映理:落とせ落とせ!
木虎ツグミ:たらしていけ!
GM:というわけで1セット目のミドル判定。まずはクリスマス・リクエストです。現在の候補はこちら!

☆ クリスマス・リクエスト
クリスマス・リクエスト 1 「手に入らないクリスマスプレゼントがあって……」 <調達> 14
クリスマス・リクエスト 2 「俺より強いやつに会いたい!!」 任意の【肉体】技能 14
クリスマス・リクエスト 3 「ピカピカのイルミネーションがみたい」 <芸術:電気工作> 14

彩谷千映理:2、何
嬬恋七瀬:そんな子供いるの??
木虎ツグミ:どんな子供がいるんだ
GM:挑戦する物と挑戦する者をいっこずつ宣言してください。その後、判定にまつわる演出を入れた後、ダイスを振ってもらいます
彩谷千映理:あ、一つ質問いいですか?
GM:どうぞ!
彩谷千映理:ラウンド一回のエフェクトとかアイテムとかは、クリスマス・リクエストで使った後情報判定で使えますか?
GM:ラウンドなら使えることにしましょう!
彩谷千映理:了解です!ありがとうございます!
嬬恋七瀬:2番に挑戦します!
GM:おっ、行くかい
嬬恋七瀬:子どもなんかに絶対負けない!
GM:ではちょっと待ってね


GM:ざく、ざく。茶と黄の混ざった落ち葉を踏みしめながら、君たちは教会を出て住宅街を進んでいた。
GM:案内するのは眼鏡の少女。旭台始だ。
旭台始:「……一つ、とても厄介なクリスマスプレゼントを欲しがった子がいて」
旭台始:「星育園の卒業生に本当はお願いするつもりだったんですけど、来られなくなってしまったので」
嬬恋七瀬:「厄介な……?」家族が欲しいとかだろうか、と想像しつつ。
旭台始:「まあ、何と言うか、その……」 少し言い淀むが、ハッキリと口にする
旭台始:「敵です」
嬬恋七瀬:「……はい?」流石に困惑する。
GM:……始は足を止める。気づけば家はまばらになっていて、目の前には何もない空き地が広がっていた。
旭台始:「……運動、得意ですか?」
嬬恋七瀬:「……え……それなりには……」
嬬恋七瀬:「……え、敵って……敵ですか?」
嬬恋七瀬:「ステーキの略とかではなく?」
旭台始:「敵です。物を持ったまま走ったり避けたり、物陰に隠れたりできます?」
嬬恋七瀬:「…………」
旭台始:「動き回りながら銃を撃ったり……」 良いかけて
旭台始:「……いえ、さすがにそこまでは求めていませんが」
嬬恋七瀬:「……いえ」
嬬恋七瀬:「多少はその……」
嬬恋七瀬:「出来なくは無いと思いますが……」
旭台始:「すみません、合わせてもらって」 ちょっと笑って(初スマイル!)、ふう、と一息吐き
旭台始:声を張り上げる 「……鷹二! 連れてきたよ!」
GM:彼女が名前を呼ぶと、辺りの樹上から、ガサガサガサ! と音が立つ
GM:やがて顔を出すのは子供たちだ。皆、怪訝なものを見る目で、嬬恋さんを見る
嬬恋七瀬:(上!?)頭上に目をやる。
嬬恋七瀬:「えっ」
嬬恋七瀬:「えっ何コレ……」
子供たち:「……男か?」「女か?」「オトコオンナだ」「あんなヒョロモヤシにヨージさんの相手が務まるのか?」 口々に好き勝手言う子供たち!
嬬恋七瀬:「…………」
嬬恋七瀬:「随分とその……」
旭台始:「すみません、この子たちはなんというか」
嬬恋七瀬:「ワイルドなお子さんたちですね……?」
旭台始:「星育園の子供ではない……近所の子なので……」 言いづらそう
嬬恋七瀬:「近所の子なんですか!?」
嬬恋七瀬:「じゃあ関係ないのでは……!?」
:「そう」 一際渋い声が樹上から響き、君の目の前に飛び降りてくる
嬬恋七瀬:「!」
:「俺は星育園の子だが……同時に、近所のコイツらの頂点(トップ)でもある」
鷹二:「……ヨージだ」 現れたのは、鷹を思わす鋭い眼光の少年!
旭台始:「……アンタほんと」
旭台始:「中学生にもなってよくそのノリ続けらるね……」
嬬恋七瀬:(ガキ大将ってことか……)
鷹二:少年は始の言葉を無視し、落ち葉を踏みしめながら嬬恋さんに近づき、背負っていたものを突き出す
鷹二:ウォーターライフルだ
嬬恋七瀬:「…………」受け取って。
鷹二:「俺たちはこの勝負をSplatoonと呼んでいる」
鷹二:「最近は歯ごたえのある戦いができずに退屈していたので……クリスマスプレゼントに『敵』を望んだ」
嬬恋七瀬:「スプラトゥーン……!?」
旭台始:「……あれを聞かされた天野さんの気持ちにもなりなさいよ」
鷹二:背中を向け、もう一丁のウォーターライフルを手に距離を取る
嬬恋七瀬:「なるほどね」ウォーターライフルを点検しながら。「その口振りだと、相当自信があると見た」
鷹二:「……なあ、知ってるか? 俺たちは誕生日プレゼント、望むものを得られることはない」
嬬恋七瀬:「…………」
鷹二:「たくさんの子供がバラバラの時期に、口々欲しいものを言い出したら、管理がしきれないからだ」
嬬恋七瀬:「そうだろうね」
鷹二:「クリスマスプレゼントは、違う。皆が皆、予算の範囲内で、好きなものを貰える」
鷹二:「準備ができるからな。……そんな中俺は、『敵』を望んだ」
鷹二:振り返る 「お前が俺のクリスマスプレゼントであることを願う」
嬬恋七瀬:「……そっか」
嬬恋七瀬:「いくら予算があっても、用意できないよな。『敵』は」
嬬恋七瀬:「……わざわざその貴重な機会に『敵』なんてものを選ぶんだ。君さ……」
嬬恋七瀬:「退屈してるんだろ?すごく」
鷹二:口角を歪めるように、獰猛に笑い 「ああ。だから近所のガキを育ててたんだが……」
鷹二:「みんなやがて、着いてこれなくなる。ここに来なくなるんだ。教えるばっかりというのも退屈でな」
鷹二:「……制限時間10分。もしくは双方の水が切れるまで。終わった時点での、互いの……濡れ具合で勝敗をつける」
鷹二:「始、ジャッジくんを頼むぞ」
旭台始:「…………」 ホントに大丈夫ですか? という目で嬬恋さんを見ている
嬬恋七瀬:無言で視線を送り、頷く。
嬬恋七瀬:「やろうか。君のウデマエ、見せてもらおう」
鷹二:「……ああ。行くぞ」
鷹二:「"ホーク・アイ・アンド・ウィング・アンド・クロー"、鷹二……参る!」
嬬恋七瀬:「二つ名長っ!!」
GM:というわけで任意の技能で【肉体】判定をどうぞ!
GM:所詮は古い水鉄砲なので、物を言うのは体力というわけ
嬬恋七瀬:うぉ~っガチマッチの闇に沈め!クソガキがーーッ!
嬬恋七瀬:≪コンセントレイト:ブラックドッグ≫+≪アームズリンク≫
GM:お、大人気ねえ!
嬬恋七瀬:侵蝕52>56
嬬恋七瀬:6DX8
DoubleCross : (6R10[8]) → 10[1,5,6,9,9,10]+10[2,9,10]+10[1,9]+10[10]+4[4] → 44

嬬恋七瀬:これが大人の力だ!!
GM:ゲエーッ!?
GM:……鷹二は、なるほど、確かに強かった。辺りの地形を、水鉄砲の射程を熟知し、なるほど敵知らずというのも納得がいく。
GM:だが所詮は、辺り一帯での頂点(トップ)、鷹なのに井の中の蛙大海を知らず――もっと言えば!
GM:正規訓練を受けたオーヴァードである君の敵ではない!
鷹二:「…………」 びしょ濡れの全身に落ち葉を貼り付けて、ぐったりと倒れ込んでいる
嬬恋七瀬:殆ど乾いた服のままで歩み寄る。
子供たち:「トドメだ……」「カイシャクだ……」「殺される……」
嬬恋七瀬:「思考が遅い」
鷹二:「う゛」
嬬恋七瀬:「確かにマップはよく把握してるし、ブキの特性も理解してるのは分かるよ」
嬬恋七瀬:「でも、ここで戦うのに慣れすぎて甘えてるね。定石に頼りすぎてる」
嬬恋七瀬:「相手が少しでも見えなくなった時点で周囲をもっと確認すべきだ。だから裏を取られる」
鷹二:「クッ……まさか最初のバトルでそこまで見抜くなんて……」
鷹二:「お前……いやあなたが……」
鷹二:「ウデマエX……!」
嬬恋七瀬:鷹二くんの元にしゃがみ込んで。
嬬恋七瀬:「君の気持ちさ、ちょっと分かるんだよね」
嬬恋七瀬:「手に届く物は何でも思い通りに出来るのに、手の届かない物には触れることすら出来ない」
鷹二:「……」
嬬恋七瀬:「退屈なのも当然だ」
嬬恋七瀬:「だから、これはサービス」
嬬恋七瀬:「一つの教訓として受け取ってほしいな」
鷹二:「……し……」
嬬恋七瀬:「世界は君が思うより、もっとずっと広いってこと」
鷹二:「師匠……!」
嬬恋七瀬:「そう!そうだ!思い知ったか大人の力を!」
鷹二:よろよろと態勢を起こし、地面に頭を擦りつけるように礼をする
鷹二:「参り……ました……!!」
嬬恋七瀬:「あーっはっはっは!どうだ見たか!悔しかったらもっと修行しな!」
嬬恋七瀬:「リベンジならいつでも受け付けてあげるよ!またボクが勝つけどね!」
鷹二:「くう……うぅぅ……っ!」
鷹二:「絶対に……絶対勝つ……!!」
嬬恋七瀬:「そうだその意気だ!這い上がってこい!」
子供たち:そんな二人を見る子供たちもぽたぽたと落涙!
旭台始:(…………)
旭台始:(……何だこれ……)
嬬恋七瀬:「死ぬ気で努力しなよ、鷹二くん」
嬬恋七瀬:「そうすれば、退屈なんてしないだろ」
鷹二:「ああ……ああ、絶対だ……」
鷹二:「だからまた……『敵』になってくれよ……師匠……!!」
嬬恋七瀬:「当然。言っただろ。挑戦はいつでも受けてあげるよ」
☆ クリスマス・リクエスト 2 「俺より強いやつに会いたい!!」
  → CLEAR! [まだ開示されていない情報項目]が成功状態になった!
鷹二:「ウウ……ウオオォ……ッ!」
GM:寒空の下、君は子供を一方的にびしょ濡れにし……親交を育んだ!
嬬恋七瀬:「待ってるよ。いつか君が……僕の『敵』になる日をね」鷹二くんのぐしょ濡れの肩に手を置き。
嬬恋七瀬:「あ……こういう感じでいいですか……?」旭台さんに。
旭台始:「……あ、はい。どうも」
旭台始:「ありがとうございます……」 始との心理的な距離は……ちょっと開いた!

◇ 情報収集

☆施設付近の不審者 <知覚> 6
圧力がもたらす影響から、"ヘロディアン"セルの動きを考える <知識:政治><情報:学問><情報:ビジネス> 9
┣???
┃┣???
┃┣???
┃┣???
┃┗???
┃ ┗☆[条件:特定の情報項目を開示する]
┗☆???
 ┗???
  ┗???

天野ネリサと星育園について <情報:噂話> 7
┣[条件:トリガーイベント1]
┗[条件:トリガーイベント1]
 ┗☆[条件:トリガーイベント2]

※ ☆付きは必須項目
※ 開示された情報項目は、基本的にそのシーンで挑戦できる
GM:という訳で情報収集判定です。中身はちょっと上の方参照!
GM:成功すれば開示される情報項目には、このシーン中に
GM:挑戦することができるタイプです。
嬬恋七瀬:バンバン開けていけるわけですね
GM:バンバンしていこう! 何か確認事項ありましたらどうぞ。なければ振っちゃって!
壬生墨佳:リクエストはシーン1回な感じなんですっけ
GM:あ、そうですね。リクエスト → 情報収集 のワンセットで1シーン1回です
壬生墨佳:はーい
木虎ツグミ:じゃあコネ:要人の貸し使いつつ、ヘロディアンセルの動き行きます!
木虎ツグミ:4dx=>9
DoubleCross : (4R10[10]>=9) → 7[3,3,5,7] → 7 → 失敗

彩谷千映理:バディムーブ!
彩谷千映理:+3してください
木虎ツグミ:わーい、ありがとうございます先輩!10で成功!
嬬恋七瀬:流石だ……
GM:抜かりがない! 形式が形式なので逐次開示していきます。
GM:これは多分、あれだな。話は聞けたんだけどツグミちゃんにはちょっと難しくて、千映理くんが噛み砕いてくれたんだな……

・圧力がもたらす影響から、"ヘロディアン"セルの動きを考える
星育園でのクリスマス会を頓挫させようとする動きから、逆に『星育園でクリスマスを満足に楽しめなかったら何が起きるか』を君は検討・調査する。
……調査の結果行き着いた可能性は、定期的に行われる児童養護施設の審査だ。聖クリストフ星育園の順番は、来年の春に迫っている。
もしもこの時点で施設の評価が……時節のイベントすらろくに運営できていない、等という残念な実績となれば、他の運営母体の介入を受けるということもある。
そして、その手の企業を秘密裏に操り、働きかけるという動きは、"ヘロディアン"セルの得意とする所でもある。
手段としては冗長かつ迂遠となるが、"ヘロディアン"セルの狙いはごく密やかに星育園の経営に干渉することだったのではないか。

もしそう仮説すれば、時節のイベントと並んで、養護施設の審査に影響する要素がある。それは、預けられている子どもたちの親権者の意向だ。
それが『子どもに対して日頃から関心を持っている』親権者からの意見があれば、施設も、施設に対する審査も、無視はできないだろう。

GM:→ 親権者調査(初期) <情報:噂話> 10 および、 "ヘロディアン"セルについて <情報:UGN><情報:FH> 10 が追加されました。
GM:そして、親権者調査(初期)については、クリスマス・リクエストを1つクリアしたボーナスにより、自動で開示されます。

親権者調査(初期)
"ヘロディアン"セルが目をつけそうな、星育に預けられているの子どもたちの中でも、その生活に強い関心を持つ親権者の子どもを特定できた。
旭台始、一富士(かずふじ)、鷹二(ようじ)、三茄子(みかこ)の4名。"ヘロディアン"セルが接触するとしたら、この4名の親権者の内どれかだろうと当たりがつけられる。

◇ 情報収集
☆施設付近の不審者
圧力がもたらす影響から、"ヘロディアン"セルの動きを考える <CLEAR>
┣親権者調査(初期) <CLEAR>
┃┣親権者調査(始) <情報:噂話> 9
┃┣親権者調査(一富士) <情報:噂話> 10
┃┣親権者調査(鷹二) <情報:噂話> 11
┃┗親権者調査(三茄子) <情報:噂話> 12
┃ ┗☆[条件:特定の情報項目を開示する]
┗☆"ヘロディアン"セルについて <情報:UGN><情報:FH> 10
 ┗???
  ┗???

天野ネリサと星育園について
┣[条件:トリガーイベント1]
┗[条件:トリガーイベント1]
 ┗☆[条件:トリガーイベント2]

GM:というわけで、現状はこう!
嬬恋七瀬:じゃあとりあえずネリサさんについて行こうかな……
嬬恋七瀬:コネ:噂好きの友人使って振ります
GM:あっ、難易度抜けてるな。 <情報:噂話> 7です。どうぞ!
嬬恋七瀬:3DX>=7
DoubleCross : (3R10[10]>=7) → 7[1,4,7] → 7 → 成功

嬬恋七瀬:なんとか!
GM:興味津津で嬉しいです。公開!

・天野ネリサと星育園について
聖クリストフ星育園は、併設されたNクリストフ教会と共同で、様々な事情があり一般の家庭で育てられない子供たちを育てる児童養護施設である。
被養護児童や卒業生たちの素行は全国平均と比べても良く、それを下支えするのは、大正にまで遡る成立以来の伝統的な風習であると言われている。
特に目を引くのは『夜の祈りの時間』で、子供たちは年齢ごとの就寝時間の前に、教会の礼拝室で一日を振り返って祈りを捧げるのだという。
生活規律や一体感を高めるため、朝や夕方に集団で祈りの時間を設けることは珍しくないが、就寝前に年齢ごとバラバラで、という形式は、あまり例を見ない。

天野ネリサはNクリストフ教会の管理者代理人である。本来の管理者は彼女の父だが、病気に伴う体力の低下によりネリサが暫定的に引き継いだ。
中学、高校、短大と女子校育ちであり、恋人いない歴と年齢は同値。嬬恋七瀬との直接的な接点はまったく見当たらない。

GM:これにより直接的な情報項目のオープンはありませんが、次のシーンでトリガーイベントが発生します。
嬬恋七瀬:よかった元カノじゃなかった……
壬生墨佳:じゃあヘロディアンセルについて挑戦してみます。
壬生墨佳:UGN幹部のコネを使って情報:UGNで判定。
GM:判定どうぞ!
壬生墨佳:4dx+5>=10
DoubleCross : (4R10+5[10]>=10) → 6[3,4,5,6]+5 → 11 → 成功

GM:掴みましたね……開示します

"ヘロディアン"セルの動きについて
N市に入り込んでいる"ヘロディアン"セルメンバーを特定できた。
"コヴェントリー・キャロル"。26歳の男性。交渉能力と財産・情報の運用に長けたエージェントである。
彼はN市の小規模な商店や企業、あるいは個人の些細な弱みを握ったり、ささやかな融通を利かせてやったりすることで、手駒を増やしている。
拙速を嫌い、中長期的な計画を結実させることに喜びを感じるタイプ。N市には偶然立ち寄った訳ではもちろんなく、何か明確な目的があるようだ。
戦闘においては支援・妨害を行うが、そもそも戦闘は不得意。ただし、"ダマスカス・ヘッド"という傭兵を雇っている。

GM:これで☆付きの必須項目が一つ開いたことになりました。
GM:さらに続けて、傭兵"ダマスカス・ヘッド"について <情報:裏社会> 12 に挑戦できるようになります。まあここから先に必須項目はありませんが……
GM:サブタブを有効活用しています
彩谷千映理:親権者調査(始)を開けます
GM:判定どうぞ!
彩谷千映理:ミーミルの覚書をコネ:噂好きの友人に変化、エージェントツールの効果で噂話は+2、技能合わせて+3
彩谷千映理:4dx+3=>9
DoubleCross : (4R10+3[10]>=9) → 5[1,2,4,5]+3 → 8 → 失敗

彩谷千映理:えー
GM:マジかよ
彩谷千映理:なけなしの1点を払います
彩谷千映理:財産点2→1
GM:OK! それでは開示します

・親権者調査(始)
旭台始。15歳の中学三年生。身長は低いが、大人相手にもまったく物怖じしない。
始が幼い頃に母親が病死し、親権を持つ父親が精神的、経済的に彼女の育成が困難であると見なされ、星育園に預けられた。
父親は既に回復しており、始を手元に置きたがっているものの、反社会的勢力との繋がりが疑われており、実現に至っていない。
もしも星育園が解体されれば始は彼の元に戻される可能性が高い。星育園の解体でわかりやすく得をする人物だと言えるだろう。
始自身は父親を毛嫌いしており、名乗っている苗字も母親の旧姓である。


GM:12/21 夕方
GM:クリスマスパーティーの用意の合間、君たちは用意された休憩室に集まっていた。
GM:もちろん、目的は休憩よりも、準備の合間で集めた情報の共有にある。
GM:窓の外、空は既に暗い紫。冬至である。短い昼は瞬く間に終わり、夜が下りて来ようとしている。
嬬恋七瀬:菓子盆に盛られたお徳用のスナックをむしゃむしゃ食べている。
嬬恋七瀬:「やっぱこういう古い建物って暖房入ってても寒いんだよな。ボク絶対住みたくないな」
嬬恋七瀬:おそらく寒いのは本人の制服姿のせいもあるが、素知らぬ顔。
壬生墨佳:「暖房自体が古いな。暖房能力が下がってきてる」
壬生墨佳:「もとより性能は上等で古いなら動かせるんだが。元の上限は超えられないからな」
壬生墨佳:「流石に作り直すわけにも行かないし……」
嬬恋七瀬:「改築したり設備を新しくする余裕が無いってことだよな。まあ、こういうとこはどこでもそうなのかもだけど」
彩谷千映理:「そうホイホイと買い換えるわけにもいかない、のかなーやっぱ」パックの野菜ジュースをすすりつつ
壬生墨佳:「そりゃ出来ないだろうさ。こういうのって普通」
壬生墨佳:「使いみちを厳しくチェックされてるはずだ。古いから更新、も年数とかが決められてるはず」
壬生墨佳:「だったよね?ツグミ、そっちの線で洗ってなかった?」
木虎ツグミ:「あ、はい!えっと」 ほおばっていた菓子を飲み込んで話し出す。
木虎ツグミ:「この星育園は定期的に審査を受けてて、それでダメな結果が出ると他の運営とかから介入が入るそうです」
木虎ツグミ:「で、その審査っていうのが来年の春に迫ってて、もしあのままクリスマス会が開けなかったらそのせいで介入が入ったかもしれません」
木虎ツグミ:「だから逆に言うと、そうやってクリスマス会の邪魔をすることで運営に介入しようとしてたんじゃないか……」
木虎ツグミ:「って感じですよね?」 と説明してくれた彩谷先輩に。
彩谷千映理:「ん、そんな感じ」
嬬恋七瀬:「うわ、思った以上に深刻な問題なんだな……」顔を顰めて。「子供たちがしょんぼりするだけじゃ済まないわけだ」
壬生墨佳:「……」
壬生墨佳:(いつもなら僕のところに説明求めに来るのに……)
壬生墨佳:(やっぱ怒らせたな……?)
彩谷千映理:「『子どもたちを満足させられないようなとこに運営は任しておけない』って流れを作りたいやつがいるのかな?」
壬生墨佳:「……他の運営が差し金ってことか?迂遠な策ではあるけど」
壬生墨佳:「いや、そうとも限らないか。例えばだけど、運営が変われば」
壬生墨佳:「今の体制と人員のまま進められることはありえないもんな」
彩谷千映理:「いくらでも付け入る隙ができるってことだよね」
壬生墨佳:「うん。で、恐らく離れ離れになるやつが出てくる。そのままGOなんてしないはずだ」
壬生墨佳:「もしかしたらそっちが狙いか?なんかそういう候補になりそうなやつは?」
壬生墨佳:「ツグミを手伝ったってことは、そこまで目星つけてるんだろ?」
彩谷千映理:「とりあえず一人。あのメガネっ子の始ちゃん」
彩谷千映理:「母親が病死、父親は問題大アリってことでここに預けられたらしいんだけどね」
彩谷千映理:「一応、父親側の問題は解決してるっぽいんだけど、反社と繋がってるかもってことなんで、今ん所始ちゃんはまだここにいる」
壬生墨佳:「反社ねえ」
嬬恋七瀬:「いや問題大アリじゃないの?それ……」
木虎ツグミ:「はんしゃ、って何ですか?」
彩谷千映理:「父親は始ちゃんと暮らしたいみたいだけど、本人はそうでもないみたいだよ」
嬬恋七瀬:「悪い人ってこと」
壬生墨佳:「問題大有りだから今の状態になってるのかもな」
壬生墨佳:「その悪い人が、FHのフロント団体である可能性だってある」
彩谷千映理:「今の運営体制が変わって『いえいえ実の親の元で暮らすべきです』なんて言い出したら」
彩谷千映理:「真っ先に返されるのはあの子じゃない?」
壬生墨佳:「その親父、状況を加速させられてる駒の一つかもな」
彩谷千映理:「利害が一致してるしね」
壬生墨佳:「ギャンビットと見るかな。駒損してる間に盤面を固められるぜ」
嬬恋七瀬:「しかしそこまでやるかね、普通」呆れたように頭の後ろで腕組み。
壬生墨佳:「そこまでするんだよ、指し手の連中は」
嬬恋七瀬:「待ったなしってわけだ」
壬生墨佳:「駒を取るための動きならいいんだけどな」
壬生墨佳:「一網打尽にするほうかもな。“コヴェントリー・キャロル”を名乗ってる」
壬生墨佳:「“ヘロディアン”の構成員だ。小賢しく、細やかに歩を進めてる」
嬬恋七瀬:「へえ、もうそこまで?」
彩谷千映理:「流石スミちゃん先輩」
壬生墨佳:「落ち着いた定跡(オープニング)だな。固めてから攻めるタイプだ」
木虎ツグミ:「その人が、今回の首謀者なんですか?」
壬生墨佳:「そこまでは。そいつを操るやつがまた居るかまでは分からないけどね」
壬生墨佳:「だが、取れば睨みを聞かせられるのは確かだと思うな?奥にキングが居ようともだ」
嬬恋七瀬:「橋頭堡ってわけね」
木虎ツグミ:「なら、まずはその人を捕まえるところからですね!」
彩谷千映理:「足が見えたならやれるでしょ、ねー?」
壬生墨佳:「いや、まずはこっちの駒の把握をしたいな」
壬生墨佳:「浮足立ったらやられるからな。浮いた駒は引っ込めておきたい」
壬生墨佳:「児童に他に何か繋がりがあるやつが居るかを見ておきたい。あとそれから」
壬生墨佳:「浮いた話がありそうなやつは?彼女の方はどうだった?」
嬬恋七瀬:「ああ、それね」微妙な表情。
嬬恋七瀬:「とりあえず、この星育園について洗ってみたけど……」
嬬恋七瀬:「今のところ怪しいところは特にないんだよな……評判も悪くない。子供の素行もいい方らしいし……実際見たから分かるだろうけどさ」
嬬恋七瀬:「古い施設だから風習やら躾もきっちりしてるみたいだし……」
嬬恋七瀬:「強いて言うならチラッと説明あったお祈りの時間?あれがちょっと変わってるくらいかな」
壬生墨佳:「変わってる?」
嬬恋七瀬:「ほら、普通はお祈りするなら皆で一斉にだろ?朝夕とかさ……わざわざ寝る前に時間ごとにバラバラにって、他にあんま無いらしくてさ」
嬬恋七瀬:「……ほんとに強いて言えば、の話だけどな。要は、それくらい何も見つかんなかったって話」
壬生墨佳:「個々人にとって、寝る前にするルーティーンの形成が重要なのかもな」
嬬恋七瀬:「で、肝心の天野さんのほうだけど……」やや苦い顔。
壬生墨佳:「そうだよ。そっちは?」
彩谷千映理:「おっ、気になってたんだよねー」
嬬恋七瀬:「正確には管理者じゃなくて、代理らしい。正規の管理人はまだ父親になってる」
嬬恋七瀬:「そのお父さん、病気らしくてさ。体力的に厳しくて、娘のネリサさんが管理人を引き継いだ……って話」
嬬恋七瀬:「こっちも怪しいところは特に……って感じなんだよな。鷹二……ここの子にも聞いてみたけど、まあ印象通りの感じかな……」
壬生墨佳:「まあ、よくある話といえばそうではあるけど……荷が重いという意味でもそうなんだろうな」
嬬恋七瀬:「……で、例のあの態度のことだけど……」目を瞑り。
彩谷千映理:「うんうん」ワクワクしている。
嬬恋七瀬:「……全然わかんない」
壬生墨佳:「……あのなあ」
壬生墨佳:「本当は思い当たるフシがあるけど黙ってるんじゃないだろうな、それ」
嬬恋七瀬:「ちっっげーよ!!お前ボクを何だと思ってるわけ!?」
嬬恋七瀬:「仕事の場でそんなウソつかないっての!」
彩谷千映理:「あー、つまり」
彩谷千映理:「マジのマジで接点が……?」
木虎ツグミ:「天野さんも初対面って仰ってましたもんね!」
嬬恋七瀬:「……だから最初からそう言ってんだろ……」不貞腐れた顔。
壬生墨佳:「じゃあなんなんだ……?」
彩谷千映理:「……怖くない?」
嬬恋七瀬:「ボクと付き合ったことないどころか、これまで恋人がいた経験もないらしい」
嬬恋七瀬:「UGNの記録を当たってみたけど、任務で関わった履歴も無かった」
彩谷千映理:「……怖っ」
嬬恋七瀬:「マジで分かんねーよ……何なんだあの人……」
嬬恋七瀬:「一目惚れかな?やっぱ……」
壬生墨佳:「マジでないのか、もしくは消せるかか」
壬生墨佳:「いや、後者なら不審な態度を取る意味がないか?」
嬬恋七瀬:「ああ……知らない振りすればいいもんな」
木虎ツグミ:「そうでなかったら、知ってる人に似てるとかですかね?」
木虎ツグミ:「嬬恋先輩本人ではないけど、すごく似てる人と昔何かあったみたいな!」
彩谷千映理:「でもナナ先輩の名前に反応してたよーな……」
嬬恋七瀬:「似てる?この絶世の美貌に似てる相手なんてそうそういないだろ」
壬生墨佳:「表のカヴァーを知ってたんじゃないのか?」
壬生墨佳:「ほら、こないだパーティに潜入したときにも居たろ、そういう子」
嬬恋七瀬:「ああ……でも表ってもなぁ……」考え込んで。
嬬恋七瀬:「最近はキャバばっかりでクラブはあんま出てなかったしなあ……」
嬬恋七瀬:「あの人裏でホストに貢いでたりすんのかな……?」
彩谷千映理:「大問題でしょそれ」
壬生墨佳:「だったら直接的な失陥の原因だな……僕らでカヴァーしきれないぞ」
壬生墨佳:「まああまり考えても仕方がないのかな……とりあえずは、一浚いして出るのはそれくらいってことだろ?」
嬬恋七瀬:「ああ……とにかくこっちはマジで知らないって話」
壬生墨佳:「他にも見ておきたい子たちが何人か居る。そっちを優先したほうがいいかもだ」
彩谷千映理:「だね」
嬬恋七瀬:「直接本人に聞いても藪蛇になりかねないしなあ……ボクもとりあえず別方向で調べるわ」
壬生墨佳:「あと、“ヘロディアン”の傭兵とやらも手が足りれば調べたいけど……そこまで回るか?」
壬生墨佳:「……やっぱり、マダムのようには行かないな」
壬生墨佳:「あの人マジでどうやってるんだ」
嬬恋七瀬:「クリスマスまで時間が無いからな……全部を把握するのは難しいかもな」
彩谷千映理:「身体が4つはあるよ、多分」
嬬恋七瀬:「でもまあ、出来ることやるしかないだろ」
嬬恋七瀬:「『あの』支部長がボクらに任せた仕事なんだぜ?」
嬬恋七瀬:「じゃあ、出来るってことだろ。じゃなきゃ任せられないよ」
木虎ツグミ:「えっと、とりあえずは園に居る子のことを調べて」
木虎ツグミ:「もしできそうならヘロディアンの傭兵のこともって順番ですよね?」
彩谷千映理:「そうそう、まとめありがとー」
壬生墨佳:「いや、最優先のタスクがある」
嬬恋七瀬:「? 何?」
壬生墨佳:「“橋頭堡”の維持だ」
壬生墨佳:「ここでのボランティア奉仕を、こなして見せなきゃあな。ゲーム盤が取り上げられてしまう」
壬生墨佳:「そしたら僕ら子どもたちには手が出せない距離だ。それを避けてご機嫌取りしなきゃあだ」
嬬恋七瀬:「そりゃそうだ」頷いて。「まあボクはもう立派にこなしてるけどね。既に一人仲良くなったし?」
彩谷千映理:「やー、そうだった。星辰館のご奉仕大好き高校生として来てんだもんね、私達」
木虎ツグミ:「そっか、クリスマス会も成功させないとですもんね!頑張ります!」
壬生墨佳:「本当か?」ジト目で嬬恋さんを見て。「一方的な思い込みじゃなくてか?」
壬生墨佳:「今度は何を転がしたんだ?」
嬬恋七瀬:「本当だっての!鷹二ってやつ。本人だけじゃなくて近所の子供たちまでまとめて手懐けたもんね」ふふん、と胸を張る。
嬬恋七瀬:「一日目にしてこの成果。まあ壬生さんにはちょ~っとむずかしいかもしれないですね~?」
壬生墨佳:「まあ調べたことは全然わかんないんだもんなあ」
壬生墨佳:「そっちをお仕事にしたほうがいいんじゃない?」
彩谷千映理:「っていうか、中学生手懐けたって一体なにしたの……?」
嬬恋七瀬:「…………?」
嬬恋七瀬:「あ、ごめんなさい……何か仰いましたか?」
嬬恋七瀬:「負け犬の遠吠えは耳に入らないもので……」
嬬恋七瀬:「何したって……」
嬬恋七瀬:「水鉄砲で一方的にぐしょ濡れにしただけだけど……?」
彩谷千映理:「……」
木虎ツグミ:「……?」
壬生墨佳:「……」
嬬恋七瀬:「…………?」
嬬恋七瀬:「……え、何だよ、ボク何か変なこと言った?」
壬生墨佳:「いや、素で呆れて……」
彩谷千映理:「水鉄砲……」
嬬恋七瀬:「は!?何だよ!向こうが頼んできたから叶えてやったんだっての!」
木虎ツグミ:「えっと……?」
嬬恋七瀬:「クリスマスプレゼントはこの水鉄砲で一方的にボコボコにしてください、って!」
壬生墨佳:「ツグミはあんな大人になっちゃダメだぞ」
木虎ツグミ:「水鉄砲で……一方的に……?もう冬なのに……?」
彩谷千映理:「……うわ」
嬬恋七瀬:「えっツグミにガチで引かれてる……!?」
壬生墨佳:「水掛けられた方は寒かっただろうなあ……」
嬬恋七瀬:「いやちょっと!違うんだって!これボクが悪いの!?」
壬生墨佳:「ここ、暖房入ってても寒いのになあ」
嬬恋七瀬:「話聞けよ!おい!壬生やめろその目!おい!ツグミ……ツグミ!?おーい!!」

◇ 情報収集
☆施設付近の不審者 <知覚> 6
圧力がもたらす影響から、"ヘロディアン"セルの動きを考える <<CLEAR>>
┣親権者調査(初期) <<CLEAR>>
┃┣親権者調査(始) <<CLEAR>>
┃┣親権者調査(一富士) <情報:噂話> 10
┃┣親権者調査(鷹二) <情報:噂話> 11
┃┗親権者調査(三茄子) <情報:噂話> 12
┃ ┗☆[条件:特定の情報項目を開示する]
┗☆"ヘロディアン"セルについて <<CLEAR>>
 ┗傭兵"ダマスカス・ヘッド"について <情報:裏社会> 12
  ┗???

天野ネリサと星育園について <<CLEAR>>
┣[条件:トリガーイベント1]
┗[条件:トリガーイベント1]
 ┗☆[条件:トリガーイベント2]
GM:という訳でシーンを切ります。ロイス、購入可……ですが
GM:それはサブタブでお願いします!
GM:こういう使い方をするやつだったはずだ……その間にミドル2の頭を準備します。

壬生墨佳:ツグミちゃんにとっておこう
壬生墨佳:-後輩/木虎ツグミ/尽力:○/まだちょっと信じきれてない/ロイス
木虎ツグミ:し、信じて!?
彩谷千映理:ナナ先輩に取ります
嬬恋七瀬:ロイスはツグミちゃんに ○庇護/不安で。
壬生墨佳:ほんとか……?
壬生墨佳:ドッキリとかじゃない……?
木虎ツグミ:高校生です!!
彩谷千映理:○尊敬/水鉄砲……?で取ります
木虎ツグミ:学生証見てください!!
壬生墨佳:ほんとだ……
壬生墨佳:精巧なもんだなあ
木虎ツグミ:こっちも嬬恋先輩に、〇尊敬/疑問で取ります
嬬恋七瀬:偽造を疑うな
木虎ツグミ:偽物じゃないです!!
彩谷千映理:いつも偽造する側だから……
壬生墨佳:僕より上手いな……これ誰が作ったの?
嬬恋七瀬:ただ真冬に水鉄砲で子供をびしょぬれにしただけで後輩からの視線が……
嬬恋七瀬:シューターズジャケットを買う!
彩谷千映理:あ、尊敬/○水鉄砲……?が正しいです
嬬恋七瀬:1DX+1>=13
DoubleCross : (1R10+1[10]>=13) → 10[10]+7[7]+1 → 18 → 成功

嬬恋七瀬:ウッソ 買えた
嬬恋七瀬:装備!
壬生墨佳:メイド服に挑戦。
壬生墨佳:2dx+1>=20
DoubleCross : (2R10+1[10]>=20) → 7[3,7]+1 → 8 → 失敗

壬生墨佳:全然ダメ!
木虎ツグミ:じゃあこっちも振るだけ振ってみよう、メイド服!
壬生墨佳:以上です
彩谷千映理:ほほうメイド服
木虎ツグミ:1dx+2=>20
DoubleCross : (1R10+2[10]>=20) → 10[10]+4[4]+2 → 16 → 失敗

壬生墨佳:がんばった
木虎ツグミ:え、うそ
嬬恋七瀬:頑張ったね
彩谷千映理:バディムーブが残っていれば……
木虎ツグミ:財産点で足りる……
彩谷千映理:わあお
壬生墨佳:あ、どうなんですかね
木虎ツグミ:いやでも流石に全部使うのは……?
壬生墨佳:購入は同ラウンド?
GM:これどうしましょうね
嬬恋七瀬:どうなんでしょう……
GM:強すぎる気はするんだけど、同シーン別判定にOK出しちゃったから、この購入にダメって言うのも変な気がするんだけど、でも強すぎるんだよな……
嬬恋七瀬:援護の風とかってどうなんでしたっけ
彩谷千映理:情報→購入で両方に無形使えるのがアリかナシかみたいなのもありますね
GM:まあいいや、今回はOKです。千映理ちゃんにいっぱいご奉仕してもらいましょう
壬生墨佳:実際のところは
GM:バディムーブは、強い!
壬生墨佳:ラウンド進行かどうかは何処にも一切書いてないんですよね
壬生墨佳:ふわふわしてる
GM:ないんですよねー
嬬恋七瀬:なんてこと……
彩谷千映理:ふわふわ……
彩谷千映理:ご奉仕大好き!
彩谷千映理:ということでツグちゃんにバディムーブ
GM:小悪魔ご奉仕メイドじゃん
彩谷千映理:+3でメイドまであと1点よ
木虎ツグミ:わーい、なら1点使って購入!
彩谷千映理:そして彩谷も購入しよう とりあえずスミちゃん先輩用のメイド服に挑戦
彩谷千映理:潜伏者:調達使用で達成値+10 エージェントツールで達成値+2 手配師1個使用でダイス+3
彩谷千映理:5dx+16=>20
DoubleCross : (5R10+16[10]>=20) → 10[4,4,6,10,10]+6[1,6]+16 → 32 → 成功

彩谷千映理:買えました
壬生墨佳:すごいメイド服だ
彩谷千映理:所々布地が少ないかもしれません
壬生墨佳:その達成値を出した人にそう決められては
壬生墨佳:逆らえない……仕方ないですね
嬬恋七瀬:嘘だろ…………
壬生墨佳:セクシーメイドサンタ服に甘んじるしか……
嬬恋七瀬:嘘だろ………………………………
彩谷千映理:気分がいいなあ……調達を握るのは……
木虎ツグミ:壬生先輩の露出が上がると嬬恋先輩がダメージ食らうシステム面白いな
嬬恋七瀬:彩谷千映理……お前だけは許さない!
彩谷千映理:ククク……


◆ Middle 2 12月21日 夜  Scene Player:木虎ツグミ


GM:トリガーシーン1です。そろそろ一旦帰ろうという時にイベントが発生します。ちょっと判定もある。
GM:シーンプレイヤーのツグミちゃんは侵蝕率が一番低かったので選んだだけで、深い意味はありません。全員登場可です。
GM:とりあえず冒頭を演出するので、出ようと思ったら出てね。

GM:夜8時。
GM:本当ならもう少し早く、店長、山入優が迎えに来る予定だったのだが、奥さんと話し込んでいたとかでこの時間まで待たされてしまった。
GM:礼拝室で作業を進めていると、小さな子どもを連れた職員と天野ネリサが姿を現す。
GM:彼女は礼拝室を見回して、嬉しそうに笑う。
天野ネリサ:「お疲れさまです。一日で随分進みましたね。助かります」
天野ネリサ:「今日はもう作業はここまでにして、お迎えを待っててください。まだかかるようでしたら、温かい紅茶でもお入れしますから」
GM:子どもは3人。就学前といった年頃か。2人はもう眠たげだが、残る1人はまだ元気がありそうだ。君たちにも怖じずに挨拶をしてくる。

嬬恋七瀬:56+1D10
DoubleCross : (56+1D10) → 56+7[7] → 63

木虎ツグミ:38+1d10
DoubleCross : (38+1D10) → 38+10[10] → 48

壬生墨佳:侵蝕率+8(1d10->8) (侵蝕率:50->58)
彩谷千映理:彩谷千映理の侵蝕率を+3(1d10->3)した(侵蝕率:41->44)
嬬恋七瀬:「ありがとうございます。天野さんもお疲れさまです」ややぎこちないながら、微笑みかける。
壬生墨佳:「お気遣いなく。もう来ると思いますから」
天野ネリサ:「……」 嬬恋さんの顔を、笑みを浮かべたまま少し見て
天野ネリサ:「……このペースなら、問題なく間に合うと思います。連日になってしまいますけど、明日もよろしくお願いしますね」 と、皆へ
彩谷千映理:「いえいえ、元々そのつもりなのでー。よろしくおねがいしまーす」
木虎ツグミ:「はい、明日もよろしくお願いします!」
壬生墨佳:「いや、しかし楽しいものですね、こういうもの」にこやかに。
天野ネリサ:「ふふ、そうですか? そう言ってくれるのは何よりですけど……」
天野ネリサ:「遊んだりしたい、とかもありません? ……わたし、学生の頃はボランティアなんてしてませんでしたし。もちろん、ここの手伝いはしてましたけど」
天野ネリサ:「だからみなさんのこと。立派だな、って思ってるんですよ」 にこにこと笑いながら
壬生墨佳:「いえ。天野さんのほうが、ご苦労なさっていると思います」
壬生墨佳:「少しでもその助けになれば、と。そう願ってるんです、僕たち」
嬬恋七瀬:「ええ、立派だなんて。好きでやらせていただいている事ですから」
天野ネリサ:「ふふふ」 嬉しそうに笑みを漏らし
天野ネリサ:「……もちろん、苦労はあります。わたしなんて、未熟者です。前任者……父なんですけれど、まだまだ父みたいにはいかなくて」
天野ネリサ:「でもね。頑張ろうって思えるんです。どんなことでも……たとえ、目に見えた変化がなくっても」
天野ネリサ:「それは実を結ぶって、私は信じています」
壬生墨佳:「一粒のからし種、ですか?素敵だと思います」
天野ネリサ:「ふふ。よくご存知ですね。ええ。その気持ちを忘れないように、日々積み重ねていきたいですね」
嬬恋七瀬:「…………」天野さんのその言葉と態度に、目を細める。眩しいものを目にしたかのように。
嬬恋七瀬:彼女はきっと、自分とはまるで違う種類の人間だ。
嬬恋七瀬:自らを顧みず、人の幸せを願える人間。かつての嬬恋七瀬が、そうありたいと願った類の人間。
嬬恋七瀬:だからこそ、どうしても確かめずにはいられない。彼女の態度の理由を。
嬬恋七瀬:もし、彼女の気持ちを知らない内に裏切り、踏み躙っていたのだとすれば、そんなことは耐えられない。
嬬恋七瀬:「…………あの」
嬬恋七瀬:「……天野、さん……」
嬬恋七瀬:恐る恐る口を開く。
天野ネリサ:「……はい」 その緊張を察してか、こちらもどこか慎重に
嬬恋七瀬:「…………」その目をじっと見て、逸らさないように。
嬬恋七瀬:「失礼ですが……」
嬬恋七瀬:「……以前、どこかで……お会いしたことがあったでしょうか?」
嬬恋七瀬:言ってから後悔が襲ってくる。だが、今更引けない。
天野ネリサ:「あわ……」
天野ネリサ:その整った面持ち、輝くような瞳に見つめられたためか、あるいは他に理由があるか……定かではないが
天野ネリサ:僅かに赤面して、目を逸らす 「ええと、その」
天野ネリサ:「会ったことは……ううん、なくって。ないんですけど……」
天野ネリサ:「えっと、でも……でもね。嬬恋……七瀬、さん」
天野ネリサ:ふう、と息を吐いて 「わたしは……」
職員:「……天野さん!」
GM:突然、声が上がった。彼女もハッとした表情で、声の方を見る。
天野ネリサ:「……っあ、ご、ごめんなさい! すぐ仕度しますから!」
嬬恋七瀬:「えっ……」梯子を外された形で集中が解ける。
天野ネリサ:慌てた様子で返事をすると、彼女はもう一度君を見て、申し訳無さそうに会釈し、職員と子どもたちの方へと駆けていった
嬬恋七瀬:「えっ?」
嬬恋七瀬:「えぇ~~~~っ…………!?」
GM:既に長椅子に座った子どもたちも、眠そうな目でネリサの方を見ている。これから『夜の祈り』をする所だったのだ。
嬬恋七瀬:「何だよそれーーーーっ…………!!」やきもきして乱暴に頭を掻く。
彩谷千映理:ありゃりゃ、という顔で見ている
嬬恋七瀬:「嘘でしょ……そりゃ無いだろ……!?」
嬬恋七瀬:「結局あの人ボクの何なんだよーーー!?」
GM:……ネリサは礼拝室の照明を半分落とし、正面の壇に燭台を置き、そこに立てたロウソクへライターで火を灯していく。
天野ネリサ:「……それでは。今日も一日が平穏に終わることの感謝を祈り、明日の一日が平穏に訪れることを願って」
GM:彼女が簡単な説句を告げると、その薄明かりの空間で、子どもたちは彼女を真似て、手を組んで祈り始め――
GM:ここで四人とも、<RC>判定をお願いします。難易度は8と12。オルクスシンドロームなら達成値に+2です。
嬬恋七瀬:ふ……不穏!
GM:あ、判定は一回です。8で軽い情報、12でさらなる情報が入る感じ。
嬬恋七瀬:2DX+1
DoubleCross : (2R10+1[10]) → 3[1,3]+1 → 4

嬬恋七瀬:よわよわ
木虎ツグミ:エフェクト使っていいですか?
壬生墨佳:3dx+21
DoubleCross : (3R10+21[10]) → 10[3,9,10]+10[10]+2[2]+21 → 43

壬生墨佳:つよつよ
彩谷千映理:4dx+2+2
DoubleCross : (4R10+2+2[10]) → 9[2,4,4,9]+4 → 13

GM:ヒッッ
GM:いいっすよ!
GM:情報を漏らすことはなさそうだけど……!
彩谷千映理:そこそこ
木虎ツグミ:じゃあ魔獣の本能だけ使います
木虎ツグミ:7dx+1
DoubleCross : (7R10+1[10]) → 10[1,2,2,3,5,9,10]+5[5]+1 → 16

嬬恋七瀬:み……みんな……
嬬恋七瀬:だらしない先輩ですまない……
GM:きょ、極端に分かれたな……!
壬生墨佳:大丈夫大丈夫
壬生墨佳:期待してないよ♡
嬬恋七瀬:壬生!!
GM:まず嬬恋さんは何も分からない。
彩谷千映理:知ってた
木虎ツグミ:せやろな
GM:で、他の三人は、子どもたちが祈ると同時に、尋常の感覚では分からない、おそらくはレネゲイドウィルスの力に関与する作用により、
GM:何かがこの空間から、地面の下へと流れるような感覚を覚えた。まったく実害のないレベルの虚脱感、余計な力が抜けるような感覚に近い。
GM:そしてさらに、地面の下から別の何かが、まるで取引するかのように湧いてくるような感覚も覚える。これは似た感覚を例えるのは困難だが……
GM:まあ千映理ちゃんと、鬼のような達成値を出した壬生さんなら分かるかな。オルクスシンドロームの力の一種。幸運を引き寄せる力に近いものだ。
GM:情報は以上。これらの感覚は、数分ほど続く祈りが止まると、程なく感じられなくなる。
壬生墨佳:(……ふむ)祈る仕草のマネをやめて、顎に手を当て。
壬生墨佳:「タネがあるってことだ」小さくひとりごつ。
天野ネリサ:「……はい、今日はこれでおしまいです」
彩谷千映理:(……)
GM:程なくして、ネリサが告げる。ロウソクの火を消し、光量を少しだけ戻して。
GM:子どもたちは皆うとうとしている。ここに来た時は元気だった子どもも、眠たげに目をこすっている。
GM:薄暗い空間で、数分も黙って祈ったりしていれば、そうもなるだろう。だが、少なくとも君たち三人は、『それだけ』ではないことを肌で感じ取っている。
壬生墨佳:「お疲れさまです。みんな、随分とお疲れですね」
彩谷千映理:「なんだか、気持ちよく眠れちゃいそうな雰囲気」
天野ネリサ:「はい、おやすみなさい……そうね」 職員に連れられ戻っていく子どもたちを見送りつつ
天野ネリサ:「もうすぐクリスマスで、冬休みが来て、年末年始。浮ついた空気で、あの子たちもはしゃいでるの」
天野ネリサ:「で、そういう子の心を落ち着かせてあげるのが、このお祈り。おかげでみんな、寝付きが良いのよ」
壬生墨佳:「そのようですね。天野さんの仰るように、見えない加護があるのかも」
天野ネリサ:「ふふ」 目を細めて 「そうね。見えるものだけが全てじゃないもの。神様のご加護もきっとあるのよ」
彩谷千映理:「ロマンチックでいいねー、そういうの」
壬生墨佳:「僕もそう信じています。見えるものだけが全てじゃないと」
嬬恋七瀬:(こいつ意外とそういうとこあるよな……)眠そうな顔。何も疑問に思わず、ただ不服かつ退屈そうに祈りの光景を眺めていた。
天野ネリサ:語る彼女の口調から、何か演じたり隠そうとしたりという調子は感じられない。無論、高度な演技である可能性もゼロではないが……
天野ネリサ:「……さて。それじゃあわたしは次の子たちが来るまでに片したい仕事がありますから、失礼しますね。お紅茶が飲みたければ、声をかけてもらえればすぐ出しますので」
GM:何事もなければ、そう言って彼女は去っていきます
壬生墨佳:「ああ、すみません、一つ」
天野ネリサ:「はい」
壬生墨佳:「このお祈りは、ここが出来てから、ずっと?」
天野ネリサ:「ううん、どうでしょう。そこまでは……」 小首をかしげ
天野ネリサ:「でも、父からは先代……祖父ですね。その頃からあるとは聞いています。絶やさないように、とも」
天野ネリサ:「ご興味が?」
壬生墨佳:「ええ。やっぱりこうやって、連綿と続いているものって」
壬生墨佳:「なんというか……もの珍しくて」
壬生墨佳:「最近だと、色々、すぐに移り変わるじゃないですか」
天野ネリサ:「そうですね。でも、伝統っていうのはやっぱりどこにでもあって」
天野ネリサ:「そういうものを受け継いでいくっていうのは、なんだか素敵だと私は思います」
天野ネリサ:そう言ってからイタズラっぽく笑む 「なんでもかんでも昔のまま、も窮屈ですけどね」
壬生墨佳:「ふふ」苦笑するように微笑んで。「設備は新しくしたいですよね?」
天野ネリサ:「……そこはおつらいです。今度の審査で頑張らなきゃ」 困ったように眉尻を下げ、ぺこりと頭を下げて去っていきます
壬生墨佳:こちらも頭を下げて、彼女を見送って。
嬬恋七瀬:「あっさっきの話……!」声を掛けようとするが、間に合わない。
嬬恋七瀬:「あーあ……」深々と溜息を吐いて項垂れる。
壬生墨佳:「……まあ、収穫はあったな」
彩谷千映理:「……割と大きいのがね」
木虎ツグミ:「お祈りのときのアレですよね?こう、地下の方の」
嬬恋七瀬:「へ?」顔を上げて。「何?さっきの話?伝統がどうとかって……」
嬬恋七瀬:「地下?」
壬生墨佳:「加護、って称したのも分かるな。なんとも判断しがたいけど」
壬生墨佳:「あえてシンドロームで分類するならオルクスかな」
彩谷千映理:「間違いはなさそう。力を抜いて、与えてるっていうか……」
彩谷千映理:「入れ替えてるような感じ?」
壬生墨佳:「契約ってところか?何とってところを判断したいけど」
壬生墨佳:「掘り起こすわけにも行かないしなあ」
嬬恋七瀬:「え、待って待って、待って」
嬬恋七瀬:「……ボク以外分かってる感じ?」
嬬恋七瀬:「……ツグミも?」
壬生墨佳:「問題はいつからやってるかなんだよな。設立時からだと、蓄積があるかも……」
壬生墨佳:「えっ」
木虎ツグミ:「はい!さっきもお祈りのときに」
壬生墨佳:「分かってないことある……?」
彩谷千映理:「えっ」
壬生墨佳:「ワーディングくらいには露骨だったろ」
木虎ツグミ:「お祈りしてる子達と、その地下の方で何かが行ったり来たりしてた感じがしました!」
嬬恋七瀬:「えっ何それ……怖…………」
嬬恋七瀬:「全然気付かなかった……」
壬生墨佳:「いや怖いのはこっちだよ……」
壬生墨佳:「なんでわかんないの……?」
嬬恋七瀬:「いやそれどころじゃなかっただろ……!」
嬬恋七瀬:「さっき天野さんと話してるの聞いてただろ!」
彩谷千映理:「それはそれで気になるけどさー」
壬生墨佳:「まあ、露骨にレネゲイドを垂れ流すほうが優先だろ」
嬬恋七瀬:「ええ……ボクだけ?マジか……」
壬生墨佳:「誰でもおかしいと気づくしな」
壬生墨佳:「誰でも」
嬬恋七瀬:「二回言ってんじゃねーぞ!」
壬生墨佳:「ああ、おかしいと気づいたんですね……」
壬生墨佳:「あれ?でも今のには気づくのにさっきのには気づかないんですか……?」
壬生墨佳:「相当天野さんに入れ込んでらっしゃるんですね……?」
嬬恋七瀬:「ぐっ……く……この……!!」
彩谷千映理:「まーまー、とにかく」
彩谷千映理:「ここが抱えてる秘密が一個、明るいとこに出てきたわけだし?」
彩谷千映理:「“狙われる理由”には、なりそうじゃん?」
壬生墨佳:「子供か場所かシステムかは絞れなくなってきたけどな。さすがにこの状況で」
壬生墨佳:「偶然の無関係の現象はないだろ」
嬬恋七瀬:「地下ねえ……」未だ微妙に腑に落ちない顔で。
壬生墨佳:「出来れば、恙無く終わることを祈りたいもんだけど……」
木虎ツグミ:「天野さんはレネゲイドのことは知らないみたいでしたけど、続けるようにって言われてるそうですし」
壬生墨佳:「ここで祈ると引き換えに失うものがありそうで御免だな」
木虎ツグミ:「お爺さんとかお父さんなら、何か知ってるかもですね!」
壬生墨佳:「親世代か。場合によっては接触も考えなきゃな」
嬬恋七瀬:「何か厄介な話になってきたな……」
嬬恋七瀬:「教会の地下なんて掘って、出てくるのが鬼か蛇程度ならいいけど……」
壬生墨佳:「君は墓穴じゃなきゃいいよな」
彩谷千映理:「……蛇はしばらく見たくないかなー」
壬生墨佳:「それもそうだな。果物なんか持ってこられてもうつつを抜かしてられない」
壬生墨佳:「林檎だろうが、みかんだろうがだ」
嬬恋七瀬:「…………」いつまでその件を責められるんだ、という目。

GM:情報項目が追加されました。
→ Nクリストフ教会の地下空間 <知識:建築構造><情報:噂話> 10
→ 夜の祈りに伴う現象の正体について <情報:UGN><知識:遺産> 12(1度失敗するごとに難易度-3)

GM:ロイスのみ可。次回までに取っておいてね!


◇ クリスマス・リクエスト
クリスマス・リクエスト 1 「手に入らないクリスマスプレゼントがあって……」 <調達> 14
クリスマス・リクエスト 3 「ピカピカのイルミネーションがみたい」 <芸術:電気工作> 14

◇ 情報収集
☆施設付近の不審者 <知覚> 6
圧力がもたらす影響から、"ヘロディアン"セルの動きを考える <<CLEAR>>
┣親権者調査(初期) <<CLEAR>>
┃┣親権者調査(始) <<CLEAR>>
┃┣親権者調査(一富士) <情報:噂話> 10
┃┣親権者調査(鷹二) <情報:噂話> 11
┃┗親権者調査(三茄子) <情報:噂話> 12
┃ ┗☆[条件:特定の情報項目を開示する]
┗☆"ヘロディアン"セルについて <<CLEAR>>
 ┗傭兵"ダマスカス・ヘッド"について <情報:裏社会> 12
  ┗???

天野ネリサと星育園について <<CLEAR>>
┣Nクリストフ教会の地下空間 <知識:建築構造><情報:噂話> 10
┗夜の祈りに伴う現象の正体について <情報:UGN><知識:遺産> 12(1度失敗するごとに難易度-3)
 ┗☆[条件:トリガーイベント2]
嬬恋七瀬:彩谷さんに ○尽力/
嬬恋七瀬:○尽力/厄介 でロイス取得します。


◆ Middle 3 12月22日 夜 Scene Player:彩谷千映理

GM:クリスマス・リクエストおよび情報収集シーンです。全員登場可能
彩谷千映理:彩谷千映理の侵蝕率を+7(1d10->7)した(侵蝕率:44->51)
木虎ツグミ:1d10+50
DoubleCross : (1D10+50) → 4[4]+50 → 54

嬬恋七瀬:56+1D10
DoubleCross : (56+1D10) → 56+9[9] → 65

壬生墨佳:侵蝕率+5(1d10->5) (侵蝕率:58->63)


GM:というわけで、まずはクリスマス・リクエストから
◇ クリスマス・リクエスト
クリスマス・リクエスト 1 「手に入らないクリスマスプレゼントがあって……」 <調達> 14
クリスマス・リクエスト 3 「ピカピカのイルミネーションがみたい」 <芸術:電気工作> 14
GM:誰がどれに……行く! エフェクトでもなんでも使ってよいぞ今更だけど!
彩谷千映理:1に挑戦します
GM:OKです。それじゃ軽く演出を入れましょう

GM:聖クリストフ星育園。
GM:どうしても手に入らないクリスマスプレゼントがあると、君は天野ネリサから相談を受けていた。
天野ネリサ:「……あらかじめはっきりさせておきますと、値段の問題ではないんです」
天野ネリサ:「何人かの子どもたちが共同で、それぞれの予算枠を割いて購入した上で、施設の共有物にしよう、ということでお話しはついています」
天野ネリサ:「ただその、物がどうしても手に入らなくって……何て言いましたっけ。ええと」
天野ネリサ:「……進撃の刃?」 自信なさげに
彩谷千映理:「……」
天野ネリサ:「マンガ……なんです。アニメにもなっているんですって。それの全巻セットを、ということで……」
天野ネリサ:「分かります? 戦うマンガ……特別な訓練をした子どもが、あ、大人も戦うんですけど」
彩谷千映理:「ははあ……」
天野ネリサ:「人間を食べてしまう敵がいて、それの首を特別な剣で斬って倒すんだとか……」
天野ネリサ:手をわたわた動かして 「すごく動くんですって」
彩谷千映理:「そりゃあ、戦うんだもんね……」
彩谷千映理:「動くだろうねー……」
天野ネリサ:「私は正直、そういうのは全然分からないんですけど。マンガって読むのに時間がかかってしまって……」
天野ネリサ:「ともかくそれで、全巻まとめて買いたいと。実際それは、いいんです。マンガとかそういうのは、図書館でもなかなか読めませんし、みんなで共有してくれるなら」
天野ネリサ:「ただその、人気がすごくって、品薄らしくって……本当は取次の方にツテがあったので、そちらに頼みたかったんですけど」
天野ネリサ:困った表情で 「お断りされてしまって。インターネットで買えるものは、高いですし」
彩谷千映理:「プレ値とか付ける業者あるもんねー……」一緒に困った素振りをする
天野ネリサ:「そうそう、困ってしまいます。……なので、そういうものを入手できる方法……隠れた本屋さんとかでもいいんですけど」
天野ネリサ:「ご存知ありませんか? ……あ、できれば本については定価で……になるんですが」
彩谷千映理:「つまり、品薄のマンガ全巻セットをできれば定価で用意できればいい……ってことねー?」
天野ネリサ:「そうです。領収書付きで。結構その辺りキッチリしていて……」
彩谷千映理:「ふふふ、ネリさん」
彩谷千映理:「この千映理ちゃんは、おつかいにかけては右に出るものがいないことで有名なのですよ」
天野ネリサ:「おつかいにかけては右に出るものがいないことで有名」
彩谷千映理:「さすがに有名は冗談だけど」
天野ネリサ:「あっ、そこは冗談なんですね」「何とかなりそうですか?」
彩谷千映理:「まあまあ、そういうの得意なのはマジだしねー。任せといてよ」
天野ネリサ:「すみません、ありがたいです」 頭を下げて 「時間もあんまりありませんけど、よろしくお願いします」
GM:というわけで判定に入るならどうぞ!
彩谷千映理:はーい
彩谷千映理:潜伏者2回目を切って+10、手配師は温存します 技能値とかエージェントツールとか諸々合わせて+16
彩谷千映理:2dx+16>=14
DoubleCross : (2R10+16[10]>=14) → 10[4,10]+6[6]+16 → 32 → 成功

GM:あーもうめちゃくちゃだよ
GM:完全に新品を手に入れられました
彩谷千映理:倍買えちゃった
GM:そうだな、さっきの話は前日とかにして、実物を渡すシーンをやってもらっても良いですか?
彩谷千映理:はーい

GM:翌日。
GM:君は依頼されていた漫画の全巻セットを難なく入手し、天野と、それが正しいかどうかの確認のため呼ばれたリクエスト者の前にそれを出していた。
一富士:「…………」
GM:山のような存在感のある少年である。
彩谷千映理:(すごい存在感のある子だなあ……。山みたいな感じだ)
彩谷千映理:「……どうかな?」
一富士:「…………うん」 表紙を見て、ゆっくりと頷き
一富士:「間違いない。本当に全巻だ」
彩谷千映理:「ふふふ、全巻セットだよ」
一富士:「驚いた。無理なお願いをして、悪かったと思ってたから」 訥々と喋る
彩谷千映理:「まーまー、せっかくお手伝いするんだし、これくらいなら余裕だよ」
天野ネリサ:「すみません、ありがとうございます。他の職員の方にも探してもらっていたんですが、箸にも棒にもで」
天野ネリサ:「本当に助かりました」 頭を下げる
彩谷千映理:「あー、ネリさん、頭あげてあげて」
一富士:「……こう、目の前にあると読みたくなるが」
一富士:「俺がそれをやってはズルだな。ズルは良くない」 自分に言い聞かせるように 「天野さん、お願いします」
天野ネリサ:「はい。それじゃわたしが預かっておきますね」 ひょい、と全巻セットを持ち上げ、部屋を出ていきます。どこか置き場所があるんだろう
一富士:「…………」 それを見届けると、彼はゆっくりと君を見て
一富士:「……お姉さんは、漫画を読んだりは?」
彩谷千映理:「うーん、あんまり読まないんだよねー」
彩谷千映理:「おすすめがあるなら、読んでみよっかな?せっかくだし」
一富士:「そうなのか……」
一富士:「……今日、まさに買ってもらったあれなんかは、お勧めだと思うんだが」
一富士:「女の人が楽しめるかは、分からない。血が出たり、人が死んだりするのは苦手な子が多い。女子は」
彩谷千映理:「なるほど。いや、私はそういうの結構いけるんだよね」
一富士:「おお……」 表情からは分かりづらいが、驚いている 「それなら、おすすめしたい。面白い」
彩谷千映理:「へえー、どういう話なの?ネリさんは戦うマンガだって言ってたけど」
一富士:「……話すと長くなるんだが、ある日主人公の家が敵に襲われて……故郷を追われるんだ」
一富士:「それでも主人公は諦めず、その敵を倒すために、厳しい修行を積む」
一富士:「復讐なんだ」
一富士:「……漫画を読む、ということに、とやかく言う大人もいる。それで、年の低い子どもなんかは、萎縮したりしてしまうが……」
一富士:「別に、俺たちが何か悪いことをしたわけじゃない。楽しみたいことは、楽しみたいと言えば良い。それができるなら、楽しんで良い」
一富士:「……と、天野さんに言われたことがある。だから今回も、思い切ってあんな頼みをしたんだ」
彩谷千映理:「そっか」微笑んで聞いている。
一富士:「天野さんは良い人だ。だから天野さんを困らせてしまったと知って、俺も……本当は、かなり。申し訳ない気持ちになったんだが」
一富士:「お姉さんのおかげで、楽になった。ありがとうございます」 頭を下げる
彩谷千映理:「あー、いいんだよ。頭あげてあげて」
彩谷千映理:「ネリさんだって、一富士くんが真剣だったから、応えたかったんだと思うよ」
彩谷千映理:「私は、そのお手伝いをしただけ」
一富士:頭を上げる 「うん。じゃあ、手伝い、ありがとう」
一富士:「皆で大切に読むことにする。……お姉さんも、よければ読んで欲しい」
彩谷千映理:「よし、覚えとくね」
彩谷千映理:「一富士くんが語ってるの聞いてたら、かなり読みたくなっちゃったし」

GM:ということでクリスマス・リクエスト、2個目も成功です。
彩谷千映理:やったー
GM:これにより、各親権者調査の難易度、Nクリストフ教会の地下空間について、レネゲイドの動きの正体についての情報収集難易度がそれぞれ-3します。
GM:子どもたちと仲良くなり……そういう情報が集めやすくなる! そんな感じです
彩谷千映理:信頼……
GM:というわけで、改めて情報収集判定に参りましょう。モノはサブに貼ってあるぜ!

◇ 情報収集
☆施設付近の不審者 <知覚> 6
圧力がもたらす影響から、"ヘロディアン"セルの動きを考える <<CLEAR>>
┣親権者調査(初期) <<CLEAR>>
┃┣親権者調査(始) <<CLEAR>>
┃┣親権者調査(一富士) <情報:噂話> 7
┃┣親権者調査(鷹二) <情報:噂話> 8
┃┗親権者調査(三茄子) <情報:噂話> 9
┃ ┗☆[条件:特定の情報項目を開示する]
┗☆"ヘロディアン"セルについて <<CLEAR>>
 ┗傭兵"ダマスカス・ヘッド"について <情報:裏社会> 12
  ┗???

天野ネリサと星育園について <<CLEAR>>
┣Nクリストフ教会の地下空間 <知識:建築構造><情報:噂話> 7
┗夜の祈りに伴う現象の正体について <情報:UGN><知識:遺産> 9(1度失敗するごとに難易度-3)
 ┗☆[条件:トリガーイベント2]

嬬恋七瀬:ではとりあえずコネ:噂好きの友人使って鷹二くん行きます
嬬恋七瀬:3DX>=8
DoubleCross : (3R10[10]>=8) → 9[1,5,9] → 9 → 成功

嬬恋七瀬:やったー
GM:OK! ちょっと待ってね

・親権者調査(鷹二)
鷹二。14歳の中学二年生。運動能力は高いが、スポーツはそれほど好きではない。
親権者はいわゆるヤクザ者で、バリバリの反社会的勢力……なのだが、本人は自分の子どもをそういう社会に巻き込むことを嫌って施設に預けている。
なので、星育園が反社会的勢力に関わりを持たないようにむしろ厳しい目線を向けている側の人間。
ただし、もしも星育園が子どもに対して十分な対応ができていないことが分かれば、多少乱暴な手を取っても鷹二を自らの手元に置くつもりであるらしい。

GM:で。
GM:実はこれで設定していた[条件:特定の情報項目を開示する] がクリアになるので、新たな情報項目が開示されます。
GM:開示というか、挑戦可能になります! ものは
☆"ヘロディアン"セルの拠点 <情報:裏社会> 13(1度失敗するごとに難易度-3) です。
GM:という訳で、続けて判定どうぞ!
壬生墨佳:夜の祈りに伴う現象の正体について 、コネUGN使っていってみます。
壬生墨佳:5dx+5>=9
DoubleCross : (5R10+5[10]>=9) → 6[2,4,5,5,6]+5 → 11 → 成功

GM:OKです。公開します!

・夜の祈りに伴う現象の正体について
夜の祈りに伴って発生している現象と、かなり似た現象を発生させるアイテムの存在が、UGNのデータベースに確認できた。
『ネグヌレビンの罰標(ばつしるべ)』は、先端の切れた円錐に下向きの鳥の翼のような装飾が付属した、両手に収まるくらいの鉄製のオブジェクトである。
その効果は、付近の人間の欲望を感知するとその人間から生命力を奪い、代わりに欲望に応じた力を与えるというもの。
出力は調整が可能であり、最大の出力にすると、付近で欲望を抱いた人間の生命力を根こそぎ奪うことができる。
さらに、生命力を奪った結果として力を与える相手がいなくなった場合、奪った生命力を蓄える機能も兼ね備えている。
生命をレネゲイドの力に容易く転換・貯蓄できるという意味では、非常に危険な一品。

第二次世界大戦の折、同盟国から日本へと持ち込まれた遺産、あるいはそれに近い存在であると考えられるが、大戦末期の混乱により紛失した書類上の存在。
しかし、もしも実在するのであればその危険性は折り紙付きであり、UGNとしてはすぐさま回収・管理下に置くべき品物である。

GM:ということでこれも成功。続けてどうぞ!
木虎ツグミ:じゃあ地下空間行きます!
木虎ツグミ:コネ使って判定!
GM:判定どうぞ!
木虎ツグミ:4dx=>7
DoubleCross : (4R10[10]>=7) → 8[2,8,8,8] → 8 → 成功

GM:OKです。公開します

Nクリストフ教会の地下空間
問題の現象が置きたのが礼拝室であったことを考えると、教会の構造からして侵入口は限られる。
位置的に地下への入り口が有り得るのは、二箇所。一つは君たちが通された応接室だが、保安上の問題からさすがに考えられない。
もう一つは、応接室の礼拝室を挟んだ反対側に位置する部屋……管理者室。現在は天野ネリサの私室となっている部屋だ。
子どもたちに対してはもちろん、職員についても管理者室への立ち入りは控えるよう通達されており、人を近づけたくないものと思われる。

GM:という訳で、条件を満たしたので次のシーンではまたトリガーイベントが発生します。よろしくね。
GM:じゃあ最後の一人! どこを開けるかい!
彩谷千映理:はい!拠点あけます!
GM:判定どうぞ!
彩谷千映理:コンボ:マルチフェリアス 《コンセ:ウロボロス》《無形の影》 とミーミルの覚書をコネ:情報屋に変えて判定
彩谷千映理:6dx7+1=>13
DoubleCross : (6R10+1[7]>=13) → 10[1,3,5,6,8,8]+10[5,9]+1[1]+1 → 22 → 成功

GM:隙無し
彩谷千映理:彩谷千映理の侵蝕率を+6した(侵蝕率:51->57)

・"ヘロディアン"セルの拠点
可能であれば手元に置きたい始の父と、ともすれば強引な手も辞さない鷹二の父。
両者の共通点は反社会的勢力であり、これは"ヘロディアン"の"コヴェントリー・キャロル"が手を伸ばしている先の一つでもある。
もしも彼の目的が、何らかの形で聖クリストフ星育園の評価を下げ、その管理に介入することが目的であれば、
星育園での時節イベントを妨害し、それを理由に鷹二の父や始の父を動かす、という流れが想定される。
そしてその線で調査した所、鷹二の父の勢力が管理している高級マンション近辺で、"コヴェントリー・キャロル"らしき人物が目撃されているのが確認された。
反社会的勢力への接近の一環で、そのマンションを"コヴェントリー・キャロル"が借り受け、拠点にしている可能性は高い。
ただし、相手が相手だ。ろくな理由や根拠もなく踏み込めば、第十一支部全体を巻き込んだトラブルになりかねない。
鷹二の父らと時間をかけた交渉を行えば、確実に"コヴェントリー・キャロル"を確保できるだろうとは推測できる。



◇ 情報収集
☆施設付近の不審者 <知覚> 6
圧力がもたらす影響から、"ヘロディアン"セルの動きを考える <<CLEAR>>
┣親権者調査(初期) <<CLEAR>>
┃┣親権者調査(始) <<CLEAR>>
┃┣親権者調査(一富士) <情報:噂話> 7
┃┣親権者調査(鷹二) <<CLEAR>>
┃┗親権者調査(三茄子) <情報:噂話> 9
┃ ┗☆"ヘロディアン"セルの拠点 <<CLEAR>>
┗☆"ヘロディアン"セルについて <<CLEAR>>
 ┗傭兵"ダマスカス・ヘッド"について <情報:裏社会> 12
  ┗???

天野ネリサと星育園について <<CLEAR>>
┣Nクリストフ教会の地下空間 <<CLEAR>>
┗夜の祈りに伴う現象の正体について <<CLEAR>>
 ┗☆[条件:トリガーイベント2]



GM:12/22 夜
GM:今日は時間通りやってきた山入に連れられ、ボランティアと調査を終えた君たちは、星育園近くのファミレスにやってきていた。
GM:ちなみに、山入は自動車内で寝ている。寝不足らしい。
嬬恋七瀬:「なんか、下界に戻ってきたって感じがするよな」シーザーサラダをちまちま食べている。
壬生墨佳:「下界って」かぼちゃのスープを飲んでいる。
彩谷千映理:「あーいう雰囲気のところ、なかなか行かないしねー」山盛りポテトを真ん中からつまんでいる。
木虎ツグミ:「そうですね!礼拝堂とかとくに」 もぐもぐとミックスグリルプレート(ごはん大盛り・コーンスープ付き)のハンバーグを食べている。
木虎ツグミ:「こう、神聖っていうか、そんな感じします!」
壬生墨佳:「まあ教会系は少ないかこのへん?俗に塗れたとこだしなあ」
嬬恋七瀬:「なんか現実感が薄いんだよな、あそこで子供と遊んでると」
壬生墨佳:「現実を受け止めろって」
壬生墨佳:「君は真冬に子供を水鉄砲で一方的にビシャビシャにしたんだろ」
嬬恋七瀬:「だからアレは向こうの頼みだって言ってんだろ!」
彩谷千映理:「だいぶ特殊な趣味だよね」
彩谷千映理:わかってて言っている
嬬恋七瀬:「ボクが鷹二と普通に仲良くしてんの見ただろ!」
壬生墨佳:「出会い頭に頭下げられるの、普通か?」
嬬恋七瀬:「尊敬の証だろ」不服そうな顔でレタスをむしゃむしゃ食べる。
木虎ツグミ:「綺麗なお辞儀でしたね!きっちり90度の!」
木虎ツグミ:(もう冬で寒いのに、よっぽど水遊びが好きな子なんだろうなあ)
嬬恋七瀬:「ていうか、その子……鷹二の件」
壬生墨佳:「で、実際どうなの、その子」
壬生墨佳:「意味があって目星をつけたんだろ?いつもの辺り構わずじゃなくてさ」
嬬恋七瀬:「当然」完全に偶然だが、そういうことにしておく。
嬬恋七瀬:「調べたら予想以上に色々出てきたよ。な、彩谷」
彩谷千映理:「まーね、結構大きいのが」
壬生墨佳:「そっちもってことは、だ」注文していたビーフシチューを受け取って。「繋がったか」
嬬恋七瀬:「ああ」頷いて。「鷹二の父親は、現役のヤクザらしくてさ」
彩谷千映理:明太子パスタを受け取る。
嬬恋七瀬:「でも、本人は子供をそっちの道から遠ざけたくて、あえて星育園に預けてるらしい」
壬生墨佳:「そこなら完全に外れるのかは怪しいとこだけどな」
嬬恋七瀬:「だから園への干渉は最低限に……ってのが基本のスタンスみたいだけど、でも逆に、星育園の対応が十分じゃないと分かれば」
嬬恋七瀬:「多少強引にでも手元に引き戻すだろうな」
嬬恋七瀬:「……で、だ。ヤクザって言えば……」
壬生墨佳:「スタンスは違えど、か」
嬬恋七瀬:「ああ。彩谷が調べてた、旭台ちゃんの方にも繋がるだろ」視線を送り、説明を促す。
彩谷千映理:「そーいうこと」フォークを一旦置く
彩谷千映理:「で、“ヘロディアン”の“コヴェントリー・キャロル”がさ、鷹二くんパパんところの持ってるマンション周りで目撃されたみたいでさ」
彩谷千映理:「多分、その辺りを拠点に動いてる」
壬生墨佳:「なるほどな。目撃されてもいい場所ってわけか」
彩谷千映理:「ホイホイ踏み込んだら余計にトラブっちゃうし、まー厄介なとこだよね」
壬生墨佳:「踏み込むにも手間だ。ある程度の折衝が要る」
壬生墨佳:「逆に事件でも大きく起こしてほしいくらいだな。こっちも強引に行ける」
壬生墨佳:「一般人に被害が出ないこと前提だけど……」
嬬恋七瀬:「確かにな。交渉とか面倒なのより、そういう分かりやすいほうが好きだな」
彩谷千映理:「はあ、小竹木さんがいればなあー」言いつつ巻いたパスタを食べる
壬生墨佳:「交渉は僕らじゃできないからな」スプーンを口に運んで。
壬生墨佳:「子供がやるってコト自体が不自然になる。優さんにはやらせたくないしだ」
嬬恋七瀬:「所詮ボクら、高校生のガキだしな……あ、すいません。この和風抹茶パフェひとつお願いします」
木虎ツグミ:「でも、他の人たちに応援に来てもらうのは出来ないんですよね?」
壬生墨佳:「できるが時間がない。少なくとも現時点で即応は難しいだろう」
壬生墨佳:「……やっぱりツグミの案件が優先か?」
木虎ツグミ:「あ、例の地下の話です?」
壬生墨佳:「うん、それ」
木虎ツグミ:プレートを平らげて、デザートのチョコアイスを食べている。
彩谷千映理:「応援ねー、うちの支部はこの時期表も裏も大忙しだし。あ、私ティラミスで」
壬生墨佳:「特に表が大問題だよなあ」まだシチューを食べている。
木虎ツグミ:「えっと、礼拝堂の地下に空間があるとしたら入り口になりそうなのは二つだけで」
木虎ツグミ:「片方は応接室なんですけど、人の出入りが多すぎるから違う可能性が高くって」
木虎ツグミ:「もう片方の管理者室じゃないかってことでした!」
嬬恋七瀬:「管理者室ってことは……天野さんの部屋?」
木虎ツグミ:「はい!出入りできるのも天野さんだけみたいです!」
壬生墨佳:「管理者室が?職員も入れないの?」
木虎ツグミ:「なるべく入らないようにして欲しいって言われたそうです!職員の人も子供たちも!」
嬬恋七瀬:「まあ、プライベートでも使ってる部屋なら不自然でもない……か?」
木虎ツグミ:「『女性だし、私室に勝手に入られるのはそりゃ嫌だろうな』って職員の人も仰ってました!」
彩谷千映理:「……ま、筋は通ってるね」
壬生墨佳:「……何かあった場合が困るな」
壬生墨佳:「何かあった場合だ。その場合さ、彼女」
壬生墨佳:スプーンを置いて。
壬生墨佳:「守れないかもだろ」
嬬恋七瀬:「…………」じっとその顔を見て。
嬬恋七瀬:「あったのか?『何か』」
壬生墨佳:「……いや」
壬生墨佳:「正確には、あったらマズいものが浮き上がった、だ」
壬生墨佳:「『ネグヌレビンの罰標』。第二次大戦時に欧州から持ち込まれて散逸した遺産らしい」
彩谷千映理:「遺産ね……」
壬生墨佳:「効用はシンプルだ。コンバータ。入力に対し出力を返すだけ」
壬生墨佳:「入力が大きければ出力も当然大だ」
嬬恋七瀬:「入力って……何をだよ」
壬生墨佳:「生命力、だ」
嬬恋七瀬:「……っ……!」
壬生墨佳:「生命力に応じて、欲望を……端的に言えば、レネゲイドの力を出力する装置」
彩谷千映理:「お祈りの時の感覚はそれってわけ」
壬生墨佳:「今は低出力なんだろうな。お祈りのあとに、疲れて眠るくらいだ」
壬生墨佳:「今思えば、時間がバラバラなのはそのカモフのためかもな」
壬生墨佳:「もう寝ようとしてる時期に眠くなっても、不自然じゃない。時間を統一してしまうよりよほどだ」
嬬恋七瀬:「……高出力だと、どうなるわけ」
壬生墨佳:「……」
壬生墨佳:「取れるだけ取る」
壬生墨佳:「で、バックがなかった力はそのまま留まる。コンデンサでもあるわけだな」
嬬恋七瀬:その言葉が意味するところを悟り。「マジかよ……」顔を顰める。
彩谷千映理:「根こそぎってこと」腕を組んでソファにもたれ掛かる
壬生墨佳:「あくまで、該当するもので近いのがそれってだけだけどな」
木虎ツグミ:「で、でも!今の状態でも、子供たちからちょっとずつ生命力を吸ってるってこと、ですよね?」
彩谷千映理:「単純に爆弾じゃん、ははっ」
木虎ツグミ:「それじゃ、子供たちは……」
彩谷千映理:「……あのお祈り、いつから続いてるんだっけ」
壬生墨佳:「ああ。即時に影響があるかまでは分からないけど……」
壬生墨佳:「……知る限りで先代からだ」
壬生墨佳:「で、教会の歴史は戦前からだ」
壬生墨佳:「UGNの接触はその間ない。UGNが観測できていなかったと言い換えてもいいかな」
彩谷千映理:「……そんな爆弾抱えて、よく今まで潜ってられたよね」
彩谷千映理:「崩落戦も無事にやり過ごしてるってわけだ」
嬬恋七瀬:「良くも悪くも、外から隔絶された場所だもんな」
嬬恋七瀬:「……じゃあ、“ヘロディアン”の狙いはそれか?」
壬生墨佳:「かもな。だけどさ、この説はいいことが一つあるぜ」
嬬恋七瀬:「どこに?ヤバくてマズいことしかない気するけど」
壬生墨佳:「子どもたちは“シロ”だ」
嬬恋七瀬:「…………」一瞬、虚を突かれたような顔をして。それからにやりと笑う。「……確かに」
壬生墨佳:「だろ?甘いほうがいいんだよ」バニラアイスを注文して。
嬬恋七瀬:「で、どうする?そんなもん甘い目じゃ見らんないだろ」
彩谷千映理:「スミちゃん先輩のそういうとこ、私好きだなー」ティラミスをつつきながら
壬生墨佳:「煽てても奢ってやらないからな。まあ、ほっとくわけには行かないだろうな」
木虎ツグミ:「ってことは、へロディアンの前に」
木虎ツグミ:「そっちの遺産の回収、ですね!」
壬生墨佳:「そういうこと。専門のチームを待てれば一番いいんだけど、まあ、多分ご多分に漏れず多忙だろうな」
彩谷千映理:「多忙だろうねー。ははっ」
嬬恋七瀬:「部屋に勝手に入るのは気が引けるけどなあ」抹茶パフェをつつきながら。
壬生墨佳:「うまいこと転がせないの?」
嬬恋七瀬:「んー……」しばらく真剣に考えこんで。「あんま気が乗らないんだよなあ……」
壬生墨佳:「何がさ」席を立って。すぐ隣のドリンクバーからコーヒーを淹れる。
嬬恋七瀬:「……。……あの人、いい人そうだし……」やや目を逸らして。
壬生墨佳:注文したアイスをコーヒーの上に載せた。「…あのなあ」
壬生墨佳:「だったら幻滅させてやるほうが彼女のためなんじゃないか?」
嬬恋七瀬:「簡単に言ってくれるよな……」恨めし気な目。「ボクだってあるんだからな、罪悪感とか……」
壬生墨佳:「へえ」
壬生墨佳:「あるんだ?」
嬬恋七瀬:「何だと思ってるわけ?ボクのこと」
彩谷千映理:「風紀壊滅人間?」
嬬恋七瀬:「お前が言うなよ!」
彩谷千映理:「私はほら……10:0で仕事だから……」
壬生墨佳:「いやいや。支え甲斐のある相棒だなあって」
嬬恋七瀬:「なーんか含みのある言い方だよな……」不服そうな表情。
嬬恋七瀬:「ていうか大体、何があるか分かんないんだから、行くとしたら皆でだろ」
嬬恋七瀬:「ボクだけ潜り込めたとしても意味ないじゃん」
壬生墨佳:「いざというときに1枚で済むってのはメリットじゃないか?」
嬬恋七瀬:「捨て駒としてカウントすんな!」
壬生墨佳:「ギャンビットだよ。戦術眼としてね?」
壬生墨佳:「まあ、ポーンさんには理解できないかもしれないですけど……」
嬬恋七瀬:「軍師気取りか?後ろから撃たれても文句言うなよな」
壬生墨佳:「おいおい。後ろ姿で間違えるなよ?」
嬬恋七瀬:「ぐっ……いつまでもネチネチと……!!」
壬生墨佳:「まあでも、だいぶ盤面は見えてきたな」
彩谷千映理:「……後ろ姿って、何、人違いでもしたの?」
壬生墨佳:「取りに行く駒は決まったからな……ああ、その話?」
嬬恋七瀬:「んぐっ」むせそうになって。
嬬恋七瀬:「何でもない!!」
彩谷千映理:「へーえ」彩谷はニヤニヤしている!
壬生墨佳:「へえ?何でもないんだ?」コーヒーに口をつけて。
嬬恋七瀬:「おい!ニヤニヤすんのやめろ!!」
嬬恋七瀬:「何でもないですよね?壬生さん……ね?」
嬬恋七瀬:微笑みかける。
壬生墨佳:「えー?どうだったかなあ?」ほほえみ返す。
彩谷千映理:「ねえ、ツグちゃん。ああいう時のナナ先輩っていっつも何かあるよね」
木虎ツグミ:「確かに!そう言うことが多い気がします!」 両手持ちでホットココアを飲んでいる。
嬬恋七瀬:「やだな、皆……ふざけないでほしいな。ほら、話を進めてくださいよ」
嬬恋七瀬:「どうでもいいじゃないですか。何でもないんだから……」
彩谷千映理:「スミちゃん先輩、ほんとに何でもなーい?」
嬬恋七瀬:無言の視線で壬生さんに訴えかける。
壬生墨佳:「いやまあ何でもないんじゃない?」澄ました顔で。「だってただ」
壬生墨佳:「こいつが口説いてきただけだし。別にそのくらい何でもないんだろ?」
嬬恋七瀬:「壬生ーーーーーっ!!!!!」
嬬恋七瀬:一瞬で顔が上気する。
嬬恋七瀬:「お前この野郎ーーーっ!!」
壬生墨佳:「まあするなというのも酷だしなあ」
嬬恋七瀬:「違うぞ彩谷!ツグミ!違うからな!!」
彩谷千映理:「何が違うのかなー?」
木虎ツグミ:「? 口説いたわけじゃないんですか?」
嬬恋七瀬:「壬生だって気付かなかっただけ!!後ろ姿だったから!!それだけの話!!」
嬬恋七瀬:「気付いてたら誰がこんな奴……!!」
壬生墨佳:「あっそういう事言う?」
壬生墨佳:「気づいてなお来いよ。丁重に蹴ってやるから」
嬬恋七瀬:「冗談じゃない。金貰ったって御免だね」売り言葉に買い言葉を吐く。
壬生墨佳:「喧嘩のつもりなら買ってやろうか?」
壬生墨佳:「ひもじいもんな君?」
嬬恋七瀬:「売ってやってもいいけど。お前には荷が重いと思うぜ?そのほっそい腕でちゃんと持てんのかよ?」
壬生墨佳:「箸より重いものを持ったことがなくて……まあでも、そんな軽い言葉しか吐けないなら大丈夫だと思いますけど?」
壬生墨佳:「何サラダとパフェって……?バランスだけ取りに行って哀れさが際立つチョイスだよな」
嬬恋七瀬:「ボクが何食べようがボクの勝手だろ。無関係のお前にとやかく言われたくないね」
嬬恋七瀬:「お前といるとバランスなんて取れたことないよ。何で相棒なんてやってんだか」
壬生墨佳:「……」
壬生墨佳:「ああ、そう」
壬生墨佳:「そうですか?」
壬生墨佳:伝票を取って立ち上がる。
壬生墨佳:「僕帰るわ」
嬬恋七瀬:「は?何だよ」
壬生墨佳:「ここは出すから。優さんには先帰ったって言っといて」
嬬恋七瀬:「いきなり何キレてんだよ」
壬生墨佳:「無関係の君にとやかく言われたくないね」
嬬恋七瀬:「……っ……おい! 待てって……!」腕を掴んで引き留めようとする。
壬生墨佳:力の差は歴然。止めようとすれば容易に止まるだろうが。
壬生墨佳:「痛っ」掴まれて思わず漏らす。
嬬恋七瀬:「!」反射的に腕を離す。「あ……」
壬生墨佳:バッと手を引いて。
壬生墨佳:「じゃ。おやすみ。彩谷、ツグミ」
彩谷千映理:「お、おやすみー……」
壬生墨佳:そのまま店をあとにしていく。コートやマフラーは置いてきた。
壬生墨佳:車で行き来すると思っていたからだ。
嬬恋七瀬:去り行くその背に手を伸ばそうとして。声を掛けようとして。
嬬恋七瀬:「…………」
嬬恋七瀬:何も出来ずに、立ち尽くす。
木虎ツグミ:「……」 急な展開に何も言えず、きょろきょろと二人を見ていた。
木虎ツグミ:「……えっと」
彩谷千映理:「あー……」
嬬恋七瀬:「…………」無言のまま、重たい表情でゆっくりと席に着く。
嬬恋七瀬:パフェの残りに手を付けようとして、スプーンを握ったまま固まる。
木虎ツグミ:「……壬生先輩、怒ってました、よね?」 ひとまず、というように彩谷先輩に尋ねる。
彩谷千映理:「う、うん……。怒ってた、ね……」
嬬恋七瀬:「………………」重たい沈黙。
彩谷千映理:“いつもの喧嘩”だと思っていたが、いつもと違う決着。
木虎ツグミ:「いつもなら、あんなふうに怒ったりとか、しませんよね……」
嬬恋七瀬:「……何で?」絞り出すように呟く。
嬬恋七瀬:「……ボク何か変な事言ったか?」壬生さんとの喧嘩はいつものことだが、今回はそれとは違う。しかも、その理由すら分からない。
彩谷千映理:「あー、うーん……」一緒になって考え込む。自分が茶化したのが原因でこうなったので、少し負い目を感じている。
木虎ツグミ:「えっと、嬬恋先輩が言ったことって」
木虎ツグミ:「嬬恋先輩が何食べてても壬生先輩には関係ないってことと、それと」
木虎ツグミ:「壬生先輩とだとバランスが取れない、なんで相棒やってるのかわからないって」
木虎ツグミ:「多分、そのときですよね?壬生先輩が怒ったのって」
嬬恋七瀬:「…………」項垂れて。「……何でそれでキレるわけ?」
嬬恋七瀬:「ボクの話しかしてないじゃん。あいつ、ボクのことなんてどうでもいいだろ」
彩谷千映理:「……どうでもよかったらあそこまで怒んない、んじゃないかな」
木虎ツグミ:「そうですよ!それに」
木虎ツグミ:「壬生先輩、嬬恋先輩のこと相棒だって言ってました!どうでもいい人のこと、相棒なんて呼ばないと思います!」
彩谷千映理:「十一の名コンビって言ったら、先輩二人のことだしね」
嬬恋七瀬:「……あいつが……?」視線だけを動かして。
木虎ツグミ:「はい!だってほら、パーティーの潜入任務のときとか!」
木虎ツグミ:「お互いに相棒だって言い合ってたじゃないですか!」
彩谷千映理:「あー、それは……」
彩谷千映理:「やっちゃったんじゃないかなー」気まずそうな顔で
嬬恋七瀬:「でもさ、それは仕事上の話だろ?」
嬬恋七瀬:「いつもあいつのことで煩わされるのはこっちばっかで、あいつはボクのことなんて何にも気にしてないんだよ」
嬬恋七瀬:「なのに何でいきなり……訳わかんないっての……」
嬬恋七瀬:頭を抱える。
木虎ツグミ:「……それは、違うと思います!」
嬬恋七瀬:「……え?」
嬬恋七瀬:顔を上げて。
木虎ツグミ:「だって、仕事でしか一緒じゃない人の食生活とか心配しないじゃないですか!」
嬬恋七瀬:「いや、それは……」困り顔で。「ただの煽りっていうか……売り言葉に買い言葉っていうか……」
木虎ツグミ:「それに、一緒にプールとかカラオケにも行きませんし!」
嬬恋七瀬:「それはツグミがいるからだよ。二人きりじゃ絶対行かないし……」
木虎ツグミ:「そもそも、仕事が一緒なだけなら壬生先輩はあんなに喋りません!最低限って感じの方が多いです!」
嬬恋七瀬:「……それは……そうかもしれないけど……でもプライド高いから言われっぱなしじゃ気が済まないだけだろ?」
彩谷千映理:「ナナ先輩はさ」茶化すような顔でなく、真面目な表情
彩谷千映理:「スミちゃん先輩からどうでもいいヤツだって思われてたいわけ?」
嬬恋七瀬:「…………」黙り込んで。
嬬恋七瀬:ゆっくりとかぶりを振る。
嬬恋七瀬:「……思われたく、ない」
彩谷千映理:「……スミちゃん先輩が言ってたこと、全部煽りの口からでまかせって、本気で思ってる?」
嬬恋七瀬:「……それは……」迷うように視線を泳がせる。
嬬恋七瀬:「……分かんないよ。あいつのこと、全然分かんないんだ」
嬬恋七瀬:「誰でも簡単に手玉に取ってきたのに、考えてることなんて手に取る様に分かるのに……」
嬬恋七瀬:「……なんで、よりにもよってあいつだけ……」
嬬恋七瀬:「…………ボク、どうすればいいのかな」
木虎ツグミ:「……私は、壬生先輩の考えてることも嬬恋先輩の考えてることも分かりませんけど」
木虎ツグミ:「自分の言ったことで誰かを怒らせちゃったなら、まずは謝るべきだと思います!」
嬬恋七瀬:「謝る……」うっ、と嫌そうな顔。「ボクが、壬生にか……」
木虎ツグミ:「はい!だって」
木虎ツグミ:「壬生先輩が怒ったのは、多分嬬恋先輩が言ったことが嫌だったからで」
木虎ツグミ:「もっと言うと、多分壬生先輩と相棒なのが嫌みたいに言ったことに怒ったんだと思うんです」
嬬恋七瀬:「…………」
木虎ツグミ:「お互いに相棒だって認めあった人にそんな風に言われたら、嫌だし悲しいじゃないですか」
彩谷千映理:「ツグちゃんに賛成ー」
嬬恋七瀬:「…………」確かにそうだ。自分が壬生にそんな風に言われたらと想像するだけで、胸が苦しくなる。
嬬恋七瀬:「……そうかも、しれない」
木虎ツグミ:うんうんと大きく頷いて続ける。 「それに」
木虎ツグミ:「嬬恋先輩は壬生先輩と相棒なの、嫌じゃないですよね?」
嬬恋七瀬:「……ああ」それだけははっきりと、頷く。
嬬恋七瀬:「嫌じゃない」
木虎ツグミ:「なら、決まりです!謝りましょう!」
木虎ツグミ:「本当は思ってないことなのに、そう言っちゃったって!全部話しましょう!」
嬬恋七瀬:「…………」ふーっ、と大きく溜息を吐いて。
嬬恋七瀬:「……うん、分かった」
嬬恋七瀬:「謝ってみるよ。結果は分からないけど……やってみる」
嬬恋七瀬:「ごめんな、二人とも。追加でデザート奢るから、好きなの頼んでいいよ」
彩谷千映理:「じゃー、私コーヒー入れてくるね」
彩谷千映理:「苦めのやつ」
嬬恋七瀬:「甘いのにしてくれよ、今日くらい……」
木虎ツグミ:「あ、じゃあ私ココアお替りしてきます!」
嬬恋七瀬:「うん、そっちのがいいな」少し笑って頷いて。
嬬恋七瀬:「甘いほうがいい」
木虎ツグミ:(……壬生先輩、許してくれるかな)
木虎ツグミ:嬬恋先輩が謝ったとして、それを許すかは壬生先輩が決めること。
木虎ツグミ:これ以上、ツグミから出来ることは何も無い。ツグミから壬生先輩に許して欲しいっていうのは、多分ちょっと違うから。
木虎ツグミ:でも。
木虎ツグミ:(許してくれたらいいな)
木虎ツグミ:仲良くない先輩達なんて、あの一回でもう充分だから。



壬生墨佳:冬至の夜。寒空の中を、上着も着ずに歩く少女の姿がある。
壬生墨佳:今夜もひどく冷える。マフラーも手袋も、彼女の身には何一つなく。
壬生墨佳:吐いた息は、氷のように白く。吐いた言葉は、氷のように固まって。
壬生墨佳:「何やってんだ僕。何をやってるんだ?」
壬生墨佳:「……くだらない」なんで、こんなことをしたんだろう。
壬生墨佳:いつものように、笑い飛ばしてしまえばそれでよかったのに。
壬生墨佳:「……ああ。何も分かんない」一人、寒空をポツポツと歩き去る。
壬生墨佳:かじかむ手を包むものもなく。握るものもなく。




GM:ではシーンを切ります。ロイス・調達可。
GM:時間も遅いし、次回開始までにやってくれれば大丈夫なので!
木虎ツグミ:壬生先輩に〇尊敬/心配で取得しておきます
嬬恋七瀬:ロイス保留でボルトアクションライフル買います
嬬恋七瀬:2DX+1>=15
DoubleCross : (2R10+1[10]>=15) → 9[1,9]+1 → 10 → 失敗

嬬恋七瀬:だめ!以上!
彩谷千映理:ロイス保留、自分のシューターズジャケット買います
彩谷千映理:手配師使用
彩谷千映理:5dx+6=>13
DoubleCross : (5R10+6[10]>=13) → 9[3,5,7,9,9]+6 → 15 → 成功

彩谷千映理:よし
木虎ツグミ:購入はとりあえず応急キットで
木虎ツグミ:1dx+2=>8
DoubleCross : (1R10+2[10]>=8) → 3[3]+2 → 5 → 失敗

木虎ツグミ:だめー、以上!
彩谷千映理:以上
壬生墨佳:購入も挑戦しよう。ボルトアクションライフル。
壬生墨佳:3dx>=15
DoubleCross : (3R10[10]>=15) → 3[1,3,3] → 3 → 失敗

壬生墨佳:ひどい出目だ。まあ今の精神状態ならな……
壬生墨佳:嬬恋七瀬のロイスをN憤懣にしてN表に。
壬生墨佳:以上です。

◆ Middle 4 12月23日 午後 ScenePlayer:嬬恋七瀬


GM:扱い的にはトリガーシーンです。全員登場可
嬬恋七瀬:65+1D10
DoubleCross : (65+1D10) → 65+4[4] → 69

壬生墨佳:侵蝕率+8(1d10->8) (侵蝕率:63->71)


GM:12月23日。
GM:平日である。空は冬らしく、曇天に塗り込められている。天気予報によればじき晴れるらしいが、どれほどのものか。
GM:多国籍料理レストラン『旅巡るリストラント』の店前も、そんな空模様と変わらぬ空気だった。冷たい風が、枯葉混じりの乾燥を空々しく掻き回している。
嬬恋七瀬:その軒先に、ぽつんと人影が立っている。
嬬恋七瀬:いつからそうしているのか、耳は赤く、吐く息は白く。
嬬恋七瀬:誰かを探すように、時折通りに視線を動かす。
壬生墨佳:一人の少女が、そこへと歩いてくる。
壬生墨佳:集合時間ちょうど。普段ではまずないことである。
壬生墨佳:普段であれば、余裕を持った時間で確実に到着している。
嬬恋七瀬:足音だけで相手を察して。静かに息を吐いてから、ゆっくりとそちらに顔を向ける。
壬生墨佳:「……」軒先の人影を一瞥して。
嬬恋七瀬:「……」
壬生墨佳:それだけだ。店内へと入ろうとする。
嬬恋七瀬:通り過ぎようとする壬生さんを遮る様に、あるいは押し付けるようにして、その行く手に大きな紙袋を差し出す。
壬生墨佳:「……」紙袋を見て、嬬恋さんを見て。
壬生墨佳:「……何」
嬬恋七瀬:「……忘れただろ」
嬬恋七瀬:袋の中身は、昨夜店に置いていったコートとマフラー。それに、花束。
壬生墨佳:「いや、こっちはそうだけど……」
壬生墨佳:「何これ?」
嬬恋七瀬:「……何、って……」目を逸らして。
嬬恋七瀬:「…………」
嬬恋七瀬:「……だから……」
嬬恋七瀬:「…………」黙り込む。
壬生墨佳:「……」
嬬恋七瀬:ぎゅっと目を瞑って。
嬬恋七瀬:「ごめん」
嬬恋七瀬:絞り出すように言う。
壬生墨佳:「……何がだよ」
壬生墨佳:「別に、君が謝るようなことは、何もないだろ?」
嬬恋七瀬:「…………」少し俯いて。
嬬恋七瀬:「……関係ないなんて言って、悪かった」
嬬恋七瀬:「今更遅いかもしれないけど。許してもらえるなら何でもする」
嬬恋七瀬:「だから、こんなことでお前と相棒でいられなくなるのは」
嬬恋七瀬:「……絶対、嫌だ」
壬生墨佳:「……」
壬生墨佳:「……もう一回言わなきゃ分からないのか?」
壬生墨佳:「別に、君が謝るようなことは、何もない」
壬生墨佳:「僕がさ、勝手に――」
壬生墨佳:「……」
壬生墨佳:「……怖くなったんだよ」
嬬恋七瀬:「…………?」疑問と不安の入り混じった表情で、顔を上げる。
壬生墨佳:「あ、いや」
壬生墨佳:「だからさ……!」
嬬恋七瀬:「な……何だよ、何……?」
壬生墨佳:「君にとっては、別に相棒なんて誰でもいいんじゃないかって思っただけ」
壬生墨佳:「だから、その……」
壬生墨佳:「……」
壬生墨佳:「……ごめん」
嬬恋七瀬:「……はあ?」一転して呆れ顔を見せる。
嬬恋七瀬:「そんなわけないじゃん……」
嬬恋七瀬:「何言ってんだよお前」
壬生墨佳:「分かってるよ」
壬生墨佳:「分かってるんだけど……だからさ」
壬生墨佳:「それだけ。この話は終わりな」
壬生墨佳:「いいだろ、それで」
嬬恋七瀬:「……マジでそんなこと思ってたのかよ」不貞腐れたように。
嬬恋七瀬:「今更他の奴と相棒なんて組めるわけないだろ」
嬬恋七瀬:「ボクの相棒は、お前しかいないんだから」
壬生墨佳:「まあ、そうだよな」
壬生墨佳:「相棒に求められる技能が多すぎるもんな、君の相手は」
壬生墨佳:「そうなると必然、僕くらいしか居ないわけだ」
嬬恋七瀬:「……そういうお前はどうなんだよ」口を尖らせて。
壬生墨佳:「まあ、たしかに僕、誰とでもうまくやってけると思うけど……」
壬生墨佳:「……今、存外楽しいからな。好きだよ」
壬生墨佳:「何て言うのかな。このチームと言うか。支部の雰囲気と言うか」
嬬恋七瀬:「そっか」満足気に笑う。「なら、良し」
壬生墨佳:「しかし……」苦笑して。「花って」
壬生墨佳:「何これ?出掛ける前に渡すか普通?」
壬生墨佳:「どうするんだよこれ」
嬬恋七瀬:「……うるさいな、お前なんかにやるんじゃなかった」目を逸らす。
嬬恋七瀬:「買って損した……やっぱ返せよそれ」
壬生墨佳:「返してどうするんだ?別のやつに渡す?」
壬生墨佳:「だったら花を持たせてやろうか?」
嬬恋七瀬:「飾るんだよ。ボクほど花が相応しい人間なんていないからな」
嬬恋七瀬:「花なんて持たせてもらわなくても、立てば芍薬、座れば牡丹だぞ」
壬生墨佳:「花が必要な時点で、自分が花じゃないってならないかそれ」
壬生墨佳:「まあ牡丹であることは同意するけど。猪突だもんな君」
嬬恋七瀬:「お前こそ、少しはその口ばっか回る頭でっかちを直したほうがいいんじゃないの?」
嬬恋七瀬:「やっぱお前が持ってていいよ。そうすればボクの隣に並んでも少しは見栄え負けしなくなるもんな」
壬生墨佳:「……」
壬生墨佳:「じゃ、これでどうだ」
壬生墨佳:花束をひっつかみ、2つに分けて。
壬生墨佳:片方を差し渡す。
嬬恋七瀬:「え」面食らう。
壬生墨佳:「バランスがいいだろ?この方がさ」
嬬恋七瀬:「…………」
嬬恋七瀬:「あのさ」
壬生墨佳:「……何?」
嬬恋七瀬:「……いや、いいけどさ、お前……」
嬬恋七瀬:「今からこれ持ってあいつらに……」
嬬恋七瀬:言ってから、嫌な予感を覚えて店の方を振り向く。
壬生墨佳:「……」
壬生墨佳:「あっ」
木虎ツグミ:1d10+54
DoubleCross : (1D10+54) → 10[10]+54 → 64

彩谷千映理:彩谷千映理の侵蝕率を+1(1d10->1)した(侵蝕率:57->58)
彩谷千映理:《地獄耳》
木虎ツグミ:《鋭敏感覚》
木虎ツグミ:バタン!と大きな音を立てて扉が開き、ツグミが飛び出してくる。
木虎ツグミ:「良かった!本当に良かったですね、嬬恋先輩!ちゃんと仲直り出来ましたよ!」
木虎ツグミ:その勢いのまま嬬恋に抱き着いて、わがことのように喜んでみせる。
彩谷千映理:後ろからゆっくり出てくる。
嬬恋七瀬:「うわっ!」なんとか抱き留めて、ぐるりと一回転させて勢いを殺して。「っ……いや待て!」
嬬恋七瀬:すとんとツグミちゃんを下ろして。
嬬恋七瀬:「聞いてないよな!?なんにも!」
壬生墨佳:「……」
木虎ツグミ:「あ、えっと……」
彩谷千映理:「キイテマセンヨー」
壬生墨佳:頭を押さえて。「いやいい加減学習しろって……」
壬生墨佳:「このパターン絶対さ」
木虎ツグミ:「その、盗み聞きはダメだって思ったんですけど、お店の前だったし」
壬生墨佳:「……全部だから」
木虎ツグミ:「私、耳は割と良いので!……はい、全部聞いてました」
嬬恋七瀬:「……嘘だろ……?」
彩谷千映理:後ろで腕を組んで素知らぬ顔をしている。ものすごく白々しい。
嬬恋七瀬:「おい彩谷!!白々しいんだよ!!」
彩谷千映理:「なにも聞いてなかったよーホントホント」
嬬恋七瀬:「ツグミはともかくお前は故意に聞き耳立ててただろ!!」
彩谷千映理:「そりゃ私の前で気になる話するのが悪いよねー」
彩谷千映理:「聞いちゃうのも仕方ないよねー」
彩谷千映理:「……ま、でも安心した」
彩谷千映理:「ねー、ツグちゃん」
木虎ツグミ:「はい!」
嬬恋七瀬:「くっ……この……ぐぅぅ……」半分に分けられた花束を手に、小さく唸る。
壬生墨佳:「諦めようぜ、そろそろさ」
壬生墨佳:「僕らが組んでも、きっと、ずっと」
壬生墨佳:「こいつらには勝てないままだろ」半分に分けられた花束を手に、嘆息した。



GM:店内から飛び出した二人が、半分に分けた花束を二人を店内に迎え入れて、数分。
GM:出立を前に、君たちは『夜の祈り』により発生している事象と、その発生源と思しき『ネグヌレビンの罰標』の扱いについて方針を整える必要があった。
GM:君たちを連れて行く山入優はまだ店にいない。ポットのお湯は沸いていて、温かい飲み物など好きに淹れることができる。
嬬恋七瀬:「サッと回収しちゃえばいいんじゃないの?」ミルクティーを片手に。
嬬恋七瀬:「そんなヤバいもん、園の地下に置いとけないだろ」
壬生墨佳:「どうやって?」ココアを片手に。
壬生墨佳:「言うは簡単だけどさあ」
嬬恋七瀬:「そりゃお前……あれだよ」片手でもやもやと空を掴んで。
嬬恋七瀬:「……忍び込んで……?」
壬生墨佳:「君、いつからそういう能力覚えたの?」
嬬恋七瀬:「無いけどさ!でも放っとけないだろ!」
嬬恋七瀬:「“ヘロディアン”の狙いがその遺産って可能性もあるわけじゃん」
彩谷千映理:「放っとけないのは確かだけどさ」
彩谷千映理:「少なくとも、今まで特に問題は起こして来なかったわけじゃん?」ミルクたっぷりのコーヒーを飲みつつ。
木虎ツグミ:「でも、今もその遺産って動いてるんですよね?」
壬生墨佳:「“ヘロディアン”が狙うなら、今この時じゃない」
木虎ツグミ:「ちょっととはいえ子供たちから力を吸い取ってるなら、そのままにしておきたくないです!」
壬生墨佳:「彼らは今、クリスマスの失敗を企図して動いてる。それを口実に介入するためだ」
壬生墨佳:「彼らの手出しはその後だ」
彩谷千映理:「存在がわかった以上、いずれUGNが対処するけど、私達が急いでやることじゃないんじゃない?ってことだよ」
壬生墨佳:「別の問題はさ」
彩谷千映理:「そうそう、狙うとしても箱ごと」
嬬恋七瀬:「星育園を手中に収めてから、ってことか」
壬生墨佳:「“ヘロディアン”の狙いが、“ネグヌレビンの罰標”じゃない場合だ」
壬生墨佳:「確保が星育園の安全に繋がらない可能性もあるだろ?」
嬬恋七瀬:「……あそこに、もっと別の何かがあると?」
彩谷千映理:「子どもたち」
壬生墨佳:「……もしくは、“遺産の影響を受けた人間”自体が目的の場合だ」
壬生墨佳:「ああ。子どもたちってことになるね」
嬬恋七瀬:「……じゃあ、まずはクリスマス会の失敗を阻止することを第一に動くってことか?」
嬬恋七瀬:「奴らが動くとすれば、その後?」
壬生墨佳:「僕はその方がいいと思う。少なくとも、奪取を企図するにしろ」
壬生墨佳:「それを第一にして、失敗のリスクを踏むべきじゃない」
彩谷千映理:「……生命力が吸われるってことは、確かに気分の悪い話だけど」
壬生墨佳:「やるにしても隙を見て、だ」
彩谷千映理:「今までの生活がなくなるって脅威の方が、近い。……そういうことだよね」
彩谷千映理:あの子達にとってはさ、と付け加えてカップに口をつける。
壬生墨佳:「あの子達は、お祈りのあとに疲れて困ってるって言ってきたわけじゃない」
壬生墨佳:「僕らがやるべきは、“ヘロディアン”を叩きのめすことだ」
木虎ツグミ:「……先輩たちがそうおっしゃるなら」
嬬恋七瀬:「……」少し考え込んで。「……分かった。多数決に従うよ。理屈は通ってるしな」
嬬恋七瀬:「反論も思いつかない……でもそれ、隙があったらやっていいんだろ?」
壬生墨佳:「失敗しなきゃな」
彩谷千映理:「あーあ、専門家がいればなー」
嬬恋七瀬:「…………」腕組みをして。「天野さんと仲良くなるとか……?」
木虎ツグミ:「仲良くなって、天野さんの方からお部屋に招いてもらうってことです?」
嬬恋七瀬:「うーん……そういう感じ」
木虎ツグミ:「でも、それだと天野さんが居るときにしかお部屋に入れないんじゃ」
嬬恋七瀬:「気は進まないけど……」
嬬恋七瀬:「そうだよなあ……」
壬生墨佳:「得意分野だ」
彩谷千映理:「……合鍵作る仲にまでなる?」
嬬恋七瀬:「合鍵はともかく、お茶くらいなら行けそうだけど……」
壬生墨佳:「……なんかさっきから彩谷含み無い?」
壬生墨佳:「気のせいか……?」
彩谷千映理:「べっつにー?」
嬬恋七瀬:「……睡眠薬とか作れないか?やりたくないけど……」
壬生墨佳:「……まあ、とにかくだ」
壬生墨佳:「どの筋で攻めるにせよ、本業をおろそかにはできないだろ」
壬生墨佳:「子どもたちの笑顔のために、だ。気張っていこうぜ」
嬬恋七瀬:「……責任重大だな」
彩谷千映理:「ま、それが私達の仕事だもんね」
嬬恋七瀬:「ボクらのせいでサンタが来ないなんてことになったら、目覚めが悪すぎるもんな」
木虎ツグミ:「はい!気合を入れなおして、頑張ります!」



GM:ではシーンを切りましょう。ロイスのみ可
GM:で、それはそうか。サブタブでお願いしますって言えば良いんだな……もしあればそっちに書いておいてね!

壬生墨佳:嬬恋さんへのロイスをP反転します。
彩谷千映理:ロイス!
嬬恋七瀬:壬生さんのロイスを ○信頼/食傷 から ○信頼/不安 に変更します
嬬恋七瀬:以上!
木虎ツグミ:今回はロイス無しで!
彩谷千映理:先輩/壬生墨佳/安心○/劣等感/ロイスで


◆ Middle 5 12月23日 夕方 ScenePlayer:彩谷千映理

彩谷千映理:彩谷千映理の侵蝕率を+8(1d10->8)した(侵蝕率:58->66)
GM:一応最後の情報収集シーンです。この段階で必須情報が開ききらないと、肌荒れしたり睡眠不足になったりするPCが現れる……!
GM:登場は任意です。
壬生墨佳:侵蝕率+5(1d10->5) (侵蝕率:71->76)
嬬恋七瀬:69+1D10
DoubleCross : (69+1D10) → 69+2[2] → 71

木虎ツグミ:1d10+64
DoubleCross : (1D10+64) → 1[1]+64 → 65


GM:それでは情報収集の前に残るクリスマス・リクエストです。
クリスマス・リクエスト 3 「ピカピカのイルミネーションがみたい」 <芸術:電気工作> 14
GM:ぶっちゃけるとこれもゲーム的なメリットはもう発生しないんですが、子どもたちのリクエストであることには間違いないぞ!
GM:ということを踏まえて、どなたかなさいまして?
壬生墨佳:やる!
GM:ほう! 壬生リムですね。
GM:んじゃ軽く演出入れます。



GM:夕方に近づきつつある空の下。
GM:星育園の庭、施設出入り口の脇に立った、見上げるほどの常緑樹をじっと見上げる、小さな少女がいた。
GM:茄子のように頬がぷくっとしている、まだ幼さの残る少女だ。君は気付いていたかもしれないが、昨日も一昨日も、同じ所で同じように樹を見上げていた。
壬生墨佳:「三茄子?」星育園の子どもたちの名前は、すでに全て覚えている。
壬生墨佳:屈んで、少女に声をかけた。
三茄子:「あ……お姉さん。ボランティアの」 君を見て、ぺこりとお辞儀する
三茄子:「こんばんは」
壬生墨佳:「こんばんは。どうしたの?木、好きなの?」
壬生墨佳:「ずっと見てるよね?」
三茄子:「好きだけど」
三茄子:「……このツリー、今年は光らないのかな?」 その口ぶりは寂しそうだ
GM:……あるいは、君は既に、天野から聞いているかもしれない。
GM:例年であれば、近所の植木屋が若い衆の練習も兼ねて、イルミネーションの飾り付けも手伝ってくれていた、ということを。
壬生墨佳:「ああ、この木がそうなんだ」
三茄子:「私、ずっと小さいときにここに来たんだけどね」
三茄子:「その時も、このツリーが光ってたの。すごくきれいで、ここは温かい所なのかな、って思った」
三茄子:「だからこの季節は好きなの。ツリーが光るから。……でも、今年はやっぱり忙しいから、駄目なのかな」
壬生墨佳:「あのさ。僕たち、何のために来たかって聞いてる?」
三茄子:「え……と。クリスマス会の、お手伝い?」 小首を傾げ
壬生墨佳:「そうそう。だからさ。ツリーも用意するんだ」
三茄子:「ツリーも……」 驚いたような表情 「できるの?」
壬生墨佳:「うん。キッチンに行ってみれば分かるよ?」
壬生墨佳:「焼いたんだ。クッキー」
三茄子:「キッチン? クッキー? ……飾るの? あの、あの」 両手で何か描いて
三茄子:「ジンジャーマン?」
壬生墨佳:「詳しいね」頭を撫でて。「持ってきてくれる?」
三茄子:「……わかった。探してみるね」
三茄子:納得しきった様子ではないが、素直に頷き、ぱたぱたとその場を去っていく
GM:辺りにはもう誰もいない。
壬生墨佳:「……よし」
壬生墨佳:「魔術師(ウィザード)の手口を見せてやらなきゃあな。回路を回すのはお手の物だ」
壬生墨佳:判定に挑戦しようかな。
GM:どんな風に!
壬生墨佳:《万能器具》で飾りとイルミネーションを用意して。
壬生墨佳:《テスクチャーチェンジ》でより絢爛に。
壬生墨佳:《人間発電機》で電源を供給。
壬生墨佳:《タッピング&オンエア》で発光パターンを送付します。
壬生墨佳:こんなところかな。
GM:申し分ない。ワンステップ辺り判定値に+2、合計+8しましょう。その上で判定をどうぞ。
壬生墨佳:4dx+8>=14
DoubleCross : (4R10+8[10]>=14) → 9[2,7,7,9]+8 → 17 → 成功

壬生墨佳:OKOK
GM:問題なく成功です
GM:ただの常緑樹が、君の手で見る間に綺羅びやかなクリスマスツリーと化していく
GM:程なく、施設の方からぱたぱたと足音が戻ってくるのが聞こえるだろう。去っていったときより早足で。
三茄子:「すごい! ツリー、すごい!」 クッキーの包みを手に、興奮した口ぶりだ
三茄子:「ツリー……ツリーだよ、お姉ちゃん! さっきまで何もなかったのに!」
壬生墨佳:「いやいや。まだこんなもんじゃないぜ」
壬生墨佳:飾りは飾られているが、まだ点灯していない。
三茄子:「まだなの? 今もいっぱい飾りついてるのに……」
壬生墨佳:「ほら、ここにまだ飾る所あるだろ」一角がぽっかり空いている。
壬生墨佳:「お人形は持ってきた?」
三茄子:「あ……うん!」 二、三度頷き
三茄子:「着けていい?」
壬生墨佳:「うん。届く?」
壬生墨佳:「持ってあげようか?大丈夫?」
三茄子:木に駆け寄り 「……大丈夫! 届く!」
三茄子:つま先立ちしながらだが、何とかして飾りを引っ掛ける。掛かりの甘さで落ちる心配もなさそうだ
壬生墨佳:その瞬間、指を鳴らす。
壬生墨佳:イルミネーションが点滅を始める。
三茄子:「わ」 目を見開き
壬生墨佳:それは複雑なパターンを描き、バラバラに点滅を繰り返す。
三茄子:「わああぁ……!!」 感嘆の声を漏らす
三茄子:ぽてぽてと後じさり 「すごい……すごい! キレイ!」
三茄子:「それにね、あったかい……キレイだし、あったかいの。お姉ちゃん!」
壬生墨佳:「三茄子のための特別だ。去年までとは別格だろ?」
三茄子:「うん! すごい、こんな……すごい! これ、お姉ちゃんが全部したの!?」 興奮さめやらぬ様子で君を振り返る
壬生墨佳:「ああ。市販のだと全部を独立して制御できないからな」
壬生墨佳:「ソフトも手間だし、電源も必要になる」
三茄子:「? ?」 何を言っているかは理解できないが
三茄子:「……お姉ちゃんが全部したんだ! すごい! こんなの……こんなに」
三茄子:感極まるという様子で、煌めく樹を見上げて
壬生墨佳:「すごいだろ?なんたって僕さ、魔法使いなんだ」
壬生墨佳:「シンデレラのためなら、このくらいはな」
三茄子:「魔法使い……!!」
壬生墨佳:「期間は限定だから、気をつけてくれよ……でも」
壬生墨佳:「クリスマスってさ。そういうものだろ?」
三茄子:「……うん。これ見るとね、思い出せるんだ。ここに来たばっかりで、不安だった時、みんなが優しかったこと」
三茄子:「だからね。温かい気持ちになれるし、私もみんなに優しくしよう、って。頑張ろうって思えるの」
三茄子:そして、もう一度君を振り返り 「ありがとう、魔法使いのお姉ちゃん!」
壬生墨佳:「ああ。暖かいなら何よりだ」微笑んで。
壬生墨佳:「寒いより絶対いいよな。その方がさ」
三茄子:「うん! ……そうだ!」
三茄子:「みんなにも教えてあげなくっちゃ……!」 そう言って、ぱたぱたとその場を走り去り……
三茄子:施設の入り口で、もう一度君を振り返り、少女は深く頭を下げた



GM:というわけで、クリスマス・リクエストを3本ともクリアしました。
GM:3本目のクリア特典は『保護者調査の正解が、始と鷹二であることが判明』なのですが、
GM:既にピンポイントにそこを撃ち抜かれて"ヘロディアン"セルの拠点までオープンされているので、特にメリットはありません!
壬生墨佳:あ、じゃあ
壬生墨佳:残り2人の情報とか開けてもらったりとかどうですかね……?
GM:ほほーう、欲張りさんめ……
GM:欲しがりさんめ……
GM:欲しがり壬生さん
壬生墨佳:お願い先生♡
GM:でも素敵なRPに免じてお許ししましょう。開けても開けなくても違いはありませんしね
壬生墨佳:わーい!
嬬恋七瀬:やった~~
彩谷千映理:いえーい!
木虎ツグミ:ひゅー!

・親権者調査(一富士)
一富士。13歳の中学一年生。体格に恵まれており、運動が得意だが、本人は静かに読書したり、空想にふけったりすることが好き。
親権者は父親。母親は父親と離婚後、親権を放棄している。その父親も仕事が忙しく(というか楽しく)、面倒を見られないため星育園に預けられている。
親権者としては確かに関心を持って施設運営を気にかけているが、それ以上に仕事が忙しく、施設が立ち行かなくなると困るタイプ。
運営支援のための寄付金も出しているし、そもそも現在はジャマイカに出張中である。この事件へ関与している可能性は薄い。

・親権者調査(三茄子)
三茄子。9歳の小学四年生。人見知りをして内向的だが、譲れない時にはフラフラになりながらも発言する芯の強さを持つ。
親権者は母親。月夜銀座にて清掃員として働いている。その経緯には複雑な所が多いが、少なくとも『商店会』の管理範疇外の、反社会的勢力との関与はない。
表立って関心を示すことは少ないが、三茄子の健やかな生育には強く関心を持っている。また、ある程度貯金が貯まったら彼女を引き取って二人で暮らそうと考えているらしい。
よって、今施設が立ち行かなくなると困るタイプであり、事件へ関与している可能性は低い。

GM:ということで、現在の情報収集判定ツリーはサブタブに貼った感じ!
◇ 情報収集
☆施設付近の不審者 <知覚> 6
圧力がもたらす影響から、"ヘロディアン"セルの動きを考える <<CLEAR>>
┣親権者調査(初期) <<CLEAR>>
┃┣親権者調査(始) <<CLEAR>>
┃┣親権者調査(一富士) <<CLEAR>>
┃┣親権者調査(鷹二) <<CLEAR>>
┃┗親権者調査(三茄子) <<CLEAR>>
┃ ┗☆"ヘロディアン"セルの拠点 <<CLEAR>>
┗☆"ヘロディアン"セルについて <<CLEAR>>
 ┗傭兵"ダマスカス・ヘッド"について <情報:裏社会> 12
  ┗???

天野ネリサと星育園について <<CLEAR>>
┣Nクリストフ教会の地下空間 <<CLEAR>>
┗夜の祈りに伴う現象の正体について <<CLEAR>>
 ┗[ABOLISHED]
GM:トリガーもなくなったし、残るは不審者と"ダマスカス・ヘッド"についてのみですね
GM:という訳で判定をどうぞ!
嬬恋七瀬:不審者調べます!
GM:判定どうぞ!
嬬恋七瀬:3DX+1
DoubleCross : (3R10+1[10]) → 9[6,7,9]+1 → 10

嬬恋七瀬:ヤッタ
GM:OKです。これは情報を直接、というよりはあとでちょっと演出をさせてください。不審者遭遇演出
嬬恋七瀬:ヒェーッ
GM:というわけで残り、"ダマスカス・ヘッド"について をお願いします!
彩谷千映理:“ダマスカス・ヘッド”について調べます
彩谷千映理:ここは安全にコンセも切ろう
彩谷千映理:コンボ:マルチフェリアス 《コンセ:ウロボロス》《無形の影》 ミーミルの覚書をコネ:情報屋に変化させてダイス+2
GM:徹底的じゃん
GM:判定どうぞ!
彩谷千映理:5dx7+1
DoubleCross : (5R10+1[7]) → 10[3,3,4,4,8]+3[3]+1 → 14

彩谷千映理:よしよし
GM:問題ないですね。開きます
彩谷千映理:彩谷千映理の侵蝕率を+6した(侵蝕率:66->72)

・傭兵"ダマスカス・ヘッド"について
活動歴の浅い少女傭兵。戦闘データは少ないが、バロール/オルクスの銃使いで、対多数戦を得意とする。
実力はそこそこあるが、本人の態度の不真面目さと経験の少なさを理由に低い報酬で買い叩かれ、不満を感じていることが多い。
"コヴェントリー・キャロル"はそこに目をつけ、単価はそのままに長期間契約で彼女を護衛として雇い入れた。
契約当初は彼女も満足していたが、長らく退屈な時期が続いたことにそれはそれで不満を持ち、雇い主の"コヴェントリー・キャロル"にゴネて渋々に許可をもぎ取り、短期の別の仕事を探している。
その気になれば連絡をつけられるだろうし、その傭兵としての意識の低さには付け入る隙があるだろう。

→ "ダマスカス・ヘッド"にコンタクトを取り、有利な状況を整える が判定可能になりました。
GM:これは本来<交渉>12 の難易度ですが、「"ヘロディアン"セルの拠点」が既にクリアされているので、難易度が8まで低下しています。
GM:UGNとして拠点まで分かってるんだぜということをチラつかせれば、いざという事態の時に有利な状況を作る手回しができる、というくらいのニュアンスです。
GM:という点を踏まえて、残り判定どうぞ!
木虎ツグミ:では交渉判定します!
GM:判定どうぞ! 悪い大人仕込みの交渉術!
彩谷千映理:《支援射撃》でダイス+3してね~
木虎ツグミ:わーい、ありがとうございます!
彩谷千映理:彩谷千映理の侵蝕率を+2した(侵蝕率:72->74)
木虎ツグミ:5dx=>8
DoubleCross : (5R10[10]>=8) → 7[2,3,4,6,7] → 7 → 失敗

GM:わ、悪い大人の彼女が支援してきた……
木虎ツグミ:あれ、ダイスが
木虎ツグミ:あ、出てる
GM:かわいい
彩谷千映理:すかさずバディムーブ
彩谷千映理:+3しなさい
木虎ツグミ:やった!合わせて10で成功!
GM:わ、悪い彼女……!
木虎ツグミ:先輩のお陰で成功です!
彩谷千映理:ふふふ……
GM:では成功です。これもとりあえず成功として……あとで演出させてほしいな!
彩谷千映理:はーい



GM:……施設の近辺に、不審な人物が出没する。
GM:近隣住民からの噂レベルの話を天野ネリサから聞き及んだ君たちは、クリスマスの準備の合間、施設近辺を歩いて見て回っていた。
嬬恋七瀬:「不審者ねえ……」
嬬恋七瀬:あまり緊張感もない様子で、ほとんどただの散歩のように歩く。
GM:一番の重作業だった礼拝室の整理も、ボランティアの手で手伝える範囲は概ね終わった。もちろん他にやることがないでもないが、どちらかというとここから先は、職員がメインになるべき所だ。
壬生墨佳:「まあ、普通に“ただの”不審者でも拙いだろ」ただの散歩のようではない。
壬生墨佳:赤ん坊を背負っているからだ。星育園の子供。
壬生墨佳:職員がメインで作業をしている以上、世話の手が追いつかず、散歩を兼ねて。
嬬恋七瀬:「まあ、そりゃそうなんだけどさ……」
GM:施設内で最年少の、10ヶ月ほどの子だ。既に腰まですわっており、おんぶの紐を使えば安全上の問題もないだろうと見こされ、壬生さんに預けられた。
嬬恋七瀬:「普通に目撃されて近所で噂になるような奴なんだろ?本来のボクらの相手じゃないよな」
壬生墨佳:「……君さ」ため息をついて。
嬬恋七瀬:「何だよ?」
壬生墨佳:「自分が狙ってる建物に、急にボランティアが4人もやってきたらどう思う?」
嬬恋七瀬:「…………」
嬬恋七瀬:「親切な学生もいるもんだな~って」
壬生墨佳:「しかもあんな見事な代物まで作って見せちまったんだぜ。外からも分かるような、神々しいやつをね」
嬬恋七瀬:「それはお前がやったんだろ!」
壬生墨佳:「そうだけど。いいだろ?」
壬生墨佳:「自信作だぜ?」
嬬恋七瀬:「……まあ、子供のためだから、そこはボクも言わないけどさ……」
嬬恋七瀬:「ただの親切な学生じゃないのはバレるだろうな」
壬生墨佳:「気になって見に来るよな?」
嬬恋七瀬:「不審者がか?ツリーを?」
壬生墨佳:「待ちの戦術を取るやつは、つついて回すしかないだろ?」
嬬恋七瀬:「……そこまで考えてあんな大袈裟に飾りつけしたわけ?」
壬生墨佳:「……え?」
壬生墨佳:「いや……」
壬生墨佳:「……三茄子が喜ぶと思って……」
嬬恋七瀬:「違うのかよ!」
嬬恋七瀬:「感心して損した……」
壬生墨佳:「は!?人気だったろツリー……!」
壬生墨佳:「水を差すなよ。どっかの誰かさんみたいにさ!」
嬬恋七瀬:「お前のツリーが大人気なのは認めるけど、こっちの成果にまで水ぶっかけんなよな!」
嬬恋七瀬:「見ただろ!鷹二と近所の子のあの一糸乱れぬ統率……」
嬬恋七瀬:「ボクが仕込んだんだからな。ボクの手柄だぞ」
壬生墨佳:「へえ。子供相手なら指揮官気取るんだ」
壬生墨佳:「任務じゃ一度もやったことないのにな?隊長殿って呼んだほうがいいか?」
嬬恋七瀬:「頼まれたからやってんだよ……人をお山の大将みたいに言うなよな」
嬬恋七瀬:「大体、任務じゃ大体ボクよりそういうの得意な奴がいるだろ」
嬬恋七瀬:「それならそっちに任せた方が得策じゃん」
壬生墨佳:「……まあ、そりゃそうだ」
壬生墨佳:よいしょ、とおんぶひもを掛け直す。
嬬恋七瀬:「……あ、ちょっと待って」立ち止まって。
GM:背の子どもの方はすっかり落ち着いている。寒くないよう厚着しているので、体感的には熱いくらいだろう。
壬生墨佳:「ん?」
嬬恋七瀬:「寒そうだな」
嬬恋七瀬:言いながら、巻いていたマフラーを解く。
嬬恋七瀬:「動くなよ」
壬生墨佳:「いやそれもあったら暑くないか…………?」
壬生墨佳:言いながらも素直に止まって。
嬬恋七瀬:「首元だけ出てるだろ……これでよし」マフラーを巻いて。
嬬恋七瀬:「暑そうなら返して貰えばいいし……あっ待て」
嬬恋七瀬:「これボクが寒いな……」
壬生墨佳:「……」
壬生墨佳:「バカなのか……?」
嬬恋七瀬:「うっさい!」
嬬恋七瀬:「……いいから、早いとこ見回って帰ろうぜ」
壬生墨佳:「……ったく。僕の持ってけよ、ほら」
壬生墨佳:顎をくいと上げて。「背負ってる分暖かいからな」
嬬恋七瀬:「……は!?」
嬬恋七瀬:首元にちらりと目をやって。
壬生墨佳:「いや、僕肩まで腕上がんないし」
嬬恋七瀬:「いや……そんな……い……いらねーよ……」
壬生墨佳:「いや寒いんだろ?」
嬬恋七瀬:「寒くないし……全然……暑いくらいだけど……?」
嬬恋七瀬:言いながら、北風に身を縮こまらせる。
壬生墨佳:「何それ」薄く笑って。「まあいいけど」
壬生墨佳:「行こうか。寝ちゃってるかな?」後ろを振り向いて顔を伺おうとして。
壬生墨佳:「……あ、もしもヤバかったら君が頼むぜ」
壬生墨佳:「僕無防備だからな今」
嬬恋七瀬:「……分かってるよ。だからボクの方が手ぶらなんだろ」
嬬恋七瀬:「お前こそ、ヤバかったらその子連れてさっさと下がれよな」
壬生墨佳:「まあ、大丈夫だとは思うけどな」
壬生墨佳:「実働戦力の方にはツグミたちが行ってるはずだ」
GM:ではそう話している所……ちょうど、施設の裏の勝手門を眺められる地点に。
嬬恋七瀬:「あっちも大丈夫だといいけど。ツグミが交渉って、なあ…… ……ん?」
GM:何もない電柱の影で、わざとらしくスマホをいじりながら、チラチラと施設の方を伺っている不審者がいる。
不審者:「…………」 立派な体格の男だ。君たちには気付いていない。
嬬恋七瀬:「……なあ」
嬬恋七瀬:「不審じゃない?あれ……」
壬生墨佳:「……見えてる。指差すなよ」口だけを動かして。
嬬恋七瀬:「……お前はここに。ボクが見てくる」
壬生墨佳:「うん」
嬬恋七瀬:服の下のトイガンを確かめてから、何気ない様子で不審者のほうへ歩いていく。
GM:その振舞いは明らかに素人のそれだ、接近する君にも意識を向けない。
嬬恋七瀬:「…………」
嬬恋七瀬:自分の今の服装――コートに制服、を確かめてから、愛想よく声を掛ける。
嬬恋七瀬:「お兄さん、すいませーん」少し困ったように笑いかけて。
不審者:「ん? ……えっ?」 バッ、と驚いた表情で君を振り返り
不審者:「俺……俺かい? なっ、何かな?」
不審者:落ち着きない様子で君に返す
嬬恋七瀬:「お兄さん、この辺りの方ですか?」小首を傾げて。「ちょっと道に迷っちゃって……困ってるんです……」
嬬恋七瀬:目をほんの少し潤ませ、上目遣いで男を見る。
不審者:「えっ? 道? アハハハ、そうなのか……それは困ったねえ……お兄さん? 俺?」
不審者:まだ動揺の方が強い様子だったが、次第に落ち着いてくる。腕でがしがしと自分の首を擦り
不審者:「道に迷ったか。あー、そうだね。俺もあんまり力になれるかは分かんないな。この辺りの人間でもないし……」
嬬恋七瀬:「そうなんですか? 困ったなあ……スマホも充電切れちゃったし……」
嬬恋七瀬:心細そうに俯く。
嬬恋七瀬:「お兄さん、どちらからいらしたんですか?」
嬬恋七瀬:「私よりは詳しいかも……この辺のこと、全然分かんなくて……」
不審者:「エ!? どちらからって……あ、あっちの方か?」 咄嗟に指差した先は、近くのバス停だ
不審者:「いやあ、俺もホント、別に詳しくはないからさあ……力になりたいのはヤマヤマなんだけど……」
不審者:「スマホで何か調べれば分かるのかな? どこに行きたいのかな?」
嬬恋七瀬:その問いかけを無視して、「えー、お兄さん、バスでいらしたんですか?私は電車なんです。ここまで結構歩いちゃいました……」苦笑する。
嬬恋七瀬:「何か用事でも? 私も初めて来たんですけど……」辺りを見回して。「この辺、何にも無くないですか?」
不審者:「あ。そうかい? それは大変で……ん、電車で来て……」 そこでようやく、君のことを観察するような目で見て
不審者:「……もしかして、あそこ……聖クリストフ星育園に、ボランティアで来てる子か?」
嬬恋七瀬:「あれ?ご存知なんですか?」両手を合わせて。「そうなんです。そこ……聖クリストフ星育園?に行きたくて!」
嬬恋七瀬:「お兄さん、星育園の方ですか?」
不審者:「エ!? 違う違う。俺は施設の人間じゃないんだ。だが、今から……」 ううむと腕を組み
不審者:「……もしかしたらそれは考え直した方が良いかもしれないぞ」 真剣そうな表情で
嬬恋七瀬:「えっ?」きょとんとした顔。「どうしてですか……?」
不審者:「君は知らないんだろうが、あの施設には色々怪しい噂がある……施設っちゅうか、隣の教会だな」
嬬恋七瀬:「怪しい噂……!?」
嬬恋七瀬:「怪談的なやつですか?」噂にわくわくしている女子高生を装って。
不審者:「そう。でもそんな、楽しいもんでもない。ええか、オフレコなんだけどな」 声をひそめるように
不審者:「何か怪しい儀式をしてるとか、教会の地下には秘密の部屋があるとか……」
不審者:「教会を管理してる天野つう女もアレで色々、悪い噂がある。色々な」
不審者:「だからあんま、面白半分で関わらん方が良い。不気味な所なんだよ」
嬬恋七瀬:「えーっ、何ですかそれ、RPGみたいな……」
嬬恋七瀬:「やだ、どうしよう、怖ーい……」
嬬恋七瀬:「お兄さん、もしかして……それで教会を見張ってたり?」
嬬恋七瀬:「正義の味方とか?」
不審者:「ウワッハハハ! 正義の味方なんてもんでもない! ただ……えーと……」 何か思い出すような顔をして
不審者:「……そう、オフレコなんやけどな。探偵なんだよ。あの施設を探る探偵!」
嬬恋七瀬:「探偵!?」声を上げてから、あっと口を塞いで見せる。
嬬恋七瀬:「本当にいるんですね、そういうの……!」
月岡探偵:「アハハ、声が大きい大きい!」 ちなみにこちらも大きい 「月岡言うん。でも秘密やぞ? 探偵はバレたらイカンからなあ」
嬬恋七瀬:「じゃあ秘密探偵ですね?かっこいいです!」
月岡探偵:「ヘッヘヘ、秘密探偵……」 表情がだらしない!
月岡探偵:「まあ、そういうことで、嬢ちゃん。俺はあの施設のこと、探ってるから……嬢ちゃんは帰りな。無駄足になっちまって悪いが……」
月岡探偵:「関わらん方が良い。あそこにはな」
嬬恋七瀬:「……月岡さん!」その両手をはっしと握る。
嬬恋七瀬:握ったその手はすこし動かしただけではびくともせず。
嬬恋七瀬:そのまま足払いを掛ける。
月岡探偵:「ひゃ」
月岡探偵:「が!?」 ストレートに転倒!
嬬恋七瀬:「…………」倒れた月岡探偵を見下ろして。
嬬恋七瀬:「色々聞かせてくれる?おじさん」
月岡探偵:「痛っ……? ……??」 事態を理解できていない
嬬恋七瀬:「壬生」片手で腕を掴み上げたまま、スマホで通話を掛ける。
壬生墨佳:「君なあ」物陰から、呆れたように出てきて。
月岡探偵:「な、何だ可愛い子と思ってたのに……っくう」
月岡探偵:「とんだじゃじゃ馬……へ、へへ」 へらへらと口角を歪めて
嬬恋七瀬:「オッサン、ボク手荒なこと大好きだからさっさと話したほうがいいよ」屈み込んで。
嬬恋七瀬:「探偵ってことは趣味でやってるわけじゃないんでしょ?」
月岡探偵:「ヘヘ、ヘッヘヘ……どういうことかはさっぱりやが……」
嬬恋七瀬:「誰の依頼で星育園を嗅ぎまわってるわけ?」
月岡探偵:「いや、そうだな。探偵は嘘だ」
嬬恋七瀬:「は?」
月岡探偵:「俺はもっとすごい」
嬬恋七瀬:「秘密探偵?」
月岡探偵:《瞬間退場》します。君の手の触れていない部分から、男の身体がほどけ、アスファルトの隙間を流れるように消えていく。
月岡探偵:エグザイルの《異形の歩み》の応用的な動作だと見抜いても良い。
嬬恋七瀬:「あっ!?おい!?」
嬬恋七瀬:消えていく男の身体を掴もうとして。
嬬恋七瀬:「マジかよ!?」
月岡探偵:「ハハ……もっとすごいって言ったろ! 悪ぃな嬢ちゃん!」 掴もうとした所から、身体が解けて逃げて行く
嬬恋七瀬:「キモい!キモいキモいキモい!」
月岡探偵:「"オーヴァード"つうらしいんだわ! じゃな!」
嬬恋七瀬:「すごいっつーかキモいよオッサン!!」
月岡探偵:「知らんなあ!」 その発言を最後に、月岡と名乗った不審者は完全にバラバラになり、姿を消す
嬬恋七瀬:「ああークソッ!マジかよ……!」苛立たし気にアスファルトを叩く。
嬬恋七瀬:「油断した……!チョロそうだからただの一般人だと思ったのに……!」
壬生墨佳:「……逃したことはいいよ。それは仕方ない」
嬬恋七瀬:「いや……一般人でオーヴァードなのか……?」
壬生墨佳:「……まあ、関係者だろ」
壬生墨佳:「中の誰かの。オーヴァードだったのか、オーヴァードになったのかは知らないけどさ」
嬬恋七瀬:「……儀式や地下のことまで掴んでる。それに……天野さんに悪い噂があるって、何だ?」
壬生墨佳:「どうだろうね。そう吹き込まれたのか、何かがあるのか」
壬生墨佳:「まあでも、朗報だな」
嬬恋七瀬:「何がだよ」
壬生墨佳:「監視をこのレベルの人間に委ねないといけない」
嬬恋七瀬:「……確かに」
壬生墨佳:「戦力の層の程が見えるだろ?」
嬬恋七瀬:「後ろ盾は大きくなさそうだな」
嬬恋七瀬:「でもミスったなあ……もうちょっとおだてれば色々聞き出せそうだったのに」頭をがしがし掻いて。
壬生墨佳:「いや、いいよ。だってさ」
壬生墨佳:「君ならあのレベルの駒に余計なこと吹き込むか?」
壬生墨佳:「ギャンビットにもならないだろ、あれ」
嬬恋七瀬:「……捨て駒か」溜息を吐く。
嬬恋七瀬:「……帰るか。その子怪我無いよな?」
壬生墨佳:「当然。だってさ」
壬生墨佳:「君が前衛やったんだろ?」
嬬恋七瀬:「よく分かってんじゃん」笑って。
壬生墨佳:「じゃあ、そういうこと。帰ろうぜ、相棒」
嬬恋七瀬:「そろそろ夕飯の手伝いしなきゃな。行こうぜ」
壬生墨佳:「うん。この子と一緒に」紐を再びぐっと強めて。
嬬恋七瀬:「ああ。さっきから寒くて風邪引きそうだ」
壬生墨佳:「……じゃあなんでマフラー取らなかったんだよ……」
嬬恋七瀬:「…………」
嬬恋七瀬:「何かなぁ、夕飯」顔を見せないように踵を返した。



GM:時刻的には、二人が不審者に遭遇した、その少し前。
GM:木虎ツグミ、彩谷千映理。君たち二人は、路地裏の、人気のない個人経営の喫茶店を目指していた。
GM:"コヴェントリー・キャロル"に雇われているという傭兵、"ダマスカス・ヘッド"との接触に、そこのテラス席が指定されていたからだ。
彩谷千映理:「いかにもって感じの雰囲気だね。いかにも過ぎる」
木虎ツグミ:「確かに、映画とかで見たことあります!」
彩谷千映理:「あからさまというか、なんというかねー。見た目から入る感じありそー」
彩谷千映理:口調こそ呑気だが、目だけは警戒するようゆっくりと見回している。
木虎ツグミ:「えっと、テラス席に行ったら会えるんでしたよね?」
彩谷千映理:「そうそう。……あれかな?」
GM:テラス席……と言っても、そう席は多くない。それに加えて、この季節だ。わざわざテラスで時間を過ごす客などそう多くはなかった。
GM:加えて、"ダマスカス・ヘッド"が年若い少女であるという情報を君たちは既に得ている。自然、誰に話しかけるべきは明確となった。
少女:「…………」
少女:ぼんやりした表情でカフェオレを啜っている。
彩谷千映理:「やあお嬢さーん。コーヒー、冷めてなーい?」
少女:「そうなんですよね」 君の方を見ずに返事する
少女:「せっかくなので形から入ろうと思った私でしたが、冷静に考えてこの季節の室外席はヤバかった」
少女:「でも故郷よりは寒くないです。ごきげんよう」 君を見て
"ダマスカス・ヘッド":「"ダマスカス・ヘッド"と名乗っています」
彩谷千映理:「私は”ヴァイオレット・アイリス”。で」ツグミちゃんを促す
木虎ツグミ:「き……じゃなくて!パグマ・ラーヴァタです!」
"ダマスカス・ヘッド":「どうもどうも。お仕事関連のコンタクトということで、もっとイカツめの方が来る覚悟をしていたのですが、まさか私と同じくうら若き乙女ズとは」
"ダマスカス・ヘッド":「お互い、夢見る乙女じゃいられないってことですか。もういくつ寝ればクリスマスだというのに世知辛いな」
"ダマスカス・ヘッド":「してどんな案件でしょう。最終的には今の雇い主ともあれこれどれそれ擦り合わせしていただきますが、とりあえず話は聞かせて欲しいですな」
"ダマスカス・ヘッド":「まあ座って座って」 空いている椅子を勧めます マイペースだ
木虎ツグミ:「ありがとうございます!」 普通に座る。
彩谷千映理:「どーも」同じく座る
"ダマスカス・ヘッド":「私としては、適当にババンと撃ってババンと貰えればそれでハッピー。経験不相応の実力の持ち主ですので、割かしなんでもできると思います」
"ダマスカス・ヘッド":「未出の豪傑。熊に育てられた金太郎。桃から自力で生まれた桃太郎。大体そんな感じ。いえ、お金さえ貰えれば野良犬でも間男でも何でもババンと致しますが……」
彩谷千映理:「やー、なかなか手広いねー」
"ダマスカス・ヘッド":「はい。しかもクリスマスもお正月もバリバリ動けます。年末年始は休暇を取る殺し屋も多い中これはストロングポイント」
"ダマスカス・ヘッド":「あ、いえ。今の雇い主とは調整してもらいますが。でもあの人も一周回って正月とか休みそうなんだよな。どうなんだろ。よくわからんからなー」
木虎ツグミ:「えっと、セールスポイントには沿わなくて申し訳ないんですけど!」
木虎ツグミ:「私達の依頼は撃ってほしいとかでなくて、撃たないでほしいの方なんです!」
"ダマスカス・ヘッド":「ふむ」
"ダマスカス・ヘッド":「……ふむ?」 かくん、と首を傾げる
木虎ツグミ:「私達、今度ダマスカスさんの依頼主と戦闘になるかもしれなくて」
"ダマスカス・ヘッド":「おお」
木虎ツグミ:「そのときにダマスカスさんに戦闘放棄とか、撤退とかしてほしくて相談しに来たんです!」
"ダマスカス・ヘッド":「素直」
木虎ツグミ:「あ、勿論味方になってもらえたら一番良いんですけど!」
彩谷千映理:「ぶっちゃけるねー。ま、そういうこと」余裕そうな笑みを浮かべている。
"ダマスカス・ヘッド":「育ちの良さが伺えますね」
"ダマスカス・ヘッド":「確かに気持ちは分かりますが、さすがにそれで、いいッスよ! とは言いづらいのが乙女心です。あなたたちは今の雇い主よりはだいぶお可愛らしいですが……」
"ダマスカス・ヘッド":「そもそも戦いで雇い主を勝たせるのが私の仕事ですからね。それとも勝率が3000%くらいあったりなさる?」
彩谷千映理:「……ぶっちゃけさ。待遇、いいの?」
"ダマスカス・ヘッド":「文句なく良ければこのように他方でのお仕事を模索したりはしませんね」
彩谷千映理:「だよねー。……で、だよ」
彩谷千映理:「雇い主さんの痛いところをこっちはいくらでも突ける状況だって言ったらさ、どーよ」
"ダマスカス・ヘッド":「そうですね。ここまできたらきっちりしっかりぶっちゃけましょう」
"ダマスカス・ヘッド":「どこまで割ってます?」
彩谷千映理:スマホを開き、画面を見せる。情報屋に撮らせた拠点の写真だ。
"ダマスカス・ヘッド":「oh...」
木虎ツグミ:「雇い主はコヴェントリー・キャロルさんで、ヘロディアンセルのメンバー」
木虎ツグミ:「交渉とか情報の運用が得意で、戦闘でも支援や妨害がメイン。ただし元々戦闘は専門外」
木虎ツグミ:「今は聖クリストフ星育園を狙って、手をまわしてる……って、感じですよね?」
"ダマスカス・ヘッド":「oh......」 顔を両手で覆い
木虎ツグミ:同じくスマホのカンペを見ながら、情報を読み上げる。
"ダマスカス・ヘッド":「負けだ……この戦い我々の負け……もはや一分の勝ち目もない……もはや我は両手両足をもがれたイモムシ……」
"ダマスカス・ヘッド":「……とまでは」 パッ、とそれを離す。相変わらず無表情 「いかないのが実際の所です。そもそも"あなたたち"の戦力レベル分からんからな」
彩谷千映理:「まーね、そりゃそう簡単には行かないよね」
"ダマスカス・ヘッド":「ええ。私一人で勝っちゃうかも。強いので」
木虎ツグミ:「えっと、ならもう言っちゃっていいですか?彩谷先輩」
"ダマスカス・ヘッド":「イモムシにも両手両足はありませんし」
彩谷千映理:「言っちゃえ言っちゃえ」
木虎ツグミ:「私達は、UGN第十一支部のチルドレンです!」
"ダマスカス・ヘッド":「……おお」
"ダマスカス・ヘッド":「UGNの方からおいでで? 消火器をお売りに?」
"ダマスカス・ヘッド":「いえ、別に厄介な訪問販売の類いでないことは分かります。小動物系のお嬢さん。UGNそのものですね」
"ダマスカス・ヘッド":自分の三編みを弄びながら 「……もちろん。私の雇い主はUGNが邪魔立てしてくることも想定し、計算に織り込んでいました。ただそれは、少なくとも今年中ではないとも」
"ダマスカス・ヘッド":「思ったより早い。なるほど、なるほど。それは一考に値しますね」
"ダマスカス・ヘッド":しばらく三つ編みを弄り思案していたが、やがて君たちに訊ねる 「……では条件をお出ししても?」
木虎ツグミ:「はい!なんですか?」
"ダマスカス・ヘッド":「前提として私は傭兵をやっています。なので、敗色濃厚になったら飽きた子供のように即座に乗り換えるという噂がついてはどうにも商売になりません」
彩谷千映理:「信用商売だもんね、大変だ」
"ダマスカス・ヘッド":「人の噂も七十五日。七十五日も休業となっては、おまんまの食い上げです。私はごはんを食べられなくなってしまう。いえまあいわゆるごはんは食べる必要ないんですが」
"ダマスカス・ヘッド":「……なので当然、今すぐあなたたちに全面協力とは参りません。できるとすれば、そう」
"ダマスカス・ヘッド":「『実際に戦う時』ですね。もしもあなたたちが十分な戦力を持って私の雇い主の所にカチコミに来たとして……」
"ダマスカス・ヘッド":「……手駒を一つ。"コヴェントリー・キャロル"のボディガードが一人います。そいつを一度でも戦闘不能にまで追い詰められたら、その戦力を認めましょう」
"ダマスカス・ヘッド":「私はあなたたちにご協力。今の雇い主には死んでいただく。私は無事にトンズラをこく。こっそり雇い主の財布をくすねていく。という所でいかが?」
木虎ツグミ:「なるほど。んっと……」 判断を仰ぐように彩谷先輩に目線を送る。
彩谷千映理:「つまり、銃口をこっちから逸らすには、目の前で一人ヤっちゃえばいいってわけ」
"ダマスカス・ヘッド":「そういうことです。先手はあなたたちに譲っときましょう」
"ダマスカス・ヘッド":「UGNと言うからには、当然それくらいの戦力はお持ちでしょ?」
彩谷千映理:ニヤリ、と笑ってみせる。
木虎ツグミ:「はい!勿論です!」
"ダマスカス・ヘッド":「はい。じゃそういうことで。うーん、悪いことしてる気分。人を裏切るのは初めてですね」
彩谷千映理:「人を撃つのは悪いことじゃないのかなー」くすくす咲いながら
"ダマスカス・ヘッド":「おっと、これは痛い所を突かれましたよ。そのレベルの話になると、私はもっといっぱい悪いことをしているので、良心が耐えられず爆発してしまうのですが……」
彩谷千映理:「あはは、じゃ、そこは目をつぶろうかな。私も良心が痛むこと多々あるもんね」
"ダマスカス・ヘッド":「若者の間に流行しているのかもしれませんね、良心の痛み。つける薬が欲しい所ですな」
"ダマスカス・ヘッド":カフェオレを飲みきり、席を立つ 「では交渉決裂ですね。残念でした。……と、雇い主には報告しておきます」
彩谷千映理:「“ダマスカス・ヘッド”さんのより一層の活躍をお祈りしております……って言ってたってのもよろしく」
"ダマスカス・ヘッド":「くーっ、若者どころか大人の仲間入りじゃないか、シビれます。……あ、一応言っておきますが」
"ダマスカス・ヘッド":「もしあなたたちがその場にいなかったら、今の約束は当然無効ですよ? 大事な所ですからね。そこだけよろしくお願いします」
木虎ツグミ:「大丈夫です!必ず行きますから!」
GM:「はい。小動物系お嬢さんのお言葉は信じましょう。ではお疲れさまでした」
"ダマスカス・ヘッド":「はい。小動物系お嬢さんのお言葉は信じましょう。ではお疲れさまでした」
"ダマスカス・ヘッド":「御社の一層の活躍をお祈りしております。あ、10分くらいここで時間潰してから出てくださいね」
"ダマスカス・ヘッド":そう言って"ダマスカス・ヘッド"は去って行きました
彩谷千映理:去っていく姿を見届けた後。
彩谷千映理:「……さっむ、流石に中入って良くない?」
木虎ツグミ:「そうですね!席変えてもらいましょう!」
彩谷千映理:「この時期にテラス席はヤバいでしょ」と言いつつ中に
木虎ツグミ:「交渉成立して良かったですね!私、ちゃんと出来てましたか!?」
木虎ツグミ:同じく言いながら中に入る。
彩谷千映理:「できてたよー。特に相手にビビらなかったのと、信用されたってとこは100点じゃないかなー」
木虎ツグミ:「本当ですか!良かったです!」
彩谷千映理:「交渉は信用されることが大事だからね。そーいうのはツグちゃんの方が得意そう」
彩谷千映理:「こういうの初めて?」
木虎ツグミ:「なるほど!信用ですか……」
木虎ツグミ:「あ、いえ!この前異世界に行ったときに一回しました!」
彩谷千映理:「あー、例の。ミアちゃん連れて帰ってきた時のやつだっけ」
木虎ツグミ:「はい!そのときは夏目さんが一緒に来てくれて、上手く取り次いでくださったんです!」
彩谷千映理:「へぇ、夏目さんが……。ま、口は上手いもんねあの人」
木虎ツグミ:「夏目さんも信用のこと話してましたよ!お互いに信用して取引しようって」
彩谷千映理:「……お互い信じるって、大事だよね。時々忘れかけちゃうけどさ」
木虎ツグミ:「信じてもらうのも、信じるのも、すっごく力になりますもんね!」
彩谷千映理:頬杖をつきながら、素直な後輩の笑顔を見て目を細める。
木虎ツグミ:「異世界に行ったとき、すごく実感したんです。ミアちゃんに助けてもらったり、三日月さんにいろいろ教わったり」
木虎ツグミ:「楠さんの背中を見たり……夏目さんにもたくさん守ってもらったんですよ!すっごく頼りになるって感じでした!」
彩谷千映理:「へえー、そっかそっか。頼りになる感じだったかー」ツグちゃんの夏目さん評を聞いてにこにことしている。
木虎ツグミ:「はい!私だけじゃなくて、三日月さんとか楠さんのこともしっかり守ってましたし」
木虎ツグミ:「ちょっと、こう……悲しくなったときにお話を聞いてもらったりもして、沢山助けてもらってました!」
彩谷千映理:「まーね、あの人守ることにかけては超一流だし……そっか。ふふ」
彩谷千映理:「……よし、10分ちょい。そろそろ帰ろっか」
木虎ツグミ:「あ、本当ですね!帰って会の準備の続きしないと!」



GM:ではシーンを区切ります。ロイス・調達可です。次回までにやっておいてね!
嬬恋七瀬:ロイス保留でボルトアクションライフル狙おう
嬬恋七瀬:2DX+1>=15
DoubleCross : (2R10+1[10]>=15) → 3[1,3]+1 → 4 → 失敗

嬬恋七瀬:ダメ!以上!
壬生墨佳:ではこちらもボルアクをば。
木虎ツグミ:ならこっちもライフル試してみようかな
彩谷千映理:ボルアクなら買える
壬生墨佳:3dx>=15
DoubleCross : (3R10[10]>=15) → 8[4,7,8] → 8 → 失敗

壬生墨佳:ダメ!ロイス無しで終わり!
木虎ツグミ:2dx+2=>15
DoubleCross : (2R10+2[10]>=15) → 9[9,9]+2 → 11 → 失敗

彩谷千映理:ばで……
木虎ツグミ:あ、バディもらって1点払えば足りる!
彩谷千映理:ツグちゃんにバディムーブして+3
彩谷千映理:甘やかしちゃうぞー
木虎ツグミ:わーい、1点払って購入して嬬恋先輩にパス!
嬬恋七瀬:ありがとう……持つべきものは頼れる後輩……!
彩谷千映理:ロイスはツグちゃんに取ろう
木虎ツグミ:ロイスは彩谷先輩に〇尊敬/疑問で取得!
彩谷千映理:後輩/木虎ツグミ/庇護○/不安/ロイス
木虎ツグミ:そう言えば夏目さんといつ知り合ったのか聞いてなかったという疑問
彩谷千映理:なんか欲しい物あったら買いますけど
彩谷千映理:ないなら潜伏者をクライマックスに温存します
壬生墨佳:こっちはないです!
木虎ツグミ:こっちも無いです
嬬恋七瀬:とくになし!
壬生墨佳:あ、マジでなかったら適当な盾かな
彩谷千映理:リアクティブシールド狙ってみよう
彩谷千映理:できればいいななので素振りで
彩谷千映理:3dx+6=>18
DoubleCross : (3R10+6[10]>=18) → 8[6,6,8]+6 → 14 → 失敗

彩谷千映理:惜しい
彩谷千映理:以上
壬生墨佳:おしい……


◆ Middle 6 12月23日 黄昏刻 ScenePlayer:木虎ツグミ


GM:イベントが起こるまではツグミちゃんのみ登場可能です。侵蝕率ダイスをどうぞ
木虎ツグミ:1d10+65
DoubleCross : (1D10+65) → 6[6]+65 → 71




GM:空が紅い。
GM:夕暮れに染まる町並みを、君と、天野ネリサ、旭台始の3人が歩いていた。
GM:パーティーの料理のためにどうしても欠かせない材料が切れていたので、買い物に出る二人。そこに、壬生・嬬恋両名から不審者の情報を受け、手伝い……を装い護衛としてついていったのが君である。
旭台始:「……わざわざついて来てもらってすみません」 始が静かに言う
木虎ツグミ:「大丈夫ですよ!これでも力は強い方なんで!」 荷物持ちを引き受けつつ、出来る限り気は張っていた。
旭台始:「はい。助かりました。本当に力持ち……なんですね」 その様子を見て
旭台始:「……天野さんも見た目よりも力があるんですが、どうでもいい所とか、肝心な所とかで転んだりするんで……」
天野ネリサ:「そ、その話はやめてくださいっ」 慌てる
天野ネリサ:「……でも、木虎さん。それに皆さんのおかげで、何とか無事にクリスマス会を迎えられそうです」
天野ネリサ:「本当にありがとうございます。……ちょっと気が早いんですけど」 ぽん、と両手を合わせて
木虎ツグミ:「いえいえ!お役に立てて何よりです!」
旭台始:「……木虎さんは立派ですね」
旭台始:「園の手伝いの時も、いつも元気で、そうやってニコニコしてた気がします」
木虎ツグミ:「そ、そんなに立派なんてことないですよ!お手伝いするのも楽しかったですし!」
天野ネリサ:「ふふ。でもやっぱり、素敵なことだと思いますよ。そういうことを、楽しめるのも」
旭台始:「爪の垢を煎じていただきたいくらいです」 視線を落とし
旭台始:「飲ませるなら、悪ガキたちと、私と、それから……」 指折り数え始め
旭台始:ふと、足を止める。
天野ネリサ:「……始ちゃん?」 ネリサはまず始の方を見て、それから前を見る
GM:君も気付いて良いだろう。前方、行く手に大きな人影がある
月岡探偵:「…………」
GM:壬生・嬬恋から話を聞いていた不審者の男だ。特徴が合致している。
木虎ツグミ:「……どちら様ですか!」 ずいっと、二人を庇うように前に出る。
月岡探偵:「……いや、それはこっちの言葉やろ。どいてくれないか、小ちゃい嬢ちゃん」
月岡探偵:「俺が用があるのは始だけだな」
旭台始:「…………」 苦虫を噛み潰したような顔で俯いている
木虎ツグミ:「この状態でもお話は出来るじゃないですか!何の御用ですか!」
月岡探偵:「何や、嬢ちゃァん……」 苛立たしげに片眉を上げる
天野ネリサ:「……ありがとう、木虎さん」 前に出たツグミちゃんの肩に手を置き
天野ネリサ:「私がお話ししますから。始さんを連れて園に先に戻ってもらえませんか?」
天野ネリサ:声色は柔らかく温かいが、その底には固い意志が感じられる
木虎ツグミ:「……分かりました。始ちゃん、行きましょう!」
木虎ツグミ:言いながら、壬生先輩へと無線を飛ばす。不審者出没、至急来られたし。と。
旭台始:「……はい」
旭台始:僅かに声を震わせながらも、君に頷き、そして歩き出そうとする
GM:だが、動かない。
旭台始:「……?」 本人も動揺している。君は問題なく動けるが、彼女だけが動けなさそうだ
木虎ツグミ:「始ちゃん?どうしました?」 言いながら近寄る。いざとなれば荷物ごと抱えて走ることも考えて。
旭台始:「わ……分からない」
旭台始:「足が……ッ!」
GM:彼女がそう口にした瞬間だ。ず、とその身体が地面へと沈み込んだ。
GM:物理的な陥没のようにも見えるが、違う。影そのものに身体が沈み込んでいる
木虎ツグミ:「ッ、始ちゃん!」 荷物を投げ捨てて駆け寄り手を伸ばす、が。
???:『捉えた』
GM:濁った囁きが君の耳に届いた気がした、瞬間。
GM:ずるり、とその身体が、彼女自身の影へと飲み込まれ、消える。
GM:これはEロイス《囚人の鳥籠》の効果です。以降、条件を満たさなければ彼女が解放されることはありません。
旭台始:「……!!」
GM:君が見る彼女の最後の表情は、彼女が何か言おうと口を開いた瞬間のものだった。それを最後に、忽然とその姿は消える。
天野ネリサ:「……月岡さん、あなたは施設への接近を控えるように申し渡され……」
月岡探偵:「……ッし! やった!」 何やら天野と話していた月岡が、快哉を上げる
月岡探偵:「やってくれたんやな、コヴェさん!!」
天野ネリサ:「……?」 その様子と、更に辺りに始の姿がないことに気づき、天野がツグミちゃんに問う
天野ネリサ:「…………始ちゃんは?」
月岡探偵:「ははは! 気付かんか! まあ良え。もうアンタには用はない!」
木虎ツグミ:「天野さん、ごめんなさい!後で説明します!」 天野さんを庇いながら、月岡へと指先を向ける。
月岡探偵:「ああん?」 不快げにまた片眉を上げて 「なんだ小ちゃいの。どうするつもりだ?」
月岡探偵:「言っとくが何をしようと無駄だ。始はもうコヴェさんの所やからな。ハハハッ! 最初っからこうするべきだったんだな!」
木虎ツグミ:「……月岡さんが、始ちゃんのお父さんだったんですね」
月岡探偵:「そう! 俺があの子のパパだ! 始はなかなかそう呼んでくれないけども……」
月岡探偵:「……人からそう言ってもらうのは気分が良いな、ハハ」 口角を釣り上げ
木虎ツグミ:「一緒に暮らしたいって気持ちは、分かります。家族は一緒が一番良いですから」
木虎ツグミ:「でも、それを力ずくでするのは間違ってると思います。始ちゃんの気持ちを無視しちゃダメです!」
月岡探偵:「ああん? ガキが分かったことを! じゃあ何だ? ガキのワガママの言うなりになるのが親か?」
月岡探偵:「そういうのはな、躾言うんだ。コドモが立派なオトナになるために、親はそりゃもう必死で……」
???:『……相手をするな』 再び、濁ったような囁き
???:『撤退だ。早く』
GM:二度その声を聞いた君には分かるだろう。その声の発生源は、近くの塀の上だ。見れば、カラスがそこに止まっている。
月岡探偵:「ああん? ええでしょコヴェさん! このガキに社会ってもんを分からせて……」
:「……」
月岡探偵:「……ケ!」
GM:彼は君たちとは反対方向に走って逃げようとする……けど、ツグミちゃんは何かする?
木虎ツグミ:月岡より烏の方に注意を向けます。天野さんのことも影に取り込めるかもしれないので。
GM:なるほど。それでは
天野ネリサ:「……すみません、木虎さん」
GM:《ワーディング》が発生します。発生源は君の隣。天野ネリサだ。
GM:同時に、彼女が今まで見せた事のない速度で動く。逃げゆく月岡に向けて風のように駆け、その身体を掴もうとする……が、
GM:触れた先から、その体はほどけて散っていく。これも嬬恋さんから聞いた通りだろう。彼はそうして逃げおおせるのだ。
月岡探偵:「ハハハ! 悪いが、俺は"オーヴァード"だ! そんなことじゃ捕まらん!」
月岡探偵:勝ち誇ったように言い残して、月岡はシーンから消えます。
天野ネリサ:「……」 後には拳を固く握りしめたネリサだけが立っている
木虎ツグミ:「……天野さん」 烏への注意を外さないまま、声をかける。
天野ネリサ:「…………」 彼女はゆっくりと君を見て
天野ネリサ:「え?」 目を丸くする
天野ネリサ:「あ、あれ? 意識、あります? 寝ちゃってません?」
天野ネリサ:「おかしいな、もしかして失敗しちゃってた……?」 慌てた様子だ
木虎ツグミ:「えっと、失敗はしてないです。その、色々説明しないといけないことがあるので」
天野ネリサ:で、もう一回《ワーディング》を張り直し 「……あ、もしかしてあなたも……?」
木虎ツグミ:「……はい。隠しててすみません」
天野ネリサ:「えーっ……」
天野ネリサ:「じゃあ、あなたも敵……」
天野ネリサ:「じゃないですよね……??」 困惑
木虎ツグミ:「あ、いえ!そうじゃないんです!」
木虎ツグミ:「そう、敵じゃなくて味方なんですけど、その」
:「……オーヴァード」
:「ボランティアの子供が偶然? ……いや……」
:烏はしばしツグミちゃんを見ていたが、やがて天野を見て
:「……『天の礎』を渡せ」
:「そうでなければ、さっきの娘は返さん。……持ち歩いているか?」
天野ネリサ:「……できません。それだけは」 返す口調の意志は固い
:「……ならばさっきの娘は、あの父親に良いようにされるだけだ」
:翼を羽ばたかせ 「お前の選択肢は、従うか、あの娘を見捨てるか、どちらかのみだ。覚えておけ」
:そう言い残すと、カラスは飛び去っていきます
GM:こうして、静寂だけが残る。底冷えした風だけが君たちの間を吹き抜ける
天野ネリサ:「……月岡さんと、人間の言葉を喋るカラスが、敵か」 彼女はそうぽつりと漏らすと、改めてツグミちゃんを見ます
天野ネリサ:「ごめんなさい。事件に巻き込んじゃったかもしれません。……ええと、味方の……何ていうんでしたっけ」
天野ネリサ:「オーバー?」
木虎ツグミ:「オーヴァード、ですね。それとその」
木虎ツグミ:「巻き込んじゃったというより、巻き込まれに来たというか。私達こそ、巻き込まないようにしないといけなかったていうか」
木虎ツグミ:「ううんと、とりあえず!先輩達も一緒にお話ししたいので、星育園に戻りましょう!」
木虎ツグミ:「そこで全部説明します!」
天野ネリサ:「……ええと」
木虎ツグミ:話しながら、壬生先輩へと再び無線。起きたこと全部をなるべく簡潔に。
天野ネリサ:「先輩って……皆さんも?」
天野ネリサ:「……嬬恋さんも……?」
木虎ツグミ:「はい!私も先輩達も、星育園を守るために来たんです!」
天野ネリサ:「……??」 要領を得ない表情は、なかなか晴れそうになかったが
天野ネリサ:「……分かり、ました。ひとまず、信じます。皆さんを」
天野ネリサ:「そして多分、私からもお話しする必要があると思います」
天野ネリサ:「教会に伝わる、『天の礎』について……」

GM:という訳で、場面が切り替わり天野の私室です。3人も登場をお願いします。
彩谷千映理:彩谷千映理の侵蝕率を+9(1d10->9)した(侵蝕率:74->83)
壬生墨佳:侵蝕率+6(1d10->6) (侵蝕率:76->82)
嬬恋七瀬:71+1D10
DoubleCross : (71+1D10) → 71+6[6] → 77

GM
GM:清楚で落ち着きのある、しかしどこか少女らしさの残る部屋に、スクリーンで隠されているとはいえ、その鉄扉はまったく不釣り合いだった。
GM:教会の地下への階段なのだと彼女は言った。そこに、『天の礎』なるものがあるとも。
GM:……おおよその予想通り、天野ネリサはオーヴァードであった。しかも今まで一切、UGNと接触をせずに生きてきた類いのオーヴァードだ。
天野ネリサ:「……なるほど、なるほど」
天野ネリサ:「そういう組織があって……密かに活動していて」
天野ネリサ:「それで、皆さんはそこのメンバーってことなんですね」
嬬恋七瀬:「ええ、まあ……そういう感じです」
嬬恋七瀬:普段より口数少なく。天野さんがオーヴァードだったと知って、何か自分でもよく分からないショックを受けている。
天野ネリサ:「そんなにいっぱいいるんですね。そういう人……びっくりしました」
壬生墨佳:「……君は生まれつき?」
天野ネリサ:「父からは、私たちと『敵』しかいない、と教わっていたので」
天野ネリサ:「ええと、一応生まれつき……でしょうか」 首を傾げ 「父も同じなんです。で、私もそうだったんですけど……」
天野ネリサ:「元々はそんなに強くありませんでした。ただ、12歳の時に、『天の礎』に触れさせられて……一気に強くなった感じですね」
壬生墨佳:「失礼ですけど、お幾つです?」
天野ネリサ:「21です。誕生日は2月になりますけど……」
嬬恋七瀬:「……20と、1歳……」壬生さんに視線を送る。
壬生墨佳:「……そういう人が一気に増えたのは、20年前です」
壬生墨佳:「それまでは、珍しいものだったんですよ。お父様が、『敵』しか居ないと言ったのはそのためかな」
壬生墨佳:「僕らはその頃生まれてないからだ」
天野ネリサ:「あ、かもしれませんね。父も……あと、祖母もそうだったと聞いていますが」
天野ネリサ:「父も祖母も、あまり外に出るタイプではありませんでしたから。教会でお祈りをして、ご奉仕をして……」
天野ネリサ:「……あとは、鍛錬。『天の礎』を『敵』から守るために」
壬生墨佳:「何故、誰より。守る必要が?」
天野ネリサ:「危険な物だったから、と聞いています。『天の礎』には『地の翼』という分割されたパーツがあって……」
天野ネリサ:「……この二つが合わさると、とても恐ろしいことが起きると。しかし、みだりに破壊することもならない」
壬生墨佳:「え、ちょっと待って」
天野ネリサ:「なので、これを守ることが、私の家の……この教会の管理者の務めである、と」
天野ネリサ:「はい?」
壬生墨佳:「2つ?」
天野ネリサ:「はい。あ、これは物を見てもらった方が早いかな。ちょっと待っててくださいね」
壬生墨佳:「……お願いします」
天野ネリサ:天野は部屋に不釣り合いなその扉を押し開け、地下へと走っていく。程なく戻ってきた彼女の手には、金属製のオブジェクトがあった
GM:先端の切れた円錐状のオブジェクトだ。目につく装飾はない。
天野ネリサ:「これが『天の礎』です。……持ち出してはいけない、と言われていましたが」
嬬恋七瀬:「……羽が、無い?」眉を顰める。
壬生墨佳:「……天の礎と付けたくもなるな」
天野ネリサ:「あなたたちなら大丈夫だと思います」 言いつつ、嬬恋さんを見て 「うん」
壬生墨佳:「そっちが地の翼なんだろ」
天野ネリサ:「で、ここです」 天野は先端の切れた円錐の、上面の側部を指差す
天野ネリサ:そこには確かに、何かを差し込めそうな隙間がある
壬生墨佳:「そいつが揃って初めて、『ネグヌレビンの罰標』だ」
天野ネリサ:「ここに『地の翼』を差すことで、出力を大きくすることができる……らしいです」
嬬恋七瀬:「翼はどこに……」
嬬恋七瀬:「……『敵』ですか?」
天野ネリサ:「ねぐぬ……れ?」
壬生墨佳:「多分な。でもなければ求めないだろ」
天野ネリサ:「……その通りです。祖母は『天の礎』と『地の翼』を分けることはできたが、壊すことはできなかった、と言ってました」
天野ネリサ:「『地の翼』も人の手につかないようにしたと言ってましたが……いつかそれを、誰かが手に入れてしまうかもしれない」
彩谷千映理:「はぁ、遺産ってほんと傍迷惑だよね」
天野ネリサ:「そして、その人が『天の礎』を求めたならば、それが『敵』だと」
天野ネリサ:「遺産……あなたたちは、これについても詳しいんですか?」
壬生墨佳:「そこまでは。ごちゃごちゃ増えたのは最近だからね」
壬生墨佳:「まあでも、君達よりは、かな」
彩谷千映理:「ま、そういうのを収集管理してる専門家ならいる、かな」
天野ネリサ:「増えるんですね、色々……」 感心したような顔
嬬恋七瀬:「……失礼ですが、天野さんは星育園でこの……『天の礎』の力を使ってらっしゃいますよね?」
嬬恋七瀬:「寝る前のお祈りの時間に。あれは何か目的があってのことですか?」
天野ネリサ:「え?」 きょとんとした表情
嬬恋七瀬:「え?」
天野ネリサ:「使……えるもの、なんですか? すみません、触ったことも、わたし、あまりなくて」
嬬恋七瀬:「えっ……マジ……?」
嬬恋七瀬:「じゃない、そうなんですか……?」
天野ネリサ:「お祈りは、祖母と、父の代からの慣例で……あ、でも」
壬生墨佳:「目的のほうが散逸したのかもしれないな」
天野ネリサ:口元を手で押さえて 「……夜のお祈りの時、なんだかザワザワする感じがして……あれ、夜のお祈りだからかと思ってたけど」
天野ネリサ:「もしかして違うのかしら……これが動いてたから……?」
天野ネリサ:「……あっ、えっと、すみません。ともかく、『天の礎』についてはそういうことです。多分、父ならもっと色々知ってるとは思いますけど……」
壬生墨佳:「いや。いいよ。十分だ」
壬生墨佳:「絶対に手放せないなら面倒だと思ってたところだ。手間が省けていい」
天野ネリサ:「そろそろ、その」 「始ちゃんのことをご相談させてほしくて」
壬生墨佳:「……そうだな」
木虎ツグミ:「……ごめんなさい。傍にいたのに、何もできませんでした」
天野ネリサ:「いいえ。木虎さんはちゃんと守ろうとしてくれましたから」
壬生墨佳:「いや。ツグミがそばに居たのに何も出きなかったなら」
壬生墨佳:「そういう類の力だったってことだ。相手の手札を引き出したと思おうぜ」
嬬恋七瀬:「ボクもあのオッサンは取り逃がしてるしな……問題はこれからだろ」
彩谷千映理:「始ちゃんはまあ、しばらく無事じゃないかなー、とは思うけど」
天野ネリサ:「……これを渡すことは、できれば避けたいです」 天の礎を手に
天野ネリサ:「家族を守るために、もっと大きな悪いことを認めるべきじゃない。……でも、始ちゃんを助けるのに他に手段がないなら、仕方ないとも思っています」
壬生墨佳:「いや、それは無い」
壬生墨佳:「『天の礎』を渡したら、どうして彼女が帰ってくると思うんだ?」
壬生墨佳:「あの父親が手放すって?」
彩谷千映理:「身代金とは訳が違うからね」
天野ネリサ:「それは……」 困ったような表情 「……ごめんなさい。そうですよね」
天野ネリサ:「簡便な道に逃げようとしていました。戒めます」 胸元に、片手で祈るような仕草
天野ネリサ:「……ですが、UGNというのは、その、できるんでしょうか。警察みたいなことも」
壬生墨佳:「いや?僕らは警察じゃない」
壬生墨佳:「僕らのやることはもっと子供っぽくてさ」
壬生墨佳:「正義の味方だ」
壬生墨佳:「だよな?」同意を求めるように、3人へ。
天野ネリサ:「正義の……」
彩谷千映理:応えるようにニヤリと笑ってみせる。
嬬恋七瀬:「いいでしょう?分かりやすくて」天野さんに頷きかける。
木虎ツグミ:「はい!始ちゃんのこと、必ず助け出してきます!」
天野ネリサ:「……分かりました」 静かに頷く
天野ネリサ:「正直、何が正しいかは分かりません。でも今は」
天野ネリサ:「あなたたちを信じたい」
壬生墨佳:「じゃあ、願いに応えなきゃあだ」
壬生墨佳:「祈りに応えて力を与える。何も遺産に頼ることはないよな?」
壬生墨佳:「志願兵(ボランティア)が居るんだからな」
嬬恋七瀬:「その為に来たんだからな。全員揃わなきゃ、クリスマス会も楽しくない」
天野ネリサ:「……どのくらい、かかりそうですか? あまり日がかかるようであれば、会や、子供たちへの説明についても考えなければいけません」
GM:君たちは最速で動けば、今日の開催は無理でも、今日中に始を奪還し、念の為の病院検査を挟んでも、明日夕方には園に戻せそうだと計算できても良い
嬬恋七瀬:「どう思う?実際」壬生さんに。「ていうかボクらどうすればいいの?」丸投げの姿勢!
嬬恋七瀬:「とりあえず乗り込んでボコボコにする感じでいいわけ?」
壬生墨佳:「このアホ……って言いたくなるけど」
壬生墨佳:「基本的にはそうだ。そう出来ることが僕らの優位だからな」
壬生墨佳:「今日中だな。それ以上はない」
彩谷千映理:「いつでも行けるよ。今から出る?」
嬬恋七瀬:「待っててもいいこと無さそうだしな」
木虎ツグミ:「そうと決まれば急ぎましょう!」
天野ネリサ:「……では、子供たちと職員には、私からそのように。始さんのことは……お願いします」
嬬恋七瀬:「速攻で乗り込んで悪いやつボコボコにして始を助け出して帰ってくる……」
嬬恋七瀬:「いいね。そういうの大好きだな」
天野ネリサ:「……そうなんですか?」
嬬恋七瀬:「……あ」完全に演技を忘れていた。
壬生墨佳:「……もういいだろ。猫かぶんなくても」
天野ネリサ:「あ」 慌てて 「いえ、すみません、その……」
天野ネリサ:「猫を被ってらしたんでしたら、その……すみません」
嬬恋七瀬:「か……被ってませんよ……?素ですよ……?」
彩谷千映理:「珍しい謝り方させちゃってるよ」
嬬恋七瀬:「ちょっと意気込んで見せただけですよ……?」
天野ネリサ:「ふふ」 漏らすように笑い 「それなら、頼もしいです」
壬生墨佳:「ぷっ」
壬生墨佳:「何それ?」
嬬恋七瀬:「壬生!」小声で叫ぶ。
嬬恋七瀬:「安心してください。始さんはボク達が必ず無事に連れ帰りますから……」
天野ネリサ:「はい。お願いします」
天野ネリサ:「信じてますから」
嬬恋七瀬:「はい!」手を取って頷いて見せる。
天野ネリサ:「あ」 ちょっと目を逸らして頬を赤くするが、確かに君を見て頷く



GM:ではシーンを切ります。最後です。ロイス・調達可
壬生墨佳:ジュラルミンシールドを狙おう
嬬恋七瀬:月岡探偵に ○敵意/脅威 で取得します
彩谷千映理:支援射撃要る?
壬生墨佳:あ、それもあるのか
木虎ツグミ:ロイスは満杯!調達はどうしようかな
壬生墨佳:バディム構えといてもらえば大丈夫だと思う!
彩谷千映理:りょ!
壬生墨佳:4dx>=12
DoubleCross : (4R10[10]>=12) → 7[3,4,5,7] → 7 → 失敗

壬生墨佳:財産2点で9に。
彩谷千映理:バディムーブで+3
壬生墨佳:ありがたく!
壬生墨佳:装備します。布面積の少ないメイド服も一緒に装備しとこう
嬬恋七瀬:グァァ
彩谷千映理:似合ってるよーいいよー
嬬恋七瀬:彩谷!!
嬬恋七瀬:照準器を狙います……
嬬恋七瀬:2DX+1>=15
DoubleCross : (2R10+1[10]>=15) → 10[9,10]+5[5]+1 → 16 → 成功

嬬恋七瀬:あっ買えた
木虎ツグミ:すげえ
彩谷千映理:すごい
木虎ツグミ:じゃあこっちも彩谷先輩用の照準器ワンチャン狙おうかな
嬬恋七瀬:えーと ボルトアクションライフルに着けとこ
壬生墨佳:ボルアクはできないはず
彩谷千映理:ツグちゃん支援射撃要る?
嬬恋七瀬:そうなんだっけ!
壬生墨佳:途中で買った常備化武器じゃないから
木虎ツグミ:ダメ元なのでどちらでも!
彩谷千映理:せっかくだし投げとこう +3Dして!
嬬恋七瀬:そうか!じゃあリニアキャノンに着けときます
彩谷千映理:彩谷千映理の侵蝕率を+2した(侵蝕率:83->85)
木虎ツグミ:わーいありがたや!
木虎ツグミ:5dx+2=>15
DoubleCross : (5R10+2[10]>=15) → 10[4,7,8,9,10]+4[4]+2 → 16 → 成功

壬生墨佳:すごっ
彩谷千映理:えらいぞ~~~
木虎ツグミ:買えた!!彩谷先輩どうぞ!
嬬恋七瀬:ツグミはすごいなあ
彩谷千映理:わあい!ありがとう♥
彩谷千映理:……買うもの、ない?
彩谷千映理:ブルーゲイルとか狙う?
彩谷千映理:面白そうだし徹甲弾とかホローポイント弾とか狙ってみようかな
壬生墨佳:ツグミちゃん用に白兵武器とか?
彩谷千映理:そうじゃん、大事なやつだ
嬬恋七瀬:そうだそれができるんだ
木虎ツグミ:あ、ぜひお願いします
木虎ツグミ:今回は多分回数切れないと思うけど、備えは大事
彩谷千映理:大槌狙うか……
彩谷千映理:それか潜伏者切って確定購入か
壬生墨佳:命中低い武器は望み薄くないですか
壬生墨佳:命中0のやつのほうがいいと思う
木虎ツグミ:前回は夏目さんとミアちゃんの力があったからこそ見たいなとこありますし
壬生墨佳:それこそバックラーとかでいいんじゃないかな
木虎ツグミ:エフェクト無しの素殴りなので、命中0の方が確かに良いかもです
壬生墨佳:攻撃0だけどガード値にもなるし
彩谷千映理:ああ、バックラーならお守りにもよさげですね
彩谷千映理:そうしよう
彩谷千映理:バックラー行きます
彩谷千映理:4dx+6=>8
DoubleCross : (4R10+6[10]>=8) → 9[7,8,8,9]+6 → 15 → 成功

彩谷千映理:よし
木虎ツグミ:わーい、ありがとうございます!
彩谷千映理:備えていこうねー

◆ MasterScene


"コヴェントリー・キャロル":「……」
"コヴェントリー・キャロル":マンションの一室、男は革張りのソファにだらしなくもたれかかっていた。
"コヴェントリー・キャロル":「……オーヴァード」
"コヴェントリー・キャロル":「子供。ボランティア。星辰館学園。高校生」
"コヴェントリー・キャロル":「UGN」
"コヴェントリー・キャロル":ぶつぶつと途切れ途切れに、連想ゲームのように単語を並べ立てる。
"コヴェントリー・キャロル":「……何故?」
"コヴェントリー・キャロル":「運命の偶然か? 運命外の故意か? 故意であれば、どこからか?」
"コヴェントリー・キャロル":「……こちらの所在までは、掴んでいるか?」
"コヴェントリー・キャロル":「…………」
"コヴェントリー・キャロル":男は気怠げに立ち上がり、車のキーと携帯端末を取る。
"コヴェントリー・キャロル":(備えるべきは最悪の運命だ)
"コヴェントリー・キャロル":(『遺産』に替えはある。だが、俺の運命に替えはない)
"コヴェントリー・キャロル":(まずは今夜。明日になれば、手を伸ばして拠点を移すこともできる……)
"コヴェントリー・キャロル":「……月岡。人形遊びは止めだ。ついてこい」
"コヴェントリー・キャロル":「"ダマスカス"。周囲を見張れ。見慣れん車があれば報告しろ。俺も見る」
"コヴェントリー・キャロル":面倒そうにジャケットを羽織り、口元を覆うバンダナを締め直す。
"コヴェントリー・キャロル":「油断するなよ。俺の運命が言っている」
"コヴェントリー・キャロル":「今夜が正念場だとな」


◆ Climax 12月23日 夜 ScenePlayer:嬬恋七瀬

GM:全員登場です
嬬恋七瀬:77+1D10
DoubleCross : (77+1D10) → 77+5[5] → 82

彩谷千映理:彩谷千映理の侵蝕率を+7(1d10->7)した(侵蝕率:85->92)
木虎ツグミ:1d10+71
DoubleCross : (1D10+71) → 10[10]+71 → 81

壬生墨佳:侵蝕率+3(1d10->3) (侵蝕率:82->85)



GM:本来であれば、暖かな星育園でクリスマス会が開かれていた時間。
GM:君たちは、事前に調べていた"コヴェントリー・キャロル"の本拠地と思しきマンションに、山入優と共に近づきつつあった。
山入優:「……最低限の根回しはこっちで済ませた」 相変わらずの低く掠れた声で
山入優:「多少ドンパチしても、派手にブッ壊したりしなきゃ問題は起きないだろ。こっちに大義名分があるならね」
壬生墨佳:「じゃあ問題ないってことだな。あるんだから」
嬬恋七瀬:「何せ誘拐犯だもんな」
嬬恋七瀬:「そういえば向こう側が動いてくれたら、なんて話してたっけ。その通りになったな」
山入優:「そういうこと。……棟までは分かってるが、実際どこが、どの部屋が根城までかは分からなかった」
山入優:「もちろん内部に手の者はいない。が、その条件で行けるね?」
彩谷千映理:「この4人なら充分でしょ、ねー?」
木虎ツグミ:「はい!」
嬬恋七瀬:「任せてくださいよ」自信に満ちた笑みを見せる。
山入優:「よし。"マダム"の子ならそうでなくちゃね」
山入優:「さて、マンションはそろそろだ。あんたらは降りる準備を……」 と、彼女が話している所でだ
GM:《地獄耳》を持ってたり《鋭敏知覚》を持ってたりするなら気付くだろう。遠くの方から、電動の静音モーターがフル稼働している音が聞こえてくる
GM:また、それに合わせてタイヤの擦れる音。さらにはその反響から、地下から音が聞こえてくることが分かる。
GM:マンションの地下駐車場の出口が、ほどなくあったはずだ。
彩谷千映理:「……なんか動いてる。電動の……車?」
木虎ツグミ:「地下ってことは……山入さん!地下駐車場から車が来ます!」
山入優:「……あんだって?」
嬬恋七瀬:「逃げる気か!?」
GM:ブゥ ン
GM:ガソリンで動く自動車とは違う、電気エンジンの音が空気を裂き、電気自動車が地下駐車場から飛び出す。一般的な、4人ほどが乗れるサイズだ。
壬生墨佳:《ショート》。過電流で電源を必要とする装置を故障させる。
嬬恋七瀬:駐車場に向かって駆け出そうとして、車を見て急停止する。
GM:の、ノータイム過ぎる そのつもりだったけども!
GM:自動車は制御を失い、慣性のみで回転、街路樹に横腹から激突する。
壬生墨佳:「駐車場でそれだけの音を立てりゃあ、当然そうだ」
壬生墨佳:「自分は常に先手を取れてると思ってたか?」
山入優:「行きな! こっちは周りを見とく!」 自動車を止め、ドアを開く
壬生墨佳:「チェスは黒は後手だっての」首肯して、車を降りる。
GM:同時に、事故った自動車からも人が降りてくる。二人だ。
月岡探偵:一人は君たちも顔を見知った男だ。頭を押さえてふらつきつつ降りてくる。
嬬恋七瀬:「やるじゃん、壬生」トイガンを抜き放ち、人影に向ける。
嬬恋七瀬:「また会ったな、オッサン」
月岡探偵:「お前ェ……」 敵意に眼光を尖らせ、忌々しげに口を開く
嬬恋七瀬:「始はどこだ?」
月岡探偵:「オマエらがUGNってことだ。ふざけやがって……始に怪我さす所だった」
月岡探偵:「トランクだ。手足は縛ってるんで大丈夫だが、頭をぶつけたりしたかもしれん」
月岡探偵:「ひでェことする」
嬬恋七瀬:「娘を縛ってトランクに閉じ込める親父が言うか?」
壬生墨佳:「ああ、それは悪いことをしたな」
嬬恋七瀬:不快感を露わに。
嬬恋七瀬:「反吐が出るクズだな」
壬生墨佳:「頭ぶつけたら、君みたいになっちゃうかもしれないもんな?」
壬生墨佳:「そうなったら最悪だ。申し訳ないと思うよ」
月岡探偵:「俺もそんな事ァしたかない。だが言うことを聞かンじゃな。躾が必要だろう」
月岡探偵:「……ナメた口聞くな。"オーヴァード"同士だからって勝てると思ってんのか? 女子供ばっかり揃って……」
彩谷千映理:「……」冷ややかな目で見ている
壬生墨佳:「だってさ。君もやってやれよ、躾」
嬬恋七瀬:「ああ。キツいのが必要らしいな」
壬生墨佳:「言葉じゃわかんない獣に、電流でやるのは自然だからな」
"コヴェントリー・キャロル":そして、車の影が伸び、人の影を形成する。気づけばそこに、もう一人が立っている
"コヴェントリー・キャロル":顔を知ってても良いだろう。あるいは状況から推察することも可能なはずだ。"コヴェントリー・キャロル"。
"コヴェントリー・キャロル":「……最悪の」
"コヴェントリー・キャロル":「運命を引いた。もはやここまで知られ、足も奪われるとは」
嬬恋七瀬:「自分の無能さを運のせいにすんなよな」
嬬恋七瀬:「もう少しマトモな駒を揃えるべきだったな。人望ないのか?あんた」
"コヴェントリー・キャロル":「2対4。……そちらは5か? あまりにも分が悪い」
壬生墨佳:「2じゃないことも知ってる」
壬生墨佳:「この期に及んで、くだらない口先で優位がもたらせると思っているのか?」
"コヴェントリー・キャロル":「……なるほど。UGN。想定をかなり上回るやり手のようだ」
"コヴェントリー・キャロル":「これが数カ月後でなく、今の時点で露見し、無駄足を踏まずに済んだことを喜ぶべきか……」
"コヴェントリー・キャロル":「ならばこちらも決死で行こう。オーヴァード同士、結局は撃ち合いに運命を委ねるしかない」
嬬恋七瀬:「数か月後の心配かよ」嘲笑うように。
"コヴェントリー・キャロル":「いや、無駄の心配だ。……だから感謝している」
嬬恋七瀬:「その感謝も無駄だ。まだ分かってないのか?お前はここで終わりだよ」
"コヴェントリー・キャロル":「今ここで、君たちからよろしく退却できれば、損が一、二ヶ月ほどの期間で済むからな」
"コヴェントリー・キャロル":街灯、マンションの灯り、あるいは月や星々の光により、地面に広がっていた光と影が、一色の黒に塗り潰される。
"コヴェントリー・キャロル":冷たく静かで、落ちていくような《ワーディング》が一帯へと展開される
GM:衝動判定をどうぞ
嬬恋七瀬:難易度は9ですか?
彩谷千映理:難易度はおいくら!
GM:9です!
嬬恋七瀬:4DX>=9
DoubleCross : (4R10[10]>=9) → 10[4,6,8,10]+1[1] → 11 → 成功

彩谷千映理:6dx+1=>9
DoubleCross : (6R10+1[10]>=9) → 8[1,2,3,7,7,8]+1 → 9 → 成功

嬬恋七瀬:82+2D10
DoubleCross : (82+2D10) → 82+8[4,4] → 90

木虎ツグミ:3dx=>9
DoubleCross : (3R10[10]>=9) → 10[2,4,10]+4[4] → 14 → 成功

木虎ツグミ:81+2d10
DoubleCross : (81+2D10) → 81+15[7,8] → 96

壬生墨佳:5dx+1>=9
DoubleCross : (5R10+1[10]>=9) → 8[2,4,5,5,8]+1 → 9 → 成功

壬生墨佳:侵蝕率+16(2d10->7,9) (侵蝕率:85->101)
壬生墨佳:ヌーン
彩谷千映理:彩谷千映理の侵蝕率を+8(2d10->3,5)した(侵蝕率:92->100)
嬬恋七瀬:壬生ーッ
彩谷千映理:あらぴったり
嬬恋七瀬:彩谷ーッ
山入優:『……分かってると思うが』 ツグミちゃんと壬生さんに《タッピング&オンエア》の回線に乗っかって直接通信を入れてくる
山入優:『狙撃手が一人マンション上にいる。気を付けなよ』
木虎ツグミ:『大丈夫です!味方になってもらう予定なので!』
木虎ツグミ:通信で返し、月岡とキャロルへ向き直る。
壬生墨佳:『優さんのは予定までに撃たれるかの心配だよ』
木虎ツグミ:「始ちゃんは、返してもらいます!」
壬生墨佳:『まあ、大丈夫だよ』そこまで言うと、通信をツグミちゃんからは切って。
月岡探偵:「……ガキめ。道理を知らないヤツばかり」
壬生墨佳:『離反させるなら、演技で一発撃たせるくらいで丁度いいよ。僕が受け持つ』優さんだけに。
月岡探偵:「返すだと? 違う、俺の手元に『返って』来たんだ! ……渡さん!」
彩谷千映理:「おじさん、知ってる?」コートの下から銃を取り出す。
彩谷千映理:「調子に乗ったやつから足を掬われるんだよ」
山入優:『だろうね。ま、今から話せる訳でもなし。成り行きに委ねよう』
嬬恋七瀬:「あのさぁ!ちょっと黙って貰っていい?」月岡探偵に露骨な苛立ちを見せる。
壬生墨佳:「無理無理。そんな難しいこと分かるわけ無いだろ」
彩谷千映理:「じゃ、最初に退場してもらおっか、そっちのが風通しよくなりそうだし」
嬬恋七瀬:「ウチの可愛い後輩に、あんたみたいな奴見せたくないんだけど!」
月岡探偵:「やかましい! できるんならやってみい……俺も、"オーヴァード"やからな!」
"コヴェントリー・キャロル":「……やれやれ」
"コヴェントリー・キャロル":「君の言った法則通りに運命が働き……君たちの足も掬われるかどうかを確かめよう」

◆ ROUND 1
[月岡/"コヴェントリー・キャロル"]

10m

[PCs] ─ 15m ─ ["ダマスカス・ヘッド"]

GM:まずはセットアップから
壬生墨佳:なし
"ダマスカス・ヘッド":なし
彩谷千映理:ないです
嬬恋七瀬:怨念の呪石で暴走、侵蝕90>93
"コヴェントリー・キャロル":Eロイス《破滅の足音》を使用
GM:1d10+1
DoubleCross : (1D10+1) → 3[3]+1 → 4

GM:4ラウンド目のクリンナッププロセスに全PCが戦闘不能になります。
壬生墨佳:マジかよ
嬬恋七瀬:やべーじゃん!
彩谷千映理:なんてこっ……
木虎ツグミ:えぐめの使うやん
GM:足元に広がった影が、じりじりと君たちの内側へ入り込み、心臓目掛けて這い登ってくるのを感じる。
"コヴェントリー・キャロル":さらにEロイス《唯我独尊》を用います。そして《原初の黄:クロックフィールド》
"コヴェントリー・キャロル":自身と月岡のイニシアチブ値を+5する。
月岡探偵:Dロイス《野獣本能》の効果により、キュマイラのマイナーエフェクトを使用します。《完全獣化》+《一角鬼》
月岡探偵:「……聞き分けのない子供はァ、痛い目を見させてやらんとな!」 月岡の右腕が捻れ、鋭い角のような形状を取る
嬬恋七瀬:「チッ……」影からの悪寒を噛み殺し、舌打ち。銃身を這いまわる青白い電光――弾丸の電荷を高めていく。
木虎ツグミ:狩猟開始:ターゲットロックLv4+攻性変色Lv5+狩りの統率者Lv3
GM:ターゲットは……誰かな!
木虎ツグミ:対象は月岡で!
GM:OK!
木虎ツグミ:すう、と息を吸いながら一度目を閉じる。そして次に目を開けば、その瞳孔は獣のそれへと切り替わっている。
木虎ツグミ:次いで、月岡へと指先を向ける。それはまるで、天野さんを庇ったあの時のように。
木虎ツグミ:「――あの時は、何もできませんでしたけど。今度はそうはいきません」
木虎ツグミ:「あなたが最初の獲物です!」
月岡探偵:「何て口の聞き方だ! 親の顔を見てみたいもんだな!」
月岡探偵:「放任主義の親の代わりに……キチッと分からせてやるかア!」
木虎ツグミ:告げると同時。三人の耳へと異音が響く。鳴き声のようで、自然音のようで、笑い声のようで、機械音のようで。
木虎ツグミ:だけどそのいずれとも違う。何者とも例え難い、定まり切らない空気の振るえ。
木虎ツグミ:その音は、ツグミの怒りと集中とを周囲へと伝染させる。
嬬恋七瀬:「えっ……ツグミ……いつの間にこんなの出来るようになったの!?」
壬生墨佳:「えっツグミなの!?」
壬生墨佳:「てっきり彩谷がまた変な小細工してるものかと……」
彩谷千映理:「ツグちゃん……一回り大きくなったねえ」
彩谷千映理:「ね、そんなに私いつも小細工してる?」
壬生墨佳:「好きだろそういうの」
嬬恋七瀬:「してるよな」
壬生墨佳:「そのへん僕と似てるからな」
嬬恋七瀬:「…………」やや非難するような目。
木虎ツグミ:「せ、先輩!今はそれより戦闘ですよ!」 急に褒められてちょっと照れつつ。
嬬恋七瀬:「そうだった」
嬬恋七瀬:「流石自慢の後輩だ。こっちもうかうかしてらんないな」
壬生墨佳:「何。調教の間違いだろ?」
GM:ではイニシアチブ進行に移ります
"ダマスカス・ヘッド":待機
"コヴェントリー・キャロル":「……?」 来ると思っていた"ダマスカス・ヘッド"からの射撃が来ないからか、僅かに怪訝な表情をしつつ、手番
"コヴェントリー・キャロル":マイナーで《螺旋撃》、メジャーで《雨粒の矢》+《背教者殺し》
"コヴェントリー・キャロル":シーン攻撃です。対象は全員。この判定へのリアクション値を+1。ダメージが入れば、ラウンド中の全ての判定ダイスを-5します
彩谷千映理:-5……
嬬恋七瀬:ウワーーッデカすぎる
木虎ツグミ:め、面倒なことを
"コヴェントリー・キャロル":7dx+4
DoubleCross : (7R10+4[10]) → 10[5,7,8,8,8,9,10]+4[4]+4 → 18

GM:1回転。リアクションどうぞ!
嬬恋七瀬:暴走リア不!
木虎ツグミ:同じく暴走!
彩谷千映理:暴走!リア不!
嬬恋七瀬:暴走しまくりかこいつら
彩谷千映理:すいません暴走してないです!
壬生墨佳:ガード。《電磁障壁》《砂の結界》。嬬恋さんをカバー。
壬生墨佳:侵蝕率+4 (侵蝕率:101->105)
彩谷千映理:ドッジ
彩谷千映理:4dx11+1
DoubleCross : (4R10+1[11]) → 10[4,6,8,10]+1 → 11

壬生墨佳:がんばった
彩谷千映理:おのれ螺旋撃
GM:フッフッフッ……C値11は《妖精の手》すら黙らせる恐るべき技よ……
GM:ではダメージ出します
"コヴェントリー・キャロル":2d10+6
DoubleCross : (2D10+6) → 10[4,6]+6 → 16

"コヴェントリー・キャロル":諸々有効
壬生墨佳:ガードエフェクト使う必要なかった!
壬生墨佳:4d10+16
DoubleCross : (4D10+16) → 22[5,5,4,8]+16 → 38

壬生墨佳:38点弾いてノーダメージ。
彩谷千映理:装甲3点引いて13点もらいます
嬬恋七瀬:強い~~
木虎ツグミ:メイド服で10点はじいて3点受けます
彩谷千映理:彩谷千映理のHPを-13した(HP:26->13)
"コヴェントリー・キャロル":「……『地の翼』」 自身の身体の一部を変形させ、一対の鳥の羽の形状をした金属パーツをねじ込む
"コヴェントリー・キャロル":すると、君たちの足元の影から捻れた針のようなものが伸びていく。触れれば生命力とレネゲイドの力を奪うだろう
嬬恋七瀬:その攻撃を目にしても、一歩も動かず、避けようともせず。弾丸への充電に集中している。
嬬恋七瀬:自分には届かないと、当然のように信じているからだ。
壬生墨佳:足元にはヤニの絨毯が敷かれている。
壬生墨佳:影の針を膠のごとく貼り付けて、押し留めて硬化する。
壬生墨佳:「手口が見えてるなら、まあ、この程度はな」
壬生墨佳:すべてを押し止められるわけではない。守れるのは相棒だけだ。
嬬恋七瀬:「ナイス」それだけを短く言う。
壬生墨佳:「……さて。次はあれか?」月岡の姿を見て。
壬生墨佳:「お手柔らかに頼むぜ」
"コヴェントリー・キャロル":「……やはり俺ではこの程度だ。素養がなくてな」
"コヴェントリー・キャロル":金属パーツを自らから取り外すと、月岡へ投げ渡す 「教えた通りにやれ」
月岡探偵:次、こちらの手番
月岡探偵:マイナーで《形状変化:剛》 メジャーで《貪欲なる拳》+《伸縮腕》+《獣の力》+《命の剣》
月岡探偵:対象は……
GM:1d4
DoubleCross : (1D4) → 1

月岡探偵:嬬恋さんだ! ファーストコンタクト時の恨み晴らさいでか!
嬬恋七瀬:ぎぇーっ
月岡探偵:15dx+4
DoubleCross : (15R10+4[10]) → 10[1,1,2,3,3,4,6,7,7,7,8,8,8,8,10]+2[2]+4 → 16

壬生墨佳:あっ集中できないのかこいつ!
彩谷千映理:コンセ持ってねえじゃん!
嬬恋七瀬:素人め!
月岡探偵:そう、コンセントレイトなんて上等エフェクトはありません。リアクションどうぞ!
嬬恋七瀬:そんな攻撃…………
嬬恋七瀬:暴走だから喰らっちゃう!
壬生墨佳:カバーもしないよ!100%行ってないし……
月岡探偵:ではダメージ!
月岡探偵:2d10+32
DoubleCross : (2D10+32) → 10[9,1]+32 → 42

月岡探偵:諸々有効です
嬬恋七瀬:痛い!死ぬ!
嬬恋七瀬:リザレクト!
嬬恋七瀬:93+1D10
DoubleCross : (93+1D10) → 93+7[7] → 100

嬬恋七瀬:アニャ~
彩谷千映理:100行っちゃった
壬生墨佳:ダイスが増えて殴れる!
嬬恋七瀬:まあ丁度良し!
月岡探偵:「任せいな! うおらああああ!!」 "コヴェントリー・キャロル"と同じく、自らの右腕を変形させ、そこに『天の翼』をねじ込む
月岡探偵:角のように鋭く尖っていた腕がのたうち、伸びる。アスファルトをザリザリと暴力的に削りながら、その一振りは君を打ち抜く!
壬生墨佳:その攻撃を受け止めない。一度余裕のあるやつに受けさせる。
壬生墨佳:調子に乗らせてすくい上げるためだ。
嬬恋七瀬:見え見えの攻撃。だが今、集中を途切れさせるわけにはいかない。
嬬恋七瀬:銃から手を離さず、そのまま受け止める。腹を深々と抉られ、血が噴き出す。
嬬恋七瀬:「づぁ痛ってぇえええ!!痛えんだよオッサン!!」
月岡探偵:「ックハハハ! よう分かったか! これが俺の、"オーヴァード"の力だ!」 勝ち誇ったように叫び
嬬恋七瀬:ふらつきながらも、視線と銃口は逸らさない。銃身から溢れる電流が、周囲でばちばちと弾け始める。
月岡探偵:「偉そうな口聞いたお前も、お前も! まだまだ分からせてやる!!」
GM:ではイニシアチブが進み、壬生さんの手番です。どうします?
壬生墨佳:マイナーなし、メジャーで《死神の瞳》を月岡に。
GM:判定どうぞ!
壬生墨佳:6dx+24
DoubleCross : (6R10+24[10]) → 8[2,5,6,7,8,8]+24 → 32

壬生墨佳:コンセがないってのはこういうことなんだよな
月岡探偵:ガードします。戦闘ではそうするように教わっているので
嬬恋七瀬:かわいそう
壬生墨佳:ではそのまま効果を。次のダメージに+7dします
壬生墨佳:侵蝕率+3 (侵蝕率:105->108)
GM:ヒェ……
壬生墨佳:パチン、と指を鳴らすと、敷き詰められていたヤニが気化するように浮き上がる。
壬生墨佳:月岡に触れると、それはへばりついたまま硬化する。
壬生墨佳:それだけだ。今は。
月岡探偵:「こんなもん……!」 両腕をクロスし、しっかりと防御を固める
月岡探偵:「……効かん、効かん! 痛くも痒くもない!」
壬生墨佳:「ああ、そう?良かった」
"コヴェントリー・キャロル":(……遅効型。破壊力を束ねるか。いささかまずいな)
壬生墨佳:「それで痛がられちゃ、やる甲斐がないからな」
GM:では次、千映理ちゃん……っていうか壬生さんと千映理ちゃんは同タイミングだね、すみません!
GM:行動どうぞ!
彩谷千映理:はい!マイナーなし、メジャーで《コンセ:ウロボロス》《無形の影》
彩谷千映理:対象はわからせ月岡おじさんで
GM:判定どうぞ!
GM:……っていうか、何で攻撃してるんだ……?
彩谷千映理:銃です!銃!スラッグ持ってる!
GM:OK! では判定どうぞ!
彩谷千映理:あ、ついでにここで潜伏者ラス1切って達成値+5します
GM:ヒエ……
彩谷千映理:3dx7+5
DoubleCross : (3R10+5[7]) → 10[4,7,9]+10[4,8]+10[9]+10[9]+1[1]+5 → 46

壬生墨佳:3個で回すな
彩谷千映理:なんなんお前
嬬恋七瀬:なんだこいつ……
木虎ツグミ:先輩凄い!
GM:怖……ガードします。
彩谷千映理:そうだったよ、彩谷は無駄にブンまわるんだ
月岡探偵:《スプリングシールド》+《歪みの体》+《イージスの盾》
壬生墨佳:さっきは使わなかったのに!
GM:さっきはダメージ入らなかったからね!
GM:ダメージどうぞ!
彩谷千映理:5d10+7d10+5+37
DoubleCross : (5D10+7D10+5+37) → 28[3,10,3,9,3]+51[6,7,4,6,10,8,10]+5+37 → 121

GM:は……?
嬬恋七瀬:?????
彩谷千映理:わからない……
月岡探偵:4d10+20
DoubleCross : (4D10+20) → 17[4,3,1,9]+20 → 37

月岡探偵:生存。でも相当削れてます
彩谷千映理:彩谷千映理の侵蝕率を+6した(侵蝕率:100->106)
彩谷千映理:右手に銃。左手には黒いメダル。
彩谷千映理:ラフに構えて、数発撃ち込む。
月岡探偵:「ふふん、ただの銃なんかじゃあ……」 先よりも力を込めて防御を固めるが
壬生墨佳:発射に合わせて起電。生み出された磁力が、銃弾を加速させ引き寄せる。
月岡探偵:「……がッ! ばッぶッ!?」
月岡探偵:撃ち込まれた弾丸は吸い込まれるように月岡の全身を貫いた。巨体が跳ねる!
彩谷千映理:「これが”オーヴァード”の力だよ、おじさん」
月岡探偵:「な……くッ……!?」 どうにか倒れずにいるが、傷は深い。汗がダラダラと流れる
"コヴェントリー・キャロル":「……落ち着け。そう何度も来る威力じゃない。耐えろ」
彩谷千映理:マガジンをリロードする。銃創に銃創が重なるように、弾は撃ち込まれた。
"コヴェントリー・キャロル":「オーヴァードならば、耐えられる」
月岡探偵:「……お、おう。見ときやコヴェさん……!」
GM:では次の手番。嬬恋さんですね。行動どうぞ!
嬬恋七瀬:わたくし!
嬬恋七瀬:マイナーでボルトアクションライフル使用、達成値+5
嬬恋七瀬:メジャーで≪コンセントレイト:ブラックドッグ≫+≪アームズリンク≫+≪クレイジードライブ≫
嬬恋七瀬:対象月岡探偵。
GM:バーサークですわ! 判定どうぞ!
嬬恋七瀬:11DX7+6
DoubleCross : (11R10+6[7]) → 10[1,2,3,4,6,6,6,7,9,9,10]+10[3,3,6,8]+10[9]+10[9]+6[6]+6 → 52

月岡探偵:ガード。《スプリングシールド》+《歪みの体》+《イージスの盾》
GM:ダメージどうぞ!
嬬恋七瀬:6D10+24+3D10+37
DoubleCross : (6D10+24+3D10+37) → 35[1,10,4,3,7,10]+24+22[3,10,9]+37 → 118

嬬恋七瀬:死ねーッ!
月岡探偵:4d10+20
DoubleCross : (4D10+20) → 20[1,6,6,7]+20 → 40

月岡探偵:《デモンズウェブ》使用
月岡探偵:4d10
DoubleCross : (4D10) → 25[7,9,6,3] → 25

嬬恋七瀬:あっこいつ!
GM:65減らして53。これは耐えられない! 倒れます。
月岡探偵:《蘇生復活》。HP1で戦闘不能から復活
嬬恋七瀬:しつこいぞオッサン!
木虎ツグミ:まだ立つのか
彩谷千映理:生き汚えなあ
GM:散々な言われよう
嬬恋七瀬:銃口を向けたまま、月岡探偵に問う。
嬬恋七瀬:「……あんた、いつオーヴァードになった?」
月岡探偵:「は? なんじゃそりゃ。いつも何も」
月岡探偵:「"オーヴァード"の力はコヴェさんに『引き出して』もらった! 本当の自分ってヤツだ!」
月岡探偵:「おかしいと思ったんだ……前の俺は何一つ上手くいかねえ。何にもビビッてばっかりで、運が悪いばかりの冴えないオヤジだったよ」
月岡探偵:「……それもこれも、この力がなかったから! これがあれば、俺は本当に俺として生きてけるってワケだ!」
月岡探偵:「誰にもナマは言わせん!」
嬬恋七瀬:「……オッサン、あんたさ。基本的なレネゲイドの使い方も分かって無いだろ」
嬬恋七瀬:「なのにエフェクトの種類ばっかり豊富で、順序がメチャクチャなんだよ」
嬬恋七瀬:“コヴェントリー・キャロル”に目を向け。
嬬恋七瀬:「大方、今回限りの使い切り、捨て駒のつもりだったんだろ?だからマトモに教育もしなかった」
"コヴェントリー・キャロル":「…………」 蛇のような目で見返し 「……そんなことはない。俺は月岡に期待している」
"コヴェントリー・キャロル":「俺は希望を叶えてやった。お前はどう思う。月岡?」
月岡探偵:「……! そうだ! コヴェさんは俺の頼みを聞いてくれた!」
月岡探偵:「適当を……言えーッ!」 先ほどと同じ、雑だが力ばかりの攻撃を放とうとする
嬬恋七瀬:同時に、引き金を引く。
嬬恋七瀬:乾いた破裂音と、閃光。膨大な電荷により、輝く光球そのものと化した弾丸が解き放たれる。
嬬恋七瀬:着弾と同時に、爆発的な放電。
月岡探偵:「ぎゃッ」 弾丸を、反射て攻撃の腕で阻もうとする……が、その腕ごと銃撃の勢いに持っていかれ
月岡探偵:本体の着弾と同時の放電が、月岡の全身を灼き払う
嬬恋七瀬:花弁を開いた華のような蒼白の雷が、月岡の身体を焼き焦がす。
嬬恋七瀬:「望みを叶えてやるだけで、躾がなってないんだよ」
嬬恋七瀬:「こういうの何て言うんだっけ?ああ、そう」
嬬恋七瀬:「『親の顔が見てみたい』……だっけ?」
月岡探偵:「……ッッガ! ぐっ……ぐッ……」 息も絶え絶えになりながら、しかし、倒れない。肌が裏返るように蠢きながら、損傷を塞いでいく
嬬恋七瀬:「覚えとけよ、オッサン」
嬬恋七瀬:「こういうのが、本物のオーヴァードって言うんだ」
月岡探偵:「……ッナマ……生意気を……俺を、馬鹿にするな……ッ!」
"コヴェントリー・キャロル":「……強いな。管轄からして第11支部。情報系中心と聞いていたのだが」
"コヴェントリー・キャロル":「想像を超えている。さて……」
GM:では次、ツグミちゃんの手番です。どうする?
木虎ツグミ:マイナーで一応暴走解除、メジャーで月岡に攻撃!
木虎ツグミ:轟雷爪牙:魔獣の本能Lv1+コンセントレイト:キュマイラLv3+降魔の雷Lv4
GM:判定どうぞ!
木虎ツグミ:あ、彩谷先輩!支援射撃いただけますか!
彩谷千映理:あいよ!
彩谷千映理:ダイス4つどうぞ!
彩谷千映理:彩谷千映理の侵蝕率を+2した(侵蝕率:106->108)
木虎ツグミ:ありがたや!では判定!
木虎ツグミ:9dx7+4
DoubleCross : (9R10+4[7]) → 10[2,2,3,5,5,5,7,7,8]+10[5,5,10]+10[9]+2[2]+4 → 36

GM:なんかホッとする出目
GM:ガードします。ダメージどうぞ!
木虎ツグミ:4d10+37+16
DoubleCross : (4D10+37+16) → 27[8,2,8,9]+37+16 → 80

木虎ツグミ:流石に先輩達みたいにはいかないなあ
月岡探偵:《歪みの体》+《イージスの盾》
月岡探偵:4d10+10
DoubleCross : (4D10+10) → 11[2,1,1,7]+10 → 21

GM:当然無理ですね。戦闘不能です。復活エフェクトもなし
木虎ツグミ:月岡を睨みつけたまま、手を上げる。その掌に、そして指先に、雷が宿る。
木虎ツグミ:「月岡さんは、どうして始ちゃんと一緒に居たいんですか?」
月岡探偵:「あぁ……!?」 痛みと再生で疲弊しながらも、その眼光は獰猛だ
月岡探偵:「始は……俺の娘だ! 俺の物だ! 手元に置くのが当然だろうが……!」
木虎ツグミ:「……」 その言葉を聞いて、その瞳に怒りが増す。
木虎ツグミ:「家族は、物なんかじゃないです。始ちゃんは始ちゃんだけのもので、あなたのものじゃない」
木虎ツグミ:「手元に置く、とか。そんな言葉で家族を語らないでください!」
月岡探偵:「ガキがっ……生意気、を!」
月岡探偵:嬬恋さんの攻撃で焼けた全身が、ふつふつと煮立つ。再生しているのだ。決定的な打撃を与えなければ、いつまでも立ち続けるだろう
木虎ツグミ:「始ちゃんは、星育園に帰るんです!」 叫びながら、一閃。振り下ろした手が、爪が、軌跡を描き。
木虎ツグミ:そこから放たれた雷光が、軌跡に従うように奔る。そして。
木虎ツグミ:狙いを逸らすことなく、月岡へと突き刺さる。
月岡探偵:「ぐおおおっ……!」 最後の声は、叫びというより呻きだった
月岡探偵:前に一歩、二歩と君に迫ろうとし、倒れる。
木虎ツグミ:「……それと、私のお父さんとお母さんは放任主義じゃないですし」
木虎ツグミ:「あなたにけなされるような人でもありません!」
GM:待機していた"ダマスカス・ヘッド"の手番です。
"ダマスカス・ヘッド":マイナーでボルトアクションライフルの効果を使用
"ダマスカス・ヘッド":メジャーで《コンセントレイト:バロール》+《瞬速の刃》+《形なき剣》+《完全なる世界》 対象は"コヴェントリー・キャロル"
"ダマスカス・ヘッド":18dx7+8
DoubleCross : (18R10+8[7]) → 10[1,1,2,3,4,4,4,4,6,6,6,6,9,9,9,9,10,10]+10[4,4,5,6,6,8]+10[7]+10[10]+10[8]+10[9]+2[2]+8 → 70

GM:おいバカ張り切りすぎだ
彩谷千映理:もう一回転する?せっかくだし
壬生墨佳:「さて。これで2VS4かな?」大仰に手を振って。
壬生墨佳:やっちゃいましょうぜ
GM:エッ
彩谷千映理:《妖精の手》で“ダマスカス・ヘッド”の最後の2を10に
嬬恋七瀬:いじめよくない
彩谷千映理:正義だから……
GM:1dx7+78
DoubleCross : (1R10+78[7]) → 1[1]+78 → 79 → ファンブル

GM:こえーっ
壬生墨佳:後1で繰り上がるなあ
GM:エッ
彩谷千映理:そこにバディムーブで勘弁してやる
彩谷千映理:+3して
GM:ヒイィ
彩谷千映理:彩谷千映理の侵蝕率を+4した(侵蝕率:108->112)
木虎ツグミ:滅茶苦茶手助けする
木虎ツグミ:流石彩谷先輩
嬬恋七瀬:即席バディが完成してしまった
彩谷千映理:飛んできた銃弾を利用させてもらっただけだよ~
"ダマスカス・ヘッド":9d10+21
DoubleCross : (9D10+21) → 59[6,8,8,10,5,5,7,7,3]+21 → 80

壬生墨佳:ひゅう!
彩谷千映理:えらいぞ
GM:アッッあまりのことにリアクションしてなかった 一応するよ
"コヴェントリー・キャロル":《幸運の守護》。<RC>でドッジします。《形なき剣》で減らされているが……
"コヴェントリー・キャロル":4dx+4
DoubleCross : (4R10+4[10]) → 7[1,2,5,7]+4 → 11

GM:クソわよ! メチャ喰らいます
木虎ツグミ:運がいい程度で避けれると思うなよ!
"コヴェントリー・キャロル":「……いや……!」
"コヴェントリー・キャロル":壬生さんの言葉を受け、反射的に上を見る。だが遅い
"ダマスカス・ヘッド":銃口は既に火を噴き、猛速で直撃
"ダマスカス・ヘッド":さらに貫通した弾丸が運命的な跳弾を行い、幾度となく"コヴェントリー・キャロル"を撃って貫く
"コヴェントリー・キャロル":「……"ダマスカス・ヘッド"!」
"コヴェントリー・キャロル":「馬鹿め! 裏切ったのか貴様……!」
彩谷千映理:「腕、良いみたいだねえ?」
嬬恋七瀬:「人望が無いってのは大変だな?」
壬生墨佳:「ああ。1VS5だったな」
"ダマスカス・ヘッド":「まあ色々考えはしたのですが、どう考えたってあなたたち二人より……」
"ダマスカス・ヘッド":「あちらの小動物系、元ヤン系、清楚系にエロ系と選り取り見取りなお姉様方についた方が、色々よろしいかと思いまして」
"ダマスカス・ヘッド":「どうせ乗るなら突然の死を遂げる車より勝ち馬の尻。恨まないでいただけると枕も高く寝られます」
嬬恋七瀬:「小動物……清楚……」指折り数えて。「え!?ボク元ヤン系!?」
彩谷千映理:「……待って私エロ系なの?えっ」
"コヴェントリー・キャロル":「……ック……そこまで手が回っているか。いや、情報支部であればこれくらいは……」
木虎ツグミ:「約束守ってもらえてよかったです!ありがとうございます!」 ダマスカス・ヘッドのいる屋上へ手を振っておく。
嬬恋七瀬:「まだやる気か?"コヴェントリー・キャロル"」
嬬恋七瀬:「お前これ、どう見たって……」呆れたように。
嬬恋七瀬:「詰みだろ」
"コヴェントリー・キャロル":「…………まだだ。運命は未だ止まってはいない」
"コヴェントリー・キャロル":「手を尽くした先にこそ、運命の道は拓く。舐めるなよ、UGN」
"ダマスカス・ヘッド":無表情のまま、グッとツグミちゃんにサムズアップを返す 普通は見えないが、《鋭敏知覚》があれば見えるだろう
GM:クリンナップはないね? では次のラウンドに移ります
◆ ROUND 2
[月岡(戦闘不能)/"コヴェントリー・キャロル"]

10m

[PCs] ─ 15m ─ ["ダマスカス・ヘッド"]
GM:セットアップ
"ダマスカス・ヘッド":なし
壬生墨佳:なし
木虎ツグミ:多分タゲロ要りませんよね、これ
"コヴェントリー・キャロル":《クロックフィールド》を自身と月岡へ……戦闘不能者にも使うことはできるよね
彩谷千映理:なし
木虎ツグミ:今回は無しで
嬬恋七瀬:≪雷神の降臨≫行動値ゼロに。
嬬恋七瀬:さっきの侵蝕も忘れてた!侵蝕100>115
嬬恋七瀬:黄金の電流が、嬬恋の腕から銃身に収束していく。
嬬恋七瀬:「そういうの、往生際が悪いって言うんだぜ?」かぶりを振る。「忠告はしたからな」
GM:ではイニシアチブを進めます
"ダマスカス・ヘッド":マイナーでボルトアクションライフルの効果を使用、先ほどと同じコンボで"コヴェントリー・キャロル"を攻撃
"コヴェントリー・キャロル":が、これは《透過》で失敗させます。地面から壁のように伸びた影が、銃撃を消し去る
"ダマスカス・ヘッド":「……ふむ。不意打ちでないとどうも、及びませんね」
"ダマスカス・ヘッド":「次弾は用意しておきますが、果たしてこれを撃つまでわたくしはこの先生きのこれるのか。正解はCMのあと」
"コヴェントリー・キャロル":で、こちらの手番ですが
"コヴェントリー・キャロル":《世界樹の葉》+《カンビュセスの籤》+《アスクレピオスの杖》+《原初の赤:癒しの水》。月岡をHP1で戦闘不能から復活させた上で、さらにHPを回復します
木虎ツグミ:うわっ
"コヴェントリー・キャロル":5d10+1+5d10+12+5d10+4
DoubleCross : (5D10+1+5D10+12+5D10+4) → 25[8,6,7,2,2]+1+28[4,10,3,8,3]+12+21[2,4,2,10,3]+4 → 91

嬬恋七瀬:ゲーッ
彩谷千映理:うえーっ
"コヴェントリー・キャロル":しめてHP92まで回復。ついでに《世界樹の葉》の効果で侵蝕率が5上がり、月岡の侵蝕率が120%に到達します
"コヴェントリー・キャロル":「……さあ、立て。倒れている場合ではないぞ」
"コヴェントリー・キャロル":月岡に装着されている『地の翼』を足で踏みねじ込みつつ、さらにそこへ足元の影が流れ込んで行く
"コヴェントリー・キャロル":「俺は約束を果たした。お前はどうする」
月岡探偵:「ウッ……グ……」
月岡探偵:「オオ……ッ!」 吠える。全身に力がみなぎり、そこかしこで妙な動きを見せながら、しかし立ち上がる
嬬恋七瀬:「おい、おいおい……!」
"コヴェントリー・キャロル":「……よし。まだ動くな。理性は残っているな?」
"コヴェントリー・キャロル":「『退却』だ。まずは奴らから逃げ遂せろ。命令だ」
月岡探偵:「グ……ッ!」
嬬恋七瀬:「どうする?これ以上やると死ぬぞ、あのオッサン」
壬生墨佳:「とりあえず、向かってくる分は迎撃するしかないだろ」
壬生墨佳:「対処を考えるのはその後だ」
嬬恋七瀬:「……だな」
GM:というわけで月岡が動きます
月岡探偵:マイナーで《ハンティングスタイル》+《セントールの脚》+《究極獣化》+《怪獣撃》
月岡探偵:君たちから離れるように20m移動。さらに移動に伴い《巨獣の背》を用い、"コヴェントリー・キャロル"を同時に移動させます

[月岡(戦闘不能)/"コヴェントリー・キャロル"]

30m

[PCs] ─ 15m ─ ["ダマスカス・ヘッド"]
月岡探偵:そしてメジャー。《怪獣撃》の効果により、素手での攻撃を2度行えるようになっています。まずは一回目
月岡探偵:《貪欲なる拳》+《伸縮腕》+《獣の力》+《命の剣》+《流刑者の大鎌》 対象を5体まで増やした視界攻撃です。よって攻撃は君たち全員+"ダマスカス・ヘッド"!
嬬恋七瀬:ギャーッ
彩谷千映理:おのれ罪のないダマちゃんを!
GM:裏切ったやろがい!
彩谷千映理:そうだった
月岡探偵:15dx+4
DoubleCross : (15R10+4[10]) → 9[1,2,2,3,3,3,3,4,6,7,7,8,8,9,9]+4 → 13

GM:回らねえ……! リアクションどうぞ!
嬬恋七瀬:暴走リア不!
木虎ツグミ:暴走解除したしどっじ!
"ダマスカス・ヘッド":ドッジ
"ダマスカス・ヘッド":4dx+1
DoubleCross : (4R10+1[10]) → 10[1,4,5,10]+7[7]+1 → 18

木虎ツグミ:10dx+1
DoubleCross : (10R10+1[10]) → 8[1,2,3,3,4,5,5,6,8,8]+1 → 9

彩谷千映理:ドッジ
"ダマスカス・ヘッド":避けたわ……
嬬恋七瀬:ダマちゃん有能すぎる
彩谷千映理:4dx
DoubleCross : (4R10[10]) → 5[1,2,4,5] → 5

彩谷千映理:ギャース
壬生墨佳:《魔人の盾》《砂の結界》で嬬恋さんをカバー。
嬬恋七瀬:壬生……!
月岡探偵:ダメージ出します
月岡探偵:5d10+32
DoubleCross : (5D10+32) → 33[5,10,9,1,8]+32 → 65

月岡探偵:諸々有効!
壬生墨佳:46点引いて19点の倍で38点か
壬生墨佳:ダメだな。倒れます。
彩谷千映理:順番前後しますが、ツグちゃんのドッジに《妖精の手》して1を10に
彩谷千映理:彩谷千映理の侵蝕率を+4した(侵蝕率:112->116)
木虎ツグミ:振り足し!
木虎ツグミ:1dx+11
DoubleCross : (1R10+11[10]) → 1[1]+11 → 12 → ファンブル

木虎ツグミ:あっ
嬬恋七瀬:アーッ
彩谷千映理:バディムーブ!!
彩谷千映理:+3して!!
嬬恋七瀬:バディムーブ最強すぎる……
木虎ツグミ:ありがとうございます彩谷先輩……
GM:じゃあツグミちゃんもドッジ成功!
木虎ツグミ:3足したら15で回避成功!
GM:千映理ちゃんはまんじりともせずダメージを受け入れよ
彩谷千映理:62点食らってぶっ倒れます
彩谷千映理:”コヴェントリー・キャロル”にロイスを取って昇華復活
壬生墨佳:月岡に取ろう。執着/憎悪:○で取って昇華。
月岡探偵:で、巨獣の爪牙による2度目の攻撃を行います。 流刑者の大鎌は一度切りなんで 《貪欲なる拳》+《伸縮腕》+《獣の力》+《命の剣》
月岡探偵:対象は~
GM:1d4
DoubleCross : (1D4) → 2

月岡探偵:壬生さんですね。判定します
月岡探偵:15dx+4
DoubleCross : (15R10+4[10]) → 10[1,1,2,3,4,4,5,5,5,6,7,7,7,9,10]+6[6]+4 → 20

GM:リアクションどうぞ!
壬生墨佳:ガードしても無理なんだよな。ドッジしてみよう。
壬生墨佳:4dx+1>=20
DoubleCross : (4R10+1[10]>=20) → 7[6,6,7,7]+1 → 8 → 失敗

壬生墨佳:ムリ!
月岡探偵:ダメージが出る!
月岡探偵:5d10+32
DoubleCross : (5D10+32) → 25[5,7,6,3,4]+32 → 57

月岡探偵:諸々有効
壬生墨佳:いや死ぬが……
壬生墨佳:コヴェントリーに執着/敵愾心:○で取って昇華復活。
月岡探偵:「ウオオ……ォォ!」 全身が更に巨大に変化する。腕の一本だった角は、肩、背、首、その他全身の関節から生え
月岡探偵:"コヴェントリー・キャロル"を背に、命令どおりに君たちから離れるように走りつつ、角を四方八方に伸ばし、振り回し、君たちのいる一帯を乱暴に蹂躙する!
壬生墨佳:「チッ……!」嬬恋さんを突き飛ばして、琥珀の盾を展開する。
嬬恋七瀬:「……み……」
"ダマスカス・ヘッド":「うおっととこれは溜まりません。CM間キルなんてアイドル失格、ご勘弁頂きたい」 跳ね回る銃撃でいくつかの角を撃ち折り、攻撃の隙間を転がり抜ける
壬生墨佳:だが、押さえきれない。その壁は破られて、角は柔らかい肉まで達した。
嬬恋七瀬:「壬生ッ!!」
壬生墨佳:「がっ……ぐっ……!」
嬬恋七瀬:思わず反射的に駆け寄ろうとして。「ッ……!」既のところで踏みとどまる。自分の役目は『それ』ではない。
彩谷千映理:「ぐっ、げほっ」胴体に直撃し、アスファルトに打ち付けられる。
木虎ツグミ:「わっ、っと!?」 降り注ぐ角の合間をくぐるように避けていたが、跳ね返った角相手に僅かに反応が遅れた。
彩谷千映理:「……っらぁ!」ツグミちゃんへ向かっていた角へむけて銃撃、弾き飛ばす。
嬬恋七瀬:銃口は敵に向けたまま。「……行けるよな、まだ……!」
壬生墨佳:「がっ……ふっ……!当、然……!」
木虎ツグミ:「彩谷先輩!壬生先輩!」
月岡探偵:「ゴオォ――!!」 そこへ、咆哮。攻撃を終え止まっていた角が、更に壬生さんを打撃する
月岡探偵:あるいは防御の要であると、獣の本能が理解しているのか
壬生墨佳:「……やっ」悲鳴を上げ、かき消される。
壬生墨佳:「ぐっ…………」
嬬恋七瀬:「……お、前……ッ……!」
嬬恋七瀬:表情が怒りと憎悪に染まる。限界を越えた電荷が、自らの身体を焦がし、血を沸騰させる。
月岡探偵:「ググッ……!」 狂乱の最中、しかし喉を鳴らす。それは満足のためか、あるいは不足のためか。さらなる血を流すためか
壬生墨佳:「……かはっ、げふっ、こはっ……」
GM:イニシアチブを進めます。壬生さんの手番です
壬生墨佳:《死神の瞳》を月岡に。
壬生墨佳:6dx+24
DoubleCross : (6R10+24[10]) → 8[1,3,4,4,8,8]+24 → 32

壬生墨佳:安定した数字
月岡探偵:ガードします
壬生墨佳:次のダメージに+7D!
壬生墨佳:侵蝕率+3 (侵蝕率:108->111)
GM:物理的殺害予告だもんね
壬生墨佳:「……ぷっ」血の混じった唾を吐いて立ち上がる。
壬生墨佳:ただやられていただけではない。
壬生墨佳:琥珀の盾を破らせたときに、その破片が彼の全身にへばりついている。
壬生墨佳:「さて……頼むぜ?清楚系ぶるのも限界になってきたからな」
"コヴェントリー・キャロル":「……凌げ、月岡。娘のためだ。そうだろう?」
"コヴェントリー・キャロル":異形の獣と成り果てた月岡の耳元で、囁く。始を押し込めた車のトランクからは、もう随分距離ができているというのにだ
"コヴェントリー・キャロル":「今は疾く走れ。その先にお前の運命はある……」
GM:では次、彩谷さんの手番!
彩谷千映理:射程ギリギリセーフ……
彩谷千映理:マイナーはなし、メジャーで《コンセ:ウロボロス》《無形の影》
彩谷千映理:対象は月岡!
GM:判定どうぞ!
彩谷千映理:8dx7
DoubleCross : (8R10[7]) → 6[1,1,2,3,4,4,6,6] → 6

彩谷千映理:おい
GM:ふにゃふにゃ
木虎ツグミ:うっそお
嬬恋七瀬:えっ?
彩谷千映理:流石に回そう《妖精の手》ラスト
嬬恋七瀬:これまでのツケが回ってきてしまった
彩谷千映理:1dx7+10
DoubleCross : (1R10+10[7]) → 3[3]+10 → 13

彩谷千映理:しょっぺえ
月岡探偵:ガードします。《スプリングシールド》+《歪みの体》+《イージスの盾》
GM:ダメージどうぞ!
彩谷千映理:彩谷千映理の侵蝕率を+4した(侵蝕率:116->120)
彩谷千映理:2d10+7d10+5+37
DoubleCross : (2D10+7D10+5+37) → 18[8,10]+36[8,1,7,3,8,6,3]+5+37 → 96

月岡探偵:4d10+20
DoubleCross : (4D10+20) → 15[3,2,1,9]+20 → 35

月岡探偵:更に《究極獣化》の装甲で10減らします
彩谷千映理:よろよろと立ち上がりながら、数発撃ち込む
彩谷千映理:……が、ダメージで照準がわずかにブレる。
彩谷千映理:彩谷千映理の侵蝕率を+6した(侵蝕率:120->126)
壬生墨佳:だが当たる。へばりついた琥珀が、固着して枷となる。
月岡探偵:「グオオォ――!」 角を振るって攻撃を防ごうとするが、へばりつく琥珀で思うように動かない。弾丸は確かにその背に命中する
彩谷千映理:当たりさえすれば、傷口を開くように再生〈リピート〉できる。
彩谷千映理:「……あーあ、だいぶ人間やめちゃってるや」眼鏡を直しながら軽口を叩く。
彩谷千映理:(殺すのはできれば避けたかったけども。仕方ないかもしれない)
GM:ではイニシアチブを進めましょう。嬬恋さんとツグミちゃんが同値になるのかな? 行動どうぞ!
嬬恋七瀬:では私から!
嬬恋七瀬:まず≪セレリティ≫
GM:ヒッ
嬬恋七瀬:あっ待てよ
嬬恋七瀬:マイナーでボルトアクション使ってから!
嬬恋七瀬:即座に2回メジャーアクションを行います 侵蝕115>120
GM:来い……!
嬬恋七瀬:まず月岡に
嬬恋七瀬:≪コンセントレイト:ブラックドッグ≫+≪アームズリンク≫+≪クレイジードライブ≫
嬬恋七瀬:11DX7+5
DoubleCross : (11R10+5[7]) → 10[2,2,3,4,5,6,6,6,8,9,9]+10[5,6,10]+10[10]+2[2]+5 → 37

月岡探偵:ガード! 《スプリングシールド》+《歪みの体》+《イージスの盾》
嬬恋七瀬:ダメージロール時にピアノへの固定ロイスBLを昇華します
嬬恋七瀬:装甲ガード値無視!
GM:ヒェーッ
GM:ダメージどうぞ!
嬬恋七瀬:4D10+39+8+37
DoubleCross : (4D10+39+8+37) → 11[4,5,1,1]+39+8+37 → 95

月岡探偵:……《デモンズウェブ》の4d10で54出せば行ける……!
月岡探偵:4d10
DoubleCross : (4D10) → 28[9,5,9,5] → 28

月岡探偵:クソッあと倍出れば……無理ですね。戦闘不能。復活エフェクトもなし!
嬬恋七瀬:あ、+3D10忘れてた……まあ死んだから良し
GM:どうしようもねえよ
嬬恋七瀬:二発目も行きます。キャロルに!
嬬恋七瀬:≪コンセントレイト:ブラックドッグ≫+≪アームズリンク≫+≪クレイジードライブ≫
嬬恋七瀬:11DX7+5
DoubleCross : (11R10+5[7]) → 10[1,3,3,4,5,5,6,7,7,9,9]+6[4,5,6,6]+5 → 21

嬬恋七瀬:むぅ
GM:これは……ワンチャンある!
"コヴェントリー・キャロル":《幸運の守護》
"コヴェントリー・キャロル":7dx+4
DoubleCross : (7R10+4[10]) → 10[1,2,2,4,5,10,10]+2[2,2]+4 → 16

嬬恋七瀬:怖いって!!
"コヴェントリー・キャロル":がっ……グッ……!
GM:命中です。ダメージどうぞ!
嬬恋七瀬:3D10+39+8+3D10 装甲有効
DoubleCross : (3D10+39+8+3D10) → 19[5,6,8]+39+8+22[4,10,8] → 88

嬬恋七瀬:死んでくれ~~
"コヴェントリー・キャロル":無理ですね。倒れます! ただしダメージ適用直後に《復讐の領域》を使用。
"コヴェントリー・キャロル":装甲で減らした80点をお返しです。死ね!
嬬恋七瀬:オヨーーッ!
嬬恋七瀬:これ戦闘終了ですか?
"コヴェントリー・キャロル":そして本人は《蘇生復活》でギリ生き残ります。HP1だが……
嬬恋七瀬:ギャーッ
嬬恋七瀬:ツグミに任せて倒れてよ……
嬬恋七瀬:極限の電荷、高圧の電流が、嬬恋の周囲で激しく弾け、乱れ舞う。
嬬恋七瀬:嬬恋七瀬がオーヴァードに覚醒したのは、十代の半ばだ。
嬬恋七瀬:UGNに入ったのもそれからだ。幼少から訓練を受けてきたチルドレンや、歴戦のエージェント達に、経験で及ぶはずもない。
嬬恋七瀬:レネゲイドのコントロールも、射撃や白兵戦の練度でも、遠く及ばない。
嬬恋七瀬:だが、そんな嬬恋が、情報戦を主にする十一支部にあって、数少ない純粋な戦闘要員を務められているのは、何故か。
嬬恋七瀬:引き金を引く。
嬬恋七瀬:甲高い高音と共に放たれる弾丸。それは月岡の身体に突き刺さり――
嬬恋七瀬:瞬間、放電。
月岡探偵:「ゴボオオオォォッ!?」 防御の角を伸ばしていた。だが、それすらも無意味
嬬恋七瀬:蒼、金、紫。三色の電撃が入り混じった、巨大な雷の華が咲く。
"コヴェントリー・キャロル":「この、威力は……! 月岡!」
"コヴェントリー・キャロル":「まだ止まるな……思い出せ! お前の運命は、此処より先に……!」
嬬恋七瀬:雷の華は、その荘厳な美しさとは裏腹に、致命的な攻撃として月岡を灼き尽くす。
嬬恋七瀬:「よそ見してる場合か?」
嬬恋七瀬:そして、その時には既に、銃口は“コヴェントリー・キャロル”に向けられている。
月岡探偵:「オ……ア……」 激しい火力に焼かれ、月岡は倒れ伏す。同時、レネゲイドの力が切れたためか、元の人間の形に戻る
"コヴェントリー・キャロル":「……ッ!」 手を上に振り、足元から影をせり上がらせる。薄い壁のように
嬬恋七瀬:敵は二人。であれば当然攻撃は二度。弾丸は、二発。
嬬恋七瀬:再び、眩く輝く弾丸が放たれる。
嬬恋七瀬:連射でありながら、先程と遜色無い巨大な雷撃が、“コヴェントリー・キャロル”を貫く。
嬬恋七瀬:嬬恋七瀬の武器。それはただ純粋な、莫大な出力そのものだ。
"コヴェントリー・キャロル":「グッッ……ア!」 影の障壁は容易く貫かれ、"コヴェントリー・キャロル"に攻撃が直撃。雷の華は二度咲き誇り、その全身を焼き尽くす
嬬恋七瀬:「……だから言ったろ」
嬬恋七瀬:「詰みだってさ」
"コヴェントリー・キャロル":「まだ……ッ、だ!」
"コヴェントリー・キャロル":「運命は、まだ……!」
"コヴェントリー・キャロル":……その眼は君を見ている。その指は君を……君の足元の影を指差している。
"コヴェントリー・キャロル":君の影が、有り得ざる光を放つ。君自身が放つ、蒼と金と紫の輝き――!
嬬恋七瀬:「な……!?」
"コヴェントリー・キャロル":輝きは"コヴェントリー・キャロル"へ与えたはずの攻撃そのものだ。その全てが、君へと返ってくる
嬬恋七瀬:避ける余力などどこにも残っていない。ほとんど身動きすら取れず、自らの雷撃が直撃する。
嬬恋七瀬:「ッ、が、ぁああああッ!?」
"コヴェントリー・キャロル":「……っふ、フフ……運命は……分かっていた……」
壬生墨佳:「七瀬っ!」
嬬恋七瀬:「……っ……ふ……」
"コヴェントリー・キャロル":「詰みなどではない……まだ……ッガハ!」 バンダナの奥から、血を吐く。膝をつきかけ、なんとか姿勢を保つ……こちらのレネゲイド、あるいは生命の力も、底をつきそうになっているのだ
嬬恋七瀬:全身を焼き焦がされ、ふらりとよろめいて。
嬬恋七瀬:「流石……ボクの攻撃……滅茶、苦茶……効くじゃん……」
"コヴェントリー・キャロル":「運命は……まだ……」 足元が、手先が、影のように黒く侵されつつある
嬬恋七瀬:「……ごめん、後頼むわ……」
嬬恋七瀬:自らの後輩に顔を向けて。
嬬恋七瀬:「……任せたぞ、ツグミ」
嬬恋七瀬:そう言って小さく笑顔を見せて、崩れ落ちる。
嬬恋七瀬:侵蝕120>138
壬生墨佳:その様子を見やって。
壬生墨佳:「――決めてくれ。ツグミ」
木虎ツグミ:「はい!任されました!」
GM:ではツグミちゃんの手番!
木虎ツグミ:マイナー放棄でキャロルにさっきのコンボで攻撃!
木虎ツグミ:10dx7+4
DoubleCross : (10R10+4[7]) → 10[2,2,3,6,6,6,7,8,8,10]+10[5,5,6,8]+3[3]+4 → 27

"コヴェントリー・キャロル":《幸運の守護》!
"コヴェントリー・キャロル":7dx+4
DoubleCross : (7R10+4[10]) → 9[1,1,3,6,7,9,9]+4 → 13

"コヴェントリー・キャロル":だめ! ダメージどうぞ!
木虎ツグミ:3d10+16
DoubleCross : (3D10+16) → 16[5,3,8]+16 → 32

"コヴェントリー・キャロル":世界一流通しているボディアーマーを装備しているので8点ほど減らせますが……焼け石に水!
"コヴェントリー・キャロル":戦闘不能です。復活エフェクトもなし!
木虎ツグミ:「――私には、運命がどうなんて難しいことは分かりませんけど」
木虎ツグミ:「クリスマス会の邪魔をして、月岡さんのことを唆して、先輩たちを傷つけたあなたを」
木虎ツグミ:「絶対に逃がしません!」
木虎ツグミ:告げると同時、再び雷が奔る。今度は一つではなく二つ。
"コヴェントリー・キャロル":「くっ……う……」 先ほどと同じように、影を壁のように持ち上げて防ごうとするが、明らかに弱々しい
木虎ツグミ:右手と左手から同時に放たれたそれは、キャロルの左右を塞ぎ退路を閉じる。
"コヴェントリー・キャロル":直撃する。防御はもはや、まともに防御として機能することはなく
木虎ツグミ:それは、獲物を食らう咢のごとく。影ごとキャロルを飲み尽くした。
"コヴェントリー・キャロル":「ああ……俺の、運命は……」
"コヴェントリー・キャロル":「こんなに、眩しい……」
GM:……攻撃が終わると、"コヴェントリー・キャロル"は僅かな残骸だけを残し、消えていた。あるいは全身を影として、鮮烈な雷光に飲まれたのだろう。
GM:こうして、クリスマスを侵さんとした影は、掻き消された。


◆ Backtrack

GM:帰る時間よ!
GM:今回のEロイスは3つ。《囚人の鳥籠》《破滅の足音》《傲慢な理想》です。
GM:振りたければお振りになって!
嬬恋七瀬:振りますわよ!
嬬恋七瀬:138-3D10
DoubleCross : (138-3D10) → 138-15[6,7,2] → 123

壬生墨佳:振っとこ
木虎ツグミ:一応振っとこう
壬生墨佳:111-3D10
DoubleCross : (111-3D10) → 111-22[9,5,8] → 89

彩谷千映理:振るゥ
木虎ツグミ:123-3d10
DoubleCross : (123-3D10) → 123-22[10,2,10] → 101

彩谷千映理:126-3D10
DoubleCross : (126-3D10) → 126-15[6,5,4] → 111

壬生墨佳:89-4d10 一倍
DoubleCross : (89-4D10) → 89-37[10,10,8,9] → 52

GM:あとは残ロイスに応じて侵蝕率をお減らしあそばせ!
壬生墨佳:帰りすぎちゃった
木虎ツグミ:ロイスは全部残ってる!素振り!
壬生墨佳:4点かな
木虎ツグミ:101-6d10
DoubleCross : (101-6D10) → 101-33[2,8,10,8,4,1] → 68

彩谷千映理:111-5d10 一倍
DoubleCross : (111-5D10) → 111-24[1,4,7,2,10] → 87

嬬恋七瀬:123-10D10 2倍!
DoubleCross : (123-10D10) → 123-51[7,3,10,2,2,4,3,9,9,2] → 72

木虎ツグミ:Eロイスは余分だったなあ、4点!
GM:よかった! みなさん無事におかえりなさい!
彩谷千映理:5点!
嬬恋七瀬:3点!
GM:なんか空気的に経験点も確定しちゃいますか
GM:いつもの5点に、目的を達成した10点、そして敵にDロイスが1枚あったのでそのぶんが……
GM:1点か。ベース16点。そこに各々の侵蝕率による点数を加えると……?
彩谷千映理:21点!
壬生墨佳:Eロイス分は?
嬬恋七瀬:19点!
GM:あ、それもあった! さらに+3点!
木虎ツグミ:なら23点!
壬生墨佳:23点です
彩谷千映理:24!
嬬恋七瀬:22!
GM:(22+23+23+24)/3
GM:あっ、なんだっけ まあいいや暗算で
GM:27くらい?
壬生墨佳:C((22+23+23+24)/3)
DoubleCross : 計算結果 → 30

GM:大体それくらいですね! ありがとうございます
GM:各々ご拝領くださいませ
嬬恋七瀬:おいしい!
木虎ツグミ:うまうま!
彩谷千映理:もぐもぐ……
壬生墨佳:ムシャムシャ

◆ Ending 01 12月24日 昼


GM:"コヴェントリー・キャロル"――ジャームとして討伐される。これにより、"ヘロディアン"セルの魔手はN市からひとまず引いた、と見て良いだろう。
GM:"ダマスカス・ヘッド"――"コヴェントリー・キャロル"との交戦後、彼の私財をくすねて姿を消す。
GM:月岡探偵――エフェクトの過剰使用の反動により昏睡、長期入院。"コヴェントリー・キャロル"によるオーヴァード覚醒と同時に、精神面にも手が入っていた痕跡が見られる。
GM:旭台始――UGNにより保護され、検査中。12月24日の夕方には、問題なく星育園に戻る予定。一度だけ父親の顔を見に行った。
GM:ネグヌレビンの罰標/部品B、通称『地の翼』――UGNにより回収。簡易調査後、12/24夜に輸送予定。戦闘に巻き込まれても一切の破損がなく、なお遺産としての特質を失っていないものと思われる。
GM:ネグヌレビンの罰標/部品A、通称『天の礎』――

GM:Nクリストフ教会、応接室。
GM:君たちがここに来て、最初に通された部屋でもある。
GM:テーブルの上には、古い木箱が置いてあった。中には『天の礎』……遺産『ネグヌレビンの罰標』の一部が納められている。
天野ネリサ:「……昨晩、父と電話で話しました」
天野ネリサ:「本当は知っていたみたいです。『天の礎』と夜のお祈りの関係とか……黙ってた理由を聞いたら、お前にはまだ早いと思った、ですって」
天野ネリサ:困ったように笑って 「いつまでも子供扱いなんですから」
天野ネリサ:「後日、改めて父からも挨拶に伺うとは思いますが……」
天野ネリサ:「ひとまずUGNにこれをお任せすることについて、私たちとしては異論ありません。管理をお願いしてもよろしいですか?」
嬬恋七瀬:「ええ。良かったです、ぎりぎりクリスマスの前に片付いて」
嬬恋七瀬:『天の礎』を受け取ろうとして……
嬬恋七瀬:やめる。全身あちこち包帯まみれの状態だ。壬生さんに視線を送る。
壬生墨佳:「……しかし」代わりに受け取って。
壬生墨佳:「どうしたもんかな、これ」こちらも重症であることに変わりはない。隠せているだけ。
壬生墨佳:「とりあえずマダムに見てもらえばいいのか?あいにく専門家じゃないからなあ」
嬬恋七瀬:「専門家ねぇ……」
彩谷千映理:「遺産管理局ならツテあるけど」
壬生墨佳:「えっ」
嬬恋七瀬:「は?マジ?」
嬬恋七瀬:「お前、そんなとこまで手出してんの……?」
木虎ツグミ:「あ、そっか!夏目さんですか?」
壬生墨佳:「……誰?」
彩谷千映理:「流石にたまたまだけど……そうそう、夏目さん」
嬬恋七瀬:「え、ツグミも?」
木虎ツグミ:「前にお話しした、異世界で一緒だったエージェントさんですよ!」
嬬恋七瀬:「ああ~……そっかそっか。そういえば」頷いて。
天野ネリサ:(異世界……?)
嬬恋七瀬:「……え?」彩谷さんに目を向け。「ツグミはともかくお前は……?どういう関係?」
壬生墨佳:「じゃあそっちは任せるわ。連絡取れるの?」
壬生墨佳:「つっても忙しいのか……?」
彩谷千映理:「私も任務で一緒になったし……まあ、仕事なら誰か人寄越してくれるんじゃない?」
彩谷千映理:「クリスマスはお忙しいらしいし」少し口を尖らせる。
壬生墨佳:「ま、そりゃそうか。誰かが来るわな」
壬生墨佳:「じゃあ任せる」彩谷さんに渡して。
彩谷千映理:「はい、任されー」受け取る。比較的軽傷だ。
壬生墨佳:「それから、だ」天野さんに向き直って。
壬生墨佳:「これを」木箱を取り出して、渡す。
天野ネリサ:皆さんの様子を見ていたが、声をかけられ壬生さんを見る 「はい」
天野ネリサ:「……これは?」
壬生墨佳:蓋を開ける。“天の礎”がそこにある。
壬生墨佳:《贋作師》で作ったレプリカ。
天野ネリサ:「……」 目をぱちりと瞬かせ
壬生墨佳:「信仰の対象だったならさ。取り上げておしまい、も締まりが悪いだろ」
天野ネリサ:「まあ……」 声を漏らすと、嬉しそうに笑って壬生さんを見る
壬生墨佳:「そうだな。クリスマスプレゼント、とでも言ったところかな?」
嬬恋七瀬:「お前……」じっと壬生さんを見る。
天野ネリサ:「ご配慮……いえ、ご親切、ありがとうございます。……はい。本音を言えば少し、心細い気持ちはしていたので」
天野ネリサ:レプリカを手に取り、そっと胸に抱く 「今日からこれが、私の『天の礎』です」
壬生墨佳:「……何だよ」
嬬恋七瀬:「いや、こういうところはホントに気が利くよな……」半ば呆れたように。
壬生墨佳:「こういうところも、だろ?」
嬬恋七瀬:「そういうことにしといてやるよ」かぶりを振り、溜息。
天野ネリサ:そんなやり取りをする二人を見て、目を細めて
天野ネリサ:「……それでは、UGNさんとのやり取りは以上、ですかね? 始ちゃんも園まで送り届けて下さるということですし……」
天野ネリサ:「本当は一日遅らせたクリスマス会にも顔を出していただければ、と思っていたんですが」
GM:しかしながら、既にボランティアとして手伝えることはなく、君たちで予定していたクリスマス会をつつがなく行うためには、あまり時間の余裕はないのが実情だ。
壬生墨佳:「……ああ。生憎、先約があってさ」
壬生墨佳:「プレゼントならツリーの下にあるから」《ディメンジョンゲート》で密かに放り込んだ。
天野ネリサ:「ええ。クリスマスですものね」 頷き 「一年に一度、特別な夜です。大切な人と、大切な場所でお過ごしください」
天野ネリサ:「……ふふ。本当にありがとうございます。何からなにまで」
天野ネリサ:「壬生さんはサンタさんですね」
壬生墨佳:「まあね」
嬬恋七瀬:「トナカイ使いの荒いサンタだけどな」
壬生墨佳:「馬と鹿とハサミは使いようだろ」
嬬恋七瀬:「使わせていただいてるんだろ?」
壬生墨佳:「そう思わせて走らせるのが一流なんだよ。よかったな?」
嬬恋七瀬:「昔は馬に蹴られて死ぬ人間、多かったらしいけど。お前はそうならなきゃいいな?」
壬生墨佳:「なんだ?色恋でもおっ始めようってのか?」
壬生墨佳:「まあ邪魔はしないが……」
嬬恋七瀬:「…………」一瞬黙り込んで。
嬬恋七瀬:「……それじゃあ、そろそろお暇します」立ち上がり、天野さんににこやかに言う。
嬬恋七瀬:「みんなによろしく伝えてください。また個人的にお邪魔しますので」
天野ネリサ:「……あ、はい。ありがとうございます。いつでもいらっしゃってくださいね……皆さんも」
木虎ツグミ:「はい!また遊びに来ます!」
壬生墨佳:「ええ。では、僕らはこれで。よいクリスマスを」
天野ネリサ:「ええ。良いクリスマスを……」
彩谷千映理:「風邪引かないでねー。……またね」
天野ネリサ:レプリカを胸に抱いたままそう言い、少しだけ俯いて、目を閉じ
天野ネリサ:顔を上げる 「……あの!」
天野ネリサ:「……ええと、嬬恋さん」 逃げるように視線を逸らす。大声を出してしまったからか、頬が僅かに赤い
天野ネリサ:「少しだけよろしいですか? あまりお時間は取りませんので……」
嬬恋七瀬:「……はい?」出口のところで足を止め、振り返る。
嬬恋七瀬:「あ、ええ、構いませんが……?」
天野ネリサ:「すみません。ちょっと内密な話になりますので」 と、他の三人に
天野ネリサ:暗に先に行くようお願いしている
嬬恋七瀬:先に行ってて、というジェスチャーをして、また一人で席に着く。
壬生墨佳:そのまま一礼して退出を。
彩谷千映理:手を振りつつニヤニヤと笑いながら去っていく。
天野ネリサ:……二人きりになるのを待って、静かに息を吐き。
天野ネリサ:嬬恋さんの巻いている包帯を見て、思わしげな表情になる
天野ネリサ:「……やっぱり、危ないことをなさっているんですよね」
天野ネリサ:「壬生さんもお怪我をなさってたんじゃないですか。昨日までと、動きが違ったように思います」
嬬恋七瀬:「ああ……ええ、まあ」少し困ったように頷き。
嬬恋七瀬:「……そうです。でも、ボクもあいつも、仕事ですから」
嬬恋七瀬:「大丈夫です。ご存知でしょう?オーヴァードですから、すぐに治りますよ」
天野ネリサ:「……オーヴァードでも治りきらないほどの負傷、ということでしょう?」
天野ネリサ:「わたしも父に注意されたことがあります。事故にあったりしたら、傷がすぐに治って、わたしたちが普通ではないことが分かってしまう、と」
天野ネリサ:「……それがあなたの……嬬恋、七瀬さんの選んだ、必要なことだったら、きっとわたしは口を出すべきじゃないんでしょう」
天野ネリサ:「その代わりに、言わなければいけないことがあると思うので」 真面目な表情で 「言わせていただきます」
嬬恋七瀬:「…………」その言葉と表情に、真剣なものを感じて。
嬬恋七瀬:「……はい」
嬬恋七瀬:こちらも真面目な表情で耳を傾ける。
天野ネリサ:「まず、ごめんなさい。一番最初についた嘘を訂正します」
天野ネリサ:「私と七瀬さんは知り合いではありませんが、会ったことがあります。……一度だけ」
嬬恋七瀬:「……えっ」驚いて。
嬬恋七瀬:「ど……どこでですか?」必死に記憶を辿る。
天野ネリサ:その様子を見て微笑み 「覚えていないのも当然ですよ。4、5年前です。コンクールを兼ねた発表会で」
天野ネリサ:「花を渡したことがあります。他のたくさんの子と一緒に。あと、少しだけ喋ったかな」
嬬恋七瀬:「…………!」
嬬恋七瀬:驚愕と共に、腑に落ちたという思い。
嬬恋七瀬:「……なるほど……そう、でしたか……」
嬬恋七瀬:「昔のこと、ご存知だったんですね。いや……あはは、何か……お恥ずかしいですね」
天野ネリサ:「あの時は……周りがみんな歳下の元気な子ばっかりで、わたしなんかが渡しても良いのかな、って思ってたからな。喋ることもできなかった」
天野ネリサ:懐かしむように 「でも、本当に感動しちゃって。それだったら行ってきなさい、って背中を押されちゃったんです。嬬恋先輩に」
嬬恋七瀬:「…………」
嬬恋七瀬:「…………ん?」
嬬恋七瀬:首を捻る。
嬬恋七瀬:「嬬恋……」
天野ネリサ:「嬬恋先輩」
嬬恋七瀬:「……先輩……?」
天野ネリサ:「七瀬さんのお姉さんですよ」
嬬恋七瀬:頭で理解が及ぶより先に、汗が噴き出る。
嬬恋七瀬:「……え」
嬬恋七瀬:「え、ええ……」
嬬恋七瀬:「えぇええええ~~~~っ……!?」
天野ネリサ:その反応に、面白そうにクスクス笑う 「高校のとき、部活動……英会話クラブだったんですけど。その学校交流で目をかけていただいて」
嬬恋七瀬:口をぱくぱくさせて。
天野ネリサ:「今でもたまにお茶したりしますよ。……電話します?」 イタズラっぽくスマホを出す
嬬恋七瀬:「お姉ちゃ…… 姉、さんの……知り合い……いや、後輩……え、えええ……!?」
嬬恋七瀬:明らかに狼狽して。
嬬恋七瀬:「さ 」
嬬恋七瀬:「最初から言ってくれればよかったじゃないですか……!」
嬬恋七瀬:恥ずかしさなのか何なのか、よく分からない感情で顔を真っ赤にする。
天野ネリサ:「……そうして良いかが、分からなかったから」
天野ネリサ:困ったように眉を下げる 「先輩から聞いていたんです。七瀬さんが、その……家を出てしまったこと」
嬬恋七瀬:「…………」
天野ネリサ:「その理由も、うっすらとですが。……それで、今。高校生で、積極的にボランティアをするくらい、前向きになれているなら」
天野ネリサ:「これは私の胸にしまっておくべきかな、って。家を離れることで、元気になれたのなら」
嬬恋七瀬:「…………」黙り込む。実家とは、勿論姉とも、もう何年も連絡を取っていない。
嬬恋七瀬:分かっている。かつて家を出ることになったのは、家族が悪いわけではない。
嬬恋七瀬:全て、自分の所為だ。自分自身の弱さ故だ。
嬬恋七瀬:だから、抱いているのは恨みや怒り、憎しみではなく。
嬬恋七瀬:ただひたすらに大きすぎる罪悪感と、今更どの面下げて、という後ろめたさばかり。
嬬恋七瀬:「……姉は……」
天野ネリサ:「はい」
嬬恋七瀬:俯きながら、口を開く。
嬬恋七瀬:「……その」
嬬恋七瀬:「……ボクのこと、何か……?」
天野ネリサ:「最近は、あまり話しませんよ。待ち受け画面はずっと七瀬さんですけど」
天野ネリサ:「……昔のことであれば、たくさん。たくさん、たくさん聞きました」
天野ネリサ:「七瀬さんのことも、あと七瀬さんの演奏の録音も。……お姉さん、七瀬さんの演奏が大好きだったんですよ」
嬬恋七瀬:「……そう、ですか」
嬬恋七瀬:苦笑する。いかにもあの姉らしいと思って。とうに忘れ、振り切ったと思っていた、郷愁の念に駆られる。
嬬恋七瀬:「…………」
嬬恋七瀬:「天野さん」
天野ネリサ:「はい」
嬬恋七瀬:「よろしければ……姉に、伝えて頂けますか?」
嬬恋七瀬:「ボクは、元気にやってます」
嬬恋七瀬:「つらい事も、時々あるけど……」
嬬恋七瀬:「……今は、信頼できる相手が何人も出来ました」
嬬恋七瀬:「……好きな人も」
嬬恋七瀬:「……いつか。いつになるかは、まだ分からないけど……」
嬬恋七瀬:「いつかきっと、帰ります」
嬬恋七瀬:「……だから、心配しないでほしい、と」
嬬恋七瀬:「……そう、伝えて頂けますか」
天野ネリサ:嬬恋さんの言葉の途中で、目を閉じ、胸に抱いた『天の礎』のレプリカをぎゅっと握って
天野ネリサ:「……ダメです」
嬬恋七瀬:「え゛っ」
天野ネリサ:「って、本当は言いたいです。UGNで、危険なことを仕事にしているなら……私はそれを、止めるようには言えないから」
天野ネリサ:「一日一秒でも早く、直接顔を見せてください。お正月だしちょうど良いでしょう?」
天野ネリサ:「……って、言いたいんですけどね。でも、仕方ないな」
天野ネリサ:目尻を軽く拭って 「『いつかきっと帰ります』と、それを自分から言ってくれましたから。許してあげます」
天野ネリサ:「責任を持ってお伝えします。……絶対です」
嬬恋七瀬:「…………」少しばつが悪そうに笑って。「……すいません。ありがとうございます、天野さん」
嬬恋七瀬:そうして席を立つ。
天野ネリサ:ふう、と息を吐く 「私からの用事はここまでです。で、ここからは雑談なんですけど……」
嬬恋七瀬:「はい?」
天野ネリサ:扉に向かいながら 「好きな人って、英語でいうとラブのやつですか?」
嬬恋七瀬:「ぶっ……!」つんのめって。
天野ネリサ:「Love?」 ネイティブ発音!
嬬恋七瀬:「え、そこ突っ込みますか!?」
天野ネリサ:「ええ。わたしとしては突っ込まずにはいられません。だって、聞いてくれます?」
天野ネリサ:「わたしも好きな人がいたんですよ。一目惚れでした。4、5年前だったかな?」
天野ネリサ:「すごく凛々しくて、恰好良くて、繊細で……才能があって、でもそれに驕らず、ひたむきに努力できる人で」
天野ネリサ:「ああ、努力家っていう所は、その人のお姉さんから聞いたんですけど……」
嬬恋七瀬:「……………………」
天野ネリサ:「……結局モーションをかける機会も、その人のせいでなくなってしまって。以来、忘れよう、他の人を見ようと思っても、ついその人と他の人を比較してしまって、溜息ばかり」
天野ネリサ:「おかげでわたし、恋人いない歴と年齢がぴったりと一致してしまっています」
天野ネリサ:「だから、もし何かの奇跡があって、その人に再会できて……ええ。もしその人がフリーなら、勇気を出してチャレンジしようか、なんて夢を見ていたんですが」
天野ネリサ:「……どうでしょう? 七瀬さん」 いたずらっぽく笑いながら問う
嬬恋七瀬:「……それは……」
嬬恋七瀬:普段なら軽口のひとつでも口にするところだ。だが、何と言ったらいいのか分からない。
嬬恋七瀬:天野ネリサは美人で、良い人間だ。いつもの自分なら、迷わず声を掛けていただろう。
嬬恋七瀬:だが結局、だからこそ。彼女に嘘はつきたくなかった。
嬬恋七瀬:「……ええ」
嬬恋七瀬:頷いて。
嬬恋七瀬:「……その……」
嬬恋七瀬:耳まで顔を真っ赤にして。どうせ誰も聞いてはいないのだ、と思い切って。
嬬恋七瀬:「……ラブのやつ、です」
天野ネリサ:何も言わず、手に持った『天の礎』のレプリカを、この方? とでも言うかのように、軽く振って見せる。
嬬恋七瀬:「…………!」
嬬恋七瀬:顔を逸らし、こくりと小さく頷く。
天野ネリサ:優しく微笑んで 「……はい」
天野ネリサ:「なら、夢はおしまいです。お引き止めしてすみません」
天野ネリサ:ドアノブに手をかけ、開きながら 「どうか素敵なクリスマスを過ごしてね、七瀬さん」
嬬恋七瀬:「…………」何か言おうとして口を開いて――やめる。
嬬恋七瀬:「……はい」
嬬恋七瀬:「ありがとうございました、天野さん」
嬬恋七瀬:「あなたも、どうか素敵なクリスマスを」
嬬恋七瀬:にこりと笑いかけて、外に出ようとして。
嬬恋七瀬:開いた扉の外の光景に、ぴたりと足を止める。
彩谷千映理:口を抑えている彩谷。
木虎ツグミ:口が分かりやすく「あ」の形で止まっているツグミ。
壬生墨佳:2人を怪訝な顔で見ている壬生。
天野ネリサ:「まあ」
嬬恋七瀬:「…………」それを見て硬直する嬬恋。
嬬恋七瀬:「……お前ら!!」
嬬恋七瀬:「何やってんだお前ら!!」
木虎ツグミ:「ご、ごめんなさい!あのその、お話がどれくらい長いかわからないから待ってようって話になって!」
木虎ツグミ:「それでその、玄関まで行くと寒いしとりあえずここで待とうかってなって!」
嬬恋七瀬:「ここで……」
嬬恋七瀬:「……ここで?」
嬬恋七瀬:「……ずっと?」
木虎ツグミ:「はい、ずっとです!ごめんなさい!ほんとにごめんなさい!」
壬生墨佳:「なんでツグミは謝ってんの?」
嬬恋七瀬:「……………………」
彩谷千映理:「……外には聞こえてないよ、大丈夫大丈夫」
壬生墨佳:「彩谷はずっと蹲ってるし……」
嬬恋七瀬:無言で。その問いを口にするのも恐ろしい。
嬬恋七瀬:『聞いてないよな?』という、必死の視線。
木虎ツグミ:視線には気づいてない。"二回"同じ失敗をしてしまったことで頭がいっぱいになっている。
彩谷千映理:ちらっと目が合う。
嬬恋七瀬:「…………」
彩谷千映理:目を逸らす。
壬生墨佳:「……?」怪訝な顔。
嬬恋七瀬:「………~~~~あぁあああああ……!!」
嬬恋七瀬:その場に崩れ落ちる。
嬬恋七瀬:「終わりだ……」頭を抱えて。
天野ネリサ:「な、七瀬さん? 大丈夫ですか? 七瀬さんっ?」
壬生墨佳:「何何何」
壬生墨佳:「何だこいつ……?」
彩谷千映理:「ネリさん、大丈夫。よくある発作だから」
嬬恋七瀬:「…………」虚ろな目で蹲っている。
天野ネリサ:「ほ、発作? 発作ってその、オーヴァードと関係が……?」 わたわた
木虎ツグミ:「先輩、本当にごめんなさい……」 だんだんと興奮と焦りが冷め、しょんぼりし始めている。
天野ネリサ:「木虎さんまで……!」
嬬恋七瀬:「…………」その謝罪が余計に痛い。
彩谷千映理:「あははー、大丈夫大丈夫。ほんと大丈夫なヤツだから。落ち着いてーほら」
壬生墨佳:「……」
壬生墨佳:「大丈夫なのか、僕らのクリスマス……?」

Ending 02 12月24日 夜


GM:多国籍料理レストラン『旅巡るリストラント』
GM:現在長期休業中であるはずのこの店は、N市第11支部クリスマス会(未成年の部)の会場となっている。
GM:君たちは聖クリストフ星育園と"ヘロディアン"セルを巡る事件を解決し、その後始末として君たちがやれることをキッチリと終えた後……
GM:……最高効率で、このクリスマス会の準備を予定通りに済ませた所だった。
嬬恋七瀬:「何とかイブに間に合ったな……」身体はともかく、何故か精神的にもボロボロになったが、何とか持ち直した。
嬬恋七瀬:包帯まみれのサンタ服姿。煙突から落ちでもしたかのような様相だ。
壬生墨佳:「……あのさ」こちらもサンタ服だが、
壬生墨佳:ひどく露出が多い。アルティメイド服を改造したのであろう、ミニスカメイドサンタ服。
壬生墨佳:「何これ!?彩谷でしょ手配したの!?」
嬬恋七瀬:「…………」そちらに目を向けられずにいる。
彩谷千映理:「あれっ、間違えたかなー?でも似合ってるしいーんじゃない?」
壬生墨佳:「外出るわけじゃないしいいけどさ……」
壬生墨佳:「いやよくないでしょ……短くない……?」スカートの裾を押さえて。
彩谷千映理:「ミニスカってそんなもんじゃない?私のもほら」裾を見せる。雪だるまモチーフのかわいい衣装だ。
壬生墨佳:「いやなんか全然違くないか……?それ普段着でしょ……?」
彩谷千映理:「おしゃれ着でーす普段着じゃないでーす」
壬生墨佳:「いやそういう問題じゃなくてさ……あ」
嬬恋七瀬:「こいつこういうことするんだよな……」
壬生墨佳:「おしゃれ着ね……?」得心して。
壬生墨佳:「まあじゃあしょうがないか……」
嬬恋七瀬:「納得すんなよ!」
彩谷千映理:「そう、おしゃれ着なんだよ……」
嬬恋七瀬:「騙されてるぞ!」言いながら壬生さんに目を向けて、衣装が目に入ってまた逸らす。
木虎ツグミ:「お待たせしました!」 バックヤードから、ミアちゃんの手を引きながら出てくる。
壬生墨佳:「……いや僕がこの恰好なのはしょうがなくないだろ……!あ」
木虎ツグミ:二人お揃いのトナカイの着ぐるみパジャマ。角の付いたフードまでしっかりとかぶっている。
ミアセラ:「あ、み、皆さん、メリークリスマスです……」
彩谷千映理:「うわ、かわいいー!」スマホを構えてパシャパシャ撮っている
壬生墨佳:「可愛いな~それ」
ミアセラ:まだ少し恥ずかしそうに、手を引かれてくる。
ミアセラ:「とっ……撮らないで……」袖で顔を隠す。
彩谷千映理:「あっ、ごめん。ミアちゃんが言うなら……」スマホをしまう
木虎ツグミ:「えへへー、二人でお揃いなんですよ!」 ニコニコとご機嫌に笑ってピースしてみせる。
彩谷千映理:「やっぱ撮っちゃう」スマホを再度構える
ミアセラ:合わせておずおずとピース。
彩谷千映理:はい、チーズなどと言いつつパシャパシャ
壬生墨佳:「そうそう。こういう時にしか撮れないんだからさ」
壬生墨佳:「あっスマホ着替えの中だな……」しまう布面積がないから。
壬生墨佳:「後で送ってよそれ」
彩谷千映理:「はいスミちゃん先輩もピース」
壬生墨佳:「んっ」ピースして。
壬生墨佳:「えっあっいや」
壬生墨佳:「僕はいいだろ今!?」
彩谷千映理:「おー、かわいいじゃん。流石何着ても似合う!よっ、顔のいい女!」
壬生墨佳:「また調子のいいことをペラペラと……」
木虎ツグミ:「あ、じゃあ折角ですし皆で撮りましょう!」
木虎ツグミ:「ほら嬬恋先輩も!」
彩谷千映理:撮って即未成年組グループチャットに送信している
嬬恋七瀬:「はいはい……」憮然とした顔が、カメラを向けられると反射的に完璧な表情と角度になる。
壬生墨佳:「まあいいか。ちょっと貸して」スマホを貰って、スタンドに立てて。
壬生墨佳:「3,2,1」掛け声の後に、《電子使い》でシャッターを操作。
壬生墨佳:遠隔で起動し撮影できる。そのまま5人が映るように。
嬬恋七瀬:「便利だなそれ……」
嬬恋七瀬:「ボクにも教えてよ」
嬬恋七瀬:普段から自撮りばかりしている。
壬生墨佳:「いや無理だろ?君に繊細な操作は」
嬬恋七瀬:「は?やってみなきゃ分かんないだろ」
壬生墨佳:「発電細胞の細やかなコントロールが必要だからな。無謀なことはするもんじゃない」
嬬恋七瀬:「壬生に出来るならボクにも出来るね!後で吠え面かくなよな!」
壬生墨佳:「いや万が一やれたら僕のしつけ方が良かっただけになるけど……?」
嬬恋七瀬:「はあ!?手柄だけ自分のかよ!どう考えても静も動も使いこなせるボクの才能の賜物だろ!」
壬生墨佳:「使いこなせてから言ったら???」
ミアセラ:「あの……喧嘩は……」オロオロしている。
彩谷千映理:「あー、ミアちゃん。あの二人いっつもこうだから大丈夫」
壬生墨佳:「ああ、いやこれはね。喧嘩じゃないから」
嬬恋七瀬:「そうそう」
壬生墨佳:「そういうのは同レベルじゃないと起きないからね。これはね、教育だよ」
嬬恋七瀬:「そのまま返しますよ?」
壬生墨佳:「出来が悪いと随分難しくって。ミアセラみたいに素直で優秀なら教え甲斐があるのになあ」
壬生墨佳:「ほら。今自分が教えを請うたことすら覚えてないんだぜ?」
嬬恋七瀬:「誰がお前なんかに頼むかよ。こうなったら他の誰かに教えてもらうことにする」
壬生墨佳:「へえ。誰に?」
嬬恋七瀬:「お前に頼らなくてもオーヴァードの知り合いなら大勢いるし。ボク、友達多いから」
嬬恋七瀬:「それでお前なんかよりずっと上手くなってやるからな。スマホ100台操作してやる。見てろよ」
壬生墨佳:「100台操作する必要あるか……?」
ミアセラ:「……ええと……?」本当に?と言うように彩谷さんとツグミちゃんに目を向ける。
彩谷千映理:ねー、と小声でツグちゃんに同意を求める。
木虎ツグミ:うんうん、と頷いたのち口を開く。
木虎ツグミ:「嬬恋先輩、壬生先輩!お話が楽しいのは分かりますけど、そろそろご飯食べませんか!」
壬生墨佳:「いや楽しくは……ああ」
木虎ツグミ:「せっかくのお料理が冷めちゃいますし!」
壬生墨佳:「そうだな。冷めちゃうか」
嬬恋七瀬:「……楽しくはないけど。そうだな、勿体ない」
彩谷千映理:「私もうお腹ペコペコー」
壬生墨佳:テーブルには料理が所狭しと並ぶ。少し多いくらいだ。
壬生墨佳:余れば後で支部にでも振る舞うのだろう。
木虎ツグミ:「やっぱりすっごく豪華ですね!全部食べ切れるでしょうか……」
ミアセラ:ツグミちゃんの隣に座って、「おいしそう……」料理の山に目を輝かせる。
木虎ツグミ:話しながら、ミアと並んで座る。
壬生墨佳:「いいよ、食べ切れなければ取っとくから」
壬生墨佳:「支部にでも持ってくよ、余ったら……イブさんが夜食にするでしょ」
嬬恋七瀬:「きつそうじゃない?油っこいの……」
壬生墨佳:シャンメリーの栓を開けて、皆に注いで。「はは。直接言ったら殴られそうだ」
壬生墨佳:「じゃあ、皆様」グラスを掲げて。
彩谷千映理:にこにこしながらグラスを抱える
嬬恋七瀬:「うん」グラスを持つ。
ミアセラ:慌てて自分のグラスに手を伸ばす。
木虎ツグミ:「はい!」 グラスを持ち、腕を伸ばす。
壬生墨佳:「メリークリスマス」グラスを突き出す。
嬬恋七瀬:「メリークリスマス!」乾杯。
彩谷千映理:「メリークリスマース」乾杯する
木虎ツグミ:「メリークリスマス!」 元気よく乾杯。
ミアセラ:「め、メリークリスマス……!」軽くグラスをぶつける。
嬬恋七瀬:シャンメリーを飲んで、料理に向かう。
嬬恋七瀬:大きなターキーを前にして。
嬬恋七瀬:「…………」
嬬恋七瀬:「……これどうやって食べればいいの……?」
壬生墨佳:「いや、これはこうやって削ぎ落としてだな……」ナイフを手にとって。
壬生墨佳:身を乗り出して作業する。
壬生墨佳:「まず骨から外して、そっからうまいこと切り分けて……ちょっとそっち押さえてて」
嬬恋七瀬:「……うん……」いやがうえにも露出の高い服が目に入って、肉を抑えながら目を逸らす。
壬生墨佳:「いやそこ切るとこだろ?」指を握って退かして。
嬬恋七瀬:「うっ……ぐっ……」頬を染めて呻く。
壬生墨佳:「それくらいやってくれよもう……」渋々と言った顔で一人で切り出して。
壬生墨佳:「ほら。出来たよ」
嬬恋七瀬:「…………ありがと」誤魔化すようにごくごくとシャンメリーを飲む。
木虎ツグミ:「わーい、いただきます!」
木虎ツグミ:「あ、ミアちゃん!食べたいものありますか?」
ミアセラ:「え……」既に大分食べている。過去に食べ物に困った生活ゆえか。恥ずかしそうに俯く。
ミアセラ:「あ……ええと……」
ミアセラ:「ケ、ケーキ、とか……?」
嬬恋七瀬:「ケーキは最後にね」
嬬恋七瀬:「色々用意してあるから。楽しみに待ってて」
ミアセラ:「あ……はい……」静かに、だが期待に満ちた顔で再び料理を食べ進めていく。
木虎ツグミ:「何か取りづらいものとかあったら言ってくださいね!」 ミアちゃんに声をかけ、自分も食べ始める。
壬生墨佳:「ほら、君らも」2人にも食べるように促す。
彩谷千映理:勝手に自分の分を取り分けて食べ始めている。
嬬恋七瀬:「クリスマスかー……」肉を呑み込んで。
嬬恋七瀬:「ツグミはサンタさんに何お願いしたの?」
嬬恋七瀬:壬生さんと違って高校生だと理解はしているはずだが、完全に子供扱い。
木虎ツグミ:「んっと、新しいマフラーをお願いしました!」 ちらりと横目でミアちゃんを見やったのち、答える。
壬生墨佳:「そんな年か……?」中学生扱いしていたことを棚に上げて。
彩谷千映理:「いいなー、サンタさん来るの」
木虎ツグミ:少し慌てて、しーーとミアちゃんに見えないように人差し指を立てる。
嬬恋七瀬:瞬きで頷いて。「ミアちゃんは?」
ミアセラ:「あ、えっと……」
ミアセラ:ちらりとツグミちゃんを見て。
ミアセラ:「……秘密、です」
ミアセラ:照れたように笑う。まだ決まっていない、ではなく。
嬬恋七瀬:「なんだ、残念」くすりと笑みを零す。
木虎ツグミ:それを聞いて、少し緊張したような面持ちになる。
木虎ツグミ:プレゼントはどうにか間に合って、今もカバンの奥にしまってある。だけど。
木虎ツグミ:果たして、ミアちゃんに喜んでもらえるか。そればっかりは、まだ分からない。
壬生墨佳:「え……まだサンタ通るものなの……?」怪訝そうな顔で、食事に手を付ける。
壬生墨佳:「うん。悪くないな……あ、ミアセラ、食事どう?」
壬生墨佳:「美味しい?口に合えばいいけど……」
ミアセラ:「はい!」こくこくと頷く。
ミアセラ:「すごく!おいしい……です!」
壬生墨佳:「そっか。ならいいや」笑みを浮かべて。
嬬恋七瀬:「うん、すごい美味しい。これどうしたの?外注?」飾りつけ担当で厨房は見ていなかった。
壬生墨佳:「は?」
彩谷千映理:「ほんと美味し……あ」
嬬恋七瀬:「え?」
彩谷千映理:面白そうな空気を察して黙る
壬生墨佳:「僕が作ったの!」声を荒げて。
嬬恋七瀬:「え!?」
嬬恋七瀬:「お前!?」
壬生墨佳:「えってなんだよえって……!」
壬生墨佳:「僕ずっと厨房立ってたろ!?」
嬬恋七瀬:机上の料理と壬生さんを交互に見て。
嬬恋七瀬:「いや……あの……」
嬬恋七瀬:「……そう」美味しいと言ってしまった以上、取り消せず。黙々と料理を口に運ぶ。
壬生墨佳:「そうだよ……あれ」
壬生墨佳:「さっき美味しいって言ったよな?言ったな?」
嬬恋七瀬:「…………」目を逸らす。
嬬恋七瀬:「…………ったよ」
壬生墨佳:「まあ当然だけど……?僕、天才だからなあ」
嬬恋七瀬:「あー!もう!美味しいって言ったよ!すごい美味しい!これで満足か!」
壬生墨佳:「だろ?だよな?」心底嬉しそうな顔で。
壬生墨佳:「いや、満足満足。その顔が見れて嬉しいな」
壬生墨佳:「まあこのくらいならいつでも作ってやるけど?」誇らしげに。
嬬恋七瀬:「くそっ……一生の不覚だ……」悔し気に言いつつ、食事の手は止めない。
木虎ツグミ:「壬生先輩の料理、本当に美味しいですね!」
木虎ツグミ:「お父さんの料理とおんなじくらい美味しいです!」
壬生墨佳:「お父さんの程度が分かんないけど……???」
壬生墨佳:「いやツグミが家族を引き合いに出すならかなり褒められてると取っていいよな……?」
嬬恋七瀬:「うん、今のは最上級の褒め言葉だろ」
彩谷千映理:「めちゃくちゃすごいってことじゃん」
木虎ツグミ:「はい!お父さんの料理は世界で一番ですから!」
ミアセラ:「うん……お父さんの料理も、おいしい……」
壬生墨佳:「えっ」
壬生墨佳:「そこまでか……?」流石に照れくさくなる。
嬬恋七瀬:「よかったな、世界一と並んだぞ」
壬生墨佳:「いや……」首の後ろをさする。
彩谷千映理:「よっ、料理もできる女!」
嬬恋七瀬:「壬生さんは流石ですね~」
壬生墨佳:「その言い方なんか悪意あるだろ!」
嬬恋七瀬:「褒めてるのに。なあ?」彩谷さんに首を傾げる。
彩谷千映理:「うんうん、褒めまくりだよ?」
壬生墨佳:「まあいいけど……ミアセラとツグミが美味いっていうんだからな」
嬬恋七瀬:「……あれ?」ふと時計を確認して。
嬬恋七瀬:「彩谷お前、途中で抜けるって言ってなかった?」
嬬恋七瀬:「大丈夫なのか、時間」
彩谷千映理:「あー、それね」
彩谷千映理:「……今日は大丈夫」
壬生墨佳:「また今度な。日取り教えてよ」
壬生墨佳:「ひっぱたきに行くからさ」
嬬恋七瀬:「え、何?」
嬬恋七瀬:「何の話?ひっぱたく……?」
彩谷千映理:「ふふ、そうしよ。支部に紹介する時に一発行ってもらおーっと」ポテトを食べつつ。
木虎ツグミ:「え、誰かに何かされたんですか!?」
壬生墨佳:「先約をバイトですっぽかされたんだと」脳内で補完されてバイトにすり替わっている。
壬生墨佳:同年代か大学生くらいだと思っているため。
彩谷千映理:「だいたいそんな感じ」特に否定もしない
嬬恋七瀬:「バイト?何それ、ひどいな」
嬬恋七瀬:「ボクもひっぱたき……」そこで自分も今日の為に相当数のキャンセルを入れてきたことに気付き。
彩谷千映理:「ま、しょーがないよ。うんうん」
嬬恋七瀬:「…………」シャンメリーを飲む。
壬生墨佳:「まあ、その分こっちに長く居れる訳だしさ」
壬生墨佳:「その分楽しんでやろうぜ」
嬬恋七瀬:「そうだな。飲め飲め」勝手に彩谷さんのグラスにシャンメリーを注ぐ。
彩谷千映理:「そのつもりだよー。おっとと」
木虎ツグミ:「でも、彩谷先輩がクリスマスに誰かと約束ってちょっと意外でした。誰と過ごす御予定だったんですか?」
彩谷千映理:「え、あー。夏目さんだよ」グラスを傾けつつ。
木虎ツグミ:「え、そうだったんですか!」
彩谷千映理:「あれ、言ってなかったっけ」
木虎ツグミ:「はい!お知り合いなのは夏目さんから聞いてましたけど」
壬生墨佳:「ああ、さっき言ってた遺産管理局の?」
壬生墨佳:「へーっ」
嬬恋七瀬:「ああ……例の専門家」
彩谷千映理:「そうそう、遺産管理局の。人員少ないし、代わりが居ないらしいからさー」
嬬恋七瀬:「わざわざ一緒にクリスマス過ごすほど仲良いわけ?その……ナツメさん?知らなかったな」
嬬恋七瀬:「若いのに遺産管理局なんてエリートっぽいよな」
嬬恋七瀬:同年代の女性とかだと思っている。
彩谷千映理:「若い?……いや、まあ年にしては良い位置なのかなあ」
木虎ツグミ:「夏目さん、凄い人なんですよ!異世界に行ったときに何度も助けて貰いました!」
壬生墨佳:「能力強度がすごい強いのかもな、その感じだと」
嬬恋七瀬:「へー……一回会ってみたいな」サラダを盛りつつ。
彩谷千映理:「頼りになるのは間違いないんだよね。経験豊富って感じもするし」
木虎ツグミ:「そうですね、氷の領域を作って敵の攻撃を無効化するっていう能力で、すごく強いんです!」
彩谷千映理:「氷で花まで作るし、キザなんだよねー」
彩谷千映理:と言いつつ満更でもない表情。
木虎ツグミ:「そうそう!氷のバラ、すっごく綺麗でした!」
嬬恋七瀬:「経験豊富?ああ、チルドレンじゃないんだ?ってもボクも一応エージェント区分だけど……」
壬生墨佳:「まあチルドレンだろうが、生え抜きなら経験長いだろ」
彩谷千映理:「エージェントだよ。色々飛び回ってて、最近こっちに来たんだってさ」
嬬恋七瀬:「あれ、でも急に会えなくなったんだよな?」
嬬恋七瀬:「じゃあバイトって言ってたけど、緊急の仕事とか?」
壬生墨佳:「いや僕がてっきりバイトだと思ってた……同業者か」
壬生墨佳:「まあそっちのほうが色々都合がいいよな」
彩谷千映理:「そうそう。割と緊急らしくってさ。だからしょーがないんだよね……」
嬬恋七瀬:「クリスマスまで大変だな、まあこっちも人のこと言えないけどさ」
彩谷千映理:「正義の味方に休暇はないってことだよねー、あーあ」ふざけ半分で落ち込む素振りをする。
壬生墨佳:「だから今度殴りに行ってやるって」
彩谷千映理:「支部に紹介しに行く時にねー。よろしく」
木虎ツグミ:「え、殴っちゃうんですか!?」
壬生墨佳:「なんだよ、そんなへなへなな感じなの?平手のほうがいい?」
嬬恋七瀬:「ボクはどうしようかなー……」女の子だしな、と思っている。
木虎ツグミ:「あ、いえ!そういう感じじゃないですよ、背も結構高いししっかりしてる感じだったと思います」
木虎ツグミ:単にお仕事だと仕方ないなと思っているので、なんであまり殴ろうとしているか分かってない。
ミアセラ:こくりと頷く。
壬生墨佳:「ああ、そうか。ミアセラも見てるんだな」
ミアセラ:「叩いた手の方が痛いかも……」
壬生墨佳:「えっ」
壬生墨佳:「そういうタイプか……彩谷もしかして」
壬生墨佳:「それ込みで僕に手出させようとしてない?」
彩谷千映理:「えっ」
壬生墨佳:「僕の手の方をベキベキにしようと……」
彩谷千映理:「……やっぱスミちゃん先輩、よくわかんないとこで斜めにすっ飛んでくよね」
嬬恋七瀬:「それで彩谷に何の得があるんだよ……」
壬生墨佳:「まあそりゃそうか。君じゃああるまいしな」
嬬恋七瀬:「一々噛みつかなきゃ気が済まないわけ!?」
嬬恋七瀬:「……でも何か珍しいな、彩谷が誰かにそんなに入れ込むの」
嬬恋七瀬:「初めて見た気がする」
壬生墨佳:「背の高いサンタクロースだもんな」
彩谷千映理:「自分でも不思議だと思うけどさー。私もそういう気持ちになるんだなーって」
嬬恋七瀬:「そうそう、いつもヘラヘラしてるくせに」
嬬恋七瀬:「お前、マジで落ち込んでたもんな」任務初日を思い出して。
木虎ツグミ:「あ、そっか。あの時落ち込んでたの、そのせいだったんですね!」
彩谷千映理:「生まれて初めて任務に支障きたすかと思ったもん。焦った」
壬生墨佳:「で、実際さ」肘をついて。
壬生墨佳:「どういう感じなわけ?やっぱ仕事一筋的な?」
彩谷千映理:「いや?仕事はきっちりやるけど、行く先々で女の子口説いてるような人」
壬生墨佳:「えっ……!?」
嬬恋七瀬:「は?何それ、最悪じゃん」凄まじい棚上げ!
彩谷千映理:「よりによってナナ先輩が言う?」
嬬恋七瀬:「ボクは女の子だけじゃないし?」
壬生墨佳:「仕事もきっちりしないしな」
嬬恋七瀬:「おい!今こっち責めるターンじゃないだろ!」
壬生墨佳:「悪い悪い。その夏目くんだよな」
壬生墨佳:「実際大丈夫なのかそれ?」
嬬恋七瀬:「そうそう、マジな話」くん付けを聞いてもいつもの壬生さんの気取った言い回しだと思っている。
彩谷千映理:「それは大丈夫だって。分別ある大人だし……多分……」
壬生墨佳:「……大人?」
木虎ツグミ:「んー……?」 異世界のときの言動を思い出そうとしたり、なんで夏目さんが女の子を口説いちゃダメなのか考えている。
壬生墨佳:「え、幾つ……?」
壬生墨佳:「ハタチくらいじゃないの?」
嬬恋七瀬:「……同年代だろ? 年上っても大学生程度じゃ信用なんて出来ないぞ」
彩谷千映理:「えっ、29」
壬生墨佳:「……」
嬬恋七瀬:「……」
壬生墨佳:「…………はあッ!?」
木虎ツグミ:「あ、29歳だったんですね!もっと若いかと思ってました!」
壬生墨佳:「29!!!???」
嬬恋七瀬:「29……ええ……マジ?」
壬生墨佳:「29???」
彩谷千映理:「……えっ、そんな驚く?」
彩谷千映理:「そんなに?」
壬生墨佳:「いやいやいやいや」
壬生墨佳:「だってお前…………ええ…………?」
嬬恋七瀬:「うん、そこまで驚くことか? まあちょっと驚いたし、」
嬬恋七瀬:「彩谷が29のお姉さんとどうやって知り合ってそこまで仲良くなったかは気になるけどさ……」
木虎ツグミ:「え?夏目さんは男の人ですよ?」
嬬恋七瀬:「……」
嬬恋七瀬:「え?」
彩谷千映理:「えっ?」
嬬恋七瀬:「え?」彩谷さんを見る。
壬生墨佳:「いやいやいやいや……」
壬生墨佳:「いや…………」
嬬恋七瀬:「…………」
嬬恋七瀬:「…………?」
嬬恋七瀬:「えっ?」
嬬恋七瀬:「…………29?」
彩谷千映理:「29」
嬬恋七瀬:「えっ!?!?!??29!?!?!!!?!??!?!?」
嬬恋七瀬:「彩谷お前………………」
彩谷千映理:「えっ、そんな可笑しい?」
壬生墨佳:「いやそれ絶対おかしいからな!?」
嬬恋七瀬:「29!?!?!!??!?!?!?!!?!??」
嬬恋七瀬:「29のオッサンと付き合ってんの!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?」
彩谷千映理:「人の彼氏のことおっさんって言わないでよー!」
木虎ツグミ:「え」
壬生墨佳:「絶対騙されてるって…………」
嬬恋七瀬:「嘘だろ!?!?!??!???」
壬生墨佳:「分別があるわけ無いだろ……???」
木虎ツグミ:「彩谷先輩、夏目さんとお付き合いしてるんですか!!?」
嬬恋七瀬:「ヤッッッッッッッッバ!!!!!!!!!!!!!」
壬生墨佳:「えっなんで知らないの???」
嬬恋七瀬:「彩谷お前………………」
壬生墨佳:「何????どういうこと?????」
嬬恋七瀬:「ええええぇええええええ!??!??????????」
木虎ツグミ:「えっ、だって!」
木虎ツグミ:「夏目さん、彩谷先輩のこと知ってるとは言ってましたけど、付き合ってるなんて言ってませんでしたし!!」
木虎ツグミ:「彩谷先輩からも教えてもらってないですもん!!!」
彩谷千映理:「やっぱ言ってなかったかーそっかー」
嬬恋七瀬:「29のオッサンが女子高生に手出してクリスマス一緒に過ごそうとした上でドタキャンしてんの!?!?!?」
嬬恋七瀬:「ヤバさの数え役満じゃん!!!!!!!!!」
壬生墨佳:「いやマジで…………???」
彩谷千映理:「ちょっと待って、事実を並べられるとなんか落ち込んできた。ドタキャン……」
木虎ツグミ:「えっ、いつからお付き合いしてるんです?」
壬生墨佳:「いや、分かった……すべて分かってきた」
嬬恋七瀬:「何何……何も分かんないんだけど……」
壬生墨佳:「彩谷、君本当は幾つだ?」
彩谷千映理:「えっ17」
壬生墨佳:「何歳サバ読んでたの……?」
彩谷千映理:「ホントも何も17だけど……」
壬生墨佳:「あれっ?」
嬬恋七瀬:「17と29じゃねーか!!」
嬬恋七瀬:「12歳差!!」
壬生墨佳:「干支一回り……」
彩谷千映理:「そっか、言われてみれば干支一回りするんだ。なんか縁起よくない?」
壬生墨佳:「0.12世紀……?」
嬬恋七瀬:「いや最悪だろ!!」
嬬恋七瀬:「彩谷お前……お前はそういうのには引っ掛からないタイプだと思ってたのに……」
嬬恋七瀬:「ボクが悪かったのか……?ボクなんかが教育係になったから……」
嬬恋七瀬:「お前をちゃんと正しい方向に導いてやれなかったから……」
壬生墨佳:「まあそれは悪かったと思うけど……それにしてもだろ」
壬生墨佳:「…………精神操作能力なんじゃないかな」
木虎ツグミ:「……えっと、夏目さんが彩谷先輩とお付き合いするの、ダメなことなんです?」
嬬恋七瀬:「…………!」
壬生墨佳:「ほらツグミも操作されてる!ダメだよこれ!」
嬬恋七瀬:「まさか……そうなのか……?」
彩谷千映理:「いや?そういう能力じゃなかったはずだし。むしろそっち系に私が気づかないわけないじゃん」
彩谷千映理:「何言ってんの二人共」
壬生墨佳:「……」
壬生墨佳:「…………そうじゃん」
嬬恋七瀬:「でも二人とも今すぐ第四に行って検査受けたほうが良くないか……?」深刻な顔。
壬生墨佳:「え?じゃあ何???」
壬生墨佳:「あと何がある……?」
壬生墨佳:「………………実は自分じゃなくて姉と親交があるとか?」
木虎ツグミ:「え、え!?本当になんかダメなことなんです!!?」
嬬恋七瀬:「いいか、ツグミ……」
嬬恋七瀬:「ちゃんとした大人はな、未成年の子供と付き合ったりしないんだよ」
木虎ツグミ:「え……でも、夏目さんもちゃんとした人でしたよ?」
嬬恋七瀬:「判断能力も確かじゃない子供と恋愛するのは一方的な搾取だし……」
嬬恋七瀬:「何より……」
嬬恋七瀬:「法律で犯罪だから」
木虎ツグミ:「えっ」
彩谷千映理:「えっ」
木虎ツグミ:「な、夏目さんが……犯罪者……???」
嬬恋七瀬:「えっ?じゃないんだよ!!」
嬬恋七瀬:「犯罪なの!!」
壬生墨佳:「……いや、16歳で婚姻できる以上明確に犯罪ではないけど……」
彩谷千映理:「……」
彩谷千映理:「オーヴァードに今更犯罪もクソもなくない?」
嬬恋七瀬:「開き直って正当化してんじゃない!」
壬生墨佳:「そういう身もふたもないこと言う……?」
嬬恋七瀬:「ちょ、ちょ、彩谷」
嬬恋七瀬:席を立ち、
嬬恋七瀬:「ちょっと来い」少し離れた位置で手招き。
彩谷千映理:「えっ、なになになに」ついていく
壬生墨佳:「存分に言ってやってくれよ」手を振って。
壬生墨佳:「……………………」
壬生墨佳:「…………あ、あの…………ツグミは」
壬生墨佳:「ツグミはそういうのないよね………………???」
木虎ツグミ:「え、そういうのってどういう……」
壬生墨佳:「29歳男性とお付き合いしてるとか…………」
ミアセラ:「!?」
ミアセラ:バッとツグミちゃんを見る。
木虎ツグミ:「な、無いですよ!」
ミアセラ:ほっと胸を撫で下ろす。
壬生墨佳:「30以上も?」
ミアセラ:「!?」
木虎ツグミ:「ないです!誰ともお付き合いはしてません!!」
ミアセラ:ほっと胸を撫で下ろす。
嬬恋七瀬:「……ぶっちゃけ、どこまで?」彩谷さんの耳元、小声で。
壬生墨佳:「はあーっ」胸をなでおろして。
彩谷千映理:「……どこまでって、何が?」小声で
嬬恋七瀬:「何がって……分かんだろ!」
嬬恋七瀬:「手繋いだとか、キスしたとか……」
彩谷千映理:「え?あー……」
嬬恋七瀬:二人きりではもっと下世話な話も平気でするが、この場では控える。
彩谷千映理:「……スまで」
嬬恋七瀬:「…………」
嬬恋七瀬:頭を抱える。
嬬恋七瀬:「微妙……………………!!」
彩谷千映理:「……き、聞いといてなにそれ!」
彩谷千映理:「微妙って何さー!」(小声です)
嬬恋七瀬:「分かんねえ……アウトかギリセーフなのか……」
嬬恋七瀬:「ギリアウト……?いや……?」ぶつぶつ言いながら席に戻る。
嬬恋七瀬:「……完全アウトではないっぽいけど……」壬生さんに。
壬生墨佳:「いや付き合いの時点でアウトだろ……」
彩谷千映理:不服そうな顔でシャンメリーを注いで飲む。
壬生墨佳:「なんでそこで譲歩しだしたんだ……」
嬬恋七瀬:「そうか……そうじゃん……」
嬬恋七瀬:「ごめんもう何か訳わかんないわ……」
木虎ツグミ:「えっと、夏目さんと彩谷先輩がお付き合いするの、そんなにダメなことなんです?」
木虎ツグミ:「だってその、彩谷先輩は夏目さんのこと好きなんですよね?」
彩谷千映理:「……うん。好きだよ?」
木虎ツグミ:「それで、夏目さんも彩谷先輩のこと好きなんですよね?」
彩谷千映理:うんうんと頷く。
木虎ツグミ:「なら、お二人は両想いってことですしお付き合いしたいのだって当然じゃないですか!」
壬生墨佳:「うーん?まあそうなのか……???」
嬬恋七瀬:「うーん……」腕組みして。「そう言われるとなぁ……」
嬬恋七瀬:「彩谷もまあ、もう子供ではないし……」
嬬恋七瀬:「普通の大人より色々経験は積んでるわけだしな……」
彩谷千映理:「そうそう」頷いている。
嬬恋七瀬:「……騙されてるわけじゃないんだよな?」もう一度確認するように。
壬生墨佳:「マジのマジなんだよな」
彩谷千映理:「うん。真剣だよ」
嬬恋七瀬:「……そっか……」息を吐いて。
嬬恋七瀬:「じゃあ、ボクらが口出しすることじゃないのかもな……」
嬬恋七瀬:「ちょっと後輩に過保護すぎるのかもな、ボクら」
壬生墨佳:「まあそれもそうか……?」
壬生墨佳:「別に会ってちょっとデートするくらいだもんな」
壬生墨佳:「まあそれなら……」
嬬恋七瀬:「そうだな……同棲とかいかがわしいことしてるわけでもないし……」
彩谷千映理:「えっ?」
彩谷千映理:「同棲だめ?」
壬生墨佳:「えっ」
嬬恋七瀬:「……」
嬬恋七瀬:「……?」
壬生墨佳:「ダメだろそりゃ」
木虎ツグミ:「?」
壬生墨佳:「……」
壬生墨佳:「?」
彩谷千映理:「いや、同棲っていうか……半同棲?」
嬬恋七瀬:「…………」
壬生墨佳:「いや半でも……」
壬生墨佳:「……?」
嬬恋七瀬:「えっ?」
壬生墨佳:「……………………」
嬬恋七瀬:「……してんの?」
壬生墨佳:「……してる?」
嬬恋七瀬:「同棲してんの?」
彩谷千映理:「してるけど?」
壬生墨佳:「……」
嬬恋七瀬:「……」
壬生墨佳:「…………………………ダメじゃん!!!!!」
嬬恋七瀬:「いやダメだろ!!!!!!!!!!!!!」
壬生墨佳:「僕らが口出しすることだろこれ!???」
嬬恋七瀬:「は!?!?!?!」
嬬恋七瀬:「同棲してんの!?!?!?!?」
木虎ツグミ:「え、一緒に暮らすのってダメなんです?」
彩谷千映理:「えっ、なんでなんで?」
嬬恋七瀬:「ダメだよ!!!!!!!!」
壬生墨佳:「いや一緒に暮らすって相当ハードルあるだろ……!」
彩谷千映理:「えっ、付き合ってるんだし同棲くらいしてもおかしくなくない?」
壬生墨佳:「家族レベルだろ……」
嬬恋七瀬:「29のオッサンと17のJKが同棲してんの!?!?!?!?」
嬬恋七瀬:「ダメダメのダメに決まってんだろ!!!!!」
壬生墨佳:「いやだってさ、生活を始終共にしてるんだろ???」
壬生墨佳:「それはちょっと……………………」
木虎ツグミ:「えっ、だって」
壬生墨佳:「ええ……」
嬬恋七瀬:「彩谷お前騙されてんぞ!!!絶対騙されてる!!!!!」
彩谷千映理:「いや、流石に泊まった日は学校行くって約束だけど……」
木虎ツグミ:「お付き合いって、いずれは家族になるってことじゃ……?」
壬生墨佳:「泊まりのルールまで作ってるぞこいつ」
壬生墨佳:「常習犯だろこれ!」
木虎ツグミ:「だから一緒に暮らしたりするんじゃないんですか?」
ミアセラ:「あの……私もツグミと同棲してるけど……」
ミアセラ:「ダメなの……?」
壬生墨佳:「ミアセラはそういうのじゃないからいいだろ?」
壬生墨佳:「でもこいつはさあ……!」
ミアセラ:「そういう……??」
嬬恋七瀬:「ちょっと待って……頭痛くなってきた……」
木虎ツグミ:「そういうってどういう……?」
壬生墨佳:「……僕も頭使いすぎたかも…………」
壬生墨佳:「任務よりキツいぞこれ……」
嬬恋七瀬:「壬生……殴りに行くって言ってたよな」
嬬恋七瀬:「ボクも行くわ……ていうか支部の皆に報告しなきゃダメだろ……」
嬬恋七瀬:「もう判断付かないよ……支部長に頼もうぜ……」
壬生墨佳:「…………」
壬生墨佳:「流石に公認済みってことはないよな…………?」
嬬恋七瀬:「……いやいやいや……」
嬬恋七瀬:「そんなことは……ない……」
嬬恋七瀬:「……よな……?」
壬生墨佳:「よね……?」弱々しい。
彩谷千映理:「あー、夏目さん挨拶行くって言ってたけど、あれ行ったのかな?」
嬬恋七瀬:「…………」
嬬恋七瀬:「根回しされてない……?」
壬生墨佳:「いやいやいや……」
壬生墨佳:「大丈夫だろ……うち汚職には強いはずだし……」
壬生墨佳:「多分……きっと……」
嬬恋七瀬:「そうだよな……うん……」
嬬恋七瀬:「…………」不安げな顔。
壬生墨佳:「……」
壬生墨佳:「…………ケーキ食べる……?」
嬬恋七瀬:「……うん……」
壬生墨佳:「そうしようか。ちょっと手伝ってくれ」立ち上がる。
壬生墨佳:露出の多い姿が改めて顕になる。
嬬恋七瀬:「…………」
嬬恋七瀬:「…………」目を背けて俯く。
ミアセラ:「あっ!お手伝いします……!」余程楽しみにしていたのか、とてとて小走りで付いていく。
壬生墨佳:「何だこいつ……ああそう?じゃあ頼むぜ」
壬生墨佳:「実はまだ完成じゃないんだ。ここから一手間加えるのやって貰おうかな」
壬生墨佳:そう言って厨房へと去っていく。
嬬恋七瀬:「…………」ふーっ、と疲れ切ったような溜息を吐く。
彩谷千映理:壬生さんの背中を見送り。
彩谷千映理:「……ナナ先輩もさ」
嬬恋七瀬:「?」
彩谷千映理:「居るんでしょ、好きな人」表情は真剣。いつもの茶化し半分ではない。
嬬恋七瀬:「ぐぶっ」飲んでいたシャンメリーで咽る。
嬬恋七瀬:「げほっ!げほっげほっ……!」
嬬恋七瀬:咳き込んで。
嬬恋七瀬:「…………」恨みがましそうな目を向ける。「……やっぱ聞いてたのか」
木虎ツグミ:「……すみません、全部聞こえちゃいました」
嬬恋七瀬:「…………」ハンカチで口元を拭いて。
彩谷千映理:「悪いとは思ったけど、さ」
嬬恋七瀬:「……聞こえちゃった以上は今更誤魔化さないけど……」
嬬恋七瀬:「でも、だから何?別にいいだろ、好きな相手くらいいたってさ」
彩谷千映理:「いいと思うよー?相手がどこの誰でも、本気で好きだっていうならさ。けど」
彩谷千映理:「片想いしっぱなしでいいわけ?」
嬬恋七瀬:「か…………」目を逸らす。
嬬恋七瀬:「……相手も知らないくせに、よく言うよな」
嬬恋七瀬:まだギリギリバレていないと思っている。
木虎ツグミ:「え」
彩谷千映理:「え」
嬬恋七瀬:「え?」
彩谷千映理:「ツグちゃんもわかるよね?」
木虎ツグミ:「あ、えっと……」
木虎ツグミ:「……壬生先輩かなあ、って思ってました、けど」
彩谷千映理:「そうそう。スミちゃん先輩」
嬬恋七瀬:「…………」
嬬恋七瀬:「…………」顔色だけが、真っ赤に染まっていく。
嬬恋七瀬:「なっ……な……」
嬬恋七瀬:「え? な…………」
嬬恋七瀬:「何言って……何……そんなわけ……」
嬬恋七瀬:「壬生? 壬生ってあいつ?壬生墨佳?」
嬬恋七瀬:「あっ……」
嬬恋七瀬:「あんなやつ好きなわけ……」
嬬恋七瀬:「…………」
嬬恋七瀬:「…………」
嬬恋七瀬:黙り込む。
彩谷千映理:「……」
彩谷千映理:目をじっと見る。
嬬恋七瀬:視線を逸らす。
木虎ツグミ:「……」
木虎ツグミ:逸らした先に回り込むようにじっと見る。
嬬恋七瀬:「っ……な……何だよ二人して……!」
嬬恋七瀬:「壬生?壬生なんて……あんなやつ……」
嬬恋七瀬:「いっつも偉そうで……ムカつくやつだし……」
嬬恋七瀬:「ケンカばっかりで……好きになるなんて……」
嬬恋七瀬:「……そんなわけ……」
木虎ツグミ:「嬬恋先輩!」
木虎ツグミ:「好きな人が本当に壬生先輩じゃないんなら、間違えてごめんなさい」
木虎ツグミ:「でも、壬生先輩が好きなんだったら、それを隠したりごまかしたりするべきじゃないと思います!」
嬬恋七瀬:「……ッ……」
木虎ツグミ:「思ってることを認めて、ちゃんと伝えないと」
木虎ツグミ:「また、一昨日みたいになっちゃうかもしれないですし……」
彩谷千映理:「……好きな人の隣に立ってるのがさ」
彩谷千映理:「自分以外の誰かだった時のこと考えると、辛くなるんだよね」
彩谷千映理:「ナナ先輩はどう?」
嬬恋七瀬:「…………」
嬬恋七瀬:壬生墨佳の隣にいられなくなる。自分以外の誰かが、彼女のもっと近くにいる。
嬬恋七瀬:ほんの少し想像しただけで、鉛を飲まされたように胸が重くなる。
嬬恋七瀬:「ボクは……」
嬬恋七瀬:口を開き――かぶりを振る。
嬬恋七瀬:「なら……どうしたらいいって言うんだよ……」
嬬恋七瀬:助けを求めるかのような声色。
彩谷千映理:「……伝えるしかないんじゃない。自分の口で」
木虎ツグミ:うんうんと大きく頷く。
嬬恋七瀬:「……無理だよ」弱々しく俯いて。
嬬恋七瀬:「あいつが……相棒として、ボクを信頼してくれてるのは分かるよ」
嬬恋七瀬:「でも……結局はそれだけだ。恋とか愛とかの対象として、じゃない」
嬬恋七瀬:「ボクは……」
嬬恋七瀬:「あいつのこと、ずっと好きなのに。あいつはボクのことなんて、少しも意識してない」
嬬恋七瀬:「バカみたいだろ。これまで散々、誰でも簡単に手玉に取ってきたのに」
嬬恋七瀬:「……あいつに関わると、ボクがボクでいられなくなる」
嬬恋七瀬:「……あいつに気持ちを伝えたところで、どうにかなるとは思えない」
嬬恋七瀬:「……なら、せめて今のままでいたいんだよ」
嬬恋七瀬:「間違ってることか?そんなに……」
彩谷千映理:「……」
彩谷千映理:「ダッッッッッサ!」
嬬恋七瀬:「な……」
彩谷千映理:「なにそれ。このままの関係でいられたら、一人で抱えてグズグズ腐っていくだけでも充分って?」
彩谷千映理:「そんなダッサいナナ先輩見たくないんだけど」
嬬恋七瀬:「っ……しょうがないだろ!じゃあどうしろって言うんだよ!」
木虎ツグミ:「嬬恋先輩」
嬬恋七瀬:「……」
木虎ツグミ:「相棒でいたいって気持ちは分かりました、でも」
木虎ツグミ:「恋人になりたくない訳でも、他の人が恋人になってもいいって訳でもないんですよね」
嬬恋七瀬:「そ……れは……」
嬬恋七瀬:「…………そう……だけど…………」
木虎ツグミ:「なら、やっぱり伝えるしかないです!」
木虎ツグミ:「壬生先輩が嬬恋先輩を意識してないとしても、ううんむしろ」
木虎ツグミ:「ちゃんと好きって伝えて、意識してもらって、恋人になりたいって言うしかないです!」
嬬恋七瀬:「……ぅ、う……!」呻く。
嬬恋七瀬:「そりゃ……正論……だけどさぁ……!」
木虎ツグミ:「……それにですね、嬬恋先輩」
木虎ツグミ:「壬生先輩は、嬬恋先輩が好きって伝えて、それをどう受け取ったとしても」
木虎ツグミ:「相棒だって言ってくれると思います」
嬬恋七瀬:「…………」
嬬恋七瀬:「…………そう、かな…………」
彩谷千映理:「……ナナ先輩が信じなくてどーすんのさ」
嬬恋七瀬:「…………」
嬬恋七瀬:「……だけど……」俯く。
彩谷千映理:スタスタとナナ先輩の目の前に立つ。
嬬恋七瀬:「……?」
彩谷千映理:「馬鹿!」フルスイングで頬にビンタ!
嬬恋七瀬:「うぐぇっ!?」
木虎ツグミ:「え!?」
嬬恋七瀬:「痛っっった!!」
彩谷千映理:「もう呆れてきたもん。何そのヘタレっぷり!?そんなダサいナナ先輩ほんとに初めて見た」
彩谷千映理:平手打ちした手を振りながら。
嬬恋七瀬:「……っ……」頬を押さえて。
彩谷千映理:「『だけど』とか『でも』とか『だって』とか!言い訳はもう充分だよ。わかってるでしょ、ナナ先輩だってさ!」
彩谷千映理:「……今日中」
彩谷千映理:「私達の前じゃなくたっていい。でも、今日、今夜中」
嬬恋七瀬:「きっ……今日……!?」
彩谷千映理:「今日!」
嬬恋七瀬:「一週間……いや、せめて明日とか……!明後日……とか……!」
彩谷千映理:手を振り上げる
嬬恋七瀬:「待て!待て待て待て!」
木虎ツグミ:「い、彩谷先輩!流石に二回目は!」
彩谷千映理:「今日」まだ手を上げている
彩谷千映理:「いい?」まだ手を上げている
嬬恋七瀬:「…………!」
嬬恋七瀬:大きな溜息を吐いて、しばらく俯いて。
嬬恋七瀬:「……分かっ、た」
嬬恋七瀬:「ああ……もう……!」
嬬恋七瀬:「分かった!分かったよ……!」
嬬恋七瀬:「言うよ!言えばいいんだろ!」
彩谷千映理:手を下ろす
嬬恋七瀬:観念した、覚悟を決めたというより、半ば自棄になったように。
嬬恋七瀬:「くっそ……何なんだよ……お前ら聞いてんじゃねーよ……!」恨み言を吐いて。
嬬恋七瀬:「……やるよ。告白でも何でもしてやる」
嬬恋七瀬:「その代わり、駄目だったらボク……マジで仕事休むからな!!」
彩谷千映理:「ま、その時は傷心旅行でも行く?付き合うし。ねー」ツグちゃんに
木虎ツグミ:「は、はい!どこでもお付き合いします!」
嬬恋七瀬:「お前ら代わりに出ろよな!マジで半年は休むぞ!ていうか転属願い出すからな!」
彩谷千映理:「えっ、そこまで?」
嬬恋七瀬:「はー…………」椅子の背もたれに寄りかかり、天を仰いで。
嬬恋七瀬:「最悪だよ…………」
嬬恋七瀬:「…………」
嬬恋七瀬:「……でも、まあ……」
嬬恋七瀬:「……ごめん。ありがとう」
嬬恋七瀬:「彩谷とツグミの言う通りだよ」
嬬恋七瀬:「背中蹴っ飛ばして貰わなかったら、このまま一生、言えなかったかもしれない」
嬬恋七瀬:「多分……そしたら、もっと後悔してたと思う」
嬬恋七瀬:「……だから、ありがとう」
彩谷千映理:「……世話の焼ける先輩だよ、まったく」目を細めながら
木虎ツグミ:「きっと、大丈夫ですよ!壬生先輩と嬬恋先輩なら!」
壬生墨佳:「随分盛り上がってたみたいだけど」ケーキを持って戻ってきて。
壬生墨佳:「何が僕とこいつなら大丈夫なの?」
嬬恋七瀬:「う……!」改めて強烈に意識させられて、がたん、と椅子を揺らす。
壬生墨佳:精緻にデコレートされたブッシュ・ド・ノエルを机の上に置いて。
嬬恋七瀬:「何、でも、ない……よな?」二人に。
彩谷千映理:「おー、かわいいー!美味しそうだし!」
木虎ツグミ:「はい!何でもないです!」
ミアセラ:「ケーキ!できました!」ホールケーキを抱えて戻ってくる。ミアセラが手伝った飾りつけは、ほんの少しいびつだ。
壬生墨佳:「ああそう。ならいいけど?」
彩谷千映理:「うん、何でもないよねー」
木虎ツグミ:「わ、すごい!ひょっとして、ミアちゃんがやったんですか?」
壬生墨佳:「ああ、ミアセラにもやってもらったんだ。筋が良いよな」
ミアセラ:「わ、私はちょっとだけ。ほとんど壬生さんにやってもらって……」照れくさそうに。
彩谷千映理:「こっちもかわいいし美味しそう!」
木虎ツグミ:「それでもすごいですよ!とっても綺麗だし、美味しそうですし!」
嬬恋七瀬:「おい、っし、そう、だなー、……」
嬬恋七瀬:異様にぎこちない。
壬生墨佳:「何だよそれ」
ミアセラ:「えへへ……はやく食べよう!」
壬生墨佳:「何か含みでもあるのか?」
嬬恋七瀬:「は?」
壬生墨佳:「別に嫌なら無理して食わなくてもいいけど?」
嬬恋七瀬:「違うよ……!!」痛恨の顔。
嬬恋七瀬:「違うっての……!!」
ミアセラ:「あの、何か……?」不安げに。
壬生墨佳:「……じゃあいいけどさ」
壬生墨佳:「……何かあった?」2人へ。
壬生墨佳:「何か変じゃない?」
彩谷千映理:「いやー?」ツグちゃんと顔を見合わせる
木虎ツグミ:「何にも変じゃないですよ!はい!」 大げさなくらいに頷く。
嬬恋七瀬:「…………」
壬生墨佳:「そうか……?」
ミアセラ:小首を傾げる。
壬生墨佳:「まあいいや。とにかくさ。食べようぜ」
壬生墨佳:「そのために必死こいて準備したんだからな」
ミアセラ:「食べましょう!」
ミアセラ:「ツグのぶん、私が切るね!」
木虎ツグミ:「ありがとうございます、ミアちゃん!ナイフ、気を付けて下さいね」
ミアセラ:「うん……!」やや危なっかしい手つきでケーキを切り分けていく。
ミアセラ:「どうぞ!」にこにこと、ちょっと大きさが不揃いなケーキを配っていく。
嬬恋七瀬:「ありがとう……」上の空で、だいぶ小さいケーキを受け取る。
壬生墨佳:ケーキを皆で受け取って。フォークを入れて。
壬生墨佳:「ほら。早く食べなよ、皆」
木虎ツグミ:「いただきます!」 ひときわ大きいケーキを前にフォークを取る。
嬬恋七瀬:「そうだな……」フォークを握り。「……じゃあ、いただきます」
壬生墨佳:「ツグミのえらく大きいな……まあいいけど……」
彩谷千映理:「いただきまーす」ちょうど真ん中程度のサイズを前に。
ミアセラ:「……おいしい……!」きらきらと目を輝かせる。
ミアセラ:「あのっ、これ……!」
ミアセラ:「すごい……」
ミアセラ:「すごく、おいしいです、壬生さん……!」
壬生墨佳:「ああ、だろ?」一口食べて。
壬生墨佳:「僕、甘いもののほうが得意なんだ」
壬生墨佳:「あと、ミアセラが好きだからチョコにしてみた」
ミアセラ:「えっ……!?」
ミアセラ:ケーキと壬生さんを見比べて。
ミアセラ:「そんな……あっ……」
ミアセラ:「嬉しい、です……!」
ミアセラ:花が咲くように笑って。
ミアセラ:「ありがとうございます……!」
壬生墨佳:「それだけ喜んでもらえれば、料理人冥利に尽きるからな」こちらも笑みを返して。
木虎ツグミ:うんうん、とそれを嬉しそうに眺めて。
木虎ツグミ:「あ、じゃあミアちゃん!これもどうぞ!」
木虎ツグミ:自分のケーキの上に載っていたチョコのプレートをミアちゃんの分に乗せる。
ミアセラ:「え、でも……!」
ミアセラ:「これはツグのぶんじゃ……」
木虎ツグミ:「私がミアちゃんに食べて欲しいなって思ったので!どうぞ!」
ミアセラ:「……」少し迷ってから、受け取る。
ミアセラ:「……ありがと、ツグミ」ぱくりと食べて、笑う。「……おいしい」
嬬恋七瀬:(…………)ケーキを口に運びながら。
嬬恋七瀬:(ヤバい……)
嬬恋七瀬:(味が全然分からない……)
嬬恋七瀬:ちらちらと壬生さんの様子を伺っては、目を逸らす。
壬生墨佳:「……何か感想ないの?」
嬬恋七瀬:「えっ?」ぎくりとして。
嬬恋七瀬:「えっ……あっ……え、何?」
嬬恋七瀬:「感想?」
壬生墨佳:「何?調子でも悪いの?」
嬬恋七瀬:「……いや……そうじゃなくて……」
嬬恋七瀬:「…………」
嬬恋七瀬:「……壬、生」
壬生墨佳:「……何」
嬬恋七瀬:「……こ……」
嬬恋七瀬:ひどく乾く喉で、なんとか言葉を発する。
嬬恋七瀬:「このっ……後……」
嬬恋七瀬:「……時間……」
嬬恋七瀬:「……ある……」
嬬恋七瀬:「あったり……」
嬬恋七瀬:「……す、る?」
壬生墨佳:「え、無いけど」
嬬恋七瀬:「え」
壬生墨佳:「ツグミとミアセラ帰したら3人で片付けだろ」
壬生墨佳:「綺麗にして返さないと優さんにどやされるぞ」
嬬恋七瀬:「…………」
嬬恋七瀬:「その、後は?」
壬生墨佳:「え、後?帰ろうと思ってたけど……」
壬生墨佳:「何?何かあるの?」
嬬恋七瀬:「…………」
嬬恋七瀬:「ある」
嬬恋七瀬:「あるから、ちょっと」
嬬恋七瀬:「……帰る前に、待ってて」
壬生墨佳:「あ、うん」ケーキを口に運んで。「いいけど……」
嬬恋七瀬:「……うん」
嬬恋七瀬:それだけ言っただけで、全身を虚脱感が襲ってくる。
嬬恋七瀬:ここまで来てしまった。もう後戻りも、逃げることもできない。
嬬恋七瀬:「…………」
嬬恋七瀬:錆びた機械のようなぎこちなさで、ケーキの残りを口に運ぶ。
彩谷千映理:ツグちゃんにむけて無言でウインクする。
木虎ツグミ:うんうんと頷いて返し、嬬恋先輩へ向けて小さくガッツポーズして見せる。
嬬恋七瀬:「…………」
嬬恋七瀬:後悔と恐怖と恥ずかしさ、様々な感情が襲ってきて、目の前の壬生さんを直視できずに、目を逸らす。
嬬恋七瀬:窓の外では丁度、白い雪が静かに夜空に舞い始めたところだった。


◆ Ending 04 彩谷 千映理


GM:遺産管理局、N市支局。
GM:オフィス街の合間、何の変哲もないようなテナントビルを偽装し、遺産管理局支局は存在している。
GM:N市で発見された遺産やアーティファクト。それらが安置に適切な場所へ輸送されるまでの中継地点のような扱いではあるが。
GM:不休の事務所を装ったオフィスから一歩踏み込めば、そこから先には危険・不明のラベルばかりの物品が多く保存されている。
GM:UGN内でも一般には存在を知られていない、重要拠点の一つ。
GM:そこで、クリスマスイブの夜。君、夏目靖章は一人だった。
GM:君の役目は、警備と受付、そして資料の山を崩すこと。
GM:N市第11支部で確保された遺産を受け取るというタスクもあるにはあるが……
GM:交代要員が来る23時が先か、それが先かは怪しい所だ。パチ、パチ、と秒針が緩やかに時間を刻む。
夏目靖章:今日最後のタバコの火を消し、散らばっていた書類をまとめる。
夏目靖章:警備と受付、とは言っても、扱う物が遺産となればそれなりの人材が必要だ。
夏目靖章:持ち込まれるオブジェクトの真贋判定は勿論
夏目靖章:簡易封印を破って暴走した遺産や、輸送の隙を狙う襲撃者への対処等
夏目靖章:どうしても専門家の常駐が必要になる。
夏目靖章:今日も多少のトラブルはあったが、それも後数分……
夏目靖章:「…………」
夏目靖章:書類を片付け、呆けた顔で時計の針を睨む
彩谷千映理:ビルの中へ一人、大きなカバンを持って入っていく。
彩谷千映理:黒髪にパンツスーツ。落ち着いた雰囲気の女性。
彩谷千映理:ヒールの足音を響かせ、受付へ向かう。
彩谷千映理:「夜分遅くにすみません、例の荷物、持ってきました」
夏目靖章:「ああはい、連絡は受けています。わざわざご足労頂いて……」
彩谷千映理:服装も髪色も違うが、あなたにはわかるであろう。
彩谷千映理:彩谷千映理だ。
彩谷千映理:「お仕事お疲れさまです」
彩谷千映理:含みのある笑み。
夏目靖章:「…………」
夏目靖章:無論、分かる。
夏目靖章:髪色も、仮に顔つきが変わっても、その声を聞けば
夏目靖章:「十一支部からとは聞いていたが、千映理くんが来るとはね」
夏目靖章:苦笑いで応える。
彩谷千映理:「一応、当事者代表だし。顔見知りなら話も早いでしょ?」
夏目靖章:「当事者?ああ、成程……」
夏目靖章:「わざわざ聖夜に働く無粋な輩はどこにでも居るみたいだ」
彩谷千映理:「……ほんとだよ」口を尖らせる
夏目靖章:よく見ると、スーツの裾に土埃や焦げ跡が残っている。
夏目靖章:こちらでも多少のトラブルに対処した結果だろう。
夏目靖章:「いや、ごめんごめん」
彩谷千映理:「……まあ、いいよ。いつもお疲れさま」
彩谷千映理:「で?今夜は事務所にお泊りですか?」いたずらっぽく、半分わかってて聞いている。
夏目靖章:「ふふ、千映理くんにそう言ってもらえるだけで報われるよ」
夏目靖章:「これはまた意地が悪いな。ちょうどもう少しで交代の時間だ」
彩谷千映理:「よかったー。もしお泊りだったら、私一人で歩いて帰んなきゃだったし」
夏目靖章:「上がっていくかい?中を検める間、お茶でも飲んでいくといい」
彩谷千映理:「ふふ、そうさせていただきましょー。外寒いし」
夏目靖章:「ああ、それがいい。女の子を送り届ける機会をみすみす逃すわけにも行かないしね」
彩谷千映理:「……それ、私以外にも言ってるんじゃないの?」給茶機から紙コップにお茶を注ぎつつ。
夏目靖章:「そこはもう少し俺を信頼してほしいね」
夏目靖章:カバンを受け取り、事務所の奥へ
彩谷千映理:「……」
彩谷千映理:彩谷千映理の記憶は毎日消える。故に、感情のない記録しか残ることはない。
彩谷千映理:だから、たとえ誰かに恋をしても、明日には忘れている。
彩谷千映理:……はずだった。
夏目靖章:暫く奥で響いていた物音が止み、広間へと戻ってくる。
夏目靖章:その手には、ケーキ店でよく見る紙箱。
夏目靖章:「明日にでも渡すつもりだったが、丁度良かったよ」
彩谷千映理:「……それって」
夏目靖章:「クリスマスの約束はこっちが破ってしまったからね、せめてこのくらいは、と」
夏目靖章:箱の中には成田ベーカリーの限定クリスマスドーナツが入っている。
彩谷千映理:「……」箱をじっと見つめ。
夏目靖章:「風情も何もないが、クリスマスのディナーには違いない。ここで頂いてしまおう」
彩谷千映理:「しょうがないなあ。一発分は、これでチャラにしてあげる」
夏目靖章:「一発……?よくわからないが、喜んでもらえたなら嬉しいよ」
彩谷千映理:「ふふ、それはこっちの話だしいーの。……ありがと」
彩谷千映理:ソファの隣に座り直し、箱を開ける。
彩谷千映理:「美味しそう……」嬉しそうに笑う。
夏目靖章:「あ、でも千映理くんは支部の皆とクリスマス会の後だったな……」
彩谷千映理:「いーの、クリスマスだし」
夏目靖章:「おや、そうかい?なら安心して……」
夏目靖章:ドーナツを一つ摘み上げ、彩谷さんの口元に運ぶ
彩谷千映理:「あむ」躊躇なく一口。
彩谷千映理:「んふふ、やっぱりおいしいなあ。限定だけあるよねー」
夏目靖章:「それは良かった、朝から並んだ甲斐があったよ」
彩谷千映理:「……はい、夏目さんも。あーん」ドーナツを口元へ。
夏目靖章:「あー……む」大きく口を開けて頬張る。
彩谷千映理:「並び甲斐ある味でしょ?」
夏目靖章:「うん、美味い。十二分にお釣りが来るよ」
夏目靖章:「おかわりは要るかい?」
彩谷千映理:ひな鳥のように口を開ける。
彩谷千映理:あーん待ちだ。
夏目靖章:「おやおや……はい、あーん」その口に再びドーナツを運ぶ
彩谷千映理:「……んふふふ」満足そうに頬張る。
彩谷千映理:「……やー、よかった。夏目さんといっしょに食べられてさ」
彩谷千映理:「みんなとパーティーもしたし、最高のクリスマスだなー」
夏目靖章:「それは俺もさ。こっちは散々なクリスマスだったが」
夏目靖章:「最後にこんなプレゼントが待っていたのなら、捨てたものでもない」
彩谷千映理:横顔をじっと見つめている。
夏目靖章:「……ん?どうかしたかい?千映理くん」
夏目靖章:「俺の顔に……」
彩谷千映理:ゆっくり顔を近づけ……
彩谷千映理:頬に柔らかな感触。
彩谷千映理:「……ん、おいし。ついてたよ」頬を指差す。
夏目靖章:「はは、これはまた……」
夏目靖章:「こんなにプレゼントを貰ってしまうと」
夏目靖章:彩谷さんの手を握り、顔を近づける。
夏目靖章:「お返しをしないといけないかな」
彩谷千映理:「ふふ、楽しみだなー。……でも」時計の方を見る。
夏目靖章:「おっと……無粋なの奴がここにもいたみたいだ」
夏目靖章:握っていた手を離し
夏目靖章:「時間だ。帰ろうか、千映理くん」
彩谷千映理:「……うん、帰ろっか」
彩谷千映理:名残惜しげに手を開いたり握ったりしつつ、返す。
夏目靖章:「簡単な引き継ぎだけ済ませてくる。下で待っていてくれ」
夏目靖章:ネクタイを締め直し、デスクの方へ戻っていく。



GM:人工の光に照らされ、小雪がちらちらと舞っている。
GM:日付変更も近いオフィス街だ。街灯は明るく、星は少なく、人影はない。
夏目靖章:薄っすらと雪が積もり始めた道を並んで歩く。
夏目靖章:「そういえば千映理くん。この前渡した箱は持っているかい?」
彩谷千映理:「持ってるよー。イブの夜が過ぎたら、だっけ?」小さな鞄から取り出してみせる。
夏目靖章:「ああ、そういう約束だったが……」
夏目靖章:「もう大丈夫だろう。開けて見ると良い」
彩谷千映理:促されるままに箱を開ける。
夏目靖章:箱の中には、薔薇の形を象った小さな氷細工。
夏目靖章:夏目が戦闘で使用する物に良く似たそれは
夏目靖章:外気に触れた瞬間、溶けて消える。
夏目靖章:「千映理くんも任務が有ることは知っていたからね」
夏目靖章:「持ち主が正真正銘、危機に陥った瞬間に」
夏目靖章:「一度だけ、必ず守る。そういう仕掛けだったんだ」
夏目靖章:「……だがまあ、それも不要だったみたいだ」
夏目靖章:「どうにも、まだまだ子供扱いしてしまっていけないね」
彩谷千映理:驚いたように目を丸くし、すぐにいたずらっぽく笑う。
夏目靖章:「俺が思うより、千映理くんはずっと立派なエージェントだったみたいだ」
彩谷千映理:「……ふふふっ、まーね。それに」
彩谷千映理:「今回は負けるわけないメンバーだったし、ね」
夏目靖章:「ふふ、そうか。仲間に恵まれてると言うのは羨ましいな」
夏目靖章:「俺が知っているのはツグミくんぐらいだが、ぜひ一度ご挨拶したいものだね」
彩谷千映理:「あー……まあ、一発二発は覚悟したほうがいいかもね」
夏目靖章:「……?」
彩谷千映理:「夏目さんなら無事で済むとは思うけどさー」
夏目靖章:ああ、と察しが付いた表情になり
夏目靖章:「そちらで俺がどんな風に言われてるか、まあなんとなく想像はつくが」
夏目靖章:「ま、荒原副支部長のより痛いことはないだろう」
夏目靖章:ははは、と呑気に笑う。
彩谷千映理:「どうだろなー、先輩、ちゃんと手加減するかなー?」
彩谷千映理:同じく、呑気に笑う。
彩谷千映理:彩谷千映理の記憶は、平常時であれば毎夜睡眠時間中にリセットされる。
彩谷千映理:……あくまで、平常時の話だ。任務期間中であれば、バックアップの取られる時刻に直接クリーンアップされるようになっている。
彩谷千映理:星育園での任務と、それに付随する遺産輸送任務。……この日の記憶は、今夜24時丁度に抹消される。
彩谷千映理:……ふと、手と手が触れる。
彩谷千映理:手袋もしていない、冷え切った手。
彩谷千映理:「……そろそろ、繋いでいいかな?」事務所からは充分離れた。
彩谷千映理:答えを聞く前に、手を繋ぐ。
夏目靖章:「おっと……ああ、そうだね。暖かくしないと」
夏目靖章:その手を握り返す。
彩谷千映理:真夜中が近づくにつれ、口数は少なくなり、より多く触れ合おうとする。
彩谷千映理:ドーナツの味も、この手の温もりも、記憶からは消えてしまうけど。
彩谷千映理:「……夏目さん」
夏目靖章:「ん?」彩谷さんに顔を向ける。
彩谷千映理:徐に歩みを止め、背伸びをして。
彩谷千映理:顔を近づける。
彩谷千映理:「……大好き」
彩谷千映理:そっと唇を重ねる。
夏目靖章:「………!」
夏目靖章:一瞬、眼を見開き
夏目靖章:「…………」
夏目靖章:唇を離さずに、少女の背に手を回し、優しく抱きしめる。
彩谷千映理:目を閉じ、身を任せる。
彩谷千映理:時計の針が、深夜0時を指す。
彩谷千映理:抱きしめられたまま、ゆっくりと目を開ける。
彩谷千映理:ほんの一瞬だけ驚いたような素振りを見せ、しかし、すぐに安心したように微笑む。
彩谷千映理:「……メリークリスマス」
夏目靖章:その微笑みに、同じ表情で返す。いつものように、それが当然であるように。
夏目靖章:「……メリークリスマス。千映理くん」


◆ Ending 04 木虎 ツグミ


GM
木虎ツグミ:雪が舞う夜道。駅へと続く大通り。
木虎ツグミ:多くのカップルが身を寄せ合って歩く中、ツグミとミアせラもまた一本の傘に入って歩いていた。
木虎ツグミ:道の両脇に立つ街路樹や店先には色とりどりの飾り。そして。
木虎ツグミ:三日前にはまだなかったイルミネーションが飾られ、キラキラと道行く人々を照らしている。
ミアセラ:「楽しかったなぁ……」白い息を吐きながら、まだ夢見心地というような顔で。
ミアセラ:「料理もケーキもおいしかったし……賑やかで、すっごく楽しくて……」
ミアセラ:「毎日クリスマスだったらいいのにね」
木虎ツグミ:「ふふ、そうですね!」
木虎ツグミ:ニコニコと笑って答える。ミアちゃんがクリスマス会を楽しんでくれたことが、何より嬉しい。
木虎ツグミ:「任務の方も無事に終わって、どっちのクリスマス会も大成功で」
木虎ツグミ:「本当に良かったです」
ミアセラ:「うん。ほんとに」
ミアセラ:「ツグミ、ここ何日もずっと帰り遅くて……」
ミアセラ:「ご飯も一緒に食べられなかったし。……心配してたんだよ?」
木虎ツグミ:「う……それはその、ごめんなさい」
ミアセラ:「ううん、いいの」かぶりを振って。
ミアセラ:「ちゃんと、間に合わせてくれたから」
ミアセラ:「約束、守ってくれたんだよね」
ミアセラ:「ありがとう、ツグミ」
木虎ツグミ:「ミアちゃんとの約束ですからね、破るわけにはいきません!」
ミアセラ:「でも、ちょっと残念かも?」
木虎ツグミ:「え?」
ミアセラ:「ツグに何してもらうか、いっぱい考えてたのに」
ミアセラ:悪戯っぽく笑う。
木虎ツグミ:「ん、ん。ミアちゃんのお願いなら、約束じゃなくたって叶えますよ?」
木虎ツグミ:「もちろん、出来ないこともありますけど……」
ミアセラ:「冗談だよ」
ミアセラ:「ツグがちゃんと帰ってきてくれたのが、いちばんうれしい」
木虎ツグミ:「……帰ってきますよ。どこからだって」
木虎ツグミ:「ミアちゃんを置いてったりしませんから」
ミアセラ:「…………」
ミアセラ:ふと、立ち止まり。
ミアセラ:そっと、ツグミの頬に手を伸ばす。
木虎ツグミ:「?」
ミアセラ:「……ここ」
ミアセラ:指で指で振れられると、ほんの少し痛む。
ミアセラ:「ケガしてる」
木虎ツグミ:「あっと……」
ミアセラ:交戦時に負ったもの。だが、意識すらしていなかったほどのもの。オーヴァードの治癒力ならすぐに治る程度の。
ミアセラ:「…………」
ミアセラ:「……ねえ、ツグミ」
ミアセラ:「私ね、ずっと……」
ミアセラ:「ツグミに、言いたいことがあったんだ」
木虎ツグミ:「なんですか?ミアちゃん」
ミアセラ:「……」少しだけ俯いて。
ミアセラ:「ツグミは、私を助けるために、ボロボロになって頑張ってくれたよね」
ミアセラ:「私……もちろん、嬉しかった。ほんとに嬉しかったけど」
ミアセラ:「……あの時、怖かったの」
ミアセラ:「……私のために、ツグミが死んじゃうんじゃないか、って」
木虎ツグミ:「……それ、は」
ミアセラ:「……UGNは、すごく危ない仕事でしょ」
ミアセラ:「このまま続けてたら、またツグミがあんな風になるんじゃないかって」
ミアセラ:「今度は……本当に死んじゃうんじゃ、ないかって」
ミアセラ:「そんな風に……怖くて、仕方ないの」
ミアセラ:胸を抑えて、泣きそうな顔で言う。
木虎ツグミ:「ミアちゃん」
ミアセラ:「……私ね」
ミアセラ:遮る様に。
ミアセラ:「ツグミに、UGNをやめてほしい」
ミアセラ:傘の中、すぐ近くで顔を見つめて言う。
木虎ツグミ:その瞳を見つめ返す。先ほどまでの笑みが消えた真剣な面持ちで。
木虎ツグミ:「……ミアちゃん、ごめんなさい」
木虎ツグミ:「私は、辞めたくありません。UGNの、ううん、十一支部の一員でありたいです」
ミアセラ:「…………うん」悲しい顔で笑う。「そうだよね。分かってる」
ミアセラ:「本当はそう言いたい、って、それだけなの」
ミアセラ:「……私がツグミに救ってもらえたのは、ツグミがUGNだからだもんね」
ミアセラ:「なのに、自分だけ助けてもらって、怖いからって、それをやめさせるのは……」
ミアセラ:「ズルいよね」
木虎ツグミ:「ズルくなんて、ないですよ」
ミアセラ:涙は無く。だが泣いているような顔。
ミアセラ:「ううん」
ミアセラ:「……こんなこと、考えるなんて」
ミアセラ:「やっぱり、私……」
ミアセラ:「悪い子なんだよ」
木虎ツグミ:「ミアちゃん」
木虎ツグミ:その頬に手を伸ばす。流れていない涙を、それでも拭うように。
木虎ツグミ:「悪い子なんて言わないでください。ミアちゃんがズルいなんてこと、絶対ありません」
木虎ツグミ:「だって、大事な人に危ない目に遭って欲しくないのは、誰だって同じでしょう」
木虎ツグミ:「私だって、ミアちゃんがUGNに入るって言い出したら、すごく怖いしきっと止めようとします」
ミアセラ:「……本当?」
木虎ツグミ:「はい!」
木虎ツグミ:「危ないところに行ってほしくないし、家とか安全なところに居て欲しいし、出来ればずっと一緒に居たいって」
木虎ツグミ:「ずっと思ってます」
ミアセラ:「……でも、みんな、我慢してるんでしょ」
ミアセラ:「怖くても。一緒にいられなくても。もっと大事なことの為に、我慢してる」
ミアセラ:「ツグミだって、そうでしょ」
ミアセラ:「私は……できないよ」
ミアセラ:「……本当は、本当はこんなこと、言うべきじゃないって」
ミアセラ:「ツグミを困らせるだけだって、分かってるのに」
ミアセラ:「分かってるのに、私……!」
ミアセラ:頬を涙が伝い、添えられた手に落ちる。
木虎ツグミ:流れていく涙を、拭う。止まらずに溢れるその一つ一つを零さないように。
木虎ツグミ:確かなことは、何も言えない。チルドレンとして、戦闘員としてUGNに所属する限り、命の危機は常に付き纏うものだから。
木虎ツグミ:『絶対に帰ってくる』なんて、口約束にしかならないと理解している。
木虎ツグミ:だから。今のツグミからミアセラに渡せるものは。
木虎ツグミ:「ミアちゃん」
木虎ツグミ:鞄から、小さめの箱を取り出す。
ミアセラ:「…………?」
木虎ツグミ:「約束してた、プレゼントです」
ミアセラ:「……!」
木虎ツグミ:「ツグミサンタからミアちゃんへ!……受け取って貰えますか」
ミアセラ:小さな手で、箱を受け取って。
木虎ツグミ:笑いかけるものの、少しだけ不安がにじむ。
ミアセラ:「…………」
ミアセラ:「開けても……いい?」
木虎ツグミ:「もちろん!」
ミアセラ:慎重に、焦らないように、その箱を開ける。
木虎ツグミ:中に納まっていたのは、小ぶりの懐中時計。金色ベースで細身の鎖がついた、ごくシンプルなもの。
木虎ツグミ:「腕時計と悩んだんですけど、こっちの方が案外どこにでも持っていけるかなって」
ミアセラ:「わ……」
ミアセラ:静かに息を呑む。
ミアセラ:「きれい……」
木虎ツグミ:「これですね、実は私もおんなじのを買ったんです!」
木虎ツグミ:ズボンのポケットから、自分のそれを鎖で手繰って見せる。
ミアセラ:「あ……」それを見て。
ミアセラ:「じゃあ……」
ミアセラ:二つを見比べて。
ミアセラ:「……お揃い……?」
木虎ツグミ:「はい、お揃いです!」
木虎ツグミ:「これからも一緒の時間を過ごして、刻んでいけたら良いなって。お守りで、お祈りのつもりで」
木虎ツグミ:「それにですね。ミアちゃんの方は、ちょっと特別製なんです!」
ミアセラ:「特、別……?」
木虎ツグミ:「えっと、時計を耳元に持っていてヒューズのところを押し込んでみてください」
ミアセラ:「…………?」言われるがままに、恐る恐る、耳の傍でヒューズを押し込む。
木虎ツグミ:ザザ、と。一瞬僅かにノイズが走ったのち。
木虎ツグミ:『はい、もしもし!』
木虎ツグミ:目の前にいるはずのツグミの声が聞こえてくる。
ミアセラ:「……!」
ミアセラ:驚いて目を見開いて。
ミアセラ:時計を確認して、またツグミを見る。
ミアセラ:「これって……」
木虎ツグミ:「えへへ。壬生先輩達としている無線通信を、それで出来るようにしてもらったんです」
木虎ツグミ:「私が使ってるやつに直通ですから、電波さえ届けばいつだってお話しできますよ!」
ミアセラ:「…………」しばらく、驚いた顔のままで。
ミアセラ:やがて、ゆっくりと、嬉しそうな笑みが零れる。
ミアセラ:「……いつでもいいの?」
木虎ツグミ:「はい!ミアちゃんが好きな時に、いつでもかけてください!」
ミアセラ:「……」懐中時計をじっくりと眺めて。
ミアセラ:それから、ぎゅっと胸元に抱き寄せる。
ミアセラ:「……うん」
ミアセラ:「ありがとう、ツグミ」
ミアセラ:「……すっごく嬉しいよ」
木虎ツグミ:「……良かったです、喜んでもらえて」
木虎ツグミ:「ねえ、ミアちゃん」
ミアセラ:「……なに?ツグミ」
木虎ツグミ:「沢山、一緒に居ましょう」
木虎ツグミ:「沢山お話しして、色んなことをして、色んなものを食べて」
木虎ツグミ:「沢山沢山思い出を作りましょう」
木虎ツグミ:「それで、隣で笑って欲しいんです」
ミアセラ:「…………」
ミアセラ:「なんだ、そっか」
ミアセラ:「じゃあ……叶っちゃったな」
ミアセラ:ぽつりと呟く。
木虎ツグミ:「え?叶ったって何がです?」
ミアセラ:「ツグがクリスマスに間に合わなかったら、プレゼントに何してもらうか、考えてたの」
ミアセラ:「私ね」
ミアセラ:「こう言おうと思ってたんだ」
ミアセラ:「……来年のクリスマスまで、一緒にいて欲しいって」
木虎ツグミ:「……なんだ、それなら」
木虎ツグミ:「私の方こそお願いします、ミアちゃん」
木虎ツグミ:「来年も、再来年も。その次も、何年経っても」
木虎ツグミ:「ずっと一緒に居てください」
ミアセラ:「……うん」
ミアセラ:笑って、頷いて。
ミアセラ:「うん。ツグミ」
ミアセラ:「ずっと、ずっと。おばあちゃんになっても」
ミアセラ:「ずっと一緒にいようね」
木虎ツグミ:「はい!」
木虎ツグミ:答えて、笑う。ミアちゃんの笑顔と、これからの約束。
木虎ツグミ:嬉しいプレゼントをもらったのは、きっとこっちも同じで。
木虎ツグミ:これから先のクリスマスも、こうであったら良いなと。こうして笑い合いたいなと。
木虎ツグミ:思う気持ちに任せて、ミアセラを抱きしめた。
GM:粉雪とイルミネーションのきらめきの下。
GM:その優しい温もりは、きっと辺りを行き交う人々が胸に懐くのと同じ、
GM:当たり前にあって、当たり前に尊い幸せの証――


◆ Ending 05 嬬恋 七瀬 壬生 墨佳


嬬恋七瀬:パーティの後片付けをようやく済ませて、息をつく。
壬生墨佳:「今更だけどさ」既に着替えている。
壬生墨佳:「準備が5人で片付けが2.5人って、バランス悪くないか?」
嬬恋七瀬:「ツグミとミアは仕方ないにしても……」こちらも着替えを済ませ、スーツにジャケット姿。
嬬恋七瀬:「彩谷のやつまで途中抜けするんだもんな」
壬生墨佳:「まあ手放せるならすぐ手放したほうがいいだろ、遺産なんてさ」
壬生墨佳:「あいつスキップしてたけど……途中で落としてないよな?」
嬬恋七瀬:「完全に浮かれてたよな。大丈夫なのかな、ホントに……」
嬬恋七瀬:宴の余韻のような物寂しさが残る中、しかし考えているのはまるで別のこと。
嬬恋七瀬:『……今日中』
壬生墨佳:「まあ、流石になんとかなるんじゃないか……時間の余裕は」時計をちらりと見て。
壬生墨佳:「ああ、いや、何でもない」
嬬恋七瀬:『私達の前じゃなくたっていい。でも、今日、今夜中』
壬生墨佳:言いよどむ。彩谷の体質を知らないだろうから。
嬬恋七瀬:後輩の言葉が何度も頭に浮かぶ。
嬬恋七瀬:「え、な……時間?余裕?」挙動不審になって。
嬬恋七瀬:「な……何の話だよ、何?」
壬生墨佳:「いや、何でもない。結構遅くなっちゃったなって」
嬬恋七瀬:「……そう、だな」
嬬恋七瀬:刻まれる秒針の音が、いやに大きく聞こえる。
壬生墨佳:「持ち帰るもんはあんまないよな……?食事の残りと、服と」
壬生墨佳:「いや服持ち帰んなきゃダメかこれ……?」
嬬恋七瀬:「……放置するわけにはいかないだろ」
嬬恋七瀬:「山入さんに何て言われるか……」
壬生墨佳:「……出禁になりそうだ」
嬬恋七瀬:「ボクでもそうするね」
壬生墨佳:「あとは……あれか」2つの花瓶に生けられた、花を見て。
嬬恋七瀬:「…………」
壬生墨佳:昨日誰かが持ってきて、2つに分けたきり飾ってあったもの。
嬬恋七瀬:「あれは……」
嬬恋七瀬:「置いといても……いや……」持ち帰るのも、放置するのも恥ずかしい。
壬生墨佳:「あれこそ放置しといたら怒られるだろ」
嬬恋七瀬:「……じゃあ、ボクが持ち帰って処分する」
壬生墨佳:「処分するの?勿体ないな」
壬生墨佳:「じゃあいいよ。うちで飾るから」
嬬恋七瀬:「…………」
嬬恋七瀬:「い……いい、けど……」
壬生墨佳:花瓶から花を取り出して、《万能器具》で包みを作り出して。
壬生墨佳:小綺麗に包み始める。
嬬恋七瀬:その姿を見ながら、何度も声を掛けようとして。
嬬恋七瀬:「…………」
嬬恋七瀬:結局、出来ずに黙り込んだまま。
壬生墨佳:「よし、と。僕やっぱこういうセンスあるよな……」出来上がった花束を眺めて。
壬生墨佳:「うわ」ふと窓の外を見る。
壬生墨佳:「雪降ってんじゃん」
嬬恋七瀬:「ああ……」つられて外を見て。「まだ止んでないんだな」
壬生墨佳:「え?ずっと降ってたの?」
壬生墨佳:「弱ったな……積もんなきゃいいけど……ああ、いや」
壬生墨佳:「都合はいい、か」
嬬恋七瀬:「……?」
嬬恋七瀬:「何がだよ」
壬生墨佳:「いやさ、僕のイルミネーション。星育園のツリーの」
嬬恋七瀬:「ああ……」少し笑って。「綺麗だろうな」
壬生墨佳:「雪が降るとより映えるように組んどいたんだよ」
壬生墨佳:「今頃はしゃいでるぜ。ああ、いや」
壬生墨佳:「もうお祈り済ませて寝てる頃か……?」
嬬恋七瀬:「うん、良い子は寝る時間だろ」
嬬恋七瀬:「明日の朝のお楽しみ、かな」
壬生墨佳:「仕込みは万全だからな。我々サンタクロースの」
壬生墨佳:「驚き面を拝めないのは残念だけど。まあ、予想通りの顔だろう」
壬生墨佳:「サンタクロースってそもそういうものだしな。起きる頃にはもう居やしない」
嬬恋七瀬:「……そう考えるとさ、サンタがいないなんて、誰が言い出したんだろうな」
嬬恋七瀬:「いることはともかく、いないことなんて誰も証明できないのに」
壬生墨佳:「おいおい。僕らは”居ないことにする”組織だろ?」
壬生墨佳:「それでいいんだよ。居ようが居まいがさ」
嬬恋七瀬:「……そうだな」
嬬恋七瀬:「……よくやったよな?ボクたち」
壬生墨佳:「よくやったろ?僕ら」
壬生墨佳:「被害は未然に阻止。損耗も軽微」互いを指差して。
嬬恋七瀬:「軽微って感じじゃないけどな」
嬬恋七瀬:「お前も歩き方、変だぞ」
壬生墨佳:「軽微だろ、この程度で済めばさ……変なとこチェックするなよ」
嬬恋七瀬:「カッコつけるのはいいけど。ツグミあたりにはバレないようにしろよな」
壬生墨佳:「帰るまで誤魔化し仰せただろ?」
壬生墨佳:「とにかく、遺産も回収して、パーティも恙無く終わって、片付けも終えて」
壬生墨佳:「反省点は1個だけだ。僕が始に怪我させた」
壬生墨佳:「あそこは加速つく前に潰すべきだったな……」
嬬恋七瀬:「……そんなこと気にしてたのかよ」
嬬恋七瀬:「あそこで打てる最善手だったろ?」
嬬恋七瀬:「本人も言ってたろ?気にするなって……」
壬生墨佳:「するだろ……だってさ」
壬生墨佳:「あれがなければ、一緒にパーティ出れたかもしれないだろ」
嬬恋七瀬:「……」
嬬恋七瀬:「大変だな。魔法使いってのも」
嬬恋七瀬:「ボクはタイヤ撃つ気だったから」
嬬恋七瀬:「そうしてたら、もっと悪いことになってたかもしれない」
嬬恋七瀬:「だから、それより先にお前が止めてくれてよかったよ」
壬生墨佳:「……そっか」
壬生墨佳:「ならいいけどな……」机に突っ伏して。
壬生墨佳:「ああもう……」
壬生墨佳:「……」
嬬恋七瀬:「……何だよ?」
壬生墨佳:「いや、なんかさ」
壬生墨佳:「君にフォローされるのムカついてきた」
嬬恋七瀬:「……はぁ!?」
壬生墨佳:「そこまでは失敗して無くないか……?」
嬬恋七瀬:「お前……!人の優しさを……!」
嬬恋七瀬:「ボクがタイヤ撃ってたら絶対もっと上手く止めてたもんね!!」
壬生墨佳:「いやしてるよ?感謝。してるしてる。本当に」
壬生墨佳:「いやそれはないが……?」
壬生墨佳:「空回りがオチだぜ、それ」
嬬恋七瀬:「何なんだよこいつ……!心配して損した……!」
壬生墨佳:「冗談だってば」クーラボックスを漁って。
壬生墨佳:中のミネラルウォーターを渡す。
嬬恋七瀬:「……ん」受け取って。
壬生墨佳:自分の分も取り出して。
壬生墨佳:「お疲れ」ボトルを突き出す。
嬬恋七瀬:「……」
嬬恋七瀬:「……お疲れ」 こつん、とボトルを突き合わせる。
壬生墨佳:「前さ、言ってたろ」
壬生墨佳:「この仕事してると、嫌なことがいっぱいあるって」
嬬恋七瀬:「……うん」
壬生墨佳:「人の気持ちを裏切ったり、味方が傷ついたり、殺したくないヤツを殺さなくちゃいけなくなったり」
壬生墨佳:「だからさ。そうじゃない今回は上出来。そうだろ?」
嬬恋七瀬:「……そうだな」 笑みを零して。
嬬恋七瀬:「上出来だ」
壬生墨佳:水を軽く飲んで。
壬生墨佳:「……ところでさ」その手を止めて。
壬生墨佳:水をテーブルに置いて。
壬生墨佳:「何かあるんだっけ?そう言ってたよな」
嬬恋七瀬:「……っ」
嬬恋七瀬:息が詰まり、心臓が跳ねる。
嬬恋七瀬:「…………」
嬬恋七瀬:「……覚えてたの」
壬生墨佳:「鳥頭と一緒にするなよ」
壬生墨佳:「何、言っておいて自分で忘れてたのか?」
嬬恋七瀬:「あ……あー……いや……」
嬬恋七瀬:「…………」
嬬恋七瀬:「……話」
嬬恋七瀬:「……あるんだけど……」
壬生墨佳:「ん?ああ。聞けばいいんだな?」
壬生墨佳:「何?」
嬬恋七瀬:「ああ……」
嬬恋七瀬:そう言ったきり、
嬬恋七瀬:「…………」
嬬恋七瀬:黙り込む。
嬬恋七瀬:雪があらゆる雑音を吸い込んでいるかのように、時計の秒針だけが響く。
壬生墨佳:「…………」顎に手をおいて。彼を見つめて。
壬生墨佳:切り出すのを待つ。
嬬恋七瀬:「…………」
嬬恋七瀬:「……お」
嬬恋七瀬:「……お前、さあ……!」
嬬恋七瀬:「全ッ、然……気付いてないだろ」
壬生墨佳:「……うん」
壬生墨佳:「……何に」
嬬恋七瀬:「……いっつもいっつもムカつくくらい鋭いのに、変なところでバカみたいに鈍くなるの……何なんだよ」
壬生墨佳:「あのなあ」
嬬恋七瀬:「ツグミのこと中学生だと思ってたり……」
壬生墨佳:「誤解されずに居たいならはっきり言えよ……あ」
壬生墨佳:「いやそれはだって…………」
壬生墨佳:「てっきり……」
嬬恋七瀬:「だからそういうとこだって言ってんの!」
壬生墨佳:「え、何?僕説教される流れかこれ?」
壬生墨佳:「悪かったと思ってるって……」
嬬恋七瀬:「……ああ、もう……違くって……!」
嬬恋七瀬:「…………」
嬬恋七瀬:「……だから……!」
嬬恋七瀬:勢い任せに口を開こうとして、だが、何も出てこない。
嬬恋七瀬:今まで、数え切れないほど多くの相手に、羽根より軽く、呼吸するより簡単に吐いてきた言葉が。
嬬恋七瀬:何故か、目の前の相手にだけ。
嬬恋七瀬:本当に伝えたい相手にだけ、重い鎖に縛られたかのように、まるで出てこない。
嬬恋七瀬:「……っ」
嬬恋七瀬:今更、認めたくないだとか、照れ臭いとか、癪に触るだとか、そんなことではなく。
嬬恋七瀬:――怖いのだ。
嬬恋七瀬:彼女に――ただ一人、壬生墨佳に拒絶されることが、この世のどんな事よりも、怖い。
嬬恋七瀬:先に進めないだけなら、それでも構わない。
嬬恋七瀬:だが、この想いを伝えることで、これまでのようにいられなくなるとしたら。
壬生墨佳:「……言いたくないことならさ」
壬生墨佳:「別に言わなくていいぜ。それか、別の機会でもいいし」
壬生墨佳:「無理して言うもんじゃないだろ。何言うか知らないけどさ」
嬬恋七瀬:「……」
嬬恋七瀬:「違う」
嬬恋七瀬:「違うよ」
嬬恋七瀬:「遅すぎたくらいだ」
嬬恋七瀬:――それだけは、絶対に耐えられない。
嬬恋七瀬:自嘲してしまう。
嬬恋七瀬:これまで、男も女も関係なく、数え切れないほどの相手に、薄っぺらの愛を囁いてきた。
嬬恋七瀬:誰でもすぐに虜に出来た。簡単なことだった。
嬬恋七瀬:明確な気持ちを伝えずとも、曖昧なままに相手だけを夢中にすることだって出来た。
嬬恋七瀬:愛だとか、恋だとか、そんなものは何もかも、知り尽くしてきたつもりでいたのに。
嬬恋七瀬:今の自分は、どうだ。
嬬恋七瀬:好きな人に告白して、拒絶されるのが怖い?
嬬恋七瀬:まるでただの、ごく普通の17歳でしかない。
嬬恋七瀬:「…………」
嬬恋七瀬:いつかの記憶を思い出す。
嬬恋七瀬:『……お前はボクに、どうあってほしい?』
嬬恋七瀬:『騎士だろうと、姫だろうと、……王子様だろうと……』
嬬恋七瀬:『壬生が望むものになってやるから』
嬬恋七瀬:あの時。嬬恋七瀬はそう問いかけた。
嬬恋七瀬:かつての自分。相手の理想を映し出し、自ら姿を変えるだけの、壊れた鏡。ただ都合のいいだけの、無価値なガラクタ。
嬬恋七瀬:それに、壬生墨佳は何と答えたのだったか。
嬬恋七瀬:『……ホントに何でもいいんだな。じゃあさ』
嬬恋七瀬:『相棒がいいな。絆で繋がってるやつが』
嬬恋七瀬:「――」
嬬恋七瀬:僅かに目を見開く。
嬬恋七瀬:そうだ。
嬬恋七瀬:あの時、壬生墨佳が認めてくれたのは、他の何者でもない、ただの嬬恋七瀬そのもので。
嬬恋七瀬:それが、とても。どうしようもなく嬉しくて。
嬬恋七瀬:思えばきっと、あの時から――。
嬬恋七瀬:「…………」
嬬恋七瀬:「……壬生」
壬生墨佳:「……うん」
嬬恋七瀬:「いや……」
嬬恋七瀬:「……墨佳」
嬬恋七瀬:向かい合い、手を伸ばし。その手に重ねる。
壬生墨佳:「…………えっ?」
嬬恋七瀬:伝えたいことは尽きないほどあって。
嬬恋七瀬:けれど、言えることはまだ、数える程で。
嬬恋七瀬:飾り立てる余裕も、取り繕うつもりも無いから、
嬬恋七瀬:ただ、気持ちだけを言葉にする。
嬬恋七瀬:その瞳を、真っ直ぐ見つめて、逸らさずに。
嬬恋七瀬:息を吸って――口を開く。
嬬恋七瀬:「好きだ」
壬生墨佳:「……」
壬生墨佳:「……?」
壬生墨佳:「……!?」
壬生墨佳:「???」
壬生墨佳:「えっ何何何」
壬生墨佳:「え?えっ?」
壬生墨佳:「……」
壬生墨佳:「えっ……?」
嬬恋七瀬:「……だから……」
嬬恋七瀬:「……好きだって」
嬬恋七瀬:目を逸らさずに言う。
壬生墨佳:「……ああ、ああ、成程。成程ね」
壬生墨佳:「……いつもそういう事してんのか?」少し苛立ちが籠もったように。
嬬恋七瀬:「違う」
嬬恋七瀬:真剣な顔で。
嬬恋七瀬:「……ずっと一緒にいたいんだよ」
嬬恋七瀬:「壬生が他の誰かに取られるなんて、耐えられない」
嬬恋七瀬:「お前の隣にいるのは……」
嬬恋七瀬:「……ボクじゃなきゃ、嫌だ」
壬生墨佳:「……っ」息を呑んで。
壬生墨佳:「……ちょ、ちょっと待って」
壬生墨佳:「マジ?……いや、違う、マジだって分かったけど……」
壬生墨佳:「その……え……?」
壬生墨佳:「…………」
嬬恋七瀬:「いっつも自信満々で、気取り屋で」
嬬恋七瀬:「かっこつけのくせに、体力無くて」
嬬恋七瀬:「弱っちいくせに、いつも前に出て」
嬬恋七瀬:「頭良くて。料理が上手くて」
嬬恋七瀬:「肌が白くて。瞳が綺麗で。掌が温かくて」
嬬恋七瀬:「……優しくて。かっこよくて」
嬬恋七瀬:「全部、全部。何もかもムカついて」
嬬恋七瀬:「……それよりもっと、好きなんだよ」
壬生墨佳:「……」俯いて。
壬生墨佳:「僕はさ……僕、その、」
壬生墨佳:「その、そういうの、全然、考えてなくって」
壬生墨佳:「いや、いいとか悪いとかじゃなくてさ……ええと。何だ」
壬生墨佳:「………………」
壬生墨佳:「……とにかく……相棒だと、思ってて」
壬生墨佳:「だから……その」
壬生墨佳:「分かんない……???」
嬬恋七瀬:「……知ってる」
嬬恋七瀬:「お前が、全ッ然ボクのこと意識してなかったのは知ってる」
嬬恋七瀬:「……だから言った」
壬生墨佳:「……そっか」
壬生墨佳:「……正直さ。全然、分かんなくて。まだ、頭の中混乱してるけど」
壬生墨佳:「悪い気持ちになったわけじゃない……と、思う……」
壬生墨佳:「うん……」
嬬恋七瀬:「……そう、か」
嬬恋七瀬:それを聞いて、張り詰めていた緊張の糸が解ける気がした。
嬬恋七瀬:「……良かった」
壬生墨佳:「……だから」目を閉じて。
壬生墨佳:ゆっくりと開いて。
壬生墨佳:「……ありがとう」
嬬恋七瀬:「……」
壬生墨佳:「君にそう思われたことは、嬉しいよ」
嬬恋七瀬:「……うん」
壬生墨佳:「それは、確かだ。そこは、絶対だから」
嬬恋七瀬:これで。ここまで来て、ようやく。スタート地点に立ったのだろう。
嬬恋七瀬:「じゃあ、これから……だな」
壬生墨佳:「……そっか。そうかも」
嬬恋七瀬:「これまでボクだけ意識させられて、マジで不公平だったからな」
嬬恋七瀬:「これでやっと、対等だ」
壬生墨佳:「えっていうか」
壬生墨佳:「いつから……???」
嬬恋七瀬:「…………」
嬬恋七瀬:「いつからって……」
嬬恋七瀬:目を逸らす。
嬬恋七瀬:「……ずっと……」
壬生墨佳:「えっ」
壬生墨佳:「嘘でしょ……?」
嬬恋七瀬:「あの……多分……」
嬬恋七瀬:「任務中に酒飲まされて、二人でメチャクチャ怒られたことあったじゃん」
壬生墨佳:「あったよな。よく覚えてるよ」
嬬恋七瀬:「…………」
嬬恋七瀬:「……あの辺りから……?」
壬生墨佳:「…………」
壬生墨佳:「……結構前だな……?」
嬬恋七瀬:「……そうだよ!」
壬生墨佳:「ええ……」
壬生墨佳:「なんか一切気づかなかった僕が逆に情けなくなってきた」
嬬恋七瀬:「なのにお前……全然気付かないし……!」
嬬恋七瀬:「ほんとだよ!何なんだよ……!」
壬生墨佳:「いやだって……」
壬生墨佳:「僕あん時まで君のこと嫌いだったし……」
嬬恋七瀬:「ボクだって嫌いだったっての……! ほんと、何でこんなことに……」 
壬生墨佳:「……」
壬生墨佳:「…………ふふっ」
壬生墨佳:「何かそう考えると、面白くなってきたな……」
壬生墨佳:「まさか、まさかね?ふふ、ふふ、ふ」
壬生墨佳:「いや、分かんないものだな!あはははっ!」
壬生墨佳:「僕全然わかんないんだな!」
嬬恋七瀬:「……お前、覚えとけよな」
嬬恋七瀬:じっと見て。
嬬恋七瀬:「その余裕な態度、すぐに保てなくしてやるからな」
壬生墨佳:「へえ?」
壬生墨佳:「楽しみにしてていいんだな?」
嬬恋七瀬:「ああ、見てろよ」
嬬恋七瀬:「絶対惚れさせてやる」
壬生墨佳:「……ああ。見ててやるよ。僕は君の相棒だからな」
壬生墨佳:「やれるものなら、やってみろ」


 ダブルクロス3rd Edition
『11th Youth Bethlehem's/サンタクロースは眠らない』
- fin -